JP2001339923A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2001339923A
JP2001339923A JP2000153853A JP2000153853A JP2001339923A JP 2001339923 A JP2001339923 A JP 2001339923A JP 2000153853 A JP2000153853 A JP 2000153853A JP 2000153853 A JP2000153853 A JP 2000153853A JP 2001339923 A JP2001339923 A JP 2001339923A
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rotator
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rotor
rotating
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Naoyuki Sumiya
直之 角谷
Yasuhiro Kondo
康宏 近藤
Masaki Tagome
正樹 田米
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池は過電圧に弱く、自動車高速走行中
インバータ等が故障して、燃料電池に大きな逆起電圧が
かかると大変危険であるが、逆に誘起電圧が小さいモー
タにすると低出力・低効率なモータになってしまうとい
った問題がある。 【解決手段】 永久磁石1を備えた第1の回転体部2を
2つ設け、その間に、磁気的突極性を備えた構造の第2
の回転体部3を挿入し、回転軸4の方向に連結した回転
子5を用いたモータであり、回転子5の一部をリラクタ
ンスモータとすることで永久磁石量を減らし、誘起電圧
の発生を抑えることができる。さらに、第2の回転体部
3の両側に第1の回転体部2を設けることで、磁束の回
り込み18を有効利用して、第2の回転体部3を磁気的
に飽和させ突極比を上げ、第2の回転体部3に発生する
リラクタンストルクを大きくすることで、全体的なトル
クを大きくし、高出力なモータとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として電気自動
車に用いられるモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の原動機として、内燃機関
を用いるのが一般的であった。近年は、大気汚染、地球
環境温暖化等が問題となり、地球環境保護の観点から、
原動機として電気モータを用いた電気自動車の開発が進
められている。その中でも、ここ数年脚光を浴びている
のが、電源として燃料電池を用いた燃料電池自動車であ
り、動力としてモータを用いるので排気ガスが全くな
く、振動・騒音も内燃機関と比べて極めて小さいという
ことに加えて、通常のバッテリと比較してエネルギー密
度の大きい燃料電池を電源としているので、1充電走行
距離がより長くなるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような燃料電池自
動車の動力用モータとしては、小形・高出力・高効率な
永久磁石埋め込み型モータが最適であるが、走行中及び
回生制動中、モータの回転子が回転していると回転子に
設けた永久磁石により誘起電圧が発生する。この誘起電
圧はインバータを介し、電源(燃料電池)に逆起電圧と
してかかる。ここで、燃料電池はその構造上、過電圧に
弱く、回生電力を直接に受け取れないので、補助電池等
を接続し回生電力を返すようにしている。
【0004】さらに、高速走行時、すなわちモータが高
速回転しているときは燃料電池に大きな逆起電圧がかか
り、その電池電圧以上になるとモータが回転不能となる
ため、より高速にモータを回転させたい場合、電流位相
を進めて、いわゆる弱め界磁制御を行い、発生する誘起
電圧を小さく抑えている。しかし、このような高速走行
中に、万が一インバータ等の電力変換装置が故障をし制
御不能となった場合、燃料電池には相当大きな逆起電圧
がかかってしまい、大変危険である。
【0005】一方、そのようなトラブル時を想定して、
発生する誘起電圧が小さいモータにすることは可能であ
るが、誘起電圧を小さくするためには回転子に用いてい
る永久磁石の磁束量を減らす必要があり、より特性の低
い永久磁石を用いるか、または永久磁石の使用量を減ら
さなければならないので、モータとしては低出力・低効
率なより性能の低いモータとなってしまうといった課題
がある。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためのも
のであり、例えば自動車の高速走行中などにおいて、回
転子が高速回転しているときでも、発生する誘起電圧を
燃料電池の電圧以下に抑えることができ、なおかつ出力
が低下していない、小型・高出力・高効率なモータを提
供することを目的とし、燃料電池自動車の高性能化およ
び安全性向上に寄与せんことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に対応)は、永久磁石を有する、複数個の第1の回転体
部と、磁気的突極性を有する、一個または複数個の第2
の回転体部とが、回転軸方向に積層された回転子と、電
流が供給されたさいに前記回転子を駆動する界磁を発生
する固定子とを備えたことを特徴とするモータである。
【0008】第1の本発明のモータは、上述した構成で
あるので、高速走行時に回転子が高速回転しても、回転
子の一部をリラクタンスモータとすることで回転子全体
の永久磁石量を減らし、誘起電圧の発生を抑えることが
できるので、万が一インバータ等の電力変換装置が故障
をし制御不能となった場合でも、燃料電池にかかる逆起
電圧がその電池電圧以下に抑えられているため、安全上
問題はない。
【0009】また、第1の回転体部は永久磁石を備えて
いるので高出力・高効率なモータとすることができる。
さらに、第1の回転体部は永久磁石を埋め込むことで突
極性を備え、マグネットトルクに加えてリラクタンスト
ルクも利用でき、より高出力・高効率なモータとするこ
とができる。なお、第2の回転体部は回転体の形状を幾
何学的に凹凸をつけるか、もしくは回転体内部にスリッ
トを設けるなどして、磁気的突極性を備えた構造のもの
としている。
【0010】第2の本発明(請求項2に対応)は、前記
第1の回転体部が連続して積層されていないことを特徴
とする第1の本発明に記載のモータである。
【0011】第2の本発明のモータは、上述した構成で
あるので、上記の効果に加えてさらに、第1の回転体部
に配設された永久磁石の漏れ磁束を、両側から第2の回
転体部に回り込ませ、第2の回転体部を磁気飽和させる
ことによって、第2の回転体部の突極比を高め、第2の
回転体部に発生するリラクタンストルクを増大させるこ
とができる。
【0012】従って、低誘起電圧でなおかつ、高トルク
・高出力・高効率なモータとすることができ、モータサ
イズも小型化することができる。
【0013】また、第1の回転体部および第2の回転体
部がいずれも複数個あるある場合、上記のように漏れ磁
束により磁気飽和せられ、突極比及びリラクタンストル
クの向上した第2の回転体部が多数となるため、低誘起
電圧でなおかつ、より高トルク・高出力・高効率モータ
となり、モータサイズもより小型化することができる。
【0014】第3の本発明(請求項3に対応)は、前記
第1の回転体部と前記第2の回転体部とが磁気的に結合
していることを特徴とする第1または第2の本発明に記
載のモータである。
【0015】第3の本発明のモータは、上述した構成で
あるので、上記の効果に加えてさらに、第1の回転体部
に配設された永久磁石の漏れ磁束を、第2の回転体部に
回り込ませ、第2の回転体部を磁気飽和させることによ
って、第2の回転体部の突極比を高め、第2の回転体部
に発生するリラクタンストルクを増大させることができ
る。
【0016】従って、低誘起電圧でなおかつ、高トルク
・高出力・高効率なモータとすることができ、モータサ
イズも小型化することができる。
【0017】第4の本発明(請求項4に対応)は、前記
第2の回転体部が、円板または円柱の円周部に逆円弧状
の切り欠きを複数個有する形状をしており、前記切り欠
きそれぞれの輪郭の全部または一部が、前記第1の回転
体部の前記永久磁石と対向する位置に設けられているこ
とを特徴とする第1から第3のいずれかの本発明に記載
のモータである。
【0018】第4の本発明のモータは、上述した構成で
あるので、上記の効果に加えてさらに、第1の回転体部
に配設された永久磁石の主磁束は固定子側に流れ込むよ
うにし、漏れ磁束は第2の回転体部に無駄なく回り込ま
せ、第2の回転体部を磁気飽和させることによって、第
2の回転体部の突極比を高め、第2の回転体部に発生す
るリラクタンストルクを増大させることができる。
【0019】従って、低誘起電圧でなおかつ、高トルク
・高出力・高効率なモータとすることができ、モータサ
イズも小型化することができる。
【0020】第5の本発明(請求項5に対応)は、前記
第1の回転体部および前記第2の回転体部が、両者の最
大トルクの発生する電流位相が実質上同じになるように
積層されていることを特徴とする第1から第4のいずれ
かの本発明に記載のモータである。
【0021】第5の本発明のモータは、上述した構成で
あるので、上記の効果に加えてさらに、第1の回転体部
と第2の回転体部のそれぞれ最大トルクの発生する電流
位相を合わせることで、低誘起電圧でなおかつ、さらに
より高トルク・高出力・高効率なモータとなり、モータ
サイズもより小型化することができる。
【0022】第6の本発明(請求項6に対応)は、前記
固定子が、分布巻の固定子巻線、または集中巻の固定子
巻線を有することを特徴とする第1から第5のいずれか
の本発明に記載のモータである。
【0023】第6の本発明のモータは、前記固定子が分
布巻の固定子巻線を有している場合、コギングトルク・
トルクリップルの小さいモータとすることができ、他
方、前記固定子が集中巻の固定子巻線を有している場
合、高トルクで、モータ組み付け工法が簡便となるモー
タとすることができる。
【0024】第7の本発明(請求項7に対応)は、第1
から第6のいずれかの本発明に記載のモータと、燃料電
池とを少なくとも備えたことを特徴とする駆動装置であ
る。
【0025】第7の本発明の駆動装置は、上述したよう
に、低誘起電圧で、なおかつ、小型・高トルク・高出力
及び高効率なモータを燃料電池と組合せることで、より
1充電走行距離が長く、小型・高出力で安全な駆動装置
とすることができる。
【0026】第8の本発明(請求項8に対応)は、第7
の本発明に記載の駆動装置を備えたことを特徴とする電
気自動車である。
【0027】第8の本発明の電気自動車は、上述した構
成であるので、1充電走行距離が長く、小型・高出力で
安全な燃料電池電気自動車とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0029】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるモータの断面図である。図12は本発明の
実施の形態1におけるモータの一部の斜視図である。こ
のモータでは、図1に示すように、永久磁石1により突
極性を備えた第1の回転体部2が2つ設けられており、
それら2つの第1の回転体部2の間に、幾何学的に歯車
のような形状とすることで磁気的突極性を備えた第2の
回転体部3が挿入されている。そして、それら2つの第
1の回転体部2と第2の回転体部3は、同一の回転軸4
の方向に連結、固定しており、回転子5を構成してい
る。
【0030】実施の形態1のモータは、上述した回転子
5と、巻線6に電流を供給することで前記回転子5を駆
動する界磁を発生する固定子7とで構成されている。
【0031】第1の回転体部2は図2に示すように、電
磁鋼鈑を積層し、内側に凸で端部が回転体部2の外周に
近接した形状の永久磁石1を埋め込んだ構造とし、その
ような構造とすることで磁気的突極性を備え、固定子7
の発生する磁界に同期して、第1の回転体部2はマグネ
ットトルク及びリラクタンストルクを発生する。回転軸
4と永久磁石1の間に貫通孔を設け、この貫通孔にリベ
ットピン8または、ボルト等の締結手段により、複数の
電磁鋼鈑を固定する。
【0032】第2の回転体部3は図3に示すように、回
転軸4に向かって凸の形状の切り欠き9を回転体部3の
外周に極数分設け、回転体部3が磁気的突極性を備えた
ような構造としている。
【0033】ここで、図2に示すように、永久磁石1の
形状の内径をr1、外径をr2とし、その角度を内側を
θ1、外側をθ2とすると、切り欠き9の形状の径Rと
その角度θは以下の(数1)の関係を満足するものとす
る。
【0034】
【数1】r1≦R≦r2、θ1≦θ≦θ2 第2の回転体部3はその磁気的突極性により、固定子7
の発生する磁界に同期して、リラクタンストルクのみ発
生する。第2の回転体部3は永久磁石1を備えていない
ので、マグネットトルクは発生しない。
【0035】第1の回転体部2及び第2の回転体部3
は、同一の回転軸4に固定されており、一体となって回
転をする。
【0036】回転子5の外側には巻線6を巻回した固定
子7を配置し、巻線6に電流を流すことで、回転子5を
回転駆動する磁界を発生する。
【0037】図4に、燃料電池10を電源とした電気自
動車の駆動装置の構成を示す。燃料電池10は水素を燃
料とし、空気中の酸素と電気分解と逆の反応をさせるこ
とで、電力を取り出す装置である。この燃料電池10か
ら発生する電力を、インバータ11を介して適当に電力
変換し、モータ12に印加することでモータ12を駆動
させる。モータ12が駆動、回転することで駆動軸13
が回転し、デフ14を介して車輪15が回転し、本自動
車は走行する。そして、走行しているとき、モータ12
は回転しているので誘起電圧が発生し、燃料電池10に
は逆起電圧がかかることになる。
【0038】本自動車において、大きな加速力を発生さ
せたい場合は、モータ12に大電流を流し、モータ12
に高トルクを発生させる。一方、本自動車を減速させた
い場合、発生する逆起電力を回生するようにするが、燃
料電池10では回生ができないので、補助電池16等を
別に設けている。
【0039】本自動車を加速させ、高速走行状態になっ
た場合、車輪15及び駆動軸13は高速に回転し、モー
タ12の回転子5も高速に回転するので、モータ12に
は大きな誘起電圧が発生し、燃料電池10には大きな逆
起電圧がかかることになる。この逆起電圧が燃料電池1
0の電圧以上になるとモータ12が回転不能となるた
め、より高速にモータ12を回転させたい場合、通常は
電流位相を進めて、いわゆる弱め界磁制御を行ってい
る。
【0040】しかし、このような高速走行中に、万が一
インバータ11等の電力変換装置が故障をし制御不能と
なった場合、燃料電池10にはその電圧以上の相当大き
な逆起電圧がかかることになり、燃料電池10はその構
造上過電圧に弱いので大変危険である。
【0041】本実施の形態1のモータは、磁気的突極性
を備えた第2の回転体部3の両側に、永久磁石1を備え
た第1の回転体部2を設けることで、図1に示すように
漏れ磁束の回り込み18を有効利用して、第2の回転体
部3を磁気的に飽和させ、突極比を上げることで、第2
の回転体部3に発生するリラクタンストルクを大きくす
ることができ、マグネットトルクのみならず、リラクタ
ンストルクをも十分活用して回転駆動するので、出力ト
ルクの大きさのわりに、永久磁石1の量は少ない。
【0042】つまり、回転子5が回転した時の発生誘起
電圧は小さくなり、燃料電池10にかかる逆起電圧も抑
えられることになる。従って、高速走行時に万が一イン
バータ11等が故障して制御不能となった場合でも、発
生する逆起電圧は小さいので、燃料電池10にとっても
危険ではない。ここで、実際のモータ設計に際しては、
最高回転時での無負荷誘起電圧が、燃料電池電圧以下に
なるように第1の回転体部2の比率を決定する。
【0043】なお、誘起電圧の発生を抑えることのみに
鑑みれば、モータの回転子は磁気的突極性を備えたよう
に構成した回転子のみにして、リラクタンストルクのみ
で回転駆動することが好適である。つまり、高速走行時
にモータが高速回転しても、回転子には永久磁石がない
ため誘起電圧が発生することはない。しかしながら、こ
のような構成であると、従来のマグネットトルクを利用
して回転駆動する永久磁石同期モータと同じ出力を得よ
うとすると、モータサイズがかなり大きくなってしま
う。
【0044】現在の自動車の傾向としては、自動車自体
の大きさは小さく、かつ自動車の室内スペースは広くす
ることが望まれており、モータサイズが大きくなりすぎ
て、室内スペースが削られることは好ましくない。まし
てや、燃料電池自動車の場合では燃料電池装置一式だけ
でもかなりのスペースを取ってしまうので、できるだけ
モータのサイズは小さい方が良い。そこで、永久磁石1
を備えた第1の回転体部2を2つ設け、その間に、磁気
的突極性を備えた構造の第2の回転体部3を挿入し、回
転軸4方向に連結した回転子5を用いることで、高出力
なモータとし、モータサイズを小さく、かつ発生する誘
起電圧を小さくすることを可能にする。
【0045】さらに、第1の回転体部2が単独の場合に
最大トルクを発生する電流位相は概ね電気角30度〜4
0度であり、一方、第2の回転体部3が単独の場合に最
大トルクを発生する電流位相とは概ね電気角50度近辺
であり、通常その両者は一致していない。従って、その
両者の電流位相を一致させるべく、図6に示すように第
2の回転体部3をその両者の差分だけ位相ずれ17を設
けた上で、第1の回転体部2と第2の回転体部3を同一
の回転軸4の方向に連結、固定させた回転子5とするこ
とで、最大トルクがより一層向上し、より高出力なモー
タとなり、モータサイズをより小さくすることができ
る。
【0046】なお、第1の回転体部2に配設された永久
磁石1の形状は、図5に示すように直線状であっても良
い。
【0047】また、固定子巻線6を分布巻とすること
で、上記の効果に加えてさらに、コギングトルク・トル
クリップルの小さいモータとすることができる。
【0048】それに対して、固定子巻線6を集中巻とす
ることで、上記の効果に加えてさらに、高トルクで、モ
ータ組み付け工法が簡便となるモータとすることができ
る。
【0049】なお、第2の回転子は図13に示すよう
に、切り欠き形状に外周部20を設けたものでもよい。
このような形状にすることによって、上記効果に加え
て、例えばエアコンコンプレッサ用ハーメチックモータ
として使用する場合に回転時の空気抵抗を、外周部を設
けないものと比べて小さくすることができ、損失を低減
することができる。
【0050】また、第1の回転体部2と第2の回転体部
3は、図11に示すように、第1の回転体部2の永久磁
石1と、第2の回転体部3の対応する切り欠き9の輪郭
とが重なるように、積層されていることが好ましい。な
お、図11では、切り欠き9の輪郭の一部が、永久磁石
1と対向する例を示したが、切り欠き9の輪郭の全部
が、永久磁石1と対向していてもかまわない。
【0051】(実施の形態2)図7を参照して本発明の
実施の形態2を説明する。実施の形態2のモータは、実
施の形態1で述べたように、永久磁石を備えた第1の回
転体部を2つ設け、その間に、磁気的突極性を備えた構
造の第2の回転体部を挿入し、回転軸方向に連結、固定
した回転子とするのであるが、その場合、第2の回転体
部は、実施の形態1ではいわゆるスイッチトリラクタン
モータ系のロータを用いている。しかし、第2の回転体
部はリラクタンスモータであればよいので、図7に示す
ようなスリット19を多層に切ったいわゆるシンクロナ
スリラクタンスモータ系のロータ構造のものを用いても
よい。
【0052】その際、一番ロータ外径よりのスリットの
径をRaその角度をθa、一番ロータの中心よりのスリ
ットの径をRbその角度をθbとすると、それらは図2
のr1、θ1を用いて、以下の(数2)の関係を満足す
るものとする。
【0053】
【数2】Ra<r1<Rb、θa<θ1<θb 回転子を以上のような構成とすることで、実施の形態1
と同様の効果が得られる上に、コギングトルク及びトル
クリップルが低減されたモータとすることができる。
【0054】なお、実施の形態1同様、第1の回転体部
が単独の場合と、第2の回転体部が単独の場合とで、そ
れぞれ最大トルクを発生する電流位相を一致させるべ
く、図8に示すように第2の回転体部を位相ずれ17だ
けずらした上で、第1の回転体部と第2の回転体部を同
一の回転軸の方向に連結、固定させた回転子とすること
で、最大トルクがより一層向上し、より高出力なモータ
となり、モータサイズをより小さくすることができる。
【0055】また、第1の回転体部2と第2の回転体部
3は、第1の回転体部2の永久磁石1と、第2の回転体
部3の対応する部位のスリット19の全部または一部と
が重なるように、積層されていることが好ましい。
【0056】(実施の形態3)図9を参照して本発明の
実施の形態3を説明する。実施の形態1では、2つの第
1の回転体部2の間に1つの第2の回転体部3を挿入し
ているが、図9に示すように、3つの第1の回転体部2
と2つの第2の回転体部3とを設けて、隣り合う2つの
第1の回転体部2の間それぞれに、第2の回転体部3を
挿入する構成としてもよい。
【0057】そのような構成とすることで、実施の形態
1、2と同様の効果が得られる上に、サンドイッチ状構
造を2段連結させているので、その効果はより大きくな
り、モータ出力のさらなる向上、モータサイズのさらな
る小型化が期待できる。
【0058】さらに、図10に示すように、第1の回転
体部2と第2の回転体部3のサンドイッチ状構造を回転
軸方向に3段連結させた構造とするか、もしくは3段以
上連結させた構造としても、上記の効果はより一層得ら
れることになる。
【0059】最後に、以上述べたそれぞれの実施の形態
のモータを内燃機関と組合せて、ハイブリッド電気自動
車のシステムとして構成した場合、エンジンのみで駆動
しているときに、駆動軸の直結しているモータの回転子
が回転しても、発生する誘起電圧を小さくできる。従っ
て、発生する鉄損を小さくすることができるので、より
効率の良いハイブリッドシステムが構成でき、さらなる
燃費の向上が可能となる。
【0060】なお、実施の形態3における第2の回転体
部3は、図3に示した構造であってもよいし、図7に示
した構造であってもよい。また、第1の回転体部2と第
2の回転体部3との連結についても、図11を用いて説
明したように、第1の回転体部2の永久磁石1と、第2
の回転体部3の切り欠き9またはスリット19の少なく
とも一部とが重なるように、連結されていることが好ま
しい。
【0061】また、上述した各実施の形態では、永久磁
石1を有する第1の回転体部2は、永久磁石を有さない
第2の回転体部3と連結しているとしたが、いずれか2
つの第1の回転体部2が連結していて、それら2つの第
1の回転体部2の間に、第2の回転体部3が挿入されて
いなくてもよい。つまり、全部の第1の回転体部2は第
2の回転体部3と連結していなくてもよいということで
ある。
【0062】また、上述した各実施の形態におけるモー
タと、燃料電池とを少なくとも備えた駆動装置も本発明
に属し、その駆動装置は、自動車に組み込まれた場合、
その自動車の高速走行時にインバータ等が故障しても、
燃料電池にかかる逆起電力を小さく抑えているので安全
であり、なおかつ小型・高出力な駆動装置となる。
【0063】さらに、上記の駆動装置を備えた電気自動
車も本発明に属する。したがって、1充電走行距離が長
く、小型・高出力で安全な燃料電池電気自動車を提供す
ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、誘起電圧の発生を抑えるとともに、小型
・高出力・高効率なモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のモータ断面図
【図2】本発明の実施の形態1の第1の回転体部を示す
正面図
【図3】本発明の実施の形態1の第2の回転体部を示す
正面図
【図4】燃料電池自動車駆動システムの構成図
【図5】本発明の実施の形態1の他の第1の回転体部を
示す正面図
【図6】本発明の実施の形態1の他の第2の回転体部を
示す正面図
【図7】本発明の実施の形態2の第2の回転体部を示す
正面図
【図8】本発明の実施の形態2の他の第2の回転体部を
示す正面図
【図9】本発明の実施の形態3のモータ断面図
【図10】本発明の実施の形態3の他のモータ断面図
【図11】本発明の実施の形態1の第1の回転体部と第
2の回転体部との連結を説明するための図
【図12】本発明の実施の形態1におけるモータの一部
の斜視図
【図13】本発明の実施の形態1の他の第2の回転体部
を示す正面図
【符号の説明】
1.永久磁石 2.第1の回転体部 3.第2の回転体部 4.回転軸 5.回転子 6.巻線 7.固定子 8.リベットピン 9.切り欠き 10.燃料電池 11.インバータ 12.モータ 13.駆動軸 14.デフ 15.車輪 16.補助電池 17.最大トルク位相を合わせるために設けた位相ずれ 18.漏れ磁束の回り込み 19.スリット 20.外周部
フロントページの続き (72)発明者 田米 正樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H115 PG04 PI15 PI18 PU10 PV09 RB08 TU05 5H619 BB01 BB06 BB15 BB24 PP02 PP05 PP06 PP08 5H621 GA04 GB06 HH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石を有する、複数個の第1の回転
    体部と、磁気的突極性を有する、一個または複数個の第
    2の回転体部とが、回転軸方向に積層された回転子と、 電流が供給されたさいに前記回転子を駆動する界磁を発
    生する固定子とを備えたことを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 前記第1の回転体部が連続して積層され
    ていないことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 前記第1の回転体部と前記第2の回転体
    部とが磁気的に結合していることを特徴とする請求項1
    または2に記載のモータ。
  4. 【請求項4】 前記第2の回転体部は、円板または円柱
    の円周部に逆円弧状の切り欠きを複数個有する形状をし
    ており、 前記切り欠きそれぞれの輪郭の全部または一部は、前記
    第1の回転体部の前記永久磁石と対向する位置に設けら
    れていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに
    記載のモータ。
  5. 【請求項5】 前記第1の回転体部および前記第2の回
    転体部は、両者の最大トルクの発生する電流位相が実質
    上同じになるように積層されていることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載のモータ。
  6. 【請求項6】 前記固定子は、分布巻の固定子巻線、ま
    たは集中巻の固定子巻線を有することを特徴とする請求
    項1から5のいずれかに記載のモータ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のモー
    タと、燃料電池とを少なくとも備えたことを特徴とする
    駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の駆動装置を備えたこと
    を特徴とする電気自動車。
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