JP2001263391A - 車両用ディスクブレーキの摩擦パッド - Google Patents

車両用ディスクブレーキの摩擦パッド

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JP2001263391A
JP2001263391A JP2000078352A JP2000078352A JP2001263391A JP 2001263391 A JP2001263391 A JP 2001263391A JP 2000078352 A JP2000078352 A JP 2000078352A JP 2000078352 A JP2000078352 A JP 2000078352A JP 2001263391 A JP2001263391 A JP 2001263391A
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insulator
friction pad
back plate
vehicle
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Akira Magario
章 曲尾
Nobuhiro Tojo
信弘 東城
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Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライニング材に熱がこもって高温にならない
ように、ライニング材の熱を放出しやすくする車両用デ
ィスクブレーキの摩擦パッドを提供する。 【解決手段】 バックプレート22の一面側に、インシ
ュレータ24を介してライニング材26を固着した車両
用ディスクブレーキの摩擦パッド20において、インシ
ュレータ24の所定個所に孔27が穿設されてライニン
グ材26とバックプレート22とが直接接触しているこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックプレートの
一面側に、インシュレータを介してライニング材を固着
した車両用ディスクブレーキの摩擦パッドに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ディスクブレーキに用いられる摩
擦パッド10の断面図を図5に示す。ここに図示する摩
擦パッド10は、金属製のバックプレート12にインシ
ュレータ14を介してライニング材16を固着したもの
である(特開平9−112607号公報参照)。インシ
ュレータ14はライニング材16をバックプレート12
に確実に固着して支持するためのものであるが、その作
用として、ブレーキ時にライニング材16とディスク
(図示せず)との間で発生する熱をバックプレート12
側に伝えにくくし、ブレーキ液の温度上昇を防止してベ
ーパーロック現象が生じないようにする断熱作用が求め
られている。また、ライニング材16をバックプレート
12に確実に固着して剥離しないようにすること、バッ
クプレート12の界面からインシュレータ14が剥離し
ないよう一定の耐食性を有すること等を考慮し、インシ
ュレータ14の素材および組成が選択されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、車両
のディスクブレーキ等に用いられる摩擦パッド10にお
いて、バックプレート12とライニング材16との間に
介在されているインシュレータ14は、ライニング材1
6の熱をバックプレート12側へ伝えないようにする断
熱性作用を重点においており、樹脂材等の低熱伝導率の
素材を使用してきた。しかし、断熱性が向上したことに
より、次のような課題も生じてきた。すなわち、インシ
ュレータ14の断熱性が高くなると、ディスクとの摩擦
により生じた熱がライニング材16からバックプレート
12側に全く放熱されないこととなる。するとライニン
グ材16に発生した熱は、ライニング材16内部にこも
りやすくなりライニング材16が高温になってしまうと
いう課題がある。このようにライニング材16が高温に
なると、該ライニング材16中の有機材料からガスが発
生し、ライニング材16表面の劣化でライニング材16
の摩擦面の摩擦係数(μ)が低下して鳴きが生じたり、
フェードを起こしやすく、クラックが発生しやすく、摩
耗しやすくなる。
【0004】したがって、本発明は上記課題を解決すべ
くなされ、その目的とするところは、ライニング材に熱
がこもって高温にならないように、ライニング材の熱を
放出しやすくする摩擦パッドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次の構成を備える。すなわち、本発明にか
かる車両用ディスクブレーキの摩擦パッドによれば、バ
ックプレートの一面側に、インシュレータを介してライ
ニング材を固着した車両用ディスクブレーキの摩擦パッ
ドにおいて、インシュレータの所定個所に孔が穿設され
てライニング材とバックプレートとが直接接触している
ことを特徴としている。この構成を採用することによっ
て、ライニング材とバックプレートとを直接接触させる
部分ができるため、ライニング材に熱がこもって高温に
ならない程度に熱をバックプレート側に伝導させること
ができる。
【0006】また、前記孔を複数個穿設しても好適であ
る。さらに、前記孔の総面積は、ライニング材のインシ
ュレータへの接触総面積の20%〜50%とすると、イ
ンシュレータはベーパーロック現象が生じない程度にラ
イニング材からの熱を遮断し、且つライニング材が高温
にならない程度にはライニング材からの熱を伝達するこ
とが好適に行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明にかかる摩擦パッドの好適
な実施形態の正面図、背面図、側面図およびインシュレ
ータの正面図を図1〜図4に示す。摩擦パッド20は、
2個の結着孔21が穿設された金属製のバックプレート
22の一面側にライニング材26が一体化されて設けら
れているものである。ライニング材26とバックプレー
ト22との間には、インシュレータ24が介在して設け
られている。本実施形態におけるインシュレータ24
は、フェノールレジンを基材として、有機繊維であるア
ラミド繊維、無機繊維であるセラミック繊維、フリクシ
ョンダスト、ゴム粉末、調整材として硫酸バリウム、水
酸化カルシウム等からなるものであり、その厚さは約
1.5mmに形成される。このインシュレータ24は、
従来の技術で説明したように、ライニング材26からの
熱をバックプレート22側へ伝導することを抑えようと
するものであると共に、ライニング材26の剥離防止や
バックプレートの耐食を図るべく設けられているもので
ある。
【0008】図3,図4に示すように、インシュレータ
24には、厚さ方向に(ライニング材26からバックプ
レート22に)向けて貫通する複数個の孔27が穿設さ
れている。各孔27は、完全に表面から裏面へ連通する
ようにして設けられている。また、各孔27には、ライ
ニング材26が入りこんで形成されており、孔27内に
入りこんだライニング材26aはバックプレート22へ
当接している。このように、インシュレータ24に、ラ
イニング材26が入りこんでバックプレート22へ当接
するような孔27を、言いかえるとライニング材26と
バックプレート22とを直接接触させるような孔27を
設けたので、ライニング材26とディスク(図示せず)
との間で発生した熱が、孔27に入りこんだライニング
材26aを介してバックプレート22側へ伝導させるこ
とができる。
【0009】孔27の総面積は、ライニング材26のバ
ックプレート22側への接触総面積に対して20%〜5
0%にすると好適である。すなわち、ライニング材26
とバックプレート22とを直接接触させる孔27の面積
が、上記のような程度であれば、ライニング材26の熱
が、バックプレート22側へ伝わりすぎてブレーキ液の
温度上昇によるベーパーロック現象が発生しない程度で
あって、且つライニング材26に熱がこもって高温にな
らない程度に、適度にバックプレート22へ熱を伝導さ
せることができるのである。
【0010】上述してきた実施形態では、インシュレー
タ24には、8個の円形の孔27をインシュレータ24
の一部分に偏在しないよう全体に平均的に穿設させるよ
うにした。しかし、孔の形状や数、あるいは穿設位置は
本実施形態のものに限定されることはない。したがっ
て、たとえばライニング材26のインシュレータ24へ
の接触総面積に対して20%〜50%の面積を有する1
つの孔をインシュレータの任意の位置に穿設するように
してもよいし、図示した孔27よりももっと小径の孔を
多数穿設するようにしてもよい。また、複数個の孔をラ
イニング材26の熱が発生しやすいような個所に対応さ
せて偏在するように穿設するようにしてもよい。さらに
は、孔の形状は円形でなくとも他の形状であってもよ
い。
【0011】
【実施例】図4に示した孔27が穿設されたインシュレ
ータを有する摩擦パッドについて、インシュレータに孔
が形成されていない従来の摩擦パッドとの間で、ブレー
キの鳴き評価試験、ノイズ指数評価試験、フェード試験
および高温磨耗試験の比較を行った。なお、本実施例の
摩擦パッドのライニング材の大きさは、長さ110m
m、幅50mm、厚さ6mm程度である。インシュレー
タの厚さは1.5mm。インシュレータには、直径12
mmの孔が8個穿設されている。孔の総面積はライニン
グ材のバックプレート側への接触総面積に対して約20
%である。上記試験の試験結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1中で鳴き点評価とあるのは、初速度5
0km/h以下で回転するディスクロータに、減速度
0.3G以下で100回のブレーキ制動をかけてディス
クロータの表面温度を300℃としたときの、ブレーキ
操作によって生じる鳴きについて点数をつけて評価した
もので、鳴き点評価5とは鳴きが気になるレベル、鳴き
点評価7とは鳴きが気にならないレベルを意味する。実
施例では鳴き点評価が明らかに向上している。ノイズ指
数とは、初速度50km/h以下で回転するディスクロ
ータに、減速度0.3G以下で100回のブレーキ制動
をかけてディスクロータの表面温度を300℃としたと
きの、ブレーキ操作によって生じる鳴きの発生頻度を示
している。ノイズ指数が大きいほど鳴きの発生頻度が高
いことを意味しており、実施例ではノイズ指数が向上し
ていることが分かる。また、フェード試験は回転するデ
ィスクロータに摩擦パッドを押接して、最大フェード状
態となったときの摩擦係数(μ)を測定したものであ
る。実施例の摩擦係数が向上していることが確認でき
る。磨耗量とは、回転するディスクロータに摩擦パッド
を押接して、0℃〜480℃の昇温を繰り返し、そのと
きの磨耗量を測定したものである。実施例の磨耗量が大
幅に少ないことが確認できる。
【0014】以上本発明につき好適な実施例を挙げて種
々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を
施し得るのはもちろんである。
【0015】
【発明の効果】本発明にかかる車両用ディスクブレーキ
の摩擦パッドによれば、インシュレータの所定個所に孔
が穿設されてライニング材とバックプレートとが直接接
触しているので、ライニング材とバックプレートとを直
接接触する部分が、ライニング材の熱を適度にバックプ
レート側へ伝導させることができ、ライニング材に熱が
こもって高温になったときに生じやすいブレーキの鳴
き、フェード、ライニング材のクラックの発生や高温時
の磨耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ディスクブレーキの摩擦パ
ッドの実施形態を示す正面図である。
【図2】図1に示した摩擦パッドの背面図である。
【図3】図1に示した摩擦パッドの側面図である。
【図4】インシュレータの実施形態を示す正面図であ
る。
【図5】従来の摩擦パッドの側面図である。
【符号の説明】
20 摩擦パッド 21 結着孔 22 バックプレート 24 インシュレータ 26 ライニング材 27 孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックプレートの一面側に、インシュレ
    ータを介してライニング材を固着した車両用ディスクブ
    レーキの摩擦パッドにおいて、 インシュレータの所定個所に孔が穿設されてライニング
    材とバックプレートとが直接接触していることを特徴と
    する車両用ディスクブレーキの摩擦パッド。
  2. 【請求項2】 前記孔は複数個穿設されていることを特
    徴とする車両用ディスクブレーキの摩擦パッド。
  3. 【請求項3】 前記孔の総面積は、ライニング材のイン
    シュレータへの接触総面積の20%〜50%であること
    を特徴とする請求項1または2記載の車両用ディスクブ
    レーキの摩擦パッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108730381A (zh) * 2018-07-23 2018-11-02 盐城加申汽车制动部件有限公司 一种具有提醒更换功能的汽车刹车片

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