JP2001290032A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents
光ファイバの製造方法Info
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Abstract
れ、糸径変動が小さい光ファイバを得ることができる光
ファイバの製造方法を提供する。 【解決手段】加熱媒体として135℃での蒸気圧が10
0kPa以下である液体を用い、光ファイバを、前記加
熱媒体中を通過させることにより光ファイバを加熱する
加熱工程を有する光ファイバの製造方法。
Description
法に関する。
イバに対して大口径、安価、および端面加工や取り扱い
の容易性などの長所を有しており、ライティング、セン
サー、通信用としてOA,FA機器間配線などの分野で
使用されている。
の大部分はポリメタクリル酸メチルを芯材料とした芯鞘
構造の光ファイバであり、その工業的製造プロセスとし
ては、複合ノズルを用いて芯材ポリマーと鞘材ポリマー
を同心円状に配置し、溶融複合紡糸することでファイバ
状に賦形し、次いで機械的特性を向上させることを目的
として加熱下で延伸処理を行うのが一般的である。
プロセスにおいては、これまでにさまざまな提案がなさ
れており、延伸工程についてもファイバ径斑の低減、機
械特性の向上、各種特性の均質化の観点から多くの提案
がなされている。例えば特開昭63−289707号公
報では赤外線加熱による延伸方法、特開昭63−303
304号公報では炉内での延伸領域の固定化と、炉内滞
在時間の適正化を行う方法、特開平2−68503号公
報では炉出口で冷却風を巻き込む方法、特開平5−11
128号公報では加熱炉中の加熱気体の流線変更により
ファイバとの熱交換を促進する方法がそれぞれ開示され
ている。
ような方法をもってしても、得られた光ファイバの糸径
の変動が大きく、伝送特性や機械特性等の特性やその均
質性は十分でなく不満が残るものであった。
びその均質性に優れ、糸径変動が小さい光ファイバを得
ることができる光ファイバの製造方法を提供することに
ある。
体として135℃での蒸気圧が100kPa以下である
液体を用い、光ファイバを、前記加熱媒体中を通過させ
ることにより光ファイバを加熱する加熱工程を有する光
ファイバの製造方法にある。
する。本発明においてプラスチック光ファイバ(以下適
宜単に「光ファイバ」という)は、光伝送に寄与する部
分がプラスチックにより構成されている光ファイバであ
ればよく、芯鞘構造のSI型や、屈折率分布を有するG
I型、階段状の屈折率分布を有するもの等、その断面に
おいていかなる屈折率プロファイルを有していてもよ
い。また、このような屈折率プロファイルを有する島
部、または芯のみからなり屈折率分布を有さない島部の
複数個を、共通の海材により互いに隔てられた状態で集
合させて形成されるマルチコア光ファイバであってもよ
い。
特に限定されるものではなく公知のものを用いることが
できるが、溶融紡糸によりファイバ状に賦形できるもの
を使用することが好ましい。SI型光ファイバを製造す
る場合、伝送特性に優れたファイバを得るためには、芯
材としてメタクリル酸メチルを70重量%以上含む重合
体を用いることが好ましく、特に、メタクリル酸メチル
を95重量%以上含む重合体を芯材として使用し、鞘材
としてフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重
合体あるいは、フッ素化(メタ)アクリレート/メタク
リル酸メチル共重合体を用いることが好ましい。
屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ、又はマル
チコア光ファイバ等の外周部にフッ化ビニリデン/テト
ラフルオロエチレン共重合体、フッ素化(メタ)アクリ
レート/メタクリル酸メチル共重合体、ポリフッ化ビニ
リデンとポリメタクリル酸メチルのブレンドポリマー、
ポリメタクリル酸メチル、またはポリカーボネート等の
プラスチック材料からなる保護層を形成することも可能
である。
り得ることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。
加熱する加熱工程において、加熱媒体として135℃で
の蒸気圧が100kPa以下である液体を用いる。加熱
媒体として液体を用いることにより、光ファイバへの熱
伝達の効率が向上するため、光ファイバを急速かつ均一
に昇温することができる。そのため、加熱工程における
光ファイバの温度斑が抑制されるため、糸径変動が小さ
く、伝送特性や機械特性、およびその均質性に優れた光
ファイバを得ることができる。また、加熱媒体の135
℃での蒸気圧が100kPa以下であるため、加熱媒体
の温度を大気圧下において光ファイバを十分に加熱可能
な温度まで容易に上げることができ、加熱媒体の蒸発に
よる加熱工程における加熱媒体の損失を防ぐことができ
る。
伝送特性や機械特性の低下を防ぐため、加熱媒体として
は、光ファイバの最外層を溶解または膨潤させにくいも
のを用いることが好ましい。そのため、加熱媒体を加熱
工程における加熱媒体の温度と同じ温度に加熱し、この
中に加熱工程を通過させる光ファイバを10分間浸漬し
たとき、浸漬前後の光ファイバの重量の変化が−3%〜
3%の範囲内となるように加熱媒体を選択することが好
ましく、−1%〜1%の範囲内となるように加熱媒体を
選択することがより好ましい。
チレングリコール、ポリジメチルシロキサン、各種シリ
コン系またはフッ素系のオイルなどが挙げられる。
記のような加熱媒体を満たし、加熱炉の前後にニップロ
ーラーなどの光ファイバを走行させる公知の駆動装置を
設け、加熱炉内の加熱媒体中に光ファイバを通過させ
る。加熱工程においては、光ファイバの供給速度をVi
n、引き取り速度をVoutとしたとき、Vout>V
inとすることにより光ファイバを延伸することがで
き、Vout=Vinとすることにより光ファイバを定
長状態に保つことができ、Vout<Vinとすること
により光ファイバを緩和させることができる。本発明に
おいては加熱工程において光ファイバを延伸すると、延
伸による糸径斑の増大を著しく低減することができるた
め、好ましい。
動装置の速度を適当な値に設定することにより変更可能
である。Vout及びVinは、加熱処理を行う光ファ
イバの材料や構造等により適宜設定されるが、メタクリ
ル酸メチルを70重量%以上含む光ファイバを加熱処理
する場合は、0.5≦Vout/Vin≦3とすること
が好ましい。
体中に光ファイバを通過させる時間などは、加熱処理を
行う光ファイバに応じて適宜設定される。
る駆動装置から光ファイバが脱落したり、光ファイバが
駆動装置に巻き付いたりすることを防ぐため、加熱工程
を通過した光ファイバから加熱媒体を除去することが好
ましい。除去方法としては、光ファイバを液体中で洗浄
したり、光ファイバに不活性な気体を吹き付ける方法な
どが挙げられる。加熱媒体の分離回収が容易であること
から、気体を吹き付ける方法が好ましい。特に光ファイ
バの最外層がフッ素を含有する樹脂から構成される場
合、フッ素原子に起因する撥水性や撥油性により、加熱
媒体を容易に除去することができる。気体としては、空
気、窒素等が好ましく用いられる。加熱媒体の除去に際
して、光ファイバが熱による影響を受け、特性を低下さ
せることを防ぐため、加熱媒体の除去に用いる液体や気
体の温度は100℃以下とすることが好ましい。
体的に説明する。
バの評価方法は下記の通りである。
135℃での蒸気圧を測定した。
化]光ファイバを30cmの長さに切断し、これを直径
5cmのかせ巻きにし、このかせ巻きの光ファイバに5
0gの重りを取りつけ、光ファイバを加熱した際の加熱
媒体の温度と同じ温度に設定した加熱媒体中に10分間
浸漬した。
径を1cm毎に測定し、採取したデータから光ファイバ
の平均径と糸径変動を求めた。
により、励振NA0.1、波長650nmの伝送損失を
求めた。
印を付け、90℃に設定した乾燥機内につるし、50時
間後の印の間隔l(cm)を測定し、下記式により求め
た。
て、引張速度100mm/分の条件でS−S試験を行っ
て求めた。
メチル、鞘材としてメタクリル酸2,2,2−トリフル
オロエチル/メタクリル酸1,1,2,2−テトラヒド
ロパーフルオロデシル/メタクリル酸メチル3元共重合
体(共重合組成50/30/20重量%)、保護材とし
てフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体
(共重合組成80/20mol%)をそれぞれ用い、こ
れらの樹脂を同心円状複合ノズルに供給して、225℃
にて芯/鞘/保護の3層ファイバ状に溶融紡糸した。得
られた未延伸光ファイバの平均径は1003μm、糸径
変動は±4.2μmであった。
がら2倍に延伸した。加熱炉としては炉長2mのものを
用い、加熱媒体としては、135℃での蒸気圧が0.1
2Paの東芝シリコーン社製TSF451−10(ポリ
ジメチルシロキサンオイル)を用い、加熱媒体の温度は
150℃とし、加熱炉への光ファイバの供給速度及び引
き取り速度はそれぞれ15m/min、30m/min
とした。次いで、加熱炉を通過した光ファイバに加熱媒
体を除去するため、40℃の空気を吹き付けた。延伸さ
れた光ファイバの糸径変動は、±6.4μmと小さく、
延伸前後の糸径変動の増加は50%と小さかった。ま
た、延伸された光ファイバの伝送損失は133dB/k
mと低く、熱収縮率は0.65%、破断強度は13.2
MPaと良好であった。
加熱条件を表1に示す通りに変更した点を除いて実施例
1と同様にして光ファイバを得た。この光ファイバの評
価結果を表1に示す。なお、これら実施例において加熱
媒体として使用したエチレングリコール、ダイキン工業
社製デムナムS−100(パーフルオロポリエーテル)
の135℃における蒸気圧は、それぞれ0.13Pa、
10.8KPaであった。
加熱時の条件を表1に示す通りに変更した点を除いて実
施例1と同様にして光ファイバを得た。この光ファイバ
の評価結果を表1に示す。比較例2においては、延伸時
に光ファイバが切断された。
条件を表2に示すとおりに変更した点を除いて実施例1
と同様に光ファイバを得た。この光ファイバの評価結果
を表2に示す。
ク光ファイバの製造方法によれば、伝送特性や機械特
性、およびその均質性に優れ、糸径変動が小さい光ファ
イバを得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 加熱媒体として135℃での蒸気圧が1
00kPa以下である液体を用い、光ファイバを、前記
加熱媒体中を通過させることにより光ファイバを加熱す
る加熱工程を有する光ファイバの製造方法。 - 【請求項2】 加熱工程において加熱された光ファイバ
から加熱媒体を除去する工程を有する請求項1に記載の
光ファイバの製造方法。 - 【請求項3】 加熱工程において光ファイバを加熱しな
がら光ファイバを延伸する請求項1に記載の光ファイバ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000106220A JP2001290032A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | 光ファイバの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000106220A JP2001290032A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | 光ファイバの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001290032A true JP2001290032A (ja) | 2001-10-19 |
JP2001290032A5 JP2001290032A5 (ja) | 2007-05-31 |
Family
ID=18619435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000106220A Pending JP2001290032A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | 光ファイバの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001290032A (ja) |
-
2000
- 2000-04-07 JP JP2000106220A patent/JP2001290032A/ja active Pending
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