JP2001120608A - ケアー・カート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 身体諸機能に障害を有する人がベッド上で洗
面、歯磨き、食事、シャワー入浴、洗髪等を自力または
軽い介助で行ない自立を図る。 【構造】 カートの台板に温水タンクと排水タンクを搭
載し、前面に上向きに開放した支持筒に挿入して上下、
左右に回動・係止可能に支持棒を下向きに取付け、給水
栓と排水ホースを有するシンクアームを装着したケアー
・カート。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は身体諸機能に障害を有す
る人がベッドの上で洗顔、歯磨き、食事、及び入浴、シ
ャワー、洗髪等を自力或は軽い介助で出来るケアー・カ
ートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ネタきり患者さんの洗面、歯磨き、食事
等は従来ベッド上に台を置き介護者が洗面器、温水、カ
ップ、食事を運んで来て患者さんに与えていた。 また
入浴、シャワー、洗髪は患者さんをベッドから運び出し
浴室などで行なっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の方法では前者の
洗面、歯磨き、食事等は介護者の判断とペースで行なは
れる事が多く、患者さんが自力で自分のペースで楽しみ
ながら作業する事が難しく、自立が遅れる傾向にあっ
た。後者の場合、寝ている患者さんを浴室に運ぶのは重
労力を要し、危険で、患者さんに苦痛をもたらす事もあ
った。

【０００４】本発明は此のような問題点を解決するもの
であり、必要時に患者さんの顎下方に洗顔用のシンクを
固定し、搭載した温水タンクから給水栓で給湯し且つ排
水する事で諸作業をベッド上で自力或は軽い介助で出来
るようにして、楽しみながら自助自立を促進するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】キャスターと取手を有す
るカートの台板上に温水タンクと排水タンクを搭載し、
前面に給水栓と排水ホースを有するシンクアームを上
下、左右に回動・係止可能に装着したケアー・カートに
よりベッド上の患者が自分で諸作業を行なう。

【０００６】

【作用】ギャッジベッドなどで半身起こした患者さんの
顎の下方に給湯・排水出来るシンクを固定して、洗面、
歯磨き、食事を行ない又ベッド上にセットした簡易浴槽
の給湯、排水をし入浴・シャワー等も自力または軽い介
助で行なえる。

【０００７】

【実施例】以下本発明のケアー・カートの実施例につい
て図１、図２、図３を参照して説明する。 図１は本発
明品の組立図、図２は本発明品の洗面使用説明図、図３
は本発明品の入浴使用説明図である。 １はカートで台
板２の下面に複数のキャスター３、後方側面に押引用取
手４、前方に上方を開放した支持筒５を各々取り付け
る。 台板２上には温水タンク６、排水タンク７を着脱
出来るように搭載する、タンクは通常ポリエチレン等の
半透明で相当の高温に耐えられる材料を用い、内部にサ
ーモ付き水中ヒーター１１、ポンプ１２を装備しコード
用、ホース用の貫通穴を設ける。 排水タンクも半透明
のポリエチレン製で上部に排水ホース穴１３を設ける。
支持筒５に挿入する支持棒８を下向きに取付け先端が
シンクを形成したシンクアーム９を上下、左右に回動・
係止自在に装着する。 シンク１０は底部に排水穴１
４、上方に自在水栓１５を設け、給水ホース１６、排水
ホース１７をそれぞれポンプ１２と排水穴１３に繋ぎ、
作業者が通常の水栓のように洗面し、排水できる。 支
持棒即ちシンクアームを上下、左右に動かしてシンクを
顎の下方に合わせハンドルネジ１８で係上固定する。
図２に示す。

【０００８】図示しないが通常の電源を使用したスイッ
チをＯＮにするとポンプ１２が駆動して患者さんが必要
な時に水栓１５を開いてシンク内に注水出来る、シンク
内には個人別の洗面器を置いて洗面する。 作業終了後
シンク内に排水すればホースで排水タンク７に溜るので
後で捨てる。

【０００９】図３に示すようにベッド上で入浴するとき
は市販の簡易浴槽をセットし、ケアー・カートの給湯ホ
ースの先端にシャワーヘッド２２を取付け、シャワーし
ながら患者さんを洗う。同時に排水ポンプ２３で排水タ
ンク７に排水出来る。 ２４は市販の洗髪容器で入浴同
様にシャワーし且つ排水出来る。

【００１０】大型のケアー・カートでは大容量の温水タ
ンクにキャスター、取手、支持筒、排水タンクを取り付
ける。 尚ヒーター１１で約５０℃の湯温を保持する。

【００１１】図示しないがシンクの上面に蓋をし、ここ
に食器トレーをのせてシンクとともに上下して 手指腕
に障害を持つ人が食器の縁を自分の口唇に合わせ、自力
で自分のペースで食事を楽しみながら自立訓練も出来
る。

【００１２】

【発明の効果】ネタきり患者さんにとってベッドは生活
の場であり、自力或は軽い介助により自分のペースで洗
顔、歯磨き、食事を楽しみながら自立訓練が出来る。

【００１３】シンクの上下、左右、回動、係止を電動モ
ーター等で行ない重度の障害者も自分で自分のペースで
生活を楽しむ事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明品の組立図である。

【図２】本発明品の洗髪使用説明図である。

【図３】本発明品の入浴使用説明図である。

【符号の説明】

１ ケアー・カート ２ 底板 ３ キャスター ４ 取手 ５ 支持筒 ６ 温水タンク ７ 排水タンク ８ 支持棒 ９ シンクアーム １０ シンク １１ サーモ付き水中ヒーター １２ ポンプ １３ 排水ホース穴 １４ 排水穴 １５ 自在給水栓 １６ 給湯ホース １７ 排水ホース １８ ハンドルネジ １９ ギャッジベッド ２０ 患者 ２１ 簡易浴槽 ２２ 排水ポンプ ２３ シャワーヘッド ２４ 洗髪器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項 １】 カートの台板に温水タンクと排水タン
   クを搭載し、前面に上向きに開放した支持筒に挿入して
   上下、左右に回動・係止可能に支持棒を下向きに取り付
   け、給水栓と排水ホースを有するシンクアームを装着し
   たことを特徴とするケアー・カート。