JP2001049888A - 車両の支持方法及び車両用クレーン装置 - Google Patents

車両の支持方法及び車両用クレーン装置

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JP2001049888A
JP2001049888A JP11225328A JP22532899A JP2001049888A JP 2001049888 A JP2001049888 A JP 2001049888A JP 11225328 A JP11225328 A JP 11225328A JP 22532899 A JP22532899 A JP 22532899A JP 2001049888 A JP2001049888 A JP 2001049888A
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fork
tire
vehicle
screw
forks
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JP11225328A
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English (en)
Inventor
Kenkichi Tomimoto
賢吉 富本
Masanao Kobayakawa
正直 小早川
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用性と信頼性を向上することができる車両
の支持方法及び駐車装置を提供する。 【解決手段】 車両用クレーン装置15に設けられたキ
ャリッジ20には、該キャリッジ20に対して左右方向
に伸縮可能な前タイヤ前側用フォーク43、前タイヤ後
側用フォーク44、後タイヤ前側用フォーク45及び後
タイヤ後側用フォーク46を設けている。フォーク43
及びフォーク44にて前タイヤTzを支持し、フォーク
45及びフォーク46にて後タイヤTgを支持するため
に、各フォーク43〜46はそれぞれ独立して対応する
前及び後タイヤTz,Tgに向かって前後移動させるよ
うに左側第1,第2出力軸34,35及び右側第1,第
2出力軸39,40と、左側及び右側ディファレンシャ
ルギア33,38を介して左側及び右側フォーク移動モ
ータ31,32により駆動されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の支持方法及
び車両用クレーン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の立体駐車装置の概略図で
ある。図14は従来の立体駐車装置に用いられている車
両用クレーン装置の平面図である。車両用クレーン装置
80は、水平走行ガイドレールR1に沿って前後方向
(図13及び図14において左右方向)に走行移動可能
な台車81と、該台車81の上下昇降マストR2に沿っ
て上下方向(図13において上下方向)に昇降移動可能
なキャリッジ82を有している。
【0003】キャリッジ82上には、図14に示すよう
に、左右一対のロアフォーク83が固定され、その一対
のロアフォーク83にはそれぞれミドルフォーク84が
そのロアフォーク83に対して左右方向(図14におい
て上下方向)に相対移動可能に設けられている。又、そ
の一対のミドルフォーク84にはそれぞれアッパーフォ
ーク85がそのミドルフォーク84に対して左右方向に
相対移動可能に設けられている。
【0004】前記ロアフォーク83の下側にはフォーク
駆動モータ86が設けられ、そのフォーク駆動モータ8
6を正逆回転させることにより、図示しないチェーンを
介してミドルフォーク84及びアッパーフォーク85が
左右方向に伸縮動する。
【0005】そして、車両の出庫において、所定の棚C
に格納した車両87を出庫させるとき、まず、車両用ク
レーン装置80をその棚Cまで移動させる。続いて、キ
ャリッジ82を棚Cの下まで上昇移動さた後、ミドルフ
ォーク84及びアッパーフォーク85を、出庫すべく車
両87を載置したパレット88の下まで伸ばす。そし
て、車両87を載置したパレット88をすくい上げるよ
うにキャリッジ82をある程度上昇させた後、ミドルフ
ォーク84及びアッパーフォーク85をキャリッジ82
まで戻すことによって車両87はパレット88とともに
キャリッジ82まで移動される。そして、車両87を載
置したキャリッジ82を下降移動させながら車両用クレ
ーン装置80を出入庫室まで移動させたあと、ミドルフ
ォーク84及びアッパーフォーク85を出入庫室内へ延
ばし、車両87を載置したパレット88を出入庫室内に
降して車両の出庫は終了する。尚、上記動作の逆を行う
ことによって車両の入庫が行われる。
【0006】ところで、車両を入出庫するとき、車両8
7とともにパレット88の移動を必要するため、入出庫
作業を交替で行うときに特に問題がないが、入庫作業又
は出庫作業を連続的に行うとき、次の問題が生じてい
た。
【0007】つまり、入庫作業の後に続いて入庫作業を
行うときにおいては、先の入庫作業が終了したら直ちに
出入庫室へ向かうことができず次に入庫すべく空いてい
る棚のパレット88を取ってから出入庫室へ行く必要が
あった。
【0008】又、出庫作業の後に続いて出庫作業を行う
ときにおいては、先の出庫作業が終了したら直ちに次に
出庫すべく車両の棚へ向かうことができず先の出庫作業
に使われたパレット88を元の棚まで返す必要があり、
そのパレット88を戻してから次に出庫すべく車両の出
庫を行わなければならなかった。
【0009】その結果、出入庫作業は煩雑で手間がかか
っていた。また、パレット88を必要とするため、その
分コストがかかるとともに、全パレットを支承するため
に棚の強度を十分に保証する必要があり、設備費が膨大
なものとなっていた。
【0010】そこで、パレットをなくすために、次のよ
うなパレットレスの立体駐車装置が提案されている。図
15はそのパレットレス立体駐車装に用いられている車
両用クレーン装置を示す斜視図である。詳述すると、図
15に示すように、車両用クレーン装置90のキャリッ
ジ91の上には、前後一対のフォーク92,93が前後
左右方向に移動可能に取り付けられている。入庫又は出
庫すべく車両の前後輪94,95がそれぞれそのフォー
ク92,93に支持されながら車両をすくい上げること
によって、車両の入出庫移動を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
ようなパレットレスの立体駐車装置では、車両の前輪9
4を支持する一対の前輪用フォーク92と車両の後輪9
5を支持する一対の後輪用フォーク93との相対位置
は、入庫する車両の車種によって調整するようになって
いる。つまり、入出庫室に設けた検知手段にて入庫した
車両の車種又はホイールベースを検知し、その検知デー
タを立体駐車装置の制御装置に予め入庫できる車両のホ
イールベースをデータとして入力保存した既存データと
照合し、その照合結果によって制御装置は一対の前輪用
フォーク92と一対の後輪用フォーク93との相対位置
を調整するように制御する。
【0012】従って、制御装置に入力保存した車種又は
車両のホイールベースの範囲によって、入力保存しなか
った車種(例えば新車種及び特殊車種)又はホイールベ
ースの車両の駐車ができなくなる可能性があり、検知又
は照合のミスによって駐車のトラブルが発生する可能性
がある。また、車両の年式がかわって車サイズが変わる
毎に再入力又は再チェックする必要があった。その結
果、駐車装置(駐車場)の汎用性と信頼性が低いという
問題点があった。
【0013】また、前記一対の前輪用フォーク92と一
対の後輪用フォーク93とは、それぞれ前後輪94,9
5の中心軸線を挟持中心線として同期挟持移動するよう
になっている。つまり、前方から後方に移動させて車両
の前輪94の前側を支持する前輪前側用フォーク92a
と、後方から前方に移動させて前記車両の前輪94の後
側を支持する前輪後側用フォーク92bとは、前輪94
の中心軸線を向かって同じストロークで同期移動して前
輪94を挟持するようになっている。同様に前方から後
方に移動させて車両の後輪95の前側を支持する後輪前
側用フォーク93aと、後方から前方に移動させて前記
車両の後輪95の後側を支持する後輪後側用フォーク9
3bとは、後輪95の中心軸線を向かって同じストロー
クで同期移動して後輪95を挟持するようになってい
る。このとき、車両が入庫する際、一対の前輪用フォー
ク92は、前輪前側用フォーク92aと前輪後側用フォ
ーク92bとの間の中心位置が予め設定された所定位置
に対応して待機しているため、入出庫室に入庫する車両
の前輪94の停止位置はその前輪94の中心軸線が前記
所定位置と一致する必要がある。
【0014】従って、ドライバの運転レベルによって車
両をその前輪94の中心軸線が前記所定位置と一致しな
いように停止させると、前記所定位置を向かって同じス
トロークで同期移動する一対の前輪用フォーク92のう
ち、前輪前側用フォーク92aと前輪後側用フォーク9
2bとのどちら片方が先に前輪94を当接すると、他方
のフォークが停止してしまう。これは後輪用フォーク9
3の場合も同様であった。
【0015】その結果、一対のフォーク92,93の片
方のフォーク92a,93a(又は92b,93b)が
車輪94,95と当接せず車両をバランスよく支持する
上の問題点となった。
【0016】本発明の目的は、汎用性と信頼性を向上す
ることができるとともに、安全性のさらなる向上を図る
ことができる車両の支持方法及び駐車装置を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1及び2に記載の
発明によれば、前タイヤ前側用フォークと前タイヤ後側
用フォーク、及び、後タイヤ前側用フォークと後タイヤ
後側用フォークは、それぞれ異なる移動ストロークにて
移動することができる。つまり、前タイヤ前側用フォー
ク及び前タイヤ後側用フォークのうち、どちらか片方の
フォークが先に前タイヤに当接しても、他方のフォーク
を前タイヤに当接するまで続けて移動させることができ
る。同様に、後タイヤ前側用フォーク及び後タイヤ後側
用フォークのうち、どちらか片方のフォークが先に後タ
イヤに当接しても、他方のフォークを後タイヤに当接す
るまで続けて移動させることができる。
【0018】その結果、車両の前タイヤは確実に前タイ
ヤ前側用フォーク及び前タイヤ後側用フォークにより支
持することができ、車両の後タイヤは確実に後タイヤ前
側用フォーク及び後タイヤ後側用フォークにより支持す
ることができることから、車両用クレーン装置の汎用性
及び安全性のさらなる向上を図ることができる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の作用に加えて、第1モータにて前タイヤ
前側用フォークと後タイヤ後側用フォークを同時に駆動
することができ、第2モータにて前タイヤ後側用フォー
クと後タイヤ前側用フォークを同時に駆動することがで
きることから、それぞれ独立に各フォークに対して1つ
のフォークを1つのモータにて駆動する必要がなく、車
両用クレーン装置の構成を簡単にすることができる。ま
た、前タイヤ前側用フォークと前タイヤ後側用フォーク
のうち、どちらか片方のフォークが先に前タイヤに当接
すると、他方のフォークを前タイヤに当接するまでより
高速に移動される。同様に、後タイヤ前側用フォークと
後タイヤ後側用フォークのうち、どちらか片方のフォー
クが先に後タイヤに当接すると、他方のフォークを後タ
イヤに当接するまでより高速に移動される。その結果、
車両用クレーン装置の駐車効率を向上することができ
る。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加えて、前タイヤ前側用フォーク
と後タイヤ後側用フォークとがそれぞれのタイヤに向か
って移動して当接したとき第1モータを停止させ、前タ
イヤ後側用フォークと後タイヤ前側用フォークとがそれ
ぞれのタイヤに向かって移動して当接したとき第2モー
タを停止させるようにした。
【0021】従って、各フォークの移動ストロークを予
め設定する必要がなく、前タイヤ前側用フォークと後タ
イヤ後側用フォークとの間隔、前タイヤ前側用フォーク
と後タイヤ前側用フォークとの間隔を設定することによ
って、所定範囲内の全ての車種を駐車することができ
る。また、入庫すべく車両の停止位置が多少所定位置か
ら外れてもタイヤは確実に各フォークより挟むことがで
きる。その結果、車両用クレーン装置の汎用性と信頼性
を向上することができる。
【0022】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
〜4に記載の発明の作用に加えて、各フォークはタイヤ
とある程度に当接したら検知手段の信号に基づいてその
移動が停止されるので、各フォークによるタイヤに対す
る適切なるクランプ力が得られる。その結果、車両用ク
レーン装置の信頼性を更に向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を立体駐車場に具体
化した一実施形態を図面に従って、説明する。
【0024】図1は車両クレーン装置を備えた立体駐車
場の概略図を示す。図1において、立体駐車場10には
左右一対の枠組棚11(図1では右側の枠組棚11のみ
図示)が設けられ、その左右一対の枠組棚11には前後
方向に複数連及び高さ方向に複数段設けられた車両Wを
収容する収納部12が区画設定されている。又、左右一
対の枠組棚11の後側(図1には左側)には、図2に示
すように入出庫室13が設けられ、入出庫室13の床面
13aに車両Wが案内される。そして、入出庫室13の
床面13aに案内された車両Wは、クレーン装置15に
て枠組棚11の収納部12に収容(入庫)される。又、
収納部12に入庫された車両Wは、クレーン装置15に
て入出庫室13の床面13aに出庫される。
【0025】左右一対の枠組棚11の間には、車両Wを
入出庫室13と収納部12との間で搬送する車両用クレ
ーン装置15が設けられている。クレーン装置15は、
床14に設けたガイドレール16に走行輪17が転動し
て前後方向に走行する走行台18と、走行台18に立設
された2本のマスト19と、マスト19に沿って昇降す
るキャリッジ20を備えている。
【0026】走行台18には、図2に示すように、後側
マスト19の後側に同走行台18を走行させる走行用モ
ータ21及びキャリッジ20を昇降させる昇降用モータ
22を設けているとともに、前側マスト19の前側にク
レーンコントローラ23が設けられている。立体駐車場
10には、入出庫室13の所定の位置に図示しない管理
装置が設置されている。車両用クレーン装置15は、ク
レーンコントローラ23がその管理装置との間で入出庫
作業のための各種指令信号の授受を行ない車両Wの入出
庫動作を行なう。
【0027】マスト19間に配設されたキャリッジ20
は、右側及び左側(図2において上側及び下側)のフレ
ーム24と、同一対のフレーム24の前後両端部間(図
2において左右両端部)を連結するフレーム25とで四
角枠体を形成している。そして、前後一対のフレーム2
5の中央部にブラケット26が上方に延出形成され、そ
のブラケット26に連結された2本のチェーン27によ
り、キャリッジ20が吊り下げられている。2本のチェ
ーン27は、マスト19の上部に設けられた図示しない
スプロケットホイールに掛装され前記昇降用モータ22
に連結されている。つまり、昇降用モータ22の正逆駆
動によってキャリッジ20はチェーン27を介して昇降
移動される。
【0028】図2に示すように、キャリッジ20には、
その中央部前後方向に延びる回転軸28が図示しない支
持部材により支持されている。そして、この回転軸28
の両端部は、それぞれ図示しない支持部材を介して前記
フレーム25に支持されたフォーク出し入れ用モータ2
9と連結されている。この前後一対のフォーク出し入れ
用モータ29は、同期回転し回転軸28を正逆回転させ
るようになっている。また、回転軸28には、図5に示
すように、4個の歯車30(図5では1つのみ図示して
いる)が同回転軸28に対して自転不能でかつ軸線方向
に移動可能にスプライン嵌合支持されている。そして、
本実施形態では、フォーク出し入れ用モータ29、回転
軸28及び歯車30にてフォーク伸縮手段を構成してい
る。
【0029】キャリッジ20の略中央部左側及び右側に
は、第1及び第2モータとしての左側及び右側フォーク
移動モータ31,32が図示しない支持部材を介して前
記フレーム24にそれぞれ支持されている。左側フォー
ク移動モータ31の出力軸には、第1差動ギアとしての
左側ディファレンシャルギア33を介して左側第1出力
軸34と左側第2出力軸35と連結されている。左側第
1出力軸34は左側ディファレンシャルギア33から前
方に向かって配設された第1スクリュウネジとしてのス
クリュウネジであって、その前端が左側のフレーム24
に取着された支持部材36にて回転可能に支持されてい
る。左側第2出力軸35は左側ディファレンシャルギア
33から後方に向かって配設された第4スクリュウネジ
としてのスクリュウネジであって、その後端が左側のフ
レーム24に取着された支持部材37にて回転可能に支
持されている。
【0030】そして、左側フォーク移動モータ31にて
回転する左側第1及び第2出力軸34,35は、左側デ
ィファレンシャルギア33によって互いに反対方向に回
転する。
【0031】一方、右側フォーク移動モータ32の出力
軸には、第2差動ギアとしての右側ディファレンシャル
ギア38を介して右側第1出力軸39と右側第2出力軸
40と連結されている。右側第1出力軸39は右側ディ
ファレンシャルギア38から前方に向かって配設された
第3スクリュウネジとしてのスクリュウネジであって、
その前端が右側のフレーム25に取着された支持部材4
1にて回転可能に支持されている。右側第2出力軸40
は右側ディファレンシャルギア38から後方に向かって
配設された第3スクリュウネジとしてのスクリュウネジ
であって、その後端が右側のフレーム25に取着された
支持部材42にて回転可能に支持されている。
【0032】そして、右側フォーク移動モータ32にて
回転する右側第1及び第2出力軸39,40は、右側デ
ィファレンシャルギア38によって互いに反対方向に回
転する。又、右側第1出力軸39と左側第1出力軸3
4、及び、右側第2出力軸40と左側第2出力軸35
は、同方向に回転するようになっている。
【0033】又、右側及び左側ディファレンシャルギア
38,33は、対応する移動モータ32,31が回転し
ている状態において、それぞれ第1及び第2出力軸のい
ずれか一方が負荷によって回転停止した時、他の出力軸
の回転数を速くする。
【0034】そして、本実施形態では、フォーク移動モ
ータ31,32、ディファレンシャルギア33,38及
び出力軸34,35,39,40にて、フォーク移動手
段を構成している。
【0035】キャリッジ20には、4つのフォーク43
〜46が設けられている。フォーク43〜46は、それ
ぞれ前記フォーク出し入れ用モータ29、回転軸28及
び歯車30からなるフォーク伸縮手段にて、図2におい
て、Y方向及びS方向にも伸縮動する。また、各フォー
ク43〜46は、フォーク移動モータ31,32、ディ
ファレンシャルギア33,38及び出力軸34,35,
39,40からなるフォーク移動手段にて、Z方向及び
G方向に平行移動するようになっている。
【0036】本実施形態では、説明の便宜上、最も前側
に設けられたフォーク43を前タイヤ前側用フォーク、
2番目に前側のフォーク44を前タイヤ後側用フォー
ク、3番目に前側のフォーク45を後タイヤ前側用フォ
ーク、及び、最も後側のフォーク46を後タイヤ後側用
フォークとする。
【0037】次に各フォーク43〜46の構成について
説明する。尚、各フォーク43〜46は基本構成は同じ
であるため、説明の便宜上、前タイヤ前側用フォーク4
3の構成を説明し、他のフォーク44〜46については
その詳細な説明は省略する。
【0038】図3において、前タイヤ前側用フォーク4
3は、ロアフォークF1と、ミドルフォークF2と、ア
ッパーフォークF3とを有している。ロアフォークF1
は、キャリッジ20の左右一対のフレーム24間上に配
設され、その下面両端部にはローラ連結部材47が取着
されている。ローラ連結部材47には、図4(a)、
(b)に示すように、回転面が上下方向の第1転動ロー
ラ48と、回転面が水平方向の第2転動ローラ49が回
転可能に支持されている。
【0039】そして、第1及び第2転動ローラ48,4
9は、左右一対のフレーム24間の内側面に設けられた
ガイドレール50の各面50a,50bを転動するよう
になっている。従って、ロアフォークF1は、第1及び
第2転動ローラ48,49がガイドレール50を転動す
ることにより、キャリッジ20に対して前後方向に移動
する。
【0040】また、図3及び図5に示すように、ロアフ
ォークF1は、その下面左側(図3では右側)の前後両
側部には前後一対の連結片51が、下方に延出形成さ
れ、その連結片51に形成されたネジ孔51aに前記左
側第1出力軸34が螺合している。従って、左側第1出
力軸34が左側フォーク移動モータ31により正逆回転
することにより、前タイヤ前側用フォーク43のロアフ
ォークF1はキャリッジ20に対して左右方向に移動す
る。
【0041】ロアフォークF1の中央部下面には前後一
対の案内部材52が下方に向かって延出形成されてい
る。その一対の案内部材52間には、前記回転軸28に
支持された歯車30が介在されている。従って、ロアフ
ォークF1が前後方向に移動すると、歯車30は一対の
案内部材52により回転軸28に沿って、即ち、ロアフ
ォークF1とともに左右方向に移動する。
【0042】ロアフォークF1の中央部には貫通孔53
が形成され、その貫通孔53には、前記回転軸28に支
持された歯車30と噛合する中間歯車54が回転可能に
支持されている。従って、回転軸28とともに歯車30
が回転すると、中間歯車54も回転する。
【0043】ロアフォークF1の上面の左右両側部にお
いて、それぞれ前後両側部に左右一対のガイドローラ5
5が回転可能に支持されている。各ガイドローラ55
は、図2及び図5に示すように、ミドルフォークF2を
左右方向に移動可能に支持する。つまり、ミドルフォー
クF2の前後両側面下部には楔状に形成されたガイド凸
条56が形成され、そのガイド凸条56が前記ガイドロ
ーラ55の外周面に形成されたV字溝55aに嵌合して
いる。従って、ミドルフォークF2は、ロアフォークF
1に対して左右方向に移動可能に支持される。
【0044】ミドルフォークF2の下面には左右方向に
ラックギア57が形成され、そのラックギア57には前
記中間歯車54が噛合している。従って、中間歯車54
が正逆回転ずることによって、ミドルフォークF2はロ
アフォークF1に対して左右方向に移動する。
【0045】ミドルフォークF2の前後両側面には、ア
ッパーフォークF3を左右方向に案内するガイド凹部5
8が左右方向に凹設されている。アッパーフォークF3
は、ミドルフォークF2の上側に配設されている。アッ
パーフォークF3の下面の前後両側部には、連結部材5
9が設けられ、その連結部材59には複数の第3転動ロ
ーラ60が回転可能に支持されている。第3転動ローラ
60は、前記ミドルフォークF2のガイド凹部58に配
設きれ、ガイド凹部58を転動する。従って、アッパー
フォークF3は、ミドルフォークF2に対して左右方向
に移動可能となる。
【0046】前記ミドルフォークF2の左右両端部に
は、スプロケットホイール61が形成されている。一対
のスプロケットホイール61には、図8に示すように、
それぞれチェーン62が掛装されている。各チェーン6
2は、その一端がロアフォークF1の上面に連結され、
他端がアッパーフォークF3の下面に連結されている。
【0047】従って、ミドルフォークF2が、中間歯車
54の回転によって左方向に移動すると、同ミドルフォ
ークF2のスプロケットホイール61に掛装したチェー
ン62によって、アッパーフォークF3はミドルフォー
クF2に沿って左方向に移動する。反対に、ミドルフォ
ークF2が、中間歯車54の回転によって右方向に移動
すると、同ミドルフォークF2のスプロケットホイール
61に掛装したチェーン62によって、アッパーフォー
クF3はミドルフォークF2に沿って右方向に移動す
る。
【0048】詳述すると、アッパーフォークF3はミド
ルフォークF2の移動速度の2倍の速度で移動し、キャ
リッジ20と左右位置に設けられた入出庫室13の床面
13a又は棚11の間を伸縮動する。
【0049】アッパーフォークF3の後側には、タイヤ
当接部63が斜め下方に向かって延出形成されている。
タイヤ当接部63は、車両Wの前タイヤTzの前側に当
接支持するようになっている。タイヤ当接部63には検
知手段としてのタイヤ検出スイッチ64が設けられ、タ
イヤ検出スイッチ64はタイヤ当接部63に前タイヤT
zに当接した時、該タイヤTzに当接した旨のオン信号
を出力する。
【0050】尚、他のフォーク44、即ち、前タイヤ後
側用フォーク44のロアフォークF1に設けた連結片5
1は、右側第1出力軸39が螺合している。そして、右
側第1出力軸39が右側フォーク移動モータ32により
正逆回転することにより、前タイヤ後側用フォーク44
のロアフォークF1はキャリッジ20に対して前後方向
に移動する。
【0051】又、後タイヤ前側用フォーク45のロアフ
ォークF1に設けた連結片51は、右側第2出力軸40
が螺合している。そして、右側第2出力軸40が右側フ
ォーク移動モータ32により正逆回転することにより、
後タイヤ前側用フォーク45のロアフォークF1はキャ
リッジ20に対して前後方向に移動する。
【0052】さらに、後タイヤ後側用フォーク46のロ
アフォークF1に設けた連結片51は、左側第2出力軸
35が螺合している。そして、左側第2出力軸35が左
側フォーク移動モータ31により正逆回転することによ
り、後タイヤ後側用フォーク46のロアフォークF1は
キャリッジ20に対して前後方向に移動する。
【0053】そして、左側第1出力軸34と左側第2出
力軸35、及び、右側第1出力軸39と右側第2出力軸
40は、互いに反対方向に回転し、右側第1出力軸39
と左側第1出力軸34、及び、右側第2出力軸40と左
側第2出力軸35は、同方向に回転する。
【0054】従って、前タイヤ前側用フォーク43と後
タイヤ前側用フォーク45は、同じ方向に移動する。こ
の時、前タイヤ後側用フォーク44と後タイヤ後側用フ
ォーク46は、前タイヤ前側用フォーク43と後タイヤ
前側用フォーク45に対して逆向きに移動する。つま
り、前タイヤ前側用フォーク43と前タイヤ後側用フォ
ーク44は、互いに接近する移動と離間する移動を行な
う。又、後タイヤ前側用フォーク45と後タイヤ後側用
フォーク46は、互いに接近する移動と離間する移動を
行なう。さらに詳述すれば、前タイヤ前側用フォーク4
3と前タイヤ後側用フォーク44が接近移動するとき、
後タイヤ前側用フォーク45と後タイヤ後側用フォーク
46も接近移動を行なう。又、前タイヤ前側用フォーク
43と前タイヤ後側用フォーク44が離間移動すると
き、後タイヤ前側用フォーク45と後タイヤ後側用フォ
ーク46も離間移動を行なう。
【0055】又、前タイヤ前側用フォーク43、前タイ
ヤ後側用フォーク44、後タイヤ前側用フォーク45及
び後タイヤ後側用フォーク46のミドルフォークF2に
設けた中間歯車54は、それぞれ各フォーク43〜46
に対して設けた回転軸28に支持した歯車30に噛合し
ている。従って、各フォーク43〜46は、同方向に同
期して伸縮動することになる。
【0056】又、前タイヤ後側用フォーク44のアッパ
ーフォークF3のタイヤ検出スイッチ64を設けたタイ
ヤ当接部63は、アッパーフォークF3の前側に形成さ
れている。又、後タイヤ前側用フォーク45のアッパー
フォークF3のタイヤ検出スイッチ64を設けたタイヤ
当接部63は、アッパーフォークF3の後側に形成され
ている。さらに、後タイヤ後側用フォーク46のアッパ
ーフォークF3のタイヤ検出スイッチ64設けたタイヤ
当接部63は、アッパーフォークF3の前側に形成され
ている。
【0057】次に、上記のように構成した立体駐車場1
0の作用について説明する。尚、車両Wの出庫作業は入
庫作業と逆の作業であるため、入庫作業について説明し
出庫作業の説明は省略する。
【0058】入庫作業の際、図2に示すように、まず、
車両用クレーン装置15は、入出庫室13に対応する位
置に待機し、車両Wは車両用クレーン装置15の前方向
に向けって入出庫室13へ入庫する。その待機状態の車
両用クレーン装置15における各フォーク43〜46の
位置は、次のようになっている。
【0059】つまり、図11(b)に示すように、前タ
イヤ前側用フォーク43のタイヤ当接部63の先端部と
後タイヤ後側用フォーク46のタイヤ当接部63の先端
部との間の距離(Lz+Ld)を、本立体駐車場10よ
り駐車すべく車両Wの最長ホイールベースLnより若干
大きく設定している。また、前タイヤ後側用フォーク4
4のタイヤ当接部63の先端部と後タイヤ前側用フォー
ク45のタイヤ当接部63の先端部との間の距離Lm
を、本立体駐車場10より駐車すべく車両Wの最短ホイ
ールベースL1より小さく設定している。さらに、前タ
イヤ前側用フォーク43のタイヤ当接部63の先端部と
前タイヤ後側用フォーク44のタイヤ当接部63の先端
部との間の距離(Lz+L0)を、本立体駐車場10よ
り駐車すべく車両Wの最大級前タイヤの直径より大きく
設定している。ここでは、Lzは前タイヤ前側用フォー
ク43のタイヤ当接部63の先端部から前記車輪止め7
0に当接する前タイヤTzの中心軸線までの距離であ
り、Lkは前記車輪止め70に当接する前タイヤTzの
中心軸線から後タイヤ前側用フォーク45のタイヤ当接
部63の先端部までの距離である。
【0060】そして、図2に示すように、車両Wをその
前タイヤTzが車輪止め70に当接する位置に停止さ
せ、例えば発券機等でドライバーが券を取ると、前記ク
レーンコントローラ23は車両用クレーン装置15の各
フォーク43〜46を前記待機位置から動き出すように
制御する。
【0061】そして、フォーク出し入れ用モータ29が
回転すると、中間歯車54は歯車30を介して回転駆動
される。そして、中間歯車54の回転によってその中間
歯車54と螺合したラックギア57を有する各ミドルフ
ォークF2は、それそれ各ロアフォークF1に対して右
方向に伸張され、各アッパーフォークF3はそれそれ各
ミドルフォークF2に対して右方向に伸張される。つま
り、フォーク出し入れ用モータ29の回転方向を制御し
て、各ミドルフォークF2及び各アッパーフォークF3
は、図2に示す状態からそれそれ車両用クレーン装置1
5の右方向(Y方向)へ図9及び図10に示すように伸
張される。
【0062】各ミドルフォークF2及び各アッパーフォ
ークF3はそれそれ車両用クレーン装置15の右方向
(Y方向)へ一杯伸張されると、クレーンコントローラ
23は、前記車輪止め70を入出庫室13の床面13a
の下へ引き込めるように指令を出す。
【0063】次に、左側及び右側フォーク移動モータ3
1,32が回転されると、各フォーク43〜46は前後
方向に移動駆動される。このとき、左側及び右側フォー
ク移動モータ31,32の回転方向を制御することによ
って、フォーク43〜46はそれぞれ独立して前及び後
タイヤTz,Tgに向かって移動される。
【0064】ここで、図11(a)(b)に示すよう
に、ホイールベースがL1(最小)である車両Wの前及
び後タイヤTz1,Tg1の場合、タイヤTz1,Tg
1間の間隔が短いため、フォーク43は前タイヤTz1
の前側に最先に当接し、フォーク45は後タイヤTg1
の前側に先に当接する。そして、左側ディファレンシャ
ルギア33,38により、フォーク44は前タイヤTz
1の後側に当接するまで倍速にて移動され、フォーク4
6は後タイヤTg1の後側に当接するまで倍速にて移動
される。
【0065】一方、ホイールベースがLn(最大)であ
る車両Wの前後タイヤTzn,Tgnの場合、タイヤT
zn,Tgn間の間隔が長いため、フォーク43,44
はほぼ同時に前タイヤTz1に当接し、フォーク46
は、フォーク45より先に後タイヤTgnの後側に当接
する。そして、フォーク46が後タイヤTgnの後側に
当接すると、フォーク45は、後タイヤTg1の前側に
当接するまで倍速にて移動される。
【0066】そして、図11(a)に示すように、前タ
イヤTzがフォーク43,44より挟持され、後タイヤ
Tgがフォーク45,46より挟持されたことをタイヤ
検出スイッチ64により検知すると、クレーンコントロ
ーラ23は、左側及び右側フォーク移動モータ31,3
2の回転を停止させる。次に、クレーンコントローラ2
3はキャリッジ20を所定高さまで持ち上げるように昇
降用モータ22を制御する。各タイヤTは床面13aか
らすくい上げたら、クレーンコントローラ23は、フォ
ーク出し入れ用モータ29を逆回転させ、すくい上げた
車両Wをキャリッジ20の上に来るように各ミドルフォ
ークF2及び各アッパーフォークF3を元の位置に戻さ
せる。
【0067】そして、図12に示すように、すくい上げ
た車両Wをキャリッジ20の上に戻したら、クレーンコ
ントローラ23はフォーク出し入れ用モータ29の回転
を停止する。次に、クレーンコントローラ23は走行用
モータ21及び昇降用モータ22を制御し、つまり走行
台18を移動させながらキャリッジ20を上昇させるこ
とによって車両用クレーン装置15のキャリッジ20は
図1に示す駐車すべく立体駐車場10の所定棚11へ移
動する。車両用クレーン装置15のキャリッジ20が駐
車すべく棚11の収納部12に着くと、クレーンコント
ローラ23は、前記入出庫室13から車両Wをすくい上
げる動作と逆の動作をするように各フォーク43〜46
及びキャリッジ20を制御して車両Wを駐車すべく棚1
1の収納部12に入庫させる。
【0068】本実施形態の車両の支持方法及び車両用ク
レーン装置15によれば、以下のような特徴を得ること
ができる。 (1)本実施形態では、前タイヤ前側用フォーク43は
左側第1出力軸34と連結し、前タイヤ後側用フォーク
44は右側第1出力軸39と連結し、後タイヤ前側用フ
ォーク45は右側第2出力軸40と連結し、後タイヤ後
側用フォーク46は左側第2出力軸35と連結してい
る。また、左側第1出力軸34と左側第2出力軸35を
左側ディファレンシャルギア33を介して回転させる左
側フォーク移動モータ31と連結し、右側第1出力軸3
9と右側第2出力軸40を右側ディファレンシャルギア
38を介して回転させる右側フォーク移動モータ32と
連結するようにした。
【0069】従って、前方から後方に移動させて車両W
の前タイヤTzの前側を支持する前タイヤ前側用フォー
ク43、後方から前方に移動させて前記車両Wの前タイ
ヤTzの後側を支持する前タイヤ後側用フォーク44、
前方から後方に移動させて車両Wの後タイヤTgの前側
を支持する後タイヤ前側用フォーク45、及び、後方か
ら前方に移動させて前記車両Wの後タイヤTgの後側を
支持する後タイヤ後側用フォーク46を、それぞれ独立
して対応するタイヤTz,Tgに向かって(当接するま
で)移動することができる。また、前タイヤ前側用フォ
ーク43と前タイヤ後側用フォーク44、及び、後タイ
ヤ前側用フォーク45と後タイヤ後側用フォーク46
は、それぞれ異なる移動ストロークにて移動することが
できる。つまり、前タイヤ前側用フォーク43及び前タ
イヤ後側用フォーク44のうち、どちらか片方のフォー
クが先に前タイヤTzに当接しても、他方のフォークを
前タイヤTzに当接するまで続けて移動させることがで
きる。同様に、後タイヤ前側用フォーク45及び後タイ
ヤ後側用フォーク46のうち、どちらか片方のフォーク
が先に後タイヤTgに当接しても、他方のフォークを後
タイヤTgに当接するまで続けて移動させることができ
る。
【0070】その結果、車両Wの前タイヤTzは確実に
前タイヤ前側用フォーク43及び前タイヤ後側用フォー
ク44により支持することができ、車両Wの後タイヤT
gは確実に後タイヤ前側用フォーク45及び後タイヤ後
側用フォーク46により支持することができることか
ら、車両用クレーン装置15の汎用性及び安全性のさら
なる向上を図ることができる。
【0071】また、左側フォーク移動モータ31にて前
タイヤ前側用フォーク43と後タイヤ後側用フォーク4
6を同時に駆動することができ、右側フォーク移動モー
タ32にて前タイヤ後側用フォーク44と後タイヤ前側
用フォーク45を同時に駆動することができることか
ら、それぞれ独立すべく各フォーク43〜46に対して
1つのフォークを1つのモータにて駆動する必要がな
く、車両用クレーン装置15の構成を簡単にすることが
できる。
【0072】さらに、フォーク43,46とフォーク4
4,45は、それぞれ左側ディファレンシャルギア33
と右側ディファレンシャルギア38を介して駆動される
ため、フォーク43及びフォーク44のうち、どちらか
片方のフォークが先に前タイヤTzに当接すると、他方
のフォークを前タイヤTzに当接するまで倍速に移動さ
れる。同様に、フォーク45及びフォーク46のうち、
どちらか片方のフォークが先に後タイヤTgに当接する
と、他方のフォークを後タイヤTgに当接するまで倍速
に移動される。その結果、車両用クレーン装置15の駐
車効率を向上することができる。
【0073】(2)本実施形態では、各フォーク43〜
46のタイヤ当接部63にはタイヤTの当接の有無を検
出するタイヤ検出スイッチ64を設け、前タイヤ前側用
フォーク43と後タイヤ後側用フォーク46とがそれぞ
れのタイヤTz,Tgに向かって移動して当接したとき
左側フォーク移動モータ31を停止させ、前タイヤ後側
用フォーク44と後タイヤ前側用フォーク45とがそれ
ぞれのタイヤTz,Tgに向かって移動して当接したと
き右側フォーク移動モータ32を停止させるようにし
た。
【0074】従って、各フォーク43〜46の移動スト
ロークを予め設定する必要がなく、フォーク43とフォ
ーク46との間隔、フォーク43とフォーク45との間
隔を設定することによって、所定範囲内の全ての車種を
駐車することができる。また、入庫すべく車両Wの停止
位置が多少所定位置から外れてもタイヤTは確実に各フ
ォーク43〜46より挟むことができる。さらに、各フ
ォーク43〜46はタイヤTとある程度に当接したらそ
の移動が停止されるので、各フォーク43〜46による
タイヤTに対する適切なるクランプ力が得られる。
【0075】その結果、車両用クレーン装置15の汎用
性と信頼性を向上することができる。なお、本実施形態
は以下のように変更してもよい。
【0076】○上記実施形態では、車両用クレーン装置
15の走行台18は、前後一対の走行輪17が一本のガ
イドレール16の上に走行するように実施したが、その
走行台18を普通の四輪台車にし、2本のガイドレール
の上に走行するように実施してもよい。この場合、上記
実施形態に記載した特徴(1)(2)の効果と同様な効
果を得ることができる。
【0077】○上記実施形態では、各フォーク43〜4
6のタイヤ当接部63にはタイヤTの当接の有無を検出
するタイヤ検出スイッチ64を設けて実施したが、本発
明はこれに限定されない。例えば、タイヤTの当接の有
無を検出する検知手段としてのフォトカプラ等の光学セ
ンサをタイヤ当接部63又はキャリッジ20に設けて実
施してもよい。この場合、上記実施形態に記載した特徴
(1)(2)の効果と同様な効果を得ることができる。
【0078】○上記実施形態では、車両用クレーン装置
15は、立体駐車場10の床14に設けたガイドレール
16上に走行するように実施したが、そのガイドレール
16を立体駐車場10の床14以下の地下に設け、入出
庫室13の床面13aを床14と面一にするように実施
してもよい。この場合、上記実施形態に記載した特徴
(1)(2)の効果と同様な効果を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、車両用クレーン装置の汎用性及び
安全性のさらなる向上を図ることができる。
【0080】請求項3に記載の発明によれば、車両用ク
レーン装置の構成を簡単にすることができる。請求項4
に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に
加えて、車両用クレーン装置の汎用性と信頼性を向上す
ることができる。
【0081】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
〜4に記載の発明の効果に加えて、車両用クレーン装置
の信頼性を更に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の立体駐車場の概略図。
【図2】同じく立体駐車場の入出庫口における車両用ク
レーン装置の平面図。
【図3】図2におけるA−A線断面図。
【図4】各フォークの移動支持機構を示す要部断面図。
【図5】各フォークの要部拡大図。
【図6】車両のタイヤを一対のフォークにて挟持する状
態の説明図。
【図7】フォークに設けたタイヤ当接スイッチを示す断
面図。
【図8】各フォークの伸縮動作を示す説明図。
【図9】車両の入庫動作を示す入出庫口における車両用
クレーン装置の平面図。
【図10】車両の入庫動作を示す入出庫口における車両
用クレーン装置の正面図。
【図11】車両のタイヤを支持する各フォークの動きを
説明する説明図。
【図12】車両用クレーン装置にて車両を移動させる中
の要部正面図。
【図13】パレットを利用した従来の立体駐車場の正面
図。
【図14】従来の立体駐車装置に用いられている車両用
クレーン装置の平面図。
【図15】タイヤを挟持する方法を有した従来の車両用
クレーン装置の要部斜視図。
【符号の説明】
15…車両用クレーン装置、20…キャリッジ、31…
左側フォーク移動モータ、32…右側フォーク移動モー
タ、33…第1差動ギアとしてのデファレンシャルギ
ア、34…第1スクリュウネジとしての左側第1出力
軸、35…第4スクリュウネジとしての左側第2出力
軸、39…第2スクリュウネジとしての右側第1出力
軸、40…第3スクリュウネジとしての右側第2出力
軸、38…第2差動ギアとしてのデファレンシャルギ
ア、43…前タイヤ前側用フォーク、44…前タイヤ後
側用フォーク、45…後タイヤ前側用フォーク、46…
後タイヤ後側用フォーク、64…検知手段としてのタイ
ヤ検出スイッチ、W…車両、Tz…前タイヤ、Tg…後
タイヤ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方から後方に移動させて車両の前タイ
    ヤの前側を支持する前タイヤ前側用フォーク、後方から
    前方に移動させて前記車両の前タイヤの後側を支持する
    前タイヤ後側用フォーク、前方から後方に移動させて車
    両の後タイヤの前側を支持する後タイヤ前側用フォー
    ク、及び、後方から前方に移動させて前記車両の後タイ
    ヤの後側を支持する後タイヤ後側用フォークを、それぞ
    れ独立して対応するタイヤに向かって移動させて、前タ
    イヤと後タイヤを支持した後、各フォークにて車両をす
    くい上げるとともに各フォークをキャリッジ側へ収縮さ
    せるようにしたことを特徴とする車両の支持方法。
  2. 【請求項2】 昇降可能なキャリッジと、 そのキャリッジに設けられ、そのキャリッジに対して左
    右方向に伸縮する前タイヤ前側用フォーク、前タイヤ後
    側用フォーク、後タイヤ前側用フォーク及び、後タイヤ
    後側用フォークと、 前記各フォークをキャリッジに対して左右方向に伸縮さ
    せるフォーク伸縮手段と、 前タイヤ前側用及び前タイヤ後側用フォークにて前タイ
    ヤを支持し、後タイヤ前側用及び後タイヤ後側用フォー
    クにて後タイヤを支持するために、各フォークをそれぞ
    れ独立して対応するタイヤに向かって前後移動させるフ
    ォーク移動手段とからなることを特徴とする車用用クレ
    ーン装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用クレーン装置に
    おいて、 前記フォーク移動手段は、 前タイヤ前側用フォークと螺合する第1スクリュウネジ
    と、 前タイヤ後側用フォークと螺合する第2スクリュウネジ
    と、 後タイヤ前側用フォークと螺合する第3スクリュウネジ
    と、 後タイヤ後側用フォークと螺合する第4スクリュウネジ
    と、 第1スクリュウネジと第4スクリュウネジを第1差動ギ
    アを介して回転させる第1モータと、 第2スクリュウネジと第3スクリュウネジを第2差動ギ
    アを介して回転させる第2モータとからなることを特徴
    とする車両用クレーン装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用クレーン装置に
    おいて、 前タイヤ前側用フォークと後タイヤ後側用フォークとが
    それぞれのタイヤに向かって移動して当接したとき第1
    モータを停止させ、 前タイヤ後側用フォークと後タイヤ前側用フォークとが
    それぞれのタイヤに向かって移動して当接したとき第2
    モータを停止させるようにしたことを特徴とする車両用
    クレーン装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1に記載の車
    両用クレーン装置において、 各フォークにタイヤの当接の有無を検出する検知手段を
    設けたことを特徴とする車両用クレーン装置。
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