JP2001275557A - 青果物の保存方法 - Google Patents

青果物の保存方法

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JP2001275557A
JP2001275557A JP2000095673A JP2000095673A JP2001275557A JP 2001275557 A JP2001275557 A JP 2001275557A JP 2000095673 A JP2000095673 A JP 2000095673A JP 2000095673 A JP2000095673 A JP 2000095673A JP 2001275557 A JP2001275557 A JP 2001275557A
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fruits
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oxygen
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Atsushi Tanaka
田中  敦
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青果物の変色、萎れ、腐敗、す入り、追熟、
内容成分の減少を防ぐことが可能なMA効果を有する青
果物用鮮度保持包装体を提供すること。 【解決手段】 青果物の包装体において、包装体の酸素
透過量をP(cc/100g/day/atm)、保存温度をT(℃)
とした場合、 0<T≦25、P>0かつ a×log(P+b)-c≦T≦a×log(P+b)−d (式1) (ただしa,b,c,dは青果物の種類で決まる定数)
を満たす温度T(℃)で保存する青果物の保存方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MA(Modified
Atmosphere)による青果物の鮮度保持を目的とする包装
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】青果物は収穫後も呼吸作用が継続されて
おり、輸送、保管中の品質低下が著しい。青果物の鮮度
保持では、この呼吸を如何に抑えるかが重要で、低温ほ
ど青果物の呼吸は抑制されることが知られている。よっ
て、青果物は収穫後直ちに予冷し、冷蔵車、冷蔵室等を
用いて低温のまま輸送、保管、販売されることが望まし
い。このような、産地からの一貫した低温管理システム
をコールドチェーンシステムと言うが、国内のコールド
チェーンシステムの構築は欧米などに較べると後れをと
っており、青果物流通の問題点となっている。しかし、
このシステムを完成させるためには、莫大な費用が掛か
り、販売価格への上乗せが見込めない現状では、生産
者、輸送業者、販売業者らのいずれがその費用を負担す
るのかといった点で、当面実現は困難である。そこで、
これを補うために近年青果物の鮮度保持を目的とした資
材が多数研究、開発されている。
【0003】温度とは別に周囲のガス組成を大気よりも
低酸素、高二酸化炭素条件にしても青果物の呼吸は抑制
される。これを利用したのがCA(Controlled Atmosph
ere)貯蔵やMA包装である。CAでは、機械で強制的
に貯蔵庫内を低酸素、高二酸化炭素状態にするので、任
意のガス組成で青果物を貯蔵することができ、かつ温度
も理想に近い条件で保つことができる。CAに関しては
これまでに多くの研究がなされ、リンゴ(温度0℃、酸
素3%、二酸化炭素3%、湿度90〜95%)、温州み
かん(温度3℃、酸素10%、二酸化炭素0〜2%、湿
度85〜90%)、ニホンナシ(二十世紀)(温度0
℃、酸素5%、二酸化炭素4%、湿度85〜92%)、
青梅(温度5℃、酸素2〜3%、二酸化炭素3〜5
%)、トマト(温度6〜8℃、酸素3〜10%、二酸化
炭素5〜9%)、ニンニク(温度0℃、酸素2〜4%、
二酸化炭素5〜8%、湿度85〜90%)のように多く
の青果物で最適条件が明らかにされている。ただし、C
Aは大がかりな装置が必要で、流通中の青果物の鮮度保
持法方としては適さないため、用途は産地等での長期貯
蔵における鮮度保持に限られる。さらに、コストに見合
ったメリットが得られないことが多く、国内でこの技術
が実用化されているのは青森県のリンゴ程度である。
【0004】一方MA包装は、CA貯蔵と異なり、青果
物を適度なガス透過性を有する包材で包装し、青果物の
呼吸量と包装体のガス透過量のバランスで包装体内を大
気よりも低酸素、高二酸化炭素状態にする方法で、特殊
なガス供給装置などは必要ない。MAとCAの鮮度保持
の原理はガス組成で青果物の呼吸を抑制するという点で
は同じであるが、CAが大がかりな装置を用いて任意の
酸素、二酸化炭素濃度、温度、湿度環境を作り出すのに
対して、MAでは湿度の調節が難しく、酸素と二酸化炭
素組成は青果物の呼吸量と包材の透過量によって決まる
ため、酸素濃度を下げるほど二酸化炭素濃度は上昇する
傾向になり、両方を別々に分けて任意の値にする事がで
きない。また、CAは長期貯蔵を目的としとし、できう
る限り低温で管理されているのに対して、MAは流通中
の鮮度保持に用いられることも多いため、温度条件が不
安定でCAよりも高温になる。これらのことから、MA
とCAでは、対象となる青果物が同じでも最適なガス条
件は異なったものになり、さらにMAでは輸送手段、輸
送距離、季節などによって影響を受ける流通、保管中の
温度変化に対応できるガス透過量となるよう包装設計を
行う必要がある。よって、これまでCA貯蔵の研究で求
められた条件をMA包装の際にあてはめることはできな
い。過度な低酸素、高二酸化炭素条件下(青果物によっ
て条件は異なる)では、植物にガス障害が発生し、異臭
の発生、腐敗などに繋がることから、青果物毎に適した
条件を求めることは重要で、現在もどの程度のガス透過
性を有する包材を用いればよいか試行錯誤による解明が
行われている。このようにMAによる青果物の包装設計
については、青果物の呼吸量が温度、青果物の種類、収
穫時期、熟度、温度等で大きく変わるので、同じ青果物
でもそれぞれにの条件に合った包材が必要である。これ
を実現するには膨大なデーターの蓄積が必要であるが、
CAほど研究が進んでおらず、MA普及の大きな障壁と
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異臭
を伴い且つ青果物自身に悪影響を及ぼすエタノール、ア
セトアルデヒドが生じる原因である無気呼吸を起こさせ
ずに、青果物の変色、萎れ、腐敗、す入り、追熟、内容
成分の減少を防ぐことが可能なMA効果を有する青果物
用鮮度保持包装体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】MA包装で青果物の鮮度
を保持する仕組みは、先に述べたCA貯蔵と同様に、青
果物の周囲の環境を大気よりも低酸素、高二酸化炭素状
態にすることである。ただ、CA貯蔵では大がかりな装
置を使用して、倉庫内のガス組成を調節するのに対し
て、MA包装では包装された青果物の呼吸によって排出
された二酸化炭素を程良く包装体内に残し、同じく青果
物の呼吸によって消費されて 不足となった包装体内の
酸素を包装体外から適量取り入れることで低酸素、高二
酸化炭素状態が作り出す。つまり、青果物の呼吸量と包
装体のガス透過量(包装袋内から大気、あるいは大気か
ら包装体内へのガスの移動量)のバランスによって包装
袋内の雰囲気、つまり青果物の周囲のガス雰囲気を調整
する。但し、CAは温度を理想的に制御した上で、ガス
雰囲気の制御を任意に行うが、MAの場合は、青果物の
呼吸量に合わせて包装袋のガス透過量を調製するのみ
で、青果物の呼吸量に影響する温度は流通条件に左右さ
れる。よって、包装体内のガス組成は、同じ透過量の包
装袋を用いても、温度が高くなれば酸素が低くなり、温
度が低ければ酸素濃度が高くなる。また、CA条件にお
けるガス条件は、対象となる青果物に最も適したある温
度のみで求めれば良く、ガス組成は機械的に制御するの
で、条件さえ明確にすれば直接的に制御できる。ところ
が、MAで直接できるのは包装体のガス透過量で、包装
体内のガス組成を決定するもう一つの要因である青果物
の呼吸量は、温度によって大きく異なるので、実際に考
えられる温度毎に包装体に必要なガス透過量を把握しな
ければならない。しかし、これまでこの点については、
あまり明確にされていないのが現状である。本発明は、
上記MAの思想を取り入れたものであり、青果物の包装
体において、包装体の酸素透過量をP(cc/100g/day/at
m)、保存温度をT(℃)とした場合、 0<T≦25、P>0かつ a×log(P+b)-c≦T≦a×log(P+b)−d (式1) (ただしa,b,c,dは青果物の種類で決まる定数)
を満たす温度T(℃)で保存する青果物の保存方法であ
る。又本発明は、青果物の包装体において、包装体の酸
素透過量をP(cc/100g/day/atm)、流通・保管中に連
続的に3時間以上又は断続的に通算6時間以上その温度
以上である場合の最高温度をT(℃)とした場合、 0<T≦25、P>0かつ a×log(P+b)−c≦T≦a×log(P+b)−d(式1) (a,b,c,dは青果物の種類で決まる定数)を満た
す温度T(℃)で保存する青果物の保存方法である。好
ましい実施形態としては、前記式1でa=8.0710、b=
393.0220、c=47.0768、d=33.1799であるアスパラガ
スの保存方法、a=12.1212、b=157.2090、c=61.55
18、d=45.7543かつ8<Tであるキュウリの保存方
法、a=11.1111、b=139.7410、c=60.1845、d=4
9.9019かつ10<Tであるバナナの保存方法、a=13.3
333、b=2.13408、c=37.99733、d=37.456であるホ
ウレンソウの保存方法、a=7.6570、b=227.08、c=
39.1108、d=32.3277かつ0<T≦20である大豆もや
しの保存方法、a=9.8912、b=400.883、c=58.644
5、d=54.3697であるシイタケの保存方法である。更に
本発明は、包装体が孔径10〜300μm以下の微細孔
を有する合成樹脂フィルムから成る、又は包装体が表面
に酸素透過性を高めるために設けた傷を有する合成樹脂
フィルムから成る前記青果物の保存方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】青果物は収穫後も呼吸を行ってお
り、変色、萎れ、腐敗、す入りなどの傷みが生しやす
い。産地では収穫後予冷を行うのが一般的になりつつあ
るものの、流通、販売中に全ての青果物の品温を理想的
に管理することは現在不可能であり、出荷後の青果物は
急速に品質が損なわれている場合が多い。また、一部十
分な品温管理がなされている青果物に関しても、近年健
康への関心が高まるにつれ、より新鮮で良い物をという
消費者の声は大きくなってきており、生産者、小売店な
どはこれに答えるべく何らかの対策が必要になってい
る。
【0008】そこで、本発明者らは、青果物の劣化を抑
制するために青果物鮮度保持用のMA包装体を開発し
た。その結果、上記(式1)の条件を満たす包装体で青
果物を包装すれば、これまでよりも日持ちを延長するこ
とが可能であることが突き止められた。具体的には上記
(式1)の条件を満たす包装によって青果物の変色(黄
化、褐変、赤化、黒変など)、萎れ、す入り、追熟など
が抑えられ、商品性保持期間も従来(大気中)より延長
することができた。本発明の包装袋は流通中や小売店
の、バックヤードやショウケースなどでの品質劣化を防
ぐ以外にも、産地で出荷調整のために1〜10℃で1ヶ
月程度の貯蔵を行うことも可能である。
【0009】青果物は、一般的に過度な低酸素、高二酸
化炭素条件になると無気呼吸を行い、アルコール、アセ
トアルデヒドを発生させる。逆にガス雰囲気があまり大
気に近すぎると呼吸量が抑制されず、鮮度が保持されな
い。よってMAで青果物の鮮度保持を行う場合には、ガ
ス雰囲気を上記両者の中間帯となるようにしなければな
らない。すなわちT>a×log(P+b)-dになる条件では、
包装体の酸素透過量が小さすぎるので青果物が呼吸障害
を起こし品質低下が著しくなり、T<a×log(P+b)-cと
なる場合は包装体の酸素透過量が大きすぎ、包装体内の
酸素濃度が十分低くならないため、呼吸抑制効果が弱ま
り、青果物の体内成分の消費、変色防止効果も小さくな
る。MA包装で青果物の鮮度を保持する場合のガス組成
条件は青果物の種類によって異なるが上記式1に当ては
まる包装体を使用すれば、呼吸障害を発生することなく
青果物の呼吸量を抑制し、その鮮度を保つことが可能で
ある。グリーンアスパラガス、キュウリ、バナナ、ホウ
レンソウ、大豆もやし、シイタケについては、それぞれ
上記請求項3〜8に示した定数a、b、c、dを請求項
1、2記載の式にあてはめると、温度別にその青果物の
鮮度保持に適した包装体の設計が可能である。
【0010】キュウリは8℃以下、バナナは10〜1
2.5℃以下で変色、ピッティング等の低温障害が発生
するし、低温障害が発生しない青果物でも温度が0℃以
下になると凍結の恐れがある。また、25℃より高温で
も本発明の包装体を用いれば従来の条件よりも若干品質
を良好に保つことができるが、1〜3日程度で青果物に
腐敗が発生する場合があるので一般的に温度T(℃)
は、0<T≦25である。ただし上記のように一部低温
障害が発生する青果物に関しては25≧T>低温障害が
発生し始める温度(℃)で、例えばキュウリでは8<T
≦25、バナナでは10<T≦25である。また、本発
明の包装体を使用して、流通、販売中などに25℃を越
えるようなことがあっても、青果物の呼吸量は青果物自
身の温度(品温)が上昇しなければ変わらないし、包装
体内は直ぐに嫌気的条件になるわけではないので、25
℃を超える時間が連続して3時間以下、あるいは連続し
ない場合で通算で6時間以下なら、その後25℃以下で
保たれれば特に差し支えない。
【0011】本発明に用いる包装体の材質としては、青
果物の包装に用いることのできるものであれば特に制限
しないが、一般には無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル等が用いられる。加えてこれ以外のポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネイト等のフィルム、さらにはこ
れらの複合フィルムであってもよく、さらには、これら
のフィルム表面にシーラント層を設けたものでも、防曇
処理したフィルムであっても良い。また、これらのフィ
ルムの厚さは20〜60μmのものが好ましい。さら
に、これらのフィルムは透明であっても良く、また表面
に印刷や電子レンジにかけた際に生じる破裂音を防止す
るためのにパートコート剤を付したものであっても良
い。
【0012】これらの素材をそのまま包装体として使用
したのでは、上記式の条件を満たす酸素透過量が得られ
ない場合がある。その場合は、包装体の酸素透過量を大
きくするため、使用するフィルムに酸素透過性を付与す
る必要がある。包装体の酸素透過量調整法方はどどのよ
うな方法でも良い。具体的に例を挙げると、上記フィル
ムに平均孔径10〜300μmの微孔を開けることによ
り、包装体をコマツナの保存に必要なガス透過量に調整
することができる。上記微孔に関しては、その平均孔径
が10μm以下であると加工が困難であり、300μm以
上では1パックあたりの孔数が少なくなるために、袋内
のガス組成の調節が難しくなる。よって、バランス的に
平均孔径10〜300μmが好ましい。さらに正確に包
装体内ガス組成を制御するには、平均孔径10〜100
μmが好ましい。また、フィルム表面に貫通あるいは未
貫通の傷を付けてガス透過量を調整することもできる。
これらの場合、包装体の酸素透過量は、材質自体の酸素
透過量と上記微孔の大きさ、数、あるいは、傷のサイ
ズ、深さ、数によって決まる酸素透過量との和になる。
【0013】本発明に用いる包装体はMA効果を得るた
めに、密封する必要がある。袋を使用する際の密封方法
はヒートシール、結束帯、輪ゴム、かしめ、バックシー
ラー、ジッパー袋等どんな方法でも良い。包装形態とし
ては袋だけに限られず、例えばトレイ容器にトップシー
ルを施すような物でも良く、発泡スチーロール容器、タ
ッパー等密封できる容器に上記(式1)の 条件が当て
はまるような通気性を持たせる加工を施したものでも良
い。また、段ボール箱に本発明の包装袋を一体化させた
MA段ボール箱としても使用できる。使用目的は流通、
小売り時の鮮度保持に限らず、低温での長期貯蔵もあげ
られる。
【0014】
【実施例】以下、実施例で本発明を説明する。 《実施例1》サイズ、縦300mm、横100mmで、酸素
透過量が1125cc/100gr/24h/atmとなるように微孔
(平均孔径70μm、7個)を開けた、30μmの防曇延
伸ポリプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、グリー
ンアスパラガス約100grを詰めてヒートシーラーで密
封し、20℃で5日間保存した。そのときのグリーンア
スパラガスの品質評価の結果を表1に示す。n数=4で
あり、以下同様の個数で評価した。(Pが1125の場
合、式1によると12.0≦T≦25である。) 《実施例2》サイズ、縦300mm、横180mmで、酸素
透過量が500cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平
均孔径70μm、14個)を開けた、30μmの防曇延伸
ポリプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、キュウリ
5本(約450gr)を詰めて密封し、20℃で10日間
保存した。そのときのキュウリの品質評価の結果を表2
に示す。n数=4であり、以下同様の個数で評価した。
(Pが500の場合、式1によると17≦T≦25であ
る。) 《実施例3》サイズ、縦320mm、横200mmで、酸素
透過量が453cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平
均孔径70μm、17個)を開けた、30μmの防曇延伸
ポリプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、バナナ3
本(約600gr)を詰めて密封し、20℃で5日間保存
した。そのときのバナナの品質評価の結果を表3に示
す。n数=4であり、以下同様の個数で評価した。(P
が453の場合、式1によると11≦T≦21であ
る。) 《実施例4》サイズ、縦400mm、横200mmで、酸素
透過量が3250cc/24h・atm・100grとなるように微孔
(平均孔径70μm、42個)を開けた、30μmの防曇
延伸ポリプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、ホウ
レンソウ(約200gr)を詰めて密封し、20℃で5日
間保存した。そのときのホウレンソウの品質評価の結果
を表4に示す。n数=4であり、以下同様の個数で評価
した。(Pが3250の場合、式1によると11≦T≦
25である。) 《実施例5》サイズ、縦260mm、横200mmで、酸素
透過量が275cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平
均孔径70μm、5個)を開けた、30μmの防曇延伸ポ
リプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、大豆もやし
約300grを詰めて密封し、12℃で5日間保存した。
そのときの大豆もやしの品質評価の結果を表5に示す。
n数=4であり、以下同様の個数で評価した。(Pが2
75の場合、式1によると9≦T≦15.3である。) 《実施例6》サイズ、縦170mm、横180mmで、酸素
透過量が1580cc/24h・atm・100grとなるように微孔
(平均孔径70μm、10個)を開けた、30μmの防曇
延伸ポリプロピレン(防曇OPP)からなる袋に、シイ
タケ(約100gr)を詰めて密封し、20℃で5日間保
存した。そのときのシイタケの品質評価の結果を表6に
示す。n数=4であり、以下同様の個数で評価した。
(Pが1595の場合、式1によると16≦T≦21で
ある。)
【0015】《比較例1》使用した袋の酸素透過量が2
25cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70
μm、1個)を開けた以外は実施例1と同様にグリーン
アスパラガスを20℃で5日間保存した。そのときのグ
リーンアスパラガスの品質評価の結果を表1に示す。
(Pが225の場合、式1によると5≦T≦18.7で
ある。) 《比較例2》使用した袋の酸素透過量が4123cc/100
gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、27
個)を開けた以外は実施例1と同様にグリーンアスパラ
ガスを20℃で5日間保存した。そのときのグリーンア
スパラガスの品質評価の結果を表1に示す。(Pが41
23の場合、式1によると21≦T≦25である。) 《比較例3》使用した袋に直径5mmの穴が4個開いて
いる以外は実施例1と同様にグリーンアスパラガスを2
0℃で5日間保存した。そのときのグリーンアスパラガ
スの品質評価の結果を表1に示す。
【0016】《比較例4》使用した袋の酸素透過量が6
3.3cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平均70μ
m、1個)を開けた以外は実施例2と同様にキュウリを
20℃で10日間保存した。そのときのキュウリの品質
評価の結果を表2に示す。(Pが63.3の場合、式1
によると4≦T≦19.7である。) 《比較例5》使用した袋の酸素透過量が929.6cc/1
00gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、2
7個)を開けた以外は実施例2と同様にキュウリを20
℃で10日間保存した。そのときのキュウリの品質評価
の結果を表2に示す。(Pが929.6の場合、式1に
よると23≦T≦25である。) 《比較例6》使用した袋に直径5mmの穴が4個開いて
いる以外は実施例1と同様にキュウリを20℃で10日
間保存した。そのときのキュウリの品質評価の結果を表
2に示す。
【0017】《比較例7》使用した袋の酸素透過量が3
01.5cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径
70μm、11個)である以外は実施例3と同様にバナ
ナを20℃で5日間保存した。そのときのバナナの品質
評価の結果を表3に示す。(Pが301.5の場合、式
1によると10<T≦17.7である。) 比較例8》使用した袋の酸素透過量が1476cc/100gr
/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、58
個)を開けた以外は実施例3と同様にバナナを20℃で
5日間保存した。そのときのバナナの品質評価の結果を
表3に示す。(Pが1476の場合、式1によると22
≦T≦25である。) 《比較例9》使用した袋に直径5mmの穴が4個開いて
いる以外は実施例3と同様にバナナを20℃で5日間保
存した。そのときのバナナの品質評価の結果を表3に示
す。
【0018】《比較例10》使用した袋の酸素透過量が
1299.5cc/100gr/24h/atmとなるように微細孔(平
均孔径70μm、16個)を開けた以外はは実施例4と
同様にホウレンソウを20℃で5日間保存した。そのと
きのホウレンソウの品質評価の結果を表4に示す。(P
が1299.5の場合、式1によると2≦T≦18.2
である。) 《比較例11》使用した袋の酸素透過量が7747cc/1
00gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、1
02個)を開けた以外は実施例4と同様にホウレンソウ
を20℃で5日間保存した。そのときのホウレンソウの
品質評価の結果を表4に示す。(Pが7747の場合、
式1によると22≦T≦25である。) 《比較例12》使用した袋に直径5mmの穴が4個開い
ている以外は実施例4と同様にホウレンソウを20℃で
5日間保存した。そのときのホウレンソウの品質評価の
結果を表4に示す。
【0019】《比較例13》使用した袋の酸素透過量が
93.3cc/100gr/24h/atmとなるように微細孔(平均孔
径70μm、1個)を開けた以外はは実施例5と同様に
大豆もやしを12℃で5日間保存した。そのときの大豆
もやしの品質評価の結果を表5に示す。(Pが93.3
の場合、式1によると5≦T≦11.8である。) 《比較例14》使用した袋の酸素透過量が643cc/100
gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、12
個)を開けた以外は実施例5と同様に大豆もやしを12
℃5日間保存した。そのときの大豆もやしの品質評価の
結果を表5に示す。(Pが643の場合、式1によると
13≦T≦19.5である。) 《比較例15》使用した袋に直径5mmの穴が4個開い
ている以外は実施例5と同様に大豆もやしを12℃で5
日間保存した。そのときの大豆もやしの品質評価の結果
を表5に示す。
【0020】《比較例16》使用した袋の酸素透過量が
976cc/100gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径7
0μm、6個)を開けた以外は実施例6と同様にシイタ
ケを20℃で5日間保存した。そのときのシイタケの品
質評価の結果を表6に示す。(Pが976の場合、式1
によると13≦T≦17.1である。) 《比較例17》使用した袋の酸素透過量が2775cc/1
00gr/24h/atmとなるように微孔(平均孔径70μm、1
8個)を開けた以外は実施例6と同様にシイタケを20
℃で5日間保存した。そのときのシイタケの品質評価の
結果を表6に示す。(Pが2775の場合、式1による
と21≦T≦25.4である。) 《比較例18》使用した袋に直径5mmの穴が4個開い
ている以外は実施例6と同様にシイタケを20℃で5日
間保存した。そのときのシイタケの品質評価の結果を表
6に示す。
【0021】表中の記号は以下の通りである。 ○:新鮮、□:僅かに変化、△:商品性の限界、×:食
用に適さない (△×は△と×の中間) 表中臭気の表現は以下の通りである ア:嫌気によるアルコール臭発生、腐:腐敗臭
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【発明の効果】本発明の包装体によれば、青果物の変色
(黄化、褐変、赤化、黒変など)、萎れ、す入り、追熟
などが抑えられ、商品性保持期間も従来(大気中)より
延長することができた。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青果物の包装体において、包装体の酸素
    透過量をP(cc/100g/day/atm)、保存温度をT(℃)
    とした場合、 0<T≦25、P>0かつ a×log(P+b)-c≦T≦a×log(P+b)−d (式1) (ただしa,b,c,dは青果物の種類で決まる定数)
    を満たす温度T(℃)で保存することを特徴とする青果
    物の保存方法。
  2. 【請求項2】 青果物の包装体において、包装体の酸素
    透過量をP(cc/100g/day/atm)、流通・保管中に連続
    的に3時間以上又は断続的に通算6時間以上その温度以
    上である場合の最高温度をT(℃)とした場合、 0<T≦25、P>0かつ a×log(P+b)−c≦T≦a×log(P+b)−d(式1) (a,b,c,dは青果物の種類で決まる定数)を満た
    す温度T(℃)で保存することを特徴とする青果物の保
    存方法。
  3. 【請求項3】 a=8.0710、b=393.0220、c=47.076
    8、d=33.1799である請求項1又は2記載のアスパラガ
    スの保存方法。
  4. 【請求項4】 a=12.1212、b=157.2090、c=61.55
    18、d=45.7543かつ8<Tである請求項1、2記載の
    キュウリの保存方法。
  5. 【請求項5】 a=11.1111、b=139.7410、c=60.18
    45、d=49.9019かつ10<Tである請求項1又は2記
    載のバナナの保存方法。
  6. 【請求項6】 a=13.3333、b=2.13408、c=37.997
    33、d=37.456である請求項1、2記載のホウレンソウ
    の保存方法。
  7. 【請求項7】 a=7.6570、b=227.08、c=39.110
    8、d=32.3277かつ0<T≦20である請求項1又は2
    記載の大豆もやしの保存方法。
  8. 【請求項8】 a=9.8912、b=400.883、c=58.644
    5、d=54.3697である請求項1又は2記載のシイタケの
    保存方法。
  9. 【請求項9】 包装体が孔径10〜300μm以下の微
    細孔を有する合成樹脂フィルムから成る請求項1〜8記
    載の青果物の保存方法。
  10. 【請求項10】 包装体が表面に酸素透過性を高めるた
    めに設けた傷を有する合成樹脂フィルムから成る請求項
    1〜8記載の青果物の保存方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003199490A (ja) * 2002-01-10 2003-07-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物の鮮度保持包装方法

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JP2003199490A (ja) * 2002-01-10 2003-07-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物の鮮度保持包装方法

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