JP2001296580A - カメラ用シャッタ装置 - Google Patents

カメラ用シャッタ装置

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JP2001296580A
JP2001296580A JP2000118516A JP2000118516A JP2001296580A JP 2001296580 A JP2001296580 A JP 2001296580A JP 2000118516 A JP2000118516 A JP 2000118516A JP 2000118516 A JP2000118516 A JP 2000118516A JP 2001296580 A JP2001296580 A JP 2001296580A
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JP
Japan
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shutter
shutter blade
interlocking member
camera
opening
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JP2000118516A
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English (en)
Inventor
Daisuke Yaginuma
沼 大 祐 柳
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズシャッタ形式のカメラ用シャッタ装置に
おいて、構造の簡略化、小型化、動作の安定化等を図
る。 【解決手段】光を通過させる開口部10a,30aを有
する表地板10及び裏地板30と、開口部の開閉あるい
は絞りを行なうべく表地板10に対して往復動自在に配
置された複数のシャッタ羽根40,50,60と、複数
のシャッタ羽根を同期させて開口部の開閉あるいは絞り
を行なうように連動させる連動部材70と、連動部材を
駆動する電磁アクチュエータ80とを備え、連動部材7
0の一部に、複数のシャッタ羽根による開口部の絞りを
所定の口径に規制するべく、カメラの本体側の一部に係
合し得る口径規制用の係合部72を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を通過させる露
出用の開口部を所定の絞り口径に規制する機構、開口部
を全開あるいは全閉した位置にてシャッタ羽根の移動を
規制するストッパ等を備えたカメラ用シャッタ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】露出用の開口部を所定の絞り口径に規制
するような機構を備えた従来のカメラ用シャッタ装置と
しては、例えば、特開平8−179399号公報に記載
されたものが知れられている。この公報に記載のカメラ
用シャッタ装置は、露出用の開口部の周りに回動自在に
配置された複数のシャッタ羽根と、この複数のシャッタ
羽根を同期させて開口部を開閉あるいは絞るように連動
させる連動部材(開閉レバー)と、このシャッタ羽根の
一部に係合し所望の絞り位置にてその移動を規制する規
制部材等を備えている。すなわち、この従来のカメラ用
シャッタ装置は、カメラの本体側(鏡胴)に形成された
カム溝等にこの規制部材の一部を係合させ、規制部材の
位置を適宜調整することで、規制部材に係合するシャッ
タ羽根の位置を変化させ、所望の絞り口径となるように
規制するものである。
【0003】また、露出用の開口部を全開する全開位置
及び開口部を全閉する全閉位置にて、シャッタ羽根がそ
れ以上移動しないように規制するストッパを備えた従来
のカメラ用シャッタ装置としては、例えば、特開平11
−326989号公報に記載されたものが知られてい
る。この公報に記載のカメラ用シャッタ装置は、露出用
の開口部を有する基板(地板)に植設された支軸回りに
回動自在に配置されて開口部を開閉する複数のシャッタ
羽根と、この複数のシャッタ羽根を同期させて開口部を
開閉するように連動させる連動部材(リンク部材)と、
シャッタ羽根が開口部を全開する全開位置及び全閉する
全閉位置にてシャッタ羽根のそれ以上の移動を規制する
べく基板に設けられた開きストッパ及び閉じストッパ等
を備えている。すなわち、この従来のカメラ用シャッタ
装置は、連動部材によりシャッタ羽根が全開位置に達し
たときには、シャッタ羽根の移動を開きストッパにより
規制し、又、連動部材によりシャッタ羽根が全閉位置に
達したときには、シャッタ羽根の移動を閉じストッパに
より規制するものである。
【0004】さらに、上記のようなカメラ用シャッタ装
置において、シャッタ羽根と連動部材との間の連結部の
ガタツキを防止するべく付勢ばねを設けた従来のカメラ
用シャッタ装置としては、特開平11−326990号
公報に記載されたものが知られている。この公報に記載
のカメラ用シャッタ装置は、露出用の開口部を有する基
板(地板)に植設された支軸回りに回動自在に配置され
て開口部を開閉する複数のシャッタ羽根と、この複数の
シャッタ羽根を同期させて開口部を開閉するように連動
させる連動部材(リンク部材)と、シャッタ羽根を開き
方向に付勢するべくシャッタ羽根の一部と基板との間に
配置された付勢ばね等を備えている。すなわち、この従
来のカメラ用シャッタ装置は、付勢ばねによりシャッタ
羽根を常時開き方向に付勢することで、シャッタ羽根と
連動部材との連結部のガタツキを取り除いて、シャッタ
羽根に安定した動作を行なわせるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記所定の
絞り口径に規制する規制部材を備えたカメラ用シャッタ
装置においては、この規制部材が別個に独立して設けら
れているため、その分だけ部品点数が増加し、配置スペ
ースの確保、種々の取り付け機構等を要し、コストの増
加、装置の大型化等を招くという問題があった。
【0006】また、全開位置及び全閉位置の各々におい
て、シャッタ羽根の移動を規制するストッパを有するカ
メラ用シャッタ装置においては、全開位置にて作用する
ストッパと全閉位置にて作用するストッパとが別個に独
立して設けられているため、その分だけ部品点数が増加
しあるいは配置スペースの確保等を要し、上記同様にコ
ストの増加、装置の大型化等を招くという問題があっ
た。
【0007】さらに、シャッタ羽根と連動部材とのガタ
ツキを防止するべく付勢ばねを設けたカメラ用シャッタ
装置においては、この付勢ばねが、相対的に移動する基
板とシャッタ羽根との間に、すなわち、付勢ばねの一端
が基板に対して係止されかつ付勢ばねの他端がシャッタ
羽根の一部に係止されているため、シャッタ羽根が基板
に対して相対的に移動すると、シャッタ羽根の位置によ
って付勢ばねの付勢力が変動し、これにより、シャッタ
羽根の動作が安定し難く、又、駆動負荷が変動する等の
問題があった。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
成されたものであり、その目的とするところは、装置の
小型化、低コスト化、シャッタ羽根を付勢する付勢ばね
による付勢力の変動を防止できるカメラ用シャッタ装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のカメラ用シャッ
タ装置は、光を通過させる開口部を有する基板と、開口
部の開閉あるいは絞りを行なうべく基板に対して往復動
自在に配置された複数のシャッタ羽根と、基板に対して
回動自在に配置されかつ複数のシャッタ羽根を同期させ
て開口部の開閉あるいは絞りを行なうように連動させる
連動部材と、連動部材を駆動する駆動源とを備え、カメ
ラのシャッタ装置として用いられるカメラ用シャッタ装
置であって、上記連動部材は、複数のシャッタ羽根によ
る開口部の絞りを所定の口径に規制するべく、カメラの
本体側の一部に係合し得る口径規制用の係合部を有す
る、ことを特徴としている。この構成によれば、複数の
シャッタ羽根は、連動部材により同期して移動させられ
て、撮影の条件に応じた絞り口径となるように開口部を
絞る。この際に、連動部材に設けられた口径規制用の係
合部が、カメラの本体側の一部に係合することで、シャ
ッタ羽根の移動が規制され、開口部の絞りが所望の(最
適な)口径に規制される。
【0010】上記構成において、連動部材は、複数のシ
ャッタ羽根の各々を連結する連結部を有し、複数のシャ
ッタ羽根は、上記連結部にそれぞれ連結される被連結部
を有し、複数のシャッタ羽根の一部と上記連結部との間
に、それぞれお互いを近付けるように又は遠ざけるよう
に付勢する付勢ばねが配置されている、構成を採用する
ことができる。この構成によれば、相対的な移動をほと
んど生じない連動部材の連結部とシャッタ羽根の一部と
の間に、付勢ばねが配置されているため、シャッタ羽根
及び連動部材が回動しても、付勢ばねの付勢力はほとん
ど変化せず、初期設定の付勢力が保持される。したがっ
て、シャッタ羽根と連動部材との間のガタツキが確実に
防止されると共に、シャッタ羽根は安定した動作を行な
い、駆動負荷の変動等も防止される。尚、上記構成にお
いては、連結部として連結ピンあるいは連結孔を採用
し、かつ、被連結部として連結孔あるいは連結ピンを採
用することができる。
【0011】上記構成において、連結部は、複数のシャ
ッタ羽根が開口部を全開した全開位置及び全閉した全閉
位置にて、複数のシャッタ羽根の移動を規制するべく複
数のシャッタ羽根の一部にそれぞれ係合し得るストッパ
を兼ねる、構成を採用することができる。この構成によ
れば、連動部材に設けられた連結部(例えば、連結ピ
ン)が、シャッタ羽根の全開位置を規制するストッパと
して兼用され、又、シャッタ羽根の全閉位置を規制する
ストッパとして兼用される。すなわち、連結部が、シャ
ッタ羽根と連動部材との連結機能、シャッタ羽根の開き
方向のストッパ機能、シャッタ羽根の閉じ方向のストッ
パ機能という三つの機能を兼ね備えているため、その分
だけ部品点数を削減することができ、構造の簡略化、低
コスト化、装置の小型化等が可能になる。
【0012】また、上記連結部をストッパとして兼用す
る構成に代えて、複数のシャッタ羽根が開口部を全開し
た全開位置及び全閉した全閉位置にて、複数のシャッタ
羽根の移動を規制するべく連動部材の一部に係合し得る
ストッパを、基板に設ける、構成を採用することができ
る。この構成によれば、連動部材が所定の角度範囲(シ
ャッタ羽根の全開位置と全閉位置とに対応する回動角度
の範囲)を回動する際に、その回動の両端にて連動部材
の一部が基板に設けられたストッパに係合すると、シャ
ッタ羽根の全開位置にてその移動が規制され、又、シャ
ッタ羽根の全閉位置にてその移動が規制される。すなわ
ち、ストッパとしては、シャッタ羽根のそれぞれに対応
させてストッパを設ける必要はなく、構造の簡略化が行
なえるのは勿論のこと、シャッタ羽根を直接ストッパに
係合させることなくその移動を規制するため、シャッタ
羽根そのものに直接過度の衝撃力等が加わることはな
い。その結果、シャッタ羽根の変形等が防止される。
【0013】上記構成において、ストッパとしては、連
動部材の口径規制用の係合部を基板の外側に貫通させて
露出させる貫通孔の縁部を用いる、構成を採用すること
ができる。この構成によれば、連動部材が所定の角度範
囲(シャッタ羽根の全開位置と全閉位置とに対応する回
動角度の範囲)を回動する際に、その回動動作の一端に
て、連動部材の係合部が基板に設けられた貫通孔の一端
側の縁部に係合すると、シャッタ羽根の全開位置にてそ
の移動が規制され、又、その回動動作の他端にて、連動
部材の係合部が貫通孔の他端側の縁部に係合すると、シ
ャッタ羽根の全閉位置にてその移動が規制される。すな
わち、ストッパとして貫通孔を兼用するため、より一層
構造の簡略化が行なえ、かつ、上述同様にシャッタ羽根
を直接ストッパに係合させることなくその移動を規制す
るため、シャッタ羽根そのものに直接衝撃力等が加わる
ことはなく、シャッタ羽根の変形、バウンド現象等が防
止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて説明する。図1ないし図6は、本発明
に係るカメラ用シャッタ装置の一実施形態を示すもので
あり、図1は平面図、図2は断面図、図3(a),
(b)はシャッタ羽根を示す平面図、図3(c)は連動
部材を示す平面図、図4は駆動源を示す平面図、図5は
駆動源を示す断面図、図6は駆動源を示す周方向におけ
る展開断面図である。また、図7ないし図9は、図1な
いし図6に示すカメラ用シャッタ装置の動作を説明する
ための動作図であり、図7はシャッタ羽根が開口部を全
閉した状態を示す平面図、図8はシャッタ羽根により開
口部が所定の口径に絞られて規制された状態を示す平面
図、図9はシャッタ羽根が開口部を全開した状態を示す
平面図である。尚、上記図面の一部においては、説明の
便宜上、構成部品の一部を省略して表しており、又、構
成部品の一部において点線で示すべきところを実線にて
あるいは二点鎖線で示すべきところを実線にて表してい
る。
【0015】この実施形態に係るカメラ用シャッタ装置
は、図1、図2、及び図4に示すように、光を通過させ
る開口部10a,開口部20a,及び開口部30aをそ
れぞれ有する基板としての表地板10、羽根押え板2
0、及び裏地板30と、開口部10a,20a,30a
(特に、開口部20a,30a)の開閉あるいは絞りを
行なうべく表地板10に対して往復動自在に配置された
複数のシャッタ羽根40,50,60と、表地板10に
対して回動自在に配置され複数のシャッタ羽根を同期さ
せて開口部の開閉あるいは絞りを行なうように連動させ
る連動部材70と、この連動部材70を駆動する駆動源
としての電磁アクチュエータ80等を、その基本構成と
して備えている。
【0016】基板の一部をなす表地板10は、図1及び
図2に示すように、開口部10aを画定する円筒部1
1、この円筒部11の外周において径方向外側に向けて
伸長するように一体的に設けられた略円形のフランジ部
12等により形成されている。また、この円筒部11の
一端側の外周には、連動部材70を周方向に往復動自在
に案内する外周案内面11aが形成されており、この外
周案内面11aと直交するフランジ部12の一方の面に
は、連動部材70が回動軸L方向へ移動するのを規制す
るスラスト面12a、このスラスト面12aの径方向外
側の領域において垂直に突出して後述するシャッタ羽根
40,50,60を回動自在に支持する支軸13,1
4,15等が形成されている。尚、フランジ部12の他
方の(外側の)面には、配線等が印刷されたフレキシブ
ル回路基板Fが配置されている。
【0017】基板の一部をなす裏地板30は、図2に示
すように、その中央部において、光を通過させる開口部
30aを有する略円板状に形成されており、又、その一
部には、表地板10の支軸13,14,15あるいは連
動部材70の一部を受け入れる孔31あるいは肉抜き部
32が形成されている。そして、この裏地板30は、羽
根室Wを画定するように、表地板10に対して凹凸の嵌
め合い部及びねじ等を用いて嵌合及び締結されており、
この裏地板30と表地板10との間に、羽根押え板20
が挟持されている。
【0018】すなわち、羽根押え板20が表地板10の
一端側(図2中下側の端面)に接合されて、この羽根押
え板20の一方の面(図2中下側の面)と裏地板30の
内側の面(図2中上側の面)との間に羽根室Wが画定さ
れている。また、羽根押え板20は、フランジ部12と
平行に対向するように配置されており、その他方の面
(図2中上側の面)が、スラスト面12aと対向するス
ラスト面20bの役割をなすようになっている。これら
スラスト面12a,20b及び外周案内面11a等によ
り、連動部材70が回動自在に配置される空間Rが画定
されている。
【0019】複数のシャッタ羽根は、図1に示すよう
に、開口部20a,30aの周りにおいて周方向に略等
間隔(略120°間隔)に配置された支軸13,14,
15に対して回動自在に取り付けられた3枚の第1シャ
ッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、及び第3シャッ
タ羽根60により構成されている。これら第1シャッタ
羽根40及び第2シャッタ羽根50は、図3(a)に示
すように、支軸13,14にそれぞれ外嵌される嵌合孔
40a,50aと、被連結部としての長孔形状の連結孔
40b,50bと、後述する付勢ばね90のそれぞれの
一端91を係止する係止孔40c,50cと、開口部2
0a,30aを遮蔽する遮蔽部40d,50dと、自由
端側に形成された先端部40e,50e等を有した同一
の形状に形成されている。
【0020】また、第3シャッタ羽根60は、図3
(b)に示すように、前述の第1シャッタ羽根40及び
第2シャッタ羽根50よりも自由端側が若干大きく形成
され、支軸15に外嵌される嵌合孔60aと、被連結部
としての長孔形状の連結孔60bと、後述する付勢ばね
90の一端91を係止する係止孔60cと、開口部20
a,30aを遮蔽する遮蔽部60dと、自由端側に位置
する先端部60eと、この先端部60eのさらに外側に
位置する被検知部60f等により形成されている。尚、
被検知部60fは、フォトリフレクタ(フォトインタラ
プタ)等を用いた場合にあってシャッタ羽根の動作を検
知する際に光の反射部(遮光部)として用いられてい
る。
【0021】連動部材70は、図1及び図3(c)に示
すように、略円形をなす環状部71と、この環状部71
から径方向外側に向かって突出する係合部72と、環状
部71の他の位置において径方向外側に向かって突出す
るU字部73と、周方向において略等間隔(略120°
間隔)に配置され環状部71から図1及び図3(c)中
背後に向かって突出する連結部としての連結ピン74,
75,76等により形成されている。
【0022】この連動部材70は、図2に示すように、
その環状部71の内周面71aが円筒部11の外周案内
面11aに摺動自在に外嵌された状態で空間R内に配置
されており、そのU字部73の溝73aに対して電磁ア
クチュエータ80の駆動ピン81cが挿入され、ロータ
81が回動することにより回動軸L回りに所定の角度範
囲を往復動させられるようになっている。また、係合部
72は、図1及び図2に示すように、その先端部領域が
表地板10及び裏地板30の外周面に形成された貫通孔
17から外側に突出しており、カメラの本体側の一部、
例えば鏡胴内の規制ピンS(図8参照)に係合して、開
口部20a,30aの絞りを所定の口径に規制する口径
規制用の係合部として機能するようになっている。尚、
上記貫通孔17の長手方向にある両縁部17a,17b
は、図1に示すように、連動部材70が回動してその移
動端に達しても係合部72と接触しないように、連動部
材70の回動範囲よりも幅広く形成されている。
【0023】第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根
50、及び第3シャッタ羽根60は、それぞれの嵌合孔
40a,50a,60aが支軸13,14,15にそれ
ぞれ外嵌され、又、それぞれの連結孔40b,50b,
60bが連動部材70の連結ピン74,75,76にそ
れぞれ外嵌されている。したがって、連動部材70が電
磁アクチュエータ80により駆動されて回動すると、連
結ピン74及び連結孔40b、連結ピン75及び連結孔
50b、連結ピン76及び連結孔60bのそれぞれの連
結部及び被連結部を介して駆動力が伝えられ、第1シャ
ッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、第3シャッタ羽
根60は、それぞれ支軸13,14,15を中心として
所定の角度範囲を回動(揺動)させられるようになって
いる。
【0024】例えば、図1に示すように、第1シャッタ
羽根40、第2シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽
根60が開口部20a,30aを全閉した(全閉位置
の)状態から、連動部材70が時計回りに回転させられ
ると、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、
及び第3シャッタ羽根60はそれぞれ反時計回りに回転
して、開口部20a,30aを開放するように移動させ
られる。一方、この開放した状態から、連動部材70が
反時計回りに回転させられると、第1シャッタ羽根4
0、第2シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60
はそれぞれ時計回りに回転して、開口部20a,30a
を閉鎖するように移動させられる。
【0025】また、上記連動部材70に設けられた連結
ピン74,75,76は、上記第1シャッタ羽根40、
第2シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60がそ
れぞれ開口部20a,30aを全開した全開位置と全閉
した全閉位置にて、それぞれのシャッタ羽根40,5
0,60の移動を規制するストッパの役目を兼ねるよう
に配置されている。すなわち、全閉位置においては、図
1及び図7に示すように、第1シャッタ羽根40の自由
端側に位置する先端部40eの一側部40e´(一部)
が、第3シャッタ羽根60を連動させる連結ピン76の
外周面に当接して、第1シャッタ羽根40の移動が規制
され、第2シャッタ羽根50の自由端側に位置する先端
部50eの一側部50e´(一部)が、第1シャッタ羽
根40を連動させる連結ピン74の外周面に当接して、
第2シャッタ羽根50の移動が規制され、第3シャッタ
羽根60の自由端側に位置する先端部60eの一側部6
0e´(一部)が、第2シャッタ羽根50を連動させる
連結ピン75の外周面に当接して、第3シャッタ羽根6
0の移動が規制されるようになっている。
【0026】一方、全開位置においては、図9に示すよ
うに、第1シャッタ羽根40の自由端側に位置する先端
部40eの他側部40e´´(一部)が、第2シャッタ
羽根50を連動させる連結ピン75の外周面に当接し
て、第1シャッタ羽根40の移動が規制され、第2シャ
ッタ羽根50の自由端側に位置する先端部50eの他側
部50e´´(一部)が、第3シャッタ羽根60を連動
させる連結ピン76の外周面に当接して、第2シャッタ
羽根50の移動が規制され、第3シャッタ羽根60の自
由端側に位置する先端部60eの他側部60e´´(一
部)が、第1シャッタ羽根40を連動させる連結ピン7
4の外周面に当接して、第3シャッタ羽根60の移動が
規制されるようになっている。
【0027】基板としての表地板10の支軸13,1
4,15には、図1及び図2に示すように、それぞれ捩
りタイプの付勢ばね90が外嵌されており、その一端9
1が、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、
及び第3シャッタ羽根60の係止孔40c,50c,6
0cにそれぞれ係止され、かつ、その他端92が、連動
部材70の連結ピン74,75,76の外周面にそれぞ
れ係止されている。したがって、これら付勢ばね90に
より、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、
及び第3シャッタ羽根60はそれぞれ時計回りに回転す
るように付勢されて、連結ピン74、連結ピン75、及
び連結ピン76(すなわち連動部材70)にそれぞれ近
づくように付勢されている。
【0028】すなわち、第1シャッタ羽根40、第2シ
ャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60と連動部材
70とが回動動作を行なっても、係止孔40cと連結ピ
ン74との相対的な位置関係、係止孔50cと連結ピン
75との相対的な位置関係、及び係止孔60cと連結ピ
ン76との相対的な位置関係はほとんど変化しないの
で、付勢ばね90の付勢力が変動することはなく、初期
設定の付勢力が維持されることになる。
【0029】その結果、第1シャッタ羽根40、第2シ
ャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60と連動部材
70との間のガタツキが確実に防止されるのは勿論のこ
と、付勢力の変動を生じないことから、第1シャッタ羽
根40、第2シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根
60は安定してスムーズに作動するようになり、又、駆
動源である電磁アクチュエータ80の駆動力に拮抗する
駆動負荷の変動が防止され、安定した駆動動作が行なわ
れる。また、この実施形態においては、連動部材70の
連結部として連結ピン74,75,76を採用し、複数
のシャッタ羽根40,50,60の被連結部として長孔
形状の連結孔40b,50b,60bを採用しているこ
とから、連動部材70の径方向における幅狭化及び小型
化が行なえると共に、複数のシャッタ羽根40,50,
60及び連動部材70の配置の自由度が増加する。
【0030】尚、この実施形態においては、付勢ばね9
0として、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根5
0、及び第3シャッタ羽根60のそれぞれと連動部材7
0とを、お互いに近付けるように付勢するものを採用し
たが、両者をお互いに遠ざけるように付勢する付勢ばね
を採用することも可能である。また、この実施形態にお
いては、連動部材70の連結部として連結ピン74,7
5,76を採用し、複数のシャッタ羽根40,50,6
0の被連結部として連結孔40b,50b,60bを採
用したが、逆に連動部材70の連結部として連結孔を採
用し、複数のシャッタ羽根40,50,60の被連結部
として連結ピンを採用することも可能である。
【0031】駆動源としての電磁アクチュエータ80
は、図4ないし図6に示すように、所定の角度範囲に亘
って回動自在に配置されたロータ81と、通電により電
磁力を発生させるための励磁用のコイル82,83と、
磁路を形成するべくロータ81の周りに配置されたヨー
ク84,85と、これらヨーク84及びヨーク85を連
結する連結ヨーク86等により構成されている。
【0032】ロータ81は、その中央部に嵌合孔81a
を有する略円柱形状のロータ本体81bと、このロータ
本体81bから突出して形成された駆動ピン81cとに
より形成されている。そして、その嵌合孔81aが表地
板10から突出して形成された支軸16に回動自在に外
嵌されて支持され、その駆動ピン81cが連動部材70
のU字部73(溝73a)に回動自在に嵌合されてい
る。また、このロータ81のロータ本体81bは、回動
中心軸を通る所定の平面を境としてN極とS極とに着磁
されている。
【0033】ヨーク84及びヨーク85は、図4及び図
6に示すように、それぞれロータ81の周りに所定間隔
を空けて位置付けられた円弧部84a,85aと、これ
ら円弧部84a,85aの下端にて結合され図6中水平
方向に伸長する基底部84b,85bと、これら基底部
84b,85bの他端側から直立する連結部84c,8
5cとにより形成されている。
【0034】コイル82及びコイル83は、図4及び図
6に示すように、断面略矩形形状のボビン87,88に
それぞれ巻回されており、これらボビン87,88は、
その矩形孔87a,88aに対してヨーク84,85の
連結部84c,85cがそれぞれ嵌合されることで、ヨ
ーク84,85上にそれぞれ保持されている。そして、
これらヨーク84,85は、上方からカバー89により
覆われると共に、このカバー89の押し付け部89a,
89bにより表地板10の上面(図6中の上側の面)に
押し付けられて挟持されている。
【0035】また、カバー89の外側には、連結ヨーク
86が配置されており、この連結ヨーク86の連結部8
6a,86bが、カバー89の貫通孔89c,89dを
通して、それぞれボビン87,88の矩形孔87a,8
8aに嵌合され、ヨーク84の連結部84c及びヨーク
85の連結部85cとそれぞれ連結されている。これに
より、ヨーク84及びヨーク85が連結ヨーク86を介
して一つの連続した磁路として形成されている。尚、カ
バー89は、締付ねじ100等により表地板10に固着
されている。
【0036】また、ヨーク84,85の近傍の適当な位
置に、磁性部材を配置してもよい。この場合、コイル8
2,83に通電しない非通電時すなわち休止状態におい
て、ロータ81を図1及び図4中の反時計回りに回転さ
せるように、すなわち、連動部材70を反時計回りに回
転させて、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根5
0、及び第3シャッタ羽根60が開口部20a,30a
を閉鎖した位置に保持されるように、磁気的な反時計回
りの回転付勢力を、ヨークだけの場合に比べて強くする
ことができる。
【0037】上記構成において、コイル82,83に所
定方向の電流が流され、この電流値が徐々に増加させら
れると、発生した電磁力が休止状態で作用する磁気的付
勢力に打ち勝った時点で、ロータ81が図1及び図4中
時計回りに回転し始め、駆動ピン81c及びU字部73
を介して、連動部材70が図1及び図4中時計回りに回
転し始める。これにより、第1シャッタ羽根40、第2
シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60は、それ
ぞれ支軸13,14,15を中心として、開口部20
a,30aから遠ざかる方向に反時計回りに回転する。
そして、最大限移動した時点で、開口部20a,30a
を完全に開放する全開位置に達することになる。この
時、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、及
び第3シャッタ羽根60は、その先端部40e,50
e,60eがそれぞれ連結ピン75,76,74に当接
して、それ以上の移動が規制される。
【0038】一方、コイル82,83に逆向きの電流を
流すと、ロータ81は図1及び図4中反時計回りに回転
し始め、駆動ピン81c及びU字部73(溝73a)を
介して、連動部材70が図1及び図4中反時計回りに回
転し始める。これにより、第1シャッタ羽根40、第2
シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60は、それ
ぞれ支軸13,14,15を中心として、開口部20
a,30aに近づく方向に時計回りに回転する。そし
て、最大限移動した時点で、開口部20a,30aを完
全に閉鎖する全閉位置に達し、休止位置に復帰すること
になる。この時、第1シャッタ羽根40、第2シャッタ
羽根50、及び第3シャッタ羽根60は、その先端部4
0e,50e,60eがそれぞれ連結ピン76,74,
75に当接して、それ以上の移動が規制される。尚、上
記の開閉動作において、ロータ81の回転速度及び開放
による露出時間は、コイル82,83に流す電流量及び
通電時間をそれぞれ制御することにより適宜所望の値に
制御される。
【0039】次に、上記実施形態に係るカメラ用シャッ
タ装置が、カメラの本体側である鏡胴内に配置されて適
用される場合の動作について、図7ないし図9を参照し
つつ説明する。ここで、カメラの鏡胴内には、その繰り
出し位置に応じて、撮影の際に最適な絞りとなるよう
に、絞り口径を規制する規制ピンSが周方向の所定位置
に位置付けられる。
【0040】先ず、電磁アクチュエータ80のコイル8
2,83に電流が流されない非通電の状態において、図
7に示すように、ロータ81は初期の磁気的付勢力によ
り反時計回りに回転するように付勢されている。すなわ
ち、駆動ピン81c及びU字部73を介して、連動部材
70は反時計回りの移動端まで回転した状態で保持され
ている。したがって、この状態で、第1シャッタ羽根4
0、第2シャッタ羽根50、及び第3シャッタ羽根60
は、連結ピン74,75,76及び連結孔40b,50
b,60bを介して時計回りに回転し、開口部20a,
30aを閉鎖した全閉位置に位置すると共に、それぞれ
の先端部40e,50e,60e(一側部40e´,5
0e´,60e´)が連結ピン76,74,75にそれ
ぞれ当接してそれ以上の移動が規制された状態にある。
【0041】続いて、鏡胴が所定の繰り出し位置まで移
動した状態で、撮影者がレリーズ動作を行なうと、先
ず、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対し
て所定方向にかつ所定量の電流が流されてロータ81が
時計回りに回転する。すると、連動部材70が時計回り
に回転させられて、図7に示すような全閉位置にある第
1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、及び第3
シャッタ羽根60は、連結ピン74,75,76及び連
結孔40b,50b,60bを介して時計回りに回転し
始める。そして、連動部材70が所定角度回転したとこ
ろで、図8に示すように、その係合部72が鏡胴内の規
制ピンSに係合して、連動部材70のそれ以上の回転が
規制される。これにより、開口部20a,30aは所定
の(撮影条件に応じた最適な)絞り口径に規制されるこ
とになる。
【0042】そして、所定の時間(露出時間)を経過し
た後、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対
して逆向きでかつ所定量の電流が流されて、ロータ81
が反時計回り(逆回り)に回転することにより、連動部
材70は反時計回りに回転して、図7に示すように、第
1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、及び第3
シャッタ羽根60は、再び開口部20a,30aを閉鎖
した位置(全閉位置)に迅速に移動する。これにより、
露出動作が終了して、被写体の撮影が完了することにな
る。
【0043】一方、撮影条件により、鏡胴内の規制ピン
Sが、第1シャッタ羽根40,第2シャッタ羽根50,
及び第3シャッタ羽根60により開口部20a,30a
が開放された全開位置にて係合部72と係合する位置、
あるいは、全開位置にても係合部72と係合しない位置
にあるとき、撮影者がレリーズ動作を行なうと、先ず、
電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対して所
定方向にかつ所定量の電流が流されてロータ81が時計
回りに回転し、連動部材70が時計回りに回転させられ
る。そして、図9に示すように、第1シャッタ羽根4
0,第2シャッタ羽根50,及び第3シャッタ羽根60
は、連結ピン74,75,76及び連結孔40b,50
b,60bを介して、開口部20a,30aを開放する
全開位置まで回転する。と同時に、それぞれの先端部4
0e,50e,60e(他側部40e´´,50e´
´,60e´´)が連結ピン75,76,74にそれぞ
れ当接して、それ以上の移動が規制された状態となる。
【0044】そして、所定の時間(露出時間)を経過し
た後、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対
して逆向きでかつ所定量の電流が流されて、ロータ81
が反時計回り(逆回り)に回転することにより、連動部
材70は反時計回りに回転して、図7に示すように、第
1シャッタ羽根40、第2シャッタ羽根50、及び第3
シャッタ羽根60は、再び開口部20a,30aを閉鎖
した位置(全閉位置)に迅速に移動する。これにより、
露出動作が終了して、被写体の撮影が完了することにな
る。
【0045】図10ないし図12は、本発明に係るカメ
ラ用シャッタ装置の他の実施形態を示すものであり、こ
の実施形態では、全開位置及び全閉位置における複数の
シャッタ羽根の移動を規制するストッパ及びそれに伴な
うシャッタ羽根の形状をそれぞれ変更した以外は、前述
の実施形態と同様である。したがって、ここでは、変更
した内容についてのみ説明する。尚、図10(a)は基
板としての表地板10及び裏地板30に形成された貫通
孔170を示す側面図、図10(b),(c)は複数の
シャッタ羽根400,500,600を示す平面図、図
11はシャッタ羽根が開口部を全閉した状態を示す平面
図、図12はシャッタ羽根が開口部を全開した状態を示
す平面図である。
【0046】この実施形態に係るカメラ用シャッタ装置
においては、図10(a)に示すように、連動部材70
の係合部72を外側に貫通させて露出させる貫通孔17
0は、基板としての表地板10及び裏地板30において
長尺な矩形形状に形成されており、係合部72の移動範
囲を所定の角度範囲に規制している。すなわち、貫通孔
170の一方の縁部170aは、複数のシャッタ羽根4
00,500,600が開口部20a,30aを全開し
た全開位置にて、シャッタ羽根のそれ以上の移動を規制
するべく連動部材70の一部(一側部72a)に係合す
るストッパをなしており、又、貫通孔170の他方の縁
部170bは、複数のシャッタ羽根400,500,6
00が開口部20a,30aを全閉した全閉位置にて、
シャッタ羽根のそれ以上の移動を規制するべく連動部材
70の一部(他側部72b)に係合するストッパをなし
ている。
【0047】第1シャッタ羽根400及び第2シャッタ
羽根500は、図10(b)に示すように、支軸13,
14にそれぞれ外嵌される嵌合孔400a,500a
と、被連結部としての長孔形状の連結孔400b,50
0bと、付勢ばね90のそれぞれの一端91を係止する
係止孔400c,500cと、開口部20a,30aを
遮蔽する遮蔽部400d,500d等を有した同一の形
状に形成されている。すなわち、これら第1シャッタ羽
根400及び第2シャッタ羽根500は、前述のシャッ
タ羽根40,50の先端部40e,50eに相当する部
分が削除された輪郭に形成され、より軽量化されてい
る。
【0048】また、第3シャッタ羽根600は、図10
(c)に示すように、支軸15に外嵌される嵌合孔60
0aと、被連結部としての長孔形状の連結孔600b
と、付勢ばね90の一端91を係止する係止孔600c
と、開口部20a,30aを遮蔽する遮蔽部600d
と、自由端側において細長く伸長する被検知部600f
等により形成されている。すなわち、前述のシャッタ羽
根60の先端部60e及び被検知部60fに相当する部
分が幅狭に形成され、より軽量化されている。
【0049】上記構成において、コイル82,83に所
定方向の電流が流され、この電流値が徐々に増加させら
れると、発生した電磁力が休止状態で作用する磁気的付
勢力に打ち勝った時点で、ロータ81が図11及び図1
2中時計回りに回転し始め、駆動ピン81c及びU字部
73を介して、連動部材70が図11及び図12中時計
回りに回転し始める。これにより、第1シャッタ羽根4
00、第2シャッタ羽根500、及び第3シャッタ羽根
600は、それぞれ支軸13,14,15を中心とし
て、開口部20a,30aから遠ざかる方向に反時計回
りに回転する。そして、連動部材70が図10中R1方
向に最大限移動して、係合部72の一側部72aが貫通
孔170の一方の縁部170aに係合した時点で、第1
シャッタ羽根400、第2シャッタ羽根500、及び第
3シャッタ羽根600は、それ以上の移動が規制され、
この時、開口部20a,30aを完全に開放する全開位
置に達することになる。
【0050】一方、コイル82,83に逆向きの電流を
流すと、ロータ81は図11及び図12中反時計回りに
回転し始め、駆動ピン81c及びU字部73(溝73
a)を介して、連動部材70が図11及び図12中反時
計回りに回転し始める。これにより、第1シャッタ羽根
400、第2シャッタ羽根500、及び第3シャッタ羽
根600は、それぞれ支軸13,14,15を中心とし
て、開口部20a,30aに近づく方向に時計回りに回
転する。そして、連動部材70が図10中R2方向に最
大限移動して、係合部72の他側部72bが貫通孔17
0の他方の縁部170bに係合した時点で、第1シャッ
タ羽根400、第2シャッタ羽根500、及び第3シャ
ッタ羽根600は、それ以上の移動が規制され、この
時、開口部20a,30aを完全に閉鎖する全閉位置
(休止位置)に達することになる。
【0051】この実施形態においては、第1シャッタ羽
根400、第2シャッタ羽根500、及び第3シャッタ
羽根600が、直接ストッパに当接してそれらの移動が
規制されるのではなく、連動部材70の係合部72と貫
通孔170の縁部170a,170bとを介して行なわ
れる。したがって、シャッタ羽根400,500,60
0が衝突の衝撃等により変形することもなく、又、シャ
ッタ羽根の衝突によるバウンド現象も防止できる。ま
た、前述実施形態のように、連結ピン74,75,76
に係合させる部分が不要となるため、その分だけシャッ
タ羽根を小さくでき、それ故に軽量化を行なうことがで
きる。したがって、シャッタ羽根そのものの慣性質量を
低減でき、それ故に移動する際の応答性を向上させるこ
とができ、迅速な動作を確実に行なわせることができ
る。
【0052】次に、上記実施形態に係るカメラ用シャッ
タ装置が、カメラの本体側である鏡胴内に配置されて適
用される場合の動作について、図11及び図12を参照
しつつ説明する。ここで、カメラの鏡胴内には、その繰
り出し位置に応じて、撮影の際に最適な絞りとなるよう
に、絞り口径を規制する規制ピンSが周方向の所定位置
に位置付けられる。
【0053】先ず、電磁アクチュエータ80のコイル8
2,83に電流が流されない非通電の状態において、図
11に示すように、ロータ81は初期の磁気的付勢力に
より反時計回りに回転するように付勢されている。すな
わち、駆動ピン81c及びU字部73を介して、連動部
材70は反時計回りの移動端まで回転した状態で保持さ
れている。したがって、この状態で、第1シャッタ羽根
400、第2シャッタ羽根500、及び第3シャッタ羽
根600は、連結ピン74,75,76及び連結孔40
0b,500b,600bを介して時計回りに回転し、
開口部20a,30aを閉鎖した全閉位置に位置すると
共に、連動部材70の係合部72(他側部72b)が貫
通孔170の縁部170bに当接して、それ以上の移動
が規制された状態にある。
【0054】続いて、鏡胴が所定の繰り出し位置まで移
動した状態で、撮影者がレリーズ動作を行なうと、先
ず、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対し
て所定方向にかつ所定量の電流が流されてロータ81が
時計回りに回転する。すると、連動部材70が時計回り
に回転させられて、図11に示すような全閉位置にある
第1シャッタ羽根400、第2シャッタ羽根500、及
び第3シャッタ羽根600は、連結ピン74,75,7
6及び連結孔400b,500b,600bを介して時
計回りに回転し始める。そして、連動部材70が所定角
度回転したところで、その係合部72が鏡胴内の規制ピ
ンSに係合して、連動部材70のそれ以上の回転が規制
される。これにより、開口部20a,30aは所定の
(撮影条件に応じた最適な)絞り口径に規制されること
になる。
【0055】そして、所定の時間(露出時間)を経過し
た後、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対
して逆向きでかつ所定量の電流が流されて、ロータ81
が反時計回り(逆回り)に回転することにより、連動部
材70は反時計回りに回転してその係合部72(他側部
72b)が貫通孔170の縁部170bに当接し、図1
1に示すように、第1シャッタ羽根400、第2シャッ
タ羽根500、及び第3シャッタ羽根600は、迅速に
移動して再び開口部20a,30aを閉鎖した位置(全
閉位置)に位置付けられる(規制される)。これによ
り、露出動作が終了して、被写体の撮影が完了すること
になる。
【0056】一方、撮影条件により、鏡胴内の規制ピン
Sが、第1シャッタ羽根400,第2シャッタ羽根50
0,及び第3シャッタ羽根600により開口部20a,
30aが開放された全開位置にて係合部72と係合する
位置、あるいは、全開位置にても係合部72と係合しな
い位置にあるとき、撮影者がレリーズ動作を行なうと、
先ず、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対
して所定方向にかつ所定量の電流が流されてロータ81
が時計回りに回転し、連動部材70が時計回りに回転さ
せられる。そして、図12に示すように、第1シャッタ
羽根400,第2シャッタ羽根500,及び第3シャッ
タ羽根600は、連結ピン74,75,76及び連結孔
400b,500b,600bを介して、開口部20
a,30aを開放する全開位置まで回転する。と同時
に、連動部材70の係合部72(一側部72a)が貫通
孔170の縁部170aに当接して、それ以上の移動が
規制された状態となる。
【0057】そして、所定の時間(露出時間)を経過し
た後、電磁アクチュエータ80のコイル82,83に対
して逆向きでかつ所定量の電流が流されて、ロータ81
が反時計回り(逆回り)に回転することにより、連動部
材70は反時計回りに回転してその係合部72(他側部
72b)が貫通孔170の縁部170bに当接し、図1
1に示すように、第1シャッタ羽根400、第2シャッ
タ羽根500、及び第3シャッタ羽根600は、迅速に
移動して再び開口部20a,30aを閉鎖した位置(全
閉位置)に位置付けられる(規制される)。これによ
り、露出動作が終了して、被写体の撮影が完了すること
になる。
【0058】以上述べた実施形態においては、複数のシ
ャッタ羽根として、3枚のシャッタ羽根40,50,6
0(400,500,600)を採用したが、これに限
定されるものではなく、2枚、4枚あるいは5枚等のシ
ャッタ羽根を採用したものにおいても、本発明を適用す
ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のカメラ用シ
ャッタ装置によれば、光を通過させる開口部を所定の絞
り口径に規制するために、複数のシャッタ羽根を同期さ
せて開口部の開閉あるいは絞りを行なうように連動させ
る連動部材に対して、カメラの本体側の一部に係合し得
る口径規制用の係合部を設けたことにより、従来のよう
な専用の規制部材が不要になり、部品点数の削減等によ
る装置の低コスト化、小型化等を行なうことができる。
【0060】また、連動部材とシャッタ羽根との間のガ
タツキ等を防止するための付勢ばねを、シャッタ羽根の
一部と連動部材の一部(連結部)との間に配置したこと
により、シャッタ羽根及び連動部材が回動しても、付勢
ばねの付勢力はほとんど変化せず、初期設定の付勢力を
保持させることができる。したがって、シャッタ羽根と
連動部材との間のガタツキが確実に防止されるのは勿論
のこと、シャッタ羽根の動作の安定化、駆動源における
駆動負荷の安定化等を行なうことができる。また、連動
部材とシャッタ羽根とを連結する連結部に、開口部を全
開した全開位置及び全閉した全閉位置でのシャッタ羽根
の移動を規制するストッパの役割を兼ねさせることによ
り、その分だけ部品点数を削減することができ、構造の
簡略化、低コスト化、装置の小型化等を行なうことがで
きる。
【0061】また、開口部を全開した全開位置及び全閉
した全閉位置にてシャッタ羽根の移動を規制するストッ
パを、基板の一部に設けて連動部材の一部に係合し得る
ようにすることにより、シャッタ羽根のそれぞれに対応
させてストッパを設ける必要はなく、構造の簡略化が行
なえるのは勿論のこと、シャッタ羽根そのものに直接衝
撃力等が加わらないため、シャッタ羽根の変形等を防止
でき、又、シャッタ羽根の衝突によるバウンド現象等も
防止できる。さらに、ストッパとして、連動部材の口径
規制用の係合部を基板の外側に貫通させて露出させる貫
通孔の縁部を用いることにより、より一層構造の簡略化
を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用シャッタ装置の一実施形
態を示す平面図である。
【図2】図1に示すカメラ用シャッタ装置の側断面図で
ある。
【図3】図1に示すカメラ用シャッタ装置の構成部品を
示すものであり、(a)及び(b)はシャッタ羽根の平
面図、(c)は連動部材の平面図である。
【図4】図1に示すカメラ用シャッタ装置の駆動源を示
す平面図である。
【図5】図4に示す駆動源の部分の側断面図である。
【図6】図4に示す駆動源の部分を周方向に展開して示
した展開側断面図である。
【図7】シャッタ羽根が開口部を閉鎖した全閉位置にあ
る状態を示す動作図である。
【図8】シャッタ羽根が開口部を所定の口径に開放して
絞り口径が規制された状態を示す動作図である。
【図9】シャッタ羽根が開口部を開放した全開位置にあ
る状態を示す動作図である。
【図10】本発明に係るカメラ用シャッタ装置の他の実
施形態を示すものであり、(a)は連動部材の係合部を
突出させる貫通孔の部分を示した一部側面図、(b)及
び(c)はシャッタ羽根の平面図である。
【図11】図10に示すシャッタ羽根が開口部を閉鎖し
た全閉位置にある状態を示す動作図である。
【図12】図10に示すシャッタ羽根が開口部を開放し
た全開位置にある状態を示す動作図である。
【符号の説明】 10 表地板(基板) 11a 開口部 13,14,15 支軸 20 羽根押え板(基板) 20a 開口部 30 裏地板(基板) 30a 開口部 40 第1シャッタ羽根 40b 連結孔(被連結部)、40c 係止孔(一部) 50 第2シャッタ羽根 50b 連結孔(被連結部)、50c 係止孔(一部) 60 第3シャッタ羽根 60b 連結孔(被連結部)、60c 係止孔(一部) 70 連動部材 72 口径規制用の係合部 73 U字部 74,75,76 連結ピン(連結部、ストッパ) 80 電磁アクチュエータ(駆動源) 81 ロータ 81c 駆動ピン 82,83 コイル 84,85 ヨーク 86 連結ヨーク 87,88 ボビン 89 カバー 90 付勢ばね 91 一端 92 他端 170 貫通孔 170a 縁部(ストッパ)、 170b 縁部(スト
ッパ) 400 第1シャッタ羽根 400b 連結孔(被連結部)、400c 係止孔(一
部) 500 第2シャッタ羽根 500b 連結孔(被連結部)、500c 係止孔(一
部) 600 第3シャッタ羽根 600b 連結孔(被連結部)、600c 係止孔(一
部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を通過させる開口部を有する基板と、
    開口部の開閉あるいは絞りを行なうべく基板に対して往
    復動自在に配置された複数のシャッタ羽根と、基板に対
    して回動自在に配置されかつ複数のシャッタ羽根を同期
    させて開口部の開閉あるいは絞りを行なうように連動さ
    せる連動部材と、連動部材を駆動する駆動源とを備え、
    カメラのシャッタ装置として用いられるカメラ用シャッ
    タ装置であって、 前記連動部材は、前記複数のシャッタ羽根による前記開
    口部の絞りを所定の口径に規制するべく、カメラの本体
    側の一部に係合し得る口径規制用の係合部を有する、こ
    とを特徴とするカメラ用シャッタ装置。
  2. 【請求項2】 前記連動部材は、前記複数のシャッタ羽
    根の各々を連結する連結部を有し、 前記複数のシャッタ羽根は、前記連結部にそれぞれ連結
    される被連結部を有し、 前記複数のシャッタ羽根の一部と前記連結部との間に
    は、それぞれお互いを近付けるように又は遠ざけるよう
    に付勢する付勢ばねが配置されている、ことを特徴とす
    る請求項1記載のカメラ用シャッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記連結部は、前記複数のシャッタ羽根
    が前記開口部を全開した全開位置及び全閉した全閉位置
    にて、前記複数のシャッタ羽根の移動を規制するべく前
    記複数のシャッタ羽根の一部にそれぞれ係合し得るスト
    ッパを兼ねる、ことを特徴とする請求項2記載のカメラ
    用シャッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記基板は、前記複数のシャッタ羽根が
    前記開口部を全開した全開位置及び全閉した全閉位置に
    て、前記複数のシャッタ羽根の移動を規制するべく前記
    連動部材の一部に係合し得るストッパを有する、ことを
    特徴とする請求項1又は2記載のカメラ用シャッタ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ストッパは、前記連動部材の係合部
    を前記基板の外側に貫通させて露出させる貫通孔の縁部
    として形成されている、ことを特徴とする請求項4記載
    のカメラ用シャッタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101209955B1 (ko) 2008-10-14 2012-12-07 세이코 프레시죤 가부시키가이샤 블레이드 구동 장치 및 광학 기기
JP2014197137A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 日本電産コパル株式会社 カメラ用羽根駆動機構

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