JP2001140253A - 地盤改良型アンカー工法および地盤改良兼用型削孔機 - Google Patents

地盤改良型アンカー工法および地盤改良兼用型削孔機

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JP2001140253A
JP2001140253A JP32356699A JP32356699A JP2001140253A JP 2001140253 A JP2001140253 A JP 2001140253A JP 32356699 A JP32356699 A JP 32356699A JP 32356699 A JP32356699 A JP 32356699A JP 2001140253 A JP2001140253 A JP 2001140253A
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casing pipe
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保博 梅本
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庸夫 新井
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械の入れ替えを行うことなくアンカー孔の
予備削孔、地盤改良、およびアンカー体の施工を可能と
する。 【構成】 ケーシングパイプ12を連結、保持可能とする
本体パイプ22と、インナロッド14を保持可能とする本体
ロッド24とを、単一のスライド体18に対して設けた形態
として、地盤改良兼用型削孔機10が構成されている。そ
して、回転駆動手段34,40の同期した回転のもとでケー
シングパイプ12、インナロッド14が一体的に回転される
とともに、単一のスライド体18のスライドのもとで、こ
のケーシングパイプ、インナロッドが一体的に進退移動
可能となっている。また、アンカー孔の削孔時、および
地盤改良時に必要な所定項目が、対応する測定器によっ
て随時測定されるとともに、この測定結果が、掘削記録
装置によって適宜表示、記録可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の地盤改良
を施したアンカー孔にアンカーを施工する地盤改良型ア
ンカー工法、および、地盤改良機としての機能を併せ持
つ地盤改良兼用型削孔機に関する。
【0002】
【従来の技術】砂層や粘性土層等の、いわゆる軟弱地盤
でのアンカー体の施工をはかるアンカー工法として、た
とえば、アンカー孔に所定の地盤改良を施し、この地盤
改良域を少なくとも含む所定範囲をアンカーテンドンの
定着長としてアンカー体を施工する、いわゆる地盤改良
型アンカー工法が知られている。
【0003】このような地盤改良型アンカー工法におい
ても、通常のアンカー工法と同様に、削孔機のケーシン
グパイプを利用して、対象地盤に所定長のアンカー孔が
予備削孔される。そして、公知の地盤改良型アンカー工
法においては、予備削孔後、ケーシングパイプ内に挿通
した噴射ロッドによる地盤改良材等の高圧噴射のもと
で、アンカー孔底部の特定範囲に地盤改良を施し、この
地盤改良域にアンカー孔を再削孔することによってアン
カー体を施工している。
【0004】なお、この種の地盤改良型アンカー工法と
して、たとえば特許第2807869号(特開平09−184137
号)が例示できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】公知の地盤改良型アン
カー工法における作業工程は、一般に、アンカー孔を削
孔する予備削孔工程と、地盤改良材によって地盤改良を
施す地盤改良工程と、アンカー体を造成するアンカー体
造成工程とに大別できる。そして、通常は、削孔機によ
ってアンカー孔の予備削孔、およびアンカー体の造成が
それぞれ行われるとともに、噴射ロッドを回転させる回
転手段や地盤改良材等を噴射ロッド内に圧送する圧送手
段等を備えた地盤改良機によって、地盤改良が行われ
る。
【0006】このように、公知の地盤改良型アンカー工
法においては、予備削孔工程、およびアンカー体造成工
程と、地盤改良工程とで、それぞれ別の機械、つまりは
それぞれの専用機械を使用している。そして、これらの
機械は、通常、地盤表面の同様な場所に設置されること
から、公知の地盤改良型アンカー工法においては、各作
業工程毎での機械の入れ替えが必要となっている。
【0007】つまり、公知の地盤改良型アンカー工法に
おいては、各作業工程毎での機械の入れ替えが必要とな
り、この機械の入れ替えには相当な時間を要するため、
これによる作業時間の長時間化、ひいては施工能率の低
下が避けられない。
【0008】また、公知の地盤改良型アンカー工法にお
いては、ケーシングパイプを利用して、アンカー孔を予
備削孔しているにすぎない。
【0009】ケーシングパイプでの削孔の際には、一般
に削孔水が使用され、これにより発生する泥水、スライ
ム等は、通常、ケーシングパイプの外周面を通って外部
に排出される。しかし、泥水等をケーシングパイプの外
周面から外部に排出させようとすると、この泥水等がケ
ーシングパイプの周面地盤に吸収、浸透される虞れがあ
るため、これに起因する地盤の更なる軟弱化、および部
分的な崩れに伴う地盤の乱れ等の発生が、軟弱地盤での
従来の予備削孔の際には伴いやすい。
【0010】そして、従来のアンカー孔の予備削孔にお
いては、アンカー孔の底部に泥水が溜まりやすいため、
この点からも、地盤の乱れ等の発生を伴いやすい。
【0011】ここで、公知の地盤改良型アンカー工法に
おいては、継ぎ足したケーシングパイプの本数と残尺等
によってアンカー孔の削孔長を認識するとともに、地盤
改良材の流量や圧力等の測定によって地盤改良状況を把
握している。そして、公知の削孔機、および地盤改良機
による作業においては、これら施工状況の測定を人為的
に行っていたことから、作業に要する人員数が必然的に
多くなるとともに、この人為的な測定に起因した人的ミ
スによる作業性の低下等を招く虞れがある。
【0012】更に、作業記録を残すためには、これら測
定結果を専用の記録用紙やメモ用紙等に書き写して記録
しなければならないため、データ管理の煩雑化も、公知
の削孔機、あるいは地盤改良機においては避けられない
ものとなっている。
【0013】この発明は、機械の入れ替えを行うことな
くアンカー孔の予備削孔、地盤改良、およびアンカー体
の施工を可能とする地盤改良型アンカー工法の提供を目
的としている。
【0014】また、この地盤改良型アンカー工法を適切
に遂行可能とし、なおかつ構成の簡素化、および機械自
体の小型化を可能とするととも、データ管理の容易化を
可能とした地盤改良兼用型削孔機の提供を、この発明の
別の目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明の地盤改良型アンカー工法によれば、先端
部周面に設けられたノズルをケーシングパイプ先端の削
孔具より突出させたケーシングパイプに対するインナロ
ッドの突出形態を、二重削孔管での削孔形態として進退
方向で固定的に維持している。そして、削孔水を、イン
ナロッドのノズルから所定圧で噴射させ、この削孔水の
所定圧噴射を伴う、削孔形態での二重削孔管の一体的な
回転、および一体的な前進によって、アンカー孔をその
予定深度まで一旦削孔するとともに、所定の地盤改良材
を、削孔水に代えて削孔水の噴射圧以上の高圧噴射のも
とで、インナロッドのノズルから噴射させ、この地盤改
良材の高圧噴射を伴う、削孔形態での削孔管の一体的な
回転、およびアンカー孔底部から所定位置までの一体的
な後退によって、この後退範囲に地盤改良を施す。
【0016】次に、地盤改良域の後端位置でケーシング
パイプを保持し、インナロッドのみをその後退のもとで
回収した後、地盤改良材の硬化前に、ケーシングパイプ
を、その内部へのグラウト材の圧送を伴ってアンカー孔
底部まで再度前進させる。そして、ケーシングパイプ先
端部まで挿入したグラウトホースによるグラウト材の更
なる加圧注入の後、このケーシングパイプ内にアンカー
テンドンを挿入、配置し、ケーシングパイプをその後退
のもとで回収した後、アンカーテンドンを緊張、定着す
る。
【0017】また、この発明の地盤改良兼用型削孔機に
おいては、単一のスライド体が、直線状に延びたスライ
ドガイドに沿って、所定の移動手段のもとでスライド可
能に配設されている。そして、ケーシングパイプの後端
をその先端の連結具により連結、保持可能とする略パイ
プ形状体として、ウォータスイベルをその一部に備えて
組立形成された本体パイプ、およびインナロッドを内
挿、貫通可能、かつ先端の把持具により把持可能とする
中空の略ロッド形状体として、ウォータスイベルをその
後端部に備えて組立形成された本体ロッドが、このスラ
イド体にそれぞれ設けられている。
【0018】本体パイプは、対応する回転駆動手段のも
とで回転可能に、スライド体に配設される。これに対
し、対応する回転駆動手段によって本体パイプと一体的
に回転する本体ロッドは、貫通した本体パイプに対する
進退移動を可能に、所定の進退駆動手段を介してスライ
ド体に支持されている。そして、ケーシングパイプを回
転自在、かつ進退自在に支持可能であることに加えて、
進退移動を不能とする把持をも可能に形成されたケーシ
ングパイプ用の支持手段を、スライドガイドの前端部に
配設するとともに、インナロッドを進退移動不能に把持
可能に形成されたインナロッド用の把持手段を、スライ
ドガイドの前端部で支持手段の後方位置に配設すること
によって、二重削孔管を、単一のスライド体によって一
体的に進退移動可能、かつ回転駆動手段の同期した駆動
のもとで一体的に回転可能とし、また、進退駆動手段に
よる本体ロッドのみの進退移動のもとで、ケーシングパ
イプに対するインナロッドのみの後退を確保可能として
いる。
【0019】また、この発明の地盤改良兼用型削孔機
は、アンカー孔の削孔時、および地盤改良時に必要な所
定項目を対応する測定器によって随時測定するととも
に、この測定結果を、掘削記録装置によって適宜表示、
記録可能としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】図1、および図2(B)に示すように、この
発明に係る地盤改良兼用型削孔機10は、ケーシングパイ
プ12とインナロッド14との組み合わせからなる二重削孔
管16を使用した、いわゆる二重管削孔の可能な削孔機と
して形成されている。そして、この削孔機10において
は、単一のスライド体18が、直線状のスライドガイド20
上をスライド可能に配設されるとともに、ケーシングパ
イプ12を保持可能とする本体パイプ22、およびインナロ
ッド14を保持可能とする本体ロッド24が、このスライド
体にそれぞれ配設されている。
【0022】図1を見るとわかるように、スライドガイ
ド20は、直線状に延びたレール状のガイド体として形成
され、走行手段25等を備えた機械本体26に対し、たとえ
ば支持アーム28等を介して傾動可能、一般には水平位置
と直立位置との間を揺動可能に連結、支持されている。
そして、オイルモータとチェーンとの組み合わせ等を有
する移動手段(図示しない)によってこのスライドガイ
ド20上を前後方向(図中左右方向)にスライド可能、つ
まり進退移動可能に、スライド体18は構成、配設されて
いる。
【0023】ケーシングパイプ12を保持可能とする本体
パイプ22は、たとえばパイプ体を基体とし、ケーシング
パイプの後端を連結可能とする連結具30をその先端に、
ウォータスイベル32をその一部にそれぞれ備えた略パイ
プ形状体として組立形成されている。そして、この本体
パイプ22は、対応する回転駆動手段34によって回転可能
に、スライド体18に配設されている。
【0024】ここで、この発明においては、インナロッ
ド14を保持可能とする本体ロッド24が、インナロッドを
内挿、貫通可能とする中空のロッド体を基体とし、イン
ナロッドを把持する把持具36をその先端部に、ウォータ
スイベル38をその後端に備えた略ロッド形状体として組
立形成されている。
【0025】この本体ロッド24は、本体パイプ22に対
し、軸線方向に摺動自在に貫通して配置され、本体パイ
プの回転駆動手段34との同期回転駆動の可能な対応する
回転駆動手段40によって、本体パイプと一体的に回転可
能に支持されるとともに、所定の進退駆動手段42によっ
て、本体パイプに対する軸線方向への進退移動を可能
に、スライド体18に対して配設、連結されている。
【0026】なお、回転駆動手段34,40としては、たと
えば、モータ等の駆動源に回転機構等を組み合わせたも
のが従来と同様に利用できるとともに、進退駆動手段42
としては、たとえばオイルモータ、あるいは油圧シリン
ダ等が利用できる。
【0027】この構成においては、本体パイプ22、およ
び本体ロッド24の双方が、単一のスライド体18に対して
配設されているため、スライドガイド20上でのスライド
体のスライドによって、この本体パイプ、および本体ロ
ッドは一体的に進退移動される。また、本体パイプの回
転駆動手段34と本体ロッドの回転駆動手段40とを同期回
転駆動可能としているため、本体パイプ22、および本体
ロッド24の一体的な回転動作が、この同期回転駆動のも
とで容易に確保できる。
【0028】更に、本体ロッド24は、スライド体18、ひ
いては本体パイプ22に対し、進退駆動手段42を介して連
結されているため、単一のスライド体18への配設なが
ら、本体パイプに対する本体ロッドの単独の進退移動が
確保可能となる。
【0029】また、図1に示すように、この発明の削孔
機10は、ケーシングパイプ用の支持手段43と、インナロ
ッド用の把持手段44とを、スライドガイド20の前端部に
それぞれ備えている。
【0030】支持手段43は、ケーシングパイプ12を回転
自在、かつ進退自在に支持可能であることに加え、たと
えば所定の切換え操作等により、進退移動を不能とする
把持をも可能に形成されている。この支持手段43を備え
ることにより、本体パイプ22によって保持したケーシン
グパイプ12の安定した前進、後退が容易に確保されるば
かりでなく、本体パイプでの保持を解除した状態でのケ
ーシングパイプの固定的な把持も、この支持手段によっ
て確保可能となる。
【0031】また、把持手段44は、インナロッド14を進
退移動不能に把持可能に形成されて、支持手段43の後方
位置に配設される。なお、この把持手段44は、ケーシン
グパイプ12の配置の妨げとならない位置、たとえば下方
位置等に退避可能な可動体として構成されている(図2
(B)参照)。
【0032】この地盤改良兼用型削孔機10を用いたこの
発明の地盤改良型アンカー工法を、削孔機の動作と併せ
て以下に説明する。
【0033】まず、アンカー孔の予備削孔を、対象とな
る地盤(軟弱地盤)45に対して行う(図2(A)参照)。
【0034】このアンカー孔の予備削孔工程において
は、図2(B)に示すように、ケーシングパイプ12とイン
ナロッド14とからなる二重削孔管16が使用され、本体パ
イプの連結具30へのケーシングパイプ後端の連結、およ
び本体ロッドの把持具36によるインナロッド後端部の把
持のもとで、この二重削孔管はスライド体18に対して装
着される。
【0035】この二重削孔管16、つまりケーシングパイ
プ12、およびインナロッド14の単体は、通常、1.5m程
度の長さとされ、その削孔深度に応じて、順次継ぎ足し
て使用される。そして、先頭に配置されるケーシングパ
イプ12としてはその先端にリングビット等の掘削具46を
有するものが、また先頭のインナロッド14としてはその
先端部周面の一部にノズル48を有するものが、それぞれ
使用される。
【0036】ここで、図2(A),(B)を見るとわかるよう
に、この発明においては、先端部のノズル48をケーシン
グパイプ先端のリングビット(掘削具)46より前方(図
中左方)に突出させた、ケーシングパイプ12に対するイ
ンナロッド14の突出形態が、この二重削孔管16での削孔
形態として規定され、スライド体18において、進退方向
で固定的に維持されている。
【0037】なお、この発明の削孔機10においては、本
体パイプ22に対する本体ロッド24の前限位置が、二重削
孔管16をその削孔形態に維持する削孔位置として予め規
定、設定されている。
【0038】図2(A),(B)に示すように、このアンカー
孔の予備削孔工程においては、削孔水を、ポンプ手段等
により、ウォータスイベル38の流入口38aから、本体ロ
ッド24を介してインナロッド26の内部に圧送、供給し、
インナロッド先端部のノズル48から、インナロッドを中
心とする放射方向に所定圧噴射させる。そして、ノズル
48からのこの削孔水50の所定圧噴射を伴いながら、ケー
シングパイプ12、インナロッド14を、回転駆動手段34,4
0の同期回転駆動によって同一方向に一体的に回転さ
せ、図3(A),(B)に示すようにスライドガイド20に対す
るスライド体18のスライドのもとでこのケーシングパイ
プ、インナロッドを地盤45に対して一体的に前進させる
ことにより、削孔水とアウタケーシング先端のリングビ
ット46との複合のもとで、アンカー孔52を、図3(A)に
示すように予定深度Lまで一旦削孔する。
【0039】ここで、上述したように、アンカー孔の削
孔は、ケーシングパイプ12、インナロッド14の継ぎ足し
を伴って遂行される。
【0040】たとえば、図3(B)に示すような、スライ
ドガイド20に対するスライド体18のスライド前限位置に
おいて、ケーシングパイプ12、インナロッド14は本体パ
イプ22、本体ロッド24からそれぞれ取り外され、図4
(A)に示すように、前段のケーシングパイプ、インナロ
ッドを支持手段43、把持手段44によってそれぞれ把持し
た後、スライド体は一旦後方に移動される。そして、図
4(A)に加えて図4(B)を見るとわかるように、このスラ
イド体18の後方位置において、次段のケーシングパイプ
12、インナロッド14が、それぞれ前段のケーシングパイ
プ、インナロッドへの前端の連結、および本体パイプ2
2、本体ロッド24への後端の連結、把持のもとで装着さ
れ、上述した作業工程と同様に、回転駆動手段34,40に
よる一体的な回転、およびスライド体18による前進のも
とで、アンカー孔52の削孔は、順次進められる。
【0041】また、このようなケーシングパイプ12、イ
ンナロッド14による削孔、つまり二重管削孔において
は、たとえば図2(A)に矢印で示すように、削孔水50の
噴射に伴って発生する泥水、およびスライム等が、ケー
シングパイプとインナロッドとの間に形成される隙間5
3、つまりケーシングパイプ内に規定される排出路を通
って、二重削孔管16の後端方向に戻される。そして、こ
のケーシングパイプ内の排出路(隙間)53を通って戻さ
れた泥水等は、本体パイプのウォータスイベル32の排出
口32aを介してケーシングパイプ、つまりは二重削孔管1
6の外部に排出される(図2(A)参照)。
【0042】つまり、このような二重削孔管16を使用し
た二重管削孔によれば、削孔水の使用により発生する泥
水、スライム等が、ケーシングパイプ12の外周面を通る
ことなく排出されるため、泥水等によるケーシングパイ
プ周囲の更なる軟弱化等が防止でき、この軟弱化に起因
する地盤沈下、地盤崩れ等の地盤の乱れが確実に抑制さ
れる。そして、ケーシングパイプ内の排出路53を通って
戻された泥水等(排泥)が、ウォータスイベルの排出口
32aを介して二重削孔管16の外部に排出されるため、こ
の排水口にホース等を接続することにより、排泥が容易
に処理可能となるとともに、作業地面等への排泥の垂れ
流しがなくなり、足場のぬかるみ等が確実に防止される
ことから、その作業性が改善される。
【0043】更に、この発明においては、ケーシングパ
イプ12に対するインナロッド14の突出形態を二重削孔管
16での削孔形態として規定しているため、削孔水50の噴
射により発生する泥水等が、アンカー孔52内に滞留する
ことなくケーシングパイプ内の排出路53から直ちに排出
されるため、削孔水の使用に起因する地盤の乱れが確実
に抑制される。
【0044】上述したような、図3(A)に示す予定深度L
までアンカー孔52を削孔する工程が、この発明の地盤改
良型アンカー工法におけるアンカー孔の予備削孔工程と
なる。そして、この発明においては、この予備削孔工程
に連続して地盤改良工程を行う。
【0045】図3(A)に示すように、この地盤改良工程
においても、二重削孔管16は、予備削孔と同一の削孔形
態のままに維持される。そして、予備削孔の際に使用し
た削孔水50に代えて、所定の地盤改良材、たとえばセメ
ントミルクをインナロッド14内に圧送、供給し、削孔水
の噴射圧以上の高圧噴射のもとで、この地盤改良材54
を、図3(A)に一点鎖線で示すように、インナロッドの
ノズル48からその放射方向に噴射させる。そして、図3
(A),(B)に一点鎖線矢印で示すように、削孔形態のケー
シングパイプ12、インナロッド14、つまり二重削孔管16
を、スライド体18の後方移動により、一体的な回転を伴
いながら所定の位置まで後退させる(図5(A)参照)。
【0046】つまり、図5(A)に示すように、この地盤
改良工程においては、アンカー孔底部から二重削孔管16
をその削孔形態のまま後退させた範囲L1が、地盤改良
域として地盤45に造成される。
【0047】なお、二重削孔管16の後退にあたっては、
その後退長に対応する本数の二重削孔管、つまりはケー
シングパイプ12、インナロッド14が、継ぎ足し時とは逆
の作業手順により、その都度取り外される(図4(A)の
一点鎖線矢印参照)。
【0048】そして、地盤改良材54による地盤改良後、
たとえばスライド体18の停止のもとで、図5(B)に示す
ように地盤改良終了位置にケーシングパイプ12を保持
し、インナロッド14のみをその単独の後退のもとで回収
する。
【0049】ケーシングパイプ12内からのインナロッド
14のみの後退、回収は、進退駆動手段42による本体ロッ
ド24の進退移動のもとで行われる。たとえば、図4(B)
に示すスライド体18、および本体ロッド24の位置を、地
盤改良終了位置にケーシングパイプ12を保持した状態で
の初期位置と仮定する。そして、このような状態から、
進退駆動手段42を作動させて、図6(A)に示すように本
体ロッド24をインナロッド14と共に一旦後退させ、把持
具36でインナロッド14の把持を解除した後に、図6(B)
に示すように本体ロッドをインナロッドに対して前進さ
せるとともに、本体ロッドの前進位置でインナロッドを
再度把持して後退させるこの本体ロッドの進退を繰り返
し、インナロッドを本体ロッド後方に順次引き出すこと
により、ケーシングパイプ12内からのインナロッドの抜
き取り、つまり回収は行える。
【0050】ケーシングパイプ12内からのインナロッド
14の引き抜き、回収後、かつ地盤改良材54の硬化前に、
ケーシングパイプを、図7(A)に示すようにその内部へ
のグラウト材56の圧送を伴って、アンカー孔52の底部ま
で再度前進させる。
【0051】なお、このケーシングパイプ12の前進は、
スライドガイド20に対するスライド体18のスライド(前
進)のもとで行われることはいうまでもなく、その深度
に応じてケーシングパイプを順次継ぎ足すことも、上述
した予備削孔工程と同様である。
【0052】ここで、地盤改良材54によって所定範囲の
地盤改良が施されたとはいえ、この地盤改良域L1は、地
盤改良材と泥等との混合によりなるものであるため、地
盤改良材の純度は高いものといえず、その硬化強度の低
下を伴う虞れがある。そこで、ケーシングパイプ12の再
前進の際に、ケーシングパイプ12を介して地盤改良域L1
にグラウト材56を圧送、注入すれば、地盤改良材にグラ
ウト材を加えることにより、地盤改良域における硬化材
の密度が上がるため、地盤改良域での硬化強度の強化、
つまりは地盤改良の確実性が向上される。
【0053】次に、アンカー体造成工程を行う。まず、
図7(B)に示すように、所定のグラウトホース58を、ケ
ーシングパイプ12内の先端部まで挿入し、このグラウト
ホースを介して、ケーシングパイプ内でのグラウト材純
度を上げるためのグラウト材56を、ケーシングパイプ内
に更に加圧注入する。そして、グラウト材56の硬化前
に、図8(A)に示すように、このケーシングパイプ12内
に所定のアンカーテンドン60を挿入、配置し、ケーシン
グパイプを、スライド体18の進退移動の繰り返しによる
その後退のもとで抜管、回収するとともに、図8(B)に
示すように、このケーシングパイプの回収の後にアンカ
ーテンドン60を緊張し、所定の定着具62により定着する
ことによって、地盤改良域L1を定着長としたアンカー体
64が施工、造成される。
【0054】なお、このような地盤改良型アンカー工法
において使用するアンカーテンドン60としては、図8
(A),(B)に示すような開閉動作の可能なセンタライザ66
を有する構成のものが望ましい。この種のセンタライザ
66は、その閉位置から所定の偏倚力のもとで拡開可能で
あるため、アンカー孔52の径の変わる、つまり地盤改良
域L1において拡径される地盤改良型アンカー工法であっ
ても、センタライザは有効に機能する。そして、このセ
ンタライザ66の拡径によって、アンカーテンドン60はア
ンカー孔52のほぼセンター位置に確実に保持されるた
め、地盤に対する高い補強強度が容易に確保可能とな
る。
【0055】上記のように、この発明の地盤改良型アン
カー工法においては、ケーシングパイプ12、インナロッ
ド14からなる二重削孔管16を使用し、このインナロッド
のノズル48から削孔水50を噴射させることによってアン
カー孔52の予備削孔を行うとともに、削孔水に代えて地
盤改良材54を、このインナロッドのノズルから高圧噴射
させることによって地盤改良を行っている。つまり、イ
ンナロッド14を代えることなく、このノズル48から噴射
させる噴射材のみを適宜切り替えれば足りるため、アン
カー孔の予備削孔工程から地盤改良工程への移行が、機
械自体の入れ替えを伴うことなく行える。
【0056】このように、この発明の地盤改良型アンカ
ー工法によれば、作業工程毎での機械の入れ替えが不要
となるため、機械の入れ替え時間の省略により、作業時
間の短縮化、ひいては施工能率の向上が確実にはかられ
る。
【0057】また、この発明の地盤改良型アンカー工法
においては、二重管削孔によってアンカー孔52の予備削
孔を行うとともに、その際の二重削孔管16の削孔形態
を、ケーシングパイプ12に対するインナロッド14の突出
形態として規定している。これによれば、泥水等の発生
に起因する地盤の乱れが抑制でき、かつ泥水処理の容易
化のもとでその作業性が改善されるという二重管削孔に
よる効果に加え、削孔水50の噴射により発生する泥水等
を、アンカー孔52内に滞留させることなく直ちに排出さ
せることによる、削孔水の使用に起因する地盤の乱れ等
の更なる防止が、確実、かつ容易に可能となる。
【0058】そして、この発明の地盤改良兼用型削孔機
10によれば、機械の無駄な動きを伴うことなく、また大
型化等を招くことなく、上記地盤改良型アンカー工法を
適切に遂行可能な構成が容易に確保可能となる。
【0059】たとえば、二重管削孔の可能な削孔機とし
て、たとえば特開平06−221075号公報に開示のダブルヘ
ッダードリルによるボーリングマシン等も利用できる。
しかしながら、この公知の削孔機(ボーリングマシン)
は、ある一定以上の大きさを持った個別の移動手段を、
同一の基台上で直進移動させる構成であるため、移動手
段の移動範囲を十分に確保するには、基台の長大化、ひ
いては機械自体の大型化が避けられない。
【0060】これに対し、この発明の地盤改良兼用型削
孔機10は、単一のスライド体18に本体パイプ22、および
本体ロッド24の双方を配設した構成であるため、スライ
ドガイド20の全範囲が、本体パイプ、および本体ロッド
の移動範囲となる。つまり、この発明によれば、スライ
ドガイド20の長大化を招くことなく、本体パイプ22、本
体ロッド24双方の移動範囲が十分に長く確保できる。
【0061】従って、機械自体の小型化が、本体パイプ
22、および本体ロッド24の進退移動範囲の減少を伴うこ
となく容易にはかられる。
【0062】そして、スライド体18が単一であり、その
ための移動手段の構成も簡単化されるため、部品点数の
削減により、全体的な構成の簡素化も十分に可能とな
る。
【0063】更に、本体パイプ22、および本体ロッド24
が、単一のスライド体18のスライドによって一体的に進
退移動するため、ケーシングパイプ12、およびインナロ
ッド14の一体的な進退移動が適切、かつ容易に確保可能
となる。
【0064】また、この発明の削孔機10においては、本
体パイプの回転駆動手段34、および本体ロッドの回転駆
動手段40が同期して回転可能であるため、ケーシングパ
イプ12、インナロッド14の一体的な回転も容易に確保で
きる。
【0065】そして、この削孔機10においては、本体パ
イプ22に対する本体ロッド24の前限位置を、二重削孔管
16をその削孔形態に維持する削孔位置として予め規定、
設定しているため、操作の複雑化等を伴うことなく、こ
の削孔形態が容易に設定できるとともに、削孔作業の際
等におけるずれも、この構成によれば確実に防止できる
ことから、上記地盤改良アンカー工法におけるアンカー
孔の予備削孔、および地盤改良が確実、かつ容易に可能
となる。
【0066】つまり、この削孔機10によれば、この発明
の地盤改良型アンカー工法が適切に遂行可能であるにも
拘らず、構成の簡素化、および機械自体の小型化が十分
にはかられる。
【0067】ところで、一般的な削孔機によるアンカー
孔の予備削孔作業においては、つなげたケーシングパイ
プの本数と残尺等によってアンカー孔の削孔長を認識す
るとともに、地盤改良機による地盤改良作業等において
は、個別のポンプ手段毎に設けた専用の計測器による地
盤改良材の流量、圧力等の測定によって地盤改良状況を
把握したりしている。つまり、公知の削孔機、および地
盤改良機においては、これら施工状況の測定を人為的に
行っていたことから、作業に要する人員数が必然的に多
くなるばかりか、人的ミスによる作業性の低下をも招い
ている。
【0068】また、作業記録を残すためには、これら測
定結果をメモ等によって記録しなければならないため、
データ管理の煩雑化も、公知の削孔機、あるいは地盤改
良機においては避けられないものとなっている。
【0069】そこで、この発明の削孔機10においては、
アンカー孔52の削孔時、および地盤改良時に必要な所定
項目を対応する測定器(図示しない)によって随時測定
するとともに、この測定結果を、図9に示すような掘削
記録装置68によって適宜表示、記録可能としている。
【0070】この掘削記録装置68は、たとえば、各種計
測器70の集合体として形成され、この各計測器による計
測結果を、ディスプレイ72やプリンタ74に出力、表示、
および記録可能に構成されている。
【0071】掘削記録装置68による測定項目として、た
とえば、アンカー孔の深度、および削孔速度、あるいは
削孔水、地盤改良材、グラウト材の毎分当りの流量、圧
力、および総流量、更には日付、時間、施工ナンバー等
が例示できる。
【0072】なお、アンカー孔の深度、および削孔速度
の測定は、スライド体18のための移動手段に設けられた
オイルモータの回転回数や回転速度等の計測によって、
また、削孔水等の毎分当りの流量、圧力、および総流量
は、各ポンプ手段に設けた検出手段の監視等によって、
それぞれ行われる。
【0073】また、この掘削記録装置68は、通常、削孔
機10の各種操作を行うための操作手段を備えた操作盤
(図示しない)と一体的に、あるいはこの操作盤の操作
時に容易に認識可能な位置等において、削孔機の機械本
体26に対して設けられる(図1参照)。
【0074】このような掘削記録装置68を削孔機10に設
けることにより、操作者は、この掘削記録装置での測定
値の認識のもとで作業を行えば足りるため、人的ミスが
確実に減少されるとともに、作業人員の削減が確実には
かられる。
【0075】そして、この掘削記録装置68によって各種
項目の測定記録が残され、プリンタ74によって所定の記
録用紙76に記録し出力することができるため、作業日報
等にこの記録を添付すれば、作業データの伝達、保存が
的確に得られる。つまり、作業データのデータ管理が容
易になるとともに、作業データの明確化が、この掘削記
録装置68によれば確実、かつ容易に可能となる。
【0076】上述した実施の形態は、この発明を説明す
るためのものであり、この発明を何等限定するものでな
く、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたも
のも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0077】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る地盤改良
型アンカー工法によれば、アンカー孔の予備削孔に使用
した二重削孔管を、地盤改良にもそのままの形態で使用
するため、アンカー孔の予備削孔工程から地盤改良工程
への移行が、機械自体の入れ替えを伴うことなく行え
る。そして、作業工程毎での機械の入れ替えが不要とな
るため、機械の入れ替え時間の省略により、作業時間の
短縮化、ひいては施工能率の向上が確実にはかられる。
【0078】また、二重管削孔によってアンカー孔の予
備削孔を行うとともに、その際の二重削孔管の削孔形態
を、ケーシングパイプに対するインナロッドの突出形態
として規定しているため、削孔水の噴射により発生する
泥水等を、アンカー孔内に滞留させることなく直ちに排
出させることができる。従って、削孔水の使用に起因す
る地盤の乱れ等の更なる防止が確実、かつ容易に可能と
なる。
【0079】そして、この発明の地盤改良兼用型削孔機
によれば、単一のスライド体に本体パイプ、および本体
ロッドの双方を配設した構成であるため、スライドガイ
ドの長大化を招くことなく、本体パイプ、本体ロッド双
方の移動範囲の拡大化が十分にはかられる。
【0080】従って、機械自体の小型化が、本体パイ
プ、本体ロッドの進退移動範囲の減少を伴うことなく容
易にはかられる。
【0081】そして、スライド体が単一であり、そのた
めの移動手段の構成も簡単化されるため、部品点数の削
減により、全体的な構成の簡素化も十分に可能となる。
【0082】更に、本体パイプ、および本体ロッドが、
単一のスライド体のスライドによって一体的に進退移動
するため、ケーシングパイプ、およびインナロッドの一
体的な進退移動が適切、かつ容易に確保可能となる。
【0083】また、この発明においては、本体パイプの
回転駆動手段、および本体ロッドの回転駆動手段が同期
して回転可能であるため、ケーシングパイプ、インナロ
ッドの一体的な回転も容易に確保できる。
【0084】つまり、この発明の地盤改良兼用型削孔機
によれば、この発明の地盤改良型アンカー工法が適切に
遂行可能であるにも拘らず、構成の簡素化、および機械
自体の小型化が十分にはかられる。
【0085】そして、本体パイプに対する本体ロッドの
前限位置を、二重削孔管をその削孔形態に維持する削孔
位置として予め規定、設定すれば、操作の複雑化等を伴
うことなく、この削孔形態が容易に設定できるととも
に、削孔作業の際等におけるずれも、この構成によれば
確実に防止できることから、上記地盤改良アンカー工法
におけるアンカー孔の予備削孔、および地盤改良が一層
確実、かつ容易に可能となる。
【0086】また、この発明の地盤改良型削孔機は、ア
ンカー孔の削孔時、および地盤改良時に必要な所定項目
を対応する測定器によって随時測定するとともに、この
測定結果を、掘削記録装置によって適宜表示、記録可能
としている。
【0087】この構成によれば、操作者は、この掘削記
録装置での測定値の認識のもとで作業を行えば足りるた
め、人的ミスが確実に減少されるとともに、作業人員の
削減が確実にはかられる。
【0088】そして、この掘削記録装置によって各種項
目の測定記録が残され、プリンタによって所定の記録用
紙に記録し出力することができるため、作業日報等にこ
の記録を添付すれば、作業データの伝達、保存が的確に
得られる。つまり、作業データのデータ管理が容易にな
るとともに、作業データの明確化が、この掘削記録装置
によれば確実、かつ容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る地盤改良兼用型削孔機の概略側
面図である。
【図2】この発明に係る地盤改良型アンカー工法におけ
る予備削孔工程での概略工程図、およびそれに対応する
地盤改良兼用型削孔機の概略作動図である。
【図3】地盤改良型アンカー工法における予備削孔工程
での概略工程図、およびそれに対応する地盤改良兼用型
削孔機の概略作動図である。
【図4】二重削孔管の継ぎ足し前(取り外し後)、およ
び二重削孔管の継ぎ足し状態での地盤改良兼用型削孔機
の各概略作動図である。
【図5】地盤改良型アンカー工法における地盤改良工程
での各概略工程図である。
【図6】インナロッドの引き抜き時を示す、地盤改良兼
用型削孔機の各概略作動図である。
【図7】地盤改良型アンカー工法における地盤改良工程
での概略工程図、およびアンカー体造成工程での概略工
程図である。
【図8】地盤改良型アンカー工法におけるアンカー体造
成工程での各概略工程図である。
【図9】掘削記録装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 地盤改良兼用型掘削機 12 ケーシングパイプ 14 インナロッド 16 二重削孔管 18 スライド体 20 スライドガイド 22 本体パイプ 25 本体ロッド 32,38 ウォータスイベル 34,40 回転駆動機構 42 進退駆動装置 43 支持手段 44 把持手段 68 掘削記録装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧田 安樹 東京都千代田区神田神保町1丁目44番地 構造工事株式会社内 (72)発明者 新井 庸夫 東京都千代田区神田神保町1丁目44番地 構造工事株式会社内 Fターム(参考) 2D040 AB01 AB03 AC05 BA01 BC01 CA01 CB03 DA00 DA01 DA19 DC00 2D041 GA03 GC07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部周面に設けられたノズルをケーシ
    ングパイプ先端の削孔具より突出させたケーシングパイ
    プに対するインナロッドの突出形態を、二重削孔管での
    削孔形態として進退方向で固定的に維持し、 削孔水を、前記インナロッドのノズルから所定圧で噴射
    させ、この削孔水の所定圧噴射を伴う、削孔形態での前
    記二重削孔管の一体的な回転、および一体的な前進によ
    って、アンカー孔をその予定深度まで一旦削孔するとと
    もに、所定の地盤改良材を、削孔水に代えて削孔水の噴
    射圧以上の高圧噴射のもとで、インナロッドのノズルか
    ら噴射させ、この地盤改良材の高圧噴射を伴う、削孔形
    態での削孔管の一体的な回転、およびアンカー孔底部か
    ら所定位置までの一体的な後退によって、この後退範囲
    に地盤改良を施し、 地盤改良域の後端位置でケーシングパイプを保持し、イ
    ンナロッドのみをその後退のもとで回収した後、前記地
    盤改良材の硬化前に、ケーシングパイプを、その内部へ
    のグラウト材の圧送を伴ってアンカー孔底部まで再度前
    進させるとともに、ケーシングパイプ先端部まで挿入し
    たグラウトホースによるグラウト材の更なる加圧注入の
    後、このケーシングパイプ内にアンカーテンドンを挿
    入、配置し、ケーシングパイプをその後退のもとで回収
    した後、アンカーテンドンを緊張、定着する地盤改良型
    アンカー工法。
  2. 【請求項2】 ケーシングパイプとインナロッドとの組
    み合わせからなる二重削孔管を使用した二重管削孔の可
    能な地盤改良兼用型削孔機であり、 直線状に延びたスライドガイドと;所定の移動手段によ
    り、前記スライドガイドに沿ってスライドされる単一の
    スライド体と;ケーシングパイプの後端をその先端の連
    結具により連結、保持可能とする略パイプ形状体とし
    て、ウォータスイベルをその一部に備えて組立形成さ
    れ、対応する回転駆動手段のもとで回転可能に、前記ス
    ライド体に配設された本体パイプと;インナロッドを内
    挿、貫通可能、かつ先端の把持具により把持可能とする
    中空の略ロッド形状体として、ウォータスイベルをその
    後端部に備えて組立形成され、対応する回転駆動手段に
    よって、前記本体パイプと一体的に回転されるととも
    に、貫通した本体パイプに対する進退移動を可能に、所
    定の進退駆動手段を介してスライド体に支持された本体
    ロッドと;ケーシングパイプを回転自在、かつ進退自在
    に支持可能であることに加えて、進退移動を不能とする
    把持をも可能に形成されて、スライドガイドの前端部に
    配設されたケーシングパイプ用の支持手段と;インナロ
    ッドを進退移動不能に把持可能に形成されて、スライド
    ガイドの前端部で前記支持手段の後方位置に配設された
    インナロッド用の把持手段と;を具備し、二重削孔管
    を、単一のスライド体によって一体的に進退移動可能、
    かつ回転駆動手段の同期した駆動のもとで一体的に回転
    可能とし、また、進退駆動手段による本体ロッドのみの
    進退移動のもとで、ケーシングパイプに対するインナロ
    ッドのみの後退を確保可能とするとともに、 アンカー孔の削孔時、および地盤改良時に必要な所定項
    目を対応する測定器によって随時測定するとともに、こ
    の測定結果を、掘削記録装置によって適宜表示、記録可
    能とした地盤改良兼用型削孔機。
  3. 【請求項3】 本体パイプに対する本体ロッドの進退前
    限位置において、二重削孔管をその削孔形態に設定、保
    持可能とした請求項2記載の地盤改良兼用型削孔機。
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