JP2001085198A - 線形加速器、線形加速器の制御方法、及び線形加速器の制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

線形加速器、線形加速器の制御方法、及び線形加速器の制御プログラムを記録した記録媒体

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JP2001085198A
JP2001085198A JP26223099A JP26223099A JP2001085198A JP 2001085198 A JP2001085198 A JP 2001085198A JP 26223099 A JP26223099 A JP 26223099A JP 26223099 A JP26223099 A JP 26223099A JP 2001085198 A JP2001085198 A JP 2001085198A
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particles
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Yoichiro Honda
陽一郎 本田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速粒子をある程度のエネルギ範囲で位相安定
に加速できる線形加速器及び線形加速器の制御方法、並
びに線型加速器の制御プログラムを記録した記録媒体を
提供する。 【解決手段】複数のセルを有し電磁波を空洞共振する加
速空洞1と、所定のエネルギと入射位相で加速粒子を入
射する入射器と、加速空洞1に空洞共振した電磁波に対
する加速粒子の入射位相が位相安定を生ずる範囲外の値
である場合、入射位相、前記加速空洞に印加する電圧の
うち少なくともいずれかを位相安定になる値に制御する
制御部とを具備する線形加速器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速粒子の入射エ
ネルギを変化させた場合においても位相安定を実現する
ビームダイナミクス設計方法に基づいた線形加速器に関
する。
【0002】
【従来の技術】加速器とは、電磁気力を利用することに
より、電子、陽子、或いは各種のイオン荷電粒子を加速
して高エネルギの粒子を作る装置である。この加速器に
よって作られた高速粒子のビームを原子核に衝突させ、
核反応を起こさせたり、素粒子を作ったりすることによ
り、原子核や素粒子の性質を調べることができる。ま
た、この加速器を用いて得られる高速粒子は、原子核や
素粒子等の学術的実験に使用されるばかりでなく、例え
ば、核廃棄物に高速粒子のビームを衝突させ、放射性物
質の半減期を早めることで安全な物質に変化させる等、
様々な分野に応用されている。
【0003】陽子加速器等に多く採用される物の一つ
に、図3に示す超伝導型線形加速器(超伝導リニアッ
ク)がある。図3において、鉄材でできた加速空洞10
は長さが約3m程度の円形チューブ状の空洞管であり、
その内面にはニオビウム等の超電導体が使用される。こ
の加速空洞10中には金属円盤である円盤101(10
1a〜101d)が、いくつも組み込んで並べられてい
る。各円盤101間のギャップはセルと呼ばれ、このセ
ルの間隔を調節することで電磁波の位相速度を加速粒子
の速度に等しくすることができる。
【0004】この加速空洞10と図示していないが加速
粒子のビームを集束させるための磁石を軸方向に複数接
続することで超伝導型線形加速器を作ることができる。
現在では、全長1kmに及ぶ超伝導型線形加速器の建設
計画もなされている。
【0005】次に、上記超伝導型線形加速器の動作原理
を簡単に説明する。円盤101の穴の中心を同軸上に並
べて装着した加速空洞10を複数接続して超伝導型線形
加速器とし、その内部を真空にする。これは、ビームの
通過軌道に残留ガスがあると、これがビームと衝突する
ことによりビームが理想的な通過軌道より外れてしま
い、その結果、ビーム中の粒子数が減少してビームの寿
命を短くしてしまうからである。そして、超伝導型線形
加速器中にπモードの高周波(マイクロ波)を供給する
と、高周波は定在波として超伝導型線形加速器内を空洞
共振する。
【0006】このような設定において、例えば、荷電粒
子のビームを円盤101aから円盤101dに向かって
各円盤101の中心を通過するように発射する。する
と、ビームはセル111を通過するときに当該セル11
1に生じた電場によって加速される。この加速されたビ
ームが、円盤101a中を通過したときに共振している
高周波の向きがちょうど逆転するように電磁波のモード
(今の場合、πモード)に合わせてセル111の長さを
調節しておけば、次のセルにおいてもさらに加速される
ことになる。各円盤及び後述するように加速粒子の入射
時の高周波電場に対する位相をうまく調節することでビ
ームは電極を通過するたびに加速され、最終的には高速
のビームが得られる。
【0007】上記線形加速器において、Albert
Einsteinの相対性原理によれば、加速する粒子
の速度を次第に増加させると加速粒子の質量mは、静止
質量をmとしてm=m/{1−(v/c)
1/2に従い速度とともに増加してしまう。従って、加
速粒子は各セルの電界によって加速される一方でこの質
量の増加により次第に減速され高周波電場に対して位相
が遅れてしまう。また、電界による加速も電磁波に対す
る加速粒子の位相にずれを生じさせる。その結果、荷電
粒子は平均的に加速されなくなってしまう問題がある。
【0008】線形加速器におけるこの問題は、線形加速
器の中心を通過する軌道(以下、中心軌道)をとる加速
粒子の位相(以下、同期位相)と共振する電磁波の位相
とが同期するように超伝導型線形加速器を設計し、位相
安定と呼ばれる復元作用を働かせることで解決される。
【0009】すなわち、特定の加速粒子の入射エネルギ
に基づいて同期位相を算出し、高周波がこの同期位相で
共振するように加速空洞を設計する。そして、この同期
位相と同位相で加速粒子を加速空洞に入射(この加速空
洞や各セルへ入射する際の電磁波に対する加速粒子の位
相を「入射位相」と呼ぶ)させる。このとき、例えば電
場が強くなっていく場合を想定すると、同期位相から少
し遅れた位相を有する加速粒子はより大きな加速を受け
ることになり、次第に前方の加速粒子に追いつくことに
なる。一方、電場が減少していく場合を想定すると、上
記結論の逆になる。従って同期位相やエネルギから多少
外れた粒子もそれに続く加速(減速)で自動的に修正さ
れ、次第に同期位相の周りに集まりエネルギと位相がそ
ろってくる。この復元力が位相安定であり、位相安定に
よる考え方を位相安定原理と呼ぶ。
【0010】この位相安定原理に基づき、線形加速器は
安定して荷電粒子を加速することができる。従来の線型
加速器では、上述したように特定の加速粒子に同期する
加速空洞すなわち特定の加速粒子の入射エネルギに基づ
いた同期位相をもつ加速空洞を設計し、入射位相を同期
位相と等しくした線形加速器のビームダイナミクス設計
を実行している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年加速器
はますます大型化しコスト的にも高いものとなってい
る。そのため、特定の入射エネルギに対応した粒子のみ
加速するばかりでなく、ある程度のエネルギ範囲で種々
の粒子を加速できる加速器の実現が望まれている。しか
し、従来の線形加速器では、特定の加速粒子の入射エネ
ルギに基づいて求めた同期位相を有する加速空洞10及
びビーム・ダイナミクスを設計し、入射器により同期位
相=入射位相として加速粒子を加速空洞へ入射してい
る。この場合、ビーム・ダイナミクス設計は容易である
が、特定の同期位相を持つ加速粒子しか位相安定な加速
を実行することができない。
【0012】また、上記構成の線形加速器においてある
程度のエネルギ範囲で位相安定を実現しようとすれば、
円盤の厚みを変える等の加速器の構造自体を変更しなけ
ればならない。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、加速粒子をある程度のエネルギ範囲で位相安定に加
速できる線形加速器及び線形加速器の制御方法、並びに
線型加速器の制御プログラムを記録した記録媒体を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、第1の粒
子を加速することを基準として設計された線型加速器で
あって、夫々が電磁波を空洞共振する状態となるよう
に、粒子の加速方向に沿って交流の電界が形成される複
数のセルを有すると共に、入射器から所定の入射エネル
ギと入射位相とで任意の粒子が加速状態で入射される加
速空洞と、前記第1の粒子とは種類、入射エネルギの少
なくとも一方が異なる第2の粒子を加速する場合、前記
電界の強度を、前記第2の粒子が前記加速空洞において
位相安定状態で加速される値に制御するための制御部
と、を具備することを特徴とする線形加速器である。
【0015】第2の発明は、前記制御部は、前記入射器
から前記加速空洞への前記第2の粒子の入射エネルギ
と、前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対
する設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状
態で前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子
が有することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記
加速空洞に入射するときの予測入射位相との内の少なく
とも一方に基づいて、前記第2の粒子を加速する場合の
前記電界の強度を設定することを特徴とする第1の発明
に係る線形加速器である。
【0016】第3の発明は、前記制御部は、前記加速空
洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する設計同期位
相と、各セルに前記電界を形成しない状態で前記加速空
洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有することと
なる位相と、が同じとなる場合の、前記加速空洞の粒子
入射口から前記所定のセルまでの各セルにおける予測入
射位相を算出する手段と、前記第1の粒子に対する設計
値で各セルに前記電界を形成した状態で、前記加速空洞
の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セルにおいて
前記電磁波と前記第2の粒子とが同期する予測同期位相
を、前記予測入射位相に基づいて算出する手段と、前記
所定のセルにおける前記予測同期位相と、前記設計同期
位相との位相差を算出する手段と、前記位相差に基づい
て、前記第2の粒子を加速する場合の、前記入射器から
前記加速空洞への前記第2の粒子の入射位相と、前記電
界の強度とを算出する手段とを有することを特徴とする
第1の発明に係る線形加速器である。
【0017】第4の発明は、前記所定のセルは前記加速
空洞のセルが奇数個の場合にはその中間のセルであり、
遇数個の場合には中間付近のセルであることを特徴とす
る第2または第3の発明に係る線形加速器である。
【0018】第5の発明は、夫々が電磁波を空洞共振す
る状態となるように、粒子の加速方向に沿って交流の電
界が形成される複数のセルを有すると共に、入射器から
所定のエネルギと入射位相とで任意の粒子が加速状態で
入射される加速空洞を具備する、第1の粒子を加速する
ことを基準として設計された線型加速器において、前記
第1の粒子とは種類、入射エネルギの少なくとも一方が
異なる第2の粒子を加速する場合の制御方法であって、
前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する
設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状態で
前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有
することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記加速
空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セルにお
ける予測入射位相を算出する工程と、前記第1の粒子に
対する設計値で各セルに前記電界を形成した状態で前記
加速空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セル
において前記電磁波と前記第2の粒子とが同期する予測
同期位相を、前記予測入射位相に基づいて算出する工程
と、前記予測同期位相と前記設計同期位相との位相差を
算出する工程と、前記位相差に基づいて、前記第2の粒
子を加速する場合の、前記入射器から前記加速空洞への
前記第2の粒子の入射位相と、前記電界の強度とを算出
する工程と、前記入射器から前記加速空洞への前記第2
の粒子の入射位相と、前記電界の強度との内の少なくと
も一方を、前記算出した値に基づいて設定する工程とを
具備することを特徴とする線形加速器の制御方法であ
る。
【0019】第6の発明は、夫々が電磁波を空洞共振す
る状態となるように、粒子の加速方向に沿って交流の電
界が形成される複数のセルを有すると共に、入射器から
所定のエネルギと入射位相とで任意の粒子が加速状態で
入射される加速空洞を具備する、第1の粒子を加速する
ことを基準として設計された線型加速器において、前記
第1の粒子とは種類、入射エネルギの少なくとも一方が
異なる第2の粒子を加速する場合の制御プログラムを記
録した記録媒体であって、前記プログラムは、コンピュ
ータに、前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子
に対する設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しな
い状態で前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の
粒子が有することとなる位相と、が同じとなる場合の、
前記加速空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各
セルにおける予測入射位相を算出し、前記第1の粒子に
対する設計値で各セルに前記電界を形成した状態で前記
加速空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セル
において前記電磁波と前記第2の粒子とが同期する予測
同期位相を、前記予測入射位相に基づいて算出し、前記
予測同期位相と前記設計同期位相との位相差を算出し、
前記位相差に基づいて、前記第2の粒子を加速する場合
の、前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の
入射位相と、前記電界の強度とを算出する処理を実行さ
せることを特徴とする線型加速器の制御プログラムを記
録した記録媒体記録媒体である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。
【0021】図1は本発明に係る超伝導型線形加速器を
構成する加速空洞1を側面から見た断面図である。図1
において、加速空洞1はその内面にニオビウム等の超電
導体が使用された全長3m程度の円形状のチューブであ
り、図示していない架台によって支えられている。加速
空洞1の中は円盤14によりn個(nは奇数)のセルに
仕切られていて、各セルの長さはπモードの高周波を印
加するものとして設計されている。
【0022】円盤14は加速空洞1に共振する電磁波に
摂動効果を与え、円盤14の穴の内径は、入射器2から
入射される加速粒子ビームの集束性に影響を与える。
【0023】また、この加速空洞1は、セルに応じた電
圧Ek(kはセル番号)を電源5により印加すると、各
セルにおいてEkに対応した電界を生じ、所定波長のマ
イクロ波が空洞共振するようになっている。そして、所
定の入射エネルギを有した粒子Aを基準として、この粒
子Aと前記共振したマイクロ波とが同期位相をφs(例
えば、φs=−30°)としてとが同期するように設計
されている。以下、このように加速空洞1の設計の基準
とした特定粒子についての同期位相を「設計同期位相」
と呼ぶ。
【0024】この加速空洞1とビーム集束用磁石3(4
極磁石等)を軸方向に複数接続することで、超伝導型線
形加速器を製造することができる。
【0025】本線形加速器は、制御部6によって制御さ
れる。制御部6は、オペレータが本加速器を操作するた
めの入力部62(キーボードやマウス等)、後述するビ
ーム・ダイナミクス設計処理プログラムが格納されてい
る記録部64、入射器2や電圧電源5の制御及び前記ビ
ーム・ダイナミクス設計処理プログラムを実行するCP
U61、フロッピディスク等に実験結果等を出力する出
力部63を有している。
【0026】なお、図1において入射器2により入射さ
れる加速粒子ビーム(陽子ビーム等)の流れに基づいて
粒子入射口8から上流側、下流側とし、セルは上流側よ
り第1セルとしている。
【0027】上記構成を有する線型加速器による粒子A
についての加速は以下の様である。まず、加速空洞1と
ビーム集束用磁石3とを同軸上に複数接続して超伝導型
線形加速器とし、その内部を真空にする。そして、各セ
ルにπモードの高周波(マイクロ波)を供給すると、高
周波は定在波として超伝導型線形加速器内を空洞共振す
る。このような設定において、入射器2により第1セル
11の上流側から入射位相φsで粒子Aのビームを軸1
5を通過するように入射する。すると、粒子Aは第1セ
ル11を通過するときに電場によって加速される。この
加速された粒子Aが、第1セルと第2セルを仕切る円盤
14中を通過したときに共振している高周波の向きがち
ょうど逆転し、第2セルにおいてもさらに加速される。
加速空洞1は、設計同期位相をφsとしているから、入
射位相φsの粒子Aは電極を通過するたびに加速され、
最終的には高速のビームが得られる。
【0028】次に、上記粒子Aを基準として設計された
本発明に係る線形加速器により、粒子Aとは異なる入射
エネルギを有する粒子Bを加速する場合の制御について
説明する。以下、粒子Bは、静止エネルギe0、入射エ
ネルギW1(粒子Aとは異なる値)を有するものとす
る。この粒子Bを、各セルに電圧Ekが印加された(す
なわち、各セルに電界が形成された)加速空洞1へ入射
位相φsで入射すると、粒子Bと加速空洞1とは非同期
となる場合を想定する。
【0029】なお、説明の都合上以下において入射器2
のまま説明するが、粒子Aと粒子Bの種類が異なる場合
には入射器も別のものとなる。
【0030】図2は、セルをn個(nは奇数)有する加
速空洞1についてのビーム・ダイナミクス設計処理手順
を示したフローチャートである。CPU61は、前記記
録部64に格納されているビーム・ダイナミクス設計処
理プログラムを読み出して当該処理を実行する。
【0031】ここに示された処理手順の概略は、以下の
ようである。すなわち、加速空洞1全体の設計同期位相
を第ncセル112(ただし、nc=(n+1)/2)
での同期位相で代表させる。そして、粒子Bの第1セル
への入射位相と各セルに印加する電圧とを調節し、第n
cセル112での粒子Bの位相をφsにすることで粒子
Bと加速空洞1とを同期させる。そのため、まず、各セ
ルに電圧印加がない加速空洞1の第ncセル112に、
粒子Bが位相φsで入射するように第1セルの予測入射
位相φi1を予測する。そして、前記予測入射位相に基
づく電圧E1が印加された第1セルの同期位相φc1
(以下、予測同期位相)、さらに第2セルから第ncセ
ルまでの各予測入射位相φikと各予測同期位相φck
とを逐次的に計算する。すると、第ncセル112の予
測同期位相φcncと設計同期位相φsとは一般に一致
しない。これは、予測入射位相φi1が加速による影響
を考慮しておらずその予測が適切でなかったこと、及び
各セルへの印加電圧Ekは粒子Bに同期する電圧ではな
いことに起因する。従って、予測同期位相φcnc=設
計同期位相φsとなるように、予測入射位相と各セルの
印加電圧Wkとを再設定するものである。
【0032】以下、図2に従ってビーム・ダイナミクス
設計処理手順の詳細を説明する。
【0033】まず、電圧を印加していない加速空洞1へ
入射器2により加速粒子を入射する場合を想定し、この
場合に第ncセル112における加速粒子の入射位相が
φsとなるよう第1セル111への予測入射位相を求め
る(ステップS1)。
【0034】この計算は以下の手順による。まず、πモ
ードで加速空洞1に同期する高周波の波長をλとして、
式(1)により第1セル111に入射する加速粒子が加
速によって受ける相対論的効果を示す値であるβ1(当
該加速粒子の速度と光速度の比)を求める。このβ1を
使って式(2)より、電圧を印加していない加速空洞1
においてφnc=φsとするための第1セル111での
予測入射位相φi1を求める。
【0035】
【数1】
【0036】式2において、分母のβ1・λ/2は、W
1の入射エネルギを有する粒子Bが波長λの高周波に同
期するために必要なセル長を示している。また、分子の
第1項は、粒子Bが同期するn個のセルを有した加速空
洞を想定した場合、当該加速空洞の半空洞長を示し、第
2項は加速空洞1の半空洞長を示している。従って、式
2の第1項は粒子Bが同期しない加速空洞1の半空洞長
を通過する場合の位相のずれを意味している。なお、当
然ではあるが、粒子Aについて式2を計算すれば設計の
とおり同期位相φsになる。
【0037】次に、電圧の印加された(波長λの高周波
が共振した)第1セルへ式2によって求めた予測入射位
相φi1で入射した場合の粒子Bの予測同期位相φc1
は、式(3)によって求めることができる(ステップS
2)。
【0038】
【数2】
【0039】すなわち、粒子Bが同期するのに必要な半
セル長はβ1・λ/4であり、粒子Bには同期していな
い加速空洞1の第1セルの半セル長がL1/2である。
従って、実際に粒子Bが電圧を印加した第1セルの半セ
ル長通過すると式3の第2項だけφi1から位相差を生
じることになる。
【0040】次に、ステップS1及びステップS2にお
ける第1セル111での予測入射位相と予測同期位相を
利用して、以下に示す式(4)、(5)、(6)に基づ
いて、第kセル(kは2以上の自然数)における予測入
射位相と入射同期位相とを求める(ステップS3、ステ
ップS4)。
【0041】
【数3】
【0042】まず、式(4)により第2セルにおける加
速による相対論的効果を示す値βkを求め、これを式
(5)に代入することで第kセルへの予測入射位相φi
kを求める。すなわち、粒子Bが同期するのに必要なセ
ル長はβk−1・λ/2であり、非同期加速空洞1の第
k−1セルのセル長がLk−1/2であるから、第kセ
ルに入射する粒子Bはその一つ手前の第k−1セルを通
過した結果加速により式5の第2項だけ位相のずれを生
じる。従って、第kセルへの予測入射位相は式5によっ
て求められる。この結果と式(6)とより電圧Ekが印
加された第kセルの予測同期位相φckを求める。式6
の第2項は式3と同様、粒子Bが電圧を印加した第kセ
ルの半セル長通過した場合に受ける位相差を示してい
る。
【0043】なお、粒子Bの第1セルへの入射エネルギ
W1については式1及と式3により、粒子Bの第kセル
への入射エネルギWkについては式4と式6により求め
ることができる。
【0044】ステップS3、ステップS4ののち処理手
順はステップS5に移行し、k=nc(ただし、nc=
(n+1)/2)か否かを判定し(ステップS5)、k
=ncであればステップS7に移行する。一方、k=n
cでなければステップS6へ移行してkをインクリメン
トし(ステップS6)、k=ncになるまで上記予測入
射位相と予測同期位相の逐次計算を繰り返す。
【0045】そして、ステップS5においてk=ncと
判別されると、第ncセルにおける予測同期位相φcn
cとφsとの差を計算する(ステップS7)。
【0046】上述のようにステップS1においてφi1
を予測した。このφi1は、粒子Bが電圧の印加が無い
加速空洞1の第cncセルに設計同期位相φsで入射す
るための第1セル予測入射位相である。ところが、実際
の加速器実験においては各セルに電圧が印加される訳で
あり、この電圧により加速した粒子Bを第ncセルへφ
sで入射するためには、このφi1は適切な入射位相で
はない。このステップS7の計算で求めるφcncとφ
sとの差は、電圧の印加された第cncセルにおいて実
際に粒子Bが設計同期位相φsで同期するために、第1
セル予測入射位相φi1をどの程度調節すればよいかを
示す値である。
【0047】ステップS8において、粒子Bが第cnc
セルにおいてφsで同期して加速されるように、式
(7)によりステップS7で計算した差に基づいてφi
1をφi1′と再設定する(ステップS8)。
【0048】
【数4】
【0049】そして、ステップS8で再設定されたφi
1′に基づいて、以下に示す式(8)、(9)、(1
0)により逐次的に各セルについて印加する電圧Wk´
を再設定し(このようにφi1′によって再設定された
印加電圧を同期電圧と定義する。)、粒子Bが加速空洞
1に同期する同期電圧を求める(ステップS9)。
【0050】
【数5】
【0051】このような構成によれば、電圧の印加され
ていない加速空洞1の第1セルの入射位相を予測し、当
該第1セル予測入射位相に基づいた第cncセルの予測
同期位相をフィードバックすることで第1セル入射位相
をφi1′として、また各セルの印加電圧をWk′とし
て再設定して、加速空洞1と粒子Bが同期するようなビ
ーム・ダイナミクス設計を行うことができる。
【0052】上記ビーム・ダイナミクス設計処理を、超
伝導型線形加速器を構成する全ての加速空洞1に対して
行う。そして、この設計処理により再設定された同期電
圧を対応するセルに印加し、さらに再設定された入射位
相φi1′によって粒子Bを上流側より入射器2で入射
することで、設計同期位相φsの基準とした粒子や入射
エネルギに限定されることなく、種々の粒子、入射エネ
ルギであっても位相安定に加速可能な線形加速器の実現
及び線形加速器の制御を行うことができる。その結果、
加速器実験においてコストを低く抑えることができる。
【0053】なお、上記説明において、セルの数を奇数
個としたが、遇数個のセルを有する場合には、cnc=
n/2(若しくは(n+2/2))と修正すれば、ほぼ
同様の構成により種々の粒子、入射エネルギであっても
位相安定に加速可能な線形加速器の実現及び線形加速器
の制御を行うことができる。
【0054】また、制御部6が実行する制御内容は、コ
ンピュータに実行させることのできるプログラムとし
て、例えば磁気ディスク(フロッピディスク、ハードデ
ィスク)等の記録媒体7に書き込んで適用することも可
能である。本線形加速器を実現するコンピュータは、記
録媒体7に記録されたプログラムを読み込み、このプロ
グラムによって動作が制御されることにより、上述した
制御を実行する。
【0055】以上、本発明を第1実施形態に基いて説明
したが、上記実施形態に限定されるものではなく、例え
ば以下に示す(1)、(2)のように、その要旨を変更
しない範囲で種々変形可能である。
【0056】(1)上記実施の形態においては、電圧の
印加されていない加速空洞について予測入射位相を求
め、これに基づいた第ncセルでの予測同期位相と設計
同期位相とを比較して入射位相を再設定する構成であっ
た。これに対し、設計同期位相を基準としたフィードバ
ックであれば、予測する予測入射位相は電圧の印加され
ていない加速空洞についてであってもよい。すなわち、
所定量の電圧が印加されている場合について予測した予
測入射位相と設計同期位相とを比較して入射位相を再設
定する構成であってもよい。
【0057】(2)上記実施の形態においては、超伝導
型線形加速器を例としているが、本発明は定在波型の線
形加速器であれば同様の構成によって適用可能である。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、粒子
Aを加速することを基準として設計された加速空洞の各
セルにおける粒子Aに対する設計同期位相と、各セルに
電界が形成されていない加速空洞の所定のセルにおいて
粒子Bが有することとなる位相とが等しくなるように、
加速空洞の粒子入射口から前記所定セルまでの各セルに
おける予測入射位相と予測同期位相とを算出する。次
に、前記所定のセルについての予測同期位相と設計同期
位相の位相差を算出し、この位相差に基づいて、前記所
定のセルにおいて予測同期位相=設計同期位相となるよ
うに、入射器から加速器への粒子Bの入射位相と各セル
の電界強度とを算出する。そして、前記入射器から加速
器への粒子Bの入射位相と各セルの電界強度との少なく
とも一方を前記算出した値に基づいて設定する。
【0059】従って、設計の基準とした粒子Aとは種
類、入射エネルギの少なくとも一方が異なる粒子Bあっ
ても位相安定に加速可能な線形加速器、線形加速器の制
御、及び線型加速器の制御プログラムを記憶した記憶媒
体を提供することができる。
【0060】その結果、加速器実験におけるコストを低
く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超伝導型線形加速器を構成する加
速空洞1を側面から見た断面図。
【図2】制御部が実行するビーム・ダイナミクス設計の
処理手順を示したフローチャート。
【図3】超伝導型線形加速器の加速空洞の側面図。
【符号の説明】
1…加速空洞 2…入射器 3…ビーム集束用磁石 5…電圧電源 6…制御部 11…第1セル 12…第ncセル 13…第nセル 14…円盤 61…CPU 62…入力部 63…出力部 64…記録部 7…記録媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の粒子を加速することを基準として
    設計された線型加速器であって、 夫々が電磁波を空洞共振する状態となるように、粒子の
    加速方向に沿って交流の電界が形成される複数のセルを
    有すると共に、入射器から所定の入射エネルギと入射位
    相とで任意の粒子が加速状態で入射される加速空洞と、 前記第1の粒子とは種類、入射エネルギの少なくとも一
    方が異なる第2の粒子を加速する場合、前記電界の強度
    を、前記第2の粒子が前記加速空洞において位相安定状
    態で加速される値に制御するための制御部と、を具備す
    ることを特徴とする線形加速器。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、 前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の入射
    エネルギと、 前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する
    設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状態で
    前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有
    することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記加速
    空洞に入射するときの予測入射位相と、 の内の少なくとも一方に基づいて、前記第2の粒子を加
    速する場合の前記電界の強度を設定することを特徴とす
    る請求項1に記載の線形加速器。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、 前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する
    設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状態で
    前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有
    することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記加速
    空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セルにお
    ける予測入射位相を算出する手段と、 前記第1の粒子に対する設計値で各セルに前記電界を形
    成した状態で、前記加速空洞の粒子入射口から前記所定
    のセルまでの各セルにおいて前記電磁波と前記第2の粒
    子とが同期する予測同期位相を、前記予測入射位相に基
    づいて算出する手段と、 前記所定のセルにおける前記予測同期位相と、前記設計
    同期位相との位相差を算出する手段と、 前記位相差に基づいて、前記第2の粒子を加速する場合
    の、前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の
    入射位相と、前記電界の強度とを算出する手段と、を有
    することを特徴とする請求項1に記載の線形加速器。
  4. 【請求項4】 前記所定のセルは前記加速空洞のセルが
    奇数個の場合にはその中間のセルであり、遇数個の場合
    には中間付近のセルであることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の線形加速器。
  5. 【請求項5】 夫々が電磁波を空洞共振する状態となる
    ように、粒子の加速方向に沿って交流の電界が形成され
    る複数のセルを有すると共に、入射器から所定のエネル
    ギと入射位相とで任意の粒子が加速状態で入射される加
    速空洞を具備する、第1の粒子を加速することを基準と
    して設計された線型加速器において、前記第1の粒子と
    は種類、入射エネルギの少なくとも一方が異なる第2の
    粒子を加速する場合の制御方法であって、 前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する
    設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状態で
    前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有
    することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記加速
    空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セルにお
    ける予測入射位相を算出する工程と、 前記第1の粒子に対する設計値で各セルに前記電界を形
    成した状態で前記加速空洞の粒子入射口から前記所定の
    セルまでの各セルにおいて前記電磁波と前記第2の粒子
    とが同期する予測同期位相を、前記予測入射位相に基づ
    いて算出する工程と、 前記予測同期位相と前記設計同期位相との位相差を算出
    する工程と、 前記位相差に基づいて、前記第2の粒子を加速する場合
    の、前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の
    入射位相と、前記電界の強度とを算出する工程と、 前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の入射
    位相と、前記電界の強度との内の少なくとも一方を、前
    記算出した値に基づいて設定する工程と、を具備するこ
    とを特徴とする線形加速器の制御方法。
  6. 【請求項6】 夫々が電磁波を空洞共振する状態となる
    ように、粒子の加速方向に沿って交流の電界が形成され
    る複数のセルを有すると共に、入射器から所定のエネル
    ギと入射位相とで任意の粒子が加速状態で入射される加
    速空洞を具備する、第1の粒子を加速することを基準と
    して設計された線型加速器において、前記第1の粒子と
    は種類、入射エネルギの少なくとも一方が異なる第2の
    粒子を加速する場合の制御プログラムを記録した記録媒
    体であって、 前記プログラムは、コンピュータに、 前記加速空洞の各セルにおける前記第1の粒子に対する
    設計同期位相と、各セルに前記電界を形成しない状態で
    前記加速空洞の所定のセルにおいて前記第2の粒子が有
    することとなる位相と、が同じとなる場合の、前記加速
    空洞の粒子入射口から前記所定のセルまでの各セルにお
    ける予測入射位相を算出し、 前記第1の粒子に対する設計値で各セルに前記電界を形
    成した状態で前記加速空洞の粒子入射口から前記所定の
    セルまでの各セルにおいて前記電磁波と前記第2の粒子
    とが同期する予測同期位相を、前記予測入射位相に基づ
    いて算出し、 前記予測同期位相と前記設計同期位相との位相差を算出
    し、 前記位相差に基づいて、前記第2の粒子を加速する場合
    の、前記入射器から前記加速空洞への前記第2の粒子の
    入射位相と、前記電界の強度とを算出する、処理を実行
    させることを特徴とする線型加速器の制御プログラムを
    記録した記録媒体記録媒体。
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