JP2001060119A - 太陽電池の最大電力制御方法 - Google Patents
太陽電池の最大電力制御方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 太陽電池の最大電力への追従を高速に行うと
共に、最大出力近傍での制御を精度よく安定的に行うこ
とができる最大電力制御方法を提供する。 【解決手段】 太陽電池１０から電力変換装置を介して
取り出される電力を最大電力に制御する方法において、
前記電力変換装置に与える基準動作電圧を減少させて行
く際、太陽電池１０の動作電圧が予め定めた切換太陽電
圧以上の領域にあっては、所定幅ずつ前記基準動作電圧
を減少させる単調制御を行い、太陽電池１０の動作電圧
が前記切換太陽電圧未満の領域にあっては、太陽電池１
０の出力に基づき前記基準動作電圧を変化させる最大電
力制御を行うようにした。
共に、最大出力近傍での制御を精度よく安定的に行うこ
とができる最大電力制御方法を提供する。 【解決手段】 太陽電池１０から電力変換装置を介して
取り出される電力を最大電力に制御する方法において、
前記電力変換装置に与える基準動作電圧を減少させて行
く際、太陽電池１０の動作電圧が予め定めた切換太陽電
圧以上の領域にあっては、所定幅ずつ前記基準動作電圧
を減少させる単調制御を行い、太陽電池１０の動作電圧
が前記切換太陽電圧未満の領域にあっては、太陽電池１
０の出力に基づき前記基準動作電圧を変化させる最大電
力制御を行うようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池を電源と
し、その太陽電池からインバータ等で構成される電力変
換装置を介して最大電力を効率よく取り出すための太陽
電池の最大電力制御方法に関するものである。
し、その太陽電池からインバータ等で構成される電力変
換装置を介して最大電力を効率よく取り出すための太陽
電池の最大電力制御方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、太陽電池を電源とし、インバータ
等の電力変換装置を介して所定の電力を供給する電源装
置が注目されている。この太陽電池は、太陽電池に入射
する日射量をパラメータとした場合、日射量の増大に従
って電力が増大する傾向を有しており、また、その太陽
電池の動作点により出力電力が大幅に変動する特性を有
している。
等の電力変換装置を介して所定の電力を供給する電源装
置が注目されている。この太陽電池は、太陽電池に入射
する日射量をパラメータとした場合、日射量の増大に従
って電力が増大する傾向を有しており、また、その太陽
電池の動作点により出力電力が大幅に変動する特性を有
している。
【０００３】このような特性を有する太陽電池から最大
電力を効率よく取り出すために、特開昭５７−２０６９
２９号公報等には、山登り法といわれる最大電力点追尾
制御が提案されている。
電力を効率よく取り出すために、特開昭５７−２０６９
２９号公報等には、山登り法といわれる最大電力点追尾
制御が提案されている。
【０００４】このものにあっては、一定の日射量の下に
おいて太陽電池が、図６に示すように、電圧−電力特性
を有している場合、先ず太陽電池の出力電圧の基準動作
電圧を開放電圧ＶＯＰから所定のサンプリング周期で一
定の変化幅ΔＶＳで減少させていく。この間、電力は図
中矢印ａの方向に増加して行く。すると、電力が最大電
力点Ｐを越え矢印ｂの方向に減少して行く。この電力の
減少を検出すると、今度は基準動作電圧を変化幅ΔＶＳ
で増加させる。これにより、電力は図中矢印ｃ方向に増
加し、やがて最大電力点Ｐを越え矢印ｄ方向に減少し始
める。そこでこの電力の減少を検出して、再び基準動作
電圧を変化幅ΔＶＳで減少させる方向へ変化させる。以
上の動作を繰り返して行くことにより基準動作電圧を最
大電力点Ｐ近傍で往復させ、太陽電池の最大電力点を常
に追従させている。
おいて太陽電池が、図６に示すように、電圧−電力特性
を有している場合、先ず太陽電池の出力電圧の基準動作
電圧を開放電圧ＶＯＰから所定のサンプリング周期で一
定の変化幅ΔＶＳで減少させていく。この間、電力は図
中矢印ａの方向に増加して行く。すると、電力が最大電
力点Ｐを越え矢印ｂの方向に減少して行く。この電力の
減少を検出すると、今度は基準動作電圧を変化幅ΔＶＳ
で増加させる。これにより、電力は図中矢印ｃ方向に増
加し、やがて最大電力点Ｐを越え矢印ｄ方向に減少し始
める。そこでこの電力の減少を検出して、再び基準動作
電圧を変化幅ΔＶＳで減少させる方向へ変化させる。以
上の動作を繰り返して行くことにより基準動作電圧を最
大電力点Ｐ近傍で往復させ、太陽電池の最大電力点を常
に追従させている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来法では、変化幅ΔＶＳを小さな値に設定すると最大電
力Ｐ近傍において動作点の振れ幅が小さくなり、最大電
力制御の精度を高めることができるが、太陽電池の最大
電力Ｐに到達するまでに多くの時間を要し、追従速度の
点で問題が生じる。また、変化幅ΔＶＳを大きな値に設
定すると追従速度を高めることが可能になるものの、最
大電力Ｐ近傍での振れ幅が大きくなり不安定となる。
来法では、変化幅ΔＶＳを小さな値に設定すると最大電
力Ｐ近傍において動作点の振れ幅が小さくなり、最大電
力制御の精度を高めることができるが、太陽電池の最大
電力Ｐに到達するまでに多くの時間を要し、追従速度の
点で問題が生じる。また、変化幅ΔＶＳを大きな値に設
定すると追従速度を高めることが可能になるものの、最
大電力Ｐ近傍での振れ幅が大きくなり不安定となる。
【０００６】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであり、その目的とするところは、太陽電池の最大
電力への追従を高速に行うと共に、最大出力近傍での制
御を精度よく安定的に行うことができる最大電力制御方
法を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、太陽電池の最大
電力への追従を高速に行うと共に、最大出力近傍での制
御を精度よく安定的に行うことができる最大電力制御方
法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
太陽電池から電力変換装置を介して取り出される電力を
最大電力に制御する方法において、前記電力変換装置に
与える基準動作電圧を減少させて行く際、前記太陽電池
の動作電圧が予め定めた切換太陽電圧以上の領域にあっ
ては、所定幅ずつ前記基準動作電圧を減少させる単調制
御を行い、前記太陽電池の動作電圧が前記切換太陽電圧
未満の領域にあっては、前記太陽電池の出力に基づき前
記基準動作電圧を変化させる最大電力制御を行うように
したことを特徴とするものである。
太陽電池から電力変換装置を介して取り出される電力を
最大電力に制御する方法において、前記電力変換装置に
与える基準動作電圧を減少させて行く際、前記太陽電池
の動作電圧が予め定めた切換太陽電圧以上の領域にあっ
ては、所定幅ずつ前記基準動作電圧を減少させる単調制
御を行い、前記太陽電池の動作電圧が前記切換太陽電圧
未満の領域にあっては、前記太陽電池の出力に基づき前
記基準動作電圧を変化させる最大電力制御を行うように
したことを特徴とするものである。
【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載の太
陽電池の最大電力制御方法において、前記単調制御から
前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動作電圧
を、切り替え時において前記太陽電池から出力される電
力に基づいて変更するようにしたことを特徴とするもの
である。
陽電池の最大電力制御方法において、前記単調制御から
前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動作電圧
を、切り替え時において前記太陽電池から出力される電
力に基づいて変更するようにしたことを特徴とするもの
である。
【０００９】請求項３記載の発明は、請求項１記載の太
陽電池の最大電力制御方法において、前記単調制御から
前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動作電圧
を、切り替え時において前記太陽電池から出力される電
力の変化量に基づいて変更するようにしたことを特徴と
するものである。
陽電池の最大電力制御方法において、前記単調制御から
前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動作電圧
を、切り替え時において前記太陽電池から出力される電
力の変化量に基づいて変更するようにしたことを特徴と
するものである。
【００１０】請求項４記載の発明は、請求項１乃至請求
項３記載の太陽電池の最大電力制御方法において、日射
量や温度等の変化に伴って前記最大電力制御から前記単
調制御に切り替わった際の前記太陽電池の出力状態に応
じて前記切換太陽電圧を変更するようにしたことを特徴
とするものである。
項３記載の太陽電池の最大電力制御方法において、日射
量や温度等の変化に伴って前記最大電力制御から前記単
調制御に切り替わった際の前記太陽電池の出力状態に応
じて前記切換太陽電圧を変更するようにしたことを特徴
とするものである。
【００１１】請求項５記載の発明は、請求項１乃至請求
項４記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記
最大電力制御中に前記基準動作電圧の変化に伴い前記太
陽電池の出力が増加方向から減少方向になる度に前記切
換太陽電圧を所定値だけ減少させるようにしたことを特
徴とするものである。
項４記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記
最大電力制御中に前記基準動作電圧の変化に伴い前記太
陽電池の出力が増加方向から減少方向になる度に前記切
換太陽電圧を所定値だけ減少させるようにしたことを特
徴とするものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る太陽電池の最大電力制御方法について図１乃至図５に
基づき詳細に説明する。
る太陽電池の最大電力制御方法について図１乃至図５に
基づき詳細に説明する。
【００１３】図１は太陽電池から最大電力を取り出す装
置の一例である。１０は太陽電池、１１はインバータ、
１３は商用電力系統、２１は電流検出器、２２は電圧検
出器、２３は最大電力制御回路、２４は誤差増幅器、２
５は電流制御回路である。
置の一例である。１０は太陽電池、１１はインバータ、
１３は商用電力系統、２１は電流検出器、２２は電圧検
出器、２３は最大電力制御回路、２４は誤差増幅器、２
５は電流制御回路である。
【００１４】太陽電池１０の直流出力はインバータ１１
において交流に変換され、保護継電器等を介して商用電
力系統１３と連系されている。太陽電池１０の出力電流
及び出力電圧は、電流検出器２１及び電圧検出器２２で
検出され、その検出値は最大電力制御回路２３に入力さ
れる。最大電力制御回路２３では、入力された値に基づ
き基準動作電圧を出力する。出力された基準動作電圧は
電圧検出器２２により検出された値と比較され、その偏
差は誤差増幅器２４により増幅されて電流制御回路２５
に入力される。電流制御回路２５では、誤差増幅器２４
からの偏差に応じてこの偏差が零になるようにインバー
タ１１の出力を制御する。
において交流に変換され、保護継電器等を介して商用電
力系統１３と連系されている。太陽電池１０の出力電流
及び出力電圧は、電流検出器２１及び電圧検出器２２で
検出され、その検出値は最大電力制御回路２３に入力さ
れる。最大電力制御回路２３では、入力された値に基づ
き基準動作電圧を出力する。出力された基準動作電圧は
電圧検出器２２により検出された値と比較され、その偏
差は誤差増幅器２４により増幅されて電流制御回路２５
に入力される。電流制御回路２５では、誤差増幅器２４
からの偏差に応じてこの偏差が零になるようにインバー
タ１１の出力を制御する。
【００１５】ここで最大電力制御回路２３の動作につい
て図２に基づき説明する。太陽電池１０は一定の日射量
及び温度にあっては、図２に示すような特性を有してお
り、最大電力点Ｐにおいて動作させることが理想であ
る。
て図２に基づき説明する。太陽電池１０は一定の日射量
及び温度にあっては、図２に示すような特性を有してお
り、最大電力点Ｐにおいて動作させることが理想であ
る。
【００１６】最大電力制御回路２３にあっては、最初、
太陽電池１０の動作点電圧が開放電圧ＶＯＰとなるよう
に設定する。そして、所定のサンプリング周期で基準動
作電圧を比較的大きな変化幅で減少させていく。その
際、最大電力制御回路２３にあっては、動作電圧と予め
定めた切換太陽電圧Ｖｈとを比較し、動作電圧の方が大
きければ基準動作電圧を単調に減少させる単調制御を行
う。単調制御中にあっては、基準動作電圧の変化幅を大
きくすることにより、動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈに達
するまでの時間を短くすることが可能になる。
太陽電池１０の動作点電圧が開放電圧ＶＯＰとなるよう
に設定する。そして、所定のサンプリング周期で基準動
作電圧を比較的大きな変化幅で減少させていく。その
際、最大電力制御回路２３にあっては、動作電圧と予め
定めた切換太陽電圧Ｖｈとを比較し、動作電圧の方が大
きければ基準動作電圧を単調に減少させる単調制御を行
う。単調制御中にあっては、基準動作電圧の変化幅を大
きくすることにより、動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈに達
するまでの時間を短くすることが可能になる。
【００１７】太陽電池１０から出力される動作電圧が切
換太陽電圧Ｖｈを下回ると、太陽電池の出力に基づき単
調制御時よりも大幅に基準動作電圧の変化幅を小さくし
て太陽電池１０の最大出力Ｐを探索する最大電力制御を
行う。すなわち、動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈ未満の領
域にあっては、基準動作電圧の変化幅を小さくして山登
り制御を行うようにするのである。この時、基準動作電
圧の変化幅は小さいため、最大電力Ｐ近傍での振れ幅を
大きくすることなく安定に制御することが可能になる。
換太陽電圧Ｖｈを下回ると、太陽電池の出力に基づき単
調制御時よりも大幅に基準動作電圧の変化幅を小さくし
て太陽電池１０の最大出力Ｐを探索する最大電力制御を
行う。すなわち、動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈ未満の領
域にあっては、基準動作電圧の変化幅を小さくして山登
り制御を行うようにするのである。この時、基準動作電
圧の変化幅は小さいため、最大電力Ｐ近傍での振れ幅を
大きくすることなく安定に制御することが可能になる。
【００１８】上述した構成により、最大電力Ｐの近傍ま
では基準動作電圧の変化幅を大きくし、最大電力Ｐに近
傍にあっては基準動作電圧の変化幅を小さくすること
で、太陽電池の最大電力Ｐへの追従を高速に行うと共
に、最大出力Ｐ近傍での制御を精度よく安定的に行うこ
とが可能になるのである。なお、最大電力制御は上述の
ものに限られるものではなく、太陽電池１０を最大電力
Ｐにて動作させることができるものであれば特に制限は
ない。
では基準動作電圧の変化幅を大きくし、最大電力Ｐに近
傍にあっては基準動作電圧の変化幅を小さくすること
で、太陽電池の最大電力Ｐへの追従を高速に行うと共
に、最大出力Ｐ近傍での制御を精度よく安定的に行うこ
とが可能になるのである。なお、最大電力制御は上述の
ものに限られるものではなく、太陽電池１０を最大電力
Ｐにて動作させることができるものであれば特に制限は
ない。
【００１９】なお、図３に示すように、単調制御から最
大電力制御に切り替わる際の基準動作電圧を、切り替え
時において太陽電池１０から出力される電力Ｐｈに基づ
いて変更するようにしてもよい。すなわち、動作電圧が
切換太陽電圧Ｖｈに達したときの出力電力Ｐｈが大きい
ほど最大電力制御開始時の基準動作電圧の変化幅を大き
くするのである。これにより、単調制御から最大電力制
御への切り替わりをスムーズに行うことが可能になると
ともに、日射量の変化に伴う追従性のばらつきを抑制す
ることが可能になる。
大電力制御に切り替わる際の基準動作電圧を、切り替え
時において太陽電池１０から出力される電力Ｐｈに基づ
いて変更するようにしてもよい。すなわち、動作電圧が
切換太陽電圧Ｖｈに達したときの出力電力Ｐｈが大きい
ほど最大電力制御開始時の基準動作電圧の変化幅を大き
くするのである。これにより、単調制御から最大電力制
御への切り替わりをスムーズに行うことが可能になると
ともに、日射量の変化に伴う追従性のばらつきを抑制す
ることが可能になる。
【００２０】また、図４に示すように、単調制御から最
大電力制御に切り替わる際の基準動作電圧を、切り替え
時において太陽電池１０から出力される電力の変化量Δ
Ｐｈに基づいて変更するようにしてもよい。すなわち、
動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈに達したときの出力電力と
その直前の出力電力との差であるΔＰｈが大きいほど最
大電力制御開始時の基準動作電圧の変化幅を大きくする
のである。これにより、先と同様に単調制御から最大電
力制御への切り替わりをスムーズに行うことが可能にな
る。
大電力制御に切り替わる際の基準動作電圧を、切り替え
時において太陽電池１０から出力される電力の変化量Δ
Ｐｈに基づいて変更するようにしてもよい。すなわち、
動作電圧が切換太陽電圧Ｖｈに達したときの出力電力と
その直前の出力電力との差であるΔＰｈが大きいほど最
大電力制御開始時の基準動作電圧の変化幅を大きくする
のである。これにより、先と同様に単調制御から最大電
力制御への切り替わりをスムーズに行うことが可能にな
る。
【００２１】さらに、日射量や温度等の変化に伴って最
大電力制御から単調制御に切り替わった際の太陽電池１
０の出力状態に応じて切換太陽電圧Ｖｈを変更するよう
にしてもよい。すなわち、図５に示すように、Ｓ１にて
最大電力制御を行っている状態において、日射量の増大
により基準動作電圧の増減によることなく太陽電池１０
の動作電圧が単調制御の行われる領域（動作電圧が予め
定めた切換太陽電圧Ｖｈ以上の領域）Ｓ２に移動した場
合、従来の切換動作電圧Ｖｈに所定値を加えたＶｈ’を
新たな切換動作電圧とするのである。これにより、日射
量が増大した状態における最大電力Ｐ（図５においてＳ
３）への到達を高速に行うことが可能になる。
大電力制御から単調制御に切り替わった際の太陽電池１
０の出力状態に応じて切換太陽電圧Ｖｈを変更するよう
にしてもよい。すなわち、図５に示すように、Ｓ１にて
最大電力制御を行っている状態において、日射量の増大
により基準動作電圧の増減によることなく太陽電池１０
の動作電圧が単調制御の行われる領域（動作電圧が予め
定めた切換太陽電圧Ｖｈ以上の領域）Ｓ２に移動した場
合、従来の切換動作電圧Ｖｈに所定値を加えたＶｈ’を
新たな切換動作電圧とするのである。これにより、日射
量が増大した状態における最大電力Ｐ（図５においてＳ
３）への到達を高速に行うことが可能になる。
【００２２】また、最大電力制御中に基準動作電圧の変
化に伴い太陽電池１０の出力が増加方向から減少方向に
なる度に切換太陽電圧Ｖｈを所定値だけ減少するように
してもよい。すなわち、最大電力制御が行われることに
より動作電圧が最大電力Ｐを挟んで振れる度に切換太陽
電圧Ｖｈを最大電力Ｐの動作電圧を越えない範囲で最大
電力Ｐ側に移動させるのである。これにより、最大電力
制御中に基準動作電圧の変化に伴い動作電圧が単調制御
の領域に入ったとしても、更新された切換太陽電圧Ｖｈ
まで単調制御により素早く動作電圧を変化させることが
できるとともに、更新された切換太陽電圧Ｖｈと最大出
力Ｐを発生する動作電圧との差が小さくなっているた
め、単調制御から最大電力制御に切り替わった後も素早
く最大出力Ｐに至らせることが可能になるという効果を
奏する。
化に伴い太陽電池１０の出力が増加方向から減少方向に
なる度に切換太陽電圧Ｖｈを所定値だけ減少するように
してもよい。すなわち、最大電力制御が行われることに
より動作電圧が最大電力Ｐを挟んで振れる度に切換太陽
電圧Ｖｈを最大電力Ｐの動作電圧を越えない範囲で最大
電力Ｐ側に移動させるのである。これにより、最大電力
制御中に基準動作電圧の変化に伴い動作電圧が単調制御
の領域に入ったとしても、更新された切換太陽電圧Ｖｈ
まで単調制御により素早く動作電圧を変化させることが
できるとともに、更新された切換太陽電圧Ｖｈと最大出
力Ｐを発生する動作電圧との差が小さくなっているた
め、単調制御から最大電力制御に切り替わった後も素早
く最大出力Ｐに至らせることが可能になるという効果を
奏する。
【００２３】
【発明の効果】以上のように、請求項１記載の発明にあ
っては、太陽電池から電力変換装置を介して取り出され
る電力を最大電力に制御する方法において、前記電力変
換装置に与える基準動作電圧を減少させて行く際、前記
太陽電池の動作電圧が予め定めた切換太陽電圧以上の領
域にあっては、所定幅ずつ前記基準動作電圧を減少させ
る単調制御を行い、前記太陽電池の動作電圧が前記切換
太陽電圧未満の領域にあっては、前記太陽電池の出力に
基づき前記基準動作電圧を変化させる最大電力制御を行
うようにしたので、太陽電池の最大電力への追従を高速
に行うと共に、最大出力近傍での制御を精度よく安定的
に行うことができる最大電力制御方法を提供することが
可能になるという効果を奏する。
っては、太陽電池から電力変換装置を介して取り出され
る電力を最大電力に制御する方法において、前記電力変
換装置に与える基準動作電圧を減少させて行く際、前記
太陽電池の動作電圧が予め定めた切換太陽電圧以上の領
域にあっては、所定幅ずつ前記基準動作電圧を減少させ
る単調制御を行い、前記太陽電池の動作電圧が前記切換
太陽電圧未満の領域にあっては、前記太陽電池の出力に
基づき前記基準動作電圧を変化させる最大電力制御を行
うようにしたので、太陽電池の最大電力への追従を高速
に行うと共に、最大出力近傍での制御を精度よく安定的
に行うことができる最大電力制御方法を提供することが
可能になるという効果を奏する。
【００２４】請求項２記載の発明にあっては、請求項１
記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記単調
制御から前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動
作電圧を、切り替え時において前記太陽電池から出力さ
れる電力に基づいて変更するようにしたので、単調制御
から最大電力制御への切換をスムーズに行うことが可能
になる。
記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記単調
制御から前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動
作電圧を、切り替え時において前記太陽電池から出力さ
れる電力に基づいて変更するようにしたので、単調制御
から最大電力制御への切換をスムーズに行うことが可能
になる。
【００２５】請求項３記載の発明にあっては、請求項１
記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記単調
制御から前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動
作電圧を、切り替え時において前記太陽電池から出力さ
れる電力の変化量に基づいて変更するようにしたので、
単調制御から最大電力制御への切換をスムーズに行うこ
とが可能になる。
記載の太陽電池の最大電力制御方法において、前記単調
制御から前記最大電力制御に切り替わる際の前記基準動
作電圧を、切り替え時において前記太陽電池から出力さ
れる電力の変化量に基づいて変更するようにしたので、
単調制御から最大電力制御への切換をスムーズに行うこ
とが可能になる。
【００２６】請求項４記載の発明にあっては、請求項１
乃至請求項３記載の太陽電池の最大電力制御方法におい
て、日射量や温度等の変化に伴って前記最大電力制御か
ら前記単調制御に切り替わった際の前記太陽電池の出力
状態に応じて前記切換太陽電圧を変更するようにしたの
で、日射量の増加等により太陽電池の特性が急に変わっ
たとしてもその後の最大出力への追従を高速に行うこと
が可能になるという効果を奏する。
乃至請求項３記載の太陽電池の最大電力制御方法におい
て、日射量や温度等の変化に伴って前記最大電力制御か
ら前記単調制御に切り替わった際の前記太陽電池の出力
状態に応じて前記切換太陽電圧を変更するようにしたの
で、日射量の増加等により太陽電池の特性が急に変わっ
たとしてもその後の最大出力への追従を高速に行うこと
が可能になるという効果を奏する。
【００２７】請求項５記載の発明にあっては、請求項１
乃至請求項４記載の太陽電池の最大電力制御方法におい
て、前記最大電力制御中に前記基準動作電圧の変化に伴
い前記太陽電池の出力が増加方向から減少方向になる度
に前記切換太陽電圧を所定値だけ減少させるようにした
ので、最大電力制御から単調制御に切り替わったとして
もその後の最大出力への追従を高速に行うことが可能に
なるという効果を奏する。
乃至請求項４記載の太陽電池の最大電力制御方法におい
て、前記最大電力制御中に前記基準動作電圧の変化に伴
い前記太陽電池の出力が増加方向から減少方向になる度
に前記切換太陽電圧を所定値だけ減少させるようにした
ので、最大電力制御から単調制御に切り替わったとして
もその後の最大出力への追従を高速に行うことが可能に
なるという効果を奏する。
【図１】太陽電池から最大電力を取り出す装置の一例を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図２】本実施の形態に係る最大電力制御方法を示す太
陽電池の特性図である。
陽電池の特性図である。
【図３】本実施の形態に係る他の最大電力制御方法を示
す太陽電池の特性図である。
す太陽電池の特性図である。
【図４】本実施の形態に係る他の最大電力制御方法を示
す太陽電池の特性図である。
す太陽電池の特性図である。
【図５】本実施の形態に係る他の最大電力制御方法を示
す太陽電池の特性図である。
す太陽電池の特性図である。
【図６】従来の最大電力制御方法を示す太陽電池の特性
図である。
図である。
１０ 太陽電池 １１ インバータ １３ 商用電力系統 ２１ 電流検出器 ２２ 電圧検出器 ２３ 最大電力制御回路 ２４ 誤差増幅器 ２５ 電流制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉武 晃 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 向井 忠吉 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 大野 宏之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Ｆターム(参考） 5H420 BB14 CC03 DD03 EB39 FF03 FF04 FF22 GG01 GG04 KK10
Claims (5)
- 【請求項１】 太陽電池から電力変換装置を介して取り
出される電力を最大電力に制御する方法において、前記
電力変換装置に与える基準動作電圧を減少させて行く
際、前記太陽電池の動作電圧が予め定めた切換太陽電圧
以上の領域にあっては、所定幅ずつ前記基準動作電圧を
減少させる単調制御を行い、前記太陽電池の動作電圧が
前記切換太陽電圧未満の領域にあっては、前記太陽電池
の出力に基づき前記基準動作電圧を変化させる最大電力
制御を行うようにしたことを特徴とする太陽電池の最大
電力制御方法。 - 【請求項２】 前記単調制御から前記最大電力制御に切
り替わる際の前記基準動作電圧を、切り替え時において
前記太陽電池から出力される電力に基づいて変更するよ
うにしたことを特徴とする請求項１記載の太陽電池の最
大電力制御方法。 - 【請求項３】 前記単調制御から前記最大電力制御に切
り替わる際の前記基準動作電圧を、切り替え時において
前記太陽電池から出力される電力の変化量に基づいて変
更するようにしたことを特徴とする請求項１記載の太陽
電池の最大電力制御方法。 - 【請求項４】 日射量や温度等の変化に伴って前記最大
電力制御から前記単調制御に切り替わった際の前記太陽
電池の出力状態に応じて前記切換太陽電圧を変更するよ
うにしたことを特徴とする請求項１乃至請求項３記載の
太陽電池の最大電力制御方法。 - 【請求項５】 前記最大電力制御中に前記基準動作電圧
の変化に伴い前記太陽電池の出力が増加方向から減少方
向になる度に前記切換太陽電圧を所定値だけ減少させる
ようにしたことを特徴とする請求項１乃至請求項４記載
の太陽電池の最大電力制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11234731A JP2001060119A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 太陽電池の最大電力制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11234731A JP2001060119A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 太陽電池の最大電力制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001060119A true JP2001060119A (ja) | 2001-03-06 |
Family
ID=16975490
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11234731A Pending JP2001060119A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 太陽電池の最大電力制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001060119A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100463332C (zh) * | 2006-11-27 | 2009-02-18 | 孙民兴 | 太阳能电源系统的最大功率追踪方法和太阳能电源装置 |
| WO2013115090A1 (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-08 | 三洋電機株式会社 | 電力変換装置 |
| EP2657804A1 (en) * | 2012-04-23 | 2013-10-30 | ABB Research Ltd. | Method and arrangement for estimating power variations in photovoltaic systems |
| CN103425174A (zh) * | 2013-07-29 | 2013-12-04 | 常州佳讯光电产业发展有限公司 | 自适应多峰光伏最大功率跟踪装置及方法 |
| WO2014119145A1 (ja) * | 2013-02-04 | 2014-08-07 | シャープ株式会社 | 太陽光エネルギー利用システム及びそれに含まれる保冷庫、空気調和機、またはポンプ |
-
1999
- 1999-08-20 JP JP11234731A patent/JP2001060119A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN103425174A (zh) * | 2013-07-29 | 2013-12-04 | 常州佳讯光电产业发展有限公司 | 自适应多峰光伏最大功率跟踪装置及方法 |
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|---|---|---|---|
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| A02 | Decision of refusal |
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