JP2001120926A - 耐熱性フィルタ材 - Google Patents

耐熱性フィルタ材

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JP2001120926A
JP2001120926A JP30904999A JP30904999A JP2001120926A JP 2001120926 A JP2001120926 A JP 2001120926A JP 30904999 A JP30904999 A JP 30904999A JP 30904999 A JP30904999 A JP 30904999A JP 2001120926 A JP2001120926 A JP 2001120926A
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JP
Japan
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filter material
fiber
coating
resistant filter
base fabric
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Application number
JP30904999A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Saito
嘉一 斎藤
Koichi Hamamoto
浩一 濱本
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Nippon Felt Co Ltd
Original Assignee
Nippon Felt Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Felt Co Ltd filed Critical Nippon Felt Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密な不織繊維集合体の形成が容易で高いダ
スト捕集能力を有し、かつ耐熱性並びに化学的安定性に
優れた耐熱性フィルタ材を提供する。 【解決手段】 織布からなる基布1に不織繊維集合体2
・3を積層一体化してなる耐熱性フィルタ材において、
基布が主にガラス繊維からなり、不織繊維集合体が主に
芳香族ポリイミド繊維からなり、耐酸性のコーティング
が施されたものとする。特に、前記のコーティングが、
尿素樹脂とメラミン樹脂とを含む水分散性の被膜材料に
よるものとする。さらに、前記の基布が、フッ素系樹脂
によるコーティングが施されたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温ガス中のダス
トを捕集するための耐熱性フィルタ材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却炉等から排出される高温の排ガ
スからダストを捕集分離するバグフィルタ装置では、排
ガスの高温に耐え得る耐熱性を備えた繊維で構成された
フィルタ材が使用されるが、この耐熱性フィルタ材に
は、従来、ガラス繊維やポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)繊維からなる織布または不織布で構成され
たものが一般的である。
【0003】これに対して、微小ダストの捕集率を高め
ると同時に所要の機械的強度を確保可能なように、織布
で構成された基布に微小ダストを捕集可能な目の細かい
不織繊維集合体を積層した多層構造を採用すると共に、
この不織繊維集合体をガラス繊維やポリテトラフルオロ
エチレン繊維に種々の材質の繊維を混合して形成したフ
ィルタ材が提案・実用化されている(特開平2−135
106号公報、特開平5−71055号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ガラス繊維
は脆くて折れ易いために不織繊維集合体製造時の取扱が
面倒であり、しかもアルカリ性雰囲気中での化学的安定
性に劣ることから、これをダスト膜が形成される表面側
の不織繊維層に適用することは望ましくない。他方、ポ
リテトラフルオロエチレン繊維は優れた化学的安定性と
耐熱性とを兼ね備えており、耐熱性フィルタの素材とし
て最適であるものの、繊維表面の摩擦係数が小さいた
め、繊維を相互に絡合させて緻密な不織繊維集合体を形
成するのが難しいといった問題がある。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消して、緻密な不織繊維集合体の形成が容易で高いダ
スト捕集能力を有し、かつ耐熱性並びに化学的安定性に
優れた耐熱性フィルタ材を提供することを目的に案出さ
れたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、耐熱性フィルタ材の構成
を、織布からなる基布に不織繊維集合体を積層一体化し
てなるものであり、基布が主にガラス繊維からなり、不
織繊維集合体が主に芳香族ポリイミド繊維からなり、耐
酸性のコーティングが施されたものとした。
【0007】これによると、芳香族ポリイミド繊維が、
相互に絡みやすく、かつ繊維間の滑りを抑える不規則な
異形断面形状と適度な表面摩擦特性とを有しているた
め、カードによる不織繊維集合体の製作工程で破断する
ことなく所望の不織繊維集合体を容易に得ることができ
る。殊に、クリンプ付きのステープルファイバを使用し
てニードリング等の絡合処理を十分に行えば、繊維が強
固に絡合した極めて緻密でダスト捕集能力に優れたフィ
ルタ材を得ることができる。しかも、基布と不織繊維集
合体とを絡合一体化する際に、ポリイミド繊維が基布を
なす繊維に絡み付き、基布と不織繊維集合体との接合も
強固になる。
【0008】その上、芳香族ポリイミド繊維はポリテト
ラフルオロエチレン繊維に近い耐熱性を有し、かつポリ
テトラフルオロエチレン繊維に比較して安価であること
から、常用耐熱温度200〜220℃、ピーク温度23
0℃といった優れた耐熱性を有するフィルタ材を比較的
低コストに得ることができる。
【0009】他方、基布をなすガラス繊維の織布は、引
張強度が高くかつ伸び難い特性を有することから、高温
時の寸法安定性に劣るポリイミド繊維からなる不織繊維
集合体の型くずれを抑制し、高温曝露時でも高い強度で
寸法安定性に優れたフィルタ材を得ることができる。し
かも、ガラス繊維は比較的安価であることから、製造コ
ストを低減する利点も得られる。
【0010】そして、耐酸性のコーティングを施すこと
により、芳香族ポリイミド繊維の弱点である耐酸性を改
善し、化学的安定性に優れたフィルタ材を得ることがで
きる。このような耐酸性のコーティングとしては、尿素
樹脂とメラミン樹脂とを含む水分散性の被膜材料による
ものが好ましく、これにより耐酸性に優れた被膜を芳香
族ポリイミド繊維表面に均一に形成することができる。
【0011】さらに、前記基布が、フッ素系樹脂、望ま
しくはポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分とする
ものによるコーティングが施されたものとすると好まし
い。これによると、フッ素系樹脂の低摩擦特性によりニ
ードリング時にガラス繊維が損傷を受けるのを抑制する
ことができ、ニードリングによる基布と不織繊維集合体
との一体化を簡便に行うことが可能となる。さらに、ガ
ラス繊維が損傷を受けることで生じる微細繊維が空気中
に飛散したり、製品に接触した際に手や衣服に付着した
りすることがなくなり、衛生環境上の問題も解消され
る。しかも、このコーティングによりガラス繊維の弱点
である耐アルカリ性を改善することができる。
【0012】なお、本発明は、前記の基布並びに不織繊
維集合体がそれぞれ、その全量をガラス繊維並びに芳香
族ポリイミド繊維のみで構成したものに限定されるもの
ではなく、耐熱性や化学的安定性等の所要の性能を損な
わない範囲内で適宜な材料を混入する態様も可能であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の構成を詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に基づき構成された耐熱性
フィルタ材を示している。この耐熱性フィルタ材は、織
布からなる基布1と、この基布1の表裏両面に積層され
た一対の不織繊維集合体2・3とをニードリングにより
絡合一体化してなっている。なお、基布1の片面にのみ
不織繊維集合体を積層する態様も可能であり、この場
合、不織繊維集合体はダスト膜が形成されるガス流れの
上流側の面に積層される。
【0015】基布1は、ガラス繊維のマルチフィラメン
ト糸を平織して得られるものであり、ガラス繊維に連続
糸を使用することで高い強度と寸法安定性が得られる。
この基布1には、ポリテトラフルオロエチレン樹脂から
なる被膜材料によるコーティングが施される。なお、被
膜材料にシリコン樹脂からなるものを用いることも可能
である。
【0016】基布1へのコーティングは、ガラス繊維か
ら織布に織り上げた後に行われ、ポリテトラフルオロエ
チレン樹脂を水中に粒状に分散させた被膜材料液に織布
を浸漬した後、乾燥・硬化させることで、ガラス繊維表
面にポリテトラフルオロエチレン樹脂の被膜が形成され
る。
【0017】不織繊維集合体2・3は、芳香族ポリイミ
ド繊維をカーディングして得られ、この芳香族ポリイミ
ド繊維に異形断面でクリンプ付きのステープルファイバ
を使用して、ニードリング等の絡合処理を十分に行うこ
とで、繊維が強固に絡合した緻密でダスト捕集能力に優
れたものとすることができる。
【0018】不織繊維集合体2・3は、ニードリングに
より基布1と一体化された上で、尿素樹脂とメラミン樹
脂とを含む水分散性の被膜材料による耐酸性コーティン
グが施される。この耐酸性コーティングは、主材となる
尿素樹脂及びメラミン樹脂の他に反応促進剤並びにシリ
コーン系柔軟剤を添加して行われる。フィルタ材をこれ
らの混合水溶液中に浸漬した後、一対のロール間で60
〜75%の含液率となるように搾り、次いで270〜2
90℃の表面温度の加熱ロール間に通して圧縮すること
によりフィルタ材の密度を高め、さらにフィルタ材表面
の毛羽を無くすために毛焼き加工が行われる。また、こ
れらの加熱工程を経ることにより芳香族ポリイミド繊維
表面に耐酸性の堅固で均一な被膜が形成される。
【0019】被膜材料の繊維への付着量は、繊維径、耐
酸性の要求度合い等に応じて適宜に設定すれば良いが、
繊維重量に対して概ね3〜8重量%とすることが好まし
く、これを越えると、耐酸性はさらに向上するが、フィ
ルタ材が硬くなり過ぎて、後工程でフィルタバグに形成
する時の縫整加工が困難となる。なお、前記のシリコー
ン系柔軟剤も、この縫整加工での作業性を改善する目的
でフィルタ材の硬化を緩和するために添加されるもので
ある。
【0020】
【発明の効果】このように本発明によれば、相互に絡み
やすく、かつ繊維間の滑りを抑える不規則な異形断面形
状と適度な表面摩擦特性とを有する芳香族ポリイミド繊
維により、濾過性能に優れたフィルタ材を得ることがで
きる。これは、特にフィルタ装置立ち上げ時の初期吹き
漏れを改善する点で大きな効果を奏することができる。
そして、芳香族ポリイミド繊維とガラス繊維とで構成さ
れているために高い耐熱性と寸法安定性とを有し、かつ
耐酸性のコーティングにより化学的安定性に優れたフィ
ルタ材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づき構成された耐熱性フィルタ材を
示す断面図。
【符号の説明】
1 基布 2・3 不織繊維集合体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/423 D06M 15/423 // D06M 101:00 101:00 101:36 101:36 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA04 BA13 BA18 BB02 BB03 BB10 BC12 CA04 CB04 4L033 AA08 AA09 AB01 AB07 AC05 AC15 CA17 CA36 CA50 4L047 AA26 AB02 AB09 BA03 BA05 CA04 CA05 CB05 CB10 CC12 DA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布からなる基布に不織繊維集合体を
    積層一体化してなる耐熱性フィルタ材であって、 前記基布が主にガラス繊維からなり、前記不織繊維集合
    体が主に芳香族ポリイミド繊維からなり、耐酸性のコー
    ティングが施されたことを特徴とする耐熱性フィルタ
    材。
  2. 【請求項2】 前記コーティングが、尿素樹脂とメラ
    ミン樹脂とを含む水分散性の被膜材料によることを特徴
    とする請求項1に記載の耐熱性フィルタ材。
  3. 【請求項3】 前記基布が、フッ素系樹脂によるコー
    ティングが施されたことを特徴とする請求項1若しくは
    請求項2に記載の耐熱性フィルタ材。
JP30904999A 1999-10-29 1999-10-29 耐熱性フィルタ材 Pending JP2001120926A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172602A (ja) * 2009-03-19 2009-08-06 Yoshikazu Saito フィルタ及びフィルタ表面加工方法
JP2010099608A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Sagami Shokai:Kk バグフィルタ用濾材
CN105233585A (zh) * 2015-10-13 2016-01-13 江苏新业重工股份有限公司 一种耐高温针刺毡收尘布袋

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