JP2001192858A - マイクロホールを有している金属薄膜の形成方法 - Google Patents

マイクロホールを有している金属薄膜の形成方法

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聡 小泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮蔽マスクや機械的な切削、リソグラフィ装
置を用いることなく固体表面に、1〜10μm間隔で分
布した直径が1〜10μmのマイクロホールを有してい
る金属薄膜を形成する。 【解決手段】 固体の表面上に、この固体表面と化学反
応を起こさない金属薄膜を堆積させ、続いて、この金属
薄膜を、金属の融点近傍まで昇温して金属薄膜を熱凝集
させて固体表面の一部を露出させることを特徴とする1
〜10μm間隔で分布した直径が1〜10μmのマイク
ロホールを有している金属薄膜の形成方法。さらに、マ
イクロホールを形成した後に該固体と同じ構成元素を持
つ固体膜の合成を行うことによりマイクロホール領域内
に多数の固体の突起を形成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮蔽マスクや機械
的な切削、リソグラフィ装置を用いることなく固体表面
に、1〜10μm間隔で分布した直径が1〜10μmの
マイクロホールを有している金属薄膜を形成する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】一般に、金属薄膜に穴を形成
する場合、金属薄膜堆積時に固体表面近傍に遮蔽マスク
をおき、その上方から金属源を飛ばす、という方法が採
られる。しかし、この方法では、マスクの設計精度や金
属源のマスク裏側への回り込みにより、直径数μmのマ
イクロホールを形成することは、困難である。
【0003】機械的な切削では、直径数μmのドリルが
存在しないため、直径数μmのマイクロホールを形成す
ることは困難である。代わりに 放電加工やレーザービ
ーム加工が手法として用いられる。しかし、これらの方
法では、マイクロホールを一つずつ開ける必要があるた
め、多数のマイクロホールを形成するには、繰り返し加
工プロセスが必要となる。また、加工部分が削られると
同時に局所的に熱せられるため、金属薄膜の下の固体表
面もエッチングまたは変質されるという本質的問題を有
している。
【0004】リソグラフィによりマイクロホールを形成
する場合、金属薄膜の堆積後に、まず、レジストを金属
薄膜上に塗布し、続いて、リソグラフィ装置を用いて露
光を行い、最後にレジストをエッチングするという、3
段階のプロセスで行われる。このプロセスでは、リソグ
ラフィ装置という高額な装置を用意する必要がある。
【0005】集束イオンビームでマイクロホールを形成
する場合、マイクロホールを一つずつ開ける必要がある
ため、多数のマイクロホールを形成するには、繰り返し
加工プロセスが必要となる。また、加工部分が削られる
と同時に、金属薄膜の下の固体表面もエッチングあるい
は変質されるという本質的問題を有している。さらに、
集束イオンビーム装置という、高額な装置を用意する必
要がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体表面にマ
イクロホールを有する金属薄膜を形成する方法におい
て、固体の表面に、この固体表面と化学反応を起こさな
い金属薄膜を堆積させ、続いて、この金属薄膜を、金属
の融点近傍まで昇温して金属薄膜を熱凝集させることに
より固体表面の一部を露出させることにより、1〜10
μm間隔で分布した直径が1〜10μmのマイクロホー
ルを形成することを特徴とする。
【0007】金属薄膜を表面上に堆積させた固体を金属
の融点近傍まで昇温すると、金属薄膜は熱凝集を行い、
その結果、金属薄膜で覆われていた固体表面の一部が露
出することにより、多数の穴が形成される。露出した穴
の領域の大きさは、金属の元素種、固体の構成元素種、
固体表面の終端元素種、加熱温度、加熱雰囲気に大きく
依存する。
【0008】金属薄膜の昇温をその金属の融点近傍とす
るのは、金属薄膜全体が融解することにより薄膜の形態
を損なうことを抑制するためであり、近傍とは、金属薄
膜の一部のみ融解するが金属全体は薄膜の形態を保持で
きる温度をいう。金属薄膜の形成方法としては、抵抗加
熱法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、CVD
法、電気メッキ法などが挙げられる。金属薄膜の好まし
い厚みは、固体表面から剥離を起こさない厚みで、かつ
(穴の直径)>(金属の膜厚)であればよく、1〜10
μmの直径の穴を作製する場合には、金属薄膜の厚みは
約1μm以下である。固体表面としては、 例えば、ダ
イヤモンド表面などを例示することができ、これらの固
体表面と化学反応を起こさない金属として、金を例示す
ることができる。
【0009】さらに、本発明は、上記のマイクロホール
を利用した電子放出素子の形成方法に関し、固体がダイ
ヤモンド、ZnSe、GaN、BN、CN、BCN、AlN、その他バン
ドギャップが4eV以上である物質の単結晶または多結晶
基板であり、該基板表面に請求項1記載の方法でマイク
ロホールを有する金属薄膜を形成した後、該基板表面に
基板と同じ構成元素を持つ単結晶または多結晶の堆積を
行い、その後マイクロホールを有する金属薄膜をエッチ
ングすることにより、単結晶または多結晶基板の表面上
に基板と同じ構成元素を持つ単結晶または多結晶の多数
の突起を形成することを特徴とする電子放出素子の形成
方法である。
【0010】上記の方法において、該基板表面に基板と
同じ構成元素を持つ単結晶または多結晶の堆積を行うと
は、例えば、ダイヤモンド基板に対しては、ダイヤモン
ド単結晶、ダイヤモンド多結晶、ダイヤモンド状炭素、
カーボンナノチューブ層、またはグラファイト層を堆積
することをいう。マイクロホールを金属に作製させるこ
とにより、固体表面における選択成長を行うことができ
る。例えば、ダイヤモンド基板上にマイクロホールを作
製し、続いてダイヤモンド薄膜の合成を行うと、ダイヤ
モンド基板が露出している領域でのみ成長が起こる。成
長後に金属を薬液でエッチングすると、ダイヤモンドの
突起を多数有するダイヤモンド基板が形成される。この
突起部を有するダイヤモンドは、電子放出素子に応用す
ることが可能である。
【0011】また、ダイヤモンド単結晶基板上にマイク
ロホールを有する金属膜を形成させ、続いて、ラテラル
成長、すなわち、ダイヤモンドの面に対して垂直方向へ
のダイヤモンド成長が主となる成長条件でダイヤモンド
薄膜を堆積させることにより、埋め込み金属薄膜を有す
るダイヤモンド単結晶を形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のとおり、固体表
面に金属薄膜を堆積させ、続いて、この固体を昇温する
ことにより、マイクロホールを有する金属薄膜を固体表
面上に形成する方法を提供するものである。図1は、マ
イクロホールを有する金属薄膜を固体表面上に形成する
過程を示す模式図である。(a)は、金属薄膜の堆積前、
(b)は、金属薄膜の堆積後、(c)は、加熱処理後を示して
いる。マイクロホールの形成の過程は、まず、固体1の
表面上(図1a)に金属薄膜2を堆積させる(図1
b)。次に加熱処理を行うことにより金属薄膜2が熱凝
集することによって一部の領域で固体1表面が露出し、
マイクロホール3が形成される(図1c)。
【0013】マイクロホールの形成技術に用いる金属の
元素種、固体の構成元素種、固体表面の終端元素種、加
熱温度、加熱雰囲気には特に制限はない。金属には、反
応性の低い金属である金を、固体には、構造的に対照性
が良いダイヤモンド構造を持つ結晶において、最も反応
性の低いダイヤモンド単結晶を、固体表面の終端元素種
には、結合手を1本しか持たないため、結合状態が理想
的である水素を、加熱温度は金の融点より少し低い90
0℃を、加熱雰囲気には、終端原子の脱離を抑制するた
めに、終端原子と同じ水素を使用することが、最も典型
的な例として以下に示される。
【0014】実施例1 高圧合成{100}ダイヤモンド基板上において、電子
ビーム蒸着装置により膜厚が100nmの金を堆積さ
せ、続いて、水素雰囲気中において900℃に保持する
ことにより、2〜10μm間隔で分布した直径が2〜5
μmのマイクロホールを有している金薄膜を形成した。
図2の光学顕微鏡写真に示すように、金薄膜に2〜10
μm間隔の直径が2〜5μmのマイクロホール(黒い斑
点)が形成された。
【0015】比較例1 高圧合成{100}ダイヤモンド基板上において、電子
ビーム蒸着装置により膜厚が100nmのチタンを堆積
させ、続いて、水素雰囲気中において900℃に保持し
た場合、チタンとダイヤモンドの界面で化学反応を起こ
し、マイクロホールが形成されなかった。
【0016】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、本発明によ
って、固体表面に形成された金属薄膜に対して、専用の
リソグラフィ装置を使用することなく、1〜10μm間
隔で分布した直径が1〜10μmのマイクロホールを形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、マイクロホールを有する金属層を固体
表面上に形成する過程を示す模式図である。
【図2】図2は、実施例1によって得られた金属薄膜の
表面の図面代用光学顕微鏡写真である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 AA04 BA05 BA34 BB02 BB03 BB08 BB09 BD00 GA00 GA01 4K030 BA01 BA28 BB02 BB03 BB13 CA01 DA08 DA09 LA11 4K044 AA06 AA11 AA13 BA08 BA18 BB08 BC14 CA13 CA14 CA18 CA67

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体の表面上に、この固体表面と化学反
    応を起こさない金属薄膜を堆積させ、続いて、この金属
    薄膜を、金属の融点近傍まで昇温して金属薄膜を熱凝集
    させることにより固体表面の一部を露出させることを特
    徴とする1〜10μm間隔で分布した直径が1〜10μ
    mのマイクロホールを有している金属薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 固体がダイヤモンド、ZnSe、GaN、BN、C
    N、BCN、AlN、その他バンドギャップが4eV以上である物
    質の単結晶または多結晶基板であり、該基板表面に請求
    項1記載の方法でマイクロホール有する金属薄膜を形成
    した後、該基板表面に基板と同じ構成元素を持つ単結晶
    または多結晶の堆積を行い、その後マイクロホール有す
    る金属薄膜をエッチングすることにより、単結晶または
    多結晶基板の表面上に基板と同じ構成元素を持つ単結晶
    または多結晶の多数の突起を形成することを特徴とする
    電子放出素子の形成方法。
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