JP2001022055A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JP2001022055A
JP2001022055A JP11195653A JP19565399A JP2001022055A JP 2001022055 A JP2001022055 A JP 2001022055A JP 11195653 A JP11195653 A JP 11195653A JP 19565399 A JP19565399 A JP 19565399A JP 2001022055 A JP2001022055 A JP 2001022055A
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JP
Japan
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acid
resin
vinyl
printing plate
group
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JP11195653A
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English (en)
Inventor
Akira Nagashima
彰 永島
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐刷性及び優れた耐溶剤性を有し、高感度
でしかもトンボ抜けが生じにくいポジ型感光性平版印刷
版を提供すること。 【解決手段】 陽極酸化を施したアルミニウム板上にポ
ジ型感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版であっ
て、該ポジ型感光層が(a)o−キノンジアジド化合
物、(b)アルカリ水可溶性のビニル重合系樹脂、
(c)水及びアルカリ水不溶性の、フェノール類とアル
デヒド類とを縮合して得られる樹脂、を含み、かつ全感
光性組成物に対して(c)が3〜20重量%であること
を特徴とする上記ポジ型感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポジ型感光性平版印
刷版に関し、特に高感度で硬調な画像形成性を与えるポ
ジ型感光性平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】o−キノンジアジド化合物とノボラック
型フェノール樹脂からなる感光性組成物は、非常に優れ
た感光性組成物として平版印刷版の製造やホトレジスト
として工業的に用いられてきた。しかし、主体として用
いられるノボラック型フェノール樹脂の性質上、耐摩擦
性が劣り、平版印刷版に用いた時の耐刷力が十分でない
こと、さらに耐溶剤性に乏しく、特にUVインキを使用
すると耐刷力が極めて不十分であった。これらの性能を
改良するために、耐溶剤性の優れたビニル重合系樹脂を
ノボラック型フェノール樹脂の代わりに一部使用するこ
とが、特開平02−866号公報などに開示されてい
る。
【0003】しかしながら、ビニル重合系樹脂を用いる
と、高感度の感光層にした場合「トンボ抜け」が極めて
生じ易くなるという問題点があった。ここで「トンボ抜
け」とは、原画フイルムを感光性平版印刷版上に重ねて
露光する際に位置合わせのために、該印刷版上につける
レジスターマーク(いわゆる「トンボ」でボールペンで
描画する)が画像部にかかった時、現像時に感光層ごと
脱離する現象をいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の技術の上記問題点を解決し、高耐刷性及び優れた耐溶
剤性を有し、高感度でしかもトンボ抜けが生じにくいポ
ジ型感光性平版印刷版を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、下記感光性平版印刷版により上記の目的を解決す
るに至った。すなわち、本発明の上記目的は、陽極酸化
を施したアルミニウム板上にポジ型感光層を設けてなる
ポジ型感光性平版印刷版であって、該ポジ型感光層が
(a)o−キノンジアジド化合物、(b)アルカリ水可
溶性のビニル重合系樹脂、(c)水及びアルカリ水不溶
性の、フェノール類とアルデヒド類とを縮合して得られ
る樹脂、を含み、かつ全感光性組成物に対して(c)が
3〜20重量%であることを特徴とする上記ポジ型感光
性平版印刷版により達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の目的を達成するために
は、(a)o−キノンジアジド化合物、(b)アルカリ
水可溶性のビニル重合系樹脂、及び(c)水及びアルカ
リ水不溶性の、フェノール類とアルデヒド類とを縮合し
て得られる樹脂を感光層中に含むことが必須である。
【0007】本発明において使用される(b)のアルカ
リ水可溶性のビニル重合系樹脂は、耐溶剤性に優れた樹
脂が好ましく、具体的には下記〜のアルカリ水可溶
性のモノマーの単独重合体もしくは、他の重合可能な不
飽和結合を有するモノマーとの共重合体が使用される。
【0008】 特開平2−866号公報に開示されて
いるスルホンアミド基を有するビニル系モノマー。好ま
しくは下記一般式(I)、(II)で示されるモノマー。
【0009】
【化1】
【0010】〔式中、X1、X2はそれぞれ−O−または
−NR7−を示す。R1、R4はそれぞれ−Hまたは−C
3を示す。R2、R5はそれぞれ置換基を有していても
よいC1〜C12のアルキレン基、シクロアルキレン基、
アリーレン基、アラルキレン基を示す。R3は−H、置
換基を有していてもよいC1〜C12のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アラルキル基、を示す。ま
たR6は、置換基を有していてもよいC1〜C12のアルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、
を示す。R7は水素原子または置換基を有していてもよ
いC1〜C12のアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基を示す。〕
【0011】一般式(I)または(II)で示されるモノ
マーの内、本発明において特に好適に使用されるもの
は、R2、R5がそれぞれC2〜C6のアルキレン基、シク
ロアルキレン基、または置換基を有していてもよいフェ
ニレン基、ナフチレン基であり、R3がHまたはC1〜C
6のアルキル基、シクロアルキル基または置換基を有し
ていてもよいフェニル基、ナフチル基であり、R6がC1
〜C6のアルキル基、シクロアルキル基または置換基を
有していてもよいフェニル基、ナフチル基であり、R7
が水素原子である化合物である。
【0012】このようなモノマーとしては、例えばN−
(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、
N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリル
アミド、N−(o−メチルアミノスルホニルフェニル)
メタクリルアミド、N−(m−メチルアミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド、N−(p−メチルアミノ
スルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(o−エ
チルアミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N
−(m−エチルアミノスルホニルフェニル)メタクリル
アミド、N−(p−エチルアミノスルホニルフェニル)
メタクリルアミド、N−(o−n−プロピルアミノスル
ホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(m−n−プ
ロピルアミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、
N−(p−n−プロピルアミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−(o−i−プロピルアミノスルホ
ニルフェニル)メタクリルアミド、N−(m−i−プロ
ピルアミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N
−(p−i−プロピルアミノスルホニルフェニル)メタ
クリルアミド、N−(o−n−ブチルアミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド、N−(m−n−ブチルア
ミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p
−n−ブチルアミノスルホニルフェニル)メタクリルア
ミド、N−(o−i−ブチルアミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド、N−(m−i−ブチルアミノス
ルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−i−
ブチルアミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドな
どのメタクリルアミド類、上記と同様の置換基を有する
アクリルアミド類が挙げられる。
【0013】 特開平8−339082号公報に開示
されている尿素結合を有するビニル重合性のモノマー。
好ましくは、一般式(III)で示されるビニル重合性モノ
マー。
【0014】
【化2】
【0015】〔式中、R8は水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基を表し、Xは2価の連結基を表し、Y1は置
換基を有しても良い2価の芳香族基を表す。〕
【0016】このような重合性モノマーとしては、例え
ば、1−(N′−(4−ヒドロキシフェニル)ウレイ
ド)メチルアクリレート、1−(N′−(3−ヒドロキ
シフェニル)ウレイド)メチルアクリレート、1−
(N′−(2−ヒドロキシフェニル)ウレイド)メチル
アクリレート、1−(N′−(3−ヒドロキシ−4−メ
チルフェニル)ウレイド)メチルアクリレート、1−
(N′−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ウレ
イド)メチルアクリレート、1−(N′−(5−ヒドロ
キシナフチル)ウレイド)メチルアクリレート、1−
(N′−(2−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)ウ
レイド)メチルアクリレート、2−(N′−(4−ヒド
ロキシフェニル)ウレイド)エチルアクリレート、2−
(N′−(3−ヒドロキシフェニル)ウレイド)エチル
アクリレート、2−(N′−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ウレイド)エチルアクリレート、2−(N′−(3
−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレイド)エチル
アクリレート、2−(N′−(2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ウレイド)エチルアクリレート、2−
(N′−(5−ヒドロシキシナフチル)ウレイド)エチ
ルアクリレート、2−(N′−(2−ヒドロキシ−5−
フェニルフェニル)ウレイド)エチルアクリレート、4
−(N′−(4−ヒドロキシフェニル)ウレイド)ブチ
ルアクリレート、4−(N′−(3−ヒドロキシフェニ
ル)ウレイド)ブチルアクリレート、4−(N′−(2
−ヒドロキシフェニル)ウレイド)ブチルアクリレー
ト、4−(N′−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニ
ル)ウレイド)ブチルアクリレート、4−(N′−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ウレイド)ブチル
アクリレート、4−(N′−(5−ヒドロキシナフチ
ル)ウレイド)ブチルアクリレート、4−(N′−(2
−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)ウレイド)ブチ
ルアクリレートの如きアクリレート誘導体:1−(N′
−(4−ヒドロキシフェニル)ウレイド)メチルメタク
リレート、1−(N′−(3−ヒドロキシフェニル)ウ
レイド)メチルメタクリレート、1−(N′−(2−ヒ
ドロキシフェニル)ウレイド)メチルメタクリレート、
1−(N′−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)
ウレイド)メチルメタクリレート、1−(N′−(2−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ウレイド)メチルメ
タクリレート、1−(N′−(5−ヒドロキシナフチ
ル)ウレイド)メチルメタクリレート、1−(N′−
(2−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)ウレイド)
メチルメタクリレート、2−(N′−(4−ヒドロキシ
フェニル)ウレイド)エチルメタクリレート、2−
(N′−(3−ヒドロキシフェニル)ウレイド)エチル
メタクリレート、2−(N′−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ウレイド)エチルメタクリレート、2−(N′−
(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ウレイド)エ
チルメタクリレート、2−(N′−(2−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)ウレイド)エチルメタクリレー
ト、2−(N′−(5−ヒドロキシナフチル)ウレイ
ド)エチルメタクリレート、2−(N′−(2−ヒドロ
キシ−5−フェニルフェニル)ウレイド)エチルメタク
リレート、4−(N′−(4−ヒドロキシフェニル)ウ
レイド)ブチルメタクリレート、4−(N′−(3−ヒ
ドロキシフェニル)ウレイド)ブチルメタクリレート、
4−(N′−(2−ヒドロキシフェニル)ウレイド)ブ
チルメタクリレート、4−(N′−(3−ヒドロキシ−
4−メチルフェニル)ウレイド)ブチルメタクリレー
ト、4−(N′−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ウレイド)ブチルメタクリレート、4−(N′−
(5−ヒドロキシナフチル)ウレイド)ブチルメタクリ
レート、4−(N′−(2−ヒドロキシ−5−フェニル
フェニル)ウレイド)ブチルメタクリレートの如きメタ
クリレート誘導体等が挙げられる。
【0017】 特開昭50−55406号公報に開示
されているビニル重合性のモノマー。好ましくは、一般
式(IV)で示されるビニル重合性モノマー。
【0018】
【化3】
【0019】〔式中、R9は水素原子、アルキル基、ハ
ロゲン原子、R10は水素原子、アルキル基、フェニル基
又はアラルキル基、X4 は2価の有機基、nは0または
1、Y2は置換基を有しても良いフェニレン基または置
換基を有しても良いナフチレン基を表す。〕
【0020】好ましい具体例としては、N−(p−ヒド
ロキシフェニル)メタクリルアミド、(N−(p−ヒド
ロキシフェニル)アクリルアミド、N−(m−ヒドロキ
シフェニル)メタクリルアミド、N−(2,4−ジヒド
ロキシフェニル)メタクリルアミドなどが挙げられる。
【0021】上記〜のアルカリ水可溶性のビニル重
合性モノマーは単独重合体または2種以上の共重合体と
して用いても良いが、好ましくは他の重合可能な1つ以
上の不飽和結合を有するモノマーとの共重合体として用
いられる。このようなモノマーとしては具体的にはアク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸
エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t
−オクチル、クロロエチルアクリレート、2,2−ジメ
チルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシ
ペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノア
クリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、
グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メト
キシベンジルアクリレート、テトラヒドロアクリレート
の如きアクリル酸エステル類:フェニルアクリレート、
フルフリルアクリレートの如きアリールアクリレート
類:メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、
アミルメタクリレートヘキシルメタクリレート、シクロ
ヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ク
ロロベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロ
キシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプ
ロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノ
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリ
ルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレ
ートの如きメタクリル酸エステル類:フェニルメタクリ
レート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレ
ートの如きアリールメタクリレート類:アクリルアミド
またはその誘導体としてはN−メチルアクリルアミド、
N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミ
ド、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリ
ルアミド、N−ヘプチルアクリルアミド、N−オクチル
アクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、
N−ベンジルアクリルアミドの如きN−アルキルアクリ
ルアミド類:N−フェニルアクリルアミド、N−トリル
アクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、
N−ナフチルアクリルアミド、N−ヒドロキシフェニル
アクリルアミドの如きN−アリールアクリルアミド類:
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,
N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジイソブチルア
クリルアミド、N,N−ジエチルヘキシルアクリルアミ
ド、N,N−ジシクロヘキシルアクリルアミドの如き
N,N−ジアルキルアクリルアミド類:N−メチル−N
−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N
−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル
−N−アセチルアクリルアミドの如きN,N−アリール
アクリルアミド類:メタクリルアミドまたはその誘導体
としてはN−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタ
クリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ブ
チルメタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミ
ド、N−エチルヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロ
キシエチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルメタ
クリルアミドの如きN−アルキルメタクリルアミド類:
N−フェニルメタクリルアミド、N−ナフチルメタクリ
ルアミドの如きN−アリールメタクリルアミド類:N,
N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジプロピルメ
タクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミドの
如きN,N−ジアルキルメタクリルアミド類:N,N−
ジフェニルメタクリルアミドの如きN,N−ジアリール
メタクリルアミド類:N−ヒドロキシエチル−N−メチ
ルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタク
リルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミ
ドの如きメタクリルアミド誘導体:酢酸アリル、カプロ
ン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パ
ルチミン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリ
ル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタ
ノールの如きアリル化合物類:ヘキシルビニルエーテ
ル、オクチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテ
ル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビ
ニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロ
エチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチル
プロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエー
テル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレング
リコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニル
エーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチ
ルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテ
ル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフ
ェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロロ
フェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロロフェニル
エーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニ
ルエーテルの如きビニルエーテル類:ビニルブチレー
ト、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテー
ト、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニ
ルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルメト
キシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフ
ェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラ
クテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシ
クロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サリ
チル酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、テトラクロロ安
息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルの如きビニルエステル
類:メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロ
ピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シ
クロヘキシルスチレン、ドデシルスチレン、ベンジルス
チレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルス
チレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルス
チレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチル
スチレン、ジメトキシスチレン、クロロスチレン、ジク
ロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチ
レン、ペンタクロロスチレン、プロモスチレン、ジプロ
モスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、2−
プロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオ
ロ−3−トリフルオロメチルスチレンの如きスチレン
類:クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、クロトン
酸、グリセリンモノクロトネートの如きクロトン酸エス
テル類:イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イ
タコン酸ジブチルの如きイタコン酸ジアルキル類:ジメ
チルマレート、ジブチルフマレートの如きマレイン酸あ
るいはフマール酸のジアルキル類:マレイミド、N−フ
ェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミ
ド、N−2,6−ジエチルフェニルマレイミド、N−2
−クロロフェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレ
イミド、N−ラウリルマレイミド、N−ヒドロキシフェ
ニルマレイミドの如きマレイミド類:その他、N−ビニ
ルピロリドン、N−ビニルピリジン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
【0022】これらのモノマーのうち好適に使用される
のはメタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、
アクリロニトリル類、メタアクリルアミド類、マレイミ
ド類である。これら好適に使用されるモノマーに、さら
にメタクリル酸やアクリル酸を併用することもできる。
これらの重合性不飽和結合を有する化合物(モノマー)
の1種以上と前記アルカリ水可溶性のビニル系モノマー
の1種以上との共重合体はブロック体、ランダム体、グ
ラフト体などいずれの構造のものも用いることができ
る。
【0023】本発明で使用されるアルカリ水可溶性のビ
ニル重合系樹脂は、好適にはアルカリ水可溶性のビニル
系モノマーと、それ以外の共重合可能なモノマーとの共
重合により得られ、それらの合計100重量部あたり前
者を10〜80重量部を用いて得た樹脂は更に好適に用
いることができる。このようにして得られた樹脂の分子
量は、重量平均分子量で2,000〜50万、数平均分
子量で1,000〜30万が好ましい。更に好ましくは
重量平均分子量で5,000〜20万、数平均分子量
2,000〜10万の範囲である。また、樹脂中に残留
するモノマーは、樹脂全体の重量に対し、0〜5重量%
の範囲、特に0〜2重量%が好ましい。かかる樹脂は、
全感光層成分の40重量%以上用いることが好ましく、
さらに好ましくは50〜80重量%用いられる。
【0024】次に、本発明の感光層に使用される(c)
水およびアルカリ水不溶性の、フェノール類とアルデヒ
ド類とを縮合して得られる樹脂、について説明する。本
樹脂の合成に用いられるフェノール類としては、一般式
(V)で示されるものが好適に使用される。
【0025】
【化4】
【0026】〔R11は置換されていても良い炭素数3〜
15のアルキル基、R12は水素原子又は炭素数1〜5の
アルキル基を表わす。〕 具体的には、例えば、p−イソプロピルフェノール、m
−イソプロピルフェノール、o−イソプロピルフェノー
ル、p−n−プロピルフェノール、m−n−プロピルフ
ェノール、o−n−プロピルフェノール、p−t−オク
チルフェノール、m−t−オクチルフェノール、o−t
−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、m
−t−ブチルフェノール、o−t−ブチルフェノール、
p−n−ブチルフェノール、m−n−ブチルフェノー
ル、o−n−ブチルフェノール、2−メチル−4−n−
プロピルフェノール、3−メチル−4−n−プロピルフ
ェノール、3−エチル−5−イソプロピルフェノール、
2−メチル−4−t−オクチルフェノール、2−メチル
−4−t−ブチルフェノール、3−メチル−5−t−ブ
チルフェノールなどが挙げられる。
【0027】アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、
アセトアルデヒドが好ましいが特にホルムアルデヒドが
好ましい。ホルムアルデヒドを使用した時の樹脂の種類
としては、フェノール核をメチレン結合で結合したいわ
ゆるノボラック樹脂、ジメチレンエーテル結合で結合し
た化学構造を有するいわゆるレゾール樹脂のどちらでも
良い。それぞれの合成は既知の方法で合成できる。
【0028】ノボラック樹脂の合成方法としては特に限
定されるものではなく、例えば、特開平2−29750
号公報に記載される公知の方法を適宜適用することがで
きる。すなわち、例えば、該樹脂は酸性触媒を用いて反
応溶媒中で縮合反応により合成してもよい。酸性触媒と
しては、しゅう酸、塩酸、硫酸などの有機酸又は無機酸
が挙げられ、反応溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、水、エチレングリコールモノメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、又はジオキサン等が挙げられる。反応
条件としては、20〜120℃において1〜24時間行
うことが好ましい。また、合成終了後、残存する未反応
のフェノール類を、減圧、加熱などの除去方法により、
残存モノマーを2重量%以下にして用いることもでき
る。
【0029】レゾール樹脂の合成法としては、例えば、
特開昭61−217034号に記載されているように合
成することができる。すなわち、反応系を中性ないし弱
酸性とするための触媒として、ナフテン酸鉛、ナフテン
酸マンガン、ナフテン酸亜鉛などのナフテン酸金属塩や
酢酸鉛、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩、さらにはほう酸
鉛、ほう酸亜鉛、ほう酸マグネシウムなどのほう酸金属
塩等を用いる。これらの触媒は、通常触媒として使用さ
れる塩酸、硫酸などの無機酸や安息香酸、サリチル酸、
しゅう酸、マレイン酸、パラトルエンスルホン酸などの
有機酸と併用することも可能である。このようにして得
られる(c)成分の樹脂は、水及びアルカリ水に不溶性
である。
【0030】本発明における上記樹脂の添加量は、全感
光性組成物の全固形分(重量)に対して3〜20重量
%、好ましくは5〜15重量%である。樹脂の添加量が
3重量%より少ないと本発明の効果は少なく、また、2
0重量%より多くなると感度低下が大きくなり好ましく
ない。本発明の樹脂の分子量は、特に限定されないが、
GPC(ポリスチレン標準)でMW;400〜20,0
00、好ましくは800〜10,000であり、Mn;
300〜10,000、好ましくは500〜6,000
である。
【0031】本発明の感光層には、さらに水不溶性でア
ルカリ水可溶性のフェノール類とホルムアルデヒドとを
縮合して得られる樹脂を添加してもよい。この樹脂とし
ては公知のノボラック樹脂またはレゾール樹脂を使用で
きるが、特にノボラック樹脂が好ましい。好適に使用さ
れる樹脂は例えば、フェノール/ホルムアルデヒド樹
脂、m−クレゾール/ホルムアルデヒド樹脂、p−クレ
ゾール/ホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾ
ール/ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール
(m−、p−又はm−/p−混合のいずれでもよい)混
合ホルムアルデヒド樹脂等のクレゾール/ホルムアルデ
ヒド樹脂、フェノール/クレゾール/ホルムアルデヒド
共縮合樹脂、フェノール変性キシレン樹脂などが挙げら
れる。これらは全感光層成分に対して0〜30重量%、
好ましくは5〜20重量%用いられる。
【0032】次に本発明において使用される(a)o−
キノンジアジド化合物について説明する。o−キノンジ
アジド化合物は、少なくとも一つのo−キノンジアジド
基を有する化合物で活性光線によりアルカリ水溶液に対
する溶解性を増すものが好ましい。この様なものとして
は、種々の構造のものが知られており、例えば、J.K
OSAR著「Light−Sensitive Sys
tems」(John Wiley & Sons,I
nc.,1695年発行)p336〜p352に詳細に
記載されている。ポジ型感光性組成物としては、特に種
々のヒドロキシル化合物とo−ベンゾキノンジアジドあ
るいはo−ナフトキノンジアジドのスルホン酸エステル
が好適である。
【0033】上記のようなo−キノンジアジド化合物と
しては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド
−5−スルホニルクロライドとフェノール・ホルムアル
デヒド樹脂又はクレゾール・ホルムアルデヒド樹脂との
エステル:米国特許第3,635,709号明細書に記
載されている1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5
−スルホニルクロライドとピロガロール・アセトン樹脂
とのエステル:特公昭63−13,528号公報に記載
されている1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−
スルホニルクロライドとレゾルシン−ベンズアルデヒド
樹脂とのエステル;特公昭62−44,257号に記載
されている1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−
スルホニルクロライドとレゾルシン−ピロガロール・ア
セトン共縮合樹脂とのエステル;特公昭56−45,1
27号公報に記載されている末端にヒドロキシル基を有
するポリエステルに1,2−ナフトキノン−2−ジアジ
ド−5−スルホニルクロライドをエステル化させたも
の:特公昭50−24,641号公報に記載されている
N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドのホ
モポリマーまたは他の共重合しうるモノマーとの共重合
体に1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホ
ニルクロライドをエステル化させたもの;特公昭54−
29,922号公報に記載されている1,2−ナフトキ
ノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとビス
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂とのエステル;52
−36,043号公報に記載されているp−ヒドロキシ
スチレンのホモポリマーまたは他の共重合しうるモノマ
ーとの共重合体に1,2−ナフトキノン−2−ジアジド
−5−スルホニルクロライドをエステル化させたもの;
1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニル
クロライドとポリヒドロキシベンゾフェノンとのエステ
ルがある。
【0034】また上記o−キノンジアジド化合物で1,
2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロ
ライドの代わりに、1,2−ナフトキノン−2−ジアジ
ド−4−スルホニルクロライドを用いたものも好適に使
用できる。その他、本発明に使用できる公知のo−キノ
ンジアジド化合物としては、特開昭63−80,254
号、特開昭58−5,737号、特開昭57−111,
530号、特開昭57−111,531号、特開昭57
−114,138号、特開昭57−142,635号、
特開昭51−36,129号、特公昭62−3,411
号、特公昭62−51,459号、特公昭51−483
号などの各明細書中に記載されているものなどを挙げる
ことができる。前記のo−キノンジアジド化合物の含有
量は、感光性組成物の全固形分に対して、通常5〜40
重量%で、より好ましくは10〜30重量%である。
【0035】本発明における感光性組成物中には、更に
必要に応じて、感度を高めるための環状酸無水物、露光
後直ちに可視像を得るための焼き出し剤、画像着色剤と
しての染料、その他のフィラーなどを加えることができ
る。本発明における感光性組成物中には、感度を高める
ために環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加
することが好ましい。環状酸無水物としては米国特許第
4,115,128号明細書に記載されているように無
水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒ
ドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マ
レイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マ
レイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸等があ
る。フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニ
トロフェノール、p−エトキシフェノール、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベン
ゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、4,4′,4″−トリヒドロキシ−トリフェニル
メタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−
3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタン
などが挙げられる。
【0036】有機酸類としては、特願昭60−8894
2号公報、特願平2−96755号公報などに記載され
ている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸
類、ホスホン酸類、ホスフィン酸類、リン酸エステル
類、カルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、
フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェ
ニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トル
イル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレ
フタル酸、1,4−シクロヘキセン−2,2−ジカルボ
ン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アス
コルビン酸などが挙げられる。上記の環状酸無水物類、
フェノール類、有機酸類の感光性組成物中に占める割合
は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは、
0.1〜5重量%である。
【0037】露光後、直ちに可視像を得るための焼き出
し剤としては、露光によって酸を放出する感光性化合物
と、酸と塩を形成して色調を変える有機染料との組み合
わせを挙げることができる。露光によって酸を放出する
感光性化合物としては、例えば、特開昭50−36,2
09号公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド
−4−スルホン酸ハロゲニド;特開昭53−36,22
3号公報に記載されているトリハロメチル−2−ビロン
やトリハロメチル−s−トリアジン;特開昭55−6
2,444号公報に記載されている種々のo−ナフトキ
ノンジアジド化合物;特開昭55−77,742号公報
に記載されている2−トリハロメチル−5−アリール−
1,3,4−オキサジアゾール化合物;ジアゾニウム塩
などを挙げることができる。これらの化合物は、単独ま
たは混合して使用することができ、その添加量は、組成
物全重量に対し、0.3〜15重量%の範囲が好ましい。
【0038】本発明における、感光性組成物中には、光
分解して酸性物質を発生する化合物の光分解生成物と相
互作用することによってその色調を変える有機染料が少
なくとも一種類以上用いられる。このような有機染料と
しては、ジフェニルメタン系、トリアリールメタン系、
チアジン系、オキサジン系、フェナジン系、キサンテン
系、アントラキノン系、イミノナフトキノン系、アゾメ
チン系の色素を用いることができる。具体的には次のよ
うなものである。ブリリアントグリーン、エオシン、エ
チルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、
クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノ
ールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリ
ザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレ
ット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、チモー
ルスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレ
ンジ、オレンジIV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7
−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴ
ーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッ
ド、ナイルブルー2B、ナイルブルーA、フエナセタリ
ン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフ
クシン、オイルブルー#603〔オリエント化学工業
(株)製〕、オイルピンク#312〔オリエント化学工
業(株)製〕、オイルレッド5B〔オリエント化学工業
(株)製〕、オイルスカーレット#308〔オリエント
化学工業(株)製〕、オイルレッドOG〔オリエント化
学工業(株)製〕、オイルレッドRR〔オリエント化学
工業(株)製〕、オイルグリーン#502〔オリエント
化学工業(株)製〕、スピロンレッドBEHスペシャル
〔保土谷化学工業(株)製〕、ビクトリアピュアーブル
ーBOH〔保土谷化学工業(株)製〕、パテントピュア
ーブルー〔住友三国化学工業(株)製〕、スーダンブル
ーII〔BASF社製〕、m−クレゾールパープル、クレ
ゾールレッド、ローダミンB、ローダミン6G、ファー
ストアッシドバイオレットR、スルホローダミンB、オ
ーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフ
トキノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチル
アミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボステア
リルアミノ−4−p−ジヒドロオキシエチル−アミノ−
フェニルイミノナフトキノン、p−メトキシベンゾイル
−p′−ジエチルアミノ−o′−メチルフェニルイミノ
アセトアニリド、シアノ−p−ジエチルアミノフェニル
イミノアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−4
−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロ
ン、1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニ
ルイミノ−5−ピラゾロン等。
【0039】特に好ましい有機染料は、トリアリールメ
タン系染料である。トリアリールメタン系染料では、特
開昭62−2932471号公報、特願平4−1128
44号明細書に示されているような対アニオンとしてス
ルホン酸化合物を有するものが特に有用である。これら
の染料は単独又は混合して使用することができ、添加量
は感光性組成物の総重量に対して0.3〜15重量%が好
ましい。また必要に応じて他の染料、顔料と併用でき、
その使用量は染料及び顔料の総重量に対して70重量%
以下、より好ましくは50重量%以下である。
【0040】更にこれらの組成物中には、皮膜の耐摩耗
性を更に向上させるための公知の樹脂を添加できる。こ
れらの樹脂としては、例えばポリビニルアセタール樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹
脂、ナイロン、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等があ
り、単独または混合して使用することができる。添加量
は組成物全重量に対して、2〜40重量%の範囲が好ま
しい。
【0041】また、本発明における感光性組成物中に
は、現像のラチチュードを広げるために、特開昭62−
251740号公報や、特開平4−68355号公報に
記載されているような非イオン性界面活性剤、特開昭5
9−121044号公報、特開平4−13149号公報
に記載されているような両性界面活性剤を添加すること
ができる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどが挙げら
れ、両性界面活性剤の具体例としては、アルキルジ(ア
ミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリ
シン塩酸塩、アモーゲンK(商品名、第一工業(株)
製、N−テトラデシル−N,N−ベタイン型)、2−ア
ルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、レボン15(商品名、三洋
化成(株)製、アルキルイミダゾリン系)などが挙げら
れる。上記非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤の感
光性組成物中に占める割合は0.05〜15重量%が好ま
しく、より好ましくは、0.1〜5重量%である。
【0042】また、塗布面質の向上のために、本発明に
おける感光性組成物中には、塗布面質を向上するための
界面活性剤、例えば、特開昭62−170950号公報
に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加する
ことができる。好ましい添加量は、全感光性組成物の
0.001〜1.0重量%であり、更に好ましくは0.
005〜0.5重量%である。また、上記フッ素系界面
活性剤の他に、特開平10−142778号で開示され
ている、フッ素原子含有ポリマー、特願平10−124
884号のフッ素原子含有ポリマーを画像の硬調性を高
める目的で、本発明の感光性組成物中に添加してもよ
い。
【0043】また、本発明における感光性組成物中に
は、黄色系染料を添加することができる。特に、特開平
9−179280号公報に記載されているような、41
7nmの吸光度が436nmの吸光度の70%以上である黄
色系染料が好ましい。好ましい添加量は、全感光性組成
物の0.03〜3.0重量%であり、更に好ましくは
0.1〜1.0重量%である。
【0044】本発明の樹脂を含む感光性平版印刷版は、
適当な支持体上に設けられる。本発明の樹脂を含む感光
性平版印刷版用感光性組成物は、下記の有機溶剤の単独
あるいは混合したものに溶解または分散され、支持体に
塗布され乾燥される。有機溶剤としては、公知慣用のも
のがいずれも使用できるが、沸点40℃〜250℃、特
に60℃〜200℃の範囲のものが、乾燥の際における
有利さから選択される。勿論、本発明の樹脂を含む感光
性平版印刷版用感光性組成物が溶解するものを選択する
のが良い。
【0045】有機溶剤としては、例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−またはイソ−プロピルアル
コール、n−またはイソ−ブチルアルコール、ジアセト
ンアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケト
ン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエ
チルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、
メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン等のケトン
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、
メトキシベンゼン等の炭化水素類、エチルアセテート、
n−またはイソプロピルアセテート、n−またはイソ−
ブチルアセテート、エチルブチルアセテート、ヘキシル
アセテート等の酢酸エステル類、メチレンジクロライ
ド、エチレンジクロライド、モノクロルベンゼン等のハ
ロゲン化物、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテ
ル、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類、エチレングリコール、メチルセロ
ソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブ、ジエチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、メトキシ
メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノ
ール等の多価アルコールとその誘導体、6−ブチロラク
トン、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶剤などが単独
あるいは混合して好適に使用される。そして、塗布する
組成物中の固形分の濃度は、2〜50重量%とするのが
適当である。
【0046】本発明の組成物の塗布方法としては、例え
ばロールコーティング、ディップコーティング、エアナ
イフコーティング、グラビアコーティング、グラビアオ
フセットコーティング、ホッパーコーティング、ブレー
ドコーティング、ワイヤドクターコーティング、スプレ
ーコーティング等の方法が用いられ、乾燥後の重量にし
て0.3〜4.0g/m2が好ましい。塗布量が小さくなるに
つれて画像を得るための露光量は小さくて済むが、膜強
度は低下する。塗布量が大きくなるにつれ、露光量を必
要とするが感光膜は強くなり、例えば、印刷版として用
いた場合、印刷可能枚数の高い(高耐刷の)印刷版が得
られる。
【0047】支持体上に塗布された感光性組成物の乾燥
は、通常加熱された空気によって行われる。加熱は30
℃〜200℃、特に、40℃〜160℃の範囲が好適で
ある。乾燥の温度は乾燥中一定に保たれる方法だけでな
く段階的に上昇させる方法も実施し得る。また、乾燥風
は除湿することによって好結果が得られる場合もある。
加熱された空気は、塗布面に対し0.1m/秒〜30m/
秒、特に0.5m/秒〜20m/秒の割合で供給するのが
好適である。また、加熱されたロールによって、支持体
の下面から加熱し、乾燥することも、熱効率の点で好ま
しい。
【0048】マット層;上記のようにして設けられた感
光層の表面には、真空焼き枠を用いた密着露光の際の真
空引きの時間を短縮し、且つ焼きボケを防ぐため、マッ
ト層を設けることが好ましい。具体的には、特開昭50
−125805号、特公昭57−6582号、同61−
28986号の各公報に記載されているようなマット層
を設ける方法、特公昭62−62337号公報に記載さ
れているような固体粉末を熱融着させる方法などが挙げ
られる。
【0049】本発明の感光性平版印刷版等に使用される
支持体は、寸度的に安定な板状物であり、これ迄印刷版
の支持体として使用されたものが含まれ、好適に使用す
ることができるが特にアルミニウム板が好ましい。アル
ミニウム板には純アルミニウム板及びアルミニウム合金
板が含まれる。アルミニウム合金としては種々のものが
使用でき、例えばけい素、銅、マンガン、マグネシウ
ム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルなどの金属
とアルミニウムの合金が用いられる。これらの組成物
は、いくらかの鉄およびチタンに加えてその他無視し得
る程度の量の不純物をも含むものである。
【0050】アルミニウム板は、必要に応じて表面に親
水化処理が施されることが好ましい。すなわち、砂目立
て処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐
酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理な
どの表面処理がなされていることが好ましい。また、米
国特許第2,714,066号明細書に記載されている
ように、砂目立てしたのち珪酸ナトリウム水溶液に浸漬
処理したアルミニウム板、米国特許第3,181,46
1号明細書に記載されているようにアルミニウム板を陽
極酸化処理を行った後にアルカリ金属珪酸塩の水溶液に
浸漬処理したものも好適に使用される。上記陽極酸化処
理は、例えば、燐酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無機
酸、若しくは蓚酸、スルファミン酸等の有機酸またはこ
れらの塩の水溶液又は非水溶液の単独又は二種以上を組
み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽極として電流
を流すことにより実施される。
【0051】また、米国特許第3,658,662号明
細書に記載されているようなシリケート電着も有効であ
る。これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とす
る為に施される以外に、その上に設けられる感光性組成
物との有害な反応を防ぐ為や、感光層との密着性を向上
させる為に施されるものである。アルミニウム板を砂目
立てするに先立って、必要に応じて表面の圧延油を除去
すること及び清浄なアルミニウム面を表出させるために
その表面の前処理を施しても良い。前者のためには、ト
リクレン等の溶剤、界面活性剤等が用いられている。又
後者のためには水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ・エッチング剤を用いる方法が広く行われてい
る。
【0052】砂目立て方法としては、機械的、化学的お
よび電気化学的な方法のいずれの方法も有効である。機
械的方法としては、ボール研磨法、ブラスト研磨法、軽
石のような研磨剤の水分散スラリーをナイロンブラシで
擦りつけるブラシ研磨法などがあり、化学的方法として
は、特開昭54−31187号公報に記載されているよ
うな鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法
が適しており、電気化学的方法としては塩酸、硝酸また
はこれらの組合せのような酸性電解液中で交流電解する
方法が好ましい。このような粗面化方法の内、特に特開
昭55−137993号公報に記載されているような機
械的粗面化と電気化学的粗面化を組合せた粗面化方法
は、感脂性画像の支持体への接着力が強いので好まし
い。上記の如き方法による砂目立ては、アルミニウム板
の表面の中心線表面粗さ(Ha)が0.3〜1.0μとなるよ
うな範囲で施されることが好ましい。このようにして砂
目立てされたアルミニウム板は必要に応じて水洗および
化学的にエッチングされる。
【0053】エッチング処理液は、通常アルミニウムを
溶解する塩基あるいは酸の水溶液より選ばれる。この場
合、エッチングされた表面に、エッチング液成分から誘
導されるアルミニウムと異なる被膜が形成されないもの
でなければならない。好ましいエッチング剤を例示すれ
ば、塩基性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン
酸三カリウム、リン酸二カリウム等;酸性物質としては
硫酸、過硫酸、リン酸、塩酸及びその塩等であるが、ア
ルミニウムよりイオン化傾向の低い金属例えば亜鉛、ク
ロム、コバルト、ニッケル、銅等の塩はエッチング表面
に不必要な被膜を形成するから好ましくない。これ等の
エッチング剤は、使用濃度、温度の設定において、使用
するアルミニウムあるいは合金の溶解速度が浸漬時間1
分あたり0.3グラムから40g/m2になる様に行なわれ
るのが最も好ましいが、これを上回るあるいは下回るも
のであっても差支えない。
【0054】エッチングは上記エッチング液にアルミニ
ウム板を浸漬したり、該アルミニウム板にエッチング液
を塗布すること等により行われ、エッチング量が0.5〜
10g/m2の範囲となるように処理されることが好まし
い。上記エッチング剤としては、そのエッチング速度が
早いという特長から塩基の水溶液を使用することが望ま
しい。この場合、スマットが生成するので、通常デスマ
ット処理される。デスマット処理に使用される酸は、硝
酸、硫酸、りん酸、クロム酸、ふっ酸、ほうふっ化水素
酸等が用いられる。エッチング処理されたアルミニウム
板は、必要により水洗及び陽極酸化される。陽極酸化
は、この分野で従来より行なわれている方法で行なうこ
とができる。具体的には、硫酸、りん酸、クロム酸、蓚
酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはそ
れらの二種類以上を組み合せた水溶液又は非水溶液中で
アルミニウムに直流または交流の電流を流すと、アルミ
ニウム支持体表面に陽極酸化被膜を形成させることがで
きる。
【0055】陽極酸化の処理条件は使用される電解液に
よって種々変化するので一般には決定され得ないが一般
的には電解液の濃度が1〜80重量%、液温5〜70
℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜10
0V、電解時間30秒〜50分の範囲が適当である。こ
れらの陽極酸化処理の内でも、とくに英国特許第1,4
12,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流
密度で陽極酸化する方法および米国特許第3,511,
661号明細書に記載されている燐酸を電解浴として陽
極酸化する方法が好ましい。上記のように粗面化され、
さらに陽極酸化されたアルミニウム板は、必要に応じて
親水化処理しても良く、その好ましい例としては米国特
許第2,714,066号及び同第3,181,461
号に開示されているようなアルカリ金属シリケート、例
えば珪酸ナトリウム水溶液または特公昭36−2206
3号公報に開示されている弗化ジルコニウム酸カリウム
および米国特許第4,153,461号明細書に開示さ
れているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法が
ある。
【0056】有機下塗層;本発明の感光性平版印刷版に
は感光層を塗設する前に有機下塗層を設けることが非画
像部の感光層残りを減らす上で好ましい。かかる有機下
塗層に用いられる有機化合物としては例えば、カルボキ
シメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2
−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホス
ホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、
ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホ
スホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホス
ホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフ
ェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸および
グリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよ
いフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アル
キルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有
機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ
酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒド
ロキシル基を有するアミンの塩酸塩などから選ばれる
が、二種以上混合して用いてもよい。
【0057】その他ポリ(p−ビニル安息香酸)など下
記一般式〔VI〕で示される構造単位を分子中に有する高
分子化合物群の中から選ばれる少なくとも1種の化合物
を用いることができる。
【0058】
【化5】
【0059】前記一般式〔VI〕において、R13は水素原
子、ハロゲン原子またはアルキル基を表すが、好ましく
は、水素原子、塩素原子、または炭素数1〜4個のアル
キル基を表す。特に好ましくは水素原子またはメチル基
を表す。R14とR15は各々独立して、水素原子、水酸
基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香
族基、置換芳香族基、−R16、−COOR17、−CON
HR18、−COR19もしくは−CNを表すか、またはR
14とR15が結合して環を形成しても良い。ここでR16
19は各々アルキル基または芳香族基を表す。より好ま
しいR14とR15は、各々独立して、水素原子、水酸基、
塩素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、フェニル基、
−R16、−COOR17、−CONHR18、−COR19
−CNであり、ここでR16〜R19は炭素数1〜4個のア
ルキル基またはフェニル基である。特に好ましいR14
15は、各々独立して、水素原子、水酸基、メチル基ま
たはメトキシ基である。
【0060】Xは水素原子、金属原子、NR202122
23を表し、ここで、R20〜R23は、各々独立して、水
素原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香族基、置換
芳香族基を表すか、またはR20とR21が結合して環を形
成しても良い。より好ましいXは、水素原子、一価の金
属原子、NR20212223であり、ここで、R20〜R
23は、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4個のアル
キル基またはフェニル基である。特に好ましいXは、水
素原子、ナトリウム、カリウムまたはNR20 2122
23を表し、ここで、R20〜R23は、各々独立して、水素
原子、メチル基、エチル基を表す、nは1〜3の整数を
表すが、好ましくは1または2を表し、より好ましくは
1を表す。
【0061】この有機下塗層は次のような方法で設ける
ことが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機
化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、乾
燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の
溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコーター
塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などいず
れの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶液
の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重
量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25
〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましく
は2秒〜1分である。
【0062】これに用いる溶液は、アンモニア、トリエ
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1〜1
2の範囲で使用することもできる。また、感光性平版印
刷版の調子再現性改良のために黄色染料を添加すること
もできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200
mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2であ
る。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷性
能が得られない。また、200mg/m2より大きくても同
様である。
【0063】バックコート;支持体の裏面には、必要に
応じてバックコートが設けられる。かかるバックコート
としては特開平5−45885号公報記載の有機高分子
化合物および特開平6−35174号公報記載の有機ま
たは無機金属化合物を加水分解および重縮合させて得ら
れる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。
これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC
3H7)4、Si(OC4H9)4、などの珪素のアルコキシ化合物が
安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆
層が耐現像液に優れており特に好ましい。
【0064】
【実施例】次に、本発明の実施例を示し、詳細に説明す
る。なお、下記実施例におけるパーセントは、他に指定
のない限り、すべて重量%である。 (実施例1〜16、比較例1〜5)厚さ0.24mmのJI
S A1050アルミニウム板を、平均粒径約2.1μ
のパミストンと水の懸濁液をアルミニウム表面に供給し
ながら、以下に示す回転ナイロンブラシにより、ブラシ
グレイニング処理した。第1ブラシは毛長100mm、
毛径0.95mm、植毛密度70本/cm2であり、第
2ブラシは毛長80mm、毛径0.295mm、植毛密
度670本/cm2であった。ブラシロールの回転はい
ずれも250rpmであった。ブラシグレイニングに引
き続きよく水洗した後、10%水酸化ナトリウムに60
℃で25秒間浸漬してエッチングし、さらに流水で水洗
後20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これらを、VA
12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて、
11%硝酸水溶液中で160クローン/dm2の陽極時
電気量で電解素面化処理を行った。その表面粗さを測定
したところ、0.50μ(Ra表示)であった。引き続
いて、1%水酸化ナトリウム水溶液に40℃、30秒間
浸漬後、30%の硫酸水溶液中に浸漬し、60℃で40
秒間デスマット処理した後、20%硫酸水溶液中、電流
密度2A/dm2において1.6g/m2の酸化皮膜量に
なるように直流で陽極酸化し、水洗して支持体を調整し
た。このように処理した支持体の表面に下記組成の下塗
り液(I)を塗布し80℃、30秒間乾燥して、支持体
[A]を作製した。乾燥後の被覆量は5mg/m2であ
った。
【0065】 下塗り液(I) 構造式(A)の化合物 0.15g 構造式(B)の化合物 0.013g メタノール 100g 純水 1g
【0066】
【化6】
【0067】次にこの支持体[A]上に第1表に示す感
光液をロッドコーティングで12ml/m2塗設し、1
30℃で1分間乾燥して感光性平版印刷版を得た。乾燥
後の塗布量は1.15g/m2であった。さらに真空密
着時間を短縮させるため、特公昭61−28986号公
報記載のようにしてマット層を形成させた。
【0068】
【表1】第1表(感光液)
【0069】
【表2】第2表
【0070】このように作成した感光性平版印刷版を以
下の方法で評価した。感度は、富士写真フイルム(株)
製ステップウェッジ(各段の濃度差が0.15)を通し
て、1mの距離から3kWのメタルハライドランプによ
り1分間画像露光し、富士写真フィルム(株)製PSプ
ロセッサー1300USを用いて、30℃12秒間、富
士写真フィルム(株)製現像液DP−4を水で9倍に希
釈した液で現像し、クリアーの段数で表した。段数が高
いほど感度が高いことを示す。
【0071】トンボ抜けは、各感光性平版印刷版に青色
のボールペン(ペリカン(株)製)を用い、大日本スク
リーン(株)製トンボ描画機にて、レジスターマークを
入れた。ベタ部、すなわち光が当たらない部分にレジス
ターマークが入るように原画フィルムを各感光性平版印
刷版に重ね、上記の感度測定と同様に露光、現像した。
トンボ抜けの評価は目視で行い、感光層がほとんどとれ
ているものを×、とれていないものを○、その中間を△
で示した。結果を第3表に示す。
【0072】耐溶剤性は、ブチルセロソルブ(40%)
と軽油(60%)の混合溶剤に各平版印刷版を30分間
浸し、感光層の浸食された度合いにより評価し、完全に
浸食されたものを×、浸食がほとんどないものを○、そ
の中間を△で示した。また耐刷性は平版印刷版をリスロ
ン26印刷機に取り付け、UVインキ「ベストキュア
墨」(東華色素(株)製)を使用し、湿し水は「EU−
3」(富士写真フイルム(株)製)の100倍希釈液に
イソプロパノールを10%添加した液を使用して印刷を
行い、適性な印刷物が得られる最終印刷枚数から判定し
た。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】第3表に示したように、本発明により、高
感度でトンボ抜けが生じにくく、しかも、耐溶剤性が高
く、耐刷性に優れた感光性平版印刷版を作製することが
できた。また、第3表における化合物(b)は、第1表
に示すビニル重合系樹脂であるが、この代わりに特開平
8−339080号公報、合成例2と同様にして合成し
た樹脂;2−(N′−(4−ヒドロキシフェニル)ウレ
イド)エチルメタクリレートとアクリロニトリルとメタ
クリル酸メチルの共重合体(それぞれの組成比(mol/
%)は、17:56:27、重量平均分子量46,00
0、数平均分子量28,000)を用いた場合も、第3
表と同様な結果が得られ、本発明の効果が確認できた。
【発明の効果】以上述べたように、o−キノンジアジド
化合物、アルカリ水可溶性のビニル重合系樹脂、並びに
3〜20重量%の水及びアルカリ水不溶性のフェノール
類とアルデヒド類とを縮合して得られる樹脂を含む感光
層を用いることにより、高耐刷性及び優れた耐溶剤性を
有し、高感度でしかもトンボ抜けが生じにくいポジ型感
光性平版印刷版が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極酸化を施したアルミニウム板上に
    ポジ型感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版であ
    って、該ポジ型感光層が(a)o−キノンジアジド化合
    物、(b)アルカリ水可溶性のビニル重合系樹脂、
    (c)水及びアルカリ水不溶性の、フェノール類とアル
    デヒド類とを縮合して得られる樹脂、を含み、かつ全感
    光性組成物に対して(c)が3〜20重量%であること
    を特徴とする上記ポジ型感光性平版印刷版。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021149542A1 (ja) * 2020-01-24 2021-07-29 信越化学工業株式会社 感光性樹脂組成物、感光性樹脂皮膜、感光性ドライフィルム及びパターン形成方法

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