JP2001055841A - 木造建物の制振壁構造 - Google Patents
木造建物の制振壁構造Info
- Publication number
- JP2001055841A JP2001055841A JP11230505A JP23050599A JP2001055841A JP 2001055841 A JP2001055841 A JP 2001055841A JP 11230505 A JP11230505 A JP 11230505A JP 23050599 A JP23050599 A JP 23050599A JP 2001055841 A JP2001055841 A JP 2001055841A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall structure
- wall
- space
- displacement member
- partition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims abstract description 129
- 238000005192 partition Methods 0.000 claims abstract description 90
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 13
- 238000013016 damping Methods 0.000 claims description 86
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 abstract description 15
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 abstract description 4
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 abstract 3
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 5
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 4
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 3
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 2
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 238000000638 solvent extraction Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】木造建物の筋違を有する壁構造において、木造
建物の骨組みを塑性変形させようとする地震などの振動
エネルギーを吸収し、振動を減衰させうる制振壁構造を
作り、従って、特に間仕切壁への適用だけで、一般木造
住宅などの木造建物を制振構造とすることを容易に可能
にする。 【解決手段】制振壁構造1は、筋違5が壁内部空間の内
側・外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占めない
壁内部空間を上下の仕切り梁6、7の架設により上中下
の3空間10〜12に分け、間柱13を上下の空間10、12に装
架し、かつ上下の変位部材8、9を上下の仕切り梁6,
7に幅方向に限られた長さ範囲で摺動自在に備えてな
る。上下の変位伝達材14、15により上梁2と変位部材8
また下梁もしくは基礎3と変位部材9は幅方向の動きを
許容するように結合され、かつ中央空間12にてダンパ装
置16が上下二つの変位部材8、9間に連結されている。
建物の骨組みを塑性変形させようとする地震などの振動
エネルギーを吸収し、振動を減衰させうる制振壁構造を
作り、従って、特に間仕切壁への適用だけで、一般木造
住宅などの木造建物を制振構造とすることを容易に可能
にする。 【解決手段】制振壁構造1は、筋違5が壁内部空間の内
側・外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占めない
壁内部空間を上下の仕切り梁6、7の架設により上中下
の3空間10〜12に分け、間柱13を上下の空間10、12に装
架し、かつ上下の変位部材8、9を上下の仕切り梁6,
7に幅方向に限られた長さ範囲で摺動自在に備えてな
る。上下の変位伝達材14、15により上梁2と変位部材8
また下梁もしくは基礎3と変位部材9は幅方向の動きを
許容するように結合され、かつ中央空間12にてダンパ装
置16が上下二つの変位部材8、9間に連結されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震などの振動エ
ネルギーを吸収し、その振動を減衰せしめる制振壁構造
に関し、より詳しくは、木造建物の筋違を有する壁構造
に振動減衰機構が組み入れられた制振壁構造に関する。
ネルギーを吸収し、その振動を減衰せしめる制振壁構造
に関し、より詳しくは、木造建物の筋違を有する壁構造
に振動減衰機構が組み入れられた制振壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より今日まで、ビル等の構造物の耐
震性を高めるために、油圧ダンパを構造物の柱、梁など
の骨組みの間に組み入れて、振動を減衰させる制振構造
とする種々の試みが提案されている。つまり、この制振
構造は、柱,梁等の骨組みを塑性変形させようとする地
震の振動エネルギーを、油圧ダンパを備えた構造により
吸収し、構造物の骨組みを制振させる構成となってい
る。例えば、代表的には、構造物の壁面を形成する空間
の上部と下部とに、それぞれ、水平方向の振動を伝える
壁面状パネルを備え、そしてブレースダンパ装置を上部
の壁面状パネルと下部の壁面状パネルとの間に介装した
制振壁パネルが提案されている。さらに、上記の上下両
方の壁面状パネルを摺動可能に備えることによって、ダ
ンパ装置の揺動を抑え、不快な当接音の発生を防止する
という改良された制振壁パネルも提案されている。そし
て、これまでに、コンクリートビル向けの様々な制振壁
構造が主に開発されている。
震性を高めるために、油圧ダンパを構造物の柱、梁など
の骨組みの間に組み入れて、振動を減衰させる制振構造
とする種々の試みが提案されている。つまり、この制振
構造は、柱,梁等の骨組みを塑性変形させようとする地
震の振動エネルギーを、油圧ダンパを備えた構造により
吸収し、構造物の骨組みを制振させる構成となってい
る。例えば、代表的には、構造物の壁面を形成する空間
の上部と下部とに、それぞれ、水平方向の振動を伝える
壁面状パネルを備え、そしてブレースダンパ装置を上部
の壁面状パネルと下部の壁面状パネルとの間に介装した
制振壁パネルが提案されている。さらに、上記の上下両
方の壁面状パネルを摺動可能に備えることによって、ダ
ンパ装置の揺動を抑え、不快な当接音の発生を防止する
という改良された制振壁パネルも提案されている。そし
て、これまでに、コンクリートビル向けの様々な制振壁
構造が主に開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、居住用一般住
宅向けの制振壁構造は、これまで十分には実用化されて
いない。特に木造住宅にあっては、必要な耐震強度を確
保するべく、建築基準法の定めにより、床面積に応じて
所要数の筋違を外壁、間仕切壁などに配設することが義
務付けられている。しかし、これまでに開発された制振
壁構造は、壁内部空間の全体を占めるものであるため、
木造住宅の筋違を有する壁構造には、適用することがで
きない。木造住宅に必要数の筋違を設けて、法で定めら
れた耐震壁を備えた上で、従来の制振壁を筋違の無い壁
構造に適用するという方法だけでは、その木造住宅の骨
組みにとって必要な数の減衰壁を設けることが困難であ
る。例えば、不動産市場で最も多く流通している延べ床
面積30坪以下の木造建物にあっては、従来の制振壁の採
用により、建物を耐震構造にすることがまず不可能であ
る。木造建物の外壁には、建物が本来要求される性能、
例えば耐風強度、高い耐火性能および断熱性能などを充
足するものであることが必要とされる。従って、これら
本来の性能の充足に加えて、振動減衰性能を外壁にさら
に付加するのは、難しい面が多い。他方、木造建物の間
仕切壁は、高い遮音性能が要求される程度であり、外壁
に比して要求性能がより緩やかである。従って、制振装
置を間仕切壁に装備するだけで、木造建物を耐震構造に
することが本来望ましいが、従来の制振構造は筋違の有
る壁構造には適用することができないものであったた
め、制振構造が装備される壁として、外壁をも選択せざ
るを得ない場合が多い。
宅向けの制振壁構造は、これまで十分には実用化されて
いない。特に木造住宅にあっては、必要な耐震強度を確
保するべく、建築基準法の定めにより、床面積に応じて
所要数の筋違を外壁、間仕切壁などに配設することが義
務付けられている。しかし、これまでに開発された制振
壁構造は、壁内部空間の全体を占めるものであるため、
木造住宅の筋違を有する壁構造には、適用することがで
きない。木造住宅に必要数の筋違を設けて、法で定めら
れた耐震壁を備えた上で、従来の制振壁を筋違の無い壁
構造に適用するという方法だけでは、その木造住宅の骨
組みにとって必要な数の減衰壁を設けることが困難であ
る。例えば、不動産市場で最も多く流通している延べ床
面積30坪以下の木造建物にあっては、従来の制振壁の採
用により、建物を耐震構造にすることがまず不可能であ
る。木造建物の外壁には、建物が本来要求される性能、
例えば耐風強度、高い耐火性能および断熱性能などを充
足するものであることが必要とされる。従って、これら
本来の性能の充足に加えて、振動減衰性能を外壁にさら
に付加するのは、難しい面が多い。他方、木造建物の間
仕切壁は、高い遮音性能が要求される程度であり、外壁
に比して要求性能がより緩やかである。従って、制振装
置を間仕切壁に装備するだけで、木造建物を耐震構造に
することが本来望ましいが、従来の制振構造は筋違の有
る壁構造には適用することができないものであったた
め、制振構造が装備される壁として、外壁をも選択せざ
るを得ない場合が多い。
【0004】本発明は、上述した従来事情を考慮してな
されたものであって、その課題とするところは、一般木
造住宅などの木造建物の筋違を有する壁構造において、
木造建物の柱,梁等の骨組みを塑性変形させようとする
地震などの振動エネルギーを吸収し、その振動を減衰せ
しめることができるところの木造建物の制振壁構造を提
供することにある。本発明の他の課題は、木造建物の筋
違を有する壁構造に制振壁構造を適用することができ、
従って、必要数の制振壁構造の採用により、とりわけ制
振装置の間仕切壁への適用だけで、一般木造住宅などの
木造建物を耐震構造とすることができるところの木造建
物の制振壁構造を提供することにある。本発明のその他
の課題は、特許請求の範囲を含む明細書の記載並びに図
面を参照することにより、理解される。
されたものであって、その課題とするところは、一般木
造住宅などの木造建物の筋違を有する壁構造において、
木造建物の柱,梁等の骨組みを塑性変形させようとする
地震などの振動エネルギーを吸収し、その振動を減衰せ
しめることができるところの木造建物の制振壁構造を提
供することにある。本発明の他の課題は、木造建物の筋
違を有する壁構造に制振壁構造を適用することができ、
従って、必要数の制振壁構造の採用により、とりわけ制
振装置の間仕切壁への適用だけで、一般木造住宅などの
木造建物を耐震構造とすることができるところの木造建
物の制振壁構造を提供することにある。本発明のその他
の課題は、特許請求の範囲を含む明細書の記載並びに図
面を参照することにより、理解される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の技術的
課題を解決するものであって、より明確には、木造建物
の筋違を有する壁構造に振動減衰機構が組み入れられた
制振壁構造であって、筋違が壁内部空間の内側もしくは
外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占めない残り
の壁内部空間において、二つの仕切り梁を壁構造の左右
の柱間にそれぞれ架設して、該残りの壁内部空間を上部
空間、中央空間および下部空間に分け、間柱を該上部空
間および該下部空間においてそれぞれ、壁構造の上下方
向に装架するとともに、二つの変位部材を前記二つの仕
切り梁にそれぞれ、壁構造の幅方向に限られた長さ範囲
で摺動自在に備え、変位伝達材を前記の上部空間におい
て壁構造の上梁と上側の変位部材との間に、また前記の
下部空間において壁構造の下梁もしくは基礎と下側の変
位部材との間にそれぞれ、壁構造の幅方向の動きを許容
するように結合し、そして前記の中央空間において、振
動を減衰するダンパ装置を前記の上側の変位部材と前記
の下側の変位部材との間に連結してなることを特徴とす
る、木造建物の制振壁構造に関する。
課題を解決するものであって、より明確には、木造建物
の筋違を有する壁構造に振動減衰機構が組み入れられた
制振壁構造であって、筋違が壁内部空間の内側もしくは
外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占めない残り
の壁内部空間において、二つの仕切り梁を壁構造の左右
の柱間にそれぞれ架設して、該残りの壁内部空間を上部
空間、中央空間および下部空間に分け、間柱を該上部空
間および該下部空間においてそれぞれ、壁構造の上下方
向に装架するとともに、二つの変位部材を前記二つの仕
切り梁にそれぞれ、壁構造の幅方向に限られた長さ範囲
で摺動自在に備え、変位伝達材を前記の上部空間におい
て壁構造の上梁と上側の変位部材との間に、また前記の
下部空間において壁構造の下梁もしくは基礎と下側の変
位部材との間にそれぞれ、壁構造の幅方向の動きを許容
するように結合し、そして前記の中央空間において、振
動を減衰するダンパ装置を前記の上側の変位部材と前記
の下側の変位部材との間に連結してなることを特徴とす
る、木造建物の制振壁構造に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の制振壁構造は、木造建物
の筋違を有する壁構造に適用される。その制振壁構造に
は、仕切り梁、間柱、変位部材、変位伝達材およびダン
パ装置よりなるところの振動減衰機構が組み入れられて
いる。本発明の制振壁構造は、筋違が壁内部空間の内側
もしくは外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占め
ない残りの壁内部空間において主に、上記の振動減衰機
構が組み入れられる。従って、本発明の制振壁構造は、
筋違を有する壁構造であっても、振動を減衰させるのに
必要な機能を発揮することができる。仕切り梁は、壁内
部空間のうち筋違が占めない部分の空間(残りの壁内部
空間)において、上下ふたつ設けられ、各々の梁は壁構
造の左右の柱間にそれぞれ架設される。二つの仕切り梁
の架設により、残りの壁内部空間は、上部空間、中央空
間および下部空間に分けられる。間柱は、その上部空間
および下部空間においてそれぞれ、壁構造の上下方向に
装架される。つまり、間柱は、壁構造の上梁と上側の仕
切り梁との間に、また壁構造の下梁もしくは基礎と下側
の仕切り梁との間に、それぞれ上下方向に架け渡され
る。従って、一般の木造住宅で汎用される壁構造は、通
常、約90cm(3尺)X180cm(6尺)の大きさ
であるので、その左右柱と上下梁、上下の仕切り梁およ
び間柱により形成される枠構造は、最大限でおよそ、4
5cmX100cmぐらいの寸法を有するものとなる。
よって、壁面材の表面張りにより最終的に仕上げられた
本発明の壁構造は、壁面に対し垂直方向に作用する面外
応力に対する剛性の強いものとなり、高い圧縮強度を有
する高強度の壁構造となる。変位部材は、上下二つ、つ
まり二つの仕切り梁にそれぞれ、壁構造の幅方向に限ら
れた長さ範囲で摺動自在に備えられる。二つの変位部材
には、それらの占有空間を少なくするため、例えばガセ
ット板に似た形状の構造材などが利用される。二つの変
位部材は各々、例えば抑えベース板を仕切り梁の面上に
少し隙間を作って固定し、そしてその隙間に変位部材を
挿設することにより、仕切り梁上に摺動自在に備えられ
る。二つの変位部材の摺動は、限られた長さ範囲に、例
えば100mm〜120mm程度に抑制される。その摺
動を制限するには、例えば、限られた長さ範囲のスリッ
トを抑え板に設け、変位部材の一部をそのスリットに通
すことにより、変位部材の動きをスリット長さに限定す
る構成とか、また、ふたつの充填物を仕切り梁と抑え板
との隙間に、限られた長さ範囲の両側にそれぞれ固着
し、変位部材の動きを両側の充填物間の長さに抑止する
構成が採用される。変位伝達材は、壁構造の上梁(また
は下梁もしくは基礎)を壁構造の幅方向に変形させる揺
れ、振動などの動きを上側の(または下側の)変位部材
に伝達するための部材であって、壁構造の上側および下
側にそれぞれ設けられる。上側の変位伝達材は、仕切り
梁により分けられた上部空間において、壁構造の上梁と
上側の変位部材との間に、壁構造の幅方向の動きを許容
するように結合される。また、下側の変位伝達材は、同
じく仕切り梁により分けられた下部空間において、壁構
造の下梁もしくは基礎と下側の変位部材との間に、壁構
造の幅方向の動きを許容するように結合される。本発明
における変位伝達材は、従来の制振壁構造で使用されて
いた変位伝達のための平面パネルに代わるものであり、
例えば、金属管もしくは棒、代表的にはステンレス鋼管
よりなる。従って、本発明における変位伝達材には、典
型的には、ステンレス鋼管が壁構造の梁、基礎と変位部
材との間に、各々の両端にて回動自在に連結することに
よって、壁構造の幅方向の動きを許容するように結合す
る構成が採用される。ダンパ装置は、地震などによる振
動を減衰することができる装置、例えば油圧ダンパ装置
であって、これは、仕切り梁により分けられた中央空間
において、上側の変位部材と下側の変位部材との間に、
これら部材を連結して、壁構造の壁面に平行な方向の揺
れ、振動を減衰することができるように備えられる。こ
のダンパ装置は、通常、1基を斜め姿勢にて、または、
2基を斜め上りと斜め下りの対称的な姿勢にて、装備さ
れる。
の筋違を有する壁構造に適用される。その制振壁構造に
は、仕切り梁、間柱、変位部材、変位伝達材およびダン
パ装置よりなるところの振動減衰機構が組み入れられて
いる。本発明の制振壁構造は、筋違が壁内部空間の内側
もしくは外側の一部空間を占めるとともに、筋違が占め
ない残りの壁内部空間において主に、上記の振動減衰機
構が組み入れられる。従って、本発明の制振壁構造は、
筋違を有する壁構造であっても、振動を減衰させるのに
必要な機能を発揮することができる。仕切り梁は、壁内
部空間のうち筋違が占めない部分の空間(残りの壁内部
空間)において、上下ふたつ設けられ、各々の梁は壁構
造の左右の柱間にそれぞれ架設される。二つの仕切り梁
の架設により、残りの壁内部空間は、上部空間、中央空
間および下部空間に分けられる。間柱は、その上部空間
および下部空間においてそれぞれ、壁構造の上下方向に
装架される。つまり、間柱は、壁構造の上梁と上側の仕
切り梁との間に、また壁構造の下梁もしくは基礎と下側
の仕切り梁との間に、それぞれ上下方向に架け渡され
る。従って、一般の木造住宅で汎用される壁構造は、通
常、約90cm(3尺)X180cm(6尺)の大きさ
であるので、その左右柱と上下梁、上下の仕切り梁およ
び間柱により形成される枠構造は、最大限でおよそ、4
5cmX100cmぐらいの寸法を有するものとなる。
よって、壁面材の表面張りにより最終的に仕上げられた
本発明の壁構造は、壁面に対し垂直方向に作用する面外
応力に対する剛性の強いものとなり、高い圧縮強度を有
する高強度の壁構造となる。変位部材は、上下二つ、つ
まり二つの仕切り梁にそれぞれ、壁構造の幅方向に限ら
れた長さ範囲で摺動自在に備えられる。二つの変位部材
には、それらの占有空間を少なくするため、例えばガセ
ット板に似た形状の構造材などが利用される。二つの変
位部材は各々、例えば抑えベース板を仕切り梁の面上に
少し隙間を作って固定し、そしてその隙間に変位部材を
挿設することにより、仕切り梁上に摺動自在に備えられ
る。二つの変位部材の摺動は、限られた長さ範囲に、例
えば100mm〜120mm程度に抑制される。その摺
動を制限するには、例えば、限られた長さ範囲のスリッ
トを抑え板に設け、変位部材の一部をそのスリットに通
すことにより、変位部材の動きをスリット長さに限定す
る構成とか、また、ふたつの充填物を仕切り梁と抑え板
との隙間に、限られた長さ範囲の両側にそれぞれ固着
し、変位部材の動きを両側の充填物間の長さに抑止する
構成が採用される。変位伝達材は、壁構造の上梁(また
は下梁もしくは基礎)を壁構造の幅方向に変形させる揺
れ、振動などの動きを上側の(または下側の)変位部材
に伝達するための部材であって、壁構造の上側および下
側にそれぞれ設けられる。上側の変位伝達材は、仕切り
梁により分けられた上部空間において、壁構造の上梁と
上側の変位部材との間に、壁構造の幅方向の動きを許容
するように結合される。また、下側の変位伝達材は、同
じく仕切り梁により分けられた下部空間において、壁構
造の下梁もしくは基礎と下側の変位部材との間に、壁構
造の幅方向の動きを許容するように結合される。本発明
における変位伝達材は、従来の制振壁構造で使用されて
いた変位伝達のための平面パネルに代わるものであり、
例えば、金属管もしくは棒、代表的にはステンレス鋼管
よりなる。従って、本発明における変位伝達材には、典
型的には、ステンレス鋼管が壁構造の梁、基礎と変位部
材との間に、各々の両端にて回動自在に連結することに
よって、壁構造の幅方向の動きを許容するように結合す
る構成が採用される。ダンパ装置は、地震などによる振
動を減衰することができる装置、例えば油圧ダンパ装置
であって、これは、仕切り梁により分けられた中央空間
において、上側の変位部材と下側の変位部材との間に、
これら部材を連結して、壁構造の壁面に平行な方向の揺
れ、振動を減衰することができるように備えられる。こ
のダンパ装置は、通常、1基を斜め姿勢にて、または、
2基を斜め上りと斜め下りの対称的な姿勢にて、装備さ
れる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態と思われる実
施例を図面とともに説明することにより、本発明をより
明確なものにする。
施例を図面とともに説明することにより、本発明をより
明確なものにする。
【0008】実施例1 この実施例の制振壁構造は、図1に示されるような、木
造建物の筋違を有する壁構造である。この制振壁構造1
は、主に間仕切壁に適する壁構造であって、上部の上梁
2、下部の下梁3、そして左右の柱4、4より構築さ
れ、通常約90cm(3尺)x約180cm(6尺)の
大きさを有する。よって、上梁2、下梁3および左右の
柱4、4により矩形状の壁内部空間が形成されている。
そして、本実施例の制振壁構造1においては、まず、筋
違5が図2ないし図4に示すように、上記の壁内部空間
の内側(もしくは外側)の一部空間Aを占めているとと
もに、筋違5が占めない残りの壁内部空間Bにおいて主
に、下記に述べる、仕切り梁6、7、変位部材8、9、
間柱13、変位伝達材14、15およびダンパ装置16
よりなる振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が
占めない側の壁内部空間Bにおいては、上下二つの仕切
り梁6、7が、平板20と皿ビス21を用いて(図
3)、壁構造1の左右の柱4、4間にそれぞれ架設され
ている。従って、その壁内部空間Bは、図1に示すよう
に上部空間10、中央空間11および下部空間12に分
けられている。仕切り梁6、7は、各々断面U字形をな
す板材で、上側の仕切り梁6は開口部を上に向けて取付
けられ、下側の仕切り梁7は開口部を下に向けて取付け
られている。間柱13は、例えば30mmx105mm
の寸法を有する柱材であって、図1に示すように上部空
間10および下部空間12においてそれぞれ上下方向
に、つまり壁構造1の上梁2と上側の仕切り梁6との間
に、また下梁もしくは基礎3と下側の仕切り梁7との間
に、それぞれ垂直に架け渡されている(図6)。従っ
て、上梁2もしくは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕
切り梁6、7および間柱13により形成される枠構造
は、最大限でおよそ、45cmx100cmぐらいの寸
法を有するものとなる。よって、壁面材の表面張りによ
り最終的に仕上げられた本実施例の壁構造1は、壁面に
対し垂直方向に作用する面外応力に対して剛性の大変強
いものとなり、高い圧縮強度を有する高強度の壁構造と
なる。また、図6および拡大された図7に示すように、
上下二つの仕切り梁6、7には、二つの変位部材8、9
がそれぞれ、壁構造1の幅方向に、限られた長さ範囲t
(図3)で摺動自在に備えられている。すなわち、上側
の変位部材8は、図8ないし図11に示すように、ガセ
ット平板22と、その下端に固着された、断面U字形で
下向きに開口している摺動板23と、その左右の側面部
にそれぞれ固着された、下記のダンパ装置16と連結す
るための取付板24、24よりなる。ガセット平板22
は、上側の仕切り梁6の中央に形成された長さtのスリ
ット25の中を挿通している(図11)。また上側の仕
切り梁6の裏面には、抑え板17が仕切り梁6の裏面と
少し隙間pを作って固定され、その隙間pには、摺動板
23が挿設されており(図7)、そして、隙間p内に固
着された充填材26により、摺動板23の摺動の範囲が
制限されている(図9)。従って、上側の変位部材8
は、上側の仕切り梁6上に、壁構造1の幅方向に長さt
の範囲(例えば約100mmの範囲)にて摺動自在に備
えられている。また、説明を省略するが、下側の変位部
材9も、上側の変位部材8と同様の構成よりなる。上下
二つの変位伝達材14、15は、壁構造1の上梁2また
は下梁3をその幅方向に変形させる揺れ、振動などの動
きを上側の変位部材8または下側の変位部材9に伝達す
るための部材であって、ともにステンレス鋼管よりな
る。上側の変位伝達材14は、上部空間10において壁
構造の上梁2と上側の変位部材8との間に、図5および
図11に示すように各々の両端にて回動自在に連結する
ことによって、壁構造1の壁面と平行な変位部材の動き
を許容するように結合されている。また、下側の変位伝
達材15も、同様に、下部空間12において壁構造の下
梁3と下側の変位部材9との間に、壁構造1の壁面と平
行な変位部材の動きを許容するように結合されている。
さらに、上記の中央空間11においては、ダンパ装置1
6、16が上側の変位部材8と下側の変位部材9との間
に、これら部材を連結して備えられている。ダンパ装置
16、16は、例えば振動を減衰する油圧ダンパ装置で
あってよく、斜め上りと斜め下りの対称的な姿勢にて2
基装備されている。従って、ダンパ装置16、16は、
制振壁構造1の壁面に平行な方向の揺れおよび振動を減
衰するという働きをなすことができる構成となってい
る。したがって、以上述べたところの本実施例の制振壁
構造1にあっては、木造建物の筋違5を有する壁構造で
あるけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮する
ことができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを
壁構造1の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。従って、かような制振壁構造1を必要な
数、特に間仕切壁として採用することにより、一般木造
住宅などの木造建物を制振構造とすることができた。
造建物の筋違を有する壁構造である。この制振壁構造1
は、主に間仕切壁に適する壁構造であって、上部の上梁
2、下部の下梁3、そして左右の柱4、4より構築さ
れ、通常約90cm(3尺)x約180cm(6尺)の
大きさを有する。よって、上梁2、下梁3および左右の
柱4、4により矩形状の壁内部空間が形成されている。
そして、本実施例の制振壁構造1においては、まず、筋
違5が図2ないし図4に示すように、上記の壁内部空間
の内側(もしくは外側)の一部空間Aを占めているとと
もに、筋違5が占めない残りの壁内部空間Bにおいて主
に、下記に述べる、仕切り梁6、7、変位部材8、9、
間柱13、変位伝達材14、15およびダンパ装置16
よりなる振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が
占めない側の壁内部空間Bにおいては、上下二つの仕切
り梁6、7が、平板20と皿ビス21を用いて(図
3)、壁構造1の左右の柱4、4間にそれぞれ架設され
ている。従って、その壁内部空間Bは、図1に示すよう
に上部空間10、中央空間11および下部空間12に分
けられている。仕切り梁6、7は、各々断面U字形をな
す板材で、上側の仕切り梁6は開口部を上に向けて取付
けられ、下側の仕切り梁7は開口部を下に向けて取付け
られている。間柱13は、例えば30mmx105mm
の寸法を有する柱材であって、図1に示すように上部空
間10および下部空間12においてそれぞれ上下方向
に、つまり壁構造1の上梁2と上側の仕切り梁6との間
に、また下梁もしくは基礎3と下側の仕切り梁7との間
に、それぞれ垂直に架け渡されている(図6)。従っ
て、上梁2もしくは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕
切り梁6、7および間柱13により形成される枠構造
は、最大限でおよそ、45cmx100cmぐらいの寸
法を有するものとなる。よって、壁面材の表面張りによ
り最終的に仕上げられた本実施例の壁構造1は、壁面に
対し垂直方向に作用する面外応力に対して剛性の大変強
いものとなり、高い圧縮強度を有する高強度の壁構造と
なる。また、図6および拡大された図7に示すように、
上下二つの仕切り梁6、7には、二つの変位部材8、9
がそれぞれ、壁構造1の幅方向に、限られた長さ範囲t
(図3)で摺動自在に備えられている。すなわち、上側
の変位部材8は、図8ないし図11に示すように、ガセ
ット平板22と、その下端に固着された、断面U字形で
下向きに開口している摺動板23と、その左右の側面部
にそれぞれ固着された、下記のダンパ装置16と連結す
るための取付板24、24よりなる。ガセット平板22
は、上側の仕切り梁6の中央に形成された長さtのスリ
ット25の中を挿通している(図11)。また上側の仕
切り梁6の裏面には、抑え板17が仕切り梁6の裏面と
少し隙間pを作って固定され、その隙間pには、摺動板
23が挿設されており(図7)、そして、隙間p内に固
着された充填材26により、摺動板23の摺動の範囲が
制限されている(図9)。従って、上側の変位部材8
は、上側の仕切り梁6上に、壁構造1の幅方向に長さt
の範囲(例えば約100mmの範囲)にて摺動自在に備
えられている。また、説明を省略するが、下側の変位部
材9も、上側の変位部材8と同様の構成よりなる。上下
二つの変位伝達材14、15は、壁構造1の上梁2また
は下梁3をその幅方向に変形させる揺れ、振動などの動
きを上側の変位部材8または下側の変位部材9に伝達す
るための部材であって、ともにステンレス鋼管よりな
る。上側の変位伝達材14は、上部空間10において壁
構造の上梁2と上側の変位部材8との間に、図5および
図11に示すように各々の両端にて回動自在に連結する
ことによって、壁構造1の壁面と平行な変位部材の動き
を許容するように結合されている。また、下側の変位伝
達材15も、同様に、下部空間12において壁構造の下
梁3と下側の変位部材9との間に、壁構造1の壁面と平
行な変位部材の動きを許容するように結合されている。
さらに、上記の中央空間11においては、ダンパ装置1
6、16が上側の変位部材8と下側の変位部材9との間
に、これら部材を連結して備えられている。ダンパ装置
16、16は、例えば振動を減衰する油圧ダンパ装置で
あってよく、斜め上りと斜め下りの対称的な姿勢にて2
基装備されている。従って、ダンパ装置16、16は、
制振壁構造1の壁面に平行な方向の揺れおよび振動を減
衰するという働きをなすことができる構成となってい
る。したがって、以上述べたところの本実施例の制振壁
構造1にあっては、木造建物の筋違5を有する壁構造で
あるけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮する
ことができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを
壁構造1の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。従って、かような制振壁構造1を必要な
数、特に間仕切壁として採用することにより、一般木造
住宅などの木造建物を制振構造とすることができた。
【0009】実施例2 図12に示すように、この実施例の制振壁構造31は、
木造建物の筋違を有する壁構造であって、主に間仕切壁
に適する。この壁構造31は、上梁2、下梁3、そして
左右の柱4、4より構築され、通常約90cm(3尺)
X約180cm(6尺)の大きさを有する。そして、本
実施例の制振壁構造31においても、図13ないし図1
5に示すように、筋違5が壁内部空間の内側(もしくは
外側)の一部空間Aを占めるとともに、筋違5が占めな
い残りの壁内部空間においては、主に、実施例1と同様
に、仕切り梁32、33、変位部材34、35、間柱1
3、変位伝達材14、15およびダンパ装置16よりな
る振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が占めな
い側の壁内部空間においては、上下二つの仕切り梁3
2、33が、実施例1と同様に、固定板36を用いて、
壁構造31の左右の柱4、4間にそれぞれ架設されてい
る。従って、その壁内部空間は、図12に示すように上
部空間10、中央空間11および下部空間12に分けら
れている。仕切り梁32、33は、図17、拡大された
図18および図19、さらに図20ないし図23に示す
ように、各々、断面U字形をなす2枚の板材37、3
7、38,38よりなり、それらU字板材37、38の
一方の底面ともう一方のU字板材の37、38の底面と
を少し隙間qを作って対面させた構造を為している。な
お、これらU字板材の37、38の左右の端部には、充
填物39が詰められ(図22)、隙間qが一定の間隔を
保ちうる構成となっている。間柱13、13は、例えば
30mmx105mmの寸法を有する柱材であって、図
12に示すように、上部空間10において壁構造31の
上梁2と仕切り梁32との間に、また下部空間12にお
いて下梁もしくは基礎3と仕切り梁33との間に、それ
ぞれ垂直に架け渡されている(図17)。従って、上梁
2もしくは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕切り梁3
2、33および間柱13により相対的に小寸法の枠構造
が形成されるので、壁面材の表面張りにより仕上げられ
た本実施例の壁構造31は、壁面に対し垂直方向に作用
する面外応力に対して剛性の大変強いものとなり、高い
圧縮強度を有する高強度の壁構造となる。また、図17
ないし図23に示すように、上下二つの仕切り梁32、
33には、二つの変位部材34、35がそれぞれ、壁構
造31の幅方向に、限られた長さ範囲u(図18、図1
9)で摺動自在に備えられている。すなわち、上側の変
位部材34は、図14、図17、図18、図20および
図21に示すように、ガセット平板40と、その下端に
固着された、断面U字形で下向きに開口している接続板
41と、その中央の側面部に固着された、ダンパ装置1
6と連結するための取付板42、42よりなる。ガセッ
ト平板40は、上側の仕切り梁32を構成する二つの板
材37、37間の隙間qの中を挿通しており(図20、
図21)、仕切り梁32に沿って摺動自在となってい
る。またガセット平板40には、長さuのスリット孔4
3・・が形成され、そして係合ピン50がスリット孔4
3に挿通されており、ガセット平板40の摺動が長さu
の範囲(図18)に制限されている。さらに、ガセット
平板40より少し離れた位置にて、上側の仕切り梁32
を構成する二つの板材37、37の間には、変位部材3
4の動きを止めるための抑止材44が固定されている
(図18)。従って、上側の変位部材34は、上側の仕
切り梁32に、その中の隙間qを通って、壁構造31の
幅方向に長さuの範囲にて摺動自在に備えられている。
また、下側の変位部材35は、図15、図17、図19
および図23に示すように、ガセット平板45と、その
上端に固着された、断面U字形で上向きに開口している
接続板46と、その中央の側面部に固着された、ダンパ
装置16との連結用の取付板47、47よりなる。ガセ
ット平板45は、下側の仕切り梁33を構成する二つの
板材38、38間の隙間rの中を挿通しており(図1
7、図19)、仕切り梁33に沿って摺動自在となって
いる。また、ガセット平板45には、長さuのスリット
孔48・・が形成され、そして係合ピン50がスリット
孔48に挿通されており、ガセット平板45の摺動が長
さuの範囲(図19)に制限されている。さらに、取付
板47、47の真下の位置にも、ガセット平板45の摺
動範囲を長さuの範囲に制限するスリット孔付きのガセ
ット小板49が取り付けられている(図19)。従っ
て、下側の変位部材35は、下側の仕切り梁33に、そ
の中の隙間rを通って、壁構造31の幅方向に長さuの
範囲にて摺動自在に備えられている。上下二つの変位伝
達材14、15は、壁構造1の上梁2または下梁3をそ
の幅方向に変形させる揺れ、振動などの動きを上側の変
位部材34たは下側の変位部材35に伝達するための部
材であって、ともにステンレス鋼管よりなる。上側の変
位伝達材14は、上部空間10において壁構造の上梁2
と上側の変位部材34との間に、図16および図20に
示すように各々の両端にて回動自在に連結することによ
って、壁構造31の壁面と平行な変位部材34の動きを
許容するように結合されている。また、下側の変位伝達
材15も、同様に、下部空間12において壁構造の下梁
3と下側の変位部材35との間に、壁構造31の壁面と
平行な変位部材35の動きを許容するように結合されて
いる。さらに、上記の中央空間11においては、ダンパ
装置16、16が上側の変位部材34と下側の変位部材
35との間に、これら部材を連結して備えられている。
ダンパ装置16、16は、例えば振動を減衰する油圧ダ
ンパ装置であってよく、斜め上りと斜め下りの対称的な
姿勢にて2基装備されている。従って、ダンパ装置1
6、16は、制振壁構造31の壁面に平行な方向の揺れ
および振動を減衰するという働きをなすことができる構
成となっている。以上のように、本実施例の制振壁構造
31にあっても、木造建物の筋違5を有する壁構造であ
るけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮するこ
とができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを壁
構造31の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。したがって、かような制振壁構造31を
必要な数、特に間仕切壁として採用することにより、一
般木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができ
た。
木造建物の筋違を有する壁構造であって、主に間仕切壁
に適する。この壁構造31は、上梁2、下梁3、そして
左右の柱4、4より構築され、通常約90cm(3尺)
X約180cm(6尺)の大きさを有する。そして、本
実施例の制振壁構造31においても、図13ないし図1
5に示すように、筋違5が壁内部空間の内側(もしくは
外側)の一部空間Aを占めるとともに、筋違5が占めな
い残りの壁内部空間においては、主に、実施例1と同様
に、仕切り梁32、33、変位部材34、35、間柱1
3、変位伝達材14、15およびダンパ装置16よりな
る振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が占めな
い側の壁内部空間においては、上下二つの仕切り梁3
2、33が、実施例1と同様に、固定板36を用いて、
壁構造31の左右の柱4、4間にそれぞれ架設されてい
る。従って、その壁内部空間は、図12に示すように上
部空間10、中央空間11および下部空間12に分けら
れている。仕切り梁32、33は、図17、拡大された
図18および図19、さらに図20ないし図23に示す
ように、各々、断面U字形をなす2枚の板材37、3
7、38,38よりなり、それらU字板材37、38の
一方の底面ともう一方のU字板材の37、38の底面と
を少し隙間qを作って対面させた構造を為している。な
お、これらU字板材の37、38の左右の端部には、充
填物39が詰められ(図22)、隙間qが一定の間隔を
保ちうる構成となっている。間柱13、13は、例えば
30mmx105mmの寸法を有する柱材であって、図
12に示すように、上部空間10において壁構造31の
上梁2と仕切り梁32との間に、また下部空間12にお
いて下梁もしくは基礎3と仕切り梁33との間に、それ
ぞれ垂直に架け渡されている(図17)。従って、上梁
2もしくは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕切り梁3
2、33および間柱13により相対的に小寸法の枠構造
が形成されるので、壁面材の表面張りにより仕上げられ
た本実施例の壁構造31は、壁面に対し垂直方向に作用
する面外応力に対して剛性の大変強いものとなり、高い
圧縮強度を有する高強度の壁構造となる。また、図17
ないし図23に示すように、上下二つの仕切り梁32、
33には、二つの変位部材34、35がそれぞれ、壁構
造31の幅方向に、限られた長さ範囲u(図18、図1
9)で摺動自在に備えられている。すなわち、上側の変
位部材34は、図14、図17、図18、図20および
図21に示すように、ガセット平板40と、その下端に
固着された、断面U字形で下向きに開口している接続板
41と、その中央の側面部に固着された、ダンパ装置1
6と連結するための取付板42、42よりなる。ガセッ
ト平板40は、上側の仕切り梁32を構成する二つの板
材37、37間の隙間qの中を挿通しており(図20、
図21)、仕切り梁32に沿って摺動自在となってい
る。またガセット平板40には、長さuのスリット孔4
3・・が形成され、そして係合ピン50がスリット孔4
3に挿通されており、ガセット平板40の摺動が長さu
の範囲(図18)に制限されている。さらに、ガセット
平板40より少し離れた位置にて、上側の仕切り梁32
を構成する二つの板材37、37の間には、変位部材3
4の動きを止めるための抑止材44が固定されている
(図18)。従って、上側の変位部材34は、上側の仕
切り梁32に、その中の隙間qを通って、壁構造31の
幅方向に長さuの範囲にて摺動自在に備えられている。
また、下側の変位部材35は、図15、図17、図19
および図23に示すように、ガセット平板45と、その
上端に固着された、断面U字形で上向きに開口している
接続板46と、その中央の側面部に固着された、ダンパ
装置16との連結用の取付板47、47よりなる。ガセ
ット平板45は、下側の仕切り梁33を構成する二つの
板材38、38間の隙間rの中を挿通しており(図1
7、図19)、仕切り梁33に沿って摺動自在となって
いる。また、ガセット平板45には、長さuのスリット
孔48・・が形成され、そして係合ピン50がスリット
孔48に挿通されており、ガセット平板45の摺動が長
さuの範囲(図19)に制限されている。さらに、取付
板47、47の真下の位置にも、ガセット平板45の摺
動範囲を長さuの範囲に制限するスリット孔付きのガセ
ット小板49が取り付けられている(図19)。従っ
て、下側の変位部材35は、下側の仕切り梁33に、そ
の中の隙間rを通って、壁構造31の幅方向に長さuの
範囲にて摺動自在に備えられている。上下二つの変位伝
達材14、15は、壁構造1の上梁2または下梁3をそ
の幅方向に変形させる揺れ、振動などの動きを上側の変
位部材34たは下側の変位部材35に伝達するための部
材であって、ともにステンレス鋼管よりなる。上側の変
位伝達材14は、上部空間10において壁構造の上梁2
と上側の変位部材34との間に、図16および図20に
示すように各々の両端にて回動自在に連結することによ
って、壁構造31の壁面と平行な変位部材34の動きを
許容するように結合されている。また、下側の変位伝達
材15も、同様に、下部空間12において壁構造の下梁
3と下側の変位部材35との間に、壁構造31の壁面と
平行な変位部材35の動きを許容するように結合されて
いる。さらに、上記の中央空間11においては、ダンパ
装置16、16が上側の変位部材34と下側の変位部材
35との間に、これら部材を連結して備えられている。
ダンパ装置16、16は、例えば振動を減衰する油圧ダ
ンパ装置であってよく、斜め上りと斜め下りの対称的な
姿勢にて2基装備されている。従って、ダンパ装置1
6、16は、制振壁構造31の壁面に平行な方向の揺れ
および振動を減衰するという働きをなすことができる構
成となっている。以上のように、本実施例の制振壁構造
31にあっても、木造建物の筋違5を有する壁構造であ
るけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮するこ
とができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを壁
構造31の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。したがって、かような制振壁構造31を
必要な数、特に間仕切壁として採用することにより、一
般木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができ
た。
【0010】実施例3 図24に示すように、この実施例の制振壁構造51は、
木造建物の筋違を有する壁構造であって、主に間仕切壁
に適する。この壁構造51もまた、上梁2、下梁3、そ
して左右の柱4、4より構築され、通常約90cm(3
尺)X約180cm(6尺)の大きさを有する。そし
て、本実施例の制振壁構造31においても、図25およ
び図26に示すように、筋違5が壁内部空間の内側(も
しくは外側)の一部空間Aを占めるとともに、筋違5が
占めない残りの壁内部空間においては、主に、実施例2
と同様に、仕切り梁52、53、変位部材54、55、
間柱13、変位伝達材14、15およびダンパ装置16
よりなる振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が
占めない側の壁内部空間においては、上下二つの仕切り
梁52、53が、実施例2と同様に、壁構造1の左右の
柱4、4間にそれぞれ架設されており、従って、その壁
内部空間は、図24に示すように上部空間10、中央空
間11および下部空間12に分けられている。上側の仕
切り梁52は、図30および図31に示すように、断面
U字形をなす2枚の板材56、56よりなり、それらU
字板材56、56の一方の底面ともう一方の底面とを少
し隙間s(図25、図26)を作って対面させた構造を
為している。下側の仕切り梁53も、上側の仕切り梁5
2と同様に、二つのU字板材56,56よりなり、それ
らが隙間sを作って対面する構成となっている。間柱1
3、13は、例えば30mmx105mmの寸法を有す
る柱材であって、図24に示すように、上部空間10に
おいて上梁2と仕切り梁52との間に、また下部空間1
2において下梁3と仕切り梁53との間に、それぞれ垂
直に架け渡されている(図28)。従って、上梁2もし
くは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕切り梁52,5
3および間柱13により相対的に小寸法の枠構造が形成
されるので、表面仕上げられた本実施例の壁構造51
は、壁面に対し垂直方向に作用する面外応力に対して剛
性の大変強いものとなり、高い圧縮強度を有する高強度
の壁構造となる。また、図28ないし図31に示すよう
に、上下二つの仕切り梁52、53には、二つの変位部
材54、55がそれぞれ、壁構造51の幅方向に、限ら
れた長さ範囲w(図28、図29)で摺動自在に備えら
れている。すなわち、上側の変位部材54は、図25、
図26、および図28ないし図31に示すように、ガセ
ット平板57と、その下端に固着された、断面U字形で
下向きに開口している接続板58と、その中央の側面部
に固着された、ダンパ連結用取付板59よりなる。ガセ
ット平板57は、上側の仕切り梁52を構成する二つの
板材56、56の間の隙間sの中を挿通しており(図2
5、図26)、仕切り梁52に沿って摺動自在となって
いる。またガセット平板57には、細長いスリット孔6
0が形成され、そして3個の係合ピン61・・がスリッ
ト孔60に挿通しており、ガセット平板57の摺動範囲
が長さwの範囲(図29)に制限される構成となってい
る。なお、ガセット平板57より少し離れた位置にて、
上側の仕切り梁52を構成する二つの板材56、56の
間には、変位部材54の動きを止めるための抑止材62
が固定されている(図29)。従って、上側の変位部材
54は、上側の仕切り梁52に、その中の隙間sを通っ
て、壁構造51の幅方向に長さwの範囲にて摺動自在に
備えられている。また下側の変位部材55も、詳細には
説明しないが、上側の変位部材54と同様の構成となっ
ている。つまり、下側の変位部材55は、下側の仕切り
梁53に、その中の隙間を通って、壁構造1の幅方向に
長さwの範囲にて摺動自在に備えられている。上下二つ
の変位伝達材14、15は、壁構造51の上梁2または
下梁3をその幅方向に変形させる揺れ、振動などの動き
を上側の変位部材54または下側の変位部材55に伝達
するための部材であって、ともにステンレス鋼管よりな
る。上側の変位伝達材14は、上部空間10において上
梁2と上側の変位部材54との間に、図27および図3
0に示すように各々の両端にて回動自在に連結すること
によって、壁構造51の壁面と平行な変位部材54の動
きを許容するように結合されている。また、下側の変位
伝達材15も、同様に、下部空間12において下梁3と
下側の変位部材55との間に、壁構造51の壁面と平行
な変位部材55の動きを許容するように結合されてい
る。さらに、上記の中央空間11においては、1基のダ
ンパ装置(例えば振動を減衰する油圧ダンパ装置)16
が上側の変位部材34と下側の変位部材35との間に、
これら部材を連結して備えられている。従って、ダンパ
装置16は、制振壁構造51の壁面に平行な方向の揺れ
および振動を減衰するという働きをなすことができる構
成となっている。以上のように、本実施例の制振壁構造
51にあっても、木造建物の筋違5を有する壁構造であ
るけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮するこ
とができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを壁
構造51の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。したがって、かような制振壁構造51を
必要な数、特に間仕切壁として採用することにより、一
般木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができ
た。
木造建物の筋違を有する壁構造であって、主に間仕切壁
に適する。この壁構造51もまた、上梁2、下梁3、そ
して左右の柱4、4より構築され、通常約90cm(3
尺)X約180cm(6尺)の大きさを有する。そし
て、本実施例の制振壁構造31においても、図25およ
び図26に示すように、筋違5が壁内部空間の内側(も
しくは外側)の一部空間Aを占めるとともに、筋違5が
占めない残りの壁内部空間においては、主に、実施例2
と同様に、仕切り梁52、53、変位部材54、55、
間柱13、変位伝達材14、15およびダンパ装置16
よりなる振動減衰機構が組み入れられている。筋違5が
占めない側の壁内部空間においては、上下二つの仕切り
梁52、53が、実施例2と同様に、壁構造1の左右の
柱4、4間にそれぞれ架設されており、従って、その壁
内部空間は、図24に示すように上部空間10、中央空
間11および下部空間12に分けられている。上側の仕
切り梁52は、図30および図31に示すように、断面
U字形をなす2枚の板材56、56よりなり、それらU
字板材56、56の一方の底面ともう一方の底面とを少
し隙間s(図25、図26)を作って対面させた構造を
為している。下側の仕切り梁53も、上側の仕切り梁5
2と同様に、二つのU字板材56,56よりなり、それ
らが隙間sを作って対面する構成となっている。間柱1
3、13は、例えば30mmx105mmの寸法を有す
る柱材であって、図24に示すように、上部空間10に
おいて上梁2と仕切り梁52との間に、また下部空間1
2において下梁3と仕切り梁53との間に、それぞれ垂
直に架け渡されている(図28)。従って、上梁2もし
くは下梁3、左右の柱4、4、上下の仕切り梁52,5
3および間柱13により相対的に小寸法の枠構造が形成
されるので、表面仕上げられた本実施例の壁構造51
は、壁面に対し垂直方向に作用する面外応力に対して剛
性の大変強いものとなり、高い圧縮強度を有する高強度
の壁構造となる。また、図28ないし図31に示すよう
に、上下二つの仕切り梁52、53には、二つの変位部
材54、55がそれぞれ、壁構造51の幅方向に、限ら
れた長さ範囲w(図28、図29)で摺動自在に備えら
れている。すなわち、上側の変位部材54は、図25、
図26、および図28ないし図31に示すように、ガセ
ット平板57と、その下端に固着された、断面U字形で
下向きに開口している接続板58と、その中央の側面部
に固着された、ダンパ連結用取付板59よりなる。ガセ
ット平板57は、上側の仕切り梁52を構成する二つの
板材56、56の間の隙間sの中を挿通しており(図2
5、図26)、仕切り梁52に沿って摺動自在となって
いる。またガセット平板57には、細長いスリット孔6
0が形成され、そして3個の係合ピン61・・がスリッ
ト孔60に挿通しており、ガセット平板57の摺動範囲
が長さwの範囲(図29)に制限される構成となってい
る。なお、ガセット平板57より少し離れた位置にて、
上側の仕切り梁52を構成する二つの板材56、56の
間には、変位部材54の動きを止めるための抑止材62
が固定されている(図29)。従って、上側の変位部材
54は、上側の仕切り梁52に、その中の隙間sを通っ
て、壁構造51の幅方向に長さwの範囲にて摺動自在に
備えられている。また下側の変位部材55も、詳細には
説明しないが、上側の変位部材54と同様の構成となっ
ている。つまり、下側の変位部材55は、下側の仕切り
梁53に、その中の隙間を通って、壁構造1の幅方向に
長さwの範囲にて摺動自在に備えられている。上下二つ
の変位伝達材14、15は、壁構造51の上梁2または
下梁3をその幅方向に変形させる揺れ、振動などの動き
を上側の変位部材54または下側の変位部材55に伝達
するための部材であって、ともにステンレス鋼管よりな
る。上側の変位伝達材14は、上部空間10において上
梁2と上側の変位部材54との間に、図27および図3
0に示すように各々の両端にて回動自在に連結すること
によって、壁構造51の壁面と平行な変位部材54の動
きを許容するように結合されている。また、下側の変位
伝達材15も、同様に、下部空間12において下梁3と
下側の変位部材55との間に、壁構造51の壁面と平行
な変位部材55の動きを許容するように結合されてい
る。さらに、上記の中央空間11においては、1基のダ
ンパ装置(例えば振動を減衰する油圧ダンパ装置)16
が上側の変位部材34と下側の変位部材35との間に、
これら部材を連結して備えられている。従って、ダンパ
装置16は、制振壁構造51の壁面に平行な方向の揺れ
および振動を減衰するという働きをなすことができる構
成となっている。以上のように、本実施例の制振壁構造
51にあっても、木造建物の筋違5を有する壁構造であ
るけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮するこ
とができ、従って、地震などの振動が建物の骨組みを壁
構造51の壁面と平行する方向に塑性変形させようとし
たとき、その振動を減衰し、振動エネルギーを吸収する
ことができる。したがって、かような制振壁構造51を
必要な数、特に間仕切壁として採用することにより、一
般木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができ
た。
【0011】実施例4 この実施例の制振壁構造71は、図32ないし図38に
示すように、実施例3の制振壁構造51と近似する構成
をなす。つまり、本例の制振壁構造71は、上側および
下側の変位部材72、73の構造が実施例3における上
下の変位部材54、55のそれと異なる。この点を除く
その他の構成に関しては、本例の制振壁構造71は、実
施例3の制振壁構造51と同様である。よって、同様の
構成については、説明を省略する。上側の変位部材72
は、図33、図34、および図36ないし図38に示す
ように、ガセット平板74と、その下端にて平板74を
挟持するように固着された2枚のダンパ連結用取付板7
5、75よりなり、即ち実施例3の変位部材54とは異
なって、U字形板材の接続材を備えない構成となってい
る。ガセット平板74は、上側の仕切り梁52を構成す
る二つの板材56、56の間の隙間sの中を挿通してお
り(図33、図34)、仕切り梁52に沿って摺動自在
となっている。またガセット平板74には、細長いスリ
ット孔60が形成され、そして3個の係合ピン61・・
がスリット孔60に挿通しており、ガセット平板74の
摺動範囲が長さwの範囲(図36)に制限される構成と
なっている。なお、ガセット平板74より少し離れた位
置にて、上側の仕切り梁52を構成する二つの板材5
6、56の間には、変位部材72の動きを止めるための
抑止材62が固定されている(図36)。従って、上側
の変位部材72は、上側の仕切り梁52に、その中の隙
間sを通って、壁構造71の幅方向に長さwの範囲にて
摺動自在に備えられている。また下側の変位部材73
も、詳細には説明しないが、上側の変位部材72と同様
の構成となっている。つまり、下側の変位部材73は、
下側の仕切り梁53に、その中の隙間を通って、壁構造
1の幅方向に長さwの範囲にて摺動自在に備えられてい
る。要するに、上下二つの仕切り梁52、53には、二
つの変位部材72、73がそれぞれ、壁構造51の幅方
向に、限られた長さ範囲w(図36)で摺動自在に備え
られている。したがって、本実施例の制振壁構造71に
あっても、実施例3の制振壁構造51と同様の作用効果
を奏する。すなわち、木造建物の筋違5を有する壁構造
であるけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮す
ることができ、従って、建物の骨組みを壁構造51の壁
面と平行する方向に塑性変形させようとする地震などの
振動を減衰し、そのエネルギーを吸収することができ
る。従って、かような制振壁構造71を必要な数、特に
間仕切壁として採用することにより、一般木造住宅など
の木造建物を制振構造とすることができた。
示すように、実施例3の制振壁構造51と近似する構成
をなす。つまり、本例の制振壁構造71は、上側および
下側の変位部材72、73の構造が実施例3における上
下の変位部材54、55のそれと異なる。この点を除く
その他の構成に関しては、本例の制振壁構造71は、実
施例3の制振壁構造51と同様である。よって、同様の
構成については、説明を省略する。上側の変位部材72
は、図33、図34、および図36ないし図38に示す
ように、ガセット平板74と、その下端にて平板74を
挟持するように固着された2枚のダンパ連結用取付板7
5、75よりなり、即ち実施例3の変位部材54とは異
なって、U字形板材の接続材を備えない構成となってい
る。ガセット平板74は、上側の仕切り梁52を構成す
る二つの板材56、56の間の隙間sの中を挿通してお
り(図33、図34)、仕切り梁52に沿って摺動自在
となっている。またガセット平板74には、細長いスリ
ット孔60が形成され、そして3個の係合ピン61・・
がスリット孔60に挿通しており、ガセット平板74の
摺動範囲が長さwの範囲(図36)に制限される構成と
なっている。なお、ガセット平板74より少し離れた位
置にて、上側の仕切り梁52を構成する二つの板材5
6、56の間には、変位部材72の動きを止めるための
抑止材62が固定されている(図36)。従って、上側
の変位部材72は、上側の仕切り梁52に、その中の隙
間sを通って、壁構造71の幅方向に長さwの範囲にて
摺動自在に備えられている。また下側の変位部材73
も、詳細には説明しないが、上側の変位部材72と同様
の構成となっている。つまり、下側の変位部材73は、
下側の仕切り梁53に、その中の隙間を通って、壁構造
1の幅方向に長さwの範囲にて摺動自在に備えられてい
る。要するに、上下二つの仕切り梁52、53には、二
つの変位部材72、73がそれぞれ、壁構造51の幅方
向に、限られた長さ範囲w(図36)で摺動自在に備え
られている。したがって、本実施例の制振壁構造71に
あっても、実施例3の制振壁構造51と同様の作用効果
を奏する。すなわち、木造建物の筋違5を有する壁構造
であるけれども、振動を減衰させる機能を十分に発揮す
ることができ、従って、建物の骨組みを壁構造51の壁
面と平行する方向に塑性変形させようとする地震などの
振動を減衰し、そのエネルギーを吸収することができ
る。従って、かような制振壁構造71を必要な数、特に
間仕切壁として採用することにより、一般木造住宅など
の木造建物を制振構造とすることができた。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の制振壁構
造によれば、一般木造住宅などの木造建物の筋違を有す
る壁構造において、木造建物の柱,梁等の骨組みを壁面
と平行する方向に塑性変形させようとする地震などの振
動エネルギーを吸収し、その振動を減衰せしめることが
できるという効果が得られる。また、本発明によれば、
制振壁構造を木造建物の筋違を有する壁構造に適用する
ことができ、従って、必要数の制振壁構造の採用によ
り、とりわけ制振装置の間仕切壁への適用だけで、一般
木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができる
という効果が得られる。
造によれば、一般木造住宅などの木造建物の筋違を有す
る壁構造において、木造建物の柱,梁等の骨組みを壁面
と平行する方向に塑性変形させようとする地震などの振
動エネルギーを吸収し、その振動を減衰せしめることが
できるという効果が得られる。また、本発明によれば、
制振壁構造を木造建物の筋違を有する壁構造に適用する
ことができ、従って、必要数の制振壁構造の採用によ
り、とりわけ制振装置の間仕切壁への適用だけで、一般
木造住宅などの木造建物を制振構造とすることができる
という効果が得られる。
【図1】図1は、本発明の実施例1の木造建物の制振壁
構造を示す概略正面図である。
構造を示す概略正面図である。
【図2】図2は、図1のII−II線における断面図であ
る。
る。
【図3】図3は、図1のIII−III線における断面図であ
る。
る。
【図4】図4は、図1のIV−IV線における断面図であ
る。
る。
【図5】図5は、図1のV−V線における断面図である。
【図6】図6は、図1に図示された制振壁構造の中央空
間付近を拡大して示す正面図である。
間付近を拡大して示す正面図である。
【図7】図7は、図1に図示された上側の変位部材の左
側部分を拡大して示す正面図である。
側部分を拡大して示す正面図である。
【図8】図8は、上側の変位部材の、図6のVIII−VIII
線における断面図である。
線における断面図である。
【図9】図9は、上側の変位部材の、図6のIX−IX線に
おける断面図である。
おける断面図である。
【図10】図10は、上側の変位部材の、図6のX−X線
における断面図である。
における断面図である。
【図11】図11は、上側の変位部材付近の、図6のXI
−XI線における断面図である。
−XI線における断面図である。
【図12】図12は、実施例2の木造建物の制振壁構造
を示す概略正面図である。
を示す概略正面図である。
【図13】図13は、図12のXIII−XIII線における断
面図である。
面図である。
【図14】図14は、図12のXIV−XIV線における断面
図である。
図である。
【図15】図15は、図12のXV−XV線における断面図
である。
である。
【図16】図16は、図12のXVI−XVI線における断面
図である。
図である。
【図17】図17は、図12に図示された制振壁構造の
中央空間付近を拡大して示す正面図である。図の右側
は、仕切り梁を構成する一方の梁部材が削除されてい
る。
中央空間付近を拡大して示す正面図である。図の右側
は、仕切り梁を構成する一方の梁部材が削除されてい
る。
【図18】図18は、図17に図示された上側の変位部
材の右側部分を拡大して示す正面図である。
材の右側部分を拡大して示す正面図である。
【図19】図19は、図17に図示された下側の変位部
材の右側部分を拡大して示す正面図である。
材の右側部分を拡大して示す正面図である。
【図20】図20は、上側の変位部材の、図17のXX−
XX線における断面図である。
XX線における断面図である。
【図21】図21は、上側の変位部材の、図17のXXI
−XXI線における断面図である。
−XXI線における断面図である。
【図22】図22は、仕切り梁の、図17のXXII−XXII
線における断面図である。
線における断面図である。
【図23】図23は、下側の変位部材の、図17のXXII
I−XXIII線における断面図である。
I−XXIII線における断面図である。
【図24】図24は、実施例3の木造建物の制振壁構造
を示す概略正面図である。
を示す概略正面図である。
【図25】図25は、図24のXXV−XXV線における断面
図である。
図である。
【図26】図26は、図24のXXVI−XXVI線における断
面図である。
面図である。
【図27】図27は、図24のXXVII−XXVII線における
断面図である。
断面図である。
【図28】図28は、図24に図示された制振壁構造の
中央空間付近を拡大して示す正面図である。
中央空間付近を拡大して示す正面図である。
【図29】図29は、図28に図示された上側の仕切り
梁および変位部材を拡大して示す正面図である。
梁および変位部材を拡大して示す正面図である。
【図30】図30は、上側の変位部材の、図28のXXX
−XXX線における断面図である。
−XXX線における断面図である。
【図31】図31は、上側の変位部材の、図28のXXXI
−XXXI線における断面図である。
−XXXI線における断面図である。
【図32】図32は、実施例4の木造建物の制振壁構造
を示す概略正面図である。
を示す概略正面図である。
【図33】図33は、図32のXXXIII−XXXIII線におけ
る断面図である。
る断面図である。
【図34】図34は、図32のXXXII−XXXII線における
断面図である。
断面図である。
【図35】図35は、図32のXXXV−XXXV線における断
面図である。
面図である。
【図36】図36は、図32に図示された制振壁構造の
中央空間付近を拡大して示す正面図である。
中央空間付近を拡大して示す正面図である。
【図37】図37は、上側の変位部材の、図36のXXXV
II−XXXVII線における断面図である。
II−XXXVII線における断面図である。
【図38】図38は、上側の変位部材の、図36のXXXV
III−XXXVIII線における断面図である。
III−XXXVIII線における断面図である。
A 壁内部空間のうち筋違
が占める一部空間 B 筋違が占めない残りの
壁内部空間 1 制振壁構造 2 上梁 3 下梁(もしくは基礎) 4 柱 5 筋違 6 上側の仕切り梁 7 下側の仕切り梁 8 上側の変位部材 9 下側の変位部材 10 上部空間 11 中央空間 12 下部空間 13 間柱 14 上側の変位伝達材 15 下側の変位伝達材 16 ダンパ装置 22 ガセット平板 23 摺動板 25 スリット 31 制振壁構造 32 上側の仕切り梁 33 下側の仕切り梁 34 上側の変位部材 35 下側の変位部材 q 隙間 40 ガセット平板 43 スリット孔 45 ガセット平板 48 スリット孔 50 係合ピン u 摺動範囲 51 制振壁構造 52 上側の仕切り梁 53 下側の仕切り梁 54 上側の変位部材 55 下側の変位部材 s 隙間 57 ガセット平板 60 スリット孔 61 係合ピン w 摺動範囲 71 制振壁構造 72 上側の変位部材 73 下側の変位部材 74 ガセット平板
が占める一部空間 B 筋違が占めない残りの
壁内部空間 1 制振壁構造 2 上梁 3 下梁(もしくは基礎) 4 柱 5 筋違 6 上側の仕切り梁 7 下側の仕切り梁 8 上側の変位部材 9 下側の変位部材 10 上部空間 11 中央空間 12 下部空間 13 間柱 14 上側の変位伝達材 15 下側の変位伝達材 16 ダンパ装置 22 ガセット平板 23 摺動板 25 スリット 31 制振壁構造 32 上側の仕切り梁 33 下側の仕切り梁 34 上側の変位部材 35 下側の変位部材 q 隙間 40 ガセット平板 43 スリット孔 45 ガセット平板 48 スリット孔 50 係合ピン u 摺動範囲 51 制振壁構造 52 上側の仕切り梁 53 下側の仕切り梁 54 上側の変位部材 55 下側の変位部材 s 隙間 57 ガセット平板 60 スリット孔 61 係合ピン w 摺動範囲 71 制振壁構造 72 上側の変位部材 73 下側の変位部材 74 ガセット平板
Claims (1)
- 【請求項1】 木造建物の筋違を有する壁構造に振動減
衰機構が組み入れられた制振壁構造であって、 筋違が壁内部空間の内側もしくは外側の一部空間を占め
るとともに、 筋違が占めない残りの壁内部空間において、二つの仕切
り梁を壁構造の左右の柱間にそれぞれ架設して、該残り
の壁内部空間を上部空間、中央空間および下部空間に分
け、 間柱を該上部空間および該下部空間においてそれぞれ、
壁構造の上下方向に装架するとともに、 二つの変位部材を前記二つの仕切り梁にそれぞれ、壁構
造の幅方向に限られた長さ範囲で摺動自在に備え、 変位伝達材を前記の上部空間において壁構造の上梁と上
側の変位部材との間に、また前記の下部空間において壁
構造の下梁もしくは基礎と下側の変位部材との間にそれ
ぞれ、壁構造の幅方向の動きを許容するように結合し、 そして前記の中央空間において、振動を減衰するダンパ
装置を前記の上側の変位部材と前記の下側の変位部材と
の間に連結してなることを特徴とする、木造建物の制振
壁構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11230505A JP2001055841A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 木造建物の制振壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11230505A JP2001055841A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 木造建物の制振壁構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001055841A true JP2001055841A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16908822
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11230505A Pending JP2001055841A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 木造建物の制振壁構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001055841A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005290753A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Tama Tlo Kk | エネルギー吸収ブレース制振装置およびエネルギー吸収装置 |
| JP2010007311A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Jounan Construction Co Ltd | 制振ダンパー |
| WO2025234299A1 (ja) * | 2024-05-10 | 2025-11-13 | 鹿島建設株式会社 | 制震架構及び制震架構の構築方法 |
| JP7769843B1 (ja) * | 2024-05-10 | 2025-11-13 | 鹿島建設株式会社 | 制震架構及び制震架構の構築方法 |
-
1999
- 1999-08-17 JP JP11230505A patent/JP2001055841A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005290753A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Tama Tlo Kk | エネルギー吸収ブレース制振装置およびエネルギー吸収装置 |
| JP2010007311A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Jounan Construction Co Ltd | 制振ダンパー |
| WO2025234299A1 (ja) * | 2024-05-10 | 2025-11-13 | 鹿島建設株式会社 | 制震架構及び制震架構の構築方法 |
| JP7769843B1 (ja) * | 2024-05-10 | 2025-11-13 | 鹿島建設株式会社 | 制震架構及び制震架構の構築方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2019183555A (ja) | 既存建物用耐震補強装置 | |
| KR100798457B1 (ko) | 제진 구조물 | |
| JPH09279695A (ja) | 耐震補強構造および粘弾性ダンパー | |
| JP2002338018A (ja) | 立体倉庫 | |
| KR101827200B1 (ko) | 상부의 단절된 구간에 에너지 소산수단이 설치된 철골프레임을 이용한 기존 건물의 내진보강방법 | |
| JP2011137311A (ja) | 木造建築物の補強金具及び木造建築物の補強方法 | |
| JP2000352218A (ja) | 木造建築物の耐震構造 | |
| JP2001055841A (ja) | 木造建物の制振壁構造 | |
| JP2001152695A (ja) | 三階建て住宅 | |
| JP3412042B2 (ja) | 免震壁構造 | |
| JP4689386B2 (ja) | 免震ピロティ階をもつ建築物 | |
| JP4282199B2 (ja) | 制振ダンパ装置 | |
| JP2001003597A (ja) | 制振装置 | |
| JP2000328810A (ja) | 制振架構 | |
| JPH0430287Y2 (ja) | ||
| JP2000017849A (ja) | 既存建築物の制震補強構造 | |
| JP2002030828A (ja) | ブレースダンパー | |
| JP7370199B2 (ja) | 制振補強システム | |
| JP3230839B2 (ja) | 建物ユニットの防振構造 | |
| JP2001182361A (ja) | 建物用制振装置及びそれを用いた建物の制振構造 | |
| JP2002188314A (ja) | 耐震性に優れた壁構造、その構築方法、並びに高壁耐力,減震機能付与の壁パネル | |
| JPH0745782B2 (ja) | 壁体の構造 | |
| JP3690468B2 (ja) | 耐震補強構造 | |
| JP4262400B2 (ja) | 制振装置 | |
| JP3215903B2 (ja) | 吊り免震構造 |