JP2001113368A - 長尺金属管シーム部の連続溶接方法 - Google Patents

長尺金属管シーム部の連続溶接方法

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JP2001113368A
JP2001113368A JP29542399A JP29542399A JP2001113368A JP 2001113368 A JP2001113368 A JP 2001113368A JP 29542399 A JP29542399 A JP 29542399A JP 29542399 A JP29542399 A JP 29542399A JP 2001113368 A JP2001113368 A JP 2001113368A
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Masami Inoue
政美 井上
Shiro Kanzaki
史郎 神崎
Hiroshi Ishizaki
宏 石崎
Motonobu Matsuura
源宣 松浦
Shigeru Yugawa
茂 湯川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺の金属管のシーム部を連続溶接する方法
において、溶接状態の画像を処理して、自動的に溶接を
良好な状態に維持する。 【解決手段】 溶接状態の画像を処理して、アーク電極
の位置及び溶接電流の大きさを制御することによって、
アーク電極の直下のシーム部に形成された溶融池の影を
一定の状態に維持して、溶接を良好な状態に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信用光海底ケー
ブル、LAN用ケーブル、架空地線用ケーブル等に用い
られる金属管被覆光ファイバーケーブルの製造工程中に
おける筒状の金属テープのシーム部を連続溶接する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、光ファイバーケーブルは電気通信
のデジタル化の中枢を担う媒体として広く利用されてい
る。光ファイバケーブルは低伝送損失であること、取り
扱いを容易にするため比較的長く連続して形成されてい
ること、及び、優れた撓み特性を持つことが望ましい。
さらに、海底用の場合、ケーブルは静水圧、温度、及び
海の及ぼす種々の作用から生ずる応力に耐えなければな
らない。このような外圧・外力に強く高張力でかつ耐水
・耐ガスなどの密封性を得るために、近年、金属管で被
覆した光ファイバーケーブルが用いられている。
【0003】特に、光海底ケ−ブルは、敷設張力や耐水
性を確保するために、光ファイバを細い金属管で被覆し
た外被構造を有する抗張力線で覆っている光ファイバケ
ーブルを使用する必要がある。光ファイバを被覆する金
属管は、金属テープを筒状に形成し、溶接トーチにより
シーム部を溶接する金属管溶接装置により製造されてい
る。
【0004】金属管被覆光ケーブルの金属管被覆製造工
程を図16に示す。101はドラム(図示なし)から送
出される光ファイバ等の線条体、102は線条体101
に縦添えされた金属テープ、103はこの金属テープ1
02を丸め、その側縁を筒状に形成するフォーミングロ
ール、104は側縁を突け合わせるスクイズロール、1
05はスクイズロール104により突け合わされた筒状
の金属管、106は金属管のシーム部をアーク溶接する
トーチ、107は溶接状態を撮影するCCDカメラ、1
09は制御盤、100はカメラ107により撮影された
画像を表示するモニタ、111は溶接電流を調節するボ
リュームダイアル、112はトーチ位置を調節するジョ
イスティックである。金属テープ102は線条体101
に縦添えされて筒状に丸められ、金属管105が成形さ
れる。該金属管105をトーチ106で溶接するもので
ある。金属テープ102は、一方向にライン速度vで進
んでゆく。オペレータは、カメラ107の撮影した画像
をモニタ100で見ながら、溶接状態を監視し、ジョイ
スティック112を操作して、トーチ106の位置を金
属管105のシーム部の直上にくるように調整してアー
ク溶接を行うものである。この溶接機は、TIGアーク
溶接(詳しくは、イナートガスタングステンアーク溶
接)と呼ばれる非溶極式アーク溶接の一種である。アル
ゴン、ヘリウムのイナートガス雰囲気中で、タングステ
ン電極と金属管との間にアークを発生させ、そのアーク
熱により金属管を溶融して接合するものである。
【0005】金属管被覆光ケーブルの製造において、金
属テープの溶接の際、金属テープの振動、捻れが大きい
と、溶接点と継ぎ目の位置がずれてしまい、未溶接部や
ピンホールなどの欠陥が生じてしまう。このような溶接
不良は金属管の強度を著しく弱め密封性の不良により、
外部からのガスや水等の混入を招き、光ファイバの伝送
特性、強度低下、しいては、光ファイバの破断につなが
る。このような溶接不良を防ぐためには、金属テープの
捻り及び振動を極力抑制することが必要であるが、抑制
にも成型ロールの機械的精度から考えて限界がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この金属管溶接装置で
は、長時間運転を続けると、溶接装置のトーチの電極が
汚れたり摩耗し、さらに、金属テープを筒状に形成する
フォーマルロール、スクイズロールの調整不足、テープ
の片伸びなどによりシーム部が常にトーチの下方に存在
するとは限らず、長尺金属管を安定して製造すること
は、かなりの熟練を要する作業であった。そこで従来
は、金属管シーム部の連続溶接装置において、オペレー
タはライン速度vで進んでゆく溶接部の溶融面をモニタ
にて常駐監視し、最適な溶接状態を保つためにトーチ電
極位置を操作し、またトーチに流す溶接電流を調整して
いた。溶接電流は、トーチ電極に加える電流で、電流と
入熱は比例した関係にあるので、溶接電流が大きければ
金属管に加わる熱量は大きくなる(図16参照)。オペ
レータは、カメラで撮影して得られた溶接部の画像を観
察して溶接状態を判断し、制御していた。この画像に
は、溶接部に形成される溶融池の下部に生ずる影(ヒゲ
とも称している。)が映し出されており、オペレータ
は、この影の形状によって溶接状態の良否を判断してい
る。モニタに写る画像は鮮明なものでなく、おぼろげに
写る溶融池の炎の影の形状把握は、オペレータにとって
非常に困難なものであった。つまり溶接の善し悪しの判
断が困難であり、神業と呼ばれる非常に優れた技術を身
につけた熟練工以外は、溶接が無理な状況となってい
る。また、その溶融面の影による判断は、定量的ではな
く熟練者の経験的なものに頼るものであり、そのため、
熟練者のみが操作可能な作業となり、また個人差によっ
て溶接状態が大きく異なり、常駐監視による疲労、熟練
者の技能継承の問題等、をも含め、解決が望まれてい
た。更に、海底ケーブル製造は、長時間におよぶ単調な
溶接の監視がほとんどであるので、オペレータには体力
的にも精神的にも疲労がかなり大きなものとなり、それ
が溶接の失敗の原因となることもあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、比較的薄肉の
金属テープを筒状に成形して、製造ラインを停止するこ
となく、シーム部の溶接を一定の条件で行うことによ
り、50〜60kmという長尺でかつ品質のばらつきを
生ずることのない金属管シーム部の溶接方法を提供する
ことを目的とし、自動化によって恒久的に熟練工の技術
を受け継ぐことができ、それによりコスト削減、製造時
間の短縮なども実現できるものである。
【0008】本発明は、オペレータが行っていた勘と経
験に基づく判断と操作を、画像処理装置及び監視制御装
置に行わせることによって自動化する方法である。オペ
レータが常駐監視することなしに、安定した金属管の溶
接を、画像処理、トーチの位置制御、電流制御等の制御
を画像処理装置及び監視制御装置(画像処理手段、監視
制御手段を内蔵したパーソナルコンピュータ)に行わせ
るようにしたもので、常駐監視を不要にし、熟練者の技
能継承問題を解決するものである。モニタに映し出され
た画像を、画像処理手段を内蔵したパーソナルコンピュ
ータに採り込み画像処理し、画像の特徴を特徴量として
表し、この特徴量をもとにオペレータの経験的な判断を
定量化する。オペレータの判断値を定量化したものをも
とにフィードバック制御することにより、オペレータが
従来手動で操作していたトーチ位置操作とトーチに流す
溶接電流調整を、画像処理手段、監視制御手段を内蔵し
たパーソナルコンピュータから指令できるようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図15にしたがって、本発
明を光海底ケーブルに適用した実施例として説明する。
【0010】図1は、光海底ケーブルの一例を示す。光
海底ケーブルは、中心に光ファイバユニット11,その
外周に、抗張力体としての3種類のハガネ線12a、1
2b、12cが2層に密状に撚巻され、さらに周囲には
金属管(銅又はアルミ)13、外被14が形成されてい
る。本発明の方法は、この光ファイバユニット11,ハ
ガネ線12a,12b,12cの周囲に金属管(図1の
場合は銅製)を被覆する方法である。
【0011】図2は、本発明の方法を実施する溶接装置
の構造図である。金属テープ22(一般的には銅製で、
アルミの場合もある。)は、光ファイバ等の線条体21
(図1の光ファイバユニット11にハガネ線12が2層
に密状に撚巻されたものに相当する。)に縦添えされ
て、ライン速度vで送られ、フォーミングロール23に
より丸められ、その側縁が筒状に形成されて、さらに、
スクイズロール24によりその側縁が突き合わされて、
線条体21を外包した金属管25に成形される。
【0012】金属管25は、そのシーム部30を真上に
して送られ、トーチ電極26によりアーク溶接され、ビ
ート面32が形成される。トーチ電極26の真下のシー
ム部30上には、金属がアークにより溶けて、溶融池3
1が形成される。
【0013】27は溶接状態を撮影するCCDカメラ、
28はCCDカメラ27により撮影された映像を画像処
理して、監視制御する画像処理手段を内蔵したパーソナ
ルコンピュータ(以下、PCという。)、29はPC2
8により制御される溶接装置をそれぞれ示している。
【0014】このように構成された本実施例の金属管溶
接装置は、巻き取りドラム(図示せず)から送出された
線条体21に、金属テープ22が縦添えされて送出され
ると、カッタ(図示せず)により金属テープ22の側縁
の不整が整えられる。そして、線条体21を縦添えして
いる金属テープ22は、多段に配置されたフォーミング
ロール23の縦ロール、横ロールにより徐々に筒状に形
成され、スクイズロール24により側縁を突け合わさ
れ、金属管25が形成される。側縁が突け合わされた金
属管25のシーム部30は、溶接装置29によりアーク
溶接され、ビード面32が形成され、光海底ケーブルが
形成される。
【0015】本発明の連続溶接方法は、CCDカメラ2
7で撮影した映像をPC28で画像処理を行い、溶接状
態を検出する。PC28は、検出した溶接状態に基づい
て、トーチ電極26に加える溶接電流、トーチ位置を制
御し、金属管シーム部の自動連続溶接が達成される。
【0016】図3は、金属管の溶接状態を金属管の進行
方向下流側からの状態を示し、CCDカメラ27が溶接
部の溶融池31とシーム部30を上流側斜め上方から撮
影していることを示している。
【0017】トーチ電極26に電流を加えることで、ア
ークが飛び、シーム部30を融合することにより溶接す
る。金属管25のシーム部30が融けている部分が溶融
池31で、高熱であるので発光している。溶融池31が
大きいと入熱が大きい、つまり溶接電流が大きいことを
示し、また、溶融池が小さいと入熱が小さいことを示
し、つまり溶接電流が小さいことを示している。溶接電
流iは、ライン速度vと比例関係にある。影33は、溶
融池31(シーム部30の融合される部分)の輪郭を示
すので、溶融池31の大きさを表すことになる。金属管
25に加わる熱が大きい場合(溶接電流iが大きい)、
溶融池31が大きく、その結果、溶融池31の輪郭であ
る影33は大きくなる。一方、入熱が小さい場合(溶接
電流iが小さい)、溶融池31は小さくなり、その結
果、溶融池31の輪郭である影33は小さくなる。この
原理を利用して、アーク電極の位置と、溶接電流の大小
を制御する。
【0018】CCDカメラ27が撮影した溶接状態を示
す映像は、図4に示すような映像として、モニタ28−
1に映し出される。オペレータはモニタ28−1の映像
を監視しながら溶接状態を判断している。オペレータは
トーチ電極26から一番強いスパークを最適な溶接位置
でシーム部30に当てるように図4のトーチ電極26の
位置、溶融池31の影33の傾き、金属管25のシーム
部30の位置を監視しながら、図16に示されているジ
ョイスティック112を操作して、トーチ電極106の
位置を操作していた。これは、シーム部30の溶接部に
形成される溶融池31の下方に形成される左右の影33
(ひげとも称されている。)のなす角度及び大きさか
ら、熟練したオペレータは溶接状態を制御していた。オ
ペレータは、左右に形成された影のなす角度から、トー
チ電極の位置を補正し、また、ライン速度vに応じて、
左右にできる影33の大きさが適当な大きさになるよう
に、ボリューム111を操作することによって、トーチ
電極106に流す溶接電流iを調整していた。図5,図
6は、溶融池31が右側に傾き、トーチ電極106がシ
ーム部30とずれている状態を示している。図5のよう
にシーム部30がトーチ電極26下方にない時、図6の
ようにビード面32がシーム部30に対してずれる。こ
の様なとき、シーム部30よりずれたところが溶ける状
態になり、溶接欠陥が起こりやすい。オペレータは、ジ
ョイスティック112を操作して、トーチ電極106を
画面左側に移動させて、トーチ電極106とシーム部の
ずれを補正する。
【0019】本発明は、この熟練したオペレータが勘と
経験から制御していた溶接状態の制御を、CCDカメラ
27が撮影した画像(図4)をPC28に取り込み、画
像処理をして、溶接状態を自動監視し、トーチ電極26
とシーム部30の位置と溶接電流の制御を行うようにし
たものである。
【0020】図7は、本発明の溶接状態自動監視システ
ムの原理を示すもので、シーム部30とトーチ電極26
の真下の位置を中心点としている。溶融池31の下部に
左右にのびて形成される影33と上記中心点との交点か
らの大きさをそれぞれL1、L2として、影の大きさL
=L1+L2と定義し、影左右の33と上記中心点を通
る水平面との角度をθ1、θ2として、影の傾き具合θ
=(θ1−θ2)/2と定義する。
【0021】溶融池31とシーム部30との間に形成さ
れる影33の原理について説明する。オペレータは、溶
接部をCCDカメラ27で得られた映像をモニタ観察し
て、溶融池31の影33の形状で溶接状態を判断してい
る。溶接状態に関する情報は、この画像以外にはなく、
オペレータは、この画像のみで、溶接状態を判断してい
る。オペレータは、左右の影33の大きさと、傾きを影
の特徴点としてとらえる。トーチ電極の位置が変化する
と、左右の影の傾きが変化し、トーチ電極に供給される
電流i(電圧u)が変化すると、影33の大きさが変化
する。オペレータは、トーチ電極26の位置と、溶接電
流iを操作して、溶接を良好な状態に制御する。良好な
溶接状態とは、影の傾き具合θが0で、影の大きさLが
ライン速度vに応じた適当な大きさを持っている状態の
ことである。
【0022】図8は、左右の影33のなす角度について
の説明図である(なお、影の上面に形成される溶融池は
図示していない。)。図8(a)は、シーム部30の中
心線とトーチ電極26の中心線が左側にずれた状態を示
し、トーチ電極26がシーム部30の中心線から左側に
ずれると、左側の影33が長くなり、左右の影33が上
記中心点を通る水平面とのなす角度も相違し、左右の影
33は、非対称になっている。θは、負になる。図8
(b)は、シーム部30の中心線とトーチ電極26の中
心線が一致した状態を示し、影33の左右の大きさ、X
軸との角度が一致し、左右対称になっている。θは、0
となる。図8(c)は、シーム部30の中心線とトーチ
電極26の中心線が右側にずれた状態を示し、トーチ電
極26がシーム部30の中心線から右側にずれると、右
側の影33が長くなり、左右の影33が水平面とのなす
角度も相違し、左右の影33は、非対称になっている。
θは、正となる。
【0023】図9は、影の大きさの制御の原理を示す。
影33の大きさは、溶接電流i(電圧v)が小さければ
影も小さくなり、電流が大きければ影も大きくなる。ま
た、ライン速度vが遅ければ影も小さくなり、ライン速
度が速ければ、影は大きくなる。オペレータは、影33
をライン速度vに応じて適当な大きさにするように電流
iを制御している。
【0024】上記のような原理に基づき、PC28に、
画像を処理して、影の状態量から溶接装置29を制御す
る手段を組み込み、モニタ上の画像を上記手段で解析
し、制御値を溶接装置に出力する。PC28は、モニタ
の画像を画像処理し、影33の水平面との角度θ1、2
を求め、θ1とθ2との差を1/2にした値、影の傾き
具合θを演算し、値θをゼロにするに必要なトーチ電極
の制御量を求め、その制御量を溶接装置の制御盤29に
出力し、溶接装置29を介して、トーチ電極26を水平
面上に左右に移動させる。更に、PC28は影33の大
きさL1とL2の和、つまり影の大きさLを適当な大き
さになるような溶接電流i(電圧u)の制御量を求め、
溶接装置の制御盤29にその制御量を出力し、制御盤2
9を介して、トーチ電極26に流す電流iを制御する。
【0025】CCDカメラ27により得られた画像か
ら、影の傾き具合θと影の大きさLを計測するための画
像処理方法を、図10〜図15を使用して説明する。
【0026】CCDカメラ27により撮影された画像か
ら、影が写っている場所を切り出す。切り出す領域の座
標はあらかじめ決めておく(図10)。ノイズ除去のた
め平滑化フィルターによって、平滑化を行い、そして、
画像の変化を強調し、特徴を検出する。
【0027】平滑化された画像を2値化し、領域面積の
大きいものを残す操作で、影の領域のみを抽出する(図
11)。なお、影の領域とは、影33とシーム部30と
を包含する領域をいう
【0028】2値化して得た影の領域のエッジの凸部の
座標を見つけることで、特徴点を検出し、それらの特徴
点の内、Column座標が最小のものを左先端部分と
し、Column座標が最大のものを右先端部分とする
ことで、影の左右の先端部分の座標を抽出する(図1
2)。
【0029】影領域内の、金属管のシーム部で形成され
る長方形の領域を検出する。これはある大きさのサンプ
ル長方形を用意しておき、それ以上の大きさの長方形状
が、影領域内に含まれれば、その領域を抜き出すという
方法で長方形を次々切り出し、図13の金属管のシーム
部で形成される長方形の領域(黒の長方形部分)を検出
する。
【0030】長方形領域のエッジの凸部の座標を見つけ
ることで、特徴点を検出し、それらの特徴点の内、長方
形の頂点となるような、Row座標が最小なものを2点
抽出し(図14の灰色の丸2つ)、それらの中点を影の
中心座標として計算する(図14の黒丸)。
【0031】以上で求めた影の左右の先端座標と、中心
座標に基づいて、影の傾き具合θ、影の大きさLを計算
する。最後に視覚的にわかりやすいようにライン等を画
像に表示する(図15)。
【0032】以上の操作によって求められた影の傾き具
合θを常に0になるように制御することによって良好な
溶接状態を維持する。また、影の大きさLをそのときの
ライン速度vによって定まる適切な大きさになるよう溶
接電流iを制御する。
【0033】以上の方法を実施することにより、長尺な
金属管の連続自動溶接は、良好な状態に維持されて、行
われる。
【0034】なお、上述した実施例では、光ファイバ等
の線条体を内装した金属管、特に光海底ケーブルを製造
する際に本発明を適用した場合について説明したが、本
発明はこれに限定されることなく、シーム部を連続溶接
する管製造に広く適用することができるばかりでなく、
溶接装置も、特定の溶接装置である必要はなく、どの溶
接装置にも適用できるものである。
【0035】
【発明の効果】このように、本発明の金属溶接製造装置
は、溶接画像を画像処理して溶接状態を判断させること
により、オペレータが常駐監視していた操作であるシー
ム部が軸周りにずれた場合、またトーチの摩耗、汚れ等
の原因による溶接電流不足の場合にも自動補正を行い金
属管に未溶接部分が発生することはない。その上、常駐
監視の必要もなくなり、オペレータの削減を図ることが
できる。また、画像処理によって定量的に判断するの
で、今までのオペレータの個人差による溶接状態が大き
く異なることを防ぎ、安定した長尺の連続溶接が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光海底ケーブルの断面図。
【図2】本発明の金属管の連続溶接の構造図。
【図3】溶融池と、影とカメラの位置関係を示す斜視
図。
【図4】トーチ電極、溶融池、影の関係を示すモニタ画
面の模式図。
【図5】図4において、トーチ電極とシーム部が不整列
の場合を示すモニタ画面の模式図。
【図6】図4において、トーチ電極と、シーム部が不整
列の場合を示す金属管の上面図。
【図7】影の映像を画像処理する場合の説明図。
【図8】影の映像を画像処理する場合、影の傾き具合を
説明する説明図。
【図9】影の映像を画像処理する場合、影の大きさを説
明する説明図。
【図10】影の映像を画像処理する場合の、画像の処理
領域を切り取った状態を示す説明図。
【図11】影の映像を画像処理する場合の、平滑化した
画像の影の領域のみを抽出した状態を示す説明図。
【図12】影の映像を画像処理する場合の、影の先端を
検出する説明図。
【図13】影の映像を画像処理する場合の、シーム部の
長方形領域を切り出す説明図。
【図14】影の映像を画像処理する場合の、影の中心座
標を検出する説明図。
【図15】影の映像を画像処理する場合の、影の傾き具
合θ、影の大きさLを検出する説明図。
【図16】従来の金属管の連続溶接の構造図。
【符号の説明】
21:ファイバを含む線条体、22:金属テープ、2
3:フォーマルロール 24:スクイズロール、25:金属管、26:トーチ電
極、27:CCDカメラ、28:パソコン(PC)、2
8−1:モニタ、29:溶接装置の制御盤、30:金属
管のシーム部、31:溶融池、32:ビード面、33:
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 101:06 B23K 101:06 (72)発明者 石崎 宏 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 (72)発明者 松浦 源宣 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 (72)発明者 湯川 茂 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 Fターム(参考) 3H111 AA01 BA01 CA02 CB02 CB14 DA26 DB23 EA09 4E001 AA03 BB06 CB01 CB02 CC03 QA01 4E081 BA08 BA23 CA07 DA18 FA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属テープを筒状に成形し、そのシーム
    部を溶接手段によって連続的に溶接して長尺金属管を製
    造するに当たり、シーム部の溶接状態を撮影する撮影手
    段、撮影手段が撮影した画像を画像処理する画像処理手
    段、画像処理された画像を用いて溶接状態を検出する検
    出手段と、上記検出手段によって検出された溶接状態に
    基づいて溶接手段を監視制御する監視制御手段とからな
    る長尺金属管シーム部の連続溶接装置において、 溶接手段の直下の金属管のシーム部に形成される溶融池
    の影を上記画像処理手段によって画像処理をする工程、 上記上記画像処理手段によって画像処理された影の特徴
    点を上記検出手段によって検出する工程、 上記工程で求めた特徴点に基づいて、監視制御手段によ
    り溶接手段を制御する工程、とからなることを特徴とす
    る長尺金属管シーム部の連続溶接方法。
  2. 【請求項2】 上記画像処理手段による影の画像処理
    は、金属管のシーム部で形成される長方形の部分と、溶
    融池の下方に形成される左右の影部分により形成された
    領域によりなるY字状の領域に対して行われることを特
    徴とする請求項1記載の長尺金属管シーム部の連続溶接
    方法。
  3. 【請求項3】 上記検出された影の傾き及び大きさの基
    準を金属管のシーム部で形成される長方形の短辺と、該
    短辺の2頂点の中点、とすることを特徴とする請求項1
    記載の長尺金属管シーム部の連続溶接方法。
  4. 【請求項4】 上記検出手段によって検出された影の特
    徴点とは、影のシーム部に対する傾き角と大きさである
    ことを特徴とする請求項1記載の長尺金属管シーム部の
    連続溶接方法。
  5. 【請求項5】 上記検出された影のシーム部に対する傾
    き角によって、溶接手段の上記シーム部に対する水平位
    置を制御することを特徴とする請求項1記載の長尺金属
    管シーム部の連続溶接方法。
  6. 【請求項6】上記検出された影のシーム部に対する傾き
    角は、上記金属管のシーム部で形成される長方形の短辺
    と左右の影とがなす左右の角度の差を求めることで検出
    することを特徴とする請求項1記載の長尺金属管シーム
    部の連続溶接方法。
  7. 【請求項7】 上記画検出された影の大きさによって、
    上記溶接手段に流す溶接電流を制御することを特徴とす
    る請求項1記載の長尺金属管シーム部の連続溶接方法。
  8. 【請求項8】上記検出された影の大きさは、上記左右の
    影の占める領域内の特徴点をピクセル座標として求め、
    演算することで検出することを特徴とする請求項1記載
    の長尺金属管シーム部の連続溶接方法。
  9. 【請求項9】 金属テープを筒状に成形することにより
    形成された金属管の内部に抗張力線を撚巻した線条体を
    内包することを特徴とする請求項1記載の長尺金属管シ
    ーム部の連続溶接方法。
  10. 【請求項10】 上記線条体は、光ファイバーユニット
    であることを特徴とする請求項1記載の長尺金属管シー
    ム部の連続溶接方法。
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