JP2001133947A - ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いた色素画像形成方法、デジタル画像情報作成方法、レンズ付きフィルムユニット、画像表示方法及び画像出力方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料とそれを用いた色素画像形成方法、デジタル画像情報作成方法、レンズ付きフィルムユニット、画像表示方法及び画像出力方法

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JP2001133947A
JP2001133947A JP31349199A JP31349199A JP2001133947A JP 2001133947 A JP2001133947 A JP 2001133947A JP 31349199 A JP31349199 A JP 31349199A JP 31349199 A JP31349199 A JP 31349199A JP 2001133947 A JP2001133947 A JP 2001133947A
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silver halide
color
dye
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Yoshiko Iwai
好子 岩井
Koji Ofuku
幸司 大福
Masahito Nishizeki
雅人 西関
Yoshihiko Suda
美彦 須田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現像主薬及び現像主薬の酸化体とのカップリ
ング反応によって最大吸収波長が725nmより長波長
にある色素を形成する化合物をハロゲン化銀感光材料中
に含有し、発色性に優れ、赤外波長領域に好ましい吸収
をもち、保存安定性に優れる発色システムの提供。 【解決手段】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、バイン
ダー、下記一般式(1)で表される現像主薬及び現像主
薬の酸化体とのカップリング反応によって最大吸収波長
が725nmより長波長にある色素を形成する化合物を
含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料及
びそれを用いた色素画像形成方法、デジタル画像情報作
成方法、レンズ付きフィルムユニット、画像表示方法及
び画像出力方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】赤外吸収ピークを持つ色素を
形成すための化合物と現像主薬を内蔵するハロゲン化銀
写真感光材料と、それを用いた色素画像形成方法、デジ
タル画像情報作成方法、レンズ付きフィルムユニット、
画像表示方法及び画像出力方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀を利用した写真感光材料は
近年ますます発展し、現在では簡易に高画質のカラー画
像を入手することが可能となっている。たとえば通常カ
ラー写真と呼ばれる方式ではカラーネガフィルムを用い
て撮影を行い、現像後のカラーネガフィルムに記録され
た画像情報を光学的にカラー印画紙に焼き付けることで
カラープリントを得る。近年ではこのプロセスは高度に
発達し、大量のカラープリントを高効率で生産する大規
模な集中拠点であるカラーラボ、あるいは店舗に設置さ
れた小型、簡易のプリンタプロセッサである所謂ミニラ
ボの普及により誰でもがカラー写真を手軽に楽しめるよ
うになっている。
【0003】現在普及しているカラー写真の原理は、減
色法による色再現を採用している。一般的なカラーネガ
では透過支持体上に青、緑、そして赤色領域に感光性を
付与した感光素子であるハロゲン化銀乳剤を用いた感光
性層を設け、それらの感光性層中には各々が補色となる
色相であるイエロー、マゼンタそしてシアンの色素を形
成する所謂カラーカプラーを組合せて含有させている。
【0004】撮影により像様の露光を施されたカラーネ
ガフィルムは芳香族第一級アミン現像主薬を含有するカ
ラー現像液中で現像される。この時、感光したハロゲン
化銀粒子は現像主薬によって現像すなわち還元され、同
時に生成する現像主薬の酸化体と上記のカラーカプラー
のカップリング反応によって各色素が形成される。その
後現像によって生じた金属銀(現像銀)と未反応のハロ
ゲン化銀とを、それぞれ漂白および定着処理によって取
り除くことで色素画像が得られる。
【0005】同様な感光波長領域と発色色相の組合せを
有する感光性層を反射支持体上に塗設したカラー感光材
料であるカラー印画紙に現像処理後のカラーネガフィル
ムを通して光学的な露光を与え、これも同様の発色現像
と漂白、定着処理とを施すことでオリジナルの光景を再
現した色素画像よりなるカラープリントを得ることがで
きる。
【0006】これらのシステムは現在広く普及している
が、その簡易性を高める要求はますます強くなりつつあ
る。第一には、上述した発色現像および漂白、定着処理
を行うための処理浴は、その組成や温度を精密に制御す
る必要があり、専門的な知識と熟練した操作を必要とす
る。第二に、これらの処理液中には発色現像主薬や漂白
剤である鉄キレート化合物など環境的にその排出の規制
が必要な物質が含有されており、現像機器類の設置には
専用の設備を必要とする場合が多い。第三に、近年の技
術開発によって短縮されたとはいえ、これらの現像処理
には時間を要し、迅速に記録画像を再現する要求に対し
ては未だ不十分といわざるを得ない。
【0007】こうした背景から、現在のカラー画像形成
システムにおいて用いられている発色現像主薬や漂白剤
を使用しないシステムを構築することで環境上の負荷を
軽減し、簡易性を改良することへの要求はますます高ま
りつつある。
【0008】これらの観点に鑑み、多くの改良技術の提
案がなされている。例えば、IS& T′s 48th
Annual Conference Procee
dings 180頁には、現像反応で生成した色素を
媒染層に移動させた後、剥離することで現像銀や未反応
のハロゲン化銀を除去し、従来カラー写真処理に必須で
あった漂白定着浴を不要にするシステムが開示されてい
る。
【0009】しかしながら、ここで提案されている技術
では発色現像主薬を含有する処理浴での現像処理は依然
として必要であり、環境上の問題は解決されているとは
言い難い。
【0010】又、発色現像主薬を含む処理液の不要なシ
ステムとして、富士写真フイルム株式会社よりピクトロ
グラフィーシステムが提供されている。このシステム
は、塩基プレカーサーを含有する感光部材に少量の水を
供給し、受像部材と貼り合わせ、加熱することで現像反
応を生じさせている。この方式は、先に述べた処理浴を
用いない点で環境上有利である。
【0011】しかしながら、ピクトログラフィーシステ
ムは形成された色素を色素固定層に拡散転写して固定
し、これを色素画像として観賞する用途に用いるもので
あるため、撮影用の記録材料として利用できるシステム
の開発が望まれていた。上記の方式に用いられるカラー
感光材料では着色した色素供与物質が含有さるため、撮
影用カラー感光材料として十分な感度を得ることが困難
である。また拡散転写の際に生じる色素画像の滲みは鑑
賞用としては問題ないものの、引き伸ばしなどの目的に
使われる撮影用のカラー感光材料(以降単に感光材料と
いうことがある)に要求される品質を満足するものでは
ない。
【0012】又、特開平8−234388号、同10−
90848号には感光性ハロゲン化銀乳剤、親水性バイ
ンダー、水に難溶性の塩基性化合物を有するハロゲン化
銀写真感光材料を像様露光後又は像様露光と同時に、錯
形成化合物、マット剤等を有する処理シートと重ね合わ
せ、水の存在下で熱現像をすることで画像を形成する方
法が開示されている。これらは着色した化合物を含有し
ない点で撮影用感光材料として好ましいが、撮影用感光
材料としての画質、たとえば粒状度や解像度、あるいは
感度を考えたとき、未だに十分な性能を有しているとは
言い難い。
【0013】一方、カラーネガフィルムに形成された画
像をスキャナー等を用いて光学的に読みとり電気信号に
変換したのち、画像処理を施して一旦デジタル画像デー
タとして記録し、これを用いて他の画像記録材料に画像
情報を転写する方法が知られている。この場合は、カラ
ーペーパーなどの感光材料に走査露光して仕上がりカラ
ープリントを得るデジタルプリンタは勿論、インクジェ
ットプリンタや昇華型プリンタあるいは電子写真方式な
どの各種の非銀塩プリンタを通じて仕上がりプリントを
得ることが可能である。
【0014】これらの一度デジタル画像データに変換す
る方法においては、撮影用カラーフィルムに記録した情
報を光学系を介して直接カラーペーパーに画像投影して
仕上がりカラープリントを作製することを前提としない
ので、被写体の青色情報、緑色情報、赤色情報をそれぞ
れイエロー・マゼンタ・シアンの色素画像情報に必ずし
も対応させなければならないという従来のフィルム設計
上の制約条件は無く、ここにコンベンショナル感光材料
と異なった構成の設計を行って、さらに性能を向上させ
られる余地がある。
【0015】上記のような、光学的プリントを前提とせ
ず一度デジタル画像データに変換するための感光要素と
しては、我々が特願平11−119701号にてすでに
出願した、デジタルカラー画像の輝度信号および色信号
を抽出するために、輝度情報を記録するための感光性層
(以下輝度情報感光層と略すことがある)と色情報を記
録するための感光性層(以下色情報記録層)をそれぞれ
独立して有するハロゲン化銀カラー写真感光材料があ
る。ここに記載されている如く、色情報と輝度情報を別
々に取り込みデジタル画像処理を行う場合、色情報とし
ての通常の可視領域ではなく赤外領域に吸収をもつ赤外
発色素材は、輝度情報を得るための素材として重要であ
る。しかし、特願平11−119701号の発明技術で
は、赤外情報を得るための発色化合物の可視領域との分
離が十分ではなく、得られる画像品質のレベル低下、お
よび演算処理で画像処理を行うとしても演算処理時間が
かかり過ぎるという問題が生じることがわかった。
【0016】一方、処理が簡便しかも環境上の問題がな
い熱現像によって赤外波長領域に吸収極大を有する色素
を形成する技術についてはいくつかの試みがあり、例え
ば、特開平2−275942号等に記載されている。
【0017】これらの技術の多くはIDカード等の情報
記録材料において、カラー画像情報とともに、文字情報
またはバーコード等の信号情報等を記録し、赤外領域に
発光する半導体レーザーや発光ダイオード等で読みとる
ことを目的としていた。これらの特許公報に記載された
技術は、現像主薬の酸化体とカップリングすることによ
って赤外発色色素を形成するカプラーを用いたものであ
るが、生成した赤外色素は受像部材に転写して固定され
る。従って、前記した如く拡散転写の際に生じる色素画
像の滲みは鑑賞用としては問題ないものの、引き伸ばし
などの目的に使われる撮影用の感光材料に要求される品
質を満足するものではなかった。さらに、画像形成反応
には現像主薬がプレカーサーの形で含有されていたが、
これらの化合物は経時安定性が十分でなく、画質の劣化
を招くという問題があり、さらに受像材料に転写した現
像主薬によって経時でステインが増加するという問題が
あった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明に関連する技術
動向は上記の如くであるが、今日最も求められているハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料技術の一つは、現像主薬
と、該現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって
最大吸収波長が725nmより長波長にある色素を形成
し得る化合物をハロゲン化銀感光材料中に内蔵する技術
である。発色性に優れ、赤外波長領域に好ましい吸収を
もち、保存安定性に優れる乾式の発色技術が開発されれ
ば、感光材料の性能を更に向上させられる可能性が大き
い。
【0019】その用途の一つとして、輝度情報を得るた
めの赤外発色画像形成に上記赤外発色技術を用いること
により、カラー画像の輝度信号および色信号をそれぞれ
独立に検知することが出来るハロゲン化銀カラー写真熱
現像感光材料を実用化することが出来る。それにより良
好な色再現性と鮮鋭性、粒状性等の画質向上を可能と
し、かつデジタル読取り負荷軽減による画像処理時間の
短縮を可能とするハロゲン化銀カラー写真熱現像感光材
料を提供出来る。
【0020】しかし、前記した如くそれらの要求を満た
し実用性を持つ技術は今日開発されてはいない。
【0021】尚、カラー画像の輝度信号と色信号をそれ
ぞれ完全に独立に検知する為には、両者の信号記録波長
に重なりがあってはならず、そのためには輝度信号記録
は少なくとも最大吸収波長が725nmより長波長側に
画像形成して行う必要がある。
【0022】本発明の目的は、上記問題を解決すること
にある。即ち、本発明の第一の目的は、現像主薬及び該
現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大吸
収波長が725nmより長波長にある色素を形成する化
合物をハロゲン化銀感光材料中に含有し、発色性に優
れ、赤外波長領域に好ましい吸収をもち、保存安定性に
優れる発色システムを提供することである。
【0023】さらに本発明の第二の目的は、カラー画像
の輝度信号および色信号を抽出するために、輝度情報感
光層と色情報記録層をそれぞれ独立して有するハロゲン
化銀カラー写真熱現像感光材料において、輝度情報を得
るための赤外発色画像形成に、上記赤外発色システムを
用いることにより、良好な色再現性と鮮鋭性、粒状性の
画質向上を可能とし、かつデジタル読取り負荷軽減によ
る画像処理時間の短縮を可能とするハロゲン化銀カラー
写真熱現像感光材料を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、下記構成の何れかを採ることにより本発明の
目的を達成することが出来ることを見いだした。
【0025】〔1〕 支持体上に感光性ハロゲン化銀、
バインダー、下記一般式(1)で表される現像主薬及び
該現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大
吸収波長が725nmより長波長にある色素を形成する
化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。
【0026】
【化14】
【0027】式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P
(R′)O−から選択される2価の連結基を表す。
R′、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリー
ルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリ
ールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバ
モイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、
アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル
基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。R
5はアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R
11、R12はアルキル基を表す。
【0028】〔2〕 支持体上に感光性ハロゲン化銀、
バインダー、下記一般式(2)で表される現像主薬及び
該現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大
吸収波長が725nmより長波長にある色素を形成する
化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。
【0029】
【化15】
【0030】式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P
(R′)O−から選択される2価の連結基を表す。
R′、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリー
ルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリ
ールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバ
モイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、
アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル
基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。R
5はアルキル基、アリール基または複素環基を表す。
【0031】〔3〕 支持体上に感光性ハロゲン化銀、
バインダー、下記一般式(3)又は一般式(4)で表さ
れる現像主薬の少なくともいずれか、及び該現像主薬の
酸化体とのカップリング反応によって最大吸収波長が7
25nmより長波長にある色素を形成する化合物を含有
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0032】
【化16】
【0033】式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P
(R′)O−から選択される2価の連結基を表す。
R′、R5はアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、R6はアルキル基を表す。Yは酸素原子、硫黄原
子、セレン原子またはアルキル置換もしくはアリール置
換の3級窒素原子を表す。R7、R8、R9、R10は水素
原子または置換基を表し、R7、R8、R9、R10が互い
に結合して2重結合または環を形成してもよい。Zは芳
香環または複素環を形成する原子群を表す。
【0034】〔4〕 現像主薬の酸化体とのカップリン
グ反応によって最大吸収波長が725nmより長波長に
ある色素を形成する化合物として、下記一般式(A)で
表される化合物を含有することを特徴とする〔1〕、
〔2〕又は〔3〕に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0035】
【化17】
【0036】式中、R101は水素原子あるいは置換基を
表し、置換基の場合mは1または2を表す。
【0037】R102は水素原子あるいはアルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基、複素環基から選ばれる基を表す。
【0038】R103は水素原子あるいはアルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基、複素環基、R105−CO−基を表す。R105はアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、複素環基から選ばれる基を表し、さら
に置換基を有していても良い。
【0039】R104はアルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、R106(R107)N−基、R108
(R1 09)N−NR110−基から選ばれる基を表す。
【0040】R106、R107、R108、R109又はR110
水素原子あるいはアルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、R
111−CO−基、R112−SO2−基から選ばれる基を表
し、R110は同じ構造の2価の基を表す。これらはさら
に置換基を有していても良い。
【0041】R111、R112はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素
環基から選ばれる基を表す。
【0042】Xは−CO−基、あるいは−SO2−基か
ら選ばれる基を表す。R103とR104が結合して環を形成
しても良い。
【0043】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0044】〔5〕 現像主薬の酸化体とのカップリン
グ反応によって最大吸収波長が725nmより長波長に
ある色素を形成する化合物として、下記一般式(B)で
表される化合物を含有することを特徴とする〔1〕、
〔2〕又は〔3〕に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0045】
【化18】
【0046】式中、R201は水素原子あるいは置換基を
表し、置換基の場合nは1または2を表す。
【0047】R202は水素原子あるいはアルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基、複素環基から選ばれる基を表す。これらはさらに
置換基を有していても良い。
【0048】R203、R204は互いに同じであっても異な
っていても良く、アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、R205(R206)N−基、COOR
209、又はCON(R210)R21 1基から選ばれる基を表
す。また、R203とR204が互いに結合して縮合複素環を
形成しても良い。
【0049】R205、R206、R209、R210、R211は水
素原子あるいはアルキル基、シクロアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、R207
−CO−基、R208−SO2−基を表す。また、R205
206が互いに結合して環を形成しても良い。
【0050】R207、R208はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素
環基、アルコキシ基、アリールオキシ基から選ばれる基
を表す。
【0051】Yは−O−、−S−あるいは−NR212
から選ばれる基を表す。R212は水素原子あるいはアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、複素環基から選ばれる基を表す。
【0052】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0053】〔6〕 現像主薬の酸化体とのカップリン
グ反応によって最大吸収波長が725nmより長波長に
ある色素を形成する化合物として、下記一般式(C−
1)、一般式(C−2)又は一般式(C−3)で表され
る化合物の少なくとも何れかを含有することを特徴とす
る〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載のハロゲン化銀写真
感光材料。
【0054】
【化19】
【0055】式中、Ballastは一般式(C−1)
で表される化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバ
ラスト基を表し、R301は置換基を表す。p、qは各々
0または1を表す。
【0056】G1、G2は互いに同じであっても異なって
いても良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上に
なるような電子吸引性基を表す。
【0057】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0058】
【化20】
【0059】式中、Ballastは一般式(C−2)
で表される化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバ
ラスト基を表し、R401は置換基を表す。s、tは各々
0または1を表す。
【0060】G3とG4およびG5とG6は互いに同じであ
っても異なっていても良く、G3とG4およびG5とG6
それぞれ組み合わせでのσp値の合計が0.80以上に
なるような電子吸引性基を表す。
【0061】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0062】
【化21】
【0063】式中、Ballastは一般式(C−3)
で表される化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバ
ラスト基を表し、R501は置換基を表す。u、vは各々
0または1を表す。
【0064】G7、G8は互いに同じであっても異なって
いても良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上に
なるような電子吸引性基を表す。
【0065】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0066】〔7〕 現像主薬の酸化体とのカップリン
グ反応によって最大吸収波長が725nmより長波長に
ある色素を形成する化合物として、下記一般式(D)で
表される化合物及び遷移金属イオンを含有することを特
徴とする〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載のハロゲン化
銀写真感光材料。
【0067】
【化22】
【0068】式中、Bは芳香族の窒素含有複素環を形成
するのに必要な原子の集まりを表す。R15は置換基を表
し、Qは水素原子または現像主薬酸化体とのカップリン
グ反応により脱離可能な基を表す。
【0069】〔8〕 現像主薬は下記一般式(5)、一
般式(6)又は一般式(7)で表されることを特徴とす
る〔1〕〜〔7〕の何れか1項に記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
【0070】
【化23】
【0071】式中、Ra1及びRa2は各々アルキル基、
又はアリール基を表し、Ra3は水素原子又は置換基を
表し、nは1〜2の整数を表す。nが2の時、Ra3
同じでも異なっていても良い。Za1及びZa2は各々窒
素原子又はCRa4を表し、少なくとも一方がCRa4
ある。Ra4はRa3と同義であるが少なくとも1つは水
素結合を形成可能な置換基である。XaはZa1、Za2
及びそれらに隣接する炭素原子と共に5〜6員の芳香族
複素環又はベンゼン環(まとめて芳香族環)を構築する
のに必要な非金属原子群を表す。但し、Xaがヘテロ原
子で5員の場合はZa1及びZa2は窒素原子でなくても
良い。Laは−SO2−、−CO−、−SO2N(R
5)−、−COO−、−CONH−、又は−P(=
O)(ORa62−を表す。Ra5とは水素原子、アル
キル基、アリール基を表し、Ra6と同義である。ま
た、Yaはアルキル基、アリール基又は、複素環基を表
す。
【0072】
【化24】
【0073】式中、Rc1、Rc2及びRc3は水素原子
又は置換基を表す。但し、Rc1又はRc2は水素結合を
形成することが可能な置換基を表す。Rc4は各々アル
キル基、又はアリール基を表し、Rc3と結合して5又
は6員環を形成しても良い。Lcは−SO2−、−CO
−、−SO2N(Rc5)−、−COO−、−CONH−
又は−P(=O)(ORc62−を表す(Rc5とRc6
はRc2と同義)。Ycはアルキル基、アリール基又
は、複素環基を表す。また、Xcは窒素原子及び炭素原
子とで5または6員環を形成するのに必要な非金属原子
群を表す。
【0074】
【化25】
【0075】式中、Rd1〜Rd4は水素原子又は置換基
を表す。Rd5及びRd6は各々アルキル基、又はアリー
ル基を表し、Rd5及びRd6の炭素数の総和が4以上1
3以下である。また、Rd5及びRd6は少なくとも1つ
水酸基を含有する。Ldは−SO2−、−CO−、−S
2N(Rd7)−、−COO−、−CONH−又は−P
(=O)(ORd82−を表す(Rd7とRd8はRd1
と同義)。Ydはアルキル基、アリール基又は、複素環
基を表す。
【0076】
〔9〕 現像主薬は下記一般式(8)で表
されることを特徴とする〔4〕〜〔7〕の何れか1項に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0077】
【化26】
【0078】式中、Rb1は置換基を表す。Rb2は水素
結合を形成することが可能な置換基を表す。Rb3は水
素原子またはアルカリ条件下で脱離する置換基を表す。
また、lは0〜3の整数を、mは1〜4の整数を表す。
Lbは−SO2−、−CO−、−SO2N(Rb4)−、
−COO−、−CONH−又は−P(=O)(OR
52−を表す(Rb4とRb5は水素原子または置換
基)。Ybはアルキル基、アリール基又は、複素環基を
表す。
【0079】〔10〕 現像主薬の酸化体とのカップリ
ング反応によって最大吸収波長が725nmより長波長
にある色素を形成する化合物が、耐拡散性色素を形成す
ることを特徴とする〔1〕〜
〔9〕の何れか1項に記載
のハロゲン化銀写真感光材料。
【0080】〔11〕 現像主薬の酸化体とのカップリ
ング反応によって最大吸収波長が725nmより長波長
にある色素を形成する化合物を、輝度情報を記録するた
めの感光性層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔1
0〕の何れか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0081】〔12〕 色情報を記録するための感光性
層として、青色感光性層、緑色感光性層、赤色感光性層
から構成される色情報記録層を含有することを特徴とす
る〔11〕に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0082】〔13〕 支持体上に被写体情報を色分解
可能な少なくとも2つの分光特性の異なる領域を有する
モザイク状、またはストライプ状のフィルター層を塗設
されていることを特徴とする〔1〕〜〔12〕の何れか
1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0083】〔14〕 〔13〕に記載のハロゲン化銀
写真感光材料において、前記フィルター層よりも支持体
から遠い位置に耐アルカリ保護層を有することを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料。
【0084】〔15〕 被写体側から、ストライプまた
はモザイク状の色分解カラーフィルター層、次に可視光
全体に感色性を有する感光性層が順に配置されこれによ
り、色情報記録層が構成されていることを特徴とする
〔13〕又は〔14〕に記載のハロゲン化銀写真感光材
料。
【0085】〔16〕 輝度信号を記録するための感光
性層が、色情報記録層よりも被写体側に位置することを
特徴とする〔12〕〜〔15〕の何れか1項に記載のハ
ロゲン化銀写真感光材料。
【0086】〔17〕 難溶性金属塩化合物を含有する
ことを特徴とする〔1〕〜〔16〕の何れか1項に記載
のハロゲン化銀写真感光材料。
【0087】〔18〕 〔1〕〜〔17〕の何れか1項
に記載のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、熱現像す
ることによって、最大吸収波長が725nmより長波長
にある色素を形成することを特徴とする色素画像形成方
法。
【0088】〔19〕 〔1〕〜〔17〕の何れか1項
に記載のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、難溶性金
属塩化合物と錯形成して塩基を発生する錯形成化合物を
含有する処理材料と、水を存在させた状態で貼り合わせ
て加熱することにより、最大吸収波長が725nmより
長波長にある色素を形成することを特徴とする色素画像
形成方法。
【0089】〔20〕 〔18〕又は〔19〕に記載の
色素画像形成方法において、70〜95℃で加熱するこ
とにより色素を形成することを特徴とする色素画像形成
方法。
【0090】〔21〕 〔1〕〜〔17〕の何れか1項
に記載のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、実質的に
現像主薬を含まない処理液を用いて現像することによ
り、最大吸収波長が725nmより長波長にある色素を
形成することを特徴とする色素画像形成方法。
【0091】〔22〕 〔18〕〜〔21〕の何れか1
項に記載の色素画像形成方法によりハロゲン化銀写真感
光材料中に画像を形成させた後、スキャナーで読みとる
ことによりデジタル画像情報を得ることを特徴とするデ
ジタル画像情報作成方法。
【0092】〔23〕 ハロゲン化銀又は現像銀の全部
または一部が写真感光材料中に残存した状態でスキャナ
ー読みとりを行うことを特徴とする〔22〕に記載のデ
ジタル画像情報作成方法。
【0093】〔24〕 〔11〕〜〔17〕の何れか1
項に記載のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、〔1
8〕〜〔21〕の何れか1項に記載の色素画像形成方法
により画像を形成させた後、形成された画像情報を電気
信号に変換できるスキャナーを用いて輝度情報信号、色
情報信号とに変換し、該色情報信号をさらにLabまた
はLuv信号に変換し、該LabまたはLuv信号から
抽出されたabまたはuv信号と、前記輝度情報信号と
を用いてデジタルカラー画像を作製することを特徴とす
るデジタル画像情報作成方法。
【0094】〔25〕 〔11〕〜〔17〕の何れか1
項に記載のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、〔1
8〕〜〔21〕の何れか1項に記載の色素画像形成方法
により画像を形成させた後、少なくとも4つの波長領域
で画像情報を電気信号に変換できるスキャナーを用いて
輝度情報記録層、青色性感光層、緑色性感光層、赤色性
感光層のそれぞれの発色画像を、輝度情報信号(L
0)、青色分解信号(B)、緑色分解信号(G)、赤色
分解信号(R)に変換し、続いて、青色分解信号
(B)、緑色分解信号(G)、赤色分解信号(R)をR
GBデジタルカラー画像情報として、これをLabまた
はLuv信号に変換した後、このL成分情報を前記L0
情報に置換してデジタルカラー画像情報とすることを特
徴とする〔22〕、〔23〕又は〔24〕に記載のデジ
タル画像情報作成方法。
【0095】〔26〕 〔15〕又は〔16〕に記載の
ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、〔18〕〜〔2
1〕の何れか1項に記載の色素画像形成方法により画像
を形成させた後、少なくとも4つの波長領域で画像情報
を電気信号に変換できるスキャナを用いて色分解画像情
報に加えて、色分解カラーフィルターを除いてスキャン
した黒色画像に相当する画像情報を取得した後、色分解
画像から作成したRGBデジタルカラー画像情報をLa
bまたはLuv信号に変換した後、このL成分情報を黒
色画像に相当する画像情報と置換してデジタルカラー画
像情報を作成することを特徴とする〔22〕、〔23〕
又は〔24〕に記載のデジタル画像情報作成方法。
【0096】〔27〕 〔1〕〜〔17〕のいずれか1
項に記載のハロゲン化銀写真感光材料を、予め撮影可能
な状態に装填したことを特徴とするレンズ付きフィルム
ユニット。
【0097】〔28〕 ハロゲン化銀写真感光材料がシ
ート状フィルムとして実質的に単一平面を保って装填さ
れていることを特徴とする〔27〕に記載のレンズ付き
フィルムユニット。
【0098】〔29〕 EV値が6.5以上11未満で
あることを特徴とする〔27〕又は〔28〕に記載のレ
ンズ付きフィルムユニット。
【0099】〔30〕 1コマ当たりの露光領域面積が
50mm2以上、300mm2以下であることを特徴とす
る〔18〕〜〔21〕のいずれか1項に記載の色素画像
形成方法。
【0100】〔31〕 1コマ当たりの露光領域面積が
50mm2以上、300mm2以下であることを特徴とす
る〔22〕〜〔26〕のいずれか1項に記載のデジタル
画像情報作成方法。
【0101】〔32〕 〔22〕〜〔26〕及び〔3
1〕のいずれか1項に記載のデジタル画像情報作成方法
にて作成したデジタル画像情報を用い、画像表示機器に
画像を出力することを特徴とする画像表示方法。
【0102】〔33〕 〔22〕〜〔26〕及び〔3
1〕のいずれか1項に記載のデジタル画像情報作成方法
にて作成したデジタル画像情報を用い、画像出力材料に
画像を出力することを特徴とする画像出力方法。
【0103】前記一般式(1)、(2)、(3)、
(4)で表される化合物について説明する。
【0104】一般式(1)、(2)、(3)、(4)で
表される化合物は発色現像主薬であり、本発明において
はこれらが感光材料中に内蔵されており、銀塩を現像す
ることによって自らは酸化され、その酸化体が後述のカ
プラーとカップリングして色素を生成するものである。
これらの中でも特に一般式(1)あるいは(2)の化合
物が好ましく用いられる。以下にこれらの化合物につい
て詳細に説明する。
【0105】一般式(1)で表される化合物はアミドア
ニリンと総称される化合物である。式中、Xは−SO2
−、−CO−及び−P(R′)O−から選択される2価
以上の連結基を表す。中でも−SO2−が好ましい。
【0106】R′、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン
原子(例えばクロル基、ブロム基)、アルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、t−ブチル基)、アリール基(例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基)、アルキルカルボンアミド基
(例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブ
チロイルアミノ基)、アリールカルボンアミド基(例え
ばベンゾイルアミノ基)、アルキルスルホンアミド基
(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニル
アミノ基)、アリールスルホンアミド基(例えばベンゼ
ンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ
基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
ブトキシ基)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ
基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、ブチルチオ基)、アリールチオ基(例えばフェニ
ルチオ基、トリルチオ基)、アルキルカルバモイル基
(例えばメチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、
ジブチルカルバモイル基、ピペリジルカルバモイル基、
モルホリルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基
(例えばフェニルカルバモイル基、メチルフェニルカル
バモイル基、エチルフェニルカルバモイル基、ベンジル
フェニルカルバモイル基)、カルバモイル基、アルキル
スルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、ジ
メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ジ
エチルスルファモイル基、ジブチルスルファモイル基、
ピペリジルスルファモイル基、モルホリルスルファモイ
ル基)、アリールスルファモイル基(例えばフェニルス
ルファモイル基、メチルフェニルスルファモイル基、エ
チルフェニルスルファモイル基、ベンジルフェニルスル
ファモイル基)、スルファモイル基、シアノ基、アルキ
ルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンス
ルホニル基)、アリールスルホニル基(例えばフェニル
スルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル基、p−
トルエンスルホニル基)、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブ
トキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基
(例えばフェノキシカルボニル基)、アルキルカルボニ
ル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル
基)、アリールカルボニル基(例えばベンゾイル基、ア
ルキルベンゾイル基)、またはアシルオキシ基(例えば
アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイル
オキシ基)を表す。これらの置換基はさらに置換基を有
するものを含む。
【0107】R1〜R4の中で、R1およびR3は好ましく
は水素原子である。また、R1〜R4のハメット定数σp
値の合計は0以上となることが好ましい。
【0108】R5はアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル基、セチル基、
ステアリル基)、アリール基(例えばフェニル基、トリ
ル基、キシリル基、4−メトキシフェニル基、ドデシル
フェニル基、クロロフェニル基、トリクロロフェニル
基、ニトロクロロフェニル基、トリイソプロピルフェニ
ル基、4−ドデシルオキシフェニル基、3,5−ジ−
(メトキシカルボニル)基)、または複素環基(例えば
ピリジル基)を表す。これらの置換基はさらに置換基を
有するものを含む。
【0109】R11およびR12は、アルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル
基、セチル基、ステアリル基)を表す。これらの置換基
はさらに置換基を有するものを含む。好ましくはR1
はR3の一方が無置換のアルキル基、ヒドロキシル基を
有するアルキル基、スルファモイル基を有するアルキル
基、アルコキシル基を有するアルキル基が挙げられる。
【0110】一般式(2)で表される化合物はアミノフ
ェノールと総称される化合物である。
【0111】式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P
(R′)O−から選択される2価以上の連結基を表す。
中でも−SO2−が好ましい。
【0112】R′、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン
原子(例えばクロル基、ブロム基)、アルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、t−ブチル基)、アリール基(例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基)、アルキルカルボンアミド基
(例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブ
チロイルアミノ基)、アリールカルボンアミド基(例え
ばベンゾイルアミノ基)、アルキルスルホンアミド基
(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニル
アミノ基)、アリールスルホンアミド基(例えばベンゼ
ンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ
基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
ブトキシ基)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ
基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、ブチルチオ基)、アリールチオ基(例えばフェニ
ルチオ基、トリルチオ基)、アルキルカルバモイル基
(例えばメチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、
ジブチルカルバモイル基、ピペリジルカルバモイル基、
モルホリルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基
(例えばフェニルカルバモイル基、メチルフェニルカル
バモイル基、エチルフェニルカルバモイル基、ベンジル
フェニルカルバモイル基)、カルバモイル基、アルキル
スルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、ジ
メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ジ
エチルスルファモイル基、ジブチルスルファモイル基、
ピペリジルスルファモイル基、モルホリルスルファモイ
ル基)、アリールスルファモイル基(例えばフェニルス
ルファモイル基、メチルフェニルスルファモイル基、エ
チルフェニルスルファモイル基、ベンジルフェニルスル
ファモイル基)、スルファモイル基、シアノ基、アルキ
ルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンス
ルホニル基)、アリールスルホニル基(例えばフェニル
スルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル基、p−
トルエンスルホニル基)、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブ
トキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基
(例えばフェノキシカルボニル基)、アルキルカルボニ
ル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル
基)、アリールカルボニル基(例えばベンゾイル基、ア
ルキルベンゾイル基)、またはアシルオキシ基(例えば
アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイル
オキシ基)を表す。これらの置換基はさらに置換基を有
するものを含む。
【0113】R1〜R4の中で、R2およびR4は好ましく
は水素原子である。また、R1〜R4のハメット定数σp
値の合計は0以上となることが好ましい。
【0114】R5はアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル基、セチル基、
ステアリル基)、アリール基(例えばフェニル基、トリ
ル基、キシリル基、4−メトキシフェニル基、ドデシル
フェニル基、クロロフェニル基、トリクロロフェニル
基、ニトロクロロフェニル基、トリイソプロピルフェニ
ル基、4−ドデシルオキシフェニル基、3,5−ジ−
(メトキシカルボニル)基)、または複素環基(例えば
ピリジル基)を表す。これらの置換基はさらに置換基を
有するものを含む。
【0115】一般式(3)で表される化合物はアミノフ
ェノールと総称される化合物である。
【0116】式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P
(R′)O−から選択される2価以上の連結基を表す。
中でも−CO−が好ましい。
【0117】Zは芳香環又は複素環を形成する原子群を
表す。Zによって形成される芳香環又は複素環は、本化
合物に銀現像活性を付与するため、十分に電子吸引的で
あることが必要である。このため、含窒素芳香環を形成
するか、或いはベンゼン環に電子吸引性基を導入したよ
うな芳香環又は複素環が好ましく使用される。
【0118】上記記載の芳香環又は複素環としては、ピ
リジン環、ピラジン環、ピリミジン環、キノリン環、キ
ナゾリン環、キノキサリン環等が好ましい。
【0119】ベンゼン環の場合、その置換基としては、
アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エ
タンスルホニル基)、ハロゲン原子(例えばクロル基、
ブロム基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバ
モイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモ
イル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバ
モイル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニル
カルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチ
ルフェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモ
イル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニ
ル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキ
シカルボニル基)、アルキルカルボニル基(例えばアセ
チル基、プロピオニル基、ブチロイル基)、またはアリ
ールカルボニル基(例えばベンゾイル基、アルキルベン
ゾイル基)等が挙げられるが、上記置換基のハメット定
数σp値の合計は1以上である。これらの置換基はさら
に置換基を有するものを含む。
【0120】一般式(4)で表される化合物はヒドラゾ
ンと総称される化合物である。式中、Xは−SO2−、
−CO−及び−P(R′)O−から選択される2価以上
の連結基を表す。中でも−CO−が好ましい。
【0121】R6はアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基)を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、セレン原子ま
たはアルキル置換もしくはアリール置換の3級窒素原子
を表すが、アルキル置換の3級窒素原子が好ましい。
R′、R7、R8、R9、R10は水素原子または置換基を
表し、R7、R8、R9、R10が互いに結合して2重結合
または環を形成してもよい。
【0122】以下に、一般式(1)〜(4)で表される
化合物の具体例を示すが、本発明の化合物はこれらに限
定されない。
【0123】
【化27】
【0124】
【化28】
【0125】
【化29】
【0126】
【化30】
【0127】
【化31】
【0128】
【化32】
【0129】
【化33】
【0130】
【化34】
【0131】
【化35】
【0132】
【化36】
【0133】
【化37】
【0134】
【化38】
【0135】
【化39】
【0136】
【化40】
【0137】
【化41】
【0138】
【化42】
【0139】
【化43】
【0140】
【化44】
【0141】
【化45】
【0142】
【化46】
【0143】
【化47】
【0144】本発明に用いられるこれらの現像主薬は、
発色層1層当たり0.05〜10mmol/m2使用す
ることが好ましい。更に好ましくは0.1〜5mmol
/m2であり特に好ましい使用量は0.2〜2.5mm
ol/m2である。
【0145】次に本発明で特に好ましく用いていられる
一般式(5)〜(8)の化合物につき、以下詳細に述べ
る。
【0146】一般式(5)においてRa1及びRa2は各
々アルキル基又はアリール基であり、アルキル基として
好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル基等が挙
げられる。これらは更に置換されていてもよく、好まし
い置換基としてはヒドロキシル基、スルホンアミド基等
が挙げられる。−NRa1Ra2の中で好ましくはジエチ
ルアミノ、ジブチルアミノ、N−ヒドロキシエチル−N
−エチルアミノ、N−ヒドロキシプロピル−N−エチル
アミノ、N−メタンスルホンアミドエチル−N−エチル
アミノ等のジアルキルアミノ基である。
【0147】アリール基として好ましくはフェニル基が
挙げられる。Ra3で表される置換基としては特に制限
はないが、代表的にはアルキル、アリール、アルコキ
シ、アリールオキシ、アニリノ、アシルアミノ、スルホ
ンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、
シクロアルキル基等の各基が挙げられるが、この他にハ
ロゲン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素
環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、
カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アシルオキ
シ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイ
ルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカル
ボニル、ホスホニルアミド基、ヒドロキシ基、複素環チ
オの各基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化
合物残基等も挙げられる。
【0148】Ra3で表されるアルキル基としては炭素
数1〜16のものが好ましく、直鎖でも、分岐でもよ
い。
【0149】Ra3で表されるアリール基としてはフェ
ニル基が好ましい。Ra3で表されるアルコキシ基とし
てはメトキシ基、エトキシ基、i−プロピルオキシ基、
t−ブトキシ基等が挙げられる。
【0150】Ra3で表されるアリールオキシ基として
はフェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。
【0151】Ra3で表されるアシルアミノ基としては
アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0152】Ra3で表されるスルホンアミド基として
はアルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルア
ミノ基等が挙げられる。
【0153】Ra3で表されるアルキルチオ基、アリー
ルチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記R
1、Ra2で表されるアルキル基、アリール基が挙げら
れる。
【0154】Ra3で表されるアルケニル基としては炭
素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数
3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基
は直鎖でも分岐でもよい。
【0155】Ra3で表されるシクロアルケニル基とし
ては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0156】Ra3及びRa4で表される複素環基として
は5〜7員の複素環を有するものが好ましく、具体的に
は2−フリル基2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾ
ール基等が挙げられる。
【0157】Ra3で表されるスルホニル基としてはア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等;スルフ
ィニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリールス
ルフィニル基等;ホスホニル基としてはアルキルホスホ
ニル基、アリールホスホニル基等;アシル基としてはア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;カルバ
モイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリールカ
ルバモイル基等;スルファモイル基としてはアルキルス
ルファモイル基、アリールスルファモイル基等;アシル
オキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、アリー
ルカルボニルオキシ基等である。
【0158】イミド基としてはコハク酸イミド基、3−
ヘプタデシルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グル
タルイミド基等;ウレイド基としてはアルキルウレイド
基、アリールウレイド基等;複素環チオ基としては、5
〜7員の複素環チオ基が好ましく、具体的には2−ピリ
ジルチオ基、2−ベンゾチアゾリルチオ基等;スピロ化
合物残基としてはスピロ〔3.3〕ヘプタン−1−イル
等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ〔2.
2.1〕ヘプタン−1−イル、トリシクロ〔1.3.1
3.17〕デカン−1−イル、7,7−ジメチル−ビチ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン−1−イル等が挙げられ
る。
【0159】これらの基は、さらに上記の置換基によっ
て置換されていてもよい。これらのうちで、アルキル、
アリール、アルコキシ、ヒドロキシ、アリールオキシ、
アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリー
ルチオ、ハロゲン原子、スルホニル、スルフィニル、ホ
スホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シ
アノ、アシルオキシ、ウレイド、スルファモイルアミ
ノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニ
ル、ホスホニルアミド基等が好ましく、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホン
アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、ホスホニルア
ミド基、ヒドロキシ基であることがより好ましい。
【0160】また、少なくとも1つは水素結合を形成可
能な置換基であり、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、
アシルアミノ、スルホンアミド、カルバモイル、スルフ
ァモイル、ウレイド、スルファモイルアミノ、ホスホニ
ルアミド基が好ましい。
【0161】本発明で言う芳香族複素環とは、環内に窒
素原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を有する
環であって、かつ芳香族性を有するものを言う。但し、
Xaがヘテロ原子で5員の場合はZa1及びZa2は窒素
原子でなくても良い。Xa、Za1、Za2及びそれらに
隣接する炭素原子で構成される5〜6員の芳香族複素環
としてはピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジ
ン、トリアジン、テトラジン、ピロール、チアゾール、
オキサゾール、イミダゾール、チアジアゾール、オキサ
ジアゾール等の環が挙げられる。また、これらの環はR
3及びRa4で挙げた置換基により置換されていてもよ
く、中でも好ましくはピリジン環である。
【0162】Laは−SO2−、−CO−、−SO2
(Ra5)−、−COO−、−CONH−又は−P(=
O)(ORa62−を表すが、好ましくは−SO2−で
ある。また、Ra5は水素原子、アルキル基、アリール
基を表し、Ra6はRa1と同義であるが好ましくはアル
キル、アルコキシ、アリール又はアリールオキシ基であ
る。
【0163】Yaはアルキル、アリール、複素環基を表
し、Ra3で示したものが挙げられるが好ましくはアリ
ール及び複素環基であり、アリール基が最も好ましい。
【0164】一般式(6)におけるRc1、Rc2及びR
3は水素原子又は置換基を表し、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、カルバモイル基、ウレイド基、ホスホニルアミド
基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基、であることが好ま
しく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アシルアミノ基及びスルホンアミド基が更に好まし
い。
【0165】また、Rc1、Rc2は水素結合を形成可能
な置換基を表し、好ましくはヒドロキシ、ヒドロキシア
ルキル、アシルアミノ、スルホンアミド、カルバモイ
ル、スルファモイル、ウレイド、スルファモイルアミ
ノ、ホスホニルアミド基が好ましい。更に好ましくはア
シルアミノ、スルホンアミド、ウレイド、ヒドロキシ、
ホスホニルアミド基である。
【0166】Rc4はRa1及びRa2と同義であるが好
ましくはアルキル、アリール基更に好ましくはアルキル
基である。また、Rc4とRc3とで結合し5または6員
環を形成しても良い。
【0167】Xcは窒素原子及び炭素原子と5または6
員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、置換基
を有していても良い。
【0168】Lcは−SO2−、−CO−、−SO2
(Rc5)−、−COO−、−CONH−又は−P(=
O)(ORc6)−を表し、好ましくは−SO2−又は−
CO−であり、−SO2−が最も好ましい。Rc5及びR
6は上記Ra5及びRa6と同義である。
【0169】Ycはアルキル、アリール、複素環基を表
し、上記のYaと同義であるが好ましくはアリール基で
ある。
【0170】一般式(7)におけるRd1〜Rd4はRc
1と同義だが好ましくはハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カル
バモイル基、ウレイド基、ホスホニルアミド基、ヒドロ
キシ基、アルキルチオ基、であることが好ましく、水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル
アミノ基及びスルホンアミド基が更に好ましい。
【0171】Rd5及びRd6は各々アルキル基、又はア
リール基を表し、Rd5及びRd6の炭素数の総和が4以
上13以下である。また、Rd5及びRd6は少なくとも
1つ水酸基を含有する。好ましくはアルキル基であり、
炭素数の総和が5以上9以下である。
【0172】Ldは−SO2−、−CO−、−SO2
(Rd7)−、−COO−、−CONH−又は−P(=
O)(ORd8)−を表し、好ましくは−SO2−又は−
CO−であり、−SO2−が最も好ましい。Rd7及びR
8は上記Ra5及びRa6と同義である。
【0173】Ydはアルキル、アリール、複素環基を表
し、上記のYaと同義であるが、アリール又は複素環基
が好ましくアリール基が最も好ましい。
【0174】一般式(8)においてRb1はRa3及びR
4と同義の置換基を表す。これらの基は、さらに上記
の置換基によって置換されていてもよい。これらのうち
で、アルキル、アリール、アルコキシ、ヒドロキシ、ア
リールオキシ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキ
ルチオ、アリールチオ、ハロゲン原子、スルホニル、ス
ルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スル
ファモイル、シアノ、アシルオキシ、ウレイド、スルフ
ァモイルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキ
シカルボニル、ホスホニルアミド基等が好ましく、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、ウレイド基、
ホスホニルアミド基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基等
であることがより好ましい。
【0175】Rb2は水素結合を形成可能な置換基を示
し、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルアミノ、
スルホンアミド、カルバモイル、スルファモイル、ウレ
イド、スルファモイルアミノ、ホスホニルアミド基が好
ましい。更に好ましくはアシルアミノ、スルホンアミ
ド、ウレイド、ヒドロキシ、ホスホニルアミド基であ
る。
【0176】Rb3は水素原子又はアルカリ条件下で脱
離する基を表す。Rb3で表されるアルカリ条件下で脱
離する置換基は加水分解反応、求核置換反応により脱離
する置換基等を表し、加水分解反応で脱離する置換基と
しては例えばアルキルカルボニル基、アリールカルボニ
ル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等
が挙げられ、これらは更に上記のRa3及びRa4で表さ
れる置換基により置換されていても良い。また、求核置
換反応で脱離する置換基としては例えば米国特許第4,
310,612号明細書に記載の置換基や例えば一般式
〔Y〕又は〔Z〕で表される置換基、特開平10−18
6564号等に記載の置換基等が挙げられ、求核反応の
遷移状態が5又は6員環を形成することが好ましい。
【0177】
【化48】
【0178】一般式〔Y〕又は〔Z〕においてRe1
Re6は水素原子又は置換基を表し、Ra3及びRa4
同義であるが、好ましくはアルキル基、アリール基であ
る。また、Re1とRe2、Re3又はRe4とRe5又は
Re6は互いに結合して5〜6員の環を形成してもよ
く、Re1とRe2とが環を形成することが好ましい。ま
た、一般式〔Y〕又は〔Z〕は*部で一般式(8)の酸
素原子と結合する。
【0179】また、一般式〔X〕であっても良い。ここ
で、Rf1はRe7及びRe8と同義であり、nは1又は
2を表し、*部で一般式(8)の酸素原子と結合する。
【0180】
【化49】
【0181】Lbは−SO2−、−CO−、−SO2
(Rb4)−、−COO−、−CONH−又は−P(=
O)(ORb52−を表し、好ましくは−SO2−又は
−CO−であり、−SO2−が最も好ましい。Rb4及び
Rb5は水素原子または置換基である。
【0182】Ybはアルキル、アリール、複素環基を表
し、上記のYaと同義であるが、アリール又は複素環基
が好ましくアリール基が最も好ましい。
【0183】次に本発明の一般式(5)、(6)、
(7)及び(8)で表される代表的化合物例を以下に示
すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0184】
【化50】
【0185】
【化51】
【0186】
【化52】
【0187】
【化53】
【0188】
【化54】
【0189】
【化55】
【0190】
【化56】
【0191】
【化57】
【0192】
【化58】
【0193】
【化59】
【0194】
【化60】
【0195】
【化61】
【0196】
【化62】
【0197】
【化63】
【0198】
【化64】
【0199】
【化65】
【0200】
【化66】
【0201】
【化67】
【0202】
【化68】
【0203】
【化69】
【0204】
【化70】
【0205】
【化71】
【0206】
【化72】
【0207】
【化73】
【0208】
【化74】
【0209】
【化75】
【0210】
【化76】
【0211】
【化77】
【0212】
【化78】
【0213】
【化79】
【0214】
【化80】
【0215】
【化81】
【0216】
【化82】
【0217】
【化83】
【0218】
【化84】
【0219】
【化85】
【0220】
【化86】
【0221】
【化87】
【0222】
【化88】
【0223】
【発明の実施の形態】発色現像主薬の酸化体と反応する
ことで最大吸収波長が725nmより長波長にある色素
を生成する化合物としては以下の一般式(A)、一般式
(B)、一般式(C−1)、一般式(C−2)及び一般
式(C−3)で表される化合物が好ましい。
【0224】一般式(A)、一般式(B)、一般式(C
−1)、一般式(C−2)及び一般式(C−3)で表さ
れる化合物についてさらに詳細に説明する。
【0225】一般式(A)で表される化合物において、
式中、R101は水素原子あるいは置換基を表し、mは
0、1または2を表す。
【0226】置換基としてはアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、イソプロピル基、等)、シクロアルキル
基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、
アリール基(例えばフェニル基、トリル基、キシリル
基、等)、複素環基(例えばフリル基、チエニル基、ピ
リジル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、t−オクチルチオ基、等)、アリールチオ基(例
えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基、等)、オキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、シクロヘキ
シルオキシカルボニル基、等のアルコキシカルボニル
基、フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボ
ニル基、および2−ピリジルオキシカルボニル基などの
複素環オキシカルボニル基、等)、カルバモイル基(例
えばエチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、
等のアルキルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基
等のアリールオカルバモイル基、および2−ピリジルカ
ルバモイル基などの複素環カルバモイル基、等)、ハロ
ゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、等)、シアノ
基、ニトロ基、アルケニル基(例えばビニル基、プロペ
ニル基、ブチニル基、2−プロピレン基、オレイル基、
等)、アルキニル基(例えばエチニル基、プロピニル
基、等)、ヒドロキシ基等が挙げられる。
【0227】R102は水素原子あるいはアルキル基(例
えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、等)、シク
ロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシ
ル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、プロペニル
基、ブチニル基、2−プロピレン基、オレイル基、
等)、アルキニル基(例えばエチニル基、プロピニル
基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
メシチル基、等)、複素環基(例えばフリル基、チエニ
ル基、ピリジル基、等)から選ばれる基を表す。これら
のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アリール基または複素環基はさらに置換基を
有していても良い。置換基としてはR101の説明で挙げ
たものが適用できる。R102としては好ましくは水素原
子あるいは低級アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基、等)であり水素原子がより好まし
い。
【0228】R103は水素原子あるいはアルキル基(例
えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、等)、シク
ロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシ
ル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、プロペニル
基、ブチニル基、2−プロピレン基、オレイル基、
等)、アルキニル基(例えばエチニル基、プロピニル
基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
メシチル基、等)、複素環基(例えばフリル基、チエニ
ル基、ピリジル基、等)、R105−CO−基から選ばれ
る基を表す。R105はアルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、等)、シクロアルキル基(例
えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アルケ
ニル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、
2−プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基
(例えばエチニル基、プロピニル基、等)、アリール基
(例えばフェニル基、トリル基、メシチル基、等)、複
素環基(例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、
等)から選ばれる基を表す。R103およびR105において
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アリール基、複素環基はさらに置換基を有して
いても良い。置換基としてはR101の説明で挙げたもの
が適用できる。R103としては好ましくは水素原子ある
いは低級アルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソ
プロピル基、等)、炭素数10以下のアリール基(フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、等)、炭
素数10以下の複素環基(例えばフリル基、チエニル
基、ピリジル基等)、炭素数10以下のR105−CO−
基であり、水素原子あるいは炭素数6以下のアルキル
基、フェニル基、炭素数6以下のR105−CO−基がよ
り好ましい。
【0229】R104はアルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基等)、シクロアルキル基(例え
ばシクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アルケニ
ル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2
−プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例
えばエチニル基、プロピニル基、等)、アリール基(例
えばフェニル基、トリル基、メシチル基、等)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキ
シ基、等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、
トリルオキシ基、等)、R106(R107)N−基、R108
(R109)N−NR110−基から選ばれる基を表す。これ
らのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基はさらに置換基を有していても良い。置換基として
はR101の説明で挙げたものが適用できる。
【0230】R106、R107、R108、R109、R110は水
素原子あるいはアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基、等)、シクロアルキル基(例えば
シクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル
基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−
プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例え
ばエチニル基、プロピニル基、等)、アリール基(例え
ばフェニル基、トリル基、メシチル基、等)、複素環基
(例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、等)、R
111−CO−基、R112−SO2−基から選ばれる基を表
す。これらのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、複素環基はさらに置
換基を有していても良い。置換基としてはR101の説明
で挙げたものが適用できる。
【0231】R111、R112はアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、イソプロピル基、等)、シクロアルキル
基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、
アルケニル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニ
ル基、2−プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニ
ル基(例えばエチニル基、プロピニル基、等)、アリー
ル基(例えばフェニル基、トリル基、等)、複素環基
(例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、等)から
選ばれる基を表す。これらのアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素
環基はさらに置換基を有していても良い。置換基として
はR101の説明で挙げたものが適用できる。
【0232】Xは−CO−基、あるいは−SO2−基か
ら選ばれる基を表す。R103とR104が結合して環を形成
しても良い。そのような環の例としてはスクシンイミド
環、フタルイミド環、o−スルホベンズイミド環、等が
挙げられる。
【0233】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0234】例えばハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子、等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ基、
等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオ
ニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチ
ルチオ基、等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ
基、ナフチルチオ基、等)、ヘテロ環チオ基(例えばピ
リジルチオ基など)である。
【0235】一般式(B)において、式中、R201は水
素原子あるいは置換基を表し、nは0、1または2を表
す。置換基としてはアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基等)、シクロアルキル基(例えば
シクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アリール基
(例えばフェニル基、トリル基等)、複素環基(例えば
フリル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルキルオキ
シ基(例えばメトキシ基、t−ブトキシ基等)、アリー
ルオキシ基(例えばフェノキシ基等)、アルキルチオ基
(例えばメチルチオ基、t−オクチルチオ基等)、アリ
ールチオ基(例えばフェニルチオ基等)、オキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル基、シクロヘキシル
オキシカルボニル基、等のアルコキシカルボニル基、フ
ェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル
基、および2−ピリジルオキシカルボニル基などの複素
環オキシカルボニル基等)、カルバモイル基(例えばエ
チルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、等のア
ルキルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等のア
リールオカルバモイル基、および2−ピリジルカルバモ
イル基などの複素環カルバモイル基等)、ハロゲン原子
(例えば塩素原子、臭素原子、等)、シアノ基、ニトロ
基、アルケニル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブ
チニル基、2−プロピレン基、オレイル基、等)、アル
キニル基(例えばエチニル基、プロピニル基、等)、ヒ
ドロキシ基等が挙げられる。
【0236】R202は水素原子あるいはアルキル基(例
えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、等)、シク
ロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシ
ル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、プロペニル
基、ブチニル基、2−プロピレン基、オレイル基、
等)、アルキニル基(例えばエチニル基、プロピニル
基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
メシチル基、等)または複素環基(例えばフリル基、チ
エニル基、ピリジル基、等)から選ばれる基を表す。こ
れらのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基または複素環基はさらに置換
基を有していても良い。置換基としてはR201の説明で
挙げたものが適用できる。R202としては好ましくは水
素原子あるいは低級アルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、等)であり水素原子がより好ま
しい。
【0237】R203、R204は互いに同じであっても異な
っていても良く、アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基等)、シクロアルキル基(例えばシ
クロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基
(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−プ
ロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例えば
エチニル基、プロピニル基、等)、アリール基(例えば
フェニル基、トリル基、メシチル基、等)、アルコキシ
基(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ
基、等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、ト
リルオキシ基、等)、R205(R206)N基、COOR
209基、又はCON(R210)R211基から選ばれる基を
表す。これらのアルキル基、シクロアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基はさらに置換基を有していても良い。置
換基としてはR201の説明で挙げたものが適用できる。
203とR204が互いに結合して縮合環を形成しても良
い。R203としては好ましくはアリール基、複素環基で
ある。
【0238】R204としては好ましくは炭素数10以上
のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、R205(R206
N基であり炭素数10以上のアルキル基、アルコキシ
基、R205(R206)N基がより好ましい。
【0239】R205、R206、R209、R210、R211は水
素原子あるいはアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基、等)、シクロアルキル基(例えば
シクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル
基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−
プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例え
ばエチニル基、プロピニル基、等)、アリール基(例え
ばフェニル基、トリル基、メシチル基、等)、複素環基
(例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、等)、R
207−CO−基、R208−SO2−基から選ばれる基を表
す。これらのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、複素環基はさらに置
換基を有していても良い。置換基としてはR201の説明
で挙げたものが適用できる。
【0240】R205とR206が互いに結合して環を形成し
ても良い。R205、R206としては好ましくは一方が水素
原子であり他方が炭素数10以上のアルキル基、R207
−CO−基、R208−SO2−基である。
【0241】R207、R208はアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、イソプロピル基等)、シクロアルキル基
(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、ア
ルケニル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル
基、2−プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル
基(例えばエチニル基、プロピニル基、等)、アリール
基(例えばフェニル基、トリル基、メシチル基、等)、
複素環基(例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基、
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基、等)、アリールオキシ基(例えばフ
ェノキシ基、トリルオキシ基、等)から選ばれる基を表
し、これらの基はさらに置換基を有していても良い。置
換基としてはR201の説明で挙げたものが適用できる。
【0242】Yは−O−、−S−あるいは−NR212
から選ばれる基を表す。R212は水素原子あるいはアル
キル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基
等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シ
クロヘキシル基等)、アルケニル基(例えばビニル基、
プロペニル基、ブチニル基、2−プロピレン基、オレイ
ル基、等)、アルキニル基(例えばエチニル基、プロピ
ニル基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル
基、メシチル基、等)、複素環基(例えばフリル基、チ
エニル基、ピリジル基、等)、から選ばれる基を表し、
これらの基はさらに置換基を有していても良い。置換基
としてはR201の説明で挙げたものが適用できる。
【0243】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0244】例えばハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子、等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ基、
等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオ
ニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチ
ルチオ基、等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ
基、ナフチルチオ基、等)、ヘテロ環チオ基(例えばピ
リジルチオ基など)がある。
【0245】次に一般式(C−1)について述べる。式
中、Ballastは一般式(C−1)で表される化合
物に充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を表
す。バラスト基としては特に限定はなく一般式(C−
1)で表される化合物に充分な耐拡散性を付与する有機
基ならば何でも良い。例としてはアルキル基(例えばオ
クチル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、等)、シクロ
アルキル基(例えばシクロヘキシル基、シクロデシル
基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
キシリル基、ナフチル基、等)、複素環基(例えばフリ
ル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基(例
えばオクチルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシ
ルオキシ基、オクタデシルオキシ基、等)、アリールオ
キシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、等)、ア
ルキルチオ基(例えばオクチルチオ基、ドデシルチオチ
オ基、ヘキサデシルチオ基、等)、アリールチオ基(例
えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基、等)、オキシカ
ルボニル基(例えばオクチルオキシカルボニル基、シク
ロヘキシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボ
ニル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基、等のアルコ
キシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフチル
オキシカルボニル基、等のアリールオキシカルボニル
基、および2−ピリジルオキシカルボニル基、2−キノ
リルオキシカルボニル基、等の複素環オキシカルボニル
基、等)、カルバモイル基(例えばオクチルカルバモイ
ル基、ジエチルヘキシルカルバモイル基、ドデシルカル
バモイル基、等のアルキルカルバモイル基、フェニルカ
ルバモイル基、ナフチルカルバモイル基、等のアリール
オカルバモイル基、および2−ピリジルカルバモイル
基、4−キノリルカルバモイル基、等の複素環カルバモ
イル基、等)、スルホニル基(オクチルスルホニル基、
ドデシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、等
のアルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフ
チルスルホニル基、等のアリールスルホニル基、等)、
アシルアミノ基、スルホンアミド基、等が挙げられる。
【0246】R301は置換基を表す。置換基としてはア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル
基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えばフェニ
ル基、トリル基、キシリル基、等)、複素環基(例えば
フリル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、
t−ブトキシ基、等)、アリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基、ナフトキシ基、等)、アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチルチオ基、
等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、ナフチ
ルチオ基、等)、オキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、等
のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等
のアリールオキシカルボニル基、および2−ピリジルオ
キシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基、
等)、カルバモイル基(例えばエチルカルバモイル基、
ジメチルカルバモイル基、等のアルキルカルバモイル
基、フェニルカルバモイル基等のアリールカルバモイル
基、および2−ピリジルカルバモイル基などの複素環カ
ルバモイル基、等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
臭素原子、等)、シアノ基、ニトロ基、アルケニル基
(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−プ
ロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例えば
エチニル基、プロピニル基、等)、ヒドロキシ基等が挙
げられる。
【0247】p、qは各々0または1を表す。R301
1あるいはG2が一般式(C−1)で表される化合物に
充分な耐拡散性を付与している場合はp=0である。
【0248】G1、G2は互いに同じであっても異なって
いても良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上に
なるような電子吸引性基を表す。
【0249】電子吸引性基としてはトリフルオロメチル
スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基、ニトロ基、シアノ基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ト
リフルオロメチル基、アシル基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ハロゲン原子、シアノメチル基、カルバ
モイルメチル基、アルコキシメチル基、ハロゲン化メチ
ル基、等が挙げられる。
【0250】G1とG2の組み合わせとして好ましいの
は、シアノ基とシアノ基、シアノ基とアルコキシカルボ
ニル基、シアノ基とアリールオキシカルボニル基、シア
ノ基とアシル基、シアノ基とカルバモイル基、アシル基
とアシル基、アシル基とアルコキシカルボニル基、アシ
ル基とアリールオキシカルボニル基、アシル基とカルバ
モイル基、アシル基とアルキルスルホニル基、アシル基
とアリールスルホニル基、カルバモイル基とカルバモイ
ル基、カルバモイル基とアルコキシカルボニル基、、カ
ルバモイル基とアリールオキシカルボニル基、であり、
一方がシアノ基あるいはアシル基である組み合わせがよ
り好ましい。
【0251】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0252】例えばハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子、等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ基、
等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオ
ニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチ
ルチオ基、等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ
基、ナフチルチオ基、等)、ヘテロ環チオ基(例えばピ
リジルチオ基など)がある。
【0253】一般式(C−2)について述べる。式中、
Ballastは一般式(C−2)で表される化合物に
充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を表す。バ
ラスト基としては特に限定はなく一般式(C−2)で表
される化合物に充分な耐拡散性を付与する有機基ならば
何でも良い。例としてはアルキル基(例えばオクチル
基、ドデシル基、ヘキサデシル基、等)、シクロアルキ
ル基(例えばシクロヘキシル基、シクロデシル基、
等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基、等)、複素環基(例えばフリル
基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基(例え
ばオクチルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシル
オキシ基、オクタデシルオキシ基、等)、アリールオキ
シ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、等)、アル
キルチオ基(例えばオクチルチオ基、ドデシルチオチオ
基、ヘキサデシルチオ基、等)、アリールチオ基(例え
ばフェニルチオ基、ナフチルチオ基、等)、オキシカル
ボニル基(例えばオクチルオキシカルボニル基、シクロ
ヘキシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニ
ル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基、等のアルコキ
シカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフチルオ
キシカルボニル基、等のアリールオキシカルボニル基、
および2−ピリジルオキシカルボニル基、2−キノリル
オキシカルボニル基、等の複素環オキシカルボニル基、
等)、カルバモイル基(例えばオクチルカルバモイル
基、ジエチルヘキシルカルバモイル基、ドデシルカルバ
モイル基、等のアルキルカルバモイル基、フェニルカル
バモイル基、ナフチルカルバモイル基、等のアリールオ
カルバモイル基、および2−ピリジルカルバモイル基、
4−キノリルカルバモイル基、等の複素環カルバモイル
基、等)、スルホニル基(オクチルスルホニル基、ドデ
シルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、等のア
ルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフチル
スルホニル基、等のアリールスルホニル基、等)、アシ
ルアミノ基、スルホンアミド基、等が挙げられる。
【0254】R401は置換基を表す。置換基としてはア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル
基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えばフェニ
ル基、トリル基、キシリル基、等)、複素環基(例えば
フリル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、
t−ブトキシ基、等)、アリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基、ナフトキシ基、等)、アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチルチオ基、
等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、ナフチ
ルチオ基、等)、オキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、等
のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等
のアリールオキシカルボニル基、および2−ピリジルオ
キシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基、
等)、カルバモイル基(例えばエチルカルバモイル基、
ジメチルカルバモイル基、等のアルキルカルバモイル
基、フェニルカルバモイル基等のアリールオカルバモイ
ル基、および2−ピリジルカルバモイル基などの複素環
カルバモイル基、等)、ハロゲン原子(例えば塩素原
子、臭素原子、等)、シアノ基、ニトロ基、アルケニル
基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−
プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例え
ばエチニル基、プロピニル基、等)、ヒドロキシ基等が
挙げられる。
【0255】s、tは各々0または1を表す。R401
3、G4、G5あるいはG6が一般式(C−2)で表され
る化合物に充分な耐拡散性を付与している場合はs=0
である。
【0256】G3とG4、G5とG6は互いに同じであって
も異なっていても良く、G3とG4、G5とG6のそれぞれ
の組み合わせでのσp値の合計が0.80以上になるよ
うな電子吸引性基を表す。
【0257】電子吸引性基としてはトリフルオロメチル
スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基、ニトロ基、シアノ基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ト
リフルオロメチル基、アシル基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ハロゲン原子、シアノメチル基、カルバ
モイルメチル基、アルコキシメチル基、ハロゲン化メチ
ル基、等が挙げられる。
【0258】G3とG4、G5とG6の組み合わせとして好
ましいのは、シアノ基とシアノ基、シアノ基とアルコキ
シカルボニル基、シアノ基とアリールオキシカルボニル
基、シアノ基とアシル基、シアノ基とカルバモイル基、
アシル基とアシル基、アシル基とアルコキシカルボニル
基、アシル基とアリールオキシカルボニル基、アシル基
とカルバモイル基、アシル基とアルキルスルホニル基、
アシル基とアリールスルホニル基、カルバモイル基とカ
ルバモイル基、カルバモイル基とアルコキシカルボニル
基、、カルバモイル基とアリールオキシカルボニル基、
であり、一方がシアノ基あるいはアシル基である組み合
わせがより好ましい。
【0259】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0260】例えばハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子、等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ基、
等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオ
ニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチ
ルチオ基、等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ
基、ナフチルチオ基、等)、ヘテロ環チオ基(例えばピ
リジルチオ基など)である。
【0261】さらに一般式(C−3)について述べる。
式中、Ballastは一般式(C−3)で表される化
合物に充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を表
す。バラスト基としては特に限定はなく一般式(C−
3)で表される化合物に充分な耐拡散性を付与する有機
基ならば何でも良い。例としてはアルキル基(例えばオ
クチル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、等)、シクロ
アルキル基(例えばシクロヘキシル基、シクロデシル
基、等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
キシリル基、ナフチル基、等)、複素環基(例えばフリ
ル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基(例
えばオクチルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシ
ルオキシ基、オクタデシルオキシ基、等)、アリールオ
キシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、等)、ア
ルキルチオ基(例えばオクチルチオ基、ドデシルチオチ
オ基、ヘキサデシルチオ基、等)、アリールチオ基(例
えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基、等)、オキシカ
ルボニル基(例えばオクチルオキシカルボニル基、シク
ロヘキシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボ
ニル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基、等のアルコ
キシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフチル
オキシカルボニル基、等のアリールオキシカルボニル
基、および2−ピリジルオキシカルボニル基、2−キノ
リルオキシカルボニル基、等の複素環オキシカルボニル
基、等)、カルバモイル基(例えばオクチルカルバモイ
ル基、ジエチルヘキシルカルバモイル基、ドデシルカル
バモイル基、等のアルキルカルバモイル基、フェニルカ
ルバモイル基、ナフチルカルバモイル基、等のアリール
オカルバモイル基、および2−ピリジルカルバモイル
基、4−キノリルカルバモイル基、等の複素環カルバモ
イル基、等)、スルホニル基(オクチルスルホニル基、
ドデシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、等
のアルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフ
チルスルホニル基、等のアリールスルホニル基、等)、
アシルアミノ基、スルホンアミド基、等が挙げられる。
【0262】R501は置換基を表す。置換基としてはア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル
基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えばフェニ
ル基、トリル基、キシリル基、等)、複素環基(例えば
フリル基、チエニル基、ピリジル基等)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、
t−ブトキシ基、等)、アリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基、ナフトキシ基、等)、アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチルチオ基、
等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、ナフチ
ルチオ基、等)、オキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、等
のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等
のアリールオキシカルボニル基、および2−ピリジルオ
キシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基、
等)、カルバモイル基(例えばエチルカルバモイル基、
ジメチルカルバモイル基、等のアルキルカルバモイル
基、フェニルカルバモイル基等のアリールオカルバモイ
ル基、および2−ピリジルカルバモイル基などの複素環
カルバモイル基、等)、ハロゲン原子(例えば塩素原
子、臭素原子、等)、シアノ基、ニトロ基、アルケニル
基(例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基、2−
プロピレン基、オレイル基、等)、アルキニル基(例え
ばエチニル基、プロピニル基、等)、ヒドロキシ基等が
挙げられる。
【0263】u、vは各々0または1を表す。R501
7あるいはG8が一般式(C−3)で表される化合物に
充分な耐拡散性を付与している場合はu=0である。
【0264】G7、G8は互いに同じであっても異なって
いても良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上に
なるような電子吸引性基を表す。
【0265】電子吸引性基としてはトリフルオロメチル
スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基、ニトロ基、シアノ基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ト
リフルオロメチル基、アシル基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ハロゲン原子、シアノメチル基、カルバ
モイルメチル基、アルコキシメチル基、ハロゲン化メチ
ル基、等が挙げられる。
【0266】G7とG8の組み合わせとして好ましいの
は、シアノ基とシアノ基、シアノ基とアルコキシカルボ
ニル基、シアノ基とアリールオキシカルボニル基、シア
ノ基とアシル基、シアノ基とカルバモイル基、アシル基
とアシル基、アシル基とアルコキシカルボニル基、アシ
ル基とアリールオキシカルボニル基、アシル基とカルバ
モイル基、アシル基とアルキルスルホニル基、アシル基
とアリールスルホニル基、カルバモイル基とカルバモイ
ル基、カルバモイル基とアルコキシカルボニル基、、カ
ルバモイル基とアリールオキシカルボニル基、であり、
一方がシアノ基あるいはアシル基である組み合わせがよ
り好ましい。
【0267】Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体
との反応によって脱離する基を表す。
【0268】例えばハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子、等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、等)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基、
等)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ基、
等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオ
ニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、t−オクチ
ルチオ基、等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ
基、ナフチルチオ基、等)、ヘテロ環チオ基(例えばピ
リジルチオ基など)がある。
【0269】以下に一般式(A)、一般式(B)、一般
式(C−1)、一般式(C−2)、一般式(C−3)で
表される化合物の具体例を挙げるがこれによって本発明
に使用される化合物が限定されるものではない。
【0270】
【化89】
【0271】
【化90】
【0272】
【化91】
【0273】
【化92】
【0274】
【化93】
【0275】
【化94】
【0276】
【化95】
【0277】
【化96】
【0278】
【化97】
【0279】
【化98】
【0280】
【化99】
【0281】
【化100】
【0282】
【化101】
【0283】
【化102】
【0284】
【化103】
【0285】
【化104】
【0286】
【化105】
【0287】
【化106】
【0288】
【化107】
【0289】
【化108】
【0290】
【化109】
【0291】
【化110】
【0292】
【化111】
【0293】
【化112】
【0294】
【化113】
【0295】
【化114】
【0296】
【化115】
【0297】
【化116】
【0298】
【化117】
【0299】
【化118】
【0300】
【化119】
【0301】本発明は下記ハロゲン化銀写真感光材料に
おいて輝度情報記録層に用いられることが好ましい。
【0302】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におけ
る好ましい形態は、デジタルカラー画像の輝度情報およ
び色情報を抽出するために、輝度情報を記録する感光性
層(以下輝度情報記録層とも略する)を有することであ
り好ましくは、更に、色情報を記録する感光性層(以
下、色情報記録層とも略する)を独立に有することであ
る。
【0303】本発明において用いられる輝度情報を記録
する感光性層について説明する。輝度情報を記録する感
光性層は、被写体画像の明暗情報と画像の質感を制御す
る機能を有し、主として分光感度分布を調整することに
よってこれらの特性を目的・用途に合わせて制御するこ
とができる。従来のカラー写真感光材料においては、分
光感度分布を大きく変化させると、色相再現性に重大な
影響を及ぼし実用的なカラー画像を得ることができなか
ったが、本発明のハロゲン化銀写真感光材料においては
色相情報は色情報記録層から抽出するため輝度情報記録
層の分光感度分布は可視光領域はもちろん非可視波長領
域からも選択することができる。
【0304】輝度情報記録層の分光感度はハロゲン化銀
写真感光材料の使用目的、用途に応じて適宜設定するこ
とができるが、自然な被写体描写の目的では可視光領域
に分光感度分布を有することが好ましく、特に高感度な
輝度情報記録層を実現するためには400nmから70
0nmの可視光全体に分光感度を有するいわゆるパンク
ロマチックの分光感度を有することが好ましい。
【0305】一方、より被写体の明るさ感をより忠実に
再現するための輝度情報記録層の分光感度としては、5
10〜600nmの間に極大感度を有し、かつその極大
感度の20%の最も短波側の波長が460〜520nm
の間にあり、かつ分光感度の極大感度の20%の最も長
波側の波長が620〜660nmの間にあることが好ま
しい。
【0306】さらに、輝度情報記録層の分光感度を非可
視光の波長領域とすることによって、被写体の色相を変
えることなく独特の画像描写性や質感を付与することが
可能である。例えば、遠くの山々や雲などの遠景被写体
の描写性を高めるためには輝度情報記録層に赤外波長領
域の分光感度を持たせることが有効である。
【0307】いっぽう、可視光では区別がつかない例え
ば蝶の雌雄の判別等を目的とした昆虫や植物の生態写真
や標本撮影あるいは鑑識や検査目的の撮影においては、
輝度情報記録層に紫外波長領域の分光感度を持たせるこ
とが有効である。本発明の輝度感光性層に好ましく使用
される非可視波長領域としては、紫外領域の場合は20
0〜400nmの間が好ましく、赤外領域の場合は70
0〜1300nmの間、特に好ましくは700〜100
0nmの波長領域が好ましい。
【0308】さらに、本発明に用いられる輝度情報記録
層は、可視光領域および非可視光領域の両方に分光感度
を有することも好ましい。この場合は、自然な画像描写
性の中に肉眼では認識困難な被写体情報を付与すること
が可能である。この場合の輝度情報記録層は、分光感度
の極大感度の20%になる最も短波側の波長が360〜
520nm、かつ分光感度の極大感度の20%になる最
も長波側の波長が650〜900nmの間であることが
好ましい。
【0309】本発明に用いられる輝度情報記録層に紫外
光領域の分光感度を付与するための具体的方法として
は、例えばハロゲン化銀粒子の固有感度を用いる方法が
ある。紫外光領域の分光感度分布の調整はハロゲン化銀
粒子のハロゲン組成を変化させることにより達成可能で
ある。
【0310】具体的手段としては、ハロゲン化銀粒子の
ハロゲン組成として、塩化銀含有率を30モル%以上、
より好ましくは60モル%以上の塩臭化銀または塩沃臭
化銀とする方法が挙げられる。
【0311】また、赤外光領域の分光感度を付与するた
めには、ハロゲン化銀乳剤に赤外分光増感色素を吸着さ
せることにより達成可能である。
【0312】次に、色情報を記録する感光性層(色情報
記録層)について説明する。色情報記録層の第1番目の
形態としては、従来のカラー写真感光材料の層構成と同
様に、青色感光性層、緑色感光性層、赤色感光性層に、
各々現像処理後における色相が互いに異なる発色現像主
薬の酸化物と反応して色素を形成するカプラーを含有す
る感光性層群を用いる方法である。
【0313】本発明に用いられる色情報記録層には、R
D308119VII−K項に記載されているフィルター
層や中間層等の補助層を設けることが出来る。
【0314】本発明に用いられる色情報記録層には、R
D308119VII−K項に記載されている順層、逆
層、ユニット構成等の様々な層構成をとることが出来
る。
【0315】色情報記録層の第2番目の好ましい形態と
しては、被写体側からストライプまたはモザイク状の色
分解カラーフィルタ配列層、次に可視光全体に感色性を
有する感光性層の順に構成される場合である。この場合
の色分解カラーフィルタ配列層は被写体情報を色分離可
能な少なくとも2つの分光特性の異なる領域を有し、例
えば黄、緑、マゼンタおよびシアンまたは、黄、緑、シ
アン或いは、黄、マゼンタ、シアン等のフィルタをモザ
イク模様あるいはストライプ状に配列する方法、あるい
は赤、緑、青の3色のフィルタをモザイクあるいはスト
ライプ状に配列する方法などにより得られる。
【0316】また、フィルタをモザイク状に配列する方
法としてはベイヤー配列に代表される格子状配列の方法
や3角形や6角形や円形を敷き詰める配列などが挙げら
れる。また各色の配列は規則的でもよいしまったくラン
ダムに配置しても構わない。
【0317】このカラーフィルタの製造は既知の種々の
方法を用いることができる。代表的なカラーフィルタの
製造方法としては、基板上に顔料を分散した感光性樹脂
層を形成しこれをパターニングすることにより単色のパ
ターンを得る顔料分散法、基板上に染色用の材料である
水溶性高分子材料を塗布しこれをフォトリソグラフィー
工程により所望の形状にパターニングした後得られたパ
ターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る染
色法、熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3回繰
り返すことによりR、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱
硬化させることにより着色層を形成する印刷法、色素を
含有する着色液をインクジェット方式で光透過性の基板
上に吐出し各着色液を乾燥させて着色画素部を形成する
インクジェット法などがある。
【0318】また、ランダム配列のカラーフィルタ作製
方法としては、特願平10−326017号等に記載の
方法を用いることができる。
【0319】さらに、ストライプ状カラーフィルタを作
製する方法としては、特願平10−326017号及び
Photographic Science and
Engineering,vol.21,225(19
77)等に記載の方法を用いることができる。
【0320】支持体からみてカラーフィルター層より遠
い側には、耐アルカリ保護層を設けることが出来る。こ
の層はアルカリの透過を妨げるものであり、カラーフィ
ルター層が高いpHにさらされることを防ぐ、それに伴
うフィルター色素の消色や脱色を防ぐことを目的とす
る。耐アルカリ保護層に用いるポリマーとしてはセルロ
ースアセテートブチレート、ポリビニルブチラール等も
用いることが出来るが、ポリビニルホルマール、ポリ塩
化ビニリデンが好ましい。
【0321】通常耐アルカリ保護層より支持体側から遠
い側に、ハロゲン化銀乳剤層等の写真構成が塗設され
る。
【0322】つぎに、輝度情報記録層の塗設位置に関し
て説明する。輝度情報記録層の塗設位置は、色情報記録
層よりも被写体側に位置することが好ましい。
【0323】つまり、透明支持体側から色情報記録層、
輝度情報記録層の順に塗設したのち輝度情報記録層側か
ら露光する態様、あるいは透明支持体側から輝度情報記
録層、色情報記録層の順に塗設したのち透明支持体側と
被写体を相対する形で露光する態様、あるいは、透明支
持体をはさんで輝度情報記録層、色情報記録層を各々塗
設したのち輝度感光性層側から露光する態様などが好ま
しい。特に色情報記録層がストライプまたはモザイク状
の色分解カラーフィルタ配列層と可視光全体に感色性を
有する感光性層の順に構成される場合には、被写体側か
ら輝度情報記録層、透明支持体、カラーフィルター配列
層、可視光全体に感光性を有する感光性層の順に構成さ
れることが好ましい。
【0324】輝度情報を色情報記録層の形成画像とは独
立して読み出すために、輝度情報記録層の形成画像は、
色情報記録層の形成画像とは異なる色相の発色画像であ
ることが好ましい。
【0325】したがって、本発明のハロゲン化銀写真感
光材料の輝度情報記録層と色情報記録層の各々におい
て、発色現像主薬の酸化物と反応してお互いに異なる分
光吸収形状の色素を形成するカプラーを含有することが
好ましい。
【0326】例えば、本発明のハロゲン化銀写真感光材
料が輝度情報記録層を有し、且つ、色情報記録層とし
て、青色感光性層、緑色感光性層、赤色感光性層を有す
る場合には、発色現像主薬の酸化物と反応してお互いに
異なる分光吸収形状の色素を各々形成する4種類のカプ
ラーを含有することが好ましい。
【0327】これら4種の分光吸収形状は吸収形状の重
なりが小さいことがより好ましいが、この目的のために
従来のカラー感光材料で用いられるイエローカプラー、
マゼンタカプラー、シアンカプラーに加えて本発明の赤
外発色システムを用いることが好ましい。
【0328】また、本発明において色情報記録層がスト
ライプまたはモザイク状の色分解カラーフィルタ配列層
および可視光全体に感色性を有する感光性層から構成さ
れる場合では、輝度情報記録層では上記記載の赤外発色
システムを用いて赤外吸収画像を形成させ、かつ色情報
記録層の可視光全体に感色性を有する感光性層では可視
光全域を遮蔽する画像を形成させる態様をとることが好
ましい。ここでの可視光全域を遮蔽する画像とは実質的
に黒色画像を形成する機能を有していれば手段に制約は
無いが、たとえば現像により得られる黒化銀画像を利用
しても良いし、現像主薬と反応して色素を形成するカプ
ラーを複数種用いて実質的に黒色の画像を形成させても
良い。特に、イエロー、マゼンタ、シアンの3種のカプ
ラーを混合して用いて実質的に黒色の画像を形成させる
方法は赤外領域に吸収を持たない黒色画像を得ることが
可能であり、赤外発色システムによる輝度情報との干渉
が少なく好ましく用いることができる。
【0329】本発明において、赤、緑及び青感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層に含まれるカプラーは、それぞれに含ま
れるカプラーから形成される発色色素の分光吸収極大が
少なくとも20nm離れていることが好ましい。また、
イエローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラー
を用いることが好ましいが、乳剤層とカプラーの組み合
わせとしては、イエローカプラーと青感光性層、マゼン
タカプラーと緑感光性層、シアンカプラーと赤感光性層
に限られるものではなく、他の組み合わせでもよい。
【0330】本発明において用いることのできるDIR
化合物の具体例としては、例えば特開平4−11415
3号記載のD−1〜D−34が挙げられ、本発明はこれ
らの化合物を好ましく用いることができる。
【0331】本発明において用いることのできる拡散性
DIR化合物の具体例は上記のほかに例えば米国特許
4,234,678号、同3,227,554号、同
3,647,291号、同3,958,993号、同
4,419,886号、同3,933,500号、特開
昭57−56837号、同51−13239号、米国特
許2,072,363号、同2,070,266号、リ
サーチ・ディスクロージャー1981年12月第212
28号などに記載されているものを挙げることができ
る。
【0332】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤とし
ては、リサーチ・ディスクロージャーNo.30811
9(以下RD308119と略す)に記載されているも
のを用いることができる。
【0333】以下に記載箇所を示す。 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 沃度組成 993 I−A項 製造方法 993 I−A項 及び994 E項 晶癖 正常晶 993 I−A項 晶癖 双晶 993 I−A項 エピタキシャル 993 I−A項 ハロゲン組成一様 993 I−B項 ハロゲン組成一様でない 993 I−B項 ハロゲンコンバージョン 994 I−C項 ハロゲン置換 994 I−C項 金属含有 994 I−D項 単分散 995 I−F項 溶媒添加 995 I−F項 潜像形成位置 表面 995 I−G項 潜像形成位置 内部 995 I−G項 適用感材ネガ 995 I−H項 ポジ(内部カブリ粒子含) 995 I−H項 乳剤を混合している 995 I−I項 脱塩 995 II−A項 本発明においては、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化
学熟成及び分光増感を行ったものを使用する。この様な
工程で使用される添加剤は、リサーチ・ディスクロージ
ャーNo.17643、No.18716及びNo.3
08119(それぞれ、以下RD17643、RD18
716及びRD308119と略す)に記載されてい
る。以下に記載箇所を示す。
【0334】 〔項目〕〔RD308119の頁〕〔RD17643〕〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV−A−A, B,C,D, 23〜24 648〜649 H,I,J項 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜649 カブリ防止剤998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記リサーチ
・ディスクロージャーに記載されている。以下に関連の
ある記載箇所を示す。
【0335】 〔項目〕〔RD308119の頁〕〔RD17643〕〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII−I項, XIII−C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤1006XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤1005XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感材中に含有) 1001 XXB項 本発明には種々のカプラーを加えて使用することが出
来、その具体例は、上記リサーチ・ディスクロージャー
に記載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
【0336】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕〔RD17643〕 イエローカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項 マゼンタカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項 シアンカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項 カラードカプラー 1002VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002VII−F項 その他の有用残基放出 1001VII−F項 カプラー アルカリ可溶カプラー 1001VII−E項 本発明に用いられる添加剤は、RD308119XIVに
記載されている分散法などにより、添加することができ
る。
【0337】本発明においては、前述RD17643
28頁、RD18716 647〜648頁及びRD3
08119のXIXに記載されている支持体を使用するこ
とができる。
【0338】本発明の感光材料には、前述RD3081
19VII−K項に記載されているフィルター層や中間層
等の補助層を設けることができる。
【0339】本発明の感光材料は、前述RD30811
9VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構
成等の様々な層構成をとることができる。
【0340】現像主薬酸化体とカップリング反応によっ
て色素を形成する化合物については、一般的にはカプラ
ーと呼ばれ、一般に活性メチレン、ピラゾロン、ピラゾ
ロアゾール、フェノール、ナフトールを持つ化合物であ
り、パラフェニレンジアミンを用いた発色現像系にイエ
ローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラーとし
て用いられているものである。
【0341】本発明には、通常のカプラー以外に、西独
特許第3,819,051A号、同第3,823,04
9号、米国特許第4,840,883号、同第5,02
4,930号、同第5,051,347号、同第4,4
81,268号、欧州特許第304,856A2号、同
第329,036号、同第354,549A2号、同第
374,781A2号、同第379,110A2号、同
第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同64−32261号、特
開平2−297547号、同2−44340号、同2−
110555号、同3−7938号、同3−16044
0号、同3−172839号、同4−172447号、
同4−179949号、同4−182645号、同4−
184437号、同4−188138号、同4−188
139号、同4−194847号、同4−204532
号、同4−204731号、同4−204732号等に
記載されているカプラーも使用できる。
【0342】これらの化合物はすでに述べたように一般
のカラー写真に用いられ、パラフェニレンジアミン系の
発色現像主薬で現像した時にそれぞれ青色域(波長35
0〜500nm)、緑色域(波長500〜600n
m)、赤色域(波長600〜750nm)に分光吸収極
大波長を持つような化合物である。しかるに、本発明に
関わる一般式(1)〜(4)および一般式(5)〜
(7)の現像主薬、特に一般式(3)〜(4)の現像主
薬とともに用いた場合には、カップリングによって生成
する色素が、これらの波長とは異なる波長域に分光吸収
極大を有する事があるので、使用する現像主薬の種類に
応じて、適宜カプラーの種類を選択する必要がある。ま
た本発明の感光材料は、必ずしも発色色素が上記の青色
域、緑色域、赤色域に分光吸収極大波長を持つように設
計される必要はない。発色色素が紫外域や赤外域に分光
吸収を有してもよく、これらと可視光域の吸収をもつも
のと組み合わせて用いてもよい。
【0343】本発明に使用できるカプラーは耐拡散性基
がポリマー鎖をなしていてもよい。また、4当量カプラ
ーでも、2当量カプラーでも用いることができるが、発
色現像主薬の種類によって使い分けるのが好ましい。ま
ず、一般式(1)、(2)、(5)、(6)、(7)の
現像主薬に対しては4当量カプラーを使用するのが好ま
しく、一般式(3)、(4)の現像主薬に対しては2当
量カプラーを使用するのが好ましい。
【0344】カプラーの具体例は、4当量、2当量の両
者ともセオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロ
セス(4th Ed.T.H.James編集、Mac
millan,1977)291頁〜334頁、および
354頁〜361頁、特開昭58−12353号、同5
8−149046号、同58−149047号、同59
−11114号、同59−124399号、同59−1
74835号、同59−231539号、同59−23
1540号、同60−2951号、同60−14242
号、同60−23474号、同60−66249号、特
開平8−110608号、同8−146552号、同8
−146578号、同9−204031号等及び前掲し
た文献・特許に詳しく記載されている。
【0345】本発明の感光材料は、以下のような機能性
カプラーを含有しても良い。発色色素の不要な吸収を補
正するためのカプラーとして、欧州特許第456,25
7A1号に記載のイエローカラードシアンカプラー、該
欧州特許に記載のイエローカラードマゼンタカプラー、
米国特許第4,833,069号に記載のマゼンタカラ
ードシアンカプラー、米国特許第4,837,136号
の(2)、WO92/11575のクレーム1の式
(A)で表される無色のマスキングカプラー(特に36
−45頁の例示化合物)。現像主薬酸化体と反応して写
真的に有用な化合物残査を放出する化合物(カプラーを
含む)としては、以下のものが挙げられる。現像抑制剤
放出化合物:欧州特許第378,236A1号の11頁
に記載の式(I)〜(VI)で表される化合物、欧州特許
第436,938A2号の7頁に記載の式(I)で表さ
れる化合物、特願平4−134523号の式(1)で表
される化合物、欧州特許第440,195A2号の5、
6頁に記載の式(I)(II)(III)で表される化合
物、特願平4−325564号の請求項1の式(I)で
表される化合物−リガンド放出化合物、米国特許第4,
555,478号のクレーム1に記載のLIG−Xで表
される化合物。
【0346】本発明に用いられるカプラーは、1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに他
の種類のカプラーと併用することができる。カプラーは
本発明の現像主薬およびハロゲン化銀と同一の層に添加
されることが好ましく、その好ましい使用量は現像主薬
1モルに対して0.05〜20モル、更に好ましくは
0.1〜10モル、特に好ましくは0.2〜5モルであ
る。また、本発明においてカプラーはハロゲン化銀1モ
ル当たり0.01〜1モル使用することが好ましく、
0.02〜0.6モルがより好ましい。この範囲である
と十分な発色濃度が得られる点で好ましい。
【0347】上記のカプラー、発色現像主薬などの疎水
性添加剤は米国特許第2,322,027号記載の方法
などの公知の方法により本発明の感光材料の層中に導入
することができる。この場合には、米国特許第4,55
5,470号、同第4,536,466号、同第4,5
36,467号、同第4,587,206号、同第4,
555,476号、同第4,599,296号、特公平
3−62256号などに記載のような高沸点有機溶媒
を、必要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶
媒と併用して、用いることができる。またこれらカプラ
ー、高沸点有機溶媒などは2種以上併用することができ
る。高沸点有機溶媒の量は用いられる疎水性添加剤1g
に対して10g以下、好ましくは5g以下、より好まし
くは1g〜0.1gである。また、バインダー1gに対
して1ml以下、更には0.5ml以下、特に0.3m
l以下が適当である。特公昭51−39853号、特開
昭51−59943号に記載されている重合物による分
散法や特開昭62−30242号等に記載されている微
粒子分散物にして添加する方法も使用できる。
【0348】水に実質的に不溶な化合物の場合には、前
記方法以外にバインダー中に微粒子にして分散含有させ
ることができる。疎水性化合物を親水性コロイドに分散
する際には、種々の界面活性剤を用いることができる。
例えば特開昭59−157636号の第(37)〜(3
8)頁、記載の界面活性剤また、特願平5−20432
5号、同6−19247号、西独公開特許第1,93
2,299A号記載のリン酸エステル型界面活性剤等が
使用できる。
【0349】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができ
る。従来のカラー感光材料の黄色フィルター層、アンチ
ハレーション層にはコロイド銀微粒子がしばしば用いら
れてきたが、感光材料を現像後コロイド銀を除去するた
めに漂白工程を設ける必要が生じる。処理の簡便性を求
めるという本発明の目的からは、漂白工程を必要としな
い感材が好ましい。したがって本発明においては、コロ
イド銀に替えて染料、特に現像処理中に消色、あるいは
溶出、転写し、処理後の濃度への寄与が小さい染料を使
用することが好ましい。染料が現像時に消色あるいは除
去されるとは、処理後に残存する染料の量が、塗布直前
の1/3以下、好ましくは1/10以下となることであ
り、現像時に染料の成分が感材から溶出あるいは処理材
料中に転写しても良いし、現像時に反応して無色の化合
物に変わっても良い。
【0350】感光材料の構成層のバインダーには親水性
のものが好ましく用いられる。その例としては前記のリ
サーチ・ディスクロージャーおよび特開昭64−135
46号の(71)頁〜(75)頁に記載されたものが挙
げられる。具体的には、透明か半透明の親水性バインダ
ーが好ましく、例えばゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋
白質またはセルロース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デ
キストラン、プルラン、カラギーナン等の多糖類のよう
な天然化合物や、ポリビニールアルコール、ポリビニル
ピロリドン、アクリルアミド重合体等の合成高分子化合
物が挙げられる。また、米国特許第4,960,681
号、特開昭62−245260号等に記載の高吸水性ポ
リマー、すなわち−COOMまたは−SO3M(Mは水
素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの
単独重合体またはこのビニルモノマー同士もしくは他の
ビニルモノマーとの共重合体(例えばメタクリル酸ナト
リウム、メタクリル酸アンモニウム、アクリル酸カリウ
ムなど)も使用される。これらのバインダーは2種以上
組み合わせて用いることもできる。特にゼラチンと上記
バインダーの組み合わせが好ましい。またゼラチンは、
種々の目的に応じて石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチ
ン、カルシウムなどの含有量を減らしたいわゆる脱灰ゼ
ラチンから選択すれば良く、組み合わせて用いる事も好
ましい。本発明において、バインダーの塗布量は1m2
あたり20g以下が好ましく、特に10g以下にするの
が適当である。
【0351】本発明に使用できる適当な支持体は、ポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ
カーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩
化ビニル等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用
できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類
も好ましい。これらは特開昭62−117708号、特
開平1−46912号に記載された方法により重合する
ことにより得ることができる。さらに本発明の感光材料
に利用できる支持体は写真用原紙、印刷用紙、バライタ
紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラ
スチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62
−253195号(29〜31頁)に支持体として記載
されたものが挙げられる。前述のRD17643の28
頁、同18716の647頁右欄から648頁左欄、及
び同307105の879頁に記載されたものも好まし
く使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチ
レン類も好ましい。これらは特開昭62−117708
号、特開平1−46912号、同1−178505号に
記載された方法により重合することにより得ることがで
きる。これらの支持体には米国特許第4,141,73
5号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖を
つきにくくしたものを用いることができる。また、これ
らの支持体表面を支持体と乳剤下塗り層との接着の向上
を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー
放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表
面処理として用いることができる。更に公知技術第5号
(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の4
4〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。ポ
リエチレンジナフタレンジカルボキシラートなどの透明
支持体やその上に透明磁性体を塗布したような支持体を
用いることができる。
【0352】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
ることのできる支持体としては、例えば前述のRD17
643の28頁及びRD308119の1009頁やプ
ロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P1
08、の「Supports」の項に記載されているも
のが挙げられる。
【0353】本発明の感光材料を後述する熱現像処理に
用いる場合には、支持体としては処理温度に耐えること
のできるものを用いる必要がある。
【0354】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の好ま
しい処理形態の1つは熱現像処理である。熱現像におい
ては、感光材料とは別の処理材料を用いることが好まし
い。処理材料としては、支持体上に塩基および/または
塩基プレカーサーを含有した処理層を有するシート(以
下処理シートともいう)を挙げることができる。処理層
は親水性バインダーにより構成されていることが好まし
い。感光材料を像様に露光した後、感光材料と処理材料
とを、感光材料の感光性層面と処理材料の処理層面で貼
り合わせて加熱することにより画像形成が行われる。感
光材料および処理材料を構成する全塗布膜の最大膨潤に
要する水の1/10から1倍に相当する水を感光材料ま
たは処理材料に供給後、貼り合わせて加熱することによ
り発色現像を行う方法は好ましく用いられる。また、補
助現像剤を必要に応じて感光材料または処理材料に内蔵
する、あるいは水とともに塗布する方法も用いることが
できる。
【0355】感光材料の加熱処理は当該技術分野では公
知であり、熱現像感光材料とそのプロセスについては、
例えば、写真工学の基礎(1970年、コロナ社発行)
の553頁〜555頁、1978年4月発行映像情報4
0頁、Nabletts Handbook of P
hotography and Reprograph
y 7th Ed.(Vna Nostrand an
d ReinholdCompany)の32〜33
頁、米国特許第3,152,904号、同第3,30
1,678号、同第3,392,020号、同第3,4
57,075号、英国特許第1,131,108号、同
第1,167,777号およびリサーチ・ディスクロー
ジャー誌1978年6月号9〜15頁(RD1702
9)に記載されている。熱現像工程の加熱温度は、約5
0℃から250℃であるが、特に60℃から150℃が
有用である。
【0356】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、
熱現像を促進する目的で熱溶剤を添加しても良い。熱溶
剤は加熱時に液状化し、画像形成を促進する作用を有す
る化合物である。常温では白色、固体状態であることが
好ましく、加熱時の揮散性が小さいことが望まれる。好
ましい融点は70〜170℃である。
【0357】本発明のハロゲン化銀写真感光材料及び/
または処理材料には銀現像および色素形成反応促進の目
的で塩基又は塩基プレカーサーを用いる。塩基プレカー
サーとしては、難溶性金属塩化合物及び錯形成化合物熱
により脱炭酸する有機酸と塩基の塩、分子内求核置換反
応、ロッセン転移またはベックマン転移によりアミン類
を放出する化合物などがある。
【0358】本発明に用いられる熱現像工程において用
いられる処理材料は、上記塩基および/または塩基プレ
カーサーを含有することの他に、加熱現像時に空気を遮
断したり、感材からの素材の揮散を防止したり、塩基以
外の処理用の素材を感光材料に供給したり、現像後に不
要になる感光材料中の素材(YF染料、AH染料等)あ
るいは現像時に生成する不要成分を除去したりする機能
を併せ持つこともできる。また、処理材料には脱銀機能
をもたせても良い。例えば、感光材料を像様露光後処理
材料と重ね合わせ処理する際ハロゲン化銀及び/または
現像銀の一部または全てを可溶解する場合、処理材料に
ハロゲン化銀溶剤として定着剤を含ませておいても良
い。
【0359】処理材料の支持体とバインダーには、感光
材料と同様のものを用いることが出来る。処理材料に
は、前述の染料の除去その他の目的で、媒染剤を添加し
ても良い。媒染剤は写真分野で公知のものを用いること
が出来、米国特許第4,50,626号第58〜59欄
や、特開昭61−88256号32〜41頁、特開昭6
2−244043号、同62−244036号等に記載
の媒染剤を挙げることが出来る。また、米国特許第4,
463,079号記載の色素受容性の高分子化合物を用
いても良い。また前記した熱溶剤を含有させてもよい。
【0360】処理材料を用いて熱現像する際には、現像
促進あるいは、処理用素材の転写促進、不要物の拡散促
進の目的で少量の水を用いることが好ましい。上記の如
き、水に難溶な塩基性金属化合物およびこの塩基性金属
化合物を構成する金属イオンと錯形成化合物の組合せで
塩基を発生させる方法を採用する場合には、少量の水を
用いることが特に好ましい。水には無機のアルカリ金属
塩や有機の塩基、低沸点溶媒、界面活性剤、カブリ防止
剤、難溶性金属塩との錯形成化合物、防黴剤、防菌剤を
含ませてもよい。水は感光材料、処理材料またはその両
者に付与する方法を用いることができる。その使用量は
感光材料および処理材料の(バック層を除く)全塗布膜
を最大膨潤させるに要する量の1/10〜1倍に相当す
る量である。
【0361】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を熱現
像する際には、公知の加熱手段を適用することが出来、
例えば、加熱されたヒートブロックや面ヒータに接触さ
せる方式、熱ローラや熱ドラムに接触させる方式、赤外
および遠赤外ランプヒーターなどに接触させる方式、高
温に維持された雰囲気中を通過させる方式、高周波加熱
方式を用いる方式などを用いることができる。このほ
か、感光材料又は受像部材の裏面にカーボンブラック層
の様な発熱導電性物質を設け、通電することにより生ず
るジュール熱を利用する方式を適用することもできる。
加熱温度としては70℃〜100℃が好ましい。
【0362】本発明に用いられる熱現像処理において
は、処理材料に現像停止剤を含ませておき、現像と同時
に現像停止剤を働かせても良い。ここでいう現像停止剤
とは、適正現像後、速やかに塩基を中和または塩基と反
応して膜中の塩基濃度を下げ現像を停止する化合物また
は銀および銀塩と相互作用して現像を抑制する化合物で
ある。具体的には、加熱により酸を放出する酸プレカー
サー、加熱により共存する塩基と置換反応を起す親電子
化合物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合
物及びその前駆体等が挙げられる。
【0363】本発明に用いられる熱現像処理において
は、熱現像によって感光材料中生成した現像銀を除去す
るために、処理材料中に漂白剤として作用する銀の酸化
剤を含有させておき、熱現像時にこれらの反応を生じさ
せることができる。また、画像形成の現像終了後に銀の
酸化剤を含有させた第二の処理材料を感光材料と貼り合
わせて現像銀の除去を行うこともできる。しかしなが
ら、処理時に現像銀を漂白しない方が、処理が簡易であ
り好ましい。
【0364】また、画像形成後に不要となったハロゲン
化銀を除去するために、処理材料中に定着機能をもつ化
合物を含有させておくこともできる。このような方式の
具体的な例のひとつは、処理材料に物理現像核及びハロ
ゲン化銀溶剤を含ませておき、加熱中に感光材料のハロ
ゲン化銀を可溶化し、処理層に固定する方式が挙げられ
る。物理現像核は、感光材料より拡散してきた可溶性銀
塩を還元して物理現像銀に変換し、処理層に固定させる
ものである。
【0365】物理現像核や還元剤を用いずにハロゲン化
銀を定着してもよい。この場合にはいわゆるハロゲン化
銀溶剤によって銀イオンに対して塩置換がおこり、感光
性のない銀塩の生成することが望まれる。
【0366】本発明に用いられる熱現像処理において
は、発色現像を行うための処理材料、漂白および/また
は定着を行うための処理材料など機能を分離した2つ以
上の処理材料と順次感光材料を重ね合わせて加熱処理を
行うことも可能である。この場合には、現像用の処理材
料には上で述べたような、漂白や定着機能をもつ化合物
は含有されないのが好ましい。感光材料は現像用処理材
料と重ね合わせて加熱処理された後、再び漂白のための
処理材料とそれぞれ感光性層と処理層を向かい合わせて
重ね合わされる。このとき予め、双方のバック層を除く
全塗布膜を最大膨潤させるに要する量の0.1から1倍
に相当する水を感光材料または第2処理材料を与えてお
く。この状態で、40℃から100℃の温度で5秒から
60秒間加熱することにより、漂白処理や定着処理が施
される。水の量、水の種類、水の付与方法、および感光
材料と処理材料を重ね合わせる方法については現像用の
処理材料と同様のものを用いることができる。
【0367】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を処理
後、長期間に渡って保管あるいは鑑賞する目的で用いる
ためには、上述の漂白処理や定着処理を行うことが好ま
しいが、後述のように、本発明の感光材料を処理後直ち
にスキャナー等で読取り、電子画像に変換する目的で用
いる場合には、漂白処理や定着処理は必ずしも必要では
ない。しかし通常は定着処理は行うのが好ましい。これ
は残存するハロゲン化銀が可視波長域に吸収を持つた
め、スキャナー読取り時にノイズ源となって得られる電
子画像に悪影響を与えるからである。定着処理を行わ
ず、現像だけの簡易な処理を実現するためには、前述の
薄い平板ハロゲン化銀粒子や塩化銀粒子を用いることが
好ましい。
【0368】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の別の
好ましい処理形態はアクチベーター処理である。アクチ
ベーター処理とは、発色現像主薬を感光材料の中に内蔵
させておき、発色現像主薬を含まない処理液で現像処理
を行う処理方法をさしている。この場合の処理液は通常
の現像処理液成分に含まれている発色現像主薬を含まな
いことが特徴で、その他の成分(例えばアルカリ、補助
現像主薬など)を含んでいても良い。アクチベーター処
理については欧州特許第545,491A1号、同第5
65,165A1号などの公知文献に例示されている。
本発明に用いるアクチベーター処理液のpHは9以上で
あることが好ましく、10以上であることが更に好まし
い。
【0369】また補助現像剤を感光材料に内蔵させる場
合、感光材料の保存安定性を高めるために、補助現像剤
を前駆体の形で内蔵させることもできる。ここで用いら
れる補助現像剤前駆体としては、特開平1−13855
6号に記載の化合物を挙げることができる。これらの化
合物は、水やアルコール類やアセトン、ジメチルホルム
アミド、グリコール類等の適当な溶媒に溶解させる、ま
たは、微粒子固体分散状、または、トリクレジルフォス
フェート等の高沸点有機溶媒に溶解の後に親水性バイン
ダー中で微粒子分散を行うなどして添加し、塗布するこ
とができる。これら補助現像剤前駆体は2種以上併用し
て用いてもよいし、補助現像剤と併用して用いてもよ
い。
【0370】現像工程を経て形成された本発明の画像
は、透過型画像読みとり装置(いわゆるフィルムスキャ
ナ)により少なくとも4つの波長領域で画像情報を電気
信号に変換されるが以下にその方法について説明する。
【0371】本発明で用いられる受光素子(半導体イメ
ージセンサ)としては、可視光領域および赤外領域に感
度を有するモノクロCCDを一列に配した1次元ライン
センサまたは、モノクロCCDを縦横2次元に配置した
エリアセンサなどを用いることができる。
【0372】スキャナに用いる光源としては、可視光お
よび赤外光に発光波長を有するものであればとくに制限
はないが、例えばキセノンガス等の希ガスを封入した蛍
光ランプあるいは数種の高輝度LEDを組み合わせて使
用することもできる。
【0373】4つの波長選択は、例えば光源が連続光源
の場合には、発色カプラーの分光吸収あるいはカラーフ
ィルター配列を含む感光材料の場合にはそのカラーフィ
ルターの各色の分光吸収形状に合わせて選択した色分解
フィルターを光源とモノクロCCDの間に挿入すること
により行うことができる。また、光源に青、緑、赤、赤
外などの原色発光型の高輝度LEDを用いる場合にはL
ED光源を切り替えることにより4つの波長選択を行う
ことができる。
【0374】また、このようにして取り出した4つの1
次画像情報は、カプラーの吸収の広がりや定着を行わな
い場合の銀画像によるクロストーク成分を演算処理で除
いてできるだけ純粋な輝度情報、赤分解情報、緑分解情
報、青分解情報を抽出することが好ましい。
【0375】このようにして取り出した輝度情報信号
(L0と表す)、青色分解信号(Bと表す)、緑色分解
信号(Gと表す)、赤色分解信号(Rと表す)のうちB
信号、G信号およびR信号を用いてRGBデジタルカラ
ー画像を作製する。続いて、このRGBデジタルカラー
画像から色情報のみを抽出するが、その方法としては例
えばRGB画像情報をLab画像情報もしくはLuv画
像情報に変換することにより可能である。
【0376】Labとは、CIE(Commissio
n Internationalede I′Ecla
irage:国際照明委員会)のL*a*b*(以下L
abとも称する)表示系の略であり、Lが明度情報、a
bが色の色相と彩度を表す。この画像情報変換処理は、
例えばAdobe社製のフォトショップ等の画像処理ア
プリケーションソフトを用いれば容易に行うことが可能
である。
【0377】このようにしてRGB画像をLab画像に
変換したのち、この明度情報Lを破棄し、先述の輝度情
報記録層から抽出した輝度情報信号(L0)と置換する
ことにより本発明の目的とする画像L0abを得ること
ができる。なおこの際により良好な画像を得るためにL
0画像の階調やコントラストを適宜調整することが好ま
しい。
【0378】また、本発明においては、被写体側から、
ストライプまたはモザイク状の色分解カラーフィルター
層、次に可視光全体に感色性を有し現像処理後に潜像に
対応した黒色画像を形成する感光性層の順に構成される
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料から、少な
くとも4つの波長領域で画像情報を電気信号に変換でき
るスキャナを用いて色分解画像情報を加え、色分解カラ
ーフィルターを除いてスキャンした黒色画像に相当する
画像情報を取得したのち、色分解画像から作成したRG
Bデジタルカラー画像をLabまたはLuv信号に変換
した後、このL成分情報を黒色画像に相当する画像情報
と置換して、デジタルカラー画像を作製することを特徴
とする画像形成方法が好ましく用いられる。
【0379】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。 実施例1 〈種乳剤T−1の調製〉以下に示す方法によって、2枚
の平行な双晶面を有する種乳剤T−1を調製した。 (A−1液) オセインゼラチン 38.0g 臭化カリウム 11.7g 水で34.0リットルに仕上げる。 (B−1液) 硝酸銀 810.0g 水で3815mlに仕上げる。 (C−1液) 臭化カリウム 567.3g 水で3815mlに仕上げる。 (D−1液) オセインゼラチン 163.4g HO(CH2CH2O)m(CH2(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)n H(m+n=9.77)の10%メタノール溶液 5.5ml 水で3961mlに仕上げる。 (E−1液) 硫酸(10%) 91.1ml (F−1液) 56%酢酸水溶液 必要量 (G−1液) アンモニア水(28%) 105.7ml (H−1液) 水酸化カリウム水溶液(10%) 必要量 特開昭62−160128号記載の撹拌装置を用い、3
0℃で激しく撹拌したA−1液にE−1液を添加し、そ
の後B−1液とC−1液とをダブルジェット法により各
々279mlを1分間定速で添加し、ハロゲン化銀核の
生成を行った。
【0380】その後D−1液を添加し、31分かけて温
度を60℃に上げ、さらにG−1液を添加し、H−1液
でpHを9.3に調整し、6.5分間熟成を行った。そ
の後、F−1液でpHを5.8に調整し、その後、残り
のB−1液とC−1液とをダブルジェット法により37
分で加速添加し、直ちに常法にて脱塩を行った。
【0381】この種乳剤を電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、互いに平行な2枚の双晶面をもつECD=0.72
μm、粒径分布の変動係数16%の単分散平板種乳剤で
あった。 〈平板状粒子乳剤Em−1の調製〉種乳剤T−1と以下
に示す溶液を用い、乳剤Em−1を調製した。 (A−2液) オセインゼラチン 519.9g HO(CH2CH2O)m(CH2(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)n H(m+n=9.77)の10%メタノール溶液 4.5ml 種乳剤T−1 5.3モル相当 水で18.0lに仕上げる。 (B−2液) 3.5N硝酸銀水溶液 2787ml (C−2液) 臭化カリウム 1020g 沃化カリウム 29.1g 水で2500mlに仕上げる。 (D−2液) 臭化カリウム 618.5g 沃化カリウム 8.7g 水で1500mlに仕上げる。 (E−2液) 臭化カリウム 208.3g 水で1000mLに仕上げる。 (F−2液) 56%酢酸水溶液 必要量 (G−2液) 臭化カリウム 624.8g 水で1500mlに仕上げる。 (H−2液) 3.0重量%のゼラチンと沃化銀微粒子(ECD=0.05μm) から成る微粒子乳剤 0.672モル相当 粒子乳剤調製法を以下に示す。
【0382】0.254モルの沃化カリウムを含む5.
0%のゼラチン溶液9942mlに10.59モルの硝
酸銀と10.59モルの沃化カリウムを含む水溶液各々
3092mLを35分間かけて等速添加し、微粒子を形
成した。微粒子形成中の温度は40℃に制御し、pH,
EAgは成りゆきとした。 (I−2液) 二酸化チオ尿素をハロゲン化銀1モル当たり1.4×10-6モル含む水溶液 10ml (J−2液) エチルチオスルホン酸ナトリウムをハロゲン化銀1モル当たり 2.3×10-5モル含む水溶液 100ml (K−2液) 10%水酸化カリウム水溶液 必要量 反応容器内にA−2液を添加し、75℃にて激しく撹拌
しながら、I−2液を添加した後、B−2液、C−2
液、D−2液を表1に示した組み合わせに従って同時混
合法によって添加を行い、種結晶を成長させ、比較乳剤
Em−1を調製した。ここで、B−2液、C−2液、D
−2液の添加速度は、臨界成長速度を考慮し、添加時間
に対して関数様に変化させ、成長している種粒子以外の
小粒子の発生や、成長粒子間のオストワルド熟成による
粒径分布の劣化が起こらないようにした。
【0383】結晶成長はまず、第1添加を反応容器内の
溶液温度を75℃、pAgを8.9、pHを5.8にコ
ントロールして行った。この第1添加でB−2液の6
5.8%を添加した。その後J−2液を添加し、30分
間で反応容器内の溶液温度を40℃に下げ、pAgを1
0.3に調整し、H−2液を2分間定速で全量を添加
し、直ちに第2添加を行った。第2添加は反応容器内の
溶液温度を40℃、pAgを10.3、pHを5.0に
コントロールして行い、B−2液の残りをすべて添加し
た。pAg及びpHのコントロールの為に、必要に応じ
てE−2液、F−2液、K−2液を添加した。
【0384】粒子形成後に、特開平5−72658号に
記載の方法に従い脱塩処理を行い、その後ゼラチンを加
えて分散し、40℃においてpAg8.06、pH5.
8の乳剤を得た。
【0385】この乳剤中のハロゲン化銀粒子を電子顕微
鏡にて観察したところ、ECD(投影面積円換算粒径)
=1.50μm、粒径分布の変動係数14%の平均アス
ペクト比7.0の六角平板状単分散ハロゲン化銀粒子で
あった。
【0386】
【表1】
【0387】〈化学増感および分光増感〉Em−1を少
量に分割して下記分光増感色素を加え、さらに最適量の
チオシアン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、トリエ
チルチオウレア、塩化金酸、1−(3−アセトアミドフ
ェニル)−5−メルカプトテトラゾール(AF−5)を
添加し、50℃に加熱した。各々最適反応時間の熟成を
行った後冷却し、安定化剤ST−1およびカブリ防止剤
AF−5を添加して、赤感性ハロゲン化銀乳剤−1、緑
感性ハロゲン化銀乳剤−1、および青感性ハロゲン化銀
乳剤−1を得た。
【0388】各乳剤に添加した増感色素の種類と添加量
は下記のとおりである。尚、添加量はハロゲン化銀1モ
ル当たりの添加量として示した。 赤感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−1) 0.04ミリモル 増感色素(SD−2) 0.07ミリモル 増感色素(SD−3) 0.04ミリモル 増感色素(SD−4) 0.13ミリモル 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−5) 0.04ミリモル 増感色素(SD−6) 0.03ミリモル 増感色素(SD−7) 0.17ミリモル 増感色素(SD−8) 0.02ミリモル 増感色素(SD−9) 0.02ミリモル 増感色素(SD−10) 0.02ミリモル 青感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−11) 0.19ミリモル 増感色素(SD−12) 0.06ミリモル
【0389】
【化120】
【0390】
【化121】
【0391】〈感光材料101の作製〉このようにして
得られた乳剤と後述の化合物を用い、下引済透明PEN
ベース(厚さ85μm)上に以下に示す組成の写真構成
層を順次塗設して、多層構成の感光材料101を作製し
た。各素材の添加量は1m2当りの塗設量としてmg/
2の単位で示した。
【0392】但し、ハロゲン化銀は銀に換算して表示し
た。 第1層 添加量(mg/m2) ゼラチン 3000 酸化亜鉛 690 SU−4 90 硬膜剤(H−2) 45 第2層 ゼラチン 1800 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 800 発色現像主薬(2−5) 390 赤外カプラー(A−10) 300 高沸点溶媒(OIL−1) 350 高沸点溶媒(OIL−2) 70 SU−3 1 増粘剤(V−1) 8 第3層 ゼラチン 600 マット剤(PM−2) 40 防黴剤(F−1) 1 界面活性剤(SU−3) 2 硬膜剤(H−1) 30 滑り剤(WAX−1) 40 〈処理シートP−1の作製〉(現像シート) 下引済透明PENベース(厚さ85μm)上に以下に示
す組成の層を順次塗設して、処理シートP−1を作製し
た。各素材の添加量は1m2当りの塗設量としてmg/
2の単位で示した。 第1層 添加量(mg/m2) ゼラチン 460 水溶性ポリマー(PS−2) 20 界面活性剤(SU−3) 23 硬膜剤(H−5) 360 第2層 ゼラチン 2400 水溶性ポリマー(PS−1) 700 水溶性ポリマー(PS−3) 360 水溶性ポリマー(PS−4) 600 高沸点溶媒(OIL−3) 2000 ピコリン酸グアニジン 2400 界面活性剤(SU−3) 24 第3層 ゼラチン 2400 水溶性ポリマー(PS−1) 700 水溶性ポリマー(PS−3) 360 水溶性ポリマー(PS−4) 600 ピコリン酸グアニジン 2150 界面活性剤(SU−3) 24 第4層 ゼラチン 220 水溶性ポリマー(PS−2) 60 水溶性ポリマー(PS−3) 200 硝酸カリウム 12 マット剤(PM−2) 10 界面活性剤(SU−3) 7 界面活性剤(SU−5) 7 界面活性剤(SU−6) 10 硬膜剤(H−5) 370
【0393】
【化122】
【0394】
【化123】
【0395】
【化124】
【0396】
【化125】
【0397】
【化126】
【0398】
【化127】
【0399】
【化128】
【0400】
【化129】
【0401】
【化130】
【0402】
【化131】
【0403】〈試料の評価〉上記のようにして作製され
た感光材料試料101に、光学楔と緑フィルターを介し
て1000luxで1/100秒の露光を施した。露光
後の感光材料の表面に40℃の温水を15ml/m2
与し、処理シートP−1と互いの膜面どうしを重ね合わ
せた後、ヒートドラムを用いて85℃で30秒間熱現像
した。処理後感光材料を剥離し、得られた試料に対し、
PDA−65(コニカ社製)を用い、赤外光(750n
m)で透過濃度を測定した。感光材料試料101の第2
層の発色現像主薬を表2に示すものに変えて試料102
〜118を作製した。試料101と同様の条件で透過濃
度(780nm)を測定した。
【0404】各試料の最小濃度(Dmin)および最大
濃度(Dmax)を表2に示す。また、相対湿度60
%、温度40℃の条件で7日間放置した試料について同
様の現像処理を行い、各試料の最小濃度および最大濃度
に対しての変動ΔDmin、ΔDmaxを表2に示し
た。また、発色色素の乳剤塗膜中での透過分光吸収を測
定したところ、試料102〜118はすべて730〜8
00nmに最大吸収を持っていた。
【0405】尚、85℃30秒処理シートを用いた熱現
像後、赤外光(750nm)で読取りを行った。
【0406】比較例102ではかぶりが高く、また、保
存時では濃度低下及びかぶり上昇が見られ、ディスクリ
ミネーションがほとんどない状態であった。比較例10
3では85℃では発色せず、低濃度であった。本発明の
現像主薬を内蔵した試料101及び104〜118では
赤外領域において、高濃度低かぶりであり、ディスクリ
ミネーションが良好であった。また、保存時の変動も少
なかった。
【0407】以上のことから、本発明の現像主薬は赤外
濃度域での発色性が良好でカブリが低く、かつ保存時の
濃度変動が少ない、良好な赤外発色を示すことがわかっ
た。
【0408】
【化132】
【0409】
【表2】
【0410】実施例2 実施例1の試料104の作製において、第2層の赤外カ
プラーA−1を下記表3に示すカプラーに変更した以外
は同様にして試料201〜210を作製した。 〈試料の評価〉上記のようにして作製された感光材料2
01〜210に、光学楔と緑フィルターを介して100
0luxで1/100秒の露光を施した。露光後の感光
材料の表面に40℃の温水を15ml/m2付与し、処
理シートP−1と互いの膜面どうしを重ね合わせた後、
ヒートドラムを用いて85℃で30秒間熱現像した。処
理後感光材料を剥離し、得られた試料に対し、最大濃度
部を島津製作所社製の分光光度計U3120を用いて透
過分光吸収を測定した。
【0411】表3に各試料の最大吸収波長(λmax)
を示す。
【0412】
【化133】
【0413】
【表3】
【0414】実施例3 〈カラーフィルタの作製〉下引済透明PENベース(厚
さ85μm)上に、特願平10−326017号の実施
例1の試料No.110と同一構成の塗布液を多層同時
塗布したのち、一辺の長さが20μmの正方形形状のR
・G・Bベイヤー配置パターンが形成されるようにマス
クフィルタを通して調整露光を施し、特願平10−32
6017号の実施例記載の現像処理工程を用いて現像処
理を行うことにより本発明に用いるカラーフィルタを作
製した。 〈感光材料301の作製〉このようにして作製したカラ
ーフィルタを有する支持体のフィルタと同じ面側に、以
下に示す組成の写真構成層を順次塗設して、さらに第1
〜第6層とは支持体をはさんで反対の面に支持体側から
順に下記第1R〜6R層を塗設して本発明の感光材料3
01を作製した。
【0415】各素材の添加量は1m2当りの塗設量とし
てg/m2の単位で示した。またハロゲン化銀および増
感色素は実施例1で使用したものを用い、使用量は銀に
換算して表示した。 第1層(下塗り層) (g/m2) ゼラチン 0.8 紫外線吸収剤(UV−1) 0.2 高沸点溶媒(OIL−2) 0.2 第2層(高感度発色層) ゼラチン 1.7 沃臭化銀乳剤 2.5 増感色素(SD−1) 8.4×10-5 増感色素(SD−2) 8.1×10-5 増感色素(SD−3) 0.45×10-4 増感色素(SD−6) 7.9×10-5 発色現像主薬(D−1) 0.45 シアンカプラー(C−1) 0.16 マゼンタカプラー(M−1) 0.09 イエローカプラー(Y−1) 0.21 高沸点溶媒(OIL−1) 0.35 高沸点溶媒(OIL−2) 0.09 カブリ防止剤(AF−3) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.04 第3層(低感度発色層) ゼラチン 3.30 沃臭化銀乳剤 1.5 増感色素(SD−1) 1.02×10-4 増感色素(SD−2) 1.12×10-4 増感色素(SD−3) 1.30×10-4 増感色素(SD−6) 9.4×10-5 発色現像主薬(D−1) 0.90 シアンカプラー(C−1) 0.32 マゼンタカプラー(M−1) 0.18 イエローカプラー(Y−1) 0.42 高沸点溶媒(OIL−1) 0.70 高沸点溶媒(OIL−2) 0.17 カブリ防止剤(AF−3) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.02 第4層(ハレーション防止層) ゼラチン 0.80 染料(AI−1) 0.28 染料(AI−2) 0.24 染料(AI−3) 0.40 第5層(塩基発生層) ゼラチン 1.20 添加剤(HQ−2) 0.02 高沸点溶媒(OIL−2) 0.06 水溶性ポリマー(PS−1) 0.06 酸化亜鉛 1.63 水酸化亜鉛 0.40 第6層(保護層) ゼラチン 0.50 マット剤(WAX−1) 0.20 水溶性ポリマー(PS−1) 0.12 さらに第1〜第6層とは支持体を挟んで反対の面に支持
体側から順に下記第1R〜6R層を塗設した。 第1R層(下塗り層) ゼラチン 0.8 紫外線吸収剤(UV−1) 0.2 高沸点溶媒(OIL−2) 0.2 第2R層(低感度輝度情報感光層) ゼラチン 3.30 沃臭化銀乳剤 1.5 増感色素(SD−5) 4.05×10-5 増感色素(SD−6) 3.15×10-4 増感色素(SD−7) 4.65×10-5 発色現像主薬(1−3) 0.90 赤外カプラー(比較カプラー1) 0.32 高沸点溶媒(OIL−1) 0.70 カブリ防止剤(AF−4) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.02 第3R層(高感度輝度情報感光層) ゼラチン 1.7 沃臭化銀乳剤 1.5 増感色素(SD−5) 3.80×10-5 増感色素(SD−6) 2.80×10-4 増感色素(SD−7) 4.15×10-5 発色現像主薬(1−3) 0.45 赤外カプラー(比較カプラー1) 0.16 高沸点溶媒(OIL−1) 0.35 カブリ防止剤(AF−5) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.04 第4R層(中間層) ゼラチン 0.80 第5R層(塩基発生層) ゼラチン 1.20 添加剤(HQ−2) 0.02 高沸点溶媒(OIL−2) 0.06 水溶性ポリマー(PS−1) 0.06 酸化亜鉛 1.63 水酸化亜鉛 0.40 第6R層(保護層) ゼラチン 0.50 マット剤(WAX−1) 0.20 水溶性ポリマー(PS−1) 0.12 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−1、SU−
2、SU−3、分散助剤SU−4、安定剤ST−1、S
T−2、カブリ防止剤AF−1、AF−2、AF−6、
硬膜剤H−1、H−3、H−4、H−5を添加した。ま
た、F−2、F−3、F−4及びF−5をそれぞれ全量
が15.0mg/m2、60.0mg/m2、50.0m
g/m2及び10.0mg/m2になるように各層に分配
して添加した。上記使用した素材は前記した通りであ
る。
【0416】感光材料301において第2R層と第3R
層の発色現像主薬及び赤外カプラーを表3記載の発色現
像主薬および赤外カプラーに等モルで置き換え、感光材
料302〜310を作製した。
【0417】上記のようにして作製された感光材料30
2〜310の各々を、135サイズフィルムの形状に加
工してパトローネに装填したのち、ニコン社製一眼レフ
カメラ(F4)に焦点距離35mm F=2のレンズを
装着して、ISO=200の感度設定で、カラーチャー
トを撮影した。
【0418】撮影した感光材料について下記の熱現像を
行った。感光材料301の乳剤層のある面に、40℃の
温水を15ml/m2を均一に付与し、処理シートP−
1とそれぞれの水塗膜面どうしを重ね合わせた後、ヒー
トドラムを用いて85℃で40秒間熱現像した。
【0419】このようにして現像された試料は約15秒
かけて約30℃に冷却したのち直ちに、以下の画像読み
とり装置を使って、画像情報を得た。
【0420】赤外光カットフィルター(ケンコー社製D
Rフィルタ)をあらかじめ装着して、赤色分解フィルタ
(コダック社製 ゼラチンフィルタNo.W26)、緑
色分解フィルタ(同No.W99)および青色分解フィ
ルタ(同No.W98)を光源と試料の間に配置し、2
048×2048ピクセルのモノクロCCDカメラ(イ
ーストマンコダック社製KX4)を用いてR、G、Bの
色情報を抽出するために分解ネガ画像を得た。
【0421】さらに続いて、今度は赤外カットフィルタ
をはずして、赤外光透過フィルタ(同No.W89B)
を光源と試料の間に配置した600万画素モノクロCC
Dを用いて、輝度情報を抽出するためのネガ画像を得
た。
【0422】得られた4つの画像は階調反転処理を施し
たのち、色分解画像からRGBカラー画像を作成し、さ
らに、Abobe社製画像編集ソフトウェアPhoto
shopを用いてRGB画像をLab画像に変換した。
そして、このL画像を赤外透過フィルタを用いて読みと
った輝度情報画像と置換したのち、再びRGB画像変換
処理を施してカラー画像を得た。
【0423】次にこのようして得た、各試料301〜3
10に対応するRGB画像データを、10倍率でコニカ
製LEDプリンタ(QD21)を用いて、300dpi
の解像度でA4サイズ(210×297mm)のコニカ
カラーペーパー タイプQAA7にカラープリントとし
て出力した。
【0424】出力したプリントについて、ランダムに抽
出した10名の評価パネラーとして、粒状性、色再現性
について官能評価を行った(○良い、△普通、×悪
い)。
【0425】比較試料301〜304では、輝度情報層
の最大吸収波長は725nm以下であり、赤外濃度が低
く輝度情報が少ないため、画像処理により濃度補正する
ためノイズが拡大され、粒状性が悪化している。また、
725nm以下の最大吸収波長を持つため可視領域まで
吸収を持ち、輝度情報層が可視域まで吸収を持つため、
色情報層への色濁りがおこり、色再現性も劣化してい
た。
【0426】一方、本発明の試料305〜310は、7
25nm〜800nmの間に最大吸収波長を持つため、
可視領域と十分に離れた赤外領域に最大吸収波長を持
ち、良好な赤外発色濃度であるため、粒状性、色再現性
ともに良好であった。
【0427】以上のことから、本発明の現像主薬及び現
像主薬とカプラーの組み合わせを輝度情報層に用いた場
合、良好な粒状性および色再現性を示すことが明らかで
ある。
【0428】
【表4】
【0429】実施例4 〈ハロゲン化銀乳剤の調製〉沃化銀含有率3モル%、E
CD(投影面積円換算粒径)=0.59、平均アスペク
ト比3.4、粒径分布の変動係数16%の単分散沃臭化
銀平板粒子を含むハロゲン化銀乳剤に対し、実施例1と
同様にして分光増感、化学増感を施すことにより、赤感
性ハロゲン化銀乳剤−2、緑感性ハロゲン化銀乳剤−
2、および青感性ハロゲン化銀乳剤−2を得た。各乳剤
に添加した増感色素の種類と添加量は下記のとおりであ
る。尚、添加量はハロゲン化銀1モル当たりの添加量と
して示した。 赤感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−1) 0.08ミリモル 増感色素(SD−3) 0.08ミリモル 増感色素(SD−4) 0.42ミリモル 緑感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−5) 0.04ミリモル 増感色素(SD−6) 0.15ミリモル 増感色素(SD−7) 0.35ミリモル 増感色素(SD−9) 0.05ミリモル 青感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−11) 0.38ミリモル 増感色素(SD−12) 0.11ミリモル 〈感光材料401の作製〉このようにして得られたハロ
ゲン化銀乳剤、および実施例1で調製したハロゲン化銀
乳剤を用い、下引済透明PENベース(厚さ85μm)
上に以下に示す組成の写真構成層を順次塗設して、多層
構成の感光材料を作製した。各素材の添加量は1m2
りの塗設量としてmg/m2の単位で示した。
【0430】但し、ハロゲン化銀は銀に換算して表示し
た。 第1層(ハレーション防止層) ゼラチン 800 紫外線吸収剤(UV−1) 200 高沸点溶媒(OIL−2) 200 酸化亜鉛 500 染料(AI−1) 280 染料(AI−2) 240 染料(AI−3) 400 第2層(シアン発色層) ゼラチン 1000 赤感性ハロゲン化銀乳剤−1 350 赤感性ハロゲン化銀乳剤−2 290 発色現像主薬(D−1) 520 シアンカプラー(C−1) 400 高沸点溶媒(OIL−1) 460 高沸点溶媒(OIL−2) 130 カブリ防止剤(AF−6) 1 第3層(中間層) ゼラチン 800 染料(AI−2) 160 添加剤(HQ−2) 20 高沸点溶媒(OIL−2) 60 水溶性ポリマー(PS−1) 60 酸化亜鉛 500 第4層(マゼンタ発色層) ゼラチン 1800 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 350 緑感性ハロゲン化銀乳剤−2 290 発色現像主薬(D−1) 520 マゼンタカプラー(M−1) 400 高沸点溶媒(OIL−1) 460 高沸点溶媒(OIL−2) 90 カブリ防止剤(AF−6) 1 水溶性ポリマー(PS−1) 20 第5層(中間層) ゼラチン 800 染料(AI−1) 320 添加剤(HQ−1) 6 添加剤(HQ−2) 20 高沸点溶媒(OIL−1) 75 酸化亜鉛 300 第6層(イエロー発色層) ゼラチン 3200 青感性ハロゲン化銀乳剤−1 670 青感性ハロゲン化銀乳剤−2 550 発色現像主薬(D−1) 520 イエローカプラー(Y−1) 1060 高沸点溶媒(OIL−1) 450 高沸点溶媒(OIL−2) 300 カブリ防止剤(AF−6) 2 水溶性ポリマー(PS−1) 40 第7層(中間層) ゼラチン 1500 水溶性ポリマー(PS−1) 60 酸化亜鉛 700 第8層(低感度輝度情報感光層) ゼラチン 3.30 沃臭化銀乳剤 1.5 増感色素(SD−5) 4.05×10-5 増感色素(SD−6) 3.15×10-4 増感色素(SD−7) 4.65×10-5 発色現像主薬(2−5) 0.90 赤外カプラー(B−10) 0.32 高沸点溶媒(OIL−1) 0.70 カブリ防止剤(AF−5) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.02 第9層(高感度輝度情報感光層) ゼラチン 1.7 沃臭化銀乳剤 1.5 増感色素(SD−5) 3.80×10-5 増感色素(SD−6) 2.80×10-4 増感色素(SD−7) 4.15×10-5 発色現像主薬(D−1) 0.45 赤外カプラー(B−10) 0.16 高沸点溶媒(OIL−1) 0.35 カブリ防止剤(AF−9) 0.002 水溶性ポリマー(PS−1) 0.04 第10層(中間層) ゼラチン 0.80 第11層(塩基発生層) ゼラチン 1.20 添加剤(HQ−2) 0.02 高沸点溶媒(OIL−2) 0.06 水溶性ポリマー(PS−1) 0.06 酸化亜鉛 1.63 水酸化亜鉛 0.40 第12層(保護層) ゼラチン 1000 マット剤(WAX−1) 200 水溶性ポリマー(PS−1) 120 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−1、SU−
2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、
安定剤ST−1、ST−2、カブリ防止剤AF−1、A
F−2、AF−3、AF−4、AF−5、硬膜剤H−
1、H−2、H−3、H−4を添加した。また、F−
2、F−3、F−4及びF−5をそれぞれ全量が15.
0mg/m2、60.01mg/m2、50.0mg/m
2及び10.0mg/m2になるように各層に分配して添
加した。これを試料401とする。
【0431】第8層、第9層の発色現像主薬および赤外
カプラーを表5のように等モルで変更し、感光材料試料
402〜428を作製した。 〈試料の評価〉上記のようにして作製された感光材料の
各々を、135サイズフィルムの形状に加工してパトロ
ーネに装填したのち、ニコン社製一眼レフカメラ(F
4)に焦点距離35mm F=2のレンズを装着して、
ISO=200の感度設定で、カラーチャートを撮影し
た。
【0432】撮影した感光材料を下記組成の現像主薬を
含有しないアルカリアクチベータ液で現像をおこなっ
た。
【0433】 アルカリアクチベータ液 38℃ 60秒 水洗 10秒 (アクティベーター処理液〉 炭酸ナトリウム 26.5g 炭酸水素ナトリウム 6.3g 硫酸ナトリウム 2.0g 臭化ナトリウム 1.0g 水にて 1000ml 水酸化ナトリウム水溶液によりpH12に調整した。
【0434】このようにして得られた感光材料に対し
て、以下の画像読みとり装置を使って、画像情報を得
た。
【0435】赤外光カットフィルター(ケンコー社製D
Rフィルタ)をあらかじめ装着して、赤色分解フィルタ
(コダック社製 ゼラチンフィルタNo.W26)、緑
色分解フィルタ(同No.W99)および青色分解フィ
ルタ(同No.W98)を光源と試料の間に配置し、2
048×2048ピクセルのモノクロCCDカメラ(イ
ーストマンコダック社製KX4)を用いてR、G、Bの
色情報を抽出するために分解ネガ画像を得た。
【0436】さらに続いて、今度は赤外カットフィルタ
をはずして、赤外光透過フィルタ(同No.W89B)
を光源と試料の間に配置した600万画素モノクロCC
Dを用いて、輝度情報を抽出するためのネガ画像を得
た。
【0437】得られた4つの画像は階調反転処理を施し
たのち、色分解画像からRGBカラー画像を作成し、さ
らに、Abobe社製画像編集ソフトウェアPhoto
shopを用いてRGB画像をLab画像に変換した。
そして、このL画像を赤外透過フィルタを用いて読みと
った輝度情報画像と置換したのち、再びRGB画像変換
処理を施してカラー画像を得た。
【0438】次に、このようにして得た各試料401〜
428に対応するRGB画像データを、10倍率でコニ
カ製LEDプリンタ(QD21)を用いて、300dp
iの解像度でA4サイズ(210×297mm)のコニ
カカラーペーパータイプQAA7にカラープリントとし
て出力した。
【0439】出力したプリントについて、ランダムに抽
出した10名の評価パネラーとして、粒状性、色再現性
について官能評価を行った(○良い、△普通、×悪
い)。
【0440】比較試料402では赤外発色層(=輝度情
報層)のカブリが高くディスクリミネーションが低いた
め、輝度情報が少なく、画像処理により、濃度補正する
ため、ノイズが拡大され、粒状性が悪化している。ま
た、比較の現像主薬を用いた試料403は赤外層が低発
色のため、輝度情報が少なく、同様に粒状性が悪化して
いる。
【0441】比較試料404では塗膜での発色色素の吸
収波長を測定したところ、最大吸収波長は710nmで
あった。発色色素がの最大吸収波長が赤外領域までのび
ていないことから、輝度情報が少なく粒状性が劣化する
とともに、輝度発色層が可視域まで吸収を持つため、色
情報層への色濁りがおこり、色再現性も劣化していた。
【0442】本発明の試料401及び405〜428は
発色色素の吸収波長を測定したところ、725nm〜8
00nmの間に最大吸収波長を持っていた。可視領域と
十分に離れた赤外領域に最大吸収波長を持ち、良好な赤
外発色濃度であるため、粒状性、色再現性ともに良好で
あった。
【0443】以上のことから、本発明の現像主薬及び現
像主薬とカプラーの組み合わせを輝度情報層に用いた場
合、良好な粒状性および色再現性を示すことが明らかで
ある。
【0444】
【表5】
【0445】実施例5(カラーフィルター+赤外層/シ
ート熱現像) 〈感光材料501の作製〉下引済透明PENベース(厚
さ85μm)上に、特願平10−326017号の実施
例1の試料110と同一構成の塗布液を多層同時塗布し
た後、幅20μmのR・G・Bストライプパターンが形
成されるようにマスクフィルタを通して調整露光をほど
こした。特願平10−326017号の実施例記載の現
像処理工程を用いて現像処理を行い、さらに耐アルカリ
保護層として、ポリ塩化ビニリデン1.5g/m2、ポ
リビニルホルマール0.5g/m2を塗布することによ
り、本発明に用いるカラーフィルタを作製した。
【0446】感光材料501において第2R層と第3R
層の発色現像主薬及び赤外カプラーを実施例3の表4と
同じ現像主薬およびカプラーの組み合わせに等モルで置
き換え、感光材料502〜528を作製した。
【0447】上記のようにして作製された感光材料50
1〜528の各々を、135サイズフィルムの形状に加
工してパトローネに装填したのち、ニコン社製一眼レフ
カメラ(F4)に焦点距離35mm、F=2のレンズを
装着して、カラーチャートを撮影した。
【0448】撮影した感光材料について下記の熱現像を
行った。感光材料試料501の乳剤層のある面に、40
℃の温水を15ml/m2を均一に付与し、処理シート
P−1とそれぞれの水塗膜面どうしを重ね合わせた後、
ヒートドラムを用いて85℃で40秒間熱現像した。
【0449】このようにして現像された試料は約15秒
かけて約30℃に冷却したのち直ちに、以下の画像読み
とり装置を使って、画像情報を得た。
【0450】赤外光カットフィルター(ケンコー社製D
Rフィルタ)をあらかじめ装着して、赤色分解フィルタ
(コダック社製 ゼラチンフィルタNo.W26)、緑
色分解フィルタ(同No.W99)および青色分解フィ
ルタ(同No.W98)を光源と試料の間に配置し、2
048×2048ピクセルのモノクロCCDカメラ(イ
ーストマンコダック社製KX4)を用いてR、G、Bの
色情報を抽出するために分解ネガ画像を得た。
【0451】さらに続いて、今度は赤外カットフィルタ
をはずして、赤外光透過フィルタ(同No.W89B)
を光源と試料の間に配置した600万画素モノクロCC
Dを用いて、輝度情報を抽出するためのネガ画像を得
た。
【0452】得られた4つの画像は階調反転処理を施し
たのち、色分解画像からRGBカラー画像を作成し、さ
らに、Abobe社製画像編集ソフトウェアPhoto
shopを用いてRGB画像をLab画像に変換した。
そして、このL画像を赤外透過フィルタを用いて読みと
った輝度情報画像と置換したのち、再びRGB画像変換
処理を施してカラー画像を得た。
【0453】次にこのようして得た、各試料501〜5
28に対応するRGB画像データを、10倍率でコニカ
製LEDプリンタ(QD21)を用いて、300dpi
の解像度でA4サイズ(210×297mm)のコニカ
カラーペーパータイプQAA7にカラープリントとして
出力した。
【0454】出力したプリントについて、ランダムに抽
出した10名の評価パネラーとして、粒状性、色再現性
について官能評価を行った(○良い、△普通、×悪
い)。
【0455】比較試料502〜504では輝度情報層の
最大吸収波長が725nm以下であり、赤外濃度が低
く、輝度情報が少ないため、画像処理により、濃度補正
が生じノイズが拡大され、粒状性が悪化している。ま
た、725nm以下の最大吸収波長を持つことにより可
視域まで吸収を持ち、輝度情報層から色情報層への色濁
りがおこり色再現性も劣化していた(特に赤色再現性が
劣化していた)。
【0456】本発明の試料501及び505〜528で
は725〜800nmの間に最大吸収波長を持つため、
可視領域と十分に離れた赤外領域に最大吸収波長を持
ち、良好な赤外発色濃度であるため、粒状性、色再現性
ともに良好であった。
【0457】以上のことから、最大吸収波長が725n
m以上である赤外発色システムでは、良好な粒状性およ
び色再現性を示すことが明らかである。
【0458】
【表6】
【0459】実施例6 実施例5で作製した感光材料試料501〜507を特願
平10−170624号実施例1に記載のレンズ付きフ
ィルムユニットにシートフィルムとして装填し、撮影を
行った。撮影後の各感光材料を実施例5と同様に水付与
後、処理シートP−1を用いて85℃で40秒間熱現像
した。
【0460】感光材料上に得られたカラー画像を実施例
5と同様に読みとり、適宜デジタル処理した後、インク
ジェットプリンター(PM−750:エプソン社製)に
てA6サイズのプリントを作製した。感光材料試料50
2〜504から得たプリントは、試料501及び505
〜507から得たプリントに対して色再現性と粒状性が
大きく劣るものであった。
【0461】本実施例のように従来のフォーマットとは
異なる小型レンズ付きフィルムユニットを用いた場合に
は、フィルム上の1コマ当たりの露光領域面積が小さ
く、必然的にプリント時の拡大倍率が大きくなる。この
様な条件下において、本発明のの感光材料を用いると、
最終的に得られるカラーハードコピーの品質を高く保持
する上で非常に有効であることがわかる。
【0462】
【発明の効果】本発明により、第一には、現像主薬及び
該現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大
吸収波長が725nmより長波長にある色素を形成する
化合物をハロゲン化銀感光材料中に含有し、発色性に優
れ、赤外波長領域に好ましい吸収をもち、保存安定性に
優れる発色システムを提供することが出来る。
【0463】さらに本発明により、第二には、カラー画
像の輝度信号および色信号を抽出するために、輝度情報
感光層と色情報記録層をそれぞれ独立して有するハロゲ
ン化銀カラー写真熱現像感光材料において、輝度情報を
得るための赤外発色画像形成に、上記赤外発色システム
を用いることにより、良好な色再現性と鮮鋭性、粒状性
の画質向上を可能とし、かつデジタル読取り負荷軽減に
よる画像処理時間の短縮を可能とするハロゲン化銀カラ
ー写真熱現像感光材料を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 7/38 G03C 7/38 (72)発明者 須田 美彦 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、バイン
    ダー、下記一般式(1)で表される現像主薬及び該現像
    主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大吸収波
    長が725nmより長波長にある色素を形成する化合物
    を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化1】 (式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P(R′)O
    −から選択される2価の連結基を表す。R′、R1〜R4
    は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
    基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミ
    ド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンア
    ミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
    オ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリ
    ールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルフ
    ァモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイ
    ル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスル
    ホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
    ル基またはアシルオキシ基を表す。R5はアルキル基、
    アリール基または複素環基を表す。R11、R12はアルキ
    ル基を表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、バイン
    ダー、下記一般式(2)で表される現像主薬及び該現像
    主薬の酸化体とのカップリング反応によって最大吸収波
    長が725nmより長波長にある色素を形成する化合物
    を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化2】 (式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P(R′)O
    −から選択される2価の連結基を表す。R′、R1〜R4
    は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
    基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミ
    ド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンア
    ミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
    オ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリ
    ールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルフ
    ァモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイ
    ル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスル
    ホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
    ル基またはアシルオキシ基を表す。R5はアルキル基、
    アリール基または複素環基を表す。)
  3. 【請求項3】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、バイン
    ダー、下記一般式(3)又は一般式(4)で表される現
    像主薬の少なくともいずれか、及び該現像主薬の酸化体
    とのカップリング反応によって最大吸収波長が725n
    mより長波長にある色素を形成する化合物を含有するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化3】 (式中、Xは−SO2−、−CO−及び−P(R′)O
    −から選択される2価の連結基を表す。R′、R5はア
    ルキル基、アリール基または複素環基を表し、R6はア
    ルキル基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、セレン原子
    またはアルキル置換もしくはアリール置換の3級窒素原
    子を表す。R7、R8、R9、R10は水素原子または置換
    基を表し、R7、R8、R9、R10が互いに結合して2重
    結合または環を形成してもよい。Zは芳香環または複素
    環を形成する原子群を表す。)
  4. 【請求項4】 現像主薬の酸化体とのカップリング反応
    によって最大吸収波長が725nmより長波長にある色
    素を形成する化合物として、下記一般式(A)で表され
    る化合物を含有することを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化4】 (式中、R101は水素原子あるいは置換基を表し、置換
    基の場合mは1または2を表す。R102は水素原子ある
    いはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、アリール基、複素環基から選ばれる基を表
    す。R103は水素原子あるいはアルキル基、シクロアル
    キル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複
    素環基、R105−CO−基を表す。R105はアルキル基、
    シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
    ール基、複素環基から選ばれる基を表し、さらに置換基
    を有していても良い。R104はアルキル基、シクロアル
    キル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、R106(R107)N−
    基、R108(R1 09)N−NR110−基から選ばれる基を
    表す。R106、R107、R108、R109又はR110は水素原
    子あるいはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、アリール基、複素環基、R111−C
    O−基、R112−SO2−基から選ばれる基を表し、R
    110は同じ構造の2価の基を表す。これらはさらに置換
    基を有していても良い。R111、R112はアルキル基、シ
    クロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリー
    ル基、複素環基から選ばれる基を表す。Xは−CO−
    基、あるいは−SO2−基から選ばれる基を表す。R103
    とR104が結合して環を形成しても良い。Zは水素原子
    または発色現像主薬の酸化体との反応によって脱離する
    基を表す。)
  5. 【請求項5】 現像主薬の酸化体とのカップリング反応
    によって最大吸収波長が725nmより長波長にある色
    素を形成する化合物として、下記一般式(B)で表され
    る化合物を含有することを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化5】 (式中、R201は水素原子あるいは置換基を表し、置換
    基の場合nは1または2を表す。R202は水素原子ある
    いはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、アリール基、複素環基から選ばれる基を表
    す。これらはさらに置換基を有していても良い。
    203、R204は互いに同じであっても異なっていても良
    く、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
    シ基、R205(R206)N−基、COOR209、又はCO
    N(R210)R21 1基から選ばれる基を表す。また、R
    203とR204が互いに結合して縮合複素環を形成しても良
    い。R205、R206、R209、R210、R211は水素原子あ
    るいはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
    アルキニル基、アリール基、複素環基、R207−CO−
    基、R208−SO2−基を表す。また、R205とR206が互
    いに結合して環を形成しても良い。R207、R208はアル
    キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオ
    キシ基から選ばれる基を表す。Yは−O−、−S−ある
    いは−NR212−から選ばれる基を表す。R212は水素原
    子あるいはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、アリール基、複素環基から選ばれる
    基を表す。Zは水素原子または発色現像主薬の酸化体と
    の反応によって脱離する基を表す。)
  6. 【請求項6】 現像主薬の酸化体とのカップリング反応
    によって最大吸収波長が725nmより長波長にある色
    素を形成する化合物として、下記一般式(C−1)、一
    般式(C−2)又は一般式(C−3)で表される化合物
    の少なくとも何れかを含有することを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化6】 (式中、Ballastは一般式(C−1)で表される
    化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を
    表し、R301は置換基を表す。p、qは各々0または1
    を表す。G1、G2は互いに同じであっても異なっていて
    も良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上になる
    ような電子吸引性基を表す。Zは水素原子または発色現
    像主薬の酸化体との反応によって脱離する基を表す。) 【化7】 (式中、Ballastは一般式(C−2)で表される
    化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を
    表し、R401は置換基を表す。s、tは各々0または1
    を表す。G3とG4およびG5とG6は互いに同じであって
    も異なっていても良く、G3とG4およびG5とG6のそれ
    ぞれ組み合わせでのσp値の合計が0.80以上になる
    ような電子吸引性基を表す。Zは水素原子または発色現
    像主薬の酸化体との反応によって脱離する基を表す。) 【化8】 (式中、Ballastは一般式(C−3)で表される
    化合物に充分な耐拡散性を付与するためのバラスト基を
    表し、R501は置換基を表す。u、vは各々0または1
    を表す。G7、G8は互いに同じであっても異なっていて
    も良く、それぞれのσp値の合計が0.80以上になる
    ような電子吸引性基を表す。Zは水素原子または発色現
    像主薬の酸化体との反応によって脱離する基を表す。)
  7. 【請求項7】 現像主薬の酸化体とのカップリング反応
    によって最大吸収波長が725nmより長波長にある色
    素を形成する化合物として、下記一般式(D)で表され
    る化合物及び遷移金属イオンを含有することを特徴とす
    る請求項1、2又は3に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化9】 (式中、Bは芳香族の窒素含有複素環を形成するのに必
    要な原子の集まりを表す。R15は置換基を表し、Qは水
    素原子または現像主薬酸化体とのカップリング反応によ
    り脱離可能な基を表す。)
  8. 【請求項8】 現像主薬は下記一般式(5)、一般式
    (6)又は一般式(7)で表されることを特徴とする請
    求項1〜7の何れか1項に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。 【化10】 (式中、Ra1及びRa2は各々アルキル基、又はアリー
    ル基を表し、Ra3は水素原子又は置換基を表し、nは
    1〜2の整数を表す。nが2の時、Ra3は同じでも異
    なっていても良い。Za1及びZa2は各々窒素原子又は
    CRa4を表し、少なくとも一方がCRa4である。Ra
    4はRa3と同義であるが少なくとも1つは水素結合を形
    成可能な置換基である。XaはZa1、Za2及びそれら
    に隣接する炭素原子と共に5〜6員の芳香族複素環又は
    ベンゼン環(まとめて芳香族環)を構築するのに必要な
    非金属原子群を表す。但し、Xaがヘテロ原子で5員の
    場合はZa1及びZa2は窒素原子でなくても良い。La
    は−SO2−、−CO−、−SO2N(Ra5)−、−C
    OO−、−CONH−、又は−P(=O)(ORa 62
    −を表す。Ra5とは水素原子、アルキル基、アリール
    基を表し、Ra6と同義である。また、Yaはアルキル
    基、アリール基又は、複素環基を表す。) 【化11】 (式中、Rc1、Rc2及びRc3は水素原子又は置換基
    を表す。但し、Rc1又はRc2は水素結合を形成するこ
    とが可能な置換基を表す。Rc4は各々アルキル基、又
    はアリール基を表し、Rc3と結合して5又は6員環を
    形成しても良い。Lcは−SO2−、−CO−、−SO2
    N(Rc5)−、−COO−、−CONH−又は−P
    (=O)(ORc62−を表す(Rc5とRc6はRc2
    と同義)。Ycはアルキル基、アリール基又は、複素環
    基を表す。また、Xcは窒素原子及び炭素原子とで5ま
    たは6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。) 【化12】 (式中、Rd1〜Rd4は水素原子又は置換基を表す。R
    5及びRd6は各々アルキル基、又はアリール基を表
    し、Rd5及びRd6の炭素数の総和が4以上13以下で
    ある。また、Rd5及びRd6は少なくとも1つ水酸基を
    含有する。Ldは−SO2−、−CO−、−SO2N(R
    7)−、−COO−、−CONH−又は−P(=O)
    (ORd82−を表す(Rd7とRd8はRd1と同
    義)。Ydはアルキル基、アリール基又は、複素環基を
    表す。)
  9. 【請求項9】 現像主薬は下記一般式(8)で表される
    ことを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料。 【化13】 (式中、Rb1は置換基を表す。Rb2は水素結合を形成
    することが可能な置換基を表す。Rb3は水素原子また
    はアルカリ条件下で脱離する置換基を表す。また、lは
    0〜3の整数を、mは1〜4の整数を表す。Lbは−S
    2−、−CO−、−SO2N(Rb4)−、−COO
    −、−CONH−又は−P(=O)(ORb 52−を表
    す(Rb4とRb5は水素原子または置換基)。Ybはア
    ルキル基、アリール基又は、複素環基を表す。)
  10. 【請求項10】 現像主薬の酸化体とのカップリング反
    応によって最大吸収波長が725nmより長波長にある
    色素を形成する化合物が、耐拡散性色素を形成すること
    を特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  11. 【請求項11】 現像主薬の酸化体とのカップリング反
    応によって最大吸収波長が725nmより長波長にある
    色素を形成する化合物を、輝度情報を記録するための感
    光性層に含有することを特徴とする請求項1〜10の何
    れか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  12. 【請求項12】 色情報を記録するための感光性層とし
    て、青色感光性層、緑色感光性層、赤色感光性層から構
    成される色情報記録層を含有することを特徴とする請求
    項11に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  13. 【請求項13】 支持体上に被写体情報を色分解可能な
    少なくとも2つの分光特性の異なる領域を有するモザイ
    ク状、またはストライプ状のフィルター層を塗設されて
    いることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のハロゲン化銀写真
    感光材料において、前記フィルター層よりも支持体から
    遠い位置に耐アルカリ保護層を有することを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  15. 【請求項15】 被写体側から、ストライプまたはモザ
    イク状の色分解カラーフィルター層、次に可視光全体に
    感色性を有する感光性層が順に配置されこれにより、色
    情報記録層が構成されていることを特徴とする請求項1
    3又は14に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  16. 【請求項16】 輝度信号を記録するための感光性層
    が、色情報記録層よりも被写体側に位置することを特徴
    とする請求項12〜15の何れか1項に記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  17. 【請求項17】 難溶性金属塩化合物を含有することを
    特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17の何れか1項に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、熱現像することに
    よって、最大吸収波長が725nmより長波長にある色
    素を形成することを特徴とする色素画像形成方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜17の何れか1項に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、難溶性金属塩化合
    物と錯形成して塩基を発生する錯形成化合物を含有する
    処理材料と、水を存在させた状態で貼り合わせて加熱す
    ることにより、最大吸収波長が725nmより長波長に
    ある色素を形成することを特徴とする色素画像形成方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項18又は19に記載の色素画像
    形成方法において、70〜95℃で加熱することにより
    色素を形成することを特徴とする色素画像形成方法。
  21. 【請求項21】 請求項1〜17の何れか1項に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料を露光後、実質的に現像主薬
    を含まない処理液を用いて現像することにより、最大吸
    収波長が725nmより長波長にある色素を形成するこ
    とを特徴とする色素画像形成方法。
  22. 【請求項22】 請求項18〜21の何れか1項に記載
    の色素画像形成方法によりハロゲン化銀写真感光材料中
    に画像を形成させた後、スキャナーで読みとることによ
    りデジタル画像情報を得ることを特徴とするデジタル画
    像情報作成方法。
  23. 【請求項23】 ハロゲン化銀又は現像銀の全部または
    一部が写真感光材料中に残存した状態でスキャナー読み
    とりを行うことを特徴とする請求項22に記載のデジタ
    ル画像情報作成方法。
  24. 【請求項24】 請求項11〜17の何れか1項に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、請求項18〜2
    1の何れか1項に記載の色素画像形成方法により画像を
    形成させた後、形成された画像情報を電気信号に変換で
    きるスキャナーを用いて輝度情報信号、色情報信号とに
    変換し、該色情報信号をさらにLabまたはLuv信号
    に変換し、該LabまたはLuv信号から抽出されたa
    bまたはuv信号と、前記輝度情報信号とを用いてデジ
    タルカラー画像を作製することを特徴とするデジタル画
    像情報作成方法。
  25. 【請求項25】 請求項11〜17の何れか1項に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料を露光後、請求項18〜2
    1の何れか1項に記載の色素画像形成方法により画像を
    形成させた後、少なくとも4つの波長領域で画像情報を
    電気信号に変換できるスキャナーを用いて輝度情報記録
    層、青色性感光層、緑色性感光層、赤色性感光層のそれ
    ぞれの発色画像を、輝度情報信号(L0)、青色分解信
    号(B)、緑色分解信号(G)、赤色分解信号(R)に
    変換し、続いて、青色分解信号(B)、緑色分解信号
    (G)、赤色分解信号(R)をRGBデジタルカラー画
    像情報として、これをLabまたはLuv信号に変換し
    た後、このL成分情報を前記L0情報に置換してデジタ
    ルカラー画像情報とすることを特徴とする請求項22、
    23又は24に記載のデジタル画像情報作成方法。
  26. 【請求項26】 請求項15又は16に記載のハロゲン
    化銀写真感光材料を露光後、請求項18〜21の何れか
    1項に記載の色素画像形成方法により画像を形成させた
    後、少なくとも4つの波長領域で画像情報を電気信号に
    変換できるスキャナを用いて色分解画像情報に加えて、
    色分解カラーフィルターを除いてスキャンした黒色画像
    に相当する画像情報を取得した後、色分解画像から作成
    したRGBデジタルカラー画像情報をLabまたはLu
    v信号に変換した後、このL成分情報を黒色画像に相当
    する画像情報と置換してデジタルカラー画像情報を作成
    することを特徴とする請求項22、23又は24に記載
    のデジタル画像情報作成方法。
  27. 【請求項27】 請求項1〜17のいずれか1項に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料を、予め撮影可能な状態に
    装填したことを特徴とするレンズ付きフィルムユニッ
    ト。
  28. 【請求項28】 ハロゲン化銀写真感光材料がシート状
    フィルムとして実質的に単一平面を保って装填されてい
    ることを特徴とする請求項27に記載のレンズ付きフィ
    ルムユニット。
  29. 【請求項29】 EV値が6.5以上11未満であるこ
    とを特徴とする請求項27又は28に記載のレンズ付き
    フィルムユニット。
  30. 【請求項30】 1コマ当たりの露光領域面積が50m
    2以上、300mm2以下であることを特徴とする請求
    項18〜21のいずれか1項に記載の色素画像形成方
    法。
  31. 【請求項31】 1コマ当たりの露光領域面積が50m
    2以上、300mm2以下であることを特徴とする請求
    項22〜26のいずれか1項に記載のデジタル画像情報
    作成方法。
  32. 【請求項32】 請求項22〜26及び請求項31のい
    ずれか1項に記載のデジタル画像情報作成方法にて作成
    したデジタル画像情報を用い、画像表示機器に画像を出
    力することを特徴とする画像表示方法。
  33. 【請求項33】 請求項22〜26及び請求項31のい
    ずれか1項に記載のデジタル画像情報作成方法にて作成
    したデジタル画像情報を用い、画像出力材料に画像を出
    力することを特徴とする画像出力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528241B1 (en) 2001-08-13 2003-03-04 Eastman Kodak Company Color photographic element comprising a multifunctional infrared-dye-forming coupler
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