JP2001248117A - 緩衝装置およびこの緩衝装置を備えた防護柵 - Google Patents

緩衝装置およびこの緩衝装置を備えた防護柵

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JP2001248117A JP2000059042A JP2000059042A JP2001248117A JP 2001248117 A JP2001248117 A JP 2001248117A JP 2000059042 A JP2000059042 A JP 2000059042A JP 2000059042 A JP2000059042 A JP 2000059042A JP 2001248117 A JP2001248117 A JP 2001248117A
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shock
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rod
absorbing
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Takashi Muraishi
尚 村石
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友康 杉山
Toshitaka Nara
利孝 奈良
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修 布川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、衝撃力を効率よく吸収することの
できる緩衝装置を提供することを目的とし、また、衝撃
力を効率よく吸収して落石や土石流、あるいは、雪崩等
を確実に捕捉することのできる緩衝装置を備えた防護柵
を提供する。 【解決手段】 引っ張り荷重が作用させられる一対の緩
衝装置構成体2・3を備え、これらの緩衝装置構成体
が、前記引っ張り荷重の作用方向に相対移動可能に重畳
させられており、一方の緩衝装置構成体には、前記引っ
張り荷重の作用方向と直交する方向に沿って緩衝ロッド
4が設けられ、他方の緩衝装置構成体には、両緩衝装置
構成体に前記引っ張り荷重が作用した際に、前記緩衝ロ
ッドへ衝突させられることにより、この緩衝ロッドを折
損する折損部材5が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃力等が作用す
る部材に設けられて、前記衝撃力を吸収するようにした
緩衝装置及びその緩衝装置を備えた防護柵に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、落石、土石流、土砂崩
壊、あるいは、雪崩等を捕捉して災害を防止するように
した防護構造物が知られている。ところで、このような
防護構造物にあっては、落石、土石流、土砂崩壊、ある
いは、雪崩等を捕捉するのみならず、捕捉時の衝撃力を
効率よく吸収することが要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の要望の下になされたもので、衝撃力を効率よく吸
収することのできる緩衝装置を提供することを目的と
し、また、衝撃力を効率よく吸収して落石、土石流、土
砂崩壊、あるいは、雪崩等を確実に捕捉することのでき
る緩衝装置を備えた防護柵を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の緩衝装置は、前述した目的を達成するために、引っ張
り荷重が作用させられる一対の緩衝装置構成体を備え、
これらの緩衝装置構成体が、前記引っ張り荷重の作用方
向に相対移動可能に重畳させられており、一方の緩衝装
置構成体には、前記引っ張り荷重の作用方向と直交する
方向に沿って緩衝ロッドが設けられ、他方の緩衝装置構
成体には、両緩衝装置構成体に前記引っ張り荷重が作用
した際に、前記緩衝ロッドへ衝突させられることによ
り、この緩衝ロッドを折損する折損部材が設けられてい
ることを特徴とする。本発明の請求項2に記載の緩衝装
置は、請求項1に記載の前記緩衝ロッドが、前記一方の
緩衝装置構成体に、前記引っ張り荷重の作用方向に沿っ
て間隔をおき、かつ、平行に複数設けられていることを
特徴とする。本発明の請求項3に記載の緩衝装置は、請
求項1または請求項2に記載の前記一方の緩衝装置構成
体の一端部に、前記緩衝ロッドよりも折損強度の大きな
係止ロッドが設けられていることを特徴とする。本発明
の請求項4に記載の緩衝装置は、請求項1ないし請求項
3の何れかに記載の前記一方の緩衝装置構成体が、円筒
状に形成されているとともに、この一方の緩衝装置構成
体内に前記他方の緩衝装置構成体の折損部材が挿入さ
れ、前記緩衝ボルトが、前記一方の緩衝装置構成体およ
び折損部材を貫通して設けられていることを特徴とす
る。本発明の請求項5に記載の緩衝装置は、請求項1な
いし請求項4の何れかに記載の前記折損部材が、前記引
っ張り荷重の作用方向に沿って長円状に形成されている
とともに、前記緩衝ロッドを取り囲むように配設されて
いることを特徴とする。本発明の請求項6に記載の緩衝
装置は、引っ張り荷重が作用されるとともに、相互に重
畳して配設される一対の緩衝装置構成体と、これらの緩
衝装置構成体を取り囲んで設けられる被覆体とを備え、
前記各緩衝装置構成体が、前記被覆体の各端部からそれ
ぞれ突出して設けられ、前記被覆体に、前記各緩衝装置
構成体を貫通する緩衝ロッドが、前記引っ張り荷重の作
用方向に間隔をおいて複数設けられ、前記各緩衝装置構
成体に、前記各緩衝ロッドを取り囲んで設けられ、これ
らの各緩衝装置構成体に引っ張り荷重が作用した際に、
前記各緩衝ロッドを順次折損させる折損部材が設けられ
ていることを特徴とする。本発明の請求項7に記載の緩
衝装置は、請求項6に記載の前記被覆体の略中間部に、
前記緩衝ロッドよりも折損強度の大きな係止ロッドが設
けられていることを特徴とする。本発明の請求項8に記
載の緩衝装置を備えた防護柵は、網状に組み上げられた
防護ネットと、この防護ネットに挿通されて、この防護
ネットの支持をなすワイヤーと、このワイヤーが固定さ
れる複数の支柱とを備え、前記ワイヤーに、前記請求項
1ないし請求項7の何れかに記載の緩衝装置が取り付け
られていることを特徴とする。本発明の請求項9に記載
の緩衝装置を備えた防護柵は、網状に組み上げられた防
護ネットと、この防護ネットに挿通されて、この防護ネ
ットの支持をなすワイヤーと、このワイヤーが固定され
る複数の支柱と、これらの支柱を、これらの支柱の近傍
に設けられたアンカーへ接続するアンカーワイヤーとを
備え、前記ワイヤーあるいはアンカーワイヤーの少なく
とも一方に、前記請求項1ないし請求項7の何れかに記
載の緩衝装置が取り付けられていることを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の緩衝装置を備えた防護柵
は、請求項8または請求項9に記載の前記防護ネット
が、鋸刃状に折曲された複数の素線を編み込んで形成さ
れていることを特徴とする。本発明の請求項11に記載
の緩衝装置を備えた防護柵は、請求項8または請求項9
に記載の前記防護ネットが、螺旋状に形成された複数の
素線を編み込んで形成されていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1において符号1は本実
施形態に係わる緩衝装置を示し、この緩衝装置1は、引
っ張り荷重が作用させられる一対の緩衝装置構成体2・
3を備え、これらの緩衝装置構成体2・3が、前記引っ
張り荷重の作用方向(図1に矢印で示した)に相対移動
可能に重畳させられており、一方の緩衝装置構成体2に
は、前記引っ張り荷重の作用方向と直交する方向に沿っ
て緩衝ロッド4が設けられ、他方の緩衝装置構成体3に
は、両緩衝装置構成体2・3に前記引っ張り荷重が作用
した際に、前記緩衝ロッド4へ衝突させられることによ
り、この緩衝ロッド4を折損する折損部材5が設けられ
た概略構成となっている。
【0006】次いで、これらの詳細について説明すれ
ば、本実施形態においては、前記一方の緩衝装置構成体
2が金属製の円筒管によって構成されており、この一方
の緩衝装置構成体2を径方向に貫通するように前記緩衝
ロッド4が装着されている。
【0007】この緩衝ロッド4は、図1および図2に示
すように、ボルトが用いられているとともに、前記引っ
張り荷重の作用方向に沿って間隔をおき、かつ、平行に
複数設けられている。
【0008】また、前記一方の緩衝装置構成体2の一端
部には、前記緩衝ロッド4よりも折損強度の大きな係止
ロッド6が設けられており、この係止ロッド6も、前述
した緩衝ロッド4と同様にボルトが用いられ、前記一方
の緩衝装置構成体2を径方向に貫通して装着され、か
つ、前記緩衝ロッド4と平行となるように装着されてい
る。
【0009】前記折損部材5は、前記引っ張り荷重の作
用方向に沿って長円状に形成されており、この折損部材
5は、前記一方の緩衝装置構成体2内に挿入されて重畳
させられた状態において、前記緩衝ロッド4および係止
ロッド6を取り囲むように位置させられるようになって
いる。
【0010】また、前記一方の緩衝装置構成体2の他端
の対向する両壁部には、この一方の緩衝装置構成体2を
他の構造物に固定する際に用いられる貫通孔7が、径方
向に沿って形成されている。
【0011】さらに、前記他方の緩衝装置構成体3の他
端部には、前記折損部材5の他端部に一体に連設された
連結用のフック部材8が設けられて、前記他方の緩衝装
置構成体3を他の構造物に固定する際に用いられるよう
になっている。
【0012】このように構成された本実施形態に係わる
緩衝装置1は、各緩衝装置構成体2・3が異なる構造物
に、貫通孔7やフック部材8を介して固定されることに
より、前記構造物に取り付けられる。
【0013】そして、前記構造物の一つに衝撃力が加わ
ると、緩衝装置1に、その長さを伸長させる方向に引っ
張り荷重が作用するが、この荷重が小さい場合には、先
頭に位置する緩衝ロッド4に、他方の緩衝装置構成体3
の折損部材5の端部が当接させられることにより、前記
荷重が支持される。
【0014】そして、大きな引っ張り荷重が作用する
と、前記折損部材5によって緩衝ロッド4が、前記荷重
の大きさに応じて順次折損させられ、この緩衝ロッド4
の折損時に、前記荷重が吸収されることにより、前記構
造物に作用する衝撃力が吸収緩和されて、効率的な緩衝
機能が得られ、前記構造物を衝撃力から保護することが
できる。
【0015】ここで、前記緩衝ロッド4の径や設置本数
を、想定される衝撃力の大きさに応じて適宜設定するこ
とにより、緩衝装置1の緩衝機能を適正なものとするこ
とができる。そして、前記緩衝ロッド4の折損によって
衝撃力が緩和された後にあっては、前記緩衝ロッド4よ
りも折損強度の大きな係止ロッド6によって前記折損部
材5が係止されることにより、両構造物が完全に離間し
てしまうことが防止される。
【0016】つぎに、前述した緩衝装置1を備えた防護
柵の一実施形態について、図4および図5を参照して説
明する。これらの図において符号10で示す防護柵は、
網状に組み上げられた防護ネット11と、この防護ネッ
ト11に挿通されて、この防護ネット11の支持をなす
ワイヤー12と、このワイヤーが固定される複数の支柱
13とを備え、前記ワイヤー12に、前記緩衝装置1が
取り付けられた構成となっている。これは、複数のワイ
ヤー12が、前記一方の緩衝装置構成体2の貫通孔7
や、他方の緩衝装置構成体3のフック部材8に固定さ
れ、さらに、前記ワイヤー12が支柱13に固定される
ことにより、前記緩衝装置1が取り付けられている。
【0017】そして、前記防護ネット11は、図6に示
すように、鋸刃状に折曲された複数の素線14を編み込
んで形成したものや、図7に示すように、螺旋状に形成
された複数の素線15を編み込んで形成したもの等が用
いられる。
【0018】このように構成された防護柵10は、支柱
13間に張られた防護ネット11によって落石、土石
流、土砂崩壊、あるいは、雪崩等を捕捉するが、その捕
捉時における衝撃力が、防護ネット11からワイヤー1
2を介して支柱13へ伝達されるが、この伝達経路の途
中に前記緩衝装置1が介在していることから、前記実施
形態において示したのと同様の作用によって、これらの
緩衝装置1によって前述した衝撃力が吸収される。
【0019】ここで、図8に示すような試験装置によっ
て、前記防護柵10における衝撃力の緩衝機能のシミュ
レーションを行った。
【0020】まず、図8の試験装置について説明する。
この試験装置は、固定構造物上に一対の支持ブロック2
0を平行に固定し、これらの支持ブロック20間に、図
7に示す防護ネット11を、その両側部を、前記支持ブ
ロック20の上部にそれぞれ位置させるとともに、これ
らの両側部を、固定プレート21および複数の固定ボル
ト22によって前記各支持ブロック20に固定し、さら
に、前記防護ネット11の対向縁部に一対のワイヤー1
2を挿通するとともに、これらのワイヤー12の各端部
を前記固定プレート21にボルト等によって固定し、さ
らに、一方のワイヤー12の一端部および他方のワイヤ
ーの他端部に、緩衝装置1を介装したものである。そし
て、このようにして設置された防護ネット11の中央部
に、球状の錘23を所定高さから自由落下させて、ワイ
ヤー12に生じる張力の変化と変位量を測定することに
より、衝撃力の吸収作用をシミュレートした。
【0021】その結果を図9に示す。この図において破
線で示す曲線が、緩衝装置1を設置しない場合の特性で
あり、実線が緩衝装置1を設置した場合の特性である。
この結果から、緩衝装置1が無い場合にあっては、ワイ
ヤー12に生じる張力が大きく、また、張力の変化の収
束が遅いという特性となる。このような状態にあって
は、ワイヤー12に、大きな衝撃力が長い時間加わるこ
ととなりワイヤー12の破損を招きやすい。したがっ
て、落石等の捕捉機能が低下するおそれがある。
【0022】これに対し、緩衝装置1を設けた場合にあ
っては、ワイヤー12に生じる最大張力も小さく(実験
においては、約5割程度低減できた)、また、その張力
の収束も早く、これによって、錘23のエネルギを速や
かに吸収して、衝撃力を効率よく吸収することができ
る。また、ワイヤー12の破損を防止して、落石等を確
実に捕捉することができる。
【0023】そして、緩衝ロッド4の本数や径、あるい
は、設置間隔を変えることで、ワイヤー12に作用する
張力の時刻歴を任意に変えることができ、緩衝装置1の
配置部位毎に衝撃力吸収により最適な緩衝装置1の性能
を引き出すことができる。
【0024】一方、図5に示すように、前記支柱13の
上流側に位置する地山24に、アンカー25を打ち込ん
でおき、このアンカー25と前記支柱13とを、1本若
しくは複数本のアンカーワイヤー26によって連結する
とともに、このアンカーワイヤー26に、前記緩衝装置
1を介在させるように設置することも考えられ、また、
このアンカーワイヤー26と前記ワイヤー12の両方に
前記緩衝装置1を設置することも可能である。そして、
前記支柱13に取り付けられる防護ネット11は、図5
に実線で示すように、支柱13の上流側に設ける形態
や、同図に破線で示すように、支柱13の下流側に設け
る形態が採られる。
【0025】ついで、本発明の他の実施形態を、図10
を参照して説明する。この図において符号30で示す緩
衝装置は、引っ張り荷重が作用されるとともに、相互に
重畳して配設される一対の緩衝装置構成体31と、これ
らの緩衝装置構成体31を取り囲んで設けられる被覆体
32とを備え、前記各緩衝装置構成体31が、前記被覆
体32の各端部からそれぞれ突出して設けられ、前記被
覆体32に、前記各緩衝装置構成体31を貫通する緩衝
ロッド33が、前記引っ張り荷重の作用方向に間隔をお
いて複数設けられ、前記各緩衝装置構成体31に、前記
各緩衝ロッド33を取り囲んで設けられ、これらの各緩
衝装置構成体31に引っ張り荷重が作用した際に、前記
各緩衝ロッド33を順次折損させる折損部材34が設け
られた構成としたものである。
【0026】詳述すれば、前記各緩衝装置構成体31の
折損部材34は、前記実施形態と同様に長円状に形成さ
れており、この一端部側にフック部材35が一体に設け
られている。そして、前記両折損部材34は、前記被覆
体32内に重ね合わされるようにして挿入されるととも
に、前記各緩衝ロッド33を取り囲んで位置させられ、
また、前記各フック部材35が前記被覆体32の両側へ
それぞれ突出し定置させられている。
【0027】また、前記被覆体32は、円筒状に形成さ
れているとともに、前記緩衝ロッド33が径方向に貫通
しかつ長さ方向に間隔をおいて設けられている。さら
に、前記被覆体32の長さ方向の中間部には、前記緩衝
ロッド33よりも破断強度の大きい係止ロッド36が装
着されている。
【0028】このように構成された本実施形態の緩衝装
置30においては、両緩衝装置構成体31のフック部材
35を介して設置される。そして、これらのフック部材
35を介して張力が作用すると、両緩衝装置構成体31
の折損部材34が、それぞれ、被覆体32から引き出さ
れる方向に移動させられ、この間において、前記各折損
部材34によって緩衝ロッド33が順次折損させられる
ことにより、前記実施形態と同様に、緩衝作用が得られ
る。
【0029】そして、緩衝ロッド33による緩衝作用が
行われ、これらの緩衝ロッド33の全てが折損した後に
あっては、前記各折損部材34が係止ロッド36によっ
て係止されて、緩衝装置構成体31の抜けが防止され
る。
【0030】なお、前記実施形態において示した各構成
部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基
づき種々変更可能である。たとえば、前述した実施形態
においては、緩衝ロッド4を金属製のボルトによって構
成し、これらを一方の緩衝装置構成体に螺着することに
よって装着した例について示したが、これに代えて、合
成樹脂製の緩衝ロッドとすることも可能であり、また、
円柱状のロッドを一方の緩衝装置構成体2に貫通させた
後に溶接することによって補強することも可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、緩衝装置に引っ張り荷重が作用した場合において、
両緩衝装置構成体の相対移動が生じ、この相対移動によ
って緩衝ロッドが折損部材によって折損させられ、この
緩衝ロッドの折損時の衝撃力吸収作用により、効率的な
緩衝機能を確保することができる。また、一方の緩衝装
置構成体に、緩衝ロッドよりも折損強度の大きな係止ロ
ッドを設けることにより、緩衝作用を行った後にあって
も、両緩衝装置構成体の離脱を防止して、これらが介装
されている構造物の離脱を防止することができる。そし
て、前記緩衝ボルトを複数設けることにより、想定され
る衝撃力の大きさに簡便に対応することができる。ま
た、前記緩衝ロッドをボルトによって構成することによ
り、組み立てを容易にするとともに、折損後の取り替え
も容易である。さらに、このような緩衝装置を防護柵に
用いることによって、防護柵の衝撃吸収能力を大幅に高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明緩衝装置の一実施形態を示す側面図であ
る。
【図2】本発明の緩衝装置の一実施形態を構成する一方
の緩衝装置構成体の縦断面図である。
【図3】本発明の緩衝装置の一実施形態を構成する他方
の緩衝装置構成体の側面図である。
【図4】本発明の緩衝装置の一実施形態が用いられた防
護柵を示す正面図である。
【図5】本発明の緩衝装置の一実施形態が用いられた防
護柵の変形例を示す側面図である。
【図6】本発明の防護柵に用いられる防護ネットの一例
を示す正面図である。
【図7】本発明の防護柵に用いられる防護ネットの他の
例を示すもので、素線の軸線方向から見た図である。
【図8】本発明の防護柵の衝撃吸収作用をシミュレート
する為の試験装置を示す平面図である。
【図9】本願発明の防護柵における衝撃吸収特性と、従
来の防護柵における衝撃吸収特性とを比較するための図
である。
【図10】本発明の他の実施形態を示すもので、(a)
は側面図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
1 緩衝装置 2 (一方の)緩衝装置構成体 3 (他方の)緩衝装置構成体 4 緩衝ロッド 5 折損部材 6 係止ロッド 7 貫通孔 8 フック部材 10 防護柵 11 防護ネット 12 ワイヤー 13 支柱 14 素線 15 素線 20 支持ブロック 21 固定プレート 22 固定ボルト 23 錘 24 地山 25 アンカー 26 アンカーワイヤー 30 緩衝装置 31 緩衝装置構成体 32 被覆体 33 緩衝ロッド 34 折損部材 35 フック部材 36 係止ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村石 尚 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 杉山 友康 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 奈良 利孝 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 布川 修 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 Fターム(参考) 2D001 PA05 PA06 PB04 PC03 PD06 PD10 PD11 3J066 AA01 AA22 BA03 BB01 BF12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引っ張り荷重が作用させられる一対の緩
    衝装置構成体を備え、これらの緩衝装置構成体が、前記
    引っ張り荷重の作用方向に相対移動可能に重畳させられ
    ており、一方の緩衝装置構成体には、前記引っ張り荷重
    の作用方向と直交する方向に沿って緩衝ロッドが設けら
    れ、他方の緩衝装置構成体には、両緩衝装置構成体に前
    記引っ張り荷重が作用した際に、前記緩衝ロッドへ衝突
    させられることにより、この緩衝ロッドを折損する折損
    部材が設けられていることを特徴とする緩衝装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝ロッドが、前記一方の緩衝装置
    構成体に、前記引っ張り荷重の作用方向に沿って間隔を
    おき、かつ、平行に複数設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載の緩衝装置。
  3. 【請求項3】 前記一方の緩衝装置構成体の一端部に、
    前記緩衝ロッドよりも折損強度の大きな係止ロッドが設
    けられていることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の緩衝装置。
  4. 【請求項4】 前記一方の緩衝装置構成体が、円筒状に
    形成されているとともに、この一方の緩衝装置構成体内
    に前記他方の緩衝装置構成体の折損部材が挿入され、前
    記緩衝ロッドが、前記一方の緩衝装置構成体および折損
    部材を貫通して設けられていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項3の何れかに記載の緩衝装置。
  5. 【請求項5】 前記折損部材が、前記引っ張り荷重の作
    用方向に沿って長円状に形成されているとともに、前記
    緩衝ロッドを取り囲むように配設されていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の緩衝装
    置。
  6. 【請求項6】 引っ張り荷重が作用されるとともに、相
    互に重畳して配設される一対の緩衝装置構成体と、これ
    らの緩衝装置構成体を取り囲んで設けられる被覆体とを
    備え、前記各緩衝装置構成体が、前記被覆体の各端部か
    らそれぞれ突出して設けられ、前記被覆体に、前記各緩
    衝装置構成体を貫通する緩衝ロッドが、前記引っ張り荷
    重の作用方向に間隔をおいて複数設けられ、前記各緩衝
    装置構成体に、前記各緩衝ロッドを取り囲んで設けら
    れ、これらの各緩衝装置構成体に引っ張り荷重が作用し
    た際に、前記各緩衝ロッドを順次折損させる折損部材が
    設けられていることを特徴とする緩衝装置。
  7. 【請求項7】 前記被覆体の略中間部に、前記緩衝ロッ
    ドよりも折損強度の大きな係止ロッドが設けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載の緩衝装置。
  8. 【請求項8】 網状に組み上げられた防護ネットと、こ
    の防護ネットに挿通されて、この防護ネットの支持をな
    すワイヤーと、このワイヤーが固定される複数の支柱と
    を備え、前記ワイヤーに、前記請求項1ないし請求項7
    の何れかに記載の緩衝装置が取り付けられていることを
    特徴とする緩衝装置を備えた防護柵。
  9. 【請求項9】 網状に組み上げられた防護ネットと、こ
    の防護ネットに挿通されて、この防護ネットの支持をな
    すワイヤーと、このワイヤーが固定される複数の支柱
    と、これらの支柱を、これらの支柱の近傍に設けられた
    アンカーへ接続するアンカーワイヤーとを備え、前記ワ
    イヤーあるいはアンカーワイヤーの少なくとも一方に、
    前記請求項1ないし請求項7の何れかに記載の緩衝装置
    が取り付けられていることを特徴とする緩衝装置を備え
    た防護柵。
  10. 【請求項10】 前記防護ネットが、鋸刃状に折曲され
    た複数の素線を編み込んで形成されていることを特徴と
    する請求項8または請求項9に記載の緩衝装置を備えた
    防護柵。
  11. 【請求項11】 前記防護ネットが、螺旋状に形成され
    た複数の素線を編み込んで形成されていることを特徴と
    する請求項8または請求項9に記載の緩衝装置を備えた
    防護柵。
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