JP2001221622A - 暗視野型オートコリメータ - Google Patents

暗視野型オートコリメータ

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JP2001221622A
JP2001221622A JP2000026683A JP2000026683A JP2001221622A JP 2001221622 A JP2001221622 A JP 2001221622A JP 2000026683 A JP2000026683 A JP 2000026683A JP 2000026683 A JP2000026683 A JP 2000026683A JP 2001221622 A JP2001221622 A JP 2001221622A
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Atsushi Katsunuma
淳 勝沼
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投光用レティクルによって発生するゴースト
光を簡易に低減できる暗視野型オートコリメータを提供
すること。 【解決手段】 投光用レティクル2が暗視野照明され、
第1レティクルパターンからの散乱光が、ビームスプリ
ッタ3を介して対物レンズ4に導かれ、対物レンズ4で
コリメートされた散乱光は、オートコリメータミラーM
に投影される。その反射光は、対物レンズ4及びビーム
スプリッタ3を介して、照明された第2レティクルパタ
ーンを備える固定レティクル5に投影される。ここで、
投光用レティクル2は、レティクル基板21と接着層の
屈折率界面の屈折差が0.1以下であり、吸収板22と
接着層の屈折率界面の屈折差も0.1以下であるので、
両屈折率界面における照明光の反射は極めて少ない。よ
って、投光用レティクル2に設けたレティクルパターン
近傍の屈折率界面での反射に起因してゴースト像が発生
することを簡易に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、迷光の少ない暗視
野型オートコリメータに関し、特に投光用レティクルに
よって発生するゴースト光を低減した暗視野型オートコ
リメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の暗視野型オートコリメータでは、
投光用レティクルのレティクルパターンからの光が、ビ
ームスプリッタを介して対物レンズに導かれ、対物レン
ズでコリメートされた光は、オートコリメータミラーに
投影される。オートコリメータミラーからの反射光は、
対物レンズ及びビームスプリッタを介して固定レティク
ルに投影される。オートコリメータミラーのオートコリ
メータ光軸に対する傾き角度は、投光用レティクルと固
定レティクルとのパターンのずれを計測することによっ
て検出することができる。
【0003】上記のような暗視野型オートコリメータの
投光用レティクルは、レティクルパターン部分のみで光
を通過させ、他の部分で光を遮蔽するようになってお
り、レティクルパターン直前(つまりオートコリメータ
ミラーの反対側)から照明光を入射させている。
【0004】レティクルパターンの形成には、クロム蒸
着膜を用いることが多い。すなわち、レティクル基板の
片面にクロム膜を蒸着し、このクロム膜からエッチング
によってレティクルパターンを抜き、レティクルを形成
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
暗視野型オートコリメータでは、投光用レティクルのレ
ティクルパターン像とは別に、この像のゴーストが常に
固定レティクルのパターンに重なるように投影され、暗
視野型オートコリメータによる計測を煩わしいものとし
ていた。このようなゴーストは、後詳述するが、投光用
レティクルのクロム蒸着面での反射に原因するものと考
えられる。
【0006】このゴーストを低減するために、クロム蒸
着面の反射率を低く抑える工夫を施すことが考えられる
が、クロム面の反射はどうしても少なからず残ってしま
う。
【0007】また、レティクルパターンを反転したクロ
ム面の反射パターンに対応させて、投光用レティクルの
オートコリメータミラー側、例えばレティクル基板の射
出面に、吸光性塗料を塗ってクロム面のマスクとする等
の対策も考えられる。しかし、クロム面を完全にマスク
するように吸光性塗料を塗ることはできない。その結
果、オートコリメータミラーの傾きが極めて小さい場
合、投光用レティクルへの戻り光は、吸光性塗料でマス
クされていない縁取り部分すなわちクロム面に結像して
しまい、高い反射率で反射されて強いゴーストを発生し
てしまう。このようにオートコリメータミラーの傾きが
極めて小さい場合は、投光用レティクル像自体が、固定
レティクルパターンの中心に投影されることから、投光
用レティクル像がゴースト像と距離を置かず並んでしま
い、非常に厄介であった。
【0008】また、光アイソレータを用いて投光用レテ
ィクルへの戻り光を阻止することも考えられるが、オー
トコリメータの構造が複雑になる。さらに、光アイソレ
ータに組み込まれる偏光素子を通過する光線はどうして
もある角度範囲に分布することになり、その偏光分離効
果が完全でなくなるので、ゴースト像を完全に消し去る
ことは困難である。
【0009】そこで、本発明は、投光用レティクルによ
って発生するゴースト光を簡易に低減できる暗視野型オ
ートコリメータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の暗視野型オートコリメータは、照明光を散
乱する例えば光散乱物質で形成された第1レティクルパ
ターンを有し、当該第1レティクルパターン近傍に設け
られた光軸に垂直な屈折率界面の屈折率差が所定値以下
である投光用レティクルと、第2レティクルパターンを
有する固定レティクルと、前記投光用レティクルからの
光を対物レンズに導くとともに、当該対物レンズからの
光を前記固定レティクルに導く光分岐手段とを備える。
【0011】上記暗視野型オートコリメータでは、投光
用レティクルが、照明光を散乱する暗視野照明用の第1
レティクルパターンを有し、当該第1レティクルパター
ン近傍に設けられた光軸に垂直な屈折率界面の屈折率差
が所定値以下であるので、この屈折率界面における照明
光の反射を低減することができる。すなわち、投光用レ
ティクルの第1レティクルパターン像を固定レティクル
の第2レティクルパターンに投影した場合に、オートコ
リメータミラーからの戻り光が対物レンズ及び光分岐手
段を介して投光用レティクルに逆行して第1レティクル
パターン近傍の屈折率界面に入射しても、ここで反射光
がほとんど生じないので、第1レティクルパターンをク
ロム成膜面で形成していた従来例で生じていたようなゴ
ーストの発生を簡易に抑制できる。
【0012】なお、第1レティクルパターン近傍に設け
られた光軸に垂直な屈折率界面の屈折率差が所定値、例
えば0.1を超える場合、屈折率界面での相当量の反射
光が再度光分岐手段、対物レンズ、オートコリメータミ
ラー等を経て固定レティクルに入射することになり、第
1レティクルパターン像とこの像のゴーストとが常に固
定レティクルのパターンに重なるように投影されること
になる。
【0013】また、上記暗視野型オートコリメータの好
ましい態様によれば、前記投光用レティクルが、前記照
明光に対して透明な媒質からなり前記第1レティクルパ
ターンを形成した研磨面を有するレティクル基板と、前
記照明光を吸収する媒質からなり前記研磨面に対向して
配置された吸収部材とを有する。
【0014】この場合、レティクル基板に側方から照明
光を供給することにより、第1レティクルパターンで照
明光が散乱され、散乱されなかった不要光が吸収部材で
吸収されることになり、暗視野照明が可能になる。この
際、例えばレティクル基板と吸収部材とを直接接続して
屈折率界面とし、屈折率界面の屈折率差を所定値以下と
すれば、かかる屈折率界面での反射を防止してゴースト
の発生を簡易に抑制できる。
【0015】また、上記暗視野型オートコリメータの好
ましい態様によれば、前記投光用レティクルが、前記レ
ティクル基板と前記吸収部材との間に充填される充填部
材をさらに備える。
【0016】この場合、吸収部材としてガラス板状の当
初から固体状のものを用いることができる。さらに、レ
ティクル基板と吸収部材との屈折率差が所定値を超える
場合であっても、レティクル基板と充填部材の屈折率差
と、吸収部材と充填部材の屈折率差とを所定値以下とす
れば、充填部材両端の屈折率界面での反射を防止してゴ
ーストの発生を簡易に抑制できる。
【0017】また、上記暗視野型オートコリメータの好
ましい態様によれば、前記レティクル基板の屈折率をn
1、前記充填部材の屈折率をn2、前記吸収部材の屈折率
をn 3としたとき、前記照明光の波長範囲において、 |n1−n2|<0.1、かつ、 |n2−n3|<0.1 の関係が成立している。
【0018】この場合、充填部材両端の屈折率界面での
反射を確実に防止してゴーストの発生を簡易に抑制でき
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
暗視野型オートコリメータについて説明する。図1は、
実施形態の暗視野型オートコリメータの構造を説明する
図である。この暗視野型オートコリメータは、内部のパ
ターン層2aに第1レティクルパターンを有する投光用
レティクル2と、投光用レティクル2からの像光が入射
する光分岐手段であるビームスプリッタ3と、ビームス
プリッタ3を経た光をコリメートしてオートコリメータ
ミラーMに導く対物レンズ4と、裏面のパターン層5a
に第1レティクルパターンを有しておりオートコリメー
タミラーMからの反射光が対物レンズ4及びビームスプ
リッタ3を介して入射する固定レティクル5と、固定レ
ティクル5に投影された像を観察するための観察光学系
6とを備える。
【0020】投光用レティクル2は、照明光に対して透
明な平行平板からなるレティクル基板21と、レティク
ル基板21と対向して配置された吸収部材である吸収板
22とを、後述する接着剤によって接着した構造となっ
ている。ここで、レティクル基板21は、両面研磨した
長方形の平行平板であり、吸収板22は、レティクル基
板21側を研磨した長方形の平板である。この投光用レ
ティクル2は、例えば中心波長約660nmの照明光を
発生するLEDと、このLEDからの照明光を平行光束
として出射させるコリメータ光学系とを備える第1光源
71によって照明されている。第1光源71からの照明
光は、レティクル基板21の縁端の1つに設けた入射面
21aを介してレティクル基板21中に入射し、パター
ン層2aを均一に照明する。このように照明されたパタ
ーン層2aの第1レティクルパターンは、照明光を散乱
することによって視覚的に観察可能となる。一方、パタ
ーン層2aを透過してレティクル基板21の裏面から出
射した照明光は、吸収板22に吸収される。なお、入射
面21aの斜めカットの角度は、第1光源71からの照
明光が第1レティクルパターンを効率よく照明するよう
に設定される。
【0021】ビームスプリッタ3は、一対のプリズムを
接合することによって形成されたものであり、接合面3
aに多層膜からなるハーフミラーを挟んだ構造となって
いる。ビームスプリッタ3の固定レティクル5に対向す
る面にも、吸収板31が張り付けられている。この吸収
板31は、投光用レティクル2に設けた吸収板22と同
一構造のものであり、この吸収板31を固定する接着材
も吸収板22をレティクル基板21に固定したものと同
一のものである。この吸収板31は、投光用レティクル
2から出射した散乱光のうちビームスプリッタ3に最初
に入射してハーフミラーで反射された光成分を吸収す
る。
【0022】対物レンズ4は、投光用レティクル2のパ
ターン層2aから焦点距離に対応する光路長だけ離れた
位置に配置されており、パターン層2aの各点で散乱さ
れた照明光を平行光束にしてオートコリメータミラーM
に入射させるとともに、オートコリメータミラーMで反
射された反射光を集光する。なお、オートコリメータミ
ラーMは、被検物体に固定されており、実施形態の暗視
野型オートコリメータの光軸OAに対する傾き角をωと
すると、パターン層2aから出射して光軸OAに平行に
進行する光を光軸に対して2ωの角度を有する反射光と
して出射する。
【0023】固定レティクル5は、照明光に対して透明
な平行平板であるレティクル基板51からなり、照明光
を出射する第2光源72によって照明されている。第2
光源72からの照明光は、レティクル基板51の一側面
に設けた入射面51aを介してレティクル基板51中に
入射し、パターン層5aを均一に照明する。このように
照明されたパターン層5aの第2レティクルパターン
は、照明光を散乱し、パターン層5aを設けた裏面で全
反射された照明光は、レティクル基板51の他の側面に
設けた吸収板(不図示)に吸収される。なお、第2光源
72は、出射する照明光の中心波長が例えば約550n
mである点を除き、第1光源71とほぼ同一の構造を有
する。
【0024】観察光学系6は、固定レティクル5を観察
するためのものであり、例えばビデオカメラ等を使用で
きるが、単なる接眼レンズとしてもよい。
【0025】固定レティクル5には、オートコリメータ
ミラーMで反射され、対物レンズ4で集光された反射光
がビームスプリッタ3を経て入射し、投光用レティクル
2に形成された第1レティクルパターンの暗視野照明像
がパターン層5aに投影される。パターン層5aは、第
2光源72によって暗視野照明された第2レティクルパ
ターンを表示するので、観察光学系6によって第1レテ
ィクルパターンと第2レティクルパターンとの暗視野照
明像が重ね合わされた状態で観察される。
【0026】図2は、第1及び第2レティクルパターン
の観察状態の一例を説明する図である。十字の第1レテ
ィクルパターン像IM1は赤色で表示され、スケール状
の第2レティクルパターン像IM2は緑色で表示され
る。第1レティクルパターン像IM1が第2レティクル
パターン像IM2に対して各軸方向にずれている量を計
測し適当な係数で換算することにより、オートコリメー
タミラーMすなわち被検物体の光軸OAに対する傾き角
ωを算出することができる。なお、傾き角ωは、対物レ
ンズ4の焦点距離をfとし、固定レティクル5上での両
パターンの位置ずれをyとした場合、 ω=2tan-1(y/f) で与えられる。
【0027】図3は、投光用レティクル2の構造を説明
する図である。図3(a)は側方の断面構造を示し、図
3(b)は正面構造を示し、図3(c)は側方の部分拡
大断面図である。
【0028】投光用レティクル2は、照明光に対して透
明なレティクル基板21と、照明光を吸収する吸収板2
2と、レティクル基板21及び吸収板22の間に充填さ
れて両者を接着する充填部材である接着層23とを備え
る。レティクル基板21の接着層23側の面には、化学
的な処理により溝21cが刻設されている。この溝21
cには、光散乱物質として例えば白色塗料等が埋め込ま
れており、正面から見ると十字の第1レティクルパター
ンPA1を形成する。
【0029】レティクル基板21は光学ガラスからな
り、吸収板22は色素を混入させたガラスからなり、接
着層23は透明な樹脂材料からなる。ここで、照明光波
長において、レティクル基板21の屈折率は例えば1.
52であり、吸収板22の屈折率は例えば1.54であ
り、接着層23の屈折率は例えば1.50である。つま
り、レティクル基板21と接着層23の屈折率界面IF
1の屈折差は0.1以下であり、吸収板22と接着層2
3の屈折率界面IF2の屈折差も0.1以下である。そ
して、両屈折率界面IF1、IF2における反射率は、垂
直入射成分についてそれぞれ0.004%、0.02%
である。このことは、レティクル基板21にビームスプ
リッタ3側から入射した光が、ほとんど反射されること
なく吸収板22に至り、ここで吸収されることを意味す
る。
【0030】以下、図1及び図3に示す暗視野型オート
コリメータの動作について説明する。実施形態の暗視野
型オートコリメータでは、第1光源71によって投光用
レティクル2が暗視野照明され、第1レティクルパター
ンPA1からの散乱光が、ビームスプリッタ3を介して
対物レンズ4に導かれ、対物レンズ4でコリメートされ
た散乱光は、オートコリメータミラーMに投影される。
オートコリメータミラーMからの反射光は、対物レンズ
4及びビームスプリッタ3を介して固定レティクル5に
パターン像IM1として投影される。固定レティクル5
では、第1光源71によって第2レティクルパターンが
暗視野照明される。観察光学系6によって投光用レティ
クル2のパターン像IM1と固定レティクル5のパター
ン像IM2とのずれを計測することにより、オートコリ
メータミラーMの光軸OAに対する傾き角度を検出する
ことができる。
【0031】ここで、レティクル基板21と接着層23
の屈折率界面IF1での反射率が0.004%であり、
吸収板22と接着層23の屈折率界面IF2での反射率
が0.02%であるので、両屈折率界面における照明光
の反射は極めて少ない。よって、オートコリメータミラ
ーMからの戻り光が対物レンズ4及びビームスプリッタ
3を介して投光用レティクル2に逆行して第1レティク
ルパターンPA1近傍の屈折率界面IF1、IF2に入射
しても、ここでは反射光がほとんど生じない。つまり、
投光用レティクル2への戻り光が、この投光用レティク
ル2でほとんど吸収されるので、迷光が発生することを
防止でき、固定レティクル5にゴースト像が投影される
ことを防止できる。
【0032】なお、第1レティクルパターンPA1をク
ロム成膜面で形成すると、このクロム成膜面での反射に
起因して強いゴーストが発生する。図4は、ゴーストの
発生機構を説明する図である。この場合、従来型の暗視
野型オートコリメータを用いている。すなわち、図1に
示す投光用レティクル2の代わりに、裏面902aにク
ロム膜をエッチングした第1レティクルパターンからな
る投光用レティクル902を使用する。オートコリメー
タミラーMからの反射光は、ビームスプリッタ3によっ
て分配され一部(実線)は、計測光として固定レティク
ル5側に向かうが、残り(点線)は、投光用レティクル
2側に戻る。投光用レティクル2に戻った光は、その裏
面902a側のクロム面上に結像し、ここで反射され
る。この反射光は、再度オートコリメータミラーMで反
射された後、ビームスプリッタ3を経て固定レティクル
5上に結像し、第2レティクルパターンのゴースト像と
なる。図からも明らかなように、このゴーストは、オー
トコリメータミラーMの傾斜角度に関係なく、そのパタ
ーン中心が必ず固定レティクル5のパターン中心と重な
るように結像してしまう。
【0033】図5は、ゴースト像を含むレティクルパタ
ーン像の観察を説明する図である。投光用レティクル2
に対応する第1レティクルパターン像IM1は、オート
コリメータミラーMの傾斜角に対応した量だけ、第2レ
ティクルパターン像IM2の中心から位置ずれした位置
に観察される。一方、第1レティクルパターンのゴース
ト像IMGは、第1レティクルパターン像IM1に対応す
る形状を有し、第2レティクルパターンIM2と重なっ
た状態で観察される。
【0034】以上実施形態に即して本発明を説明した
が、本発明は、上記実施形態に限定されるものではな
い。例えば、上記実施形態では、投光用レティクル2か
らの光をビームスプリッタ3に入射させて透過させ、オ
ートコリメータミラーMからの反射光をビームスプリッ
タ3に入射させて反射させているが、逆に、投光用レテ
ィクル2からの光をビームスプリッタ3に入射させて反
射させることにより対物レンズ4に導き、オートコリメ
ータミラーMからの反射光をビームスプリッタ3に入射
させて透過させることによって固定レティクル5に導く
ことも可能である。
【0035】投光用レティクル2の構造も、第1レティ
クルパターンPA1近傍の屈折率界面が0.1以下とな
るものであれば、上記実施形態の構造に限られない。
【0036】図6(a)〜図(c)は、図3に示す投光
用レティクル2の構造の変形例を示す。図6(a)の場
合、投光用レティクル102は、照明光に対して透明な
レティクル基板121と、照明光を吸収する黒色塗料等
の吸収部材122とからなる。レティクル基板121の
吸収部材122側の面には、白色塗料等の光散乱物質か
らなる第1レティクルパターンPA1が埋め込むように
形成されている。この場合も、第1レティクルパターン
PA1を暗視野照明することができ、レティクル基板1
21と吸収部材122との屈折率界面の屈折率差が0.
1以下であれば、この投光用レティクル102への戻り
光に起因するゴーストの発生を防止できる。
【0037】図6(b)の場合、投光用レティクル20
2は、照明光に対して透明なレティクル基板221と、
照明光を吸収する黒色塗料等の吸収板222と、レティ
クル基板221及び吸収板222の間に充填されて両者
を接着する接着層223とからなる。吸収板222のレ
ティクル基板221側の面には、白色塗料等の光散乱物
質からなる第1レティクルパターンPA1が埋め込むよ
うに形成されている。この場合も、第1レティクルパタ
ーンPA1を暗視野照明することができ、レティクル基
板221と接着層223の屈折率差、及び吸収板222
と接着層223の屈折率差がそれぞれ0.1以下であれ
ば、この投光用レティクル202への戻り光に起因する
ゴーストの発生を防止できる。
【0038】図6(c)の場合、投光用レティクル30
2は、照明光に対して透明なレティクル基板321と、
照明光を吸収する黒色塗料等の吸収板322と、レティ
クル基板321及び吸収板322の間に充填されて両者
を接着する接着層323とからなる。吸収板322のレ
ティクル基板321側の面には、白色塗料等の光散乱物
質からなる第1レティクルパターンPA1が突起するよ
うに形成されている。この場合も、第1レティクルパタ
ーンPA1を暗視野照明することができ、レティクル基
板221と接着層223の屈折率差、及び吸収板222
と接着層223の屈折率差がそれぞれ0.1以下であれ
ば、この投光用レティクル102への戻り光に起因する
ゴーストの発生を防止できる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の暗視野型オートコリメータによれば、投光用レティク
ルが、照明光を散乱する第1レティクルパターンを有
し、当該第1レティクルパターン近傍に設けられた光軸
に垂直な屈折率界面の屈折率差が所定値以下であるの
で、この屈折率界面における照明光の反射を低減するこ
とができる。すなわち、投光用レティクルの第1レティ
クルパターン像を固定レティクルの第2レティクルパタ
ーンに投影した場合に、オートコリメータミラーからの
戻り光が対物レンズ及び光分岐手段を介して投光用レテ
ィクルに逆行して第1レティクルパターン近傍の屈折率
界面に入射しても、ここで反射光がほとんど生じないの
で、第1レティクルパターンをクロム成膜面で形成して
いた従来例で生じていたようなゴーストの発生を簡易に
抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の暗視野型オートコリメータの全体構
造を示す図である。
【図2】図1の光学系によるレティクルパターンの観察
状態の一例を説明する図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は図1の光学系に組み
込まれる投光用レティクルの構造を説明する図である。
【図4】ゴーストの発生を説明する図である。
【図5】ゴーストを含むレティクルパターンの観察状態
の一例を説明する図である。
【図6】(a)、(b)、(c)は投光用レティクルの
変形例を説明する断面図である。
【符号の説明】
2 投光用レティクル 3 ビームスプリッタ 4 対物レンズ 5 固定レティクル 6 観察光学系 21 レティクル基板 22 吸収板 23 接着層 71 第1光源 72 第2光源 M オートコリメータミラー OA 光軸 PA1 第1レティクルパターン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を散乱する第1レティクルパター
    ンを有し、当該第1レティクルパターン近傍に設けられ
    た光軸に垂直な屈折率界面の屈折率差が所定値以下であ
    る投光用レティクルと、 第2レティクルパターンを有する固定レティクルと、 前記投光用レティクルからの光を対物レンズに導くとと
    もに、当該対物レンズからの光を前記固定レティクルに
    導く光分岐手段とを備える暗視野型オートコリメータ。
  2. 【請求項2】 前記投光用レティクルは、前記照明光に
    対して透明な媒質からなり前記第1レティクルパターン
    を形成した研磨面を有するレティクル基板と、前記照明
    光を吸収する媒質からなり前記研磨面に対向して配置さ
    れた吸収部材とを有することを特徴とする請求項1記載
    の暗視野型オートコリメータ。
  3. 【請求項3】 前記投光用レティクルは、前記レティク
    ル基板と前記吸収部材との間に充填される充填部材をさ
    らに備えることを特徴とする請求項2記載の暗視野型オ
    ートコリメータ。
  4. 【請求項4】 前記レティクル基板の屈折率をn1、前
    記充填部材の屈折率をn2、前記吸収部材の屈折率をn3
    としたとき、前記照明光の波長範囲において、 |n1−n2|<0.1、かつ、 |n2−n3|<0.1 の関係が成立していることを特徴とする請求項3記載の
    暗視野型オートコリメータ。
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