JP2001302911A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JP2001302911A
JP2001302911A JP2001014028A JP2001014028A JP2001302911A JP 2001302911 A JP2001302911 A JP 2001302911A JP 2001014028 A JP2001014028 A JP 2001014028A JP 2001014028 A JP2001014028 A JP 2001014028A JP 2001302911 A JP2001302911 A JP 2001302911A
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polyamide
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Takaaki Miyoshi
貴章 三好
Junichi Nakabashi
順一 中橋
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、表面平滑性及び吸水後の低寸法変
化性に優れた組成物、更には導電性にも優れる組成物を
提供する。 【解決手段】 (A)ポリアミド、(B)ポリフェニレ
ンエーテル及び(C)シングルサイト触媒で製造された
エチレン−α−オレフィン共重合体、必要に応じ、
(D)導電性フィラー及び/又は(E)芳香族ビニル化
合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体及び/また
はその水素添加物から成るポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性・表面平
滑性及び吸水後の寸法変化に優れるポリアミド樹脂組成
物に関する。本発明のポリアミド樹脂組成物は自動車部
品、電気・電子部品、機械部品等の用途に幅広く利用す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド−ポリフェニレンエーテルか
らなるポリマーアロイはエラストマーを配合することに
より極めて有益な材料となり、古くから種々の用途に利
用されている。例えば特開昭61−204262号公報
には、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル及びスチレ
ン系炭化水素ポリマーブロック−共役ジエン系エラスト
マーブロック共重合体からなる組成物が開示されてい
る。また、特開昭62−1289350号公報、特開平
2−135246号公報、更には特開平5−33949
6号公報には、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、
エチレン−α−オレフィン共重合体等を含むゴム状重合
体からなる組成物が耐衝撃性の向上に有効であるという
技術が開示されている。
【0003】しかしながら、これらの技術では衝撃性の
向上は見られるが、連続相であるポリアミドが大気中の
水分を吸収し、成形片の寸法が大きく変化する現象が見
られ、これが大きな問題となっている。また、最近にな
りICトレー材料や自動車やオートバイの静電塗装を行
う外装品を中心に導電性を付与した材料の要求が高まっ
ている。導電性材料に対して市場からは、上記した耐衝
撃性、表面平滑性及び吸水後の低寸法変化性に加え、高
い導電性が要求されている。
【0004】導電性樹脂組成物に関する公知の技術とし
て、例えば特開平8−48869号公報には、相溶化さ
れたポリフェニレンエーテル−ポリアミドのベース樹脂
に導電性カーボンブラックを配合することにより、低い
溶融粘度と高い耐衝撃性を持った導電性樹脂組成物が得
られる技術が開示されている。また、特開平10−31
0695号公報には、ポリフェニレンエーテル、エチレ
ン性不飽和構造単位を特定量以上含む衝撃改良ポリマ
ー、多種のポリアミド及び導電性カーボンブラックから
なる導電性組成物の技術が開示されている。
【0005】しかしながら、上記の技術でいう導電性と
は、成形片を折りとった破断面間の導電性を測定してお
り、成形片スキン層の影響を完全に無視した測定方法と
なっている。通常、成形体に帯電させる場合、成形片を
破断してから電圧をかけることは実際には行われておら
ず、このような導電性は、市場においてまったく実用的
ではない。しかもこれらの技術によって得られる組成物
は、表面外観(表面平滑性)に劣るため、更に利用価値
の低いものとなってしまっている。
【0006】一般的に導電性と表面平滑性は相反する特
性である。つまり表面平滑性に優れる材料ほど導電性が
劣る傾向にある。導電性測定は、対面する2つの面にそ
れぞれ銀ペーストを塗布し、その間の抵抗値を測定する
ことにより行われる。そのため、表面平滑性に優れる材
料ほど銀ペーストとの接触面積が減少し、抵抗値は大き
くなる傾向となる。しかしながら、市場からは、耐衝撃
性、表面平滑性及び吸水後の低寸法変化性は損なうこと
なく、しかも成形片を折りとることなく導電性を発現す
ることのできる程の高い導電性を持つ材料が要求されて
いる。
【0007】一方、特開平2−201811号公報に
は、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、導電性カー
ボンブラックからなる樹脂組成物において、導電性カー
ボンブラックを主としてポリアミド中に存在させる技術
が開示されており、成形片を折りとることなく導電性
(表面抵抗)が発現可能であることが開示されている。
しかしながら、この技術では、組成物としての重要な特
性(耐衝撃性、表面平滑性、吸水後の寸法変化)が大き
く損なわれるため、利用価値の低いものとなってしま
う。上述したように、市場の要求である耐衝撃性、表面
平滑性及び吸水後の低寸法変化性を完全に満足する技術
がないのが現状であった。また、これに成形片を折りと
ることなく導電性を発現することのできる程の高い導電
性を付与することは更に困難なことであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来技術では解決できなかった問題点を解消しよう
とするものである。すなわち本発明は、耐衝撃性、表面
平滑性及び吸水後の低寸法変化性に優れた組成物を提供
することを目的とする。ここでいう吸水後の低寸法変化
とは、吸水率が同じであるにもかかわらず成形片の寸法
変化が小さいということである。また、本発明は耐衝撃
性、表面平滑性及び吸水後の低寸法変化性に優れ、更に
導電性にも優れる組成物を提供することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに
ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、シングルサイト
触媒で製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体か
らなる組成物が耐衝撃性、表面平滑性及び吸水後の低寸
法変化性に優れた組成物であることを見出し、本発明に
到達した。すなわち本発明は、(A)ポリアミド50〜
95重量部、(B)ポリフェニレンエーテル50〜5重
量部の合計100重量部に対して、(C)シングルサイ
ト触媒を使用して製造されたエチレン−α−オレフィン
共重合体及び/又はα,β−不飽和ジカルボン酸及びそ
の誘導体から選ばれる1種以上で変性されたシングルサ
イト触媒を使用して製造されたエチレン−α−オレフィ
ン共重合体1〜30重量部からなることを特徴とする耐
衝撃性、表面平滑性及び吸水後の低寸法変化性に優れる
ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明で使用することのできる(A)成分のポリア
ミドの種類としては、ポリマー主鎖に、アミド結合{−
NH−C(=O)−}を有するものであれば、いずれの
ものも使用することができる。一般にポリアミドは、ラ
クタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸の重縮
合、アミノカルボン酸の重縮合などによって得られる
が、これらに限定されるものではない。
【0011】上記のジアミンとしては、大別して脂肪
族、脂環式および芳香族ジアミンが挙げられ、具体例と
しては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジア
ミン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、5−メチルナノメチレンジア
ミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,
4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレン
ジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジ
アミン、p−キシリレンジアミンなどが挙げられる。
【0012】ジカルボン酸としては、大別して脂肪族、
脂環式および芳香族ジカルボン酸が挙げられ、具体例と
しては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマ−酸な
どが挙げられる。ラクタム類としては、具体的にはε−
カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタ
ムなどが挙げられる。
【0013】また、アミノカルボン酸としては、具体的
にはε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8
−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミ
ノトリデカン酸などが挙げられる。本発明においては、
これらラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ω−アミ
ノカルボン酸は、単独あるいは二種以上の混合物にして
重縮合を行って得られる共重合ポリアミド類はいずれも
使用することができる。また、これらラクタム類、ジア
ミン、ジカルボン酸、ω−アミノカルボン酸を重合反応
機内で低分子量のオリゴマ−の段階まで重合し、押出機
等で高分子量化したものも好適に使用することができ
る。
【0014】特に本発明で有用に用いることのできるポ
リアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポ
リアミド46、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリ
アミド610、ポリアミド612、ポリアミド6/6
6、ポリアミド6/612、ポリアミドMXD6(MX
D:m−キシリレンジアミン)、ポリアミド6/MXD
6、ポリアミド66/MXD6、ポリアミド6T、ポリ
アミド6I、ポリアミド6/6T、ポリアミド6/6
I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ポ
リアミド6/6T/6I、ポリアミド66/6T/6
I、ポリアミド6/12/6T、ポリアミド66/12
/6T、ポリアミド6/12/6I、ポリアミド66/
12/6Iなどが挙げられ、複数のポリアミドを押出機
等で共重合化したポリアミド類も使用することができ
る。これらは、もちろん2種以上組み合わせて使用して
も構わない。
【0015】本発明で使用されるポリアミドの好ましい
数平均分子量は5,000〜100,000であり、よ
り好ましくは10,000〜30,000である。本発
明におけるポリアミドは、分子量の異なる複数のポリア
ミドの混合物であっても良い。例えば数平均分子量1
0,000以下の低分子量ポリアミドと、30,000
以上の高分子量ポリアミドとの混合物、数平均分子量1
0,000以下の低分子量ポリアミドと、15,000
程度の一般的なポリアミドとの混合物等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。また、異種のポ
リアミドで分子量の異なるものを混合しても、もちろん
構わない。
【0016】ポリアミドの末端基は、ポリフェニレンエ
ーテルとの反応に関与する。ポリアミドは末端基として
一般にアミノ基、カルボキシル基を有しているが、一般
的にカルボキシル基濃度がアミノ基濃度を上回ると、耐
衝撃性が低下し、流動性が向上し、逆にアミノ基濃度が
カルボキシル基濃度を上回ると耐衝撃性が向上し、流動
性が低下する。これらの好ましい比はアミノ基/カルボ
キシル基比で、9/1〜1/9であり、より好ましくは
8/2〜1/9、更に好ましくは6/4〜1/9であ
る。また、末端のアミノ基の濃度としては少なくとも1
0ミリ当量/kgであることが好ましく、更に好ましく
は30ミリ当量/kg以上である。これらポリアミドの
末端基の調整方法は、当業者には明らかであるような公
知の方法を用いればよく、例えば、ポリアミドの重合時
にジアミン類やジカルボン酸類の添加、モノカルボン酸
の添加などが挙げられる。本発明におけるポリアミド
は、末端基濃度の異なる複数のポリアミドの混合物であ
ってももちろん構わない。
【0017】また、ポリアミドの耐熱安定性を向上させ
る目的で公知となっている下記式(1)に示したような
金属系安定剤を使用することもできる。
【化1】 (式中、Mは銅、カリウム、ニッケル、錫及びセリウム
からなる群より選ばれる金属イオンを表し、Xはハロゲ
ン化物イオンおよびカルボキシレートイオンからなる群
より選ばれるイオン基であり、nは1〜6の整数、yは
Mの正イオン電荷を表す整数、zはXの負イオン電荷を
表す整数である。) 金属系安定剤の具体例としては、CuI、CuCl2
酢酸銅、ヨウ化カリウム、ステアリン酸セリウム等が挙
げられ、これらは、併用しても構わない。金属系安定剤
の好ましい配合量はポリアミドの100重量部に対し
て、0.001〜1重量部である。
【0018】本発明で使用できる(B)成分のポリフェ
ニレンエーテルとは、下記式(2)の構造の繰り返し単
位を含有し、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム
溶液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.20〜0.6
0の範囲、より好ましくは0.40〜0.55の範囲に
あるホモ重合体及び/又は共重合体である。
【化2】 〔R1 、R4 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、
第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロ
アルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、又はハロ
炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハ
ロゲン原子と酸素原子を隔てている)を表わし、R2
3 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、第一級も
しくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキ
ル、炭化水素オキシ、又はハロ炭化水素オキシ(但し、
少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を
隔てている)を表わす。〕 これらは、2種以上の還元粘度の異なるポリフェニレン
エーテルをブレンドしたものであっても、何ら問題なく
使用することができる。
【0019】本発明のポリフェニレンエーテルの具体的
な例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エ
チル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポ
リ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)
等が挙げられ、さらに2,6−ジメチルフェノールと他
のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェ
ノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重
合体のごときポリフェニレンエーテル共重合体も挙げら
れる。中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニ
レンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好まし
く、さらにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)が好ましい。
【0020】本発明で用いるポリフェニレンエーテルの
製造方法は公知の方法で得られるものであれば特に限定
されるものではなく、例えば、米国特許第330687
4号明細書に記載されているように第一塩化銅とアミン
のコンプレックスを触媒として用い、例えば2,6−ジ
メチルフェノールを酸化重合することにより容易に製造
でき、そのほかにも米国特許第3306875号明細
書、同第3257357号明細書及び同第325735
8号明細書、特公昭52−17880号公報及び特開昭
50−51197号公報及び同63−152628号公
報等に記載された方法で容易に製造できる。また、本発
明で使用できるポリフェニレンエーテルは、全部又は一
部が変性されたポリフェニレンエーテルであっても構わ
ない。ここでいう変性されたポリフェニレンエーテルと
は、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合
または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、
酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基を有
する、少なくとも1種の変性化合物で変性されたポリフ
ェニレンエーテルを指す。
【0021】該変性されたポリフェニレンエーテルの製
法としては、(1)ラジカル開始剤の存在下、非存在下
で100℃以上、ポリフェニレンエーテルのガラス転移
温度未満の範囲の温度でポリフェニレンエーテルを溶融
させることなく変性化合物と反応させる方法、(2)ラ
ジカル開始剤の存在下、非存在下でポリフェニレンエー
テルのガラス転移温度以上360℃以下の範囲の温度で
変性化合物と溶融混練し反応させる方法、(3)ラジカ
ル開始剤の存在下、非存在下でポリフェニレンエーテル
のガラス転移温度未満の温度で、ポリフェニレンエーテ
ルと変性化合物を溶液中で反応させる方法等が挙げら
れ、これらいずれの方法でも構わないが、(1)の方
法、及び(2)の方法が好ましく、更には(1)の方法
が最も好ましい。
【0022】次に分子構造内に少なくとも1個の炭素−
炭素二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカ
ルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリ
シジル基を有する少なくとも1種の変性化合物について
具体的に説明する。分子内に炭素−炭素二重結合とカル
ボン酸基、酸無水物基を同時に有する変性化合物として
は、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シス−
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びこれら
の酸無水物などが挙げられる。特にフマル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸が良好で、フマル酸、無水マレイン
酸が特に好ましい。また、これら不飽和ジカルボン酸の
カルボキシル基の1個又は2個のカルボキシル基がエス
テルになっているものも使用可能である。
【0023】分子内に炭素−炭素二重結合とグリシジル
基を同時に有する変性化合物としては、アリルグリシジ
ルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
アクリレート、エポキシ化天然油脂等が挙げられる。こ
れらの中でグリシジルアクリレート、グリシジルメタア
クリレートが特に好ましい。分子内に炭素−炭素二重結
合と水酸基を同時に有する変性化合物としては、アリル
アルコール、4−ペンテン−1−オール、1,4−ペン
タジエン−3−オールなどの一般式Cn 2n-3OH(n
は正の整数)の不飽和アルコール、一般式C n 2n-5
H、Cn 2n-7OH(nは正の整数)等の不飽和アルコ
−ル等が挙げられる。上述した変性化合物は、それぞれ
単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いて
も良い。
【0024】また、本発明に使用されるポリフェニレン
エーテルは、重合溶媒に起因する有機溶剤が、ポリフェ
ニレンエーテル100重量部に対して5重量%未満の量
で残存していても構わない。これら重合溶媒に起因する
有機溶剤は、重合後の乾燥工程で完全に除去するのは困
難であり、通常数百ppmから数%の範囲で残存してい
るものである。ここでいう重合溶媒に起因する有機溶媒
としては、トルエン、キシレンの各異性体、エチルベン
ゼン、炭素数1〜5のアルコール類、クロロホルム、ジ
クロルメタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の
1種以上が挙げられる。
【0025】また、本発明では、ポリフェニレンエーテ
ル100重量部に対して、ポリスチレン(シンジオタク
チックポリスチレンも含む)及び/又はハイインパクト
ポリスチレンを400重量部を越えない範囲で加えたも
のも含まれる。本発明においてのポリアミドとポリフェ
ニレンエーテルの量比は、ポリアミド/ポリフェニレン
エーテルが50/50〜95/5の範囲であることが好
ましい。ポリアミド量が50重量%を下回ると表面平滑
性が低下する。また95重量%を越えると耐衝撃性が低
下する。
【0026】次に本発明で使用できる(C)成分は、シ
ングルサイト触媒を使用して製造されたエチレン−α−
オレフィン共重合体及び/又はα,β−不飽和ジカルボ
ン酸及びその誘導体から選ばれる1種以上で変性された
シングルサイト触媒を使用して製造されたエチレン−α
−オレフィン共重合体である。これらは市販されてお
り、公知である。例えば、特公平4−12283号公
報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35
007号公報、特開昭60−35008号公報、特開平
5−155930号公報、特開平3−163088号公
報、米国特許5272236号報に記載されている。シ
ングルサイト触媒は、シクロペンタジエニルあるいは置
換シクロペンタジエニルを1ないし3分子含有するメタ
ロセン触媒及び幾何学的制御による触媒などの活性点の
性質が均一である触媒である。本発明におけるエチレン
−α−オレフィン共重合体(C)の重合方法は前記の特
許公報などに示される気相法あるいは溶液法により重合
することができる。好ましい重合法は、溶液法である。
【0027】エチレン単位と共重合できるモノマーとし
ては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オク
テン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、
ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペ
ンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−
1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、またはエイコ
セン−1、イソブチレンなどの脂肪族置換ビニルモノマ
ー及び、スチレン、置換スチレンなどの芳香族系ビニル
モノマー、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタアク
リル酸エステル、グリシジルアクリル酸エステル、グリ
シジルメタアクリル酸エステル、ヒドロキシエチルメタ
アクリル酸エステルなどのエステル系ビニルモノマー、
アクリルアミド、アリルアミン、ビニル−p−アミノベ
ンゼン、アクリロニトリルなどの窒素含有ビニルモノマ
ー、ブタジエン、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサ
ジエン、イソプレンなどのジエンなどを挙げることがで
きる。
【0028】好ましくはエチレンと炭素数3〜20のα
−オレフィン1種以上とのコポリマーであり、更に好ま
しくは炭素数3〜16のα−オレフィン1種以上とのコ
ポリマーであり、最も好ましくは炭素数3〜12のα−
オレフィン1種以上とのコポリマーである。また、本発
明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の分子量
としては、ウオータース社製150c−GPC装置で、
1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒とし、140
℃、ポリスチレンスタンダードで測定した数平均分子量
(Mn)が10,000以上であることが好ましく、よ
り好ましくは10,000〜100,000であり、更
に好ましくは20,000〜60,000である。
【0029】また、本発明におけるエチレン−α−オレ
フィン共重合体の、前述のGPCによる測定で求めた分
子量分布(重量平均分子量/数平均分子量:Mw /Mn
)は、3以下が好ましく、さらには1.8〜2.7が
より好ましい。また、本発明のシングルサイト触媒を使
用して製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体の
好ましいエチレン単位の含有率は、エチレン−α−オレ
フィン共重合体全量に対し30〜95重量%である。本
発明においては、シングルサイト触媒で製造されたエチ
レン−α−オレフィンの共重合体の一部又は全部が、
α,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体から選ばれ
る1種以上で変性されたエチレン−α−オレフィン共重
合体であっても構わない。ここでいう、α,β−不飽和
ジカルボン酸及びその誘導体の具体例としては、マレイ
ン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水フマル酸が挙げ
られ、これらの中で無水マレイン酸が特に好ましい。
【0030】本発明において、使用するエチレン−α−
オレフィン共重合体はシングルサイト触媒で製造された
ものであることが必須である。シングルサイト触媒以外
の触媒で製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体
を用いた場合は、組成物の流動性と導電性及び表面平滑
性が低下するため好ましくない。本発明におけるシング
ルサイト触媒を使用して製造されたエチレン−α−オレ
フィン共重合体及び/又はそのα,β−不飽和ジカルボ
ン酸及びその誘導体から選ばれる1種以上での変性物の
好ましい量比は、ポリアミドとポリフェニレンエーテル
の合計100重量部に対して1〜30重量部である。配
合量が1重量部を下回ると、耐衝撃性が低下し、30重
量部を越えると他の特性(例えば耐熱性等)が低下す
る。
【0031】本発明のポリアミド樹脂組成物の好ましい
分散形態は、ポリアミドが連続相を形成し、それ以外の
成分が数平均分散径10μm以下の分散相として存在し
ている分散形態である。更に好ましくは、数平均分散径
5μm以下である。ここでいう数平均分散径は、組成物
の成形片中央部を流れ方向に対して垂直方向から観察し
た際の分散相の分散径である。具体的には、成形片を8
0℃に加熱したリンタングステン酸[12タングスト
(VI)リン酸n水和物:H3 (PW1240)・nH2
O]10重量%水溶液に4時間浸漬し、ポリアミド部分
を選択的に染色した後に、透過型電子顕微鏡で撮影し、
得られた画像から、ポリアミド以外の部分、即ち、分散
相の分散径を測定し、加算平均することにより求めるこ
とができる。また、分散形状が球形でない場合の分散径
は、円相当直径をもって表す。例えば、楕円形の場合
は、その短軸径と長軸径から楕円形の面積を求め、求め
た面積から円相当直径を求め、これを分散径として表
す。
【0032】本発明においては、(D)成分として導電
性フィラーを(A)〜(C)成分の合計100重量部に
対し、10重量部未満配合しても構わない。導電性フィ
ラーを更に配合することにより、耐衝撃性、表面平滑性
及び吸水後の低寸法変化性に優れ、更に導電性にも優れ
るポリアミド樹脂組成物となる。本発明でいう導電性フ
ィラーとは、樹脂に導電性能を付与するために添加され
るすべての充填材が包含され、粒状、フレーク状及び繊
維状フィラーなどが挙げられる。
【0033】粒状フィラーとしては、カーボンブラッ
ク、グラファイト等が好適に使用できる。フレーク状フ
ィラーとしては、アルミフレーク、ニッケルフレーク、
ニッケルコートマイカ等が好適に使用できる。また、繊
維状フィラーとしては、炭素繊維、炭素被覆セラミック
繊維、カーボンウィスカー、アルミ繊維や銅繊維や黄銅
繊維やステンレス繊維といった金属繊維等が好適に使用
できる。これらの中では、炭素繊維、カーボンブラッ
ク、グラファイトが特に好適である。さらにこれらの中
でもカーボンブラックが最も好適である。
【0034】本発明で使用することのできる炭素繊維に
は、ポリアクリロニトリル(PAN)あるいは、ピッチ
等を原料とした繊維を不活性雰囲気中で1000℃〜3
500℃の間で焼成・炭化する事により得られる繊維は
すべて包含される。好ましい繊維径は1〜30μmであ
り、より好ましくは5〜20μmである。本発明で使用
することのできるカーボンブラックには、導電性付与に
一般的に使用されているカーボンブラックはすべて包含
される。好ましいカーボンブラックとしては、アセチレ
ンガスを完全燃焼して得られるアセチレンブラックや、
原油を原料にファーネス式不完全燃焼によって製造され
るケッチェンブラック等が挙げられるが、これらに限定
されることはない。
【0035】特に好ましいカーボンブラックはジブチル
フタレート(DBP)吸油量が70ml/100mg以
上のものであり、より好ましくはDBP吸油量が100
ml/100mg以上、更に好ましくは150ml/1
00mg以上のカーボンブラックである。ここでいうD
BP吸油量とは、ASTM−D2414に定められた方
法で測定した値である。また、カーボンブラックは、揮
発分含量が1.0重量%未満のものがより好ましい。
【0036】市販品で入手可能な導電性カーボンブラッ
クには、ケッチェンブラックインターナショナル社製の
ケッチェンブラックEC−600JD及びケッチェンブ
ラックECが挙げられる。また、ハイペリオン・キャタ
リスト社から入手可能な炭素フィブリル等も使用可能で
ある。本発明で使用することのできるグラファイトに
は、無煙炭、ピッチ等をアーク炉で高温加熱して得られ
るものはもちろんのこと、天然に産出される石墨も包含
される。好ましい重量平均粒子径は1〜100μmであ
り、より好ましくは5〜50μmである。これら、導電
性フィラーは公知の各種カップリング剤及び/又は収束
剤を使用して、樹脂との密着性や取り扱い性を向上させ
ても、もちろん構わない。
【0037】また本発明においては、(E)成分として
芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物のブロック共重
合体及びまたはその水素添加物を(A)〜(C)成分の
合計100重量部に対し、30重量部未満の量で配合し
ても構わない。芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物
のブロック共重合体及び/又はその水素添加物を添加す
ることにより耐衝撃性と表面平滑性のバランスに更に優
れる組成物となる。ここでいう芳香族ビニル化合物と共
役ジエン化合物のブロック共重合体は、芳香族ビニル化
合物を主体とする重合体ブロックを1個、好ましくは2
個以上と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
を少なくとも1個含有する。また、芳香族ビニル化合物
と共役ジエン化合物のブロック重合体において芳香族ビ
ニル化合物と共役ジエン化合物との重量比は10/90
〜90/10であることが望ましく、より好ましくは1
5/85〜80/20であり、さらに好ましくは15/
85〜65/35である。これらは、芳香族ビニル化合
物と共役ジエン化合物との重量比が異なるものを2種以
上ブレンドしても構わない。また、鉱物油等を含有させ
たものも使用できる。
【0038】芳香族ビニル化合物としてはスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、これ
らから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中で
もスチレンが特に好ましい。共役ジエン化合物として
は、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペ
ンタジエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上
の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレ
ンおよびこれらの組み合わせが好ましい。ブロック共重
合体の分子構造は、直鎖状、分岐状あるいは放射状もし
くはこれらの組み合わせのいずれであっても良く、共役
ジエン化合物としてブタジエンを使用する場合は、ポリ
ブタジエンブロック部分のミクロ構造は1,2−ビニル
含量もしくは1,2−ビニル含量と3,4−ビニル含量
の合計量が5〜80%が好ましく、さらには10〜70
%が好ましい。
【0039】芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の
ブロック共重合体の水素添加物とは、上述の芳香族ビニ
ル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体を水素
添加処理することにより、ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックの脂肪族二重結合を0を越えて100%の
範囲で制御したものをいう。また、本発明における芳香
族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体
及び/又はその水素添加物の分子量としては、昭和電工
社製GPC装置[SYSTEM21]で、クロロホルム
を溶媒とし、40℃、ポリスチレンスタンダードで測定
した数平均分子量(Mn)が、10,000〜500,
000のものが好ましく、80,000〜300,00
0のものが最も好ましい。
【0040】これら芳香族ビニル化合物−共役ジエン化
合物のブロック共重合体及びまたはその水素添加物は、
異なるもの2種以上を混合して用いても構わないし、ま
た、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又
はグリシジル基等で変性されたものを用いることも有用
である。(E)成分の芳香族ビニル化合物−共役ジエン
化合物のブロック共重合体及び/又はその水素添加物の
組成物中における存在形態に特に制限はないが、(B)
成分のポリフェニレンエーテル中に存在することが好ま
しい。
【0041】本発明のポリアミド樹脂組成物においての
各成分の好ましい量比は、(A)ポリアミド/(B)ポ
リフェニレンエーテル比が50/50〜95/5の合計
100重量部に対して、(C)シングルサイト触媒を使
用して製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体及
び/又はそのα,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導
体から選ばれる1種以上の変性物が1〜30重量部であ
る。また、本発明では、組成物の製造の際に相溶化剤を
使用しても構わない。相溶化剤を使用する主な目的は、
ポリアミド−ポリフェニレンエーテル混合物の物理的性
質を改良することである。本発明で使用できる相溶化剤
とは、ポリフェニレンエーテル、ポリアミドまたはこれ
ら両者と相互作用する多官能性の化合物を指すものであ
る。この相互作用は化学的(たとえばグラフト化)であ
っても、または物理的(たとえば分散相の表面特性の変
化)であってもよい。いずれにしても得られるポリアミ
ド−ポリフェニレンエーテル混合物は改良された相溶性
を示す。
【0042】本発明の実施の際に使用できるさまざまな
相溶化剤の例としては、以下に説明するように、液体ジ
エンポリマ−、官能基含有ポリマー、エポキシ化合物、
酸化ポリオレフィンワックス、キノン類、オルガノシラ
ン化合物、および、多官能性化合物がある。本発明で使
用するのに適した液体ジエンポリマーとしては、共役ジ
エンのホモポリマー、ならびに共役ジエンと、他の共役
ジエン、ビニルモノマー(たとえばスチレンおよびα−
メチルスチレン)、オレフィン(たとえばエチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、イソブチレン、ヘキセン−1、
オクテン−1およびドデセン−1)、およびこれらの混
合物より成る群の中から選択された少なくとも1種のモ
ノマーとのコポリマーがあり、その数平均分子量は15
0〜10,000、好ましくは150〜5,000であ
る。
【0043】これらのホモポリマーおよびコポリマー
は、例えば米国特許第4054612号明細書、同第3
876721号明細書および同第3428699号明細
書に記載の方法によって製造することができる。これら
ポリマーの中には、特に、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、ポリ(1,3−ペンタジエン)、ポリ(ブタジエ
ン−イソプレン)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポ
リクロロプレン、ポリ(ブタジエン−α−メチルスチレ
ン)、ポリ(ブタジエン−スチレン−イソプレン)、ポ
リ(ブチレン−ブタジエン)、などがある。
【0044】本発明で使用するのに適した官能基含有ポ
リマーとしては、分子構造内に少なくとも1個の炭素−
炭素二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカ
ルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリ
シジル基を有する少なくとも1種の官能基を含有したビ
ニル化合物と芳香族ビニル化合物の共重合体が挙げられ
る。分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合
または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、
酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基を有
する少なくとも1種の官能基を含有したビニル化合物と
は、ポリフェニレンエーテルの変性化合物として用いる
ことのできるものと同一であり、これらから選ばれた1
種以上を用いることができる。これらの中で、無水マレ
イン酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レートが好ましい。また、芳香族ビニル化合物の例とし
てはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用
いられるが、中でもスチレンが特に好ましい。これら官
能基含有ポリマーの中でも、最も好ましいものはスチレ
ン−無水マレイン酸共重合体である。
【0045】本発明で使用するのに適したエポキシ化合
物としては、(1)多価フェノール(たとえばビスフェ
ノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾルシノ
ールおよびヒドロキノン)とエピクロロヒドリンを縮合
させることによって生成するエポキシ樹脂、(2)多価
アルコール(たとえばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリトリトー
ルおよびトリメチロールエタンなど)とエピクロロヒド
リンを縮合させることによって生成するエポキシ樹脂、
(3)一価のアルコ−ル類と一価のフェノール類のグリ
シジルエーテル化生成物、例えば、フェニルグリシジル
エーテル、ブチルグリシジルエーテルおよびクレジルグ
リシジルエーテル、(4)アミノ化合物のグリシジル誘
導体、たとえばアニリンのジグリシジル誘導体、ならび
に(5)高級オレフィン、シクロアルケン、天然の不飽
和油(たとえば大豆)または前記液体ジエンポリマーの
各エポキシ化生成物などが挙げられる。
【0046】本発明で使用するのに適した酸化ポリオレ
フィンワックスとは公知であり、その説明およびその製
法は米国特許第3822227号明細書および同第37
56999号明細書ならびにドイツ特許公告第3047
915号公報および同第2201862号公報に記載さ
れている。一般に、これらはポリオレフィンの酸化また
は懸濁酸化によって製造される。
【0047】本発明で使用するのに適したキノン化合物
の特徴は、非置換誘導体の分子内に6員の炭素環を少な
くとも1個有し、環構造内に少なくとも2個のカルボニ
ル基を有し(これらは両方とも同一の環内にあってもよ
いし、または2個以上の環がある場合には異なる環内に
あってもよい。ただし、これらは単環式キノンの1,2
配置または1,4配置に相当する位置を占める)、か
つ、環構造内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を
もつ(この炭素−炭素二重結合とカルボニルの炭素−酸
素二重結合は環構造内にあって、炭素−炭素二重結合と
カルボニルの炭素−酸素二重結合は互いに共役してい
る)ことである。非置換キノン内に2個以上の環が存在
する場合、これらの環は縮合でも、非縮合でも、あるい
は両者でもよい。非縮合環同士は、直接の炭素−炭素二
重結合または=C−C=のような共役不飽和を有する炭
化水素基によって結合されていてもよい。
【0048】また、置換キノンも本発明の範囲内に入
る。置換が所望の場合置換度は1から置換可能な水素原
子の最大数までとし得る。非置換キノン構造上に存在し
得る各種置換基の例としては、ハロゲン、たとえば塩
素、臭素、フッ素など、炭化水素基、たとえば分枝また
は非分枝で飽和または不飽和のアルキル基、アリール
基、アルキルアリール基およびシクロアルキル基、およ
びこれらのハロゲン化された誘導体、ならびに、ヘテロ
原子、特に酸素、イオウまたはリンを有する類似の炭化
水素基(これらの基はヘテロ原子を介して、たとえば酸
素結合によってキノン環に結合する)がある。
【0049】各種キノン類の例としては、1,2−ベン
ゾキノン、1,4−ベンゾキノン、2,6−ジフェニル
キノン、テトラメチルジキノン、2,2′−ジフェノキ
ノン、4,4′−ジフェノキノン、1,2−ナフトキノ
ン、1,4−ナフトキノン、2,6−ナフトキノン、ク
ロラニル類、2−クロロ−1,4−ベンゾキノン、2,
6−ジメチルベンゾキノンなどを挙げることができる。
本発明の相溶化剤で使用するのに適したオルガノシラン
化合物の特徴は、分子内に、(a)酸素結合を介して炭
素に結合したケイ素原子を少なくとも1個、および
(b)炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合及
び/又はアミン基とメルカプト基より成る群の中から選
択された官能基(ただしこれらの官能基は直接ケイ素原
子に結合することはない)を少なくとも1個有すること
である。
【0050】このような化合物でC−O−Si成分は通
常ケイ素原子に直接結合したアルコキシル基またはアセ
トキシ基として存在しており、これらアルコキシ基やア
セトキシ基は一般に炭素原子数が15未満であり、ヘテ
ロ原子(たとえば酸素)を含有していてもよい。さらに
また、この化合物中には2個以上のケイ素原子が存在し
ていてもよく、このように多数のケイ素原子が存在する
場合それらは酸素結合(たとえばシロキサン)、ケイ素
結合または二官能性有機基(たとえばメチレン基やフェ
ニレン基)を介して結合している。適切なオルガノシラ
ン化合物の例としては、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、2−(3−シクロヘキサニル)エチルトリメ
トキシシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシシラ
ン、ビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、
5−ビシクロヘプテニルトリエトキシシランおよびγ−
メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。
【0051】次に、本発明の相溶化剤として適した多官
能性の化合物には3つのタイプがある。第一のタイプの
多官能性化合物は、分子内に、(a)炭素−炭素二重結
合または炭素−炭素三重結合と、(b)少なくとも1個
のカルボン酸基、酸無水物基、酸ハロゲン化物基、無水
物基、酸ハロゲン化物無水物基、酸アミド基、酸エステ
ル基、イミド基、アミノ基またはヒドロキシ基とを両方
とも有するものである。このような多官能性化合物の例
としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シ
トラコン酸、イタコン酸、マレイミド、マレイン酸ヒド
ラジド、ジアミンと無水マレイン酸、マレイン酸、フマ
ル酸などから選ばれるカルボン酸類とから得られる反応
生成物、ジクロロ無水マレイン酸、マレイン酸アミド、
不飽和ジカルボン酸(たとえばアクリル酸、ブテン酸、
メタクリル酸、t−エチルアクリル酸、ペンテン酸、デ
セン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、リノール酸な
ど)、以上の不飽和カルボン酸のエステル、酸アミドま
たは無水物、不飽和アルコール(たとえばアルキルアル
コール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノー
ル、4−ペンテン−1−オール、1,4−ヘキサジエン
−3−オール、3−ブテン−1,4−ジオール、2,5
−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオールおよび式
n 2n-5OH、Cn 2n-7OH、およびCn 2n-9
H(ただし、nは30までの正の整数)のアルコール
類)、以上の不飽和アルコールの−OH基(1個または
複数)をNH2 基で置き換えて得られる不飽和アミン、
ならびに、官能化されたジエンポリマーおよびコポリマ
ーが挙げられる。これらのうち、本発明の組成物用に好
ましい相溶化剤は無水マレイン酸およびフマル酸であ
る。このタイプの相溶化剤は本組成物のポリフェニレン
エーテルとあらかじめ反応させることが可能である。
【0052】本発明で使用するのに適した第二のグル−
プの多官能性相溶化剤化合物は、(a)式(OR)で表
わされる基(式中、Rは水素またはアルキル基、アリー
ル基、アシル基もしくはカルボニルジオキシ基である)
と、(b)カルボン酸、酸ハロゲン化物、酸無水物、無
水物、酸ハロゲン化物無水物、酸エステル、酸アミド、
イミド、アミノおよびこれらの塩の中から選択された同
じでも異なっていてもよい少なくとも2つの基とを両方
とも有することで特徴付けられる。このグループの相溶
化剤の典型例は、次式で表わされる脂肪族ポリカルボン
酸、酸エステルおよび酸アミドである。 (RI O)m R(COORIIn (CONRIII IV
s ここで、Rは炭素原子が2〜20個、好ましくは2〜1
0個で直鎖または分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素であり、
I は水素または炭素原子1〜10個、好ましくは1〜
6個、最も好ましくは1〜4個のアルキル基、アリール
基、アシル基もしくはカルボニルジオキシ基より成る群
の中から選択され、RIIは各々独立して水素または炭素
原子1〜20個、好ましくは1〜10個のアルキル基も
しくはアリール基より成る群の中から選択され、RIII
とRIVは各々独立して水素または炭素原子1〜10個、
好ましくは1〜6個、最も好ましくは1〜4個のアルキ
ル基もしくはアリール基より本質的に成る群の中から選
択され、mは1に等しく、(n+s)は2以上であり、
好ましくは2か3に等しく、nとsは各々が0以上であ
る。また、(ORI )はカルボニル基に対してαかβで
あり、少なくとも2つのカルボニル基は2〜6個の炭素
原子によって隔てられている。明らかに、R I 、RII
III およびRIVはこれらの置換基の炭素原子が6個未
満の場合アリールにはなり得ない。
【0053】適切なポリカルボン酸を例示すると、たと
えば無水物や水和酸などの各種市販形態を含めて、クエ
ン酸、リンゴ酸およびアガリシン酸がある。これらの中
でクエン酸およびリンゴ酸は、好ましい相溶化剤のひと
つである。本発明に有用な酸エステルの例としては、た
とえば、クエン酸アセチル、およびクエン酸モノステア
リルおよび/またはクエン酸ジステアリルなどが挙げら
れる。本発明で有用な適した酸アミドとしては、たとえ
ば、N,N′−ジエチルクエン酸アミド、N−フェニル
クエン酸アミド、N−ドデシルクエン酸アミド、N,
N′−ジドデシルクエン酸アミドおよびN−ドデシルリ
ンゴ酸が挙げられる。
【0054】本発明で使用するのに適した第三のグルー
プの多官能性相溶化剤化合物の特徴は、分子内に、
(a)酸ハロゲン化物基、最も好ましくは酸塩化物基
と、(b)カルボン酸基、カルボン酸無水物基および酸
エステル基または酸アミド基、好ましくはカルボン酸基
またはカルボン酸無水物基の少なくとも1個とを両方と
も有することである。このグル−プに入る相溶化剤の例
としては、トリメリト酸無水物酸塩化物、クロロホルミ
ルコハク酸無水物、クロロホルミルコハク酸、クロロホ
ルミルグルタル酸無水物、クロロホルミルグルタル酸、
クロロアセチルコハク酸無水物、クロロアセチルコハク
酸、トリメリト酸塩化物およびクロロアセチルグルタル
酸を挙げることができる。さらに、このグル−プの相溶
化剤はポリフェニレンエーテルの少なくとも一部分とあ
らかじめ反応させることによって相溶化剤をポリフェニ
レンエーテル官能化コンパウンドとして使用する事も可
能である。
【0055】上記相溶化剤は各々米国特許第43150
86号明細書および同第4642358号明細書等に詳
細に記載されている。上記相溶化剤は単独で使用しても
よいし、あるいはそれらを任意に組み合わせて使用して
もよい。さらに、これらは溶融混合の際に直接添加して
もよいし、あるいはポリフェニレンエーテルもしくはポ
リアミドのいずれか一方もしくは両方、または本発明の
組成物の製造の際に使用する他の樹脂状材料とあらかじ
め反応させておいても構わない。これら、相溶化剤の好
ましい量は、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの混
合物100重量部に対して0.01〜20重量部であ
り、より好ましくは0.1〜10重量部である。本発明
では、上記した成分のほかに、本成分の効果を損なわな
い範囲で必要に応じて付加的成分を添加しても構わな
い。
【0056】付加的成分の例を以下に挙げる。ポリエス
テル、ポリオレフィン等の他の熱可塑性樹脂、無機充填
材(タルク、カオリン、ゾノトライト、ワラストナイ
ト、酸化チタン、チタン酸カリウム、炭素繊維、ガラス
繊維など)、難燃剤(ハロゲン化された樹脂、シリコー
ン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、有機燐酸エステル化合物、ポリ燐酸アンモニウム、
赤燐など)、滴下防止効果を示すフッ素系ポリマー、可
塑剤(オイル、低分子量ポリオレフィン、ポリエチレン
グリコール、脂肪酸エステル類等)、及び三酸化アンチ
モン等の難燃助剤等は(A)〜(C)成分の合計量10
0重量部に対して、それぞれ50部を越えない範囲で添
加しても構わない。
【0057】また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ポリアミド樹脂用造核剤等の
添加剤、各種過酸化物、スリップ剤、各種染料、酸化チ
タン等の顔料、離型剤等及び、上述した無機充填材と樹
脂との親和性を高める為の公知のシランカップリング剤
は、(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対し
て、それぞれ10部を越えない範囲で添加しても構わな
い。もちろんこれら付加的成分を2種以上併用して使用
することも可能である。本発明の組成物の製造方法とし
て、例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ニーダ
ー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー
等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも二軸
押出機を用いた溶融混練法が最も好ましい。この際の溶
融混練温度は特に限定されるものではないが、通常24
0〜360℃の中から好適な組成物が得られる条件を任
意に選ぶことができる。
【0058】本発明における製造方法は特に制限はない
が、好ましくは(1)(A)〜(C)成分を一括して添
加し溶融混練する方法、(2)(B)成分をあらかじめ
溶融混練した後、(A)成分及び(C)成分を追加供給
し溶融混練する方法、(3)(A)成分及び(B)成分
を溶融混練した後、(C)成分を追加供給し溶融混練す
る方法、(4)(B)成分と(C)成分をあらかじめ溶
融混練した後、(A)成分を添加して溶融混練する方
法。(5)(B)成分と(A)成分の一部を溶融混練し
た後、(A)成分の残りと、(C)成分を添加して溶融
混練する方法等、種々のパターンが考えられるが、本発
明の効果を損なわない限り、いずれの方法をとっても構
わない。
【0059】このようにして得られる本発明のポリアミ
ド樹脂組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば、
射出成形、押出成形、中空成形により各種部品の成形体
として成形できる。本発明の組成物は、例えば、オート
バイの外装部品用途・自動車の内装部品用途やフェンダ
ー・ドアパネル等の外板・外装部品用途、電気・電子分
野でのICトレー材料用途等に好適に利用することがで
きる。
【0060】以下、本発明を実施例に基づいて更に具体
的に説明する。 (製造例1) PA66の製造 アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩2.4
kg、及び純水2.5kgを10Lのオートクレーブの
中に仕込み、よく攪拌した。充分窒素置換した後、攪拌
しながら温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇
温した。この際、オートクレーブ内の水蒸気による自然
圧で内圧はゲージ圧にして約1.77MPaになるが、
1.77MPa以上の圧力にならないよう水を反応系外
に除去しながらさらに約2時間加熱を続けた。その後、
攪拌を停止し、内圧を徐々に低下させるためにオートク
レーブ中の水を反応系外に除去し続け、約1時間かけて
大気圧まで降圧した。加熱を止め、オートクレーブの全
バルブを閉止して室温まで冷却した。冷却後オートクレ
ーブを開け、約2kgのポリマーを採り出し粉砕した。
得られたポリマーの硫酸相対粘度(ηr:ポリマー1g
/95.5%硫酸100ml、25℃で測定)は、2.
6であり、末端カルボキシル基濃度が75ミリ等量/k
g、末端アミノ基濃度は45ミリ等量/kgであった。
この得られたPAをPA66と称する。
【0061】(製造例2) PA66/6Iの製造 仕込みをアジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル
塩2.00kgとイソフタル酸とヘキサメチレンジアミ
ンの等モル塩0.50kg、分子量調整用アジピン酸
6.9g及び純水2.5kgに変えた以外は、すべて製
造例1と同様に重合を行い、ポリマーを得た。このポリ
マーの硫酸相対粘度は、2.2であった。この得られた
PAをPA66/6Iと称する。
【0062】(製造例3) 変性PPEの製造 2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して得られた還
元粘度(0.5g/dlクロロホルム溶液、30℃測
定)0.52のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンエーテル)(以下、単にPPEと略記)150k
gと変性剤として、無水マレイン酸0.7kgを、ジャ
ケット加熱可能な三井鉱山(株)社製FM500型ヘン
シェルミキサーに入れ内部を窒素置換した後、撹拌羽根
を高速回転し、剪断発熱により内容物を200℃まで5
0分かけて加熱した。ジャケット温度が200℃に到達
した後、5分間高速回転を継続した後、冷水をジャケッ
トに流し冷却し、固相状態で変性されたポリフェニレン
エーテル(以下MPPEと略記)を得た。
【0063】内容物のうちの5gを100mlのクロロ
ホルムに溶解後、300mlのアセトンを少量づつ滴下
してポリマーを析出させ、ガラスフィルターを用いて濾
別した。この操作を3回繰り返した後、140℃に設定
した真空乾燥機で2時間真空乾燥を行った。次にこのM
PPEを1gとり、内側からポリテトラフロロエチレン
シート、アルミシート、鉄板の順に重ねたものの間には
さみ、280℃に温度設定したプレス成形機を用い、1
00kg/cm2 で圧縮成形しフィルムを得た。得られ
たフィルムそれぞれについて、日本分光社製FT/IR
−420型フーリエ変換赤外分光光度計を用いて、赤外
分光測定を行った。MPPEフィルムに対する測定で
は、1790cm-1に、ポリフェニレンエーテルに付加
した、マレイン酸由来のピークが観測された。PPEと
マレイン酸の混合物を用いて、あらかじめ作成しておい
た検量線式から計算されたマレイン酸の付加率は、0.
34重量%であった。
【0064】(製造例4) シングルサイト触媒を使用して製造されたエチレンとブ
テン−1の共重合体の無水マレイン酸変性物 シングルサイト触媒を使用して製造されたエチレンとブ
テン−1の共重合体[ムーニー粘度ML1+4 (100
℃)16、MFR3.6g/10分(190℃、2.1
6kg荷重)]100重量部に対して、無水マレイン酸
1重量及び、ラジカル発生剤[パーヘキサ25B:日本
油脂(株)社製]0.3重量部をドライブレンドし、2
00℃に設定した同方向回転二軸押出機(ZSK−2
5:ウェルナー&フライデラー社製:ドイツ国)に供給
し、溶融混練し、無水マレイン酸変性物を得た。得られ
た反応生成物をアセトン抽出したあとのフィルムを赤外
分光光度計で測定したところ、無水マレイン酸の付加率
は0.9重量%であった。この得られたマレイン酸変性
エチレン−ブテン共重合体を、MEBR−1と略す。
【0065】(製造例5)エチレンとブテン−1の共重
合体を、チーグラ系触媒を使用して製造されたエチレン
とブテン−1の共重合体[ムーニー粘度ML1+4 (10
0℃)16、MFR3.6g/10分(190℃、2.
16kg荷重)]に替えた以外は、すべて製造例4と同
様にし、無水マレイン酸変性物を得た。得られた反応生
成物の無水マレイン酸付加率は0.85重量%であっ
た。この得られたマレイン酸変性エチレン−ブテン共重
合体を、MEBR−2と略す。
【0066】
【実施例1】320℃〜280℃にシリンダー温度を設
定した、上流側と下流側にそれぞれ供給口のある同方向
回転二軸押出機(ZSK−40:ウェルナー&フライデ
ラー社製:ドイツ国)の上流側供給口より、クロロホル
ム溶液(0.5g/dl)の30℃測定での還元粘度が
0.52のPPE37.8重量%及び、相溶化剤として
無水マレイン酸0.28重量%を供給し、下流側供給口
より製造例1で製造したPA66を56.7重量%及
び、製造例−4で製造したMEBR−1を5.2重量%
を供給し、スクリュー回転数300rpmで押し出し、
水浴中で冷却し、ペレタイズしてペレットを得た。
【0067】なお、各実施例にはすべて、(A)〜
(C)成分の合計100重量部に対して、酸化亜鉛及び
硫化亜鉛がそれぞれ、0.5重量部、ヨウ化銅及びヨウ
化カリウムがそれぞれ0.15重量部、モンタン酸ナト
リウムが0.02重量部添加されている。得られたペレ
ットを100℃で5時間真空乾燥し、シリンダー温度2
90℃、金型温度80℃に設定した射出成形機(IS−
80EPN:東芝機械(株)社製)を用いて各種試験片
に成形した。耐衝撃性の指標として、ASTM−D25
6に従いノッチ付きアイゾッド衝撃強度を測定した。ま
た、表面平滑性の指標として、接触式表面粗度計を用い
て、長さ90mm、幅50mm、厚み2mmの平板状成
形片の中央部の平均表面粗度(Ra:単位μm)を測定
した。
【0068】次に、縦100mm、横100mm、厚み
2mmの平板状成形片を用いて、吸水率と、吸水後の寸
法変化率を測定した。平板状成形片を、成形後すぐにア
ルミコーティングされた袋に入れヒートシールし、23
℃の雰囲気下で48時間放置した後の、重量(W0 )と
縦方向の長さ(L0 )と横方向の長さ(H0 )を、それ
ぞれ測定した。次にこの平板状成形片を23℃の水中に
21日間(3週間)浸漬した後の、重量(W21)と縦方
向の長さ(L21)と横方向の長さ(H21)をそれぞれ測
定した。これらの値を用いて吸水率は、次の式(3)で
計算した。 [(W21−W0 )/W0 ]×100 式(3) また、吸水後の寸法変化率は、次の式(4)及び式
(5)で計算した。 寸法変化率(縦):[(L21−L0 )/L0 ]×100 式(4) 寸法変化率(横):[(H21−H0 )/H0 ]×100 式(5) 測定した結果を組成とともに表1に記載した。
【0069】
【実施例2】上流側供給口より、PPE34.5重量
%、無水マレイン酸0.26重量%及び、芳香族ビニル
化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物として
のスチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合
体の水素添加物[結合スチレン量が30重量%、数平均
分子量200,000:以下単にSEBSと略する]
8.6重量%を供給し、下流側供給口よりPA66を5
1.8重量%及び、MEBR−1を4.7重量%を供給
する事に変えた以外は、すべて実施例1と同様に実施し
た。測定した結果を組成とともに表1に記載した。
【0070】
【比較例1】実施例1のMEBR−1を製造例5で製造
したMEBR−2に替えた以外は、実施例1と同様に実
施し、測定した結果を組成とともに、表2に記載した。
【実施例3】上流側供給口より、PPE33.7重量
%、無水マレイン酸0.25重量%及び、SEBS8.
4重量%を供給し、下流側供給口よりPA66を50.
5重量%と、MEBR−1を4.6重量%及び、導電性
カーボンブラック[ケッチェンブラックEC−600J
D:ケッチェンブラックインターナショナル社製:以下
単にこれをKBと称する。]を2.53重量%を供給し
た以外は、実施例1と同様に実施し、耐衝撃性、表面平
滑性及び、吸水率と吸水後の寸法変化率を測定した。
【0071】次に、新たに導電性の指標として長さ12
8mm、幅6.4mm、厚み3.2mmの成形片を成形
し、幅6.4mm、厚み3.2mmの両面に銀ペースト
を塗布し、風乾後、80℃に設定したオーブン中で、更
に30分間乾燥した後の両端間の抵抗を測定した。抵抗
の測定は、500Vの電圧を加えた際の抵抗値を、抵抗
測定器[DG−525:三和電気計器(株)製]を用い
て測定した。この抵抗値に銀ペースト塗布面積を乗じ、
成形片の長さで除すことで体積抵抗値(オーム・cm)
を算出した。この方法で算出した体積抵抗を体積抵抗−
Aとする。
【0072】次に、公知文献開示のように折りとった断
面での導電性を測定するために、長さ128mm、幅
6.4mm、厚み3.2mmの成形片の両端を折りとっ
て、長さ70mmで両端に破断面を持つ試験片とした。
この試験片の両端の破断面に体積抵抗−Aで行った方法
と同様に銀ペーストを塗布し、乾燥し、抵抗を測定し、
体積抵抗値を算出した。この方法で算出した体積抵抗値
を体積抵抗−Bとする。測定した結果を組成とともに表
1に記載した。
【0073】
【実施例4】PPE、相溶化剤としてのクエン酸、スチ
レン−イソプレンジブロック共重合体の水素添加物[結
合スチレン量が30重量%、数平均分子量60,00
0:以下単にSEPと略する]、PA66、シングルサ
イト触媒で製造されたエチレンとオクテン−1の共重合
体の無水マレイン酸変性物[オクテン含有量=28重量
%、MFR=0.8g/10分(190℃、2.16k
g荷重)、融点=55℃(DSC法:昇温速度10℃/
分)、無水マレイン酸付加率=1.0重量%:以下これ
を単にMEORと略する。]、シングルサイト触媒で製
造されたエチレンとオクテン−1の共重合体[オクテン
含有量=24重量%、MFR=30g/10分(190
℃、2.16kg荷重)、融点60℃(DSC法、昇温
速度10℃/分):以下これを単にEORと略する]を
表1に記載の割合で配合し、実施例3と同様に実施し
た。測定した結果を組成とともに表1に記載した。
【0074】
【実施例5】ポリアミドをPA66からポリアミド6
[ウベナイロン1013B:宇部興産(株)製:以下単
にPA6と略記]に替え、SEPをSEBSに替え、表
1記載の割合で配合した以外は、実施例4と同様に実施
した。なお、この時、PA6全量に対して25重量%
を、押出機の上流側供給口より添加し、残りの75重量
%を下流側供給口より供給した。測定した結果を組成と
ともに表1に記載した。
【0075】
【実施例6】ポリアミド成分をPA66とPA6の併用
にし、表1記載の割合で配合した以外は、実施例5と同
様に実施した。なお、この時、PA6の半量を、押出機
の上流側供給口より添加し、残りの半量を下流側供給口
より供給した。測定した結果を組成とともに表1に記載
した。
【実施例7】ポリアミド成分を製造例2で製造したPA
66/6Iに替えた以外は、実施例3と同様に実施し、
測定した結果を組成とともに表1に記載した。尚、得ら
れた組成物はPA66/6I成分が連続相を形成し、そ
れ以外の分散相の数平均分散径は2μmであった。
【0076】
【実施例8】MEBR−1をMEORとEORの併用に
替え、表1記載の割合で配合した以外は、実施例7と同
様に実施した。測定した結果を組成とともに表1に記載
した。
【実施例9】クエン酸を無水マレイン酸に替え、表1記
載の割合で配合した以外は、実施例5と同様に実施し、
測定した結果を組成とともに表1に記載した。なお、P
A6は、その全量を下流側供給口より添加した。
【0077】
【実施例10】PPEの1/3量を製造例3で製造した
MPPEに替えた以外は実施例9と同様に実施し、測定
した結果を組成とともに表1に記載した。
【実施例11】PPEの全量をMPPEに替えた以外は
実施例9と同様に実施し、測定した結果を組成とともに
表1に記載した。
【0078】
【表1】
【0079】
【比較例2】実施例3のMEBR−1をすべてSEBS
に替えた以外は、実施例3と同様に実施した。組成及び
測定した結果は、表2に記載した。
【比較例3】実施例3のMEBR−1を製造例5で製造
したMEBR−2に替えた以外は、実施例3と同様に実
施し、測定した結果を組成とともに、表2に記載した。
【0080】
【比較例4】実施例4のMEORとEORの合計7.8
重量%をすべて、スチレン−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体の水素添加物[結合スチレン量=30
重量%、分子量=60,000:以下単にSEPSと略
記する]に替えた以外は、実施例5と同様に実施し、測
定した結果を組成とともに、表2に記載した。
【比較例5】実施例5のMEORとEORをすべてSE
BSに替えた以外は、実施例5と同様に実施し、測定し
た結果を組成とともに、表2に記載した。
【比較例6】実施例6のMEORとEORをすべてSE
BSに替えた以外は、実施例6と同様に実施し、測定し
た結果を組成とともに、表2に記載した。
【0081】
【表2】
【0082】実施例1の比較となるのが比較例1であ
る。比較例1に比べて実施例1は、耐衝撃性及び表面粗
度に優れ、しかもほぼ同じ吸水率にもかかわらず寸法変
化率が極めて低くなっていることが判る。また実施例2
は、実施例1に芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物
のブロック共重合体の水素添加物を添加したものである
が、実施例1に比べて耐衝撃性と表面粗度のバランスが
更に向上していることが判る。実施例3〜6の比較とな
るものが、比較例2〜6である。
【0083】シングルサイト触媒を使用して製造された
エチレン−α−オレフィン共重合体を使用せず、シング
ルサイト触媒以外の触媒で製造されたエチレン−α−オ
レフィン共重合体を使用した例及び、一般的なスチレン
−ブタジエンブロック共重合体やスチレン−イソプレン
ブロック共重合体を使用したものが比較例であるが、そ
れらに比べて実施例は、いずれも耐衝撃性及び表面粗度
に優れ、かつ、同じ吸水率にもかかわらず成形片の寸法
変化率が極めて小さく、しかも成形片を折りとることな
く導電性が発現していることが判る。
【0084】
【発明の効果】本発明の組成物は、ポリフェニレンエー
テル、ポリアミド、シングルサイト触媒で製造されたエ
チレン−α−オレフィン共重合体よりなり、耐衝撃性、
表面平滑性及び吸水後の低寸法変化性に優れるという効
果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 77/00 (C08L 77/00 71:12 71:12 23:08) 23:08) Fターム(参考) 4J002 BB053 BB063 BB073 BB103 BB153 BH015 BP014 CH072 CL011 CL031 CL051 DA036 EF077 FD116 GG01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド50〜95重量部、
    (B)ポリフェニレンエーテル50〜5重量部の合計1
    00重量部に対して、(C)シングルサイト触媒を使用
    して製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体及び
    /又はα,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体から
    選ばれる1種以上で変性されたシングルサイト触媒を使
    用して製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体1
    〜30重量部を含有してなることを特徴とするポリアミ
    ド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のポリアミドが連続相を形成
    し、それ以外の成分が分散相として存在しており、該分
    散相が数平均分散径で10μm以下であるような分散形
    態であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分のエチレン−α−オレフィン
    共重合体の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子
    量)が3以下であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (C)成分のエチレン−α−オレフィン
    共重合体を製造する際に使用するシングルサイト触媒
    が、シクロペンタジエニル或いは置換シクロペンタジエ
    ニルを1ないし3分子含有する触媒を1種以上含有する
    ものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)成分のエチレン−α−オレフィン
    共重合体のエチレン単位の含有率が30〜95重量%で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    ポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (D)成分として導電性フィラーを
    (A)〜(C)成分の合計100重量部に対し、10重
    量部未満配合することを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (E)成分として芳香族ビニル化合物−
    共役ジエン化合物のブロック共重合体及び/又はその水
    素添加物を(A)〜(C)成分の合計100重量部に対
    し、30重量部未満配合することを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (E)成分が、芳香族ビニル化合物含有
    率が15〜65重量%であり、ポリスチレン換算の数平
    均分子量が80,000〜300,000である芳香族
    ビニル化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体及
    び/又はその水素添加物であることを特徴とする請求項
    7に記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 芳香族ビニル化合物とα,β−不飽和ジ
    カルボン酸及び/又はその誘導体からなる共重合体、無
    水マレイン酸、フマル酸、クエン酸及びリンゴ酸から選
    ばれる1種以上の相溶化剤を含むことを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 (B)成分のポリフェニレンエーテル
    の一部又は全部が、無水マレイン酸、フマル酸、グリシ
    ジルアクリレート及びグリシジルメタアクリレートから
    選ばれる1種以上の化合物と、ラジカル開始剤の存在下
    または非存在下で、100℃以上であってポリフェニレ
    ンエーテルのガラス転移温度以下の温度において、ポリ
    フェニレンエーテルを溶融させることなく反応させた変
    性ポリフェニレンエーテルであることを特徴とする請求
    項1〜9のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (D)成分の導電性フィラーが、導電
    性カーボンブラックであることを特徴とする請求項7〜
    10のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
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