JP2001339922A - 永久磁石式リラクタンス型回転電機 - Google Patents
永久磁石式リラクタンス型回転電機Info
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Abstract
囲の可変速運転を行なうこと。 【解決手段】スロット7の内部に収納された電機子巻線
3を有する固定子1と、固定子1の内側に位置して磁束
の通り易い部分(d軸)と磁束の通り難い部分(q軸)
とが交互に形成されるように空洞5による複数の磁気障
壁が設けられ、かつ空洞5内に永久磁石6を配置してな
る回転子10とを備えて構成される永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機において、回転子10は、q軸方向に配
置された空洞5の回転子半径方向外側の回転子鉄心4の
平均肉厚をWqave[m]、空洞5の周方向の幅をL
[m]、極数をP、回転子10の半径をR[m]とした
場合に、PL/2πRWqave≧130なる関係を満たす
ように構成する。
Description
て小型かつ高出力で低速から高速回転までの広範囲の可
変速運転を行なえるようにした永久磁石式リラクタンス
型回転電機に関するものである。
機の構成例を示す径方向断面図である。
は、スロット7の内部に収納された電機子巻線3を有す
る電磁鋼板を積層した固定子鉄心2で形成された固定子
1と、この固定子1の内側に位置して凹凸のある回転子
鉄心4で形成された回転子10とを備えて構成されてい
る。
回転子10に界磁を形成するコイルが不要であり、回転
子10は凹凸のある回転子鉄心4のみで構成することが
できる。
素であり、かつ安価である。
出力の発生原理について述べる。
凹凸があることにより、凸部で磁気抵抗が小となり、凹
部では磁気抵抗が大となる。
機子巻線3に電流を流すことにより蓄えられる磁気エネ
ルギーが異なる。そして、この磁気エネルギーの変化に
よって出力が発生する。
磁気的に凹凸を形成することができる(磁気抵抗、磁束
密度分布が、回転子10の位置により異なる)形状であ
ればよい。
永久磁石回転電機がある。この永久磁石回転電機は、電
機子はリラクタンス型回転電機と同様であるが、回転子
は回転子鉄心と回転子のほぼ全周にわたって永久磁石が
配置されている。
従来の回転電機においては、次のような解決すべき技術
課題がある。
転子鉄心4表面の凹凸により、回転位置によって磁気抵
抗が異なり、磁束密度も変化することになる。そして、
この変化により磁気エネルギーが変化して出力が得られ
る。
極となる回転子鉄心4の凸部分(磁束の通り易い部分で
あり、以下d軸と称する)において、局部的な磁気飽和
が拡大する。
(磁束の通り難い部分であり、以下q軸と称する)に漏
れる磁束が増加して、有効な磁束は減少して出力が低下
する。
心歯の磁気飽和で生じる漏れ磁束によって、空隙磁束密
度の変化が緩やかになり、磁気エネルギー変化が小さく
なる。
下し、やがて出力は飽和する。また、q軸の漏れ磁束
は、無効な電圧を誘起して力率を低下させることにな
る。
して、高磁気エネルギー積の希土類永久磁石を適用した
永久磁石回転電機がある。
面に永久磁石を配置していることから、界磁に高エネル
ギーの永久磁石を適用することにより、高磁界を回転電
機の空隙に形成できるため、小型でかつ高出力が可能と
なる。
ることから、高速回転時に電機子巻線に誘導される電圧
は比例して大きくなる。
可変速運転を行なう場合に、界磁磁束を減らすことがで
きないため、電源電圧を一定とすると、基底速度の2倍
以上に定出力運転を行なうことは困難である。
ら高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可
能な永久磁石式リラクタンス型回転電機を提供すること
にある。
めに、請求項1に対応する発明では、スロットの内部に
収納された電機子巻線を有する固定子鉄心で形成された
固定子と、当該固定子の内側に位置して磁束の通り易い
部分(d軸)と磁束の通り難い部分(q軸)とが交互に
形成されるように空洞による複数の磁気障壁が設けら
れ、かつ空洞内に永久磁石を配置した回転子鉄心で形成
された回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機において、回転子は、q軸方向に配置さ
れた空洞の回転子半径方向外側の回転子鉄心の平均肉厚
をWqave[m]、空洞の周方向の幅をL[m]、極数を
P、回転子の半径をR[m]とした場合に、PL/2π
RW qave≧130なる関係を満たすように構成してい
る。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子はPL
/2πRWqave≧130なる関係を満たすことにより、
高いトルクを得ることができるため、高出力で低速から
高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能
となる。
請求項1に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回
転電機において、回転子は、PL/2πRWqave≧20
0なる関係を満たすように構成している。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子はPL
/2πRWqave≧200なる関係を満たすことにより、
より一層高いトルクを得ることができるため、より一層
高出力で低速から高速回転までの広範囲の可変速運転を
行なうことが可能となる。
記請求項1または請求項2に対応する発明の永久磁石式
リラクタンス型回転電機において、q軸方向に配置され
た空洞は、回転子半径方向外周部へ突抜けさせている。
石式リラクタンス型回転電機においては、q軸方向に配
置された空洞を回転子半径方向外周部へ突抜けさせるこ
とにより、低速回転では特に高いトルクを得ることがで
きるため、より一層高出力で低速から高速回転までの広
範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
ットの内部に収納された電機子巻線を有する固定子鉄心
で形成された固定子と、当該固定子の内側に位置して磁
束の通り易い部分(d軸)と磁束の通り難い部分(q
軸)とが交互に形成されるように空洞による複数の磁気
障壁が設けられ、かつ空洞内に永久磁石を配置した回転
子鉄心で形成された回転子とを備えて構成される永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、回転子は、q軸
方向に配置された空洞と永久磁石との間の最短距離をW
dmin、極数をP、回転子の半径をR[m]とした場合
に、WdminP/2πR≧65なる関係を満たすように構
成している。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子はW
dminP/2πR≧65なる関係を満たすことにより、高
いトルクを得ることができるため、高出力で低速から高
速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能と
なる。
請求項4に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回
転電機において、回転子は、WdminP/2πR≧87な
る関係を満たすように構成している。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子はW
dminP/2πR≧87なる関係を満たすことにより、よ
り一層高いトルクを得ることができるため、より一層高
出力で低速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行
なうことが可能となる。
ットの内部に収納された電機子巻線を有する固定子鉄心
で形成された固定子と、当該固定子の内側に位置して磁
束の通り易い部分(d軸)と磁束の通り難い部分(q
軸)とが交互に形成されるように空洞による複数の磁気
障壁が設けられ、かつ空洞内に永久磁石を配置した回転
子鉄心で形成された回転子とを備えて構成される永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、回転子は、q軸
方向に配置された空洞と永久磁石との間の平均距離をW
dave、極数をP、回転子の半径をR[m]とした場合
に、95≦WdaveP/2πR≦160なる関係を満たす
ように構成している。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子は95
≦WdaveP/2πR≦160なる関係を満たすことによ
り、高いトルクを得ることができるため、高出力で低速
から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが
可能となる。
請求項6に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回
転電機において、回転子は、110≦WdaveP/2πR
≦130なる関係を満たすように構成している。
石式リラクタンス型回転電機においては、回転子は11
0≦WdaveP/2πR≦130なる関係を満たすことに
より、より一層高いトルクを得ることができるため、よ
り一層高出力で低速から高速回転までの広範囲の可変速
運転を行なうことが可能となる。
請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7のいずれか
1項に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回転電
機において、q軸方向の中心に近づくにつれて、q軸方
向に配置された空洞の半径方向の幅を広くするようにし
ている。
石式リラクタンス型回転電機においては、q軸方向の中
心に近づくにつれてq軸方向に配置された空洞の半径方
向の幅を広くすることにより、より一層高いトルクを得
ることができるため、より一層高出力で低速から高速回
転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能とな
る。
記請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7のいずれ
か1項に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回転
電機において、q軸方向に配置された空洞と永久磁石と
の間の距離が空洞のq軸方向の中心の内径側で最大とな
るように、永久磁石の角度を変化させるようにしてい
る。
石式リラクタンス型回転電機においては、q軸方向に配
置された空洞と永久磁石との間の距離が空洞のq軸方向
の中心の内径側で最大となるように、永久磁石の角度を
変化させることにより、より一層高いトルクを得ること
ができるため、より一層高出力で低速から高速回転まで
の広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
ロットの内部に収納された電機子巻線を有する固定子鉄
心で形成された固定子と、当該固定子の内側に位置して
磁束の通り易い部分(d軸)と磁束の通り難い部分(q
軸)とが交互に形成されるように空洞による複数の磁気
障壁が設けられ、かつ空洞内に永久磁石を配置した回転
子鉄心で形成された回転子とを備えて構成される永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、固定子は、スロ
ットのピッチをτ[m]、ティース幅をWt[m]とし
た場合に、0.45≦Wt/τ≦0.8なる関係を満た
すように構成している。
磁石式リラクタンス型回転電機においては、固定子は
0.45≦Wt/τ≦0.8なる関係を満たすことによ
り、高いトルクを得ることができるため、高出力で低速
から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが
可能となる。
記請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項10のいず
れか1項に対応する発明の永久磁石式リラクタンス型回
転電機において、固定子は、スロットのピッチをτ
[m]、ティース幅をWt[m]とした場合に、0.4
5≦Wt/τ≦0.8なる関係を満たすように構成して
いる。
磁石式リラクタンス型回転電機においては、固定子は
0.45≦Wt/τ≦0.8なる関係を満たすことによ
り、上記請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項10
のいずれか1項に対応する発明に比べて、より一層高い
トルクを得ることができるため、より一層高出力で低速
から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが
可能となる。
て図面を参照して詳細に説明する。
に対応)図1は、本実施の形態による永久磁石式リラク
タンス型回転電機の構成例を示す径方向断面図であり、
図11と同一要素には同一符号を付して示している。 図1に示すように、本実施の形態の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機は、スロット7の内部に収納された電機
子巻線3を有する電磁鋼板を積層した固定子鉄心2で形
成された固定子1と、この固定子1の内側に位置してd
軸とq軸とが交互に形成されるように空洞5による複数
の磁気障壁が設けられ、このかつ空洞5内に永久磁石6
を配置した回転子鉄心4で形成された回転子10とを備
えて構成している。
方向拡大断面図である。
心4には、複数の空洞5が存在し、そのうちのV字に配
置された箇所に永久磁石6を挿入している。
詳細を示す径方向拡大断面図である。
向に配置された空洞5の回転子半径方向外側の回転子鉄
心4の平均肉厚をWqave[m]、空洞5の周方向の幅を
L[m]、極数をP、回転子10の半径をR[m]とし
た場合に、 PL/2πRWqave≧130 なる関係を満たすように構成している。
L/2πRWqave≧200なる関係を満たすように構成
する。
による永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、
回転子10は、PL/2πRWqave≧130なる関係を
満たすようにしていることにより、高いトルクを得るこ
とができる。
る。磁気抵抗の小さい箇所(d軸)では空隙磁束密度が
高く、逆に磁気抵抗の大きい箇所(q軸)では空隙磁束
密度が小さくなる。そして、この磁束密度の変化によっ
てリラクタンストルクが発生する。
10の半径R[m]、q軸方向に配置された空洞5の回
転子半径方向外側の回転子鉄心4の肉厚Wqの平均厚さ
Wqav e[m]、同空洞5の周方向の幅L[m]とした場
合、q軸方向に配置された空洞5の回転子半径方向外側
の回転子鉄心4の肉厚における磁気抵抗は、PL/2π
RWqaveに比例する。
8[m]で設計したモデルについて解析を行なった時の
PL/2πRWqaveとトルクとの関係について調べた結
果を示す依存特性図である。
で、今回得られた最大トルクの95%以上と、従来設計
により得られたトルクよりも高いトルクを得ることがで
きることがわかる。
qave≧200で、最大トルクの99%以上のトルクを発
生することができる。
き、結果として高出力(出力=トルク×回転速度)で低
速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうこと
が可能となる。 (変形例1:請求項3に対応)本実施の形態において、
q軸方向に配置された空洞5は、回転子半径方向外周部
へ突抜けさせる構成としてもよい。
転電機においては、q軸方向に配置された空洞5を回転
子半径方向外周部へ突抜けさせていることにより、低速
回転では特に高いトルクを得ることができる。
多い、半径が小さい、q軸方向に配置された空洞5の半
径方向外側の回転子鉄心4の肉厚の平均厚さWqaveが薄
い、同空洞5の周方向の幅が広いということが考えられ
る。
の半径は、概ね設計仕様によって決定されてしまう。そ
のため、実際に操作できるのは、WqaveとLとなる。
調べた結果を示す図である。
計よりも高トルクが得られた。これは、q軸方向に配置
された空洞5の回転子半径方向外周部の回転子鉄心4部
においては、上記数値制限範囲の肉厚にすることによ
り、この部分に分布するd軸磁束に対するq軸磁束を最
小限にすることができる。
の磁束密度との差が大きくなり、リラクタンストルクが
増加する。Wqave=0の時、特に顕著にリラクタンスト
ルクが増加する。
速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能と
なる。
0にした時、風損の問題が生じる。そのため、例えば高
速回転機等で利用する場合には、q軸方向に配置された
空洞5は、回転子半径方向外周部に突抜けている構成
(Wqave=0)よりも、回転子鉄心4の半径方向外周部
に、薄い肉厚(0<Wqave≦1[mm])を持たせる構
成の方がより好ましい。 (変形例2:請求項8に対応)本実施の形態(図3の構
成)において、q軸方向の中心に近づくにつれて、q軸
方向に配置された空洞5の半径方向の幅を広くする構成
としてもよい。かかる構成の永久磁石式リラクタンス型
回転電機においては、q軸方向の中心に近づくにつれて
q軸方向に配置された空洞5の半径方向の幅を広くして
いることにより、q軸方向で磁気抵抗が最大となる。
の磁束密度との差が大きくなり、リラクタンストルクが
最大となる。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
態(図3の構成)において、q軸方向に配置された空洞
5と永久磁石6との間の距離が空洞5のq軸方向の中心
の内径側で最大となるように、永久磁石6の角度を変化
させる構成としてもよい。 かかる構成の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との間
の距離が空洞5のq軸方向の中心の内径側で最大となる
ように、永久磁石6の角度を変化させていることによ
り、磁石磁束が回転子外周部に出て行き易くなり、トル
クがより一層向上する。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
磁石式リラクタンス型回転電機では、q軸方向に配置さ
れた空洞5の回転子半径方向外側の回転子鉄心4の平均
肉厚をWqave[m]、空洞5の周方向の幅をL[m]、
極数をP、回転子10の半径をR[m]とした場合に、
回転子10を、PL/2πRWqave≧130、より好ま
しくはPL/2πRWqave≧200なる関係を満たすよ
うに構成しているので、小型かつ高出力で低速から高速
回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能とな
る。
に対応)図6は、本実施の形態による永久磁石式リラク
タンス型回転電機における回転子10の一部の詳細を示
す径方向拡大断面図であり、図1乃至図3と同一要素に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。図6に示すように、本実施の
形態の永久磁石式リラクタンス型回転電機の回転子10
は、q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との間の
最短距離をWdmin、極数をP、回転子10の半径をR
[m]とした場合に、 WdminP/2πR≧65 なる関係を満たすように構成している。
dminP/2πR≧87なる関係を満たすように構成す
る。
による永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、
回転子10は、WdminP/2πR≧65なる関係を満た
すようにしていることにより、より一層高いトルクを得
ることができる。
5と永久磁石6との間の距離をWd、その最短距離をW
dmin、極数をP、回転子10の半径をR[m]とした場
合に、PWdmin/2πRとトルクとの関係について調べ
た結果を示す依存特性図である。
す時に、今回得られた最大トルクの95%以上と、従来
設計により得られたトルクよりも高いトルクを得ること
ができることがわかる。
≧87で、最大トルクの99%以上のトルクを発生する
ことができる。
0の半径は概ね決められている。そのため、PWdmin/
2πRは、Wdminに比例すると考えてよい。
配置された空洞5と永久磁石6との間の回転子鉄心4部
で起こる磁気飽和が少なくなり、d軸方向の磁束が増加
し、リラクタンストルクが高くなることを意味してい
る。
とができ、結果として高出力(出力=トルク×回転速
度)で低速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行
なうことが可能となる。 (変形例1:請求項8に対応)本実施の形態(図6の構
成)において、q軸方向の中心に近づくにつれて、q軸
方向に配置された空洞5の半径方向の幅を広くする構成
としてもよい。 かかる構成の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、q軸方向の中心に近づくにつれてq軸方向に配置
された空洞5の半径方向の幅を広くしていることによ
り、q軸方向で磁気抵抗が最大となる。
の磁束密度との差が大きくなり、リラクタンストルクが
最大となる。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
態(図6の構成)において、q軸方向に配置された空洞
5と永久磁石6との間の距離が空洞5のq軸方向の中心
の内径側で最大となるように、永久磁石6の角度を変化
させる構成としてもよい。 かかる構成の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との間
の距離が空洞5のq軸方向の中心の内径側で最大となる
ように、永久磁石6の角度を変化させていることによ
り、磁石磁束が回転子外周部に出て行き易くなり、トル
クがより一層向上する。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
磁石式リラクタンス型回転電機では、q軸方向に配置さ
れた空洞5と永久磁石6との間の最短距離をWdmin、極
数をP、回転子10の半径をR[m]とした場合に、回
転子10を、WdminP/2πR≧65、より好ましくは
WdminP/2πR≧87なる関係を満たすように構成し
ているので、小型かつより一層高出力で低速から高速回
転までの広範囲の可変速運転を行なうことが可能とな
る。
に対応)図6は、本実施の形態による永久磁石式リラク
タンス型回転電機における回転子10の一部の詳細を示
す径方向拡大断面図であり、図1乃至図3と同一要素に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。図6に示すように、本実施の
形態の永久磁石式リラクタンス型回転電機の回転子10
は、q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との間の
距離Wdの平均距離をWdave、極数をP、回転子10の
半径をR[m]とした場合に、 95≦WdaveP/2πR≦160 なる関係を満たすように構成している。
10≦WdaveP/2πR≦130なる関係を満たすよう
に構成する。
による永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、
回転子10は、95≦WdaveP/2πR≦160なる関
係を満たすようにしていることにより、より一層高いト
ルクを得ることができる。
5と永久磁石6との間の距離Wdの平均距離をWdave、
極数をP、回転子10の半径をR[m]とした場合に、
PWdave/2πRとトルクとの関係について調べた結果
を示す依存特性図である。
0を満たす時に、今回得られた最大トルクの95%以上
と、従来設計により得られたトルクよりも高いトルクを
得ることができることがわかる。
/2πR≦130で、最大トルクの99%以上のトルク
を発生することができる。
0の半径は概ね決められている。そのため、PWdave/
2πRはWdaveに比例すると考えてよい。
配置された空洞5と永久磁石10との間の回転子鉄心4
部で起こる磁気飽和が少なくなり、リラクタンストルク
が高くなるが、Wdaveが大きくなりすぎると、q軸方向
の磁気抵抗が小さくなってしまい、逆にリラクタンスト
ルクが減少してしまうことを意味している。
とができ、結果として高出力(出力=トルク×回転速
度)で低速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行
なうことが可能となる。 (変形例1:請求項8に対応)本実施の形態(図6の構
成)において、q軸方向の中心に近づくにつれて、q軸
方向に配置された空洞5の半径方向の幅を広くする構成
としてもよい。 かかる構成の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、q軸方向の中心に近づくにつれてq軸方向に配置
された空洞5の半径方向の幅を広くしていることによ
り、q軸方向で磁気抵抗が最大となる。
の磁束密度との差が大きくなり、リラクタンストルクが
最大となる。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
態(図6の構成)において、q軸方向に配置された空洞
5と永久磁石6との間の距離が空洞5のq軸方向の中心
の内径側で最大となるように、永久磁石6の角度を変化
させる構成としてもよい。 かかる構成の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との間
の距離が空洞5のq軸方向の中心の内径側で最大となる
ように、永久磁石6の角度を変化させていることによ
り、磁石磁束が回転子外周部に出て行き易くなり、トル
クがより一層向上する。
とができるため、より一層高出力で低速から高速回転ま
での広範囲の可変速運転を行なうことが可能となる。
磁石式リラクタンス型回転電機では、q軸方向に配置さ
れた空洞5と永久磁石6との間の距離Wdの平均距離を
Wdav e、極数をP、回転子10の半径をR[m]とした
場合に、回転子10を、95≦WdaveP/2πR≦16
0、より好ましくは110≦WdaveP/2πR≦130
なる関係を満たすように構成しているので、小型かつよ
り一層高出力で低速から高速回転までの広範囲の可変速
運転を行なうことが可能となる。
図9は、本実施の形態による永久磁石式リラクタンス型
回転電機における固定子1の一部の詳細を示す径方向拡
大断面図であり、図1および図2と同一要素には同一符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につ
いてのみ述べる。 図9に示すように、本実施の形態の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機の固定子1は、スロット 11の
ピッチをτ[m]、ティース幅(固定子鉄心歯幅)をW
t[m]とした場合に、0.45≦Wt/τ≦0.8なる
関係を満たすように構成している。
による永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、
固定子1は、0.45≦Wt/τ≦0.8なる関係を満
たすようにしていることにより、高いトルクを得ること
ができる。
とし、また発熱を所定値以下に抑えるために電流密度を
調整する。
高トルク、高出力を得るために、スロット内に導線をで
きるだけ多く挿入して、アンペアターンを大きくする。
その結果、ティース幅よりもスロット幅が広くなってい
る。
内を流れる電流密度が上昇し、あるレベルでスロット内
に流れる通電電流の絶対値が減少して、トルクが減少す
る。
リラクタンス型回転電機では、次のような逆の結果を示
す。
ティース部分で磁気飽和が起こり、ティースの磁気抵抗
が大きくなり、電流から見た磁気抵抗は固定子1に占め
る磁気抵抗割合が高くなり、回転子10の磁気抵抗差が
相対的に小さくなる。その結果、リラクタンストルクが
小さくなり、出力が低下してしまう。
ペアターンは減少するが、磁気抵抗の差がより大きくな
るため、結果的にはトルクが増加する。さらに、アンペ
アターンの減少によって、インダクタンスの絶対値が小
さくなるため、電圧源では高速領域での出力が増加す
る。
いて調べた結果を示す依存特性図である。
の領域で、高いトルクを得ることができることがわか
る。
き、結果として高出力(出力=トルク×回転速度)で低
速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうこと
が可能となる。 上述したように、本実施の形態による永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、スロット11のピッチをτ
[m]、ティース幅(固定子鉄心歯幅)をWt[m]と
した場合に、固定子1を、0.45≦Wt/τ≦0.8
なる関係を満たすように構成しているので、小型かつ高
出力で低速から高速回転までの広範囲の可変速運転を行
なうことが可能となる。
記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階で
はその要旨を逸脱しない範囲で、種々に実施することが
可能である。 また、各実施の形態は可能な限り適宜組合わせて実施し
てもよく、その場合には組合わせた作用効果を得ること
ができる。 例えば、回転子の構成に関する発明である上記第1乃至
第3の各実施の形態において、各実施の形態のうちの任
意のもの、あるいは全てのものを適宜組合わせて実施す
ることができる。 さらに、回転子の構成に関する発明である上記第1乃至
第3の各実施の形態、あるいはこれらを組合わせたもの
と、固定子の構成に関する発明である上記第4の実施の
形態を適宜組合わせて実施することもできる。 さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含ま
れており、開示される複数の構成要件における適宜な組
合わせにより、種々の発明を抽出することができる。 例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの
構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題
の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発
明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一
つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構
成を発明として抽出することができる。
式リラクタンス型回転電機によれば、回転子位置によっ
てインダクタンスの差が大きな回転電機が得られ、高い
トルクを得ることができるため、小型かつ高出力で低速
から高速回転までの広範囲の可変速運転を行なうことが
可能となる。
磁石式リラクタンス型回転電機の構成例を示す径方向断
面図。
す径方向拡大断面図。
す径方向拡大断面図。
クタンス型回転電機におけるトルクとPL/2πRW
qaveとの関係を示す依存特性図。
ンス型回転電機におけるトルクのWqave依存
久磁石式リラクタンス型回転電機の構成例を示す径方向
拡大断面図。
タンス型回転電機におけるトルクのWdminP/2πR依
存特性を示す図。
ス型回転電機におけるトルクのWdaveP/2πR依存特
性を示す図。
ラクタンス型回転電機の構成例を示す径方向拡大断面
図。
クタンス型回転電機におけるトルクのWt/τ依存特性
を示す図。
す径方向断面図。
外側の回転子鉄心4の平均肉厚 L…空洞5の周方向の幅 P…極数 R…回転子10の半径 Wdmin…q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との
間の最短距離 Wdave…q軸方向に配置された空洞5と永久磁石6との
間の距離Wdの平均距離 τ…スロット11のピッチ、 Wt…ティース幅(固定子鉄心歯幅)。
Claims (11)
- 【請求項1】 スロットの内部に収納された電機子巻線
を有する固定子鉄心で形成された固定子と、 前記固定子の内側に位置して磁束の通り易い部分(d
軸)と磁束の通り難い部分(q軸)とが交互に形成され
るように空洞による複数の磁気障壁が設けられ、かつ前
記空洞内に永久磁石を配置した回転子鉄心で形成された
回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、 前記回転子は、前記q軸方向に配置された空洞の回転子
半径方向外側の回転子鉄心の平均肉厚をWqave[m]、
前記空洞の周方向の幅をL[m]、極数をP、回転子の
半径をR[m]とした場合に、 PL/2πRWqave≧130 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、 前記回転子は、 PL/2πRWqave≧200 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型電機。 - 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の永
久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記q軸方向に配置された空洞は、回転子半径方向外周
部へ突抜けさせていることを特徴とする永久磁石式リラ
クタンス型回転電機。 - 【請求項4】 スロットの内部に収納された電機子巻線
を有する固定子鉄心で形成された固定子と、 前記固定子の内側に位置して磁束の通り易い部分(d
軸)と磁束の通り難い部分(q軸)とが交互に形成され
るように空洞による複数の磁気障壁が設けられ、かつ前
記空洞内に永久磁石を配置した回転子鉄心で形成された
回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、 前記回転子は、前記q軸方なる関係を満たすように構成
した向に配置された空洞と前記永久磁石との間の最短距
離をWdmin、極数をP、回転子の半径をR[m]とした
場合に、 WdminP/2πR≧65 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型電機。 - 【請求項5】 前記請求項4に記載の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、 前記回転子は、 WdminP/2πR≧87 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項6】 スロットの内部に収納された電機子巻線
を有する固定子鉄心で形成された固定子と、 前記固定子の内側に位置して磁束の通り易い部分(d
軸)と磁束の通り難い部分(q軸)とが交互に形成され
るように空洞による複数の磁気障壁が設けられ、かつ前
記空洞内に永久磁石を配置した回転子鉄心で形成された
回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、 前記回転子は、前記q軸方向に配置された空洞と前記永
久磁石との間の平均距離をWdave、極数をP、回転子の
半径をR[m]とした場合に、 95≦WdaveP/2πR≦160 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項7】 前記請求項6に記載の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、 前記回転子は、 110≦WdaveP/2πR≦130 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項8】 前記請求項1、請求項2、請求項4乃至
請求項7のいずれか1項に記載の永久磁石式リラクタン
ス型回転電機において、 前記q軸方向の中心に近づくにつれて、前記q軸方向に
配置された空洞の半径方向の幅を広くするようにしたこ
とを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項9】 前記請求項1、請求項2、請求項4乃至
請求項7のいずれか1項に記載の永久磁石式リラクタン
ス型回転電機において、 前記q軸方向に配置された空洞と前記永久磁石との間の
距離が前記空洞のq軸方向の中心の内径側で最大となる
ように、前記永久磁石の角度を変化させるようにしたこ
とを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項10】 スロットの内部に収納された電機子巻
線を有する固定子鉄心で形成された固定子と、 前記固定子の内側に位置して磁束の通り易い部分(d
軸)と磁束の通り難い部分(q軸)とが交互に形成され
るように空洞による複数の磁気障壁が設けられ、かつ前
記空洞内に永久磁石を配置した回転子鉄心で形成された
回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、 前記固定子は、前記スロットのピッチをτ[m]、ティ
ース幅をWt[m]とした場合に、 0.45≦Wt/τ≦0.8 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。 - 【請求項11】 前記請求項1、請求項2、請求項4乃
至請求項10のいずれか1項に記載の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、 前記固定子は、スロットのピッチをτ[m]、ティース
幅をWt[m]とした場合に、 0.45≦Wt/τ≦0.8 なる関係を満たすように構成したことを特徴とする永久
磁石式リラクタンス型回転電機。
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