JP2001165420A - 廃棄物の焼却処理方法 - Google Patents

廃棄物の焼却処理方法

Info

Publication number
JP2001165420A
JP2001165420A JP34994199A JP34994199A JP2001165420A JP 2001165420 A JP2001165420 A JP 2001165420A JP 34994199 A JP34994199 A JP 34994199A JP 34994199 A JP34994199 A JP 34994199A JP 2001165420 A JP2001165420 A JP 2001165420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustor
combustible gas
temperature
waste
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34994199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3583043B2 (ja
Inventor
Masamoto Kaneko
正元 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kinsei Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Kinsei Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kinsei Sangyo Co Ltd filed Critical Kinsei Sangyo Co Ltd
Priority to JP34994199A priority Critical patent/JP3583043B2/ja
Publication of JP2001165420A publication Critical patent/JP2001165420A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3583043B2 publication Critical patent/JP3583043B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄物の乾留により生じる可燃性ガスをエンジ
ンの燃料として該エンジンに供給する場合に、エンジン
の所望の運転に必要な可燃性ガスを継続的に安定してエ
ンジンに供給することができる廃棄物の焼却処理方法を
提供する。 【解決手段】ガス化炉1内で廃棄物Aを乾留して可燃性
ガスを発生させ、その可燃性ガスを燃焼器3に導入して
酸素と混合し、さらに燃焼させる。このとき燃焼器3内
の温度がほぼ一定に維持されるようにガス化炉1内で可
燃性ガスを発生させる。燃焼器3内の温度がほぼ一定に
維持される期間においてガス化炉1からエンジン4に可
燃性ガスを供給し、その可燃性ガスを燃料としてエンジ
ン4の運転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を焼却処理
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃タイヤ等の廃棄物を加熱して乾留し、
その乾留により発生する可燃性ガスを内燃機関にその燃
料として供給して、該内燃機関を運転させる技術が例え
ば特許第2622052号公報に提案されている。
【0003】この技術では、コークス等を燃焼させる燃
焼室内に、廃タイヤ等の廃棄物を収容する廃棄物収容室
を設け、該廃棄物収容室内の廃棄物をコークス等の燃焼
熱により加熱して乾留する。そして、その乾留により発
生した可燃性ガスを廃棄物収容室からガス貯蔵タンクを
介して内燃機関に供給し、該内燃機関を運転させるよう
にしている。また、該内燃機関の駆動力により発電機を
作動させ、発電を行うようにしている。
【0004】このような技術によれば、廃棄物を処理し
ながら、その時に生成される可燃性ガスを利用して内燃
機関の運転、ひいては発電を行うことができるため、エ
ネルギー資源の有効活用を図ることができる。
【0005】しかしながら、かかる技術では、廃棄物収
容室内の廃棄物を、特別な燃焼制御がなされていないコ
ークス等の燃焼熱により加熱するものであるため、可燃
性ガスを安定して発生させることが難しい。このため、
内燃機関の所望の運転を行う上で必要な量の可燃性ガス
を十分に内燃機関に供給できないような状況も生じやす
い。この結果、可燃性ガスの生成中に内燃機関やその駆
動力を受ける発電機の所望の運転を安定して継続的に行
うことが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑みてなされたものであり、廃棄物の乾留により生じる
可燃性ガスをエンジンの燃料として該エンジンに供給す
る場合に、エンジンの所望の運転に必要な可燃性ガスを
継続的に安定してエンジンに供給することができる廃棄
物の焼却処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願出願人は、先に廃タ
イヤ等の廃棄物を焼却処理する装置として特開平2−1
35280号公報等に開示の装置を提案している。この
装置では、ガス化炉に収容した廃棄物の一部を燃焼させ
つつ、その燃焼熱により該廃棄物の他の部分を乾留して
可燃性ガスを発生させる。さらに、ガス化炉で発生した
可燃性ガスをガス化炉の外部の燃焼炉に導入し、該燃焼
炉で燃焼させる。そして、この場合、燃焼炉内の温度を
検出し、その検出温度の変化に応じてガス化炉に供給す
る酸素(詳しくは廃棄物の部分的燃焼に必要な酸素)の
量を調整することで、該燃焼炉内の温度をあらかじめ定
めた所定温度にほぼ維持するようにしている。ここで、
上記所定温度は、具体的には可燃性ガスが自発的に燃焼
するような温度で、例えば1000℃以上の温度であ
る。また、この装置では、燃焼炉で可燃性ガスを燃焼さ
せるために要する酸素の量を、該燃焼炉内の検出温度に
応じて調整することで、該燃焼炉内に導入される可燃性
ガスの量に適合する量の酸素を燃焼炉に供給し、これに
より、該可燃性ガスが燃焼炉内で良好に燃焼するように
している。
【0008】このような装置によれば、燃焼炉に導入さ
れる可燃性ガスの量に適合した量の酸素を該燃焼炉に供
給して可燃性ガスを燃焼させるので、燃焼炉内の温度
は、ガス化炉から燃焼炉に導入される可燃性ガスの量を
正しく反映するものとなる。そして、この燃焼炉の温度
を前記所定温度に維持するように前記ガス化炉に前記廃
棄物の部分的燃焼に必要な酸素を供給し、廃棄物の他の
部分の乾留を行うので、可燃性ガスをガス化炉で継続的
に安定して発生させることができる。
【0009】そこで、本発明の廃棄物の焼却処理方法
は、前記の目的を達成するために、ガス化炉に収容した
廃棄物の一部を燃焼させつつ、その燃焼熱により該廃棄
物の他の部分を乾留する工程と、該乾留により発生する
可燃性ガスを前記ガス化炉から燃焼器に導入して燃焼さ
せる工程と、前記燃焼器に導入される可燃性ガスの量に
応じてその燃焼に要する酸素を該燃焼器に供給して該可
燃性ガスを燃焼させると共に、前記燃焼器内の温度があ
らかじめ設定した第1の所定温度に維持されるように該
燃焼器内の温度変化に応じて前記ガス化炉に供給する酸
素量を制御して、前記乾留により発生する可燃性ガスの
量を調整する工程と、前記燃焼器における可燃性ガスの
燃焼中に前記ガス化炉で発生した可燃性ガスを内燃機関
にその燃料として供給し、該内燃機関を運転させる工程
とから成ることを特徴としたものである。
【0010】かかる本発明によれば、燃焼器に導入され
る可燃性ガスの量に応じてその燃焼に要する酸素を該燃
焼器に供給して該可燃性ガスを燃焼させると共に、前記
燃焼器内の温度があらかじめ設定した第1の所定温度に
維持されるように該燃焼器内の温度変化に応じて前記ガ
ス化炉に供給する酸素量を制御して、前記乾留により発
生する可燃性ガスの量を調整することによって、該可燃
性ガスを継続的に安定して発生させることができる。こ
のため、この可燃性ガスを前記内燃機関にその燃料とし
て供給するようにすることで、該内燃機関の所望の運転
に必要な乾留ガスを継続的に安定して該内燃機関に供給
することができる。ひいては、該内燃機関の運転を継続
に安定して行うことができる。
【0011】かかる本発明では、好ましくは、前記内燃
機関への前記可燃性ガスの供給は、前記燃焼器内の温度
が前記所定温度の近傍温度で該所定温度よりも低い温度
にあらかじめ定めた第2の所定温度に達してから開始
し、該燃焼器内の温度が前記第2の所定温度以下に低下
したときに終了する。
【0012】このようにすることで、燃焼器内の温度が
実際にほぼ一定に維持されるような状況、すなわち、ガ
ス化炉における可燃性ガスの発生が確実に安定して行わ
れる状況においてのみ、内燃機関に可燃性ガスを供給す
るので、該内燃機関の所望の運転を確実に行うことがで
きる。
【0013】また、本発明では、前記ガス化炉に供給す
る酸素や前記燃焼器に供給する酸素を、前記燃焼器にお
ける前記可燃性ガスの燃焼後の廃ガスとの熱交換により
加熱することが好ましい。さらに、前記ガス化炉を空冷
式のガス化炉とし、該ガス化炉にその空冷のために供給
する空気を、前記燃焼器における前記可燃性ガスの燃焼
後の廃ガスとの熱交換により加熱することが好ましい。
【0014】すなわち、前記内燃機関の稼動効率を高め
る上では、該内燃機関に継続的に安定して可燃性ガスを
供給し得る期間、すなわち、燃焼器内の温度が前記第1
の所定温度にほぼ一定に維持されるような期間ができる
だけ長いことが好ましい。この場合、例えばガス化炉内
の廃棄物の量を多くすれば、上記の期間を長くすること
は可能であるが、ガス化炉が大型化してしまう。
【0015】このために、本発明では、前述のように、
ガス化炉に供給する酸素や、ガス化炉の空冷(過熱防
止)のために該ガス化炉に供給する空気、燃焼器に供給
する酸素を、前記燃焼器における前記可燃性ガスの燃焼
後の廃ガスとの熱交換により加熱する。
【0016】このようにすることで、ガス化炉にあって
は、該ガス化炉における廃棄物の部分的燃焼により発生
する熱エネルギーのうち、ガス化炉に供給される酸素や
空冷用の空気によって吸収されるエネルギー量を少なく
することができる。このため、廃棄物の部分的燃焼によ
り発生する熱エネルギーのうちの多くが該廃棄物の他の
部分(燃焼部分以外の部分)の乾留に供されることとな
る。さらに燃焼器にあっては、前記可燃性ガスの燃焼に
より発生する熱エネルギーのうち、該燃焼器に供給され
る酸素によって吸収されるエネルギー量が少なくなる。
このため、燃焼器内の温度を高温に維持するために要す
る可燃性ガスの量が少なくて済む。
【0017】この結果、ガス化炉内の廃棄物の総量や、
燃焼部分を比較的少ないものとしつつ、燃焼器内の温度
をほぼ前記所定温度に維持させ得る量の可燃性ガスを比
較的長い時間にわたって継続することが可能となる。換
言すれば、燃焼器内の温度を、比較的長い時間にわたっ
て、前記第1の所定温度でほぼ一定に維持することが可
能となる。ひいてはそのような比較的長い時間にわたっ
て、安定して可燃性ガスをガス化炉で発生させることが
できる。これにより、比較的小型なガス化炉を使用しつ
つ、比較的に長時間にわたって、内燃機関に十分な量の
可燃性ガスを安定に供給することができ、該内燃機関の
稼動効率を高めることができる。
【0018】また、ガス化炉に供給する酸素や、ガス化
炉の空冷用の空気、燃焼器に供給する酸素を前記燃焼器
における可燃性ガスの燃焼後の廃ガスにより加熱するこ
とで、前記酸素等を加熱する専用的な加熱源を必要とす
ることなく、燃焼器における可燃性ガスの燃焼により発
生する熱エネルギーを有効に活用することができる。
【0019】尚、本発明では、前記燃焼器は、ガス化炉
で発生する可燃性ガスの全てを燃焼させるためのもので
はなく、基本的には、ガス化炉での可燃性ガスの発生状
態をコントロールするためにガス化炉内で発生する可燃
性ガスの一部を燃焼させるものである。従って、前記燃
焼器は、本願出願人が特開平2−135280号公報等
に先に開示した装置の燃焼炉のような比較的大きなもの
を使用する必要はなく、可燃性ガスを前記第1の所定温
度で燃焼させ得る程度の容量を有するものであればよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図3
を参照して説明する。図1は本実施形態で用いる廃棄物
の乾留ガス化焼却処理装置のシステム構成図、図2は図
1の装置が備える気液分離装置の横断面図、図3は図1
の装置のガス化炉内の温度及び燃焼器内の温度の経時変
化を示すグラフである。
【0021】本実施形態における廃棄物の乾留ガス化焼
却処理装置は、図1示のように、廃タイヤ等の廃棄物A
を収容するガス化炉1と、このガス化炉にガス通路2を
介して接続された燃焼器3と、ガス化炉1で後述のよう
に発生する可燃性ガスを燃料として作動するエンジン4
(内燃機関)とを備える。
【0022】ガス化炉1の上面部には、開閉自在な投入
扉5を備える投入口6が形成され、この投入口6から廃
棄物Aをガス化炉1内に投入可能とされている。そし
て、ガス化炉1はその投入扉5を閉じた状態では、その
内部が実質的に外部と遮断される。
【0023】ガス化炉1の外周部には、該ガス化炉1を
空冷する(ガス化炉1の過熱を防止する)ための空気が
供給されるエアジャケット7がガス化炉1の内部と隔離
されて形成されている。このエアジャケット7は、ガス
化炉1及び燃焼器3の外部の空気供給源としての送風フ
ァン8から導出された主空気供給路9に空冷空気供給路
10を介して接続され、送風ファン8から主空気供給路
9に送り出される空気が空冷空気供給路10を介して供
給される。
【0024】尚、エアジャケット7に供給される空気
は、エアジャケット7の外壁に形成された図示しないエ
ア抜き孔を介して大気中に放出される。また、本実施形
態では、前記送風ファン8は、ガス化炉1の空冷用の空
気をエアジャケット7に供給するものであると同時に、
ガス化炉1における廃棄物Aの部分的燃焼や燃焼器3に
おける後述の可燃性ガスの燃焼等に必要な燃焼用酸素
(詳しくは該酸素を含む空気)を供給する酸素供給源と
して機能するものでもある。
【0025】ガス化炉1の下部は下方に突出した円錐台
形状に形成され、その円錐台形状の下部の外周部には、
ガス化炉1の内部及び前記エアジャケット7と隔離され
た空室11が形成されている。この空室11は、ガス化
炉1内の廃棄物Aの部分的燃焼に必要な酸素(空気)を
ガス化炉1内に供給するためのものであり、ガス化炉1
の内壁部に設けられた複数の給気ノズル12を介してガ
ス化炉1の内部に連通している。
【0026】上記空室11には、前記主空気供給路9か
ら分岐された第1酸素供給路13が接続され、送風ファ
ン8から主空気供給路9に送出される酸素(空気)が該
第1酸素供給路13を介して供給される。該第1酸素供
給路13には、空室11への空気供給量(酸素供給量)
を制御するための制御弁14が設けられ、該制御弁14
は弁駆動器15によりその開度が調整される。そして、
弁駆動器15は、CPU等を含む電子回路により構成さ
れた制御装置16により制御される。
【0027】ガス化炉1の下側部には、前記制御装置1
6による作動制御によってガス化炉1に収容された廃棄
物Aに着火するための着火装置17が取付けられてい
る。この着火装置17は、点火バーナ等により構成さ
れ、灯油等の助燃油が貯留されている燃料供給装置18
から燃料供給路19を介して供給される燃料を燃焼させ
ることにより、ガス化炉1内の廃棄物Aに燃焼炎を供給
する。尚、着火装置17における燃料の燃焼に必要な酸
素(空気)は、前記主空気供給路9から分岐された第2
酸素供給路20を介して送風ファン8より供給される。
【0028】燃焼器3は、廃棄物Aの乾留により生じる
可燃性ガスとその完全燃焼に必要な酸素(空気)とを混
合するバーナ部21と、酸素と混合された可燃性ガスを
燃焼せしめる燃焼部22とからなり、燃焼部22はバー
ナ部21の先端側で該バーナ部21に連通している。バ
ーナ部21の後端部には、ガス通路2が接続され、ガス
化炉1における廃棄物Aの乾留により生じた可燃性ガス
がガス通路2を介してバーナ部21に導入される。
【0029】バーナ部21の外周部には、その内部と隔
離された空室23が形成されている。この空室23は、
可燃性ガスと混合する酸素(空気)をバーナ部21内に
供給するためのものであり、バーナ部21の内周部に穿
設された複数のノズル孔24を介してバーナ部21の内
部に連通している。そして、この空室23には、前記主
空気供給路9から分岐された第3酸素供給路25が接続
され、送風ファン8から主空気供給路9に送出される酸
素(空気)が該第3酸素供給路25を介して供給され
る。
【0030】また、該第3酸素供給路25には、空室2
3への酸素供給量(空気供給量)を制御するための制御
弁26が設けられ、該制御弁26は、ガス化炉1側の前
記制御弁14と同様、前記制御装置16により制御され
る弁駆動器27により開度が調整される。
【0031】バーナ部21の後端部には、前記燃料供給
装置18から燃料供給路19を介して供給される助燃油
を燃焼させる燃焼装置28が取付けられている。該燃焼
装置28は、点火バーナ等により構成され、前記制御装
置16による作動制御によって、燃焼器3内の暖気等の
ために必要に応じて前記助燃油を前記可燃性ガスと共に
燃焼させるものである。また、燃焼装置28はバーナ部
21に導入された可燃性ガスに着火する場合にも用いら
れる。尚、燃焼装置28における燃料の燃焼に必要な酸
素(空気)は、前記主空気供給路9から分岐された第4
酸素供給路29を介して送風ファン8より供給される。
【0032】燃焼部22の上端側には、燃焼部22での
可燃性ガスの完全燃焼により生成される廃ガスを排出す
るダクト30が接続されており、このダクト30には、
その内部に前記主空気供給路9を配設してなる熱交換器
31が設けられている。この熱交換器31は、ダクト3
0内を流通する前記廃ガスと主空気供給路9を流通する
空気との間で熱交換を行うことにより、該空気を加熱す
る。
【0033】尚、ダクト30は、熱交換器31の下流側
では、図示を省略する塵埃除去装置や、冷却器、吸引フ
ァン等を介して煙突に接続され、該煙突を介して廃ガス
を大気中に放出する。
【0034】また、本実施形態の装置では、前記ガス化
炉1の上部には、ガス化炉内の温度T1を検知する温度
センサ33が取着されている。さらに、燃焼器3には、
燃焼器3内の温度T2を検知する温度センサ34がバー
ナ部21の先端側に臨ませて取着されている。これらの
温度センサ33,34の検知信号は、制御装置16に入
力される。
【0035】また、廃棄物Aの乾留により発生する可燃
性ガスを前記ガス化炉1からエンジン4に可燃性ガスを
供給するためのガス供給路35がガス化炉1から導出さ
れている。そして、このガス供給路35には、その上流
側(ガス化炉1側)から順に、開閉弁36、冷却器3
7、集塵器38、並びに二基の気液分離装置39,39
が介装されている。
【0036】開閉弁36は、前記制御装置16により制
御される弁駆動器40により開閉されるものである。
【0037】冷却器37は、これに導入される可燃性ガ
スと大気との熱交換により該可燃性ガスを空冷するもの
である。
【0038】集塵器38は、可燃性ガスが導入されるケ
ーシング41内にフィルタ42を内蔵しており、このフ
ィルタ42により可燃性ガスに混入している塵や埃を除
去するものである。
【0039】また、各気液分離装置39は、エンジン4
にガス成分のみを供給するために可燃性ガスから、ター
ルや木酢等の液体成分を除去するものである。この場
合、各気液分離装置39は、サイクロン式のものであ
り、図2の横断面図に示すように可燃性ガスの導入口4
3が円筒状のケーシング44の内周面の接線方向に向け
られており、導入口43からケーシング44内に流入す
る可燃性ガスをケーシング44の内周面沿いに還流させ
渦流化する。そして、この渦流によって、可燃性ガスか
ら液体成分を分離するようにしている。尚、図2で参照
符号45を付したものは、可燃性ガスの導出管で、この
導出管45は、図1示のようにケーシング44の内部か
ら上方に突出されている。
【0040】尚、冷却器37、集塵器38、及び各気液
分離装置39,39の下端部には、それらの内部に溜ま
るタールや木酢等の液体成分を排出するための廃液路4
6がそれぞれ導出され、各廃液路46の先端は、廃液回
収漕47に至っている。そして、各廃液路46には、そ
れを開閉するための開閉弁48が設けられている。
【0041】前記二基の気液分離装置39,39の下流
側にあっては、前記ガス供給路35は、可燃性ガスと空
気との混合気を生成してエンジン4に供給する混合気供
給器49に接続されると共に、混合気供給器49の上流
側で該ガス供給路35から分岐されたガス吸引路50を
介して吸引ファン51に接続されている。この吸引ファ
ン51は、エンジン4に後述するように可燃性ガスを供
給するときに、前記ガス供給路35や冷却器37、集塵
器38、気液分離装置39等の内部に存在する空気を吸
引して、それらの内部から該空気を除去しつつ、それら
の内部に可燃性ガスを導入するためのものである。そし
て、ガス吸引路50には、開閉弁52が設けられ、該開
閉弁52は、前記制御装置16により制御される弁駆動
器53によって開閉される。
【0042】前記混合気供給器49は、ガス供給路35
から与えられる可燃性ガスと空気(大気中の空気)とを
混合する混合器(ミキサー)54を備え、この混合器5
4にガス供給路35から主ガス弁55を介して可燃性ガ
スを供給すると共に、エア弁56を介して大気中の空気
を供給するようにしている。そして、混合器54で生成
される混合気をスロットル弁57を介してエンジン4に
供給するようにしている。さらに、該混合気供給器49
は、スロットル弁57の下流側で、該スロットル弁57
を通過した混合気に必要に応じて可燃性ガスを添加する
ための副ガス弁58を備えている。
【0043】尚、前記主ガス弁55、エア弁56、スロ
ットル弁57及び副ガス弁58は、図示しないアクチュ
エータを介して前記制御装置16により開度が制御され
るようになっている。
【0044】また、本実施形態では、エンジン4の出力
軸4aには、該出力軸4aの回転駆動力により発電する
発電機59が取付けられている。
【0045】次に、本実施形態の装置による廃棄物の焼
却処理方法について、図1及び図3を参照しつつ説明す
る。まず、廃棄物の焼却処理に係る本実施形態の装置の
基本的作動を説明する。
【0046】図1の装置により廃棄物Aを焼却処理する
際には、まず、ガス化炉1の投入扉5を開き、投入口6
から廃棄物Aをガス化炉1内に投入する。該廃棄物A
は、例えば廃タイヤ等でよい。
【0047】次いで、投入扉5を閉じてガス化炉1内を
密封状態とした後、制御装置16により着火装置17を
作動させることにより、廃棄物Aの下層部分に着火し、
廃棄物Aの部分的燃焼を開始する。廃棄物Aの部分的燃
焼が始まると、温度センサ33により検知されるガス化
炉1内の温度T1が次第に上昇する。そして、その温度
1があらかじめ定めた所定の温度T1A(図2参照)に
達すると、制御装置16により前記着火が正常に行われ
たものと判断されて着火装置17が停止される。
【0048】この着火の際には、ガス化炉1の空室11
に接続された第1酸素供給路13の制御弁14は、制御
装置16により制御された弁駆動器15によって、比較
的小さな所定の開度であらかじめ開弁されている。この
結果、着火装置17による廃棄物Aへの着火は、ガス化
炉1内に存在していた酸素と、送風ファン8から主空気
供給路9、第1酸素供給路13及び空室11を介してガ
ス化炉1内に供給される少量の酸素とを使用して行われ
る。
【0049】前記着火により、ガス化炉1内の廃棄物A
の下層部における部分的燃焼が始まると、その燃焼熱に
より該廃棄物Aの上層部の乾留が始まり、該乾留により
発生した可燃性ガスが、ガス化炉1からガス通路2を介
して燃焼器3のバーナ部21に導入される。前記着火
後、制御装置16は、所定のプログラムに従って、前記
第1酸素供給路13の制御弁14の開度を段階的に徐々
に増大させていく。この結果、廃棄物Aの下層部に、そ
の継続的な燃焼に必要十分な程度で酸素が供給され、廃
棄物Aの下層部の燃焼が必要以上に拡大することなく安
定すると共に、廃棄物Aの上層部の乾留も安定に行われ
るようになっていく。
【0050】前記可燃性ガスが燃焼器3のバーナ部21
に導入されるとき、燃焼器3の燃焼装置28は、制御装
置16により廃棄物Aの着火に先立って作動されてお
り、前記助燃油の燃焼により燃焼器3内の温度T2が8
50℃以上の温度(例えば870℃)になるようにされ
ている。これは、可燃性ガスを850℃以上の温度環境
下で燃焼させると、ダイオキシン類の発生を防ぐことが
できるからである。
【0051】また、可燃性ガスが燃焼器3のバーナ部2
1に導入されるとき、燃焼器3の空室23に接続された
第3酸素供給路25の制御弁26は、制御装置16によ
り制御された弁駆動器27によって、あらかじめ所定の
開度で開弁されている。そして、バーナ部21に導入さ
れた可燃性ガスは、バーナ部21内で第3酸素供給路2
5から空室23を介して供給される酸素と混合され、燃
焼装置28から供給される燃焼炎により着火される。こ
れにより、燃焼器3の燃焼部22における可燃性ガスの
燃焼が開始される。
【0052】燃焼器3における可燃性ガスの燃焼が開始
された時点では、前記乾留による可燃性ガスの発生は不
安定であり、該可燃性ガスが燃焼器3に安定して供給さ
れないこともあるが、前記のようにガス化炉1内におけ
る乾留が安定化するに従って前記可燃性ガスが連続的に
発生するようになる。そして、その発生量も増加し、燃
焼器3における可燃性ガス自体の燃焼温度t2は図3に
仮想線で示すように次第に上昇していく。そこで、制御
装置16は、燃焼装置28による助燃油の燃焼と可燃性
ガス自体の燃焼とにより、温度センサ34で検知される
燃焼器3内の温度T2が850℃以上の温度に保たれる
ように燃焼装置28の火力を調整する。この火力の調整
は、例えば、燃料供給路19から供給される燃料の量を
調整する比例弁(図示しない)を燃焼装置28内に設
け、温度センサ34で検知される燃焼器3内の温度T2
に応じて前記比例弁の開度をフィードバック制御するこ
とによりなされる。
【0053】可燃性ガスの発生量が前記のように増加
し、燃焼器3内における可燃性ガス自体の燃焼温度t2
が850℃以上の温度に達すると、前記制御装置16に
よる燃層装置28の火力の調整の結果として、燃焼装置
28は自動的に停止される。この後は、可燃性ガスの自
発的な燃焼のみが行われ、可燃性ガス自体の燃焼温度t
2が温度センサ34で検知される燃焼器3内の温度T2
一致するようになる。
【0054】燃焼器3内で可燃性ガスの自発的な燃焼が
行われるようになると、制御装置16は、燃焼器3内の
温度T2をあらかじめ設定された温度T2A(図2参照)
に維持するように、前記ガス化炉1への酸素供給量(空
気供給量)と燃焼器3への酸素供給量(空気供給量)と
を制御する。この場合、上記温度T2Aは、例えば110
0℃である。
【0055】燃焼器3内の温度T2を上記設定温度T2A
に維持するためのガス化炉1及び燃焼器3への酸素供給
量の制御は次のように行われる。
【0056】すなわち、制御装置16は、温度センサ3
4が検知する燃焼器3内の温度T2が前記設定温度T2A
よりも低い場合には、ガス化炉1側の前記制御弁14の
開度を弁駆動器15を介して増加させ、ガス化炉1への
酸素供給量を増加させる。これにより、ガス化炉1にお
ける廃棄物Aの下層部の燃焼部分を増加させて、他の部
分(上層部)の乾留を促進し、可燃性ガスの発生量、ひ
いては燃焼器3への可燃性ガスの導入量を増加させる。
また、燃焼器3内の温度T2が前記設定温度T2 Aよりも
高くなると、前記制御弁14の開度を減少させ、ガス化
炉1への酸素供給量を減少させる。これにより、ガス化
炉1における廃棄物Aの下層部の燃焼部分を減少させ
て、他の部分(上層部)の乾留を抑制し、可燃性ガスの
発生量(燃焼器3への導入量)を減少させる。このよう
に、ガス化炉1への酸素供給量を制御することによっ
て、ガス化炉1における可燃性ガスの発生量(燃焼器3
への可燃性ガスの導入量)は、燃焼器3内の温度T2
前記設定温度T2Aに維持し得るような量に自動的に調整
される。
【0057】同時に、制御装置16は、燃焼器3内の温
度T2が前記設定温度T2Aに上昇するまでは、燃焼器3
側の前記制御弁26の開度を弁駆動器27を介して増加
させていき、燃焼器3への酸素供給量を増加させてい
く。そして、燃焼器3内の温度T2が設定温度T2Aに達
した後は、燃焼器3内の温度T2が前記設定温度T2A
りも低くなると、制御弁26の開度を減少させ、燃焼器
3への酸素供給量を減少させる。また、燃焼器3内の温
度T2が前記設定温度T2Aよりも高くなると、制御弁26
の開度を増加させ、燃焼器3への酸素供給量を増加させ
る。このように、燃焼器3への酸素供給量を制御するこ
とによって、ガス化炉1から燃焼器3に導入される可燃
性ガスの量に整合した量の酸素、すなわち該可燃性ガス
を良好に完全燃焼するのに必要十分な量の酸素が燃焼器
3に供給されて該可燃性ガスと混合される。このため、
該可燃性ガスが燃焼器3の燃焼部22で良好に完全燃焼
する。
【0058】以上のようなガス化炉1及び燃焼器3への
酸素供給量の制御によって、燃焼器3内の温度は、前記
設定温度T2Aに維持されるようになる。
【0059】尚、燃焼器3内の温度T2が設定温度T2A
に維持されるような状態では、前記ガス化炉1のエアジ
ャケット7やガス化炉1の内部等には、ほぼ一定温度に
暖められた空気が供給されるのであるが、これについて
は後述する。また、燃焼器3内の温度T2が設定温度T
2Aに維持されるような状態では、ガス化炉1で発生した
可燃性ガスが燃焼器3だけでなく、エンジン4にも供給
され、該エンジン4の運転が行われるのであるがこれに
ついても後述する。
【0060】また、図3を参照して、温度センサ33に
より検知されるガス化炉1内の温度T1は、燃焼装置2
8の作動中、前記廃棄物Aに着火された直後には廃棄物
Aの下層部の部分的燃焼に従って上昇するが、その後、
廃棄物Aの下層部の燃焼熱が上層部の乾留のために消費
されることにより、一旦下降する。そして、燃焼装置2
8が停止されて、前記可燃性ガスの自発的な燃焼のみが
行われるようになり、前記乾留が定常的に安定に進行す
る段階(図3に乾留安定段階として示す)に入ると、ガ
ス化炉1内の温度T1は、前記乾留の進行に伴って次第
に上昇する。
【0061】次に、前記ガス化炉1での廃棄物Aの乾留
が進行して、廃棄物Aの乾留し得る部分が乏しくなって
くると、燃焼器3内の温度T2を設定温度T2Aに維持す
べく前記第1酸素供給路13の制御弁14の開度を調整
して、ガス化炉1内への酸素供給量を増加させても、燃
焼器3内の温度T2を設定温度T2Aに維持するために必
要な量の可燃性ガスを発生させることができなくなる。
従って、このようになると、ガス化炉1から燃焼器3に
導入される可燃性ガスの量が減少していく。
【0062】このように燃焼器3に導入される可燃性ガ
スの量が次第に減少すると、図3に示すように燃焼器3
内の温度T2は前記設定温度T2Aから下降していく。そ
して、やがて、可燃性ガス自体の燃焼温度t2も図3に
仮想線で示すように、可燃性ガスの燃焼熱のみでは、燃
焼器3内の温度T2を850℃以上の温度に維持するこ
とができなくなる。
【0063】そこで、本実施形態では、温度センサ34
で検知される燃焼器3内の温度T2を850℃以上の以
上の温度に維持することができなくなったならば、制御
装置16は再び前記燃焼装置28を作動させて助燃油の
燃焼を開始し、燃焼器3内の温度T2を850℃以上の
温度に維持するようにする。尚、燃焼装置28の燃焼
は、燃焼器3内の温度T2が設定温度T2Aから低下する
ことを開始してから、850℃未満に下降するような所
定時間後に開始するようにしてもよい。
【0064】このとき、ガス化炉1では、廃棄物Aの乾
留し得る部分が無くなり、廃棄物Aが直燃状態となるた
め、温度センサ33により検知されるガス化炉1内の温
度T 1は図3に示す如く上昇が一旦急になるが、廃棄物
Aの可燃部分が無くなると下降に転じ、廃棄物Aの灰化
と共に、次第に低下していく(図3に灰化段階として示
す)。そして、本実施形態では、ガス化炉1内の温度T
1が、ダイオキシン類が生成される虞のない程度に低い
所定の温度T1B(例えば200℃以下の温度)まで低下
したときには、燃焼器3内の温度T2を850℃以上に
維持する必要がなくなるので、制御装置16は、燃焼装
置28を停止させる。この結果、温度センサ34により
検知される燃焼器3内の温度T2も次第に低下してい
く。
【0065】尚、最終的にガス化炉1における廃棄物A
の灰化が完了すると、その灰化物がガス化炉1の図示し
ない灰出口から取り出される。
【0066】次に、前記可燃性ガスによるエンジン4の
運転について説明する。
【0067】前述したような燃焼器3における可燃性ガ
スの燃焼開始後、温度センサ34で検知される燃焼器3
内の温度T2が、前記可燃性ガスの自発的燃焼が可能な
温度で前記設定温度T2Aよりも若干低い値にあらかじめ
定めた所定温度T2B(図3参照)まで上昇すると、制御
装置16は、前記ガス供給路35の開閉弁36を弁駆動
器40を介して開弁せしめ、その開弁状態を維持する。
また、制御装置16は、前記吸引ファン51を作動させ
つつ前記ガス吸引路50の開閉弁52を弁駆動器53を
介して開弁せしめ、その開弁状態を所定時間だけ保持す
る。
【0068】これにより、ガス化炉1から前記可燃性ガ
スがガス供給路35に導入されて、ガス供給路35や冷
却器37、集塵器38、気液分離装置39の内部に可燃
性ガスが充填されると共に、それらの内部に存在してい
た空気が吸引ファン51を介して大気中に排出される。
ここで、前記ガス吸引路50の開閉弁52を開弁状態に
保持する前記所定時間は、ガス供給路35や冷却器3
7、集塵器38、気液分離装置39の内部に可燃性ガス
を充填するのに要する時間で、実験等を通じてあらかじ
め設定されたものである。
【0069】次いで、上記所定時間が経過してガス吸引
路50の開閉弁52を閉弁させた後、制御装置16は、
前記混合気供給器49の各弁55〜58を図示しないア
クチュエータを介して所定の開度に制御すると共に、エ
ンジン4の出力軸4aを図示しないスタータモータによ
り回転駆動する。これにより、混合気供給器49にガス
供給路35から可燃性ガスが吸入されて空気と混合さ
れ、エンジン4に供給される。そして、その混合気がエ
ンジン4内で燃焼することで、エンジン4が始動する。
この場合、この始動に際しては、例えば主ガス弁55、
副ガス弁58及びエア弁56をあらかじめ定めた所定の
開度とし、前記スロットル弁57を全閉状態から徐々に
開いていくことで、エンジン4を円滑に始動することが
できる。
【0070】このようにしてエンジン4が始動した後
は、ガス化炉1からガス供給路35及び混合気供給器4
9を介して連続的に可燃性ガスがエンジン4にその燃料
として供給され、該エンジン4の連続的な運転が開始す
る。同時に、該エンジン4の駆動力によって、発電機5
9が駆動され、該発電機59の発電が開始される。そし
て、制御装置16は、発電機59の所要の発電電力が得
られるように、混合気供給器49の各弁55〜58の開
度を制御して、エンジン4の駆動力を制御する。
【0071】尚、発電機59の発電電力は、図示しない
電気的負荷や蓄電器に供給される。
【0072】上記のように、エンジン4にガス化炉1か
ら供給される可燃性ガスは、前記ガス供給路35を流通
する過程で前記冷却器37により冷却された後、前記集
塵器38により塵や埃等が除去される。さらに一対の気
液分離装置39,39によりタールや木酢等の液体成分
が除去された後、混合気供給器49を介してエンジン4
に供給される。このため、エンジン4に供給される可燃
性ガスは良質の燃料となり、該エンジン4の運転を良好
に行うことができる。
【0073】また、エンジン4への可燃性ガスの供給
は、燃焼器3内の温度T2が前記設定温度T2Aにほぼ一
定に維持されるような状況、すなわち、ガス化炉1にお
ける廃棄物Aの乾留が安定して行われ、可燃性ガスが円
滑に発生するような状況で行われるので、エンジン4の
運転に必要な量の可燃性ガスを継続的にエンジン4に供
給することができる。このため、エンジン4の運転を継
続的に安定して行うことができ、ひいては、発電機59
による発電も継続的に安定して行うことができる。換言
すれば、エンジン4の出力を継続的に安定して取り出す
ことができることとなる。
【0074】次に、前述のようにガス化炉1における廃
棄物Aの乾留が進行して、廃棄物Aの乾留し得る部分が
少なくなり、燃焼器3内の温度T2を前記設定温度T2A
に維持することができなくなるようになると、エンジン
4に安定して可燃性ガスを供給し続けることが困難とな
る。そこで、制御装置16は、燃焼器3内の温度T2
設定温度T2Aよりも若干低い前記所定温度T2Bまで低下
すると、前記ガス供給路35の開閉弁36を弁駆動器4
0を介して閉弁せしめる。これにより、エンジン4への
可燃性ガスの供給を停止して、エンジン4及び発電機5
9の運転を停止する。このようにして、エンジン4への
可燃性ガスの供給及び該エンジン4の運転は、ガス化炉
1における廃棄物Aの乾留及び可燃性ガスの発生が安定
して行われる期間においてのみ行われる。これにより、
前述の通り、エンジン4の運転を安定して継続的に行う
ことができる。
【0075】尚、本実施形態の装置の運転停止後(ガス
化炉1における廃棄物Aの灰化完了後)には、冷却器3
7、集塵器38、各気液分離装置39から導出されてい
る前記各廃液路46の開閉弁48を開弁することで、こ
れらの機器内に溜まっているタールや木酢等の液体が廃
液回収漕47に排出されて回収される。
【0076】ところで、本実施形態では前記エンジン4
の運転は、燃焼器3内の温度T2が前記設定温度T2A
ほぼ維持された状態で行うため、エンジン4の稼動効率
を高める上では、燃焼器3内の温度T2が前記設定温度
2Aに維持される時間ができるだけ長いことが望まし
い。換言すれば、ガス化炉1における廃棄物Aの乾留が
安定して行われるような状態をできるだけ長い時間にわ
たって継続的に維持させることが望ましい。
【0077】このために、本実施形態では、前記ガス化
炉1の空冷用のエアジャケット7やガス化炉1の内部、
燃焼器3のバーナ部21に供給する空気を燃焼器3での
可燃性ガスの燃焼により生成される廃ガスの熱を利用し
て加熱している。
【0078】すなわち、送風ファン8から主空気供給路
9に送り出される空気(これは本実施形態では常温空気
である)は、燃焼器3の廃ガスが供給される前記熱交換
器31を流通するため、燃焼器3の燃焼中は、上記空気
(酸素を含む)が熱交換器31を流通する過程で、廃ガ
スとの熱交換によって暖められる。この場合、可燃性ガ
スの燃焼によって燃焼器3の温度T2が前記設定温度T
2Aに維持されるような状態では、上記空気は、熱交換器
31の出口部分において、例えば100℃程度の温度に
暖められる。
【0079】そして、このように暖められた空気が前記
主空気供給路9から、ガス化炉1のエアジャケット7や
ガス化炉1の内部、燃焼器3のバーナ部21に供給され
る。
【0080】このため、ガス化炉1にあっては、前記乾
留時の廃棄物Aの部分的燃焼により発生する熱エネルギ
ーのうち、エアジャケット7に供給される空気や、ガス
化炉1内に上記部分的燃焼のために供給される空気(酸
素)に吸収されるエネルギー量が少なくて済む。この結
果、ガス化炉1における廃棄物Aの部分的燃焼による熱
エネルギーの多くが該廃棄物Aの他の部分の乾留に使用
されることとなり、廃棄物Aの燃焼部分を少ないものと
しながら、他の多くの部分を十分に乾留することができ
ることとなる。従って、燃焼器3内の温度T2を前記設
定温度T2Aに維持し得るような量の可燃性ガスを比較的
長い時間にわたって継続的に発生させることができる。
【0081】尚、ガス化炉1内の温度T1は、廃棄物A
の乾留中、エアジャケット7に供給される空気よりも高
い温度に上昇するので、該空気によって、ガス化炉1の
炉体の過熱を十分に防止することができる。
【0082】また、燃焼器3にあっても、前記のように
暖められた空気(酸素)がバーナ部21に供給されて可
燃性ガスと混合されるので、該可燃性ガスの燃焼により
生じる熱エネルギーのうち、バーナ部21に供給される
空気によって吸収される量が少なくて済む。その結果、
燃焼器3内の温度T2を前記設定温度T2Aに維持するた
めに要する可燃性ガスの量が少なくて済む。
【0083】このようなことから、本実施形態の装置で
は、ガス化炉1の容量やこれに収容する廃棄物Aの量を
特別に多くしたりすることなく、燃焼器3内の温度T2
を設定温度T2Aにほぼ一定に維持し得る時間を比較的長
いものとすることができる。その結果、エンジン4に可
燃性ガスを供給しつつ該エンジン4の運転を行う時間を
長くすることができ、該エンジン4の稼動効率を高める
ことができる。
【0084】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ガス化炉1で廃棄物Aの乾留により発生する可燃性
ガスを燃料として、エンジン4を継続的に安定して運転
することができ、エンジン4の駆動力を効果的に活用す
ることができる。そして、ガス化炉1がさほど大容量の
ものでなくても、エンジン4を比較的長い時間、継続的
に安定して運転することができるので、該エンジン4の
稼動効率を高めることができると共に、本実施形態の装
置のエネルギー効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で用いる廃棄物の乾留ガス
化焼却処理装置のシステム構成図。
【図2】図1の装置に備える気液分離装置の横断面図。
【図3】図1の装置のガス化炉内の温度及び燃焼器内の
温度の経時変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1…ガス化炉、3…燃焼器、4…エンジン、A…廃棄
物。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス化炉に収容した廃棄物の一部を燃焼さ
    せつつ、その燃焼熱により該廃棄物の他の部分を乾留す
    る工程と、該乾留により発生する可燃性ガスを前記ガス
    化炉から燃焼器に導入して燃焼させる工程と、前記燃焼
    器に導入される可燃性ガスの量に応じてその燃焼に要す
    る酸素を該燃焼器に供給して該可燃性ガスを燃焼させる
    と共に、前記燃焼器内の温度があらかじめ設定した第1
    の所定温度に維持されるように該燃焼器内の温度変化に
    応じて前記ガス化炉に供給する酸素量を制御して、前記
    乾留により発生する可燃性ガスの量を調整する工程と、
    前記燃焼器における可燃性ガスの燃焼中に前記ガス化炉
    で発生した可燃性ガスを内燃機関にその燃料として供給
    し、該内燃機関を運転させる工程とから成ることを特徴
    とする廃棄物の焼却処理方法。
  2. 【請求項2】前記内燃機関への前記可燃性ガスの供給
    は、前記燃焼器内の温度が前記所定温度の近傍温度で該
    所定温度よりも低い温度にあらかじめ定めた第2の所定
    温度に達してから開始し、該燃焼器内の温度が前記第2
    の所定温度以下に低下したときに終了することを特徴と
    する請求項1記載の廃棄物の焼却処理方法。
  3. 【請求項3】前記ガス化炉に供給する酸素を、前記燃焼
    器における前記可燃性ガスの燃焼後の廃ガスとの熱交換
    により加熱する工程を備えたことを特徴とする請求項1
    又は2記載の廃棄物の焼却処理方法。
  4. 【請求項4】前記ガス化炉は空冷式のガス化炉であり、
    該ガス化炉にその空冷のために供給する空気を、前記燃
    焼器における前記可燃性ガスの燃焼後の廃ガスとの熱交
    換により加熱する工程を備えたことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物の焼却処理方法。
  5. 【請求項5】前記燃焼器に供給する酸素を、該燃焼器に
    おける前記可燃性ガスの燃焼後の廃ガスとの熱交換によ
    り加熱する工程を備えたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の廃棄物の焼却処理方法。
JP34994199A 1999-12-09 1999-12-09 廃棄物の焼却処理方法 Expired - Fee Related JP3583043B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34994199A JP3583043B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 廃棄物の焼却処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34994199A JP3583043B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 廃棄物の焼却処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001165420A true JP2001165420A (ja) 2001-06-22
JP3583043B2 JP3583043B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=18407145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34994199A Expired - Fee Related JP3583043B2 (ja) 1999-12-09 1999-12-09 廃棄物の焼却処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3583043B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010096444A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Kinsei Sangyo:Kk 乾留ガス化炉
JP2012078032A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Kinsei Sangyo:Kk 乾溜ガス化焼却処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010096444A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Kinsei Sangyo:Kk 乾留ガス化炉
JP2012078032A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Kinsei Sangyo:Kk 乾溜ガス化焼却処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3583043B2 (ja) 2004-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0543480B1 (en) Apparatus for incinerating waste material
JP2909393B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理方法
JP3869210B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP2002155287A (ja) 産業廃棄物乾留ガス化溶融炉並びに乾留ガス利用のガスタービン発電装置及びその連続発電方法
US20010006036A1 (en) Waste tire gasification in a negative ambient pressure environment
JP4682027B2 (ja) 燃料ガス発生装置
JP3033015B2 (ja) 半乾留ガス化焼却方法及び装置
KR20180108692A (ko) 폐기물의 건류 가스화 소각처리 방법
JP2001165420A (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP2856693B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP3017661B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP4050189B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理方法
JP2003269712A (ja) 熱分解ガス化溶融炉の燃焼制御装置及び燃焼制御方法
JP3091181B2 (ja) 焼却装置
JP2001021126A (ja) 廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置
JP3549778B2 (ja) 廃棄物の乾溜ガス化焼却処理装置
JP3549805B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP6286516B1 (ja) 焼却装置
JP2535273B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP3152586B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP4139360B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理方法
JPH10185137A (ja) 半乾留ガス化焼却方法及び装置
JP3152588B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP3728416B2 (ja) 焼却処理装置
JP2006046867A (ja) 燃焼システムの着火方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3583043

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070806

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees