JP2001169697A - 魚釣用両軸受型リール - Google Patents

魚釣用両軸受型リール

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JP2001169697A JP35937499A JP35937499A JP2001169697A JP 2001169697 A JP2001169697 A JP 2001169697A JP 35937499 A JP35937499 A JP 35937499A JP 35937499 A JP35937499 A JP 35937499A JP 2001169697 A JP2001169697 A JP 2001169697A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スプールに対して安定した制動力を与えると共
に、構造が簡単なバックラッシュ防止装置を組み込んだ
魚釣用両軸受型リールを提供することを目的とする。 【解決手段】リール本体の両側板間に支持されたスプー
ル6aの過回転を防止するべく制動力を付与するバック
ラッシュ防止装置70を備えた魚釣用両軸受型リールに
おいて、このバックラッシュ防止装置70は、スプール
6aと一体回転する保持部材71と、この保持部材71
に収容され、スプール6aの回転軸6の回転速度に応じ
て生じる遠心力によって保持部材71から進退する羽根
部材72とを有しており、羽根部材72の受ける風圧に
よってスプールに対する制動力を制御することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣糸放出時のバッ
クラッシュの防止を図るバックラッシュ防止装置(制動
装置)を備えた魚釣用両軸受型リールに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、ルアー釣りによく使
われているベイトキャスティングリールと呼ばれている
小型の魚釣用両軸受型リールには、釣糸繰出時における
スプールの過回転によるバックラッシュ防止を目的とし
た制動装置を備えたものが一般的である。
【0003】前記制動装置には、様々な構成が知られて
おり、一般的なものとしては、磁石を利用して制動力を
発生させるもの(マグネットブレーキ;非接触)、及び
遠心力を利用した摩擦力により制動力を発生させるもの
(遠心ブレーキ;接触)が挙げられる。
【0004】しかし、上記した従来技術の内、マグネッ
トブレーキは、部品点数が多いので重量が重く、組み立
てが面倒(製造コストが高くなる)であり、さらには部
品が高価であることから、コストが高くなってしまう。
また、上記した遠心ブレーキは、制動部材が常時摩擦部
材と接触しているので仕掛け投擲時の初速(回転の立ち
上がり)が遅く、仕掛けの飛距離が伸びないと同時に、
制動部材の摩擦による耐久性の低下や、摩擦による制動
部材の重量減に起因するブレーキ力の変化(経年変化に
よるブレーキ力の低下)、及び仕掛け投擲時における擦
り音等の異音の発生がある。
【0005】上記したような構成の制動装置とは別に、
特公昭36−7323号公報には、スプールの回転速度
で変化する風圧に応じて開閉度を変化する羽根装置をス
プールの半径方向に設け、スプールが回転した際の風圧
によって生じる逆回転力を利用してスプールにブレーキ
力を作用させる構成が開示されている。
【0006】しかし、この公報に開示されている制動装
置は、羽根が常時露出した構造となっているため、風圧
変化が一定せず、スプールの回転速度が不用意に変化し
てしまい、逆にバックラッシュを誘発する場合が生じ
る。また、羽根部材は、複数のバネにより全体の動作が
制御されているため、構造が複雑で安定した制動力が得
られない。
【0007】この発明は、上記した問題点に着目してな
されたものであり、スプールに対して安定した制動力を
与えると共に、構造が簡単なバックラッシュ防止装置を
組み込んだ魚釣用両軸受型リールを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の魚釣用両軸受型リールは、リール本
体の両側板間にスプールを回転可能に支持し、前記スプ
ールに釣糸を巻回保持すると共に、仕掛け投擲時等の釣
糸放出状態にあるスプールの過回転を防止するべく制動
力を付与するバックラッシュ防止装置を備えており、こ
のバックラッシュ防止装置は、前記スプールと一体回転
する保持部材と、この保持部材に収容され、前記スプー
ルの回転速度に応じて生じる遠心力によって前記保持部
材から進退する羽根部材とを有しており、前記羽根部材
の受ける風圧によってスプール回転に制動力を付与する
ことを特徴とする。
【0009】前記した保持部材に収容されている羽根部
材は、スプールの回転軸の回転速度に応じて進退するよ
う構成されており、スプールの回転速度に応じて進退量
が変化する羽根部材が受ける風圧によって安定した制動
力が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る魚釣用両軸受型リールについて、添付図面を参照して
説明する。
【0011】図1に示すように、魚釣用両軸受型リール
1は、左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム
2a,2bに夫々装着された左右側板3a,3bとを備
えたリール本体4を有している。
【0012】左右フレーム2a,2b(左右側板3a,
3b)間には、スプール軸6が軸受7a,7bを介して
回転可能に支持されており、スプール軸6には、釣糸が
巻回されるスプール6aが取り付けられている。
【0013】スプール6aは、ハンドル10を回転操作
することによって回転させることができるように構成さ
れており、ハンドル10は、右側板3bから突出したハ
ンドル軸10aの端部に取り付けられている。
【0014】ハンドル軸10aは、右フレーム2bと右
側板3bとの間に、軸受16a,16bを介して回転自
在に支持されていると共に、右側板との間に介在された
一方向クラッチ17によって釣糸巻取方向にのみ回転可
能に構成されている。
【0015】右フレーム2bと右側板3bとの間には、
ハンドル10の回転運動をスプール軸6に伝達する駆動
機構20と、魚釣時にスプール6aから釣糸が繰り出さ
れた際、スプール6aにドラグ力を付与するドラグ機構
40が収容されている。
【0016】前記駆動機構20は、ハンドル軸10aに
回転可能に支持された駆動歯車21と、この駆動歯車2
1に噛合するピニオン22とを備えている。
【0017】ピニオン22は、軸受23,25を介して
右フレーム2bと右側板3bとの間に回転自在に支持さ
れている。また、ピニオン22の外周には、円周溝22
aが形成されており、この円周溝22aには、クラッチ
操作部材(図示しない)によって軸方向に移動可能なク
ラッチプレート26が係合している。この場合、クラッ
チ操作部材を操作してピニオン22を軸方向に移動させ
ることによって、図1に示すような駆動力伝達状態(ク
ラッチON状態)、或いは、スプール軸6からピニオン
22が外れたスプールフリー回転状態(クラッチOFF
状態)に切り換えることができる。なお、クラッチOF
F状態からクラッチON状態への復帰操作方法は、前記
クラッチ操作部材を復帰操作するか、あるいはハンドル
10の巻取操作によって自動的に復帰させることが可能
である。
【0018】上記ドラグ機構としては、例えば、スプー
ル6aに巻回される釣糸の繰出しで一体的に回転する回
転体(スプール又はスプールと連動回転する回転体)と
非回転体との間に複数の摩擦部材を設け、調節ツマミの
回転操作で非回転体の摩擦部材に対する押圧力を強弱に
加減にし、これによってスプールの釣糸繰出し方向への
回転に制動をかける構成が一般的に知られている。
【0019】また、このような多板摩擦方式のドラグ機
構に代えて、スプール又はスプールと一体回転する回転
体とリール本体の非回転体との間に、複数の円筒型転が
り部材を軸芯に対して所定角度傾斜するように挟持、介
装せしめ、前記転がり部材の転がりながら生じる摩擦力
を利用して、長期に亘り安定したドラグ作用を得るドラ
グ機構が、特開平6−14682号、特許第27202
52号、特許第2676719号等で知られている。
【0020】本実施の形態におけるドラグ機構40は、
後者の形態(転がり部材による摩擦力を利用した)のド
ラグ機構を改良して組み込んだ構成となっている。具体
的には、軸方向に配された回転体(駆動歯車21)と非
回転体(逆回転不能なハンドル軸10aに固定された押
圧体40a)との間に、略放射状に複数の円筒形転がり
部材40bを保持した保持体40cを介在せしめ(転が
り部材を略放射状に配する構成例については図9参
照)、回転体に取着された摩擦部材40dと押圧体40
aとの間に挟持、介装された各転がり部材40bの転が
りによる摩擦力を利用してドラグ力を付与する構成とな
っている。すなわち、各円筒形の転がり部材は、それぞ
れの軸芯がハンドル軸(駆動軸)に対して直交する平面
内にあるように配されている。
【0021】この場合、押圧体40aは、ハンドル軸1
0aに取り付けられたドラグ操作部材41を回転操作す
ることによってスラスト方向に移動され、これによっ
て、保持体40cに保持された各転がり部材40bの滑
り摩擦力が、ハンドル軸10aと一体回転するクラッチ
復帰体43に押圧される駆動歯車21との間で調整され
てドラグ力が調整される。このように、円筒形転がり部
材40bを略放射状に配置する構成としたことにより、
転がり部材による摩擦力を利用したドラグ機構におい
て、軸方向の小型、コンパクト化が図れ、リール本体内
の限られたスペースを有効利用することが可能になる。
【0022】なお、魚釣用リールとして上記した構成の
ドラグ機構を採用した場合、回転体と非回転体との間に
海水、水等が侵入しやすい厳しい環境で使用されること
が多いので、公知の方法等によって、シール材を介在さ
せて転がり部材及びその摺接部を防水構造とすることが
望ましい。
【0023】前記左右フレーム2a,2bの間には、レ
ベルワインド装置60が設けられており、このレベルワ
インド装置60は、左右方向に沿って長孔(図示しな
い)が形成された案内筒61と、この案内筒61内に回
転可能に支持されたウォームシャフト62と、案内筒6
1を囲繞して取り付けられ且つ前記長孔を介してウォー
ムシャフト62に係合するピン(図示せず)を有する係
合部材63と、この係合部材63に取り付けられた釣糸
案内部(図示しない)とを備えている。
【0024】前記ウォームシャフト62には、ウォーム
歯車67が取り付けられており、この歯車67は、中間
歯車68を介してスプール軸6に取り付けられたスプー
ル歯車69と連結されている。
【0025】この構成において、ハンドル10を回転操
作すると、その回転運動は、ハンドル軸10aからドラ
グ機構40を介して駆動歯車21に伝達された後、ピニ
オン22からスプール軸6に伝達され、スプール6aを
釣糸巻取方向に回転させると同時に、スプール歯車6
9、中間歯車68、ウォーム歯車67を介してウォーム
シャフト62に伝達され、このウォームシャフト62を
回転させる。このとき、レベルワインド装置60の係合
部材63が、ウォームシャフト62の回転運動に従って
左右に摺動することによって、釣糸は、係合部材63の
釣糸案内部を介してスプール6aに均等に巻回される。
【0026】また、本発明の魚釣用両軸受型リール1に
は、釣糸繰出時におけるスプール6aの過回転を防止す
るよう、風圧を利用するバックラッシュ防止装置が設け
られている。以下、本実施の形態におけるバックラッシ
ュ防止装置の構成及び動作について、図1〜図6を参照
して説明する。
【0027】バックラッシュ防止装置70は、スプール
軸6の端部(スプール6aと干渉しない位置)に固着さ
れ、スプール軸と共に一体回転する保持部材71を備え
ている。保持部材71は、円筒ケース状に構成されてお
り、その内部の底面71aには、所定間隔(本実施の形
態では90度間隔で4つ)をおいて羽根部材72がバネ
73を介在させて径方向に移動可能に保持されている。
この場合、保持部材71は、メンテナンス等が容易とな
るように分割可能に構成されていることが望ましい。ま
た、羽根部材72の個数については、任意であり、限定
されることはない。
【0028】羽根部材72は、バネ73によって軸芯方
向に向けて付勢されており、その先端は保持部材71の
外周71bに形成された孔71cから進退できるように
構成されている。すなわち、スプール軸6が回転してい
ないとき、各羽根部材72は、バネ73の付勢力によっ
て保持部材71内に退避した状態にあり(図2〜図4参
照)、スプール軸6が回転すると、その遠心力によっ
て、バネ73の付勢力に抗して保持部材71から径方向
外方へ進出するようになっている(図5参照)。この場
合、各羽根部材72の形状は任意であり、図に示すよう
に、先端を幅広に形成することで、風圧特性を適宜調整
することが可能である。
【0029】ここで、上記したバックラッシュ防止装置
70の動作を、図6を参照して説明する。
【0030】スプール6の釣糸放出方向(矢印方向)へ
の回転速度が小さいとき(例えば、仕掛け投擲時におけ
るスプール回転初期時)は、図6(a)に示すように各
羽部材72は、バネ73によって保持部材71内に退避
した状態にあるため、風圧による抵抗が作用することな
く、初速が低下するようなことはない。すなわち、仕掛
けの飛距離が低下するようなことはない。
【0031】そして、キャスティング初期等、スプール
が高速で過回転状態になる(スプール6aが急激に高速
回転する)と、図6(b)に示すように、各羽根部材7
2は、バネ73の付勢力に抗して保持部材71から径方
向外方へ進出し、その風圧によってスプールに対して制
動を加え、スプール過回転によるバックラッシュ現象を
防止する。各羽根部材72は、均等に保持部材から放射
方向に直線状に進出するため、風圧変化は一定であり、
スプール6aの回転速度が不用意に変化するようなこと
はない。すなわち、スプールの回転速度に応じて進退量
が変化するため、風圧による安定した制動作用が得られ
るようになってバックラッシュを確実に防止することが
できる。
【0032】図7〜図11は、本発明の第2の実施形態
を示す図である。この実施の形態では、ドラグ機構及び
バックラッシュ防止装置の構成が前記実施形態と異なっ
ている。以下、この実施の形態のドラグ機構及びバック
ラッシュ防止装置について説明する。なお、前記実施形
態と同様な機能を有する構成部材については、同一の参
照符号を付してその説明は省略する。
【0033】ドラグ機構80はスプール軸6の反ハンド
ル側に設けられており、スプール軸6と一体回転し、ス
プール側に摩擦材81aが取着された制動体81と、略
放射状に複数の円筒形転がり部材84aを保持した保持
体84とを備えており、保持体84に保持された各転が
り部材84aは、摩擦材81aとスプール6aの端面に
ネジを介して取着された支持体87との間で挟持、介装
されている。
【0034】前記制動体81には、摩擦材81aが取着
される反対面に逆転防止用係止部81bが形成されてお
り、ここに爪部材88が係合することで、制動体81は
逆転防止状態となっている。また、制動体81は、後述
する調整レバーの操作に伴い図中左向きの押圧力が作用
するが軸受7aに突き当たることで、その移動が規制さ
れている。
【0035】一方、スプール軸6のハンドル側には、軸
受7bの外側に当接する筒体90が軸方向に移動可能で
回転可能に配されている。筒体90には、ハンドル側に
面する部位に微調整用カム面90aが形成されると共
に、その軸筒部の端部には微調整レバー95のアームが
95a一体的に取り付けられている。また、軸受7bに
は、これを囲繞するように軸受ケース97が嵌着されて
おり、この軸受ケース97には、外側に突出するピン9
7aと内側に突出するピン97bが設けられている。
【0036】前記ピン97aは、右側板3bに固着され
た軸受筒99の係合溝99aにスライド可能に配される
と共にカム筒100に形成された粗調整カム面と当接
し、前記ピン97bは、前記微調整用カム面90aと当
接している。また、カム筒100の軸筒部の端部には、
粗調整レバー105のアームが105a一体的に取り付
けられている。
【0037】上記した構成のドラグ機構によれば、粗調
整レバー105を回動操作すると、その回動量に応じて
カム筒100が軸受ケース97、ピン97a,97b、
微調整用カム面90aを介して軸受7bを図中左側に押
圧し、これによりスプール6aは、スプール軸6、ピニ
オン22及び軸受7dを介して、図中左側に粗動され
る。また、微調整レバー95を回動操作すると、その回
動量に応じて微調整カム面90aが直接軸受け7bを図
中左側に微量に押圧し、これにより、スプール6aは、
図中左側に微動される。
【0038】上述したように、スプール6aの端面に
は、支持体87が取着されており、スプール6aの図中
左側への粗動及び微動により、支持体87と摩擦材81
aとの間に、略放射状に介在された複数の円筒形転がり
部材84aによる摩擦力が調整され、上述した実施の形
態と同様、所望のドラグ力が付与される。
【0039】このように、円筒形転がり部材84aを略
放射状に配置する構成としたことにより、転がり部材に
よる摩擦力を利用したドラグ機構において、軸方向の小
型、コンパクト化が図れ、リール本体内の限られたスペ
ースを有効利用することが可能になる。
【0040】次に、バックラッシュ防止装置107の構
成について説明する。上記スプール端面に取着された支
持体87には、ドラグ機構の外側において、軸方向に突
出する環状の突出部87aと、この突出部より外周外側
で、外側に向けて広がるように傾斜して突出する環状の
傾斜突出部87bが形成されている。これらの突出部8
7a,87bの間には、図11に示すような、環状に突
設された複数の羽根部材110が配される。この場合、
羽根部材110は、環状の保持部110aに所定間隔を
おいて立設されており、各羽根部材110には、傾斜突
出部87bの傾斜面に沿うように、傾斜面110bが形
成されている。
【0041】環状の保持部110aには、所定間隔をお
いて放射方向(半径方向)にスライド移動自在に遠心作
動部材112が保持されており、遠心力が作用していな
い図8に示す初期位置では、保持部110a内に収容さ
れた状態となっている。
【0042】環状の保持部110aは、突出部87aと
傾斜突出部87bとの間に配された状態で環状カバー1
20によって閉塞される。この場合、環状カバー120
は、その外周端部120aが、傾斜突出部87bの先端
部に係止保持される。また、環状カバー120には、羽
根部材110と対応する位置に切欠き120bが形成さ
れており、この切欠き120bを介して前記羽根部材1
10を軸方向に進出可能にしている。すなわち、各羽部
材110は、環状カバー120、突出部87a、傾斜突
出部87bで囲まれた部分に収容された状態となってい
る。
【0043】また、環状カバー120によって閉塞され
た状態にある保持部110aは、その内周部に形成され
たフランジ110cと、突出部87aに形成された突部
87cとの間に配されるリングバネ125によって、ス
プール側に付勢された状態にある。なお、突部87cに
は、図に示すようにシール130が取着されており、上
記ドラグ機構内へのゴミや水分等が進入しないようにし
ている。
【0044】以上のように構成されたバックラッシュ防
止装置の動作について説明する。スプール6aが非回転
状態にあるとき、保持部110aに収容された遠心作動
部材112及び羽根部材110は、図7及び図8に示し
た状態にある。この状態で、スプール6aが回転駆動さ
れると、保持部110aがスプール6aと共に一体回転
することから、それに収容されている各遠心作動部材1
12は、遠心力によって径方向に突出する力を受ける。
この場合、遠心作動部材112は、傾斜突出部87bの
傾斜面に沿って軸方向外側に摺動することから、保持部
110a自体、リングバネ125の付勢力に抗して軸方
向に沿って移動するようになる。
【0045】このとき、各羽根部材110は、環状カバ
ー120から軸方向外方へ進出し、その風圧によってス
プール6aに対して制動を加え、バックラッシュを防止
する。各羽根部材110は、均等に環状カバー部から軸
方向に直線状に進出するため、風圧変化は一定であり、
スプール6aの回転速度が不用意に変化するようなこと
はない。すなわち、スプールの回転速度に応じて羽根部
材の進退量が変化するため、風圧による安定した制動作
用が得られるようになってバックラッシュを確実に防止
することができる。
【0046】以上のように、上述した実施形態のバック
ラッシュ防止装置70、107によれば、マグネットブ
レーキと比較して部品が安価であり、かつ部品点数が少
ないため、容易に製造でき、低コストで軽量化が図れ
る。また、遠心ブレーキと比較して、制動部分が非接触
状態であるため、仕掛けの飛距離が伸び、制動部材の摩
擦も無いため、耐久性の向上が図れると共にブレーキ力
が変化するようなこともない。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、風圧を利用したバック
ラッシュ防止装置を組み込んだ両軸受型リールにおい
て、構造が簡単であり、また、スプールの回転速度に応
じた風圧による制動力が作用して、スプールに対して安
定した制動力を与えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用両軸受型リールの第1の実
施形態を示す図。
【図2】スプール軸に取り付けられたバックラッシュ防
止装置の構成を示す図。
【図3】(a)は、バックラッシュ防止装置の内部構成
を示す図、(b)は、バックラッシュ防止装置を軸方向
から見た図。
【図4】バックラッシュ防止装置の非作動状態を示して
おり、(a)は、バックラッシュ防止装置の内部構成を
示す図、(b)は、バックラッシュ防止装置を軸方向か
ら見た図。
【図5】バックラッシュ防止装置の作動状態を示してお
り、(a)は、バックラッシュ防止装置の内部構成を示
す図、(b)は、バックラッシュ防止装置を軸方向から
見た図。
【図6】バックラッシュ防止装置を軸方向から見た図で
あり、(a)は、バックラッシュ防止装置の非作動状態
を示す図、(b)は、バックラッシュ防止装置の作動状
態を示す図。
【図7】本発明に係る魚釣用両軸受型リールの第2の実
施形態を示す図。
【図8】ドラグ機構及びバックラッシュ防止装置を拡大
した図。
【図9】ドラグ機構及びバックラッシュ防止装置を軸方
向から見た図。
【図10】バックラッシュ防止装置を拡大した図。
【図11】バックラッシュ防止装置を示す斜視図。
【符号の説明】
4 リール本体 6 スプール軸 6a スプール 40,80 ドラグ機構 70,107 バックラッシュ防止装置 72,110 羽根部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体の両側板間にスプールを回転
    可能に支持し、前記スプールに釣糸を巻回保持すると共
    に、仕掛け投擲時等の釣糸放出状態にあるスプールの過
    回転を防止するべく制動力を付与するバックラッシュ防
    止装置を備えた魚釣用両軸受型リールにおいて、 前記バックラッシュ防止装置は、前記スプールと一体回
    転する保持部材と、この保持部材に収容され、前記スプ
    ールの回転速度に応じて生じる遠心力によって前記保持
    部材から進退する羽根部材とを有しており、前記羽根部
    材の受ける風圧によってスプール回転に制動力を付与す
    ることを特徴とする魚釣用両軸受型リール。
  2. 【請求項2】 前記羽根部材は、スプールの回転軸に対
    し径方向に移動するよう前記保持部材に収容されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の魚釣用両軸受型リー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記羽根部材は、スプールの回転軸に対
    し軸方向に移動するよう前記保持部材に収容されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の魚釣用両軸受型リー
    ル。
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