JP2000337182A - 気筒休止内燃機関の制御装置 - Google Patents

気筒休止内燃機関の制御装置

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JP2000337182A
JP2000337182A JP14347499A JP14347499A JP2000337182A JP 2000337182 A JP2000337182 A JP 2000337182A JP 14347499 A JP14347499 A JP 14347499A JP 14347499 A JP14347499 A JP 14347499A JP 2000337182 A JP2000337182 A JP 2000337182A
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cylinder operation
cam phase
internal combustion
cylinder
combustion engine
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JP14347499A
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Takashi Masuda
俊 増田
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全気筒運転から部分気筒運転への切り換えに
伴ってカム位相を変更する気筒休止内燃機関において、
その切換時に、より安定した燃焼状態および排気ガス特
性を得ることができる気筒休止内燃機関の制御装置を提
供する。 【解決手段】 全気筒運転と部分気筒運転とに切換可能
であるとともに、吸気カム7のカム位相CAINをクラ
ンクシャフト11に対して変更可能な気筒休止内燃機関
3の制御装置1は、気筒休止内燃機関3がクルーズ運転
されており、かつ全気筒運転から部分気筒運転に切り換
えられるときに、運転状態に応じた全気筒運転用および
部分気筒運転用の出力相当値TIMNOR,TIMST
P間の差分ΔTIMを算出し(ステップ3)、吸気カム
7のカム位相CAINを、全気筒運転用の目標カム位相
CAINCMDNORから部分気筒運転用の目標カム位
相CAINCMDSTPに、算差分ΔTIMに応じた移
行速度で漸次、移行させるように制御する(ステップ
6,8〜9)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、すべての気筒を運
転する全気筒運転と、一部の気筒の運転を休止する部分
気筒運転とに切り換えて運転可能で、吸気弁を開閉する
ための吸気カムのカム位相をクランクシャフトに対して
変更可能な気筒休止内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、すべての気筒を運転する全気筒
運転と、一部の気筒の運転を休止する部分気筒運転とに
切り換えて運転可能な気筒休止内燃機関の制御装置とし
て、自動車用エンジンに適用されたものが知られている
(例えば特開昭60−45676号公報)。このような
制御装置では、例えばクルーズ運転すなわち車速、エン
ジン回転数およびエンジン出力が所定範囲内のほぼ一定
な値を示す状態が所定時間、継続するような運転のとき
に、燃費の向上を図るためにエンジンを全気筒運転から
部分気筒運転に切り換えるのが一般的である。また、
吸気弁を開閉するための吸気カムのカム位相(以下、単
に「カム位相」という)をクランクシャフトに対して変
更させるカム位相可変機構を備えた内燃機関の制御装置
も知られている。このような制御装置では、カム位相を
制御することで、吸気弁の開閉タイミング、ならびに吸
気弁および排気弁の間のバルブオーバーラップ期間をエ
ンジンの運転状態に応じて適切に制御することによっ
て、最適な出力や燃費および排気ガス特性などが得られ
るようになっている。このため、カム位相は、運転状態
に応じて最適な出力や燃費および排気ガス特性が得られ
るように、予め設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年では、最適な出力
や燃費および排気ガス特性が得られるように、上記の
技術に上記の技術を適用することが望まれている。こ
の場合には、最適な出力や燃費および排気ガス特性が得
られるように、全気筒運転用の目標カム位相と、部分気
筒運転用の目標カム位相とを予め別個に設定し、上記全
気筒運転から部分気筒運転への切り換えと同時に、カム
位相可変機構を駆動することにより、カム位相を全気筒
運転用のものから部分気筒運転用のものに変更すること
が考えられる。しかしながら、エンジンの全気筒運転か
ら部分気筒運転への切り換えに同期してカム位相を変更
すると、その切り換え直後において、エンジンの燃焼状
態や排気ガス特性などが極めて不安定になりやすい。こ
れは、以下の理由による。一般的に、気筒休止内燃機関
を全気筒運転から部分気筒運転に切り換えると、この切
り換え直後にエンジンの燃焼状態が不安定になりやす
い。すなわち、運転を継続する気筒への吸入空気量が不
安定になることや、その充填効率が一時的に高まること
などによって、トルクが変動したり、空燃比が不安定に
なったりし、その結果として、排気ガス特性も不安定に
なりやすい。また、カム位相を、全気筒運転用のものか
ら部分気筒運転用のものに変更することにより、吸気弁
の開閉タイミングならびに吸気弁および排気弁の間のバ
ルブオーバーラップ期間を変更すると、これに伴って充
填効率や内部EGR量が変化することから、その変更直
後に上記と同様に、燃焼状態や排気ガス特性が不安定に
なりやすい。それゆえ、全気筒運転から部分気筒運転へ
の切り換えと同時にカム位相を変更すると、上記切り換
え直後における燃焼状態や排気ガス特性の不安定さをさ
らに増大させることになる。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、全気筒運転から部分気筒運転への切り換え
に伴ってカム位相を変更する気筒休止内燃機関におい
て、その切換時に、より安定した燃焼状態および排気ガ
ス特性を得ることができる気筒休止内燃機関の制御装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
複数の気筒4のうちのすべての気筒4を運転する全気筒
運転と、一部の気筒4の運転を休止する部分気筒運転と
に切換可能であるとともに、吸気弁5を開閉するための
吸気カム7のカム位相CAINをクランクシャフト11
に対して変更可能な気筒休止内燃機関3の制御装置1で
あって、全気筒運転用および部分気筒運転用の、気筒休
止内燃機関3の運転状態(エンジン回転数NE、カム位
相CAIN)に応じた出力に相当する所定の出力相当値
(例えば、実施形態における(以下、この項において同
じ)基本燃料噴射時間TIM)を記憶する出力記憶手段
(ROM2d)と、全気筒運転用および部分気筒運転用
の、気筒休止内燃機関3の運転状態(エンジン回転数N
E、吸気管内絶対圧PBA)に応じた吸気カム7の所定
の目標カム位相CAINCMDを記憶するカム位相記憶
手段(ROM2d)と、気筒休止内燃機関3の運転状態
(エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、車速)
に応じて気筒休止内燃機関3がクルーズ運転されている
か否かを判別する判別手段(ECU2、ステップ1)
と、この判別手段(ECU2、ステップ1)により気筒
休止内燃機関3がクルーズ運転されていると判別され、
かつ全気筒運転から部分気筒運転に切り換えられるとき
に、そのときの気筒休止内燃機関3の運転状態(エンジ
ン回転数NE、目標カム位相CAINNOR、目標カム
位相CAINSTP)に応じた全気筒運転用および部分
気筒運転用の出力相当値(燃料噴射時間TIMNOR、
燃料噴射時間TIMSTP)間の差分(トルク段差ΔT
IM)を算出する算出手段(ECU2、ステップ3)
と、判別手段(ECU2、ステップ1)により気筒休止
内燃機関3がクルーズ運転されていると判別され、かつ
全気筒運転から部分気筒運転に切り換えられるときに、
吸気カム7のカム位相CAINを、そのときの気筒休止
内燃機関3の運転状態(エンジン回転数NE、吸気管内
絶対圧PBA)に応じた全気筒運転用の目標カム位相C
AINCMDNORから部分気筒運転用の目標カム位相
CAINCMDSTPに、算出手段(ECU2、ステッ
プ3)が算出した差分(トルク段差ΔTIM)に応じた
移行速度で漸次、移行させるように制御する制御手段
(ECU2、ステップ6,8〜9)と、を備えることを
特徴とする。
【0006】この気筒休止内燃機関の制御装置によれ
ば、内燃機関がクルーズ運転されている(ここで、クル
ーズ運転とは、内燃機関の回転数や出力が所定範囲内の
ほぼ一定な値を示す状態が所定時間、連続するような運
転状態をいう)ときに、全気筒運転から部分気筒運転に
切り換えられると、算出手段は、そのときの運転状態に
応じた全気筒運転用および部分気筒運転用の出力相当値
間の差分を算出する。制御手段は、この差分に応じた移
行速度で、吸気弁のカム位相をそのときの運転状態に応
じた全気筒運転用の目標カム位相から部分気筒運転用の
目標カム位相に漸次、移行させるように制御する。これ
により、吸気カムのカム位相を、出力相当値間の差分に
応じて部分気筒運転用の目標カム位相に徐々に移行させ
ることができるので、従来と異なり、部分気筒運転への
切り換えと同時に吸気カムのカム位相の移行を開始して
も、その直後においてカム位相の急激な変更に起因して
エンジンの燃焼状態や排気ガス特性が不安定になるのを
回避でき、従来よりも安定した燃焼状態や排気ガス特性
を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の気筒休止内燃機関の制御装置について説明する。図
1は、本発明の一実施形態に係る気筒休止内燃機関およ
びその制御装置の概略構成を示している。同図に示すよ
うに、制御装置1は、ECU(判別手段、算出手段、制
御手段)2を備えており、このECU2は、後述するよ
うに、気筒休止内燃機関3(以下「エンジン3」とい
う)を全気筒運転と部分気筒運転との間で切り換えると
ともに、この切換時に吸気カムのカム位相を制御する。
【0008】エンジン3は、図1の上側に示す左バンク
の3つの気筒4(1気筒のみ図示)と、その下側に示す
右バンクの3つの気筒4(1気筒のみ図示)とを備えた
V型6気筒のDOHCガソリンエンジンであり、後述す
るように、エンジン3の運転状態(例えば、吸気管内絶
対圧PBA、エンジン回転数NEおよび車速など)に応
じて、6気筒すべてを運転する通常の全気筒運転と、6
気筒のうちの右バンクの3気筒への燃料供給を休止する
とともに、これら3気筒の吸排気弁5,6をともに閉鎖
状態に保持する部分気筒運転と、に切り換えて運転され
る。
【0009】各バンクには、運転時に、吸気弁5を開閉
駆動するための複数の吸気カム7(1つのみ図示)を有
する吸気カムシャフト9と、排気弁6を開閉駆動するた
めの複数の排気カム8(1つのみ図示)を有する排気カ
ムシャフト10とが設けられている。これらの吸気およ
び排気カムシャフト9,10は、図示しないタイミング
ベルトを介してクランクシャフト11に連結されてお
り、クランクシャフト11の回転に従って回転する。
【0010】また、各バンクの吸気カムシャフト9の一
端部には、カム位相可変機構12が設けられている。カ
ム位相可変機構12は、油圧を供給されることによって
作動し、その作動時に、クランクシャフト11に対する
吸気カムシャフト9の位相、すなわち吸気カム7の位相
CAIN(以下、単に「カム位相CAIN」という)を
無段階に進角または遅角させることにより、吸気弁5の
開閉時期を進角または遅角させるものである。このよう
に、カム位相CAINを進角させることにより吸気弁5
の開閉時期を進角させると、吸気弁5と排気弁6のバル
ブオーバーラップ期間が長くなるとともに、吸気弁5の
閉鎖タイミングが早くなることにより、気筒4における
充填効率が高くなる。
【0011】また、カム位相可変機構12には、電磁制
御弁13が接続されている。この電磁制御弁13は、E
CU2からの駆動信号によって駆動され、その駆動信号
のデューティ比DOUTに応じて、エンジン3の潤滑系
の油圧ポンプ(図示せず)からの油圧をカム位相可変機
構12に供給する。このように、ECU2は、電磁制御
弁13を介して吸気カム7のカム位相CAINを進角ま
たは遅角させるように、カム位相可変機構12を制御す
る。
【0012】さらに、吸気カムシャフト9のカム位相可
変機構12と反対側の端部には、カム位相センサ20が
設けられている。このカム位相センサ20は、例えばマ
グネットロータおよびMREピックアップで構成されて
おり、吸気カム7のカム位相CAINを検出するととも
に、その検出信号をECU2に出力する。また、カム位
相センサ20は、パルス信号であるTDC信号をECU
2に出力する。TDC信号は、ピストンが吸入行程開始
時の上死点近くにあることを示す信号であり、所定のク
ランク角(例えば120゜)ごとに1パルスが出力され
る。
【0013】また、右バンクには、上述した各バンクに
共通の構成に加えて、以下に述べる吸排気弁休止機構が
設けられている。この吸排気弁休止機構は、部分気筒運
転時に、これに油圧が供給されなくなることにより、吸
気弁5と吸気カム7の間ならびに排気弁6と排気カム8
の間の連結を解除し、吸気弁5および排気弁6を休止状
態(閉鎖した状態)にすることで気筒休止を達成するも
のである。また、吸排気弁休止機構は、全気筒運転時
に、上記とは逆に油圧を供給されることにより、吸気弁
5と吸気カム7の間ならびに排気弁6と排気カム8の間
を連結し、吸気弁5および排気弁6を可動状態にする。
このような吸排気弁休止機構は、例えば特開昭58−7
7137号公報に開示された弁駆動装置を、吸気弁5お
よび排気弁6に適用することで達成できる。なお、吸排
気弁休止機構は、この弁駆動装置の構造に限らず、吸気
弁5および排気弁6を休止状態と可動状態の間で切り換
えられるものであればよい。ECU2は、部分気筒運転
時に、吸排気弁休止機構に対する図示しない油圧源から
の油圧の供給を停止し、吸気弁5および排気弁6を休止
状態として、右バンクの運転を休止することによって、
部分気筒運転を実行する。
【0014】また、エンジン3の吸気管14のスロット
ルバルブ15よりも下流側には、インジェクタ16と、
半導体圧力センサなどで構成された吸気圧センサ21と
が取り付けられている。インジェクタ16は、各気筒4
の図示しない吸気ポートに臨んで設けられており、エン
ジン3の運転時に、ECU2からの駆動信号によって駆
動され、その駆動信号の燃料噴射時間TOUTだけ、燃
料を吸気管14内に噴射する。また、上記部分気筒運転
時に、右バンクのインジェクタ16は、燃料噴射を行わ
ないように制御される。吸気圧センサ21は、吸気管1
4内の絶対圧PBAを検出し、その検出信号をECU2
に送る。一方、エンジン3の排気管17の途中には、排
気ガスを浄化する触媒装置18が設けられている。
【0015】さらに、エンジン3の本体には、サーミス
タなどで構成された水温センサ22が取り付けられてい
る。水温センサ22は、エンジン3のシリンダブロック
内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TW(エ
ンジン温度)を検出して、その検出信号をECU2に送
る。
【0016】また、エンジン3には、クランク角センサ
23が設けられている。クランク角センサ23は、マグ
ネットロータおよびMREピックアップを組み合わせて
構成されており、クランクシャフト11の回転に伴い、
パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。C
RK信号は、クランクシャフト11の回転角度を示す信
号であり、所定のクランク角(例えば1゜)ごとに1パ
ルスが出力される。ECU2は、このCRK信号に基づ
き、エンジン3のエンジン回転数NEを求める。
【0017】ECU2は、I/Oインターフェース2
a、CPU2b、RAM2cおよびROM2d(出力記
憶手段、カム位相記憶手段)などからなるマイクロコン
ピュータで構成されており、このRAM2cは、バック
アップ電源により、記憶したデータをエンジン3の停止
時にも保持するようになっている。前述したセンサ20
〜23の検出信号はそれぞれ、I/Oインターフェース
2aでA/D変換や整形がなされた後、CPU2bに入
力される。CPU2bは、これらの入力信号に応じて、
エンジン3の運転状態を判別するとともに、後述するよ
うに、ROM2dに予め記憶された制御プログラムやR
AM2cに記憶されたデータなどに従って、カム位相可
変機構12、電磁制御弁13、吸排気弁休止機構および
インジェクタ16などを駆動することにより、全気筒運
転から部分気筒運転への切換時における左バンクのカム
位相制御や、右バンクの気筒4を休止させる制御すなわ
ち全気筒運転から部分気筒運転への切換制御を実行す
る。
【0018】以下、ECU2が実行する全気筒運転から
部分気筒運転への切換時における左バンクのカム位相制
御処理について、図2および図3のフローチャートを参
照しながら説明する。本処理は、TDC信号がECU2
に入力される毎に、これに同期して実行される。
【0019】図2に示すように、本処理では、まず、ス
テップ1(図では「S1」と略す。以下同様)におい
て、部分気筒・クルーズ運転条件が成立しているか否か
を判別する。この条件は、エンジン3がクルーズ運転状
態にあって全気筒運転から部分気筒運転に切換可能であ
ることを示す条件であり、その判別は、吸気管内絶対圧
PBA、エンジン回転数NEおよび車速などに基づいて
行う。具体的には、吸気管内絶対圧PBA、エンジン回
転数NEおよび車速などがそれぞれ、低・中エンジン回
転数、低・中負荷状態を示す所定範囲内にあって、かつ
これらがほぼ一定な値を示す状態が所定時間、継続して
いるときは、部分気筒・クルーズ運転条件が成立してい
ると判別し、そうでないときは、部分気筒・クルーズ運
転条件が成立していないと判別する。ステップ1の判別
がNOのとき、すなわち部分気筒・クルーズ運転条件が
成立していないときは、本処理を終了し、部分気筒・ク
ルーズ運転条件が成立しているときは、エンジン3がク
ルーズ運転状態にあって部分気筒運転に切換可能である
として、ステップ2に進む。
【0020】ステップ2では、前回の本処理実行時にお
いて、目標カム位相CAINCMDを算出したか否かを
判別する。ステップ2の判別がYESのとき、すなわち
前回の処理で目標カム位相CAINCMDを算出してい
れば、後述する図3のステップ9に進み、ステップ2の
判別がNOのとき、すなわち前回の処理で目標カム位相
CAINCMDを算出していなければ、ステップ3に進
み、エンジン3を全気筒運転から部分気筒運転に切り換
えたときのトルク段差ΔTIM(出力相当値間の差分)
を算出する。このトルク段差ΔTIMは、図4および図
5にそれぞれ示すようなNE−PBA−CAINCMD
マップ(以下「カム位相マップ」という)およびCAI
N−TIMマップ(以下「トルクマップ」という)を参
照することによって求められ、これらのマップは、全気
筒運転用および部分気筒運転用のものがそれぞれROM
2dに予め格納されている。まず、カム位相マップを参
照し、現在のエンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧
PBAから、全気筒運転用の目標カム位相CAINCM
DNORと、部分気筒運転用の目標カム位相CAINC
MDSTPとを算出する。
【0021】さらに、全気筒運転用および部分気筒運転
用のトルクマップを参照し、上記2つの目標カム位相C
AINCMDNOR,CAINCMDSTPと、現在の
エンジン回転数NEとから、全気筒運転用および部分気
筒運転用の基本燃料噴射時間TIMNOR,TIMST
Pを算出する。この場合、全気筒運転用および部分気筒
運転用のトルクマップの各々には、複数のエンジン回転
数NE(例えばアイドリング回転数、2000・300
0・4000・5000・6000rpm)にそれぞれ
対応する複数のトルクマップが設定されている。実際の
エンジン回転数NEは、上記各2つのエンジン回転数N
Eの間になるのが通常であり、その場合には、その前後
のエンジン回転数NE用のトルクマップより補間して、
エンジントルクに相当する基本燃料噴射時間TIMNO
R,TIMSTPを算出する。次いで、これらの差分を
求め、トルク段差ΔTIMとする(ΔTIM=TIMN
OR−TIMSTP)。
【0022】このように、トルク段差ΔTIMを全気筒
運転用の基本燃料噴射時間TIMNOR(出力相当値)
と、部分気筒運転用の基本燃料噴射時間TIMSTP
(出力相当値)との差分として求める理由は、基本燃料
噴射時間TIMによりエンジン出力、すなわちトルクが
概ね定まることから、2つの基本燃料噴射時間TIMN
OR,TIMSTP(出力相当値)の差分をトルク段差
に相当する値と見なせることによる。
【0023】次いで、上記のように算出したトルク段差
ΔTIMが所定値ΔTIMAより大きい(ΔTIM>Δ
TIMA)か否かを判別する(ステップ4)。この所定
値ΔTIMAは、エンジン3を全気筒運転から部分気筒
運転に切り換える際に、カム位相CAINを部分気筒運
転用の目標カム位相CAINCMDSTPに一度に切り
換えても、そのときのエンジン3の燃焼状態や排気ガス
特性が不安定なるおそれがないと想定されるような十分
小さなトルク段差ΔTIMの値として予め設定される。
ステップ4において、トルク段差ΔTIMが所定値ΔT
IMA以下である(ΔTIM≦ΔTIMA)と判別した
ときは、図3のステップ11に進み、目標カム位相CA
INCMDを後述する部分気筒運転用の目標カム位相C
AINCMDSTPに設定して(CAINCMD=CA
INCMDSTP)、本処理を終了する。
【0024】一方、ステップ4において、トルク段差Δ
TIMが所定値ΔTIMAより大きい(ΔTIM>ΔT
IMA)と判別したときは、ステップ5に進み、現在の
エンジン水温TWから水温補正係数KTWTQを算出す
る。この水温補正係数KTWTQは、図6に示すTW−
KTWTQテーブルを参照することによって算出され
る。同図に示すように、TW−KTWTQテーブルにお
いては、水温補正係数KTWTQは、エンジン水温TW
が上限値TWH以上のときに「1」に、下限値TWL以
下のときに「1」よりも大きな所定値KTWTQAにそ
れぞれ設定されており、さらに、エンジン水温TWが上
限値TWHより小さくかつ下限値TWLより大きい(T
WL<TW<TWH)ときに、エンジン水温TWが低い
ほど大きくなるように設定されている。
【0025】次いで、ステップ6に進み、トルク段差Δ
TIMからTDC信号数NTDCを算出する。このTD
C信号数NTDCは、図7に示すΔTIM−NTDCテ
ーブルを参照することによって算出される。同図に示す
ように、ΔTIM−NTDCテーブルでは、トルク段差
ΔTIMが大きいほどTDC信号数NTDCが大きくな
るように設定されている。これは、カム位相可変機構1
2が油圧で作動するものであるので、これに供給される
作動油の油温が低いほど、言い換えればエンジン水温T
Wが低いほど、カム位相可変機構12の作動遅れが大き
くなることから、このような作動遅れを補償するためで
ある。
【0026】ステップ6でTDC信号数NTDCを算出
した後、ステップ7に進み、上記ステップ3で求めた部
分気筒運転用の目標カム位相CAINCMDSTPと、
全気筒運転用の目標カム位相CAINCMDNORとの
差分ΔCAINを算出する(ΔCAIN=CAINCM
DSTP−CAINCMDNOR)。さらに、図3のス
テップ8に進み、上記ステップ5〜7で求めた水温補正
係数KTWTQ、TDC信号数NTDCおよび差分ΔC
AINを用い、下式(1)によって進角量CAINAD
Dを算出する。
【0027】 CAINADD=ΔCAIN/(NTDC・KTWTQ) …… (1)
【0028】次いで、ステップ9において、この進角量
CAINADDを前回の処理で算出した目標カム位相C
AINXn-1に加算することにより、今回の目標カム位
相CAINCMDnを算出する(CAINCMDn=C
AINCMDn-1+CAINADD)。さらに、ステッ
プ10に進み、ステップ9で算出した今回の目標カム位
相CAINCMDnが、部分気筒運転用の目標カム位相
CAINCMDSTP以下(CAINCMDSTP≦C
AINCMDn)か否かを判別する。ステップ10にお
いて、CAINCMDSTP≦CAINCMDnと判別
したときは、ステップ11に進み、部分気筒運転用の目
標カム位相CAINCMDSTPを目標カム位相CAI
NCMDに設定して(CAINCMD=CAINCMD
STP)、本処理を終了する。
【0029】また、ステップ10において、CAINC
MDSTP>CAINCMDnと判別したときは、ステ
ップ12に進み、今回、算出した目標カム位相CAIN
CMDnを目標カム位相CAINCMDに設定して(C
AINCMD=CAINCMDn)、本処理を終了す
る。なお、図示はしないが、本実施形態のカム位相可変
機構12は、ECU2によって、実際のカム位相CAI
Nをステップ11およびステップ12で設定された目標
カム位相CAINCMDに一致させるように、フィード
バック制御される。
【0030】次に、全気筒運転から部分気筒運転への切
換時におけるカム位相制御処理を上記のように実行した
ときのカム位相CAINの変化について、図8を参照し
ながら説明する。同図の実線のグラフG1は、上記制御
を実行したときのカム位相CAINの変化を示してお
り、カム位相CAINは、全気筒運転が実行される時刻
t1まで、全気筒運転用の目標カム位相CAINCMD
NORになるように制御される。この後、時刻t1にお
いて、前述した部分気筒・クルーズ運転条件が成立し、
前述したようにしてエンジン3の右バンクの運転が休止
されることによって、部分気筒運転に切り換えられる。
【0031】この切り換えと同時に、左バンクにおいて
前述したようなカム位相制御処理が実行されることによ
り、カム位相CAINが、全気筒運転用の目標カム位相
CAINCMDNORから部分気筒運転用の目標カム位
相CAINCMDSTPまで、CAINADDずつ段階
的に移行する。このときのカム位相CAINの移行速度
は、TDC信号が入力されるごとに加算される進角量C
AINADDによって定められ、この進角量CAINA
DDは、前述したように、差分ΔCAINを水温補正係
数KTWTQおよびTDC信号数NTDCで除算した値
であるので、移行速度は、エンジン水温TWが低いほど
またはトルク段差ΔTIMが大きいほど遅くなる(例え
ば、図中の2点鎖線のグラフG4は、グラフG1よりも
小さな進角量CAINADDで緩やかに移行した場合を
示している)。この後、時刻t2において、カム位相C
AINが部分気筒運転用の目標カム位相CAINCMD
STPに到達する。
【0032】一方、図中の2点鎖線のグラフG3は、前
述したカム位相制御を行うことなく、カム位相CAIN
を上記と同じ目標カム位相CAINCMDSTPまで一
度に移行させた場合を示している。グラフG1とグラフ
G3を比較すると、前述したカム位相制御を行った場合
には、カム位相CAINが時刻t1とt2の間のNTD
Cの分だけ、遅れて目標カム位相CAINCMDSTP
に到達する、すなわち緩やかに移行する。また、図中の
2点鎖線のグラフG2は、前記トルク段差ΔTIMが所
定値ΔTIMA以下のとき、すなわちトルク段差ΔTI
Mが小さいことにより、カム位相CAINを目標カム位
相CAINCMDSTPに一度に移行させた場合を示し
ている。
【0033】以上詳述したように、本実施形態の気筒休
止内燃機関の制御装置によれば、エンジン3がクルーズ
運転されている場合において、これを全気筒運転から部
分気筒運転に切り換えられたときに、そのときのエンジ
ン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAに応じた全気筒運
転用および部分気筒運転用のトルク間のトルク段差ΔT
IMと、全気筒運転用の目標カム位相CAINCMDN
ORと部分気筒運転用の目標カム位相CAINCMDS
TPが算出される。さらに、TDC信号が入力されるご
とに、カム位相CAINは、部分気筒運転用の目標カム
位相CAINCMDSTP側に進角量CAINADDず
つ移行される。これにより、カム位相CAINを目標カ
ム位相CAINCMDSTP側に徐々に移行させること
ができるので、従来と異なり、部分気筒運転への切り換
えと同時にカム位相CAINの移行を開始しても(時刻
t1)、その直後においてカム位相の急激な変更に起因
してエンジン3の燃焼状態や排気ガス特性が不安定にな
るのを回避でき、従来よりも安定した燃焼状態や排気ガ
ス特性を得ることができる。
【0034】また、このカム位相CAINを移行させる
ときの進角量CAINADDは、目標カム位相CAIN
CMDSTPと目標カム位相CAINCMDNORの差
分ΔCAINを、トルク段差ΔTIMにより設定される
TDC信号数NTDCで除算した値であるので、進角量
CAINADDは、トルク段差ΔTIMが大きいほど小
さくなるように、すなわち移行速度が遅くなるように設
定される。このように、トルク段差ΔTIMの大きさに
応じてカム位相CAINがより緩やかに移行されるの
で、トルク段差ΔTIMが大きいことによる燃焼状態や
排気ガス特性への悪影響を適切に回避することができ
る。
【0035】また、進角量CAINADDは、差分ΔC
AINを水温補正係数KTWTQで除算することにより
算出されているとともに、この水温補正係数KTWTQ
は、エンジン水温TWが低いほど大きくなるように設定
されている。それゆえ、進角量CAINADDは、エン
ジン水温TWが低いほど小さな値になるように、すなわ
ち移行速度が遅くなるように設定される。このように、
エンジン水温TWの低さに応じてカム位相CAINがよ
り緩やかに移行されるので、エンジン水温TWが低いこ
とによる燃焼状態や排気ガス特性への悪影響を適切に回
避することができる。
【0036】なお、本実施形態においては、時刻t1に
おいて、全気筒運転から気筒休止運転への切り換えと同
時に、カム位相CAINの目標カム位相CAINCMD
STP側への移行を開始するようにしたが、カム位相C
AINの移行開始タイミングはこれに限らず、カム位相
可変機構12の作動遅れなどを考慮し、時刻t1よりも
所定時間、早い時刻にカム位相CAINの移行を開始し
てもよい。この場合には、エンジンの油温などに応じて
所定時間を算出するようにしてもよい。また、進角量C
AINADDをエンジン温度に応じて補正するために、
エンジン温度としてエンジン水温TWを用いたが、エン
ジン温度としてはこれに限らず、油温などでもよく、エ
ンジン3の温度を適切に表すものであればよい。
【0037】また、本実施形態では、カム位相CAIN
を進角させることで、吸気弁5の閉鎖タイミングがエン
ジン3のピストン上死点付近に近づき、充填効率が向上
する場合について説明したが、カム位相CAINを遅角
させることで、吸気弁5の閉鎖タイミングがピストン上
死点付近に近づき、充填効率が向上する場合には、カム
位相CAINを遅角補正することにより、上記と同様の
効果を得ることができる。また、排気カムシャフト10
にもカム位相可変機構12を設け、排気弁6と吸気弁5
のバルブオーバーラップ期間を制御することで、さらな
る充填効率の向上を図れることは言うまでもない。
【0038】次に、図9は、補機の負荷状態に応じて前
述したカム位相マップおよびトルクマップ(図4,5参
照)を切り換えて選択する制御処理を示している。本処
理では、まず、ステップ20において、エンジン3が部
分気筒運転されているか否かを判別する。ステップ20
の判別がNO、すなわち全気筒運転されているときに
は、ステップ21に進み、目標カム位相CAINCMD
および基本燃料噴射時間TIMを算出するときにそれぞ
れ参照するカム位相マップおよびトルクマップとして、
排気ベストのカム位相マップおよびトルクマップをそれ
ぞれ選択して本処理を終了する。これらの排気ベストの
カム位相マップおよびトルクマップの各々には、全気筒
運転用および部分気筒運転用のものがそれぞれ設定され
ており、全気筒運転用のカム位相マップおよびトルクマ
ップには、全気筒運転時に排気ガス特性の良好な状態が
得られるような目標カム位相CAINCMDおよび基本
燃料噴射時間TIMの値がそれぞれ設定され、部分気筒
運転用のカム位相マップおよびトルクマップには、部分
気筒運転時に排気ガス特性の良好な状態が得られるよう
な目標カム位相CAINCMDおよび基本燃料噴射時間
TIMの値がそれぞれ設定されている。
【0039】ステップ20の判別がYES、すなわち部
分気筒運転されているときには、ステップ22に進み、
エアコンディショナーなどの補機の負荷が大きいか否か
を判別する。ステップ22で補機の負荷が小さいと判別
したときは、上記ステップ21に進む。補機の負荷が大
きいと判別したときは、ステップ23に進み、目標カム
位相CAINCMDおよび基本燃料噴射時間TIMをそ
れぞれ算出するときに参照するカム位相マップおよびト
ルクマップとして、トルクベストのカム位相マップおよ
びトルクマップを選択して本処理を終了する。これらト
ルクベストのカム位相マップおよびトルクマップには、
部分気筒運転時に十分なトルクが得られるような目標カ
ム位相CAINCMDおよび基本燃料噴射時間TIMの
値がそれぞれ設定されている。
【0040】以上のように、本制御処理によれば、目標
カム位相CAINCMDおよび基本燃料噴射時間TIM
は、部分気筒運転時において、補機の負荷が大きいとき
には、十分なトルクが得られるように決定され、補機の
負荷が小さいときには、排気ガス特性の良好な状態が得
られるように決定される。これにより、補機の負荷が増
大したときでも、全気筒運転と比べて燃費の良好な部分
気筒運転を継続することができるので、燃費を向上させ
ることができる。また、部分気筒運転時において補機の
負荷が小さいときには、排気ガス特性の良好な状態が得
られるので、燃費および排気ガス特性の双方を良好な状
態に維持することができる。
【0041】次に、図10は、エンジン3の固着状態
(全気筒運転および部分気筒運転の一方から他方に切り
換え不能な状態)に応じてカム位相マップおよびトルク
マップを切り換えて選択する制御処理を示している。本
処理では、まず、ステップ30において、エンジン3が
部分気筒運転に固着されているか否かを判別する。ステ
ップ30の判別がYESのとき、すなわち全気筒運転す
べき運転状態であるにもかかわらず、吸排気弁休止機構
の連結解除状態での固着やインジェクタの詰まりなどに
より部分気筒運転されているときには、ステップ31に
進み、エンジントルクに相当する実際の基本燃料噴射時
間TIMが所定値TIMAより大きい(TIM>TIM
A)か否かを判別する。この所定値TIMAは、大きな
トルクが要求されていることを示す下限値であり、TI
M>TIMAのときには、大きなトルクが要求されてい
ることを示している。
【0042】ステップ31において、TIM≦TIMA
と判別したときには、大きなトルクが要求されていない
として、ステップ32に進み、目標カム位相CAINC
MDおよび基本燃料噴射時間TIMをそれぞれ算出する
ときに参照するカム位相マップおよびトルクマップとし
て、部分気筒運転用の排気ベストのものをそれぞれ選択
して本処理を終了する。この部分気筒運転用の排気ベス
トのカム位相マップおよびトルクマップとしては、図9
の例で述べたものが用いられる。
【0043】ステップ31において、TIM>TIMA
と判別したときには、大きなトルクが要求されていると
してステップ34に進み、目標カム位相CAINCMD
および基本燃料噴射時間TIMを算出するときに参照す
るカム位相マップおよびトルクマップとして、部分気筒
運転用のトルクベストのカム位相マップおよびトルクマ
ップをそれぞれ選択して本処理を終了する。この部分気
筒運転用のトルクベストのカム位相マップおよびトルク
マップも、図9の例で述べたものが用いられる。
【0044】一方、ステップ30の判別がNOのとき、
すなわち吸排気弁休止機構の連結状態での固着などによ
り部分気筒運転すべき運転状態のときに全気筒運転され
ているときには、上記ステップ33に進み、実際の基本
燃料噴射時間TIMが所定値TIMAより大きい(TI
M>TIMA)か否かを判別する。ステップ33におい
て、TIM≦TIMAと判別したときには、大きなトル
クが要求されていないとして、ステップ32に進み、全
気筒運転用の排気ベストのカム位相マップおよびトルク
マップを選択して本処理を終了する。これらの全気筒運
転用の排気ベストのカム位相マップおよびトルクマップ
は、図9の例で述べたものを用いる。また、ステップ3
3において、TIM>TIMAと判別したときには、大
きなトルクが要求されているとして、ステップ34に進
み、全気筒運転用のトルクベストのカム位相マップおよ
びトルクマップをそれぞれ選択して本処理を終了する。
これら全気筒運転用のトルクベストのカム位相マップお
よびトルクマップも、全気筒運転時に十分なトルクが得
られるような目標カム位相CAINCMDおよび基本燃
料噴射時間TIMの値がそれぞれ設定されている。
【0045】以上のように、本実施形態の制御装置によ
れば、部分気筒運転に固着されている場合、目標カム位
相CAINCMDおよび基本燃料噴射時間TIMは、エ
ンジン3において大きなトルクが要求されているときに
は、所要のトルクを確保すべく十分なトルクが得られる
ように決定され、大きなトルクが要求されていないとき
には、排気ガス特性を優先して排気ガス特性の良好な状
態が得られるように決定される。これとは逆に全気筒運
転に固着されている場合にも、目標カム位相CAINC
MDおよび基本燃料噴射時間TIMは、大きなトルクが
要求されているときには、十分なトルクが得られるよう
に決定され、大きなトルクが要求されていないときに
は、排気ガス特性の良好な状態が得られるように決定さ
れる。これにより、部分気筒運転または全気筒運転に固
着されているときでも、正常に作動しているときとほと
んど変わらないエンジン出力や排気ガス特性が得られ
る。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の気筒休止内燃機
関の制御装置によれば、全気筒運転から部分気筒運転へ
の切り換えに伴ってカム位相を変更する気筒休止内燃機
関において、その切換時に、より安定した燃焼状態およ
び排気ガス特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る気筒休止内燃機関の
制御装置と気筒休止内燃機関の概略構成を示す図であ
る。
【図2】制御装置によるカム位相制御処理を示すフロー
チャートである。
【図3】図2の続きを示すフローチャートである。
【図4】エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBAお
よび目標カム位相CAINCMDの関係を示すNE−P
BA−CAINCMDマップである。
【図5】カム位相CAINと燃料噴射時間TIMの関係
を示すCAIN−TIMマップである。
【図6】エンジン水温TWと水温補正係数KTWTQの
関係を示すTW−KTWTQテーブルである。
【図7】トルク段差ΔTIMとTDC信号数NTDCの
関係を示すΔTIM−NTDCテーブルである。
【図8】カム位相制御を行ったときのカム位相の変化を
示すタイムチャートである。
【図9】補機の負荷状態に応じてNE−PBA−CAI
Nマップを切り換えて選択する制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】エンジンの固着状態に応じてNE−PBA−
CAINマップを切り換えて選択する制御処理を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置 2 ECU(判別手段、算出手段、制御手段) 2d ROM(出力記憶手段、カム位相記憶手段) 3 気筒休止内燃機関 4 気筒 5 吸気弁 7 吸気カム 11 クランクシャフト CAIN 吸気カムのカム位相 CAINCMD 目標カム位相 CAINCMDNOR 全気筒運転用の目標カム位相 CAINCMDSTP 部分気筒運転用の目標カム位相 NE エンジン回転数(運転状態を表すパラメータ) PBA 吸気管内絶対圧(運転状態を表すパラメー
タ) TIM 基本燃料噴射時間(出力相当値) TIMNOR 全気筒運転用の基本燃料噴射時間(出
力相当値) TIMSTP 部分気筒運転用の基本燃料噴射時間
(出力相当値) ΔTIM トルク段差(差分) TW エンジン水温(エンジン温度)
フロントページの続き Fターム(参考) 3G092 AA05 AA11 AA14 AA15 BB01 BB10 CA06 CA07 CA08 DA01 DA02 DA08 DA11 DA12 DG05 DG09 EA11 EA13 EA17 EA22 EA26 EA27 EC10 FA02 FA04 FA15 FB03 GA08 GA14 HA05Z HA13X HB01X HE01Z HE03Z HE06X HE06Z HE08Z HF04Z HF21Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気筒のうちのすべての気筒を運転
    する全気筒運転と、一部の気筒の運転を休止する部分気
    筒運転とに切換可能であるとともに、吸気弁を開閉する
    ための吸気カムのカム位相をクランクシャフトに対して
    変更可能な気筒休止内燃機関の制御装置であって、 前記全気筒運転用および前記部分気筒運転用の、前記内
    燃機関の運転状態に応じた出力に相当する所定の出力相
    当値を記憶する出力記憶手段と、 前記全気筒運転用および前記部分気筒運転用の、前記内
    燃機関の運転状態に応じた前記吸気カムの所定の目標カ
    ム位相を記憶するカム位相記憶手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて当該内燃機関がクルー
    ズ運転されているか否かを判別する判別手段と、 この判別手段により前記内燃機関がクルーズ運転されて
    いると判別され、かつ前記全気筒運転から前記部分気筒
    運転に切り換えられるときに、そのときの前記内燃機関
    の運転状態に応じた前記全気筒運転用および前記部分気
    筒運転用の出力相当値間の差分を算出する算出手段と、 前記判別手段により前記内燃機関がクルーズ運転されて
    いると判別され、かつ前記全気筒運転から前記部分気筒
    運転に切り換えられるときに、前記吸気カムのカム位相
    を、そのときの前記内燃機関の運転状態に応じた前記全
    気筒運転用の目標カム位相から前記部分気筒運転用の目
    標カム位相に、前記算出手段が算出した前記差分に応じ
    た移行速度で漸次、移行させるように制御する制御手段
    と、を備えることを特徴とする気筒休止内燃機関の制御
    装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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