JP2001060874A - 画像圧縮および伸張装置とその方法 - Google Patents

画像圧縮および伸張装置とその方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像データを縮小、拡大する画像圧縮伸
張装置において、原画像データにより近い画像データを
縮小画像データから復元する。 【解決手段】画像圧縮装置10内に、縮小画像生成回路
11、モード設定回路12、フルーエンシー変換回路1
3、誤差計算回路14、最適モード選択回路15を設け
る。縮小画像生成回路11において、原画像データを画
素数の少ない縮小画像データに変換する。モード設定回
路12において、複数の変換モードを有するフルーエン
シー変換に対して1つの変換モードを設定し、フルーエ
ンシー変換回路13において、設定されたモードによる
フルーエンシー変換を、縮小画像データに対して施し、
拡大画像データを生成する。誤差計算回路14におい
て、拡大画像データと原画像データとの誤差を変換モー
ドそれぞれについて算出し、誤差が最小となるモードを
最適モードとして定める。そして、縮小画像データと最
適モードを記録媒体Mに記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルな原画像
の画素数を低減させることによって原画像を圧縮させ、
また、画素数が低減された画像から原画像を復元させる
ための画像圧縮および伸張装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像圧縮処理方法として、複数の
画素ブロックで構成されるデジタルな原画像に対し、画
素ブロック毎に平均値となる平均画素値を算出し、その
平均画素値から成る画像を縮小画像データとして記録媒
体に記録するものが知られている。このような圧縮処理
により画素数が縮小された画像を伸張する場合、線形補
間などの補間処理を施すことにより、原画像に対応する
画像が生成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧縮処理過
程において原画像の情報が一部欠落するため、補間処理
を施しても、圧縮処理される前の各画素の値と補間処理
によって生成される各画素の値は必ずしも一致しない。
すなわち、圧縮、伸張過程において、画質劣化が生じ、
縮小された画像データから原画像そのものを復元するこ
とができない。
【0004】本発明は、画像を圧縮、伸張処理するため
の画像圧縮および伸張装置において、画質の劣化を抑え
ながら原画像を復元することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の画像圧縮装置
は、複数の画素から成る第1のブロックにより構成され
るデジタルの原画像データを、原画像データの画素数よ
りも少ない画素から成る縮小画像データに変換する縮小
画像生成手段と、縮小画像データに対し、複数の変換モ
ードをもつフルーエンシー(Fluency )変換を適用させ
ることにより、第1のブロックに対応する第2のブロッ
クで構成される拡大画像データを、変換モードにしたが
って生成するフルーエンシー変換手段と、複数の変換モ
ードの中から1つの変換モードを設定する変換モード設
定手段と、原画像データと拡大画像データとの差を示す
誤差を、複数の変換モードについてそれぞれ計算する誤
差計算手段と、複数の変換モードの中で、誤差が最も少
ない変換モードを最適モードに定める変換モード最適化
手段とを備えたことを特徴とする。これにより、原画像
データは圧縮され、さらに、伸張処理時に施される複数
の変換モードをもつフルーエンシー変換において、原画
像データに近い拡大画像データを得ることができるフル
ーエンシー変換の最適モードが求められる。
【0006】画像圧縮装置は、最適モードと縮小画像デ
ータを記録媒体に記録する記録手段をさらに有すること
が望ましい。
【0007】第1および第2のブロックは、8×8=6
4個の画素から成ることが望ましい。このとき、縮小画
像データ生成手段は、第1のブロックにおける画素の平
均値をブロック毎に算出し、算出された平均値を縮小画
像の画素値として定めることによって、縮小画像データ
を生成することが望ましい。これにより、各ブロックに
おける平均値から成る縮小画像データが生成される。
【0008】フルーエンシー変換手段は、縮小画像デー
タの各画素値に対して次式に示すフルーエンシー変換を
施すことにより、縮小画像データを拡大画像データに変
換することが望ましい。
【数式2】 ただし、F(u)を縮小画像データの画素値と定め、f
(t)をその出力値と定める。φ(t,u)は、フルー
エンシー関数空間 mSの関数であり、関数空間のm(=
1、2、3・・・)は、微分可能性を示すパラメータで
ある。なお、p、qは任意の整数である。これにより、
縮小画像データの画素値は、連続的な関数の値に変換さ
れる。
【0009】フルーエンシー変換手段は、縮小画像デー
タの各画素値に対してフルーエンシー変換による出力値
を生成した後、第2ブロックにおける各画素の位置に対
応するフルーエンシー変換の出力値の総和を第2のブロ
ックの画素値と定めることが望ましい。これにより、生
成される拡大画像データにおいて、各画素間における画
素値の変化は、滑らかになる。さらに、フルーエンシー
変換手段は、フルーエンシー変換により、縮小画像デー
タの画素値から水平方向に沿った複数の画素値をまず生
成し、その後、水平方向に沿った複数の画素値に基づい
て、フルーエンシー変換により垂直方向に沿った複数の
画素値を生成することによって、第2のブロックを生成
することが望ましい。
【0010】変換モードは、パラメータmの値であるこ
とが望ましい。このパラメータmの値を変えることで、
フルーエンシー変換の出力値を変えることが可能とな
る。
【0011】誤差計算手段は、拡大画像データの第1の
ブロックにおける各画素値とそれに対応する前記原画像
データの第2のブロックにおける各画素値との差の2乗
の総和を、誤差として算出することが望ましい。この場
合、変換モード最適化手段は、複数のパラメータの中
で、誤差総和が最も少ない時のパラメータを最適パラメ
ータとして定めることが望ましい。
【0012】さらに、変換モード最適化手段は、拡大画
像データを構成する第2のブロック1つずつに対して最
適パラメータを順次定めていくことが望ましい。これに
より、各ブロックの画像データに応じて変わる最適パラ
メータをそれぞれ求めることができる。
【0013】本発明の画像伸張装置は、画像圧縮装置に
より記録媒体に記録された最適モードと縮小画像データ
とを読み出すデータ読み出し手段と、複数の変換モード
をもつフルーエンシー変換に対し、変換モードを最適モ
ードに設定する最適モード設定手段と、縮小画像データ
に対し、最適モードによるフルーエンシー変換を適用さ
せることにより、原画像データに対応する拡大画像デー
タを生成する拡大画像生成手段とを備えたことを特徴と
する。このような最適モードによるフルーエンシー変換
を施すことにより、原画像データに近い拡大画像データ
を得ることができる。
【0014】本発明の画像圧縮処理方法は、複数の画素
から成る第1のブロックにより構成されるデジタルの原
画像データを、原画像データの画素数よりも少ない画素
から成る縮小画像データに変換する第1のステップと、
縮小画像データに対し、複数の変換モードをもつフルー
エンシー変換を適用させることにより、第1のブロック
に対応する第2のブロックで構成される拡大画像データ
を、変換モードにしたがって生成する第2のステップ
と、複数の変換モードの中から1つの変換モードを設定
する第3のステップと、原画像データと拡大画像データ
との差を示す誤差を、複数の変換モードについてそれぞ
れ計算する第4のステップと、複数の変換モードの中
で、誤差が最も少ない変換モードを最適モードに定める
第5のステップとを備えたことを特徴とする。また、本
発明の画像伸張処理方法は、画像圧縮処理方法において
定められた最適モードを変換モードとする第6のステッ
プと、縮小画像データに対し、最適モードに定められた
変換モードでフルーエンシー変換を適用させることによ
り、原画像データに対応する拡大画像データを生成する
第7のステップとを備えたことを特徴とする。これによ
り、原画像データは圧縮されて縮小画像データに変換さ
れ、また、最適モードに従うフルーエンシー変換を縮小
画像データに施すことにより、原画像データに近い拡大
画像データを得ることができる。
【0015】本発明の画像圧縮装置は、複数の画素から
成る第1のブロックにより構成されるデジタルな原画像
データを、原画像データの画素数よりも少ない画素から
成る縮小画像データに変換する縮小画像生成手段と、縮
小画像データに対し、複数の変換モードをもつフルーエ
ンシー変換を適用させることにより、第1のブロックに
対応する第2のブロックで構成される拡大画像データ
を、変換モードにしたがって生成するフルーエンシー変
換手段と、拡大画像データにおけるコントラストを原画
像データのコントラストに近づけるための補正係数とな
るコントラスト係数を計算するコントラスト係数計算手
段と、拡大画像データに対し、コントラスト係数を施す
コントラスト変換を適用させることにより、修正拡大画
像データを生成するコントラスト変換手段と、複数の変
換モードの中から1つの変換モードを設定する変換モー
ド設定手段と、原画像データと修正拡大画像データとの
差を示す誤差を、複数の変換モードについてそれぞれ計
算する誤差計算手段と、複数の変換モードの中で、誤差
が最も少ない変換モードを最適モードに定め、また、最
適モードにおけるコントラスト係数を最適コントラスト
係数として定めるコントラストおよびモード最適化手段
とを備えたことを特徴とする。これにより、原画像デー
タは圧縮され、さらに、伸張処理時に施される複数の変
換モードをもつフルーエンシー変換およびコントラスト
変換において、原画像データに最も近い修正拡大画像デ
ータを得ることができるフルーエンシー変換の最適モー
ドおよびそのときのコントラスト係数が求められる。
【0016】コントラスト変換手段は、拡大画像データ
における各画素値に対し、拡大画像データの平均値より
も大きい場合には、より大きい値となるように修正し、
拡大画像データの平均値よりも小さい場合には、より小
さい値となるように修正することが望ましい。この場
合、コントラスト係数計算手段は、原画像データと修正
拡大画像データとの誤差の2乗和が最小となるコントラ
スト係数を算出することが望ましい。これにより、伸張
処理時において原画像データに最も近い縮小拡大画像デ
ータを得ることができる最適なコントラスト係数が求め
られる。
【0017】画像圧縮装置は、最適モードと最適コント
ラスト係数を記録媒体に記録する記録手段をさらに有す
ることが望ましい。
【0018】本発明の画像伸張装置は、画像圧縮装置に
より記録媒体に記録された最適モードと縮小画像データ
と最適コントラスト係数とを読み出すデータ読み出し手
段と、複数の変換モードをもつフルーエンシー変換に対
し、変換モードを最適モードに設定する最適モード設定
手段と、縮小画像データに対し、最適モードによるフル
ーエンシー変換を適用させることにより、原画像データ
に対応する拡大画像データを生成する拡大画像生成手段
と、拡大画像データに対し、最適コントラスト係数によ
るコントラスト変換を適用させることにより、修正拡大
画像データを生成するコントラスト変換手段とを備えた
ことを特徴とする。これにより、原画像データに近い修
正拡大画像データを得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下では、図面を参照して本発明
の実施形態である画像圧縮および伸張装置について説明
する。
【0020】図1は、第1の実施形態である画像圧縮装
置の電気的回路を示したブロック図である。図1を参照
して画像圧縮装置を概略的に説明する。なお、本実施形
態において、画像圧縮装置は、デジタルカメラ内に設け
られている。
【0021】被写体Sにおいて反射した光は、レンズL
を介して、撮像素子16の受光面上に結像される。撮像
素子16の受光面には、レッド(R)、グリーン
(G)、ブルー(B)のカラーフィルタがそれぞれ設け
られており、光電変換によって、各色に応じた画像信号
が発生する。R、G、Bに応じた画像信号は、A/D変
換器17においてデジタル信号に変換され、画像処理回
路(図示せず)において輝度データYおよび色差データ
Cb、Crに変換される。格納メモリ18には、輝度、
色差データ毎にメモリ領域が設けられており、輝度デー
タYおよび色差データCb、Crは、格納メモリ18の
各領域に一時的に格納される。なお、輝度データYおよ
び色差データCb、Crの原画像データは、複数の画素
ブロック(第1のブロック)により構成されている。
【0022】格納メモリ18に格納された輝度データY
および色差データCb、Crは、読み出され、画像圧縮
装置10に入力される。画像圧縮装置10は、縮小画像
生成回路11、モード設定回路12、フルーエンシー変
換回路13、誤差計算回路14、最適モード選択回路1
5、記憶媒体Mから構成されている。なお、画像圧縮装
置10内では、輝度データYおよび色差データCb、C
rは、別々に圧縮処理される。
【0023】縮小画像生成回路11では、輝度データY
および色差データCb、Crに対し、後述する縮小処理
が各画素ブロック毎に施される。これにより、原画像デ
ータの画素数より少ない画素数で構成される縮小画像デ
ータが生成される。ここでは、画素数は原画像の64分
の1である。縮小画像データは、ICメモリなどの記録
媒体Mの画像データ記録領域M1に記録される。
【0024】さらに、縮小画像データに関しては、モー
ド設定回路12、フルーエンシー変換回路13、誤差計
算回路14、最適モード選択回路15において、フルー
エンシー変換の最適モードが選択される。この最適モー
ド選択は、画像を伸張するときに使用されるフルーエン
シー変換に関する設定である。すなわち、後述する画像
伸張装置において、フルーエンシー変換により縮小画像
データが拡大(伸張)されるが、最も画質劣化が少ない
変換モードをこの画像圧縮装置10において設定する。
【0025】モード設定回路12では、複数ある変換モ
ードの中から1つの変換モードが設定される。そして、
フルーエンシー変換回路13では、設定された変換モー
ドにしたがって、縮小画像データがフルーエンシー変換
される。これにより、原画像データに対応する拡大画像
データが得られる。この拡大画像データは、原画像デー
タと同じ画素数で構成される。誤差計算回路14では、
生成された拡大画像データと原画像データとの差を示す
誤差が求められる。すなわち、拡大画像データがどれほ
ど原画像データと一致しているか計算される。
【0026】モード設定回路12において新たな変換モ
ードが設定されると、フルーエンシー変換回路13おい
て、設定された変換モードに応じたフルーエンシー変換
が縮小画像データに対して施され、それに応じて、誤差
計算回路14において、誤差が計算される。ここでは、
設定可能な変換モードの数だけ、縮小画像データに対し
てフルーエンシー変換が順次施される。そして、最適モ
ード選択回路15では、複数の変換モードの中で、誤差
が最小となる変換モードが最適モードとして定められ
る。最適モードは、記録媒体Mのモード記録領域M2に
記録される。
【0027】図2は、第1の実施形態である画像伸張装
置の電気的回路を示したブロック図である。
【0028】画像伸張装置20は、記憶媒体M、最適モ
ード設定回路21、拡大画像生成回路22から構成され
ており、記録媒体Mには、図1の画像圧縮装置10によ
り生成された縮小画像データおよび最適モードが記録さ
れている。
【0029】最適モード設定回路21では、最適モード
が読み出され、変換モードとして定められる。そして、
拡大画像生成回路22では、その最適モードに従ったフ
ルーエンシー変換が読み出される縮小画像データに対し
て施される。縮小画像データがフルーエンシー変換され
ると、原画像データに応じた拡大画像データが生成さ
れ、格納メモリ18に格納される。格納された輝度デー
タYおよび色差データCb、Crの原画像データは、外
部の表示装置(図示せず)などに送り出され、これによ
り原画像が画面上で再生表示される。
【0030】図3は、図1の画像圧縮装置10において
縮小処理される原画像データを示す図である。図3を参
照して、1つのブロックに対する縮小画像生成回路11
の作用を説明する。
【0031】原画像データは、1024×512の画素
値Pyxから成り、8×8=64個の画素から成るブロッ
クB毎にそれぞれ分割されている。図3には、左上隅の
ブロックを原点として水平方向にsブロック目、垂直方
向にtブロック目に位置するブロックB0を示してい
る。なお、原画像データにおいて、左上隅を原点とし、
水平右方向をx座標、垂直下方向をy座標とする。
【0032】縮小画像生成回路11(図1参照)では、
各ブロックを構成する8×8の画素値Pyxの平均値がブ
ロック毎に求められ、これにより縮小画像データRが生
成される。例えば、水平方向にsブロック目、垂直方向
にtブロック目に位置するブロックB0は、次式におい
て縮小画像データの画素値Rtsに変換される。このと
き、縮小画像データの画素値Rtsは、水平方向にs画素
目、垂直方向にt画素目に位置する。
【0033】
【数式3】
【0034】このような平均値算出を各ブロック毎に施
すことによって、画素数が原画像データよりも少ない縮
小画像データRが生成される。すなわち、原画像データ
が圧縮される。なお、縮小画像データRの画素数は、原
画像データの1/64の画素数になる。
【0035】図4は、図2の画像伸張装置20における
拡大画像生成回路22(および図1の画像圧縮装置10
におけるフルーエンシー変換回路13)において施され
る、縮小画像データRに対する拡大処理を示した図であ
る。
【0036】縮小画像データRの各画素値は、フルーエ
ンシー変換により8×8=64個の画素からなるブロッ
クB’(第2のブロック)に変換される。例えば、画素
値R tsに対してフルーエンシー変換を適用させると、水
平方向に8つの画素値が構成されるブロックIをまず生
成し、次に、垂直方向に8つの画素値を生成する。これ
により、8×8=64個の画素からなるブロックB0’
が形成される。このブロックB0’は、原画像データに
おけるブロックB0に対応する。そして、縮小画像デー
タRのすべての画素値についてフルーエンシー変換が施
されることにより、原画像データと同じ画素数で構成さ
れる拡大画像データJyxが得られる。
【0037】このように、縮小画像データRは、フルー
エンシー変換により拡大画像データJyxに変換される。
すなわち、縮小画像データRが伸張処理される。
【0038】図5〜図8を参照して、フルーエンシー変
換について説明する。フルーエンシー変換は、フルーエ
ンシー(Fluency)関数に基づいた変換であるので、フル
ーエンシー関数空間およびフルーエンシー関数を最初に
説明し、その後、直交変換であるフルーエンシー変換に
ついて述べる。
【0039】フルーエンシー関数は、様々な信号を適切
に表現できる関数として従来知られており、例えば、
「数理科学No.363, pp8-12(1993)」(以下、文献1とい
う)に開示されている。
【0040】まず、フルーエンシー関数の関数空間につ
いて定義する。下に示すように、(3)式で示される矩
形関数により生成される階段状関数からなる関数を
(4)式で示すとき、関数空間 mSは、(5)式で定義
される。ただし、(4)式のbnは、係数である。
【0041】
【数式4】
【0042】関数空間 mSのmは、(m−2)回連続微
分可能な高々(m−1)次の区分的多項式から関数が成
り立っていることを意味する。また、(5)式では、畳
み込み積分が施されていることを示している。
【0043】この一連の関数空間 mSが、連続微分可能
性mをパラメータとして、階段状関数空間(m=1)か
らフーリエ帯域制限関数空間(m→∞)までを結びつけ
る関数空間となっている。関数空間 mSを特徴づける、
インパルス応答に相当する関数系は、標本化基底とその
双直交基底の組として双直交標本化定理により導出され
ており、この定理において、任意の関数f∈ mSは、標
本値fn : =f(n)に対して、次の(6)、(7)式
を満たす。
【0044】
【数式5】
【0045】(6)式は、標本値から導出されたフルー
エンシー変換関数を示し、標本値列を展開係数とする関
数の展開形式を表している。また、(7)式は、フルー
エンシー変換関数から導出されたフルーエンシー逆変換
関数を示しており、関数からその標本値列を得る作用素
を積分変換の形式で表している。なお、p、qは、任意
の整数であり、(7)式においてφの上部に示されたバ
ー(横線)は、φの共役複素数をとることを示してい
る。
【0046】また、関数空間 mSにおいて、mを無限大
とする極限でフーリエ変換に一致するという意味での周
波数概念の一般化を与え、 mSの高調波構造を特徴付け
る直交変換は、フルーエンシー直交変換定理により導入
されており、この定理において、任意の関数f∈ m
は、(8)、(9)式を満たす。ただし、φ(t,u)
は、 mSの関数であり、Dirac のδ関数を用いて表さ
れ、また、(9)式のφ上部に示されるバーは、φが共
役複素数をとることを示す。なお、uは、任意の変数で
ある。
【0047】
【数式6】
【0048】本実施形態では、(8)式はフルーエンシ
ー直交変換、(9)式はフルーエンシー逆直交変換とし
て表す。このような双直交標本化定理や直交変換などを
含めた枠組みを、フルーエンシー解析と呼ぶ。
【0049】(8)式のフルーエンシー直交変換は、離
散的なサンプル(標本値)を連続的な関数値に変換させ
ることが可能である。そこで、本実施形態では、直交変
換であるフルーエンシー変換(8)式を利用して、縮小
された画像に拡大処理を施す。すなわち、縮小画像デー
タの各画素値に対して(8)式のフルーエンシー変換を
適用し、出力される連続的な関数値に基づいて拡大画像
データを生成する。
【0050】そこで、まず具体的にパラメータmの値を
設定した時のフルーエンシー関数を示す。
【0051】関数空間 mSにおいて、パラメータmを順
次1、2・・・としたときのフルーエンシー関数を求め
ていく。フルーエンシー関数の最も簡単な関数系は、
(3)式で示した矩形関数χ(t)を(4)式のf
(t)∈ 1Sとし、このf(t)を(5)式における関
数g∈ 1Sとした関数である。すなわち、入力値として
矩形関数の代わりにδ関数を用いることで出力f(t)
1Sを矩形関数とし、(5)式において関数空間 m-1
Sから関数空間 mSへの変換のために施される畳み込み
の関数にf(t)を適用させる。
【0052】入力値(標本値)χn を、t=τの時に
1、それ以外のときに0であるδ関数とする(図5参
照)。m=1の場合、その出力であるフルーエンシー関
数f(t)は、次式で表される。
【0053】
【数式7】
【0054】m=1でのフルーエンシー関数は、図5に
示すように、矩形関数となる。そして、パラメータm=
2である時のフルーエンシー関数g(t)は、次式で示
すように、この矩形関数とf(t)との畳み込み積分に
より求められる。求められるフルーエンシー関数g
(t)は、図6に示すように、三角形状関数となる。
【0055】
【数式8】
【0056】パラメータm=3、4・・・のときも同様
に畳み込み積分が施される。すなわち、パラメータ(m
−1)におけるフルーエンシー関数と(10)式のf
(t)との畳み込み積分が施されると、 m-1Sの関数空
間が mSの関数空間に変換され、これにより、パラメー
タmにおけるフルーエンシー関数が生成される。
【0057】例えば、パラメータm=3の時、(11)
式で求められたg(t)とf(t)とのたたみ積分が施
されることにより、図6に示すような曲線状のフルーエ
ンシー関数h(t)が求められる。フルーエンシー関数
h(t)は、次式で表される。
【0058】
【数式9】
【0059】このように、パラメータmの値を変えてい
くことにより、フルーエンシー関数は様々な関数に変化
する。図5、6で示された、m=1、2、3におけるフ
ルーエンシー関数は、(6)式におけるφ(t)の例と
なる基本的関数であり、文献1にも開示されている。そ
して、本実施形態では、これら具体的に示されたフルー
エンシー関数に基づくフルーエンシー変換を、縮小画像
データRに対して施す。
【0060】なお、関数空間 m-1Sから mSへの変換
(m≧3)において、図5に示したf(t)をそのまま
畳み込みに使用すると、t=τで関数値が入力値の1と
ならない。そこで、本実施形態では、関数空間 m-1Sか
ら関数空間 mSへの変換時(m≧3)において畳み込み
に使用されるf(t)を、図5ではなく図7に示すよう
な形状の関数を使用する。例えば、m=3のとき、f
(t)は、次式で表される。
【0061】
【数式10】
【0062】関数f(t)は、面積が1になるように正
規化されており、これにより、フルーエンシー関数は、
正規系をなす。したがって、t=τの値は、常に1とな
る。
【0063】図8は、縮小画像データRの画素値および
それに対応する拡大画像データJyxの画素値をそれぞれ
グラフで示した図である。ここでは、フルーエンシー変
換による画素値生成について説明するため、水平方向に
対するフルーエンシー変換を取り上げる。
【0064】一例として、縮小画像データRにおいて互
いに値が異なった隣接する3つの画素値Rts-1、Rts
ts+1に対し、水平方向へのフルーエンシー変換を適用
する。すなわち、3つの画素値に対して、(8)式に示
すフルーエンシー直交変換を適用させる。ただし、入力
値F(u)は、縮小画像データRの画素値である。
【0065】出力となるf(t)は、図5、図6で示し
たフルーエンシー関数に対応する。すなわち、(8)式
のフルーエンシー直交変換により、サンプルである画素
値が連続的に値をとる関数値に変換される。
【0066】例えば、パラメータm=1の場合、画素値
tsに対するフルーエンシー変換の出力関数fs は矩形
関数となり、生成されるブロックIの8つの水平方向の
画素値は、それぞれ同じ値となる。本実施形態では、こ
の矩形関数の出力範囲Lを、ブロックIの8画素と対応
させており、パラメータm=1である場合、画素値R
ts-1、Rts+1に対するフルーエンシー変換の出力
s-1 、fs+1 は、画素ブロックIにおける画素値の算
出に影響しない。なお、水平方向へのフルーエンシー変
換によって生成された各画素値を、それぞれ縦棒線Qで
示す。
【0067】パラメータm=2の場合、3つの画素値R
ts-1、Rts、Rts+1がそれぞれ(8)式によりフルーエ
ンシー変換されると、出力f(t)は、それぞれ図8で
示すような三角形状の関数fs-1 、fs 、fs+1 とな
る。この場合、各出力の出力範囲において、お互いに重
なり合う部分が存在し(LとL’)、生成されるブロッ
クIの画素値は、各出力fs-1 、fs 、fs+1 の出力値
を加算した値となる。つまり、ブロックB0’における
各画素の位置に応じたそれぞれの出力値の総和を、その
位置における画素値として算出する。
【0068】さらにパラメータmの値が大きくなると、
フルーエンシー変換による出力f(t)の出力範囲はよ
り広くなり、ブロックIの各画素値は、画素値Rts-1
ts +1だけでなく、それ以外の周辺画素値に対するフル
ーエンシー変換の出力値に基づいて算出される。
【0069】このように縮小画像データRの画素値に対
して(8)式のフルーエンシー変換を水平方向へ施す
と、水平方向に沿って画素値が生成される。したがっ
て、縮小画像データRの各画素値を水平方向、垂直方向
へ順次フルーエンシー変換することによって、離散的に
配置されたサンプル(縮小画像データの画素値)からサ
ンプル間の画素値が生成(補間)され、拡大画像データ
yxの生成が可能となる。また、パラメータmを変える
ことによって、、生成される拡大画像データJyxの各画
素値が変化する。ここのパラメータmが、フルーエンシ
ー変換の変換モードとなる。
【0070】図9〜図12を用いて、本実施形態におい
て実行される、フルーエンシー変換による拡大画像デー
タJyx(特にブロックB0’)の生成について説明す
る。
【0071】図9は、縮小画像データRに対する水平方
向のフルーエンシー変換を示した図である。なお、パラ
メータmを1〜3の範囲で設定することを考慮し、生成
されるブロックIの水平方向の各画素値を算出するのに
必要となる縮小画像データRの画素値を、それぞれb、
c、d、eで表す。また、ブロックIにおける画素値の
位置を、水平方向に沿って左から0、1、2・・・7と
順番で表す。
【0072】まず、縮小画像データRの各画素値に対
し、所定のパラメータm(1〜3)によるフルーエンシ
ー変換が水平方向に施される。このとき、画素値R
tsは、生成されるブロックI内の水平方向に沿った中心
(3番目と4番目の画素の間)位置に配置された状態で
フルーエンシー変換される。同じように、画素値b、
c、d、eに対しても、各ブロックの水平方向に沿った
中心位置において、フルーエンシー変換が施される。
【0073】図10は、ブロックIにおける水平方向の
各画素値を算出する式を示した表である。この表では、
パラメータmが1〜3の時の算術式をそれぞれ示してお
り、これらの式は、(8)式に基づいて得られる。な
お、ブロックIの各画素値を、水平方向の画素値の順0
〜7(図9参照)に対応させるように、それぞれI0、
I1、I2、・・・I7と表す。
【0074】パラメータm=1の場合、すべての画素値
I0、I1・・・I7が、縮小画像データRの画素値R
tsの値となる。一方、パラメータm=2の場合、画素値
c、Rts、dに対するフルーエンシー変換により得られ
るそれぞれの出力値に基づいて、ブロックIの水平方向
の8つの画素値I0〜I7が求められる。パラメータm
=3の場合、画素値b、c、Rts、d、eに対するフル
ーエンシー変換により得られるそれぞれの出力値に基づ
いて、8つの画素値I0〜I7が求められる。
【0075】水平方向のフルーエンシー変換が施される
と、次に、生成された水平方向の8つの画素値に対し、
垂直方向のフルーエンシー変換が施される。
【0076】図11は、水平方向にフルーエンシー変換
された画素値Rtsに対する垂直方向へのフルーエンシー
変換を示した図である。生成されるブロックB0’にお
ける垂直方向の各画素値の位置に対しても、それぞれ垂
直方向に沿って0〜7の順序を設ける。また、パラメー
タmが1〜3であるフルーエンシー変換を考慮して、ブ
ロックB0’の各画素値を求めるために必要となる周辺
画素値を、b、c、d、eに加え、垂直方向に沿ってそ
れぞれf、g、h、kとする。
【0077】縮小画像データRの各画素値に対して水平
方向にフルーエンシー変換が施されているため、画素値
f、g、h、kも、水平方向に8つの画素値に変換され
ている。例えば、縮小画像データRの画素値gに基づい
て、水平方向にg0、g1、g2・・・g7の画素値が
生成されている。
【0078】画素値I0〜I7は、生成されるブロック
B0’の垂直方向に沿った中心(3番目と4番目の画素
値の間)において、垂直方向に沿ってフルーエンシー変
換される。他の画素値f0〜f7、g0〜g7、h0〜
h7、k0〜k7に関しても、同様の処理が施される。
生成されるブロックB0’の画素値を、I’yx(0≦x
≦7、0≦y≦7)として表すと、I’yxと拡大画像デ
ータJyxの値は、次の関係式を満たす。
【0079】
【数式11】
【0080】ブロックB0’における画素値I’yxは、
図10で示された算術式により求められる。ただし、画
素値b、c、Rts、d、eの代わりに、それぞれf0〜
f7、g0〜g7、I0〜I7、h0〜h7、k0〜k
7が用いられる。
【0081】図12では、パラメータm=1〜3の設定
において、水平方向に沿って7番目に位置する8つの画
素値I’y7(y=0〜7)を求める算術式を示した表で
ある。例えば、パラメータm=2の場合、8つの画素値
I’y7(y=0〜7)は、3つの画素値g7、I7、h
7に基づいてそれぞれ求められる。
【0082】このような水平方向、垂直方向のフルーエ
ンシー変換により、8×8=64個の画素から成るブロ
ックB0’が生成される。そして、フルーエンシー変換
が縮小画像データRのすべての画素値に対して施される
ことによって、拡大画像データが生成される。
【0083】ところで、パラメータmを一定に定めた場
合、水平、垂直方向のフルーエンシー変換をすべての画
素値に対して同時に施すことにより、拡大画像データJ
yxが生成される。しかしながら、本実施形態では、生成
される拡大画像データJyxをより原画像データPyxに近
づけるため、拡大画像データJyxの各ブロックB’(縮
小画像データRの各画素値)毎にフルーエンシー変換の
パラメータmの値を設定する。
【0084】図13は、変換モードの中で誤差関数が最
小となるモードを求めるモード最適化動作を示したフロ
ーチャートである。なお、本実施形態では、変換モード
を示すフルーエンシー変換のパラメータmの設定範囲を
1〜3とする。また、ここでは、図3で示した画素値R
ts(拡大画像データJyxのブロックB0’)に関して最
適なパラメータmを求める。
【0085】ステップ101では、パラメータmが1に
設定される。そして、ステップ102では、m=1にお
ける誤差E(1)が誤差関数E(s,t) を使用して求めら
れる。この誤差関数E(s,t) は、各画素値における誤差
の2乗の総和を算出し、次式で表される。ただし、Jm
yxは、パラメータmでの拡大画像データJyxの画素値を
示す。
【0086】
【数式12】
【0087】ステップ102では、パラメータm(1〜
3)の中で誤差が最小となるパラメータが1に設定され
るとともに、さらに、このときの誤差E(1)も最小誤
差E min と設定される。以下では、誤差Eが最小となる
時のパラメータmを最適パラメータmdとして表す。
【0088】ステップ103では、パラメータmに1が
加算され、新たに設定されたパラメータmでの誤差E
(m)が(15)式に基づいて求められる。
【0089】ステップ104では、ステップ103で求
められた誤差E(m)が最小誤差E min よりも小さいか
否かが判定される。誤差E(m)が最小誤差Emin より
も小さいと判断されると、ステップ105に移り、誤差
E(m)が最小誤差Emin として新たに設定され、ま
た、最適モードmdがmに設定される。ステップ104
において、誤差E(m)が最小誤差Emin 以上である判
断された場合、ステップ105はスキップされ、ステッ
プ106に移る。
【0090】ステップ106では、パラメータmが3で
あるか否かが判定される。パラメータmが3であると判
断されると、このモード最適化動作は終了する。パラメ
ータmが3ではないと判断されると、ステップ103に
戻る。
【0091】このようなステップ103〜106の実行
が繰り返されることにより、パラメータm=1〜3の中
で誤差E(m)が最小となる最適パラメータmdが求め
られる。
【0092】このように第1の実施形態によれば、画像
圧縮装置10において原画像データPyxから画素数の少
ない縮小画像データが生成される。そして、生成された
縮小画像データに対し、フルーエンシー変換処理が画像
伸張装置20において施され、これにより、原画像デー
タPyxに対応する拡大画像データJyxが求められる。こ
のように、線形補間の代わりにフルーエンシー変換を適
用することにより、原画像データPyxに近い拡大画像デ
ータJyxが得られる。
【0093】画像圧縮装置10において、フルーエンシ
ー変換のパラメータmの値を設定し、フルーエンシー変
換処理により生成される拡大画像データJyxと原画像デ
ータPyxとの誤差E(m)を各パラメータmについてそ
れぞれ算出する。そして、最も誤差E(m)が少ないパ
ラメータmが最適パラメータmdとして定められ、縮小
画像データRとともに記録媒体Mに記録される。画像伸
張装置20において拡大画像データJyxを生成する場
合、最適パラメータmによるフルーエンシー変換が縮小
画像データRに対して施され、これにより、原画像デー
タPyxに最も近い拡大画像データJyxが生成される。す
なわち、本実施形態では、画像圧縮装置10において、
本来伸張処理で実行されるフルーエンシー変換を画像圧
縮装置10内で施し、誤差が少なくなる最適パラメータ
mdをあらかじめ求める。そして、画像伸張装置20に
おいて、最適パラメータmdによるフルーエンシー変換
を施すことで、従来の補間処理に比べて、原画像データ
yxにより近い拡大画像データJyxが生成される。
【0094】さらに、拡大画像データJyxに対し、各ブ
ロックB’毎に最適パラメータmdが設定されているた
め、画像伸張装置20において、さらに原画像データP
yxに近い拡大画像データJyxが生成される。
【0095】なお、パラメータmの設定範囲は1〜3に
限定されず、任意の範囲(例えば1〜5)を設定しても
よい。また、縮小画像データRの生成においても、ブロ
ック毎に平均値を算出する方法に限定されず、例えば濃
度値を求めてもよい。
【0096】本実施形態では、画像圧縮装置10および
画像伸張装置20をデジタルカメラに適用させている
が、代わりに、コンピュータにおいて画像を記録、復元
処理するために用いてもよい。また、画像圧縮装置10
と画像伸張装置20を一体化させた画像圧縮伸張装置を
構成することも可能である。
【0097】次に、図14〜図18を用いて、第2の実
施形態である画像圧縮および伸張装置について説明す
る。
【0098】図14は、第2の実施形態である画像圧縮
装置の電気的回路を示したブロック図であり、また、図
15は、画像伸張装置の電気的回路を示したブロック図
である。第2の実施形態では、第1の実施形態における
フルーエンシー変換とともに、コントラスト変換処理が
施される。このコントラスト変換処理では、原画像デー
タにより近い画像データを復元するために、拡大画像デ
ータに対してコントラストを修正する。その他の処理に
関しては、第1の実施形態と同じである。したがって、
第1の実施形態と異なる処理についてのみ説明する。
【0099】コントラスト係数計算回路34では、拡大
画像データにおけるコントラストの低下を補正するため
のコントラスト係数が求められる。すなわち、伸張処理
において、原画像データが有するコントラストにできる
だけ近いコントラストを拡大画像データが有するよう
に、コントラスト補正処理が拡大画像データに対して施
されるが、そのとき拡大画像データに乗じられるコント
ラスト係数が求められる。そして、コントラスト変換回
路35では、求められたコントラスト係数にしたがって
拡大画像データがコントラスト修正され、これにより、
修正拡大画像データが生成される。
【0100】モード設定回路32により、複数の変換モ
ードに対して、フルーエンシー変換およびコントラスト
変換により生成される修正拡大画像データがそれぞれ求
められる。誤差計算回路36では、それぞれの変換モー
ドに対する誤差が計算される。そして、コントラスト・
モード最適設定回路37では、誤差が最小となる変換モ
ードが最適モードとして定められ、また、このときのコ
ントラスト係数が最適コントラスト係数に定められる。
最適モードと最適コントラスト変換係数は、記録媒体M
の最適モード記録領域M2およびコントラスト係数記憶
領域M3に記録される。このように、最適コントラスト
係数があらかじめ画像圧縮装置30内において定められ
ることにより、伸張処理において、最適コントラスト係
数に応じたコントラスト変換が、拡大画像データに対し
て施すことができる。
【0101】図15の画像伸張装置40では、記録媒体
Mから縮小画像データ、最適モード、最適コントラスト
係数がそれぞれ読み出される。そして、拡大画像生成回
路42において、縮小画像データに対し最適モードに応
じたフルーエンシー変換が施され、拡大画像データが生
成される。さらに、コントラスト変換回路43では、拡
大画像データに対し、最適コントラスト係数によるコン
トラスト変換が施される。これにより、原画像データに
対応する修正拡大画像データが生成される。
【0102】以下では、図16および下式(16)〜
(21)を用いて、コントラスト係数について説明す
る。
【0103】原画像データPyxの原点に位置するブロッ
クにおいて(図3参照)、水平方向に沿った1つの列を
構成する8つの画素値が、例えばPy0、Py1、Py2・・
・P y7の値をとり、これらに対応する拡大画像データJ
yxの8つの画素値がJy0、J y1、Jy2・・・・Jy7の値
であるとする。また、8つの画素値Py0、Py1、Py2
・・Py7の平均値がAPであり、8つの画素値Jy1、J
y2・・・・Jy7の平均値がAJであるとする。
【0104】縮小画像データRは、原画像データの一部
の情報が欠如するため、拡大画像データJyxの各画素値
は、原画像データPyxの対応する各画素値と異なる。す
なわち、拡大画像データの各画素値は、図16に示すよ
うに、原画像データと比較して平均値AJに近く、全体
的な各画素間の変化量が小さい。換言すれば、拡大画像
データのコントラストは、原画像データより低下する。
【0105】そこで、コントラスト係数計算回路34で
は、拡大画像データのコントラストをできるだけ原画像
データに近づけるため、コントラストを修正する補正係
数であるコントラスト係数conが求められる。そし
て、拡大画像データの8つの画素値Jy0、Jy1・・・・
y7は、コントラスト係数を用いてコントラスト変換さ
れ、修正画素値Jc y0、Jc y1・・・・Jc y7が生成さ
れる。これにより、平均値AJより大きい値をとる画素
値はより大きい値に修正され、平均値AJより小さい値
をとる画素値はより小さい値に修正され、コントラスト
のある拡大画像データが得られる。
【0106】なお、このコントラスト修正に先立ち、拡
大画像データの画素値の平均値AJが原画像データの画
素値の平均値APと等しくなるように、拡大画像データ
の各画素値Jy1、Jy2・・・・Jy7には、補正係数が乗
じられる。例えば、平均値APが平均値AJの1.05
倍であった場合、各画素値Jy1、Jy2・・・・Jy7にに
は、それぞれ1.05が乗じられ、修正された拡大画像
データの各画素値Jc y1、Jc y2・・・・Jc y7の平均
値AJ’は、平均値APと等しくなる。
【0107】ここでは、図4に示したブロックB0’を
対象として、コントラスト係数の算出方法について説明
する。まず、8×8のブロックB0’の各画素値の平均
値ave’は、下に示す(16)式で求められる。ま
た、対応する原画像データのブロックB0の平均値av
eは、下に示す(17)式で求められる。平均値ave
は、(2)式で求められる画素値Rtsの値と等しい。
【0108】
【数式13】
【数式14】
【0109】次に、上述したように、平均値ave’が
平均値aveに等しくなるように、ブロックB0’の画
素値Jyxに補正係数が乗じられる。以下の説明では、こ
の補正係数を乗じた画素値をJyxと表す。したがって、
ブロックB0’の平均値は、(17)式のaveと等し
くなる。
【0110】ところで、修正拡大画像データの画素値J
c yxは、次式により定義される。
【0111】
【数式15】
【0112】すなわち、修正拡大画像データの画素値J
c yxは、画素値Jyxと平均値aveとの差にコントラス
ト係数conを乗じることによって得られる修正値(J
yx−ave)×conに対し、平均値aveを加算する
ことにより得られる。
【0113】(18)式において、コントラスト係数c
onの値を選ぶことで、より原画像データ画素値Pyx
近い修正画素値Jyxが得られる。そこで、拡大画像デー
タJ yxと原画像データとの差を示す誤差関数を次の(1
9)式で定式化し、誤差の少ないコントラスト係数を求
めることにする。(19)式で示すように、各画素値に
おける誤差の2乗の総和が、ブロックB0’における誤
差とされる。
【0114】
【数式16】
【0115】この誤差関数E’をコントラスト係数co
nを変数とする評価関数とみなし、誤差関数E’が最小
となる時のコントラスト係数conを求める。したがっ
て、(19)式をコントラスト係数conによって偏微
分し、その偏微分値が0となるときのコントラスト係数
conを求めればよい。この場合、コントラスト係数c
onは、次の(20)式に基づき、(21)式から求め
られる。
【0116】
【数式17】
【数式18】
【0117】コントラスト係数conが求められると、
画像圧縮装置30内のコントラスト変換回路35では、
拡大画像データJyxが修正拡大画像データJc yxに変換
される。モード設定回路32において設定される変換モ
ード(パラメータm)に応じてコントラスト係数con
が順次求められ、さらに、それに応じて修正拡大画像デ
ータJc yxが求められる。そして、修正拡大画像データ
c yxと原画像データPyxとの誤差E’が最小となると
きのパラメータmが最適パラメータmdとして定められ
ると、そのときのコントラスト係数が最適コントラスト
係数mconとして定められ、コントラスト記憶領域M
3に記録される。
【0118】図17は、コントラスト係数計算回路34
において実行されるコントラスト係数を算出するプログ
ラムのフローチャートである。ここでは、一例として、
図4で示したブロックB0’に対するコントラスト係数
の計算を示す。
【0119】ステップ201では、原画像データPyx
拡大画像データJyx(補正係数が乗じられている)との
積PJの初期値が0に定められ、画素値Jyxの2乗JJ
の初期値が0に定められる。また、ステップ201で
は、ブロックB0’およびB0において垂直方向の座標
yが上端の位置(t×8)に定められる。ステップ20
2では、ブロックB0’およびB0において水平方向の
座標xが左隅の位置(s×8)に定められる。
【0120】ステップ203では、積PJに対して原画
像データのPyxと対応する拡大画像データJyxとの積が
加えられる。また、積JJに対しても、拡大画像データ
yxの2乗が順次加算される。
【0121】ステップ204では、xに1が加算され、
右隣の画素値Jyxが、次の誤差演算の対象となる。ステ
ップ205では、xがs×8+8と等しいか否かが判定
される。すなわち、ステップ204で設定された座標x
が、右隅のブロックの位置であるか否かが判定される。
xがs×8+8と等しいと判断されると、次の水平方向
の8画素について誤差演算を施すため、ステップ206
に移る。xがs×8+8と等しくないと判断されると、
ステップ203に戻る。
【0122】ステップ206では、yに1が加算され
る。そして、ステップ207では、yがt×8+8に等
しいか否かが判定される。すなわち、ステップ203に
おいて、ブロックB0’のすべての画素値Jyxについて
誤差演算が施されたか否かが判定される。yがt×8+
8に等しいと判断されると、ステップ208に移る。y
がt×8+8に等しくないと判断された場合、ステップ
202に移る。
【0123】ステップ208では、コントラスト係数c
onが(21)式により求められる。コントラスト係数
conが求められると、このプログラムは終了する。
【0124】図18は、コントラスト変換回路35、4
3において実行されるコントラスト変換のプログラムを
示すフローチャートである。
【0125】ステップ301では、ブロックB0’およ
びB0において垂直方向の座標yが上端の位置(t×
8)に定められる。ステップ302では、ブロックB
0’およびB0において水平方向の座標xが左隅の位置
(s×8)に定められる。
【0126】ステップ303では、(18)式にしたが
って、修正拡大画像データJc yxが求められる。ただ
し、コントラスト係数conは、図17のステップ20
8で求められているものとする。
【0127】ステップ304では、xに1が加算され、
右隣の画素値Jyxが、ステップ303における(18)
式の演算の対象となる。ステップ305では、xがs×
8+8と等しいか否かが判定される。すなわち、ステッ
プ304で設定された座標xが、右隅のブロックの位置
であるか否かが判定される。xがs×8+8と等しいと
判断されると、次の水平方向の8画素について演算を施
すため、ステップ306に移る。xがs×8+8と等し
くないと判断されると、ステップ303に戻る。
【0128】ステップ306では、yに1が加算され
る。そして、ステップ307では、yがt×8+8に等
しいか否かが判定される。すなわち、ステップ303に
おいて、ブロックB0’のすべての画素値Jyxについて
(18)式の演算が施されたか否かが判定される。yが
t×8+8に等しいと判断されると、ステップ308に
移る。yがt×8+8に等しくないと判断された場合、
ステップ302に移る。
【0129】このように第2の実施形態によれば、拡大
画像データJyxにコントラスト係数を施すことにより、
修正拡大画像データJc yxが生成される。これにより、
より原画像データPyxに近い画像データが得られる。
【0130】
【発明の効果】以上のように本発明は、画像圧縮および
伸張処理において、画質の劣化を抑えながら原画像を復
元することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態である画像圧縮装置の電気的回
路を示したブロック図である。
【図2】画像伸張装置の電気的回路を示したブロック図
である。
【図3】原画像データに対する縮小処理を示した図であ
る。
【図4】縮小画像データに対する拡大処理を示した図で
ある。
【図5】フルーエンシー関数を示した図である。
【図6】フルーエンシー関数を示した図である。
【図7】正規化したフルーエンシー関数を示した図であ
る。
【図8】フルーエンシー変換により生成される拡大画像
データの画素値を示した図である。
【図9】水平方向のフルーエンシー変換を示した図であ
る。
【図10】水平方向の各画素値を求める算術式を示した
表である。
【図11】垂直方向のフルーエンシー変換を示した図で
ある。
【図12】垂直方向の各画素値を求める算術式を示した
表である。
【図13】変換モードの最適化動作を示したフローチャ
ートである。
【図14】第2の実施形態である画像圧縮装置の電気的
回路を示したブロック図である。
【図15】画像伸張装置の電気的回路を示したブロック
図である。
【図16】各画素値におけるコントラストを示した図で
ある。
【図17】コントラスト係数を算出するプログラムを示
したフローチャートである。
【図18】修正拡大画像データを算出するプログラムを
示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像圧縮装置 11 縮小画像生成回路 12 モード設定回路 13 フルーエンシー変換回路 14 誤差計算回路 15 最適モード選択回路 20 画像伸張装置 21 最適モード設定回路 22 拡大画像生成回路 30 画像圧縮装置 34 コントラスト係数計算回路 35 コントラスト変換回路 37 コントラスト・モード最適設定回路 40 画像伸張装置 43 コントラスト変換回路 B ブロック(第1のブロック) B0 ブロック(第1のブロック) B’ ブロック(第2のブロック) B0’ ブロック(第2のブロック) con コントラスト係数 m パラメータ(変換モード) md 最適パラメータ(最適モード)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月25日(2000.8.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】誤差計算手段は、拡大画像データの第
ブロックにおける各画素値とそれに対応する前記原画像
データの第のブロックにおける各画素値との差の2乗
の総和を、誤差として算出することが望ましい。この場
合、変換モード最適化手段は、複数のパラメータの中
で、誤差総和が最も少ない時のパラメータを最適パラメ
ータとして定めることが望ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】変更
【補正内容】
【0113】(18)式において、コントラスト係数c
onの値を選ぶことで、より原画像データ画素値Pyx
近い修正画素値c yx が得られる。そこで、拡大画像デ
ータJyxと原画像データとの差を示す誤差関数を次の
(19)式で定式化し、誤差の少ないコントラスト係数
を求めることにする。(19)式で示すように、各画素
値における誤差の2乗の総和が、ブロックB0’におけ
る誤差とされる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正内容】
【0128】ステップ306では、yに1が加算され
る。そして、ステップ307では、yがt×8+8に等
しいか否かが判定される。すなわち、ステップ303に
おいて、ブロックB0’のすべての画素値Jyxについて
(18)式の演算が施されたか否かが判定される。yが
t×8+8に等しいと判断されると、終了する。yがt
×8+8に等しくないと判断された場合、ステップ30
2に移る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK01 LA00 MA21 MA27 MA47 PP14 RC12 SS11 TA01 TA16 TC08 TD04 TD11 TD13 5C078 AA09 BA44 CA02 CA21 DA00 DA01 DA02 DA16 DB04 5J064 AA02 BA15 BB12 BC02 BC21 BC25 BD03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素から成る第1のブロックによ
    り構成されるデジタルの原画像データを、前記原画像デ
    ータの画素数よりも少ない画素から成る縮小画像データ
    に変換する縮小画像生成手段と、 前記縮小画像データに対し、複数の変換モードをもつフ
    ルーエンシー(Fluency )変換を適用させることによ
    り、前記第1のブロックに対応する第2のブロックで構
    成される拡大画像データを、前記変換モードにしたがっ
    て生成するフルーエンシー変換手段と、 前記複数の変換モードの中から1つの変換モードを設定
    する変換モード設定手段と、 前記原画像データと前記拡大画像データとの差を示す誤
    差を、前記複数の変換モードについてそれぞれ計算する
    誤差計算手段と、 前記複数の変換モードの中で、前記誤差が最も少ない変
    換モードを最適モードに定める変換モード最適化手段と
    を備えたことを特徴とする画像圧縮装置。
  2. 【請求項2】 前記最適モードと前記縮小画像データ
    を、記録媒体に記録する記録手段をさらに有することを
    特徴とする請求項1に記載の画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のブロックが、8×
    8=64個の画素から成ることを特徴とする請求項1に
    記載の画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 前記縮小画像データ生成手段が、前記第
    1のブロックにおける画素の平均値をブロック毎に算出
    し、算出された前記平均値を前記縮小画像の画素値とし
    て定めることによって、前記縮小画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項1もしくは請求項3に記載の画
    像圧縮装置。
  5. 【請求項5】 前記フルーエンシー変換手段が、前記縮
    小画像データの各画素値に対して次式に示すフルーエン
    シー変換を施すことにより、前記縮小画像データを前記
    拡大画像データに変換することを特徴とする請求項1に
    記載の画像圧縮装置。 【数式1】 ただし、F(u)を前記縮小画像データの画素値とし、
    f(t)をその出力値と定める。φ(t,u)は、フル
    ーエンシー関数空間 mSの関数であり、関数空間のm
    (=1、2、3・・・)は、微分可能性を示すパラメー
    タである。なお、p、qは任意の整数である。
  6. 【請求項6】 前記フルーエンシー変換手段が、前記縮
    小画像データの各画素値に対して前記フルーエンシー変
    換による出力値を生成し、前記第2ブロックにおける各
    画素の位置に対応する前記フルーエンシー変換の出力値
    の総和を前記第2のブロックの画素値と定めることを特
    徴とする請求項5に記載の画像圧縮装置。
  7. 【請求項7】 前記フルーエンシー変換手段が、前記フ
    ルーエンシー変換により、前記縮小画像データの画素値
    から水平方向に沿った複数の画素値をまず生成し、その
    後、前記水平方向に沿った複数の画素値に基づいて、前
    記フルーエンシー変換により垂直方向に沿った複数の画
    素値を生成することによって、前記第2のブロックを生
    成することを特徴とする請求項1もしくは請求項6に記
    載の画像圧縮装置。
  8. 【請求項8】 前記変換モードが、前記パラメータmの
    値であることを特徴とする請求項5に記載の画像圧縮装
    置。
  9. 【請求項9】 前記誤差計算手段が、前記拡大画像デー
    タの前記第1のブロックにおける各画素値とそれに対応
    する前記原画像データの前記第2のブロックにおける各
    画素値との差の2乗の総和を、前記誤差として算出する
    ことを特徴とする請求項1もしくは請求項8に記載の画
    像圧縮装置。
  10. 【請求項10】前記変換モード最適化手段が、複数の前
    記パラメータの中で、前記誤差総和が最も少ない時のパ
    ラメータを最適パラメータとして定めることを特徴とす
    る請求項9に記載の画像圧縮装置。
  11. 【請求項11】前記変換モード最適化手段が、前記拡大
    画像データを構成する前記第2のブロック1つずつに前
    記最適パラメータを順次定めていくことを特徴とする請
    求項10に記載の画像圧縮装置。
  12. 【請求項12】請求項2に記載された画像圧縮装置によ
    り前記記録媒体に記録された前記最適モードと前記縮小
    画像データとを読み出すデータ読み出し手段と、 複数の変換モードをもつフルーエンシー変換に対し、変
    換モードを前記最適モードに設定する最適モード設定手
    段と、 前記縮小画像データに対し、前記最適モードによるフル
    ーエンシー変換を適用させることにより、原画像データ
    に対応する拡大画像データを生成する拡大画像生成手段
    とを備えたことを特徴とする画像伸張装置。
  13. 【請求項13】複数の画素から成る第1のブロックによ
    り構成されるデジタルの原画像データを、前記原画像デ
    ータの画素数よりも少ない画素から成る縮小画像データ
    に変換する第1のステップと、 前記縮小画像データに対し、複数の変換モードをもつフ
    ルーエンシー変換を適用させることにより、前記第1の
    ブロックに対応する第2のブロックで構成される拡大画
    像データを、前記変換モードにしたがって生成する第2
    のステップと、 前記複数の変換モードの中から1つの変換モードを設定
    する第3のステップと、 前記原画像データと前記拡大画像データとの差を示す誤
    差を、前記複数の変換モードについてそれぞれ計算する
    第4のステップと、 前記複数の変換モードの中で、前記誤差が最も少ない変
    換モードを最適モードに定める第5のステップとを備え
    たことを特徴とする画像圧縮処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載された前記画像圧縮
    処理方法において定められた前記最適モードを変換モー
    ドとする第6のステップと、 前記縮小画像データに対し、前記最適モードに定められ
    た変換モードでフルーエンシー変換を適用させることに
    より、前記原画像データに対応する前記拡大画像データ
    を生成する第7のステップとを備えたことを特徴とする
    画像伸張処理方法。
  15. 【請求項15】複数の画素から成る第1のブロックによ
    り構成されるデジタルな原画像データを、前記原画像デ
    ータの画素数よりも少ない画素から成る縮小画像データ
    に変換する縮小画像生成手段と、 前記縮小画像データに対し、複数の変換モードをもつフ
    ルーエンシー変換を適用させることにより、前記第1の
    ブロックに対応する第2のブロックで構成される拡大画
    像データを、前記変換モードにしたがって生成するフル
    ーエンシー変換手段と、 前記拡大画像データにおけるコントラストを前記原画像
    データのコントラストに近づけるための補正係数となる
    コントラスト係数を計算するコントラスト係数計算手段
    と、 前記拡大画像データに対し、前記コントラスト係数を施
    すコントラスト変換を適用させることにより、修正拡大
    画像データを生成するコントラスト変換手段と、 前記複数の変換モードの中から1つの変換モードを設定
    する変換モード設定手段と、 前記原画像データと前記修正拡大画像データとの差を示
    す誤差を、前記複数の変換モードについてそれぞれ計算
    する誤差計算手段と、 前記複数の変換モードの中で、前記誤差が最も少ない変
    換モードを最適モードに定め、また、前記最適モードに
    おける前記コントラスト係数を最適コントラスト係数と
    して定めるコントラストおよびモード最適化手段とを備
    えたことを特徴とする画像圧縮装置。
  16. 【請求項16】前記コントラスト変換手段が、前記拡大
    画像データにおける各画素値に対し、前記拡大画像デー
    タの平均値よりも大きい場合には、より大きい値となる
    ように修正し、前記拡大画像データの平均値よりも小さ
    い場合には、より小さい値となるように修正することを
    特徴とする請求項15に記載の画像圧縮装置。
  17. 【請求項17】前記コントラスト係数計算手段が、前記
    原画像データと前記修正拡大画像データとの誤差の2乗
    和が最小となるコントラスト係数を算出することを特徴
    とする請求項15に記載に記載の画像圧縮装置。
  18. 【請求項18】前記最適モードと前記最適コントラスト
    係数を記録媒体に記録する記録手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項15に記載の画像圧縮装置。
  19. 【請求項19】請求項15に記載された画像圧縮装置に
    より前記記録媒体に記録された前記最適モードと前記縮
    小画像データと前記最適コントラスト係数を読み出すデ
    ータ読み出し手段と、 複数の変換モードをもつフルーエンシー変換に対し、変
    換モードを前記最適モードに設定する最適モード設定手
    段と、 前記縮小画像データに対し、前記最適モードによるフル
    ーエンシー変換を適用させることにより、原画像データ
    に対応する拡大画像データを生成する拡大画像生成手段
    と、 前記拡大画像データに対し、前記最適コントラスト係数
    によるコントラスト変換を適用させることにより、修正
    拡大画像データを生成するコントラスト変換手段とを備
    えたことを特徴とする画像伸張装置。
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