JP2001085340A - カーボン治具 - Google Patents

カーボン治具

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JP2001085340A
JP2001085340A JP26140199A JP26140199A JP2001085340A JP 2001085340 A JP2001085340 A JP 2001085340A JP 26140199 A JP26140199 A JP 26140199A JP 26140199 A JP26140199 A JP 26140199A JP 2001085340 A JP2001085340 A JP 2001085340A
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JP
Japan
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substrate
carbon
jig
coating film
base material
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JP26140199A
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English (en)
Inventor
Shoichi Nagao
彰一 長尾
Takeshi Meguro
健 目黒
Shinjiro Fujio
真二郎 藤生
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成長炉内にて基板2に形成されたエピタキシャ
ル結晶中の不純物濃度を確実に低減させる。 【解決手段】エピタキシャル成長炉内で基板2を支持す
るカーボン治具1において、基板2が接する部分および
その周辺部分を緻密なコーティング膜12で覆う一方、
上記治具のカーボン母材11が露呈する非コーティング
面13を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカーボン治具、特に
エピタキシャル成長炉内で基板を支持するのに使われる
カーボン製の治具に関する。
【0002】
【従来の技術】基板、例えば半導体ウェハ等にエピタキ
シャル結晶膜を形成するに際しては、その基板をエピタ
キシャル成長炉内で支持するために、例えば図2に示す
ようなサセプタと呼ばれるカーボン製の治具が使用され
ている。
【0003】図2に示す治具1は高純度カーボンを母材
11とするものであって、上部に基板2を載せて支持す
るように形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術ではエピタキシャル成長炉内にて上記カーボン治
具に支持された基板にエピタキシャル結晶を成長形成す
る際に、図2に示すようにそのカーボン治具1からの脱
ガスによる不純物3の放出によって、その治具1上の基
板2に形成されるエピタキシャル結晶中の不純物濃度が
増加してしまう、という問題が生じる。
【0005】すなわち、治具1の母材11であるカーボ
ンは多孔質であるため、大気中にて空気や水分等の不純
物を吸着しやすい。この吸着不純物が反応炉内での加熱
による脱ガスによって放出される。この放出不純物3が
基板2に形成されるエピタキシャル結晶の不純物濃度を
増加させる。
【0006】このため、反応炉内にてエピタキシャル成
長を行う前の準備工程として、その反応炉内での空焼き
等により、上記吸着物質をあらかじめ脱ガスさせる焼出
しを行う必要があった。しかし、多孔質のカーボン母材
11の内部深く吸着した不純物までも確実に脱ガスさせ
ることは難しく、少なくとも支障の無い程度まで脱ガス
させるためには焼出しに非常に長い時間がかかってしま
う、という問題が生じる。
【0007】そこで、本発明者は上記問題を回避するた
めに、図3に示すように治具1の母材11であるカーボ
ンをできるだけ高純度のものにするとともに、その母材
11の全表面を緻密な物質、例えばグラッシカーボン等
のコーティング膜12で覆うことにより、治具1からの
脱ガスを抑制することを検討した。
【0008】この場合、大気中での空気や水分等の吸着
は、ほとんどがコーティング膜12の表面に限られるよ
うになる。このコーティング膜12表面の吸着不純物
は、エピタキシャル成長前に行う反応炉内での焼出しで
容易に脱ガスすることができる。
【0009】ところが、いくら緻密な物質であっても、
カーボン母材中からの脱ガスを完璧に阻止できるような
コーティング膜12を形成することは現実に不可能であ
り、そのコーティング膜12にはわずかではあるが脱ガ
スによる放出不純物3をリークさせてしまう微小ピンホ
ールがどうしても出来てしまう。つまり、カーボン母材
11からなる治具1全体をコーティング膜12で完全に
密封することは不可能でる。
【0010】このため、カーボン母材11中にわずかに
残っている不純物3は、反応炉内での焼出しのあとに行
われるエピタキシャル成長中にも、コーティング膜12
の微小ピンホールを通して反応炉内にリークし続ける。
このリークによる不純物3は、わずかであっても治具1
上の基板2に形成されるエピタキシャル結晶の不純物濃
度を増加させる原因となる。
【0011】この脱ガスのリークを回避するためには、
カーボン母材11中の不純物をエピタキシャル成長前に
行われる反応炉内での焼出しによって、あらかじめ十分
に脱ガスさせる必要があるが、この時、上記コーティン
グ膜12はその焼出しによる脱ガスを阻害してしまう。
つまり、コーティング膜12は治具1からの脱ガスをあ
る程度抑制する効果はあるが、カーボン母材11の焼出
し効率を著しく低下させてしまうため、そのカーボン母
材11からの脱ガスリークによるエピタキシャル結晶の
不純物濃度増加という問題が生じる。
【0012】本発明の課題は、基板に成長形成されるエ
ピタキシャル結晶中の不純物濃度を確実に低減させるこ
とができるカーボン治具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、エピタキ
シャル成長炉内で基板を支持するカーボン製の治具であ
って、上記基板が接する部分およびその周辺部分を治具
の母材を成すカーボンよりも緻密な物質のコーティング
膜で覆う一方、上記基板から離れた部分に上記母材の表
面が露呈する非コーティング面を設けたことを特徴とす
るカーボン治具である。
【0014】上記手段によれば、カーボン母材中に吸着
した不純物は、エピタキシャル成長前に行われる反応炉
内での焼出しにより、非コーティング面から効率良く脱
ガスさせることができる。これにより、母材中の吸着不
純物はエピタキシャル成長前にあらかじめ十分に脱ガス
することができる。
【0015】さらに、上記焼出しで脱ガスされ切れずに
残ったわずかな吸着不純物は、反応炉内でのエピタキシ
ャル成長中にコーティング膜で覆われた基板付近ではな
く、基板から離れて設けられた非コーティング面から脱
ガスする。これにより、エピタキシャル成長中に発生す
るわずかな脱ガスも、基板に形成されるエピタキシャル
結晶中にそれほど取り込まれなくなる。
【0016】このように、第1の手段ではカーボン治具
の母材に吸着されている不純物を反応炉内での焼出しに
よって効率的に脱ガスさせることができるとともに、そ
の焼出しにて脱ガス仕切れずにエピタキシャル成長中に
生じる脱ガスがエピタキシャル結晶中に不純物となって
取り込まれるのを最小限に抑制することができる。
【0017】この結果、カーボン治具上の基板に成長形
成されるエピタキシャル結晶中の不純物濃度を確実に低
減させることができる。
【0018】第2の手段は、第1の手段においてコーテ
ィング膜を形成する物質として、グラッシカーボン、S
iC、BNのいずれかを用いたことを特徴とするカーボ
ン治具である。
【0019】グラッシカーボン、SiC、BNは、いず
れも上記母材からの脱ガスを効果的に抑制するのに適し
た緻密な耐熱コーティング膜を比較的簡単に形成するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面を参照しながら説明する。
【0021】なお、各図面において、同一符号は同一あ
るいは相当部分を示すものとする。
【0022】図1は本発明によるカーボン治具の一実施
形態を示したものであって、(A)はその側断面図、
(B)はそのうえ側面図をそれぞれ示す。
【0023】同図に示すカーボン治具1は、エピタキシ
ャル成長炉内で基板2を支持するサセプタとして使用さ
れるものであって、その母材11として高純度カーボン
を使用するとともに、エピタキシャル反応炉内の処理ス
テージ4上に載置され、且つ上面に半導体ウェハなどの
基板2を保持することができるような形状に構成されて
いる。
【0024】このカーボン治具1において、上記基板2
が接する部分およびその周辺部分は、カーボン母材11
よりも緻密な物質のコーティング膜12で覆われてい
る。また、上記基板2から離れた部分、特に底面および
その周辺部分は上記母材11の表面がそのまま露呈する
非コーティング面13となっている。
【0025】上記コーティング膜12を形成する物質と
しては、例えばグラッシカーボン、SiC、またはBN
が適している。
【0026】上述したカーボン治具1は、大気中にて非
コーティング面13からカーボン母材11中に空気や水
分等の不純物3が吸着するが、この吸着不純物3はエピ
タキシャル成長前に準備工程として行われる反応炉内で
の焼出しによって容易に脱ガスさせることができる。こ
の時、その脱ガスはカーボン母材11が露呈している非
コーティング面13から効率良く速やかに行わせること
ができる。
【0027】この焼出しのあと、反応炉内でカーボン治
具1に支持されている基板2上にてエピタキシャル結晶
を成長させる工程が行われるが、この時、そのかーぼん
治具1には上記焼出しにて脱ガスされ切れなかった吸着
不純物3が若干残留していて、この残留不純物3がエピ
タキシャル成長中にわずかずつ脱ガスする。しかし、こ
の脱ガスはカーボン母材が露呈している非コーティング
面13にて選択的あるいは集中的に生じる一方、基板2
が接する部分およびその周辺部分ではコーティング膜1
2によって阻止される。
【0028】この場合、コーティング膜12には微小ピ
ンホールができているかも知れないが、カーボン母材1
1から脱ガスを容易に行わせる非コーティング面13の
存在により、その微小ピンホールからの脱ガスはほぼ完
全に抑止させることができる。
【0029】これにより、エピタキシャル成長中に微量
の脱ガスが生じていても、この脱ガスが基板2上に成長
形成されるエピタキシャル結晶中に不純物として取り込
まれることを最小限に抑えることができる。この結果、
治具1上の基板2に成長形成されるエピタキシャル結晶
中の不純物濃度を確実に低減させることができる。
【0030】さらに、上記コーティング膜12を形成す
る物質として、グラッシカーボン、SiC、BNのいず
れかを用いた場合は、上記母材11からの脱ガスを効果
的に抑制するのに適した緻密な耐熱コーティング膜12
を比較的簡単に形成することができる。
【0031】
【実施例】本発明の実施例として、上半分表面だけをグ
ラッシカーボンのコーティング膜で覆ったカーボン治具
(図1参照)を準備し、これをMOVPE成長炉内にセ
ットして2時間の空焼きを行う。この後、GaAs基板
を装着して、その基板に無添加AlGaAsエピタキシ
ャル結晶を成長させた。
【0032】比較例1として全表面をグラッシカーボン
のコーティング膜で覆ったカーボン治具(図2参照)
と、比較例2としてコーティング膜を全く設けていない
図3のカーボン治具(図3参照)とを準備し、それぞれ
上記と同じ空焼き条件および成長条件で、GaAs基板
に無添加AlGaAsエピタキシャル結晶を成長させ
た。
【0033】これらのカーボン治具を用いて成長させた
無添加AlGaAsエピタキシャル結晶中の不純物酸素
濃度をSIMS分析したところ、次のような結果が得ら
れた。
【0034】コーティング膜:不純物酸素濃度 (1)上半分(本発明):検出下限(3E16atoms/cm
3 )以下 (2)全面(比較例1):5E16atoms/cm3 (3)無し(比較例2):6E16atoms/cm3 上述の結果からも、本発明によるカーボン治具(サセプ
タ)では、エピタキシャル結晶中の不純物濃度を格段に
低減させることが確認された。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、エピタキシャル成長炉
内で基板を支持するカーボン治具において、基板が接す
る部分およびその周辺部分を緻密なコーティング膜で選
択的に覆う一方、その基板から離れた部分を非コーティ
ング面として露呈させることにより、上記基板に成長形
成されるエピタキシャル結晶中の不純物濃度を確実に低
減させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術が適用されたカーボン治具の実施
形態を示す側断面図および上側面図である。
【図2】従来のカーボン治具の第1の構成例を示す断面
図である。
【図3】従来のカーボン治具の第2の構成例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 カーボン治具(サセプタ) 2 基板 3 不純物 4 処理ステージ 11 カーボン母材 12 コーティング膜 13 非コーティング面
フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA03 AB02 BA02 BE08 BE12 CG00 ED06 GA06 HA13 5F045 AA04 BB14 EM09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エピタキシャル成長炉内で基板を支持する
    カーボン製の治具であって、上記基板が接する部分およ
    びその周辺部分を治具の母材を成すカーボンよりも緻密
    な物質のコーティング膜で覆う一方、上記基板から離れ
    た部分に上記母材の表面が露呈する非コーティング面を
    設けたことを特徴とするカーボン治具。
  2. 【請求項2】コーティング膜を形成する物質として、グ
    ラッシカーボン、SiC、BNのいずれかを用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載のカーボン治具。
JP26140199A 1999-09-16 1999-09-16 カーボン治具 Pending JP2001085340A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007122949A1 (ja) * 2006-03-23 2007-11-01 Ngk Insulators, Ltd. 窒化物単結晶の製造装置
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TWI707609B (zh) * 2017-12-19 2020-10-11 日商日立全球先端科技股份有限公司 電漿處理裝置

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