JP2001264489A - ガラス溶融炉監視装置 - Google Patents

ガラス溶融炉監視装置

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JP2001264489A
JP2001264489A JP2000070079A JP2000070079A JP2001264489A JP 2001264489 A JP2001264489 A JP 2001264489A JP 2000070079 A JP2000070079 A JP 2000070079A JP 2000070079 A JP2000070079 A JP 2000070079A JP 2001264489 A JP2001264489 A JP 2001264489A
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melting furnace
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glass
ray
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Koichi Ito
功一 伊東
Hirobumi Furukoshi
博文 古越
Kazuyuki Maeda
一幸 前田
Itaru Toyoshima
至 豊嶌
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IHI Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/24Automatically regulating the melting process

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス溶融炉の炉壁内面に白金属類が堆積し
たことを容易且つ確実に監視し得るようにする。 【解決手段】 溶融炉本体3の炉壁へ向けてX線を発信
し得るよう、溶融炉本体3の外部一側に配置されたX線
発信装置12と、溶融炉本体3の炉壁を透過してきたX
線を受信し得るよう、溶融炉本体3の外部他側に配置さ
れたX線受信装置13と、X線受信装置13で検出され
たX線の透過量から溶融炉本体3内の炉壁内面に白金属
類が堆積したか否かを監視するデータ処理・監視装置1
4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス溶融炉監視装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力施設等において発生する放射性廃
棄物は、放射性廃棄物保管施設にガラス固化体として保
管するために溶融ガラスに混入させる必要があり、溶融
ガラスはガラス溶融炉でガラスを溶融させることにより
生成されている。
【0003】而して、ガラス溶融炉で生成される溶融ガ
ラスには白金属類を含んだ放射性廃棄物が混入されるた
め、操業中に溶融炉本体における底部電極や、レンガの
傾斜部から垂直部にかけた内面に白金属類が堆積するこ
とがある。このためガラス溶融炉からの溶融ガラスの排
出に支障が生じる虞があるのみならず、供給されたガラ
ス原料の溶融にも支障が生ずる虞がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は
ガラス溶融炉の溶融炉本体内面に白金属類が堆積したこ
とを監視するための装置は特になく、実操業時にしばし
ば支障をきたすことがあった。そこでガラス溶融炉の溶
融炉本体内面に白金属類が堆積したことを監視する装置
の開発が望まれているが、現在の時点ではまだ目的に適
った装置が提案されていないのが実情である。
【0005】本発明は、斯かる実情に鑑み、ガラス溶融
炉の溶融炉本体内面に白金属類が堆積したことを容易且
つ確実に監視し得るようにしたガラス溶融炉監視装置を
提供することを目的としてなしたものである。
【0006】
【本発明の原理】図7に示すように、例えばある物体a
にX線bが透過する場合、X線bの透過前の光子の数I
oと透過後の光子の数Iには[数1]の関係がある。
【0007】
【数1】I=Io・e-μt
【0008】ここで、eは自然対数の底、μは物体aの
線減弱係数、tは物体aの厚さである。
【0009】従って、発信されて物体aを透過する前の
X線bの光子の数Ioと、物体aを透過した後のX線b
の光子の数Iと、物体aの厚さtが分かれば、[数1]
より線減弱係数μを求めることができる。又、線減弱係
数がμ1、μ2・・・μnで厚さがt1、t2・・・t
nのn種類の物体a1、a2・・・anがある場合は、
X線bの透過前の光子の数Ioと透過後の光子の数Iに
は[数2]の関係がある。
【0010】
【数2】 I=Io・e-μ1・t1・e-μ2・t2・・・・e-μn・tn
【0011】従って、[数1]、[数2]を用いれば、
ガラス溶融炉の溶融炉本体内表面に白金属類が堆積した
か否かを簡単且つ確実に知ることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス溶融炉監
視装置は、溶融ガラスが貯留された溶融炉本体へ向けて
X線を発信し得るよう、溶融炉本体の一側外部に配置さ
れた発信装置と、前記溶融炉本体及び溶融炉本体に貯留
された溶融ガラスを透過してきたX線を受信し得るよ
う、溶融炉本体の他側外部に配置された受信装置と、該
受信装置で検出されたX線の透過量から溶融炉本体の内
面に白金属類が堆積したことを監視する手段を備えたも
のである。
【0013】又、本発明のガラス溶融炉監視装置におい
ては、白金属類が堆積したか否かを監視する手段は、溶
融炉本体内に貯留された物質の線減弱係数の変化を監視
し得るよう構成されている。
【0014】更に、本発明のガラス溶融炉監視装置にお
いては、発振装置と受信装置は、溶融炉本体の周方向若
しくは上下方向へ一体的に移動し得るよう構成されてい
る。
【0015】本発明においては、発信装置から発信され
て溶融炉本体や溶融ガラスを透過したX線は、受信装置
により受信され、受信装置からのデータにより溶融炉本
体内面に白金属類が堆積しているか否か監視される。
【0016】本発明によれば、ガラス溶融炉の溶融炉本
体内面に白金属類が堆積したか否かを容易且つ確実に監
視することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。図1〜図6は本発明を実施する形態
の一例である。図中、1はガラス溶融炉で、このガラス
溶融炉1は、上下方向中間部から下方へ向かって水平開
口断面が徐々に縮小する形状の溶融空間2を有し、且つ
耐火性のレンガにより形成された平面形状が矩形状の溶
融炉本体3を備えている。
【0018】溶融炉本体3の上部には、原料供給管4、
廃液供給管5、及び排気管6が溶融空間2に連通するよ
うに接続されている。
【0019】溶融炉本体3内には、溶融空間2の上下方
向中間部において対向配置された一対の主電極7と、溶
融空間2の底部近傍において対向配置された一対の底部
電極8とが、溶融空間2に貯留される溶融ガラスGに浸
漬するよう設けられている。
【0020】溶融炉本体3の下部には、溶融空間2に連
通する流下ノズル9と、流下ノズル9の外周を包囲する
よう配設された誘導加熱コイル10と、流下ノズル9に
対して冷却用空気を吹き付けるための空気噴射管11と
が設けられている。
【0021】溶融炉本体3の外部には、溶融炉本体3の
周方向及び上下方向へ移動可能なX線発信装置12が配
設されていると共に、X線発信装置12に対し溶融炉本
体3を挟み対向配置され且つその状態でX線発信装置1
2と一体的に溶融炉本体3の周方向及び上下方向へ移動
し得るようにしたX線受信装置13が配設されている。
【0022】所定のデータ処理・監視装置14には、検
査を開始するための検査指令V1及び溶融炉本体3の各
位置における据付け時の炉壁の厚さ、炉壁内面に堆積し
ても許容される白金属類の量等、健全データ基準指令V
2を入力し得るようになっており、データ処理・監視装
置14からは、X線発信装置12へ検査指令V1を与え
得るようになっている。
【0023】X線発信装置12には、例えばロータリエ
ンコーダのような位置検出装置15が接続されており、
位置検出装置15からは、X線発信装置12の位置信号
V3が出力されてデータ処理・監視装置14へ与え得る
ようになっている。又、X線受信装置13で検出したX
線の透過量、すなわち溶融炉本体3や溶融炉本体3に貯
留された溶融ガラスGを透過した光子の数Iは、透過量
信号V4としてデータ処理・監視装置14へ与え得るよ
うになっている。
【0024】データ処理・監視装置14では、ガラス溶
融炉1の据付け終了後操業開始前に[数1]を基とし
て、溶融炉本体3における炉壁各位置の線減弱係数μm
1を求め得るようになっていると共に、初期運転時に
[数2]を基として、溶融炉本体3の溶融空間2に貯留
された溶融ガラスGの線減弱係数μm2を、又、通常運
転時に[数2]を基として、放射性廃液の混入した溶融
ガラスGの線減弱係数μm3、及び溶融炉本体3の炉壁
内面に白金属類が堆積した場合の溶融ガラスGと白金属
類による線減弱係数μm4、白金属類18自体の線減弱
係数μm5、堆積した白金属類18の水平方向の寸法t
3等を求め得るようになっている。
【0025】又、データ処理・監視装置14では、炉壁
内面にどの程度白金属類が堆積したかを演算し得るよう
になっており、しかも、得られた各データをデータ記憶
装置16へ与え得るようになっている。
【0026】データ処理・監視装置14からは健全デー
タ基準指令V2をデータ記憶装置16へ与え得るように
なっていると共に、溶融炉本体3の炉壁内面に堆積した
白金属類の厚さが健全データ基準指令V2により設定さ
れる基準の厚さよりも厚くなった場合は、データ処理・
監視装置14からの指令V5により警報装置17が警報
を発するようになっている。
【0027】次に、上記図示例の作動を説明する。 I)溶融炉本体3における炉壁各位置の線減弱係数μm
1の測定(図2参照)本図示例においては、ガラス溶融
炉1を据付けた後、先ず溶融炉本体3における炉壁各位
置の線減弱係数μm1を測定する必要がある。
【0028】このため、健全データ基準指令V2とし
て、データ処理・監視装置14には据付けられただけで
摩耗していない炉壁の既知の厚さt1を設定し、データ
処理・監視装置14に入力された検査指令V1をX線発
信装置12ヘ与え、初期運転を開始する。ここでt1=
f1+tr1であり、tf1はX線発信装置12に近接した
側に位置する炉壁の厚さ、tr1はX線発信装置12から
離反した側に位置する炉壁の厚さである。
【0029】検査指令V1がX線発信装置12に与えら
れると、X線発信装置12からはX線が発信されるが、
X線のレベルは、例えば検査指令V1の大きさで決定さ
れ、発信される光子の数はIoとする。
【0030】X線発信装置12から発信されたX線は溶
融炉本体3におけるX線発信装置12に近接した側の炉
壁及び溶融空間2並びにX線発信装置12から離反した
側の炉壁を夫々透過し、減衰してX線受信装置13で受
信され、受信されたX線は透過量信号V4としてデータ
処理・監視装置14ヘ与えられる。この場合、透過量信
号V4に対応する光子の数はImlとする。
【0031】従って、この場合は[数1]を基本として
[数3]が成立し、[数3]により炉壁各位置の線減弱
係数μm1が求められる。
【0032】線減弱係数μm1は炉壁の各位置で測定す
る必要があるため、X線発信装置12及びX線受信装置
13は溶融炉本体3の周方向及び上下方向へ移動させつ
つ測定が行われ、測定の行われた箇所は位置検出装置1
5から位置信号V3としてデータ処理・監視装置14に
与えられ、線減弱係数μm1及びその測定位置はデータ
処理・監視装置14或いはデータ記憶装置16に記憶さ
れる。
【0033】
【数3】Im1=Io・e-μm1・t1
【0034】なお、実験室において、炉壁と同様な材料
で厚さの分かっている壁を用意し、この壁に本発明の図
示例と同様の装置を使用してX線を発信し、実験を行っ
て予め線減弱係数μm1を求めておいた場合には、[数
3]により炉壁の厚さt1を求めることができる。
【0035】II)溶融空間2に貯留されている溶融ガ
ラスGの線減弱係数μm2の測定(図3参照) 炉壁各位置の線減弱係数μm1が求められたら、運転初
期においてはガラス溶融炉1には、原料供給管4からガ
ラス原料のみを供給し、主電極7及び底部電極8に給電
を行ってガラス原料を溶融させ、この状態でX線発信装
置12からは、光子の数IoのX線を発信する。
【0036】このため、X線は溶融炉本体3におけるX
線発信装置12に近接した側の炉壁及び溶融空間2内に
貯留されている溶融ガラスG並びにX線発信装置12か
ら離反した側の炉壁を夫々透過し、X線受信装置13で
受信され、受信されたX線は透過量信号V4としてデー
タ処理・監視装置14ヘ与えられる。この場合、透過量
信号V4に対応する光子の数はIm2とする。
【0037】又、炉壁の厚さt1及び炉壁の線減弱係数
μm1は既知であるため、[数2]を基本として[数
4]が成立する。
【0038】
【数4】Im2=Io・e-μm1・t1・e-μm2・t2
【0039】従って、[数4]では溶融炉本体3におけ
る溶融空間2各位置の水平方向の寸法t2は設計図によ
り確認しておくか、或いはガラス溶融炉1の据付け後、
予め実測しておけば、溶融ガラスGの線減弱係数μm2
を求めることができる。
【0040】線減弱係数μm2は炉壁の各位置で測定す
る必要があるため、X線発信装置12及びX線受信装置
13は溶融炉本体3の周方向及び上下方向へ移動させつ
つ測定が行われ、測定の行われた箇所は位置検出装置1
5から位置信号V3としてデータ処理・監視装置14に
与えられ、線減弱係数μm2及びその測定位置はデータ
処理・監視装置14或いはデータ記憶装置16に記憶さ
れる。
【0041】なお、別途実験室で寸法の分かった小型炉
を使用してガラスを溶融し、本発明の図示例と同様な装
置を用いて透過した光子の数Im2を求め、[数2]を基
として溶融ガラスGの線減弱係数μm2を求めた場合に
は、[数4]から溶融空間2各位置の水平方向の寸法t
2を求めることができ、従って、この場合には、ガラス
溶融炉1を据付けた後の寸法t2の実測は不要となる。
【0042】III)溶融空間2に貯留されている溶融
ガラスGに白金属類を含む放射性廃液が混入している場
合の線減弱係数μm3の測定(図4参照) 上述のI)、II)の段階はいわば本図示例で溶融炉本
体3の炉壁に白金属類が堆積しているか否かを監視する
ための測定を行うに必要なデータを得る準備段階であ
り、III)以降において溶融炉本体3の炉壁に白金属
類が堆積しているか否かを監視することになる。
【0043】而して、ガラス固化体を製造するための通
常の運転を行う際には、溶融炉本体3内の溶融ガラスG
に廃液供給管5から溶融炉本体3内へ放射性廃液を投入
し、放射性廃液の混入した溶融ガラスGを下部の流下ノ
ズル9から抜き出して流下ノズル9の下方へ配置した固
化体容器に注入する。
【0044】この際、データ処理・監視装置14からの
検査指令V1に対応してX線発信装置12からはX線が
発信されてX線発信装置12に近接した側の炉壁、溶融
ガラスG、X線発信装置12から離反した側の炉壁を夫
々透過し、X線受信装置13に受信され、受信されたX
線はX線受信装置13から透過信号V4としてデータ処
理・監視装置14に与えられる。
【0045】この場合に、X線発信装置12から発信さ
れたX線の光子の数をIo、X線受信装置13に受信さ
れたX線の光子の数をIm3、白金属類を含む放射性廃液
が混入した溶融ガラスGの線減弱係数をμm3とする
と、[数2]は[数5]のように書き換えられる。
【0046】
【数5】Im3=Io・e-μm1・t1・e-μm3・t2
【0047】而して、[数5]においては、X線の光子
の数をIo、X線受信装置13に受信されたX線の光子
の数をIm3とすると、測定部の炉壁の厚さt1、炉壁の
線減弱係数μm1、溶融空間2の水平方向の寸法t2は
分かっているため、これらの値を[数5]に代入して演
算すれば、線減弱係数μm3が求められる。
【0048】ところで、上述の[数5]で線減弱係数μ
m3を求める際には、運転初期においても経時的にもガ
ラス溶融炉1の構造が健全で溶融炉本体3内の溶融ガラ
スGの性状が均一の場合とする。
【0049】すなわち、溶融ガラスGと放射性廃液との
混合割合は、ガラス原料や放射性廃液を溶融炉本体3へ
投入する前に厳密に数量管理されており、又、溶融炉本
体3内が損傷したり白金族類が堆積し易い状態にならな
ければ、放射性廃液が混入した溶融ガラスGは均一な性
状で外部へ流下するためである。従って、溶融炉本体3
の炉壁に白金属類が堆積或いは付着したか否かは、ガラ
ス溶融炉1が健全な状態で測定した線減弱係数μm3の
値がどのように変化するかを監視すれば良い。
【0050】IV)溶融空間2の炉壁内面に白金属類が
堆積している場合の溶融ガラスG及び白金属類による線
減弱係数μm4の測定(図5参照)
【0051】運転中のガラス溶融炉1の監視を継続して
いる場合において、測定高さレベルが図5のL1の位置
とすると、この測定高さレベルL1には、白金属類の堆
積若しくは付着がないため、X線発信装置12から発信
されるX線の光子の数がIoとすると、X線受信装置1
3により受信されるX線の光子の数はIII)と同様I
m3となり、従って、線減弱係数はμm3となる。このた
め、測定高さレベルL1においては、炉壁内面に白金属
類が堆積していることはない。
【0052】運転中のガラス溶融炉1の監視を継続して
いる場合において、測定高さレベルが図5のL2の位置
とすると、この測定高さレベルL2には、白金属類18
の堆積があるため、X線発信装置12から発信されるX
線の光子の数をIo、X線受信装置13に受信されたX
線の光子の数をIm4、溶融ガラスG及び堆積している白
金属類18による線減弱係数をμm4とすると、[数
2]は[数6]のように書き換えられる。従って、[数
6]により線減弱係数を求めるとμm4となる。
【0053】
【数6】Im4=Io・e-μm1・t1・e-μm4・t2
【0054】而して、この線減弱係数μm4はμm3よ
り大きいため、測定高さレベルL2においては、炉壁内
面に白金属類18が堆積していることが分かる。従っ
て、線減弱係数μm3の変化の状態を監視することによ
り、炉壁内面に白金属類18が堆積しているか否かを判
断することができる。
【0055】なお、測定高さレベルL2における炉壁が
摩耗し、その厚さtf1、tr1が減少した場合には、炉壁
におけるX線の減衰量は低下する。このため、測定高さ
レベルL2における測定の結果から通常の線減弱係数μ
m3よりも大きな線減弱係数μm4が得られた場合に
は、溶融炉本体3内でのX線の減衰が大きいことを意味
し、従って、溶融炉本体3内には白金属類18が堆積し
ていることになる。
【0056】V)溶融空間2の炉壁内面に堆積している
白金属類の幅の推定(図6参照)図6の測定高さレベル
L2に示すように、X線発信装置12から発信されたX
線の光子の数をIo、X線受信装置13により受光され
た光子の数をIm5、白金属類18自体の線減弱係数μm
5、白金属類18が充満している部分の溶融空間2の水
平方向の寸法をt2とすると、[数2]は[数7]のよ
うに書き換えられる。従って、[数7]より白金属類1
8自体の線減弱係数μm5を求めることができる。
【0057】
【数7】Im5=Io・e-μm1・t1・e-μm5・t2
【0058】又、測定高さレベルL1において、X線発
信装置12から発信されたX線の光子の数をIo、X線
受信装置13により受光された光子の数をIm6、堆積し
た白金属類18の水平方向の寸法をt3とすると、前述
のように炉壁の厚さはt1、炉壁の線減弱係数はμm
1、溶融空間2の水平方向の寸法はt2、白金属類が含
まれた放射性廃液が混入した溶融ガラスGの線減弱係数
はμm3、白金属類18自体の線減弱係数はμm5であ
るため、[数2]は[数8]のように書き換えられる。
【0059】
【数8】Im6=Io・e-μm1・t1・e-μm3(t2-t3)・e
-μm5・t3
【0060】従って、[数8]から溶融炉本体3内に堆
積している白金属類18の幅を監視することができる。
【0061】上述したように、X線発信装置12及びX
線受信装置13を溶融炉本体3の周方向及び上下方向へ
移動させつつ位置検出装置15により検出した炉壁の位
置信号V3をデータ処理・監視装置14ヘ与え、且つX
線発信装置12からX線を発信し、X線受信装置13に
よりX線を受信して透過量信号V4をデータ処理・監視
装置14へ与えることにより、上述のようにして炉壁内
壁に白金属類18が堆積しているか否かを監視すること
ができ、又堆積している白金属類18はどの程度の幅か
を監視することができる。
【0062】監視の結果や白金属類18の堆積している
幅、各段階で求めた各種の線減弱係数μmは必要に応じ
て適宜データ記憶装置16に記憶されて保存され、又デ
ータ記憶装置16からデータ処理・監視装置14に取り
込まれて使用される。
【0063】本発明の図示例によれば、ガラス溶融炉1
における溶融炉本体3の炉壁内面に白金属類18が堆積
したか否かを容易且つ確実に監視することができる。
【0064】なお、本発明は上述の図示例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ること等は勿論である。
【0065】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜3に記載のガラス溶融炉監視装置によれば、ガラス溶
融炉における溶融炉本体の炉壁内面に白金属類が堆積し
たか否かを容易且つ確実に監視することができ、又、ガ
ラス溶融炉の外部から監視することができるため、内部
に付着している固化ガラスの影響がなく信頼性の高い監
視を行うことができ、更には、構成部品が少ないため、
遠隔操作を容易に行うことができる等、種々の優れた効
果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス溶融炉監視装置の実施の形態の
一例を示すブロック図である。
【図2】本発明のガラス溶融炉監視装置において、炉壁
の線減弱係数を求めるための側面図である。
【図3】本発明のガラス溶融炉監視装置において、運転
初期の白金属類を含んだ放射性廃棄物が混入していない
溶融ガラスの線減弱係数を求めるための側面図である。
【図4】本発明のガラス溶融炉監視装置において、白金
属類を含んだ放射性廃棄物が混入している溶融ガラスの
線減弱係数を求めるための側面図である。
【図5】本発明のガラス溶融炉監視装置において、白金
属類が堆積している位置において溶融ガラスと白金属類
との合成された線減弱係数を求めるための側面図であ
る。
【図6】本発明のガラス溶融炉監視装置において、白金
属類の堆積している位置において白金属類の幅を求める
ための側面図である。
【図7】本発明の原理を説明するための側面図である。
【符号の説明】 1 ガラス溶融炉 3 溶融炉本体 12 X線発信装置(発信装置) 13 X線受信装置(受信装置) 14 データ処理・監視装置(監視する手段) 18 白金属類 G 溶融ガラス μ3 線減弱係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 一幸 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 豊嶌 至 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 Fターム(参考) 4G014 AC00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスが貯留された溶融炉本体へ向
    けてX線を発信し得るよう、溶融炉本体の一側外部に配
    置された発信装置と、前記溶融炉本体及び溶融炉本体に
    貯留された溶融ガラスを透過してきたX線を受信し得る
    よう、溶融炉本体の他側外部に配置された受信装置と、
    該受信装置で検出されたX線の透過量から溶融炉本体の
    内面に白金属類が堆積したか否かを監視する手段を備え
    たことを特徴とするガラス溶融炉監視装置。
  2. 【請求項2】 白金属類が堆積したか否かを監視する手
    段は、溶融炉本体内に貯留された物質の線減弱係数の変
    化を監視し得るよう構成されている請求項1に記載のガ
    ラス溶融炉監視装置。
  3. 【請求項3】 発振装置と受信装置は、溶融炉本体の周
    方向若しくは上下方向へ一体的に移動し得るよう構成さ
    れている請求項1又は2に記載のガラス溶融炉監視装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010175277A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Ihi Corp ガラス中の金属粒子の状態検出方法

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