JP2001211886A - L−体及びd−体アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポーター及びその遺伝子 - Google Patents
L−体及びd−体アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポーター及びその遺伝子Info
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Abstract
を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トラン
スポーター及びその遺伝子を提供する。 【解決手段】 本発明は、配列番号1または4で示され
るアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列において1もし
くは2個以上のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加され
たアミノ酸配列からなり、L−体及びD−体小型中性ア
ミノ酸及びその類似物質をナトリウム非依存的に輸送す
る能力を有するタンパク質、前記タンパク質をコードす
る遺伝子、当該タンパク質に対する機能抑制物質又は機
能促進物質をスクリーニングする方法、及び、当該タン
パク質に対する抗体、前記抗体、機能抑制物質又は機能
促進物質などを用いた細胞機能を制御する方法に関す
る。
Description
びその類似物質のナトリウム非依存的な輸送に関与する
遺伝子、その遺伝子がコードするタンパク質、及び当該
タンパク質に対する抗体に関する。また、本発明は、当
該タンパク質を用いた被検物質のスクリーニング方法に
関する。
込むことを必要するが、この機能は細胞膜に存在する膜
タンパク質であるアミノ酸トランスポーターによって担
われている。また、アミノ酸トランスポーターは、多細
胞生物においては各組織の中で特定の部位に配置され、
各組織の特異機能の発現に重要な役割を果たしている。
テインを中心とする小型の中性アミノ酸を輸送するアミ
ノ酸輸送系であり、もともとは赤血球膜において記載さ
れた。その後、培養細胞においてもその存在が確認され
ている(Christensen,Physiol. Rev.,第70巻、43
頁、1990年)。輸送系ascは、ナトリウム非依存
的な、すなわちその機能にナトリウムイオンを必要とし
ないトランスポーターである。その輸送基質選択性や輸
送特性は、細胞や動物種により多少の差異があることが
知られていた。
テインなどの輸送基質に対して高親和性を示すが、これ
と類似の輸送系として、同様にアラニン、セリン、シス
テインなどの小型中性アミノ酸を輸送基質とするが、輸
送基質に対し低親和性の示す輸送系Cがある(Young et
al., Biochem. J.,第154巻、43頁、1976年;Young et
al., Biochem. J.,第162巻、33頁、1977年)。輸送系C
は、輸送系ascの亜系と考えられている。輸送系Cを
遺伝的に欠損したヒツジが見い出され、その赤血球にお
いてはグルタチオン含量が低下していることが示され、
グルタチオン生成における細胞膜を介するシステイン取
り込みの重要性が立証されている(Young et al., Natu
re,第254巻、156頁、1975年)。
ascを介するアミノ酸及びその類似物質の輸送の詳細
や、生体内での機能的役割を解析することは困難であ
り、アミノ酸輸送系ascの機能を担う中性アミノ酸ト
ランスポーターの遺伝子を単離して詳細な機能解析を可
能とすることが望まれていた。
は、ASCT1およびASCT2がクローニングされて
いる(Kanai,Curr. Opin. Cell Biol,第9巻、565頁、19
97年)。しかし、これらは、ナトリウム依存的なトラン
スポーターであり、ナトリウム非依存的なアミノ酸輸送
系ascとは根本的に異なっている。また、グリシント
ランスポーターとプロリントランスポーターがクローニ
ングされているが(Amara and Kuhar,Annu.Rev.Neurosc
i.,第16巻、73頁、1993年)、これらはいずれもナトリ
ウム依存的にグリシン及びプロリンのみを輸送し、輸送
系ascとは異なる。
酸トランスポーターの活性化因子であると考えられてい
る膜貫通構造を一回しか持たない二型膜糖タンパク質で
あるrBAT及び4F2hcのcDNAがクローニング
されており、それらをアフリカツメガエル卵母細胞に発
現させると中性アミノ酸とともに塩基性アミノ酸の取り
込みを活性化することが知られている(Palacin,J. Ex
p. Biol.,第196巻、123項、1994年)。
ポーターとして、輸送系Lに相当する中性アミノ酸トラ
ンスポーターLAT1(Kanai et al., J. Biol. Che
m., 第273巻、23629-23632項、1998年)及びLAT2
(Segawa et al., J. Biol. Chem., 第274巻、19745-19
751項、1999年)がクローニングされた。また、LAT
1及びLAT2は、補助因子4F2hcと共存すること
によってのみ機能することが示された。両者はNa+に
依存せず、LAT1はロイシン、イソロイシン、バリ
ン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、メ
チオニン、ヒスチジンなど大型の中性アミノ酸を輸送す
る交換輸送活性を示し、LAT2は、大型の中性アミノ
酸に加えグリシン、アラニン、セリン、システイン、ス
レオニンなどの小型の中性アミノ酸も輸送とする広い基
質選択性を有する。しかし、これらもアミノ酸輸送系a
scとは基質選択性が異なっている。
びLAT2の類似蛋白質として、中性アミノ酸及び塩基
性アミノ酸を輸送する輸送系y+Lの機能を有する前記
y+LAT1とy+LAT2がクローニングされた(To
rrents et al., J. Biol. Chem., 第273巻、32437-3244
5項、1998年)。また、y+LAT1、y+LAT2共
に補助因子4F2hcと共存することによってのみ機能
することが示された。y+LAT1とy+LAT2は、
中性アミノ酸としてはグルタミン、ロイシン、イソロイ
シンを主に輸送し、アミノ酸輸送系ascとは基質選択
性が異なっている。
トランスポーターとして、中性アミノ酸トランスポータ
ーLAT1及びLAT2の類似蛋白質であるxCTがク
ローニングされた (Sato et al., J. Biol. Chem. 27
4: 11455-11458, 1999)。xCTはシスチンとグルタミ
ン酸を輸送し、アミノ酸輸送系ascとは基質選択性が
異なっている。
助因子rBATを機能発現に要求するトランスポーター
として、中性アミノ酸トランスポーターLAT1及びL
AT2の類似蛋白質であるBAT1がクローニングされ
た(Chairoungdua et al., J. Biol. Chem. 274: 28845
-28848, 1999)。BAT1は、シスチン、中性アミノ酸
及び塩基性アミノ酸を輸送し、アミノ酸輸送系ascと
は基質選択性が異なっている。
連結することによって機能するトランスポーターの分子
的実体が明かにされ、二型糖タンパク質と分子複合体を
形成することによって輸送機能を発揮する一群のトラン
スポーターが存在することが明らかにされた。
リウム非依存的に小型中性アミノ酸を輸送し、輸送系a
scの機能を示すトランスポーターの遺伝子及びその遺
伝子がコードするポリペプチドであるナトリウム非依存
性小型中性アミノ酸トランスポーターを提供することに
ある。その他の目的については、以下の記載より明らか
である。
のcDNAの翻訳領域の塩基配列を用いてEST(expr
essed sequence tag)データベースを検索し、LAT1
と類似の塩基配列を同定した。それに相当するプローブ
を作製してcDNAライブラリーをスクリーニングし、
新規タンパク質をコードする遺伝子をクローニングし
た。さらに、この遺伝子の産物をアフリカツメガエルの
卵母細胞に発現させて、この遺伝子の産物が機能を発揮
するためには4F2hcが必須であること、及び発現す
る機能は、中性アミノ酸輸送系ascに相当するが、従
来記述されていた輸送系ascの性質と異なり、L−体
アミノ酸のみならず、D−体アミノ酸も高親和性の輸送
基質とすることを明らかにし、本発明を完成するに至っ
た。
4で示されるアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列にお
いて1もしくは2以上のアミノ酸が欠失、置換もしくは
付加されたアミノ酸配列からなり、かつNa+非依存的
に小型中性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を
有するタンパク質に関する。本発明のタンパク質は、配
列番号3又は6で示されたアミノ酸配列を有するタンパ
ク質あるいは1もしくは2個以上のアミノ酸が欠失、置
換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
と共存したとき、ナトリウム非依存的に小型中性アミノ
酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質
である。
ク質をコードする遺伝子に関する。より詳細には、本発
明は、配列番号2若しくは5で示される塩基配列、又は
当該塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし得る塩基配列からなる、ナトリウ
ム非依存的に小型中性アミノ酸及びその類似物質を輸送
する能力を有するタンパク質をコードする遺伝子に関す
る。
ミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を有する新規タ
ンパク質、すなわちアミノ酸トランスポーターasc−
1(asc-type amino acid transporter 1)は、アミノ
酸輸送活性化因子4F2hcと共存することにより、グ
リシン、L−アラニン、L−セリン、L−システイン、
L−スレオニンなどの小型中性アミノ酸を高親和性に輸
送する(取り込む)能力を有する。さらに、L−バリ
ン、L−メチオニオン、L−イソロイシン、L−ロイシ
ン、L−ヒスチジン、L−フェニルアラニンを低親和性
に輸送する。asc−1は、さらにD−アラニン、D−
セリン、D−システイン、D−スレオニンを輸送し、特
にD−セリンを高親和性に輸送する。また、asc−1
は、アミノ酸類似化合物として、α−アミノイソ酪酸、
β−アラニン、及びアラニンメチルエステルを輸送す
る。
酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トラ
ンスポーターasc−1は、生体内においては脳、肺、
小腸、胎盤に主に発現している。特に、asc−1は、
NMDA型グルタミン酸受容体の内因性の機能修飾物質
と考えられているD−セリンを輸送するため、脳内での
D−セリンの動態に関わり、NMDA受容体機能状態に
影響を与えている可能性がある。また、asc-1はシ
ステインを輸送するため、システインを材料として生成
されるグルタチオンの生成量を規定する要因となってい
ると考えられる。
は、マウス脳由来のL−体及びD−体アミノ酸を輸送す
るナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポータ
ー(マウスasc−1)の遺伝子の全長cDNA塩基配
列(約1.6kbp)、及びその翻訳領域にコードされ
たタンパク質のアミノ酸配列(530アミノ酸)を表わ
す。
由来のL−体及びD−体アミノ酸を輸送するナトリウム
非依存性小型中性アミノ酸トランスポーター(ヒトas
c−1)の遺伝子の全長cDNA塩基配列(約1.9k
bp)、及びその翻訳領域にコードされたタンパク質の
アミノ酸配列(523アミノ酸)を表わす。
5に示される塩基配列もしくはアミノ酸配列について、
既知DNAデータベース(GenBankTMおよびE
MBL)及びプロテインデータベース(NBRF及びS
WISS-PROT)に含まれるすべての配列に対して
ホモロジー検索を行った結果、一致するものはなく、こ
れらの配列は、新規なものであると考えられる。
又は4で示されたアミノ酸配列を有するもののほか、例
えば配列番号1又は4で示されたアミノ酸配列において
1もしくは2個以上のアミノ酸の欠失、置換もしくは付
加されたアミノ酸配列を有するタンパク質が挙げられ
る。アミノ酸の欠失、置換もしくは付加は、中性アミノ
酸輸送活性が失われない程度であればよく、通常1〜約
106個、好ましくは1〜約53個である。このような
タンパク質は、配列番号1又は4で示されたアミノ酸配
列と通常、1〜80%、好ましくは1〜90%のアミノ
酸配列のホモロジーを有する。
2又は5で示された塩基配列を有するもののほか、配列
番号2又は5で示された塩基配列からなるDNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし得るDNAを
含むものが挙げられる。このようにハイブリダイズし得
るDNAは、そのDNAにコードされるタンパク質が中
性アミノ酸を輸送する能力を有するものであればよい。
このようなDNAは配列番号2又は5で示された塩基配
列と通常、70%以上、好ましくは80%以上の塩基配
列のホモロジーを有する。このようなDNAとしては、
自然界で発見される変異型遺伝子、人為的に改変した変
異型遺伝子、異種生物由来の相同遺伝子等が含まれる。
下でのハイブリダイゼーションは、通常、ハイブリダイ
ゼーションを、5xSSC又はこれと同等の塩濃度のハ
イブリダイゼーション溶液中、37ー42℃の温度条件
下、約12時間行い、5xSSC又はこれと同等の塩濃
度の溶液などで必要に応じて予備洗浄を行った後、1x
SSC又はこれと同等の塩濃度の溶液中で洗浄を行うこ
とにより実施できる。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ター遺伝子は、適当な哺乳動物の組織や細胞を遺伝子源
として用いてスクリーニングを行うことにより単離取得
できる。哺乳動物としては、イヌ、ウシ、ウマ、ヤギ、
ヒツジ、サル、ブタ、ウサギ、ラット及びマウスなどの
非ヒト動物のほか、ヒトが挙げられる。
ロジークローニング法などにより好適に実施できる。例
えば、マウスあるいはヒト脳を遺伝子源として用い、こ
れからmRNA(ポリ(A)+RNA)を調製する。こ
れからcDNAライブラリーを構築し、EST (expres
sed sequence tag) データベースの検索によって得られ
るLAT1類似配列(例えば、GenBanskTM/EBI/DDBJ
accession No. N32639) に相当するプローブを用いてc
DNAライブラリーをスクリーニングすることによって
asc−1遺伝子のcDNAを含むクローンを得ること
ができる。得られたcDNAについては、常法により塩
基配列を決定し、翻訳領域を解析して、これにコードさ
れるタンパク質、すなわち、asc−1のアミノ酸配列
を決定することができる
ミノ酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸
トランスポーター遺伝子のcDNAであること、すなわ
ちはcDNAにコードされた遺伝子産物がL−体及びD
−体アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性ア
ミノ酸トランスポーターであることは、例えば次のよう
にして検証することができる。すなわち、得られたas
c−1遺伝子のcDNAから調整した、これに相補的な
RNA(cRNA)(キャプ化されたもの)を配列番号
3又は6に示される4F2hcの塩基配列を有するcR
NAとともに卵母細胞内に導入して発現させ、中性アミ
ノ酸を細胞内へ輸送する(取り込む)能力を、適当な中
性アミノ酸を基質とする通常の取り込み試験(Kanai an
d Hediger,Nature,第360巻、467-471貢、1992年)によ
り、細胞内への基質の取り込みを測定することにより確
認できる。
調整した、これに相補的なRNA(cRNA)を用い
て、インビトロ翻訳法(Hedigerら、Biochim. Biophys.
Acta、第1064巻、360項、1991年)により、asc−1
タンパク質を合成し、電気泳動によりタンパク質のサイ
ズ、糖付加の有無等を検討することができる。
告されている(Broerら、Biochem.J.、第312巻、863
項、1995年)ので、この配列情報から、PCR法などを
用いて、容易に4F2hcの遺伝子を得ることが可能で
ある。得られた4F2hcのcDNAから、cRNA
(キャプ化されたもの)を合成できる。
実験を応用して、asc−1の特性、例えば、asc−
1がアミノ酸の交換輸送型の輸送を行っているという特
性や、asc−1の基質選択性、pH依存性などを調べ
ることができる。得られたasc−1遺伝子のcDNA
を用いて、異なる遺伝子源で作製された適当なcDNA
ライブラリー又はゲノミックDNAライブラリーをスク
リーニングすることにより、異なる組織、異なる生物由
来の相同遺伝子や染色体遺伝子等を単離することができ
る。
列(配列番号2又は5に示された塩基配列、もしくはそ
の一部)の情報に基づいて設計された合成プライマーを
用い、通常のPCR(Polymerase Chain Reaction)法
によりcDNAライブラリー又はゲノミックDNAライ
ブラリーから遺伝子を単離することができる。cDNA
ライブラリー又はゲノミックDNAライブラリー等のD
NAライブラリーは、例えば、「Molecular cloning」
(Sambrook, J., Fritsh, E.F.及びManitis, T.著、Col
d Spring Harbor Pressより1989に発刊) に記載の方法
により調整することができる。あるいは、市販のライブ
ラリーがある場合はこれを用いてもよい。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ター(asc−1)は、例えば、それをコードするcD
NAを用い、遺伝子組換え技術により生産することがで
きる。例えば、asc−1をコードするDNA(cDN
A等)を適当な発現ベクターに組み込み、得られた組換
えDNAを適当な宿主細胞に導入することができる。ポ
リペプチド生産するための発現系(宿主−ベクター系)
としては、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞及び哺乳類細
胞の発現系等が挙げられる。このうち、機能タンパクを
得るためには、昆虫細胞及び哺乳類細胞を用いることが
好ましい。
させる場合には、L−体及びD−体アミノ酸を輸送する
ナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポーター
asc−1をコードするDNAを、適当な発現ベクター
(例えば、アデノウイルス系ベクター、レトロウイルス
系ベクター、パピローマウイルスベクター、ワクシニア
ウイルスベクター、SV40系ベクター等)中の適当な
プロモーター(例えば、サイトメガロウイルスプロモー
ター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、エ
ロンゲーション1aプロモーター等)の下流に挿入して
発現ベクターを構築する。次に、得られた発現ベクター
で適当な動物細胞を形質転換し、形質転換体を適当な培
地で培養することによって、目的とするポリペプチドが
生産される。宿主とする哺乳動物細胞としては、サルC
OS-7細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、又
はヒトHeLa細胞などの細胞株などが挙げられる。
リウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポーターas
c−1をコードするDNAとしては、例えば、配列番号
2又は5で示される塩基配列を有するcDNAを用いる
ことができるほか、前記のcDNA配列に限定されるこ
となく、アミノ酸配列に対応するDNAを設計し、ポリ
ペプチドをコードするDNAとして用いることもでき
る。この場合、ひとつのアミノ酸をコードするコドンは
各々1〜6種類知られており、用いるコドンの選択は任
意で良いが、例えば発現に利用する宿主のコドン使用頻
度を考慮して、より発現効率の高い配列を設計すること
ができる。設計した塩基配列を持つDNAは、DNAの
化学合成、前記cDNAの断片化と結合、塩基配列の一
部改変等によって取得できる。人為的な塩基配列の一部
改変、変異導入は、所望の改変をコードする合成オリゴ
ヌクレオチドからなるプライマーを利用して部位特異的
変異導入法(site specific mutagenesis)(Mark, D.
F. et al.、Proceedings of National Academy of Scie
nces、第81巻、第5662項(1984年)) 等によって実施
できる。
5で示される塩基配列の中の連続する14塩基以上、好
ましくは20塩基以上、より好ましくは30塩基以上の
部分配列もしくはその相補的な配列を含むヌクレオチド
に関する。本発明のヌクレオチドは、ナトリウム非依存
的に小型中性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力
を有するタンパク質をコードする遺伝子を検出するため
のプローブとして使用することができる。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ター又はこれと免疫学的同等性を有するポリペプチドを
用いて、その抗体を取得することができる。抗体は、L
−体及びD−体アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性
小型中性アミノ酸トランスポーターの検出や精製などに
利用できる。抗体は、本発明のL−体及びD−体アミノ
酸を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トラ
ンスポーター、その断片、またはその部分配列を有する
合成ペプチドなどを抗原として用いて製造できる。ポリ
クロナール抗体は、宿主動物(例えば、ラットやウサギ
等)に抗原を接種し、免疫血清を回収する、通常の方法
により製造することができ、モノクロナール抗体は、通
常のハイブリドーマ法などの技術により製造できる。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ターasc−1、その遺伝子およびその発現細胞は、a
sc−1が存在する細胞膜や、asc−1が存在すると
予想される部位での透過効率についての、インビトロで
の試験に使用できる。また、L−体及びD−体アミノ酸
を輸送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トラン
スポーターasc−1、その遺伝子およびその発現細胞
は、asc−1が存在する細胞膜や、asc−1が存在
すると予想される部位を効率良く透過する化合物の開発
に使用できる。さらに、L−体及びD−体アミノ酸を輸
送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポ
ーターasc−1、その遺伝子およびその発現細胞は、
asc−1が存在する細胞膜や、asc−1が存在する
と予想される部位での薬物間相互作用のインビトロでの
試験に使用できる。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ターasc−1を抑制することにより、asc−1を発
現する細胞膜や、asc−1が存在すると予想される部
位の特定の化合物の透過を制限することができる。ま
た、本発明のL−体及びD−体アミノ酸を輸送するナト
リウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポーターas
c−1、その遺伝子およびその発現細胞は、asc−1
により輸送される化合物の、細胞膜通過や、asc−1
が存在すると予想される部位の透過を制限する薬物(a
sc−1の特異的なインヒビター等)の開発に使用でき
る。
質を用いて、該タンパク質の有するナトリウム非依存的
に小型中性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力に
対する被検物質の基質としての作用を検出、同定又は定
量する方法を提供するものである。本発明の方法によ
り、本発明のタンパク質の有する機能を促進する物質あ
るいは抑制する物質をスクリーニングすることができ
る。放射性や蛍光などにより標識化されたアミノ酸、例
えば14C−アラニンを含有する取り込み用溶液を用い
て、被検物質の存在下に当該アミノ酸の取り込み又は放
出量を測定することにより、当該被検物質の本発明のタ
ンパク質に対する作用を検定することができる。
の特異抗体、その機能促進物質あるいは機能抑制物質を
用いて、該タンパク質の有する小型中性アミノ酸及びそ
の類似物質を輸送する能力を変調させることにより、細
胞の酸化的ストレスに対する抵抗性を制御する方法を提
供するものである。
その特異抗体、その機能促進物質あるいは機能抑制物質
を用いて、該タンパク質の有する小型中性アミノ酸及び
その類似物質を輸送する能力を変調させることにより、
神経系におけるNMDA型グルタミン酸受容体の活性を
制御する方法、当該方法により、NMDA型グルタミン
酸受容体の関わるシナプス伝達の可塑性を制御する方
法、及び当該方法により、NMDA型グルタミン酸受容
体の関わる神経細胞死を制御する方法を提供するもので
ある。
及びその特異抗体、その機能促進物質又は機能抑制物質
を用いて、当該タンパク質の有する小型中性アミノ酸及
びその類似物質を輸送する能力を変調させることによ
り、細胞の増殖を抑制又は促進するなどの制御する方法
を提供するものである。また、本発明は、本発明のタン
パク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは機能
抑制物質を用いて、該タンパク質の有する中性アミノ酸
及びその類似物質を輸送する能力を変調させることによ
り、該タンパク質によって輸送される薬物の体内動態を
変更する方法を提供するものである。
その特異抗体、その機能促進物質あるいは機能抑制物質
を用いて、該タンパク質の有する中性アミノ酸及びその
類似物質を輸送する能力を変調させることにより、該タ
ンパク質によって輸送される毒物あるいは外来性異物の
体内動態を変更する方法を提供するものである。
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、下記実施例において、各操作は特に
明示がない限り、「Molecular cloning」(Sambrook,
J., Fritsh, E.F.及びManitis, T.著、Cold Spring Har
bor Pressより1989に発刊) に記載の方法により行う
か、または、市販の試薬やキットを用いる場合には市販
品の指示書に従って使用した。
するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポー
ターの、マウス及びヒトcDNAのクローニング (1)マウス及びヒト4F2hcのcDNAの単離とc
RNAの調製 cDNAライブラリーはマウス脳から精製したポリ
(A)+RNAあるいはヒト胎盤由来ポリ(A)+RN
A(クロンテク社から購入)から、cDNA合成用キッ
ト(商品名:Superscript Choice System、ギブコ社
製)を使用して作製し、ファージベクターλZipLo
x(ギブコ社製)の制限酵素EcoRI切断部位に組み
込んだ。PCR法にて、ラット4F2hc遺伝子(Broe
rら、Biochem.J.、第312巻、863項、1995年)の第13
5-580番目の塩基に相当するセグメントを増幅し、
これを32P−dCTPでラベルしてプローブとして用
いて、マウス脳cDNAライブラリー及びヒト胎盤cD
NAライブラリーをスクリーニングした。ハイブリダイ
ゼーションは、37℃のハイブリダイゼーション用溶液
中一晩行い、フィルター膜は、37℃で0.1xSSC
/0.1%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼーション
用溶液としては、5xSSC、3xデンハード液(Denh
ard's液)0.2%SDS、10%硫酸デキストラン、
50%ホルムアミド、0.01%Abtiform B
(商品名、シグマ社)(消泡剤)、0.2mg/mlサ
ーモン精子変性DNA、2.5mMピロリン酸ナトリウ
ム、25mMMESを含むpH6.5の緩衝液を用い
た。cDNAを組み込んだλZipLoxファージのc
DNA部分を、プラスミドpZL1に組み込んだ。ヒト
4F2hcのcDNAは、cDNAを組み込んだλZi
pLoxファージのcDNA部分を、プラスミドpZL
1に組み換えた。
ト4F2hcのcDNAを含むクローンについて、塩基
配列決定のための合成プライマーを用いてダイターミネ
ーターサイクルシーケンシング法(Applied Biosystems
社)により、cDNAの塩基配列を決定した。これによ
り、クローニングしたcDNAがマウスあるいはヒト4
F2hc遺伝子のものであることが確認できた。得られ
た4F2hcの塩基配列を後記配列表の配列番号3及び
6に示した。
cのcDNAを含むプラスミドから、T7RNAポリメ
ラーゼを用いて、cRNA(cDNAに相補的なRN
A)調製した。
るナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポータ
ーasc−1のマウスcDNAの単離とcRNAの調製 LAT1の翻訳領域の塩基配列を用いたEST (expres
sed sequence tag) データベースの検索によって得られ
たLAT1類似配列 GenBanskTM/EBI/DDBJ accession
No. N32639 の35−54bpに相当するセンスプライ
マー(5’-CTCTTCACATGCATCTCCA
C-3’)と、397-416bpに相当するアンチセン
スプライマー(5’-GGTACACGACCACAC
ACATC-3’)、およびIMAGE(Integrated and
Molecular Analysis of Genomsand their Expression)
cDNAクローン No. 267666 をテンプレートとして
用い、DNA断片をPCR法によって増幅した。得られ
たDNA断片を32P−dCTPでラベルしてプローブ
として用いて、マウス脳cDNAライブラリーをスクリ
ーニングした。
(A)+RNAから、cDNA合成用キット(商品名:
Superscript Choice System、ギブコ社製)を使用して
作製し、ファージベクターλZipLox(ギブコ社
製)の制限酵素EcoRI切断部位に組み込んだ。32
P−dCTPでラベルしてプローブによるハイブリダイ
ゼーションは、37℃のハイブリダイゼーション用溶液
中一晩行い、フィルター膜は、37℃で0.1xSSC
/0.1%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼーション
用溶液としては、5xSSC、3xデンハード液(Denh
ard's液)0.2%SDS、10%硫酸デキストラン、
50%ホルムアミド、0.01%AbtiformB(商品名、
シグマ社)(消泡剤)、0.2mg/mlサーモン精子
変性DNA、2.5mMピロリン酸ナトリウム、25m
M MESを含むpH6.5の緩衝液を用いた。cDN
Aを組み込んだλZipLoxファージのcDNA部分
を、プラスミドpZL1に組み込み、さらにプラスミド
pBluescript II SK−(Stratagene社製)へサブクロ
ーン化した。
−1のcDNAを含むクローンについて、塩基配列決定
のための合成プライマーを用いてダイターミネーターサ
イクルシーケンシング法(Applied Biosystems社)によ
り、cDNAの塩基配列を決定した。これにより、マウ
スasc−1遺伝子の塩基配列が得られた。また、cD
NAの塩基配列を常法により解析して、cDNAの翻訳
領域とそこにコードされるasc−1のアミノ酸配列を
決定した。
(アミノ酸配列)及び2(塩基配列)に示した。
当するラットトランスポーターLAT1と45%、LA
T2と65%のアミノ酸配列の相同性を有していた。ま
た、asc−1は、中性および塩基性アミノ酸輸送系y
+Lに相当するヒトトランスポーターy+LAT1と4
5%、y+LAT2と45%の相同性を有していた。さ
らに、asc−1は、シスチン及び酸性アミノ酸輸送系
X− Cに相当するマウストランスポーターxCTと46
%、シスチン及び中性及び塩基性アミノ酸輸送系b
0,+に相当するラットトランスポーターBAT1と4
4%のアミノ酸配列の相同性を有していた。asc−1
とラットLAT2、ラットLAT1、ヒトy+LAT
1、ヒトy+LAT2及びマウスxCTのアミノ酸配列
の比較を図1に示した。
t al.、Bioinformatics、第14巻、第378項(1998年))
により、asc−1のアミノ酸配列を解析した結果、図
1に示したように、12個の膜貫通領域(membrane-spa
nning domain)が予想された。また、第2の親水性ルー
プにチロシンリン酸化部位、N-末端細胞内領域、第8
の親水性ループ、およびC-末端細胞内領域にプロテイ
ンキナーゼC依存性のリン酸化部位、N-末端細胞内領
域にcAMP依存性のリン酸化部位と考えられる部位が
あった。
るナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポータ
ーasc−1のヒトcDNAの単離とcRNAの調製 マウスasc−1cDNAのNcoI切断断片(マウス
asc−1 cDNAの523−1366bpに相当)
を32P−dCTPでラベルしてプローブとして用い
て、ヒト脳cDNAライブラリーをスクリーニングし
た。cDNAライブラリーはヒト脳由来ポリ(A)+R
NA(Clontech社から購入)から、cDNA合成用キッ
ト(商品名:Superscript Choice System、ギブコ社
製)を使用して作製し、ファージベクターλZipLo
x(ギブコ社製)の制限酵素EcoRI切断部位に組み
込んだ。32P−dCTPでラベルしてプローブによる
ハイブリダイゼーションは、37℃のハイブリダイゼー
ション用溶液中一晩行い、フィルター膜は、37℃で
0.1xSSC/0.1%SDSで洗浄した。ハイブリ
ダイゼーション用溶液としては、5xSSC、3xデン
ハード液(Denhard's液)0.2%SDS、10%硫酸
デキストラン、50%ホルムアミド、0.01%Abt
iform B(商品名、シグマ社)(消泡剤)、0.
2mg/mlサーモン精子変性DNA、2.5mMピロ
リン酸ナトリウム、25mMMESを含むpH6.5の
緩衝液を用いた。cDNAを組み込んだλZipLox
ファージのcDNA部分を、プラスミドpZL1に組み
込んだ。
1のcDNAを含むクローンについて、塩基配列決定の
ための合成プライマーを用いてダイターミネーターサイ
クルシーケンシング法(Applied Biosystems社)によ
り、cDNAの塩基配列を決定した。これにより、ヒト
asc−1遺伝子の塩基配列が得られた。また、cDN
Aの塩基配列を常法により解析して、cDNAの翻訳領
域とそこにコードされるasc−1のアミノ酸配列を決
定した。これらの配列を、後記配列表の配列番号4(ア
ミノ酸配列)及び5(塩基配列)に示した。ヒトasc
−1とラットasc−1の予想されるアミノ酸配列の比
較を図2に示した。
−1遺伝子の発現(ノーザンブロッティングによる解
析) asc−1遺伝子の第1−512番目の塩基に相当する
cDNA断片を制限酵素EcoRI及びXhoIで切り
出し、32P−dCTP でラベルしてプローブとして
用いて、マウスの種々の組織から抽出したRNAに対し
てノーザンブロッティングを以下のようにして行った。
3μgのポリ(A)+RNAを1%アガロース/ホルム
アルデヒドゲルで電気泳動したのち、ニトロセルロース
フィルターにトランスファーした。このフィルターを4
2℃で、32P−dCTPでラベルしたasc−1cD
NA断片を含んだハイブリダイゼーション液で1晩ハイ
ブリダイゼーションを行った。フィルターを、65℃に
て、0.1%SDSを含む0.1xSSCで洗浄した。
ノーザンブロッティングの結果を図3に図面に変わる写
真で示す。この結果、脳、肺、胎盤において1.9kb
付近にバンドが検出された。さらに、小腸において4.
4kb付近にバンドが検出された。
F2hc蛋白の発現 マウスasc−1の517−530アミノ酸残基に相当
する合成オリゴペプチド[PSPLPITDKPLKT
QC]及びマウス4F2hcの516−526アミノ酸
残基に相当する合成オリゴペプチド[CEGLLLQF
PFVA](C−末端あるいはN−末端のシステン残基
はKLH(keyhole limpet hemocyanine)とのコンジュゲ
ーションのために導入)に対する特異抗体をAltmanらの
方法に準じて作製した(Altman et al., Proc. Natl. A
cad. Sci. U.S.A. 第81巻、2176-2180項、1984年)。マ
ウス脳膜画分をThorensらの方法(Thorens et al. Cell
第55巻、281-290項、1988)に従って調整した。タンパ
ク試料は、5%の2−メルカプトエタノール存在下(還
元条件下)あるいは非存在下(非還元条件下)で100
℃で5分間処理後、SDS-ポリアクリルアミドゲルで
電気泳動し、Hybond−P PVDVトランスファー膜に
ブロッティングし、抗asc−1抗血清(1:10,0
00)あるいは抗4F2hc抗血清(1:10,00
0)で処理した。
4の左側は抗asc-1抗体のもので、右側は抗4F2
hc抗体を用いたものである。それぞれ、非還元条件下
(−)及び還元条件下(+)で行った。抗asc−1抗
血清では、図4に示すように、非還元条件下において観
察される118KDaのバンドは還元条件下では消失
し、33kDaのバンドに移行した。抗4F2hc抗血
清では、非還元条件下において観察される118kDa
のバンドは還元条件下では消失し、85kDaのバンド
が出現した。これらの結果は、asc−1と4F2hc
がジスルフィド結合により連結し、ヘテロダイマーを形
成することを示唆する。
送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポ
ーターasc−1の特徴づけ (1)asc−1の輸送活性における4F2hcの役割 マウスasc−1遺伝子cRNAを単独でアフリカツメ
ガエル卵母細胞に発現させた場合と、マウスasc−1
遺伝子cRNAとマウス4F2hc遺伝子cRNAを共
にアフリカツメガエル卵母細胞に発現させた場合のアラ
ニンの取り込みを比較した。マウスasc−1遺伝子c
RNA 12ng、マウス4F2hc遺伝子cRNA
13ng、又はマウスasc−1遺伝子cRNA 12
ng/マウス4F2hc遺伝子cRNA 13ngを、
卵母細胞に注入することによって発現させ3日間培養し
た。asc−1遺伝子cRNA、4F2hc遺伝子cR
NA、又はasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝
子cRNAを注入した卵母細胞について、基質としてア
ラニンを用い、基質の取り込み実験を金井らの方法(Ka
nai and Hediger、Nature、第360巻、467-471貢、1992
年)に準じて、以下のように行った。 基質として14
C−アラニン(100μM)を含むナトリウムイオンを
含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solutio
n)[100mM塩化コリン、2mM塩化カリウム、
1.8mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、
5mM HEPES、pH7.4]中にて卵母細胞を3
0分間放置して、細胞内に取り込まれた放射能のカウン
トで基質の取り込み率を測定した。その結果を図5に示
す。アラニンの取り込みは、asc−1のみを発現させ
た卵母細胞では、対照として水を注入した卵母細胞と同
レベルであったが、asc−1と4F2hcを共に発現
させた卵母細胞ではおおきなアラニンの取り込みを示し
ており、asc−1がその機能を発揮するためには、4
F2hcが必要であると考えられた。
RNAを共に注入した卵母細胞によるアラニン取り込み
実験において培地に添加する塩の影響を調べた。アラニ
ンの取り込み実験は、マウスasc−1遺伝子cRNA
とマウス4F2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母
細胞を用い、前記実施例2(1)に記載の方法に準じて
実施した。但し、取り込み用溶液は、ナトリウムイオン
の影響をみる場合は、ナトリウムイオンを含まない取り
込み用溶液(Na+-free uptakesolution)にかえて、
標準取り込み用溶液(100mM 塩化コリンを100
mM塩化ナトリウムに変えたもの)を用いた。塩素イオ
ンの影響をみる場合は、標準取り込み用溶液に代えて、
グルコン酸取り込み用溶液(100mM塩化ナトリウム
を100mMグルコン酸ナトリウムに変えたもの)を用
いた。その結果を図6に示す。細胞外のコリンをナトリ
ウムに変えても、細胞外の塩素イオンをグルコン酸イオ
ンに変えても、アラニンの取り込みに何ら影響を与えな
かった。このことから、asc−1はナトリウムイオン
及び塩素イオンに非依存的に働くトランスポーターであ
ることが示された。
動力学試験 L−体及びD−体アミノ酸を輸送するナトリウム非依存
性小型中性アミノ酸トランスポーターasc−1のミカ
エリス−メンテン動力学試験を行った。基質アラニンの
濃度の違いによるアラニン取り込み率の変化を調べるこ
とにより、asc−1のミカエリス-メンテン動力学試
験を行った。アラニンの取り込み実験は、マウスasc
−1遺伝子cRNAとマウス4F2hc遺伝子cRNA
を共に注入した卵母細胞を用い、前記実施例2(1)に
記載の方法に準じて実施した。その結果を図7に示す。
この結果、Km値は23.0±5.1μM(平均±標準
誤差、n=4)であった。アラニン以外のasc−1の
基質となるアミノ酸においても同様にミカエリス−メン
テン動力学試験を行い、Km値とVmax値を算出し
た。この結果を次の表1に示した。表1中の各々のVm
ax値は、アラニンのとVmax値を1.00とした場
合の比率で示した。
及びその類似物質添加による阻害実験) マウスasc−1遺伝子cRNAとマウス4F2hc遺
伝子cRNAを共に注入した卵母細胞によるアラニンの
取り込み実験において、系への各種アミノ酸及びその類
似物質添加の影響を調べた。アラニンの取り込み実験
は、マウスasc−1遺伝子cRNAとマウス4F2h
c遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞を用い、前記
実施例2(1)に記載の方法に準じて実施した。但し、
ナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-f
ree uptake solution)を用い、5mMの各種化合物
(非標識)の存在下及び非存在下で、14C−アラニン
(50μM)の取り込みを測定した。
の存在下及び非存在下(−)での結果を図8に示す。各
種D-アミノ酸の存在下及び非存在下(−)での結果を
図9に示す。アラニンもしくはその類似化合物の存在下
及び非存在下(−)での結果を図10に示す。各種の中
性L−アミノ酸で、cis−阻害効果が観察された。特
に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、システ
インはasc−1を介した14C−アラニンの取り込み
を強く阻害した(図8参照)。D−アミノ酸のうち、D
−アラニン、D−セリンは、asc−1を介した14C
−アラニンの取り込みを強く阻害した。D−スレオニ
ン、D−システインは、asc−1を介する14C−ア
ラニンの取り込みを中等度に阻害した(図9参照)。標
準アミノ酸以外の物質でも、β−アラニン、アラニンメ
チルエステル、α−アミノイソブチル酸(α−メチルア
ラニン)もasc−1を介した14C−アラニンの取り
込みを阻害した(図10参照)。酸性アミノ酸、塩基性
アミノ酸、輸送系L特異的抑制薬2−アミノ−2−ノル
ボルナンカルボン酸(2-amino-2-norbornane-carboxyli
c acid)(BCH)、γ−アミノイソブチル酸、及びN
−メチルアミノ酸(N−メチルアラニン、α−アミノメ
チルイソブチル酸、サルコシン)は、asc-1を介し
た14C−アラニンの取り込みに影響を与えなかった
(図8及び図10参照)。
ノ酸及びその類似物質を基質とする取り込み試験) 各種アミノ酸及びその類似物質を基質として、asc−
1による取り込みを調べた。各種アミノ酸及びその類似
物質の取り込み実験は、マウスasc−1遺伝子cRN
Aとマウス4F2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵
母細胞を用い、前記実施例2(1)に記載の方法に準じ
て実施した。但し、基質としては、14C−アラニンに
変えて、放射能ラベルされた各種の化合物を用いた。
ての結果を図11に示す。放射能標識D−アミノ酸の取
り込みについての結果を図12に示す。放射能標識L−
アラニンもしくはその類似化合物の取り込みについての
結果を図13に示す。その結果、グリシン(14C化合
物)、L−アラニン(14C化合物)、L−セリン(
14C化合物)、L-スレオニン(14C化合物)、L-
システイン(1 4C化合物)(以上、図11参照)、D
−アラニン(14C化合物)、D−セリン(14C化合
物)(以上、図12参照)、β−アラニン(14C化合
物)、α−アミノイソブチル酸(14C化合物)(以
上、図13参照)を基質とした場合に、卵母細胞への大
きな取り込みが認められた。
RNAを共に注入した卵母細胞によるアラニン取り込み
実験においてpHの影響を調べた。アラニンの取り込み
実験は、マウスasc−1遺伝子cRNAとマウス4F
2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞を用い、
前記実施例2(1)に記載の方法に準じて実施した。ア
ラニン取り込み実験においてpHの影響を調べた結果を
図14に示す。その結果、アラニン取り込みには有意な
pH依存性はなかった(図14参照)。
試験 マウスasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子c
RNAを共に注入した卵母細胞において、前負荷した
14C−アラニンのasc−1を介する放出を調べた。
マウスasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子c
RNAを共に注入した卵母細胞に、100nlの100
μMの14C−アラニン(〜3nCi)を注入し、氷冷
のアラニンを含まないナトリウムイオンを含まない取り
込み用溶液(Na+-free uptake solution)で洗浄し
た後、室温(18℃〜22℃)のアラニン(100μ
M)添加あるいは未添加のナトリウムイオンを含まない
取り込み用溶液(Na+-free uptake solution)に移
し、細胞外に放出される14C−アラニンの量を測定し
た。また、ラットLAT1遺伝子cRNAと4F2hc
遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞(Kanai et a
l., J. Biol. Chem., 第273巻、23629項、1998年)に同
様に14C−ロイシンを注入し、氷冷のロイシンを含ま
ないナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na
+-free uptake solution)で洗浄した後、室温(18
℃〜22℃)のロイシン(100μM)添加あるいは未
添加のナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液(N
a+-free uptake solution)に移し、細胞外に放出さ
れる14C−ロイシンの量を測定した。
示す。図15は、マウスasc−1遺伝子のcRNA及
びマウス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細
胞よる14C−アラニンの放出を調べた結果を示すもの
であり、図中の縦軸は、放出された放射活性を卵母細胞
に注入した放射活性に対する割合(%)を示す。図15
の左側はNa非存在下(−)、右側はNa存在下(+)
を示し、各グラフのL−Ala(−)はL−アラニン無
添加の場合を、L−Ala(+)はL−アラニン添加の
場合をそれぞれ示す。
NA及びマウス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した
卵母細胞による14C−アラニンの放出の時間経過を調
べた結果を示すもので、図中の印は対照としてマウスa
sc−1遺伝子のcRNA及びマウス4F2hc遺伝子
のcRNAの代わりに水を注入した卵母細胞における
14C−アラニンの放出をアラニン未添加のナトリウム
イオンを含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake
solution)での場合を、●印は対照としてマウスas
c−1遺伝子のcRNA及びマウス4F2hc遺伝子の
cRNAの代わりに水を注入した卵母細胞における14
C−アラニンの放出をアラニン添加のナトリウムイオン
を含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solut
ion)での場合を、□印はマウスasc−1遺伝子のc
RNA及びマウス4F2hc遺伝子のcRNAを注入し
た卵母細胞における14C−アラニンの放出をアラニン
未添加のナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液
(Na+-free uptake solution)での場合を、■印は
マウスasc−1遺伝子のcRNA及びマウス4F2h
c遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞における14C
−アラニンの放出をアラニン添加のナトリウムイオンを
含まない取り込み用溶液(Na+-free uptakesolutio
n)での場合を、それぞれ示す。図中の縦軸は、放出さ
れた放射活性を卵母細胞に注入した放射活性に対する割
合(%)を示す。
A及びラット4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵
母細胞による14C−ロイシンの放出の時間経過を調べ
た結果を示すもので、図中の印は対照としてラットLA
T1遺伝子のcRNA及びラット4F2hc遺伝子のc
RNAの代わりに水を注入した卵母細胞における1 4C
−ロイシンの放出をロイシン未添加のナトリウムイオン
を含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solut
ion)での場合を、●印は対照としてラットLAT1遺
伝子のcRNA及びラット4F2hc遺伝子のcRNA
の代わりに水を注入した卵母細胞における14C−ロイ
シンの放出をロイシン添加のナトリウムイオンを含まな
い取り込み用溶液(Na+-free uptake solution)で
の場合を、□印はラットLAT1遺伝子のcRNA及び
ラット4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞
における14C−ロイシンの放出をロイシン未添加のナ
トリウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-fre
e uptake solution)での場合を、■印はラットLAT
1遺伝子のcRNA及びラット4F2hc遺伝子のcR
NAを注入した卵母細胞における14C−ロイシンの放
出をロイシン添加のナトリウムイオンを含まない取り込
み用溶液(Na+-free uptake solution)での場合
を、それぞれ示す。図中の縦軸は、放出された放射活性
を卵母細胞に注入した放射活性に対する割合(%)を示
す。
アラニンを添加しない場合においても、14C−アラニ
ンの有意な放出が観察され、その放出は細胞外にアラニ
ンを添加することによって大きく増加した(図15、1
6参照)。これに対して、強制交換を媒介する完璧な交
換輸送体であるLAT1においては細胞外にロイシンを
添加した場合のみロイシンの放出が観察された(図17
参照)。従って、asc−1は交換輸送モードが主であ
りながら、促通拡散型輸送モードも混在するトランスポ
ーターであることがわかった。
c−1の基質選択性の検討 マウスasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子c
RNAを共に注入した卵母細胞において、前負荷した
14C−アラニンのasc−1を介する放出を調べるこ
とにより、asc−1を介する14C−アラニンの取り
込みを抑制する化合物がasc−1の基質であるかどう
かを検討した。マウスasc−1遺伝子cRNAと4F
2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞に100
nlの100μMの14C−アラニン(〜3nCi)を
注入し、氷冷のアラニンを含まないナトリウムイオンを
含まない取り込み用溶液(Na +-free uptake solutio
n)で洗浄した後、室温(18℃〜22℃)のアミノ酸
及びアミノ酸類似化合物(100μM)添加あるいは未
添加のナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液(N
a+-free uptake solution)に移し、細胞外に放出さ
れる14C−アラニンの量を測定した。
ラムは、マウスasc−1遺伝子のcRNA及びマウス
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞を用い
た場合のものであり、白抜きのカラムは対照としてcR
NAの代わりに水を注入した卵母細胞を用いた場合のも
のである。(−)は、ナトリウムイオンを含まない取り
込み用溶液にアミノ酸を添加していない場合を示す。図
18の縦軸は、放出された放射活性を卵母細胞に注入し
た放射活性に対する割合(%)を示す。この結果、グリ
シン、アラニン、セリン、スレオニンにより高度の、メ
チオン、バリンにより中程度の14C−アラニン放出の
増加が観察された(図18参照)。この結果は、アミノ
酸取り込み試験の結果(図11参照)と一致し、アミノ
酸の放出試験がasc−1の基質選択性の決定に使用し
得ることが示された。
アミノ酸類似化合物について検討した結果を図19及び
図20に示す。D−アミノ酸に関しては、D−アラニ
ン、D−セリン、D−スレオニン、D−システインが有
意な14C−アラニン放出の増加を引き起こした(図1
9参照)。アミノ酸類似化合物に関しては、β−アラニ
ン、アラニンメチルエステル、α−アミノイソブチル酸
(AIB)が有意な14C−アラニン放出の増加を引き
起こした(図20参照)。従って、放射能標識化合物の
入手できないため放射能標識を用いた取り込み実験を施
行できなかったD−スレオニン、D−システイン及びア
ラニンメチルエステルがasc−1の基質となることが
判明した。このように、アミノ酸放出試験を用いること
により、検討放射能標識化合物の入手できない化合物に
おいても、asc−1の基質となるかどうかすなわちa
sc−1のよって輸送されるかどうかをスクリーニング
することができる。
c−1の細胞内基質結合部位の基質選択性の検討 マウスasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子c
RNAを共に注入した卵母細胞において、前負荷した
14C−アミノ酸のasc−1を介する放出を調べるこ
とにより、asc−1の細胞内基質結合部位の基質選択
性を検討した。マウスasc−1遺伝子cRNAと4F
2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞に100
nlの100μMの14C−アミノ酸(〜3nCi)を
注入し、氷冷のアラニンを含まないナトリウムイオンを
含まない取り込み用溶液(Na +-free uptake solutio
n)で洗浄した後、室温(18℃〜22℃)のアラニン
(100μM)添加あるいは未添加のナトリウムイオン
を含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solut
ion)に移し、細胞外に放出される14C−アミノ酸の
量を測定した。
ラムはナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液へア
ラニンを添加した場合を、斜線のカラムはナトリウムイ
オンを含まない取り込み用溶液へアラニンを添加しない
場合を示す。図21の縦軸は、放出された放射活性を卵
母細胞に注入した放射活性に対する割合(%)を示す。
この結果、細胞内に注入した14C−標識グリシン、ア
ラニン、セリン、スレオニン及びシステインの、細胞外
アラニンによる放出の増加が観察された。これにより、
細胞内基質結合部位も細胞外と同様に、グリシン、アラ
ニン、セリン、スレオニン及びシステインなどの小型の
中性アミノ酸を受け入れる基質選択性を示すことが示さ
れた。
Aを含むプラスミドから、T7 RNAポリメラーゼを
用いて、cRNA(cDNAに相補的なRNA)を調製
した。ヒトasc−1遺伝子cRNAを単独で卵母細胞
に発現させた場合と、ヒトasc−1遺伝子cRNAと
ヒト4F2hc遺伝子cRNAを共に卵母細胞に発現さ
せた場合の14C−アラニンの取り込みを比較した。ヒ
トasc−1遺伝子cRNA 12.5ng、ヒト4F
2hc遺伝子cRNA 12.5ng、又はヒトasc
−1遺伝子cRNA 12.5ng/ヒト4F2hc遺
伝子cRNA 12.5ngを、卵母細胞に注入するこ
とによって発現させ3日間培養した。ヒトasc−1遺
伝子cRNA、4F2hc遺伝子cRNA、もしくはヒ
トasc−1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子cRN
Aを注入した卵母細胞について、基質としてアラニンを
用い、基質の取り込み実験を実施例2(1)に準じて行
った。
asc−1と同様、asc−1のみを発現させた卵母細
胞では、対照として水を注入した卵母細胞と同レベルで
あったが、asc−1と4F2hcを共に発現させた卵
母細胞では大きなアラニンの取り込みが観察された。よ
って、ヒトasc−1もマウスasc−1と同様、4F
2hcと共存することにより始めて機能を発揮すること
が示された。また、ヒトasc−1も前記したマウスa
sc−1と同様な性質を有することがわかる。
送するナトリウム非依存性小型中性アミノ酸トランスポ
ーター及びその遺伝子は、当該トランスポーターの発現
箇所でのL−体及びD−体小型中性アミノ酸の及び外来
性異物も含めたアミノ酸類似化合物の輸送のインビトロ
での検討や、それを基にしたそれら化合物の体内動態の
インビトロでの予測を可能とする。さらに、当該トラン
スポーターの発現箇所を効率良く透過する薬物の開発に
有用であり、本発明は新規なアミノ酸トランスポーター
を提供するものである。また、当該トランスポーターの
有するL−体及びD−体小型中性アミノ酸及びその類似
物質を輸送する能力を変調させることにより、細胞の酸
化的ストレスに対する抵抗性を制御する方法、神経系に
おけるNMDA型グルタミン酸受容体の活性を制御する
方法、細胞増殖を制御する方法や、これらの活性を有す
る薬物をスクリーニングする方法として有用である。
AT1、ヒトy+LAT1、ヒトy+LAT2およびマ
ウスxCTのアミノ酸配列の比較を示す図である。予想
される膜貫通部位を付線で示した。
配列の比較を示す図である。
mRNAの発現をノーザンブロッティングにより解析し
た結果を示した図面に代わる写真である。
(右)を用い、非還元条件下(−)及び還元条件下
(+)で行ったマウス脳膜標本を用いたウェスタンブロ
ット解析の結果を示す図面に代わる写真である。
マウス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞
によるアラニン取り込み実験の結果を示す図である。
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
アラニン取り込み実験において添加する塩類の影響を調
べた結果を示す図である。
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
アラニン取り込み実験において基質アラニンの濃度の影
響を調べた結果を示す図である。
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
アラニン取り込み実験において、系への各種L−アミノ
酸もしくはその類似化合物添加の影響を調べた結果を示
す図である。
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
アラニン取り込み実験において、系への各種D−アミノ
酸添加の影響を調べた結果を示す図である。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
るアラニン取り込み実験において、系へのアラニンもし
くはその類似化合物添加の影響を調べた結果を示す図で
ある。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
る放射能標識L−アミノ酸の取り込みを調べた結果を示
す図である。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
る放射能標識D−アミノ酸の取り込みを調べた結果を示
す図である。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
る放射能標識L−アラニンもしくはその類似化合物の取
り込みを調べた結果を示す図である。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
るアラニン取り込み実験においてpHの影響を調べた結
果を示す図である。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞よる
14C−アラニンの放出を調べた結果を示す図である。
縦軸は、放出された放射活性を卵母細胞に注入した放射
活性に対する割合(%)を示す。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞によ
る14C−アラニンの放出の時間経過を調べた結果を示
す図である。図中の、:対照としてマウスasc−1遺
伝子のcRNA及びマウス4F2hc遺伝子のcRNA
の代わりに水を注入した卵母細胞における14C−アラ
ニンの放出をアラニン未添加のナトリウムイオンを含ま
ない取り込み用溶液(Na+-free uptake solution)
を用いた場合であり、●:対照としてマウスasc−1
遺伝子のcRNA及びマウス4F2hc遺伝子のcRN
Aの代わりに水を注入した卵母細胞における14C−ア
ラニンの放出をアラニンを添加したナトリウムイオンを
含まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solutio
n)を用いた場合であり、□:マウスasc−1遺伝子
のcRNA及びマウス4F2hc遺伝子のcRNAを注
入した卵母細胞における14C−アラニンの放出をアラ
ニン未添加のナトリウムイオンを含まない取り込み用溶
液(Na+-free uptake solution)を用いた場合であ
り、■:マウスasc−1遺伝子のcRNA及びマウス
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞におけ
る14C−アラニンの放出をアラニンを添加したナトリ
ウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-free up
take solution)を用いた場合である。縦軸は、放出さ
れた放射活性を卵母細胞に注入した放射活性に対する割
合(%)を示す。
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
14C−ロイシンの放出の時間経過を調べた結果を示す
図である。:対照としてラットLAT1遺伝子のcRN
A及びラット4F2hc遺伝子のcRNAの代わりに水
を注入した卵母細胞における14C−ロイシンの放出を
ロイシン未添加のナトリウムイオンを含まない取り込み
用溶液(Na+-free uptake solution)を用いた場合
であり、●:対照としてラットLAT1遺伝子のcRN
A及びラット4F2hc遺伝子のcRNAの代わりに水
を注入した卵母細胞における14C−ロイシンの放出を
ロイシンを添加したナトリウムイオンを含まない取り込
み用溶液(Na+-free uptake solution)を用いた場
合であり、□:ラットLAT1遺伝子のcRNA及びラ
ット4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞に
おける14C−ロイシンの放出をロイシン未添加のナト
リウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-free
uptake solution)を用いた場合であり、■: ラット
LAT1遺伝子のcRNA及びラット4F2hc遺伝子
のcRNAを注入した卵母細胞における14C−ロイシ
ンの放出をロイシンを添加したナトリウムイオンを含ま
ない取り込み用溶液(Na+-free uptake solution)
を用いた場合である。縦軸は、放出された放射活性を卵
母細胞に注入した放射活性に対する割合(%)を示す。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞(黒
塗りのカラム)、又は対照としてcRNAの代わりに水
を注入した卵母細胞(白抜きのカラム)による、ナトリ
ウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-free up
take solution)へ各主のL−アミノ酸を添加した場合
の14C−アラニンの放出を調べた結果を示す図であ
る。(−)は、ナトリウムイオンを含まない取り込み用
溶液(Na+-free uptake solution)へアミノ酸を添
加しない場合のマウスasc−1を介する14C−アラ
ニンの放出を示す。縦軸は、放出された放射活性を卵母
細胞に注入した放射活性に対する割合(%)を示す。
(Na+-free uptake solution)へ各種のD−アミノ
酸を添加した場合のマウスasc−1を介する14C−
アラニンの放出を調べた結果を示す図である。(−)
は、ナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na
+-free uptake solution)へアミノ酸を添加しない場
合のマウスasc−1を介する14C−アラニンの放出
を示す。縦軸は、放出された放射活性を卵母細胞に注入
した放射活性に対する割合(%)を示す。
(Na+-free uptake solution)へ各種のアラニン類
似化合物を添加した場合のマウスasc−1を介する
14C−アラニンの放出を調べた結果を示す図である。
(−)は、ナトリウムイオンを含まない取り込み用溶液
(Na+-free uptake solution)へアミノ酸を添加し
ない場合のマウスasc−1を介する14C−アラニン
の放出を示す。縦軸は、放出された放射活性を卵母細胞
に注入した放射活性に対する割合(%)を示す。
ス4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞から
の、注入した14C−アミノ酸の放出を調べた結果を示
す図である。黒塗りのカラムは、ナトリウムイオンを含
まない取り込み用溶液(Na+-free uptake solutio
n)へアラニンを添加した場合を、斜線のカラムはナト
リウムイオンを含まない取り込み用溶液(Na+-free
uptake solution)へアラニンを添加しない場合を示
す。
Claims (22)
- 【請求項1】 配列番号1若しくは4で示されるアミノ
酸配列、又は当該アミノ酸配列において1もしくは2以
上のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつNa+非依存的に小型中性アミノ酸
及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質。 - 【請求項2】 ヒト又はマウス由来である請求項1に記
載のタンパク質。 - 【請求項3】 臓器、組織、もしくは培養細胞由来であ
る請求項1又は2に記載のタンパク質。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のタンパ
ク質をコードする遺伝子。 - 【請求項5】 配列番号2若しくは5で示される塩基配
列、又は当該塩基配列からなるDNAとストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列からなる、
ナトリウム非依存的に小型中性アミノ酸及びその類似物
質を輸送する能力を有するタンパク質をコードする遺伝
子。 - 【請求項6】 ヒト又はマウス由来である請求項5に記
載の遺伝子。 - 【請求項7】 臓器、組織、もしくは培養細胞由来であ
る請求項5に記載の遺伝子。 - 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の遺伝子
もしくは当該遺伝子の中のタンパク質をコードする遺伝
子を含むプラスミド。 - 【請求項9】 発現プラスミドである請求項8に記載の
プラスミド。 - 【請求項10】 請求項8又は9に記載のプラスミドで
形質転換された宿主細胞。 - 【請求項11】 配列番号2又は5で示される塩基配列
の中の連続する14塩基以上の部分配列もしくはその相
補的な配列を含むヌクレオチド。 - 【請求項12】 ナトリウム非依存的に小型中性アミノ
酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質
をコードする遺伝子を検出するためのプローブとして使
用するものである請求項11記載のヌクレオチド。 - 【請求項13】 ナトリウム非依存的に小型中性アミノ
酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質
をコードする遺伝子の発現を変調させるために使用する
ものである請求項11記載のヌクレオチド。 - 【請求項14】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質に対する抗体。 - 【請求項15】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質を用いて、該タンパク質の有するナトリウム
非依存的に小型中性アミノ酸及びその類似物質を輸送す
る能力に対する被検物質の基質としての作用を検出、同
定又は定量する方法。 - 【請求項16】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する小型中性
アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させる
ことにより、細胞の酸化的ストレスに対する抵抗性を制
御する方法。 - 【請求項17】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する小型中性
アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させる
ことにより、神経系におけるNMDA型グルタミン酸受
容体の活性を制御する方法。 - 【請求項18】 請求項17に記載の方法により、NM
DA型グルタミン酸受容体の関わるシナプス伝達の可塑
性を制御する方法。 - 【請求項19】 請求項17に記載の方法により、NM
DA型グルタミン酸受容体の関わる神経細胞死を制御す
る方法。 - 【請求項20】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する小型中性
アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させる
ことにより、細胞増殖を制御する方法。 - 【請求項21】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する中性アミ
ノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させること
により、該タンパク質によって輸送される薬物の体内動
態を変更する方法。 - 【請求項22】 請求項1〜3にいずれかの項に記載の
タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する中性アミ
ノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させること
により、該タンパク質によって輸送される毒物あるいは
外来性異物の体内動態を変更する方法。
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