JP2001324724A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001324724A
JP2001324724A JP2000142768A JP2000142768A JP2001324724A JP 2001324724 A JP2001324724 A JP 2001324724A JP 2000142768 A JP2000142768 A JP 2000142768A JP 2000142768 A JP2000142768 A JP 2000142768A JP 2001324724 A JP2001324724 A JP 2001324724A
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liquid crystal
crystal display
display device
aluminum
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JP2000142768A
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Kazuyoshi Inoue
一吉 井上
Akira Umigami
暁 海上
Shigeo Matsuzaki
滋夫 松崎
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気抵抗が低くかつ安定化された薄膜電極
を有する半導体素子を配設して、表示性能を向上させた
液晶表示装置を提供する。 【解決手段】透明基板上にゲート電極、ゲート絶縁層、
第一半導体層、第二半導体層、ソース・ドレイン電極お
よび画素電極をこの順に積層してなる透明電極基板を用
いた液晶表示装置において、該ゲート電極およびソース
・ドレイン電極を、アルミニウム95〜99.8原子%
と、イリジウム、パラジウムおよび白金から選択される
1種または2種以上の金属0.2〜5原子%からなり、
かつ紫外光電子分光法で測定した仕事関数が5.0エレ
クトロンボルト以上の値を有する金属材料で形成してな
る液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種情報の表示に用い
る液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、電気抵抗の
安定化された薄膜電極を有する半導体素子を配設して、
表示性能を向上させた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイは、軽量で消費電力が
少なく、しかもフルカラー化も容易であることから、広
汎な用途に用いられている。そして、この液晶ディスプ
レイの各画素毎に、薄膜トランジスター(以下、TFT
と略称することがある)をスイッチング素子としてマト
リックス状に配列し、駆動させるアクティブマトリック
ス方式の液晶平面ディスプレイは、800×600画素
以上の高精細化を行ってもコントラスト比が劣るような
ことがなく、高性能カラー表示用平面ディスプレイとし
て注目されている。
【0003】このアクティブマトリックス方式の液晶平
面ディスプレイにおいては、近年、大型化や高精細化が
要求されている。このような要請に対して、従来技術を
用いたディスプレイでは、信号が遅延するなどの問題が
あり、これを解決するために電極材料の更なる低抵抗化
が要請されている。液晶ディスプレイに使用される透明
電極基板のゲート電極やソース・ドレイン電極における
電極材料には、従来はクロムやタンタル、タングステン
などの金属が使用されてきたが、クロムは、加工しやす
いが腐食されやすく、タンタルやタングステンは、腐食
には強いが電気抵抗が大きいという問題があった。そこ
で、これら電極材料に代えて、加工しやすくしかも電気
抵抗の低いアルミニウムや、アルミニウムに対して少量
のチタンやネオジム、タンタル、鉄、コバルト、ニッケ
ルなどの金属を含有させたアルミニウムを主成分とする
金属材料が使用されている。
【0004】しかしながら、これらアルミニウムやアル
ミニウムを主成分とする金属材料を使用した薄膜電極に
おいては、このアルミニウム薄膜電極上に画素電極に用
いる金属酸化物からなる透明電極を直接接触させて積層
すると、アルミニウムが酸化されてアルミナに転化し、
アルミニウム薄膜電極の電気抵抗が増大して、液晶表示
装置が正常に駆動しなくなるという問題がある。
【0005】そこで、この問題を解決するため、このア
ルミニウムやアルミニウムを主成分とする上記金属材料
からなる薄膜電極を、モリブデンやチタンなどによりサ
ンドイッチ状に挟んで、アルミニウム薄膜電極と金属酸
化物透明電極との直接接触を回避することによって、電
気抵抗を下げる試みがなされている。しかしながら、こ
のようにアルミニウム薄膜電極をモリブデンやチタンに
よりサンドイッチ状に挟んだ構造の薄膜電極を形成する
にあたっては、モリブデンやチタンを成膜した後に、ア
ルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする金属材料
を成膜し、さらにその上にモリブデンやチタンによる成
膜を行う必要があることから、その製造工程が煩雑であ
り、しかも、これら操作の所要時間が長くなるため、生
産性が低いという問題があった。
【0006】このようなことから、液晶表示装置とし
て、金属酸化物透明電極と接触しても電気抵抗が増大す
ることのない、電気抵抗の安定した薄膜電極を有する半
導体素子を用いた液晶表示装置の開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気抵抗の
安定した薄膜電極を有する半導体素子を用いた液晶表示
装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、透明基板上に
ゲート電極とゲート絶縁層、第一半導体層、第二半導体
層、ソース・ドレイン電極および画素電極がこの順序で
積層されてなる透明電極基板を用いた液晶表示装置にお
いて、該ゲート電極およびソース・ドレイン電極を、ア
ルミニウム95〜99.8原子%とイリジウム、パラジ
ウムおよび白金から選択される1種または2種以上の金
属0.2〜5原子%からなり、かつ紫外光電子分光法に
より測定した仕事関数が5.0エレクトロンボルト以上
の値を有する金属材料で形成してなる液晶表示装置によ
れば、上記目的が達成できることを見出し、これら知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、下記のとおり
である。 〔1〕透明基板上にゲート電極とゲート絶縁層、第一半
導体層、第二半導体層、ソース・ドレイン電極および画
素電極がこの順序で積層されてなる透明電極基板を用い
た液晶表示装置において、該ゲート電極およびソース・
ドレイン電極を、アルミニウム95〜99.8原子%と
イリジウム、パラジウムおよび白金から選択される1種
または2種以上の金属0.2〜5原子%からなり、かつ
紫外光電子分光法により測定した仕事関数が5.0エレ
クトロンボルト以上の値を有する金属材料で形成してな
る液晶表示装置。 〔2〕紫外光電子分光法により測定した仕事関数が5.
2エレクトロンボルト以上の値を有する前記〔1〕に記
載の液晶表示装置。 〔3〕画素電極が、酸化インジウム、酸化錫および酸化
亜鉛から選択される2種以上の金属酸化物組成物で形成
されてなる前記〔1〕または〔2〕に記載の液晶表示装
置。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の液晶表示装置は、透明基
板上にゲート電極とゲート絶縁層、第一半導体層、第二
半導体層、ソース・ドレイン電極および画素電極がこの
順序で積層されてなる透明電極基板を用いた液晶表示装
置において、該ゲート電極およびソース・ドレイン電極
を、アルミニウム95〜99.8原子%とイリジウム、
パラジウムおよび白金から選択される1種または2種以
上の金属0.2〜5原子%からなり、かつ紫外光電子分
光法により測定した仕事関数が5.0エレクトロンボル
ト以上の値を有する金属材料で形成することにより構成
されている。
【0011】そして、この液晶表示装置に用いる画像駆
動用の透明電極基板の基本的構成は、透明基板上に、互
いに直交する複数本のゲート線とソース線を配設し、こ
れら両線の各交点に、ゲート電極とゲート絶縁層、第一
半導体層、第二半導体層およびソース・ドレイン電極か
らなるTFTと画素電極を配設した構成からなるが、こ
のような基本的構成は、従来の透明電極基板の基本構成
と同様である。そして、この透明基板にはガラス基材が
好適に用いられる。このガラスには、ソーダ石灰ガラ
ス、鉛ガラス、硼硅酸ガラス、高硅酸ガラス、無アルカ
リガラスなどが用いられるが、好ましいのは無アルカリ
ガラスである。
【0012】また、このTFTの構造については、その
断面を示す第1図を参照して説明すれば、透明基板1上
に、アルミニウムを主成分とする金属からなる所望形状
のゲート電極2とゲート電極用の配線が形成され、これ
らゲート電極2のパターンとゲート電極用の配線上に
は、ゲート絶縁層3が形成されている。そして、、この
ゲート絶縁層3の上に、第一半導体層4、チャンネル保
護層5、第二半導体層6を、この順序で所望の形状のパ
ターンに形成されている。この第二半導体層6のパター
ン上には、ソース電極7のパターンとドレイン電極8の
パターンを形成して構成され、さらに、このドレイン電
極8のパターン上に、金属酸化物からなる画素電極10
が形成されている。
【0013】ここで、本発明の液晶表示装置では、上記
TFTに用いられるゲート電極2やソース電極7、ドレ
イン電極8が、アルミニウム95〜99.8原子%と、
イリジウム、パラジウムおよび白金から選択される1種
または2種以上の金属0.2〜5原子%からなり、かつ
紫外光電子分光法により測定した仕事関数が5.0エレ
クトロンボルト以上の値を有する金属材料により形成さ
れている。
【0014】そして、この導電材料におけるアルミニウ
ムと、イリジウム、パラジウムおよび白金から選択され
る1種または2種以上の金属の含有割合については、ア
ルミニウム96〜99原子%と、イリジウム、パラジウ
ムおよび白金から選択される1種または2種以上の金属
1〜4原子%からなる導電材料がより好ましい。ここ
で、この導電材料におけるイリジウム、パラジウムおよ
び白金から選択される1種または2種以上の金属の含有
率が0.2原子%未満であると、その紫外光電子分光法
により測定した仕事関数が5.0エレクトロンボルトを
下回るようになり、この導電材料からなる薄膜電極が金
属酸化物透明電極と接触した場合に、その薄膜電極の電
気抵抗の増大を抑制できなくなることがある。また、こ
の導電材料におけるイリジウム、パラジウムおよび白金
から選択される1種または2種以上の金属の含有率が5
原子%を超えると、その導電材料からなる薄膜電極やそ
の配線自体の電気抵抗が増大して、液晶ディスプレイな
ど表示装置の高精細化が困難になることがある。
【0015】また、この導電材料の仕事関数の値は、紫
外光電子分光法による測定値であり、一般の紫外光電子
分光器を用いて測定することができる。そして、この導
電材料の仕事関数の値は、5.0エレクトロンボルト以
上であることが必要であるが、さらに、5.2エレクト
ロンボルト以上であるものがより好ましい。通常のアル
ミニウム金属の紫外光電子分光法により測定した仕事関
数の値は4.2エレクトロンボルトであり、この値は、
液晶ディスプレイなどの表示機器において、一般に透明
電極材料に用いられる酸化インジウム−酸化錫系の導電
性金属酸化物の紫外光電子分光法で測定した仕事関数の
値である4.7〜5.0エレクトロンボルトに較べてか
なり低い値である。したがって、このアルミニウム金属
と酸化インジウム−酸化錫系の導電性金属酸化物が接触
した場合には、アルミニウム金属が酸化されることがあ
る。アルミニウム金属が酸化されるとアルミナになり、
導電性の著しい低下を招くことになる。また、液晶ディ
スプレイなどの駆動用に透明電極に設けられるTFTの
薄膜電極における微小な凹凸の発生を抑制するため、ア
ルミニウムにチタンやネオジム、タンタル、鉄、コバル
ト、ニッケルなどの金属を少量含有させることが行われ
ているが、これら金属を含有させた場合においては、紫
外光電子分光法で測定した仕事関数の値は4.6エレク
トロンボルト程度まで若干の向上は見られるが、酸化イ
ンジウム−酸化錫系の導電性金属酸化物における仕事関
数の値を上回るには至っていない。すなわち、これらチ
タンやネオジムなどを含有させたアルミニウムからなる
導電材料では、その仕事関数の値を透明電極における導
電性金属酸化物の仕事関数の値よりも高めることはでき
ず、したがって、これを用いて薄膜電極を形成した場合
に、その電気抵抗の増大を充分に抑制することができな
いのである。
【0016】そこで、本発明においては、アルミニウム
に対して、イリジウム、パラジウムおよび白金から選択
される1種または2種以上の金属を上記の含有割合とす
ることによって、紫外光電子分光法で測定した仕事関数
の値を5.0エレクトロンボルト以上に向上させること
により、薄膜電極を形成した場合に、その電気抵抗の増
大を充分に抑制することができるようにするのである。
【0017】そして、上記のアルミニウムとイリジウ
ム、パラジウムおよび白金から選択される1種または2
種以上の金属からなる薄膜電極を形成する場合には、ス
パッタリングターゲットを用いて成膜する。このスパッ
タリングターゲットは、アルミニウム95〜99.8原
子%と、イリジウム、パラジウムおよび白金から選択さ
れる1種または2種以上の金属0.2〜5原子%との混
合物をスプレイフォーミング法により鋳塊とし、該鋳塊
を鍛造し、圧延した後、機械加工する方法によって製造
することができる。このスプレイフォーミング法による
場合、原料金属を高周波誘導炉において溶融した溶湯を
アトマイザーに導入し、ここに窒素ガスなどの高圧ガス
を吹き込んで、溶湯の噴霧小滴のスプレーを形成し、こ
のスプレーを堆積させて鋳塊とする。ここで得られた鋳
塊は、通常の方法で鍛造し、圧延し、所望の形状や寸法
に機械加工するとともに、スパッタリング装置への装着
用治具を取付けることにより、スパッタリングターゲッ
トが得られる。
【0018】このようにして得られる本発明のスパッタ
リングターゲットにより薄膜電極を形成する際には、通
常の方法、例えばマグネトロンスパッタリング装置など
により、減圧下に成膜すればよい。
【0019】そして、このようにして形成したドレイン
電極のパターン上に、酸化インジウムと酸化錫および酸
化亜鉛から選ばれる2種以上の金属酸化物からなる画素
電極を形成する。この金属酸化物からなる透明電極につ
いては、例えば、酸化インジウム:酸化錫が、質量比に
おいて80〜97:3〜20、好ましくは85〜95:
5〜15の範囲の酸化インジウムと酸化錫との金属酸化
物組成物、酸化インジウム:酸化亜鉛が、質量比で70
〜95:5〜30、好ましくは80〜92:8〜20の
範囲の酸化インジウムと酸化亜鉛との金属酸化物組成
物、または酸化インジウム:酸化錫:酸化亜鉛が、質量
比で50〜90:5〜20:5〜30、好ましくは65
〜87:5〜15:8〜20の範囲の酸化インジウムと
酸化錫および酸化亜鉛との金属酸化物組成物が好適に用
いられる。
【0020】そして、この導電性酸化物からなる透明電
極を形成するに際しては、上記の金属酸化物の微粉末を
用いて、1,400℃以上の温度において焼結すること
により得られる焼結体ターゲットを用いて、スパッタリ
ング法により成膜すればよい。この場合、スパッタリン
グターゲットへの印加電圧は200〜500Vとするの
が好ましい。また、このスパッタリング時の雰囲気ガス
としては、アルゴンガスなどの不活性ガスと酸素ガスと
の混合ガスが好ましい。この混合ガスを用いる場合に
は、アルゴンガスと酸素ガスとの混合比(体積比)を、
0.6:0.4〜0.999:0.001にすると、導
電性がよく、しかも可視光透過率の高い透明導電膜が得
られることから好ましい。
【0021】このようにして得られる透明導電膜の中で
も、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛との金属酸
化物組成物を用いて形成した非晶質の透明導電膜がエッ
チング特性に優れていることから好ましい。そして、こ
の非晶質透明導電膜のエッチングによる画素電極パター
ンやその取り出し電極のパターンの形成に際して、従来
法のように配線電極に保護膜を取付けて王水や塩酸・硝
酸混合液などの強酸を用いて行う必要はなく、エッチン
グ液として配線電極を腐食させることのない濃度3〜1
0質量%のシュウ酸水溶液を用いて簡略な操作によっ
て、画素電極パターンやその取り出し電極のパターンを
形成することができる。
【0022】
【実施例】つぎに、実施例および比較例により本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定
されるものではない。
【0023】〔実施例1〕原料として、アルミニウム9
7原子%とイリジウム3原子%の混合物を溶融させた溶
湯を用い、アトマイズガスにはアルゴンガスを用いてス
プレイフォーミング法により鋳塊を得た。
【0024】つぎに、この鋳塊を鍛造して圧延した後、
12.6×50.4cmの寸法に機械加工して、スパッ
タリングターゲットを製造した。そして、このスパッタ
リングターゲットから試験片を取り出して組成分析およ
び仕事関数の測定をした。この組成分析の結果、このス
パッタリングターゲットは、アルミニウム97原子%、
イリジウム3原子%であることが確認された。
【0025】そして、仕事関数の測定には、紫外光電子
分光装置としてアルバックファイ社製のESCA540
0を用い、エネルギー21.22エレクトロンボルトの
He(I)励起の紫外光電子分光法により求めた。この
結果、上記スパッタリングターゲットの仕事関数の値
は、5.4エレクトロンボルトであった。
【0026】つぎに、このスパッタリングターゲットで
成膜した薄膜電極を半導体素子用の電極とする液晶ディ
スプレイを製造して、この電極材料の評価をした。ま
ず、透光性のガラス基板1上に、上記スパッタリングタ
ーゲットを用いて高周波スパッタリング法により、1,
500オングストロームの膜厚になるよう堆積した後、
この堆積膜を硝酸−酢酸−リン酸系水溶液をエッチング
液としたフォトエッチング法により、所定形状のゲート
電極2パターンおよびゲート電極配線パターンを形成し
た。
【0027】ついで、これらゲート電極2パターンおよ
びゲート電極配線パターンを含むガラス基板の全面に、
グロー放電CVD(Chemical Vapor D
eposition)法により、3,000オングスト
ロームの膜厚を有する窒化シリコンのゲート絶縁層3を
形成した。この場合、放電ガスにはシラン−アンモニア
−窒素系ガスを用いた。そして、このゲート絶縁層3上
に、グロー放電CVD法により、3,500オングスト
ロームの膜厚を有するアモルファスシリコンからなる第
一半導体層4を形成した。この場合、放電ガスにはシラ
ン−窒素系ガスを用いた。そして、この第一半導体層4
のパターン形成には、テトラフルオロメタンを用いたド
ライエッチングと、ヒドラジン水溶液を用いたウエット
エッチングを併用した。
【0028】つぎに、この第一半導体層4のパターン上
に、グロー放電CVD法により、3,000オングスト
ロームの膜厚を有する窒化シリコン層を形成した。この
場合、放電ガスにはシラン−アンモニア−窒素系ガスを
用いた。そして、この窒化シリコン層のパターン形成に
は、テトラフルオロメタンを用いたドライエッチング法
により、チャンネル保護層5を形成した。そして、チャ
ンネル保護層5のパターン上に、グロー放電CVD法に
より、3,000オングストロームの膜厚を有するアモ
ルファスシリコンからなる第二半導体層6を形成した。
この場合、放電ガスにはシラン−水素−リン酸系ガスを
用いた。そして、第二半導体層6のパターン形成には、
テトラフルオロメタンを用いたドライエッチングと、ヒ
ドラジン水溶液を用いたウエットエッチングを併用して
行った。
【0029】さらに、この第二半導体層6のパターン上
に、真空蒸着法によりクロム金属の膜厚0.1μmの電
極層を堆積した後、上記スパッタリングターゲットを用
いて高周波スパッタリング法により、膜厚0.3μmの
電極層を堆積した。このアルミニウム−イリジウム電極
層は、硝酸−酢酸−リン酸系水溶液をエッチング液とす
るフォトエッチング法により所定形状のパターンに形成
し、クロム電極層は、硝酸第二セリウムアンモニウム水
溶液をエッチング液とするフォトエッチング法により、
所定形状のパターンに形成することにより、ソース電極
7のパターンとドレイン電極8のパターンとした。
【0030】さらに、これらソース電極7とドレイン電
極8のパターンを含む基板全面に、グロー放電CVD法
により、3,000オングストロームの膜厚を有する窒
化シリコンからなる電気絶縁層9を形成した。放電ガス
には、シラン−アンモニア−窒素系ガスを用いた。
【0031】そして、電気絶縁層9には、テトラフルオ
ロメタンを用いたドライエッチング法によりスルーホー
ルを形成することにより、ゲート電極2、ソース電極7
およびドレイン電極8のそれぞれの取り出し口とし、そ
の上に設ける金属酸化物からなる画素電極10との電気
的接点とした。
【0032】つぎに、上記ドレイン電極8のパターンお
よび電気絶縁層9の表面上に、酸化インジウムと酸化亜
鉛を主成分とするターゲットを用いてスパッタリング法
により、膜厚1,200オングストロームの非晶質透明
導電層を形成した。このターゲットには、インジウムと
亜鉛の原子比〔In/(In+Zn)〕を0.83に調
整したIn2 3 −ZnO焼結体を用い、スパッタリン
グに際しては、この焼結体ターゲットをプレーナマグネ
トロン型のカソードに設置し、放電ガスには1容量%の
酸素ガスを含むアルゴンガスを用いた。
【0033】そして、得られた非晶質透明導電層を、濃
度3.4質量%のシュウ酸水溶液によるフォトエッチン
グ法により、所定形状の画素電極10のパターンおよび
この画素電極用の取り出し電極のパターンを形成した。
さらに、この画素電極10のパターンおよびこの画素電
極用の取り出し電極パターン上に、遮光膜を形成するこ
とにより、TFTを配設したアクティブマトリックス基
板を得た。
【0034】つぎに、このようにして得られたアクティ
ブマトリックス基板の電極形成面に液晶化合物層を重
ね、その上に透明電極基板を重ね合わせることにより、
液晶ディスプレイを製造した。そして、この液晶ディス
プレイにビデオ信号を入力してその表示性能の評価をし
た。この結果、このディスプレイの表示性能は良好であ
った。
【0035】〔比較例1〕実施例1において用いたアル
ミニウムとイリジウムからなる電極材料に代えて、アル
ミニウム98原子%とネオジム2原子%からなる電極材
料を用いた他は、実施例1と同様にして液晶ディスプレ
イを製造した。このアルミニウムとネオジムからなる電
極材料の仕事関数は、4.6エレクトロンボルトであっ
た。
【0036】そして、得られた液晶ディスプレイにビデ
オ信号を入力して表示性能の評価をした。その結果、こ
のディスプレイにおいては、信号が正常に入力されてい
ないことに由来する、左右および上下での発色斑が発生
した。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、金属酸化物透明電極と
接触しても電気抵抗が増大するようなことのない、電気
抵抗の安定した薄膜電極を有する半導体素子を用いた液
晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の一実施例における透明電極
基板のTFT部分の断面を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ゲート電極 3 ゲート絶縁層 4 第一半導体層 5 チャンネル保護層 6 第二半導体層 7 ソース電極 8 ドレイン電極 9 電気絶縁層 10 画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 JA26 JA29 JA35 JA38 JA42 JA44 JA46 JA47 JB13 JB23 JB32 JB33 JB38 KA16 KA18 KB14 MA05 MA08 MA13 MA17 MA35 MA37 MA55 NA25 NA28 5C094 AA03 AA21 AA55 BA03 BA43 CA19 EA03 EA04 EA07 FB12 JA01 JA20 5F110 AA14 BB01 CC07 DD02 EE06 EE44 FF03 FF29 GG02 GG15 GG24 GG44 HK04 HK06 HK09 HK16 HK21 HK33 NN04 NN14 NN24 NN72

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にゲート電極とゲート絶縁
    層、第一半導体層、第二半導体層、ソース・ドレイン電
    極および画素電極がこの順序で積層されてなる透明電極
    基板を用いた液晶表示装置において、該ゲート電極およ
    びソース・ドレイン電極を、アルミニウム95〜99.
    8原子%とイリジウム、パラジウムおよび白金から選択
    される1種または2種以上の金属0.2〜5原子%から
    なり、かつ紫外光電子分光法により測定した仕事関数が
    5.0エレクトロンボルト以上の値を有する金属材料で
    形成してなる液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 紫外光電子分光法により測定した仕事関
    数が5.2エレクトロンボルト以上の値を有する請求項
    1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 画素電極が、酸化インジウム、酸化錫お
    よび酸化亜鉛から選択される2種以上の金属酸化物組成
    物で形成されてなる請求項1または2に記載の液晶表示
    装置。
JP2000142768A 2000-05-16 2000-05-16 液晶表示装置 Withdrawn JP2001324724A (ja)

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