JP2001224133A - 無停電工事用電源装置 - Google Patents

無停電工事用電源装置

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JP2001224133A
JP2001224133A JP2000030338A JP2000030338A JP2001224133A JP 2001224133 A JP2001224133 A JP 2001224133A JP 2000030338 A JP2000030338 A JP 2000030338A JP 2000030338 A JP2000030338 A JP 2000030338A JP 2001224133 A JP2001224133 A JP 2001224133A
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Mitsuru Matsukawa
満 松川
Norio Sakae
紀雄 栄
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷量が大きい工事対象戸につき、大型のエ
ンジン発電機車を用いることなく、小型で環境面からも
優れたインバータ発電の電源車を用いて無停電工事が行
えるようにする。 【解決手段】 配電工事の工事対象戸2に給電するマス
タ電源車16及びスレーブ電源車17それぞれに、直流
電源18,19をインバータ動作により交流電源に変換
するDC/AC変換器26,27と、その駆動制御装置
28,29とを備え、電源車16の装置28に、交流電
源の電圧制御の位相情報を形成する手段と、自車の変換
器26の出力電圧を前記位相情報の位相に制御する手段
と、前記位相情報を有線又は無線の伝送路を介して電源
車17の装置29に出力する手段とを設け、装置29
に、伝送路の前記位相情報を取込む手段と、自車の変換
器27の出力電圧を前記位相情報の位相に制御する手段
とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配電工事中の工事
対象戸にインバータ発電タイプの電源車(発電機車)か
ら給電する無停電工事用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各戸の引込線やメータの取換え,
修理等の短時間に終了する小規模の配電工事を無停電で
行うため、例えば特願平11−110317号の出願の
明細書及び図面には、電気自動車を用いてこの種の無停
電工事用電源装置を形成することが記載されている。
【0003】この電源装置は図4に示す電気自動車1か
らなり、この自動車1を工事対象戸の近く止めて配電工
事が行われる。
【0004】そして、自動車1から引出された3相の接
続ケーブル3の各相が、工事対象戸2の3相の引込線4
の工事対象個所より負荷側(家屋側)の各相に接離自在
に接続される。
【0005】自動車1は、その駆動用の蓄電池(自動車
バッテリ)が形成する直流電源5及びこの直流電源5が
供給される発電回路部6を備え、この発電回路部6は図
5に示すように、3相インバータの静止型のDC/AC
変換器7及びその駆動制御装置8を有し、変換器7の交
流出力は連系リアクトル9,遮断器10,端子台11を
介して図4の接続ケーブル3に接続される。
【0006】また、連系リアクトル9と遮断器10との
間に、DC/AC変換器7の3相U相,V相,W相の出
力のうちの2相の電圧を計測する計器用変圧器12a,
12bが設けられる。
【0007】つぎに、駆動制御装置8は計器用変圧器1
2a,12bの計測電圧の信号が供給される制御回路1
3及びパルス発生回路14からなり、制御回路13から
出力されたDC/AC変換器7の出力電圧の制御信号に
基づき、パルス発生回路14が制御信号に同期した駆動
パルスを形成し、この駆動パルスによりDC/AC変換
器7がフィードバック制御で駆動される。
【0008】この駆動により、DC/AC変換器7が直
流電源5を系統電源に相当する3相交流電源に変換し、
この電源を工事対象戸2に給電する。
【0009】この状態で図4の配電線15の×印の個所
を切断し、工事対象戸2を配電線13から切離し、自動
車1から工事対象戸2への給電を続けながら、その引込
線4の取換え等を行う。
【0010】そして、工事が終了すると、配電線15の
×印の個所を接続し、工事対象戸2に系統電源を再び給
電して接続ケーブル3を引込線4から取外し、DC/A
C変換器7の運転を停止して作業を終える。
【0011】この場合、自動車1が小型の軽貨物電気自
動車等であれば、細い露地にも進入できるため、工事可
能範囲の制約も極めて少なく、狭い場所でも容易に無停
電工事が行える。
【0012】ところで、検相作業等を省いて工事を行う
ため、計器用変圧器12a,12bの計測電圧に基づい
て制御回路13の制御信号の位相が補正され、工事の直
前,直後にはDC/AC変換器7が系統電源に連系運転
され、工事中はDC/AC変換器7が自立運転される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記従来装置の場合、
工事対象戸2の大半が負荷量の小さい個人住電等である
ことから、運用効率を考慮して、DC/AC変換器7
は、通常、小容量,小型に形成され、集合住宅や小規模
工場等の負荷量が大きい工事対象戸2の配電工事には用
いることができない問題点がある。
【0014】そして、このような負荷量が大きい工事対
象戸2の無停電配電工事には、従来、大容量,大型のデ
ィゼル発電機車が用いられるが、騒音,排ガス等の環境
面からは、ディゼル発電機車を用いることは好ましくな
く、また、狭い場所での工事は困難である。
【0015】なお、直流電源5及びDC/AC変換器7
を、負荷量の大きい工事対象戸2の工事にも用いること
ができるように、大容量,大型にすることが考えられる
が、この場合は、大容量のインバータ等を新たに開発す
る必要があり、しかも、そのような大容量の電源装置を
必要とする無停電工事は少なく、不経済であり、実用的
でない。
【0016】本発明は、負荷量が大きい工事対象戸につ
いても、大型のエンジン発電機車を用いることなく、新
たに大容量のインバータ等を開発することもなく、無停
電で容易に配電工事が行えるようにすることを課題とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の無停電工事用電源装置にあっては、請求
項1の場合、配電工事の工事対象戸に給電するマスタ電
源車及びスレーブ電源車それぞれに、直流電源をインバ
ータ動作により交流電源に変換する静止型のDC/AC
変換器と、この変換器を制御する駆動制御装置とを備
え、マスタ電源車の駆動制御装置に、交流電源の電圧制
御の位相情報を形成する手段と、自車のDC/AC変換
器の出力電圧を位相情報の位相に制御する手段と、位相
情報を有線又は無線の伝送路を介してスレーブ電源車の
駆動制御装置に出力する手段とを設け、スレーブ電源車
の駆動制御装置に、伝送路の位相情報を取込む手段と、
自車のDC/AC変換器の出力電圧を位相情報の位相に
制御する手段とを設ける。
【0018】したがって、マスタ電源車のDC/AC変
換器とスレーブ電源車のDC/AC変換器とが、マスタ
電源車の位相情報により、位相同期して並列運転され、
両電源車から工事対象戸に給電することができる。
【0019】そのため、集合住宅等の負荷量の大きな施
設の無停電の配電工事を、大型のエンジン発電機車を用
いることなく、新たな大容量のインバータを開発するこ
となく、容易に行うことができる。
【0020】つぎに、請求項2の場合は、配電工事の工
事対象戸に給電するマスタ電源車及びスレーブ電源車そ
れぞれに、直流電源をインバータ動作により交流電源に
変換する静止型のDC/AC変換器と、この変換器を制
御する駆動制御装置とを備え、両電源車の駆動制御装置
に、交流電源の電圧制御の位相情報を形成する位相情報
形成部と、マスタ電源車のときに位相情報形成部の位相
情報を有線又は無線の伝送路に出力する信号出力部と、
スレーブ電源車のときに伝送路の位相情報を取込む信号
入力部と、マスタ電源車のときに位相情報形成部の位相
情報を出力し,スレーブ電源車のときに信号入力部の位
相情報を出力する位相情報選択スイッチと、このスイッ
チから出力された位相情報の位相の制御基準信号を形成
する基準信号作成部と、制御基準信号に基づく駆動パル
スを自車のDC/AC変換器に供給し,自車のDC/A
C変換器の出力電圧を位相情報の位相に制御する駆動部
とを設ける。
【0021】したがって、マスタ電源車及びスレーブ電
源車が同一回路構成で安価に形成され、マスタ電源車と
スレーブ電源車とで位相情報選択スイッチを切換え、マ
スタ電源車の信号出力部から伝送路を介してスレーブ電
源車の信号入力部に位相情報を伝送することにより、請
求項1の電源装置の場合と同様の無停電配電工事が行え
る。
【0022】そして、工事対象戸2の負荷量によって
は、スレーブ電源車を複数台にすればよい。
【0023】さらに、マスタ電源車及びスレーブ電源車
を電気自動車とし、直流電源をその蓄電池(自動車バッ
テリ)により形成すれば、一層安価かつ小型で環境面で
も優れたものになる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態につき、図
1〜図3を参照して説明する。図1は工事中の単線結線
図であり、工事対象戸2が集合住宅等の負荷量の大きい
場合、マスタ電源車16,スレーブ電源車17を工事対
象戸2の近くに止める。
【0025】両電源車16,17は小型の同一タイプの
軽貨物電気自動車からなり、それぞれの駆動用の蓄電池
(自動車バッテリ)が直流電源18,19を形成し、こ
れらの直流電源18,19にそれぞれの発電回路部2
0,21が接続される。
【0026】そして、工事の際は発電回路部20,21
の端子台22,23から3相の接続ケーブル24,25
を引出し、両ケーブル24,25を工事対象戸2の3相
の引込線4に接離自在に接続する。
【0027】つぎに、発電回路部20,21は図2に示
すように同一の回路構成に形成され、それぞれ3相イン
バータのDC/AC変換器26,27及びその駆動制御
装置28,29を有し、駆動制御装置28,29の制御
回路30,31から駆動部を形成するパルス発生回路2
2,23にDC/AC変換器26,27の出力電圧の制
御信号を供給し、この制御信号に基づき、パルス発生回
路32,33からDC/AC変換器26,27に駆動パ
ルスを供給する。
【0028】そして、引込線4が系統活線状態になる工
事の前,後は、DC/AC変換器26,27を系統連系
運転し、引込線4が系統停電状態になる工事中は、DC
/AC変換器26,27を自立運転する。
【0029】これらの運転により、DC/AC変換器2
6,27は直流電源18,19を3相交流電源に変換
し、この交流電源を連系リアクトル34,35,遮断器
36,37を介して端子台22,23から工事対象戸2
に給電する。
【0030】また、DC/AC変換器26,27の3相
交流電源の各相U相,V相,W相のうちの2相,例えば
U相とW相の電圧を、計器用変圧器38aと38b,3
9aと39bにより計測し、計器用変圧器38a,38
bのU相,W相の計測信号を制御回路30に供給し、計
器用変圧器39a,39bのU相,W相の計測信号を制
御回路31に供給する。
【0031】さらに、この形態にあってはマスタ電源車
16からスレーブ電源車17に前記3相交流電源の電圧
制御の位相情報を有線で伝送するため、発電回路部2
0,21に、位相情報θの信号出力部としての信号出力
端子40,41及び信号入力部としての信号入力端子4
2,43を設け、発電回路部20の信号出力端子40と
発電回路部21の信号入力端子43とを、有線の伝相路
を形成する信号ケーブル44により接続する。
【0032】つぎに、制御回路30,31はハードウェ
ア回路又はマイクロコンピュータのソフトウェアによ
り、図3に示すように構成され、演算を容易にするた
め、3相電圧を2相電圧に変換してDC/AC変換器2
6,27の出力電圧の振幅,位相のフィードバック制御
の制御信号を形成する。
【0033】すなわち、図3はマスタ電源車16の制御
回路30を示し、この制御回路30は計器用変圧器38
a,38bの2相U相,W相の電圧Vu,Vwの計測信
号を電圧検出部45によりそれぞれデジタル情報に変換
する。
【0034】さらに、電圧Vu,Vw(ベクトル量)の
情報を3相/2相変換部46に供給し、U相,V相,W
相の3相の電圧Vu,Vv,WwがVu+Vv+Vw=
0になる条件下、つぎの数1の式の3相/2相変の演算
により、U相,V相,W相の3相を2相に変換したとき
の電圧Va,Vb(ベクトル量)の情報を得る。
【0035】
【数1】
【0036】そして、電圧Va,Vbの情報を検出位相
演算部47及び基準位相演算部48に供給し、演算部4
7により、つぎの数2の2式で示されるDC/AC変換
器26の出力電圧の時々刻々の大きさ|Vc|,検出位
相ωtを求める。
【0037】
【数2】
【0038】一方、演算部48によりつぎの数3の式の
単位位相Δの累積演算をくり返し、DC/AC変換器2
6が出力する交流電源の電圧の時々刻々の基準位相θを
求める。
【0039】
【数3】
【0040】なお、単位位相Δは系統電圧の1周期(1
/60秒又は1/50秒)における累積が360°にな
るように定められる。
【0041】そして、誤差検出部49により最新の検出
位相ωtと基準位相θとの誤差(ωt−θ)を演算し、
この誤差(ωt−θ)が設定量α以上になったか否かを
検出する。
【0042】この検出により、誤差検出部49は、|
(ωt−θ)|≧αの大きな位相ずれ(位相のジャン
プ)を検出したときに、基準位相θを検出位相ωtに補
正(修正)し、補正後の基準位相θの情報を出力し、|
(ωt−θ)|<αの位相ずれがほとんどないときは、
基準位相θをそのまま基準位相θの情報として出力す
る。
【0043】誤差検出部49から出力された基準位相θ
の情報は、信号出力端子40及び位相情報選択スイッチ
50のマスタ電源車側の接点mに供給される。
【0044】そして、マスタ電源車16の場合、事前の
マスタ/スレーブの設定により、位相情報選択スイッチ
50は、切換片50’が接点mに切換わり、この接点m
の基準位相θの情報をリミッタ51に出力し、このリミ
ッタ51により基準位相θの補正範囲を規制する。
【0045】すなわち、誤差検出の設定量αを小さくす
る程、検出位相ωtの僅かな変動に対しても基準位相θ
が補正されて同期特性は向上するが、工事対象戸2の負
荷変動に基づくDC/AC変換器26の出力電圧の僅か
な位相変動によっても補正する事態が発生し、最悪の場
合、DC/AC変換器26の出力周波数が高い方又は低
い方に発散するおそれがあるため、設定量αを小さくし
ても不都合が生じないように、基準位相θの補正範囲を
周波数換算で基準周波数(60Hz又は50Hz)の±1Hz
の範囲に制限して後段の制御基準作成部52に供給す
る。
【0046】つぎに、電圧Va,Vbの情報を減算器5
3a,53bにも供給し、両減算器53a,53bによ
り、電圧Va,Vbの検出振幅と設定振幅Va(set)
,Vb(set) との誤差を演算し、両減算器53a,
53bの振幅誤差の出力をPI制御又はPID制御のコ
ントローラ部54a,54bを介して制御基準作成部5
2に2相の基準振幅Va(ref),Vb(ref)の情報として
供給する。
【0047】そして、制御基準作成部52は基準位相θ
の情報と基準振幅Va(ref),Vb(ref)の情報とに基づ
き、つぎの数4の2式で示される2相の基準電圧Va(R
EF),Vb(REF)の制御基準信号を生成する。
【0048】
【数4】
【0049】この2相の制御基準信号は、基準位相θの
位相情報を含み、2相/3相変換部55に供給される。
【0050】この変換部55はつぎの数5の式の演算に
より、基準電圧Va(REF),Vb(REF)を3相U相,V
相,W相の基準電圧Vu(REF),Vv(REF),Vw(REF)
に変換し、これらをD/A変換して3相U相,V相,W
相の制御基準信号を形成する。
【0051】
【数5】
【0052】そして、この3相の制御基準信号が図2の
パルス発生回路32に供給され、この発生回路32は各
相の制御基準信号と一定レベルの信号とを比較して各相
の駆動パルスを形成し、これらのパルスにより自車のD
C/AC変換器26のインバータ動作を制御し、振幅V
a(set),Vb(set)と基準位相θとに基づくフィードバ
ック制御で直流電源17を系統周波数の3相の交流電源
に変換する。
【0053】一方、誤差検出部49から信号出力端子4
0に出力された基準位相θの情報は、信号ケーブル44
の一端からスレーブ電源車17に送られる。
【0054】そして、信号ケーブル44の基準位相θの
情報は、信号ケーブル44の他端に接続されたスレーブ
電源車17の信号入力端子44に取込まれる。
【0055】このとき、スレーブ電源車17は前記のマ
スタ/スレーブの設定により、発電回路部21の制御回
路31に設けられた位相情報選択スイッチ50の切換片
50’が図3の破線に示すように接点Sに切換えられ、
この接点Sは信号入力端子44に接続されている。
【0056】そのため、スレーブ電源車17にあって
は、位相情報選択スイッチ50がマスタ電源車16の基
準位相θの情報をリミッタ51を介して自車の制御基準
作成部52に出力する。
【0057】そして、この制御基準作成部52は、計器
用変圧器39a,39bの計測電圧に基づくスレーブ電
源車17の基準振幅Va(ref),Vb(ref)と、マスター
電源車16からの基準位相θとに基づき、前記数4の2
式で示される2相の基準電圧Va(REF),Vb(REF)の情
報を生成する。
【0058】なお、マスタ電源車16が出力する交流電
源とスレーブ電源車17が出力する交流電源の振幅を等
しくするため、両電源車16,17の設定振幅Va(se
t) ,Vb(set)は同じ値に設定される。
【0059】そして、基準電圧Va(REF),Vb(REF)の
情報に基づき、後段の2相/3相変換部55が3相U
相,V相,W相の制御基準信号を形成し、この制御信号
をパルス発生回路33に供給する。
【0060】さらに、パルス発生回路33がDC/AC
変換器27のインバータ動作を制御し、このとき、基準
位相θの位相情報がマスタ電源車16から与えられるた
め、DC/AC変換器27はDC/AC変換器26の交
流電源に位相同期した交流電源を出力する。
【0061】したがって、マスタ電源車16とスレーブ
電源車17のDC/AC変換器26,27が、マスタ電
源車16の位相情報により、位相同期して並列運転され
る。
【0062】そして、工事前,後の引込線4に系統電源
が供給されるときは、検出位相のωtが系統電源の電圧
位相になることから、検出位相ωtに補正されたマスタ
電源車16の基準位相θの位相情報に基づき、両電源車
16,17のDC/AC変換器26,27が系統電源に
連系運転されて系統電源に同期した交流電源を引込線4
に出力する。
【0063】また、例えば図1の配電線15の×印の個
所が切断されて引込線4の系統電源が停電する工事中
は、マスタ電源車16の基準位相θの位相情報に基づ
き、両電源車16,17が同期して並列自立運転され、
系統電源に代わる交流電源を引込線4に出力し、工事対
象2の給電が継続される。
【0064】なお、図3の電圧検出部45,2相/3相
変換部46,検出位相演算部47,基準位相演算部48
及誤差検出部49が位相情報形成部56を形成し、リミ
ッタ51,制御基準作成部52,減算器53a,53
b,コントローラ部54a,54b,2相/3相変換部
55が基準信号作成部57を形成する。
【0065】そして、マスタ電源車16においては、制
御回路30の位相情報形成部56が交流電源の電圧制御
の位相情報を形成する手段であり、制御回路30の基準
信号作成部57及びパルス発生回路32が自車のDC/
AC変換器26の出力電圧を位相情報の位相に制御する
手段であり、信号出力端子40が信号ケーブル44を介
して位相情報をスレーブ電源車17の駆動制御装置29
に出力する手段である。
【0066】また、スレーブ電源車17においては、信
号入力端子43が信号ケーブル44の位相情報を取込む
手段であり、制御回路31の基準信号作成部57及びパ
ルス発生回路33が自車のDC/AC変換器27の出力
電圧を位相情報の位相に制御する手段である。
【0067】そして、電源車16,17それぞれはDC
/AC変換器26,27が小容量,小型で、負荷量の小
さい個人住宅等の工事中の給電が行える程度の発電量で
あるが、それらの並列運転の発電により、工事対象戸2
が集合住宅等の負荷量の大きい場合にも、工事中の給電
を行うことができる。
【0068】このとき、電源車16,17が小型の電気
自動車で形成され、ディゼル発電機車に比して騒音,排
気ガス等の環境面で著しく優れ、しかも、露地等の狭い
場所にも進入することができ、狭い場所での無停電配電
工事が行える。
【0069】つぎに、両電源車16,17は同一回路構
成であり、位相情報選択スイッチ50の切換えでマスタ
電源車16からスレーブ電源車又はその逆に変えること
ができる。
【0070】また、個人住宅等の負荷量が小さく1台で
賄える配電工事のときは、前記のスイッチ50を接点m
に切換えることにより、電源車16,17のいずれか1
台を無停電工事用の電源車として用いることができ、電
源車16,17の使用頻度(運用効率)を均等に高くす
ることができる。
【0071】さらに、直流電源17,18が電源車1
6,17の駆動用の蓄電池からなるため、この蓄電池と
別個に直流電源17,18を用意する場合等より、電源
車16,17が小型,軽量になる利点もある。
【0072】そして、工事対象戸2の負荷量が大きいと
きは、スレーブ電源車17を複数台とし、各スレーブ電
源車17を個別又は共通の接続ケーブルにより引込線4
に接続し、かつ、マスタ電源車16と各スレーブ電源車
17とを個別又は共通の信号ケーブルにより接続し、1
台のマスタ電源車と複数台のスレーブ電源車との並列運
転で給電すればよい。
【0073】また、マスタ電源車16,スレーブ電源車
17をそれぞれ専用車とするときは、両電源車16,1
7の位相情報選択スイッチ50を省き、マスタ電源車1
6については、信号入力端子43,スレーブ電源車17
の信号出力端子44を省き、スレーブ電源車17につい
ては、制御回路31を、図3の演算部47,48,誤差
検出部49を省いた構成に形成すればよい。
【0074】さらに、前記実施の形態にあっては3相電
圧を2相電圧に変換して演算するようにしたが、3相電
圧のまま演算してもよく、この場合は、図3の3相/2
相変換部46,2相/3相変換部55等を省くことがで
きる。
【0075】つぎに、マスタ電源車16からスレーブ電
源車17への位相情報の伝相路は、信号ケーブル44の
有線路でなく、音波,電波,光等の無線路であってもよ
い。
【0076】そして、マスタ電源車16,スレーブ電源
車17の回路構成等は実施の形態に限られるものではな
く、また、両電源車16,17が電気自動車でない場合
にも本発明を適用できるのは勿論である。
【0077】また、直流電源18,19及びDC/AC
変換器26,27の容量等は、個人住宅等の負荷量が小
さい施設の短時間の配電工事中の電力需要を賄うように
適当に設定すればよく、その際、直流電源18,19,
DC/AC変換器26,27がそれぞれ同一容量でなく
てもよい。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合、マスタ電源車16のDC/
AC変換器26とスレーブ電源車17のDC/AC変換
器27とが、マスタ電源車16の位相情報により、位相
同期して並列運転され、両電源車16,17から工事対
象戸2に給電することができ、集合住宅等の負荷量の大
きな施設の無停電工事を、大型のエンジン発電機車を用
いることなく、新たに大容量のインバータを開発するこ
ともなく、容易に行うことができ、経済的で環境面にも
優れ、狭い場所の工事にも適した新規な無停電工事用電
源装置を提供することができる。
【0079】また、請求項2の場合は、マスタ電源車1
6及びスレーブ電源車17が同一の回路構成であるた
め、両電源車16,17を1種類の電源車で安価に形成
することができる。
【0080】そして、両電源車の位相情報選択スイッチ
50をマスタ電源車16とスレーブ電源車17とで切換
え、マスタ電源車16の信号出力部から伝送路を介して
スレーブ電源車17の信号入力部に位相情報を出力する
ことにより、請求項1と同様の無停電電源装置が形成さ
れる。
【0081】そのため、マスタ電源車16,スレーブ電
源車17を安価に形成し、請求項1と同様の効果を奏す
る無停電電源装置を提供することができる。
【0082】さらに、請求項3の場合は、スレーブ電源
車17を複数台としたため、工事対象戸2の負荷量が一
層大きいときにも適用することができる。
【0083】つぎに、請求項4の場合は、マスタ電源車
16,スレーブ電源車17を電気自動車とし、直流電源
17,18をその蓄電池(自動車バッテリ)により形成
したため、一層安価かつ小型で環境面からも優れた無停
電電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の無停電配電工事例の説
明図である。
【図2】図1の回路ブロック図である。
【図3】図2の一部の詳細な回路ブロック図である。
【図4】従来の無停電配電工事の説明図である。
【図5】図4の回路ブロック図である。
【符号の説明】
2 工事対象戸 16 マスタ電源車 17 スレーブ電源車 18,19 直流電源 26,27 DC/AC変換器 28,29 駆動制御装置 32,33 パルス発生回路 40,41 信号出力端子 42,43 信号入力端子 44 信号ケーブル 50 位相情報選択スイッチ 56 位相情報形成部 57 基準信号作成部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/48 H02M 7/48 D Fターム(参考) 5G015 FA08 FA18 GA06 GA08 HA14 JA10 JA24 JA34 JA52 5G066 AA10 CA08 DA08 HB03 HB09 JA02 JB03 5H007 BB05 CA01 CC01 CC05 DA06 DB02 DB12 DC05 5H420 CC02 CC08 DD03 DD05 DD08 EA10 EA47 EB05 EB26 EB39 FF03 FF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配電工事の工事対象戸に給電するマスタ
    電源車及びスレーブ電源車それぞれに、直流電源をイン
    バータ動作により交流電源に変換する静止型のDC/A
    C変換器と、該変換器を制御する駆動制御装置とを備
    え、 前記マスタ電源車の前記駆動制御装置に、前記交流電源
    の電圧制御の位相情報を形成する手段と、自車の前記変
    換器の出力電圧を前記位相情報の位相に制御する手段
    と、前記位相情報を有線又は無線の伝送路を介して前記
    スレーブ電源車の前記駆動制御装置に出力する手段とを
    設け、 前記スレーブ電源車の前記駆動制御装置に、前記伝送路
    の前記位相情報を取込む手段と、自車の前記変換器の出
    力電圧を前記位相情報の位相に制御する手段とを設けた
    ことを特徴とする無停電工事用電源装置。
  2. 【請求項2】 配電工事の工事対象戸に給電するマスタ
    電源車及びスレーブ電源車それぞれに、直流電源をイン
    バータ動作により交流電源に変換する静止型のDC/A
    C変換器と、該変換器を制御する駆動制御装置とを備
    え、 前記両電源車の前記駆動制御装置に、 前記交流電源の電圧制御の位相情報を形成する位相情報
    形成部と、 前記マスタ電源車のときに前記位相情報形成部の位相情
    報を有線又は無線の伝送路に出力する信号出力部と、 前記スレーブ電源車のときに前記伝送路の位相情報を取
    込む信号入力部と、 前記マスタ電源車のときに前記位相情報形成部の位相情
    報を出力し,前記スレーブ電源車のときに前記信号入力
    部の位相情報を出力する位相情報選択スイッチと、 該スイッチから出力された位相情報の位相の制御基準信
    号を形成する基準信号作成部と、 前記制御基準信号に基づく駆動パルスを自車の前記変換
    器に供給し,自車の前記変換器の出力電圧を前記位相情
    報の位相に制御する駆動部とを設けたことを特徴とする
    無停電工事用電源装置。
  3. 【請求項3】 スレーブ電源車が複数台であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の無停電工事用電源
    装置。
  4. 【請求項4】 マスタ電源車及びスレーブ電源車がそれ
    ぞれ電気自動車からなり、直流電源が前記電気自動車の
    蓄電池であることを特徴とする請求項1,請求項2又は
    請求項3記載の無停電工事用電源装置。
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