JP2001088023A - 円筒断面輪郭加工データの作成方法 - Google Patents

円筒断面輪郭加工データの作成方法

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JP2001088023A JP26942299A JP26942299A JP2001088023A JP 2001088023 A JP2001088023 A JP 2001088023A JP 26942299 A JP26942299 A JP 26942299A JP 26942299 A JP26942299 A JP 26942299A JP 2001088023 A JP2001088023 A JP 2001088023A
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、試し加工後のワーク断面の輪
郭上にワークの角度位相を特定する指標が形成されるよ
うにした、円筒断面輪郭加工データの作成方法を提供す
ることである。 【構成】円筒断面ワークの回転位相に応じて研削又は切
削工具の進退位置を理論輪郭データに従って制御して未
加工のワークを試し加工し、この試し加工後ワーク断面
の輪郭を測定して真円度誤差を求め、この誤差により前
記理論輪郭データを補正して、ワークを真円に加工する
ための円筒断面輪郭加工データを作成する方法におい
て、前記理論輪郭データに指標形成データを挿入し、試
し加工後のワーク断面の輪郭上にワークWの角度位相を
特定する1又はそれ以上の指標凸部m1,m2,m3が
形成されるようにし、試し加工後の誤差データを前記指
標凸部を基準として、理論輪郭データの正確な回転位相
位置に容易に補正することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、クランクシャ
フトをジャーナル中心と一致するC軸周りに回転させ、
クランクピンの遊星回転位相に応じて回転研削工具をク
ランク軸の径方向と一致するX軸に沿って進退させるこ
とによりクランクピンを研削したり、あるいは、単純円
筒ワークの回転角に応じて砥石の切込みを制御して研削
するC−X軸制御加工における円筒断面輪郭加工データ
の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クランクシャフトをジャーナル中心と一
致するC軸周りに回転させ、クランクピンの遊星回転位
相に応じて回転砥石車をクランク軸の径方向と一致する
X軸に沿って進退させてクランクピンを円筒研削するC
−X制御研削加工方法は公知である。この加工法を実現
する場合、まず最初に、クランクピンを真円に研削する
ためのクランクピンの遊星回転角と砥石車の進退位置を
定義する理論C−Xデータ(理論輪郭データ)を作成す
る。この理論C−Xデータは、ワーク仕上げ径、クラン
クピンの偏芯量、砥石車径等の緒元から幾何学演算を行
つて求めるものであり、クランクシャフト、工具、機械
の変形やサーボ系の追従遅れ等の種々の要因を考慮せず
に求められる。続いて、この理論C−Xデータに従い、
クランクピンを試し研削し、試し研削後のクランクピン
の真円度を測定装置により測定する。この試し研削後の
クランクピンの断面輪郭は、クランクシャフトの全方位
における剛性の異方特性により、通常は楕円形状とな
る。次に、測定データに基づき、楕円を真円に矯正する
ための補正量を、クランクピンの単位角度(例えば、
0.5度)毎の全角度位相について求め、この補正量に
より理論C一Xデータを補正して補正C−Xデータを求
める。さらに、補正C−Xデータにより再度の試し研削
を行い、再度の測定を行う。この試し研削後にクランク
ピンが楕円となれば、補正C−Xデータを再補正して再
補正C−Xデータを作成する。このようにして、理論C
−Xデータの補正処理を数回の試し研削と共に繰り返し
行うことにより、最終的にクランクピンを真円に研削で
きる最終C−Xデータが作成される。そして、通常の研
削加工においては、その最終C−Xデータを用いること
により、真円度のよい加工を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のC−Xデー
タの作成方法では、試し研削後にクランクピンの真円度
を測定装置に移して測定する場合、測定装置上における
クランクピンの測定開始角度位相原点を、研削盤上にお
けるクランクピンの旋回角度原点と一致させて行ってい
る。この場合、キー溝や潤滑油穴が表面に形成されてい
る形式のクランクピンでは、両原点の特定がこれらキー
溝や油穴を基準として容易に行うことができる。しか
し、キー溝や油穴が形成されていないクランクピンの場
合では、両原点の照合が難しく、楕円を真円に矯正する
各角度位相毎の補正量を正確に抽出すること及びこの補
正量を理論C−Xデータに正しく割り当てることも困難
となり、その結果補正C−Xデータの作成が困難であっ
た。また、キー溝等が加工してあっても、その加工精度
が悪い場合には両原点を正しく一致させることができ
ず、精度の良い補正C−Xデータを作成することが困難
であった。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、理論輪郭加工データに指標形成データを挿入し、
試し加工後のワーク断面の輪郭上にワークの角度位相を
特定する指標が形成されるようにし、正確に補正された
円筒断面輪郭加工データの作成が容易な、円筒断面輪郭
加工データの作成方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法は、円
筒断面ワークの回転位相に応じて研削又は切削工具の進
退位置を理論輪郭データに従って制御して未加工のワー
クを試し加工し、この試し加工後ワーク断面の輪郭を測
定して真円度誤差を求め、この誤差により前記理論輪郭
データを補正して、ワークを真円に加工するための円筒
断面輪郭加工データを作成する方法において、前記理論
輪郭データに指標形成データを挿入し、試し加工後のワ
ーク断面の輪郭上にワークの角度位相を特定する1又は
それ以上の指標が形成されるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0006】また、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法は、前記特徴に加え、前記指標形成データは、
試し加工後のワークの輪郭上に円周方向に不等間隔で複
数の指標が形成されるようにされていることを特徴とす
るものである。
【0007】更に、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記円筒断面輪郭加工データは、回転
中心から偏心した軌道上を遊星回転されるクランクピン
の研削に用いられることを特徴とするものである。
【0008】更に、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記円筒断面輪郭加工データは、自己
の軸線上で回転される円筒部をワークとする研削に用い
られることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の円筒断面輪郭加工データ
の作成方法は、円筒断面ワークの回転位相に応じて研削
又は切削工具の進退位置を理論輪郭データに従って制御
して未加工のワークを試し加工し、この試し加工後ワー
ク断面の輪郭を測定して真円度誤差を求め、この誤差に
より前記理論輪郭データを補正して、ワークを真円に加
工するための円筒断面輪郭加工データを作成する方法に
おいて、前記理論輪郭データに指標形成データを挿入
し、試し加工後のワーク断面の輪郭上にワークの角度位
相を特定する1又はそれ以上の指標が形成されるように
したものであるので、試し加工後の測定データに回転位
相の基準ができ、その真円度誤差を理論輪郭データの正
確な回転位相位置に容易に補正することができる。
【0010】また、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記指標形成データは、試し加工後の
ワークの輪郭上に円周方向に複数の指標が形成されるよ
うにすることができるが、特に、円周方向に複数の指標
が不等間隔で形成されるようにすることにより、測定装
置上で試し加工後のワーク断面の輪郭を測定した場合、
その回転原点との照合が容易となり、正確な円筒断面輪
郭加工データが作成できる。
【0011】更に、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記円筒断面輪郭加工データは、回転
中心から偏心した軌道上を遊星回転されるクランクピン
の研削に用いられ、また、自己の軸線上で回転される円
筒部をワークとする研削に用いられるものである。上記
にように本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
より作成される円筒断面輪郭加工データは、クランクピ
ン研削、或いは、自己の軸線上で回転される円筒部のワ
ークであるクランクジャーナル部、円筒の研削に用いら
れるのが一般的であるが、それらの加工は、砥石車等の
研削工具による研削加工に限られず、バイトや回転カッ
ター等の切削工具による切削加工に用いても良い。
【0012】なお、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法は、理論輪郭データに従って制御して未加工の
ワークを試し加工し、この試し加工後ワーク断面の輪郭
を測定して真円度誤差を求め、この誤差により前記理論
輪郭データを補正して、補正輪郭データを作成するもの
であるが、1度の補正で所望の真円度加工が得られない
場合には、その輪郭データの補正作業は1度のみではな
く2度目以上の補正作業を行ってもよい。
【0013】
【実施例】本発明の1実施例を図1〜図6について説明
する。図1は本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方
法を実施するため、及び本件発明の円筒断面輪郭加工デ
ータの作成方法により作成された円筒断面輪郭加工デー
タによりクランクシャフトのピン部分(クランクピン)
の円筒研削を実施するためのクランクピン研削装置の全
体を示したものである。クランクピン研削装置はその平
面図を図1に示すように、ベッド1の横長手方向に設け
られたガイド3、3上にテーブル2が横方向(Z軸方
向)に摺動自在に載置されている。テーブル2上にはそ
の両端に主軸台7及び心押台8が対向する位置に設けら
れ、主軸台7にはワーク回転駆動用の主軸駆動モータ9
が設けられ、主軸の端部に設けられたチャック等により
ワークであるクランクシャフトWの軸端を把持して回転
駆動できるように構成され、一方心押台8はそのセンタ
ーによりクランクシャフトWの軸芯を支持するように構
成されている。したがって、その主軸軸線と同軸にクラ
ンクシャフトWのジャーナル部が把持されるので、クラ
ンクシャフトWはそのジャーナル部の軸線回り(C軸)
に制御回転されるようになっており、クランクピンCP
1,CP2部分は、ジャーナル部の回転中心から偏心し
た軌道上を遊星回転される。
【0014】ベッド1上にはZ軸送りねじ4が横方向
(Z軸方向)に配置され、その左端に設けられたテーブ
ル駆動モータ5によりテーブル2を横方向(Z軸方向)
に摺動させることができる。このテーブル2のZ軸方向
に移動により、異なったクランクピンCP1,CP2の
位置を砥石車15に対して整列、割り出しするように構
成されている。
【0015】前記テーブル2の摺動方向(Z軸方向)と
直交する方向(X軸方向)に、X軸ガイド11、11が
設けられ、該X軸ガイド11、11上を摺動できるよう
に回転砥石車15を有する砥石台10が載置されてお
り、X軸送りねじ12、砥石台駆動モータ13により、
砥石車15をクランクシャフトWの軸線と直交する方向
(X軸方向)に移動できるように構成されている。砥石
台10には、当然回転砥石車15を回転させるための駆
動モータ(図示せず)が備えられている。前記砥石台駆
動モータ13、テーブル駆動モータ5、主軸駆動モータ
9には、いずれも、プログラムに基づいて制御回転でき
るようにエンコーダ14,6を備えたサーボモータが使
用されている。なお、モータ9のエンコーダは図示省略
されている。
【0016】本クランクピンの研削装置は、数値制御装
置20を備えており、数値制御装置20は、入出力装置
21を介して、加工動作プログラム60及び、クランク
ピンを加工するための理論輪郭データが予め記憶されて
いる。さらに、メモリには、最初の試し研削後の研削誤
差に基づく補正輪郭データ1を記憶する領域と、それ以
降の試し研削後の補正輪郭データ2等を記憶するための
領域が用意されている。そして、それら輪郭データに基
づいてCPU22、インターフェース23、主軸駆動
(C軸)モータ制御回路16、砥石台駆動モータ(X
軸)制御回路18、テーブル駆動モータ(Z軸)制御回
路17を介して、クランクピン研削装置の主軸駆動モー
タ9、砥石台駆動モータ13、テーブル駆動モータ5を
夫々制御駆動するようになっている。したがって、数値
制御装置20により、テーブル駆動モータ5を駆動して
クランクピンCP1の位置が砥石車15の位置と整列す
るようにテーブル2を割り出し、主軸駆動モータ9によ
りクランクシャフトWを回転させ、その回転により遊星
的に回転するクランクピンCP1の遊星回転位相に応じ
た形状位置に、砥石車15を接触させるように砥石台駆
動モータ14を制御駆動することによりクランクピンC
P1の研削加工を行うものである。
【0017】数値制御装置20に蓄積される研削サイク
ルを実行するための加工動作プログラム60は、CPU
が加工開始指令に応じてテーブルを移動してクランクピ
ンを選択的に順次砥石車15の前方に割り出し、各割出
し位置において図4の研削送り工程を実行するものであ
る。すなわち、研削送り工程は、図4に示されるよう
に、砥石をワークWに向かって早送りし、取代eを含む
ワークWの外径に近付いた時点aで粗研削送りに切り替
え、取代eが少なくなった時点bで仕上げ研削送りに切
り替え、所定寸法に達した時点cでスパークアウト研削
を行った後(d)、砥石を早戻しする公知の研削送り工
程にて行われる。
【0018】図2は、円筒断面輪郭加工データの作成方
法を実現するために工程管理者又はオペレータが行う補
正輪郭データ作成プロセスを示している。図2中の理論
輪郭データ作成(ステップ31)及び研削加工実行(ス
テップ33、ステップ40)は自動で実行される。図2
について、補正輪郭データ作成のプロセスを説明する。
ステップ31において理論輪郭データの作成が行われる
が、理論輪郭データ24は、砥石径、クランクピンの仕
上げ径、クランクピンストローク(ピン中心のジャ一ナ
ル中心に対する偏心量)等の諸元を所定の計算式に代入
してコンピュータにより演算され、クランクピンの単位
回転角度(例えば、0.5度)毎のクランクピンの各角
度位相と砥石車の切込み位置との対応関係を定義するも
のであり、図3で示される回転原点に対する回転位相
(C軸)の角度C0,C1,C2,C3・・・・Cn
(例えば、0.5度毎)に対する砥石車15のX軸方向
の位置X0,X1,X2,X3・・・・Xnをデータと
したC−X軸制御データである。このデータは、図1中
のCPU22によりオンラインで計算するか、又はオフ
ラインコンピュータで計算し、作成し、数値制御装置2
0のメモリに記憶する。
【0019】次に、理論輪郭データ作成に続いて、ステ
ップ32で前記理論輪郭データへワークの回転位相原点
に対して一定角度位相に指標凸部を形成する指標形成デ
ータの挿入が行われる。これは、図6(A)に示され
た、クランクピン部W表面の3個所に10μmの高さの
指標凸部m1,m2,m3を形成するように指標形成デ
ータを挿入するものである。凸部を挿入する角度位置は
回転原点に対して所定の角度位置とし、互いの間隔は等
角度配分でもよいが、好適には、クランクピンの位相を
確実に特定できるようにするため不等角度配分とする。
また、各凸部の角度幅は5〜10度程度とする。
【0020】続いて、ステップ33において、図5によ
り模式的に示すように、指標形成データを挿入した理論
輪郭データに従つて、前記図4に示された研削送り工程
に基づいて、ワーク(CP1)の回転を制御しつつ砥石
車15の前進位置を制御して、ワークを試し研削する。
このC−X同時制御研削においては、クランクピン(C
P1)が1回転する間に砥石車15はクランクピンのジ
ャーナル中心に対する偏心量の2倍の距離Spだけ進退
し、かつこの進退ストローク位置が切込み量Idだけ前
方へ徐々にシフトすることにより。ワークCP1の試し
研削加工が実行される。このようにして試し研削加工さ
れたものは、図6(B)に示されたようなワーク断面の
輪郭形状を示す。特にクランクピンの場合がそうである
ように、1つの種類のワークが持つ剛性についての異方
性によりワーク断面の輪郭は楕円となるが、理論輪郭デ
ータに指標形成データを挿入した角度位相と同位相位置
に指標凸部m1,m2,m3が現れる。
【0021】次にステップ34において、試し研削され
た加工ワークの輪郭測定を行う。すなわち、加工ワーク
を図略の測定装置に移し、その輪郭を測定する。その場
合の、輪郭測定は、指標凸部m1,m2,m3に基づい
て測定開始位相を決定し、この測定開始位相から所定の
単位角度(例えば、0.5度)回転する各角度位相にお
ける真円に対する誤差αをプロットし、誤差データを抽
出する(ステップ35)。すなわち、各指標凸部m1,
m2,m3は回転位相原点からの位相関係が明らかであ
るので、図3に模式的に示すように、回転位相(C軸)
の角度C0,C1,C2,C3・・・・Cnに対する真
円誤差α0,α1,α2,α3・・・αnを抽出するこ
とができる。
【0022】次に、ステップ36において、ステップ3
4で測定した真円誤差の最大値が許容値+βよりも小さ
いかどうか判定する。ここで、βは、真円誤差を補正し
た場合に楕円成分を許容値以下にできる目安としての楕
円量として設定される。判定の結果、真円誤差の最大値
が許容値+βよりも小さい場合は、ステップ38に進
み、理論輪郭データから指標形成データを削除する。
【0023】次にステップ39において、図3に模式的
に示すように、この誤差データの各角度位相における真
円誤差α0,α1,α2,α3・・・・αnを、理論輪
郭データのX軸方向の位置データX0,X1,X2,X
3・・・・Xnに補正して、回転位相(C軸)の角度C
0,C1,C2,C3・・・・Cnに対する砥石車15
のX軸方向の位置X0+α0,X1+α1,X2+α
2,X3+α3,・・・・・Xn+αnをデータとした
真円誤差を補正した誤差補正済み輪郭データを作成す
る。そして、誤差補正済み輪郭データを、数値制御装置
20のメモリに補正輪郭データ1(25)として記憶す
る。
【0024】次に、ステップ40に進み、前記誤差補正
済み輪郭データに従って、未加工のワークを図5のよう
に先の試し研削と同様にして研削し、研削後のワークの
真円度を測定する(ステップ41)。この測定では、ワ
ークに指標凸部m1,m2,m3が形成されていないの
で、例えば機上の図略の定寸装置により、ワークの位相
とは無関係に真円度のみを測定する。この場合加工ワー
クの輪郭は、通常、図6(c)に示されるように、ほぼ
真円となる。次に、ステップ42において、真円誤差の
最大値が許容値以下であるか否かを判定し、許容値以下
の場含は前述の誤差補正済み輪郭データを最終の補正輪
郭データとして確定し(ステップ44)、補正輪郭デー
タ作成の処理を完了する。その誤差補正済み輪郭データ
を図1の数値制御装置20のメモリへ補正輪郭データ2
(26)として記憶させる。この補正輪郭データ2は、
その後、同種のワークの連続研削において使用される。
ステップ42において、逆に、誤差が許容値以下でない
場合は、ステップ43へ進み、補正済み輪郭データに指
標形成データを挿入し、ステップ33へ戻し、未加工ワ
ークを研削する。その後、再度真円誤差を抽出して、誤
差補正済み輪郭データを再補正し、前記と同様に各ステ
ップを繰り返すことになる。
【0025】なお、前記ステップ36において、誤差の
最大値が許容値+βよりも大きい場合には、ステップ3
7において指標形成データが挿入されたままの誤差補正
済み輪郭データが作成され、その誤差補正済み輪郭デー
タに従って、ステップ33において前記と同様に、未加
工のワークを図5のように先の試し研削と同様にして研
削し、研削後のワークの輪郭を最初の試し研削後の測定
と同様にして測定する(ステップ34)。さらに、ステ
ップ36において、真円誤差の最大値が許容値+β以下
であるか否かを判定する。このような処理を繰り返すこ
とにより、ステップ36で真円誤差の最大値が許容値+
β以下になるので、上述のようにステップ38が実行さ
れる。なお、ステップ36の判定では、指標凸部m1,
m2,m3による誤差は無視されるものとする。
【0026】(第2実施例)第2実施例は、単純円筒状
のワークやクランクシャフトのジャーナル部をこれらの
円筒軸線上で回転角を制御しながら砥石車の進退運動を
制御して真円に研削するCーX制御研削のための円筒断
面輪郭加工データの作成方法に、本発明を適用した例で
ある。この円筒断面輪郭加工データの作成方法では、前
記最初の理論輪郭データにおける単位角度毎の補正量は
全角度位相位置においてゼロに設定し、所定の角度位相
位置に指標形成データを挿入する。したがって、最初の
試し研削の間、砥石車は進退往復運動されず、単に切込
み量Idだけ前進され、切込み量Idだけ砥石車が前進
した研削終了時点では、ワーク剛性の異方性により、ワ
ーク断面の輪郭は、図7の模式図において白抜き部の輪
郭として示すように、半径成分の最大値がSpとなる楕
円となる。この最初の試し研削後の測定では各角度位相
における楕円の半径成分Spが抽出されるので、理論輪
郭データ中の対応する角度位相のデータにこの楕円の半
径成分Spを加減算して理諭輪郭データを補正し、補正
済み輪郭データを作成する。前記測定においては、指標
形成データに基づく指標凸部が楕円輪郭上に現れるの
で、この凸部を、理論輪郭データに補正量を加減算する
際の基準とすることができ、正確に補正量が割り当てさ
れた誤差補正済み輪郭データを作成できる。誤差補正済
み輪郭データに従う試し研削では、ワークの1回転中に
楕円の半径成分Spだけ砥石車を進退し、かつこの進退
ストロークを切り込み量1dだけ徐々に前方にシフトさ
せながら研削加工を行う。
【0027】(その他の実施例)以上の実施例において
は、本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法を加工
工具として砥石車を用いた研削装置の例を示したが、砥
石車に代えて回転切削工具やバイトを便用する切削加工
装置にも本発明は適用することができる。指標として
は、凸部のみならず凹部としても実施できるものであ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成
方法は、円筒断面ワークの回転位相に応じて研削又は切
削工具の進退位置を理論輪郭データに従って制御して未
加工のワークを試し加工し、この試し加工後ワーク断面
の輪郭を測定して真円度誤差を求め、この誤差により前
記理論輪郭データを補正して、ワークを真円に加工する
ための円筒断面輪郭加工データを作成する方法におい
て、前記理論輪郭データに指標形成データを挿入し、試
し加工後のワーク断面の輪郭上にワークの角度位相を特
定する1又はそれ以上の指標が形成されるようにしたも
のであるので、試し加工後の測定データに回転位相の基
準ができ、その真円度誤差を理論輪郭データの正確に対
応する回転位相位置に容易に補正することができる。し
たがって、ワークに回転位相の基準となるキー溝等がな
くとも正確な円筒断面輪郭加工データが作成できるとと
もに、従来のように、測定装置上で回転位相基準をセッ
トする作業が不要となる。
【0029】また、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記指標形成データは、試し加工後の
ワークの輪郭上に円周方向に複数の指標が形成されるよ
うにすることができるが、特に、円周方向に複数の指標
が不等間隔で形成されるようにすることにより、測定装
置上で試し加工後のワーク断面の輪郭を測定した場合、
その回転原点との照合が容易となり、正確な円筒断面輪
郭加工データが作成できる。
【0030】更に、本発明の円筒断面輪郭加工データの
作成方法における前記円筒断面輪郭加工データは、回転
中心から偏心した軌道上を遊星回転されるクランクピン
の研削に用いられ、或いは、自己の軸線上で回転される
円筒部をワークとする研削に用いることにより、高精度
のクランクピン、円筒等の加工が簡単、容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法を
適用する1例を示す研削装置の平面図。
【図2】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法の
実行プロセスを示すフローチャート。
【図3】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
使用される輪郭データの説明図。
【図4】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
使用される研削送り工程を示す概念図。
【図5】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
使用されるクランクピン研削工程を示す概念図。
【図6】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
使用される試し研削工程を示す概念図。
【図7】本発明の円筒断面輪郭加工データの作成方法に
使用される円筒研削工程を示す概念図。
【符号の説明】
1: ベッド 2: テーブル 5: テーブル駆動モータ 9: 主軸駆動モータ 10: 砥石台 13: 砥石台駆動モータ 15: 砥石車 16: 主軸駆動モータ制御回路 17: テーブル駆動モータ制御回路 18: 砥石台駆動モータ制御回路 24: 理論輪郭データ 25: 補正輪郭データ1 26: 補正輪郭データ2 W: ワーク(クランクシャフト) CP1、CP2:クランクピン m1,m2,m3:指標凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 浩 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3C034 AA01 CA03 CA27 CA30 CB01 DD20 3C043 AC22 CC03 DD06 3C049 AA03 AA13 AB01 AC02 CA02 CB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒断面ワークの回転位相に応じて研削又
    は切削工具の進退位置を理論輪郭データに従って制御し
    て未加工のワークを試し加工し、この試し加工後ワーク
    断面の輪郭を測定して真円度誤差を求め、この誤差によ
    り前記理論輪郭データを補正して、ワークを真円に加工
    するための円筒断面輪郭加工データを作成する方法にお
    いて、 前記理論輪郭データに指標形成データを挿入し、試し加
    工後のワーク断面の輪郭上にワークの角度位相を特定す
    る1又はそれ以上の指標が形成されるようにしたことを
    特徴とする円筒断面輪郭加工データの作成方法。
  2. 【請求項2】前記指標形成データは、試し加工後のワー
    クの輪郭上に円周方向に不等間隔で複数の指標が形成さ
    れるようにされていることを特徴とする請求項1記載の
    円筒断面輪郭加工データの作成方法。
  3. 【請求項3】前記円筒断面輪郭加工データは、回転中心
    から偏心した軌道上を遊星回転されるクランクピンの研
    削に用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の円筒断面輪郭加工データの作成方法。
  4. 【請求項4】前記円筒断面輪郭加工データは、自己の軸
    線上で回転される円筒部をワークとする研削に用いられ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の円筒断
    面輪郭加工データの作成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019072842A (ja) * 2019-02-07 2019-05-16 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型の減速装置の製造方法

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