JP2001027211A - 留め具 - Google Patents

留め具

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JP2001027211A
JP2001027211A JP11198553A JP19855399A JP2001027211A JP 2001027211 A JP2001027211 A JP 2001027211A JP 11198553 A JP11198553 A JP 11198553A JP 19855399 A JP19855399 A JP 19855399A JP 2001027211 A JP2001027211 A JP 2001027211A
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leg
elastic engaging
screw
fastener
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Chukichi Sugano
忠吉 菅野
Keiji Yamaguchi
恵二 山口
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Nifco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け穴への差し入れが容易であり、しか
も、ネジ状体のネジ付け操作しての留め付けにあたり掛
合部分を部材の表面に面的に接触させ易くする。 【解決手段】 取り付け穴Hに嵌め付けられる筒状基部
11、取り付け穴Hから突き出される中間部13、ネジ
状体Nのネジ付けられる先端ナット状部16を備えてい
る。先端ナット状部16には弾性掛合片15が一体に設
けられている。先端ナット状部16と中間部13とがネ
ジ状体Nの先端ナット状部16へのネジ付けにより破断
される薄肉部14を介して弾性掛合片15の先端側で連
接してある。中間部13と筒状基部11とが、薄肉部1
4を破断され外向きに弾性掛合片15を広がり出させな
がら引上げられる先端ナット状部16における弾性掛合
片15の根本側ないしは基部による中間部13の押圧に
よって中間部13と筒状基部11との間の間隔を狭める
ように変形可能な連接片12によって連接してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、取り付け穴に差
し入れられる脚部を有し、この脚部の差し入れの後のネ
ジ状体の導入、ネジ付け操作によって当該脚部の一部を
外向きに開き出させて、かかる取り付け穴の設けられた
部材への留め付けをなす留め具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】取り付け穴に差し入れられる軸部に外向
きに開き出された腕状の係止片を有すると共に、この係
止片をたわみ込ませながら前記取り付け穴に当該軸部を
差し入れた後の当該軸部へのネジの螺入によって当該係
止片の設けられている箇所を引き上げ、部材の裏側に当
該係止片を押し付けるようにして当該部材への留め付け
をなすものとして、特開平9−133115号公報に示
される固定具がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、かかる固定
具にあっては、係止片が予め外向きに開き出されている
ため、この係止片の剛性を高めすぎると前記取り付け穴
への軸部の差し入れがスムースになし難いものとなる。
一方、かかる係止片の剛性を低めてしまうと、かかる取
り付け穴への前記軸部の差し入れは容易となるが、十分
な留め付け力を確保し難いものとなる。さらに、前記取
り付け穴への前記軸部の差し入れの容易性を考慮する
と、前記軸部に設けられた係止片の外方への開き出し量
を過度に大きくすることも困難である。このため、かか
る固定具にあっては、前記取り付け穴への軸部の差し入
れの後、前記ネジの螺入による前記係止片の設けられた
箇所の引き上げをなした場合、前記部材の裏面に先ずか
かる係止片の先端側が強く押し付けられ易く、このた
め、かかる部材が石膏ボードなどのように脆いものであ
る場合には、かかる係止片の引上げによって部材の表面
の破損を招き易い不都合があった。
【0004】そこでこの発明は、この種の留め具におい
て、留め付けをなすべき部材における取り付け穴への差
し入れが容易であり、しかも、この差し入れの後のネジ
状体の導入、ネジ付け操作しての留め付けにあたり、こ
のネジ付け操作によってかかる部材に押し当て掛合され
る掛合部分を当該部材の表面に面的に接触させ易くする
ことを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明にあっては、留め具が以下の
(1)〜(5)の構成を備えたものとした。 (1)取り付け穴に差し入れられる脚部と、当該取り付
け穴の穴縁部に突き当たる頭部とを備えると共に、当該
頭部から脚部先端側に亙ってネジ状体の導入空間を有す
る留め具であって、(2)前記脚部が、前記取り付け穴
に嵌め付けられる筒状基部と、この取り付け穴から突き
出される中間部と、前記ネジ状体のネジ付けられる先端
ナット状部とを備えていると共に、(3)前記先端ナッ
ト状部には、前記中間部に向けて突き出される弾性掛合
片が一体に設けられており、(4)当該先端ナット状部
と前記中間部とが、前記導入空間に差し入れられた前記
ネジ状体の当該先端ナット状部へのネジ付けにより破断
される薄肉部を介して、前記弾性掛合片の先端側で連接
してあると共に、(5)前記中間部と前記筒状基部と
が、前記ネジ状体のネジ付けにより前記薄肉部を破断さ
れ、かつ、内側に当該中間部を入り込まされて外向きに
前記弾性掛合片を広がり出させながら引上げられる前記
先端ナット状部における当該弾性掛合片の根本側ないし
は基部による当該中間部の押圧によって当該中間部と前
記筒状基部との間の間隔を狭めるように変形可能な連接
片によって連接してある。
【0006】かかる構成により、この発明にかかる留め
具によれば、前記取り付け穴に脚部を差し入れることに
より、かかる取り付け穴にスムースに当該脚部を差し入
れることができると共に、前記筒状基部を当該取り付け
穴に嵌め付けることができる。
【0007】そしてこの後、前記頭部側から前記導入空
間にネジ状体の軸部を差し入れ、かかるネジ状体を回転
操作することにより、このネジ状体の軸部を前記先端ナ
ット状部にネジ付け、この先端ナット状部に上方に引上
げる向きの力を作用させることができ、これにより前記
薄肉部を破断させて当該先端ナット状部と前記中間部と
を分離させることができる。
【0008】次いで、かかるネジ状体をさらに回転操作
させることにより、先端ナット状部を次第に上方に引上
げることができ、この引上げにより当該先端ナット状部
と中間部との間にある前記弾性掛合片の内側に当該中間
部を入り込ませ、この弾性掛合片を徐々に外向きに広が
り出せることができる。
【0009】弾性掛合片の根本側に向けて中間部が入り
込めば入り込むほど、かかる弾性掛合片は外向きにより
大きく開き出される一方で、弾性掛合片は次第に撓み出
しにくくなるため、先端ナット状部側が中間部を上方に
押し上げる向きの力が大きくなる。この結果、かかる弾
性掛合片の根本側ないしは基部に中間部の下端部が接す
る位置まで当該先端ナット状部を前記ネジ状体のネジ込
みによって持ち上げることにより、次ぎに、前記筒状基
部と中間部とを連接している連接片を変形させることが
できる。
【0010】このように、連接片が変形されると、外向
きに開き出されていた弾性掛合片はその根本側で大きく
前記部材の面に近付けられるに至り、かかる弾性掛合片
をその先端側のみならず当該先端側から根本側に向けら
れた比較的広い範囲で当該部材の面に押し当てるに至
る。
【0011】したがって、この発明にかかる留め具によ
れば、前記取り付け穴から突き出される中間部と当該取
り付け穴に嵌め付けられる筒状基部とを前記連接片によ
って連接させていることから、かかる中間部とこの中間
部の突き出し側にある部材の面と間のストロークを大き
く確保し、前記ネジ状体のネジ付け操作によって前記先
端ナット状部側の弾性掛合片が外向きに支障なく大きく
開き出せるようにすることができる。
【0012】また、このように弾性掛合片を開き出させ
た後、前記連接片を変形させて前記筒状基部と中間部と
の間の間隔を狭めさせることにより、開き出された弾性
掛合片をその先端側から基部側に向けられた比較的広い
範囲で面的に前記部材の面に押し当て易くすることがで
きる。
【0013】この結果、この発明にかかる留め具によれ
ば、留め付けられる部材の面に弾性掛合片をできる限り
広い範囲で押し当ててかかる留め付けをなすことがで
き、この部材が石膏ボードなどの比較的脆い部材である
場合においても、当該弾性掛合片の剛性を低めることな
く支障なく用いることができる。
【0014】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の留め具がさらに、脚部における筒状基部
に、取り付け穴への当該脚部の差し入れに伴って内向き
に弾性変形して外面部を当該取り付け穴の穴内面に押し
付ける回り止め片が形成してある構成を備えたものとし
た。
【0015】かかる構成によれば、前記取り付け穴に前
記脚部を差し入れることに伴って、かかる取り付け穴の
穴縁にかかる回り止め片を押し当てさせて徐々に当該回
り止め片を内向きに撓み込ませて前記筒状基部全体を当
該取り付け穴内に差し入れることができると共に、この
筒状基部の差し入れ状態において、かかる回り止め片を
当該取り付け穴の穴内面に突き当てさせて、この後の前
記導入空間へのネジ状体の差し入れと、このネジ状体の
軸部の前記先端ナット状部へのネジ付け操作にあたっ
て、かかる筒状基部側が連れ回りすることを適切に防止
することができる。
【0016】また、かかる回り止め片は、前記取り付け
穴への脚部の差し入れに伴って前記のように内向きに撓
み込まされるものであることから、この取り付け穴を備
える部材が比較的脆いものであっても、かかる取り付け
穴への脚部の差し入れの際に当該回り止め片によって取
り付け穴側の破損を生じさせ難く、また、この取り付け
穴を備える部材が比較的固く、あるいは、比較的固い部
分を有するものであっても、(例えば、表側に化粧鋼板
の貼り込まれた石膏ボードなど)かかる取り付け穴への
脚部の差し入れの際に回り止め片側が削れてしまうとい
った事態をできるだけ生じさせないようにすることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図12に基づい
て、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0018】なお、ここで図1は、この実施の形態にか
かる留め具Pを側方から見て示しており、また、図2
は、図1と90度異なる向きから当該留め具Pを側方か
ら見て示している。また、図3は、かかる留め具Pを頭
部2側から見て、また、図4は、脚部先端10側から見
て、それぞれ示している。また、図5および図6は、か
かる留め具Pを長さ方向に沿って断面にして示してお
り、図5に対し図6は断面位置を90度異ならせてい
る。また、図7は、かかる留め具Pを筒状基部11にお
いて横断面にして示している。また、図8は、かかる留
め具Pにおける中間部13と弾性掛合片15との連接箇
所を拡大して示しており、また、図9は、かかる連接箇
所を横断面にして示している。
【0019】また、図10は、取り付け穴Hに留め具P
の脚部1を差し入れた状態を、また、図11は、図10
の状態から、差し込み穴H’を備えた部材Pに軸部Na
側から差し入れられたネジ状体Nの当該軸部Naを留め
具Pの頭部2側から導入空間3内に差し入れ、かつ、当
該ネジ状体Nをネジ込み操作して留め具Pを構成する先
端ナット状部16にネジ付け、この先端ナット状部16
を引上げさせて前記弾性掛合片15を外向きに広がり出
させた最終的な留め付け直前の状態を、さらに、図12
は、かかるネジ状体Nをさらにネジ込み操作することに
より、前記先端ナット状部16を引上げさせ、この引上
げによって中間部13と筒状基部11との間を狭めるよ
うに連接片12を変形させた最終的な留め付け状態をそ
れぞれ示している。これら各図に示される使用例にあっ
ては、前記ネジ状体Nの頭部Nbがこのネジ状体Nの差
し込み穴H’を備えた一方の部材Pの当該差し込み穴
H’に引っ掛かるものとしてあり、このネジ状体Nの頭
部Nbと外向きに広がり出された前記留め具Pの弾性掛
合片15との間で、二つの部材P、Pの留め付けをなし
ている。
【0020】この実施の形態にかかる留め具Pは、取り
付け穴Hの一方側から差し入れられる脚部1と、この取
り付け穴Hへの当該脚部1の差し入れに伴って当該取り
付け穴Hの差し入れ手前側(以下、表側xという。)の
穴縁部に突き当たって当該取り付け穴Hへのかかる脚部
1の差し入れ位置を規制する頭部2とを備えている。ま
た、かかる留め具Pには、当該頭部2から脚部1先端側
に亙ってネジ状体Nの雄螺子の形成された軸部Naの導
入空間3が形成してあり、この導入空間3は、前記頭部
上面2aと脚部1先端においてそれぞれ開放されてい
る。そして、この留め具Pは、前記取り付け穴Hが開設
された部材Pの当該取り付け穴Hに対し、前記頭部2を
前記穴縁部に突き当てる位置まで前記脚部1を差し入れ
た後、典型的には、この部材Pへの取り付けをなすべき
他の部材Pに設けたネジの差し込み穴H’に軸部Na側
から差し入れたネジ状体Nの軸部Naをかかる頭部2の
側から前記導入空間3に所定の位置まで差し入れ、この
ように差し入れたネジ状体Nを回転操作させることによ
り、前記脚部1の一部を破断させ、かつ、外方に広がり
出させて前記取り付け穴Hの差し入れ奥側(以下、裏側
yという。)にある前記部材Pの面に掛合させて、前記
ネジ状体Nの頭部Nbと広がり出された脚部1の一部と
の間で重ね合わされた部材P、Pを留め合わせるように
用いられるものである。
【0021】この実施の形態にあっては、前記頭部2
は、前記表側xにおいて前記取り付け穴Hに入り込まな
い大きさを備えた円板状に構成してある。
【0022】また、前記脚部1は、かかる円板状をなす
頭部2を一端側に有する軸状に形成されており、その略
中心部に前記ネジ状体Nの導入空間3が形成してある。
この導入空間3は、前記頭部2の略中心部において開放
されていると共に、かかる脚部1の先端において開放さ
れている。
【0023】また、かかる脚部1は、前記頭部2の側
に、前記取り付け穴Hへの差し入れに伴って当該取り付
け穴Hに嵌め付けられる略円筒状の外形を備える筒状基
部11を有すると共に、この筒状基部11の先に前記差
し入れに伴って前記取り付け穴Hから前記裏側yに突き
出される円形リング状をなす中間部13を有し、さら
に、この中間部13のさらに先に前記ネジ状体Nの軸部
Naのネジ付けられる雌螺子部16aを前記導入空間3
に臨む内面部に備えた略円筒状の外形を備える先端ナッ
ト状部16を有している。また、かかる脚部1における
前記導入空間3は、前記筒状基部11から前記先端ナッ
ト状部16の雌螺子部16aに至るまでの間において前
記ネジ状体Nの軸部Naの外径よりもその内径をやや広
くするように構成してあり、前記のように当該導入空間
3に差し入れられるネジ状体Nはこのネジ状体Nの軸部
Naが先端ナット状部16の雌螺子部16aの入り込む
までの間では抵抗なく当該導入空間3に差し入れること
ができるようにしてある。
【0024】また、かかる脚部1における前記先端ナッ
ト状部16には、この実施の形態にあっては当該脚部1
の直径方向両側において、かかる先端ナット状部16の
上端面に一端を一体に連接させて前記中間部13の側に
向けて突き出す弾性掛合片15が設けられている。この
弾性掛合片15は、その外面を弧状に湾曲させており、
当該外面を前記先端ナット状部16の外面と同面をなす
ように連続させている。また、この弾性掛合片15は、
その内側に弧状に湾曲した溝底を有する当該弾性掛合片
15の突き出し方向に長い長溝15aを備えており、こ
の長溝15aの内面が前記導入空間3に臨んだ構成とし
てある。また、この弾性掛合片15におけるかかる長溝
15aを挟んだ両側部には、前記脚部1の軸線を含む仮
想の平面に平行な平坦な面が形成されており、かかる脚
部1の一方側にある弾性掛合片15と他方側にある弾性
掛合片15とにおいて、それぞれの当該平坦な面が前記
導入空間3を挟んで略平行をなすように構成してある。
そして、この弾性掛合片15におけるかかる平坦な面
が、この弾性掛合片15が後述のように外方に開き出さ
れた際に前記裏側yにある部材Pの面に面的に押し当て
られる掛合面15bとしてある。
【0025】一方、前記中間部13は、前記先端ナット
状部16の外径と略等しい外径を備えるように形成され
ている。そして、この実施の形態にあっては、かかる先
端ナット状部16における一対の弾性掛合片15、15
の先端側(当該弾性掛合片15の突き出し端側)と前記
中間部13の下端とを横断面形状において弧状に湾曲し
た薄壁状をなす薄肉部14をもって一体に連接して、か
かる先端ナット状部16と中間部13とが連接してあ
る。(図8、図9)
【0026】より具体的には、この実施の形態にあって
は、前記弾性掛合片15の先端部における前記導入空間
3に臨んだ縁部15cと前記中間部13における前記導
入空間3に臨んだ縁部13aとの間に亙って前記薄肉部
14が形成してあり、この薄肉部14の外面とかかる弾
性掛合片15の外周面との間に、前記中間部13の下端
面に間隔を開けて向き合った当接面15dが形成されて
いる。また、この実施の形態にあっては、かかる弾性掛
合片15の当接面15dに向き合う前記中間部13の下
端部には、上方(すなわち、前記筒状基部11の側)に
向けて外広がり状に傾斜した案内面13bが形成してあ
る。そして、この実施の形態にあっては、前記導入空間
3に差し入れられたネジ状体Nの軸部Naの前記先端ナ
ット状部16の雌螺子部16aへのネジ付けによって、
当該先端ナット状部16が上方に引き上げられながら前
記脚部1の軸線を巡る向きのトルクを受けた際に、前記
薄肉部14が破断され、かかる先端ナット状部16と中
間部13とが分離されるように当該薄肉部14の剛性を
設定してある。なお、この実施の形態にあっては、前記
中間部13の下端部に、前記一対の弾性掛合片15、1
5の先端部間に入り込む規制突起13cが下向きに突き
出すように形成されている。この規制突起13cは、そ
の側端面13dをかかる弾性掛合片15の先端部側にあ
る前記掛合面15bに向き合わせるように形成されてお
り、前記のようにネジ状体Nの軸部Naを先端ナット状
部16にネジ付けた際に、この規制突起13cの側端面
13dが前記弾性掛合片15の掛合面15bに突き当た
って前記薄肉部14が破断された後の当該先端ナット状
部16側の脚部1の軸線を巡る向きの回転を阻止し、か
かるネジ状体Nのネジ込み操作の継続によって適切に当
該先端ナット状部16を上方に引上げさせることができ
るようにしてある。
【0027】また、この実施の形態にあっては、前記脚
部1の直径方向両側においてそれぞれ、一端を前記筒状
基部11の下端部に一体に連接させ、かつ、他端を前記
中間部13の上端部に一体に連接させた連接片12が備
えられており、この連接片12によってかかる筒状基部
11と中間部13とが連接してある。また、この実施の
形態にあっては、かかる連接片12はそれぞれ、前記弾
性掛合片15の直上に位置されるように形成してある。
【0028】より具体的には、この実施の形態にあって
は、かかる一対の連接片12はそれぞれ、前記脚部1の
軸線を巡る向きに弧状に湾曲した内外周面を備える一方
で、前記筒状基部11および中間部13よりも薄肉に形
成されており、その外周面をかかる筒状基部11および
中間部13の外周面よりも内側に低めさせている。ま
た、かかる一対の連接片12はそれぞれ、その長さ方向
略中程の位置においてもっとも幅寸法を狭くし、かつ、
その両端側に向かうに連れてその幅寸法を次第に広くす
るように形成してある。そして、この実施の形態にあっ
ては、前記導入空間3に差し入れられたネジ状体Nの軸
部Naの前記先端ナット状部16の雌螺子部16aへの
ネジ付けによって前記のように上方に当該先端ナット状
部16を引上げることに伴って、所定の大きさの力が下
方から作用された際に前記連接片12がその中央部12
aを外側に折り出すように屈曲され、この屈曲によって
この中間部13の上端と前記筒状基部11の下端間の間
隔が狭められる構成としてある。
【0029】また、この実施の形態にあっては、前記脚
部1における直径方向両側においてそれぞれ、前記筒状
基部11に、前記取り付け穴Hへの当該脚部1の差し入
れに伴って内向きに弾性変形して外面部11bを当該取
り付け穴Hの穴内面に押し付ける回り止め片11aが形
成してある。この実施の形態にあっては、前記一対の連
接片12間に形成される隙間の直上位置にそれぞれ、か
かる回り止め片11aが形成してある。
【0030】より具体的には、この実施の形態にあって
は、前記筒状基部11の筒軸に沿う向きに間隔を開けて
形成された一対の縦向きの割溝11f、11fと、この
一対の縦向きの割溝11f、11fの上端間に亙るよう
に当該縦向きの割溝11fにそれぞれ連通した横向きの
割溝11gとによって、かかる筒状基部11の下端側を
突き出し基部とした回り止め片11aが当該筒状基部1
1に一体に形成してある。そして、この一対の回り止め
片11a、11aはそれぞれ、その外側に、当該回り止
め片11aの上端に向かうに連れて次第に高まる向きの
傾斜面11dと、この傾斜面11dに続く頂端面11e
とを備えた掛合突部11cを備えており、かかる一対の
回り止め片11aの掛合突部11cの頂端面11e間の
間隔が前記取り付け穴Hの穴径よりも大きくなるように
構成してある。また、かかる一対の回り止め片11a、
11aの内面は、その突き出し基部側から上端側に向け
て次第に外向きに傾斜した構成としてあり、回り止め片
11aが内側に撓み込んでも前記ネジ状体Nの前記導入
空間3への差し入れが妨げられないようにしてある。
【0031】この結果、この実施の形態にあっては、前
記取り付け穴Hに前記のように脚部1を差し入れること
に伴って、かかる取り付け穴Hの表側xの穴縁にかかる
回り止め片11aの掛合突部11cにおける傾斜面11
dを押し当てさせて徐々に当該回り止め片11aを内向
きに撓み込ませて前記筒状基部11全体を当該取り付け
穴H内に差し入れることができると共に、この筒状基部
11の差し入れ状態において、かかる回り止め片11a
の掛合突部11cを当該取り付け穴Hの穴内面に突き立
てさせて、この後の前記導入空間3へのネジ状体Nの差
し入れと、このネジ状体Nの軸部Naの前記先端ナット
状部16の雌螺子部16aへのネジ付け操作にあたっ
て、かかる筒状基部11側が連れ回りすることを適切に
防止することができる。また、かかる回り止め片11a
は、前記取り付け穴Hへの脚部1の差し入れに伴って前
記のように内向きに撓み込まされるものであることか
ら、この取り付け穴Hを備える部材Pが比較的脆いもの
であっても、かかる取り付け穴Hへの脚部1の差し入れ
の際に当該回り止め片11aによって取り付け穴H側の
破損を生じさせ難く、また、この取り付け穴Hを備える
部材Pが比較的固く、あるいは、比較的固い部分を有す
るものであっても、(例えば、表側xに化粧鋼板の貼り
込まれた石膏ボードなど)かかる取り付け穴Hへの脚部
1の差し入れの際に回り止め片11a側が削れてしまう
といった事態をできるだけ生じさせないようにすること
ができる。
【0032】この実施の形態にかかる留め具Pは、以上
の構成を備えることから、前記部材Pの取り付け穴Hに
脚部1を差し入れることにより、前記筒状基部11を当
該取り付け穴Hに嵌め付けることができる。
【0033】そしてこの後、前記頭部2側から前記導入
空間3に前記ネジの差し込み穴H’の設けられた部材P
の当該差し込み穴H’から差し入れられたネジ状体Nの
当該軸部Naを差し入れ、かかるネジ状体Nを回転操作
することにより、このネジ状体Nの軸部Naを前記先端
ナット状部16の雌螺子部16aにネジ付け、この先端
ナット状部16に上方に引上げる向きの力を作用させる
ことができ、これにより前記薄肉部14を破断させて当
該先端ナット状部16と前記中間部13とを分離させる
ことができる。
【0034】次いで、かかるネジ状体Nをさらに回転操
作させることにより、先端ナット状部16を次第に上方
に引上げることができ、この引上げにより当該先端ナッ
ト状部16と中間部13との間にある前記弾性掛合片1
5の内側に当該中間部13を入り込ませ、この弾性掛合
片15を徐々に外向きに広がり出せることができる。ま
た、それと共に、前記ネジ状体Nの頭部Nbを前記差し
込み穴H’の設けられた部材Pの表側xの面に押し当
て、重ね合わされた部材Pを留め合わせることができ
る。この実施の形態にあっては、当該弾性掛合片15の
先端にある前記当接面15dに向き合う案内面13bが
前記中間部13の下端部に形成されていることから、か
かる弾性掛合片15の内側への中間部13の入り込みを
スムースになすことができる。
【0035】弾性掛合片15の根本側に向けて中間部1
3が入り込めば入り込むほど、かかる弾性掛合片15は
外向きにより大きく開き出される一方で、弾性掛合片1
5は次第に撓み出しにくくなるため、先端ナット状部1
6側が中間部13を上方に押し上げる向きの力が大きく
なる。この結果、かかる弾性掛合片15の根本側ないし
はこの弾性掛合片15の突き出し基部にある先端ナット
状部16の上端部に中間部13の下端部が接する位置ま
で当該先端ナット状部16を前記ネジ状体Nのネジ込み
によって持ち上げることにより、次ぎに、前記筒状基部
11と中間部13とを連接している連接片12をその長
さ方向略中程の位置から外向きに折り出すように変形さ
せることができる。
【0036】このように、連接片12が折り出し変形さ
れると、外向きに開き出されていた弾性掛合片15はそ
の根本側で大きく前記裏側yに位置される部材Pの面に
近付けられるに至り、かかる弾性掛合片15をその先端
側のみならず当該先端側から根本側に向けた比較的広い
範囲で当該部材Pの面に押し当てるに至る。
【0037】すなわち、この実施の形態にかかる留め具
Pにおいては、第一に、前記取り付け穴Hから突き出さ
れる中間部13と当該取り付け穴Hに嵌め付けられる筒
状基部11とを前記連接片12によって連接させている
ことから、かかる中間部13と前記裏側に位置される部
材Pの面と間のストロークを大きく確保し、前記ネジ状
体Nのネジ付け操作によって前記先端ナット状部16側
の弾性掛合片15が外向きに支障なく大きく開き出せる
ようにすることができる。また、第二に、このように弾
性掛合片15を開き出させた後、前記連接片12を変形
させて前記筒状基部11と中間部13との間の間隔を狭
めさせることにより、開き出された弾性掛合片15をそ
の先端側から基部側に向けた比較的広い範囲で面的に前
記裏側yにある部材Pの面に押し当て易くすることがで
きる。この結果、この実施の形態にかかる留め具Pによ
れば、かかる裏側yにある部材Pの面に弾性掛合片15
をできる限り広い範囲で押し当てて留め付けをなすこと
ができ、この裏側yにある部材Pが石膏ボードなどの比
較的脆い部材Pである場合においても、当該弾性掛合片
15の剛性を低めることなく支障なく用いることができ
る。
【0038】なお、かかる留め具Pをプラスチック材料
を用い射出成形などにより一体に成形して構成すれば、
前記脚部1の弾性掛合片15および筒状基部11の回り
止め片11aに所要の弾性変形特性を容易に備えさせる
ことができる。
【0039】また、前記脚部1の弾性掛合片15、連接
片12および筒状基部11の回り止め片11aは、必要
に応じその形成数が変更されるものであり、また、脚部
1の形状も角筒状とするなど必要に応じて変更されるも
のである。
【0040】
【発明の効果】この発明にかかる留め具によれば、留め
付けをなすべき部材に設けられた取り付け穴への脚部の
差し入れが容易であり、しかも、この脚部の差し入れの
後の当該脚部の導入空間へのネジ状体の導入、ネジ付け
操作しての留め付けにあたり、このネジ付け操作によっ
て外向きに開き出され、かつ、引上げられてかかる部材
に押し当て掛合される弾性掛合片を当該部材の面に面的
に接触させ易くすることができ、様々な部材に対する留
め付けを支障なくなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】留め具Pの側面図
【図2】図1と異なる向きから見た留め具Pの側面図
【図3】留め具Pの平面図
【図4】留め具Pの底面図
【図5】図1におけるA−A線断面図
【図6】図2におけるB−B線断面図
【図7】図1におけるC−C線断面図
【図8】中間部13と弾性掛合片15との連接箇所の要
部側面図
【図9】図8におけるD−D線断面図
【図10】使用状態を示す断面図
【図11】使用状態を示す断面図(ネジ状体のネジ付け
を開始した直後の状態)
【図12】使用状態を示す断面図(最終留め付け状態)
【符号の説明】
H 取り付け穴 1 脚部 11 筒状基部 12 連接片 13 中間部 14 薄肉部 15 弾性掛合片 16 先端ナット状部 2 頭部 3 導入空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取り付け穴に差し入れられる脚部と、当
    該取り付け穴の穴縁部に突き当たる頭部とを備えると共
    に、当該頭部から脚部先端側に亙ってネジ状体の導入空
    間を有する留め具であって、 前記脚部が、前記取り付け穴に嵌め付けられる筒状基部
    と、この取り付け穴から突き出される中間部と、前記ネ
    ジ状体のネジ付けられる先端ナット状部とを備えている
    と共に、 前記先端ナット状部には、前記中間部に向けて突き出さ
    れる弾性掛合片が一体に設けられており、 当該先端ナット状部と前記中間部とが、前記導入空間に
    差し入れられた前記ネジ状体の当該先端ナット状部への
    ネジ付けにより破断される薄肉部を介して、前記弾性掛
    合片の先端側で連接してあると共に、 前記中間部と前記筒状基部とが、前記ネジ状体のネジ付
    けにより前記薄肉部を破断され、かつ、内側に当該中間
    部を入り込まされて外向きに前記弾性掛合片を広がり出
    させながら引上げられる前記先端ナット状部における当
    該弾性掛合片の根本側ないしは基部による当該中間部の
    押圧によって当該中間部と前記筒状基部との間の間隔を
    狭めるように変形可能な連接片によって連接してあるこ
    とを特徴とする留め具。
  2. 【請求項2】 脚部における筒状基部に、取り付け穴へ
    の当該脚部の差し入れに伴って内向きに弾性変形して外
    面部を当該取り付け穴の穴内面に押し付ける回り止め片
    が形成してあることを特徴とする請求項1記載の留め
    具。
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