JP2001169596A - 電動工具用直流モータの速度制御回路 - Google Patents

電動工具用直流モータの速度制御回路

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JP2001169596A
JP2001169596A JP34330499A JP34330499A JP2001169596A JP 2001169596 A JP2001169596 A JP 2001169596A JP 34330499 A JP34330499 A JP 34330499A JP 34330499 A JP34330499 A JP 34330499A JP 2001169596 A JP2001169596 A JP 2001169596A
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慎一 増田
Yasuoki Kosaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動工具に使用される直流モータの速度制御回
路において、負荷のかかった時と無負荷の時とで、直流
モータを間欠駆動させるためのスイッチング素子のオン
/オフする周期を変化させるようにして、回転時に発生
するガタツキを抑制した回路及びその手法を提供する。 【解決手段】プラスとマイナスの直流電源の間に、直流
モータとスイッチング素子とを直列に接続した直列駆動
回路と、鋸波形状の三角波電圧を発生させる三角波発振
回路と、ストロークの引き具合に応じたデューテイ電圧
を生成し、このデューテイ電圧は直流モータに負荷がか
かった際の直流電源の電圧降下に追随して電圧低下を引
き起こすように形成したデューテイ比設定回路と、三角
波電圧とデューテイ電圧とを比較し、この比較した結果
に基づいて前記スイッチング素子をオン/オフ制御する
比較手段とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動工具用直流モ
ータの速度制御回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術における電動工具に搭載されて
いる直流モータ速度制御回路は、直流モータをオン/オ
フ制御するスイッチング素子FET、ダイオードの発熱
を押さえるために、スイッチング素子FETのオン/オ
フする周期を長く設定したものがある。この場合は、直
流モータにコギング(ガタツキ、バタツキ)が発生しや
すくなるため、電動工具に利用する場合、使い勝手の悪
いものになってしまう。
【0003】又、スイッチング素子FETのオン/オフ
する周期を短く設定してコギングを抑えた場合、直流モ
ータに負荷がかかった時にスイッチング素子FET及び
ダイオードが発熱、破壊が発生し易くなる。
【0004】スイッチング素子FETのオン/オフによ
り直流モータMの回転速度を制御するための回路は、図
9に示すように、鋸波形状の三角波電圧を発生させるた
めの三角波発振器と、直流モータの回転速度を制御する
ためのデューテイ比設定回路と、コンパレータCOMP
と、スイッチング素子FETと、直流モータMとから大
略構成されている。
【0005】デューテイ比設定回路は、図9及び抜粋し
た図10に示すように、直流電源Vccのプラスとマイ
ナス間に直列に接続した抵抗Ra、Rb及び可変抵抗R
cの直列回路を形成し、抵抗Rbに並列に可変抵抗VR
を接続し、この可変抵抗VRの摺動端子をコンパレータ
COMPの反転入力端子に接続した構成となっている。
この可変抵抗Rcは、電動工具の外部に取り付けられて
ノブにより抵抗値を変化させて直流モータの回転速度の
設定変更ができる構造となっており、直流モータの速度
を数段階に分けた速度制御、例えば「低速」、「高速」
に設定し、夫々の設定された条件において可変抵抗VR
に連結されているストロークの引き具合で速度制御を行
うことができる構造となっている。
【0006】このような回路構成にすると、制御開始時
の基準電圧e1は、可変抵抗VRの固定抵抗値を抵抗R
bよりも充分大きな値に設定することにより、 e1=e(Rb+Rc)/(Ra+Rb+Rc)・・・・・(1) となる。
【0007】この(1)式による基準電圧e1は、速度
を設定(例えば、「高速」、「低速」等)する可変抵抗
Rcの影響を直接受けるため、可変抵抗Rcの抵抗値を
変化させた場合、制御開始時の基準電圧e1はe1’に
変化する。
【0008】即ち、図11において、「低速」が”
A”、「高速」が”B”と設定すると、制御開始時にお
ける直流モータの回転開始時は、A回転、B回転と当初
から差が出ることになる。そして、ストロークが多くな
るにつれ両者共に平行した状態の回転数で増加し、両者
が重なったりすることはない。
【0009】このことは可変抵抗VRによる制御につい
ても同じであり、図12に示すように、「低速」”A”
であれば、開始時の基準電圧はe1となり、「高速」”
B”であればe1’の基準電圧となり、ストロークが多
くなるにつれ両者共に、その可変抵抗VRの摺動端子の
電圧は順次下降するが交わることはない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術で説明した直流モータの速度制御回路においては、直
流モータの回転を制御するスイッチング素子FETのオ
ン/オフする周期を単に長く又は短く設定してあるた
め、直流モータに印加される負荷の状態に対応させた適
切な制御ができないため、特定の条件のもとでは、回転
にムラが生じてしまい操作性を向上させることができな
いという問題がある。
【0011】また,デューテイ比設定回路において、直
流モータの速度、可変抵抗Rcの抵抗値を変更して、例
えば「高速」、「低速」を設定した場合に、直流モータ
の回転開始時における回転速度が「高速」と「低速」に
おいて異なってしまい、操作性や使い勝手が悪くなると
いう問題がある。
【0012】従って、直流モータの印加される負荷状態
に左右されない回転速度の安定性、及び回転速度を「高
速」「低速」等に設定した時でも回転開始時はあまり変
わらない回転数に維持できるようにした回路構成に解決
しなければならない課題を有している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る電動工具用直流モータの速度制御回路
は、プラスとマイナスの直流電源の間に、直流モータと
スイッチング素子とを直列に接続した直列駆動回路と、
鋸波形状の三角波電圧を発生させる三角波発振回路と、
ストロークの引き具合に応じたデューテイ電圧を生成
し、該デューテイ電圧は前記直流モータに負荷がかかっ
た際の直流電源の電圧降下に追随して電圧低下を引き起
こすように形成したデューテイ比設定回路と、前記三角
波電圧と前記デューテイ電圧とを比較し、該比較した結
果に基づいて前記スイッチング素子をオン/オフ制御す
る比較手段とからなる。
【0014】又、前記デューテイ比設定回路は、第一の
抵抗と、前記デューテイ電圧を出力する摺動端子を備え
た第一の可変抵抗と、前記直流モータの速度を設定する
第二の可変抵抗とを、前記プラスとマイナスの間にこの
順で直列に接続した直列抵抗回路と、一端を前記第一の
抵抗と第一の可変抵抗との間に接続し他端をマイナス側
に接続して並列抵抗回路を形成すると共に、前記第一の
可変抵抗と比べた場合に該第一の可変抵抗の固定抵抗値
が充分大きくなるようにした第二の抵抗とからなる。
【0015】このように直流モータを間欠駆動させるス
イッチング素子をオン/オフさせるためのデューテイ電
圧は、直流モータに負荷がかかった時に発生する電源電
圧の電源降下に追随して電圧低下を引き起こさせて、ス
イッチング素子のオン/オフのそれぞれの時間を長くす
ることができるため、直流モータの使用態様に合わせた
回転速度制御ができるようになり、使い勝手のよい電動
工具を提供することができる。
【0016】又、直流モータの「高速」、「低速」等の
速度設定を行っても、速度設定の際に変化する第一の可
変抵抗の固定抵抗値が並列の第二の抵抗よりも充分大き
な値にしたことにより、直流モータの速度設定をする第
二の可変抵抗の影響を受けないようにすることができ、
例えば「高速」、「低速」の何れかに切り換えても当初
の開始回転速度は略同じ速度で回転させることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る電動工具用直
流モータの速度制御回路について図面を参照して説明す
る。
【0018】直流モータの速度制御回路は、図1に示す
ように、直流電源のプラス側とマイナス側の間に、直流
モータMとスイッチング素子FETを直列に接続した直
列駆動回路と、鋸波形状の三角波電圧を発生させること
ができる三角波発振回路と、ストロークの引き具合に応
じたデューテイ電圧を生成すると共に、このデューテイ
電圧は直流モータに負荷がかかった際の直流電源の電圧
降下に追随した電圧低下を引き起こすように形成したデ
ューテイ比設定回路と、三角波電圧とデューテイ電圧と
を比較し、この比較した結果に基づいてスイッチング素
子をオン/オフ制御する比較手段とから構成されてい
る。
【0019】直列駆動回路は、直流モータMとスイッチ
ング素子FETのドレイン側との間はダイオードD1を
介して電源のプラス側に接続されている。
【0020】三角波発振回路は、電源のプラス側に抵抗
R8を介したプラス側とマイナス側との間に設けたコン
デンサC2と、このコンデンサC2と並列回路を形成す
る直列接続の抵抗R1、R3、R2と、コンパレータ1
0と、コンデンサC1とから構成されている。
【0021】このような構成からなる三角波発振回路の
接続状態は、抵抗R1とR3の間にコンパレータ10の
出力端子(出力電圧VC3)に接続され、且つ出力端子
は抵抗R4を介して反転入力端子(入力電圧VC2)に
接続されている。このコンパレータ10の非反転入力端
子(入力電圧VC1)は抵抗R3、R2の間に接続さ
れ、且つ直列接続してある抵抗R10、R11を介して
直流モータMとスイッチング素子FETのドレイン間に
接続されている。抵抗R10とR11の間はコンデンサ
C3を介して電源のマイナス側に接続されている。又、
コンパレータ10の反転端子は、コンデンサC1を介し
て電源のマイナス側に接続され、且つ検出手段を形成す
るコンパレータ20の非反転端子(三角波電圧VC4)
側に接続されている。
【0022】デューテイ比設定回路は、ストロークの引
き具合に応じたデューテイ電圧を生成し、このデューテ
イ電圧は直流駆動回路の直流モータMに負荷がかかった
際の直流電源の電圧降下に追随して電圧低下を引き起こ
すように形成した回路構成となっている。
【0023】即ち、第一の抵抗R5と、デューテイ電圧
を出力する摺動端子を備えた第一の可変抵抗VRと、直
流モータの速度を設定する第二の可変抵抗R7とを、プ
ラスとマイナスの間にこの順で直列に接続した直列抵抗
回路と、一端を第一の抵抗R5と第一の可変抵抗VRと
の間に接続し他端をマイナス側に接続して並列抵抗回路
を形成すると共に、第一の可変抵抗VRと比べた場合に
この第一の可変抵抗VRの固定抵抗値が充分大きくなる
ようにした第二の抵抗R6とから構成されている。
【0024】また、第一の可変抵抗VRの可動端子はコ
ンパレータ20の反転端子(デューテイ電圧VC5)側
に接続され、且つコンデンサC4を介して電源のマイナ
ス側に接続された構成となっている。このような構成に
おけるデューテイ電圧VC5は、ストロークの引き具合
による所定の電圧がスイッチング素子FETのオン/オ
フにより変化すると共に、直流モータに負荷がかかった
時に発生する電源電圧の電圧降下により電圧低下を引き
起こし、スイッチング素子FETのオン/オフの夫々の
長さを長くするように制御する。この点については後述
する。
【0025】比較手段は、三角波発振回路で生成される
三角波電圧VC4とデューテイ比設定回路で生成される
デューテイ電圧VC5とを比較し、この比較した結果に
基づいて直列駆動回路のスイッチング素子FETをオン
/オフ制御する。即ち、比較するためのコンパレータ2
0を所有し、その非反転入力端子は三角波電圧VC4を
入力し、反転入力端子はデューテイ電圧VC5を入力
し、その出力端子(出力電圧Vgs)はスイッチング素
子FETのゲートに接続され、且つプルアップ用抵抗R
9を介して電源のプラス側に接続されている。
【0026】このような構成からなる直流モータの速度
制御回路において、先ず直列駆動回路の動作について説
明する。
【0027】スイッチング素子FETは、直流モータが
無負荷時においては任意の周波数によりオン/オフする
(図4参照)。
【0028】又、図2に示すように、スイッチング素子
FETがオフの時、ドレイン電流Idは流れないため、
ドレインーソース間の電圧Vdsは開放電圧Vから直流
モータMで発生する発電電圧(逆起電力)を引いた電圧
になる。スイッチング素子FETがオンの時、ドレイン
電流Idが流れるためドレインーソース間の電圧Vds
は、 Vds=Rds×Id Rds;スイッチング素子FETのオン抵抗 Id;ドレイン電流 となる。ここで、ダイオードD1はスイッチング素子F
ETがオフの時、直流モータMからのサージ電圧を流す
ことでドレインーソース間に高電圧が加わらないように
し、スイッチング素子FETの破壊を防止している。
【0029】次に、三角波発振回路の動作について説明
する。三角波発振回路を構成するコンパレータ10の非
反転入力端子の入力電圧VC1は、図1及び図3に示す
ように、コンデンサC3の充放電で生成される電圧VC
6と、電圧Vccを抵抗R1、R2、R3により分圧し
た電圧、 (Vcc×R2/(R1+R2+R3)) とが入力される。従って、入力電圧VC1は上記分圧さ
れた電圧にスイッチング素子FETのオフ/オンした時
の充放電電圧VC6が重畳される。
【0030】又、反転入力端子の入力電圧VC2は、図
1及び図3に示すように、コンデンサC1の充放電する
電圧が入力される。コンデンサC1は、コンパレータ1
0の出力端子の電圧VC3が”HIGH”の時、即ち、
電源Vccを抵抗R1、R2、R3により分圧した電圧
である時に充電し、コンパレータ出力端子の電圧VC3
が”LOW”の時、抵抗R4を介して放電する。このよ
うに入力電圧VC2は所定の分電圧(VC3)にコンデ
ンサC1の充放電電圧が重畳された状態で形成される。
この入力電圧VC2は後述するコンパレータ20の非反
転入力端子に入力される三角波電圧VC4になる。
【0031】コンパレータ10の出力端子の電圧VC3
は、図1及び図3に示すように、コンパレータ10の非
反転入力端子の入力電圧VC1が反転入力端子の入力電
圧VC2より大きくなると”HIGH”となり、非反転
入力端子の電圧VC1が反転入力端子の電圧VC2より
小さくなると”LOW”になる。
【0032】次にデューテイ比設定回路の動作について
説明する。図1及び図4に示すように、比較手段を形成
するコンパレータ20の非反転入力端子には三角波電圧
VC4が入力される。この三角波電圧VC4は、三角波
発振回路で生成した入力電圧VC2であり、この電圧は
抵抗R1、R3、R2で分圧された分電圧にコンデンサ
C1の充放電電圧が重畳された鋸波形状となる。
【0033】また、コンパレータ20の反転入力端子に
入力するデューテイ電圧VC5は、図1及び図4に示す
ように、電源Vccを抵抗R5、VR、R7及びR6で
分圧された電圧である。
【0034】コンパレータ20の出力端子の信号は、コ
ンデンサC1の充放電による三角波電圧VC4が分圧さ
れて形成されたデューテイ電圧VC5より大きくなった
時に”HIGH”となり、抵抗R9によってプルアップ
され、スイッチング素子FETをオンする。又、三角波
電圧VC4がデューテイ電圧VC5よりも小さくなった
時に、”LOW”となり、スイッチング素子FETをオ
フする。
【0035】このような動作をする直流モータ速度制御
回路において、直流モータMが回転している場合におい
て、無負荷の場合は上述したような動作をして回転駆動
させる。直流モータMに負荷がかかった場合には、直流
モータMに流れる過電流Imによる開放電圧Vの電圧降
下が発生し、この電圧降下に追随するデューテイ電圧V
C5の電圧低下によりスイッチング素子FETのオン/
オフする夫々の長さ(周期)を変えて制御する。この点
につき以下詳述する。
【0036】図1において、スイッチング素子FETを
オン/オフして、電源電圧である開放電圧Vが間欠的に
直流モータMに供給して回転させている場合において、
直流モータMに負荷が印加された場合には、直流モータ
Mに過電流Imアンペアが発生し、その分電圧降下が発
生する。この電圧降下の電圧Vsボルトは、開放電圧V
の内部抵抗をRsオームとすると次の式で求めることが
できる。 Vs=Im×Rs・・・・・(2) Vs;電圧降下の電圧 Im;過電流 Rs;内部抵抗
【0037】この式(2)により、特にデューテイ比設
定回路に供給される開放電圧Vは、起電力の電圧をV’
とすると次の式で示すことができる。 V=V’−Vs・・・・・(3) V ;開放電圧 V’;起電力の電圧 Vs;電圧降下の電圧
【0038】このように直流モータが間欠駆動している
時に負荷がかかると、図1及び図5に示すように、スイ
ッチング素FETがオンした時に、過電流Imが発生す
ることにより少ない電圧変動で推移していたデューテイ
電圧VC5が電圧低下を引き起こす(例えば図5のP点
からQ点)。即ち、開放電圧Vが電圧降下を起こすこと
により非反転入力端子に入力される三角波電圧VC4よ
りも反転入力端子に入力されるデューテイ電圧VC5が
低くなり、非反転入力端子の三角波電圧VC4を超える
のに時間がかかり、その分スイッチング素子FETのオ
ン時間は長くなる。そして、デューテイ電圧VC5が三
角波電圧VC4を超えると、コンパレータ20の出力端
子の信号が”LOW”になり、スイッチング素子FET
がオフし、デューテイ電圧VC5の電圧は急速に元の電
圧に復帰する(例えば図5のQ点からR点)。
【0039】一方、図1及び図5に示すように、スイッ
チング素子FETのオン時間が長くなると、その分コン
デンサC3は放電し続ける。コンデンサC3の放電時間
が長くなると、その分充電する時間も長くなり、三角波
電圧VC4を形成するコンデンサC1も連動して充放電
する時間が長くなる。即ち、三角波電圧VC4は長く放
電した状態の電位(図5の略Q点)から所定の電圧値
(S点)まで到達するための充電時間が長くなり、急速
に元の電圧に復帰しているデューテイ電圧VC5を超え
る時間が長くなる。従って、スイッチング素子FETが
オフしている時間も長くなることになる。
【0040】このようにコンデンサC3の充放電は、直
流モータMのオン/オフ制御をフイードバックしたもの
であるから、このコンデンサC3の充放電(フイードバ
ック電圧)の電圧を適宜調整するようにすれば直流モー
タMのトルク設定が極めて簡単に行うことができる。
【0041】このようにして、直流モータに負荷がかか
っていない時のスイッチング素子FETのオン/オフす
る時間(図4参照)の関係と比べて、負荷がかかった時
にはスイッチング素子FETのオン/オフする時間は両
者とも長くしたこと(図5参照)、即ち周波数を低く設
定することができるため、無負荷の時の周波数が高い時
には直流モータMのコギングが抑えられ、負荷時の周波
数が低い時にはダイオードD1、スイッチング素子FE
Tからの発熱が抑えられ、ダイオードD1及びスイッチ
ング素子FETやスイッチ等の小型化を図ることができ
るようになるのである。また、発熱が抑えられるように
なると部品自体が小型化に留まらず低容量のものにする
ことができ安価な回路構成にすることが可能になる。
【0042】次に、直流モータの速度設定、例えば「高
速」、「低速」に切換えることにより変更される回転速
度の制御手法について説明する。
【0043】直流モータの速度設定は、図1に示すよう
に、デューテイ比設定回路により制御できるようになっ
ており、図示しない外部に設けた切換えスイッチに連動
して動く第二の可変抵抗R7の抵抗値を変えることによ
り回転速度を変えることができる。そして、ストローク
に連動して動く第一の可変抵抗VRを変化させることで
反転入力端子のデューテイ電圧VC5を変化させること
ができ、スイッチング素子FETのオン/オフ時間(デ
ューテイ比)を変化させることによって直流モータMの
速度制御が行えるようになっている。
【0044】このデューテイ比設定回路は、図1及び抜
粋した図6に示すように、供給電源Vcc(電圧e)間
に直列接続した第一の抵抗R5、第一の可変抵抗VR、
第二の可変抵抗R7を形成し、抵抗VR、R7に並列に
第二の抵抗R6を接続し、第一の可変抵抗VRの摺動端
子をコンパレータ20の入力端子に接続する(デューテ
イ電圧VC5)構成とする。そして、第一の可変抵抗V
Rの抵抗値は第二の抵抗R6よりも充分大きな値に設定
することにより、 e2=e(R6/(R5+R6))・・・・・・(4) e2;基準電圧 e ;電源電圧 となる。この式(4)の意味するところは、「高速」、
「低速」等の速度設定をするために、第二の可変抵抗R
7の抵抗値を可変させても制御開始時の基準電圧e2、
即ち、直流モータMの回転開始時のモータ回転数は、変
化しないとうことである。
【0045】即ち、図7及び図8に示すように、制御開
始時の直流モータMの回転数は第一の可変抵抗VRの影
響を受けることがないから、これと直列接続してある第
二の可変抵抗R7の影響も受けないと同視できる。従っ
て、基準電圧e2は第二の可変抵抗R7の抵抗値を従来
のように、例えば「低速」は”A”、「高速」は”B”
と変化させても回転開始時には回転に影響は受けない。
この状態でストロークが引かれ徐々に回転速度が速くな
ると第一の可変抵抗VRの値が小さくなり、第二の可変
抵抗R7で設定した値が徐々に影響を与えるようにな
り、第一の可変抵抗R7を「高速」”B”に設定したの
であればその最大回転数は”b”になり、「低速」”
A”に設定したのであればその最大回転数は”a”にな
り、差が出てくる。
【0046】これは第一の可変抵抗VRの電圧が回転数
が速くなるにつれて、その摺動端子からのデューテイ電
圧VC5が低くなるからであり、図8に示すように、制
御開始時の基準電圧e2は同じでも、ストロークが多く
なるに従い、第一の可変抵抗VRの摺動端子のデューテ
イ電圧VC5が少なくなり、第二の可変抵抗R7の影響
が徐々に出てきて、制御最大時の電圧は異なったものに
なる。
【0047】このようにして、本発明のデューテイ比設
定回路を搭載した電動工具においては、低速及び高速等
に設定してあっても回転開始時においては一定の速度で
回転させることが可能であるため、回転開始時の操作を
安定させた状態で行うことができ、操作性を向上させる
ことができるようになるのである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る直流
モータの速度制御は、スイッチング素子でオン/オフの
間欠駆動をしている直流モータに負荷がかかると、この
スイッチング素子のオン/オフの時間を長く設定するよ
うにしたことにより、負荷によるガタツキをなくして安
定した回転数を得ることができるという効果がある。
【0049】又、直流モータに負荷がかかっている時に
スイッチング素子のオン/オフする長さを長くすること
により、回路素子からの発熱を抑制することができるか
ら、その分回路素子の小型化及び安価な回路を提供する
ことができるという効果もある。
【0050】更に、直流モータの速度を制御するための
デューテイ比設定回路において、直流モータの回転開始
時においては、速度の設定を制御する第二の可変抵抗の
影響を受けないようにしたことにより、どのような速度
の設定がなされても当初は同じ回転数で駆動することが
でき、安定した操作性を維持することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る直流モータ速度制御回路の回路
図である。
【図2】同直流モータからのフイードバックされた電圧
の充放電する様子を示した波形図である。
【図3】同三角波発振回路における入力電圧及び出力電
圧の関係を示した波形図である。
【図4】同無負荷時におけるデューテイ比設定回路の三
角波電圧VC4及びデューテイ電圧VC5及び比較手段
の出力信号との関係を示した波形図である。
【図5】同負荷時におけるデューテイ比設定回路の三角
波電圧VC4及びデューテイ電圧VC5及び比較手段の
出力信号との関係を示した波形図である。
【図6】同デューテイ比設定回路の部分を抜粋して回路
図である。
【図7】同ストロークと回転数との関係を示したグラフ
である。
【図8】同ストロークと第一の可変抵抗VRの出力電圧
との関係を示したグラフである。
【図9】従来技術における直流モータ速度制御回路図で
ある。
【図10】従来技術におけるデューテイ比設定回路を抜
粋して示した回路図である。
【図11】従来技術における回転数とストロークとの関
係を示したグラフである。
【図12】従来技術における可変抵抗VRの出力電圧と
ストロークとの関係を示したグラフである。
【符号の説明】
10;コンパレータ、20;コンパレータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスとマイナスの直流電源の間に、直流
    モータとスイッチング素子とを直列に接続した直列駆動
    回路と、鋸波形状の三角波電圧を発生させる三角波発振
    回路と、ストロークの引き具合に応じたデューテイ電圧
    を生成し、該デューテイ電圧は前記直流モータに負荷が
    かかった際の直流電源の電圧降下に追随して電圧低下を
    引き起こすように形成したデューテイ比設定回路と、前
    記三角波電圧と前記デューテイ電圧とを比較し、該比較
    した結果に基づいて前記スイッチング素子をオン/オフ
    制御する比較手段とからなる電動工具用直流モータの速
    度制御回路。
  2. 【請求項2】前記デューテイ比設定回路は、第一の抵抗
    と、前記デューテイ電圧を出力する摺動端子を備えた第
    一の可変抵抗と、前記直流モータの速度を設定する第二
    の可変抵抗とを、前記プラスとマイナスの間にこの順で
    直列に接続した直列抵抗回路と、一端を前記第一の抵抗
    と第一の可変抵抗との間に接続し他端をマイナス側に接
    続して並列抵抗回路を形成すると共に、前記第一の可変
    抵抗と比べた場合に該第一の可変抵抗の固定抵抗値が充
    分大きくなるようにした第二の抵抗とからなる請求項1
    に記載の電動工具用直流モータの速度制御回路。
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