JP2001134623A - 仮設材配置図面作成装置及び記録媒体 - Google Patents

仮設材配置図面作成装置及び記録媒体

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JP2001134623A
JP2001134623A JP31253499A JP31253499A JP2001134623A JP 2001134623 A JP2001134623 A JP 2001134623A JP 31253499 A JP31253499 A JP 31253499A JP 31253499 A JP31253499 A JP 31253499A JP 2001134623 A JP2001134623 A JP 2001134623A
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wall
scaffold
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Michinari Yoshimi
道成 吉見
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DAISAN CHUBU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最低離れ寸法が有効敷地寸法よりも長い場合
に、張り出しブラケットを用いた仮設足場用図面を自動
で作成できる仮設材配置図面作成装置及び記録媒体を提
供する。 【解決手段】 各種入力設定データに基づき、建物の各
外壁ごとに最低離れ寸法及び有効敷地寸法を算出する
(S101)。最低離れ寸法が有効敷地寸法以下である
か否かを判断する(S102)。最低離れ寸法が有効敷
地寸法を超えるときは張出処理を実行する(S10
3)。張出処理では、最低離れ寸法を確保できる位置に
外枠支柱を配置し、かつ外枠支柱を張り出しブラケット
を介して外側に張り出した状態に支持する基準支柱を有
効敷地寸法の範囲内に位置させることができる基準支柱
の配置位置を計算する。この際、基準支柱に支持される
複数の踏板を建物の外壁に沿う方向に間断なく接続でき
るように、建物の対向する両壁から支柱までの離れ距離
を考慮して支柱位置を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仮設材配置図面作
成装置及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、仮設足場用図面を作成するもの
が、特開平2−32476号公報、特開平6−3329
89号公報、特開平9−114872号公報等に開示さ
れている。これらは、いずれも高層ビル等の比較的大き
な建物に対する仮設足場用図面を作成するものであり、
建物形状に合わせて支柱又は踏板を配置して足場図面の
作成を行うものである。これら従来技術は、通常の家屋
の足場図面を作成するものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】足場図面作成の対象が
家屋の場合、軒や樋が外壁より外側へ突出しているの
で、軒や樋のさらに外側に足場の支柱を置く必要がある
が、敷地が狭い場合は支柱が敷地外に出てしまうことが
ある。また、建物が建設される敷地には、コンクリート
ブロック、樹木、石垣などの障害物が存在することもあ
り、これら障害物を避けて仮設足場を配置しなければな
らない。このような場合、張り出しブラケットを用いる
ことによって、下段支柱を敷地内に配置した状態で上段
支柱を外側へ張り出させて仮設足場を組立てる。
【0004】このとき、上段支柱は軒や樋を避けられる
ように、建物の外壁との最低離れ寸法を確保した位置に
配置されなければならない。また下段支柱は、支柱が最
大限配置可能な有効敷地寸法の範囲内に配置されなけれ
ばならない。ところが張り出しブラケットを用いた足場
図面の作成は従来のソフトウェアや装置では自動では作
図できず、この図面作成は手計算でおこなっていた。し
かし、これでは熟練を要し、図面作成に時間と手間がか
かるという問題があった。
【0005】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、最低離れ寸法が有効敷地寸法
よりも長い場合に、張り出しブラケットを用いた仮設足
場用図面を自動で作成できる仮設材配置図面作成装置及
び記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、建物の外壁に沿って
足場を組むために連結材又は当該連結材を支持する支柱
の配置設計図面を作成するために使用されるものであっ
て、前記建物の外壁からの支柱の最低離れ寸法が、前記
支柱を該建物の敷地内に最大限配置可能な有効敷地寸法
よりも長いか否かを判断する判断手順と、前記判断手順
の判断結果に基づいて前記最低離れ寸法が前記有効敷地
寸法よりも長い場合に、前記最低離れ寸法を満たす位置
に上段の支柱を配置し得るように、当該上段の支柱を張
出部材を介して外側へ張り出す状態に支持する下段の支
柱の位置が有効敷地寸法内の範囲に決まるように支柱位
置を求める支柱位置算出手順とを有するコンピュータ読
み取り可能なプログラムを記録したことを要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記支柱位置算出手順は、長さの異
なる複数種の連結材のうち前記建物の外壁から最低離れ
距離を隔てて当該建物の周囲に最も近接して配置し得る
組合わせとして選んだ複数の前記連結材が間断なく隣接
して配置されるように支柱の配置位置を設定することを
要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記支柱位置算出手順
は、張出長さの異なる複数種の張出部材の中から、前記
最低離れ寸法と前記有効敷地寸法との差に応じた張出長
さの張出部材を選択し、その選択した張出部材を介して
接続されるように前記上下段の各支柱の配置位置を求め
ることを要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のうちいずれか一項に記載の前記記録媒体に記録
されたプログラムを読み取る読取手段又は該プログラム
を記憶する記憶手段を備え、前記判断手順及び前記支柱
位置算出手順のうち少なくとも一方の手順における演算
に使用するデータを入力するための入力手段と、前記読
取手段を通じて前記記録媒体から読み出した、又は前記
記憶手段から読み出した前記プログラムを実行する制御
手段と、前記制御手段が前記プログラムを実行して得ら
れた演算結果に基づく仮設材配置図面を表示する表示手
段とを備えたことを要旨とする。
【0010】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
判断手順は最低離れ寸法が有効敷地寸法よりも長いか否
かを判断する。支柱位置算出手順は前記判断手順の判断
結果に基づいて、最低離れ寸法が有効敷地寸法よりも長
い場合には、張出部材を介して上段の支柱が最低離れ寸
法を確保した状態で、下段の支柱が敷地の範囲内に収ま
るように支柱配置位置を求める。その結果、最低離れ寸
法が有効敷地寸法よりも長くても、張出部材を用いた仮
設材配置図面が自動で作成される。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加え、支柱位置算出手順では、予
め設定された長さの異なる複数種の連結材のうち、建物
の外壁からの最低離れ距離を隔てた状態で、その連結材
が間断なく配置されるように支柱位置が設定される。そ
のため、最も最適な連結材の組合わせが自動で求められ
る。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加え、最低離れ寸法
と有効敷地寸法との差に応じた長さの張出部材を選択す
る。そのため、最低離れ寸法が確保される最も最適な張
り出し長さの張出部材が自動で求められる。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、読取手段
は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の記
録媒体に記録されたプログラムを読み取る。また、記憶
手段は記録媒体に記録されたものと同じプログラムを記
憶する。制御手段は入力手段によって入力された設定デ
ータを基にプログラムを実行して仮設材配置図面を作成
し、この図面を表示手段に表示する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した仮設材
配置図面作成装置の一実施形態を図1〜図18に従って
説明する。
【0015】図7に示すように、仮設材配置図面作成装
置11は、パソコン本体12、表示手段としてのディス
プレイ13、入力手段としてのキーボード14及びマウ
ス15、読取手段としての読取装置16、プリンタ17
等を備えている。パソコン本体12には、制御手段とし
てのCPU18、記憶手段としてのメモリ19が内蔵さ
れている。読取装置16には記録媒体としてのCD−R
OM20がセットされる。CD−ROM20には所定の
制御プログラムが記憶されている。CPU18は、CD
−ROMから読み取ったプログラムデータを実行する。
プログラムデータを実行する上で必要なデータ等は、メ
モリ19に一時記憶される。プリンタ17は作成した仮
設材配置図面を印刷する。
【0016】本実施形態では仮設材は仮設足場であり、
この仮設足場は一側足場とする。また、使用される連結
材としての踏板の長さ(ピッチ)は例えば1800,1
200,900,600(mm)が予め設定されている。
図10に示すように、仮設足場配置図面39は建物21
を上方から見た外形図26の外壁22に沿って作図され
るものである。
【0017】そして図4に示すように、屋根21aの先
端と外壁22との間の最低離れ寸法Xを確保した支柱位
置が敷地内に収まらないとき、或いはコンクリートブロ
ック25(他には樹木、石垣など)の障害物が支柱の配
置を邪魔をするとき、張出部材としての張り出しブラケ
ット36を用いることにより、図10の左側に示すよう
な張り出しブラケット36を用いた足場図面が作図され
る(図10の左側を参照)。この場合、図4に示すよう
に、張り出しブラケット36を介して上部に組付けられ
る上段の支柱としての外枠支柱23aは、張り出しブラ
ケット36の下部に位置する下段の支柱としての基準支
柱23bによって支持されている。外枠支柱23aは最
低離れ寸法Xを確保した状態で屋根21aの先端を避け
るように外側に張り出して位置し、基準支柱23bは敷
地内に配置されている。張り出しブラケット36を使用
したときは、基準支柱23bに踏板37が組付けられ
る。なお、踏板37は基準支柱23bに組付けられるの
ではなく、外枠支柱23aに組付けられてもよい。
【0018】CD−ROM20に記憶された制御プログ
ラムは、各支柱23a,23bの配置位置を決めるため
のプログラムである。このプログラムでは図10に示す
ように、建物21の外壁22から最低離れ寸法を隔てた
状態で踏板37を建物21の外周に沿って間断なく繋が
るように配置する。このため、建物21の周囲に建物形
状に合わせて支柱が位置する図9に示す足場配置外形基
準線38の一辺、即ち足場配置基準線を、複数の踏板3
7を組み合わせたとき隙間なく配置可能となる長さに求
める必要がある。従って足場配置外形基準線38の対向
する二辺の位置を決めるため、図11〜図18に示すよ
うに、建物21の対向する両壁からの踏板37の離れ距
離を調整する処理を行う。
【0019】張り出しブラケット36を使用して支柱2
3a,23bを組立てるか否かの判断は、図4に示す最
低離れ寸法Xと有効敷地寸法Yとを比較して行う。同図
に示すように、最低離れ寸法Xとは建物21の外壁22
から外枠支柱23aの軸心までの長さであり、有効敷地
寸法Yとは建物21の外壁22と障害物(図4ではコン
クリートブロック25)との間の長さからジャッキベー
ス24の半径rを差し引いた長さである。なお、障害物
がない場合、有効敷地寸法Yは、建物21の外壁22と
敷地境界線との間の長さからジャッキベース24の半径
rを差し引いた長さとなる。
【0020】次に最低離れ寸法X及び有効敷地寸法Yの
算出時に使用される各種設定データについて説明する。
仮設材配置処理を行う前に、予め建物21の図面を用意
するが、建物21のCADデータがあるものに関しては
CADデータを読み込むなどして、図8に示すような建
物21を上方から見た外形図(平面図)26を作図す
る。この外形図26の例では、には外壁線27aと屋根
線27bが描かれ、左側にはコンクリートブロック25
も表示されている。
【0021】まず最低離れ寸法Xと有効敷地寸法Yとを
求めるための必要な各種設定データを入力する。作業者
は、外形図26の外壁線27aの端点(図8に示すX
印)を例えばマウス15で順にクリックするなどして、
各外壁線分28〜31を指定する。この指定が終了後、
各外壁線分28〜31ごとに図5及び図6に示す入力画
面13b,13cを表示させ、各種設定データを入力す
る。設定データには、建物形状、支柱データ、敷地情報
がある。
【0022】図5に示すように、建物形状の設定項目に
は、例えば建物21の妻側を選択した場合、「軒の
出」、「樋の出」、「通芯からの外壁の厚み」の設定項
目があり、図4に示す軒の出32の幅L1、樋の出33
の幅L2、通芯34からの外壁22の厚みL3のデータ
をそれぞれ入力する。また図示はしないが、ケタ側で
は、「バルコニー」、「出窓」、「平屋根」などの設定
項目がある。支柱データの設定項目には、「支柱との隙
間」、「支柱の半径」があり、屋根の先端(樋を含む)
から支柱までの隙間L4、支柱の半径L5のデータを入
力する。図4のように張り出しブラケット36を使用し
ているときは、外枠支柱23aとの隙間L4、外枠支柱
23aの半径L5のデータをそれぞれ入力する。
【0023】また図6に示すように、敷地情報の設定項
目には、「敷地寸法」、「敷地境界から障害物までの長
さ」があり、図4に示す敷地寸法L6、敷地境界から障
害物(この例ではコンクリートブロック25)の内壁ま
での長さL7のデータを入力する。敷地寸法L6は通芯
35と敷地境界Zとの間の距離である。
【0024】入力画面13b,13cで各外壁線分ごと
に各種設定データを入力した後、「計算実行」を選択操
作するとCPU18は図1〜図3のフローチャートで示
されたプログラムを実行する。以下、仮設足場配置図面
を作成するときに実行される処理を図1〜図3のフロー
チャートに従って説明する。
【0025】まずステップ(以下、単にSと記す)10
1において、各外壁線分28〜31ごとに入力された設
定データに基づき、各線分に対して最低離れ寸法X及び
有効敷地寸法Yを算出する。この算出時には、図4に示
す設定データL1〜L7を用いて、CPU18が最低離
れ寸法X及び有効敷地寸法Yを計算する。まず次式によ
って、建物21の外壁からの突出部分(この場合は、外
壁から樋の出の先端までの部分)の長さXoを算出す
る。
【0026】L1−L3+L2=Xo 次に、次式によって最低離れ寸法Xを算出する。 Xo+L4+L5=X そしてCPU18は次式によって、敷地内に支柱を配置
できる有効敷地寸法Yを算出する。
【0027】L6−L3−L7−r=Y これら最低離れ寸法X及び有効敷地寸法Yは、各外壁線
分28〜31ごとにそれぞれ算出される。壁から最低離
れ寸法Xの位置に最低離れ線p1,p2が決まり、壁か
ら有効敷地寸法Yの位置に有効敷地線g1,g2が決ま
る(図11を参照)。
【0028】次にS102以降の処理についての基本的
な考え方を説明する。図11〜図18に示すように、長
さの異なる複数種の踏板から選んだ複数枚の踏板を隙間
なく並べるためには、平行に対向する2本の足場配置基
準線(地面に立てられる支柱(張出ブラケット使用時は
下段の支柱)が配置される線分)(図11では破線)の
間の距離Hを、「300」の自然数倍の長さとする必要
がある(本例では、踏板長さが1800,1200,9
00,600であるため)。そして、2本の足場配置基
準線間の距離Hを「300」の自然数倍の長さとなる足
場配置基準線の寸法(壁1,2からの離れ寸法)を求め
るため、2本のうち少なくとも一方の足場配置基準線を
最低離れ線p1,p2より外側の範囲で、あるいは有効
敷地線g1,g2より内側の範囲で位置調整する。
【0029】このとき足場配置基準線を位置調整できる
範囲は、最低離れ寸法と有効敷地寸法との大小関係によ
り決まる。最低離れ寸法が有効敷地寸法より大きいとき
は張出ブラケットを使用して下段の支柱を有効敷地線内
に収める必要があるため、足場配置基準線の寸法を有効
敷地寸法そのものとするか、有効敷地寸法より小さな値
の範囲で寸法調整する。
【0030】本実施形態では、各壁1,2における最低
離れ寸法と有効敷地寸法の大小関係の組合せの違いによ
り後述する3つのパターンに分けている。そして、3つ
のパターンごとに位置調整すべき足場配置基準線の指定
と、その指定された足場配置基準線の位置調整の仕方
(寸法の決め方)を予め設定している。
【0031】各パターンを説明するに当たり、図11に
示すように建物21の外壁線分1,2(壁1,2)から
の最低離れ寸法をそれぞれA,B、壁1,2からの有効
敷地寸法をそれぞれC,D、壁1,2間の距離をEとお
く。また壁1,2のそれぞれに対応する足場配置基準線
の寸法をAo ,Bo とおく。なお、図11〜図18にお
いて最低離れ線は実線、有効敷地線は一点鎖線、足場配
置基準線は破線でそれぞれ示されている。
【0032】3つのパターンには次のものがある。 パターン1: 壁1,2の一方のみで最低離れ寸法
A(またはB)が有効敷地寸法C(またはD)より大き
い場合。つまりA>C、またはB>Dの場合(図12〜
図14)である。この場合、A>CかつB≦DまたはA
≦CかつB>Dが成立する壁側で張出ブラケットが必要
になる。張出ブラケットが必要となる壁側の足場配置基
準線は下段の支柱の配置線となり、足場配置基準線の寸
法を有効敷地寸法と等しく設定することとし、A>Cの
ときはAo =C、B>DのときはBo =Dとする。そし
て張出ブラケットが必要となる側と反対側の壁側では足
場配置基準線を最低離れ線より外側の範囲で位置調整す
ることとし、距離Hが「300」の自然数倍の長さとな
るような補正値(寸法調整値)を最低離れ寸法に加えた
寸法を外壁から足場配置基準線までの離れ寸法(以下、
単に足場配置基準線の寸法という)とする。 パターン2: 壁1,2の両側で最低離れ寸法A,
Bが有効敷地寸法C,Dより大きい場合。つまりA>C
かつB>Dの場合(図15)である。この場合、張出ブ
ラケットは壁1,2の両側で必要になる。下段の支柱が
配置される壁1,2毎の2本の足場配置基準線を有効敷
地線より内側の範囲で位置調整し、距離Hが「300」
の自然数倍の長さとなるような補正値の例えば2分の1
づつを両側の有効敷地寸法から差し引いた寸法を各足場
配置基準線の寸法とする。 パターン3: 壁1,2の両側で最低離れ寸法A,
Bが有効敷地寸法C,Dより小さい場合。つまりA<C
かつB<Dの場合(図11、図16〜図18)である。
この場合、張出ブラケットは原則として壁1,2共に不
要である。2本の足場配置基準線は壁1,2毎の最低離
れ線p1,p2より外側の範囲で位置調整し、本例では
距離Hが「300」の自然数倍の長さとなるような補正
値の1/2ずつを、壁1,2毎の最低離れ寸法に加えた
寸法を各足場配置基準線の寸法とする。
【0033】パターン1とパターン3においては、少な
くとも一方の壁で最低離れ寸法に補正値を加えた寸法位
置に、位置調整した足場配置基準線が有効敷地寸法内に
収まらないケースが生じる。そのため、足場配置基準線
が有効敷地寸法内に収まっているか否かを調べ、有効敷
地寸法内に収まっていない場合は、位置調整方法を変え
て足場配置基準線の寸法を再計算するようにしている。
【0034】このような再計算が必要となるケースを含
め、パターン1にはケース1(図12),ケース2(図
13),ケース3(図14)の3種類がある。 (i) 図12のケース1は、パターン1に適用された計
算方法により求めた足場配置基準線が有効敷地線の範囲
内に収まる場合である(Ao ≦CかつBo ≦D)。 (ii) 図13のケース2は、(i)と異なり、足場配置基
準線が有効敷地線の範囲外となる場合である(Ao >C
またはBo >D)。この場合は、足場配置基準線寸法の
再計算が必要で、先に位置調整した側の足場配置基準線
の寸法に最低離れ寸法を設定してこれを固定とし、反対
側(張出ブラケット側)の足場配置基準線を有効敷地線
より内側の範囲で位置調整する。 (iii)図14のケース3は、(ii)の再計算の結果、張出
ブラケット側の足場配置基準線が壁に接近し過ぎる場合
である。この場合はさらに再計算が必要で、壁に接近し
過ぎた側の足場配置基準線の寸法に最低離れ寸法を設定
してこれを固定とし、反対側の足場配置基準線を最低離
れ線より内側の範囲で位置調整する。
【0035】またパターン3には再計算が必要となるケ
ースを含め、ケース1(図16),ケース2(図1
7),ケース3(図18)の3種類がある。 (i) 図16のケース1は、パターン3に適用された計
算方法により求めた足場配置基準線が有効敷地線の範囲
内に収まる場合である(Ao≦CかつBo≦D)。 (ii) 図17のケース2は、(i)と異なり、足場配置基
準線が有効敷地線の範囲外となる場合である(Ao >C
またはBo >D)。この場合は、再計算が必要で、一方
の足場配置基準線の寸法を最低離れ寸法に等しく設定し
てこれを固定とし、他方の足場配置基準線のみを距離H
が「300」の自然数倍の長さとなるように、最低離れ
線より外側の範囲で位置調整する。 (iii)図18のケース3は、(ii)の再計算にもかかわら
ず一方の壁側で依然として足場配置基準線が有効敷地線
の範囲外となる場合である(Ao >CまたはBo>
D)。この場合は、足場配置基準線が有効敷地線の範囲
外となった壁側で張出ブラケットを使用することとし、
下段の支柱が配置される足場配置基準線を最低離れ線よ
り内側の範囲で位置調整する。
【0036】以下、上記の考え方が採用されたS102
以降の処理を説明する。なお、S102以降の処理で
は、全ての足場配置基準線を決めるが、2組の足場配置
基準線の決め方は基本的に同じであるので、一方の組
(壁1,2)についてのみ説明する。
【0037】S102において、壁の両側で最低離れ寸
法が有効敷地寸法の範囲内であるか否かを判断する。壁
の両側で最低離れ寸法が有効敷地寸法の範囲内でない、
即ちA≦CかつB≦Dの条件が不成立であると判断する
と、S103において張出処理を実行する。このとき、
両側の壁のうち少なくとも一方において最低離れ寸法が
有効敷地寸法よりも長くなっているパターン1,2の場
合は、S103の処理に進む。
【0038】S103の張出処理では図2にフローチャ
ートで示す張出処理ルーチンが実行される。次にこの張
出処理ルーチンについて図2のフローチャートに従って
図12〜図14の図面を用いて説明する。なお、S10
2が判断手順に相当し、S103の張出処理(図2のフ
ローチャート)が支柱位置算出手順に相当する。
【0039】まず図2のS201において、両側の壁で
ともに最低離れ寸法が有効敷地寸法の範囲外、即ちA>
CかつB>Cの条件が成立している(つまりパターン2
である)か否かを判断する。A>CかつB>Cの条件が
不成立となるパターン1のときはS202に移行し、こ
の条件が成立するパターン2のときはS212に移行す
る。S202〜S204及びS207〜S210の処理
がパターン1に対する処理であり、S212,S213
の処理がパターン2に対する処理である。
【0040】<パターン1:ケース1,2,3>以下、
パターン1について説明する。S202において寸法調
整値F1を算出する。このとき、壁1、2のどちらかで
最低離れ寸法が有効敷地寸法よりも長く、張り出しブラ
ケット36を用いて支柱組立てを行う必要がでてくる。
ここでは図12に示すように、壁1側において最低離れ
寸法Aが有効敷地寸法Cよりも長い場合を例とし、最低
離れ寸法Bに寸法調整値F1が加えられる場合について
説明する。寸法調整値F1は以下の関係式から算出され
る。
【0041】H=C+E+B+F1=300G (但
し、Gは自然数) 次にS203において、最低離れ寸法が有効敷地寸法よ
りも短い側(図12では壁2側)で、最低離れ寸法に寸
法調整値F1を加えた値が有効敷地寸法の範囲内か否か
を判断する。そしてS203で範囲内、即ちB+F1≦
Dが成立すると、S204において寸法調整値F1に基
づき、壁からの足場配置基準線の離れ距離を算出する。
この場合、図12に示すように、壁1側の足場配置基準
線Laは壁1から有効敷地寸法Cだけ離れた位置に設定
され、壁2側の足場配置基準線Lbは壁2からの最低離
れ寸法Bに寸法調整値F1を加えた位置に設定される。
即ち、壁1と足場配置基準線Laとの離れ距離Ao 、壁
2と足場配置基準線Lbとの離れ距離Bo は以下のよう
になる。
【0042】Ao =C Bo =B+F1 壁1側の足場配置基準線Laは張り出しブラケット36
を支持する下段の支柱の配置線として求まり、壁2側の
足場配置基準線Lbは通常の支柱23の配置線として求
まる。
【0043】そしてS205において使用する張り出し
ブラケット36を設定する。張り出しブラケット36
は、最低離れ寸法と足場配置基準線寸法(図12の例で
はA−Ao )との差に応じた張出長さのものが以下の関
係式から決められる。
【0044】A−Ao ≦200のとき 200張り出し
ブラケット、200<A−Ao ≦400のとき 400
張り出しブラケット、400<A−Ao ≦600のとき
600張り出しブラケットであり、600<A−Ao
のとき 張り出しブラケットは個別設定され
る。
【0045】なお、ここでは壁1側で使用される張り出
しブラケットを決めるときを例とした。そしてS206
において、離れ距離Ao ,Bo に応じた踏板37を設定
する。踏板37は以下の関係式から決められる。
【0046】壁1側に配置される踏板37は、750≦
Ao のとき 600幅踏板、550≦Ao <7
50のとき 400幅踏板、Ao <550のとき セン
ター踏板が使用される。
【0047】壁2側に配置される踏板37は、750≦
Bo のとき 600幅踏板、550≦Bo <7
50のとき 400幅踏板、Bo <550のとき セン
ター踏板が使用される。
【0048】<パターン1:ケース2,3>またS20
3で最低離れ寸法に寸法調整値F1を加えた値が有効敷
地寸法の範囲外、即ちB+F1>Dが成立するとき、足
場配置基準線を設定し直すために、S207において寸
法調整値Faを再度算出する。この寸法調整値Faは以
下の関係式から算出される。
【0049】H=C−Fa+E+B=300(G−1) 次にS208において寸法調整値Faに基づき、壁から
の足場配置基準線の離れ距離を算出する。この場合、図
13に示すように、壁1側の足場配置基準線Laは壁1
からの有効敷地寸法Cから寸法調整値Faを引いた位置
に設定され、壁2側の足場配置基準線Lbは壁2からの
最低離れ寸法Bだけ離れた位置に設定される。即ち、壁
1と足場配置基準線Laとの離れ距離Ao 、壁2と足場
配置基準線Lbとの離れ距離Bo は以下のようになる。
【0050】Ao =C−Fa Bo =B そしてS209において有効敷地寸法から寸法調整値F
aを引いた値(図13ではC−Fa)が最低確保距離以
上か否かを判断する。最低確保距離を300としてC−
Fa≧300が成立するとき、壁1側では張り出しブラ
ケットを使用して支柱組立てを行い、壁2側では通常の
支柱を組立てるように判断される。そしてS205にて
壁1側に配置される張り出しブラケットの長さを設定
し、S206にてAo Bo に応じた幅の踏板37を設定
する。
【0051】<パターン1:ケース3>またS209で
C−Fa<300が成立するときは、壁1側で基準支柱
23b(図4に示す)が建物21の外壁22に近づきす
ぎるため、壁の両側で張り出しブラケットを使用して支
柱を組立てるように判断される。そしてS210におい
て寸法調整値Faに基づき、壁からの足場配置基準線の
離れ距離を再度算出する。この場合、図14に示すよう
に、壁1側の足場配置基準線Laは壁1から有効敷地寸
法Cだけ離れた位置に設定され、壁2側の足場配置基準
線Lbは壁2からの最低離れ寸法Bから寸法調整値Fa
を引いた位置に設定される。即ち、壁1と足場配置基準
線Laとの離れ距離Ao 、壁2と足場配置基準線Lbと
の離れ距離Bo は以下のようになる。
【0052】Ao =C Bo =B−Fa そしてS211において両側で使用する張り出しブラケ
ット36を設定する。張り出しブラケット36は以下の
ような組合わせとなる。
【0053】壁1側では、A−Ao ≦200のとき 2
00張り出しブラケット、200<A−Ao ≦400の
とき 400張り出しブラケット、400<A−Ao ≦
600のとき 600張り出しブラケットが使用され、
600<A−Ao のとき 張り出しブラケット
は個別設定される。
【0054】また、壁2側では、B−Bo ≦200のと
き 200張り出しブラケット、200<B−Bo ≦4
00のとき 400張り出しブラケット、400<B−
Bo ≦600のとき 600張り出しブラケットが使用
され、600<B−Bo のとき 張り出しブラ
ケットは個別設定される。
【0055】そしてS206にて寸法調整値Faに基づ
き算出された離れ距離Ao ,Bo に応じて踏板37を設
定する。以上の張出処理は、壁1側の最低離れ寸法Aが
有効敷地寸法Cよりも長くなったときの処理を説明した
が、壁2側の最低離れ寸法Bが有効敷地寸法Dよりも長
くなった場合も同様の手順で実行される。
【0056】<パターン2>S201で両側の壁で、と
もに最低離れ寸法が有効敷地寸法の範囲外、即ちA>C
かつB>Dが成立していると判断されたパターン2のと
き、S212に移行し、両側で張り出しブラケットを使
用する処理を実行する。
【0057】以下、パターン2について説明する。S2
12において寸法調整値F2を算出する。S201でA
>CかつB>Dが成立しているとき、図15に示すよう
に、壁1、2の両側で最低離れ寸法A,Bが有効敷地寸
法C,Dよりも長くなっており、壁1、2の両側で張り
出しブラケット36を用いて支柱23を組立てる必要が
でてくる。そして寸法調整値F2は以下のように算出さ
れる。
【0058】H=C+D+E−F2=300G 次にS213において寸法調整値F2に基づき、壁から
の足場配置基準線の離れ距離を算出する。この場合、図
15に示すように、壁1側の足場配置基準線Laは壁1
からの有効敷地寸法Cから寸法調整値F2/2を引いた
位置に設定され、壁2側の足場配置基準線Lbは壁2か
らの最低離れ寸法Dから寸法調整値F2/2を引いた位
置に位置に設定される。即ち、壁1と足場配置基準線L
aとの離れ距離Ao 、壁2と足場配置基準線Lbとの離
れ距離Bo は以下のようになる。
【0059】Ao =C−F2/2 Bo =D−F2/2 そしてS211で両側の壁で使用する張り出しブラケッ
ト36を設定する。
【0060】またS102で両側の最低離れ寸法が有効
敷地寸法の範囲内、即ちA≦CかつB≦Dが成立するパ
ターン3であるときは、S106に移行する。S106
〜S109の処理がパターン3に対する処理である。
【0061】<パターン3:ケース1,2,3>以下、
パターン3について説明する。まずS106において寸
法調整値F3を算出する。S102でA≦CかつB≦D
が成立しているとき、図16に示すように、壁1,2の
両側で最低離れ寸法A,Bが有効敷地寸法C,Dよりも
短くなっている。そして寸法調整値F3は以下の関係式
から算出される。
【0062】H=A+E+B+F3=300G 次にS107において寸法調整値F3/2を加えた最低
離れ寸法が、両側の壁で有効敷地寸法の範囲内、即ちA
+F3/2≦C,B+F3/2≦Dが成立しているか否
かを判断する。S107でA+F3/2≦C,B+F3
/2≦Dが成立しているならば、寸法調整値を加えても
最低離れ寸法は有効敷地寸法を超えないので、S108
において通常処理を実行する。通常処理とは、ただ単に
両側の最低離れ寸法A,Bにそれぞれ寸法調整値F3/
2を加えて両側の足場配置基準線の寸法を求める処理で
あり、壁1,2で張り出しブラケット36は用られな
い。
【0063】また、S107でA+F3/2≦C,B+
F3/2≦Dが不成立ならば、寸法調整値を加えると最
低離れ寸法が有効敷地寸法を超える場合であり、S10
9において調整処理を実行する。調整処理とは、寸法調
整値を加えた最低離れ寸法と有効敷地寸法とを比較し
て、張り出しブラケット36を使用しなくても支柱組立
てが行えるかどうかを判断し、寸法調整値を加えた最低
離れ寸法が有効敷地寸法を超える場合は、一方で通常の
支柱を用い、他方で張り出しブラケット36を用いた足
場図面を作図することである。
【0064】通常処理の場合、図16に示すように、壁
1側の足場配置基準線Laは壁1からの最低離れ寸法A
に寸法調整値F3/2を加えた位置に設定され、壁2側
の足場配置基準線Lbは壁2からの最低離れ寸法Bに寸
法調整値F3/2を加えた位置に設定される。即ち、壁
1と足場配置基準線Laとの離れ距離Ao 、壁2と足場
配置基準線Lbとの離れ距離Bo は以下のようになる。
【0065】Ao =A+F3/2 Bo =B+F3/2 そして使用する踏板37も離れ距離Ao ,Bo に応じて
設定する。設定される踏板37はS206と同様であ
る。
【0066】<パターン3:ケース2,3>S107で
A+F3/2≦C,B+F3/2≦Dが不成立であると
き、寸法調整値を加えた最低離れ寸法は有効敷地寸法を
超えるので、S109において調整処理を実行する。ま
ず図3のS301において、寸法調整値F3に基づき、
壁からの足場配置基準線の離れ距離を算出する。この場
合、図17に示すように、壁1側の足場配置基準線La
は壁1から有効敷地寸法Cだけ離れた位置に設定され、
壁2側の足場配置基準線Lbは壁2からの最低離れ寸法
Bに寸法調整値となるxを加えた位置に設定される。こ
のxは以下により求められる。まず、A+B+E+F3
の計算式から求まる基準線間距離Hは不変であるととも
に、基準線Laは壁1から有効敷地寸法Cだけ離れた位
置に固定される。従って、基準線Laを固定した後の基
準線間距離Hが、A+B+E+F3と同じ値となるため
次式によりxを算出する。
【0067】A+B+E+F3=C+E+B+x この式により、xがA+F3−Cと求まる。即ち、壁1
と足場配置基準線Laとの離れ距離Ao 、壁2と足場配
置基準線Lbとの離れ距離Bo は以下のようになる。
【0068】Ao =C Bo =A+B+F3−C そしてS302において、壁2側の足場配置基準線が有
効敷地寸法の範囲内、即ちA+B+F3−C≦Dが成立
するか否かを判断する。S302でA+B+F3−C≦
Dが成立するときは、S303において足場配置基準線
の一方が最低離れ寸法だけ離れた位置に設定され、他方
が寸法調整値F3を用いて算出された位置に設定され
る。即ち、S301で求めた離れ距離Ao ,Bo の位置
に足場配置基準線La,Lbは設定される。
【0069】そしてS304において、離れ距離Ao ,
Bo に応じた踏板37を設定する。踏板37は、S20
6で示す関係式と同様に決められる。 <パターン3:ケース3>またS302でA+B+F3
−C≦Dが不成立のときは、S301で再計算したにも
かかわらず、一方の壁側で依然として足場配置基準線の
離れ距離が有効敷地寸法を超える場合である。そのた
め、壁2側で張り出しブラケット36を使用して対処す
る。このとき、S305において、足場配置基準線の一
方が最低離れ寸法だけ離れた位置に設定され、他方が寸
法調整値F3から300を引いた値を用いて算出された
位置に設定される。即ち、壁1と足場配置基準線Laと
の離れ距離Ao 、壁2と足場配置基準線Lbとの離れ距
離Bo は以下のようになる。
【0070】Ao =C Bo =A+B+F3−C−300 このように再計算することで、互いに対向する足場配置
基準線間の距離Hは「300」の自然数倍を確保するこ
とになる。
【0071】そしてS306において壁2側で使用する
張り出しブラケット36を設定する。張り出しブラケッ
トは以下のような組合わせとなる。B−Bo ≦200の
とき 200張り出しブラケット、200<B−Bo ≦
400のとき 400張り出しブラケット、400<B
−Bo ≦600のとき 600張り出しブラケットが使
用され、600<B−Bo のとき 張り出しブ
ラケットは個別設定される。
【0072】そしてS304にて、S206で示す関係
式と同様に離れ距離Ao ,Bo に応じて踏板37を設定
する。以上の調整処理は、壁1側で最低離れ寸法Aに寸
法調整値F3を加えた値が、有効敷地寸法Cを超えたと
きの処理を説明したが、壁2側の最低離れ寸法Bに寸法
調整値F3を加えた値が、有効敷地寸法Dを超える場合
も同様の手順で実行される。なお、S102〜S109
(図2の張り出し処理ルーチン及び図3の調整処理ルー
チンを含む)の処理では、図11〜図18の手法により
建物21の各外壁ごとの全ての足場配置基準線の位置座
標が決まる。
【0073】図1のS103の張出処理、S108の通
常処理、S109の調整処理が終わると、S104にお
いて図9に示す足場配置外形基準線38の作成処理を実
行する。足場配置外形基準線38は、例えばディスプレ
イ上で外形基準線表示指令を実行すると表示画面13a
上に図9に示すように表示される。そしてS105にお
いて、張り出しブラケット36及び踏板37の割付処理
を実行する。この張り出しブラケッ36及び踏板37の
割付処理はディスプレイ上で割付処理指令を実行したと
きに行われ、図10に示す仮設足場配置図面39が作成
される。
【0074】即ち、足場配置外形基準線38の各辺に沿
ってその内側に配置し得る踏板37の長さの組合わせを
各辺の長さに応じて求め、求められた複数の踏板37を
図10に示すように足場配置外形基準線38の各辺に沿
って配置して割付ける。そして割付けられた踏板37の
足場配置外形基準線38上における各端点の位置に支柱
23を割付ける。張り出しブラケット36を使用する壁
側(図10では左側)では足場配置外形基準線38上に
割付けられた下段の支柱23bの外側に、S205また
はS206で設定された張り出しブラケット36の長さ
分の距離だけ下段の支柱23bから離れた位置に上段の
支柱23aが割付けられる。なお、足場配置外形基準線
38に沿って配置される踏板37の配列順はマニュアル
操作で変更できるようになっている。
【0075】従って、この実施の形態では以下のような
効果を得ることができる。 (1)最低離れ寸法が有効敷地寸法を超える場合には、
張り出しブラケット36を使用した足場図面を作図す
る。従って、障害物や敷地の関係上、張り出しブラケッ
ト36を使用する必要がある場合でも、その建物21に
対する仮設足場配置図面39を自動で作図することがで
きる。
【0076】(2)最低離れ寸法と有効敷地寸法との大
小関係から、足場配置基準線の位置調整の仕方をそのパ
ターンに分けて調整するので、張り出しブラケット36
をなるべく使用しないように支柱の位置を決めることが
できる。
【0077】(3)張り出しブラケット36の上方に連
結される外枠支柱23aは、少なくとも樋の出33から
の最低離れ距離を有した状態で配置される。よって、張
り出しブラケット36を使用する場合でも、外枠支柱2
3aの最低離れ距離は確保できる。
【0078】(4)張り出しブラケット36の下方に連
結される基準支柱23bと、建物21の外壁22との距
離に応じた踏板37を選択するので、最も適した幅の踏
板37を配置できる。
【0079】(5)足場配置基準線の算出時には、寸法
調整値を加えた最低離れ寸法と有効敷地寸法とを比較し
ているので、最低離れ寸法に寸法調整値を加えると有効
敷地寸法を超えてしまうような不具合を防止できる。即
ち、足場配置基準線を再計算することによって、足場配
置基準線を必ず有効敷地寸法内に設定できる。
【0080】(6)張出処理の実行時に、足場配置基準
線La,Lbの壁からの離れ距離が、最低確保距離(本
実施形態中では300)を確保しているか否かを判断
し、確保していない場合は、両側で張り出しブラケット
36を使用するように足場図面を作図する。従って、例
えば踏板37が壁に近すぎる位置に配置されたりするな
どの不具合を防止できる。
【0081】(7)複数種の長さで用意された踏板37
を間断なく配置できるような所定ピッチ(本例では「3
00」)の自然数倍の間隔を隔てて、足場配置基準線L
a,Lbを設定するので、使用する踏板37を間断なく
配置するように最適な組合わせでレイアウトできる。
【0082】なお、実施形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば、次のように変更してもよい。 ・ 最低離れ距離の設定は、必要な設定データをそれぞ
れ自動計算する方法に限らない。即ち、外壁22からの
最低離したい距離の値を手入力する方法でもよい。
【0083】・ 建物21は実施形態のような平面図で
略四角形状であるものに限らず、例えば略L型状のもの
であってよい。 ・ 最低離れ距離Xoを算出するとき妻側の建物情報を
入力したが、ケタ側に位置するバルコニー、出窓、平屋
根などの長さを入力して、ケタ側の最低離れ距離を算出
することもできる。
【0084】・ 使用する踏板37の長さの種類は、適
宜変更できる。 ・ 足場配置基準線間の距離は「300」の自然数倍で
あることに限定されない。例えば、踏板の長さの種類に
よって、「100」や「200」などの自然数倍として
もよい。
【0085】・ S209での最低確保距離は300以
外の値であってよい。 ・ 仮設材は仮設足場に限らず、例えば支保工用仮設材
や仮囲いなどでもよい。また、仮設足場は一側足場に限
らず、例えば本足場などでもよい。
【0086】・ 連結材は踏板37に限らず手摺であっ
て、長さの異なる複数種の手摺をレイアウトするもので
もよい。 ・ 支柱を自動でレイアウトし、踏板は手動でレイアウ
トするものでもよい。
【0087】・ 図面作成時に、求めた支柱位置に画面
上で支柱をレイアウトするものに限らない。例えば、C
PU18が計算した支柱位置(この場合、足場配置基準
線の端点)に基づき踏板を自動でレイアウトし、そのレ
イアウトされた各踏板の端点に手動で支柱をレイアウト
するものでもよい。
【0088】・ 記録媒体はCD−ROMに限定され
ず、例えば、フロッピィーディスクやDVDなどの公知
の記録媒体を採用できる。 ・ CD−ROM20からプログラムを読み込んで実行
することに限らず、CD−ROM20からメモリ19に
プログラムをインストールし、メモリ19からプログラ
ムを読み込んで処理を実行する方法を用いてもよい。
【0089】前記実施形態及び別例から把握できる請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (1)請求項1において、前記支柱位置算出手順は、幅
の異なる複数種の連結材の中から、前記建物の外壁から
最低離れ距離を隔てて配置されるように、算出した支柱
位置と前記外壁との距離に応じた幅の該連結材を選択す
る。このようにすると、最適な連結材を設定できる。こ
れは、S206に相当する。
【0090】(2)請求項1において、前記建物の形状
などに関するデータを基に前記支柱を当該建物から最低
限離さなくてはならない最低離れ寸法を算出する最低離
れ寸法算出手順(S101)を備えている。この場合、
自動で最低離れ寸法を求めることができる。
【0091】(3)請求項1において、前記敷地の形状
に応じた敷地情報データを基に前記有効敷地寸法を算出
する敷地寸法算出手順(S101)を備えている。この
場合、自動で有効敷地寸法を求めることができる。
【0092】(4)請求項1において、算出された前記
連結材及び連結材を支持する支柱のうち少なくとも一方
を、画面上で前記建物に対して自動で割付ける割付手順
(105)を備えている。
【0093】(5)請求項1において、前記支柱位置算
出手順は、前記建物の対向する両壁について前記最低離
れ寸法と前記有効敷地寸法との大小を比較し、両壁につ
いてのその大小関係を組合わせに応じて前記張出部材を
使用する壁をなるべく少なくする位置調整方法を優先し
て支柱位置を求める支柱配置位置調整手順を備えてい
る。なお、S207及びS208が支柱配置位置調整手
順に相当する。この構成によれば、張出部材をなるべく
使用しなくて済むような適切な支柱位置を求めることが
できる。
【0094】(6)請求項1において、前記最低離れ寸
法が有効敷地寸法よりも短い場合に、前記支柱が間断な
く配置されるように寸法調整値を算出する寸法調整値算
出手順(S106)と、前記最低離れ寸法に前記寸法調
整値を加えた値が有効敷地寸法内か否かを判断する調整
判断手順(S107)と、前記調整判断手順の結果に基
づき、前記最低離れ寸法に前記寸法調整値を加えた値が
有効敷地寸法内ではない場合には、前記最低離れ寸法を
満たす位置に前記上段の支柱を配置し得るように、当該
上段の支柱を張出部材を介して外側へ張り出す状態に支
持する下段の支柱位置が有効敷地寸法に収め得る範囲内
に決まるように支柱位置を求める調整支柱位置算出手順
(S109)とを備えた。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
4に記載の発明によれば、建物の大きさと敷地面積の関
係上、最低離れ寸法が有効敷地寸法よりも長くなった場
合、張り出しブラケットを用いた仮設足場用図面を自動
で作成できる。
【0096】請求項2及び請求項4に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載の発明の効果に加え、連結材を間断
なく配置できる支柱位置を自動で求めることができる。
請求項3及び請求項4に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の効果に加え、最低離れ寸法
が確保された状態で、最も最適な幅の張出部材を自動で
設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態における仮設足場用図面を作成す
る際に実行されるフローチャート。
【図2】 張出処理で実行されるフローチャート。
【図3】 調整処理で実行されるフローチャート。
【図4】 敷地に配置される建物、支柱及び障害物の配
置図。
【図5】 最低離れ寸法の算出に必要なデータを入力す
るための表示画面図。
【図6】 有効敷地寸法の算出に必要なデータを入力す
るための表示画面図。
【図7】 仮設足場図面作成装置を示す構成図。
【図8】 表示画面に表示される建物の外形図。
【図9】 同じく足場配置外形基準線が表示された外形
図。
【図10】 同じく仮設足場配置図面が表示された外形
図。
【図11】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図12】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図13】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図14】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図15】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図16】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図17】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【図18】 足場配置基準線を求めるときの説明図。
【符号の説明】
11…仮設材配置図面作成装置、13…表示手段として
のディスプレイ、14…入力手段としてのキーボード、
15…入力手段としてのマウス、16…読取手段として
の読取装置、18…制御手段としてのCPU、19…記
憶手段としてのメモリ、20…記録媒体としてのCD−
ROM、21…建物、22…外壁、23a…上段の支柱
としての外枠支柱、23b…下段の支柱としての基準支
柱、36…張出部材としての張り出しブラケット、37
…連結材としての踏板、39…配置設計図面としての仮
設足場配置図面、X,A,B…最低離れ寸法、Y,C,
D…有効敷地寸法。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外壁に沿って足場を組むために連
    結材又は当該連結材を支持する支柱の配置設計図面を作
    成するために使用されるものであって、 前記建物の外壁からの支柱の最低離れ寸法が、前記支柱
    を該建物の敷地内に最大限配置可能な有効敷地寸法より
    も長いか否かを判断する判断手順と、 前記判断手順の判断結果に基づいて前記最低離れ寸法が
    前記有効敷地寸法よりも長い場合に、前記最低離れ寸法
    を満たす位置に上段の支柱を配置し得るように、当該上
    段の支柱を張出部材を介して外側へ張り出す状態に支持
    する下段の支柱の位置が有効敷地寸法内の範囲に決まる
    ように支柱位置を求める支柱位置算出手順とを有するコ
    ンピュータ読み取り可能なプログラムを記録した仮設材
    配置図面作成用の記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記支柱位置算出手順は、長さの異なる
    複数種の連結材のうち前記建物の外壁から最低離れ距離
    を隔てて当該建物の周囲に最も近接して配置し得る組合
    わせとして選んだ複数の前記連結材が間断なく隣接して
    配置されるように支柱の配置位置を設定することを特徴
    とする請求項1に記載の仮設材配置図面作成用の記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記支柱位置算出手順は、張出長さの異
    なる複数種の張出部材の中から、前記最低離れ寸法と前
    記有効敷地寸法との差に応じた張出長さの張出部材を選
    択し、その選択した張出部材を介して接続されるように
    前記上下段の各支柱の配置位置を求めることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の仮設足場配置図面作成
    用の記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のうちいずれか一項
    に記載の前記記録媒体に記録されたプログラムを読み取
    る読取手段又は該プログラムを記憶する記憶手段を備
    え、 前記判断手順及び前記支柱位置算出手順のうち少なくと
    も一方の手順における演算に使用するデータを入力する
    ための入力手段と、前記読取手段を通じて前記記録媒体
    から読み出した、又は前記記憶手段から読み出した前記
    プログラムを実行する制御手段と、前記制御手段が前記
    プログラムを実行して得られた演算結果に基づく仮設材
    配置図面を表示する表示手段とを備えたことを特徴とす
    る仮設材配置図面作成装置。
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