JP2001058339A - 型締装置 - Google Patents

型締装置

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JP2001058339A
JP2001058339A JP11234201A JP23420199A JP2001058339A JP 2001058339 A JP2001058339 A JP 2001058339A JP 11234201 A JP11234201 A JP 11234201A JP 23420199 A JP23420199 A JP 23420199A JP 2001058339 A JP2001058339 A JP 2001058339A
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clamping device
mold opening
adjuster
preventing member
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JP11234201A
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English (en)
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Masaaki Nakano
昌明 中野
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、分割された金型を衝合させて
内部に所定形状の成形空間が形成された状態を容易に且
つ確実に保持することができる型締装置を提供する。 【解決手段】分割された金型1を衝合させて内部に所定
形状の成形空間2が形成された状態を保持するための型
締装置3であって、衝合された状態の金型1A,1Bに
外嵌されて、成形空間2内に発生する圧力による型開き
を抑止する型開き抑止部材5を備え、金型1の外側6と
該金型1に外嵌される型開き抑止部材5の内側7とをそ
れぞれ端部に向かって暫時縮小するように相整合して傾
斜面6,7を形成し、金型1に型開き抑止部材5を外嵌
して両傾斜面6,7が互いに接することにより、型開き
抑止部材5が金型1に係止されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型締装置に関し、
さらに詳しくは、分割された金型を衝合させて内部に所
定形状の成形空間が形成された状態を保持するための型
締装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機や発砲樹脂成形、ダイカスト
成形機あるいは高圧鋳造においては、一般に、複数に分
割された金型を衝合してその内部に成形空間を形成し、
この成形空間内に溶融または半溶融状態の樹脂あるいは
金属などの成形材料を射出する。また、流体圧によるバ
ルジ加工においては、中空のワークを成形空間内に入れ
てワークの内部に圧力流体を供給し、ワークを金型の成
形空間の形状に応じて膨張させる。このように、成形材
料を射出したり、ワーク内に圧力流体を供給するときに
は、その射出圧力やワークの膨張圧力によって、衝合さ
れた金型が開こうとする。そのため、金型が開こうとす
るのを抑止してその衝合を保持するために型締装置が使
用されている。
【0003】射出成形機における一般的な型締装置は、
図17に示すように、一方の金型121Aが取付けられ
る固定盤120と、この固定盤120と対向するように
配置された油圧シリンダ122と、固定盤120と油圧
シリンダ122を連結するタイバー123と、このタイ
バー123に移動可能に挿通され油圧シリンダ122の
ラムに連結された他方の金型121Bが取付けられる可
動盤124と、油圧シリンダ122に作動油を供給する
油圧ユニット(図示を省略した)を備えている。また、
射出成形機における他の一般的な型締装置は、図18に
示すように、油圧シリンダ122に代えて、可動盤12
4に連結されたトグル機構125を有する受圧盤126
を備えている。トグル機構125は、公知のように複数
のリンクを軸受け部により連結して構成されてなる。こ
のように構成された射出成形機では、一般に、金型12
1内の成形空間に成形材料を射出するための射出装置1
0のノズル10aは、金型121の成形材料導入口とな
るスプルーブッシュ127に対して型締装置の油圧シリ
ンダ122あるいはトグル機構125の伸長・退縮方向
と平行に移動されて当接される。
【0004】また、特開昭63−199031号公報に
は、金型と、該金型を拘束及び支持する手段と、圧力を
付加する圧力源と、前記金型内で被加工材料に圧力を封
入する封入手段を有するバルジ成形装置において、液体
気体などの圧力媒体を用いて金型の外周面に圧力を付加
する手段を設けて圧力を封止し、金型の開きや変形を拘
束できる構成になることを特徴とするバルジ成形装置が
開示されている。
【0005】そして、特開昭63−199031号公報
には、従来の技術として、拘束リングによって金型を拘
束するバルジ成形装置が示されている。このバルジ成形
装置では、図19および図20に示すように、金型13
1は上下に分割されて上型131Aと下型131Bとに
より構成されている。上型131Aと下型131Bとは
衝合されて、その外周に一対の拘束リング135が直接
嵌合されている。衝合された上型131Aおよび下型1
31Bの外周面136とこれらに嵌合される拘束リング
135の内周面137は、端部に向かって暫時縮径する
ようにテーパ状に形成されている。このテーパ角は、特
開昭63−199031号公報に示された図から、軸方
向に対して約12度程度に形成されていることが明らか
となっている。また、上型131Aおよび下型131B
の外周面137であって嵌合される両拘束リング13
5,135の間の部分には、両拘束リング135の端面
が当接されてその嵌合を止めるストッパ部138が突設
されている。特開昭63−199031号公報において
は、このようなバルジ成形装置により金型131内の被
加工材料Pに内圧を付加してバルジ加工を行うとき、拘
束リング135に弾性変形が生じるので、金型131に
図20に示すように変形が生じることなどが記載されて
いる。そして、特開昭63−199031号公報におけ
るバルジ成形装置では、高い内圧を被加工材料Pに付加
して金型131の変形を抑え、高精度な成形を行うこと
を目的としている。
【0006】さらに、別の従来の技術としては、特開平
9−85356号公報には、端部に向け長手方向で直径
が減少する空洞を有し、該空洞に挿入した素管に流体で
内圧及び軸力をかけて拡管するテーパ鋼管製造用金型に
おいて、上記金型を、小径の両端部リングと、大径のス
トッパリングと、これら大、小リング間に架け渡した多
数の棒材とで形成し、該小径リング体の内周には互いに
間隔を開け前記棒材の端部を可動自在に係止し、該棒材
の他端は前記大径ストッパリングの内径に支持されてな
ることを特徴とするテーパ鋼管製造用金型が開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のう
ち、図17に示した油圧式型締装置にあっては、油圧ユ
ニットなどのメンテナンスを必要とし、手間やコストが
かかるという問題や、射出成形機に用いた場合に、金型
121が内部の成形空間に射出される樹脂材料の圧力に
負けて型開きしてしまうなどの問題があった。また、図
18に示したトグル式型締装置にあっては、金型121
の厚さに合わせて受圧盤126の位置などを調整する必
要があるという問題や、トグル機構125のリンクを連
結する軸受け部が摩耗し、所謂ガタが発生して設定され
た型締力を得ることができないなどの問題があった。そ
して、油圧式およびトグル式の型締装置はいずれも、型
締装置の油圧シリンダ122あるいはトグル機構125
の伸長・退縮方向すなわち型開閉方向と、スプルーブッ
シュ127に当接される射出装置10のノズル10aの
移動方向と、が平行となるようにしなければならず配置
が制限されるという問題や、構造が複雑であり大型であ
るために設置するために大きなスペースを要すると共
に、コストがかかるという問題があった。
【0008】上記従来の技術のうち、特開昭63−19
9031号公報に開示されたバルジ成形装置における従
来の技術にあっては、図19,図20に示したように、
金型131の外周面136と拘束リング135の内周面
137とにテーパ角が形成されているが、テーパを形成
する明確な理由は開示されていない。また、金型131
の外周面136と拘束リング135の内周面137との
テーパ角を互いに整合するように正確に形成する、すな
わち、面合わせするためには精密な加工が要求される。
そして、面合わせされていない場合には、両者136,
137の間の摩擦による自己ロックが弱く、被加工材料
Pに内圧を付加してバルジ加工を行うときに金型131
が膨らむように変形することにより、拘束リング135
に弾性変形が生じるどころか、拘束リング135が金型
131から抜け外れてしまうという問題があった。ま
た、このものにあっては、金型131の外周面136に
は突設されたストッパ部138が突設されており、金型
131に拘束リング135を嵌合したときに、両者13
1,135の外周面136と内周面137とが接する前
に拘束リング135の端面がストッパ部138に当接さ
れると、金型131を充分拘束することができないとい
う問題があった。そして、拘束リング135を金型13
1に嵌合して拘束すると同時に、その端面をストッパ部
138に当接するように成形することは非常に困難であ
り、実際には不可能であった。さらに、このものにあっ
ては、上述したように、軸方向に対して約12度程度の
テーパ角が形成されていることが明らかとなっている。
しかしながら、金型131の外周面136と拘束リング
135の内周面137との間の摩擦係数にもよるが、か
かるテーパ角では、高い内圧を被加工材料Pに付加した
ときに、その圧力よって拘束リング135が嵌合された
金型131から抜け外れてしまうという問題や、拘束リ
ング135が金型131から抜け外れないように押える
必要があるという問題があった。さらにまた、このもの
にあっては、金型131の外周面136に拘束リング1
35を直接嵌合するものである。一方、面合わせは、上
述したように精密な加工を要する。そのため、単一
(組)の拘束リング135を複数の金型131に嵌合し
て拘束させることができるようにすることは非常に困難
であり、実際には不可能であった。したがって、サイク
ルタイムの向上を図るなどのために複数の金型を用意す
る場合には、各金型131にそれぞれ面合わせされた複
数の拘束リング135を対応して用意しなければなら
ず、コストがかかるという問題があった。
【0009】さらに、特開平9−85356号公報に開
示されたテーパ鋼管製造用金型にあっては、小径の両端
部リングおよび大径のストッパリングは、多数の棒材を
架け渡すためのものであり、鋼管を任意のテーパ率に拡
径することを目的としたものである。
【0010】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成で、分割された金型を衝合させて内部に
所定形状の成形空間が形成された状態を容易に且つ確実
に保持することができる型締装置を提供することを目的
とする。また、本発明は、簡単な構成で、複数の金型を
共通して保持することができる型締装置を提供すること
を目的とする。そして、本発明のさらなる目的は、型開
き抑止部材を複数の金型に容易に且つ確実に保持するこ
とができる型締装置を提供することにある。さらに本発
明の目的は、被成形材料を成形空間内で成形するときの
圧力により型開き抑止部材を自己ロックすることがで
き、また、成形が終了したときに型開き抑止部材をアン
ロックすることができる型締装置を提供することにあ
る。さらに本発明の目的は、複数の金型を自動的に入れ
替えて保持することができる型締装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る型締装置
は、上記目的を達成するため、分割された金型を衝合さ
せて内部に所定形状の成形空間が形成された状態を保持
するための型締装置であって、衝合された状態の金型に
外嵌されて、成形空間内に発生する圧力による型開きを
抑止する型開き抑止部材を備え、金型の外側と該金型に
外嵌される型開き抑止部材の内側とをそれぞれ端部に向
かって暫時縮小するように相整合して傾斜面を形成し、
金型に型開き抑止部材を外嵌して両傾斜面が互いに接す
ることにより、型開き抑止部材が金型に係止されるよう
にしたことを特徴とするものである。
【0012】請求項2に係る型締装置は、上記目的を達
成するため、分割された金型を衝合させて内部に所定形
状の成形空間が形成された状態を保持するための型締装
置であって、内周形状が複数の金型に対して共通して取
付け固定することができるように適合可能に形成された
アジャスタと、該アジャスタに外嵌されて成形空間内に
発生する圧力による型開きを抑止する型開き抑止部材
と、を備えたことを特徴とするものである。
【0013】請求項3に係る型締装置は、上記目的を達
成するため、請求項2に記載の発明において、アジャス
タの外側と該アジャスタに外嵌される型開き抑止部材の
内側とをそれぞれ端部に向かって暫時縮小するように相
整合して傾斜面を形成し、アジャスタに型開き抑止部材
を外嵌して両傾斜面が互いに接することにより、型開き
抑止部材がアジャスタに係止されるようにしたことを特
徴とするものである。
【0014】請求項4に係る型締装置は、上記目的を達
成するため、請求項1または3に記載の発明において、
両傾斜面の角度は、型開き抑止部材を金型またはアジャ
スタに対して自己ロックすることが可能な角度からアン
ロックすることが容易な角度までの範囲に設定されてい
ることを特徴とするものである。
【0015】請求項5に係る型締装置は、上記目的を達
成するため、請求項1〜4のいずれかに記載の発明にお
いて、金型を所定の位置に搬送する金型搬送手段と、所
定の位置に搬送された各金型または金型に取付け固定さ
れたアジャスタに対して、型開き抑止部材を嵌合係止位
置と解放位置との間で移動させるように支持する型開き
抑止部材支持手段と、を備えたことを特徴とするもので
ある。
【0016】請求項1の発明では、分割された金型を衝
合させて型開き抑止部材をその金型に外嵌する。型開き
抑止部材は、金型の外側とそれぞれ端部に向かって暫時
縮小するように相整合して形成された傾斜面が互いに接
することにより金型に係止され、成形空間内に発生する
圧力による型開きを確実に抑止する。
【0017】請求項2の発明では、分割されアジャスタ
がそれぞれ着脱可能に取付けられた金型を衝合させて型
開き抑止部材を金型のアジャスタに外嵌する。型開き抑
止部材は、金型に取付けられたアジャスタの外側と係止
され、成形空間内に発生する圧力による型開きを確実に
抑止する。
【0018】請求項3の発明では、請求項2に記載の発
明において、型開き抑止部材は、金型に取付けられたア
ジャスタの外側とそれぞれ端部に向かって暫時縮小する
ように相整合して形成された傾斜面が互いに接すること
により係止され、成形空間内に発生する圧力による型開
きを確実に抑止する。
【0019】請求項4の発明では、請求項1または3に
記載の発明において、両傾斜面の角度が、型開き抑止部
材を金型またはアジャスタに対して自己ロックすること
が可能な角度からアンロックすることが容易な角度まで
の範囲に設定されていることにより、確実に型開き抑止
部材が金型またはアジャスタに対して係止され、また抜
き外して解放される。
【0020】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の発明において、作業者に手間をかけさせる
ことなく、金型搬送手段により金型を所定の位置に搬送
し、型開き抑止部材支持手段により型開き抑止部材を解
放位置から嵌合係止位置に移動させて型開き抑止部材を
金型の外嵌する。そして、成形が完了したら、型開き抑
止部材を嵌合係止位置から解放位置に移動させて金型か
ら解放する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の型締装置の実施の一形態
を図1および図2に基づいて詳細に説明する。なお、図
において同一符号は同一部分または相当部分とする。
【0022】本発明の型締装置は、概略、分割された金
型1を衝合させて内部に所定形状の成形空間2が形成さ
れた状態を保持するための型締装置3であって、衝合さ
れた状態の金型1A,1Bに外嵌されて、成形空間2内
に発生する圧力による型開きを抑止する型開き抑止部材
5を備え、金型1の外側6と該金型1に外嵌される型開
き抑止部材5の内側7とをそれぞれ端部に向かって暫時
縮小するように相整合して傾斜面6,7を形成し、金型
1に型開き抑止部材5を外嵌して両傾斜面6,7が互い
に接することにより、型開き抑止部材5が金型1に係止
されるようにしたものである。なお、この実施の形態に
おいては、本発明の型締装置3を射出成形機の金型に適
用する場合により説明する。
【0023】この実施の形態における金型1は、二つに
分割されてなり(ここでは便宜上、上型1Aと下型1B
という)、両者1A,1Bを衝合させることにより、断
面(図2を参照)の外形が円形となる略円筒形状に形成
され、その内部に成形空間としてのキャビティ2が形成
される。この実施の形態では、射出装置10のノズル1
0aが当接されるスプルーブッシュ11は、上型1Aと
下型1Bを衝合させることにより一体となって形成され
るように、分割されて形成され11A,11B所謂半割
の状態で金型1の一方側の端面に設けられている。そし
て、キャビティ2とスプルーブッシュ11との間には、
射出装置10のノズル10aから射出された成形材料と
しての溶融樹脂をキャビティ2に移送導入するスプルー
ゲート12が形成されている。
【0024】型開き抑止部材5は、この実施の形態では
金型1が略円筒形状に形成されたものであるため、この
金型1に密着外嵌させることができるように、略リング
状に形成されたもので、一対の型開き抑止部材5,5が
金型1の左右両側にそれぞれ外嵌されている。型開き抑
止部材5の断面積は、射出装置10のノズル10aから
キャビティ2内に溶融樹脂が射出されたときに、その圧
力により上型1Aと下型1Bとが開こうとする力に対抗
して型開きを抑止し得るように、わずかに周方向に延び
る(拡径する)程度となるように設定されている。
【0025】上型1Aと下型1Bを衝合させた金型1の
外周面6および型開き抑止部材5の内周面7は、その端
面(図1においては左右の端面)に向かって暫時縮径す
るように面合わせしてテーパ状に形成されている。図1
に示すように、この金型1の外周面6および型開き抑止
部材5の内周面7の軸線に対するテーパ角αは、型開き
抑止部材5を金型1に対して係止する(自己ロックす
る)ことが可能な角度から抜き外す(アンロックする)
ことが容易な角度までの範囲に設定されており、両者
6,7の表面粗さなどによる摩擦係数によって異なる
が、より具体的には3〜8度程度に設定されている。そ
して、金型1の外周6には、型開き抑止部材5の端面を
当接させてその嵌合を止めるようなストッパ部(従来の
技術として示した図19の符号138を参照されたい)
は突設されておらず、テーパ状に形成された型開き抑止
部材5の内周面7と金型1の外周面6とが当接すること
のみによって、型開き抑止部材5の金型1に対する嵌合
が規制され、型開き抑止部材5が金型1に係止されるよ
うになっている。
【0026】次に、本発明の型締装置23の別の実施の
形態を、図3および図4に基づいて詳細に説明する。な
お、この実施の形態においては、上述した実施の形態と
異なる部分のみについて説明することとし、上述した実
施の形態と同様または相当する部分については、同じ符
号を付してその説明を省略する。
【0027】この実施の形態が上述した実施の形態と異
なるのは、上述した実施の形態が型開き抑止部材5を金
型1に対して直接外嵌したのに対して、この実施の形態
では複数の金型21,21・・・に共通して取付けるこ
とができるように形成され、金型21と型開き抑止部材
5との間に介装される、アジャスタ22を備えている点
にある。
【0028】この実施の形態では、同種類または異なる
種類のキャビティ2を形成する上型21Aおよび下型2
1Bからなる複数の金型21,21・・・が用意されて
いる。アジャスタ22は分割して形成されており、各ア
ジャスタ22A,22Bはそれぞれ上型21Aおよび下
型21Bと対応して取付けられている。各金型21A,
21Bは、その外周形状が共通した同一の形状に形成さ
れており、アジャスタ22は、いずれの金型21,21
・・・に対しても、ボルトなど(図示を省略した)によ
って着脱可能に取付け得るように、その内周形状が共通
した同一の形状に形成されている。そして、金型21に
取付けられるアジャスタ22の外周面6は型開き抑止部
材5と整合するように面合わせしてテーパ状に形成され
ている。すなわち、この実施の形態におけるアジャスタ
22は、上述した実施の形態において型開き抑止部材5
が直接外嵌される金型1の外周面6に相当する同一の外
周面6を各金型21,21・・・に形成する。したがっ
て、アジャスタ22を取付けることによって同一の外形
形状となった各金型21,21・・・に対して、共通の
型開き抑止部材5を外嵌させることができる。なお、ア
ジャスタ22は、各金型21,21・・・にそれぞれ取
付けるように複数用意してもよく、複数の金型21,2
1・・・に取付け交換するように単一のものを用意して
もよい。アジャスタ22は、金型21に取付けていない
単独の状態で、その外周面6を型開き抑止部材5の内周
面7と面合わせすることができる。したがって、この実
施の形態における面合わせの作業の方が、上述した実施
の形態における金型1の外周面6と型開き抑止部材5の
外周面7とを面合わせする作業よりも、容易である。
【0029】この実施の形態においては、金型1または
金型21に取付けられたアジャスタ22の断面外形形状
が円形に形成されたものであるため、型開き抑止部材5
がリング状に形成されているが、本発明の型締装置3,
23はこの実施の形態に限定されることなく、例えば、
金型1または金型21に取付けられたアジャスタ22の
断面外形形状が矩形である場合には枠状に形成すること
もできる。また、射出装置10のノズル10aが当接さ
れるスプルーブッシュ11は、上型1A,21Aと下型
1B,21Bに半割の状態で設ける必要はなく、上型1
A,21Aおよび下型1B,21Bとは別体のスプルー
ブッシュ(図示は省略する)を上型1A,21Aまたは
下型1B,21Bのいずれかまたはこれらの間で担持さ
せるようにすることもできる。
【0030】さらに、本発明の型締装置23では、型開
き抑止部材5を金型1または金型21に取付けられたア
ジャスタ22に外嵌するという簡単な構成であるため
に、図17や図18に示した従来の油圧式あるいはトグ
ル式の型締装置のように金型の開閉方向と平行にノズル
10aを当接させるようにスプルーブッシュを設ける必
要はなく、図5(a)〜(c)に示すように、成形品の
形状に応じて最適な方向からキャビティ2内に成形材料
を射出することができるように、スプルーブッシュ11
を設ける位置およびスプルーゲート12を設ける方向の
選択の自由度が広がる。
【0031】次に、本発明の型締装置33のさらに別の
実施の形態を、射出成形機に適用した場合により図6〜
図10に基づいて詳細に説明する。なお、上述した実施
の形態と同様または相当する部分については同じ符号を
付してその説明を省略する。また、この実施の形態にお
いては上述したアジャスタ22を各金型21,21・・
・にそれぞれ備えた場合(図3,図4)により説明する
が、このアジャスタ22は必ずしも必要ではなく、図
1,図2にしたように型開き抑止部材5を直接金型1に
外嵌する場合にも適用することができる。
【0032】図6,7に示すように、この実施の形態に
おける型締装置33は、該略、複数の金型21,21・
・・を所定の位置に入れ替え搬送する金型搬送手段30
と、所定の位置に搬送された各金型21,21・・・に
取付け固定されたアジャスタ22に対して、型開き抑止
部材5を嵌合係止位置(図6の実線で示された位置を参
照)と解放位置(図6の鎖線で示された位置を参照)と
の間で移動させるように支持する型開き抑止部材支持手
段31と、を備えている。
【0033】射出成形機は、基台32上に、成形材料と
しての樹脂を溶融可塑化し計量された所定量の溶融樹脂
をノズル10aの先端から射出する射出装置10と、分
割された金型21A,21Bを衝合させて内部にキャビ
ティ2が形成された状態を保持する型締装置とが設けら
れてなる。公知のように、射出装置は、ノズルが金型の
スプルーブッシュに対して当接させるように前進し、ま
たスプルーブッシュから離間させるように後退すること
ができるように、図6の左右方向に移動可能に支持され
ている。
【0034】金型搬送手段30は、この実施の形態で
は、基台32上に射出装置10の移動方向と略直交する
方向に延在するように一直線状に敷設されたガイドレー
ル35と、このガイドレール35上に摺動移動可能に載
置され複数(この実施の形態では2つ)の下型21B,
21Bをそれぞれ支持する金型支持部材36,36と、
支持した金型21,21を、そのスプルーブッシュ11
が射出装置10のノズル10aと対向する位置と退避す
る位置(図7の鎖線を参照)との間で入れ替え移動させ
る駆動手段(図示を省略した)と、を備えてなる。
【0035】また、図6や図9に示すように、型開き抑
止部材支持手段31は、基台32上に射出装置10の移
動方向と略平行な方向に延在するように一直線状に敷設
されたガイドレール37と、このガイドレール37上に
摺動移動可能に載置され一対の型開き抑止部材5,5を
それぞれ支持するリング支持部材38,38と、スプル
ーブッシュ11が射出装置10のノズル10aと対向す
るように配置された金型21に対してリング支持部材3
8,38に支持された型開き抑止部材5,5をそれぞれ
嵌合係止位置と解放位置との間で移動させる駆動手段3
9とを備えてなる。この実施の形態における駆動手段3
9は、ピストンロッドの先端がリング支持部材38に連
結された複動式のシリンダが採用されているが、ボール
ネジやラックアンドピニオンなど、他の手法を採用する
こともできる。
【0036】さらに、射出装置10には連結ロッド40
の基端が取付けられ、この連結ロッド40の先端を掴む
ためのチャック41が各金型21,21に設けられてい
る。金型21,21のスプルーブッシュ11と対向した
ノズル10aを当接させるべく射出装置10を前進移動
させると、連結ロッド40の先端がその金型21のチャ
ック41に掴まれて、スプルーブッシュ11を介してノ
ズル10aから射出される溶融樹脂の射出圧力による反
力を受けることができる。なお、図示は省略するが、連
結ロッド40に代えて複動式のシリンダを射出装置に設
け、そのシリンダの先端を金型21のチャック41に掴
ませるように構成することもできる。この場合にあって
は、シリンダのピストンロッドを金型21のチャック4
1に掴ませた状態で伸長・退縮駆動させることにより、
ノズル10aをスプルーブッシュ11に対して当接およ
び遠退させるように射出装置10を移動させることがで
きる。
【0037】さらにまた、上型21Aの上面には、型開
閉アクチュエータのチャック(図示を省略した)などに
把持される被チャック部材45が設けられている。図示
しない型開閉アクチュエータは、射出装置10のノズル
10aから退避した位置にある金型21から成形品を取
り出したり、離型剤の塗布などの次の成形サイクルの準
備などを行うときに、被チャック部材45を把持して金
型支持部材36に支持された下型21Bに対して上型2
1Aを昇降移動させて金型21を開閉させる。したがっ
て、一方の金型21に溶融した樹脂を射出している間に
他方の金型21に次の成形の準備を行うことができ、成
形サイクルの短縮化を図ることができる。
【0038】ところで、一般に、キャビティ2内に射出
充填された樹脂は、成形完了後に収縮するため、金型
1,21を開かせるように作用して型開き抑止部材5を
駆動手段39の駆動のみによって嵌合位置から解放位置
に戻すことができなくなるような場合はない。しかしな
がら、かかる場合が発生する場合には、金型1またはア
ジャスタ22に対する型開き抑止部材5の係止を強制的
に解除させる強制解放手段50を設けることもできる。
強制解放手段50は、例えば、図10に示すように、両
型開き抑止部材5,5の対向する側に設けられたカム面
51,51と、両カム面51,51を押し開くように作
用するカム部材52と、該カム面51,51を押し開か
せて金型1またはアジャスタ22に対する型開き抑止部
材5の係止を強制的に解除させるようにカム部材52を
駆動する駆動手段(図示を省略した)とにより構成する
ことができる。
【0039】本発明の型締装置は、上述した実施の形態
に限定されることなく、図8に示すように、半割にされ
た金型21A,21Bをそれぞれ各金型支持部材36,
36に支持させ、金型支持部材36,36を互いに近接
させることにより型閉すると共に、互いに遠退させるこ
とにより型開きさせるように構成することもできる。こ
の場合にあっては、成形が完了し型開きすると、成形品
は金型21A,21Bの間から下方に落下するので、金
型21から成形品を取り出すために作業者に手間をかけ
たりエジェクタを用いる必要がなく、自動運転すること
ができる。
【0040】また、本発明の型締装置33は、上述した
ように金型21,21・・・を直線状に入れ替える実施
の形態に限定されることなく、図11および図12に示
すように、ガイドレール35を円環状に形成し、複数の
金型支持部材36,36・・・をガイドレール35上に
載置して金型21,21・・・を順次ノズル10aと対
向する位置に一方向または両方向に搬送させて入れ替え
移動するように構成することもできる。
【0041】さらに、本発明の型締装置63は、上述し
た射出成形機だけでなく、図13に示すように、高圧鍛
造機を含むダイカストマシン60に適用することもでき
る。図13に示されたダイカストマシン60は、溶融ま
たは半溶融状態に加熱され貯留槽61内に貯留された金
属の溶湯Mを金型21内のキャビティ2に圧入するため
の射出装置70を備えている。射出装置70では、孔7
1を介してプランジャ室72に溶湯を導入し、プランジ
ャ73を押し下げることによりプランジャ室72に導入
された溶湯Mをノズル70aから金型21のキャビティ
2内に圧入する。このときの溶湯Mの圧入圧力により金
型21は開くように作用されるが、この金型21の外周
面6に型開き抑止部材5が外嵌され、しかも、型開き作
用によって自己ロックされるように作用するために、型
開き抑止部材5が金型21の外周面6から抜け外れるこ
となく、確実に型開きが抑止され、したがって精密な製
品を得ることができる。
【0042】さらにまた、本発明の型締装置83は、図
14〜図16に示すように、液圧バルジ加工機80にも
適用することができる。図14は、液圧バルジ加工機8
0における本発明の型締装置83の基本的な構成を示す
断面図である。液圧バルジ加工機80には、成形材料と
しての素管Pを挿入する孔81が金型1に形成され、こ
の孔81の中間部には素管Pを拡径する大きさに応じた
成形空間2が形成されている。また、液圧バルジ加工機
80は、素管Pの両端を閉塞すると共に拡径される素管
Pの両端をそれぞれ押圧するプランジャ82,82と、
一方のプランジャ82に形成された通路84を介して閉
塞された素管P内に水などの作動流体を所定の圧力で供
給する流体供給手段(図示は省略する)と、を備えてい
る。このように構成された液圧バルジ加工機80では、
分割された金型1A,1B内の孔81に素管Pを保持さ
せ、金型1A,1Bを閉じて一対の型開き抑止部材5,
5を金型1の外周面6に両端からそれぞれ外嵌し、素管
Pの両端にプランジャ82,82を内嵌当接して閉塞
し、通路84から所定圧力の作動流体を素管P内に供給
しながら素管Pの両端をプランジャ82,82により押
圧すると、素管Pはその中間部が成形空間2の内壁に沿
って拡径されることとなる。
【0043】図14に示すように、本発明の型締装置8
3は、金型1の外周面6と型開き抑止部材5の内周面7
とが端面に向かって暫時縮径するようにテーパ状に形成
されているが、上述したように、特に、テーパ角αは、
型開き抑止部材5を金型1に対して自己ロックすること
ができると共に、アンロックすることが容易な範囲の角
度に設定されている。そして、金型1の外周6には、型
開き抑止部材5の端面を当接させてその嵌合を止めるよ
うなストッパ部(従来の技術として示した図19の符号
138を参照されたい)は突設されておらず、テーパ状
に形成された型開き抑止部材5の内周面7と金型1の外
周面6とが当接することのみによって、型開き抑止部材
5の金型1に対する嵌合が規制され、型開き抑止部材5
が金型1に確実に係止されるようになっている。したが
って、素管Pを拡径させる際に金型1が開こうと作用す
るが、この作用は型開き抑止部材5によって確実に抑止
され、また、型開き抑止部材5が金型1から抜け外れる
こともない。そのため、型開き抑止部材5を金型1から
抜け外れることがないように抑える必要もなく、精度よ
く容易に素管Pを拡径させることができる。そして、素
管Pを拡径した後には、容易に型開き抑止部材5を容易
に金型1から抜け外す(アンロックする)ことができる
のである。
【0044】ここで、本発明の型締装置を、図15,図
16に示すように、液圧バルジ加工機80に適用した場
合によりさらに詳しく説明する。液圧バルジ加工機80
は、基台上92に、成形材料としての素管Pを保持する
上型91Aおよび下型91Bからなる金型91と、素管
Pの両端を閉塞して制御可能に押圧するプランジャ8
2,82を駆動するためのプランジャユニット93,9
3と、型開き抑止部材5を嵌合係止位置と解放位置との
間で移動させるように支持する型開き抑止部材支持手段
94と、上型91Aを支持して下型91Bに対して開閉
させる金型開閉手段95とを備えてなる。そして、この
実施の形態における液圧バルジ加工機80は、図15に
示すように、素管Pがベンディングされており、この素
管Pのベンディングされた中間部を拡径させるものであ
る。
【0045】この実施の形態における金型91内には、
図14に示したように直線状に孔81が形成された金型
1とは異なり、ベンディングされた素管Pを保持するこ
とができるような形状の孔96が形成されている。した
がって、金型91は、上述した実施の形態とは異なっ
て、図15,図16に示すように、ベンディングされた
素管Pの形状と対応するように互いの衝合面から部分的
に突出するように形成されている。また、孔96の中間
部には素管Pの拡径を規制する成形空間2が形成されて
いる。下型91Bは、基台92の略中央に支持台97に
よって支持されている。さらに、下型91Bの両端面に
は側板98,98が設けられている。そして、側板98
の上端面には段部98aが形成されており、上型91A
の上方端面には、型閉されたときに側板98の段部98
aと係合して側板98の上端が側方に撓むのを防ぐため
の所謂入子状に形成された段部99が突出するように設
けられている。
【0046】プランジャユニット93は、下型91Bに
設けられた側板98の、素管Pが把持される孔96の位
置と対応する位置に取付けられている。プランジャユニ
ット93の先端は、基台92上に立接された支持ロッド
100により支持されている。また、プランジャユニッ
ト93の先端面には、プランジャ82の位置を検知して
その前進量を計測する位置センサ101が設けられてい
る。
【0047】型開き抑止部材支持手段94は、図15に
おいて基台92上に左右方向に延在するように敷設され
たガイドレール102とこのガイドレール102上に摺
動移動可能に載置され一対の型開き抑止部材5,5をそ
れぞれ支持するリング支持部材103と、金型91に対
してリング支持部材103に支持された型開き抑止部材
5を嵌合係止位置(図15の実線を参照)と解放位置
(図15の鎖線を参照)との間で移動させる駆動手段1
04とを備えてなる。この実施の形態における移動手段
104は、ピストンロッドの先端がリング支持部材10
3に連結された複動式のシリンダが採用されている。
【0048】金型開閉手段95は、図16に示すよう
に、基台92の背面に設けられたブラケット110と、
このブラケット110にピン111を介して回動可能に
枢着された回動フレーム112と、回動フレーム112
に対してスライド可能に設けられた上型支持フレーム1
13とを備えている。そして、回動フレーム112には
ブラケット110に回動可能に枢着された回動シリンダ
114のピストンロッドが連結され、上型支持フレーム
113にはピン111に基端部が枢着された昇降シリン
ダ115のピストンロッドが連結されている。下型91
Bに対して上型91Aを型開きするときには、型開き抑
止部材5,5を解放位置に移動させた状態で、最初に、
図16に一転鎖線で示すように、昇降シリンダ115の
ピストンロッドを伸長駆動させて上型支持フレーム11
3を回動フレーム112に対して上昇させる。これによ
り、ベンディングされた素管Pの形状に応じて形成され
て互いの衝合面から部分的に突出するように形成された
上型91Aと下型91Bが引き離される。その後、図1
6に二点鎖線で示すように、回動シリンダ114のピス
トンロッドを退縮駆動させて回動フレーム112を後方
に回動させると、上型91Aは下型91Bの上方から移
動して完全に開かれ、拡径された素管Pの取り出し、お
よび次のサイクルで拡径される素管Pの投入を行うこと
ができる状態となる。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、衝合された状
態の金型に外嵌されて、成形空間内に発生する圧力によ
る型開きを抑止する型開き抑止部材を備え、金型の外側
と該金型に外嵌される型開き抑止部材の内側とをそれぞ
れ端部に向かって暫時縮小するように相整合して傾斜面
を形成し、金型に型開き抑止部材を外嵌して両傾斜面が
互いに接することにより、型開き抑止部材が金型に係止
されるようにした簡単な構成で、型開き抑止部材を衝合
された金型の外側に形成された傾斜面に係止することが
でき、成形空間内に発生する圧力による型開きを容易に
且つ確実に抑止することができる。
【0050】請求項2の発明によれば、内周形状が複数
の金型に対して共通して取付け固定することができるよ
うに適合可能に形成されたアジャスタと、該アジャスタ
に外嵌されて成形空間内に発生する圧力による型開きを
抑止する型開き抑止部材と、を備えた簡単な構成で、型
開き抑止部材を各金型に取付けられたアジャスタの外側
に共通して係止し、成形空間内に発生する圧力による型
開きを確実に抑止することができる。
【0051】請求項3の発明によれば、請求項2に記載
の発明において、アジャスタの外側と該アジャスタに外
嵌される型開き抑止部材の内側とをそれぞれ端部に向か
って暫時縮小するように相整合して傾斜面を形成し、ア
ジャスタに型開き抑止部材を外嵌して両傾斜面が互いに
接することにより、型開き抑止部材がアジャスタに係止
されるようにしたことにより、複数の金型に型開き抑止
部材を共通して確実に係止し、確実に保持することがで
きる。
【0052】請求項4の発明によれば、請求項請求項1
または3に記載の発明において、両傾斜面の角度を、型
開き抑止部材を金型またはアジャスタに対して自己ロッ
クすることが可能な角度からアンロックすることが容易
な角度までの範囲に設定したことにより、確実に型開き
抑止部材を金型またはアジャスタに対して係止(自己ロ
ック)し、また抜き外して解放(アンロック)すること
ができる。
【0053】請求項5の発明によれば、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明において、金型を所定の位置に搬
送する金型搬送手段と、所定の位置に搬送された各金型
または金型に取付け固定されたアジャスタに対して、型
開き抑止部材を嵌合係止位置と解放位置との間で移動さ
せるように支持する型開き抑止部材支持手段と、を備え
たことにより、作業者に手間をかけさせることなく、自
動的に複数の金型を所定の位置に自動的に入れ替えて搬
送し、型開き抑止部材支持手段により型開き抑止部材を
解放位置から嵌合係止位置に移動させて型開き抑止部材
を金型の外嵌することができ、成形が完了したら、型開
き抑止部材を嵌合係止位置から解放位置に移動させて金
型から解放することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型締装置の実施の一形態を示す断面図
である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の型締装置の実施の別の形態を示す断面
図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】図3に示した型締装置のスプルーブッシュの位
置を変更した例を示す断面図である。
【図6】本発明の型締装置を射出成形機に適用した場合
の正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】本発明の型締装置を射出成形機に適用した場合
の変形例を示す平面図である。
【図9】型開き抑止部材支持手段を示す説明図である。
【図10】強制解放手段を示す説明図である。
【図11】本発明の型締装置を射出成形機に適用した別
の実施の形態の正面図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】本発明の型締装置をダイカストマシンに適用
した場合の説明図である。
【図14】本発明の型締装置を液圧バルジ加工機に適用
した場合の基本的な構成を示す断面図である。
【図15】本発明の型締装置が適用された液圧バルジ加
工機の正面図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】従来の油圧式型締装置を有する射出成形機の
説明図である。
【図18】従来のトグル式型締装置を有する射出成形機
の説明図である。
【図19】従来の拘束リングによって金型を拘束するバ
ルジ成形装置の説明図である。
【図20】図19のC−C断面図である。
【符号の説明】
1 金型 2 成形空間 3 型締装置 5 型開き抑止部材 6 金型の外周面 7 型開き抑止部材の内周面 10 射出装置 10a ノズル 22 アジャスタ 23 型締装置 30 金型搬送手段 31 型開き抑止部材支持手段 33 型締装置 50 強制解放手段 63 型締装置 83 型締装置 91 金型 94 型開き抑止部材支持手段 95 金型開閉手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割された金型を衝合させて内部に所定
    形状の成形空間が形成された状態を保持するための型締
    装置であって、 衝合された状態の金型に外嵌されて、成形空間内に発生
    する圧力による型開きを抑止する型開き抑止部材を備
    え、 金型の外側と該金型に外嵌される型開き抑止部材の内側
    とをそれぞれ端部に向かって暫時縮小するように相整合
    して傾斜面を形成し、金型に型開き抑止部材を外嵌して
    両傾斜面が互いに接することにより、型開き抑止部材が
    金型に係止されるようにしたことを特徴とする型締装
    置。
  2. 【請求項2】 分割された金型を衝合させて内部に所定
    形状の成形空間が形成された状態を保持するための型締
    装置であって、 内周形状が複数の金型に対して共通して取付け固定する
    ことができるように適合可能に形成されたアジャスタ
    と、該アジャスタに外嵌されて成形空間内に発生する圧
    力による型開きを抑止する型開き抑止部材と、を備えた
    ことを特徴とする型締装置。
  3. 【請求項3】 アジャスタの外側と該アジャスタに外嵌
    される型開き抑止部材の内側とをそれぞれ端部に向かっ
    て暫時縮小するように相整合して傾斜面を形成し、アジ
    ャスタに型開き抑止部材を外嵌して両傾斜面が互いに接
    することにより、型開き抑止部材がアジャスタに係止さ
    れるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の型締
    装置。
  4. 【請求項4】 両傾斜面の角度は、型開き抑止部材を金
    型またはアジャスタに対して自己ロックすることが可能
    な角度からアンロックすることが容易な角度までの範囲
    に設定されていることを特徴とする請求項1または3に
    記載の型締装置。
  5. 【請求項5】 金型を所定の位置に搬送する金型搬送手
    段と、 所定の位置に搬送された各金型または金型に取付け固定
    されたアジャスタに対して、型開き抑止部材を嵌合係止
    位置と解放位置との間で移動させるように支持する型開
    き抑止部材支持手段と、を備えたことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の型締装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004033461A1 (de) * 2004-07-10 2006-01-26 Theysohn Formenbau Gmbh Spritzgießwerkzeug sowie Anlage zum Spritzen eines Abschnitts eines Kastens
JP2016511173A (ja) * 2013-02-18 2016-04-14 ディスクマ アクチェンゲゼルシャフト プリフォームから中空体を成形するための金型及びこのような金型を備える機械

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