JP2001038737A - 金型内被覆成形方法 - Google Patents

金型内被覆成形方法

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JP2001038737A
JP2001038737A JP11213831A JP21383199A JP2001038737A JP 2001038737 A JP2001038737 A JP 2001038737A JP 11213831 A JP11213831 A JP 11213831A JP 21383199 A JP21383199 A JP 21383199A JP 2001038737 A JP2001038737 A JP 2001038737A
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Japan
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mold
paint
coating
cavity
pressure
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JP11213831A
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English (en)
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Toshio Arai
俊夫 荒井
Etsuo Okahara
悦雄 岡原
Kazuaki Kobayashi
和明 小林
Kenji Yonemochi
建司 米持
Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
Kenji Ota
賢治 大田
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Dai Nippon Toryo KK
Ube Corp
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Dai Nippon Toryo KK
Ube Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1679Making multilayered or multicoloured articles applying surface layers onto injection-moulded substrates inside the mould cavity, e.g. in-mould coating [IMC]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/56Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
    • B29C45/561Injection-compression moulding

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型内で成形した樹脂成形品の表面と金型の
キャビティ表面との間に塗料を注入した後、塗料を金型
内で硬化させて、表面に塗膜が密着した一体成形品を高
精度で製造する生産性に優れた金型内被覆成形方法を提
供する。 【解決手段】 金型51・52内で成形した樹脂成形品
の表面と金型キャビティ53表面との間に塗料を注入し
た後、塗料を金型51・52内で硬化させて、樹脂成形
品の表面に塗膜が密着した一体成形品を製造する金型内
被覆成形方法である。樹脂成形品を成形後に金型51・
52を所定間隔ほど開いて、塗料注入機55により金型
キャビティ53内に所定量の塗料を注入し、その後に金
型51・52を閉じて、塗料の型内圧力が樹脂成形品の
全ての部分において50〜150kgf/cm2となる
ように制御しながら、塗料を樹脂成形品の全表面に流動
させて被覆・密着させた後、塗料の型内圧力が樹脂成形
品の全ての部分において5〜20kgf/cm2となる
ように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型内で成形した
樹脂成形品の表面と金型のキャビティ表面との間に塗料
注入機により塗料を注入した後、塗料を金型内で硬化さ
せて表面に塗膜が密着した一体成形品を製造する金型内
被覆成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、家電、建材等に使用される樹脂
成形品に、装飾性等の付加価値を付けて品質を高めた
り、成形工程の省工程化によるコストダウンを目的とし
て、金型内で成形した樹脂成形品の表面と金型のキャビ
ティ表面との間に塗料を注入した後、塗料を金型内で硬
化させて樹脂成形品表面に塗膜が密着した一体成形品を
製造する金型内被覆成形方法(以下、「IMC」とい
う。)が検討されている。このIMCは、近年、環境問
題に強い関心が寄せられる中、各種工場からの有害有機
物質の大気放出が厳しく制限される傾向にあることや、
従業者の健康保護を重視する観点から、従来のスプレー
塗装に代わる技術としても注目を集めている。
【0003】IMCは、開発当初は専らSMC、BMC
といった熱硬化性樹脂の成形品の製造を対象として行わ
れてきたが、近年では、特開平5−301251号公報
等に開示されているように、熱可塑性樹脂の成形にも適
用が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述したSM
C等の熱硬化性樹脂の成形に当たっては、金型として、
一般的にシェアエッジ型が呼ばれるものが主に用いられ
る。これは、成形材料が良好な流動性を有し、成形に際
して、シェアエッジ部分をシールすることができ、後の
塗料充填の際に、被覆剤のキャビティ外流出を防止でき
るからである。
【0005】一方、熱可塑性樹脂のIMCには、熱可塑
性樹脂の成形に好適に用いられる射出成形法が用いられ
るが、この場合に使用される金型は、多くはシェアエッ
ジ部分を有さない平押し型と呼ばれる金型である。
【0006】しかしながら、この平押し型金型を用いた
場合には、先に射出された成形樹脂によってパーティン
グ面がシールされず、金型キャビティの末端部における
塗料のシールが十分なものとならない。このため、塗料
が金型キャビティから漏れ出して、金型キャビティの末
端部における塗料の圧力を高く保持することができなく
なる。従って、平押し型金型を用いた熱可塑性樹脂のI
MCにおいては、一体成形品の末端付近においては圧力
不足から塗料と樹脂成形品との密着力が低くなり、一体
成形品の塗膜品質を損なっていたという問題があった。
【0007】そこで、上述した熱可塑性樹脂のIMCの
問題点を解決するために、成形される熱可塑性樹脂に対
して親和性の良い成分を加えた特殊塗料や、変性した特
殊グレードの樹脂を使用して塗料の密着力不足をカバー
するという手法が採られてきた。しかし、特殊塗料や特
殊グレードの樹脂の開発には、長い時間と莫大な費用が
かかる問題があるばかりでなく、また、このような手法
を用いても塗料の密着力不足を完全に解消することがで
きなかった。
【0008】更に、従来の油圧シリンダを用いた直圧式
の射出成形機は、IMCを行うことを前提に設計されて
おらず、金型の微妙な位置制御を行うことが困難であ
り、また、金型の駆動速度が遅いために、塗料の注入か
ら硬化に至るまでの条件の制御が困難であったことも、
熱可塑性樹脂のIMCを困難なものとする一因となって
いた。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、一般
的な塗料及び変性等の改良を加えていない一般グレード
の樹脂を使用しても、樹脂成形品と塗膜とが十分な密着
力を有した一体成形品を得ることができるIMCを提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
金型内で成形した樹脂成形品の表面と当該金型のキャビ
ティ表面との間に塗料を注入した後、当該塗料を当該金
型内で硬化させて、当該樹脂成形品の表面に塗膜が密着
した一体成形品を製造する金型内被覆成形方法であっ
て、当該樹脂成形品を成形後に当該金型を所定間隔ほど
開いて、塗料注入機により当該金型のキャビティ内に所
定量の当該塗料を注入し、その後に当該金型を閉じて、
当該塗料の型内圧力が当該樹脂成形品の全ての部分にお
いて50〜150kgf/cm2となるように制御しな
がら、当該塗料を当該樹脂成形品の全表面に流動させて
被覆・密着させた後、当該塗料の型内圧力が当該樹脂成
形品の全ての部分において5〜20kgf/cm2とな
るように制御することを特徴とする金型内被覆成形方
法、が提供される。
【0011】本発明の金型内被覆成形方法においては、
金型に、金型キャビティに連通する副キャビティが形成
され、かつ、当該副キャビティに連通する溝部が形成さ
れているものを用いることが好ましい。また、本発明の
金型内被覆成形方法においては、トグル式射出成形機若
しくはトグル式電動射出成形機が好適に用いられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金型内被覆成
形方法(IMC)の実施の形態について、図面を参照し
ながら説明するが、本発明が以下の実施の形態に限定さ
れるものでないことはいうまでもない。
【0013】図1は、本発明のIMCに好適に用いられ
る金型内被覆成形装置(以下、「IMC装置」とい
う。)100の構成を示した説明図である。IMC装置
100はトグル式射出成形機を利用したものであり、大
別すると型締装置10、射出装置20、制御装置30、
金型装置50とで構成される。なお、トグル式射出成形
機として、トグル式電動射出成形機を用いることも好ま
しい。
【0014】型締装置10は、金型装置50を取付ける
固定盤11及び可動盤12を備えており、タイロッド1
4に案内され且つ型締シリンダ13により前後進される
可動盤12が固定盤11に対して進退することで、金型
装置50を開閉するように構成されている。
【0015】なお、トグル式射出成形機においては、型
締シリンダ13を比較的低い油圧で駆動させつつ大きな
ストローク量を得ることができる。そして、このストロ
ーク量は、型締装置10によってより小さいストローク
量に変換されると共に、より大きな圧力に変換される。
【0016】従って、直接に金型を油圧シリンダによっ
て駆動させる従来の直圧式射出成形機と比較して、トグ
ル式射出成形機は、駆動特性、特に高速駆動特性に優れ
た型締シリンダ13により駆動が行われ、しかも型締装
置10のいわゆる倍力機構によって金型装置50の位置
制御性を極めて高いものとしつつ、しかも、十分に強い
型締力が得られるという優れた特徴を有する。
【0017】射出装置20には、スパイラル状のフライ
ト部を有するスクリュ21が、円筒状のバレル22の内
周面に沿って油圧モータ23により回転駆動され、且
つ、前後進自在に駆動できるように、配設されている。
ホッパ25内に供給された樹脂ペレットは、スクリュ2
1の回転に伴なってスクリュ21の前方へ送られ、この
間にバレル22の外周面に取付けられているヒータ(図
示せず。)による加熱を受けると共に、スクリュ21の
回転による混練作用を受けることによって溶融される。
【0018】スクリュ21の前方へ送られた溶融樹脂の
量が、予め設定された量に達した時点で、油圧モータ2
3の回転駆動を停止すると共に、射出シリンダ24を駆
動してスクリュ21を前進させる。こうして、スクリュ
21前方に貯えられた溶融樹脂は、ノズル27を経由し
て金型装置50の金型キャビティ53内へ射出されるこ
ととなる。
【0019】金型装置50には、固定盤11に取付けら
れる固定金型51と可動盤12に取付けられる可動金型
52が備えられており、可動金型52には塗料を金型キ
ャビティ53内に注入する塗料注入機55及び金型キャ
ビティ53内に注入された塗料の圧力を検出する塗料圧
センサ54が配設されている。
【0020】次に、制御装置30の構成について説明す
る。図1に示すように、制御装置30には、型締装置1
0の動作と射出装置20の動作を連動させ、且つ、制御
装置30のシステム全体を総括して制御する成形制御部
31と、射出装置20の動作を制御する射出制御部38
とが備えられている。これら両制御部31、38は通常
の射出成形機における制御部と同様の制御機能を有して
いる。
【0021】一方、IMC装置100には、IMC装置
100固有の制御機能を有する制御部として、型締条件
設定部32から成形条件データ信号を受けて塗料注入機
55の動作を制御する注入機制御部35と、同じく型締
条件設定部32から成形条件データ信号を受けて型締装
置10の動作を制御する型締制御部33とが備えられて
いる。
【0022】型締条件設定部32では、型締装置10の
開閉速度、動作タイミング、型開量、型締力、塗料の型
内圧力及び塗料注入機55の注入量、注入速度、注入タ
イミング、注入圧力の各成形条件が設定される。ここ
で、型締条件設定部32から、塗料注入機55の注入
量、注入速度、注入タイミング及び注入圧力に関する成
形条件については、その成形データ信号を注入機制御部
35に送り、型締装置10の開閉速度、動作タイミン
グ、型開量、型締力及び塗料の型内圧力に関する成形条
件については、その成形条件データ信号を型締制御部3
3に送るようになっている。
【0023】次に、上述のように構成された制御装置3
0を有するIMC装置100を用いたIMCの一実施形
態について、IMC装置100の動作内容を含めながら
説明する。
【0024】型締制御部33から発信される制御信号と
型締用サーボバルブ15により、フィードバック制御を
行いながら、型締条件設定部32に設定された型閉じ速
度パターン(型閉じ操作パターンのデータ信号)に従っ
て、型締シリンダ13により可動金型52を型開き限位
置から前進させて、固定金型51と接触させる。引き続
き、型締制御部33から発信される制御信号と型締用サ
ーボバルブ15により、フィードバック制御を行いなが
ら、型締条件設定部32に設定された型締力パターンに
従って、型締シリンダ13により可動金型52を更に前
進させてタイロッド14を伸ばし、所定の型締力を金型
装置50に作用させる。
【0025】このような型締装置10動作中の所定の動
作タイミングにおいて、射出制御部38から発信される
制御信号により、射出用サーボバルブ27の開度を制御
しながら、射出シリンダ24によりスクリュ21を前進
させると、スクリュ21の前方に貯えられている溶融樹
脂は、ノズル26を経由して金型キャビティ53内に射
出され、樹脂成形品が成形される。なお、型締装置10
動作と射出装置20動作とが連動するように、成形装置
制御部31において相互の動作タイミング信号を授受す
る構成としている。
【0026】次に、型締シリンダ13により可動金型5
2を後退させ、型締制御部33から発信される制御信号
と型締用サーボバルブ15により、フィードバック制御
を行いながら、型締条件設定部32に設定された型開量
を与えて、樹脂成形品の表面と金型キャビティ53面と
の間に所定間隔の隙間を設ける。その後、型締条件設定
部32に設定された塗料注入機55の注入量、注入速
度、注入タイミング、注入圧力に従って、注入機制御部
35から発信される制御信号により、塗料注入機55を
駆動して塗料を金型キャビティ53内に注入する。
【0027】続いて、型締制御部33から発信される制
御信号と型締用サーボバルブ15により、フィードバッ
ク制御を行いながら、型締シリンダ13により可動金型
52を再度前進させ、型締条件設定部32に設定された
型開量パターン及び塗料の型内圧力パターンを実行させ
る。塗料の型内圧力パターンの実行においては、塗料圧
センサ54の検出値をフィードバックする。
【0028】こうして、注入された塗料を樹脂成形品の
全表面に行き渡らせると共に、塗膜の外観及び密着強度
にとって最適な成形条件が与えられることとなる。な
お、塗料圧センサ54を有しない金型を用いる場合は、
上記の塗料の型内圧力パターンに代えて相当する型締力
パターンを設定して実行することができる。
【0029】その後、型締制御部33から発信される制
御信号と型締用サーボバルブ15により、フィードバッ
ク制御を行いながら、型締条件設定部32に設定された
動作タイミングと型開き速度パターンに従って、型締シ
リンダ13により可動金型52を型開き限位置まで後退
させ、一体成形品を金型装置50から取り出す。こうし
て、成形サイクルが完了する。
【0030】さて、上述したIMCを行うに際して、本
発明においては、金型キャビティ53内に注入された塗
料が、外部に漏れ出さないように、金型の構造及び成形
方法、成形条件を適切なものとする。図2は、その金型
構造と塗料のシール方法の一例を示す説明図である。
【0031】図2(a)に示されるように、金型51・
52としては平押し型が好適に用いられる。ここで、可
動金型52のパーティング面には、金型キャビティ53
に連通する副キャビティ58が形成されており、更に副
キャビティ58に連通する溝部59が形成されている。
副キャビティ58と溝部59の形状は特に限定されるも
のではなく、図2(b)に示されるような種々の形状に
設定することができる。但し、金型の加工コストを低減
することを考慮すれば、形状が単純で、かつ、加工が容
易なものとすることが好ましい。なお、副キャビティ5
8と溝部59は、金型51・52のパーティング面へ流
出する余剰な塗料を収容することができる範囲で、その
体積は極力小さくなるように設定することが好ましい。
【0032】このような金型51・52を用い、先ず、
樹脂成形品を成形する。ここで、成形樹脂が金型51・
52のパーティング面へ流出しないように、金型51・
52のパーティング面は、互いが接触して完全にシール
された状態となっているか、或いは、所定の成形圧力に
おいても成形樹脂の有する粘性によって、パーティング
面への成形樹脂の流出が起こらないように、パーティン
グ面間の間隔が所定幅に設定されている必要がある。
【0033】次に、金型51・52を所定間隔ほど開い
て、塗料注入機55により金型のキャビティ53内に所
定量の塗料を注入し、その後に金型51・52を閉じ
る。このとき、塗料の型内圧力が樹脂成形品の全ての部
分において50〜150kgf/cm2となるように制
御する。
【0034】図2(c)は、図2(b)の左側図の形状
を有する副キャビティ58及び溝部59について、上述
した樹脂の成形から塗料の注入、型締めまでの工程にお
ける樹脂及び塗料の成形の様子を説明したものである。
成形樹脂81は、金型キャビティ53及び副キャビティ
58並びに溝部59へ充填されるが、前述の条件に従
い、金型51・52のパーティング面へ流出することは
ない。
【0035】この状態で金型51・52を所定幅ほど開
いて塗料82を注入し、型締めを行って塗料82を均一
に成形樹脂81の表面に行き渡らせても、過剰な塗料8
2は溝部59に収容され、また、成型樹脂81を変形さ
せてまで、金型のパーティング面へ流出することがな
い。
【0036】こうして、50〜150kgf/cm2
いう高い圧力を印加した後、塗料の型内圧力が樹脂成形
品の全ての部分において5〜20kgf/cm2となる
ように制御する。こうして、最初に高い圧力により、塗
料を樹脂成形品の全表面に流動させて被覆・密着させる
ことにより、樹脂成形品の部位に依存しない均一な密着
性を得ることができ、また、塗料の硬化時の圧力を小さ
く設定することにより、後述する実施例に示すように、
ハンプ(成形品の厚肉部表面に生ずる隆起)の発生を防
ぐことが可能となり、総じて、と膜の状態の良好な一体
成形品を得ることが可能となる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
これらの実施例が本発明を限定するものでないことはい
うまでもない。(比較例)縦300mm、横210m
m、深さ50mmの箱状の製品が得られるシェアーエッ
ジ構造の金型と、型締力が任意に変えられるトグル型締
め方式の350t射出成形機と、必要量の塗料が注入で
きる注入機を用い、表1に示す成分を有する塗料を使用
して、塗料注入後の型内圧を変えた場合における成形品
のハンプの大きさと、塗料と成形品との密着力を調べる
こととした。
【0038】
【表1】
【0039】図3(a)に、本比較例におけるIMCの
圧力印加パターンを記した説明図を示す。先ず、図3
(b)に示す有底箱形の成形品71を与える金型を用
い、型締力350tをかけて、一般グレードのナイロン
6(宇部興産(株)製、UBEナイロン1013B)を
射出成形した。なお、図3(b)に示される通り、成形
品71の底部には、厚みの異なるリブ91(厚み3m
m)・92(厚み5mm)が形成されるように金型は加
工されている。なお、図3(b)中の番号72は、塗料
注入口を示している。
【0040】その後、金型を1mm開けて塗膜形成に十
分な塗料を注入した。このときの金型の温度は120℃
であった。塗料注入後に素早く型締力を上げ、1秒間保
持した後、再び素早く型締力を下げた。このときの型締
力増加開始から低圧型締力到達までは約2秒を要した。
この金型での型締力はすべて成形品の投影面にかかるた
め、型締力を投影面積で除した値が型内圧になる。
【0041】本比較例では、図3(a)に示したD部
(高圧力付加部)、E部(低圧維持部)における型締力
を変化させて、型内圧を変え、その結果得られた成形体
71のリブ91・92近傍に形成されるハンプ(表面側
の隆起)の有無(程度)と、塗膜の密着力を調べた。な
お、ハンプは東京精密(株)製輪郭形状測定機で3mm
巾のリブ部における隆起の大きさを測定し、これが10
μm以上であった場合を「×」とし、10μm未満であ
った場合を「○」と判定した。また、密着力はJIS
K−5400(塗料一般試験方法)記載の碁盤目セロテ
ープ試験を行い、100個の碁盤目の一カ所でも剥離し
た場合を「×」とし、一カ所も剥離しなかった場合を
「○」とした。その結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2中、密着力の結果については、中央部
とは成形品の底面の中央付近(図3(b)参照)におけ
る密着力の測定結果であり、周辺部とは成形品の底面の
縦面近傍(図3(b)参照)における測定結果である。
本比較例においては、塗膜の密着性は、試料番号1〜
3、8、9のように、D部圧力が50kg/cm2以上
の場合には、中央部では良好であるが周辺部で悪い結果
が得られており、また、試料番号4〜7のようにD部圧
力が50kg/cm2よりも小さい場合には、中央部も
良好な密着性を得ることができなかった。
【0044】これは、シェアーエッジ構造の金型では、
塗料の漏れを完全に防ぐことができないために、型内圧
が中央部では十分にかかるが、周辺部でかかる圧力が中
央部の圧力よりも低くなっていることに起因するものと
考えられる。なお、D部圧力を大きくすることがハンプ
の発生を回避するには有効であることがわかる。
【0045】(実施例)図3(c)に示すような、モー
ターバイクのサイドカバーを模した縦320mm、横1
80mm略三角形の製品73が得られ、製品73の全周
に塗料の漏れを防止するリブが設けられた、パーティン
グ面を有する平押し型の金型と、前述した比較例と同じ
成形機、注入機、塗料を使用して、塗料注入後の型内圧
を変えた場合の成形品の生ずるハンプの程度と、塗膜の
密着力を調べた。
【0046】成形工程は比較例と同様に行い、先ず、射
出成形機で標準的なナイロン6(宇部興産(株)製、U
BEナイロン1013B)を成形した後、金型を1mm
開けてこの間隙中に塗料(表1に記載のもの)を注入し
た。その後、表3に示す型内圧になるような型締力を1
秒間かけて、塗料を製品面全面に行き渡らせた後、また
素早く型締力を下げた。この金型の場合の型内圧は型締
力からの換算ではなく、エジェクターピンを介して直接
に測定した。そして120秒間塗料を硬化させた後成形
品を取り出し、ハンプと密着力を比較例と同様の方法に
より、測定した。本実施例での結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】本実施例に用いた金型は、塗料が漏れない
構造であるため、製品周辺部においても製品中央部と同
じ型内圧がかかることがわかっている。従って、試料番
号11、12の結果に示されるように、D部圧力を十分
に大きくし、一方、E部圧力を小さく保持することで、
ハンプの発生を抑制しつつ、全体的な密着力を良好なも
のとすることが可能であった。一方、試料番号10で
は、E部圧力が大きいためにハンプが発生し、試料番号
13、14ではD部圧力が小さいために、良好な密着性
を得ることができなかったものと考えられる。
【0049】
【発明の効果】上述の通り、本発明の金型内被覆成形方
法によれば、塗料の金型キャビティからの漏れが防止さ
れ、型内圧が樹脂成形品及び塗膜全体で均一に保たれる
ために、十分な密着力を有する一体成形品を得ることが
できる。また、圧力の印加パターンを所定の条件とする
ことにより、塗膜の厚みを一定としつつ、成形品のリブ
等の厚肉部表面でのハンプの発生を抑制することが可能
となる。更に、本発明によれば、一般的な塗料及び変性
していない一般グレードの樹脂を使用しても、十分な密
着力を有する金型内被覆成形品を得ることができるの
で、従来特殊塗料や特殊グレード樹脂の開発に要してい
た時間と費用が不要となる利点もある。総じて、本発明
は、不良品の発生を低減して生産効率を向上させつつ、
汎用材料を用いることにより、信頼性の向上と製造コス
トの低減に極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金型内被覆成形方法に好適に用いら
れる装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】 (a)、(b)は本発明の金型内被覆成形方
法に好適に用いられる金型の構造を示す説明図であり、
(c)は塗膜の成形過程を示す説明図である。
【図3】 (a)は比較例及び実施例に示す成形を行う
場合の型内圧パターンを示し、(b)は比較例の成形品
の形状を示す説明図であり、(c)は実施例の成形品の
形状を示す説明図である。
【符号の説明】
10…型締装置、11…固定盤、12…可動盤、13…
型締シリンダ、14…タイロッド、15…型締用サーボ
バルブ、16…ストロークセンサ、17…型開量セン
サ、18…型締力センサ、20…射出装置、21…スク
リュ、22…バレル、23…油圧モータ、24…射出シ
リンダ、25…ホッパ、26…ノズル、27…射出用サ
ーボバルブ、30…制御装置、31…成形装置制御部、
32…型締条件設定部、33…型締制御部、35…注入
機制御部、38…射出制御部、50…金型装置、51…
固定金型、52…可動金型、53…金型キャビティ、5
4…塗料圧センサ、55…塗料注入機、58…副キャビ
ティ、59…溝部、71…成形品、72…塗料注入口、
73…製品、81…成形樹脂、82…塗料、91・92
…リブ、100…金型内被覆成形装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 45/77 B29C 45/77 (72)発明者 岡原 悦雄 山口県宇部市大字小串字沖の山1980番地 宇部興産株式会社高分子研究所内 (72)発明者 小林 和明 山口県宇部市大字小串字沖の山1980番地 宇部興産株式会社高分子研究所内 (72)発明者 米持 建司 愛知県小牧市三ツ渕字西ノ門878番地 大 日本塗料株式会社小牧工場内 (72)発明者 山本 義明 愛知県小牧市三ツ渕字西ノ門878番地 大 日本塗料株式会社小牧工場内 (72)発明者 大田 賢治 愛知県小牧市三ツ渕字西ノ門878番地 大 日本塗料株式会社小牧工場内 Fターム(参考) 4D075 AB05 AE03 CA47 DA29 DB31 DC02 DC13 DC19 EA05 EC11 4F202 AA29 AH18 AP02 CA11 CB01 CB22 CB28 CK01 CL22 CL32 4F206 AA29 AH18 AP025 JA07 JB23 JB28 JL02 JN12 JN25 JN32 JN34 JP18 JQ81 JT05 JT32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内で成形した樹脂成形品の表面と当
    該金型のキャビティ表面との間に塗料を注入した後、当
    該塗料を当該金型内で硬化させて、当該樹脂成形品の表
    面に塗膜が密着した一体成形品を製造する金型内被覆成
    形方法であって、 当該樹脂成形品を成形後に当該金型を所定間隔ほど開い
    て、塗料注入機により当該金型のキャビティ内に所定量
    の当該塗料を注入し、その後に当該金型を閉じて、 当該塗料の型内圧力が当該樹脂成形品の全ての部分にお
    いて50〜150kgf/cm2となるように制御しな
    がら、当該塗料を当該樹脂成形品の全表面に流動させて
    被覆・密着させた後、当該塗料の型内圧力が当該樹脂成
    形品の全ての部分において5〜20kgf/cm2とな
    るように制御することを特徴とする金型内被覆成形方
    法。
  2. 【請求項2】 前記金型に、前記金型キャビティに連通
    する副キャビティが形成され、かつ、当該副キャビティ
    に連通する溝部が形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の金型内被覆成形方法。
  3. 【請求項3】 トグル式射出成形機若しくはトグル式電
    動射出成形機を用いることを特徴とする請求項1又は2
    記載の金型内被覆成形方法。
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