JP2001207566A - 木造建築 - Google Patents

木造建築

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JP2001207566A JP2000014272A JP2000014272A JP2001207566A JP 2001207566 A JP2001207566 A JP 2001207566A JP 2000014272 A JP2000014272 A JP 2000014272A JP 2000014272 A JP2000014272 A JP 2000014272A JP 2001207566 A JP2001207566 A JP 2001207566A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築が容易、土台の修理が容易、間伐材の利
用が可能。 【解決手段】 四角形断面を有する木製の角材を水平に
順次積み重ねるとともに上下の角材間を接着剤で接着し
且つ上下の位置関係にある角材の双方に跨って釘を打ち
込むことにより固定結合された木造壁4 を有する。木造
壁と基礎コンクリート2 との間の土台3 が、角材を比較
的短い長さに分断し、同じ長さのものを複数段に重ね、
最下段の角材13をアンカーボルト12で固定してあり、土
台の複数段の角材が、壁・土台結合手段6 によって木造
壁の下端部と結合され且つ木造壁を残して土台の角材長
さ単位で土台を除去可能とする。木造壁の第1の壁とこ
れに角度をなして連なる第2の壁とで構成される連続部
が、同じ高さ位置で第1の壁の角材の端面と第2の壁の
角材の側面とが当接しその上の次段では第1の壁の角材
の側面と第2の壁の角材の端面とが当接する構成を、高
さ方向に繰り返して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積木式木造壁のよ
うな木造壁を有する木造建築に関する。
【0002】
【従来の技術】積木式木造壁は、校倉造りに見られるよ
うに古くからの建築様式として知られており、用いる木
材の断面形状が、丸太、半丸太、角材、五角形(校倉)
等種々あるが、壁の入り隅(角部)の組み合わせ部に組
み合わせのために、木材の端部に組み合って互いに当接
する凹所を加工する必要がある。また、使用する木材
は、壁の水平方向長さに相当する長さの木材が使用さ
れ、長い壁では長い木材を使用することになる。
【0003】木造建築用の木造壁には積木式の他に、真
壁式、大壁式、パネル式等があり、夫々に特徴がある
が、いずれも相当に複雑なものであり、真壁式、大壁式
は専門の職人の手が必要であり、パネル式にしてもクレ
ーン等の機械を使用すれば現場の組み立ては容易である
が工場で製造するから、大量に生産することによって始
めて特徴が生かされるものである。
【0004】また別に、木造住宅では一般に基礎コンク
リートの上に木製の土台をアンカーボルトで固定して設
け、その土台から壁等が立ち上った構成であり、このよ
うな土台が腐朽等により損傷した場合に、土台を交換等
により修復するようなことは殆ど考慮されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の積木式木造壁
は、構造が単純で製作しやすいが、壁の長さに対応した
長い木材が必要である問題があり、住宅に適用しようと
すると、窓口、出入口等の開口部を形成する際にやや困
難がある。つまり、開口縁の部分で壁形成木材の切断端
部を別の部材を用いるなどして何らかの形で強固に保持
することが必要である。また、木造建築は長年の使用に
おいて傷んだ部分を補修する場合、屋根等のように上方
の部分は比較的修理しやすいが、土台部分の修理は建築
物を支えている点でかなり困難である。すなわち、木造
住宅では一般に基礎コンクリートの上に木製の土台をア
ンカーボルトで固定して設けてあるから、傷んだ古い土
台の除去して新たな土台をアンカーボルトが挿通され固
定された状態とする作業は、相当に大掛かりな作業にな
り、少なくとも土台よりも上側の部分を、つまり略家屋
全体を持ち上げ、そして下ろす必要があるからである。
【0006】また、住宅としては木の柔らかさや暖かさ
等の感触を好む人々にとっては木造住宅が切望される
が、良質で大きい木材が不足して高価であることから入
手し難い面がある。この点、間伐材は比較的容安価に入
手でき、これを使用することが考えられるが、太さが小
さいために住宅用としてはあまり用いられていないよう
である。
【0007】このようなことから、本発明は、積木式木
造壁を改良し、建築が容易であり、土台の修理が容易で
あり、間伐材の利用が可能である木造建築を提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の本発明の手段は、
所定の四角形断面を有する木製の角材を水平に順次積み
重ねるとともに上下の前記角材間を接着剤で接着し、且
つ上下の位置関係にある前記角材の双方に跨って釘を打
ち込むことにより固定結合して形成された木造壁を有す
ることを特徴とする(請求項1)。
【0009】木造壁が積み重ねた角材を上下で互いに接
着材と釘で固定結合された構成であるから、壁を構成す
る角材が強力に一体化され、大きい荷重を支持すること
ができ、壁の水平方向の寸法が大きくてもその水平寸法
に相当する長さの角材を使用する必要がない。つまり、
角材は壁の水平方向長さ寸法に比べて短いものであって
も端面を突き合わせた状態で使用でき、短い角材であっ
ても無駄なく使用できる。なお、この場合の角材端面の
突合せ位置は、上下の角材のつき合わせ位置と異ならせ
るのがよい。そして、この木造壁の出入口や窓口等の開
口部の形成は、単にその部分を欠如させた構成であれば
良く、開口縁の垂直部となる角材端部を保持する手段を
特別に設けなくてもよい。また、所定の四角形断面の角
材として、その四角形の所定の一辺の長さが壁の厚さ寸
法となり、その一辺の長さは通常の家屋で12cm程度
であれば良いから、間伐材から形成できる角材の使用が
可能である。
【0010】第2の本発明の手段は、所定の四角形断面
を有する木製の角材を水平に順次積み重ね且つ上下で互
いに固定結合して形成された木造壁を有する木造建築に
おいて、前記木造壁の下部と基礎コンクリートとの間に
設けられる土台が、角材を比較的短い長さに分断し、同
じ長さのものを複数段に重ね、最下段の角材をアンカー
ボルトで固定した構成であり、前記土台を構成している
複数段の角材が、壁・土台結合手段によって前記木造壁
の下端部の角材と結合され且つ必要に応じ木造壁を残し
て土台の角材長さ単位で土台を除去可能であることを特
徴とする(請求項2)。
【0011】この手段では、木造壁を残して土台を角材
の長さ単位で除去可能であるから、例えば、木造建築が
何年か使用されて土台が腐朽等により損傷して修理の必
要が生じたとき、木造壁はそのままの位置で、土台を比
較的短い角材の長さ単位で部分的に取り外して、別の新
しいものと交換可能である。すなわち、土台の修復にお
いて、腐朽した土台の元々分断されていた角材長さ分を
除去すると、新しい土台をアンカーボルトが挿通した状
態に設置するための必要な空間が形成される。土台が上
下で同じ長さの複数段の角材によって構成されているの
で、最下段の角材はアンカーボルト挿通孔を基礎コンク
リートから突出しているアンカーボルトに挿通させるこ
とができ、ナットで締めつけた後に、その角材の上の空
間に別の角材を挿入して、壁・土台結合手段で結合すれ
ばよい。
【0012】また、木造壁は、前記手段と同様に、木造
壁が積み重ねた角材を上下で互いに固定結合された構成
であるから、壁の水平方向の寸法が大きくてもその水平
寸法に相当する長さの角材を使用する必要がない。角材
は壁の水平方向長さ寸法に比べて短いものであっても端
面を突き合わせた状態で使用できる。そして、出入口や
窓口等の壁面の開口部の形成は、単にその部分を欠如さ
せた構成であれば良く、開口縁となる角材端部を保持す
る手段を特別に設けなくてもよい。また、所定の四角形
断面の角材として、その四角形の所定の一辺の長さが壁
の厚さ寸法となるので、その一辺の長さは通常12cm
程度であれば良いから、間伐材から形成できる角材の使
用が可能である。
【0013】前記手段(請求項2)において、前記壁・
土台結合手段が、前記土台と前記木造壁の下端部との双
方に跨がって金属板を取付けた構成とするのがよい(請
求項3)。金属板は、例えば、鋼板で形成し、釘、又は
ねじ釘、ボルトナット等によって取り付けられるものと
すると、土台と木造壁との間を結合固定できる。この結
合固定状態は、釘等を除去し、金属板を取り外すことに
よって解除されるから、土台を部分的に、あるいは全部
を新しいものと交換可能になる。土台は予め準備してお
くことが可能であり準備しておけば、交換作業は簡単
で、迅速に行うことができる。
【0014】前記手段(請求項2)において、前記壁・
土台結合手段が、前記土台を構成している角材間、及び
前記土台の少なくとも最上段の角材と前記木造壁の最下
段の角材との間を、固定結合している接着剤及び釘であ
る構成とするのがよい(請求項4)。釘と接着剤による
木材の固定結合は、のみや、適当な釘切断工具等を使用
して取り外すことができるから、ある程度腐朽が進んだ
土台ではその角材長さ範囲を比較的簡単に除去できる。
この構成は新築時に適用すると、建築し易い点で都合が
よい。土台を交換したときの壁・土台結合手段では釘の
打ち込みが新築の壁・土台結合手段と同様にはできない
が、角材の側面から斜め下方へ向けて釘を打ち込めばよ
く、また別の壁・土台結合手段を適用してもよい。
【0015】第3の本発明の手段は、所定の四角形断面
を有する木製の角材を水平に順次積み重ね且つ上下で互
いに固定結合して形成された木造壁を有する木造建築に
おいて、前記木造壁の第1の壁とこの第1の壁の端部又
は途中に角度をなして連なる第2の壁とで構成される連
続部が、同じ高さ位置で第1の壁の角材の端面と第2の
壁の角材の側面とが当接し、その上に重ねられる次段で
は第1の壁の角材の側面と第2の壁の角材の端面とが当
接する構成を、高さ方向に繰り返して形成されているこ
とを特徴とする(請求項5)。
【0016】この手段では、木造壁が所定の四角形断面
を有する木製の角材によって構成されており、木造壁が
角材を積み重ねて固定結合された構成であり、また木造
壁の連続部、つまり外壁の角部や外壁の途中に内壁が連
なっている部分において角材の端面と側面とが当接した
構成であるから、角材に切断以外の加工を施されないで
使用できる。即ち、従来の積み木式木造壁のように、2
面の壁が角度をなして出会う角部に組み合わせるための
凹所等を加工する必要がない。従って、高度の木工技術
や建築技術を取得した者でなくても容易に建築できる。
それにも拘わらず第1の壁と第2の壁の連続部は木組み
状態であり、しかも各角材が上下で互いに固定結合され
ているから、強力な壁構造である。また、積木式に似た
木造壁を有する木造建築であるが、壁の水平方向長さに
相当する長さよりも短い角材を用いて建築できるから、
しかも出入り口や窓口等の壁面の開口部の形成が、開口
縁となる角材端部を保持する手段を特別に設けなくても
よいから、更に間伐材の使用が可能であるから、建築し
やすくそして安価に提供できる。
【0017】前記手段(請求項2、請求項3、請求項
4、又は請求項5)において、前記木造壁の角材の固定
結合が、前記角材間を接着剤で接着し、上下の位置関係
にある前記角材の双方に跨って釘を打ち込んだ構成とす
るのがよい(請求項6)。この構成では、木造壁を構成
する角材が順次上下で接着剤と釘によって結合されてい
るから、建築しやすく、また一体化された強固なもので
あり、大きい荷重を支えることができ、耐震構造壁とし
ても優れている。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
〜図5を用いて説明する。この実施の形態の木造建築
は、大部分が一定の長方形断面(12cm×6cm)の
木材を用いて建築される木造家屋であるが、その木造壁
と、土台とについて主に説明する。この木造家屋1は、
図1に示すように2階建てであり、基礎コンクリート2
の上に土台3を設け、その上に木造壁4を設け、その上
に屋根5を設けた構成である。
【0019】基礎コンクリート4は、図2に概略を示す
ように、家屋の外壁10の下端と、外壁10の途中の内
側に連なる内壁11の下端とに対応して従来周知の工法
で設けられたもので、土台3を支える上面にアンカーボ
ルト12が所定間隔で突設されている。
【0020】土台3は、図3に示すように、比較的短い
同じ長さ(例えば長さが92cm)の角材13、14、
15、16を順番に積み重ねた構成である。この土台3
の一番下の角材13は、例えば12cm×12cmの正
方形断面のもの、もしくは12cm×10cm程度のも
ので、前記アンカーボルト12が挿通される挿通孔17
を2個穿設してあり、図示のように、この挿通孔17に
アンカーボルト12を挿通させて座金及びナット18で
固定されている。角材13の上面からはアンカーボルト
12の一部と座金及びナット18とが突出しているか
ら、その上の角材14の下面には突出位置に対応して凹
所19を設けてその角材14の下面と角材13の上面と
が当接するようにしてある。そして、更にその上に角材
14と同じ厚さの角材15、16を重ねて設けてある。
角材14、15、16は、角材13と同じ幅を有する、
12cm×6cmの長方形断面のものを用いる。各々の
角材13、14、15、16は、木材用接着剤、例え
ば、ポリ酢酸ビニルとその共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、又はユリア樹脂等、によって接着されて
いると共に、図示のように上側から釘20で固定されて
いる。この土台3の新設時の施工は、角材13の上に角
材14、15、16を下側のものから順に接着剤で接着
し釘20を打ち付ける作業を繰り返して設置していけば
よい。土台3の水平面内で屈曲した角部は、一方の土台
の端部側面に、他方の土台の端面を当接させた構成とす
る。土台3を設置した後に木造壁4を設置する。
【0021】木造壁4は、外壁10の部分を図3に示す
ように、土台3の角材14、15、16と同じ所定長方
形断面(12cm×6cm)の角材21を前記土台3の
上に積み重ね、上下に重なる角材21同士を木材用接着
剤を用いて接着すると共に少なくとも2段の角材21、
21に跨るように上方から釘20を打ち込んで固定結合
してある。この施工は、土台3の上に木造壁4の最下段
の角材21を木材用接着剤層を介して重ね、位置決めし
てから釘20を打ち込んで固定し、次に積み重ねる2段
目の角材21の下面に接着剤を塗布して積み重ね、位置
決めしてから釘20を打ち込む。基本的にはこれを繰り
返せばよい。この場合の土台3と木造壁4の結合構造、
つまり壁・土台結合手段6は、接着材と釘20とによる
ものである。
【0022】また、木造壁4の角部の第1の壁22と第
2の壁23とのなす角部、つまり連続部の構成は、図4
(a)、(b)、(c)に示すようになっている。すな
わち、これは第1の壁22に対して第2の壁23が直角
な角をなして連なっている場合であり、最下段では、同
(a)、(b)に示すように第1の壁22の角材21の
側面24と第2の壁23の角材21の端面25とが当接
し、次の2段目では、同(a)、(c)に示すように第
1の壁22の角材21の端面26と、第2の壁23の角
材21の側面27とが当接している。この最下段と2段
目の構成が上方へ交互に繰り返されている。勿論、端面
24と側面25との当接部、及び端面26と側面27と
の当接部は接着剤で接着し、角材端部には上方から適宜
釘を打ち込む。
【0023】また、木造壁4の外壁10の途中に同様な
構成の内壁11の一端が直角に連なる連続部の構成は、
図5(a)、(b)、(c)に示すようになっている。
すなわち、同(a)、(b)に示すように最下段では外
壁10の角材21の内側の側面28に内壁11の角材2
1の端面29が当接し、同(a)、(c)に示すように
2段目では外壁10の角材21が分断されてその間に内
壁11の角材21の端部が配置され、角材21の分断さ
れた端面30、30と角材21の端部側面31、31と
が当接している。この最下段と2段目の構成が上方へ交
互に繰り返されている。この壁の連続部の構成において
も必要に応じて接着剤および釘を使用する。
【0024】このような木造壁4の施工において、角材
21の長さが所定の壁の水平長さより短い場合には、角
材21の端面に他の角材21の端面を接着剤を介して当
接させて連続するように配置し、前記と同様に下面にも
接着剤を塗布しておいて釘で上方から打ち付けることに
より連続した状態に設置する。また、長さが長すぎる場
合には、鋸切断によって切り揃える。
【0025】この木造壁4に設ける必要がある開口部、
例えば、図1に示すような出入り口32や窓口33など
の開口の縦縁32a、33aは、木造壁4の角材21を
単に欠如させ、角材の切断端面で形成する。その切断端
部分も接着剤と釘により上下に強力に結合されているか
ら、特別に補強部材を設ける必要はない。この出入り口
32や窓口33には戸枠や窓枠を直接設置できる。
【0026】土台3と木造壁4を構築した後に屋根5を
設ける。屋根5の構成の詳細な説明は省略するが、前記
長方形断面(12cm×6cm)の角材を主に用いて構
成する。つまり、その角材を用いて棟木、束、母屋、梁
等を構成する。また、他の部分においても、例えば、床
束で支えられる大根太、小根太、抜き等に使用する。こ
のように使用することは、材料の木材寸法の種類を少な
くできて、安価に木造住宅を建築できるからであり、ま
た間伐材の有効利用を図るためである。
【0027】壁の構築に関係する部分として、1階の床
の大根太の両端の支持構造、2階の床を支える梁状部
(ささら)の両端の支持構造があり、これらは図6
(a)、(b)、又は(c)に示す構成とするのがよ
い。すなわち、大根太40は、図6(a)に示すよう
に、角材21と同じ断面の角材を2段に重ねて結合して
用い、その下側の角材41の端部を上側の角材42の端
部より角材21の幅に相当する寸法だけ突出させて形成
しておいて、その突出部51を木造壁4の角材21を切
断して欠如させた部分48に配置し、上側の角材42の
端面49を部分48の上側の角材21の側面に当接させ
る。同図中、52は角材21と同じ角材で形成し釘で打
ち付けたコンパネ支え、44は合板(通称コンパネ)で
形成した下床板、45は小根太、46は断熱材、47は
床板である。
【0028】また、梁状部50、50aは、図6
(b)、又は(c)に示すように、角材21と同じ断面
の角材を4段又は5段に重ねて結合して用い、前記と略
同様に重ねた角材41、42の端部を突出させたものを
2本用い、(b)の梁状部50では間に1本の角材53
を介在させてあり、角材の両端外方に空間54を生じる
ように短い角材53を梁状部50の中間に配置した構成
であり、(c)の梁状部50aでは角材41、42を4
段に重ねてある。その角材41の端部である突出部51
は、前記と同様に木造壁4の角材21、21を欠如させ
た部分48、48に位置させる。上下に重ねて結合した
角材41、42の間及び角材53との間は、いずれも接
着剤と釘とによって結合するものとする。この支持構造
は、ほぞとほぞ孔によって組みつけた構成であり、前述
した壁の連続部の構成と略同じであり、強度が大きく構
築もし易い。
【0029】本発明の第2の実施の形態を図6を用いて
説明する。この実施の形態の第1の実施の形態と異なる
点は、壁・土台結合手段6aであり、この他の構成は同
じであるから、同等部分を同一図面符号で示し、壁・土
台結合手段6aについて説明し、他の説明は省略する。
この壁土台結合手段6aは、土台3aの角材13、1
4、15、16を結合するためにその上から打ち込むよ
うな釘及び接着剤若しくは釘を使用しない構成であり、
金属板34、例えば鋼板を使用する。この金属板34
は、長方形断面(12cm×6cm)の角材14等の断
面の短辺(6cm)の約7倍の幅で所定の長さを有する
平坦な金属板であり、板面を貫通した小孔35を適当に
分散して穿設されている。図6に見られるように、基礎
コンクリート2の上に設置された最下段の角材13、そ
の上に3段設置された角材14、15、16、及び木造
壁4の下部の最下段とその上の2段の角材21、21と
に跨って外面と内面とに固定される。その固定は小孔3
5を利用して横向きに打ち込まれる釘、横向きにねじ込
まれるねじ釘、もしくは横向きに挿通してナットで固定
されるボルトによって行われる。同図はねじ釘36を使
用したものを示している。
【0030】なお、上記の変形例として、平板状の金属
板34だけでなく、角部においては角部用のもの、すな
わち、図示は省略するが金属板34と同じ幅で長手方向
の途中で直角に屈曲した角部用金属板を用いてもよい。
同じ形状の角部用金属板は角部の外面と内面とのいずれ
にも使用できる。
【0031】このような構成の木造家屋1は、前述した
ように、第1及び第2の実施の形態の土台3、又は3
a、木造壁4が構築し易いものであるから、家屋全体も
それだけ構築し易い。すなわち、土台3、又は3a、及
び木造壁4は、角材と接着材と釘で、若しくはこれに金
属板を加えたものを使用して、角材の積み重ね、接着剤
の塗布、釘の打ちつけ、角材の切断程度の作業によって
簡単に構築できる。また、角材の建築現場での移動も容
易であり、クレーン等の大きい機械を必ずしも必要とし
ない。従って、実施の形態のように床、屋根等にも同じ
角材を使用する構成を採用すれば、より安価に建築で
き、また高度の技術を持たない者にも建築可能となる。
【0032】また、第1、第2の実施の形態の土台3
は、土台の修復が容易である。すなわち、土台が腐朽に
より損傷して修理の必要が生じた際に、土台3、又は3
を簡単に取り外して新しいものと交換することができ
る。土台3の場合は、のみや、釘切断工具を用いて角材
の長さ単位で取り外し、取り外した後にできる空間を利
用して、新しい角材を設置する。まず、最下段の角材1
3をアンカーボルトが挿通された状態に配置して座金及
びナット18で固定し、次に角材14、15、16を順
次接着剤を塗布しながら積み重ねると共に角材の両側面
から斜め下方に釘を打ち込めばよい。この釘の打ち込み
は元の状態とは異なるが、角材の固定結合作用は略同じ
である。なお、土台の際上段の角材16の設置は圧入気
味となるが、設置は可能である。土台3の設置が終わる
と、木造壁4の下端部の角材21の側面から同様に釘を
斜めに打ち込むことによる壁・土台結合手段によって壁
4と土台3とを結合する。
【0033】土台3aの場合は、ねじ釘36を取り外し
て金属板34を外すと、角材15、16を簡単に除去で
きる。その後の空間を使用して角材14も簡単に除去で
きるから、これを除去した後で座金及びナットを取り外
し、大きくなった空間を利用して角材13を除去すれば
よい。これと略逆の手順で新しい角材を設置して土台の
修復を終わり、最後に金属板34をとりつけると、木造
壁4と土台3aが結合されて土台の単位長さの修復が終
わる。なお、土台の際上段の角材16の設置は圧入気味
となるが、設置は可能である。
【0034】従って、土台3、3aの修復は、いずれも
非常に簡単である。しかも、この修復は、土台の長さ単
位で部分的に行うことができ、腐朽が進んでいない部分
まで修復する必要はない。また、土台修復の際に家屋全
体を持ち上げる必要がなく、これにより修復作業が極め
て簡単になり、ジャッキの設置や家財道具を持ち出すと
いった付帯作業も行わなくてよくなる。
【0035】第1、第2の実施の形態の木造壁4は、同
じであるが、簡単に容易に構築できるだけでなく、角部
のように外壁と外壁、或いは外壁と内壁の出会う部分の
連続部分の構造が木組み状態であるから、強度が大き
く、床や屋根を支える強度の高い構造壁として優れたも
のである。また、出入り口32や窓口33などの壁面の
開口の縦縁32a、32bを形成している角材21の切
断端を別部材で特別に保持する必要がなく、簡素であ
り、強固である。この出入り口32や窓口33には直接
戸枠や窓枠を設置することができる。
【0036】前記実施の形態において、土台3、3a
は、角材を4段に積み重ねた構成を示したが、座金及び
ナットの位置する凹所を最下段の角材に座ぐり状に設け
る構成とした場合には、角材を積み重ねる段数を減らす
ことが可能であり、更に上側に重ねる角材を最下段の角
材と同じ厚さにすると、2段の角材で構成することがで
きる。
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、積木式に似た
木造壁を有する木造建築であるが、壁の水平方向長さに
相当する長さよりも短い角材を用いて建築できるから、
しかも出入り口や窓口等の壁面の開口部の形成が、開口
縁となる角材端部を保持する手段を特別に設けなくても
よいから、更に間伐材の使用が可能であるから、建築し
やすくそして安価に提供できる効果を奏する。請求項2
に記載の発明は、木造建築の寿命延長に重要な土台の損
傷の修復が容易であり、特に部分的な修復が用意であ
り、従って、木造建築の寿命延長が容易となる効果を奏
し、また、積木式に似た木造壁を有する木造建築である
が、壁の水平方向長さに相当する長さよりも短い角材を
用いて建築できるから、しかも出入り口や窓口等の壁面
の開口部の形成が、開口縁となる角材端部を保持する手
段を特別に設けなくてもよいから、更に間伐材の使用が
可能であるから、建築しやすく、そして安価に提供でき
る効果を奏する。請求項3に記載の発明は、土台交換作
業を、簡単、迅速に行うことができる効果を奏する。請
求項4に記載の発明は、新築が容易である効果を奏す
る。請求項5に記載の発明は、強度的に優れた木造壁
を、特に壁の角部等の角度をなした連続部を強固に形成
でき、そして高度の技術を習得した者でなくても容易に
建築できる効果を奏し、また出入口や窓口等の壁面の開
口部を形成し易く、また間伐材を使用できて安価に製作
できる、木造壁を備えた木造建築を提供できる効果を奏
する。請求項6に記載の発明は、木造壁が、構築しやす
く、一体化された強固なものであるから、崩壊しにく
く、耐震性がよい木造住宅を安価に提供できる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、(a)は第1の実
施の形態の概略正面図、(b)は第2の実施の形態の概
略側面図である。
【図2】本発明の第1、第2の実施の形態の基礎コンク
リートの平面図である。
【図3】図1(a)のA−A断面図である。
【図4】木造壁の角部(連続部)の下部を拡大して示
し、(a)は概略正面図、(b)は(a)のB−B断面
図、(c)は(a)のC−C断面図である。
【図5】木造壁の下部の外壁と内壁の連続部を拡大して
示し(a)は概略正面図、(b)は(a)のD−D断面
図、(c)は(a)のE−E断面図である。
【図6】第1、第2の実施の形態における木造壁と、他
の部分との連結構造を示し、(a)は大根太部分の概略
縦断正面図、(b)は梁状部分の概略縦断正面図、
(c)は他の梁状部分の構成を示す概略縦断正面図であ
る。
【図7】図1(b)のF−F断面図である。
【符号の説明】
1 木造家屋 2 基礎コンクリート 3、3a 土台 4 木造家屋 5 屋根 6、6a 壁・土台結合手段 10 外壁 11 内壁 12 アンカーボルト 13、14、15、16 角材 17 挿通孔 18 座金及びナット 19 凹所 20 釘 21 角材 22 第1の壁 23 第2の壁 24、27、28、31 側面 25、26、29、30 端面 32 出入り口 33 窓口 34 金属板 35 小孔 36 ねじ釘

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の四角形断面を有する木製の角材を
    水平に順次積み重ねるとともに上下の前記角材間を接着
    剤で接着し、且つ上下の位置関係にある前記角材の双方
    に跨って釘を打ち込むことにより固定結合して形成され
    た木造壁を有することを特徴とする木造建築。
  2. 【請求項2】 所定の四角形断面を有する木製の角材を
    水平に順次積み重ね且つ上下で互いに固定結合して形成
    された木造壁を有する木造建築において、前記木造壁の
    下部と基礎コンクリートとの間に設けられる土台が、角
    材を比較的短い長さに分断し、同じ長さのものを複数段
    に重ね、最下段の角材をアンカーボルトで固定した構成
    であり、前記土台を構成している複数段の角材が、壁・
    土台結合手段によって前記木造壁の下端部の角材と結合
    され且つ必要に応じ木造壁を残して土台の角材長さ単位
    で土台を除去可能であることを特徴とする木造建築。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の木造建築において、前
    記壁・土台結合手段が、前記土台と前記木造壁の下端部
    との双方に跨がって金属板を取付けた構成であることを
    特徴とする木造建築。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の木造建築において、前
    記壁・土台結合手段が、前記土台を構成している角材
    間、及び前記土台の少なくとも最上段の角材と前記木造
    壁の最下段の角材との間を、固定結合している接着剤及
    び釘であることを特徴とする木造建築。
  5. 【請求項5】 所定の四角形断面を有する木製の角材を
    水平に順次積み重ね且つ上下で互いに固定結合して形成
    された木造壁を有する木造建築において、前記木造壁の
    第1の壁とこの第1の壁の端部又は途中に角度をなして
    連なる第2の壁とで構成される連続部が、同じ高さ位置
    で第1の壁の角材の端面と第2の壁の角材の側面とが当
    接し、その上に重ねられる次段では第1の壁の角材の側
    面と第2の壁の角材の端面とが当接する構成を、高さ方
    向に繰り返して形成されていることを特徴とする木造建
    築。
  6. 【請求項6】 請求項2、請求項3、請求項4、又は請
    求項5に記載の木造建築において、前記木造壁の角材の
    固定結合が、前記角材間を接着剤で接着し、上下の位置
    関係にある前記角材の双方に跨って釘を打ち込んだ構成
    であることを特徴とする木造建築。
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