JP2001298631A - 画像処理制御プログラムを記録した記録媒体、画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易且つ迅速に適切な色補正が可能な画像処
理制御プログラムを記録した記録媒体、画像処理方法お
よび画像処理装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明による画像処理装置２０は、所定
の色を表示するための２以上のトーンカーブセットを備
え、当該トーンカーブセットを用いてカラー画像データ
を変換する。当該画像処理装置２０は、所定の色を表示
するための２以上のトーンカーブセットをデータ格納部
２０ｆに格納し、当該トーンカーブセットに基づき、色
表示部２０ｇが所定の色を表示する。そして、色選択手
段２０ｄおよび２０ｅによって、前記表示された所定の
色から所望の色が選択されると、色補正部２０ａが、選
択結果に基づき少なくとも一つのトーンカーブセットを
選択して、当該選択されたトーンカーブセットに基づき
色補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、容易且つ迅速に適
切な色補正が可能な画像処理制御プログラムを記録した
記録媒体、画像処理方法および画像処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、グレイ色、記憶色などの所定
の色が好ましく再現されるように、デジタル画像データ
に対して各種の色修正処理が行われている。

【０００３】たとえば、レモンを被写体とした場合、測
色計で測定した実物の色と写真の色とが一致していたと
しても、対比させない限り写真の色がくすんでいるよう
に見える。これは人間の感覚としてレモンの色は鮮やか
な色であると記憶されているのに対して、実物はそこま
で鮮やかではないからである。したがって、たとえ本来
の色調に修正できたとしても、感覚的な評価としては満
足のいくものではない。記憶色としては肌色であると
か、木々の緑色であるとか青空のブルーなどが上げられ
る。

【０００４】このように、特定の色をユーザの好みに合
わせて再現するには、ユーザが要素色ごとに一つ一つ調
整を行っていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特定の
色をユーザの好みに合わせて再現する際、ユーザがＲＧ
Ｂの値を一つ一つ調整して色補正するのは煩雑であり、
調整に時間がかかるといった問題がある。

【０００６】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、容易且つ迅速に適切な色補正が可能な画
像処理制御プログラムを記録した記録媒体、画像処理方
法および画像処理装置を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】さらに、上記課題に鑑
み、請求項１に記載の発明は、所定の色を表示するため
の２以上のトーンカーブセットを備え、カラー画像デー
タを変換することによって行われる画像処理をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータによって読取可能な記録媒体であって、前記トーン
カーブセットに基づき、前記所定の色を表示するための
色表示処理と、当該表示された所定の色に基づいて、所
望の色を選択するための色選択処理と、当該色選択処理
による選択結果に基づき、少なくとも一つのトーンカー
ブセットを選択して、当該選択されたトーンカーブセッ
トに基づき色補正を行なう色補正処理と、をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録してコンピュー
タによって読取可能に構成される。

【０００８】以上のように構成された、コンピュータに
よって読取可能な記録媒体は、所定の色を表示するため
の２以上のトーンカーブセットを備え、カラー画像デー
タを変換することによって行われる画像処理をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムが記録されている。
そして、当該プログラムの実行により、色表示処理によ
って、前記トーンカーブセットに基づき、前記所定の色
が表示される。そして、色選択処理によって、当該表示
された所定の色に基づいて所望の色が選択され、色補正
処理によって、前記色選択処理による選択結果に基づ
き、少なくとも一つのトーンカーブセットが選択され、
当該選択されたトーンカーブセットに基づき色補正が行
なわれる。

【０００９】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の記録媒体であって、前記色選択処理が、所定の
プリセット色を選択する処理と、当該所定のプリセット
色と他のプリセット色との間の色を選択する処理と、を
備えて構成される。

【００１０】さらに、請求項３に記載の発明は、請求項
２に記載の記録媒体であって、前記色選択処理によって
所定のプリセット色が選択された場合、当該選択された
プリセット色が前記色表示処理によって表示される処理
を、さらにコンピュータに実行させるためのプログラム
を記録して構成される。

【００１１】また、請求項４に記載の発明は、請求項１
乃至３のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前記
所定の色の基準色を表示する処理と、当該表示された基
準色の近傍に、前記色補正処理された補正色を表示する
処理と、をさらにコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録して構成される。

【００１２】さらに、請求項５に記載の発明は、請求項
１乃至４のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前
記トーンカーブセットを表示するための処理を、さらに
コンピュータに実行させるためのプログラムを記録して
構成される。

【００１３】また、請求項６に記載の発明は、請求項１
乃至５のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前記
色補正処理において選択されたトーンカーブを表示する
ための処理を、さらにコンピュータに実行させるための
プログラムを記録して構成される。

【００１４】さらに、請求項７に記載の発明は、請求項
１乃至６のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前
記色表示処理によって表示される所定の色と、当該所定
の色に対応するトーンカーブセットと、を複数備えて構
成される。

【００１５】また、請求項８に記載の発明は、請求項１
乃至７のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前記
色表示処理によって表示される所定の色が、グレイ色の
セットまたは記憶色のセットである、ように構成され
る。

【００１６】さらに、請求項９に記載の発明は、請求項
２乃至８のいづれか一項に記載の記録媒体であって、前
記所定のプリセット色と他のプリセット色との間の色を
選択する処理が、前記所定のプリセット色に対応する位
置と、前記他のプリセット色に対応する位置との間に所
定のマークを表示させる処理と、当該マークを移動させ
る処理と、を備えて構成される。

【００１７】上記課題に鑑み、請求項１０に記載の発明
は、所定の色を表示するための２以上のトーンカーブセ
ットを備える画像処理装置によって行われる画像処理方
法であって、前記トーンカーブセットに基づき、前記所
定の色を表示するための色表示工程と、当該表示された
所定の色に基づいて、所望の色を選択するための色選択
工程と、当該色選択工程による選択結果に基づき、少な
くとも一つのトーンカーブセットを選択して、当該選択
されたトーンカーブセットに基づき色補正を行なう色補
正工程と、を備えて構成される。

【００１８】以上のように構成された、所定の色を表示
するための２以上のトーンカーブセットを備える画像処
理装置によって行われる画像処理方法によれば、色表示
工程によって、前記トーンカーブセットに基づき、前記
所定の色が表示される。そして、色選択工程によって、
当該表示された所定の色に基づいて、所望の色が選択さ
れ、色補正工程によって、当該色選択工程による選択結
果に基づき、少なくとも一つのトーンカーブセットが選
択され、当該選択されたトーンカーブセットに基づき色
補正が行なわれる。

【００１９】上記課題に鑑み、請求項１１に記載の発明
は、所定の色を表示するための２以上のトーンカーブセ
ットを備え、カラー画像データを変換する画像処理装置
であって、前記トーンカーブセットに基づき、前記所定
の色を表示するための色表示手段と、当該表示された所
定の色に基づいて、所望の色を選択するための色選択手
段と、当該色選択手段による選択結果に基づき、少なく
とも一つのトーンカーブセットを選択して、当該選択さ
れたトーンカーブセットに基づき色補正を行なう色補正
手段と、を備えて構成される。

【００２０】以上のように構成された、所定の色を表示
するための２以上のトーンカーブセットを備え、カラー
画像データを変換する画像処理装置によれば、色表示手
段によって、前記トーンカーブセットに基づき、前記所
定の色が表示される。そして、色選択手段によって、前
記表示された所定の色に基づいて、所望の色が選択さ
れ、色補正手段によって、当該色選択手段による選択結
果に基づき、少なくとも一つのトーンカーブセットが選
択され、当該選択されたトーンカーブセットに基づき色
補正が行われる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施の形態について説明する。

【００２２】図１は、本発明の一実施形態にかかる画像
処理装置の機能ブロック図であり、図２は、当該画像処
理装置の具体的ハードウエア構成例を概略ブロック図に
より示している。

【００２３】図１において、画像処理装置２０は、画像
入力装置１０から供給されるカラー画像の色画像データ
に対して所望の画像処理を施し、当該画像処理された色
画像データを画像出力装置３０に出力する。ここで、色
画像データはカラー画像を所定の要素色毎に色分解しつ
つ、その要素色毎に強弱を表したものであり、有彩色で
あって所定の比で混合したときには灰色に代表される無
彩色と黒色とからなる。

【００２４】当該実施形態では、プリンタなどの画像出
力装置３０がＣＭＹＫデータに基づき印刷処理を行う場
合について説明する。画像処理装置２０は、ＲＧＢの階
調データを所望のＲ'Ｇ'Ｂ'の階調データに変換するた
めの色補正部２０ａと、色変換テーブルを参照してＲＧ
Ｂの階調データをＣＭＹＫ（シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック）の階調データに変換する色変換部２０ｂ
と；当該変換されたＣＭＹＫの階調データを二値データ
に階調変換する二値化部２０ｃと；を備えている。

【００２５】当該画像処理装置２０は、さらに、色補正
部２０ａによる所望の色補正を行うか否かを選択する色
補正選択部２０ｄと、所望の色レベルを選択するための
色レベル選択部２０ｅと、色補正部２０ａによる色補正
を行うのに使用するトーンカーブのセット、表示用デー
タなどを格納しているデータ格納部２０ｆと、色レベル
選択部２０ｅによって選択された色レベルおよび色補正
部２０ａによる色補正を行うのに使用されているトーン
カーブを表示するための表示部２０ｇと、色補正選択部
２０ｄによって色補正処理が選択された場合にＲＧＢデ
ータを色補正部２０ａに供給し、色補正処理が選択され
ない場合にはＲＧＢデータを色変換部２０ｂに供給する
データ供給制御部２０ｈと、を備えている。これら各構
成部分の処理の詳細に関しては後述する。

【００２６】本実施形態においてはこのような画像処理
装置を実現するハードウェアの一例としてコンピュータ
システムを採用している。図２は、同コンピュータシス
テムをブロック図により示している。本コンピュータシ
ステムは、画像入力デバイスとして、スキャナ１１ａと
デジタルスチルカメラ１１ｂとビデオカメラ１１ｃとを
備えており、コンピュータ本体１２に接続されている。
それぞれの入力デバイスは画像をドットマトリクス状の
画素で表現した画像データを生成してコンピュータ本体
１２に出力可能となっており、ここで同画像データはＲ
ＧＢの三原色においてそれぞれ２５６階調表示すること
により、約１６７０万色を表現可能となっている。

【００２７】コンピュータ本体１２には、外部補助記憶
装置としてのフロッピー（登録商標）ディスクドライブ
１３ａとハードディスク１３ｂとＣＤ−ＲＯＭドライブ
１３ｃとが接続されており、ハードディスク１３ｂには
システム関連の主要プログラムが記録されており、フロ
ッピーディスクやＣＤ−ＲＯＭなどから適宜必要なプロ
グラムなどを読み込み可能となっている。また、コンピ
ュータ本体１２を外部のネットワークなどに接続するた
めの通信デバイスとしてモデム１４ａが接続されてお
り、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続
し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能
となっている。この例ではモデム１４ａにて電話回線を
介して外部にアクセスするようにしているが、ＬＡＮア
ダプタを介してネットワークに対してアクセスする構成
とすることも可能である。この他、コンピュータ本体１
２の操作用にキーボード１５ａやマウス１５ｂも接続さ
れている。

【００２８】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ１７ａとカラープリンタ１７ｂとを備えている。
ディスプレイ１７ａについては水平方向に８００画素と
垂直方向に６００画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した１６７０万色の表示が可能となってい
る。この解像度は一例に過ぎず、６４０×４８０画素で
あったり、１０２４×７６８画素であるなど、適宜、変
更可能である。

【００２９】また、カラープリンタ１７ｂはインクジェ
ットプリンタであり、ＣＭＹＫの四色の色インクを用い
て記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は３６０×３６０dpiや７
２０×７２０dpiといった高密度印刷が可能となってい
るが、階調表現については色インクを付すか否かといっ
た２階調表現となっている。一方、このような画像入力
デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デバイ
スに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体１２
内では所定のプログラムが実行されることになる。その
うち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレー
ティングシステム（ＯＳ）１２ａであり、このオペレー
ティングシステム１２ａにはディスプレイ１７ａでの表
示を行わせるディスプレイドライバ（ＤＳＰ ＤＲＶ）
１２ｂとカラープリンタ１７ｂに印刷出力を行わせるプ
リンタドライバ（ＰＲＴ ＤＲＶ）１２ｃが組み込まれ
ている。これらのドライバ１２ｂ，１２ｃはディスプレ
イ１７ａやカラープリンタ１７ｂの機種に依存してお
り、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム
１２ａに対して追加変更可能である。また、機種に依存
して標準処理以上の付加機能を実現することもできるよ
うになっている。すなわち、オペレーティングシステム
１２ａという標準システム上で共通化した処理体系を維
持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実
現できる。

【００３０】このようなプログラムを実行する前提とし
て、コンピュータ本体１２は、ＣＰＵ１２ｅ、ＲＡＭ１
２ｆ、ＲＯＭ１２ｇおよびＩ／Ｏ１２ｈなどを備え、演
算処理を実行するＣＰＵ１２ｅがＲＡＭ１２ｆを一時的
なワークエリアや設定記憶領域として使用したりプログ
ラム領域として使用しながら、ＲＯＭ１２ｇに書き込ま
れた基本プログラムを適宜実行し、Ｉ／Ｏ１２ｈを介し
て接続されている外部機器及び内部機器などを制御して
いる。

【００３１】ここで、基本プログラムとしてのオペレー
ティングシステム１２ａ上でアプリケーション１２ｄが
実行される。アプリケーション１２ｄの処理内容は様々
であり、操作デバイスとしてのキーボード１５ａやマウ
ス１５ｂの操作を監視し、操作された場合には各種の外
部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行
し、さらには、処理結果をディスプレイ１７ａに表示し
たり、カラープリンタ１７ｂに出力したりすることにな
る。

【００３２】かかるコンピュータシステムでは、画像入
力デバイスであるスキャナ１１ａなどで画像データを取
得し、アプリケーション１２ｄによる所定の画像処理を
実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレイ１
７ａやカラープリンタ１７ｂに表示出力することが可能
である。

【００３３】なお、ディスプレイドライバ１２ｂやプリ
ンタドライバ１２ｃは、ハードディスク１３ｂに記憶さ
れており、起動時にコンピュータ本体１２にて読み込ま
れて稼働する。また、導入時にはＣＤ−ＲＯＭであると
かフロッピーディスクなどの媒体に記録されてインスト
ールされる。従って、これらの媒体は画像処理プログラ
ムを記録した媒体を構成する。当該画像処理プログラム
自体も本願発明の範囲内に包含される。本実施形態にお
いては、画像処理装置をコンピュータシステムとして実
現しているが、必ずしもかかるコンピュータシステムを
必要とするわけではなく、同様の画像データに対してＣ
ＭＹＫ変換処理が必要なシステムであればよい。例え
ば、図３に示すように、ディスプレイ１７ａ１やカラー
プリンタ１７ｂ１内に所望の色補正を行なう画像処理装
置を組み込み、色補正された画像データを用いて、ディ
スプレイ１７ａ１に表示させたり、カラープリンタ１７
ｂ１に印字させるようなシステムであっても良い。ま
た、図４に示すように、コンピュータシステムを介する
ことなく画像データを入力して印刷するカラープリンタ
１７ｂ２においては、スキャナ１１ａ２やデジタルスチ
ルカメラ１１ｂ２あるいはモデム１４ａ２等を介して入
力される画像データについて自動的に所望の色補正を行
って印刷処理するように構成することも可能である。

【００３４】この他、図５に示すようなカラーファクシ
ミリ装置１８ａや図６に示すようなカラーコピー装置１
８ｂといった画像データを扱う各種の装置においても当
然に適用可能である。

【００３５】以下、図７乃至図１１を参照して、図１に
示す画像処理装置２０によって行われる画像処理プログ
ラムを説明する。

【００３６】図７に、本発明の画像処理装置２０による
処理を説明するためのフローチャートを示す。図７に示
すように、まず、画像処理装置２０の色補正部２０ａ
は、データ格納部２０ｆから色補正選択画面表示用デー
タを読み出し、当該色補正選択画面表示用データに基づ
き、色補正選択画面を表示部２０ｇに表示させる（ステ
ップ４０）。図８に、本発明の一実施形態に係る色補正
選択画面を示す。当該色補正選択画面は、所望の色補正
を選択するための色補正選択表示部７２と、選択された
補正の対象となる色レベルを調整するためのプリセット
色選択部７０およびスライダマーク部６６と、選択され
たプリセット色を表示するための選択プリセット色表示
部６８と、選択された補正の対象となる色の基準色を表
示するための基準色表示部６２と、プリセット色選択部
７０およびスライダマーク部６６によって補正された色
を表示するための補正色表示部６４と、色補正を行うの
に使用されているトーンカーブを表示するためのトーン
カーブ表示部６０と、を備えて構成される。

【００３７】トーンカーブ表示部６０の横軸は、ＲＧＢ
データの階調値を示し、１２８階調よりも左側がシャド
ウ領域、右側がハイライト領域を構成する。また、トー
ンカーブ表示部６０の縦軸は、データの補正量（パーセ
ント値）を示し、例えば入力値が１３０でグラフの値が
＋１０（％）の場合の出力値は、 １３０×１．１＝１４３ となる。色補正を行わない場合のグラフはＲＧＢとも全
ての階調でゼロを通る直線となる。

【００３８】そして、色補正選択部２０ｄに対応する色
補正選択表示部７２の中から所望の色補正処理が選択さ
れると（ステップ４２、Ｙｅｓ）、色補正選択部２０ｄ
からの指示に基づきデータ供給制御部２０ｈは、色補正
部２０ａにＲＧＢデータを供給する（ステップ４４）。

【００３９】次に、ユーザが、プリセット色選択部７０
およびスライダマーク部６６を用いて色レベルを選択す
る（ステップ４６）。当該実施の形態では、図８の色補
正選択表示部７２の中からグレイ補正が選択された場合
について説明する。グレイ補正が選択されると、図８の
基準色表示部６２に、色補正を行なわない場合のグレイ
の基準色が表示される。図８のプリセット色選択部７０
は、一例として、「強い暖色」、「弱い暖色」、「標
準」、「弱い冷色」、「強い冷色」の５色を選択可能と
する。そして、図８のプリセット色選択部７０の中から
「強い暖色」が選択されると、データ格納部２０ｆに予
め格納（プリセット）されているデータに基づき、図９
に示すように「強い暖色」に相当するトーンカーブ曲線
がトーンカーブ表示部６０に表示されるとともに、スラ
イダマーク部６６の「強い暖色」に相当する位置にスラ
イダマークが表示される（ステップ４８）。さらに、補
正色表示部６４には、前記トーンカーブ曲線を用いて色
補正されたグレイが表示される（ステップ４８）。同様
に、プリセット色選択部７０において、「弱い暖色」が
選択されると、トーンカーブ表示部６０にプリセットさ
れているトーンカーブが表示され、「弱い暖色」の位置
にスライダマークが表示される。プリセット色選択部７
０によって５段階の離散的な選択を行った後、スライダ
マーク部６６を上下に移動させることによって、例え
ば、「強い暖色」と「弱い暖色」との中間に設定する場
合、プリセットされている「強い暖色」に相当するトー
ンカーブ曲線のデータと「弱い暖色」に相当するトーン
カーブ曲線のデータとの平均に基づき、「強い暖色」と
「弱い暖色」との中間の色を補正色表示部６４に表示さ
せるとともに、当該「強い暖色」と「弱い暖色」との中
間の色に相当するトーンカーブ曲線をトーンカーブ表示
部６０に表示させることができる。このようにして、離
散的ではなく連続的な色補正が可能となる。

【００４０】図１０および図１１に、所望のグレイ色を
再現するためのトーンカーブセットの具体例を示す。図
１０に、トーンカーブ表示部６０に表示される「暖色グ
レイ」を再現するためのトーンカーブセットを示す。図
１０に示すように、「暖色グレイ」を再現するためのト
ーンカーブセットは、全階調においてＲデータを増加さ
せ、ＧＢデータを減少させるようなトーンカーブとな
る。Ｒのトーンカーブは、０階調および２５５階調を０
％に固定して、１２８階調においてＲデータを＋５〜６
％程度増加させるようにスプライン曲線などを用いて生
成する。また、Ｇ、Ｂのトーンカーブは、０階調および
２５５階調を０％に固定して、１２８階調においてＧＢ
データを−２〜４％程度減少させるようにスプライン曲
線などを用いて生成する。

【００４１】一方、図１１に、トーンカーブ表示部６０
に表示される「冷色グレイ」を再現するためのトーンカ
ーブセットを示す。図１１に示すように、「冷色グレ
イ」を再現するためのトーンカーブセットは、全階調に
おいてＲデータを減少させ、ＧＢデータを増加させるよ
うなトーンカーブとなる。Ｒのトーンカーブは、０階調
および２５５階調を０％に固定して、１２８階調におい
てＲデータを−４〜５％程度減少させるようにスプライ
ン曲線などを用いて生成する。また、Ｇ、Ｂのトーンカ
ーブは、０階調および２５５階調を０％に固定して、１
２８階調においてＧＢデータを＋２〜４％程度増加させ
るようにスプライン曲線などを用いて生成する。

【００４２】そして、この場合、プリセットされている
「強い暖色」に相当するトーンカーブ曲線のデータと
「弱い暖色」に相当するトーンカーブ曲線のデータとの
平均に基づき、色補正部２０ａは、ＲＧＢデータをＲ'
Ｇ'Ｂ'データに変換する（ステップ５０）。上記ステッ
プ４６〜５０は、ユーザの色補正が終了するまで継続す
る（ステップ５２）。このように、プリセットされたト
ーンカーブに基づき所望の色補正を行なうことができる
ので、ユーザはＲＧＢの値を一つ一つ調整して色補正す
る必要がなくなり、容易且つ迅速に色補正が可能とな
る。

【００４３】一方、色補正選択部２０ｄに相当する色補
正選択表示部７２の中から所望の色補正処理が選択され
ない場合（ステップ４２、Ｎｏ）、データ供給制御部２
０ｈは、色変換部２０ｂにＲＧＢデータを供給する（ス
テップ５４）。

【００４４】なお、当該実施形態においては、グレイ補
正の場合について説明したが、肌色補正、緑色補正、空
色補正など、他の記憶色についても予めデータをデータ
格納部２０ｆに格納しておき、図８の色補正選択表示部
７２によってグレイ以外の記憶色を選択することによっ
て、同様に実現可能である。

【００４５】肌色の場合 肌色は、ＲＧＢ値において、ほぼＲ＝２１０、Ｇ＝１６
０、Ｂ＝１３０付近となります。一例として、この値を
中心として±２０の範囲のデータに対して補正すること
によって、暖色肌色、冷色肌色を調整する。具体的に
は、暖色肌色の場合、Ｒ＝２１０±２０の範囲において
Ｒデータを増加させ、Ｇ＝１６０±２０の範囲において
Ｇデータを減少させ、Ｂ＝１３０±２０の範囲において
Ｂデータを減少させる。一方、冷色肌色の場合、Ｒ＝２
１０±２０の範囲においてＲデータを減少させ、Ｇ＝１
６０±２０の範囲においてＧデータを増加させ、Ｂ＝１
３０±２０の範囲においてＢデータを増加させる。

【００４６】空色の場合 空色は、ＲＧＢ値において、ほぼＲ＝８０、Ｇ＝１４
０、Ｂ＝２３０付近となります。一例として、この値を
中心として±２０の範囲のデータに対して補正すること
によって、暖色空色、冷色空色を調整する。具体的に
は、暖色空色の場合、Ｒ＝８０±２０の範囲においてＲ
データを増加させ、Ｇ＝１４０±２０の範囲においてＧ
データを減少させ、Ｂ＝２３０±２０の範囲においてＢ
データを減少させる。一方、冷色空色の場合、Ｒ＝８０
±２０の範囲においてＲデータを減少させ、Ｇ＝１４０
±２０の範囲においてＧデータを増加させ、Ｂ＝２３０
±２０の範囲においてＢデータを増加させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の機
能ブロック図である。

【図２】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の具
体的ハードウエア構成例を示す概略ブロック図である。

【図３】本発明による画像処理装置の他の適用例を示す
概略ブロック図である。

【図４】本発明による画像処理装置の他の適用例を示す
概略ブロック図である。

【図５】本発明による画像処理装置の他の適用例を示す
概略ブロック図である。

【図６】本発明による画像処理装置の他の適用例を示す
概略ブロック図である。

【図７】本発明による画像処理装置２０による処理を説
明するためのフローチャートである。

【図８】本発明の一実施形態に係る色補正選択画面を示
す図（１）である。

【図９】本発明の一実施形態に係る色補正選択画面を示
す図（２）である。

【図１０】トーンカーブ表示部６０に表示される、「暖
色グレイ」を再現するためのトーンカーブセットを示す
図である。

【図１１】トーンカーブ表示部６０に表示される、「冷
色グレイ」を再現するためのトーンカーブセットを示す
図である。

【符号の説明】

１０ 画像入力装置 １１ａ スキャナ １１ａ２ スキャナ １１ｂ デジタルスチルカメラ １１ｂ１ デジタルスチルカメラ １１ｂ２ デジタルスチルカメラ １１ｃ ビデオカメラ １２ コンピュータ本体 １２ａ オペレーティングシステム １２ｂ ディスプレイドライバ １２ｃ プリンタドライバ １２ｄ アプリケーション １３ａ フロッピーディスクドライブ １３ｂ ハードディスク １３ｃ ＣＤ−ＲＯＭドライブ １４ａ モデム １４ａ２ モデム １５ａ キーボード １５ｂ マウス １７ａ ディスプレイ １７ａ１ ディスプレイ １７ｂ カラープリンタ １７ｂ１ カラープリンタ １７ｂ２ カラープリンタ １８ａ カラーファクシミリ装置 １８ｂ カラーコピー装置 ２０ 画像処理装置 ２０ａ 色補正部 ２０ｂ 色変換部 ２０ｃ 二値化部 ２０ｄ 色補正選択部 ２０ｅ 色レベル選択部 ２０ｆ データ格納部 ２０ｇ 表示部 ２０ｈ データ供給制御部 ３０ 画像出力装置

フロントページの続き Ｆターム(参考） 5B057 AA11 CA01 CB01 CE12 CE17 CH07 CH11 DA16 DB06 5C077 MP01 MP08 PP15 PP32 PP37 PQ08 SS06 SS07 5C079 HB01 HB03 HB12 LA02 LA12 LA31 LB01 MA11 MA17 NA05 NA11 NA27

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の色を表示するための２以上のトー
   ンカーブセットを備え、カラー画像データを変換するこ
   とによって行われる画像処理をコンピュータに実行させ
   るためのプログラムを記録したコンピュータによって読
   取可能な記録媒体であって、 前記トーンカーブセットに基づき、前記所定の色を表示
   するための色表示処理と、 当該表示された所定の色に基づいて、所望の色を選択す
   るための色選択処理と、 当該色選択処理による選択結果に基づき、少なくとも一
   つのトーンカーブセットを選択して、当該選択されたト
   ーンカーブセットに基づき色補正を行なう色補正処理
   と、 をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
   たコンピュータによって読取可能な記録媒体。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の記録媒体であって、 前記色選択処理が、所定のプリセット色を選択する処理
   と、当該所定のプリセット色と他のプリセット色との間
   の色を選択する処理と、を備えている記録媒体。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の記録媒体であって、 前記色選択処理によって所定のプリセット色が選択され
   た場合、当該選択されたプリセット色が前記色表示処理
   によって表示される処理を、 さらにコンピュータに実行させるためのプログラムを記
   録した記録媒体。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記所定の色の基準色を表示する処理と、 当該表示された基準色の近傍に、前記色補正処理された
   補正色を表示する処理と、 をさらにコンピュータに実行させるためのプログラムを
   記録した記録媒体。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記トーンカーブセットを表示するための処理を、 さらにコンピュータに実行させるためのプログラムを記
   録した記録媒体。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記色補正処理において選択されたトーンカーブを表示
   するための処理を、 さらにコンピュータに実行させるためのプログラムを記
   録した記録媒体。
7. 【請求項７】 請求項１乃至６のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記色表示処理によって表示される所定の色と、当該所
   定の色に対応するトーンカーブセットと、を複数備えて
   いる記録媒体。
8. 【請求項８】 請求項１乃至７のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記色表示処理によって表示される所定の色が、グレイ
   色のセットまたは記憶色のセットである、記録媒体。
9. 【請求項９】 請求項２乃至８のいづれか一項に記載の
   記録媒体であって、 前記所定のプリセット色と他のプリセット色との間の色
   を選択する処理が、 前記所定のプリセット色に対応する位置と、前記他のプ
   リセット色に対応する位置との間に所定のマークを表示
   させる処理と、 当該マークを移動させる処理と、 を備えている、記録媒体。
10. 【請求項１０】 所定の色を表示するための２以上のト
    ーンカーブセットを備える画像処理装置によって行われ
    る画像処理方法であって、 前記トーンカーブセットに基づき、前記所定の色を表示
    するための色表示工程と、 当該表示された所定の色に基づいて、所望の色を選択す
    るための色選択工程と、 当該色選択工程による選択結果に基づき、少なくとも一
    つのトーンカーブセットを選択して、当該選択されたト
    ーンカーブセットに基づき色補正を行なう色補正工程
    と、 を備える画像処理方法。
11. 【請求項１１】 所定の色を表示するための２以上のト
    ーンカーブセットを備え、カラー画像データを変換する
    画像処理装置であって、 前記トーンカーブセットに基づき、前記所定の色を表示
    するための色表示手段と、 当該表示された所定の色に基づいて、所望の色を選択す
    るための色選択手段と、 当該色選択手段による選択結果に基づき、少なくとも一
    つのトーンカーブセットを選択して、当該選択されたト
    ーンカーブセットに基づき色補正を行なう色補正手段
    と、 を備える画像処理装置。