JP2000337470A - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

Info

Publication number
JP2000337470A
JP2000337470A JP11149430A JP14943099A JP2000337470A JP 2000337470 A JP2000337470 A JP 2000337470A JP 11149430 A JP11149430 A JP 11149430A JP 14943099 A JP14943099 A JP 14943099A JP 2000337470 A JP2000337470 A JP 2000337470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
ball screw
nut
balls
screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11149430A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Misu
博司 三栖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsubaki Nakashima Co Ltd
Original Assignee
Tsubaki Nakashima Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsubaki Nakashima Co Ltd filed Critical Tsubaki Nakashima Co Ltd
Priority to JP11149430A priority Critical patent/JP2000337470A/ja
Publication of JP2000337470A publication Critical patent/JP2000337470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/37Loose spacing bodies
    • F16C33/3706Loose spacing bodies with concave surfaces conforming to the shape of the rolling elements, e.g. the spacing bodies are in sliding contact with the rolling elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2214Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with elements for guiding the circulating balls
    • F16H25/2219Axially mounted end-deflectors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2233Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with cages or means to hold the balls in position
    • F16H25/2238Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with cages or means to hold the balls in position using ball spacers, i.e. spacers separating the balls, e.g. by forming a chain supporting the balls

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールねじを大型化する必要がなく、コ
ンパクトで高い負荷容量を有し、しかも揺動運動に好適
なボールねじを提供すること。 【解決手段】 隣合うボール25,25同士の間に、ボ
ール25の球面に倣った凹面27を両端部に形成したス
ペーサ26が配設されている。ボール循環機構はボール
ナット12の肉厚部14内にボールナット12の軸線4
と平行に穿設された貫通孔15と、ねじ軸10のボール
ねじ溝11及びボールナット12のボールねじ溝13間
のボール25を掬上げ又は還すための舌部23c,24
cを設けた一方の開口端部23a,24aと貫通孔15
に連接連通する他方の開口端部23b,24bを有して
ボールナット12の肉厚部14内の軸方向両端部に設け
た凹部16,17にそれぞれ嵌着されるアダプタ23,
24とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種送り装置に利
用されるボールねじに関し、特に、高負荷容量を有する
とともに微小送りによる繰返し往復運動、すなわち、揺
動運動に好適なボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】外周面にボールねじ溝を有するねじ軸
と、前記ボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内周面
に有するボールナットと、前記両ボールねじ溝間に介挿
されるとともに前記ボールナットに設けたボール循環機
構により循環可能とされた複数個のボールとを具えたボ
ールねじが知られている。例えば、米国特許第2,995,
947号明細書には、ボール循環機構として「リターンチ
ューブ」が使用され、有効巻数が6.5巻及び回路数が
1回路のボールねじが開示されている。しかし、下記の
理由から、このような有効巻数が6.5巻のボールねじ
は、未だ具現化されていない。なお、有効巻数、1回路
及び回路数とは、それぞれ、1回路中に介挿されるボー
ルがねじ軸の周りを幾巻しているかを示す数、ボールが
介挿されるボールねじ溝とボール循環機構とからなる1
閉回路、及び、このような回路が幾列組込まれているか
を示す数をいう((株)日刊工業新聞社発行 ねじ便覧編
集委員会編著「ねじ便覧」初版(昭41.5.20)第315頁
参照。)。
【0003】ボールねじ溝の加工精度等で幾らか増減す
るが、ボールナットの1回路中に120個を越えるボー
ルを介挿して通常の送り運動を行なわせると、隣接する
ボール同士が同一方向に転動して押合うことに起因する
動摩擦トルクの増大、ひいては、ボールの詰まり現象、
及び、早期摩耗、ひいては、早期破損の原因になるボー
ルの滑り現象が発生することが経験されている。なお、
通常の送り運動における動摩擦トルクを、以下、「通常
摩擦トルク」という。このため、市販のボールねじは、 (1)ボール循環機構が「リターンチューブ」又は「ガ
イドプレート」の場合、有効巻数は最大3.5巻になっ
ている(3.5巻より多くすると、1回路中のボール個
数が120個を越えるため。)。 (2)ボール循環機構が「エンドキャップ」の場合、有
効巻数は最大2.8巻になっている。なお、このボール
循環機構は、エンドキャップ自体の製作コストが高いた
め、高速仕様に適する大リード又は超大リードボールね
じ以外には余り用いられていない。 (3)ボール循環機構が「こま」の場合、有効巻数は1
巻になっている。そして、1回路中にボールを高々60
個しか介挿できないから、後記の揺動運動を行なわせる
場合を除いて、通常摩擦トルクの増大、ひいては、ボー
ルの詰まり現象、及びボールの滑り現象は殆ど発生しな
い。しかし、1回路中のボールが支承できる負荷容量が
小さいため、回路数を2〜6にして、ボールねじとして
の負荷容量を確保している。
【0004】なお、 有効巻数が1巻におけるボール個数は使用するボール
の直径、ボールの中心円径及びリードから算出され、
(1巻中のボール個数×有効巻数)+(ボール循環機構
中のボール個数)が、1回路中のボール個数となる。 ボールねじの使用条件(軸方向荷重および寿命)か
ら、総有効巻数(有効巻数×回路数)中のボール個数が
算出される。そして、ボール循環機構が「リターンチュ
ーブ」又は「ガイドプレート」の場合は、ボールナット
の全長とリターンチューブの平行部又はガイドプレート
へボールを導入するピックアップチューブが挿通される
挿通孔との位置関係等を考慮して、総有効巻数が2.5
×2,3.5×1等というように選定されている。
【0005】しかし、1回路中のボール個数を120個
以下にしても、揺動運動を行なわせると、揺動時の摩擦
トルク(以下、「揺動摩擦トルク」という。)の増大、
ひいては、ボールの詰まり現象が発生することが経験さ
れている。このため、揺動運動を行なわせる場合には、
使用するボールの直径より数10μmだけ小さいスペーサ
ボールが併用されている。例えば、エヌティエヌ(株)発
行“ NTN TECHNICAL REVIEW No.58 (1990) ”の第30
乃至35頁「ボールねじの揺動特性」には、ボールとス
ペーサボールの介挿比率を1:1にすることが望まし
い、と記載されている。なお、スペーサボールを使用す
る理由は、ボール同士の摩擦に起因するボールねじ溝面
へボールの食込み現象が軽減されるためと考えられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近時、ボールねじが、
射出成形機、プレス機等の高負荷条件下で使用されるよ
うになってきている。また、射出成形機等の高負荷用途
の一部には、ボールねじを揺動運動させたりするものも
ある。
【0007】従来、高負荷用途の対処策として、ねじ軸
の軸径を大きくしたり(当然、ボールナットも大型にな
る。)、ボールナットの回路数を増加させたり、リード
を大きくして使用するボールの直径を大きくしていた。
しかし、 (1)ねじ軸の軸径を大きくすることは、機械のスペー
スから採用できないことが多かった。また、慣性モーメ
ントが増大するから容量の大きいモータが必要となり、
コスト高になるという問題があった。 (2)ボールナットの回路数を増加させることは、ボー
ルナットの長大化を招くから、ボールナットのストロー
クが制限されている場合には採用できないという問題が
あった。また、加工コストが大幅に高くなるという問題
があった。しかも、ボールナットの製作が不可能な場合
もあった。 (3)リードを大きくして使用するボールの直径を大き
くすることは、ボールナットの大型化を招くから、機械
のスペースから採用できないことが多かった。また、ボ
ールナットを大型化しない場合には、ボールナットの外
周面及びボールねじ溝間の肉厚が薄くなることから、強
度上の問題があった。
【0008】揺動運動の対処策として、前記のスペーサ
ボールの使用が有効である(特に、ボールとスペーサボ
ールの介挿比率を1:1にすることが好ましい。)。し
かし、介挿比率を1:1にすると、支承できる軸方向荷
重が半減するから(負荷容量を表す基本動定格荷重は約
60%になる。)、上記の射出成形機等の高負荷用途に
は適用できないという問題があった。
【0009】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたものであって、ボールねじを大型化する必要が
なく、コンパクトで高い負荷容量を有し、しかも、揺動
運動に好適なボールねじを提供することを課題としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周面にボー
ルねじ溝を有するねじ軸と、前記ボールねじ溝に対向す
るボールねじ溝を内周面に有するボールナットと、前記
両ボールねじ溝間に介挿されるとともに前記ボールナッ
トに設けたボール循環機構により循環可能とされた複数
個のボールとを具えたボールねじにおいて、隣合う前記
ボール同士の間に、該ボールの球面に倣った凹面を両端
部に形成したスペーサが配設されるとともに、前記ボー
ル循環機構が、前記ボールナットの肉厚内に該ボールナ
ットの軸線と平行に穿設された貫通孔と、前記両ボール
ねじ溝間のボールを掬上げ又は還すための舌部を設けた
一方の開口端部と前記貫通孔に連接連通する他方の開口
端部とを有して前記ボールナットの肉厚内の軸方向両端
部に設けた凹部にそれぞれ嵌着されるアダプタとから構
成されているボールねじによって上記の課題を解決し
た。
【0011】また、前記ボール循環機構は、前記ボール
ナットの外周面に該ボールナットの軸線と平行になるよ
うに装着されるチューブと、前記両ボールねじ溝間のボ
ールを掬上げ又は還すための舌部を設けた一方の開口端
部と前記チューブに連接連通する他方の開口端部とを有
して前記ボールナットの軸方向両端部に設けた凹所にそ
れぞれ嵌着されるアダプタとから構成されてもよい。
【0012】また、前記スペーサを介在させて隣合う前
記ボールの頂点の間隔が0.1mm〜0.3mmである
ことが好ましい。
【0013】さらに、前記アダプタの舌部を有する一方
の開口端部が、前記両ボールねじ溝間のボールの中心の
軌跡である仮想円筒の接線方向に延びていることがより
好ましい。
【0014】本発明によれば、ボールナットのほぼ全長
に亘ってボールを介挿できるから、ボールナットの外径
及び全長が同一の従来品と比べて、負荷容量及び剛性の
高いボールねじが得られる。また、ボールナットの1回
路中に120個以上のボールを介挿しても、通常摩擦ト
ルクの増大、ひいては、ボールの詰まり現象が発生しな
い。さらに、揺動運動を行なわせても、ボール同士の摩
擦に起因するボールねじ溝面へのボールの食込み現象が
発生しないから、揺動摩擦トルクの増大、ひいては、ボ
ールの詰まり現象が発生しない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。図1乃至図3に示すように、本
発明のボールねじ8は、外周面に1条のゴシックアーク
形状(図示せず。)ボールねじ溝11を有するねじ軸1
0と、ボールねじ溝11に対向する1条のゴシックアー
ク形状(図示せず。)ボールねじ溝13を内周面に有す
るボールナット12と、貫通孔15及びアダプタ23,
24からなるボール循環機構と、両ボールねじ溝11,
13間及びボール循環機構内に介挿された複数個のボー
ル25と、隣合うボール25,25同士の間に配設され
た複数個のスペーサ26とを具える。なお、符号21及
び22は、それぞれ、ボールナット12を機械等に取付
けるためのフランジ部及びねじ挿通孔を示す。
【0016】ボールナット12の構成について説明す
る。図4及び図5に示すように、ボールナット12の肉
厚部14内に、ボールナット12の軸線4と平行に貫通
孔15が穿設されている。また、肉厚部14内の軸方向
両端部には、貫通孔15に連通するとともにこの貫通孔
15に関して左右対称の凹部16,17が、嵌挿される
アダプタ23,24の一方の開口端部23a,24aが
両ボールねじ溝11,13間のボール25の中心の軌跡
である仮想円筒5の接線方向に延びるように形成されて
いる(図2及び図6参照。)。そして、この凹部16,
17の軸方向外側には、カバー嵌入凹部18,19が形
成されている。このカバー嵌入凹部18,19に、アダ
プタ23,24の抜落ちを防止するためのカバー29,
30がそれぞれ嵌入される。なお、符号20及び33
は、それぞれ、カバー29,30を締着するためのねじ
孔及び機械加工における「ぬすみ」(図5だけに例
示。)を示す。
【0017】アダプタ23,24の構成について説明す
る。なお、アダプタ24の構成は、アダプタ23の構成
と同一であるので、その説明は省略する。図6に示すよ
うに、アダプタ23は、中空の円管をほぼL字状に曲げ
加工したものである。そして、その一方の開口端部23
aには、両ボールねじ溝11,13間のボール25を掬
上げ又は還すための舌部23cが形成されている。ま
た、他方の開口端部23bは、ボールナット12の貫通
孔15に連接連通する。なお、 アダプタ23,24は、公知の半割リターンチューブ
と同様に、半割りにしたものを組み合わせてもよい。ま
た、図示は省略するが、ほぼL字状の半円溝を形成した
2枚の平板を組合わせてもよい。 ボール25は、ボールねじ溝11から離れてアダプタ
23(24)に進入するときと、アダプタ24(23)
から出てボールねじ溝11に噛み込まれるときに、舌部
23c(24c)に衝突する。このため、使用するボー
ル25の直径が大きいと、ボール25の繰返し衝突力に
よって、舌部23c,24cが破損する可能性がある。
このような場合には、従来技術として引用した米国特許
明細書の図3及び図4に開示されているものと同様に、
アダプタ23,24の一方の開口端部23a,24aに
舌部を設けず、舌部の機能を別体である公知のデフレク
タで代用してもよい。なお、特許請求の範囲の欄の「両
ボールねじ溝間のボールを掬上げ又は還すための舌部を
設けた一方の開口端部」という文言は、このような場合
を含む概念である。
【0018】スペーサ26の構成について説明する。図
7に示すように、円柱状(又は円盤状)のスペーサ26
の軸方向両端部にはボール25の球面に倣った凹面2
7,27が形成されており、この凹面27,27に隣り
合うボール25,25がそれぞれ摺動可能に嵌り込むよ
うになっている。また、スペーサ26の直径Sは、ボー
ル25によるスペーサ26の保持安定性等の観点及びボ
ール25とスペーサ26とがスムーズに循環する観点か
ら、ボール25の直径Dの60%〜80%に設定されて
いる。さらに、隣合うボール25,25の間隔を決定す
るスペーサ26の厚みT、すなわち、スペーサ26を介
在させて隣合うボール25,25の頂点の間隔(但し、
潤滑剤の存在は考慮しない。)は、できるだけ多くのボ
ール25を介挿して高負荷容量を確保する観点、及びボ
ール25とスペーサ26とがスムーズに循環する観点か
ら、0.1mm〜0.3mmに設定されている。なお、
符号27及びUは、それぞれ、潤滑剤(グリース又はオ
イル)のオイルポケットとして機能する軸方向貫通孔、
及びスペーサ26の軸方向長さを示す。
【0019】スペーサ26の材質について説明する。ス
ペーサ26はジュラコン(ポリプラスチック(株)登録商
標)等のプラスチックから形成されるが、自己潤滑性材
料として知られる焼結含油合金又はテフロン(デュポン
(株)登録商標)等から形成してもよい。また、スペーサ
26を、潤滑剤含有プラスチック(例えば、特公昭47
−3455号公報参照。)、又は潤滑剤を含浸させるこ
とができる多孔質プラスチック(例えば、特開昭61−
283634号公報参照。)から形成することもでき
る。
【0020】カバー29,30の構成を説明する。図8
及び図9に示すように、アダプタ23,24の抜落ちを
防止するためのカバー29,30には、さら小ねじ32
を挿通するためのねじ挿通孔31が形成されている。
【0021】次に、ボールねじ8の組立方法を説明す
る。ボールナット12の凹部16,17に、アダプタ2
3,24をそれぞれ嵌挿する。カバー嵌入凹部18,1
9に、カバー29,30をそれぞれ嵌入する。その後、
さら小ねじ32をねじ孔20に螺合して、カバー29,
30をボールナット12にそれぞれ締着する。そして、
ねじ軸10のボールねじ溝11の谷径より0.2mm〜
0.4mm小さい外径を有するスリーブをボールナット
12に挿通後、ボールナット12を縦にして台の上に載
置する(図示せず。)。ボールねじ溝13の上方端部と
スリーブの端部との隙間から、ボール25とスペーサ2
6とを交互に介挿する。最後に、隙間が生じた場合に
は、その隙間の大きさに対応する長さのスペーサを組込
んで、この隙間をできるだけ小さくする。その後、スリ
ーブをねじ軸10の端面に押付ける。スリーブを押し付
けた状態でボールナット12を組込方向に軽く押付けな
がらねじれ方向に回転させると、ボールナット12がね
じ軸10に移動していく。ボールナット12が完全にね
じ軸10に移動すると、ボールねじ8の組立てが完了す
る。そして、ねじ軸10を左右に回転すると、図1及び
図2に示されるように、ボール25とスペーサ26とが
スムーズに循環して、ボールナット12が前後に移動す
る。なお、図2では、アダプタ24の一方の開口端部2
4aが両ボールねじ溝11,13間のボール25の中心
の軌跡である仮想円筒5の接線方向に延びるものを例示
したが、接線方向に限定されるものではない。
【0022】次に、具体的な数値を挙げて、本発明の作
用を説明する。ボールねじの諸元が、ねじ軸10の軸径
32mm,リード 10mm,リード角 5°23′,
ボール25の直径 6.35mm,ボール25の中心円
径 33.8mm,ボールナット12の全長 82mm
(フランジ部21の長さ 16mm),ボールナット1
2の外径 74mm(フランジ部21の外径 105m
m)とすると、従来の「リターンチューブ」では総有効
巻数を高々3.5×1にしかできないのに対して、本発
明のボールねじ8では総有効巻数を6.7×1にするこ
とができる。そして、諸元がS=5mm,T=0.2m
m,U=2.2mmのスペーサ26を隣り合うボール2
5,25同士の間に配設した場合、従来の「リターンチ
ューブ」では、1回路中に70個のボール25と70個
のスペーサ26を介挿でき、軸方向荷重に関与する総有
効巻数中のボール個数は約57個になる。他方、本発明
のボールねじ8では、1回路中に124個のボール25
と124個のスペーサ26を介挿でき、総有効巻数中の
ボール個数は約109個になる。
【0023】そうすると、本発明のボールねじ8は、従
来品と比較して、 (1)支承できる軸方向荷重は、109個/57個≒
1.9倍になる。 (2)負荷容量を表す基本動定格荷重は、1.75倍に
なる(ISO/DIS 3408-5参照。)。 (3)ボールナット12の剛性は1.5倍になる((株)
工業調査会発行 井澤實著「ボールねじ応用技術」初版
1刷(1993.5.20)第71乃至72頁参照。)。しかも、
スペーサ26を用いることにより、 (4)ボールナット12の1回路中に120個以上のボ
ール25を介挿しても、通常摩擦トルクの増大、ひいて
は、ボール25の詰まり現象が発生しない。 (5)揺動運動を行なわせても、ボール25,25同士
の摩擦に起因するボールねじ溝面11へのボール25の
食込み現象が発生しないから、揺動摩擦トルクの増大、
ひいては、ボール25の詰まり現象が発生しない。 (6)ボール25とスペーサ26は、広い面で油膜接
触、すなわち、低い単位面圧で油膜接触する。このた
め、従来のボールねじのように、ボール同士の点接触に
よる高い単位面圧で油膜が切れる虞はないから、寿命が
長くなる。
【0024】次に、図10乃至図12を参照して、本発
明の第2の実施形態を説明する。なお、前述した第1の
実施形態と同一又は相当部分には同一の符号を付してそ
の説明を省略するとともに(但し、凹部16,17に相
当する部分を凹所16,17と改称する。)、ボール2
5とスペーサ26の図示は省略している。この第2の実
施形態は、主に、ボールナット12の肉厚部14が薄肉
で、肉厚部14内に貫通孔15を穿設できない場合に適
用される。ボールナット12の外周面には、平坦な切欠
面36が形成されている。この切欠面36上に、真直な
チューブ38が、ボールナット12の軸線4と平行にな
るようにチューブ押え部材41及び止めねじ42を用い
て装着されている。そして、チューブ38の両開口端部
38a,38bがアダプタ23,24の開口端部23
b,24bにそれぞれ連接連通して、ボール25とスペ
ーサ26の循環機構が形成される。その作用は、第1の
実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0025】図13は、チューブ38の変形態様を示
す。チューブ38の両開口端部38a,38bには、凸
部(又は凹部)39,40がそれぞれ形成されている。
この凸部(又は凹部)39,40をアダプタ23,24
の開口端部23b,24bに形成した凹部(又は凸部)
23d,24dにそれぞれ係合させることにより、チュ
ーブ38とアダプタ23,24とが確実に連接連通され
る。なお、この第2の実施の形態では、 ボールナット12の外周面に平坦な切欠面36を設け
てチューブ38を装着したが、切欠面を設けず外周面に
直に装着してもよい。 チューブ38とアダプタ23,24を別体としたが、
チューブの両端を曲げ加工してアダプタに相当する部分
を形成することもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、 (1)ボールナットのほぼ全長に亘ってボールを介挿で
きるから、ボールナットの外径及び全長が同一の従来品
と比べて、負荷容量及び剛性の高いボールねじを得るこ
とができる。 (2)上記(1)を逆の観点から言うと、負荷容量が同
一であれば、従来品より小型化できコストダウンを図る
ことができる。 (3)ボールナットの1回路中に120個以上のボール
を介挿しても、通常摩擦トルクの増大、ひいては、ボー
ルの詰まり現象が発生しない。 (4)揺動運動を行なわせても、ボール同士の摩擦に起
因するボールねじ溝面へのボールの食い込み現象が発生
しないから、揺動摩擦トルクの増大、ひいては、ボール
の詰まり現象が発生しない。 (5)ボールとスペーサは、広い面で油膜接触、すなわ
ち、低い単位面圧で油膜接触する。このため、従来のボ
ールねじのように、ボール同士の点接触による高い単位
面圧で油膜が切れる虞はないから、寿命が長くなる。
【0027】(6)スペーサの隣り合うボールを隔置す
る厚みを0.1mm〜0.3mmとすれば、より多くの
ボールを介挿して高負荷容量を確保できる。 (7)アダプタの一方の開口端部が両ボールねじ溝間の
ボールの中心の軌跡である仮想円筒の接線方向に延びる
ようにすれば、ボールとスペーサとがよりスムーズに循
環する。という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の縦断面図。
【図2】 図1の2−2線矢視断面図。
【図3】 カバーを一部破断した図1の左側面図。
【図4】 ボールナットの縦断面図(但し、図5の4−
4線矢視断面図)。
【図5】 図4の右側面図。
【図6】 アダプタの正面図。
【図7】 スペーサの縦断面図。
【図8】 カバーの正面図。
【図9】 図8の9−9線矢視断面図。
【図10】 本発明の第2実施形態の縦断面図。
【図11】 図10の右側面図。
【図12】 チューブの斜視図。
【図13】 チューブの変形実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
4 ボールナットの軸線 5 両ボールねじ溝間のボールの中心の軌跡で
ある仮想円筒 8 ボールねじ 10 ねじ軸 11 ねじ軸のボールねじ溝 12 ボールナット 13 ボールナットのボールねじ溝 14 ボールナットの肉厚部 15 貫通孔 16,17 凹部(凹所) 23,24 アダプタ 23a,24a 一方の開口端部 23b,24b 他方の開口端部 23c,24c 舌部 25 ボール 26 スペーサ 27 スペーサの凹面 38 チューブ T スペーサを介在させて隣合うボールの頂点
の間隔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にボールねじ溝を有するねじ軸
    と、前記ボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内周面
    に有するボールナットと、前記両ボールねじ溝間に介挿
    されるとともに前記ボールナットに設けたボール循環機
    構により循環可能とされた複数個のボールとを具えたボ
    ールねじにおいて、 隣合う前記ボール同士の間に、該ボールの球面に倣った
    凹面を両端部に形成したスペーサが配設されるととも
    に、 前記ボール循環機構が、前記ボールナットの肉厚内に該
    ボールナットの軸線と平行に穿設された貫通孔と、前記
    両ボールねじ溝間のボールを掬上げ又は還すための舌部
    を設けた一方の開口端部と前記貫通孔に連接連通する他
    方の開口端部とを有して前記ボールナットの肉厚内の軸
    方向両端部に設けた凹部にそれぞれ嵌着されるアダプタ
    とから構成されていることを特徴とする、 ボールねじ。
  2. 【請求項2】 外周面にボールねじ溝を有するねじ軸
    と、前記ボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内周面
    に有するボールナットと、前記両ボールねじ溝間に介挿
    されるとともに前記ボールナットに設けたボール循環機
    構により循環可能とされた複数個のボールとを具えたボ
    ールねじにおいて、 隣合う前記ボール同士の間に、該ボールの球面に倣った
    凹面を両端部に形成したスペーサが配設されるととも
    に、 前記ボール循環機構が、前記ボールナットの外周面に該
    ボールナットの軸線と平行に装着されるチューブと、前
    記両ボールねじ溝間のボールを掬上げ又は還すための舌
    部を設けた一方の開口端部と前記チューブに連接連通す
    る他方の開口端部とを有して前記ボールナットの軸方向
    両端部に設けた凹所にそれぞれ嵌着されるアダプタとか
    ら構成されていることを特徴とする、 ボールねじ。
  3. 【請求項3】 前記スペーサを介在させて隣合う前記ボ
    ールの頂点の間隔が0.1mm〜0.3mmである、請
    求項1又は2のボールねじ。
  4. 【請求項4】 前記アダプタの一方の開口端部が、前記
    両ボールねじ溝間のボールの中心の軌跡である仮想円筒
    の接線方向に延びている、請求項1,2又は3のボール
    ねじ。
JP11149430A 1999-05-28 1999-05-28 ボールねじ Pending JP2000337470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11149430A JP2000337470A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 ボールねじ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11149430A JP2000337470A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 ボールねじ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000337470A true JP2000337470A (ja) 2000-12-05

Family

ID=15474949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11149430A Pending JP2000337470A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 ボールねじ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000337470A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023780A1 (ja) * 2005-08-25 2007-03-01 Thk Co., Ltd. 転動体ねじ装置及びその組立方法
CN1320292C (zh) * 2002-06-25 2007-06-06 Thk株式会社 循环元件及设置有该循环元件的运动导向设备和滚珠丝杠
JP2007147028A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Thk Co Ltd 転動体ねじ装置及び転動体ねじ装置の循環部材の製造方法
CN1322255C (zh) * 2004-11-03 2007-06-20 于宙 轴向返向式滚珠丝杠副
US7350434B2 (en) 2001-09-04 2008-04-01 Thk Co., Ltd. Ball screw device

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7350434B2 (en) 2001-09-04 2008-04-01 Thk Co., Ltd. Ball screw device
US7870806B2 (en) 2001-09-04 2011-01-18 Thk Co., Ltd. Ball screw device
CN1320292C (zh) * 2002-06-25 2007-06-06 Thk株式会社 循环元件及设置有该循环元件的运动导向设备和滚珠丝杠
CN1322255C (zh) * 2004-11-03 2007-06-20 于宙 轴向返向式滚珠丝杠副
WO2007023780A1 (ja) * 2005-08-25 2007-03-01 Thk Co., Ltd. 転動体ねじ装置及びその組立方法
JP4934592B2 (ja) * 2005-08-25 2012-05-16 Thk株式会社 転動体ねじ装置及びその組立方法
JP2007147028A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Thk Co Ltd 転動体ねじ装置及び転動体ねじ装置の循環部材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6176149B1 (en) Ball screw having spacers
US7870806B2 (en) Ball screw device
EP0940592B1 (en) Composite Bearing
US6095009A (en) Ball screw having spacers
JP2000120825A (ja) ボ―ルねじ機構、および直動装置
JP3325679B2 (ja) ボールねじのボール溝形状
JP2000161462A (ja) ボールねじのシール装置
JP2000337470A (ja) ボールねじ
JPH11315835A (ja) 直動装置
EP1281894B1 (en) Ball screw apparatus
EP1837556B1 (en) Ball screw device
JP2970051B2 (ja) ボールねじ一体型直動案内ユニット
JP2861223B2 (ja) 耐衝撃性リニアガイド装置
JP5182145B2 (ja) ボールねじ
US20070137347A1 (en) Roller screw
US6742931B2 (en) Rolling ball separator structure of a linear drive member
JP2009204141A (ja) ボールねじ
JP4459328B2 (ja) 転がり直動装置
JPH11303965A (ja) ボールねじ装置のねじ軸
JP2004084823A (ja) ボールねじ
EP1138965A1 (en) Rolling element spacer in a rolling guide device and a rolling guide apparatus incorporating rolling element spacers
CN220488219U (zh) 滚珠丝杠
JP2001193740A (ja) リテーニングピース及びそれを備えた直動装置
JP2000213617A (ja) 高負荷容量一軸アクチュエ―タ
JPH10196654A (ja) ボールねじのボール循環チューブ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060516