JP2000354845A - ダイオキシン類を含む固体の処理方法および処理システム - Google Patents
ダイオキシン類を含む固体の処理方法および処理システムInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大規模な処理設備を要すること無く、ダイオ
キシン類を確実に分解して無害化処理することができる
とともに、重金属の分離回収も行なうことができるダイ
オキシン類を含む固体の処理方法および処理システムを
提供する。 【解決手段】 ダイオキシン類および重金属を含む固体
を、pHが2.0〜6.0の範囲に保持された酸性水溶
液と接触させて、固体中の重金属を酸抽出する重金属抽
出工程および100℃より低い温度においてpHが2.
0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接触さ
せてダイオキシン類を分解させるダイオキシン類分解工
程と、このダイオキシン類分解工程を経た固体を含む塩
酸酸性水溶液を固液分離し、分離された固体を含むケー
キを洗浄するとともに安定化する安定化工程と、固液分
離した液体分にアルカリを添加して中和し、さらにpH
が7〜11の範囲に保持することにより液体分に含まれ
る重金属を沈殿させる中和・沈殿工程と、この中和・沈
殿工程から排出されたスラリーまたはケーキを固液分離
して重金属を回収する重金属の回収工程とを有する。
キシン類を確実に分解して無害化処理することができる
とともに、重金属の分離回収も行なうことができるダイ
オキシン類を含む固体の処理方法および処理システムを
提供する。 【解決手段】 ダイオキシン類および重金属を含む固体
を、pHが2.0〜6.0の範囲に保持された酸性水溶
液と接触させて、固体中の重金属を酸抽出する重金属抽
出工程および100℃より低い温度においてpHが2.
0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接触さ
せてダイオキシン類を分解させるダイオキシン類分解工
程と、このダイオキシン類分解工程を経た固体を含む塩
酸酸性水溶液を固液分離し、分離された固体を含むケー
キを洗浄するとともに安定化する安定化工程と、固液分
離した液体分にアルカリを添加して中和し、さらにpH
が7〜11の範囲に保持することにより液体分に含まれ
る重金属を沈殿させる中和・沈殿工程と、この中和・沈
殿工程から排出されたスラリーまたはケーキを固液分離
して重金属を回収する重金属の回収工程とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却設備等
の各種燃焼設備から排出された飛灰や、汚染土壌等の、
ダイオキシン類と重金属とを含む固体を無害化および安
定化処理するためのダイオキシン類を含む固体の処理方
法および処理システムに関するものである。
の各種燃焼設備から排出された飛灰や、汚染土壌等の、
ダイオキシン類と重金属とを含む固体を無害化および安
定化処理するためのダイオキシン類を含む固体の処理方
法および処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般廃棄物や産業廃棄物の焼却設備にお
いては、排ガス中に、有害物質であるダイオキシン類や
亜鉛、鉛等の重金属を含む飛灰が存在しており、当該飛
灰は、排ガスを無害化処理するための排煙システムにお
いて、電気集塵機やバグフィルタによって捕集されるこ
とにより、上記排ガスから除去されている。また、上記
排ガスを無害化処理するための排ガス処理設備において
は、湿式洗煙塔や煙突等における堆積物を含む固形物、
さらには冷却水槽周辺の土壌といった、様々な形態のダ
イオキシン類を含む廃棄物が発生する虞がある。また、
他のダイオキシン類の処理設備においても、同様に各種
のダイオキシン類を含む廃棄物が発生する可能性があ
る。
いては、排ガス中に、有害物質であるダイオキシン類や
亜鉛、鉛等の重金属を含む飛灰が存在しており、当該飛
灰は、排ガスを無害化処理するための排煙システムにお
いて、電気集塵機やバグフィルタによって捕集されるこ
とにより、上記排ガスから除去されている。また、上記
排ガスを無害化処理するための排ガス処理設備において
は、湿式洗煙塔や煙突等における堆積物を含む固形物、
さらには冷却水槽周辺の土壌といった、様々な形態のダ
イオキシン類を含む廃棄物が発生する虞がある。また、
他のダイオキシン類の処理設備においても、同様に各種
のダイオキシン類を含む廃棄物が発生する可能性があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような飛灰や土壌
等の固体に付着したダイオキシン類のうち、最も毒性の
強い2、3、7、8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオ
キシンおよびその類縁化合物は、人体や環境生態系に有
害な影響を及ぼすことから、その排出量に対して厳しい
規制が導入されている。そこで、このようなダイオキシ
ン類を含む固体の処理方法として、従来より焼却法、溶
融法、熱分解法、オゾン分解法、酸化分解法等の各種の
無害化方法が提案されているが、いずれも実施に際して
大きな困難を伴ったり、あるいは経済性に劣る等の種々
の問題点が有り、未だ現実的な大規模な処理設備として
の実施には至っていない。
等の固体に付着したダイオキシン類のうち、最も毒性の
強い2、3、7、8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオ
キシンおよびその類縁化合物は、人体や環境生態系に有
害な影響を及ぼすことから、その排出量に対して厳しい
規制が導入されている。そこで、このようなダイオキシ
ン類を含む固体の処理方法として、従来より焼却法、溶
融法、熱分解法、オゾン分解法、酸化分解法等の各種の
無害化方法が提案されているが、いずれも実施に際して
大きな困難を伴ったり、あるいは経済性に劣る等の種々
の問題点が有り、未だ現実的な大規模な処理設備として
の実施には至っていない。
【0004】特に、排ガスの無害化処理に過程で、電気
集塵機やバグフィルタによって捕集あるいは回収された
飛灰の表面には、未だ多くのダイオキシン類が付着して
いる。一般に、廃棄物焼却によって排出されるダイオキ
シン類のうち、飛灰等に付着して排出されるものが全排
出量のうちの80〜90%に達するといわれている。こ
のため、将来的には、これまでの排ガス中に含まれて大
気に放出されるダイオキシン類の濃度規制に加えて、排
ガス中から分離されたダイオキシン類の量も含めた、よ
り一層厳しい総量排出規制が導入される可能性があり、
飛灰等に含まれるダイオキシン類の処理技術の開発が強
く要請されている。
集塵機やバグフィルタによって捕集あるいは回収された
飛灰の表面には、未だ多くのダイオキシン類が付着して
いる。一般に、廃棄物焼却によって排出されるダイオキ
シン類のうち、飛灰等に付着して排出されるものが全排
出量のうちの80〜90%に達するといわれている。こ
のため、将来的には、これまでの排ガス中に含まれて大
気に放出されるダイオキシン類の濃度規制に加えて、排
ガス中から分離されたダイオキシン類の量も含めた、よ
り一層厳しい総量排出規制が導入される可能性があり、
飛灰等に含まれるダイオキシン類の処理技術の開発が強
く要請されている。
【0005】加えて、このような飛灰は、ケイ素、カル
シウム、塩素等を主成分とし、これに亜鉛、水銀、カド
ミウム、鉛、六価クロム等の低沸点重金属を含んでい
る。この結果、上記飛灰を埋立て処分した場合に、現在
の地球環境規模で生じている酸性雨の影響を受け、飛灰
中に含まれる重金属の溶出が生じる可能性もあることか
ら、近年における地球規模での環境保護の要請に基づ
き、別途法令に定める厳しい排出基準に基づいて埋立て
処理等することが義務付けられている。
シウム、塩素等を主成分とし、これに亜鉛、水銀、カド
ミウム、鉛、六価クロム等の低沸点重金属を含んでい
る。この結果、上記飛灰を埋立て処分した場合に、現在
の地球環境規模で生じている酸性雨の影響を受け、飛灰
中に含まれる重金属の溶出が生じる可能性もあることか
ら、近年における地球規模での環境保護の要請に基づ
き、別途法令に定める厳しい排出基準に基づいて埋立て
処理等することが義務付けられている。
【0006】そこで、このような課題を解決する飛灰の
処理方法として、当該飛灰から酸抽出によって重金属を
除去することにより、上記飛灰を安定化させる方法も提
案されている。かかる処理方法によれば、大規模な処理
設備を必要としないために処理コストの低減化を図るこ
とができるという利点がある。しかしながら、上記酸抽
出による飛灰の処理方法においては、飛灰から重金属を
酸抽出しているので、大部分の重金属は抽出除去するこ
とができるものの、その付着水に残存した溶出性の高い
重金属によって、溶出試験(環境庁告示13号)の埋立
て基準値を満足できなくなる虞がある。この結果、飛灰
中に残存した溶出性重金属を不溶化させるために、別途
高価なキレート剤等を用いた薬剤処理が必要になるとい
う問題点があった。
処理方法として、当該飛灰から酸抽出によって重金属を
除去することにより、上記飛灰を安定化させる方法も提
案されている。かかる処理方法によれば、大規模な処理
設備を必要としないために処理コストの低減化を図るこ
とができるという利点がある。しかしながら、上記酸抽
出による飛灰の処理方法においては、飛灰から重金属を
酸抽出しているので、大部分の重金属は抽出除去するこ
とができるものの、その付着水に残存した溶出性の高い
重金属によって、溶出試験(環境庁告示13号)の埋立
て基準値を満足できなくなる虞がある。この結果、飛灰
中に残存した溶出性重金属を不溶化させるために、別途
高価なキレート剤等を用いた薬剤処理が必要になるとい
う問題点があった。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ダイオキシン類と重金属とを含む固体を無害
化処理するに際して、大規模な処理設備を要すること無
く、上記ダイオキシン類を確実に分解して無害化処理す
ることができるとともに、上記重金属の分離回収も行な
うことができるダイオキシン類を含む固体の処理方法お
よび処理システムを提供することを目的とするものであ
る。
たもので、ダイオキシン類と重金属とを含む固体を無害
化処理するに際して、大規模な処理設備を要すること無
く、上記ダイオキシン類を確実に分解して無害化処理す
ることができるとともに、上記重金属の分離回収も行な
うことができるダイオキシン類を含む固体の処理方法お
よび処理システムを提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係るダイオキシン類を含む固体の処理方法は、ダイオ
キシン類および重金属を含む固体を無害化して安定化す
るとともに、重金属を分離処理するための処理方法であ
って、上記固体を、pHが2.0〜6.0の範囲に保持
された酸性水溶液と接触させて、当該固体中の重金属を
酸抽出によって酸性水溶液中に移行させる重金属抽出工
程、および100℃より低い温度においてpHが2.0
〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接触させ
てダイオキシン類を分解無害化させるダイオキシン類分
解工程と、このダイオキシン類分解工程を経た固体を含
む塩酸酸性水溶液を固液分離し、分離された固体を含む
ケーキを洗浄するとともに安定化する安定化工程と、固
液分離した液体分にアルカリを添加して中和し、さらに
pHが7〜11の範囲に保持することにより液体分に含
まれる重金属を沈殿させる中和・沈殿工程と、この中和
・沈殿工程から排出されたスラリーまたはケーキを固液
分離して重金属を回収する重金属の回収工程とを有する
ことを特徴とするものである。
に係るダイオキシン類を含む固体の処理方法は、ダイオ
キシン類および重金属を含む固体を無害化して安定化す
るとともに、重金属を分離処理するための処理方法であ
って、上記固体を、pHが2.0〜6.0の範囲に保持
された酸性水溶液と接触させて、当該固体中の重金属を
酸抽出によって酸性水溶液中に移行させる重金属抽出工
程、および100℃より低い温度においてpHが2.0
〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接触させ
てダイオキシン類を分解無害化させるダイオキシン類分
解工程と、このダイオキシン類分解工程を経た固体を含
む塩酸酸性水溶液を固液分離し、分離された固体を含む
ケーキを洗浄するとともに安定化する安定化工程と、固
液分離した液体分にアルカリを添加して中和し、さらに
pHが7〜11の範囲に保持することにより液体分に含
まれる重金属を沈殿させる中和・沈殿工程と、この中和
・沈殿工程から排出されたスラリーまたはケーキを固液
分離して重金属を回収する重金属の回収工程とを有する
ことを特徴とするものである。
【0009】ここで、請求項2に記載の発明は、上記ダ
イオキシン類分解工程における塩酸酸性水溶液中に、反
応触媒を添加することを特徴とするものであり、請求項
3に記載の発明は、上記塩酸酸性水溶液中における塩素
イオン濃度が、10ミリモル/リットル以上であること
を特徴とするものである。また、請求項4に記載の発明
は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上
記ダイオキシン類分解工程におけるpHを、上記重金属
抽出工程におけるpHよりも高く保持することを特徴と
するものである。
イオキシン類分解工程における塩酸酸性水溶液中に、反
応触媒を添加することを特徴とするものであり、請求項
3に記載の発明は、上記塩酸酸性水溶液中における塩素
イオン濃度が、10ミリモル/リットル以上であること
を特徴とするものである。また、請求項4に記載の発明
は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上
記ダイオキシン類分解工程におけるpHを、上記重金属
抽出工程におけるpHよりも高く保持することを特徴と
するものである。
【0010】請求項1〜4のいずれかに記載の発明にお
いて、請求項5に記載の発明は、上記固体がアルカリ性
であり、かつ上記重金属抽出工程の前段に、上記固体を
水によって洗浄する洗浄工程を行なうとともに、この洗
浄工程から排出されたアルカリ性の洗浄液を、上記中和
・沈殿工程に供給することを特徴とするものである。こ
こで、上記中和・沈殿工程に供給するに際して、上記洗
浄液のpHを8〜9に調整することが好ましい。さら
に、請求項6に記載の発明は、上記重金属の回収工程に
おいて回収された重金属を水によって洗浄し、洗浄後の
アルカリ性の洗浄液を、上記重金属抽出工程の前工程と
なる上記洗浄工程に供給することを特徴とするものであ
る。
いて、請求項5に記載の発明は、上記固体がアルカリ性
であり、かつ上記重金属抽出工程の前段に、上記固体を
水によって洗浄する洗浄工程を行なうとともに、この洗
浄工程から排出されたアルカリ性の洗浄液を、上記中和
・沈殿工程に供給することを特徴とするものである。こ
こで、上記中和・沈殿工程に供給するに際して、上記洗
浄液のpHを8〜9に調整することが好ましい。さら
に、請求項6に記載の発明は、上記重金属の回収工程に
おいて回収された重金属を水によって洗浄し、洗浄後の
アルカリ性の洗浄液を、上記重金属抽出工程の前工程と
なる上記洗浄工程に供給することを特徴とするものであ
る。
【0011】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
〜6のいずれかに記載の発明において、上記固体が、一
般廃棄物および/または産業廃棄物の焼却設備、焼却
灰、焼却飛灰の溶融設備もしくは熱分解ガス化溶融設備
で発生した排ガスに含まれる飛灰であることを特徴とす
るものである。
〜6のいずれかに記載の発明において、上記固体が、一
般廃棄物および/または産業廃棄物の焼却設備、焼却
灰、焼却飛灰の溶融設備もしくは熱分解ガス化溶融設備
で発生した排ガスに含まれる飛灰であることを特徴とす
るものである。
【0012】次いで、請求項8に記載の本発明に係るダ
イオキシン類を含む固体の処理システムは、ダイオキシ
ン類および重金属を含む固体を無害化して安定化すると
ともに、上記重金属を分離処理するための処理システム
であって、内部にpHが2.0〜6.0の範囲に保持さ
れた塩酸酸性水溶液が貯留され、供給された固体中の重
金属を塩酸酸性水溶液中に抽出するとともに、ダイオキ
シン類を分解無害化させるための抽出・分解槽と、この
抽出・分解槽を経た固体を含む塩酸酸性水溶液を固液分
離する第1の固液分離手段と、固液分離した液体分にア
ルカリを添加して中和するとともに、この液体分に含ま
れる重金属をpHが7〜11のアルカリ性水溶液中にお
いて沈殿させる中和・沈殿槽と、この中和・沈殿槽から
排出されたスラリーまたはケーキを固液分離して重金属
を回収する第2の固液分離手段とを有することを特徴と
するものである。
イオキシン類を含む固体の処理システムは、ダイオキシ
ン類および重金属を含む固体を無害化して安定化すると
ともに、上記重金属を分離処理するための処理システム
であって、内部にpHが2.0〜6.0の範囲に保持さ
れた塩酸酸性水溶液が貯留され、供給された固体中の重
金属を塩酸酸性水溶液中に抽出するとともに、ダイオキ
シン類を分解無害化させるための抽出・分解槽と、この
抽出・分解槽を経た固体を含む塩酸酸性水溶液を固液分
離する第1の固液分離手段と、固液分離した液体分にア
ルカリを添加して中和するとともに、この液体分に含ま
れる重金属をpHが7〜11のアルカリ性水溶液中にお
いて沈殿させる中和・沈殿槽と、この中和・沈殿槽から
排出されたスラリーまたはケーキを固液分離して重金属
を回収する第2の固液分離手段とを有することを特徴と
するものである。
【0013】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の抽出・分解槽の上流側に、上記固体を洗浄する
第1の洗浄手段と、この第1の洗浄手段を経た固体と洗
浄液とを含むスラリーを固液分離する第3の固液分離手
段が設けられるとともに、この第3の固液分離手段で分
離された液体分を上記中和・沈殿槽に送る供給ラインが
設けられていることを特徴とするものである。
に記載の抽出・分解槽の上流側に、上記固体を洗浄する
第1の洗浄手段と、この第1の洗浄手段を経た固体と洗
浄液とを含むスラリーを固液分離する第3の固液分離手
段が設けられるとともに、この第3の固液分離手段で分
離された液体分を上記中和・沈殿槽に送る供給ラインが
設けられていることを特徴とするものである。
【0014】さらに、請求項10に記載の発明は、請求
項9に記載の第2の固液分離手段において分離された重
金属を洗浄する第2の洗浄手段と、この第2の洗浄手段
から排出された洗浄液を上記第1の洗浄手段に供給する
移送ラインとが設けられていることを特徴とするもので
ある。
項9に記載の第2の固液分離手段において分離された重
金属を洗浄する第2の洗浄手段と、この第2の洗浄手段
から排出された洗浄液を上記第1の洗浄手段に供給する
移送ラインとが設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項1〜10のいずれかに記載の発明に
おいて、ダイオキシン類とは、2、3、7、8−テトラ
クロロジベンゾ−p−ジオキシンおよびその類縁化合物
を指し、ジベンゾ−p−ジオキシン核に1〜8個の塩素
原子が置換したポリクロロジベンゾ−p−ジオキシン類
(PCDDs)およびジベンゾフラン核に1〜8個の塩
素原子が置換したポリクロロジベンゾフラン類(PCD
Fs)等を包含するものである。
おいて、ダイオキシン類とは、2、3、7、8−テトラ
クロロジベンゾ−p−ジオキシンおよびその類縁化合物
を指し、ジベンゾ−p−ジオキシン核に1〜8個の塩素
原子が置換したポリクロロジベンゾ−p−ジオキシン類
(PCDDs)およびジベンゾフラン核に1〜8個の塩
素原子が置換したポリクロロジベンゾフラン類(PCD
Fs)等を包含するものである。
【0016】また、固体とは、廃棄物処理等に伴って発
生する排ガス中に含まれる飛灰や、上記排ガスを無害化
処理するための排ガス処理設備等において発生する堆積
物を含む固形物、さらにはダイオキシン類や重金属を含
む土壌などが包含される。さらに、上記飛灰とは、廃棄
物の焼却自体によって排ガス中に発生する煤塵や、廃棄
物の焼却時に、排ガス中に含まれる塩素成分を除去する
ために消石灰を吹き込むことによって発生する煤塵、焼
却した後の燃焼灰や飛灰を溶融処理する際に発生する煤
塵、さらには燃焼焼却に限らず、灰溶融および廃棄物の
熱分解ガス化溶融等の溶融処理において発生する煤塵等
の総称である。
生する排ガス中に含まれる飛灰や、上記排ガスを無害化
処理するための排ガス処理設備等において発生する堆積
物を含む固形物、さらにはダイオキシン類や重金属を含
む土壌などが包含される。さらに、上記飛灰とは、廃棄
物の焼却自体によって排ガス中に発生する煤塵や、廃棄
物の焼却時に、排ガス中に含まれる塩素成分を除去する
ために消石灰を吹き込むことによって発生する煤塵、焼
却した後の燃焼灰や飛灰を溶融処理する際に発生する煤
塵、さらには燃焼焼却に限らず、灰溶融および廃棄物の
熱分解ガス化溶融等の溶融処理において発生する煤塵等
の総称である。
【0017】請求項1〜7のいずれかに記載のダイオキ
シン類を含む固体の処理方法によれば、重金属抽出工程
において、重金属を含む固体を、酸抽出することによっ
てこの固体に含まれていた重金属を酸性水溶液中に溶解
し、上記固体から分離する。ここで、酸抽出に用いられ
る酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸の水溶液また
はこれらの混合物が使用可能である。この際に、上記酸
抽出は、酸抽出液のpHが2.0〜6.0の範囲で行な
う。
シン類を含む固体の処理方法によれば、重金属抽出工程
において、重金属を含む固体を、酸抽出することによっ
てこの固体に含まれていた重金属を酸性水溶液中に溶解
し、上記固体から分離する。ここで、酸抽出に用いられ
る酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸の水溶液また
はこれらの混合物が使用可能である。この際に、上記酸
抽出は、酸抽出液のpHが2.0〜6.0の範囲で行な
う。
【0018】上記酸抽出のpHを2.0〜6.0の範囲
に限定した理由は、これが2.0に満たないと、酸性度
が強くなり過ぎて、例えば上記飛灰のようにSiO2 を
主成分とする固体を処理するに際して、固体粒子のマト
リックス(SiO2 、Al2O3 等)が溶解され、固液
分離操作を困難にするとともに、排水系スラッジの発生
量の増大を招き、よって固体の安定化処理には不適当に
なるとともに、装置材料の腐蝕が激しくなって不適当で
あり、他方6.0を超えると効果的な酸抽出を行なうこ
とができなくなるからである。この際に、処理温度は、
20℃〜80℃の範囲であることが好ましい。なお、こ
の酸抽出工程においては、固体中に含まれる重金属が、
固体状態として、または抽出液への溶解状態あるいはそ
の移行過程において反応触媒として機能するために、別
途触媒を添加しなくてもよい。
に限定した理由は、これが2.0に満たないと、酸性度
が強くなり過ぎて、例えば上記飛灰のようにSiO2 を
主成分とする固体を処理するに際して、固体粒子のマト
リックス(SiO2 、Al2O3 等)が溶解され、固液
分離操作を困難にするとともに、排水系スラッジの発生
量の増大を招き、よって固体の安定化処理には不適当に
なるとともに、装置材料の腐蝕が激しくなって不適当で
あり、他方6.0を超えると効果的な酸抽出を行なうこ
とができなくなるからである。この際に、処理温度は、
20℃〜80℃の範囲であることが好ましい。なお、こ
の酸抽出工程においては、固体中に含まれる重金属が、
固体状態として、または抽出液への溶解状態あるいはそ
の移行過程において反応触媒として機能するために、別
途触媒を添加しなくてもよい。
【0019】そして、ダイオキシン類分解工程におい
て、上記固体を100℃より低い温度において、pHが
2.0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接
触させてダイオキシン類を分解無害化させる。このよう
に、ダイオキシン類が、100℃より低い温度におい
て、反応触媒を溶解状態で含む塩酸酸性水溶液と接触さ
せることにより無害化され得ることは、本発明者等によ
るダイオキシン類の無害化処理に関する研究の結果、新
たに見出されたものである。
て、上記固体を100℃より低い温度において、pHが
2.0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接
触させてダイオキシン類を分解無害化させる。このよう
に、ダイオキシン類が、100℃より低い温度におい
て、反応触媒を溶解状態で含む塩酸酸性水溶液と接触さ
せることにより無害化され得ることは、本発明者等によ
るダイオキシン類の無害化処理に関する研究の結果、新
たに見出されたものである。
【0020】この際に、酸抽出工程と同様に、上記固体
に含まれていた重金属が反応触媒として機能することが
期待されるが、本発明者等の研究によれば、100℃よ
り低い温度において、反応触媒を含有しない塩酸酸性水
溶液を用いた場合には、ダイオキシン類を無害化するた
めに相当の長時間を要することになる。このため、ダイ
オキシン類の分解反応を促進させて、無害化処理を効率
的に行なうためには、請求項2に記載の発明のように、
別途反応触媒を添加することが望ましい。このような反
応触媒としては、金属イオンが好適に用いられる。この
金属イオンとしては、例えば鉄、マンガン、銅、亜鉛、
ニッケル、コバルト、モリブデン、クロム、バナジウ
ム、タングステン、カドミウム、アルミニウム等あるい
はこれら2種以上の混合物が適用可能である。また、こ
の金属イオンには、通常の金属イオンのほか、錯イオン
も包含される。
に含まれていた重金属が反応触媒として機能することが
期待されるが、本発明者等の研究によれば、100℃よ
り低い温度において、反応触媒を含有しない塩酸酸性水
溶液を用いた場合には、ダイオキシン類を無害化するた
めに相当の長時間を要することになる。このため、ダイ
オキシン類の分解反応を促進させて、無害化処理を効率
的に行なうためには、請求項2に記載の発明のように、
別途反応触媒を添加することが望ましい。このような反
応触媒としては、金属イオンが好適に用いられる。この
金属イオンとしては、例えば鉄、マンガン、銅、亜鉛、
ニッケル、コバルト、モリブデン、クロム、バナジウ
ム、タングステン、カドミウム、アルミニウム等あるい
はこれら2種以上の混合物が適用可能である。また、こ
の金属イオンには、通常の金属イオンのほか、錯イオン
も包含される。
【0021】本発明で用いる反応触媒は、一般には、塩
化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の金属酸化物または金
属塩の形で供給される。本発明においてダイオキシン類
を無害化させるために用いる反応処理剤としての塩酸酸
性水溶液は、これらの金属酸化物や金属塩を溶解状態で
含むが、この場合、その反応触媒は未溶解分を含むこと
ができる。この未溶解分は、通常溶解工程へ移行する過
程にある。このような溶解状態へ移行する過程にある未
溶解分を含む反応触媒も、有効に作用する。本発明者等
は、本発明で用いる塩酸酸性水溶液は、固体状態の鉄化
合物も反応触媒として有効であることを見出している。
化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の金属酸化物または金
属塩の形で供給される。本発明においてダイオキシン類
を無害化させるために用いる反応処理剤としての塩酸酸
性水溶液は、これらの金属酸化物や金属塩を溶解状態で
含むが、この場合、その反応触媒は未溶解分を含むこと
ができる。この未溶解分は、通常溶解工程へ移行する過
程にある。このような溶解状態へ移行する過程にある未
溶解分を含む反応触媒も、有効に作用する。本発明者等
は、本発明で用いる塩酸酸性水溶液は、固体状態の鉄化
合物も反応触媒として有効であることを見出している。
【0022】塩酸酸性水溶液中に鉄化合物を固体状態で
存在させるには、鉄化合物を溶解状態で含有する鉄化合
物の塩酸酸性水溶液のpHを、鉄化合物の沈殿領域であ
るpH2.5以上の範囲に調整して、その溶解状態にあ
る鉄化合物を沈殿させればよい。この場合、水溶液中に
は、固体粒子を存在させて、鉄化合物を固体粒子上に沈
殿させ、不溶性(固体状態)の鉄化合物を固体微粒子に
坦持させるのが好ましい。さらに、上記溶解状態の金属
酸化物や金属塩に固体状態の鉄化合物を併存させた触媒
を用いると、より効果的な機能を果すことも見出してい
る。
存在させるには、鉄化合物を溶解状態で含有する鉄化合
物の塩酸酸性水溶液のpHを、鉄化合物の沈殿領域であ
るpH2.5以上の範囲に調整して、その溶解状態にあ
る鉄化合物を沈殿させればよい。この場合、水溶液中に
は、固体粒子を存在させて、鉄化合物を固体粒子上に沈
殿させ、不溶性(固体状態)の鉄化合物を固体微粒子に
坦持させるのが好ましい。さらに、上記溶解状態の金属
酸化物や金属塩に固体状態の鉄化合物を併存させた触媒
を用いると、より効果的な機能を果すことも見出してい
る。
【0023】また、塩酸酸性水溶液とは、塩素イオンを
含有する酸性水溶液を意味するものであり、その塩素イ
オン(Cl- )濃度は、請求項3に記載の発明のよう
に、塩酸酸性水溶液1リットル当たり、10ミリモル以
上、より好ましくは100ミリモル以上であり、その上
限値は3000ミリモル程度である。また、そのpHは
6以下であり、その下限値は2程度である。この塩酸酸
性水溶液は、酸性を維持するために他の無機酸、例えば
硫酸や硝酸等を含むことができ、硫酸を添加させた場合
に、水溶液中のCl- イオンとSO4 - イオンとのモル
比[Cl- ]/[SO4 - ]は、5以上、好ましくは2
0以上に調節するのがよい。この場合、その上限値は特
に制約されない。ダイオキシン類と塩酸酸性水溶液との
接触方法としては、ダイオキシン類を含有する固体を、
塩酸酸性水溶液中で攪拌する方法、充填塔や棚段塔で接
触させる方法等が挙げられる。また、ダイオキシン類の
分解とは、ダイオキシン類が核構造を持たない、毒性が
低下した物質に変換させる、いわゆるダイオキシン類が
非ダイオキシン化することを意味する。
含有する酸性水溶液を意味するものであり、その塩素イ
オン(Cl- )濃度は、請求項3に記載の発明のよう
に、塩酸酸性水溶液1リットル当たり、10ミリモル以
上、より好ましくは100ミリモル以上であり、その上
限値は3000ミリモル程度である。また、そのpHは
6以下であり、その下限値は2程度である。この塩酸酸
性水溶液は、酸性を維持するために他の無機酸、例えば
硫酸や硝酸等を含むことができ、硫酸を添加させた場合
に、水溶液中のCl- イオンとSO4 - イオンとのモル
比[Cl- ]/[SO4 - ]は、5以上、好ましくは2
0以上に調節するのがよい。この場合、その上限値は特
に制約されない。ダイオキシン類と塩酸酸性水溶液との
接触方法としては、ダイオキシン類を含有する固体を、
塩酸酸性水溶液中で攪拌する方法、充填塔や棚段塔で接
触させる方法等が挙げられる。また、ダイオキシン類の
分解とは、ダイオキシン類が核構造を持たない、毒性が
低下した物質に変換させる、いわゆるダイオキシン類が
非ダイオキシン化することを意味する。
【0024】なお、重金属抽出工程において、固体から
重金属を酸抽出するための酸性水溶液としては、上述し
たように、塩酸、硫酸、硝酸等の各種酸の水溶液が適用
可能であることから、酸抽出のための酸として、上述し
たダイオキシン類分解工程において採用される条件を満
たした塩酸酸性水溶液を用いた場合には、当該重金属抽
出工程と、ダイオキシン類分解工程とを一の工程におい
て行うことが可能である。
重金属を酸抽出するための酸性水溶液としては、上述し
たように、塩酸、硫酸、硝酸等の各種酸の水溶液が適用
可能であることから、酸抽出のための酸として、上述し
たダイオキシン類分解工程において採用される条件を満
たした塩酸酸性水溶液を用いた場合には、当該重金属抽
出工程と、ダイオキシン類分解工程とを一の工程におい
て行うことが可能である。
【0025】また、飛灰に対する重金属の含有量によっ
て、ある飛灰に対しては、上記複数の工程のうちの後期
において始めてダイオキシン類の分解工程が行なわれ、
他の飛灰に対しては、初期の段階からダイオキシン類分
解工程が起こる。したがって、これら重金属抽出工程と
ダイオキシン類分解工程とは、並行して行なわれるが、
主として重金属に対する酸抽出が行われる上記酸抽出工
程と、主としてダイオキシン類の分解が行なわれる上記
ダイオキシン類分解工程とを別の工程において行なう場
合に、上述した飛灰のようにSiO2 を主成分とする固
体においては、重金属が分離された後に、その固体粒子
のマトリックスが一層溶解され易くなる。そこで、この
ような場合には、請求項4に記載の発明のように、ダイ
オキシン類分解工程におけるpHを、上記範囲内におい
て、重金属抽出工程におけるpHよりも幾分高く保持す
ることが好ましい。
て、ある飛灰に対しては、上記複数の工程のうちの後期
において始めてダイオキシン類の分解工程が行なわれ、
他の飛灰に対しては、初期の段階からダイオキシン類分
解工程が起こる。したがって、これら重金属抽出工程と
ダイオキシン類分解工程とは、並行して行なわれるが、
主として重金属に対する酸抽出が行われる上記酸抽出工
程と、主としてダイオキシン類の分解が行なわれる上記
ダイオキシン類分解工程とを別の工程において行なう場
合に、上述した飛灰のようにSiO2 を主成分とする固
体においては、重金属が分離された後に、その固体粒子
のマトリックスが一層溶解され易くなる。そこで、この
ような場合には、請求項4に記載の発明のように、ダイ
オキシン類分解工程におけるpHを、上記範囲内におい
て、重金属抽出工程におけるpHよりも幾分高く保持す
ることが好ましい。
【0026】さらに、一般的に焼却設備等から排出され
た飛灰は、弱アルカリ性であるために、この種のアルカ
リ性の固体を処理する場合には、請求項5に記載の発明
のように、上記重金属抽出工程の前段に、工業用水等の
水によって上記固体を洗浄する洗浄工程を行なうことが
好適である。この洗浄工程において、上記固体に付着し
たアルカリ成分を洗浄することにより、後段の重金属抽
出工程におけるpH保持が容易になるとともに、上記洗
浄工程から排出されたアルカリ性の洗浄液を、中和・沈
殿工程に供給することにより、中和剤として利用するこ
とができ、この結果中和・沈殿工程に補給するアルカリ
薬剤の消費量を低減化することが可能になって経済性に
も優れる。
た飛灰は、弱アルカリ性であるために、この種のアルカ
リ性の固体を処理する場合には、請求項5に記載の発明
のように、上記重金属抽出工程の前段に、工業用水等の
水によって上記固体を洗浄する洗浄工程を行なうことが
好適である。この洗浄工程において、上記固体に付着し
たアルカリ成分を洗浄することにより、後段の重金属抽
出工程におけるpH保持が容易になるとともに、上記洗
浄工程から排出されたアルカリ性の洗浄液を、中和・沈
殿工程に供給することにより、中和剤として利用するこ
とができ、この結果中和・沈殿工程に補給するアルカリ
薬剤の消費量を低減化することが可能になって経済性に
も優れる。
【0027】次いで、上記ダイオキシン類分解工程にお
いて、ダイオキシン類を分解して無害化した後に、得ら
れた固体を含む塩酸酸性水溶液をシックナーやフィルタ
ープレス等の固液分離手段によって固液分離し、固体含
有スラリーまたはケーキと、抽出された亜鉛、鉛、銅、
カドミウム等の重金属を含む液体分とに分離する。そこ
で、液体分については、pHが7〜11、より好ましく
は8〜9に保持された中和・沈殿工程工程に送り、先ず
上記液体分を中和して、さらに上記pHの中和剤中に保
持する。すると、当該pHにおいては、液体分中の重金
属はイオンの状態で溶媒中において安定になり、この結
果上記重金属の水酸化物が生成して沈殿する。この際
に、請求項5に記載の発明においては、前処理の洗浄工
程においてアルカリ性となった洗浄液を、中和剤として
用いる。また、これによってもpHが上記範囲内に保持
できない場合には、別途Ca(OH)2 等の中和剤を補
給する。
いて、ダイオキシン類を分解して無害化した後に、得ら
れた固体を含む塩酸酸性水溶液をシックナーやフィルタ
ープレス等の固液分離手段によって固液分離し、固体含
有スラリーまたはケーキと、抽出された亜鉛、鉛、銅、
カドミウム等の重金属を含む液体分とに分離する。そこ
で、液体分については、pHが7〜11、より好ましく
は8〜9に保持された中和・沈殿工程工程に送り、先ず
上記液体分を中和して、さらに上記pHの中和剤中に保
持する。すると、当該pHにおいては、液体分中の重金
属はイオンの状態で溶媒中において安定になり、この結
果上記重金属の水酸化物が生成して沈殿する。この際
に、請求項5に記載の発明においては、前処理の洗浄工
程においてアルカリ性となった洗浄液を、中和剤として
用いる。また、これによってもpHが上記範囲内に保持
できない場合には、別途Ca(OH)2 等の中和剤を補
給する。
【0028】次に、この中和・沈殿工程から排出された
重金属を含むスラリーを、固液分離手段によって固液分
離し、重金属を回収する。ちなみに、このようにして回
収された重金属は、高濃度に濃縮されているため、請求
項6に記載の発明のように、別途水によって洗浄処理を
することにより、有効物として山元へ還元することが可
能である。また、洗浄処理によってアルカリ性となった
洗浄液は、上述した前処理としての固体の洗浄に利用す
ることが可能である。
重金属を含むスラリーを、固液分離手段によって固液分
離し、重金属を回収する。ちなみに、このようにして回
収された重金属は、高濃度に濃縮されているため、請求
項6に記載の発明のように、別途水によって洗浄処理を
することにより、有効物として山元へ還元することが可
能である。また、洗浄処理によってアルカリ性となった
洗浄液は、上述した前処理としての固体の洗浄に利用す
ることが可能である。
【0029】他方、前記固液分離手段によって固液分離
した固体含有スラリーまたはケーキについては、これを
洗浄して安定化する。この際に、上記固体には、乾燥固
体重量の30%〜120%程度の塩酸酸性水溶液が付着
しており、この塩酸酸性水溶液には、抽出・分解工程に
おいて溶解した塩類や重金属イオンが存在している。こ
のため、上記固体含有スラリーまたはケーキの洗浄を、
水によって行なうと、当該洗浄工程においてpHが上昇
し、この結果一旦溶解した重金属の一部が沈殿して再度
固体に戻ってしまう虞がある。そこで、上記固体含有ス
ラリーまたはケーキの洗浄においては、前工程と同様の
pHに調整された洗浄液を使用することが好ましい。
した固体含有スラリーまたはケーキについては、これを
洗浄して安定化する。この際に、上記固体には、乾燥固
体重量の30%〜120%程度の塩酸酸性水溶液が付着
しており、この塩酸酸性水溶液には、抽出・分解工程に
おいて溶解した塩類や重金属イオンが存在している。こ
のため、上記固体含有スラリーまたはケーキの洗浄を、
水によって行なうと、当該洗浄工程においてpHが上昇
し、この結果一旦溶解した重金属の一部が沈殿して再度
固体に戻ってしまう虞がある。そこで、上記固体含有ス
ラリーまたはケーキの洗浄においては、前工程と同様の
pHに調整された洗浄液を使用することが好ましい。
【0030】さらに、上記固体を安定化するに際して、
例えば、上述した飛灰のようにSiO2 を主成分とする
固体においては、アルカリ成分を添加することにより、
融点が高くかつ特に酸に対して安定したケイ酸塩が生成
される。この結果、安定化された固体を、充分に基準値
を満足した状態で埋立て処理等することが可能になる。
ちなみに、ここで用いられるアルカリとしては、アルカ
リ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩またはアルカリ
金属の水酸化物もしくは炭酸塩が好適であり、具体的に
は、Ca系ではCaCO3 、Ca(OH)2 、CaO、
Na系ではNaOH、Na2 CO3 などが適用可能であ
る。
例えば、上述した飛灰のようにSiO2 を主成分とする
固体においては、アルカリ成分を添加することにより、
融点が高くかつ特に酸に対して安定したケイ酸塩が生成
される。この結果、安定化された固体を、充分に基準値
を満足した状態で埋立て処理等することが可能になる。
ちなみに、ここで用いられるアルカリとしては、アルカ
リ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩またはアルカリ
金属の水酸化物もしくは炭酸塩が好適であり、具体的に
は、Ca系ではCaCO3 、Ca(OH)2 、CaO、
Na系ではNaOH、Na2 CO3 などが適用可能であ
る。
【0031】請求項1〜6のいずれかに記載の発明は、
ダイオキシン類と重金属とを含む土壌等や、各種の廃棄
物処理設備から排出されるダイオキシン類と重金属を含
む飛灰等の、様々な固体の処理に適用可能であるが、特
に請求項7に記載の発明のように、排出量が多く、よっ
てダイオキシン類の無害化と、安定的な飛灰処理とが要
請されている一般廃棄物および/または産業廃棄物の焼
却設備、熱分解ガス化溶融設備並びに焼却灰、焼却飛灰
の溶融設備で発生した排ガスに含まれるものに適用した
場合に、顕著な効果を奏する。
ダイオキシン類と重金属とを含む土壌等や、各種の廃棄
物処理設備から排出されるダイオキシン類と重金属を含
む飛灰等の、様々な固体の処理に適用可能であるが、特
に請求項7に記載の発明のように、排出量が多く、よっ
てダイオキシン類の無害化と、安定的な飛灰処理とが要
請されている一般廃棄物および/または産業廃棄物の焼
却設備、熱分解ガス化溶融設備並びに焼却灰、焼却飛灰
の溶融設備で発生した排ガスに含まれるものに適用した
場合に、顕著な効果を奏する。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るダイオキシ
ン類を含む固体の処理システムを、焼却設備等から排出
された排ガスを無害化処理するに際して、電気集塵機や
バグフィルタにおいて捕集されたダイオキシン類および
重金属を含む飛灰の処理に適用した一実施形態を示すも
のである。図1において、符号1は、上記飛灰の前処理
を行なう洗浄槽(第1の洗浄手段)である。この洗浄槽
1の後段には、洗浄槽1を経た固体と洗浄液とを含むス
ラリーを固液分離する固液分離機(第3の固液分離手
段)2が設けられ、この固液分離機2において分離され
た固体分が、抽出・分解槽3に送られるようになってい
る。
ン類を含む固体の処理システムを、焼却設備等から排出
された排ガスを無害化処理するに際して、電気集塵機や
バグフィルタにおいて捕集されたダイオキシン類および
重金属を含む飛灰の処理に適用した一実施形態を示すも
のである。図1において、符号1は、上記飛灰の前処理
を行なう洗浄槽(第1の洗浄手段)である。この洗浄槽
1の後段には、洗浄槽1を経た固体と洗浄液とを含むス
ラリーを固液分離する固液分離機(第3の固液分離手
段)2が設けられ、この固液分離機2において分離され
た固体分が、抽出・分解槽3に送られるようになってい
る。
【0033】この抽出・分解槽3は、隔壁によって分離
された複数(図では4)の槽3a〜3dによって構成さ
れており、これら槽3a〜3dの内部には、pHが2.
0〜6.0の範囲に保持されるとともに、温度が20℃
〜80℃の範囲内に保持された酸抽出用またはダイオキ
シン類分解用の塩酸酸性水溶液Rが貯留されている。ま
た、各々の槽3a〜3dには、上記飛灰が供給された塩
酸酸性水溶液Rを攪拌するための攪拌機4a〜4dと、
塩酸酸性水溶液RのpHを制御するためのpH制御装置
5a〜5dが設けられている。そして、初段の槽3aに
供給された固体は、順次隔壁をオーバーフローして、後
段の槽3b〜3dに送られるようになっている。そし
て、抽出・分解槽3の各槽3a〜3dには、それぞれ内
部の塩酸酸性水溶液R中に空気(酸素含有気体)を導入
するための供給ライン30が設けられている。
された複数(図では4)の槽3a〜3dによって構成さ
れており、これら槽3a〜3dの内部には、pHが2.
0〜6.0の範囲に保持されるとともに、温度が20℃
〜80℃の範囲内に保持された酸抽出用またはダイオキ
シン類分解用の塩酸酸性水溶液Rが貯留されている。ま
た、各々の槽3a〜3dには、上記飛灰が供給された塩
酸酸性水溶液Rを攪拌するための攪拌機4a〜4dと、
塩酸酸性水溶液RのpHを制御するためのpH制御装置
5a〜5dが設けられている。そして、初段の槽3aに
供給された固体は、順次隔壁をオーバーフローして、後
段の槽3b〜3dに送られるようになっている。そし
て、抽出・分解槽3の各槽3a〜3dには、それぞれ内
部の塩酸酸性水溶液R中に空気(酸素含有気体)を導入
するための供給ライン30が設けられている。
【0034】ここで、初段の槽3aには、塩酸水溶液の
供給ライン6aが設けられ、以降の槽3b〜3dには、
内部に塩酸またはアルカリ成分を補給してそのpHを調
整するためのpH調節ライン6b〜6dが設けられてい
る。なお、上記アルカリ成分としては、水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウム等のアルカリ性物質を水中に溶
解または分散させた水溶液もしくはスラリーが用いられ
ている。さらに、これらの後続の3槽3b〜3dには、
FeCl2 等の反応触媒を添加するための触媒供給ライ
ン7b〜7dが設けられている。
供給ライン6aが設けられ、以降の槽3b〜3dには、
内部に塩酸またはアルカリ成分を補給してそのpHを調
整するためのpH調節ライン6b〜6dが設けられてい
る。なお、上記アルカリ成分としては、水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウム等のアルカリ性物質を水中に溶
解または分散させた水溶液もしくはスラリーが用いられ
ている。さらに、これらの後続の3槽3b〜3dには、
FeCl2 等の反応触媒を添加するための触媒供給ライ
ン7b〜7dが設けられている。
【0035】そして、この抽出・分解槽3の下流側に、
抽出・分解槽3を経た固体を含む塩酸酸性水溶液を固液
分離する、シックナーやフィルタープレス等の固液分離
機(第1の固液分離手段)8が配設されている。さら
に、この固液分離機8の後段には、当該固液分離機8で
分離された固体分を含むケーキを洗浄する洗浄槽9が設
けられ、この洗浄槽9には、洗浄液として抽出・分解槽
3の最後段の槽3dにおける塩酸酸性水溶液とほぼ等し
いpHの塩酸水溶液、好ましくは上記槽3dのpH±
0.5の範囲の塩酸水溶液を供給するための洗浄液ライ
ン10が配管されている。そして、この洗浄槽9におい
て洗浄に使用された後の酸性の水溶液は、戻りライン2
3から再び抽出・分解槽3に供給されるようになってい
る。また、この洗浄槽9の後段には、洗浄された固体分
にライン11から供給されるCa(OH)2 等のアルカ
リ成分を添加して安定させるための安定化処理設備12
が設けられている。
抽出・分解槽3を経た固体を含む塩酸酸性水溶液を固液
分離する、シックナーやフィルタープレス等の固液分離
機(第1の固液分離手段)8が配設されている。さら
に、この固液分離機8の後段には、当該固液分離機8で
分離された固体分を含むケーキを洗浄する洗浄槽9が設
けられ、この洗浄槽9には、洗浄液として抽出・分解槽
3の最後段の槽3dにおける塩酸酸性水溶液とほぼ等し
いpHの塩酸水溶液、好ましくは上記槽3dのpH±
0.5の範囲の塩酸水溶液を供給するための洗浄液ライ
ン10が配管されている。そして、この洗浄槽9におい
て洗浄に使用された後の酸性の水溶液は、戻りライン2
3から再び抽出・分解槽3に供給されるようになってい
る。また、この洗浄槽9の後段には、洗浄された固体分
にライン11から供給されるCa(OH)2 等のアルカ
リ成分を添加して安定させるための安定化処理設備12
が設けられている。
【0036】他方、固液分離機8において分離された液
体分は、移送ライン13から中和槽14に送られるよう
になっている。この中和槽14は、内部にpH7〜11
に保持されたアルカリ性水溶液が蓄えられており、この
中和槽14には固液分離機2において分離されたアルカ
リ性の洗浄液が供給ライン15から導入されている。ま
た、この中和槽14には、内部のpHを7〜11、より
好ましくは8〜9に保持するためのpH制御装置16お
よびこのpH制御装置16からの検出信号に基づいてC
a(OH)2 等のアルカリ成分を添加するための補給ラ
イン17が設けられている。
体分は、移送ライン13から中和槽14に送られるよう
になっている。この中和槽14は、内部にpH7〜11
に保持されたアルカリ性水溶液が蓄えられており、この
中和槽14には固液分離機2において分離されたアルカ
リ性の洗浄液が供給ライン15から導入されている。ま
た、この中和槽14には、内部のpHを7〜11、より
好ましくは8〜9に保持するためのpH制御装置16お
よびこのpH制御装置16からの検出信号に基づいてC
a(OH)2 等のアルカリ成分を添加するための補給ラ
イン17が設けられている。
【0037】そして、この中和槽14の下流側に、重金
属の沈殿槽18が設けられている。この沈殿槽18は、
内部にpHが7〜11、より好ましくは8〜9に保持さ
れたアルカリ性水溶液が蓄えらるもので、重金属の沈殿
を促進するためのNaSHの供給ライン19が配管され
ている。さらに、この沈殿槽18の下流側には、沈殿槽
18から排出されたスラリーまたはケーキを固液分離す
る固液分離機(第2の固液分離手段)20が設けられ、
この固液分離機20で分離された重金属が洗浄槽(第2
の洗浄手段)21において工業用水によって洗浄されて
回収されるようになっている。また、この洗浄槽21か
ら排出された洗浄液は、移送ライン22から洗浄槽1に
供給されている。なお、図中符号24は、固液分離機2
0において分離された液体分を、塩類含有排水として排
出する排水ラインである。
属の沈殿槽18が設けられている。この沈殿槽18は、
内部にpHが7〜11、より好ましくは8〜9に保持さ
れたアルカリ性水溶液が蓄えらるもので、重金属の沈殿
を促進するためのNaSHの供給ライン19が配管され
ている。さらに、この沈殿槽18の下流側には、沈殿槽
18から排出されたスラリーまたはケーキを固液分離す
る固液分離機(第2の固液分離手段)20が設けられ、
この固液分離機20で分離された重金属が洗浄槽(第2
の洗浄手段)21において工業用水によって洗浄されて
回収されるようになっている。また、この洗浄槽21か
ら排出された洗浄液は、移送ライン22から洗浄槽1に
供給されている。なお、図中符号24は、固液分離機2
0において分離された液体分を、塩類含有排水として排
出する排水ラインである。
【0038】次に、以上の構成からなる処理システムを
用いた、本発明のダイオキシン類を含む固体の処理方法
の一実施形態について説明する。先ず、排ガスの処理設
備から捕集された飛灰を、洗浄槽1において工業用水に
より洗浄した(洗浄工程)後に、これを固液分離機2に
送って固液分離し、分離された飛灰を抽出・分解槽3の
槽3aに供給する。一方、これらの槽3a〜3dには、
pHが2.0〜6.0の範囲であって、かつ温度が20
℃〜80℃に保持された塩酸酸性水溶液Rが貯留されて
おり、この塩酸酸性水溶液R中の塩素イオン濃度は、1
0ミリモル/リットル以上、好ましくは100ミリモル
/リットル以上に保持されている。また、これらの槽3
a〜3dの塩酸酸性水溶液R中には、供給ライン30か
ら空気が供給されており、これにより当該塩酸酸性水溶
液中の酸化還元電位が0.3V以上に保持されている。
用いた、本発明のダイオキシン類を含む固体の処理方法
の一実施形態について説明する。先ず、排ガスの処理設
備から捕集された飛灰を、洗浄槽1において工業用水に
より洗浄した(洗浄工程)後に、これを固液分離機2に
送って固液分離し、分離された飛灰を抽出・分解槽3の
槽3aに供給する。一方、これらの槽3a〜3dには、
pHが2.0〜6.0の範囲であって、かつ温度が20
℃〜80℃に保持された塩酸酸性水溶液Rが貯留されて
おり、この塩酸酸性水溶液R中の塩素イオン濃度は、1
0ミリモル/リットル以上、好ましくは100ミリモル
/リットル以上に保持されている。また、これらの槽3
a〜3dの塩酸酸性水溶液R中には、供給ライン30か
ら空気が供給されており、これにより当該塩酸酸性水溶
液中の酸化還元電位が0.3V以上に保持されている。
【0039】これらの槽3a〜3dにおいて、上記固体
に対する重金属抽出工程およびダイオキシン類の分解工
程が並行して行なわれるが、前段の槽3aにおいては、
主として重金属抽出工程が行なわれ、後段の槽3dにお
いては、主としてダイオキシン類分解工程が行なわれ
る。すなわち、先ず槽3aにおいて、上記飛灰と塩酸酸
性水溶液Rとを、攪拌機4aによって攪拌しつつ一定時
間接触させることにより、飛灰中の亜鉛、鉛、銅、カド
ミウム等の重金属を塩酸酸性水溶液R中に酸抽出する
(重金属抽出工程)。そして、上記重金属抽出工程を、
供給ライン30から送られる空気によって気しつつ、塩
酸酸性水溶液Rの酸化還元電位を0.3以上に保持して
行なう。これにより、上記重金属はイオンの状態で溶媒
中において安定状態となり、塩酸酸性水溶液R中におけ
る溶解度が高くなる。この結果、飛灰に含まれる銅、
鉛、亜鉛、カドミウム等の重金属を、確実に酸性水溶液
中に抽出して、飛灰から分離することができる。
に対する重金属抽出工程およびダイオキシン類の分解工
程が並行して行なわれるが、前段の槽3aにおいては、
主として重金属抽出工程が行なわれ、後段の槽3dにお
いては、主としてダイオキシン類分解工程が行なわれ
る。すなわち、先ず槽3aにおいて、上記飛灰と塩酸酸
性水溶液Rとを、攪拌機4aによって攪拌しつつ一定時
間接触させることにより、飛灰中の亜鉛、鉛、銅、カド
ミウム等の重金属を塩酸酸性水溶液R中に酸抽出する
(重金属抽出工程)。そして、上記重金属抽出工程を、
供給ライン30から送られる空気によって気しつつ、塩
酸酸性水溶液Rの酸化還元電位を0.3以上に保持して
行なう。これにより、上記重金属はイオンの状態で溶媒
中において安定状態となり、塩酸酸性水溶液R中におけ
る溶解度が高くなる。この結果、飛灰に含まれる銅、
鉛、亜鉛、カドミウム等の重金属を、確実に酸性水溶液
中に抽出して、飛灰から分離することができる。
【0040】次いで、この槽3aを経た飛灰は、順次後
段の槽3b〜3dに送られる。こららの槽3b〜3dに
おいては、それぞれの塩酸酸性水溶液のpHが、6〜2
の範囲であって、かつ漸次高くなるように保持されてい
る。このような処理条件を保持するために、pH制御装
置5b〜5dからの検出信号により、必要に応じてpH
調整ライン6b〜6dから塩酸水溶液またはアルカリ性
水溶液が補給される。
段の槽3b〜3dに送られる。こららの槽3b〜3dに
おいては、それぞれの塩酸酸性水溶液のpHが、6〜2
の範囲であって、かつ漸次高くなるように保持されてい
る。このような処理条件を保持するために、pH制御装
置5b〜5dからの検出信号により、必要に応じてpH
調整ライン6b〜6dから塩酸水溶液またはアルカリ性
水溶液が補給される。
【0041】これらの槽3b〜3dにおいては、塩酸酸
性水溶液中には、反応触媒として触媒供給ライン7b〜
7dから適宜供給される鉄イオンが含まれており、ダイ
オキシン類を含む飛灰と塩酸酸性水溶液Rとの接触が行
われることにより、主として飛灰中のダイオキシン類が
分解されて無害化される(ダイオキシン類分解工程)。
この際に、上記ダイオキシン類は、その60%以上、好
ましくは80%以上、より好ましくは90%以上を分解
させる。このダイオキシン分解工程においては、上記槽
3b〜3dが互いに隔壁によって分割され、飛灰が攪拌
機4b〜4dによって攪拌されつつ、順次隣接した槽3
b〜3dに送られて行くために、抽出・分解槽3におけ
る飛灰の滞留時間を大きく取って、長時間の反応時間を
確保することができる。加えて、槽3a〜3d内の塩酸
酸性水溶液RのpHを、漸次高くなるように制御してい
るので、重金属の抽出が行なわれた飛灰粒子のマトリッ
クス(SiO2、Al2 O3 等)の溶解を防止すること
ができる。
性水溶液中には、反応触媒として触媒供給ライン7b〜
7dから適宜供給される鉄イオンが含まれており、ダイ
オキシン類を含む飛灰と塩酸酸性水溶液Rとの接触が行
われることにより、主として飛灰中のダイオキシン類が
分解されて無害化される(ダイオキシン類分解工程)。
この際に、上記ダイオキシン類は、その60%以上、好
ましくは80%以上、より好ましくは90%以上を分解
させる。このダイオキシン分解工程においては、上記槽
3b〜3dが互いに隔壁によって分割され、飛灰が攪拌
機4b〜4dによって攪拌されつつ、順次隣接した槽3
b〜3dに送られて行くために、抽出・分解槽3におけ
る飛灰の滞留時間を大きく取って、長時間の反応時間を
確保することができる。加えて、槽3a〜3d内の塩酸
酸性水溶液RのpHを、漸次高くなるように制御してい
るので、重金属の抽出が行なわれた飛灰粒子のマトリッ
クス(SiO2、Al2 O3 等)の溶解を防止すること
ができる。
【0042】以上の抽出・分解槽3における重金属抽出
工程およびダイオキシン類分解工程において、重金属が
抽出されるとともにダイオキシン類が分解された処理飛
灰および塩酸酸性水溶液は、後段の固液分離機8に送ら
れて、飛灰含有ケーキと、重金属を含む塩酸酸性水溶液
とに分離される。次いで、上記固液分離機8において分
離された重金属を含む塩酸酸性水溶液は、移送ライン1
3を介して中和槽14に導入される。他方、この中和槽
14には、洗浄槽1において飛灰を洗浄することにより
アルカリ性となった洗浄液が、固液分離機2において分
離され、供給ライン15から供給される。また、pH制
御装置16からの検出信号により、必要に応じて補給ラ
イン17からCa(OH) 2 、Ca(OH)2 、Mg
(OH)2 等のアルカリ成分が補給されることにより、
中和槽14内は、pHが7〜11、より好ましくは8〜
9に保持される。
工程およびダイオキシン類分解工程において、重金属が
抽出されるとともにダイオキシン類が分解された処理飛
灰および塩酸酸性水溶液は、後段の固液分離機8に送ら
れて、飛灰含有ケーキと、重金属を含む塩酸酸性水溶液
とに分離される。次いで、上記固液分離機8において分
離された重金属を含む塩酸酸性水溶液は、移送ライン1
3を介して中和槽14に導入される。他方、この中和槽
14には、洗浄槽1において飛灰を洗浄することにより
アルカリ性となった洗浄液が、固液分離機2において分
離され、供給ライン15から供給される。また、pH制
御装置16からの検出信号により、必要に応じて補給ラ
イン17からCa(OH) 2 、Ca(OH)2 、Mg
(OH)2 等のアルカリ成分が補給されることにより、
中和槽14内は、pHが7〜11、より好ましくは8〜
9に保持される。
【0043】そして、この中和槽14において、重金属
を含む塩酸酸性水溶液が中和され、重金属の沈殿槽18
へと送られて行く。この沈殿槽18も、中和槽14と同
様のpHに保持されており、この沈殿槽18において一
定時間滞留することにより、液中の重金属はイオンの状
態で溶媒中において安定になって水酸化物が生成され、
沈殿する。この際に、上記重金属の沈殿を促進させるた
めに、供給ライン19からNaSHが添加される。な
お、このNaSHは、必要に応じて添加すればよく、場
合によっては上述したアルカリ成分のみでもよく、ある
いは当該アルカリ成分を添加して沈殿させ、後述する固
液分離を行なった後に、さらにNaSHを添加して沈殿
を促進させた後に、再び固液分離するようにしてもよ
い。
を含む塩酸酸性水溶液が中和され、重金属の沈殿槽18
へと送られて行く。この沈殿槽18も、中和槽14と同
様のpHに保持されており、この沈殿槽18において一
定時間滞留することにより、液中の重金属はイオンの状
態で溶媒中において安定になって水酸化物が生成され、
沈殿する。この際に、上記重金属の沈殿を促進させるた
めに、供給ライン19からNaSHが添加される。な
お、このNaSHは、必要に応じて添加すればよく、場
合によっては上述したアルカリ成分のみでもよく、ある
いは当該アルカリ成分を添加して沈殿させ、後述する固
液分離を行なった後に、さらにNaSHを添加して沈殿
を促進させた後に、再び固液分離するようにしてもよ
い。
【0044】次いで、この重金属の沈殿槽18から排出
された重金属を含むアルカリ性水溶液は、固液分離機2
0に送られて重金属を含むケーキと弱アルカリ性水溶液
とに分離される。そして、分離された弱アルカリ性水溶
液は、排水ライン24に移送され、必要に応じてさらに
浄化処理が施されて、海域等に放流される。他方、重金
属を含むケーキは、洗浄槽21に送られ、工業用水によ
って洗浄された後に回収されるとともに、洗浄に使用さ
れた後の水溶液は、移送ライン22から再び洗浄槽1に
送られて、洗浄液として再利用される。
された重金属を含むアルカリ性水溶液は、固液分離機2
0に送られて重金属を含むケーキと弱アルカリ性水溶液
とに分離される。そして、分離された弱アルカリ性水溶
液は、排水ライン24に移送され、必要に応じてさらに
浄化処理が施されて、海域等に放流される。他方、重金
属を含むケーキは、洗浄槽21に送られ、工業用水によ
って洗浄された後に回収されるとともに、洗浄に使用さ
れた後の水溶液は、移送ライン22から再び洗浄槽1に
送られて、洗浄液として再利用される。
【0045】他方、前記固液分離機8において分離され
た処理飛灰を含むケーキは、洗浄槽9に送られて洗浄さ
れる。この際に、洗浄液ライン10から、洗浄液として
抽出・分解槽3における塩酸酸性水溶液とほぼ等しいp
Hの塩酸水溶液を供給する。これにより、処理飛灰に付
着している前工程の塩酸酸性水溶液が洗浄されるととも
に、当該塩酸酸性水溶液と洗浄液とのpHがほぼ等しい
ために、塩酸酸性水溶液中に溶解した重金属が沈殿して
固体化することが防止される。また、この洗浄に用いた
塩酸水溶液は、戻りライン23から再び抽出・分解槽3
に送られて、抽出工程に使用される。この結果、上記塩
酸の有効利用が図られるとともに、洗浄後の塩酸水溶液
には、溶解した重金属が含まれているために、これを抽
出・分解槽3に戻すことにより、重金属の回収効率を向
上させることができる。
た処理飛灰を含むケーキは、洗浄槽9に送られて洗浄さ
れる。この際に、洗浄液ライン10から、洗浄液として
抽出・分解槽3における塩酸酸性水溶液とほぼ等しいp
Hの塩酸水溶液を供給する。これにより、処理飛灰に付
着している前工程の塩酸酸性水溶液が洗浄されるととも
に、当該塩酸酸性水溶液と洗浄液とのpHがほぼ等しい
ために、塩酸酸性水溶液中に溶解した重金属が沈殿して
固体化することが防止される。また、この洗浄に用いた
塩酸水溶液は、戻りライン23から再び抽出・分解槽3
に送られて、抽出工程に使用される。この結果、上記塩
酸の有効利用が図られるとともに、洗浄後の塩酸水溶液
には、溶解した重金属が含まれているために、これを抽
出・分解槽3に戻すことにより、重金属の回収効率を向
上させることができる。
【0046】次いで、洗浄された処理飛灰を含むケーキ
は、安定化処理設備12に送られて、Ca(OH)2 等
のアルカリ成分が添加されることにより、融点が高くか
つ特に酸に対して安定したケイ酸塩が生成される。この
ようにして安定化された飛灰は、充分に基準値を満足し
た状態で埋立て処理等することが可能になる。以上のよ
うに、上記構成からなる処理システムおよびこれを用い
たダイオキシン類を含む飛灰の処理方法によれば、ダイ
オキシン類と重金属とを含有する飛灰を処理するに際し
て、大規模な処理設備を要すること無く、上記ダイオキ
シン類を確実に分解して無害化処理することができると
ともに、上記重金属の分離回収も行なうことができる。
は、安定化処理設備12に送られて、Ca(OH)2 等
のアルカリ成分が添加されることにより、融点が高くか
つ特に酸に対して安定したケイ酸塩が生成される。この
ようにして安定化された飛灰は、充分に基準値を満足し
た状態で埋立て処理等することが可能になる。以上のよ
うに、上記構成からなる処理システムおよびこれを用い
たダイオキシン類を含む飛灰の処理方法によれば、ダイ
オキシン類と重金属とを含有する飛灰を処理するに際し
て、大規模な処理設備を要すること無く、上記ダイオキ
シン類を確実に分解して無害化処理することができると
ともに、上記重金属の分離回収も行なうことができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜7のい
ずれかに記載のダイオキシン類を含む固体の処理方法お
よび請求項8〜10のいずれかに記載の処理システムに
よれば、抽出・分解工程において、重金属を含む固体か
ら当該重金属を酸抽出するとともに、上記固体に含まれ
るダイオキシン類を分解して無害化することができる。
そして、抽出された重金属を含む塩酸酸性水溶液と固体
とを分離したうえで、固体を安定化し、他方重金属を沈
殿させて回収しているので、大規模な処理設備を要する
こと無く、上記ダイオキシン類を確実に分解して無害化
処理することができるとともに、上記重金属の分離回収
も行なうことができる。
ずれかに記載のダイオキシン類を含む固体の処理方法お
よび請求項8〜10のいずれかに記載の処理システムに
よれば、抽出・分解工程において、重金属を含む固体か
ら当該重金属を酸抽出するとともに、上記固体に含まれ
るダイオキシン類を分解して無害化することができる。
そして、抽出された重金属を含む塩酸酸性水溶液と固体
とを分離したうえで、固体を安定化し、他方重金属を沈
殿させて回収しているので、大規模な処理設備を要する
こと無く、上記ダイオキシン類を確実に分解して無害化
処理することができるとともに、上記重金属の分離回収
も行なうことができる。
【図1】本発明に係るダイオキシン類を含む固体の処理
システムの一実施態様を示す概略構成図である。
システムの一実施態様を示す概略構成図である。
1 洗浄槽(第1の洗浄手段) 2 固液分離機(第3の固液分離手段) 3 抽出・分解槽 5a〜5d、16 pH制御装置 6a 塩酸水溶液の供給ライン 6b〜6d pH調節ライン 7b〜7d 触媒供給ライン 8 固液分離機(第1の固液分離手段) 9 洗浄槽 12 安定化処理設備 14 中和槽 15 アルカリ性水溶液の供給ライン 18 沈殿槽 20 固液分離機(第2の固液分離手段) 21 洗浄槽(第2の洗浄手段) 22 洗浄液の移送ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E191 BA12 BB00 BD11 4D004 AA36 AA37 AB07 CA13 CA15 CA22 CA34 CA35 CB02 CB27 CC12 DA03 DA06 DA20
Claims (10)
- 【請求項1】 ダイオキシン類および重金属を含む固体
を無害化して安定化するとともに、上記重金属を分離処
理するための処理方法であって、 上記固体を、pHが2.0〜6.0の範囲に保持された
酸性水溶液と接触させて、当該固体中の上記重金属を酸
抽出によって上記酸性水溶液中に移行させる重金属抽出
工程、および100℃より低い温度においてpHが2.
0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と接触さ
せて上記ダイオキシン類を分解無害化させるダイオキシ
ン類分解工程と、 このダイオキシン類分解工程を経た上記固体を含む塩酸
酸性水溶液を固液分離し、分離された固体を含むケーキ
を洗浄するとともに安定化する安定化工程と、 上記固液分離した液体分にアルカリを添加して中和し、
さらにpHが7〜11の範囲に保持することにより上記
液体分に含まれる重金属を沈殿させる中和・沈殿工程
と、 この中和・沈殿工程から排出されたスラリーまたはケー
キを固液分離して上記重金属を回収する重金属の回収工
程とを有することを特徴とするダイオキシン類を含む固
体の処理方法。 - 【請求項2】 上記ダイオキシン類分解工程における上
記塩酸酸性水溶液中に、反応触媒を添加することを特徴
とする請求項1に記載のダイオキシン類を含む固体の処
理方法。 - 【請求項3】 上記塩酸酸性水溶液中における塩素イオ
ン濃度は、10ミリモル/リットル以上であることを特
徴とする請求項1または2に記載のダイオキシン類を含
む固体の処理方法。 - 【請求項4】 上記ダイオキシン類分解工程におけるp
Hを、上記重金属抽出工程におけるpHよりも高く保持
することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載のダイオキシン類を含む固体の処理方法。 - 【請求項5】 上記固体は、アルカリ性であり、かつ上
記重金属抽出工程の前段に、上記固体を水によって洗浄
する洗浄工程を行なうとともに、この洗浄工程から排出
されたアルカリ性の洗浄液を、上記中和・沈殿工程に供
給することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載のダイオキシン類を含む固体の処理方法。 - 【請求項6】 上記重金属の回収工程において回収され
た上記重金属を水によって洗浄し、洗浄後のアルカリ性
の洗浄液を、上記重金属抽出工程の前工程となる上記洗
浄工程に供給することを特徴とする請求項5に記載のダ
イオキシン類を含む固体の処理方法。 - 【請求項7】 上記固体は、一般廃棄物および/または
産業廃棄物の焼却設備、焼却灰、焼却飛灰の溶融設備も
しくは熱分解ガス化溶融設備で発生した排ガスに含まれ
る飛灰であることを特徴とする請求項1ないし6のいず
れかに記載のダイオキシン類を含む固体の処理方法。 - 【請求項8】 ダイオキシン類および重金属を含む固体
を無害化して安定化するとともに、上記重金属を分離処
理するための処理システムであって、 内部にpHが2.0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸
性水溶液が貯留され、供給された上記固体中の重金属を
上記塩酸酸性水溶液中に抽出するとともに、上記ダイオ
キシン類を分解無害化させるための抽出・分解槽と、 この抽出・分解槽を経た上記固体を含む塩酸酸性水溶液
を固液分離する第1の固液分離手段と、 上記固液分離した液体分にアルカリを添加して中和する
とともに、上記液体分に含まれる重金属をpHが7〜1
1のアルカリ性水溶液中において沈殿させる中和・沈殿
槽と、 この中和・沈殿槽から排出されたスラリーまたはケーキ
を固液分離して上記重金属を回収する第2の固液分離手
段とを有することを特徴とするダイオキシン類を含む固
体の処理システム。 - 【請求項9】 上記抽出・分解槽の上流側に、上記固体
を洗浄する第1の洗浄手段と、この第1の洗浄手段を経
た固体と洗浄液とを含むスラリーを固液分離する第3の
固液分離手段が設けられるとともに、この第3の固液分
離手段で分離された液体分を上記中和・沈殿槽に送る供
給ラインが設けられていることを特徴とする請求項8に
記載のダイオキシン類を含む固体の処理システム。 - 【請求項10】 上記第2の固液分離手段において分離
された上記重金属を洗浄する第2の洗浄手段と、この第
2の洗浄手段から排出された洗浄液を上記第1の洗浄手
段に供給する移送ラインとが設けられていることを特徴
とする請求項9に記載のダイオキシン類を含む固体の処
理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11169787A JP2000354845A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ダイオキシン類を含む固体の処理方法および処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11169787A JP2000354845A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ダイオキシン類を含む固体の処理方法および処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000354845A true JP2000354845A (ja) | 2000-12-26 |
Family
ID=15892878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11169787A Pending JP2000354845A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ダイオキシン類を含む固体の処理方法および処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000354845A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005238102A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Nishimatsu Constr Co Ltd | 汚染土壌の洗浄方法 |
CN103861867A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-06-18 | 江苏日升环保工程有限公司 | 一种淋洗法土壤修复工艺 |
CN104889150A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-09-09 | 武汉都市环保工程技术股份有限公司 | 重金属污染土壤的化学淋洗修复工艺 |
CN106029921A (zh) * | 2014-02-18 | 2016-10-12 | 保尔伍斯股份有限公司 | 减少含有铁(Fe)的材料中锌(Zn)和铅(Pb)的量的方法 |
CN107138505A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-09-08 | 天津壹新环保工程有限公司 | 一种低能耗焚烧飞灰无害化处理方法及装置 |
-
1999
- 1999-06-16 JP JP11169787A patent/JP2000354845A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005238102A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Nishimatsu Constr Co Ltd | 汚染土壌の洗浄方法 |
CN106029921A (zh) * | 2014-02-18 | 2016-10-12 | 保尔伍斯股份有限公司 | 减少含有铁(Fe)的材料中锌(Zn)和铅(Pb)的量的方法 |
CN103861867A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-06-18 | 江苏日升环保工程有限公司 | 一种淋洗法土壤修复工艺 |
CN103861867B (zh) * | 2014-02-19 | 2016-01-13 | 江苏日升环保工程有限公司 | 一种淋洗法土壤修复工艺 |
CN104889150A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-09-09 | 武汉都市环保工程技术股份有限公司 | 重金属污染土壤的化学淋洗修复工艺 |
CN104889150B (zh) * | 2015-06-15 | 2018-03-06 | 武汉都市环保工程技术股份有限公司 | 重金属污染土壤的化学淋洗修复工艺 |
CN107138505A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-09-08 | 天津壹新环保工程有限公司 | 一种低能耗焚烧飞灰无害化处理方法及装置 |
CN107138505B (zh) * | 2017-05-19 | 2022-11-08 | 天津壹新环保工程有限公司 | 一种低能耗焚烧飞灰无害化处理方法及装置 |
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