JP2001114803A - 吸水剤及びその製造方法 - Google Patents

吸水剤及びその製造方法

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JP2001114803A JP29535199A JP29535199A JP2001114803A JP 2001114803 A JP2001114803 A JP 2001114803A JP 29535199 A JP29535199 A JP 29535199A JP 29535199 A JP29535199 A JP 29535199A JP 2001114803 A JP2001114803 A JP 2001114803A
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聡 川中
Norihiro Naito
宣博 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性を有し、優れた吸水能を有する吸水
剤及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 カルボキシメチルヒドロキシプロピルガ
ラクトマンナンがチタンにより架橋された架橋体からな
ることを特徴とする吸水剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性と優れた
吸水性を有し、廃棄時には容易に分解しやすい吸水剤及
びそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】[吸水性樹脂の技術的背景]吸水性樹脂
は、自重の数十倍から数千倍の水を吸収できる樹脂であ
り、生理用品、紙おむつ、母乳パット、使い捨て雑巾等
の衛生用品、創傷保護用ドレッシング材、医療用アンダ
ーパット、パップ剤等の医療用品、ペット用シート、携
帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭剤、吸汗性繊維、使
い捨てカイロ等の生活用品、シャンプー、セット用ジェ
ル剤、保湿剤等のトイレタリー用品、農・園芸用の保水
材、切り花の延命剤、フローラルフォーム(切り花の固
定化材)、育苗用苗床、水耕栽培、植生シート、種子テ
ープ、流体播種、結露防止用農業用シート等の農・園芸
用品、食品用トレー用鮮度保持材、ドリップ吸収性シー
ト等の食品包装材、保冷材、生鮮野菜運搬用吸水性シー
ト等の運搬用資材、結露防止用建築材料、土木・建築用
のシーリング材、シールド工法の逸泥防止剤、コンクリ
ート混和剤、ガスケット・パッキング等の土木建築資
材、光ファイバー等の電子機器のシール材、通信ケーブ
ル用止水材、インクジェット用記録紙等の電気機器関連
資材、汚泥の凝固剤、ガソリン、油類の脱水、水分除去
剤等の水処理剤、捺染用のり、水膨潤性玩具、人工雪等
の幅広い分野に使用されている。また、その薬品徐放性
を利用して、徐放性肥料、徐放性農薬、徐放性薬剤等の
用途にも期待されている。さらにその親水性を利用して
湿度調整材、電荷保持性を利用して帯電防止剤等への使
用も期待される。
【0003】[吸水性樹脂に関する先行技術]このよう
な用途に使用されている吸水性樹脂としては、例えば、
架橋ポリアクリル酸部分中和物(特開昭55−8430
4号、米国特許4625001号)、澱粉−アクリロニ
トリル共重合体の部分加水分解物(特開昭46−439
95号)、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体(特開昭
51−125468号)、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体の加水分解物(特開昭52−14689
号)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸とアクリル酸の共重合架橋物(欧州特許00681
89号)、カチオン性モノマーの架橋体(米国特許49
06717号)、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共
重合体(米国特許4389513号)などが知られてい
る。
【0004】ところがこれらの吸水性樹脂組成物は分解
性を有しないため、使用後の廃棄が問題である。現状と
しては、これらの吸水性樹脂は、廃棄時には焼却処理す
る方法と埋め立てする方法が行われているが、焼却炉で
処理する方法では、焼却時に発生する熱による炉材の損
傷のほかに、地球の温暖化や酸性雨の原因となることが
指摘されている。また、埋め立て処理する方法では、プ
ラスチックは容積がかさばる、腐らないため地盤が安定
しない等の問題があるうえ、埋め立てに適した場所がな
くなってきたことが大きな問題となっている。
【0005】すなわち、これらの樹脂は分解性に乏し
く、水中や土壌中では半永久的に存在するので、廃棄物
処理における環境保全を考えると非常に重大な問題であ
る。例えば紙おむつ、生理用品等の衛生材料に代表され
る使い捨て用途の樹脂の場合、それをリサイクルすれば
多大な費用がかかり、焼却するにも大量であるため地球
環境への負荷が大きい。また農・園芸用保水材として架
橋ポリアクリル酸樹脂を使用した場合、土壌中でCa2+
等の多価イオンとコンプレックスを形成し、不溶性の層
を形成すると報告されている(松本ら「高分子」42
巻、8月号、1993年)。しかし、このような層はそ
のもの自体の毒性は低いと言われているが、自然界には
全くないものであり、長期に渡るそれら樹脂の土中への
蓄積による生態系への影響は不明であり、十分に調べる
必要があり、その使用には慎重な態度が望まれる。同様
に非イオン性の樹脂の場合、コンプレックスは形成しな
いが、非分解性のため土壌中へ蓄積する恐れがあり、そ
の自然界への影響は疑わしい。さらにこれらの重合系の
樹脂は、人間の肌等に対して毒性の強いモノマーを使用
しており、重合後の製品からこれを除去するために多く
の検討がなされているが、完全に除くことは困難であ
る。特に工業的規模での製造ではより困難となることが
予想される。
【0006】[生分解性を有する吸水性樹脂の技術的背
景]一方、近年、「地球にやさしい素材」として生分解
性ポリマーが注目されており、これを吸水性樹脂として
使用することも提案されている。このような用途に使用
されている生分解性を有する吸水性樹脂としては、例え
ばポリエチレンオキシド架橋体(特開平6−15779
5号等)、ポリビニルアルコール架橋体、カルボキシメ
チルセルロース架橋体(米国特許4650716号)、
アルギン酸架橋体、澱粉架橋体、ポリアミノ酸架橋体な
どが知られている。これらの中でポリエチレンオキシド
架橋体、ポリビニルアルコール架橋体は吸水量が小さ
く、特に生鮮食品の鮮度保持材、生理用品、紙おむつ、
使い捨て雑巾、ペーパータオルなどの高い吸水能が要求
される製品の素材として使用する場合、有用でない。ま
た、これらの化合物は特殊な菌のみしか、生分解するこ
とができないので、一般的な条件では生分解性は遅かっ
たり、もしくは全く分解しなかったりする。さらに分子
量が大きくなると極端に分解性が低下する。また、カル
ボキシメチルセルロース架橋体、アルギン酸架橋体、デ
ンプン架橋体等の糖類架橋体は、その分子内に強固な水
素結合を多く含むために、分子間、ポリマー間の相互作
用が強く、そのため分子鎖が広く開くことができず、吸
水能は高くない。また、ガラクトマンナン誘導体をホウ
素(米国特許4333461号)やジルコニウム(米国
特許5532350号)などの金属イオンで架橋させた
吸水剤も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ガラクトマンナン誘導体からなる吸水剤も吸水能は高く
なく、多量の吸水を要求される用途には使えないという
問題点を有していた。
【0008】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決し、生分解性を有し、優れた吸水能を有する吸水剤及
びその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決すために鋭意研究した結果、特定のガラクト
マンナン誘導体を特定の金属イオンで架橋したゲルを乾
燥することにより作成された吸水剤が自重の150倍以
上の脱イオン水を吸水することが可能で、吸水速度が速
いことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の第一は、カルボキシメ
チルヒドロキシプロピルガラクトマンナン(以下、CM
HPガラクトマンナンという。)がチタンにより架橋さ
れた架橋体からなることを特徴とする吸水剤を要旨とす
るものであり、本発明の第二は、CMHPガラクトマン
ナンを水に溶解し、膨潤させた後、チタンを添加してC
MHPガラクトマンナンを架橋させ、得られた架橋体を
乾燥させてCMHPガラクトマンナンがチタンにより架
橋された架橋体からなる吸水剤を得ることを特徴とする
吸水剤の製造方法を要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の第一の吸収剤について説明する。本発明
の吸収剤は、CMHPガラクトマンナンがチタンにより
架橋された架橋体からなるなるものである。CMHPガ
ラクトマンナンは、ガラクトマンナンがカルボキシメチ
ルヒドロキシプロピル化されたものであり、ガラクトマ
ンナンの由来は特に限定されるもではなく、ローカスト
ビーンガム、グアガムなどが挙げられる。CMHPガラ
クトマンナンは、例えばローディア社製のジャガー86
00、ジャガー418、ジャガー880などを用いるこ
とができる。
【0012】架橋体としては、CMHPガラクトマンナ
ンが主成分であるが、ガラクトマンナンの他の誘導体が
含まれていてもよい。そのようなものとしては、カルボ
キシアルキルガラクトマンナン、カルボキシアルキルヒ
ドロキシアルキルガラクトマンナン、ヒドロキシアルキ
ルガラクトマンナンなどが挙げられる。されに、ガラク
トマンナン以外の溶解性多糖類、たとえば、グルコマン
ナン、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシエチルセルロース、キサンタンガム、プルラン、デ
キストラン、カードラン、カラギーナン、アラビアゴ
ム、キトサンなどが含まれていてもよい。
【0013】本発明の吸収剤は、CMHPガラクトマン
ナンがチタンにより架橋されたものである。本発明の吸
水剤においては、チタンによる架橋を妨げず、吸水能力
の低下を招かない範囲であれば他の架橋剤、例えばカル
シウム、亜鉛、ストロンチウム、マグネシウムなどの多
価金属の塩や、グルタルアルデヒド、グリオキサールな
どのアルデヒド化合物、エチレンジアミン、ポリアミド
レジンなどのアミン化合物、2,2-ビスヒドロキシメ
チルブタノールトリ[3-(1-アジリジン)]プロピオン
酸などのアジリジン化合物、トリレンジイソシアナー
ト、ヘキサメチレンジイソシアナート、トルエンジイソ
シアナートなどのイソシアナート化合物、グリセロー
ル、プロピレングリコール、エチレングリコールなどの
多価アルコール、エピクロルヒドリン、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグ
リシジルエーテルなどのエポキシ化合物などが含まれて
いてもよい。
【0014】次に本発明の第二の吸収剤の製造方法につ
いて説明する。本発明においては、上記したCMHPガ
ラクトマンナンを水に溶解させ、膨潤させることが必要
である。CMHPガラクトマンナンを溶解する際の濃度
は、溶解、膨潤が可能で架橋時にゲルが作成できる濃度
であれば特に限定されるものではないが、好ましくは
0.1重量%〜10重量%であり、さらに好ましくは
0.5重量%〜5重量%である。またこの時の溶解温度
としては、特に限定されるものではないが、好ましくは
15℃〜90℃、さらに好ましくは40〜70℃であ
る。溶解、膨潤に要する時間は、溶解性多糖類の濃度や
溶解温度、攪拌条件などにより異なるので適宜設定する
必要があるが、例えば1重量%の多糖類を50℃で溶解
・膨潤させる場合、1時間以上が好ましい。また攪拌は
通常のプロペラ付き攪拌機を用いれば良いが、その回転
速度は50〜1000rpmが好ましく、さらに好まし
くは200〜500rpmである。
【0015】この際、上記したようにCMHPガラクト
マンナン以外に、ガラクトマンナンの他の誘導体や溶解
性多糖類を添加してもよい。さらに、ゲル架橋及び乾燥
後の吸水能を低下させない範囲であれば、吸水速度の向
上やゲル強度の向上のために食塩、コロイダルシリカ、
ホワイトカーボン、超微粒子状シリカ、酸化チタン粉末
等の無機化合物、キレート剤等の有機化合物を添加して
も構わない。さらに可塑剤、酸化剤、酸化防止剤、還元
剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌剤、防カビ剤、肥料、
香料、消臭剤、顔料等を混合しても構わない。また場合
によっては架橋遅延剤を添加することも可能である。
【0016】ここで使用される可塑剤としては、各種の
親水性化合物が使用できる。その目的は、吸水剤に柔軟
性を付与することにある。そのようなものとしては、ア
ルコール、カルボン酸、スルホン酸、グリコール類、水
溶性合成ポリマー、アミノアルコール、単糖類、二糖
類、三糖類、20種類の必須アミノ酸、アミノ酸及びア
ミノ酸誘導体、L−システイン酸等のアミノスルホン
酸、核酸及びその誘導体、リン脂質、ビタミン及び補酵
素類が挙げられる。これらの中で分子内に親水基を豊富
に持つ化合物が均一に混合しやすいので好ましい。すな
わち、ソルビトール、ペンタエリスリトール、イズロン
酸、ガラクタル酸、α−ガラクツロン酸、グルカル酸、
β−グルクロン酸、グルコン酸、グルロン酸、2−デオ
キシグルコン酸、マンヌロン酸−6,3−ラクトン、α
−ガラクトサミン塩酸塩、α−マンノサミン塩酸塩、ム
ラミン酸、アルギン酸、コンドロイチン−4−硫酸塩、
コンドロイチン−6−硫酸塩、ヒアルロン酸、ペクナン
酸、キトサン、キトサン−コハク酸変性物、カチオン化
デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カチオン化セルロースが好ましく、ソ
ルビトール、ペンタエリスリトール、グルコン酸、α−
ガラクトサミン塩酸塩、コンドロイチン−4−硫酸塩、
コンドロイチン−6−硫酸塩、アルギン酸、ヒアルロン
酸、キトサン、キトサン−コハク酸変性物、カチオン化
デンプン、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セ
ルロースが特に好ましい。本発明に使用される可塑剤は
必要により、2種以上の他の可塑剤と混合して用いても
良い。これらの可塑剤の使用量は特に限定されないが、
吸水剤に対して、0.1〜70重量%が好ましく、0.
1〜30重量%がより好ましい。
【0017】本発明においては、次に膨潤したCMHP
ガラクトマンナンにチタンを添加して、CMHPガラク
トマンナンを架橋し架橋体とすることが必要である。添
加するチタンの形態としては、塩化物、硫酸化物、炭酸
化物、酢酸化物、蟻酸化物、乳酸化物、アルコキシドな
どが挙げられるが、好ましくはアルコキシドである。添
加するチタンの濃度としては、好ましくはチタンイオン
濃度として0.01mM〜100mMであり、さらに好
ましくは0.1mM〜50mMである。チタンを添加
し、架橋体を形成させる時の温度としては、特に限定さ
れないが、反応を促進させるために5〜90℃が好まし
く、30〜60℃がさらに好ましい。また、この際、上
記した他の架橋剤、例えばカルシウム、亜鉛、ストロン
チウム、マグネシウムなどの多価金属の塩や、グルタル
アルデヒド、グリオキサールなどのアルデヒド化合物、
エチレンジアミン、ポリアミドレジンなどのアミン化合
物、2,2-ビスヒドロキシメチルブタノールトリ[3-
(1-アジリジン)]プロピオン酸などのアジリジン化合
物、トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、トルエンジイソシアナートなどのイソシア
ナート化合物、グリセロール、プロピレングリコール、
エチレングリコールなどの多価アルコール、エピクロル
ヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ジエチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポ
キシ化合物などを添加してもよい。
【0018】本発明は、上記の工程で得られた架橋体を
乾燥させることにより吸収剤を得ることができる。乾燥
する方法としては、乾燥後の吸水能を低下させるような
方法でなければいかなる乾燥方法でも限定されるもので
はないが、例えば常温乾燥、加熱乾燥や凍結乾燥、減圧
乾燥、真空乾燥などの方法のほかに、ゲル中の水分を単
素数1〜5個の一価のアルコール類(メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールなど)や単素数3〜6個のク
トン(アセトンなど)又はこれらの混合液のような吸湿
性、揮発性の無水親水性有機溶媒に置換してから乾燥す
る方法があるが、好ましくは30〜50℃での加熱乾燥
又は凍結乾燥である。
【0019】乾燥後の吸水剤の形状は特に限定されるも
のではないが、使用する目的に合わせて種々の形状とす
ることができる。例えば、顆粒状、シート状、粉末状、
断片状、薄片状、棒状、線状などである。これらの形状
は乾燥後に成形されてもよいし、乾燥時にゲルをこのよ
うな形状の成形器内に入れて乾燥してもよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明する。 参考例1[吸水量の測定] 吸水量の測定は、ティーバッグ法にて脱イオン水を対象
として行った。すなわち、250メッシュのナイロン製
ティーバッグに実施例及び比較例で得られた吸水剤0.
1gを入れ、1Lの脱イオン水にティーバッグを3時間
浸し、ティーバッグを引き上げ、10分間水切りを行っ
た後、その重量を測定した。吸水剤の吸水量は、3時間
水に浸した吸水剤が入っていないティーバッグの重量を
ブランクとし、吸水して膨潤した吸水剤が入ったティー
バッグの重量から、膨潤前の吸水剤の重量とブランクの
重量を減じた値を、膨潤前の吸水剤の重量で除した値を
吸水量(g/g樹脂)とした。
【0021】参考例2[吸水速度の測定] 吸水速度の測定は、所定量の脱イオン水をゲル化させる
時間を測定し、評価した。すなわち、吸水剤1gが入っ
たビーカーに、150g(150倍量)の脱イオン水を
流し込み、撹拌しない状態でゲル化させ、ゲルの流動性
が全くなくなった時間を測定した。
【0022】実施例1 CMHPガラクトマンナン(Rodia社製 CMHP
グアガムJaguer8600)2gを50℃に加温し
た純水200mlに攪拌しながら添加し、溶解・膨潤さ
せゾル液を作成した。1時間膨潤後、そのゾル液200
mlにTyzorGBA溶液(DuPont社製:原液
のチタン含量は10重量%)をメタノールで5倍希釈し
た溶液0.2mlを添加(チタンとして0.5mM)
し、架橋させた。この架橋体のpHは9.0であった。
次いでこのゲルをステンレス製のトレイ上に厚さ2mm
で均一に広げ、40℃で3日間加熱乾燥した。その結果
得られた本発明の吸収剤を窒素流下において鑢で1mm
以下に破砕し、得られた断片について吸水量及び吸水速
度の測定を行った。その結果、本実施例で得られた吸水
剤は脱イオン水の吸水量が254g/gであり、その吸
水速度は85秒と非常に速かった。
【0023】実施例2 実施例1で用いたCMHPガラクトマンナン4gを50
℃に加温した純水200mlに攪拌しながら添加し、溶
解・膨潤させゾル液を作成した。1時間膨潤後、そのゾ
ル液200mlに実施例1で用いたTyzorGBA溶
液をメタノールで5倍希釈した溶液1mlを添加(チタ
ンとして2.5mM)し、架橋させた。次いでこの架橋
体を3日間凍結乾燥した。その結果得られた本発明の吸
収剤を窒素流下において鑢で1mm以下に破砕し、得ら
れた断片について実施例1と同様に吸水量及び吸水速度
の測定を行った。本実施例で得られた吸水剤の吸水量は
185g/gであり、吸水速度は65秒であった。
【0024】実施例3 実施例1で用いたCMHPガラクトマンナン1gを50
℃に加温した純水200mlに攪拌しながら添加し、溶
解・膨潤させゾル液を作成した。1時間膨潤後、そのゾ
ル液200mlにTyzor131溶液(DuPont
社製:原液のチタン含量は6重量%)を脱イオン水で5
倍希釈した溶液1mlを添加(チタンとして0.17m
M)し、架橋させた。次いでこの架橋体を3日間凍結乾
燥した。その結果得られた本発明の吸収剤を窒素流下に
おいて鑢で1mm以下に破砕し、得られた断片について
実施例1と同様に吸水量及び吸水速度の測定を行った。
本実施例で得られた吸水剤の吸水量は154g/gであ
り、吸水速度は192秒であった。
【0025】比較例1 カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(アルドリッ
チ社製、置換度0.9、分子量70万)2gを50℃に加
温した純水200mlに攪拌しながら添加し、溶解・膨
潤させゾル液を作成した。1時間膨潤後、そのゾル液2
00mlに実施例1で用いたTyzorGBA溶液をメ
タノールで5倍希釈した溶液0.2mlを添加(チタン
として0.5mM)し、架橋させた。次いでこの架橋体
をステンレス製のトレイ上に厚さ5mmで均一に広げ、
40℃で3日間加熱乾燥した。その結果得られた乾燥物
を窒素流下において鑢で1mm以下に破砕し、得られた
断片について実施例1と同様に吸水量及び吸水速度の測
定を行った。本比較例で得られた吸水剤の吸水量は94
g/g、吸水速度は755秒であった。
【0026】比較例2 実施例1で用いたCMHPガラクトマンナン2gを50
℃に加温した純水200mlに攪拌しながら添加し、溶
解・膨潤させゾル液を作成した。1時間膨潤後、そのゾ
ル液200mlに予め106.8g/Lに調製したMg
Cl2・6H2O(石津製薬社製)の水溶液2mlを添加
(マグネシウムとして5mM)し、架橋させた。次いで
この架橋体をステンレス製のトレイ上に厚さ2mmで均
一に広げ、40℃で3日間加熱乾燥した。その結果得ら
れた乾燥物を窒素流下において鑢で1mm以下に破砕
し、得られた断片について実施例1と同様に吸水量及び
吸水速度の測定を行った。本比較例で得られた吸水剤の
吸水量は32g/g、吸水速度は1575秒であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、安価な原料を用いて容
易に脱イオン水吸水能が150倍以上の生分解性を有す
る吸水剤が製造できるので、紙おむつや生理用品などの
衛生用品、土木建築資材、凝固剤などとして利用するこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシメチルヒドロキシプロピルガ
    ラクトマンナンがチタンにより架橋された架橋体からな
    ることを特徴とする吸水剤。
  2. 【請求項2】 脱イオン水の吸水能が自重の150倍以
    上である請求項1記載の吸水剤。
  3. 【請求項3】 カルボキシメチルヒドロキシプロピルガ
    ラクトマンナンを水に溶解し、膨潤させた後、チタンを
    添加してカルボキシメチルヒドロキシプロピルガラクト
    マンナンを架橋させ、得られた架橋体を乾燥させて請求
    項1又は請求項2記載の吸水剤を得ることを特徴とする
    吸水剤の製造方法。
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