JP2001299798A - 温熱治療器 - Google Patents

温熱治療器

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JP2001299798A
JP2001299798A JP2000122061A JP2000122061A JP2001299798A JP 2001299798 A JP2001299798 A JP 2001299798A JP 2000122061 A JP2000122061 A JP 2000122061A JP 2000122061 A JP2000122061 A JP 2000122061A JP 2001299798 A JP2001299798 A JP 2001299798A
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liquid
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tank
human body
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JP2000122061A
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English (en)
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Masao Hattori
正夫 服部
Takahiko Oishi
貴彦 大石
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NIPPON KOSEI KAGAKU KENKYUSHO
NIPPON KOSEI KAGAKU KENKYUSHO KK
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NIPPON KOSEI KAGAKU KENKYUSHO
NIPPON KOSEI KAGAKU KENKYUSHO KK
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F7/0053Cabins, rooms, chairs or units for treatment with a hot or cold circulating fluid

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体のほぼ全身を温熱療法により治療するこ
とが可能な温熱治療器を提供する。 【解決手段】 人体を対象とする温熱治療器であって、
温熱カプセル5と、制御用コンピュータ8とを備えてい
る。温熱カプセル5は、リンゲル溶液が充填されてお
り、人体の頭部以外のほぼ全身をそのリンゲル溶液に浸
すことが可能である。また、制御用コンピュータ8は、
温熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度を制御すること
によって、人体のほぼ全身の体温を所定の治療温度に制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温熱治療器に関
し、特に、人体を対象とする温熱治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、癌細胞またはウイルスは、正常細
胞に比べて温度感受性が高いことが知られている。そし
て、この癌細胞またはウイルスと、正常細胞との温度感
受性の違いを利用して、治療を行う温熱療法が開発され
ている。
【0003】このような従来の温熱療法に用いる温熱治
療器は、高周波または放射線などを利用して人体の特定
の部分を局所的に治療するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の温熱治療器は、人体の特定の部分を局所的
に治療するものであるため、たとえば、癌細胞が他の部
分に転移した場合には、治療効果が得られないという問
題点があった。また、従来の温熱治療器は、複数個所に
渡る発病の場合、同時に治療するのが困難であった。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、この発明の一つの目的は、
人体のほぼ全身を温熱療法により治療することが可能な
温熱治療器を提供することである。
【0006】この発明のもう一つの目的は、癌細胞の転
移状況などが不明である場合にも、治療効果を得ること
が可能な温熱治療器を提供することである。
【0007】この発明のさらにもう一つの目的は、温熱
療法による治療時に人体の体温を高精度に調整すること
が可能な温熱治療器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1における温熱治
療器は、人体を対象とする温熱治療器であって、容器
と、制御手段とを備えている。容器は、液体が充填され
ており、人体の頭部以外のほぼ全身をその液体に浸すこ
とが可能である。また、制御手段は、容器内の液体の温
度を制御することによって、人体のほぼ全身の体温を所
定の治療温度に制御するためのものである。
【0009】請求項1では、上記のように、人体の頭部
以外のほぼ全身を液体に浸すことが可能な容器と、その
容器内の液体の温度を制御することにより人体のほぼ全
身の体温を所定の治療温度に制御するための制御手段と
を設けることによって、容易に人体のほぼ全身を温熱療
法により治療することができる。これにより、たとえ
ば、癌細胞の転移状況などが不明である場合にも、癌細
胞を全身に渡って死滅させるかまたは癌細胞の増殖能力
を失わせることができる。また、複数個所に渡る発病の
場合も、同時に治療することが可能となる。
【0010】請求項2における温熱治療器では、請求項
1の構成において、容器内の液体に人体が浸される際に
は、人体に全身麻酔が施される。請求項2では、このよ
うに人体に全身麻酔を施すことによって、人体の体温調
節機能が低下し、全身の体温が環境温度とほぼ同じにな
る。これにより、環境温度(容器内の液体の温度)を制
御することによって、容易に人体の体温の調節が可能と
なる。その結果、容易に人体の体温を所定の治療温度に
制御することができる。
【0011】請求項3における温熱治療器では、請求項
1または2の構成において、容器は、カプセル状の容器
を含む。請求項3では、このように容器をカプセル状に
することによって、外部の雰囲気温度が容器内の雰囲気
温度に影響を及ぼすのを防止することができ、その結
果、容器内の液体の温度を均一に保持することができ
る。
【0012】請求項4における温熱治療器では、請求項
3の構成において、カプセル状の容器は、熱伝導率が低
く、かつ、保温効果が高い材料を含む。請求項4では、
このように構成することによって、容器内の液体の温度
を容易に均一に保持することができる。
【0013】請求項5における温熱治療器では、請求項
1〜4のいずれかの構成において、容器は、液体を容器
内に供給するための複数の吐出口を有する吐出部を含
む。請求項5では、このように構成することによって、
液体を容器内に供給する際に複数の吐出口から液体が吐
出されるので、液体が1個所から吐出される場合に比べ
て容器内の液体の温度をより容易に均一にすることがで
きる。
【0014】請求項6における温熱治療器では、請求項
1〜5のいずれかの構成において、容器は、容器内の液
体の温度を検出するための熱センサと、容器内の液体を
攪拌するための攪拌部材とを含む。請求項6では、この
ように構成することによって、熱センサにより容器内の
液体の温度を容易に検出することができるとともに、攪
拌部材によって容器内の液体の温度を均一にすることが
できる。
【0015】請求項7における温熱治療器では、請求項
1〜6のいずれかの構成において、容器に液体を供給す
るためのタンクをさらに備え、そのタンクは、液体の濃
度を調整するための調整タンクを含む。請求項7では、
このように構成することによって、容易に所定の濃度の
液体を作成することができる。
【0016】請求項8における温熱治療器では、請求項
1〜7のいずれかの構成において、容器に液体を供給す
るためのタンクをさらに備える。そして、そのタンク
は、一定温度の液体が貯留される低温タンクと、低温タ
ンクに貯留された液体よりも高い温度の液体が貯留され
る高温タンクと、低温タンクと高温タンクとを混合して
所定の温度の液体を得るための混合タンクとを含む。請
求項8では、このように構成することにより、低温タン
クと高温タンクとの混合比を調節することにより、混合
タンク内の液体の温度を高精度に制御することができ
る。
【0017】請求項9における温熱治療器では、請求項
7または8の構成において、容器は、容器内の液体の温
度を検出するための熱センサを含み、制御手段は、熱セ
ンサにより検出された容器内の液体の温度情報に基づい
て少なくともタンクの動作を制御することによって、容
器内の液体の温度が予め設定した温度になるようにフィ
ードバック制御する。請求項9では、このように構成す
ることによって、容器内の液体の温度を高精度に制御す
ることができる。それにより、人体の体温も高精度に制
御することができる。
【0018】請求項10における温熱治療器では、請求
項1〜9のいずれかの構成において、液体は、人体内の
体液とほぼ同じ浸透圧を有する液体を含む。請求項10
では、このように構成することによって、人体を上記液
体に浸した場合に、液体が人体の皮膚に浸透するのを有
効に防止することができる。その結果、治療時に、長時
間人体を液体に浸したとしても、皮膚がふやけるのを有
効に防止することができる。
【0019】請求項11における温熱治療器では、請求
項1〜10のいずれかの構成において、容器内の液体
は、再利用されずに排水される。請求項11では、この
ように容器内の液体を再利用しないことによって、液体
を所定の高温度に保持した場合に雑菌が発生した場合に
も、その雑菌が繁殖するのを有効に防止することができ
る。その結果、衛生管理上も問題が生じることがない。
【0020】請求項12における温熱治療器では、請求
項1〜11のいずれかの構成において、所定の治療温度
は、37℃以上43℃以下である。請求項12では、所
定の治療温度を正常な細胞の死滅温度である43℃より
も低く設定することによって、正常細胞の死滅を防止し
ながら、癌細胞などを死滅させるかまたは癌細胞などの
増殖能力を失わせることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面に基づいて説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施形態による温熱治
療器の全体構成を示した概略図である。
【0023】図1を参照して、本実施形態による温熱治
療器は、調整タンク1と、高温タンク2と、低温タンク
3と、混合タンク4と、温熱カプセル5と、吐出部6
と、吸込部7と、制御用コンピュータ8とを備えてい
る。調整タンク1、高温タンク2、低温タンク3および
混合タンク4は、それぞれ、各タンク内のリンゲル溶液
の温度を検出する熱センサ1a、2a、3aおよび4a
と、各タンク内のリンゲル溶液を加熱する電気ヒータ1
b、2b、3bおよび4bと、各タンク内の液体を攪拌
するための攪拌器1c、2c、3cおよび4cとを含ん
でいる。
【0024】熱センサ1a、2a、3aおよび4aによ
って検出された温度情報は、制御用コンピュータ8に送
られる。また、電気ヒータ1b、2b、3bおよび4b
と、攪拌器1c、2c、3cおよび4cとは、制御用コ
ンピュータ8によって、動作制御される。なお、調整タ
ンク1、高温タンク2、低温タンク3および混合タンク
4は、それぞれ、250〜300リットル程度の容量を
有する。
【0025】調整タンク1では、バルブ9および10を
調節することにより、リンゲル溶液と精製水とを所定の
混合比で混合することによって、リンゲル溶液の濃度調
節を行う。この調整タンク1は、調整タンク1内のリン
ゲル溶液が、所定の温度(たとえば37℃)になるよう
に、制御用コンピュータ8により制御される。
【0026】また、調整タンク1には、高温タンク2お
よび低温タンク3が、それぞれ、流量調節バルブ11お
よび12を介して接続されている。高温タンク2は、高
温タンク2内のリンゲル溶液が、所定の高温度(たとえ
ば43℃)になるように、制御用コンピュータ8により
制御される。また、低温タンク3は、低温タンク3内の
リンゲル溶液が、所定の低温度(たとえば37℃)にな
るように、制御用コンピュータ8により制御される。ま
た、流量調節バルブ11および12は、制御用コンピュ
ータ8の制御信号により動作制御される。
【0027】高温タンク2および低温タンク3には、混
合タンク4が接続されている。高温タンク2と混合タン
ク4との間には、流量調節バルブ13が設置されてお
り、低温タンク3と混合タンク4との間には、流量調節
バルブ14が設置されている。混合タンク4は、高温タ
ンク2内のリンゲル溶液と低温タンク3内のリンゲル溶
液とを混合して所定の温度のリンゲル溶液を作成するた
めのものである。また、混合タンク4は、その混合タン
ク4内のリンゲル溶液が、所定の温度に保持されるよう
に、制御用コンピュータ8により制御される。また、流
量調節バルブ13および14は、制御用コンピュータ8
の制御信号により動作制御される。
【0028】混合タンク4には、給水バルブ15を介し
て温熱カプセル5が接続されている。この給水バルブ1
5は、制御用コンピュータ8の制御信号により動作制御
される。温熱カプセル5には、250リットル程度のリ
ンゲル溶液が充填可能である。また、温熱カプセル5
は、人体の頭部以外のほぼ全身をリンゲル溶液に浸すこ
とが可能なように構成されている。
【0029】また、温熱カプセル5は、蓋部5aと、温
熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度を検出するための
熱センサ5bと、温熱カプセル5内のリンゲル溶液を攪
拌するための攪拌器5cとを含んでいる。熱センサ5b
によって検出されたリンゲル溶液の温度情報は、制御用
コンピュータ8に送られる。また、攪拌器5cは、制御
用コンピュータ8の制御信号により動作制御される。
【0030】また、温熱カプセル5は、熱伝導率が低
く、かつ、保温効果が高い材料を含むように形成されて
いる。たとえば、温熱カプセル5は、FRP(繊維強化
プラスチック)を2重構造にしてその間に発泡ウレタン
などの保温材を充填した構造によって形成されている。
【0031】また、温熱カプセル5の内部には、混合タ
ンク4からのリンゲル溶液を温熱カプセル5内に吐出す
るための吐出部6と、温熱カプセル5内のリンゲル溶液
を外部に排水するための吸込部7とが設けられている。
吐出部6は、複数個所の吐出口を有する。
【0032】制御用コンピュータ8は、温熱カプセル5
内のリンゲル溶液の温度が予め設定された所定の治療温
度になるように、調整タンク1、高温タンク2、低温タ
ンク3、混合タンク4、流量調節バルブ11〜14およ
び給水バルブ15の動作を制御する。すなわち、制御用
コンピュータ8は、温熱カプセル5内のリンゲル溶液の
温度情報に基づいて、調整タンク1、高温タンク2、低
温タンク3、混合タンク4、流量調節バルブ11〜14
および給水バルブ15の動作を制御することによって、
温熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度を予め設定され
た所定の治療温度になるようにフィードバック制御す
る。
【0033】次に、本実施形態の温熱治療器の動作につ
いて説明する。
【0034】まず、本実施形態の温熱治療器では、癌細
胞またはウイルスと、正常細胞との温度感受性の違いを
利用して、治療を行う。たとえば、癌細胞は、正常細胞
に比べて1.0〜2.5℃の温度感受性の差があること
が知られている。すなわち、正常細胞が死滅するのは4
3℃程度であるのに対して、癌細胞が死滅または増殖能
力を失うのは40℃〜41.5℃であることが知られて
いる。
【0035】したがって、本実施形態による温熱治療器
を、たとえば、癌治療に用いる場合には、温熱カプセル
5内のリンゲル溶液の温度を40℃〜41.5℃に制御
することにより人体の体温を40℃〜41.5℃に制御
することによって、正常細胞が死滅するのを防止しなが
ら、癌細胞を死滅させるかまたは癌細胞の増殖能力を失
わせることができる。
【0036】具体的な動作としては、まず、制御用コン
ピュータ8において所定の治療温度を設定する。これに
より、温熱カプセル5内に充填されたリンゲル溶液の温
度が設定した治療温度になるように、制御用コンピュー
タ8が調整タンク1、高温タンク2、低温タンク3、混
合タンク4、流量調節バルブ11〜14および給水バル
ブ15に動作制御信号を送る。なお、所定の治療温度
は、最初は37℃に設定し、1時間に1℃ずつ程度上昇
させる。ただし、所定の治療温度は、37℃以上43℃
以下の範囲内で設定する。これは、所定の治療温度を正
常な細胞の死滅温度である43℃よりも低く設定するこ
とによって、正常細胞が死滅するのを防止するためであ
る。
【0037】この場合、まず、バルブ9および10を調
節することによって、精製水とリンゲル溶液とを所定の
比率で調整タンク1に供給する。これにより、調整タン
ク1において、人体の体液とほぼ同じ浸透圧を有するリ
ンゲル溶液を作成する。このリンゲル溶液は、たとえば
0.8PHの濃度になるように作成する。また、制御用
コンピュータ8は、調整タンク1内の熱センサ1aから
の温度情報に基づき、調整タンク1内の電気ヒータ1b
および攪拌器1cを制御することによって、調整タンク
1内のリンゲル溶液が、所定の温度(たとえば37℃)
になるように制御する。
【0038】次に、流量調節バルブ11および12が、
制御用コンピュータ8からの制御信号に基づき動作制御
されて、調整タンク1内のリンゲル溶液が高温タンク2
と低温タンク3とに、それぞれ所定量ずつ供給される。
【0039】そして、制御用コンピュータ8は、高温タ
ンク2内の熱センサ2aからの温度情報に基づき、高温
タンク2内の電気ヒータ3bおよび攪拌器3cを制御す
ることによって、高温タンク2内のリンゲル溶液が、所
定の高温度(たとえば43℃)になるように制御する。
【0040】また、制御用コンピュータ8は、低温タン
ク3内の熱センサ3aからの温度情報に基づき、低温タ
ンク3内の電気ヒータ3bおよび攪拌器3cを制御する
ことによって、低温タンク3内のリンゲル溶液が、所定
の低温度(たとえば37℃)になるように制御する。
【0041】そして、流量調節バルブ13および14
が、制御用コンピュータ8からの制御信号に基づき動作
制御されて、高温タンク2内のリンゲル溶液と低温タン
ク3内のリンゲル溶液とが所定の混合比で混合タンク4
に供給される。これにより、混合タンク4において、所
定の温度のリンゲル溶液が作成される。また、制御用コ
ンピュータ8は、混合タンク4内の熱センサ4aからの
温度情報に基づき、混合タンク3内の電気ヒータ4bお
よび攪拌器4cを制御することによって、混合タンク3
内のリンゲル溶液が、所定の温度に保持されるように制
御する。
【0042】制御用コンピュータ8からの制御信号に基
づき、給水バルブ15が動作制御されて、混合タンク4
から所定の温度のリンゲル溶液が所定量ずつ温熱カプセ
ル5の吐出部6に供給される。これにより、吐出ヘッダ
6の複数の吐出口から所定の温度のリンゲル溶液が吐出
される。このように複数の吐出口からリンゲル溶液を吐
出することにより、1個所から吐出する場合に比べて温
熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度をより均一化する
ことができる。また、温熱カプセル5内のリンゲル溶液
は、制御用コンピュータ8からの制御信号に基づき攪拌
器5cにより攪拌される。これにより、温熱カプセル5
内のリンゲル溶液の温度をさらに均一化することができ
る。
【0043】また、温熱カプセル5内に充填されたリン
ゲル溶液は、温熱治療器の使用中は、温熱カプセル5か
ら溢れさせることによって、再利用することなく排水さ
れる。また、温熱治療器の使用終了後は、吸込口7から
排水されて再利用することなく廃棄される。
【0044】なお、温熱治療時に温熱カプセル5内のリ
ンゲル溶液に人体を浸す際には、人体に全身麻酔を施
す。このように人体に全身麻酔を施すことによって、人
体の体温調節機能が低下し、全身の体温が環境温度(温
熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度)とほぼ同じにな
る。これにより、温熱カプセル5内のリンゲル溶液の温
度を制御することによって、容易に人体の体温の調節が
可能となる。その結果、容易に人体の体温を所定の治療
温度に制御することができる。
【0045】そして、温熱カプセル5内のリンゲル溶液
に人体が浸された状態で、1サイクル12時間〜24時
間で上記した温熱治療器による治療が行われる。
【0046】本実施形態の温熱治療器では、上記のよう
に、人体の頭部以外のほぼ全身をリンゲル溶液に浸すこ
とが可能な温熱カプセル5と、その温熱カプセル5内の
リンゲル溶液の温度を制御することにより人体のほぼ全
身の体温を所定の治療温度に制御するための制御用コン
ピュータ8とを設けることによって、容易に人体のほぼ
全身を温熱療法により治療することができる。これによ
り、たとえば、癌細胞の転移状況などが不明である場合
にも、癌細胞を全身に渡って死滅させるかまたは癌細胞
の増殖能力を失わせることができる。また、複数個所に
渡る発病の場合も、同時に治療することが可能となる。
【0047】また、本実施形態による温熱治療器では、
上記のように、温熱カプセル5をカプセル状にすること
によって、温熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度を均
一に保持することができる。さらに、温熱カプセル5
を、熱伝導率が低く、かつ、保温効果が高い材料を含む
ように形成することにより、温熱カプセル5内のリンゲ
ル溶液の温度をより均一に保持することができる。
【0048】また、本実施形態による温熱治療器では、
上記のように、高温タンク2と、低温タンク3と、高温
タンク2と低温タンク3とを混合して所定の温度のリン
ゲル溶液を得るための混合タンク4とを設けることによ
って、低温タンク3と高温タンク2との混合比を調節す
ることにより、混合タンク4内のリンゲル溶液の温度を
0.1℃単位で高精度に制御することができる。これに
より、温熱カプセル5に供給されるリンゲル溶液の温度
を0.1℃単位で高精度に制御することができる。
【0049】また、本実施形態による温熱治療器では、
上記のように、温熱カプセル5内のリンゲル溶液の温度
を所定の治療温度になるようにフィードバック制御する
制御用コンピュータ8を設けることによって、温熱カプ
セル5内のリンゲル溶液の温度を高精度に制御すること
ができる。これにより、リンゲル溶液に浸される人体の
体温も高精度に制御することができる。
【0050】また、本実施形態では、リンゲル溶液を、
人体内の体液とほぼ同じ浸透圧を有するように構成する
ことによって、人体をリンゲル溶液に浸した場合に、リ
ンゲル溶液が人体の皮膚に浸透するのを防止することが
できる。その結果、治療時に、長時間人体をリンゲル溶
液に浸したとしても、皮膚がふやけるのを有効に防止す
ることができる。
【0051】また、本実施形態の温熱治療器では、温熱
カプセル5内に充填されたリンゲル溶液を、再利用する
ことなく排水して廃棄するので、リンゲル溶液を所定の
高温度に保持した場合に雑菌が発生した場合にも、その
雑菌が繁殖するのを有効に防止することができる。その
結果、衛生管理上も問題が生じない。
【0052】なお、今回開示された実施形態は、すべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明
ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
【0053】たとえば、上記実施形態では、制御用コン
ピュータ8がリンゲル溶液の温度制御を行うように構成
したが、本発明はこれに限らず、制御用コンピュータ8
が、リンゲル溶液の温度制御に加えて、温熱治療時の人
体の状態に応じて人体の生体管理を行うようにしてもよ
い。
【0054】また、上記実施形態では、本発明の温熱治
療器を癌治療に適用する例を示したが、本発明はこれに
限らず、正常細胞との温度感受性の違いを利用して治療
を行う温熱療法全般に広く適用可能である。たとえば、
ウイルスに対する温熱療法にも適用可能である。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、人体の
ほぼ全身を温熱療法により治療することができる。ま
た、癌細胞の転移状況などが不明である場合にも、治療
効果を得ることができる。さらに、人体の体温を高精度
に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の温熱治療器の
全体構成を示した概略図である。
【符号の説明】
1 調整タンク 2 高温タンク 3 低温タンク 4 混合タンク 1a、2a、3a、4a 熱センサ 1b、2b、3b、4b 電気ヒータ 1c、2c、3c、4c 攪拌器 5 温熱カプセル(容器) 5a 蓋部 5b 熱センサ 5c 攪拌器 6 吐出部 7 吸込部 8 制御用コンピュータ(制御手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体を対象とする温熱治療器であって、 液体が充填され、前記人体の頭部以外のほぼ全身を前記
    液体に浸すことが可能な容器と、 前記容器内の液体の温度を制御することによって、前記
    人体のほぼ全身の体温を所定の治療温度に制御するため
    の制御手段とを備えた、温熱治療器。
  2. 【請求項2】 前記容器内の液体に前記人体が浸される
    際には、前記人体に全身麻酔が施される、請求項1に記
    載の温熱治療器。
  3. 【請求項3】 前記容器は、カプセル状の容器を含む、
    請求項1または2に記載の温熱治療器。
  4. 【請求項4】 前記容器は、熱伝導率が低く、かつ、保
    温効果が高い材料を含む、請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の温熱治療器。
  5. 【請求項5】 前記容器は、前記液体を前記容器内に供
    給するための複数の吐出口を有する吐出部を含む、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の温熱治療器。
  6. 【請求項6】 前記容器は、前記容器内の液体の温度を
    検出するための熱センサと、前記容器内の液体を攪拌す
    るための攪拌部材とを含む、請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の温熱治療器。
  7. 【請求項7】 前記容器に前記液体を供給するための
    タンクをさらに備え、 前記タンクは、前記液体の濃度を調整するための調整タ
    ンクを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の温熱
    治療器。
  8. 【請求項8】 前記容器に前記液体を供給するための
    タンクをさらに備え、 前記タンクは、 一定温度の液体が貯留される低温タンクと、 前記低温タンクに貯留された液体よりも高い温度の液体
    が貯留される高温タンクと、 前記低温タンクと前記高温タンクとを混合して所定の温
    度の液体を得るための混合タンクとを含む、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の温熱治療器。
  9. 【請求項9】 前記容器は、前記容器内の液体の温度を
    検出するための熱センサを含み、 前記制御手段は、前記熱センサにより検出した前記容器
    内の液体の温度情報に基づいて、少なくとも前記タンク
    の動作を制御することによって、前記容器内の液体の温
    度が予め設定した温度になるようにフィードバック制御
    する、請求項7または8に記載の温熱治療器。
  10. 【請求項10】 前記液体は、人体内の体液とほぼ同じ
    浸透圧を有する液体を含む、請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の温熱治療器。
  11. 【請求項11】 前記容器内の液体は、再利用されずに
    排水される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の温
    熱治療器。
  12. 【請求項12】 前記所定の治療温度は、37℃以上4
    3℃以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の温熱治療器。
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