JP2001325836A - 超電導ケーブル - Google Patents
超電導ケーブルInfo
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Abstract
失の低減と過電流時の温度上昇抑制とを図ることができ
る超電導ケーブルを提供する。 【解決手段】 芯材と、その外周に設けられる超電導層
と、さらに超電導層の外周に形成される電気絶縁層とを
有する。ここで、超電導層は、複数本の超電導線材を螺
旋状に巻回した構造である。そして、芯材は、絶縁被覆
された常電導材料の金属線を複数本撚り合わせた構造で
ある。
Description
層を有する超電導ケーブルに関するものである。特に、
芯材の構成を工夫することで交流損失の低減と過電流時
の温度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルに
関する。
大容量化を同時に達成することが実用化のために必要と
される。
問題がある。超電導導体構造として、芯材上に超電導の
テープ状線材を同一ピッチで螺旋巻きして多層に構成し
たものが知られている。このような導体構造では内周の
超電導層ほど電流密度が小さく、外周の超電導層ほど電
流密度が大きいという偏流の問題がある。偏流に伴って
交流損失が増大すると考えられ、偏流の抑制が求められ
ている。
本技術としては、特公昭29-6685号公報記載の発明が知
られている。これは、各層の螺旋巻きピッチを調整して
各層のインピーダンス調整を行う技術である。
持するために必要で、かつ冷媒の循環流路としての機能
も果たす必要があると考えられていた。そのため、従来
の芯材の形状は全てパイプ状の直管またはコルゲート管
であり、材質は絶縁体または金属であった。
断面積中に占める超電導線材の占有率(一般に20%程
度)を大きくすることが考えられる。特に、超電導ケー
ブルの外径を大きくすることなく、この占有率を増やす
には、芯材径を小さくすれば良い。
術には次のような問題があった。超電導層の各層の巻き
ピッチを調整して各層のインピーダンス調整を行う技術
では、導体軸方向の磁場成分がキャンセルされずに残
り、この磁場によって芯材に導体と同レベルの交流損失
が発生する。
る電流が流れた際に芯材が電流を分担し、ケーブルの温
度上昇を抑制する。しかし、パイプ状の芯材で軸方向磁
場が存在している場合には円周に沿って流れる渦電流損
失が生じ、芯材の交流損失も問題となる。
発生しないが、臨界電流を超える電流が流れた際に芯材
が電流を分担せず、ケーブルの温度が上昇する。
については、機械特性上難しい。すなわち、テープ状の
超電導線材は幅3mm,厚さ0.2mm程度のサイズであり、曲
げ歪に対して特性が低下しやすい。そのため、芯材径を
小さくすると、超電導線材を螺旋巻きしたときに曲げ歪
が大きくなり、占有率の増大が必ずしも容量の増大につ
ながらない。
渦電流損失を抑制して、交流損失の低減と過電流時の温
度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルを提供
することにある。
状ではなく冷媒流路を持たない撚り線構造とすることで
上記の目的を達成する。
と、その外周に設けられる超電導層と、さらに超電導層
の外周に形成される電気絶縁層とを有する。ここで、超
電導層は、複数本の超電導線材を螺旋状に巻回した構造
である。そして、前記芯材は、絶縁被覆された常電導材
料からなる金属線を複数本撚り合わせた構造であること
を特徴とする。
チ調整型導体では導体軸方向の磁界が発生する。金属パ
イプを芯材として用いると、この軸方向磁場によって大
きな渦電流損失が発生する。
抗を上げることが損失低減に有効であり、金属でない方
が良いとも考えられる。しかし、超電導ケーブルに過電
流が流れたときのケーブル温度上昇を抑制するために
は、芯材が過電流を分担するようにする必要があり、そ
のためには、芯材の抵抗はなるべく低くする必要があ
る。その観点から、芯材を構成する材料は金属であるべ
きである。
金属を前提にしたとき、芯材の断面を分割して、渦電流
のパスを小さくすることが有効である。具体的には、素
線絶縁の施された素線を撚り合わせて、芯材を構成すれ
ば良い。
導層の内側に冷媒流路を持たない芯材を超電導ケーブル
の芯材に用いるという提案はこれまでになかったが、今
回、交流損失の低減と過電流での温度上昇抑制という2
つの問題を同時に解決するために、上記のような構造の
超電導ケーブルを新たに開発した。
の外周に磁気遮蔽層を具えることが望ましい。この磁気
遮蔽層は、金属被覆された酸化物超電導材料からなる複
数本のテープ状線材を螺旋状に巻き付けて構成されたも
のが挙げられる。
い。この平滑化により、ケーブルの曲げなどによる機械
的な劣化を抑制することができる。単なる撚り線導体
は、表面平滑性が悪く、この上に直接超電導線材を集合
すると、ケーブル導体を曲げたときに超電導線材の座屈
が多発することが判った。この問題の対策として、芯材
表面を平滑化すれば導体曲げによる超電導線材の座屈を
抑制できる。平滑化の程度は、金属線の撚り溝による凹
凸を緩和できる程度とすれば良い。
は、芯線表面自体を円筒面状に成形する方法と、芯材表
面に平滑化する層を別途設けることが挙げられる。前者
としては、断面が円形状の金属線を撚り合わせた後、こ
の撚り線をダイスに通して芯線表面を円筒面状に圧縮成
形したり、円形状の金属線を撚り合わせた後、この撚り
線表面を研磨して芯線表面を円筒面状に形成することが
挙げられる。また、後者の具体例としては、次の手段が
挙げられる。 撚り合わされた金属線の外周にテープ材を巻きつけた
り、押出し被覆を形成する。その場合、絶縁性のテープ
材、押出し被覆材を用いることが好ましい。テープ材、
押出し被覆材自体の渦電流損失を回避することができる
からである。また、テープ材を金属にすると、テープエ
ッジで超電導線が座屈する恐れがあるためである。
用されている線材の径を内層側の線材の径よりも細径と
する。特に、最外層の線材とその直下の線材の撚り方向
を逆にする、もしくは両線材の撚りピッチを大きく変え
ることで、最外層の線材が直下の線材の撚り溝に落ち込
まず、芯材表面の平滑化を効果的に実現できる。
wが、芯材の外接円の直径をD、超電導層の最内層に配置
する超電導線の本数をnとしたとき、以下の式を満た
す。 πD/(2・n)≧dw 芯材表面の凹凸と超電導線材の座屈との関係を調べた結
果、上記の式を満たすことでケーブルの曲げに伴う超電
導線材の座屈をほぼ解消することができる。
した構造であることが望ましい。先述した超電導線材の
座屈は、芯材表面の凹凸に起因して発生する。金属線を
撚りあわせた構造の芯材では多かれ少なかれ必ず表面に
凹凸が見られる。撚り合わせ構造のうち、最も凹凸を抑
制できるのは同心撚り構造である。
を調整し、芯材中の金属線各層のインピーダンスが±30
%以内になるように構成することが望ましい。芯材中の
線材のインピーダンスを調整すれば、過電流が芯材に流
れたときに、芯材中での偏流が抑制されるために、過電
流通電時の発熱(温度上昇)が抑制できる。この撚りピ
ッチの調整手法は、特願2000-5106号、同5107号に詳し
く記載されている。
1層でも多層でも構わない。これら各層で用いられる超
電導材料としては、イットリウム系、ビスマス系、タリ
ウム系など、液体窒素を冷媒とする高温酸化物超電導材
料が好適である。また、超電導層および磁気遮蔽層の超
電導線材には断面が円形状の丸線でも良いが、テープ状
のものが望ましい。さらに、これら超電導線材に設けら
れる金属被覆には、一般に銀または銀合金が利用され
る。
の形態を説明する。ここでは、比較例としてパイプ状の
芯材を用いた導体構造について交流損失の試算を行い、
続いて後述する実施例についても同様に交流損失の試算
を行って比較する。先に交流損失を求める手順について
説明する。
を等価回路にモデル化し、インダクタンスの導出・実効
抵抗の導出を行い、モデルに対応した回路方程式を作成
し、電流分布の算出を行う。そして、電流分布から磁場
分布を求め、交流損失を演算する。
に着目して、芯材、超電導層(コア)および磁気遮蔽層
(シールド)と端末を含む超電導ケーブルを図1のよう
な等価回路とみなした。すなわち、芯材ならびに超電導
層を誘導リアクタンスと抵抗とが直列に配置された集中
定数回路とみなしている。超電導層には外部電源よりI
allが供給され、各超電導層間には絶縁が施されている
とした。
接続抵抗rjで接続され、図1のようなループを形成す
るものとした。図中のi0、i1…は各層に流れる電流、
Lco、Lc1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の実効抵抗、rjは端末のインダ
クタンスならびに抵抗、Vc、V1はそれぞれ超電導層側、
磁気遮蔽層側の電圧である。添え字の0は芯材を表し、
超電導層または磁気遮蔽層は内層より1、2、3…のよう
に表記した。このモデルでは、超電導層4層、磁気遮蔽
層2層として検討している。
導層および磁気遮蔽層)のインダクタンスについては、
層間の相互インダクタンスも考慮して、周方向成分を数
式1と定義し、軸方向成分を数式2と定義した。
導層を構成する素線のACロス理論値Wnorris(ノリスの
式)から導くこととした。このとき、素線一本あたりの
実効抵抗rwireは、素線に流れる電流Iwireを用いて数
式3のように定義する。
Icとすればz<1(臨界電流値未満)のとき、ノリスの
式より数式4のようになる。
損失は数式5のようになる。
するとした場合のIc近傍でのn値であり、数式5はz=
1で数式4と連続するようにしている。これら数式4、
5は実験結果と良く一致する。常電導線(銅撚線)の均
流化を計算するときは、 rwire=(一定)銅の抵抗 n=1 w=wNorris=rwire・I2 wire として計算すれば良
い。
求めた端末の抵抗値(3×10-6Ω/ケーブル長)を採用し
た。
式は下式のようになる。
Lc、La、r1、Iallを与えれば、i0〜i6、Vc、Vsに関す
る9元連立方程式となり、計算によって各層の電流分布
を求めることができる。
流(Iall)に対して初期電流分布(各層の電流値)を適
当に与え、そのときの各超電導層の抵抗値を先述の抵抗
成分導出プロセスにしたがって求める。すると数式6の
回路方程式中のiiとVc、Vsを除く全数値が既知の値とな
るために、数式6を解いてio〜i6、Vc、Vsを求めること
ができる。この電流値をもとに再度各超電導層の抵抗値
を求めた後、数式6からio〜i6を求める。この作業を、
演算前後の計算結果の差が一定値以下となるまで繰り返
す。今回は前後の計算結果の差が1%以下となったとき
に、計算が終了したとみなした。
まるはずであるが、実際は回路中の抵抗成分が電流によ
って変化する効果を取り入れる必要があるので、答えを
解析的に見出すことはできない。「演算前後の計算結果
の差が一定値以下となるまで繰り返す」という手法を取
り入れることによって、はじめて任意の巻きピッチ条件
の超電導ケーブルの電流分布を計算によって推測できる
ようになった。以上のプロセスを経た時点で電流分布が
求められるため、その結果を元にして以下のプロセスに
より交流損失量を求める。
は複数の超電導素線が螺旋状に巻かれた構造であり、通
電時の磁場は、図2に示すように、周方向磁場成分と導
体軸方向磁場成分に分けて考えることができる。
cn(単位はA/m)は数式7で表される。
cn(単位はA/m)は数式8で表される。
によって電流が均一化した導体部の交流損失は、導体を
図1のような隣接したn個の無限平面にモデル化して計
算できる。すなわち、導体の磁化損失は、各層の磁化損
失の総和とする。
した超電導平板の磁化損失の公式(数式9、10)を利用
して表すことができる。
ていない場合、数式10は磁場が平板の全域に侵入してい
る場合であり、磁場は平板の両側から均等に侵入するこ
とを前提としている。また式損失Wの単位はW/m3であ
り、fは周波数(Hz)、Hmは外部磁界のピーク値(A/
m)、Jcは超電導体の臨界電流密度(A/m2)、tは平板
の厚さ(m)である。
の磁化損失Wnは超電導平板と同様に、磁界が層全体に
侵入していない場合、磁界が層全体に侵入した場合で
異なり、
は数式12となる。
部に作る磁場(n層部にとっての外部磁場)の大きさ、I
opnはn層を流れる電流が作る磁場(n層部にとっての自
己磁場)の大きさであり、前述したn層の周方向磁界成
分Hcnと軸方向磁界成分Hanを用いて、Hopnは数式13で表
される。
は数式14と表される。
ーオールJc、tanは外側から見たn層部の磁界侵入深さ、
tbnは内側から見たn層部の磁界侵入深さである。またW
nの単位はW/m、HopnとIopnの単位はどちらもA/mであ
る。
の式で表される渦電流損失Wf,eが発生する。
rconducing Magnets」(PLENUM PUBLISHING Co.)
のP.41に記載されており、ρは芯材の比抵抗(@77
K)、Rfは芯材の外半径、dは芯材の肉厚、Haoは芯材部
の軸方向磁場である。
場分布と交流損失量を算出してシステムを解析するシミ
ュレーションコードを作成して、コンピューター内に組
み込み、解析装置とした。
算手順は、次の各ステップ〜に示す通りである。
「電流分布計算」のステップから「各層のピッチを設
定」のステップに戻るのは、演算前後の計算結果の差が
一定値以下となるまで繰り返すことを示している。
材諸元(幅、厚さ、Ic)、芯材諸元(比抵抗、外径、厚
さ)、導体諸元(各層の巻き線方向、各層の外径、各層
の厚さ、各層でのIc維持率)、通電条件(通電電流、周
波数)とする。 各層のピッチ入力 各層のインダクタンス計算および実効抵抗の計算 連立方程式の作成と、各層の電流値の計算 計算した電流分布での磁場分布と導体交流損失計算
プを用い、電流が均一化した下記諸元の磁気遮蔽層付き
のピッチ調整導体を作製した。そして、上述した「交流
損失の計算」に基づいて交流損失を計算した。
(厚さ0.24mm) 層数:4層 巻き方向:S/S/S/S
(厚さ0.24mm) 層数:2層 巻き方向:S/S
s(50Hz)通電時の交流損失は0.9W/mと見積もられた。
そのうち導体部のヒステリシス損失が0.6W/m、芯材の渦
通電損失0.3W/mと計算によって推測できる。実際に、上
記諸元の導体を製作し、通電時の交流電流をロックイン
アンプを用いた通電4端子法によって測定した。その結
果、導体の交流損失は1kArms、50Hzで0.9W/mと計算値
に等しいことを確認した。計算値と実験値との比較を図
5のグラフに示す。
の線材を用いて、同一サイズで芯材構造を変えた導体A
を製作した、具体的には、エナメル被覆銅線を同心撚り
した構造の芯材を用いた。超電導層、絶縁層、磁気遮蔽
層の各諸元は比較例1と同様である。芯材構造諸元を以
下に示す。
s(50Hz)通電時の導体部の交流損失は0.6W/mと見積も
られる。さらに通電時の交流損失を、ロックインアンプ
を用いた通電4端子法によって測定した。その結果、導
体の交流損失は1kArms、50Hzで0.6W/mと、計算値と等し
いことを確認した。この結果より、前記比較例1の結果
と比べれば、芯材構造の変更によって芯材部の渦電流損
失が抑制できたことが判る。
げを導体に加え、直線状に戻した後に液体窒素温度での
臨界電流特性を測定したところ、導体のIcは1800Aとな
り、初期状態と比較して約10%の特性低下が認められ
た。
電導層(第1層)に配置された素線に、芯材最外層の凹
凸によるとみられる多数の座屈が認められた。これがIc
低下の原因と考えられる。
外層に絶縁テープ線をスパイラル巻きすることによっ
て、表面を平滑化した撚り線構造の芯材を製作した。こ
の芯材と、比較例1と同一性能の線材を用いて、実施例
1と同一サイズで芯材構造を変えた導体Bを製作した、具
体的にはエナメル被覆銅線を同心撚した構造の芯材をを
用いた。芯材構造諸元を以下に示す。超電導層、絶縁
層、磁気遮蔽層の各諸元は比較例1と同様である。
s(50Hz)通電時の導体部の交流損失は0.6W/mと見積も
られる。さらに通電時の交流損失をロックインアンプを
用いた通電4端子法によって測定した。その結果、導体
の交流損失は1kArms、50Hzで0.6W/mと、計算値と等しい
ことを確認した。この結果より、芯材構造の変更によっ
て、芯材部の渦電流損失が抑制できたことが判る。
mの曲げを導体に加え、直線状に戻した後に液体窒素温
度での臨界電流特性を測定した。導体のIcは1900Aとな
り、導体Ic低下が導体Aと比較すると抑制されているこ
とを確認した。
の線材に若干の線材の座屈が認められるものの、導体A
と比較すると軽度であった。
の線材の座屈は芯材直上の超電導層(第1層)に生じ、
また座屈の形状は芯材最外層の撚り線の凹凸に沿ってい
ることが判った。そこで、この凹凸を軽減するために、
芯材最外層の銅素線の線径を小さくすることを試みた。
を板の上に並べて凹凸面を作り、この丸線と平行にテー
プ線を載せ、100kgfの荷重を加えたときの、座屈と線材
サイズの関係を調べた。その結果、丸線の径がテープ線
幅の1/2よりも小さくなると、テープ線の座屈がほと
んどみられなくなることが判った。
金属線の直径をdw、芯材の外接円の直径をD、超電導層
の最内層に配置するテープ状超電導線本数をnとしたと
きに、以下の式を満たす様に芯材最外層の素線径を選定
して実施例1と同一性能の線材を用い、実施例2と同一
サイズで芯材構造を変えた導体Cを製作した。超電導
層、絶縁層、磁気遮蔽層の各諸元は比較例1と同様であ
る。 πD/(2・n)≧dw
導体最内層のテープ状線材数は15本、芯材の外接円の直
径は19mmであり、πD/(2・n)≒2となるため、上式を満
たすように、芯材最外層の素線径dwは2mm以下とする。
s(50Hz)通電時の導体部の交流損失は0.6W/mと見積も
られる。さらに通電時の交流損失を、ロックインアンプ
を用いた通電4端子法によって測定した。その結果、導
体の交流損失は1kArms、50Hzで0.6W/mと、計算値と等し
いことを確認した。
mの曲げを導体に加え、直線状に戻した後に液体窒素温
度での臨界電流特性を測定した。導体のIcは2000Aとな
り、初期状態のIcと変化がないことを確認した。
材座屈は認められなかった。
材と同一サイズで4層目の撚り本数を14本に変更した
芯材を、芯材中各層のインピーダンスのばらつきが±30
%以内に収まるように設計し、新規に導体Dを製作し
た。その場合の交流損失は上述した「交流損失の計算」
の手順にしたがって計算した。さらに実施例3と同一性
能の線材を用いて、実施例3と同一サイズで導体Eを製
作した。導体D,E共に、超電導層、絶縁層、磁気遮蔽層
の各諸元は比較例1と同様である。
ピッチは次の通りである。
属線のピッチは次の通りである。 1層目 × 2層目 120mm 3層目 50mm 4層目 30mm
に通電時の交流損失を、ロックインアンプを用いた通電
4端子法によって測定した。その結果、導体の交流損失
は1kArms、50Hzで0.6W/mと、計算値と等しいことを確認
した。
30kAの電流を通電して損失を計測した。その結果、芯材
の撚りピッチを調整していない導体Eは18kJ/mであっ
た。一方芯材の撚りピッチを調整した導体Dでは損失が1
7kJ/mと、約1kJ/m低減することを確認した。
体例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
ブルによれば、絶縁被覆された常電導の金属線が複数本
撚り合わされた芯材を用いることで、渦電流損を抑制
し、それに伴う交流損失の増大を抑制することができ
る。また、過電流が流れる際には、芯材が過電流を分担
することで、ケーブルの温度上昇を抑制することもでき
る。
示す説明図である。
明図である。
図である。
ローチャートである。
Claims (4)
- 【請求項1】 芯材と、その外周に設けられる超電導層
と、さらに超電導層の外周に形成される電気絶縁層とを
有する超電導ケーブルであって、 前記超電導層は、複数本の超電導線材を芯材の外周に螺
旋状に巻き付けた構造を有し、 前記芯材は、絶縁被覆された常電導材料からなる金属線
を複数本撚り合わせた構造であることを特徴とする超電
導ケーブル。 - 【請求項2】 芯材表面の凹凸を平滑化したことを特徴
とする請求項1に記載の超電導ケーブル。 - 【請求項3】 芯材の外接円の直径をD、超電導層の最
内層に配置する超電導線の本数をnとしたとき、芯材最
外層に配置される金属線の直径dwが以下の式を満たすこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の超電導ケーブ
ル。 πD/(2・n)≧dw - 【請求項4】 芯材を構成する金属線の撚りピッチを調
整し、芯材中の金属線各層のインピーダンスが±30%以
内になるように構成したことを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の超電導ケーブル。
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