JP2001018257A - 射出成形金型,射出成形装置,および射出成形方法 - Google Patents

射出成形金型,射出成形装置,および射出成形方法

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JP2001018257A
JP2001018257A JP11189774A JP18977499A JP2001018257A JP 2001018257 A JP2001018257 A JP 2001018257A JP 11189774 A JP11189774 A JP 11189774A JP 18977499 A JP18977499 A JP 18977499A JP 2001018257 A JP2001018257 A JP 2001018257A
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mold
filling
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Tetsuya Ito
徹弥 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体の構造の複雑化や冷却時間の延長を
招くことなく、プラスチック材料の充填時には、金型を
加熱してプラスチック材料を充填しやすい状態にし、か
つ、充填の後には金型を冷却することができて、金型の
高精度の温度制御により、精度のよい製品を成形するこ
とができる射出成形金型、射出成形装置、および射出成
形方法を提供すること。 【解決手段】 射出成形金型に組込まれる溝駒4に、そ
の溝駒4を加熱および冷却可能なペルチェ素子1と、そ
のペルチェ素子1に接する伝熱体2を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融させたプラス
チック材料を金型内に射出、充填させてから、金型内で
冷却・固化させ、その後、成形品を金型から取り出すプ
ラスチックの射出成形方法において、特に微細な形状を
精度よく成形するために好適な射出成形金型,射出成形
装置,および射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック射出成形は、複雑な形状の
製品でも、加工が容易で量産性に優れているため、さま
ざまなものがこの加工法によってつくられている。しか
しながら、例えば、歯車やインクジェットプリンタヘッ
ドなどの成形品は、形状が複雑でプラスチック材料が充
填しにくい上に、高精度が要求される。このような歯車
やインクジェットプリンタヘッドなどの成形品は、プラ
スチック材料の温度、射出速度、金型温調温度、などの
成形条件の幅がせまいために、それを安定して高精度に
成形するのは非常に困難であった。
【0003】例えば、プラスチック材料の温度について
考察すると、次のとおりである。すなわち、成形材料の
プラスチックが溶融状態にあるとき、このプラスチック
材料の溶融温度範囲内においては、一般に、プラスチッ
ク材料の温度が高い方がプラスチック材料の流動性がよ
く、逆にプラスチック材料の温度が低いと流動性がわる
くなる。そこで、歯車の歯先の部分やインクジェットプ
リンタヘッドの溝形状部分などの微細形状の成形部分
に、プラスチック材料を充填させるためには、成形材料
は、溶融した状態で流動性がよいことが必要である。そ
のため、プラスチック材料の温度は成形可能な溶融状態
においてなるべく高い方がよい。しかし、プラスチック
材料の温度が高すぎると、金型に射出された際に、プラ
スチック材料のせん断発熱による温度上昇によって、い
わゆる“やけ”などが生じる。逆に、プラスチック材料
の溶融状態における温度が低すぎると、プラスチック材
料の流動性がわるく、歯車の歯先の部分や、インクジェ
ットプリンタヘッドの溝形状部分などの微細形状の成形
部分に、プラスチック材料を充填することができない。
【0004】また、射出速度については、一般に射出速
度が速い方が、プラスチック材料を微細形状の成形部分
まで充填させることができる。例えば、インクジェット
プリンタヘッドの溝形状の成形部分において、射出速度
500mm/secではプラスチック材料を充填できな
かったものが、750mm/secで充填したところ、
微細な溝形状の成形部分にまでプラスチック材料を充填
させることができた。しかし、射出速度を速くすると速
度の制御が困難になり、射出速度が速すぎると、バリを
生じたり、ガスやけを生じる。逆に射出速度が遅すぎる
と、プラスチック材料が微細形状の成形部分にまで充填
されず、精度のよい成形品を得ることができない。
【0005】金型温調温度については、その金型温調温
度がプラスチック材料溶融温度に近いほど、金型とプラ
スチック材料の境界面にできるスキン層が薄くなり、プ
ラスチック材料の流動性がよくなるため、歯車の歯先や
インクジェットプリンタヘッドの溝形状の成形部分にプ
ラスチック材料を充填しやすくなる。しかし、金型温調
温度を高く設定すると、金型内でプラスチック材料が固
化する状態になるまでの時間が長くなり、冷却時間を長
くしなければならない。逆に、冷却時間を短くするため
に金型温調温度を低く設定すると、プラスチック材料が
微細形状の成形部分などには充填されない。そのため、
精度のよい成形品を得ることができない。
【0006】そこで、従来は、金型内に設置したヒータ
ーにより金型温度を高くしてからプラスチック材料を充
填させたり、または温調媒体の循環経路を複数系統設け
ておいて、一方の循環経路を用いることにより、高温の
媒体を金型内に循環させて金型温度を上昇させてからプ
ラスチック材料を充填させ、その後、他方の循環経路を
用いて低温の媒体を金型内に循環させることにより、金
型温度を下降させて金型内のプラスチック材料を冷却固
化させる方法が採られてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】金型内にヒーターを設
置した場合には、ヒーターの設置部分を加熱して金型の
温度を上昇させることで、プラスチック材料を微細形状
の成形部分にまで充填させることができる。しかし、加
熱温度を精度良く加熱するのが困難であったり、加熱さ
れた部分を冷却するのに時間がかかり、成形サイクルが
長くなっていた。
【0008】また、温調媒体の循環経路を複数系統設け
て、一方に高温、他方に低温の媒体を循環させることに
よって金型の加熱あるいは冷却する方法の場合には、金
型に複数系統の循環経路を設ける手間がかかり、さらに
複数系統分の温調の設置を準備しなければならず、装置
全体の構造が複雑になっていた。
【0009】本発明の目的は、装置全体の構造の複雑化
や冷却時間の延長を招くことなく、プラスチック材料の
充填時には、金型を加熱してプラスチック材料を充填し
やすい状態にし、かつ、充填の後には金型を冷却するこ
とができて、金型の高精度の温度制御により、精度のよ
い製品を成形することができる射出成形金型、射出成形
装置、および射出成形方法を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、金型の加熱、
冷却のためにペルチェ素子を用いた場合に、そのペルチ
ェ素子の圧力による破損を未然に回避することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形金型
は、射出成形金型の少なくとも一部分に位置して、射出
成形工程に応じて前記一部分を加熱および冷却可能なペ
ルチェ素子と、前記ペルチェ素子に接して、該ペルチェ
素子の伝達可能な伝熱体とを備えたことを特徴とする。
【0012】本発明の射出成形装置は、上記の射出成形
金型を用いて射出成形を行う射出成形装置において、成
形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記一
部分を加熱させ、かつ少なくとも前記一部分に対する成
形材料の充填後に前記ペルチェ素子によって前記一部分
を冷却させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】本発明の射出成形方法は、上記の射出成形
金型を用いて射出成形を行う射出成形方法において、成
形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記一
部分を加熱させ、少なくとも前記一部分に対する成形材
料の充填後に、前記ペルチェ素子によって前記一部分を
冷却させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明の射出成形金型、射出成形装
置および射出成形方法は、モジュールの小さい高精度の
歯車の成形や、インクジェットプリンタヘッドの溝形状
部分の成形などのために、有効に活用することができ
る。
【0015】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態の射出成形金型における加熱・冷却装置部分
の断面図である。1はペルチェ素子であり、金属板1
a,1bによって半導体1cを挟んだ構造となってい
る。2は、ペルチェ素子1からの熱を移動させるための
伝熱体であり、その内部には、水や油などの熱媒体(以
下、単に「媒体」ともいう)3の循環路が形成されてい
る。
【0016】図2は、図1のII−II線に沿う伝熱体2の
断面図である。本例の伝熱体2は、断面四角枠状の外壁
2aと、断面四角枠状の内壁2bによって、媒体3の中
央通路と外側通路が形成されており、それらの通路は、
伝熱体2の図1中上端側において連通している。また、
それらの通路は、伝熱体2の図1中下端側において、伝
熱体2の外部に備わる温度制御装置を介して連通されて
いる。その温度制御装置は、媒体3の温度を制御するも
のであり、後述するように、ペルチェ素子1によって溝
駒4を効率よく加熱、冷却制御すべく、伝熱体2内の循
環する媒体3の温度を制御する。例えば、ペルチェ素子
1の制御状態に応じて媒体3の温度を制御したり、媒体
3の温度を一定温度に保つように制御してもよい。
【0017】ペルチェ素子1と接する外壁1aの部分
は、熱伝導性のよいものが好ましく、また内壁1bは断
熱性のよいものが好ましい。伝熱体2内における媒体3
の循環路は、本例の形状に特定されず任意であり、媒体
3の循環によって、ペルチェ素子1からの熱を移動でき
ればよい。例えば、本例の断面四角形の循環路の角部分
を丸くすることによって、媒体3を流動しやすくして、
熱を移動しやすくすることもできる。
【0018】ここで、ペルチェ素子について説明する。
【0019】ペルチェ素子は、熱電素子であり、半導体
を導体で挟んだ構造をしている。ペルチェ素子に電流を
流すと、ペルチェ効果により、一方の面では吸熱反応が
起こり、他方の面では発熱反応が起こる。その結果、一
方の面は冷却され、他方の面は加熱される。この反応は
可逆反応であるため、電流を流す向きを変えることで、
吸熱反応面を発熱反応面に、発熱反応面を吸熱反応面に
変えることができる。つまり、ヒーターは加熱するだけ
であるのに対して、このペルチェ素子の特性を利用する
ことで、それを備えた金型を加熱,冷却することができ
る。また、ペルチェ素子は、電流,電圧を制御すること
で精度の高い温度制御が可能である。図3は、図1の加
熱・冷却装置部分を組込んだ金型部分の斜視図である。
本例の場合、その金型部分は、インクジェットプリンタ
ヘッドの射出成形金型の一部を構成する溝駒4であり、
プリンタヘッドにおける微細な溝を成形する。その溝
は、プリンタヘッドにおけるインク吐出用のノズルを形
成するためのものである。溝駒4の図3中上側部分は、
プリンタヘッドにおける微細な溝を成形するための溝成
形部分4aである。
【0020】図4は、図3におけるIV円部の拡大図であ
り、溝成形部分4aにおける溝と溝の間隔は60μm、
溝の深さは40μmである。プリンタヘッドの溝形状を
精度良く成形することができないと、インク漏れやイン
ク吐出方向が変化する原因になるため、その溝形状を精
度良く成形する必要がある。
【0021】図1の加熱・冷却装置部分は、溝成形部分
4aの外側(図3中の下側)に位置するように溝駒4の
内側に組み込まれる。伝熱体2の図3中下側部分は、プ
リンタヘッドの射出成形金型の外側に位置する。伝熱体
2に接しない側の金属板1aの表面は、シリコンなどの
熱伝導率の高い絶縁シートを介して、溝成形部分4aの
外側に取り付けられている。
【0022】このような溝駒4を備えた射出成形金型を
用いてプリンタヘッドを射出成形する際には、まず、プ
ラスチック材料の充填前に、そのプラスチック材料が充
填されにくい金型部である溝駒4を加熱するように、ペ
ルチェ素子1を制御する。そして、溝駒4を加熱したま
ま、または加熱を休止した後、プラスチック材料の充填
を開始する。そのプラスチック材料の充填後は、溝駒4
を冷却するようにペルチェ素子1を制御する。ペルチェ
素子1による溝駒4の加熱・冷却時において、伝熱体2
は、その内部の媒体3によって熱を移動させる。したが
って、ペルチェ素子1は、溝駒4を精度よくかつ安定し
て、加熱・冷却することができる。
【0023】このように、プラスチック材料が充填され
にくい溝成形部分4aを加熱することによって、その溝
成形部分4aにプラスチック材料を確実に充填させるこ
とができる。しかも、その溝成形部分4aに対するプラ
スチック材料の充填後は、その溝成形部分4aを冷却す
るため、金型の冷却時間が長くならず、射出成形サイク
ルが長くなることがない。
【0024】また、溝成形部分4aのような部分、つま
り、一般にプラスチック材料を充填しにくい金型の微細
な形状部分に、プラスチック材料を充填することができ
るため、精度のよい成形品を得ることができる。このこ
とは、図4の溝成形部分4aによって成形されたプリン
タヘッドの溝形状部分を顕微鏡で観察して、その溝形状
部分のエッジ形状が形成されているかどうかを見ること
で確認することができた。ちなみに、今までの成形方法
では、そのようなエッジの部分までプラスチック材料が
充分に充填されないために、そのエッジの部分が形成さ
れておらず、丸くなっていた。しかし、本発明により、
そのようなエッジ部分にまでプラスチック材料を確実に
充填させることができて、エッジが高精度に形成された
成形品を得ることができた。
【0025】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態の射出成形金型における要部の概略構成図で
ある。本例の場合は、溝駒4に対して、図1の加熱・冷
却装置部分が接離可能に備えられている。図5におい
て、5は、加熱・冷却装置部分を同図中の上下方向に移
動させるための電動アクチュエータである。6は、伝熱
体2内の媒体3の流入口、7は、その流出口である。媒
体3は、これらの流入口6、流出口7を介して、前述し
た第1の実施形態と同様に、伝熱体2と外部の温度制御
装置(図示せず)との間を循環する。ペルチェ素子1
は、アクチュエータ5によって加熱・冷却装置部分が図
5中の上方に移動されたときに、溝駒4の溝成形部分4
aの外側に接する。伝熱体2の外壁2Aの形状は、ペル
チェ素子1との接触面が大きいほど好ましい。また、ペ
ルチェ素子1と接触する外壁2Aの部分に、熱伝導性を
よくするためのフィンなどを設けることにより、ペルチ
ェ素子1の温度の安定化を図ることもできる。
【0026】このような溝駒4を備えた射出成形金型を
用いてプリンタヘッドを射出成形する際には、まず、プ
ラスチック材料の充填前に、そのプラスチック材料が充
填されにくい金型部である溝駒4を加熱するように、ペ
ルチェ素子1を制御する。このとき、アクチュエータ5
によって加熱・冷却装置部分が図5中の上方に移動され
て、ペルチェ素子1が溝成形部分4aの外側に接触して
いる。そして、溝駒4を所定の温度にまで加熱した後、
アクチュエータ5によって、図5のように加熱・冷却装
置部分を下方に移動させて、ペルチェ素子1を溝成形部
分4aから離間させてから、プラスチック材料の充填を
開始する。
【0027】その際、金型内のキャビティには、約15
00kgf/cm2の内圧がかかる。しかし、ペルチェ
素子1は、金型から離れているため圧力を受けず、それ
が壊れることがない。ペルチェ素子1は熱電素子であ
り、p型熱電変換素子とn型熱電変換素子を交互に接続
し、それらの熱電変換素子の電極面を絶縁基盤によって
挟持した構造となっている。そのため、仮りに、プラス
チック材料充填時の射出圧力の影響をペルチェ素子が受
けた場合には、そのペルチェ素子が圧力に耐えられず
に、壊れてしまうおそれがある。しかし、本例の場合
は、プラスチック材料の充填時に、図5のように、ペル
チェ素子1が金型から離れるため、そのペルチェ素子の
破壊が防止されることになる。
【0028】このようにして、プラスチック材料を充填
した後は、アクチュエータ5によって加熱・冷却装置部
分を図5中の上方に移動させて、ペルチェ素子1を溝成
形部分4aの外側に接触させてから、溝駒4を冷却させ
るようにペルチェ素子1を制御する。ペルチェ素子1に
よる溝駒4の加熱・冷却時において、伝熱体2は、その
内部の媒体3によって熱を移動させる。したがって、ペ
ルチェ素子1は、溝駒4を精度よくかつ安定して、加熱
・冷却することができる。
【0029】このように、プラスチック材料が充填され
にくい溝成形部分4aを加熱することによって、その溝
成形部分4aにプラスチック材料を確実に充填させるこ
とができる。しかも、その溝成形部分4aに対するプラ
スチック材料の充填後は、その溝成形部分4aを冷却す
るため、金型の冷却時間が長くならず、射出成形サイク
ルが長くなることがない。さらに、プラスチック材料の
充填時は、ペルチェ素子1が金型から離れるため、その
ペルチェ素子1の加圧破損を未然に回避することもでき
る。
【0030】(その他)金型の微細形状部分に、ペルチ
ェ素子を2つ以上備えてもよく、また複数の微細形状部
分のそれぞれにペルチェ素子を備えてもよい。また、金
型の微細形状部分以外の部分にもペルチェ素子を備え
て、金型の多数の部分を関連的に加熱および冷却制御す
ることも可能である。また、金型に備えた複数のペルチ
ェ素子は、個別、グループ単位、または一括して、電
圧,電流等を制御することができる。
【0031】また、アクチュエータ5は、少なくともペ
ルチェ素子1を金型に対して接離させることができれば
よい。また、金型に対するペルチェ素子1の接離方向に
おける一方向の移動をアクチュエータによって行い、か
つ他方向の移動はばねの復元力によって行なうようにし
てもよい。また、金型から成形品を取り出すためのエジ
ェクタ機構、あるいは金型の開閉機構の動きを利用し
て、金型に対してペルチェ素子1を接離移動させること
もできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、伝熱体
に接するペルチェ素子を用いて、金型の少なくとも一部
分を効率よくかつ安定的に加熱および冷却制御すること
により、特に、成形材料が充填されにくい金型の微細な
形状部分に対して、成形材料を確実に充填し、かつその
充填後は速やかに冷却することができる。この結果、装
置全体の構造の複雑化や冷却時間の延長を招くことな
く、高精度の製品を射出成形することができる。
【0033】また、金型に対してペルチェ素子を接離移
動可能とすることにより、金型からペルチェ素子に加わ
る外力を回避して、ペルチェ素子の破損を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態としての射出成形金型
における加熱・冷却装置部分の断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の加熱・冷却装置部分を備えた金型部分の
斜視図である。
【図4】図3のIV円部の拡大図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の要部の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 ペルチェ素子 2 伝熱体 3 熱媒体 4 溝駒 5 電動アクチュエータ 6 媒体流入口 7 媒体流出口

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形金型の少なくとも一部分に位置
    して、射出成形工程に応じて前記一部分を加熱および冷
    却可能なペルチェ素子と、 前記ペルチェ素子に接して、該ペルチェ素子の熱を伝達
    可能な伝熱体とを備えたことを特徴とする射出成形金
    型。
  2. 【請求項2】 前記伝熱体の内部に、熱媒体の循環路の
    一部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の射出成形金型。
  3. 【請求項3】 前記ペルチェ素子は、前記一部分に対し
    て接離移動可能に備えられることを特徴とする請求項1
    または2に記載の射出成形金型。
  4. 【請求項4】 前記一部分は、他の部分よりも成形材料
    が充填しにくい部分であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の射出成形金型。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の射出
    成形金型を用いて射出成形を行う射出成形装置におい
    て、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、かつ少なくとも前記一部分に対する
    成形材料の充填後に前記ペルチェ素子によって前記一部
    分を冷却させる制御手段を備えたことを特徴とする射出
    成形装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の射出成形金型を用いて
    射出成形を行う射出成形装置において、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、かつ少なくとも前記一部分に対する
    成形材料の充填後に前記ペルチェ素子によって前記一部
    分を冷却させる制御手段と、 前記熱媒体の温度を制御する温度制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする射出成形装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の射出成形金型を用いて
    射出成形を行う射出成形装置において、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、かつ少なくとも前記一部分に対する
    成形材料の充填後に前記ペルチェ素子によって前記一部
    分を冷却させる制御手段と、 前記一部分に対して前記ペルチェ素子を接離移動させる
    移動手段とを備えたことを特徴とする射出成形装置。
  8. 【請求項8】 前記移動手段は、少なくとも前記射出成
    形金型内への成形材の充填時に、前記一部分から前記ペ
    ルチェ素子を離間移動させることを特徴とする請求項7
    に記載の射出成形装置。
  9. 【請求項9】 前記移動手段は、電動アクチュエータを
    用いて前記ペルチェ素子を移動させることを特徴とする
    請求項7または8に記載の射出成形装置。
  10. 【請求項10】 前記移動手段は、電動アクチュエータ
    の駆動力とばね部材の復元力を用いて、前記ペルチェ素
    子を移動させることを特徴とする請求項7または8に記
    載の射出成形装置。
  11. 【請求項11】 前記移動手段は、前記射出成形金型か
    ら成形品を取り出すためのエジェクタ機構の動きを利用
    して、前記ペルチェ素子を移動させることを特徴とする
    請求項7または8に記載の射出成形装置。
  12. 【請求項12】 前記移動手段は、前記射出成形金型を
    開閉するための開閉機構の動きを利用して、前記ペルチ
    ェ素子を移動させることを特徴とする請求項7または8
    に記載の射出成形装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から4のいずれかに記載の射
    出成形金型を用いて射出成形を行う射出成形方法におい
    て、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、 少なくとも前記一部分に対する成形材料の充填後に、前
    記ペルチェ素子によって前記一部分を冷却させることを
    特徴とする射出成形方法。
  14. 【請求項14】 請求項2に記載の射出成形金型を用い
    て射出成形を行う射出成形方法において、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、 少なくとも前記一部分に対する成形材料の充填後に、前
    記ペルチェ素子によって前記一部分を冷却させ、 前記ペルチェ素子の制御状態に応じて、前記熱媒体の温
    度を制御することを特徴とする射出成形方法。
  15. 【請求項15】 請求項3に記載の射出成形金型を用い
    て射出成形を行う射出成形方法において、 成形材料を充填する際に前記ペルチェ素子によって前記
    一部分を加熱させ、 少なくとも前記一部分に対する成形材料の充填後に、前
    記ペルチェ素子によって前記一部分を冷却させ、 少なくとも前記射出成形金型内への成形材の充填時に、
    前記一部分から前記ペルチェ素子を離間移動させること
    を特徴とする射出成形方法。
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Cited By (6)

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