JP2001072903A - インクジェット用インク、パターン形成液およびこれらを用いて得られた印刷物 - Google Patents

インクジェット用インク、パターン形成液およびこれらを用いて得られた印刷物

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JP2001072903A
JP2001072903A JP25400899A JP25400899A JP2001072903A JP 2001072903 A JP2001072903 A JP 2001072903A JP 25400899 A JP25400899 A JP 25400899A JP 25400899 A JP25400899 A JP 25400899A JP 2001072903 A JP2001072903 A JP 2001072903A
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ink
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pattern forming
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forming liquid
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JP25400899A
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English (en)
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Masahiro Yatake
正弘 矢竹
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷物が偽造品であることを容易に認識でき
るインクジェット用インク、およびこのインクによって
印刷された印刷物を提供し、また、隠し情報として印刷
物に形成された固有情報を容易に認識できるパターン形
成液、およびこのパターン形成液により固有情報が形成
された印刷物を提供する。 【解決手段】 インクを吐出して記録媒体に画像を形成
するインクジェット記録に用いるインクにおいて、前記
インクが、蓄光材料を含むことを特徴とする。また、吐
出により記録媒体に固有情報を形成することのできるパ
ターン形成液において、前記パターン形成液が、蓄光材
料を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄光材料を含むイ
ンクジェット用インク、パターン形成液およびこれらを
用いて得られた印刷物に関し、特に、本インクを使用し
て偽造印刷された印刷物の追跡捜査を容易にすることが
できるインクジェット用インク、パターン形成液および
これらを用いて得られた印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー複写機、カラープリンタな
どのカラー画像を、複写あるいは複製できる画像記録装
置は非常に高性能となってきている。このことから、こ
の画像記録装置を使って複製された記録物は、極めて高
品質なカラー画像を得ることができる。特に、インクジ
ェット方式による記録装置を用いた記録物は、インクの
性能向上と合いまって、その品質は飛躍的に向上してき
ている。このようなことから、このインクジェット方式
による記録装置を利用して本来複写されるべきでない、
例えば商品券、証券、紙幣などを不正に作成される恐れ
が出てきた。
【0003】しかしながら、本来複写されるべきでない
印刷物等の複写が行われ、その複写物が悪用された場合
に、印刷物が偽造品であることが容易に認識できるこ
と、または複写を行った複写機等の画像形成装置を特定
することが出来れば、犯罪捜査に役立つばかりか、複写
物の悪用の動機を無くす効果がある。
【0004】そこで、そのような偽造を防止するための
技術に関連して、以下に示すような、偽造防止に利用可
能なインクやそのようなインクを使用する印刷方法など
が開示されている。例えば、蛍光染料を含有するインク
を用いてインクジェット記録装置により紙に画像を印刷
し、その表面に紫外線を照射して蛍光による画像を発生
させる方法が知られている。(特開平9-227817号公報)
【0005】また、より多量の蛍光染料が、紙表面に残
留するようにして、紙表面での蛍光染料の濃度を高く
し、励起エネルギーの照射によって蛍光発光強度の高い
画像を形成することができる蛍光発光マーキング方法や
それに用いるインクなども知られている。(特開平10-4
6072号公報)
【0006】また、基材の色やインクの粘度にかかわら
ず、高い蛍光強度で発光しうる蛍光印刷を可能とするイ
ンクジェット用インクと、その蛍光インクを使用して印
刷を行なう方法やその印刷物についても知られており、
また、それらが偽造防止の手段としても有効であること
が知られている。(特開平9-188835号公報)
【0007】更に、上記のインクのような見た目には容
易に認識できない特殊インクを用いて、日付、機種番号
等の各種情報を、隠し情報として印刷物紙の少なくとも
一カ所にパターン形成することより、紙幣等の偽造を防
止する装置等も知られている。(特開平 6-59601号公
報)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知の技術においてみられるように、蛍光インクを使用し
て印刷されたものについて、その印刷物から必要とする
情報を得ようとすると、一定以上の蛍光発光強度を安定
して得ることが必要となり、そのために特別の手段を必
要とする問題がある。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、印刷物が偽造品で
あることを容易に認識できるインクジェット用インク、
およびこのインクによって印刷された印刷物を提供する
ことである。また、例えば記録装置などの固有情報を隠
し情報として印刷物に形成し、この固有情報を容易に認
識できるパターン形成液、およびこのパターン形成液に
より固有情報が形成された印刷物を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインクジェ
ット用インクは、インクを吐出して記録媒体に画像を形
成するインクジェット記録に用いるインクにおいて、前
記インクが、蓄光材料を含むことを特徴とし(請求項
1)、これにより前記目的を達成することができる。
【0011】また、本発明に係る前記インクジェット用
インクにおいて、前記蓄光材料の主成分が、M−Al−
O、M−Al−O−BまたはM−A−Si−O(Mは希
土類元素、Aはアルカリ土類金属元素を表す。)で示さ
れる化合物であることを特徴とする。(請求項2)
【0012】さらに、本発明に係る印刷物は、請求項1
または請求項2に係るインクジェットプリンタ用インク
を用いて印刷されたことを特徴とし(請求項3)、これ
により前記目的を達成することができる。
【0013】本発明に係るパターン形成液は、吐出によ
り記録媒体に固有情報を形成することのできるパターン
形成液において、前記パターン形成液が、蓄光材料を含
むことを特徴とし(請求項4)、これにより前記目的を
達成することができる。
【0014】また、本発明に係る前記パターン形成液に
おいて、前記蓄光材料の主成分が、M−Al−O、M−
Al−O−BまたはM−A−Si−O(Mは希土類元
素、Aはアルカリ土類金属元素を表す。)で示される化
合物であることを特徴とする。(請求項5)
【0015】さらに、本発明に係る印刷物は、請求項4
または請求項5に係るパターン形成液にて、パターンが
形成されたことを特徴とし(請求項6)、これにより前
記目的を達成することができる。
【0016】(作用)本発明に係るインクジェット用イ
ンクによれば、蓄光材料を含む以外は、通常用いられて
いるインクジェット用インクと基本的に変わらないこと
から、汎用のインクジェット用記録装置を特に変更する
ことなく、偽造防止用に供することができる。また、こ
のインクを用いて印刷された本発明に係る印刷物によれ
ば、この印刷物を暗所に置くだけで、印刷物からの発光
を確認することができ、印刷物が偽造品であることを容
易に認識することができる。
【0017】また、本発明に係るパターン形成液によれ
ば、蓄光材料を含み、着色剤を特に含む必要がないの
で、パターン形成液を、簡便な調製でもって偽造防止用
に供することができる。また、このパターン形成液を用
いてパターン形成された印刷物によれば、この印刷物を
暗所に置くだけで、隠し情報であるパターン(例えば記
録装置などの固有情報)からの発光を確認することがで
き、印刷物が偽造品であることを容易に認識することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を挙
げ、本発明を詳細に説明する。先ず、本発明に係るイン
クジェット用インクが含有する蓄光材料について説明す
る。
【0019】蓄光材料とは、太陽光や蛍光灯などから吸
収した光エネルギーを可視光に変換して、光の停止後も
一定時間発光し続ける物質であり、また、この変換作用
により、長期間反復して発光することのできる物質であ
る。本発明のインクジェット用インクおよびパターン形
成液に好適に含有される蓄光材料としては、具体的に
は、特許第2543825号公報、特願平11−126
210号明細書、特開平7−143464号公報等に記
載がある。特に好ましくは、蓄光材料の主成分が、M−
Al−O、M−Al−O−BまたはM−A−Si−O
(Mは希土類元素、Aはアルカリ土類金属元素を表す)
で示される化合物であるものが、発光寿命が長く好まし
い。なお、本明細書において、M−Al−Oとは、希土
類元素の少なくとも一種、Al(アルミニウム)元素、
およびO(酸素)元素を構成成分とする物質であり、M
−Al−O−Bとは、希土類元素の少なくとも一種、A
l(アルミニウム)元素、O(酸素)元素、およびB
(ホウ素)元素を構成成分とする物質であり、M−A−
Si−Oとは、希土類元素の少なくとも一種、アルカリ
土類金属元素の少なくとも一種、Si(ケイ素)元素、
およびO(酸素)元素を構成成分とする化合物を示す。
【0020】これらの蓄光材料は、単体で白系統色であ
るため、インクジェット用インクに含有される場合で
も、画像品質を低下させることがほとんど無い。また、
これらの蓄光材料がパターン形成液に含有される場合
は、ほぼ無色のパターン形成液とすることができ、この
パターン形成液にて、パターン(例えば記録装置などの
固有情報)を隠し情報として印刷物に形成させることが
できる。
【0021】以上、例示した蓄光材料は、粉体であるた
め、液中に分散させるために、必要に応じて、例えば、
二本ロールミル、三本ロールミル等のロールミル類、ボ
ールミル類およびビーズミル類等により微粉化される。
蓄光材料の粒径は、50μm〜200μmが好ましく
(50μmより小さいと分散しにくくなり、200μm
より大きいと分散安定性が悪化する。)、また、蓄光材
料の粒径の比表面積は、50m2/g〜300m2/gが
好ましい(50m2/gより小さいと蓄光性が劣化し、
300m2/gより大きいと分散しにくくなる。)。ま
た、蓄光材料は、後に詳述するような分散剤により分散
されることが好ましいので、蓄光材料のDBP(ジブチ
ルフタレート)吸油量は50cc/100g〜200c
c/100gの範囲にあるのが好ましい(50cc/1
00gより小さいと分散が困難になり、インクの安定性
が低下する。200cc/100gより大きいとインク
中で沈降が大きくなり実用上課題がある。)。
【0022】このような蓄光材料を、分散剤により水に
分散させ、さらに公知の着色剤、必要に応じて公知の添
加剤および/または水を添加することにより、またはこ
のような蓄光材料を、公知のインクジェット用インクに
添加することにより、本発明に係るインクジェット用イ
ンクを好適に調製することができる。また、蓄光材料を
分散剤により水に分散させ、必要に応じて公知の添加剤
および/または水を添加することにより(すなわち着色
剤を添加しない)、本発明に係るパターン形成液を好適
に調製することができる。蓄光材料は、インクジェット
用インク中またはパターン形成液中に、0.1重量%〜
5重量%含有されることが好ましい(0.1重量%より
小さいと蓄光の作用が十分に発現されず、5重量%より
大きいと画像品質が低下されやすい。)。
【0023】分散剤としては、一般的に分散剤として既
に利用されているものをいずれも利用することができる
が、例えば高分子化合物、界面活性剤を利用することが
でき、より好ましくは高分子化合物である。好ましい例
としては天然高分子が挙げられ、その具体例としては、
にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどの蛋白質
類、アラビアゴム、トラガントゴム、などの天然ゴム
類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸およびア
ルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸ト
リエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム、アルギ
ン酸ナトリウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどの
セルロース誘導体などが挙げられる。
【0024】さらに高分子分散剤の好ましい例として合
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロ
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重
合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アク
リル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アク
リル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのス
チレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸、スチ
レン−無水マレイン酸、ビニルナフタレン−アクリル酸
共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル
−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニルマレイン
酸エステル共重合体およびこれらの塩が挙げられる。
【0025】これらの中で、特に疎水性基をもつモノマ
ーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、および、疎
水性基と親水性基とを併せ持ったモノマーからなる重合
体が好ましい。上記の塩としては、ジエチルアミン、ア
ンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピル
アミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチ
ルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エ
チルジエタノールアミン、ヒドロキシエチルジイソプロ
ピルアミン、ヒドロキシエチルジブチルアミン、ジヒド
ロキシエチル−t−ブチルアミン、ヒドロキシエチルピ
ペラジン、アミノメチルプロパノールモルホリンなどと
の塩が挙げられる。これらの共重合体は、重量平均分子
量が3,000〜30,000程度であるものが好まし
く、より好ましくは5,000〜15,000程度であ
る。なお、これら分散剤は、同時に添加される色材が顔
料である場合、顔料と同一系統色のものが好ましい。
【0026】前記添加剤としては、ノズルの目詰まりを
防止させるための湿潤剤、着色剤および/または蓄光材
料の分散性を向上させるためのpH調整剤、インクの浸
透性を向上させるための浸透剤、および乾燥性を向上さ
せるため必要に応じて添加される低沸点有機溶媒などが
知られている。
【0027】湿潤剤の好ましい例としては、ジエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘ
キシレングリコール、グリセリン、グリセリンのエチレ
ンオキシ付加物、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、尿素、2−ピロリドン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾール、イミダゾール、N−メチル−2−
ピロリドンなどが挙げられ、さらに、糖類を含むことも
でき、糖類の例としては、単糖類、二糖類オリゴ糖類
(三糖類、および四糖類を含む)および多糖類が挙げら
れ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトー
ス、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトー
ス、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルト
ース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハ
ロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、
多糖類とは広義の糖を意味し、セルロースなど自然界に
広く存在する物質を含む。湿潤剤の添加量は、インクジ
ェット用インク中またはパターン形成液中に、3.0重
量%〜30.0重量%含有されることが好ましい。
【0028】pH調整剤としては、具体的には水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチ
ウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、
シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチ
ウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル
酸水素カリウム、酒石酸水素カリウムなどのカリウム金
属類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジエ
チルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
塩酸塩、トリエタノールアミン、モルホリン、プロパノ
ールアミンなどのアミン類などが好ましい。これらのp
H調整剤により、本発明に係るインクジェット用インク
およびパターン形成液のpHを7.0〜11.0の範囲
に調整するのが好ましく、より好ましくは、7.5〜
9.0の範囲である。
【0029】インクの浸透性を向上させる浸透剤として
は、アセチレングリコール系界面活性剤、及び/または
グリコールエーテル類を使用することが好ましい。アセ
チレングリコール系界面活性剤の好ましい例は、下記一
般式で表されるものである。
【0030】
【化1】
【0031】(式中、R1、R2、R3、及びR4はそれぞ
れ独立してアルキル基を示し、n+mは0から30であ
る。)
【0032】その具体例としては、オルフィンE101
0(日信化学工業株式会社製)、サーフィノールTG、
サーフィノール420、サーフィノール440、サーフ
ィノール465(以上、エアープロダクツ社製)等を挙
げることができる。このような浸透剤のインクジェット
用インク中またはパターン形成液中に対する添加量は
0.1〜5重量%が好ましいが、さらには0.5〜3重
量%が好ましい。0.1重量%より少ないとインクの浸
透力が不足し、カラーブリードが発生し、5重量%より
多くなると、インク吐出ヘッドのノズル周りを不均一に
濡らし、安定吐出ができにくくなる。
【0033】グリコールエーテル類の具体例としては、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノブチルエーテル等を挙げることができる。こ
のようなグリコールエーテル類のインクジェット用イン
ク中またはパターン形成液中に対する添加量は、0〜3
0重量%が好ましいが、さらには0.5〜10重量%が
好ましい。添加量が30重量%より大きくなるとインク
吐出ヘッドのノズル周りを不均一に濡らし、安定吐出が
できにくくなる。
【0034】必要に応じて添加される低沸点有機溶媒の
好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プ
ロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−
ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノー
ル、iso−ブタノール、ペンタノール等が挙げられ
る。特に一価のアルコールが好ましい。低沸点有機溶媒
の添加量は、インクジェット用インク中またはパターン
形成液中に、0重量%〜10.0重量%含有されること
が好ましい。
【0035】更に、本発明に係るインクジェット用イン
クおよびパターン形成液は、必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、防腐・防黴剤などを含むことができ
る。
【0036】本発明に係るインクジェット用インクが含
有する着色剤は、特に限定されるものではなく、任意の
水溶性染料および/または顔料を使用することができ
る。
【0037】このうち、水溶性染料としては、例えば、
直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染
料、分散性染料が挙げられる。特に好ましいものは C.I.ダイレクトレッド2、4、9、23、26、3
1、39、62、63、72、75、76、79、8
0、81、83、84、89、92、95、111、1
73、184、207、211、212、214、21
8、221、223、224、225、226、22
7、232、233、240、241、242、24
3、247、
【0038】C.I.ダイレクトバイオレット7、9、
47、48、51、66、90、93、94、95、9
8、100、101、C.I.ダイレクトイエロー8、
9、11、12、27、28、29、33、35、3
9、41、44、50、53、58、59、68、8
6、87、93、95、96、98、100、106、
108、109、110、130、132、142、1
44、161、163、
【0039】C.I.ダイレクトブルー1、10、1
5、22、25、55、67、68、71、76、7
7、78、80、84、86、87、90、98、10
6、108、109、151、156、158、15
9、160、168、189、192、193、19
4、199、200、201、202、203、20
7、211、213、214、218、225、22
9、236、237、244、248、249、25
1、252、264、270、280、288、28
9、291、C.I.ダイレクトブラック9、17、1
9、22、32、51、56、62、69、77、8
0、91、94、97、108、112、113、11
4、117、118、121、122、125、13
2、146、154、166、168、173、19
9、
【0040】C.I.アシッドレッド35、42、5
2、57、62、80、82、111、114、11
8、119、127、128、131、143、15
1、154、158、249、254、257、26
1、263、266、289、299、301、30
5、336、337、361、396、397、C.
I.アシッドバイオレット5、34、43、47、4
8、90、103、126、C.I.アシッドイエロー
17、19、23、25、39、40、42、44、4
9、50、61、64、76、79、110、127、
135、143、151、159、169、174、1
90、195、196、197、199、218、21
9、222、227、
【0041】C.I.アシッドブルー9、25、40、
41、62、72、76、78、80、82、92、1
06、112、113、120、127:1、129、
138、143、175、181、205、207、2
20、221、230、232、247、258、26
0、264、271、277、278、279、28
0、288、290、326、C.I.アシッドブラッ
ク7、24、29、48、52:1、172、
【0042】C.I.リアクティブレッド3、13、1
7、19、21、22、23、24、29、35、3
7、40、41、43、45、49、55、C.I.リ
アクティブバイオレット1、3、4、5、6、7、8、
9、16、17、22、23、24、26、27、3
3、34、C.I.リアクティブイエロー2、3、1
3、14、15、17、18、23、24、25、2
6、27、29、35、37、41、42、C.I.リ
アクティブブルー2、3、5、8、10、13、14、
15、17、18、19、21、25、26、27、2
8、29、38、C.I.リアクティブブラック4、
5、8、14、21、23、26、31、32、34、
【0043】C.I.ベーシックレッド12、13、1
4、15、18、22、23、24、25、27、2
9、35、36、38、39、45、46、C.I.ベ
ーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、1
6、20、21、25、27、28、35、37、3
9、40、48、C.I.ベーシックイエロー1、2、
4、11、13、14、15、19、21、23、2
4、25、28、29、32、36、39、40、C.
I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、2
6、41、45、46、47、54、57、60、6
2、65、66、69、71、C.I.ベーシックブラ
ック8、等が挙げられる。これらの添加量は染料の種
類、溶媒成分の種類、要求特性等によって決定される
が、インク全重量に対し、0.5〜15.0重量%、好
ましくは3.0〜8.0重量%の範囲で添加するのがよ
い。
【0044】また、顔料としては、無機顔料、有機顔料
を任意に使用することができる。このうち、無機顔料と
しては、例えば、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コン
タクト法,ファ−ネス法,サ−マル法などの公知の方法
によって製造されたカ−ボンブラックを使用することが
できる。また、有機顔料としては、アゾ染料(アゾレ−
キ,不溶性アゾ顔料,縮合アゾ顔料,キレ−トアゾ顔料
などを含む)、多環式顔料(フタロシアニン顔料,ペリ
レン顔料,ペリノン顔料,アントラキノン顔料,キナク
リドン顔料,ジオキサジン顔料,チオインジゴ顔料,イ
ソインドリノン顔料,キノフラロン顔料など)、ニトロ
顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用する
ことができる。
【0045】本発明において、上記のような無機顔料,
有機顔料を使用する場合、インクへの顔料の添加量は、
0.5〜15.0重量%程度が好ましく、より好ましく
は3.0〜8.0重量%である。
【0046】図1は、本発明に係るパターン形成液によ
りパターンが形成された印刷物を得るためのインクジェ
ット記録装置20(以下、単に「プリンタ」ともいう)
の一例を示す概略構成図である。図1に示すように、こ
のプリンタ20は、紙送りモータ22などによって用紙
P(記録紙)を搬送する機構と、キャリッジモータ24
によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向に往復
動させる機構と、キャリッジ30に搭載された印字ヘッ
ド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御
する機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモ
ータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との信
号のやり取りを司る制御回路40とから構成されてい
る。
【0047】用紙P(記録媒体)を搬送する機構は、紙
送りモータ22の回転をプラテン26のみならず、図示
しない用紙搬送ローラに伝達するギヤトレインを備えて
いる(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させ
る機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッ
ジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジ
モータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプ
ーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置
検出センサ39等から構成されている。
【0048】図2は、制御回路40を中心としたプリン
タ20の構図である。図2に示すように、この制御回路
40は、例えば、周知のCPU41,プログラム(特
に、パターンを形成するためのプログラム)などを記憶
したP−ROM43,RAM44,文字のドットマトリ
クスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45な
どを中心とする算術論理演算回路として構成されてお
り、この他、外部のモータ等とのインタフェースを専用
に行なうI/F専用回路50、このI/F専用回路50
に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回路52、
同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を
駆動するモータ駆動回路54を備える。また、I/F専
用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵して
おり、コネクタ56を介してコンピュータに接続され
て、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け取るこ
とができる。
【0049】本実施の形態におけるプリンタ20の特徴
は、用紙Pの画像形成領域以外の位置、例えば画像外周
の余白部分に、記録装置固有情報、例えば、製造元、機
種、製造ロット、製造年月日など透明なパターンにて形
成させるパターン形成手段が設けられている。このパタ
ーン形成手段は、隠し情報を容易に形成できるパターン
形成液Xを収納した後述するタンク70x、前記タンク
70xを保持するキャリッジ30やインク吐出ヘッド2
8並びにこれらの動作を制御する制御系にて構成されて
いる。
【0050】次にキャリッジ30の具体的な構成と、キ
ャリッジ30に搭載されインクカートリッジ70の構
造、更にこのインクカートリッジ70からインクの供給
を受けて行なわれる印字ヘッド28によるインクの吐出
原理について説明する。図3は、キャリッジ30の形状
を示す斜視図である。なお、図示しないが、キャリッジ
30の下部に配列された印字ヘッド28における各色イ
ンクを吐出するノズル部分は、ノズル群を成して適宜配
列された構成となっている。図3に示すように、キャリ
ッジ30は、横方から見て略L字形状をしており、図示
しない黒インク用カートリッジとカラーインク用カート
リッジ70とを搭載可能に構成されており、各カートリ
ッジを装着可能に仕切る仕切板31aを備える。また、
本実施の形態においては、画像形成用のカラーインクと
は異なったパターン形成液を吐出可能に、後述するよう
に構成されている。キャリッジ30の下部の印字ヘッド
28には、計7個のインク吐出用のノズル群が形成され
ており、キャリッジ30の底部には、この各色用のノズ
ル群にインクタンクからのインクを導く導入管71〜7
6とパターンを形成するためのパターン形成液Xを導く
導入管77が立設されている。この各導入管71,7
2,73,74,75,76,77を具備したキャリッ
ジ30に、黒インク用のカートリッジおよびカラーイン
ク用カートリッジ70(図4参照)を上方から装着する
と、各カートリッジに設けられた接続孔に、導入管71
〜77が挿入されてカートリッジ装着ができる。
【0051】本実施の形態のプリンタ20は、極めて高
画質の画像を形成するために、その印字ヘッド28に、
いわゆるC,M,Y,BKの4色のインク以外に、ライ
トシアンインクとライトマゼンタインク用のノズルを備
える構成となっている。これらのライトシアンインクと
ライトマゼンタインクは、通常のシアンインクおよびマ
ゼンタインクの染料濃度を低くしたものである。
【0052】なお、図4に示すように、上記カートリッ
ジ70は、パターンを形成するパターン形成液を収納す
るタンク70xが、他のカラーインクカートリッジのタ
ンク70Y,70M1,70C1,70M2,70C2と一
体的に構成されている。したがって、パターン形成液X
の交換は、カラーインクカートリッジと同時にでき、パ
ターン形成液Xによるパターン形成が常時可能になる。
【0053】本実施の形態におけるプリンタ20は、プ
リンタ20の電源を入れて、印刷をスタートさせると、
パターン形成液Xに関与するパターン形成手段が、記録
装置動作に伴って自動的に作動するように構成されてい
る。また、図6に示すように、プリンタ20は、画像形
成動作を実行する前に、パターン形成手段が正常に機能
するか否かを判定する。この判定は、例えば、カートリ
ッジ内のパターン形成液の有無や、前記パターン形成液
を吐出するヘッドの動作を検出可能に構成された例えば
キャリッジ30に設けられた検出器210によって行な
うことが出来る。この判定の結果、例えば、“パターン
形成液なし”という信号が発せられたときは、画像形成
の禁止(例えば、キャリッジの動作を停止する)を実行
する。合わせて適宜表示を行なう。一方、パターン形成
手段が正常に機能する(パターン90が形成される)と
判断したときには、プリンタ20は正常に作動する。す
なわち、プリンタ20は、紙送りモータ22によりプラ
テン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつ
つ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復
動させ、これと同時に印字ヘッド28の各色ノズル群の
ピエゾ素子を駆動して、各色インクの吐出を行ない、用
紙P上に多色の画像を形成する。また、同時にパターン
90も形成される。すなわち、図5に示すように、画像
81が形成されると共に、余白部分82のところに、製
造元や製造ロットなどの固有情報を示すパターン90を
有する印刷物80が作成される。なお、パターン形成手
段の作動検出は、プリンタ駆動中において、随時行なう
ようになっている。
【0054】本実施の形態に示すインクジェット方式に
より画像形成された印刷物80に形成された透明なパタ
ーン90は、蓄光材料を含有するパターン形成液Xを用
いて形成され、このパターン90は、印刷物80を暗所
に置くだけで、容易に認識される。
【0055】以上実施の形態では、画像形成領域以外の
位置にパターンが形成されたが、本発明の目的を達成で
きるならば、画像形成領域内にパターンが形成されても
良い。よって、本発明に係るパターン形成液によりパタ
ーンを形成させる場合、このパターン形成液は無色透明
であることが好ましいが、特に画像形成領域内にパター
ンを形成させる場合には、このパターン形成液は、画像
の品位を低下させない範囲で有色であっても良い。
【0056】なお、上記実施の形態においては、パター
ン形成手段の動作機能は、プリンタ自身に予め設定され
た構成としたが、プリンタ20は、コンピュータ(図示
せず)などから供給された信号に基づいて、多色の画像
を形成するようになっていてもよく、このような場合、
プリンタドライバー(プリンタ駆動用制御ソフト)によ
り、パターン形成手段の動作を制御するように構成する
ことができる。また、上記実施の形態おいては、パター
ン形成手段が、正常に作動しないときには、画像形成の
禁止をするようにしたが、本発明においては、このよう
な形態に限定するものではなく、例えば、形成画像が不
完全になるように設定してもよい。
【0057】本発明に係るインクジェット用インクによ
って印刷された印刷物は、上記実施の形態で示したイン
クジェット用記録装置20からパターン形成手段を省い
た装置(すなわち、一般に上市されているインクジェッ
ト用記録装置)を用い、インクジェット用インクとし
て、本発明に係るインクジェット用インクを少なくとも
1種用いることにより得られる。これにより、得られた
印刷物を暗所に置くだけで、印刷物からの発光を容易に
確認することができる。
【0058】(実施例)以下、本発明を実施例により詳
細に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限
定されるものではない。
【0059】(実施例1)三本ロールミルで粒径が50
〜100nmにされた、蓄光材料のEVER−410M
(上海世奇実業有限会社製)をスチレン−アクリル酸系
分散剤であるジョンクリルJ−62(ジョンソンポリマ
ー株式会社製)を用いて水に分散させ、この分散液に、
湿潤剤としてグリセリンを10重量%およびトリエチレ
ングリコールを5重量%、pH調整剤としてジヒドロキ
シエチル−t−ブチルアミンを0.3重量%、着色剤と
してカーボンブラック顔料CW1(オリエント化学製)
を7重量%添加し、残量を水とすることで、最終的に蓄
光材料を1.0重量%有するインクジェット用ブラック
インクを得た。
【0060】セイコーエプソン株式会社製のインクカー
トリッジIC1BK02のブラックインクを上記方法に
より作製したブラックインクに代えて、セイコーエプソ
ン株式会社製のインクジェットプリンタPM−770C
により、高精細カラーデジタル標準画像データー(IS
O/JIS−SCID)の画像名称ポートレート(サン
プル番号1、画像の識別番号N1)を印刷した。その結
果、この印刷物を光に当てた後、暗所に置くことによ
り、ブラック部分からの発光(青緑色)を確認すること
ができた。また、インクジェット用インクにより乾燥性
を付与するために、上記方法により作製したインクジェ
ット用ブラックインクに、さらに浸透剤としてオルフィ
ンE1010(日信化学工業株式会社製)を1重量%、
およびジエチレンモノブチルエーテル(日本乳化剤株式
会社製)を5重量%添加したものを用いて、上記と同様
の方法により印刷を行なった。その結果、この場合にお
いても、印刷物を光に当てた後、暗所に置くことによ
り、ブラック部分からの発光(青緑色)を確認すること
ができた。
【0061】(実施例2)三本ロールミルで粒径が50
〜100nmにされた、蓄光材料のEVER−410M
(上海世奇実業有限会社製)をスチレン−アクリル酸系
分散剤であるジョンクリルJ−62(ジョンソンポリマ
ー株式会社製)を用いて水に分散させ、この分散液をセ
イコーエプソン株式会社製純正染料インクに1重量%添
加することでインクジェット用ブラックインクを調整し
た以外は、実施例1と同様に印刷試験を行なった。その
結果、印刷物を光に当てた後、暗所に置くことにより、
ブラック部分からの発光(青緑色)を確認することがで
きた。また、インクジェット用インクに、より乾燥性を
付与するために、上記方法により作製したインクジェッ
ト用ブラックインクに、さらに浸透剤としてオルフィン
E1010(日信化学工業株式会社製)を1重量%、お
よびジエチレンモノブチルエーテル(日本乳化剤株式会
社製)を5重量%添加したものを用いて、上記と同様の
方法により印刷を行なった。その結果、この場合におい
ても、印刷物を光に当てた後、暗所に置くことにより、
ブラック部分からの発光(青緑色)を確認することがで
きた。
【0062】以上、実施例1および2の結果より、着色
剤として、顔料または染料に制限されることなく、印刷
物を暗所に置くだけで、印刷物からの発光を容易に確認
することができた。
【0063】(実施例3)着色剤を使用しなかった以外
は、実施例1のインクジェット用ブラックインクと同様
の組成とすることで、パターン形成液Xを得た。図5に
示すようなA4サイズの印刷物80を図1〜図6に示す
構成を有するインクジェットプリンタにより画像形成
し、透明なパターン90を形成した。このパターン90
“ABCDE、プリンタの製造ロット(仮ロット)、製
造年月日”を、上記パターン形成液Xを用いて形成し
た。その結果、この印刷物を暗所に置くことにより、容
易にパターン90を認識することができた。また、パタ
ーン形成液Xに、より乾燥性を付与するために、上記方
法により作製したインクジェット用ブラックインクに、
さらに浸透剤としてオルフィンE1010(日信化学工
業株式会社製)を1重量%、およびジエチレンモノブチ
ルエーテル(日本乳化剤株式会社製)を5重量%添加し
たものを用いて、上記と同様の方法によりパターン形成
を行なった。その結果、この場合においても、印刷物を
光に当てた後、暗所に置くことにより、容易にパターン
90を認識することができた。
【0064】
【発明の効果】本発明に係るインクジェット用インク、
およびこのインクを用いて印刷された印刷物によれば、
本発明に係るインクジェット用インクが蓄光材料を含む
ことから、このインクを使用して印刷された印刷物を暗
所に置くだけで、印刷物からの発光を確認することがで
きるので、印刷物が偽造品であることを容易に認識でき
るインクジェット用インク、およびこのインクによって
印刷された印刷物を提供することができた。
【0065】また、本発明に係るパターン形成液、およ
びこのパターン形成液を用いてパターンが形成された印
刷物によれば、本発明に係るパターン形成液が蓄光材料
を含むことから、このパターン形成液を用いてパターン
(例えば記録装置などの固有情報)が隠し情報として形
成された印刷物を暗所に置くだけで、パターンからの発
光を確認することができるので、固有情報を容易に認識
できるパターン形成液、およびこのパターン形成液によ
り固有情報が形成された印刷物を提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパターン形成液によりパターンが
形成された印刷物を得るためのインクジェット記録装置
の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置における制
御回路を示すブロック図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置におけるキ
ャリッジを示す図である。
【図4】図1に示すインクジェット記録装置におけるイ
ンクカートリッジを示す外形図である。
【図5】本発明に係るパターン形成液によりパターンが
形成された印刷物の一例を示す平面図である。
【図6】図1に示すインクジェット記録装置の動作を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
20 インクジェット式記録装置(プリンタ) 28 印字ヘッド(記録ヘッド) 40 制御手段 70 インクカートリッジ 80 印刷物 81 画像 82 余白 90 パターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して記録媒体に画像を形成
    するインクジェット記録に用いるインクにおいて、前記
    インクが、蓄光材料を含むことを特徴とするインクジェ
    ット用インク。
  2. 【請求項2】 前記蓄光材料の主成分が、M−Al−
    O、M−Al−O−BまたはM−A−Si−O(Mは希
    土類元素、Aはアルカリ土類金属元素を表す。)で示さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット用インク。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のインク
    ジェット用インクを用いて印刷されたことを特徴とする
    印刷物。
  4. 【請求項4】 吐出により記録媒体に固有情報を形成す
    ることのできるパターン形成液において、前記パターン
    形成液が、蓄光材料を含むことを特徴とするパターン形
    成液。
  5. 【請求項5】 前記蓄光材料の主成分が、M−Al−
    O、M−Al−O−BまたはM−A−Si−O(Mは希
    土類元素、Aはアルカリ土類金属元素を表す。)で示さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項4に記載のパ
    ターン形成液。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載のパター
    ン形成液を用いてパターンが形成されたことを特徴とす
    る印刷物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014028484A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Toshiba Tec Corp 無電力表示物の形成方法
CN104946013A (zh) * 2015-07-16 2015-09-30 苏州市永津彩印包装有限公司 一种发光油墨

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