JP2001319963A - ウェハの位置合わせ装置 - Google Patents

ウェハの位置合わせ装置

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JP2001319963A
JP2001319963A JP2001043567A JP2001043567A JP2001319963A JP 2001319963 A JP2001319963 A JP 2001319963A JP 2001043567 A JP2001043567 A JP 2001043567A JP 2001043567 A JP2001043567 A JP 2001043567A JP 2001319963 A JP2001319963 A JP 2001319963A
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wafer
notch
center
positioning
rotation
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JP2001043567A
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Yozo Nishi
洋三 西
Junichi Yamazaki
順一 山崎
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ウェハを自動的に所定の位置に位置合わせす
る位置合わせ装置を提供する。 【解決手段】 ウェハの位置合わせ装置3において、ウ
ェハ中心が所定位置に保持されるようにウェハ1を把持
し、Vノッチ10中心点を検出し、ウェハ1をウェハ中
心を回転中心として水平面内で回転させ、Vノッチ中心
点を所定位置に位置合わせする回動機構を備え、Vノッ
チ中心点を通るウェハ鉛直線を回転中心としてウェハ1
を水平面内で揺動させ、保持する揺動機構と、Vノッチ
中心点を通るウェハ接線を回転中心としてウェハ1を傾
斜させ、保持するあおり機構とのうち、少なくともいず
れか一方を備えたことを特徴とするウェハの位置合わせ
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハを精密に位
置合わせする、ウェハの位置合わせ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造工程においては、ウェ
ハにその履歴情報をレーザ光等でマーキングするマーキ
ング工程と、マーキングした履歴情報を光学手段を用い
て読み取る読み取り工程とが含まれている。従来、この
ようなマーキングを、ウェハのVノッチの近傍又はその
内面の微小な領域に行なう技術が知られている。このよ
うなマーキングや読み取りのために、ウェハを所定の位
置に位置合わせするための位置合わせ装置が、例えば本
願出願人が提案した特願平11−364075号に示さ
れている。
【0003】図16、図17は、前記特願平11−36
4075号に示された位置合わせ装置の側面図及び平面
図を表しており、以下両図に基づいて従来技術を説明す
る。図において、ウェハ1は、左右の把持腕104B,
104B及び枠材104C,104Cに挟まれ、Vノッ
チ10をウェハ保持部材104に固定された位置決め片
106に押しつけて把持されている。ウェハ1には、位
置決めのためのVノッチ10が設けられており、ウェハ
1の周縁部の稜線は、表裏面にわたって所定の傾斜に面
取りされている。ベッド100には直動ステージ101
が設置され、直動ステージ101上には傾斜機構を備え
た回転テーブル102が設置されている。回転テーブル
102の上面には、ウェハ1を保持するウェハ保持部材
104が固設されている。
【0004】直動ステージ101は、ベッド100の案
内面に沿って平面座標軸X,Y方向に移動すると共に、
Z軸方向に移動して、傾斜機構103を備えた回転テー
ブル102をX,Y,Z軸方向に移動させ、任意の位置
に位置合わせする。そして、投光器105Aと光電検出
器105Bとを有する加工位置検出器105を備え、投
光器105Aから出射した光の反射強度に基づいて位置
合わせを行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題がある。即ち、前記
従来技術によれば、ウェハ1を保持する際に、そのVノ
ッチ10を位置決め片106に合わせてウェハ保持部材
104に保持させなければならず、Vノッチ10の位置
合わせを自動的に行なうための機構が含まれていない。
従って、マーキングや読み取りのための自動ラインに
は、この位置合わせ装置を使用することが困難であると
いう問題点がある。また、このような位置決め片106
にVノッチ10を当接させることにより、ウェハ1から
塵が発生し、この塵によってウェハ1が汚損されること
がある。さらに、手動で位置決め片106にVノッチ1
0を押し当てると、作業者によって押し当て強さが異な
り、正確な位置決めが難しい。また、Vノッチ10の形
状は、ウェハ1の種類によって異なることがある為、ウ
ェハ1を変えるたびに位置決め片106を別の形状のも
のに付け替えなければならず、非常に手間がかかると言
う問題点がある。
【0006】また、従来技術によれば、Vノッチ10の
内面中心を回転中心として、ウェハ1の回転を行なって
いる。しかしながら、Vノッチ10の大きさはウェハ1
によって異なるため、ウェハ1を変えるとVノッチ10
の内面中心の場所が変わるため、回転のための機構を変
えずには、Vノッチ10の内面中心を回転中心とするこ
とが難しくなる。即ち、ウェハ1によって異なる不定な
点を中心として回転を行なうことになり、正確な位置合
わせが困難となる。また、従来技術によれば、光電検出
器によってマーキング位置を検出しているので、検出の
ためにはウェハを位置合わせ装置のフルストロークにわ
たって移動、傾斜、又は回転させなければならない。即
ち、マーキング位置の検出に時間がかかるという問題点
がある。
【0007】さらに、従来技術では、ウェハ1を傾斜さ
せる際に、Vノッチ10と反対の側を持ち上げる場合に
ついてのみ述べられている。即ち、ウェハ1の表面、こ
れに垂直な垂直面、及び上側の面取り面のみをマーキン
グの対象としており、ウェハの裏面や下側の面取り面に
マーキングを行なう場合については考慮されていない。
このような場合には、ウェハを裏返して位置合わせ及び
マーキングを行なわなければならず、工程が煩雑にな
り、自動化も困難であるという問題点がある。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、ウェハを自動的に所定の位置に位置合わ
せする、位置合わせ装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、本発明は、ウェハを所定位置に位
置合わせするウェハの位置合わせ装置において、ウェハ
中心が所定位置に保持されるようにウェハを把持し、ウ
ェハの周縁部の一点を検出し、ウェハをウェハ中心を回
転中心として水平面内で回転させ、前記ウェハの周縁部
の一点を所定位置に位置合わせする回動機構を備えてい
る。
【0010】これによれば、ウェハを把持する際に、ウ
ェハ中心が必ず所定位置に保持されるようにウェハを把
持するので、改めてウェハ中心を検出する必要がない。
従って、ウェハ中心検出の為の手間が不要となり、素早
くウェハの位置合わせを行なうことができる。また、ウ
ェハの周縁部の一点を検出する検出器を備えているの
で、ウェハの周縁部に設けられた、例えばVノッチのよ
うな位置合わせのための目安となる印の形状が変化して
も、これを検出できる。そしてウェハを、ウェハ中心を
回転中心として水平面内で回転させることにより、どの
ようなウェハに対しても、周縁部の一点を所定位置に位
置合わせ可能である。さらに、ウェハ中心の回りにウェ
ハを回転させて、ウェハの周縁部の一点を所定位置に位
置合わせする機構を備えているので、ウェハを位置合わ
せ装置に載置した後は、自動的に位置合わせを行なうこ
とが可能であり、位置合わせをすべて自動化できる。
【0011】また、前記回動機構を備えたウェハの位置
合わせ装置において、前記ウェハの周縁部の一点を通る
ウェハ鉛直線を回転中心として、ウェハを水平面内で揺
動させて保持する揺動機構と、前記ウェハの周縁部の一
点を通るウェハ接線を回転中心として、ウェハを傾斜さ
せて保持するあおり機構とのうち、少なくともいずれか
一方を備えている。
【0012】回動機構に加え、ウェハを周縁部の一点を
中心として水平面内で回転させる揺動機構を備えていれ
ば、ウェハの周縁部以外の、例えばVノッチの内面領域
をも、所定の位置に位置合わせすることが可能である。
従って、例えばマーキングを行なうような場合に、マー
キングできる領域の幅が広がり、自由度が増大する。ま
た、回動機構に加え、ウェハを周縁部の一点を通る接線
を中心として傾斜させるあおり機構を備えていれば、面
取りされたウェハ傾斜面や、ウェハの表面又は裏面等の
水平面を、所定の位置に位置合わせすることが可能であ
る。従って、マーキングできる領域の幅が広がり、自由
度が増大する。さらに、揺動機構及びあおり機構の双方
を備え、これらを組み合わせて位置合わせを行なうこと
により、ウェハの周縁部やVノッチの内面領域におけ
る、ウェハ傾斜面や、ウェハ水平面を、所定の位置に位
置合わせすることが可能である。即ち、マーキングでき
る領域の幅が広がり、自由度が非常に増大する。
【0013】また、上述したようなウェハの位置合わせ
装置において、前記ウェハの周縁部の一点が、ウェハ中
心からVノッチの中央奥底領域の中心に向けて引かれた
ウェハ中心線と、ウェハ周縁部のウェハ垂直面の延長と
が交わるVノッチ中心点である。
【0014】即ち、Vノッチの周縁部の延長上にあるV
ノッチ中心点を位置合わせの基準としているので、Vノ
ッチの形状が変化しても、常に一定の基準点を中心とし
て位置合わせを行なうことが可能であり、どのようなウ
ェハに対しても同一の位置合わせ装置で正確な位置合わ
せが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
による実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態におい
て、前記従来技術の説明に使用した図と同一の要素には
同一符号を付し、重複説明は省略する。
【0016】図1に、実施形態によるマーキング装置の
平面図を、図2にそのブロック図を示す。マーキング装
置は、レーザ光を発振するレーザ発振器6と、マーキン
グをウェハ1に転写する対物レンズ2と、ウェハ1をウ
ェハカセット5と位置合わせ装置3との間で運搬するロ
ボット4及びこれを制御するロボットコントローラ29
と、対物レンズ2の光軸2Aに対してウェハ1の被マー
キング面を位置合わせする位置合わせ装置3と、位置合
わせを制御する位置合わせコントローラ7とを備えてい
る。ロボットコントローラ29と位置合わせコントロー
ラ7とは、互いに信号をやりとり可能となっている。位
置合わせ装置3は、位置合わせコントローラ7に電気的
に接続されたXモータ45、Yモータ35、Zモータ7
5、あおりモータ82、揺動モータ74、及び回動モー
タ64を備えている。これらは、ステッピングモータで
あり、位置合わせコントローラ7からのパルス出力によ
り、パルス数に比例する角度だけ回転する。ウェハ1に
は、位置合わせ基準を示すために、その周縁部にVノッ
チ10と呼ばれる略V字型の切り欠き部が設けられてい
る。位置合わせコントローラ7は、ロボット4によって
ウェハカセット5から位置合わせ装置3に載置されたウ
ェハ1のVノッチ10近傍の被マーキング面を、水平に
設置された対物レンズ2の光軸2Aに直交させて対向さ
せる。以下、このように、ウェハ1のいずれかの面を対
物レンズ2の光軸2Aに直交させて対向させることを、
面を正対させると言う。
【0017】尚、以下の説明ではマーキング装置につい
て説明を行なうが、マークの読み取り装置も、位置合わ
せに関してはまったく同様である。また、対物レンズ2
の光軸2Aと一致する方向をX軸方向、これに水平面内
で直交する方向をY軸方向、高さ方向をZ軸方向と言
う。
【0018】図3に、ウェハ1のVノッチ10近傍の斜
視図を示す。同図において、Vノッチ10は、ウェハ1
の周縁部から面取り部分を介して、直線的に内側に入り
込んだ後、内奥のアール部分を介して再び直線的に外側
に切り出され、面取り部分を介してさらにウェハ1の周
縁部へと連続している。以下の説明では、Vノッチ10
に入る前のウェハ1周縁部の領域をウェハ周縁部領域1
3、直線的に切り出された領域をVノッチ内面領域1
2、そして、内奥のアール部分を中央奥底領域11と言
う。さらに、ウェハ1が水平に置かれた場合を基準とし
て、ウェハ1の表面及び裏面をウェハ水平面14、ウェ
ハ水平面14に対して垂直な面を、ウェハ垂直面16と
言う。そして、ウェハ1の周縁部及びVノッチ10に
は、ウェハ水平面14の稜線に沿って、上下にそれぞれ
面取りがなされているが、この面取りされた面をウェハ
傾斜面15、ウェハ傾斜面15のウェハ水平面14から
の角度を傾斜角度γと言う。また、Vノッチ10のVの
字の開き角度を、Vノッチ開き角度αと言う。
【0019】また、ウェハ1の中心であるウェハ中心8
から中央奥底領域11の中心に向けて引かれた中心線を
ウェハ中心線9、このウェハ中心線9と、ウェハ1周縁
部のウェハ垂直面16の延長とが交わる点を、Vノッチ
中心点17と言う。さらに、Vノッチ中心点17を通
り、ウェハ中心線9に直交するウェハ1の接線をウェハ
接線28、Vノッチ中心点17を通る鉛直線をウェハ鉛
直線30と言う。さらに、ウェハ1を、ウェハ中心8を
回転中心として水平面内で回転させる動作を回動と言
い、その角度を回動角度θ1と言う。また、ウェハ1
を、ウェハ鉛直線30を回転中心として水平面内で揺動
させる動作を揺動と言い、その角度を揺動角度θ2と言
う。そして、ウェハ1を、ウェハ接線28を回転中心と
して傾斜させる動作をあおりと言い、その角度をあおり
角度φと言う。
【0020】図4は、位置合わせ装置3の概略構成図で
ある。同図において位置合わせ装置3は、上面を水平に
設置された光学定盤19の上に、ウェハ1をY軸、X
軸、及びZ軸に沿ってそれぞれ微動させるY軸微動機構
20、X軸微動機構21、及びZ軸微動機構22を設置
している。Y軸微動機構20は光学定盤19上に搭載さ
れ、Yプレート34を光学定盤19に対してY軸に沿っ
て微動させる。X軸微動機構21は、Yプレート34上
に搭載され、Xプレート44をX軸に沿って微動させ
る。Z軸軸微動機構22はXプレート44上に搭載さ
れ、Zプレート77をZ軸に沿って微動させる。Z軸微
動機構22の上部には、揺動ベース69を傾斜させるあ
おり機構23が、揺動ベース69の上部には、テーブル
62を揺動する揺動機構24が、テーブル62の上部に
は、ウェハ1をその上に載置して回動させる回動機構2
5が、下からこの順序で搭載されている。
【0021】次に、位置合わせ装置3の作用について概
略を説明する。図5に、位置合わせ作業の概略をフロー
チャートで示す。本実施形態では、Vノッチ内面領域1
2のウェハ傾斜面15をマーキングするための位置合わ
せについて説明する。他の面をマーキングする場合も同
様であるが、一部の手順が省略されたり、揺動角度θ2
やあおり角度φが異なったりすることがある。例えば、
ウェハ周縁部領域13のウェハ傾斜面15をマーキング
する場合には、S2の手順を省略できることがある。ま
た、マークを読み取る場合も同様である。
【0022】ロボット4によって、ウェハ1がウェハカ
セット5から回動機構25の上に載置されると、まず回
動機構25がウェハ1のウェハ中心8を所定位置に位置
合わせして把持するとともに、Vノッチ10の位置を検
出してウェハ1を回動させ、Vノッチ10を所定位置に
合わせる。即ち、回動角度θ1の回動位置合わせを行な
う(S1)ことにより、Vノッチ10の中央奥底領域1
1、又はVノッチ10を基準として設定された角度だけ
回動した位置が、対物レンズ2に対向する。次に揺動機
構24が、ウェハ鉛直線30を中心としてウェハ1を回
動機構25ごと揺動させて、揺動角度θ2の揺動位置合
わせを行なう(S2)。これにより、Vノッチ内面領域
12が、対物レンズ2に略正対する。そして、あおり機
構23が、ウェハ1を揺動機構24及び回動機構25ご
と、ウェハ接線28を回転中心として傾斜させてあおり
位置合わせを行なう(S3)。これにより、Vノッチ内
面領域12のウェハ傾斜面15(被マーキング面)が対
物レンズ2に略正対する。次に、Z軸微動機構22によ
って被マーキング面のZ方向の精密位置合わせを行な
い、(S4)、X軸微動機構21によって被マーキング
面のX方向の精密位置合わせを行ない(S5)、Y軸微
動機構20によって被マーキング面のY軸方向の精密位
置合わせを行なう(S6)。これにより、対物レンズ2
が正確に被マーキング面に正対して位置合わせが終了
し、マーキング又は読み取りを行なう準備が完了する。
尚、精密位置合わせを、より正確に行なう為に、各微動
機構20,21,22による位置合わせ(S4〜S6)
を、繰り返し行なう場合もある。また、S4〜S6の順
序は、これに限られるものではない。
【0023】以下、位置合わせ装置3の構造について、
詳細に説明する。図6に揺動機構24及び回動機構25
の平面図を、図7にそのA−A視側面図を示す。まず、
回動機構25について説明する。回動機構25は、その
上に載置されたウェハ1のウェハ中心8を所定の位置に
位置合わせする。そして、Vノッチ10の位置を検出
し、ウェハ1をウェハ中心8を中心として回転させ、V
ノッチ10の円周方向における位置合わせを行なう。
【0024】同図において、回動機構25は、略三角形
状のテーブル62と、テーブル62上に第3ローラ61
を頂点とする略二等辺三角形に配置された、回転自在の
第1〜第3ローラ59〜61とを備えている。ローラ5
9〜61の材質としては、樹脂が好適であり、セラミッ
クでもよい。ローラ59〜61の下部には、下方に広が
る傾斜が設けられている。第1ローラ59の中心軸は、
テーブル62の下部に固定された回動モータ64の回転
軸と連結されており、第1ローラ59は回動モータ64
の回転によって回転する。また、第2ローラ60は、そ
の下部に位置合わせコントローラ7と電気的に接続され
たエンコーダ65を備えており、その回転角度を検出で
きるようになっている。
【0025】そして、第3ローラ61は、ウェハ1の半
径方向に移動自在となっており、ウェハ1に近いクラン
プ位置C1か、又はウェハ1から遠い退避位置C2のい
ずれかに保持される。即ち、通常はローラ引っ張りバネ
66の付勢力によってクランプ位置C1にあり、位置合
わせコントローラ7からの信号によってエアシリンダ6
7を駆動することで、これを退避位置C2に移動可能で
ある。
【0026】また、回動機構25は、ウェハ1の周縁部
近傍の所定位置に、ウェハ1のVノッチ10を非接触で
検出するVノッチ検出器63を備えている。Vノッチ検
出器63は、例えば投光器と受光器とを備えており、ウ
ェハ1が回転した際にVノッチ10がこのVノッチ検出
器63を通過すると、受光器が受光する光量の変化によ
ってVノッチ10を検出し、位置合わせコントローラ7
に検出信号を出力する。
【0027】次に、テーブル62を揺動させる揺動機構
24について説明する。同図において揺動機構24は、
テーブル62と、その下方に水平に対向する略三角形状
の揺動ベース69と、ウェハ鉛直線30を中心とした円
弧を描くようにテーブル62の下面に固着されたRレー
ル70と、揺動ベース69に固定され、Rレール70に
対して摺動自在に滑合するRリニアベアリング71とを
備えている。また、外周部に歯を有し、Rレール70の
外周側にウェハ鉛直線30を中心とした円弧を描いてテ
ーブル62の下部に固着されたラック72と、このラッ
ク72に噛合し、揺動ベース69上にZ軸を中心として
回転自在に設置されたピニオン73と、揺動ベース69
の下面に取着され、その回転軸をピニオン73のピニオ
ン回転軸87に連結された揺動モータ74とを備えてい
る。
【0028】揺動モータ74が位置合わせコントローラ
7のパルス出力によって回転すると、ピニオン73が回
転して噛合されたラック72を駆動する。これにより、
テーブル62及びその上に載置されたウェハ1が、ウェ
ハ鉛直線30を回転中心として水平面内で揺動する。こ
のとき、揺動モータ74は、位置合わせコントローラ7
から出力されたパルス数に応じた角度だけ回転するの
で、ウェハ1の揺動角度θ2を制御可能であり、ウェハ
1は回転を止めた状態で保持される。
【0029】次に、揺動ベース69を傾斜させるあおり
機構23について説明する。あおり機構23は、回動位
置合わせされたウェハ1を、ウェハ接線28を中心とし
て上方又は下方に所定角度傾斜させ、水平に設置された
対物レンズ2の光軸2Aに対して、ウェハ1のウェハ傾
斜面15やウェハ水平面14を正対させるものである。
【0030】図8に、あおり機構23及びZ軸微動機構
22の側面図、図9にその平面図を示す。同図におい
て、揺動ベース69の両端部にはブラケット86,86
が立設し、その外側には、あおり回転軸85,85がY
軸方向に一致して設けられている。あおり回転軸85,
85は、あおりベアリング83,83に回転自在に支承
されており、あおりベアリング83,83は、後述する
あおりベース81,81の先端部に嵌挿されている。こ
のとき、あおり回転軸85,85の軸芯は、ウェハ1の
回動位置合わせを行なった後のウェハ接線28に一致し
ている。また、Y軸方向一側のあおりベース81の外側
には、あおりモータ82が取り付けられており、その回
転軸はあおり回転軸85と連結している。そして、あお
りモータ82が位置合わせコントローラ7の出力した出
力パルス数に応じた角度だけ回転すると、揺動ベース6
9がウェハ1ごとウェハ接線28を中心として傾斜し、
保持される。
【0031】次に、X,Y,Zの各微動機構21,2
0,22について説明する。これらの微動機構21,2
0,22は、上記の回動機構25、揺動機構24、及び
あおり機構23によって対物レンズ2に略正対させたウ
ェハ1の被マーキング面を、X,Y,Zの各方向に微動
し、その位置を精密に合わせるためのものである。
【0032】Z軸微動機構22は、両端を後述するXプ
レート44上に立設し、Cの字状に湾曲するZベース7
6と、Zベース76に、回転軸80をY軸方向と一致さ
せて取着されたZモータ75と、その回転軸80を嵌挿
したZ円板カム78と、Z円板カム78を嵌挿したZベ
アリング68と、Zベアリング68の外輪68Bの上部
に当接したZ当て板58と、Z当て板58の上部に固定
されたZプレート77とを備えている。Zプレート77
上のY軸方向両端部には、それぞれ2基のZアーム8
4,84と、その内側にあおりベース81,81とが立
設している。Zアーム84,84はZベース76に沿っ
て内側に湾曲して伸び、その先端部は、薄いステンレス
板79を介してZベース76に固定されている。
【0033】以下の説明では、円板カムの回転軸の軸芯
から、円板カムの外周部までの距離をカム径と言う。Z
モータ75が回転すると、偏心したZ円板カム78及び
Zベアリング68の内輪68Aが回転する。このとき、
Zプレート77に当たる側のカム径が長くなる方向へと
回転すると、Zベアリング68の外輪68Bが、Zプレ
ート77を上方へ押し上げる。ところが、Zプレート7
7にはZアーム84の基端部が固定されており、Zアー
ム84の先端部は、Zベース76にステンレス板79を
介して固定されている。その結果、外輪68BがZプレ
ート77を押し上げると、Zアーム84及びステンレス
板79がたわみ、Zプレート77はこのたわみに逆らっ
て、Zアーム84の先端部を中心とした円弧を描いて上
昇することになる。また、Zモータ75が、Zプレート
77に当接する側のカム径が短くなる方向に回転する
と、Zプレート77は自重及びZアーム84の重さによ
って降下する。即ち、Z軸微動機構22では、Zアーム
84を固定された先端部を中心として微小距離だけ回転
させ、Zアーム84の基端部に固定されたZプレート7
7をZ方向に微動させている。
【0034】次に、X軸微動機構21及びY軸微動機構
20について説明する。図10に、X軸微動機構21及
びY軸微動機構20の側面図、図11にそのB−B視側
面図を示す。
【0035】同図において、X軸微動機構21は、Xプ
レート44と、その下方に平行に対向するXベース41
と、Xベース41にX軸方向に沿って固定されたXレー
ル42と、Xプレート44に固定され、Xレール42に
摺動自在に滑合されたXリニアベアリング43とを備え
ている。Xモータ45は、回転軸46をZ軸と一致させ
てXベース41の下方に設置されている。その回転軸4
6は、Xベース41に設けられた貫通孔47を通って上
方に突出し、外周部が偏心したX円板カム49に嵌挿さ
れている。X円板カム49は、Xベアリング48の内輪
48Aに嵌挿されており、Xベアリング48の外輪48
Bは、Xプレート44に固定されたX当て板50に当接
している。Xベース41の上面に突出して設けられたピ
ン55と、これに対向するXプレート44の下面に突出
して設けられたピン54との間にはX引っ張りバネ56
が付設され、その付勢力によって、X当て板50はXベ
アリング48の外輪48Bに押しつけられている。
【0036】位置合わせコントローラ7の指令に基づい
てXモータ45が回転し、X円板カム49が、X当て板
50に当たる側のカム径が長くなる方向へ回転すると、
Xベアリング48の外輪48Bは、X引っ張りバネ56
の付勢力に抗してX当て板50を遠方へ押しやる。これ
によりXプレート44は、X軸に沿ってX円板カム49
の回転軸46から遠ざかる方向へ微動する。また、X円
板カム49が、X当て板50に当たる側のカム径が短く
なる方向へ回転すると、Xプレート44はX引っ張りバ
ネ56に引かれ、X軸に沿って円板カムの回転軸46側
へと微動する。
【0037】また、Y軸微動機構20は、Xベース41
に垂直に固定されたYプレート34と、このYプレート
34に平行に対向し、光学定盤19に固定されたYベー
ス31と、Yベース31にY軸方向に沿って固定された
Yレール32と、Yプレート34に固定され、Yレール
32に摺動自在に滑合されたYリニアベアリング33と
を備えている。尚、図10において、図11に描画され
た上側のYレール32及びYリニアベアリング33は、
説明のために省略されている。Yベース31の外側面
(図11の右方)には、Yモータ35がX軸方向に回転
軸36を一致させて固定されている。その回転軸36
は、Yベース31に設けられた貫通孔37を通ってYベ
ース31の内側に突出し、外周部が偏心したY円板カム
39の軸孔に嵌挿されている。Y円板カム39は、Yベ
アリング38の内輪38Aに嵌挿され、Yベアリング3
8の外輪38Bは、Yプレート34に固定されたY当て
板40に当接している。
【0038】また、Yベース31の内側面に突出して設
けられたピン51と、Yプレート34の対向面に突出し
て設けられたピン52との間には、Y引っ張りバネ53
が付設され、その付勢力によって、Y当て板40はYベ
アリング38の外輪38Bに押しつけられている。位置
合わせコントローラ7からパルス信号が出力されると、
Yモータ35の回転により、偏心したY円板カム39が
回転する。Yプレート34を微動させる作用は、前記X
軸微動機構21と同様であり、Yプレート34をY軸方
向に微動させている。
【0039】尚、このような各微動機構20,21,2
2による精密位置合わせのための位置検出は、例えば、
ウェハ1の上方に設置された図示しない投光器から投光
された光を被マーキング面に反射させ、その強度を対物
レンズ2を通して検出した結果に基づいて行なう等がよ
い。このように、X,Y,Zの各円板カム49,39,
78によって微動を行なうことにより、リニアアクチュ
エータ等を使用するのに比べて、小型で高精度の微動が
可能である。さらに、X,Y,Z各軸に対して、円板カ
ム49,39,78をベアリング48,38,68の内
輪48A,38A,68Aに嵌挿させ、外輪48B,3
8B,68Bを各当て板50,40,58に当接させて
いる。これにより、円板カム49,39,78が回転し
ても外輪48B,38B,68Bは回転せずに、直線的
に当て板50,40,58を押すことになる。即ち、当
て板50,40,58と外輪48B,38B,68Bと
の間で摩擦が生じず、塵が発生しない。従って、このよ
うな塵によってウェハ1が汚損されることがなく、クリ
ーンな状態での位置合わせが可能である。さらに、Xモ
ータ45を、回転軸46をZ軸と一致させてXプレート
41の下方に設置しているので、設置スペースを削減す
ることが可能となっている。
【0040】また、特にZ方向に関しては、Zアーム8
4の基端部にZプレート77を固定し、これを持ち上げ
て円弧を描かせることにより、Zプレート77にZ方向
の微動を行なわせている。このようにすることにより、
X軸やY軸のように、Z軸に沿ってレールを設ける必要
がない。鉛直方向にレールを立設させるためには、その
傾きを正確に支持しなければならず、非常に組み立てが
困難である。また、安定のためにレールの上部をしっか
りと支持しなければならないために、装置が大掛かりな
ものとなる。これに対し、上記のような構成にしたこと
により、コンパクトな装置が容易に製作可能である。
【0041】次に、上記の手順S1〜S6について、詳
細に説明する。まず、ウェハ中心8を位置合わせすると
ともに、Vノッチ10の円周方向の位置合わせを行なう
ための手順(上記S1)について説明する。図12に、
手順の一例をフローチャートで示す。
【0042】まず、位置合わせコントローラ7は、予め
エアシリンダ67に信号を出力し、第3ローラ61をウ
ェハ1から遠い退避位置C2に移動させる(S11)。
このとき、ウェハ1がローラ59〜61のすべてに接触
して水平に載置されるためには、退避位置C2がクラン
プ位置C1から遠くなり過ぎないように、第3ローラ6
1の移動距離を設定しておく必要がある。そして、ロボ
ットコントローラ29に信号を送信して、ロボット4で
ウェハ1をウェハカセット5から搬送させ、ウェハ1を
水平な状態でローラ59〜61の略中央に載置する(S
12)。その後、ロボットコントローラ29に信号を出
力し、ウェハ1を把持していたロボット4のアームか
ら、ウェハ1を解放する(S13)。これにより、ウェ
ハ1はローラ59〜61の傾斜面によって支持される。
次に、位置合わせコントローラ7は、エアシリンダ67
に出力していた信号を解除して、第3ローラ61をロー
ラ引っ張りバネ66の付勢力によってクランプ位置C1
に戻す(S14)。これにより、ウェハ1はローラ59
〜61によって周縁部からウェハ中心8に向けて押さ
れ、ローラ59〜61の傾斜によってわずかに持ち上が
って把持される。このとき、ウェハ中心8は、ローラ5
9〜61から等距離にある点に略一致する。即ち、把持
と同時に、ウェハ中心8が所定位置に位置合わせされる
ことになる。
【0043】そして、位置合わせコントローラ7は、回
動モータ64に信号を出力し、第1ローラ59を回転さ
せる(S15)。この第1ローラ59の回転により、ウ
ェハ1はそのウェハ中心8を回転中心として、水平面内
で回転する。このとき、第2、第3ローラ60,61
は、ウェハ1の回動によって摩擦で回転させられる。従
って、ローラ59〜61の直径は、回転させる際にVノ
ッチ10がローラに引っかからないように、充分大きく
する必要がある。また、このように直径を大きくするこ
とにより、ロボット4によって、Vノッチ10がローラ
59〜61にちょうど当たるような場所にウェハ1が載
置されたとしても、ローラ59〜61を回転させること
によってVノッチ10が引っかからずにローラ59〜6
1から逃れることが可能である。
【0044】ウェハ1が回動している間、位置合わせコ
ントローラ7は、Vノッチ検出器63からの検出信号を
監視する(S16)。そして、Vノッチ検出器63がV
ノッチ10を検出したら、第2ローラ60に取りつけら
れたエンコーダ65の出力をカウントし始め(S1
7)、このカウント値が所定値になるまで第1ローラ5
9を回転させ(S18)、カウント値が所定値になると
第1ローラ59を停止させる(S19)。これにより、
ウェハ1は、Vノッチ10の検出時点から所定角度だけ
回転したことになり、Vノッチ10が常に一定の位置に
位置合わせされる。これによって、位置決め対象領域
(ここではVノッチ10の中央奥底領域11)が、対物
レンズ2の光軸2Aに対向し、ウェハ1の円周方向の位
置合わせが完了する。
【0045】尚、上記のフローチャートにおいては、S
17において、Vノッチ検出器63がVノッチ10を検
出した時点を基準として円周方向の位置合わせを行なう
ように記載している。しかしながら、マーキング位置は
Vノッチ中心点17又は中央奥底領域11を基準として
位置が決定されているので、Vノッチ中心点17を基準
として位置決めを行なうことにより、より高精度の位置
決めが可能である。以下、Vノッチ検出器63によって
Vノッチ中心点17を求め、このVノッチ中心点17を
基準として、円周方向の位置合わせを行なう手順の一例
について説明する。図13に、ウェハ1を上方から見た
場合の説明図を示す。説明のために、Vノッチ検出器6
3はウェハ1から、径方向に離して描画されている。ま
ず、S15,S16に説明したように、第1ローラ59
を回転させ、ウエハ1を上方から見て時計回り(図13
中矢印CW方向)に回動させる。次に、Vノッチ検出器
63がVノッチ10を検出したら、S17に示したよう
に、第2ローラ(図13には図示せず)に取りつけられ
たエンコーダ(図13には図示せず)の出力をカウント
し始める。エンコーダの基準点を、図13にEとして示
す。これと同時に、第1ローラ59の回転速度を落と
し、ウエハ1の回動を低速にする。尚、以下の説明で
は、カウンタは、ウェハ1が時計回りに回動していると
きに増加するものとして説明する。
【0046】そして、ウエハ1を低速回動させながら、
Vノッチ検出器63で、Vノッチ10が検出されなくな
った瞬間のカウント値H1を読み取る。さらに、第1ロ
ーラ59の回転方向を逆転させ、ウエハ1の低速回動を
反時計回りにする。ウエハ1の反時計回り方向の低速回
動により、Vノッチ検出器63でVノッチ10が未検出
状態から検出状態になり、さらに未検出状態になる。位
置合わせコントローラ7は、検出状態から未検出状態に
なった瞬間のカウントH2を読み取る。このカウント値
H2に相当する位置は、S17に示した、Vノッチ検出
器63がVノッチ10を最初に検出した位置に相当す
る。尚、上記手順でウエハ1の回動を低速で行うのは、
カウント値を精度良く読み取るためである。上記より得
られた2つのカウント値H1,H2の位置は、それぞれ
Vノッチ10の切り欠きが開始する位置であり、これを
Vノッチ10の両端部と言う。従って、両端部のカウン
ト値の平均が、Vノッチ中心点17のカウント値H3
(=(H1+H2)/2)となる。
【0047】カウント値H3を算出した位置合わせコン
トローラ7は、ウェハ1の現在のカウント値H4に基づ
いて、Vノッチ中心点17を原点としたウェハ1の現在
位置H5(=H4−H3)を算出する。そして、予め設
定された、Vノッチ中心点17から円周方向の位置合わ
せの目標位置までのカウント値H0に基づき、ウェハ1
を現在位置から回動させるカウント値H6(=H0−H
5)を算出する。そして、第1ローラ59の回転方向を
再度逆転させ、ウエハ1を時計回りに低速でカウント値
H6だけ回動させて位置合わせを行なう。もし、位置合
わせの目標位置が、Vノッチ10のいずれかの端部を基
準に設定されている場合には、カウント値H6をVノッ
チ中心点17から両端部までの距離(=(H2−H1)
/2)だけオフセットさせて、位置決めを行なうように
する。尚、図13においては、Vノッチ中心点17を光
軸2Aに一致させるように描画されているが、これに限
られるものではない。これにより、Vノッチ中心点17
を基準とした位置決めが可能となり、位置決め精度が向
上する。
【0048】次に、揺動機構24によってウェハ1を揺
動させ、Vノッチ内面領域12を対物レンズ2に対向さ
せる手順について説明する(上記S2)。図14に、手
順の一例をフローチャートで示す。このとき位置合わせ
コントローラ7には、予めウェハ1のVノッチ開き角度
α及びウェハ1の面取りの傾斜角度γが入力されてい
る。まず位置合わせコントローラ7は、Vノッチ開き角
度αに基づいてウェハ1を揺動させる揺動角度θ2を算
出し、これに基づいて揺動モータ74に出力する揺動パ
ルス数を決定する(S21)。当初、対物レンズ2には
中央奥底領域11が正対しているので、Vノッチ内面領
域12を正対させる為には、このときの揺動角度θ2は
90度からVノッチ開き角度αの1/2を引いた値、又
はこれと大きさが同じ負の値となる。
【0049】これに基づき、位置合わせコントローラ7
は、揺動モータ74にパルス信号を出力する(S2
2)。上述したように、揺動モータ74は、パルス信号
が1パルス入るごとに所定角度ずつ回転するので、パル
ス数を、所定の揺動パルス数とすることで、揺動角度θ
2を制御することが可能である。位置合わせコントロー
ラ7はパルス数をカウントし(S23)、揺動パルス数
に達したところで、パルス信号を停止する(S24)。
これにより、ウェハ1はVノッチ中心点17を回転中心
として揺動し、Vノッチ内面領域12が対物レンズ2に
正対したところで保持される。
【0050】次に、あおり機構23によってウェハ1を
傾斜させ、ウェハ傾斜面15を対物レンズ2に正対させ
る手順について説明する。図15に、手順の一例をフロ
ーチャートで示す。まず位置合わせコントローラ7は、
ウェハ1の面取りの傾斜角度γに基づき、ウェハ1を傾
斜させるあおり角度φを算出し、これに基づいてあおり
モータ82に出力するあおりパルス数を決定する(S3
1)。当初、対物レンズ2にはウェハ垂直面16が正対
しているので、面取りされたウェハ傾斜面15を正対さ
せるためには、このときのあおり角度φは、90度から
傾斜角度γを減じたものと一致する。そして位置合わせ
コントローラ7は、あおりモータ82にパルス信号を出
力する(S32)。上述したように、あおりモータ82
は、パルス信号が1パルス入るごとに所定角度ずつ回転
するので、パルス信号の数を、所定のあおりパルス数と
することで、あおり角度φを制御することが可能であ
る。これにより、位置合わせコントローラ7はパルス数
をカウントし(S33)、あおりパルス数に達したとこ
ろで、パルス信号を停止する(S34)。これにより、
ウェハ1はVノッチ10接線を回転中心として傾斜し、
Vノッチ内面領域12のウェハ傾斜面15が、対物レン
ズ2に正対したところで保持される。
【0051】以上、ウェハ傾斜面15について説明した
が、ウェハ水平面14に対してマーキングを行なう場合
には、あおり角度φが±90度となる。
【0052】尚、ウェハ1の常に定まった面、例えばウ
ェハ垂直面16にマーキングするような場合には、ウェ
ハ1を傾斜させる必要がないので、あおり機構23は必
ずしも必要ではなく、回動機構25と揺動機構24とを
備えていればよい。また、常にウェハ傾斜面15やウェ
ハ水平面14にマーキングする場合のように、被マーキ
ング面が決まっているような場合には、予め対物レンズ
2の光軸2Aを傾け、ウェハ傾斜面15やウェハ水平面
14に対して正対させておくならば、あおり機構23は
必ずしも必要ではない。
【0053】また、Vノッチ内面領域12ではなく、ウ
ェハ1のウェハ周縁部領域13にマーキングするような
場合には、揺動機構24は必ずしも必要ではない。即
ち、回動機構25によってVノッチ10の回動位置合わ
せを行なった後、さらに所定角度回転させれば、対物レ
ンズにウェハ周縁部領域13が対向する。そして、そこ
からあおり機構23によってウェハを傾斜させることに
より、ウェハ周縁部領域13の被マーキング面を対物レ
ンズ2に対向させることができる。このように、回動機
構25以外の一部の機構を除くことにより、位置合わせ
装置3の構成を簡単にすることも可能である。しかしな
がら、回動機構25、揺動機構24、及びあおり機構2
3を全て揃えることにより、ウェハ1のどのような面に
対してもマーキング及び読み取りが可能となる。また、
複数の面に対しても、マーキング及び読み取りが可能と
なる。即ち、マーキング及び読み取りの、自由度が増加
するという効果がある。
【0054】以上説明したように、本発明によれば、載
置されたウェハ1のVノッチ10を所定位置に位置合わ
せする回動機構25を備えている。これにより、ロボッ
ト等によってウェハ1を位置合わせ装置3に搭載する
と、自動的に位置合わせを行なうことができるので、位
置合わせ工程の自動化が可能である。さらに、揺動機構
24、又はあおり機構23の少なくとも一方を備えてい
るので、所望する被マーキング面に対し、自動的な位置
合わせが可能である。その上に、微動機構20,21,
22を備えているので、回動機構25、揺動機構24、
及びあおり機構23で粗い位置合わせを素早く行なった
後、微動機構20,21,22で精密な位置合わせを行
なうことができる。従って、最初から精密な位置合わせ
を行なうのに比べて、位置合わせに必要な時間が短縮で
きる。
【0055】また、回動機構25は、第1〜第3ローラ
59〜61上にウェハ1を載置し、これらのローラ59
〜61を周縁部からウェハ1に押しつけることで、ウェ
ハを把持している。ローラ59〜61はウェハ1の周縁
部のみに接触し、ウェハ水平面14にローラ59〜61
が接触しないので、ウェハ水平面14が汚損されず、ウ
ェハ1から製作される半導体チップの表面が汚損される
ことがない。さらに、ローラ59〜61もウェハ1も円
形をしているので、両者の接触がほぼ点接触となり、接
触面積が非常に小さい。従って、その接触によって塵が
発生することが非常に少ない。即ち、例えば真空吸着等
によってウェハ1の下面を把持するのに比較すると、ウ
ェハ水平面14が汚損されず、クリーンな環境でウェハ
1を扱うことが可能である。さらに、クランプ爪等でウ
ェハ1を掴むのに比べると、やはり塵が少なくなる。
【0056】また、第3ローラ61を退避位置C2から
クランプ位置C1へと移動させることにより、3個のロ
ーラ59〜61でウェハ1を把持している。ローラ59
〜61は三角形に配置されているので、ウェハ1は、こ
れらの3個の接触点を通る円となり、その中心であるウ
ェハ中心8が必ず所定位置にくるように保持される。従
って、ウェハ中心8を検出したり、その位置合わせを行
なったりするための装置が不要であり、また手順が省略
されて短時間で位置合わせが行なえる。尚、ローラ59
〜61の配置は二等辺三角形というように説明したが、
正三角形であれば、ウェハ1にかかる力が均等になり、
しかも合力がウェハ中心8を向くので、さらにウェハ1
が安定に把持される。
【0057】また、第1ローラ59を回動モータ64に
よって回転させることで、ウェハ1を回転させている。
小さな第1ローラ59を回転することで、ウェハ1を回
転させているので、回動の為の動力が小さくてすむ。さ
らに、ウェハ1を把持した後で回転させている。例えば
クランプ爪でウェハ1を掴んで把持するような場合に
は、クランプ爪がウェハ1のVノッチ10を掴むのを避
けるようにしなければならず、例えばロボット等でウェ
ハ1を運搬する際に、ウェハ1の方向を粗く合わせてお
かなければならない。これに対し、本発明によれば、ウ
ェハ1を把持した後でそのローラ59〜61に対する位
置関係を変化させられるので、ウェハ1はローラ59〜
61に対してどのような位置関係にあってもよい。即
ち、ウェハ1を位置合わせ装置3に置く際に、ウェハの
位置を合わせる必要がなく、工程が短縮される。
【0058】さらに、Vノッチ10を検出する光学式の
Vノッチ検出器63を備えている。これにより、従来技
術のように位置決め片106を押し当てるのに比較し
て、Vノッチ10を常に正確に検出できる。さらに、非
接触でVノッチ10を検出できるので、その際に塵が発
生するようなことがなく、クリーンな環境での作業が可
能である。また、第2ローラ60にエンコーダを付設
し、ウェハ1の回動角度θ1を検出している。これによ
り、Vノッチ10をVノッチ検出器63で検出した後
に、ウェハ1のVノッチ10を正確に所定位置に合わせ
られる。
【0059】また、予め、ウェハのVノッチ開き角度α
や傾斜角度γをコントローラに入力し、これに基づいて
位置合わせを行なっている。これにより、位置合わせの
たびにVノッチ10やウェハ傾斜面15等の検出を行な
う必要がなく、常に決められた動作を繰り返すことにな
り、短時間で位置合わせが可能である。さらに、Vノッ
チ10の周縁部のウェハ垂直面16の延長上にあるVノ
ッチ中心点17を、位置合わせの基準としている。これ
により、例えばVノッチ10の形状が変化しても、常に
一定の基準点を中心として位置合わせを行なうことが可
能であり、位置合わせの手順を変化させる必要がない。
【0060】さらには、ウェハ接線28を中心として、
ウェハ1のVノッチ10と反対の側を、持ち上げること
も下げることも可能となっている。これにより、ウェハ
1の下側にあるウェハ水平面14やウェハ傾斜面15に
対しても、マーキングや読み取りが可能である。即ち、
マーキングを施すことの可能な面積が増え、また加工の
自由度が増大する。さらに、読み取りも容易である。
【0061】また、X,Y,Z軸の各微動機構20,2
1,22については、これに限られるものではなく、例
えばリニアアクチュエータ等でもよい。また、さほど正
確な位置合わせを必要としないような場合には、必ずし
もすべての微動機構20,21,22を必要としない場
合もある。さらに、揺動角度θ2及びあおり角度φを制
御する際に、パルスモータに出力するパルス数によって
角度制御を行なったが、回転軸にエンコーダ65を付設
し、これによって回転角度を測定してもよい。逆に、回
動によってVノッチ10位置を対物レンズ2に位置合わ
せする場合に、Vノッチ10検出後に所定の数だけパル
スを出力して、回動角度θ1を制御してもよい。
【0062】また、Vノッチ10を設けたウェハ1につ
いて説明したが、これに限られるものではなく、例えば
円形のマークなど、位置合わせ用の基準を有するウェハ
1であれば応用可能である。さらに、マーキング及び読
み取りのための位置合わせのみではなく、他の用途の位
置合わせ装置に対しても応用可能である。また、対物レ
ンズ2の光軸2Aは水平であるように説明したが、必ず
しもこれに限られるものではない。また、被マーキング
面を対物レンズ2に正対させる場合だけではなく、例え
ば斜めに位置決めする場合についても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態によるマーキング装置の平面図。
【図2】マーキング装置のブロック図。
【図3】ウェハのVノッチ近傍の斜視図。
【図4】位置合わせ装置の概略構成図。
【図5】位置合わせ作業の概略を示すフローチャート。
【図6】揺動機構及び回動機構の平面図。
【図7】図6のA−A視側面図。
【図8】Z軸微動機構の側面図。
【図9】Z軸微動機構の平面図。
【図10】X,Y軸微動機構の側面図。
【図11】図10のB−B視側面図。
【図12】ウェハ中心及び円周方向の位置合わせを行な
う手順のフローチャート。
【図13】円周方向の位置合わせを行なう手順の説明
図。
【図14】Vノッチ内面領域を対物レンズに対向させる
手順のフローチャート。
【図15】ウェハ傾斜面を対物レンズに正対させる手順
のフローチャート。
【図16】従来技術に係る位置合わせ装置の側面図。
【図17】従来技術に係る位置合わせ装置の平面図。
【符号の説明】
1:ウェハ、2:対物レンズ、3:位置合わせ装置、
4:ロボット、5:ウェハカセット、6:レーザ発振
器、7:位置合わせコントローラ、8:ウェハ中心、
9:ウェハ中心線、10:Vノッチ、11:中央奥底領
域、12:Vノッチ内面領域、13:ウェハ周縁部領
域、14:ウェハ水平面、15:ウェハ傾斜面、16:
ウェハ垂直面、17:Vノッチ中心点、19:光学定
盤、20:Y軸微動機構、21:X軸微動機構、22:
Z軸微動機構、23:あおり機構、24:揺動機構、2
5:回動機構、28:ウェハ接線、29:ロボットコン
トローラ、30:ウェハ鉛直線、31:Yベース、3
2:Yレール、33:Yリニアベアリング、34:Yプ
レート、35:Yモータ、36:回転軸、37:貫通
孔、38:Yベアリング、39:Y円板カム、40:Y
当て板、41:Xベース、42:Xレール、43:Xリ
ニアベアリング、44:Xプレート、45:Xモータ、
46:回転軸、47:貫通孔、48:Xベアリング、4
9:X円板カム、50:X当て板、51:ピン、52:
ピン、53:Y引っ張りバネ、54:ピン、55:ピ
ン、56:X引っ張りバネ、58:Z当て板、59:第
1ローラ、60:第2ローラ、61:第3ローラ、6
2:テーブル、63:Vノッチ検出器、64:回動モー
タ、65:エンコーダ、66:ローラ引っ張りバネ、6
7:エアシリンダ、68:Zベアリング、69:揺動ベ
ース、70:Rレール、71:Rリニアベアリング、7
2:ラック、73:ピニオン、74:揺動モータ、7
5:Zモータ、76:Zベース、77:Zプレート、7
8:Z円板カム、79:ステンレス板、80:Z回転
軸、81:あおりベース、82:あおりモータ、8、あ
おりベアリング、84:Zアーム、85:あおり回転
軸、86:ブラケット、87:ピニオン回転軸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハを所定位置に位置合わせするウェ
    ハの位置合わせ装置において、 ウェハ中心(8)が所定位置に保持されるようにウェハ(1)
    を把持し、 ウェハ(1)の周縁部の一点(17)を検出し、 ウェハ(1)をウェハ中心(8)を回転中心として水平面内で
    回転させ、前記ウェハ(1)の周縁部の一点(17)を所定位
    置に位置合わせする回動機構(25)を備えたことを特徴と
    するウェハの位置合わせ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のウェハの位置合わせ装置
    において、 前記ウェハ(1)の周縁部の一点(17)を通るウェハ鉛直線
    (30)を回転中心としてウェハ(1)を水平面内で揺動さ
    せ、保持する揺動機構(24)と、 前記ウェハ(1)の周縁部の一点(17)を通るウェハ接線(2
    8)を回転中心としてウェハ(1)を傾斜させ、保持するあ
    おり機構(23)とのうち、少なくともいずれか一方を備え
    たことを特徴とするウェハの位置合わせ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のウェハの位置合わ
    せ装置において、 前記ウェハ(1)の周縁部の一点(17)が、ウェハ中心(8)か
    らVノッチ(10)の中央奥底領域(11)の中心に向けて引か
    れたウェハ中心線(9)と、ウェハ(1)周縁部のウェハ垂直
    面(16)の延長とが交わるVノッチ中心点(17)であること
    を特徴とするウェハの位置合わせ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008078210A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Tokyo Electron Ltd ウエハの中心検出方法及びその方法を記録した記録媒体
JP2012064608A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Hitachi High-Technologies Corp 検査装置
CN112563180A (zh) * 2020-12-10 2021-03-26 上海微松工业自动化有限公司 一种基于滚轮夹持驱动的晶圆定位校准装置

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