JP2000334919A - 印刷方法および印刷装置 - Google Patents

印刷方法および印刷装置

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JP2000334919A
JP2000334919A JP11150362A JP15036299A JP2000334919A JP 2000334919 A JP2000334919 A JP 2000334919A JP 11150362 A JP11150362 A JP 11150362A JP 15036299 A JP15036299 A JP 15036299A JP 2000334919 A JP2000334919 A JP 2000334919A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスタの耐刷枚数を超える印刷を行う場合、
砂目や画像伸び等の画像不良が発生したり、マスタ破れ
や画像つぶれ等の画像劣化を生じたりすることをなくす
る。 【解決手段】 所定の耐刷枚数を有する製版されたマス
タ2を外周面に巻き付ける版胴1、排版部18、製版部
19等を具備し、版胴1上のマスタ2に印刷用紙を押し
付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置において、上記所
定の耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合であ
って、該所定の耐刷枚数に達したとき、版胴1上の使用
済みのマスタ2を排版すると共に、使用済みのマスタ2
に形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像を
別のマスタ2に形成し、製版された別のマスタ2を版胴
1に巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、排版駆
動部196、製版給版駆動部195および版胴駆動部1
98をそれぞれ制御する本体制御装置88を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷方法をおよび
印刷装置に関し、さらに詳しくは、孔版印刷方法を含む
印刷方法および孔版印刷装置を含む印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷装置の一例である製版・印刷一体型
の孔版印刷装置においては、排版、製版、給版および印
刷の各工程を経て印刷物が得られる。すなわち、先ず、
製版スタートキーとも呼ばれているスタートキーを押す
ことで版付け印刷に至る各工程の動作を起動させ、製版
済みのマスタを版胴に巻装する前に、既に版胴に巻装さ
れている使用済みのマスタを版胴から剥離する排版工程
を行う。次いで、製版工程において、原稿の画像を原稿
読取部に配設されている画像センサで読み取り、サーマ
ルヘッドの発熱素子にマスタを接触させつつ、上記画像
センサ等で光電変換された画像信号によってサーマルヘ
ッドの発熱素子を位置選択的に発熱させ、マスタの熱可
塑性樹脂フィルムを熱溶融穿孔し画像信号に応じた穿孔
パターンを形成する。次いで、給版工程において、穿孔
パターンが形成された製版済みのマスタを多孔性円筒状
の版胴に巻き付ける。
【0003】次に、印刷部で印刷工程が行われる。すな
わち、給紙部から給送された1枚の印刷用紙がレジスト
ローラで版胴とプレスローラとの間に所定のタイミング
をとって送り込まれ、プレスローラによって版胴の外周
面に巻き付けられた製版済みのマスタに押し付けられ、
版胴の内周側から供給され穿孔パターンを介して滲み出
たインキが印刷用紙に転移することにより、画像信号に
応じた印刷画像が印刷用紙に形成される。次いで、排紙
部での排紙工程において、版胴から印刷済みの用紙を剥
離して、吸引ファン等を備えた排紙搬送装置により搬送
し、排紙台上に排出される。こうして、最初に通紙する
1枚目の印刷用紙である版付け用紙にいわゆる「版付
け」印刷が行われる。ここで、「版付け」とは、版胴上
の製版済みのマスタにインキを充填してそのマスタを版
胴の外周面に密着させるために、製版給版直後に行う正
規の印刷とは別の印刷動作をいい、「試し刷り」と呼ば
れることもある。版付け用紙とは、版付けのために最初
に供給される1枚目の印刷用紙を指し、試し刷り用紙と
呼ばれることもある。また、「試し刷り」とは、画像濃
度や画像鮮明度等の印刷画像品質の確認あるいは上下左
右の余白の確認を行う目的で製版給版直後に行う正規の
印刷とは別の印刷動作をいい、ここでは上記「版付け」
と同義である。このように「版付け」や「試し刷り」で
印刷された印刷用紙は、正規の印刷物として扱われずカ
ウントされない。将来、種々の発明によって、「版付
け」を不要とする印刷装置が登場することも勿論あり得
る。
【0004】次に、オペレータは操作パネルのテンキー
で印刷枚数を設定・入力し、印刷スタートキーとも呼ば
れるプリントキーを押すと、上記版付けと同様の工程
で、給紙、印刷および排紙の各動作がプリントキーで入
力した印刷枚数分(置数分)繰り返して行われて、孔版
印刷の全工程が終了する。なお、版胴上の製版済みのマ
スタに印刷用紙を押し付ける押圧手段としては、上記し
たプレスローラの他に、用紙レジスト精度の向上や騒音
の低減を図る目的の下に、給送されて来た印刷用紙の先
端部を保持する保持手段を備えた版胴の外径と略同径の
圧胴等も使用される。
【0005】近年、孔版印刷装置においては、より大量
の印刷物を得たいというユーザの要望が高く、これに応
えるべく、給紙部側においては、大容量給紙装置(LC
T)を給紙部に付設したり、あるいは孔版印刷装置本体
側に配設された給紙部の他にレジストローラに向けて給
紙するいわゆる「バンク給紙部」を印刷部の下方に設け
たりするようになってきている(例えば、特開平6−4
0137号公報参照)。大容量給紙装置(LCT)で
は、普通紙で3000枚程度を積載して給紙可能であ
り、バンク給紙部では、例えば特開平5−124737
号、特開平5−221536号、特開平6−14460
0号および特開平7−137851号公報等で開示され
ているように、オペレータ等が装置の前面に対向して位
置する姿勢で給紙等の操作を行えるフロントローディン
グ方式を用いると共に、給紙動作を中断することなく印
刷用紙の自動補給を可能とすることにより、いわゆるタ
ンデム給紙とノンタンデム給紙とを切り換えて使用でき
る。そして、タンデム給紙では、連続的に給紙すること
で給紙動作や印刷動作を中断することがない、いわゆる
エンドレス給紙も可能としている。
【0006】一方、排紙部側では、排紙トレイの用紙積
載容量を増加させたり(ノンソートトレイ:大容量排紙
台)、ソータを連結したりして対応している。例えば、
1ビントレイ当たり50枚の印刷物を収容可能で40ビ
ンを有するソータでは、2000枚の印刷物を収容する
ことができ、これにノンソートトレイの用紙積載容量1
000枚を加えた3000枚程度を排紙積載可能とした
り、あるいは重連と称して上記ソータを2台連結して使
用したりして、オペレータがより大量の印刷物を取り出
すことなく対処できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
4000枚の印刷物を得るために、例えば2000枚の
耐刷枚数を有するマスタであって、1回目の製版で製版
された同じマスタを使用し、プリントキーによる置数分
4000枚を印刷したような場合、そのマスタが本来有
している耐刷枚数2000枚を超えてしまうと種々の画
像不良が発生してくる。すなわち、耐刷枚数2000枚
を超えると、画像伸び(100%→101%)が徐々に
発生し成長したり、大体3000枚前後から俗に「砂
目」と呼ばれる画像不良が発生する。「砂目」は、印刷
用紙の各端縁部等が通紙される毎にエッジとなって製版
済みのマスタに当たることでマスタの製版画像部分がい
たんだりすることで発生する。この程度の印刷枚数で
は、極端な画像劣化に至るダメージを受けないが、40
00枚を超える前後から遂にはマスタが破れてしまった
り、画像がつぶれてしまったりする不具合が発生してし
まい、極端な画像劣化に至る問題点があった。ここで、
「マスタの耐刷枚数」とは、製版された同一のマスタに
より実質的に画像品質を損なうことなく印刷用紙に印刷
を行うことのできる印刷用紙枚数をいう。通常のマスタ
の耐刷枚数は、厳密にいうと、マスタの種類やマスタに
形成される製版画像の画像量の大きさや密度等により異
なってくるが、厚さが1〜2μmの熱可塑性樹脂フィル
ムと多孔質支持体(ベース)として和紙や合成繊維を混
抄した厚さ20〜50μmのベースとを接着剤で貼り合
わせたトータルの厚さ25〜55μm程度のマスタで
は、大体2000枚程度であるといえる。
【0008】そこで、良好な画像の印刷物を4000枚
得たいような場合には、マスタの耐刷枚数2000枚を
考慮して、例えば、1回目の製版で作製した製版済みの
マスタを使用して2000枚の印刷を行った後、スター
トキーを再度押して、同じ原稿の画像を再度読み取りつ
つ、1回目の印刷で使用した版胴上の使用済みのマスタ
を排版すると共に、2回目の製版で作製した製版済みの
マスタを版胴に巻き付ける版替え動作を行って、プリン
トキーを押して残りの2000枚の印刷を行うというよ
うに対応しているのが実情であり、面倒で煩わしい操作
をしなければいけなく、また総印刷時間が長くなってし
まうという問題点があった。
【0009】また、2回目の製版において、製版画像の
位置ズレ等のない実質的に1回目と同じ製版画像を得ら
れれば問題ないが、例えば原稿載置台上での同じ原稿の
セット位置がずれたり、あるいは自動原稿送り装置(A
DF)を使用して同じ原稿の画像を読み取るようなとき
でも、同じ原稿のセット位置がズレてしまうことで、製
版画像の位置ズレを生じ、同じ印刷物を得られなくなる
という問題点もある。
【0010】したがって、本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたものであって、マスタの耐刷枚数を超える印
刷を行う場合、マスタの耐刷枚数に応じて版替え動作を
自動的に行うことにより、砂目や画像伸び等の画像不良
が発生したり、マスタ破れや画像つぶれ等の画像劣化を
生じたりすることのない印刷方法および印刷装置を提供
することを第一の目的とする。これに加えて、面倒で煩
わしい操作をすることなく、また総印刷時間が長くなっ
てしまうことのない印刷方法および印刷装置を提供する
ことを第二の目的とする。さらに、版替え時において、
製版画像の位置ズレを生じることなく、同じ印刷物を得
ることのできる印刷方法および印刷装置を提供すること
を第三の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、請求項毎の発明においては以下の構
成を採っていることを特徴とするものである。請求項1
記載の発明では、所定の耐刷枚数を有する製版されたマ
スタを版胴に巻き付け、該版胴上のマスタに印刷用紙を
押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷方法において、上
記所定の耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合
であって、該所定の耐刷枚数に達したとき、上記版胴上
の使用済みのマスタを排版すると共に、該使用済みのマ
スタに形成されている製版画像と実質的に同一の製版画
像を別のマスタに形成し、この製版された別のマスタを
上記版胴に巻き付ける版替え動作を自動的に行うことを
特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
印刷方法において、複数の給紙部を有し、これらの複数
の給紙部では、上記総印刷枚数に応じた給紙が可能であ
ることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の印刷方法において、上記所定の耐刷枚数と上記
総印刷枚数とから上記版替えの回数と該版替え毎の印刷
枚数を自動的に設定して印刷を行うことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明では、請求項1または
2記載の印刷方法において、エンドレス給紙のとき、印
刷用紙がなくなるまで印刷を行うことを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明では、所定の耐刷枚数
を有する製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴
と、該版胴上の使用済みのマスタを排版する排版部と、
マスタを製版し上記版胴の外周面に巻き付ける製版給版
部とを具備し、該版胴上のマスタに印刷用紙を押し付け
て印刷用紙に印刷を行う印刷装置において、上記所定の
耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合であっ
て、該所定の耐刷枚数に達したとき、上記版胴上の使用
済みのマスタを排版すると共に、該使用済みのマスタに
形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像を別
のマスタに形成し、製版された別のマスタを上記版胴に
巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、上記排版部
の駆動対象手段、上記製版給版部の駆動対象手段および
上記版胴の駆動対象手段をそれぞれ制御する制御手段を
有することを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
印刷装置において、上記製版画像に対応した画像信号を
記憶する画像記憶手段と、上記画像記憶手段から上記画
像信号を呼び出して、使用済みのマスタに形成されてい
る製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形
成すべく上記製版給版部の駆動対象手段を制御する画像
信号制御手段とを有することを特徴とする。
【0017】請求項7記載の発明では、請求項5または
6記載の印刷装置において、複数の給紙部を有し、これ
らの給紙部には、印刷用紙を給送する給紙手段と、この
給紙手段を駆動する給紙駆動対象手段とがそれぞれ配設
されており、上記複数の給紙部では、上記総印刷枚数に
応じた給紙が可能であることを特徴とする。
【0018】請求項8記載の発明では、請求項5,6ま
たは7記載の印刷装置において、上記所定の耐刷枚数を
記憶する耐刷枚数記憶手段と、上記総印刷枚数を設定す
る印刷枚数設定手段とを有し、上記制御手段は、上記耐
刷枚数記憶手段および上記印刷枚数設定手段からの各信
号に基づいて、上記版替えの回数と上記版替え毎の印刷
枚数とを計算し設定することを特徴とする。
【0019】請求項9記載の発明では、請求項5,6ま
たは7記載の印刷装置において、上記所定の耐刷枚数を
記憶する耐刷枚数記憶手段と、上記総印刷枚数を設定す
る印刷枚数設定手段とを有し、上記制御手段は、上記耐
刷枚数記憶手段および上記印刷枚数設定手段からの各信
号に基づいて、上記版替えの回数と上記所定の耐刷枚数
よりも少ない上記版替え毎に略平均した印刷枚数とを計
算し設定することを特徴とする。
【0020】請求項10記載の発明では、請求項7記載
の印刷装置において、上記複数の給紙部には印刷用紙の
有無を検知する用紙有無検知手段がそれぞれ配設されて
おり、エンドレス給紙を行うためのエンドレス給紙動作
を設定するエンドレス設定手段と、上記各用紙有無検知
手段および上記エンドレス設定手段からの各信号に基づ
いて、印刷用紙がなくなるまで印刷を行うべく上記排版
部の駆動対象手段、上記製版給版部の駆動対象手段、上
記版胴の駆動対象手段および上記各給紙駆動対象手段を
それぞれ制御するエンドレス制御手段とを有することを
特徴とする。
【0021】請求項11記載の発明では、請求項5ない
し9の何れか一つに記載の印刷装置において、上記版替
え前のマスタを使用して上記所定の耐刷枚数の印刷を行
った後、上記版替え後の別のマスタを使用して印刷を行
う動作を起動する印刷起動手段と、上記制御手段は、上
記印刷起動手段からの信号に基づいて、上記所定の耐刷
枚数の印刷を行うべく上記版胴の駆動対象手段および上
記各給紙駆動対象手段をそれぞれ制御することを特徴と
する。
【0022】請求項12記載の発明では、請求項7また
は10記載の印刷装置において、上記複数の給紙部に
は、印刷用紙のサイズを検知する用紙サイズ検知手段が
それぞれ配設されており、上記各用紙サイズ検知手段に
より実質的に同一サイズの印刷用紙が検知されたとき、
上記製版画像に対応した画像信号を90度回転させて上
記マスタに製版画像を形成すべく上記製版給版部の駆動
対象手段を制御する製版画像制御手段を有することを特
徴とする。
【0023】請求項13記載の発明では、所定の耐刷枚
数を有する製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴
と、該版胴上の使用済みのマスタを排版する排版部と、
マスタを製版し上記版胴の外周面に巻き付ける製版給版
部とを具備し、該版胴上のマスタに印刷用紙を押し付け
て印刷用紙に印刷を行う印刷装置において、上記マスタ
の耐刷枚数を手動で設定する耐刷枚数設定手段と、上記
耐刷枚数設定手段により設定された上記耐刷枚数に達し
たとき、上記版胴上の使用済みのマスタを排版すると共
に、該使用済みのマスタに形成されている製版画像と実
質的に同一の製版画像を別のマスタに形成し、製版され
た別のマスタを上記版胴に巻き付ける版替え動作を自動
的に行うべく、上記排版部の駆動対象手段、上記製版給
版部の駆動対象手段および上記版胴の駆動対象手段をそ
れぞれ制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0024】請求項14記載の発明は、製版されたマス
タを外周面に巻き付ける版胴と、該版胴上の使用済みの
マスタを排版する排版部と、マスタを製版し上記版胴の
外周面に巻き付ける製版給版部とを具備し、該版胴上の
マスタに印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印
刷装置において、製版されたマスタの製版画像の画像量
を検知する画像量検知手段と、上記画像量検知手段から
の画像量検知信号に基づいて、上記マスタの耐刷枚数を
設定し、該設定された上記耐刷枚数を超える印刷を行う
場合であって、上記耐刷枚数に達したとき、上記版胴上
の使用済みのマスタを排版すると共に、該使用済みのマ
スタに形成されている製版画像と実質的に同一の製版画
像を別のマスタに形成し、製版された別のマスタを上記
版胴に巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、上記
排版部の駆動対象手段、上記製版給版部の駆動対象手段
および上記版胴の駆動対象手段をそれぞれ制御する制御
手段とを有することを特徴とする。
【0025】請求項15記載の発明では、請求項13ま
たは14記載の印刷装置において、上記製版画像に対応
した画像信号を記憶する画像記憶手段と、上記画像記憶
手段から上記画像信号を呼び出して、使用済みのマスタ
に形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像を
別のマスタに形成すべく上記製版給版部の駆動対象手段
を制御する画像信号制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0026】請求項16記載の発明では、請求項13,
14または15記載の印刷装置において、複数の給紙部
を有し、これらの給紙部には、印刷用紙を給送する給紙
手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動対象手段とが
それぞれ配設されており、上記複数の給紙部では、上記
総印刷枚数に応じた給紙が可能であることを特徴とす
る。
【0027】請求項17記載の発明では、請求項13,
14,15または16記載の印刷装置において、上記耐
刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、総印刷枚数を設
定する印刷枚数設定手段とを有し、上記制御手段は、上
記耐刷枚数記憶手段および上記印刷枚数設定手段からの
各信号に基づいて、上記版替えの回数と上記版替え毎の
印刷枚数とを計算し設定することを特徴とする。
【0028】請求項18記載の発明では、請求項13,
14,15または16記載の印刷装置において、上記耐
刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、総印刷枚数を設
定する印刷枚数設定手段とを有し、上記制御手段は、上
記耐刷枚数記憶手段および上記印刷枚数設定手段からの
各信号に基づいて、上記版替えの回数と上記所定の耐刷
枚数よりも少ない上記版替え毎に略平均した印刷枚数と
を計算し設定することを特徴とする。
【0029】請求項19記載の発明は、請求項5ないし
18の何れか一つに記載の印刷装置において、上記所定
の耐刷枚数または上記耐刷枚数に達するとき、その旨の
報知をする報知手段を有することを特徴とする。
【0030】ここで、請求項1、請求項5、請求項1
3、請求項14等における「使用済みのマスタに形成さ
れている製版画像と実質的に同一の製版画像」とは、ユ
ーザやオペレータが許容できる印刷画像が得られる上で
の製版画像を意味する。例えば、製版画像の位置が、ユ
ーザやオペレータが許容できる範囲内で前版の製版画像
と若干その画像位置がズレているような場合も含む。し
たがって、請求項1、請求項5、請求項13、請求項1
4では、例えば、原稿載置台に同じ原稿を手動であるい
はADFやRDFを使用したりして自動的にセットした
ような際に原稿のセット位置ズレに起因する製版画像の
位置ズレが生じる場合も含まれる。
【0031】請求項8の「印刷枚数設定手段」の具体例
としては単独のキーやスイッチであるテンキー等が用い
られ、請求項11の「印刷起動手段」の具体例としては
単独のキーやスイッチであるプリントキー等が用いられ
る。また、請求項10の「エンドレス設定手段」や請求
項13の「耐刷枚数設定手段」の各具体例としては、後
述するメニュー画面方式にあっては、例えば、初期設定
キー、スクロールキーおよび切り替えられた画面ごとに
設定される選択キー群の組み合わせからなるものが用い
られるが、単独のキーで構成してもよい。
【0032】請求項5、請求項13、請求項14等の
「制御手段」、請求項6、請求項13の「画像信号制御
手段」の各具体例としては、CPU(中央処理装置)、
I/O(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装
置)、RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ
等を備え、それらが信号バスによって接続された構成を
有するマイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等を
具備する制御装置が好ましく用いられる。請求項7、請
求項16等の「給紙手段」の各具体例としては、呼出し
ローラおよび一対の分離ローラからなるものの他、例え
ば特公平5−32296号公報記載の紙捌きローラ(分
離コロを兼ねる給紙コロに相当)、あるいは後述する発
明の実施の形態で説明する呼出しローラ、分離ローラお
よび分離パッドからなるもの等を含む。
【0033】請求項19の「報知手段」の具体例として
は、液晶表示装置を用いるとユーザやオペレータに目視
で知らせる手段として好適であるが、このような利点を
望まなくてもよいのであれば、これに限らず、例えば発
光ダイオード表示装置等による点滅・点灯表示やブザー
吹鳴等による報知でもよい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する部材や構成部品等については、同一符号を
付すことによりその説明をできるだけ省略する。図にお
いて一対で構成されていて特別に区別して説明する必要
がない部材や構成部品は、説明の簡明化を図る上から、
その片方を適宜記載することでその説明に代えるものと
する。また、図および説明の簡明化を図るため、図に表
されるべき部材や構成部品であっても、その図において
特別に説明する必要がない部材や構成部品は適宜断わり
なく省略することがある。 (実施形態1)以下、本発明の実施形態1について説明
する。図1において、符号100は、印刷装置の一例と
しての孔版印刷装置を示す。符号200は、本発明にお
ける複数の給紙部の一例として孔版印刷装置100の下
方に複数段設けられたバンク給紙部を示す。符号100
Fは孔版印刷装置100側の骨組みをなす本体フレーム
を、符号200Fはバンク給紙部200側の骨組みをな
すバンク本体フレームをそれぞれ示す。以下、孔版印刷
装置100およびバンク給紙部200の構成を順次説明
する。
【0035】孔版印刷装置100は、図1および図2に
示すように、本体フレーム100Fの上方に配置され原
稿の画像を読み取る原稿読取部3と、この原稿読取部3
の下方の一側部に配置されマスタ2を製版し搬送する製
版部19と、本体フレーム100Fの略中央部に配置さ
れ製版されたマスタ2を外周面に巻き付ける多孔性円筒
状の版胴1、およびこの版胴1の下方に配置され給送さ
れて来た用紙Pの先端部を挾持・保持する保持手段とし
ての用紙クランパ21を備え、版胴1の外周面上のマス
タ2に印刷用紙Pを押し付ける圧胴20を有する印刷部
14と、版胴1の左側に配設され既に版胴1に巻装され
ている使用済みのマスタ2を版胴1の外周面から剥離し
収納する排版部18と、圧胴20の右方に配設され印刷
用紙Pの先端を圧胴20の用紙クランパ21に向けて給
送する、本発明における複数の給紙部の一つとしての補
助給紙部28を含む給紙装置と、圧胴20の左方に配設
され印刷部14で印刷された印刷用紙Pを排紙台82に
排出する排紙部80とを具備する。
【0036】原稿読取部3は、原稿を載置するコンタク
トガラス160と、原稿を載置する原稿載置台161
と、原稿を搬送する原稿搬送ローラ対162および原稿
搬送ローラ163と、搬送される原稿をガイドするガイ
ド板164,165と、コンタクトガラス160に沿っ
て原稿を搬送する原稿搬送ベルト166と、読み取られ
た原稿の排出方向を切り換える切換板167と、読み取
られた原稿が排出される原稿排紙台168と、原稿の画
像を照明しつつ走査して読み取る反射ミラー169,1
70および蛍光灯171からなるスキャナと、反射ミラ
ー169,170からの反射光をレンズ172の集束作
用を介して受光するCCD(電荷結合素子)等の光電変
換素子等からなる画像センサ173とを有する。上記構
成のうち、原稿載置台161、原稿搬送ローラ対16
2、原稿搬送ローラ163、ガイド板164,165、
原稿搬送ベルト166、切換板167および原稿排紙台
168は、図示しない圧板に一体的に配設されてADF
(自動原稿送り装置)ユニット174を構成している。
ADFユニット174は、コンタクトガラス160に対
して開閉・接離自在に設けられている。ADFユニット
174には、原稿載置台161に原稿が載置されたこと
およびこの原稿のサイズを検知する原稿検知センサ17
5と、コンタクトガラス160上に載置された原稿のサ
イズを検知する原稿サイズ検知センサ176と、ADF
ユニット174の上記圧板がコンタクトガラス160上
に置かれていないときにこれを検知する圧板検知センサ
177とが配設されている。
【0037】ADFユニット174における各ローラを
駆動する駆動モータ等(図示せず)の各駆動対象手段お
よび上記スキャナを動作させる駆動モータ等(図示せ
ず)の各駆動対象手段をまとめて原稿読取駆動部とす
る。この原稿読取駆動部は、図15に示す本体制御装置
88に電気的に接続されていて、本体制御装置88から
各種の指令信号を受信する。図15のブロック図には、
主要な各部の各駆動対象手段を示していて、図15の簡
明化を図るため上記原稿読取駆動部の図示を省略してい
る。
【0038】製版部19は、芯管10aにロール状に巻
かれて形成されたマスタロール10からマスタ2を繰り
出し可能に支持する支持軸10bと、支持軸10bにお
けるマスタ搬送方向の下流側に配設され、マスタロール
10から繰り出されるマスタ2を画像信号に応じて選択
的に加熱製版するサーマルヘッド17と、このサーマル
ヘッド17にマスタ2を押圧しながら回転し搬送するプ
ラテンローラ9と、プラテンローラ9におけるマスタ搬
送方向の下流側に配設され、マスタ2を切断する上下一
対のカッタ部材4と、マスタ2の先端をマスタクランパ
12へ向けて送り出す給版ローラ対5a,5bとを有す
る。
【0039】支持軸10bは、芯管10aの両端部を着
脱自在、かつ、回転可能に支持するように図示しない製
版側板に設けられている。マスタ2は、例えばポリエス
テル等からなる1〜2μm程度の薄い熱可塑性樹脂フィ
ルムに対して和紙繊維あるいは合成繊維、もしくはこれ
ら両材料を混抄したものからなる多孔性支持体を貼り付
けてラミネート構造としたものが用いられ、サーマルヘ
ッド17の発熱素子によって加熱穿孔されるものであ
り、トータルの厚さ25〜55μmのものを使用してい
る。本孔版印刷装置100で使用するマスタ2の耐刷枚
数は、2000枚に設定されている。
【0040】サーマルヘッド17は、プラテンローラ9
の軸方向もしくはマスタ2の幅方向に相当する主走査方
向に沿って1列に配列された複数の発熱素子を有し、原
稿読取部3の後述するA/D変換装置、画像信号処理装
置およびサーマルヘッド駆動制御部等で処理されて送出
されるデジタル画像信号に基づき、その発熱素子に対す
る選択的な通電制御によって発熱素子を選択的に発熱さ
せることにより発熱位置に対応するマスタ2の箇所を加
熱溶融させて穿孔する製版手段としての機能を有する。
サーマルヘッド17は、図示しない接離手段によりプラ
テンローラ9に対して接離自在に設けられている。
【0041】プラテンローラ9は、その軸を回転自在に
支持されており、プラテンモータ6により所定の周速度
で回転駆動され、マスタ2をサーマルヘッド17に押圧
しながら搬送する。プラテンローラ9は、ローラ軸(図
示せず)を介して上記製版側板に回転自在に支持されて
いて、上記ローラ軸に配設されたプラテンローラプーリ
およびタイミングベルト(共に図示せず)等を介して連
結されたプラテンモータ6で回転され、マスタ2をサー
マルヘッド17に押圧しつつマスタ搬送方向の下流側へ
搬送する。上記ローラ軸と上記プラテンローラプーリと
の間には、プラテンローラ9に対するプラテンモータ6
の回転駆動力の伝達を断続する図示しない電磁クラッチ
が介装されている。プラテンモータ6は、ステッピング
モータからなる。
【0042】上方のカッタ部材4は、カッタ駆動モータ
7で回転される偏心カム8により上下動され、マスタ2
を切断する。カッタ部材4は、上記構成のものに限ら
ず、例えばカッタ駆動モータにワイヤ及びワイヤプーリ
等を介して連結され、上記カッタ駆動モータの回転駆動
によってマスタ2の幅方向に回転移動される回転刃で構
成されているもの等であってもよい。
【0043】給版ローラ対5a,5bは、その上部のロ
ーラ5aが従動ローラ、下部のローラ5bが駆動ローラ
でそれぞれ構成されている。下部の給版ローラ5bは、
給版ローラ5bの軸に設けられた給版ローラプーリ(図
示せず)、この給版ローラプーリと給版ローラ5bの軸
との間に介装された電磁クラッチ(図示せず)、および
上記給版ローラプーリと上記プラテンローラプーリとの
間に掛け渡された図示しないタイミングベルト等の回転
断続手段および回転伝達手段を介してプラテンモータ6
に連結されている。
【0044】上記した製版部19、図15に示すサーマ
ルヘッド駆動制御部194、版胴1のマスタクランパ1
2および上記クランパ開閉モータを備えた上記開閉装置
は、マスタ2を製版し版胴1の外周面に巻き付ける製版
給版部を構成している。この製版給版部の駆動対象手段
としては、プラテンモータ6、カッタ駆動モータ7、上
記各電磁クラッチおよび上記クランパ開閉モータ等があ
り、図および説明の簡明化を図るため、上記した各駆動
対象手段をまとめて、図15のブロック図において符号
195で示す製版給版駆動部とする。
【0045】印刷部14は、上記した版胴1、上記した
圧胴20および版胴1の内部に配設され版胴1上のマス
タ2にインキを供給するインキ供給装置22等を有す
る。版胴1は、図1、図2、図9および図12等に示す
ように、多孔構造の支持円筒体とその外周面に巻装され
た複数層のメッシュスクリーン(図示せず)とを有し、
支軸11の周りに回転可能に支持されている。版胴1
は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変えるこ
とが可能なようにメインモータ150を含む駆動系を介
して回転される。このメインモータ150は、例えばD
Cモータからなり、後述するように給紙駆動系に駆動力
を伝達しないようになされているので従来のメインモー
タよりも小型化されている。メインモータ150の出力
軸には、図示しないエンコーダが取り付けられている。
該エンコーダ近傍の本体フレーム100F側には、上記
エンコーダを所定の間隔をもって挾み付ける発光部およ
び受光部を具備した透過型の光学センサからなるエンコ
ーダセンサが配設されていて、メインモータ150の回
転駆動による上記エンコーダの回転動作に協働して発生
された所定のパルスを上記エンコーダセンサで検出する
ことにより、版胴1の回転速度が検出されるようになっ
ている。これにより、メインモータ150を介して版胴
1の回転速度の制御がなされるようになっている。
【0046】版胴1の外周面には、製版部19で穿孔・
製版されたマスタ2の先端部を挾持するマスタクランパ
12が配置されている。マスタクランパ12は、支持円
筒体の外周面の母線に沿って設けられた強磁性体よりな
るステージ(図示せず)に対向し、マスタクランパ軸1
2aを介して回動可能に支持されていて、上記ステージ
と対向する面に磁石を貼着されて構成されている。マス
タクランパ12は、版胴1が所定の回転位置を占めたと
きに、クランパ開閉モータを備えた開閉装置(共に図示
せず)により駆動力を伝達されて開閉される。版胴1に
おける図9に示す奥側の端板1aに対向した本体フレー
ム100F側の所定位置には、版胴1aが図13(a)
に示すホームポジション(同図にH・Pの略称を付して
ある)を占めたときに、そのホームポジションを検知す
るためのホームポジションセンサ72が設けられてい
る。ホームポジションセンサ72は、発光部および受光
部を具備した透過型の光学センサからなる。版胴1の奥
側の端板1aには、ホームポジションセンサ72と選択
的に係合する遮光板73が外側に突出して設けられてい
る。
【0047】インキ供給装置22は、版胴1と同方向に
同期して回転し、版胴1の内周面にインキを供給するイ
ンキローラ13と、インキローラ13と僅かな間隙を置
いて平行に配置され、インキローラ13との間にインキ
溜り16を形成するドクターローラ15と、インキ溜り
16へインキを供給するパイプ状をなす支軸11とを有
している。インキローラ13、ドクターローラ15は、
支軸11に固定された上記本体側板手前・奥にそれぞれ
回転自在に支持されている。インキローラ13、ドクタ
ーローラ15は、ギヤやベルト等の回転伝達手段を介し
て上記駆動系のメインモータ150に連結されていて、
メインモータ150により駆動される。インキ溜り16
からインキローラ13の外周面に供給されたインキは、
版胴1とインキローラ13の外周面とに僅かに隙間を設
けているために、版胴1の内周面に供給される。インキ
は、適宜の位置に配置されたインキパックからインキポ
ンプにより圧送され、支軸11の供給穴よりインキ溜り
16へ供給される。
【0048】本実施形態1では、印刷用紙Pに対する印
刷レジスト精度の向上、画像濃度の安定および印刷時の
静音化を図る目的で押圧手段として用紙クランパ21を
備えた圧胴20を用いている。圧胴20は、図12に示
すように、その外径寸法D(直径)を版胴1の外径寸法
D(直径)と等しく形成されていて、版胴1が1回転し
たとき、圧胴20も1回転する。このため、図12に示
すように、給送されて来た印刷用紙Pの先端部を挾持す
る用紙クランパ21を圧胴20上に設けることができ、
印刷用紙Pの先端を用紙クランパ21に突き当てながら
給紙することで、印刷用紙Pに対する印刷レジスト精度
を向上することができる。なお、押圧手段は、上記した
圧胴20を用いる利点を望まなくてもよいのであればこ
れに限らず、版胴1の下方近傍において、マスタ2を介
して版胴1に接離自在な版胴1よりも小さなプレスロー
ラ等であっても構わない。
【0049】図12にで示す圧胴20における用紙ク
ランパ21の回転位置(以下、「用紙くわえ位置」とい
うときがある)で、印刷用紙Pの先端を用紙クランパ2
1に突き当てた後、用紙クランパ21が閉じることで、
印刷用紙Pの先端部が用紙クランパ21により挾持・保
持される。次いで、圧胴20における用紙クランパ21
の回転位置が、→→へと順次推移することで、
の回転位置(以下、「用紙排出位置」というときがあ
る)で用紙クランパ21が開き、インキが印刷用紙Pに
転写されるの回転位置よりすぎた位置で印刷用紙Pの
先端部が排出されるので、印刷用紙Pがインキの粘着力
により版胴1に巻き上がらないという利点もある。
【0050】圧胴20の両端部の端板20bは、図2、
図7および図8等に示すように、圧胴軸23に固定支持
されている。圧胴20の両端板20bの外側には、図7
および図11に示すように、軸受支持部25cおよびベ
アリングからなるカムフォロア27をそれぞれ有する一
対のアーム25a,25bが配設されている。これらの
アーム対25a、25bには、圧胴軸23が圧胴軸23
の両端部に装着された軸受23Aを介してそれぞれ回転
可能に支持されている。これにより、圧胴20は、その
圧胴軸23の両端部が各軸受23Aを介して軸受支持部
25cにそれぞれ回転可能に支持されていることによ
り、回転自在となっている。アーム対25a,25bの
一方のアーム25aの一端は、装置本体に配設された一
対の片方の本体側板手前(図示せず)に固定された支点
軸24aに軸受(図示せず)を介して支持されており、
他方のアーム25bの一端は、上記他方の本体側板奥に
軸受(図示せず)を介して回転可能に支持された支点軸
24bにより支持されている。両支点軸24a,24b
は、アーム対25a,25bに対して同軸上に配設され
ている。
【0051】他方のアーム25bに回転可能に支持され
た支点軸24bの内側端部側には、圧胴20に回転を伝
える駆動ギア(図示せず)が固定されていて、アーム2
5b側の圧胴軸23には上記駆動ギアに噛み合う圧胴ギ
ア(図示せず)が固定されている。支点軸24bの外側
端部側には、版胴1の回転力を伝える歯付の圧胴側プー
リ(図示せず)が固定されていて、この圧胴側プーリと
版胴1の奥側の端板1aに取付けられた歯付の版胴側プ
ーリとの間には、歯付ベルト(図示せず)が巻き掛けら
れている。一方、版胴1の奥側の端板1aには、上記版
胴側プーリと同軸的に別のプーリが取付けられている。
これにより、メインモータ150の回転力が上記歯付ベ
ルトを介して上記別のプーリに伝達され、順次、上記版
胴側プーリ、上記歯付ベルト、上記圧胴側プーリ、上記
駆動ギヤ、上記圧胴ギヤと伝達されることによって、圧
胴20は、版胴1との押圧位置が同じとなるように、か
つ、版胴1の周速度と同じ周速度で反時計回り方向に回
転される。
【0052】圧胴20の外周部には、版胴1の外周面に
接触する円筒部と、版胴1におけるマスタクランパ12
との衝突を避けるためにD字状にくぼんだ凹部20aと
が形成されている。圧胴20は実施例的にいうと、その
本体部分には合成樹脂が使用されていて軽量化を図って
いると共に、上記円筒部の外周にはニトリルゴムが巻着
されていて圧胴20の回転ムラを低減している。圧胴2
0の凹部20aには、印刷用紙Pの先端部を挾持・保持
する用紙クランパ21が設けられている。用紙クランパ
21にはマグネットを用いたクランプ方式が採用されて
いると共に、用紙クランパ21は、凹部20aに配置さ
れた用紙クランパ軸21aにその基端部を固定されてい
て、スプリング21Aにより常に閉じる向きに付勢され
ている。用紙クランパ21は、図示を省略したカムによ
り所定のタイミングで開き、印刷用紙Pの先端部をくわ
えた後閉じることで、圧胴20の外周面上に印刷用紙P
が保持される。印刷用紙Pが普通紙や薄紙等の場合に
は、用紙クランパ21によりその印刷用紙Pの先端から
約2mm位までの用紙2の先端部がくわえられることに
よって、印刷用紙Pが圧胴20の外周面上に保持され
る。一方、印刷用紙Pが厚紙等の場合には、クランプ時
における印刷用紙Pの腰の強さが大きいことに伴うクラ
ンプ反力によって用紙クランパ21が完全に閉じられず
に、その用紙クランパ21の先端部が版胴1の外周面上
のマスタ2や上記メッシュスクリーンに当たってインキ
が飛び散ったりすることを防止するために、印刷用紙P
の先端部をくわえないで印刷用紙Pを回転搬送するよう
に制御される。
【0053】圧胴20は、後述する接離手段により、版
胴1の外周面に対して接離自在に構成されている。接離
手段は、支点軸24a、24bを中心として圧胴20を
搖動するアーム対25a,25bと、アーム対25a,
25bの他端にそれぞれ回転自在に支持されたベアリン
グからなる一対のカムフォロア27,27と、アーム対
25a,25bを版胴1に向けて付勢する一対の印圧ス
プリング26a,26bと、一対のカムフォロア27,
27に選択的にそれぞれ当接する一対のカム(図示せ
ず)とから主に構成される。上記一対のカムは、図示を
省略した歯付ベルトで版胴1とメインモータ150とに
連結されていて、版胴1の回転と同期して回転するよう
になされている。上記一対のカムは、版胴1におけるマ
スタクランパ12配設部位を除く所定の印刷開孔領域に
対して圧胴20における凹部20aを除く外周部が押圧
するように、その輪郭周面が一対のカムフォロア27,
27に摺接するように形成されている。 印刷用紙Pの
搬送ミス時や製版時においては、圧胴20側の装置本体
に配設された圧解除ソレノイド(図示せず)等を具備し
た印圧解除機構の作動によって、上記一対のカムと一対
のカムフォロア27,27とが摺接しないように印圧解
除をすることで、版胴1と圧胴20とが押圧されずに圧
胴20が版胴1から離間するようになされており、搬送
ミス等がない時に印刷用紙Pを保持した圧胴20が一対
の印圧スプリング26a,26bにより版胴1の外周面
に押圧されるようになっている。上記のとおり、圧胴2
0は、上記印圧解除機構の作動および上記一対のカムの
回転動作によって、支点軸24a、24bを中心とし
て、版胴1に押圧した位置と、版胴1から離間した位置
とに接離される。
【0054】印圧スプリング26a,26bは、圧胴2
0を版胴1に押圧する印圧力を発生させている。圧胴2
0の版胴1に対する押圧力を均一に働かせるために、圧
胴20の両端にあるアーム対25a,25bの1つ1つ
に印圧スプリング26a,26bをそれぞれ取り付けて
ある。上記したメインモータ150を備えた駆動系およ
び上記接離手段等の詳細構成は、例えば特開平9−21
6448号公報の図1ないし図5等に示されているもの
と同じものを用いている。
【0055】版胴1および圧胴20を回転させると共に
インキ供給装置22を駆動するメインモータ150を含
め、上記駆動系の駆動対象手段および上記圧胴接離手段
の駆動対象手段等の版胴1周りの各駆動対象手段をまと
めて、図15のブロック図に符号198で示す版胴駆動
部とする。
【0056】排版部18は、版胴1上の使用済みのマス
タ2を剥離し搬送する上下一対の排版ローラ18bおよ
び排版剥離ローラ18aと、排版剥離ローラ18aを駆
動する排版モータ18Aと、剥離搬送された使用済みの
マスタを収納し廃棄するための排版ボックス18Bと、
この排版ボックス18Bに収納された使用済みのマスタ
を昇降することにより圧縮する圧縮板(図示せず)と、
この圧縮板を昇降駆動する圧縮板駆動モータ(図示せ
ず)とを有する。
【0057】排版剥離ローラ18aは、排版ローラ18
bと圧接し合っており、排版モータ18Aにより回転さ
れる。排版剥離ローラ18aは、揺動アームを備えた移
動手段を介して、版胴1の外周面に圧接する剥離位置と
この剥離位置から離間した離間位置との間に変位自在と
なっている。上記移動手段は、排版剥離ローラ18aが
離間位置にあるときに、図示しない係止手段により係止
され保持されるようになっている。これらの要部の構成
は、例えば実公平2−274号公報の第1図〜第5図に
示されているものと同様の構成を有する。上記圧縮板
は、図示しない昇降機構を介して排版ボックス18B内
に上下動自在に収納されており、上記圧縮板駆動モータ
の回転駆動により上記圧縮板が排版ボックス18B内を
上下動されるようになっている。排版部18における排
版モータ18Aおよび上記圧縮板駆動モータ等を含む各
駆動対象手段をまとめて、図15のブロック図において
符号196で示す排版駆動部とする。
【0058】排紙部80は、版胴1の外周面近傍に近接
自在に配設され、版胴1から印刷済みの印刷用紙Pを剥
離する剥離爪85と、版胴1上の製版済みのマスタ2と
印刷用紙Pとの間に送風して版胴1から印刷用紙Pを剥
離する剥離ファン84と、用紙排出位置を占めた用紙ク
ランパ21の開放により印刷用紙Pの先端部を圧胴20
の外周面から剥離し案内する排紙爪81と、排紙爪81
で剥離・案内された印刷用紙Pを搬送する、搬送ローラ
前83aと搬送ローラ後83bとの間に張設された多孔
性の搬送ベルト83cと、搬送ベルト83c上に印刷用
紙Pを吸引するための吸引ファン80Bと、吸引ファン
80Bを駆動するファンモータ80Aと、排出された印
刷用紙Pを積載する排紙台82とを有する。
【0059】剥離爪85は、その先端が、版胴1から印
刷用紙Pを剥離するために版胴1の外周面に近接した剥
離位置と、これから離間して版胴上のマスタクランプ1
2部等の版胴突出部との干渉を避ける非剥離位置との間
で軸を中心として揺動変位可能に構成されている。剥離
爪85は、版胴1と同期して回転する周知のカム機構
(図示せず)により上記剥離位置と上記非剥離位置との
間に変位駆動される。搬送ベルト83cは、図2に模式
的に示す排紙駆動モータ83Aにより版胴1の周速度よ
りも速い搬送速度で駆動されるように設定されている。
搬送ローラ前83a、搬送ローラ後83b、搬送ベルト
83c、吸引ファン80Bおよび排紙駆動モータ83A
は、公知の排紙搬送装置を構成しており、この排紙搬送
装置は排紙爪81における用紙搬送方向Xの下流側に配
設されている。剥離ファン84は、版胴1と圧胴20と
の押圧に寄り形成されるニップ部における用紙搬送方向
Xの下流側であって、剥離爪85の上方近傍に配置され
ている。この剥離ファン84は、図2に模式的に示す剥
離ファン駆動モータ84Aにより回転駆動される。
【0060】排紙台82は、最大の用紙サイズA3を1
000枚以上積載可能な構成となっている。なお、マス
タ2の耐刷枚数を超える印刷を行う場合であって、排紙
台82からの印刷済みの用紙の取り除く作業性の向上を
図りたいのであれば、例えば従来の技術で説明したよう
にソータを重連で使用したり、あるいはタンデム給紙装
置に類似する機構を備えたいわゆる多段排紙トレイを適
宜付設してもよい。
【0061】排紙部80における排紙駆動モータ83
A、ファンモータ80Aおよび剥離ファン駆動モータ8
4A等の各駆動対象手段をまとめて、図15のブロック
図において符号199で示す排紙駆動部とする。
【0062】圧胴20の右方に配置された補助給紙部2
8を含む給紙装置は、図1ないし図4等に示すように、
印刷用紙Pの先端部にたわみを形成した後、版胴1の外
周面と圧胴20の外周面との間に形成されるニップ部に
向けて印刷用紙Pの先端を送り出すレジスト手段として
の上下一対のレジストローラ33a,33bと、このレ
ジストローラ対33a,33bに向けて給紙する補助給
紙部28と、レジストローラ対33a,33bとバンク
給紙部200との間の縦給紙路RZに設けられバンク給
紙部200から給送された印刷用紙Pの先端をレジスト
ローラ対33a,33bに向けて送り出し、レジストロ
ーラ対33a,33bに当接させてたわみを形成する中
間搬送手段としての一対の中間搬送ローラ55a,55
bと、この中間搬送ローラ対55a,55bを駆動する
中間搬送駆動手段としての給紙モータ74と、補助給紙
部28とレジストローラ対33a,33bとの間の横給
紙路RXに配設され、レジストローラ対33a,33b
と圧胴20の用紙クランパ21とに印刷用紙Pの先端を
案内するガイド板38,39,40と、補助給紙部28
とレジストローラ対33a,33bとの間の横給紙路R
Xに配設され、印刷用紙Pの先端を検知する用紙先端セ
ンサ51と、圧胴20とレジストローラ対33a,33
bとの間の横給紙路RXに配設され、印刷用紙Pの先端
を検知する用紙先端検知手段としてのレジストセンサ5
2とを有する。
【0063】補助給紙部28は、図1ないし図4等に示
すように、印刷用紙Pを積載して水平に昇降可能な給紙
台としての補助トレイ31と、補助トレイ31上の印刷
用紙Pを1枚ずつ分離してレジストローラ対33a,3
3bに向けて印刷用紙Pの先端を給送する給紙手段29
と、補助トレイ31上に積載された印刷用紙Pの先端を
突き当て揃える給紙前面板35とを具備している。レジ
ストローラ対33a,33bの駆動は、従来の駆動方式
であるセクタギヤ方式に代えて、メインモータ150の
回転駆動力とは独立したレジストモータ58で回転され
るレジストローラ独立駆動方式を採用している。
【0064】給紙手段29は、ピックアップローラある
いはピックアップコロとも呼ばれている印刷用紙Pを送
り出す上記した呼出しローラ30、この呼出しローラ3
0により送り出された印刷用紙Pを1枚ずつ分離して給
送する分離ローラ32および分離パッド34からなる。
給紙手段29の駆動は、従来の給紙手段の駆動方式であ
るセクタギヤ方式に代えて、メインモータ150の回転
駆動力とは独立した給紙モータ74で回転される給紙手
段独立駆動方式を採用している。バンク給紙部200の
バンク上給紙部200A、バンク下給紙部200Bに
も、補助給紙部28における給紙手段29と同様のもの
がそれぞれ配設されており、重複説明を避ける上からこ
こで説明する。すなわち、図1、図17および図18等
において、バンク上給紙部200Aの給紙手段を符号2
9−1で、バンク下給紙部200Bの給紙手段を符号2
9−2でそれぞれ示し区別するに留める。
【0065】補助トレイ31は、昇降モータ(図示せ
ず)により、積載された印刷用紙Pの最上位が、常に呼
出しローラ30に所定の押圧力(印刷用紙Pが搬送可能
な押圧力)をもって接触するように昇降される。補助ト
レイ31は、手差し給紙が可能な構造を有し、印刷用紙
Pの種類を多く使用できる構造を有すること、およびそ
の用紙積載容量を用紙サイズA3やA4の印刷用紙Pで
500枚を積載可能とする構造を有する。手差し給紙が
可能な構造は、例えば実公平5−18342号公報等に
開示されている技術構成を採用している。補助トレイ3
1には、図3および図14に示すように、用紙サイズに
応じて印刷用紙Pの両側端を位置決め揃えるための一対
のサイドフェンス43a,43bが用紙幅方向Yに移動
自在に配設されている。図14に、用紙サイズ検出機構
を示す。この用紙サイズ検出機構は、サイドフェンス対
43a,43bの用紙幅方向Yの移動に連動して印刷用
紙Pの用紙サイズを決定するものである。この用紙サイ
ズ検出機構は、サイドフェンス対43a,43bと、補
助トレイ31の下部に配設されている不動部材に回動自
在に取り付け支持されたピニオン46と、サイドフェン
ス43aの下部端縁部に形成されピニオン46と噛合す
るラック部45と、サイドフェンス43bの下部端縁部
に形成されラック部45に対向してピニオン46と噛合
するラック部44と、サイドフェンス43bのラック部
44に対向する下部端縁部において下方に突出して折り
曲げられ適宜の間隔を持って切り欠かれた複数の切欠き
を備えた遮閉部44aと、補助トレイ31の上記不動部
材に適宜の間隔を持って固設され遮閉部44aとそれぞ
れ選択的に係合する2つの横サイズ検知センサ48a,
48bと、補助トレイ31の上記不動部材における横給
紙方向Xに適宜の間隔をあけて固設された縦サイズ検知
センサ49とから主に構成されている。
【0066】各横サイズ検知センサ48a,48bは、
発光部および受光部を具備した透過型の光学センサであ
り、遮閉部44aとそれぞれ選択的に係合することによ
り印刷用紙Pにおける用紙幅方向Yのサイズを検出す
る。縦サイズ検知センサ49は、反射型の光学センサで
あり、印刷用紙Pにおける横給紙方向Xのサイズを検出
する。各横サイズ検知センサ48a,48bおよび縦サ
イズ検知センサ49は、補助給紙部用紙サイズ検知セン
サ群50を構成しており、これらの用紙サイズ検知セン
サ群50で検出されたサイズ信号データを組み合わせて
後述する本体制御装置のCPUが判断することにより、
印刷用紙Pの用紙サイズを決定するものである。なお、
このような用紙サイズ検知方式の詳細としては、本願出
願人が以前に提案した、例えば特開平9−30714号
公報等に開示されている技術を挙げることができる。用
紙サイズ検知方式としては、上述したような方式に限定
されず、他の方式であってもよいことは言うまでもな
い。また、バンク給紙部200の後述する右トレイ20
1、左トレイ202、下段トレイ203にも、補助トレ
イ31における用紙サイズ検出機構と同様の検出機構が
それぞれ配設されており、重複説明を避ける上からここ
で説明する。すなわち、図14において括弧を付して示
しているように、右トレイ201における用紙サイズ検
出機構のバンク右用紙サイズ検知センサ群を符号50−
1とし、左トレイ202における用紙サイズ検出機構の
バンク左用紙サイズ検知センサ群を符号50−2とし、
下段トレイ203における用紙サイズ検出機構のバンク
下用紙サイズ検知センサ群を符号50−3として区別す
るに留めることとする。
【0067】補助トレイ31の上記不動部材には、図1
4および図15に示すように、補助トレイ31上の印刷
用紙Pの有無を検知するための反射型の光学センサから
なる用紙有無検知センサ153が配設されている。後述
するように、バンク給紙部200側の右トレイ201、
左トレイ202、下段トレイ203にも、図14におい
て括弧を付して示しているように、用紙有無検知センサ
153と同様の、バンク右用紙有無検知センサ154、
バンク左用紙有無検知センサ155、バンク下用紙有無
検知センサ156がそれぞれ配設されている。
【0068】横給紙路RXは、図2、図4ないし図6等
に示されているように配設された各ガイド板38,3
9,40で郭定される空間に略水平状態に形成されてい
る。ガイド板38における横給紙方向Xの上流側端部
は、上方に湾曲していて、給紙手段29により横給紙方
向Xの下流側に給送された印刷用紙Pの先端がレジスト
ローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突き当
たることで、図5に示すような湾曲した所定のたわみP
Aを形成するように印刷用紙Pの先端部を案内するよう
になっている。
【0069】一方、ガイド板40は、レジストローラ対
33a,33b配置部近傍の横給紙路RXから右下がり
斜め下方に折り曲げられていて、これに対向して配設さ
れた中間ガイド板41,42と共に郭定される空間に、
縦給紙路RZの上側部分を形成している。各中間ガイド
板41,42の相対向する一端部は、山形状に湾曲して
形成されていて、バンク給紙部200における後述する
各給紙手段29−1,29−2により後述する複数のロ
ーラ群を介して縦給紙方向Zの下流側に給送された印刷
用紙Pの先端がレジストローラ対33a,33bのニッ
プ部直前の部位に突き当たることで、図6に示すような
湾曲したたわみPAを形成するように印刷用紙Pの先端
部を案内するようになっている。
【0070】レジストローラ対33a,33bとバンク
給紙部200との間の縦給紙路RZの上側部分には、バ
ンク給紙部200における後述する各給紙手段29−
1,29−2から給送された印刷用紙Pの先端をレジス
トローラ対33a,33bに向けて送り出し、その印刷
用紙Pの先端をレジストローラ対33a,33bに当接
させて、より詳細に言えばレジストローラ対33a,3
3bのニップ部直前の部位に突き当てることでたわみP
Aを形成する中間搬送ローラ対55a,55bが配設さ
れている。図2および図4において右側に示す中間搬送
ローラ55aは、図3および図4に示すような駆動ロー
ラであって、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸55
cに一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラか
らなる。中間搬送ローラ55bは、バネ等の付勢手段に
より中間搬送ローラ55aに常に圧接された従動ローラ
であり、3個のこま切れ状ローラからなる(図3には図
示せず)。ローラ軸55cおよび中間搬送ローラ55b
側のローラ軸(図示せず)は、孔版印刷装置100本体
側に配設された本体側板手前89aと本体側板奥89b
との間にそれぞれ延在して設けられていて、本体側板手
前・奥89a,89bに各転がり軸受86を介してそれ
ぞれ回転自在に支持されている。
【0071】図3および図4を参照して、中間搬送ロー
ラ55a,55bと給紙手段29とを切り換え駆動する
ローラ切換駆動系について、給紙手段29のより詳細な
構造を含めて説明する。分離ローラ32と軸32aとの
間、および呼出しローラ30と軸30aとの間には、ワ
ンウェイクラッチ67がそれぞれ介装されている。分離
ローラ32の軸32aには歯付きのプーリ32Aが、呼
出しローラ30の軸30aには歯付きのプーリ30Aが
それぞれ取り付けられている。プーリ32Aおよびプー
リ30Aには、タイミングベルト37が掛け渡されてい
て、呼出しローラ30と分離ローラ32とはタイミング
ベルト37を介して駆動力伝達関係にある。各ワンウェ
イクラッチ67のクラッチロック方向(回転駆動力の接
続方向)は、呼出しローラ30と分離ローラ32とが印
刷用紙Pを1枚ずつ分離して給送するために回転される
図中矢印で示されている時計回り方向に設定されてい
る。これにより、呼出しローラ30と分離ローラ32と
は、時計回り方向のみに回転可能となっている。呼出し
ローラ30の軸30aおよび分離ローラ32の軸32a
は、共に転がり軸受87を介して、下側に開口を有する
コ字状をなす給紙アーム35Aに回転自在に取り付けら
れている。呼出しローラ30は、分離ローラ32の軸3
2aを中心として自重および給紙アーム35Aの重さに
より所定角度揺動自在になされている。分離ローラ32
の軸32aは、図3に示すように、本体側板奥89bの
外側に延び、転がり軸受86を介して本体側板奥89b
に回転自在に支持されている。本体側板奥89bの外側
に延びた軸32aの端部には、歯付きの従動プーリ56
が固設されている。従動プーリ56と軸32aとの間に
は、ワンウェイクラッチ56Aが介装されている。ワン
ウェイクラッチ56Aのクラッチロック方向(回転駆動
力の接続方向)は、図4において軸32aを時計回り方
向にのみ回転可能とするように設定されている。
【0072】給紙モータ74は、ステッピングモータか
らなり、分離ローラ32および呼出しローラ30を回転
する給紙駆動手段としての機能を有すると共に、中間搬
送ローラ対55a,55bを回転駆動する用紙搬送駆動
手段としての機能をも有する。給紙モータ74は、図3
および図4に示すように、本体側板奥89bにネジを介
して取り付け固定されたモータブラケット74Aに固設
されている。給紙モータ74の出力軸には、2連のプー
リからなる歯付きの駆動プーリ75a,75bがそれぞ
れ固設されている。従動プーリ56と駆動プーリ75b
との間には、タイミングベルト57が掛け渡されてい
て、駆動力伝達関係にある。駆動プーリ75aの近傍に
は、軸76aに固設された搬送駆動ギヤ78と、軸76
aに取り付けられた歯付きの従動プーリ76とがそれぞ
れ配設されている。従動プーリ76と駆動プーリ75a
との間には、タイミングベルト77が掛け渡されてい
て、駆動力伝達関係にある。中間搬送ローラ55aのロ
ーラ軸55cの一端部には、搬送駆動ギヤ78と常に噛
合する搬送従動ギヤ79が固設されている。ローラ軸5
5cと搬送従動ギヤ79との間には、ワンウェイクラッ
チ79Aが介装されている。ワンウェイクラッチ79A
のクラッチロック方向(回転駆動力の接続方向)は、搬
送従動ギヤ79を介して、中間搬送ローラ55aが印刷
用紙Pを搬送する時計回り方向に設定されている。
【0073】ここで、説明の便宜上から上記ローラ切換
駆動系の詳細な動作を説明しておく。補助給紙部28か
らの給紙の場合には、給紙モータ74を図4において時
計回り方向に正転させることで、給紙モータ74の回転
駆動力が、駆動プーリ75bから、タイミングベルト5
7、従動プーリ56、ワンウェイクラッチ56Aのクラ
ッチロック作用により軸32aへと伝達され、次いでワ
ンウェイクラッチ67のクラッチロック作用によって分
離ローラ32が時計回り方向に回転する。これと同時
に、軸32aからプーリ32Aへ伝達された給紙モータ
74の回転駆動力が、タイミングベルト37を介してプ
ーリ30A、軸30aへと伝達され、ワンウェイクラッ
チ67のクラッチロック作用によって呼出しローラ30
が時計回り方向に回転する。これにより、分離ローラ3
2および呼出しローラ30が共に時計回り方向に回転
し、補助トレイ31上に積載された最上位の印刷用紙P
がレジストローラ対33a,33bに向けて給送される
こととなる。この時、駆動プーリ75aから、タイミン
グベルト77、従動プーリ76、搬送駆動ギヤ78およ
び搬送従動ギヤ79までは給紙モータ74の回転駆動力
が伝達されるが、ワンウェイクラッチ79Aの作用によ
って搬送従動ギヤ79が空転するので、給紙モータ74
の回転駆動力が中間搬送ローラ対55a,55bへは伝
達されないこととなる。
【0074】一方、バンク給紙部200からの給紙の場
合には、給紙モータ74を図4において反時計回り方向
に逆転させることで、給紙モータ74の回転駆動力が駆
動プーリ75aから、タイミングベルト77、従動プー
リ76、搬送駆動ギヤ78、搬送従動ギヤ79へと伝達
され、次いでワンウェイクラッチ79Aのクラッチロッ
ク作用によって上記回転駆動力がローラ軸55cに伝達
され、これにより中間搬送ローラ55aが時計回り方向
に、これに圧接し合う中間搬送ローラ55bが反時計回
り方向にそれぞれ回転する。これにより、バンク給紙部
200から給送されて来た印刷用紙Pが中間搬送ローラ
対55a,55bの回転によってレジストローラ対33
a,33bに向けて給送されることとなる。この時、駆
動プーリ75bから、タイミングベルト57、従動プー
リ56までは給紙モータ74の回転駆動力が伝達されて
反時計回り方向に回転するが、従動プーリ56側のワン
ウェイクラッチ56Aの作用によって従動プーリ56が
空転するので、給紙モータ74の回転駆動力が軸32a
には伝達されず、したがって分離ローラ32および呼出
しローラ30は回転しないこととなる。
【0075】上述した構成のとおり、中間搬送ローラ対
55a,55bを駆動する用紙搬送駆動手段と給紙駆動
手段とが、単一の駆動手段としての給紙モータ74から
なり、中間搬送ローラ対55a,55bと給紙手段29
の分離ローラ32および呼出しローラ30とは単一の給
紙モータ74により正逆転切換作動させるだけでそれぞ
れ回転駆動されることとなる。したがって、例えば特開
平6−40137号公報に記載されているように中間搬
送ローラ対と給紙手段の分離ローラおよび呼出しローラ
とを別個の2つの駆動モータで回転駆動させる必要がな
いので、2つの駆動モータを配置するためのレイアウト
上の制約がなくなって省スペース化およびコストダウン
を図れる利点がある。
【0076】用紙先端センサ51と中間搬送ローラ対5
5a,55bとの間の縦給紙路RZ上であって、たわみ
形成部手前の中間ガイド板42上には、印刷用紙Pの先
端を検知する中間センサ上53が配設されている。中間
搬送ローラ対55a,55bとバンク給紙部200側に
配設されたバンクレジストローラ対106a,106b
との間の縦給紙路RZ上であって、中間ガイド板42の
下端部上には、印刷用紙Pの先端を検知する中間センサ
下54が配設されている。これらの中間センサ上・下5
3,54は、反射型の光学センサからなる。中間ガイド
板42には、図5にその一部を示すように、上記発光部
からの出射光および印刷用紙Pの先端表面からの反射光
を通す開口部が開けられている。中間センサ上53は、
印刷用紙Pの先端を検知することにより、中間搬送ロー
ラ対55a,55bを含む上流側の縦給紙路RZで発生
した印刷用紙Pのジャムを検知するジャム検知機能を有
する。中間センサ下54は、印刷用紙Pの先端を検知す
ることにより、所定の時間内にバンク給紙部200から
給紙されているか否かを検知すると共に、中間搬送ロー
ラ対55a,55bよりも上流側の縦給紙路RZで発生
した印刷用紙Pのジャムを検知するジャム検知機能を有
する。
【0077】レジストモータ58は、ステッピングモー
タからなり、レジストローラ33bを回転・駆動するレ
ジスト駆動手段としての機能を有する。レジストモータ
58は、図4に示すように、レジストモータ58の出力
軸に設けられた駆動プーリ58Aとレジストローラ33
bの軸33cに設けられたレジスト従動プーリ33Aと
の間に掛け渡されたタイミングベルト59を介して、レ
ジストローラ33bに連結されている。駆動プーリ58
Aおよびレジスト従動プーリ33Aは、タイミングベル
ト59とスリップすることなく係合する歯付きのプーリ
である。
【0078】図10に示すように、上側のレジストロー
ラ33aは、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸33
cに一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラか
らなり、上方のガイド板38に形成された5つの開口部
38aのうちの中央部の3つの開口部38aに適宜の隙
間をもって挿入されている。レジストローラ33aは、
図示を省略したレジストローラ上下機構を介して5個の
こま切れ状ローラからなるレジストローラ33b(図1
0には図示せず)に接離自在に配設されている。
【0079】用紙先端センサ51は、実施例的にいう
と、図10に示すように、ローラ軸33cの中心から用
紙搬送方向Xの上流側に19mm遡った位置の上側のガ
イド板38に取り付けられている。同様に、レジストセ
ンサ52は、実施例的にいうと、ローラ軸33cの中心
から用紙搬送方向Xの下流側に19mm下った位置の上
側のガイド板38に取り付けられている。これらのセン
サ51,52は、発光部および受光部を具備した反射型
の光学センサからなる。上側のガイド板38には、図5
および図6に示すように、上記発光部からの出射光およ
び印刷用紙Pの先端表面からの反射光を通す開口部が開
けられている。用紙先端センサ51は、印刷用紙Pの先
端を検知することにより、給紙手段29を含む横給紙方
向Xや縦給紙方向Zの上流側で発生した印刷用紙Pのジ
ャムを検知するジャム検知機能を有する他、レジストロ
ーラ対33a,33bのニップ部直前の部位に印刷用紙
Pの先端を突き当ててたわみPAを形成する時のたわみ
量調整の一部の機能をも有している。レジストセンサ5
2は、印刷用紙Pの先端を検知することにより、レジス
トローラ対33a,33bを含む横給紙方向Xや縦給紙
方向Zの上流側で発生した印刷用紙Pのジャムを検知す
るジャム検知機能を有する。
【0080】上記レジストローラ上下機構は、その一端
がローラ軸33cの両端に取り付けられローラ軸33c
を揺動自在に支持する一対のローラアーム33d,33
dと、各ローラアーム33d,33dの他端に取り付け
られ所定角度回動自在な揺動支軸36と、揺動支軸36
の奥側端部に取り付けられたベアリングを備えた圧解除
カムフォロア(図示せず)と、本体フレーム100F側
に設けられ上記圧解除カムフォロアに摺接するレジスト
ローラ開閉カム(図示せず)と、上側のレジストローラ
33aを下側のレジストローラ33bに圧接する向きに
付勢するスプリング(図示せず)とから構成されてい
る。
【0081】補助給紙部28における給紙モータ74、
レジストモータ58および上記昇降モータ等の各給紙駆
動対象手段をまとめて、図15のブロック図において符
号197で示す給紙駆動部とする。
【0082】ここで、印刷用紙Pの搬送時(給紙工程
時)において、版胴1および圧胴20の各回転位置を次
のとおり表すものとする。すなわち、図13(a),
(b)において、版胴1の回転位置を、図13(a)に
示す版胴1のホームポジションから版胴1の時計回り方
向に回転したときのなす角度θをもって表し、圧胴20
の回転位置を、図13(a)に示すように、版胴20の
凹部20aが版胴1のマスタクランパ12と対向して直
上に位置する圧胴20のホームポジションから圧胴20
の反時計回り方向に回転したときになす角度θ’をもっ
て表わすものとする。なお、版胴1および圧胴20は、
各ホームポジションを占めたときに装置本体から着脱可
能となっている。
【0083】次に、バンク給紙部200側の構成につい
て説明する。バンク給紙部200は、図1および図16
に示すように、本体フレーム100Fの下部にバンク本
体フレーム200Fを介して着脱自在に配設されてい
る。バンク給紙部200は、バンク本体フレーム200
F内に設けられた上段の給紙部としてのバンク上給紙部
200Aおよび下段の給紙部としてのバンク下給紙部2
00Bと、ガイド板で形成された縦給紙路RZの下側部
分と、縦給紙路RZの上から順に配設された、一対のバ
ンクレジストローラ106a,106bと、バンクレジ
ストセンサ135と、一対の中間ローラ118a,11
8bと、バンクフィードセンサ136とを具備してい
る。
【0084】バンク給紙部200は、新規な技術構成を
有しているため、その技術構成の内容およびその利点を
以下にまとめて記載する。第1の技術構成は、複数枚の
用紙を積載する昇降自在な第1給紙トレイと、この第1
給紙トレイから用紙搬送方向に給紙する給紙手段と、第
1給紙トレイに対して略水平に並設された第2給紙トレ
イと、この第2給紙トレイの用紙を第1給紙トレイへ一
括して移送する移送手段とを有し、第1給紙トレイと第
2給紙トレイとに亘り少なくとも第1給紙トレイまたは
第2給紙トレイに積載可能な用紙サイズよりも大きな大
サイズ用紙を積載して上記給紙手段により給紙可能であ
る給紙装置において、第1給紙トレイを略水平状態に保
ちながら上昇させる水平昇降手段と、第1給紙トレイと
第2給紙トレイとに亘り大サイズ用紙が積載されたと
き、第2給紙トレイを、第1給紙トレイの少なくとも上
昇動作に連動して略水平状態に保ちながら上昇させる昇
降連動手段とを具備することを特徴とする。第1の技術
構成によれば、上記構成により、第1給紙トレイと第2
給紙トレイとに亘り大サイズ用紙を大量に積載したよう
な場合であっても、積載した用紙の一定状態の適正な姿
勢を保つことができて、積載用紙の変形を起さずに、給
紙の安定化を図ることができる。
【0085】第2の技術構成は、第1の技術構成におい
て、上記昇降連動手段は、第2給紙トレイを略水平状態
に保ちながら昇降可能な平行リンク機構と、この平行リ
ンク機構を昇降駆動する駆動手段とを具備することを特
徴とする。第2の技術構成によれば、上記構成により、
第1の技術構成の利点に加えて、給紙トレイの水平昇降
機構を単純な構造で提供することができる。第3の技術
構成は、第2の技術構成において、上記平行リンク機構
が、X状のリンクを具備することを特徴とする。第3の
技術構成によれば、上記構成により、第2の技術構成の
利点に加えて、水平昇降機構を最も単純な構造で提供す
ることができ、これに伴いコストも安くて済む。第4の
技術構成は、第2の技術構成において、上記駆動手段
は、上記X状のリンクの交差軸に係合して第2給紙トレ
イを昇降することを特徴とする。第4の技術構成によれ
ば、上記構成により、第3の技術構成の利点に加えて、
用紙積載量最大時にリンクへのトルクを一番効率的に得
られる状態として、設計的に駆動効率のよい給紙装置を
得ることができる。
【0086】第5の技術構成は、第1の技術構成におい
て、上記昇降連動手段は、第2給紙トレイを略水平状態
に保ちながら昇降可能な索条式昇降機構と、この索条式
昇降機構を昇降駆動する駆動手段とを具備することを特
徴とする。第5の技術構成によれば、上記構成により、
第1の技術構成の利点に加えて、より大量の用紙を積載
して昇降することができる。第6の技術構成は、第1な
いし第5の何れか一つの技術構成において、第2給紙ト
レイは、装置本体に対して上記用紙搬送方向と直交する
方向に着脱可能であり、第2給紙トレイを着脱可能に支
持する第2給紙トレイ支持手段を具備することを特徴と
する。第6の技術構成によれば、上記構成により、用紙
の連続的な補給が可能となるので、第1ないし第5の何
れか一つの技術構成の利点に加えて、用紙補給能率が高
く、連続的な給紙ができて生産性の高い給紙装置を得る
ことができる。
【0087】次に、バンク給紙部200の具体的構成に
ついて説明する。バンク上給紙部200Aは、図1およ
び図17に示すように、複数枚の印刷用紙P1を積載し
上昇して給紙位置に臨む上限位置と最も下降した下限位
置との間で昇降自在な第1給紙トレイとしての右トレイ
201およびこの右トレイ201を水平状態に保ちなが
ら上昇させる水平昇降手段(後述する)等を備えた右ト
レイユニット204と、右トレイ201上の印刷用紙P
1(紙束)を1枚ずつ分離して用紙搬送方向である横給
紙方向X1に給紙する給紙手段29−1と、右トレイ2
01に対して略水平に並設され、複数枚の印刷用紙P
1’を積載する第2給紙トレイとしての左トレイ20
2、この左トレイ202上に積載された複数枚の印刷用
紙P1’(紙束)を右トレイ201へ一括して移送する
移送手段270、および図16に示すように、右トレイ
201と左トレイ202とに亘り大サイズ用紙P2が積
載されたとき、左トレイ202を、右トレイ201の上
昇動作に連動して略水平状態に保ちながら上昇させる昇
降連動手段(後述する)等を備えた左トレイユニット2
05と、右トレイユニット204を介して右トレイ20
1をバンク本体フレーム200Fに対して着脱可能に支
持する第1給紙トレイ支持手段(後述する)と、左トレ
イユニット205を介して左トレイ202をバンク本体
フレーム200Fに対して着脱可能に支持する第2給紙
トレイ支持手段(後述する)とを有し、右トレイ201
と左トレイ202とに亘り少なくとも右トレイ201ま
たは左トレイ202に積載可能な用紙サイズよりも大き
な大サイズ用紙P2を積載して給紙手段29−1により
給紙可能となっている。
【0088】バンク上給紙部200Aでは、右トレイ2
01と左トレイ202とは比較的小サイズであって同じ
用紙サイズの印刷用紙P1,P1’(右トレイ201上
と左トレイ202上との各印刷用紙を説明の便宜上区別
するため符号を変えている)を積載できるようになって
いて、図1では、例えば同じ用紙サイズA4(横)の印
刷用紙P1,P1’を積載している状態を表している。
右トレイ201上の印刷用紙P1の給紙を終えると、後
で詳述する移送手段270の作動により、同移送手段2
70を構成しているエンドフェンス271が左から右に
向かって移動されることに伴い、左トレイ202の印刷
用紙P1’が右トレイ201へ一括して移送され、次い
で右トレイ201に配設されている昇降装置(後で詳述
する平行リンク機構221Aおよび右ステッピングモー
タ41B)の作動により右トレイ201へ移送された印
刷用紙P1’が呼出しローラ30に圧接して給紙され
る。このような給紙方式による給紙動作は、俗にタンデ
ム給紙と呼ばれていて、バンク上給紙部200Aではこ
のタンデム給紙が可能に構成されている。この実施形態
1では、右トレイ201や左トレイ202に積載可能な
用紙サイズが例えばA4,LT,B5サイズの3サイズ
であり、標準紙(普通紙)で少なくとも各1000枚、
合計で2000枚を積載収容できるように構成されてい
る。その用途および必要に応じて、上記サイズ以外の用
紙サイズおよび積載枚数を増やして積載収容することも
勿論可能である。
【0089】また、バンク上給紙部200Aでは、右ト
レイ201と左トレイ202とに亘り少なくとも右トレ
イ201または左トレイ202に積載可能な用紙サイズ
(上記した例ではA4(横)サイズ)よりも大きな大サ
イズ用紙(例えばA3(縦)サイズ)を積載して呼出し
ローラ30により給紙可能になっている。このような給
紙方式による給紙動作は、俗にノンタンデム給紙と呼ば
れていて、バンク上給紙部200Aではこのタンデム給
紙が可能に構成されている。上記したように、バンク上
給紙部200Aでは、いわゆるタンデム給紙とノンタン
デム給紙とが切り替え可能に構成されている。右トレイ
201および左トレイ202は、上記したようにそれぞ
れ独立しており、バンク本体フレーム200Fに対して
横給紙方向X1と直交する図1、図16および図17に
おける紙面の手前方向Yおよび奥方向に挿脱自在な右ト
レイユニット204および左トレイユニット205の構
成部品としてそれぞれ構成されている。
【0090】右トレイユニット204は、図1、図16
および図17に示すように、右トレイ201および上記
水平昇降手段等を始めとして後述する構成部品を組み付
けるための概略筐体状の右トレイ収納筐体204Aを有
する。右トレイ収納筐体204Aの図17における右側
には、給紙手段29−1の下方において右トレイ201
上に積載された印刷用紙P1(P1’,P2)の先端を
揃えるための給紙前面壁204aが形成されている。給
紙前面壁204aの上部の右トレイ収納筐体204Aに
は、分離パッド34が設けられている。また、右トレイ
ユニット204は、右トレイ201の上記下限位置を検
知するバンク右下限センサ(図示せず)と、バンク右用
紙サイズ検知センサ群50−1を備えた上記した用紙サ
イズ検出機構とを具備している。
【0091】左トレイユニット205は、図1、図17
および図19に示すように、左トレイ202および上記
昇降連動手段を始めとして後述する構成部品を組み付け
るための略筐体状の左トレイ収納筐体205Aを有す
る。左右のトレイ収納筐体204A,205Aは、左ト
レイ202上に積載された印刷用紙P1’が右トレイ2
01上に移送可能なように、その移送通路となる左右の
トレイ収納筐体204A,205A間の壁が開放された
形状をなす。左トレイ収納筐体205Aの前面には、取
っ手205Bが設けられていて、この取っ手205B
は、左トレイユニット205を引き出す際に用いられ
る。また、左トレイユニット205は、左トレイ202
の上記下限位置を検知するバンク左下限センサ(図示せ
ず)と、バンク左用紙サイズ検知センサ群50−2を備
えた上記した用紙サイズ検出機構とを具備している。
【0092】バンク下給紙部200Bは、図1および図
16に示すように、複数枚の印刷用紙P2を積載し上昇
して給紙位置に臨む上限位置と最も下降した下限位置と
の間で昇降自在な給紙トレイとしての下段トレイ203
および下段トレイ203を水平状態に保ちながら上昇さ
せる水平昇降手段(後述する)等を備えた下段トレイユ
ニット212と、下段トレイ203から印刷用紙P2を
1枚ずつ分離して横給紙方向X1に給紙する給紙手段2
9−2と、下段トレイ203をバンク本体フレーム20
0Fに対して着脱可能に支持する給紙トレイ支持手段
(後述する)とを具備している。また、下段トレイユニ
ット212は、下段トレイ203の上記下限位置を検知
するバンク下下限センサ(図示せず)と、バンク下用紙
サイズ検知センサ群50−3を備えた上記した用紙サイ
ズ検出機構とを具備している。
【0093】下段トレイ203は、バンク本体フレーム
200Fに対して図1および図16の紙面の手前方向Y
および奥方向に挿脱自在な下段トレイユニット212の
構成部品として構成されている。この実施形態1では、
下段トレイ203に積載可能な用紙サイズがA3などの
大サイズ用紙P2まで可能であり、普通紙で少なくとも
1000枚積載収容できるように構成されている。その
用途および必要に応じて、上記サイズ以外の用紙サイズ
および積載枚数を増やして積載収容することも勿論可能
である。
【0094】下段トレイユニット212は、図1および
図16に示すように、下段トレイ203および上記水平
昇降手段等を始めとして後述する構成部品を組み付ける
ための概略筐体状の下段トレイ収納筐体212Aを有す
る。下段トレイ収納筐体212Aには、給紙手段29−
2の下方において下段トレイ203上に積載された印刷
用紙P2の先端を揃えるための給紙前面壁212aが形
成されている。給紙前面壁212aの上部の下段トレイ
収納筐体212Aには、分離パッド34が設けられてい
る。下段トレイ収納筐体212Aの前面には、取っ手1
2Bが設けられていて、この取っ手12Bは下段トレイ
ユニット212を引き出す際に用いられる。
【0095】右トレイ201、左トレイ202、下段ト
レイ203は、板金でそれぞれできていて、積載する用
紙サイズおよび枚数に応じて適宜の強度がそれぞれ付与
される。右トレイ収納筐体204A、左トレイ収納筐体
205Aおよび下段トレイ収納筐体212Aは、例えば
適宜板金等のインサートを用いた合成樹脂でそれぞれ成
形されている。
【0096】以下、バンク上給紙部200Aおよびバン
ク下給紙部200Bのより具体的な細部構成を順次述べ
る。上記した第1給紙トレイ支持手段は、図17に示す
ように、バンク本体フレーム200Fの底壁に立設した
ブラケットに設けられた凸状部材209および左トレイ
収納筐体205Aの段付き支持部206bから構成され
る。右トレイ収納筐体204Aの右外壁には凸状部材2
09を緩く嵌入して摺接する断面コ字状のスライドレー
ル208が、右トレイ収納筐体204Aの左側端部には
左トレイ収納筐体205Aの段付き支持部206bに載
置支持される段付き摺接部208aがそれぞれ形成され
ている。
【0097】上記した第2給紙トレイ支持手段は、図1
7に示すように、バンク本体フレーム200Fの内壁に
それぞれ突出して設けられた凸状部材207および凸状
部材207aから構成される。左トレイ収納筐体205
Aの左外壁には凸状部材207を緩く嵌入して摺接する
断面コ字状のスライドレール206が、左トレイ収納筐
体205Aの右底壁には凸状部材207aと摺接係合す
る段付きレール部206aが、左トレイ収納筐体205
Aの右側端部には段付き支持部206bがそれぞれ形成
されている。
【0098】上記した構造により、左トレイユニット2
05は、各凸状部材207,207aによって支持さ
れ、バンク本体フレーム200Fに対して図1、図16
および図17における紙面の手前方向Yに引き出し自
在、すなわち手前方向Yおよび奥方向に挿脱可能となっ
ている。同様に、右トレイユニット204は、凸状部材
209および左トレイユニット205側の段付き支持部
206bによって支持され、バンク本体フレーム200
Fに対して手前方向Yおよび奥方向に挿脱可能となって
いる。
【0099】バンク上給紙部200Aにおけるバンク本
体フレーム200Fには、各右トレイ201、左トレイ
202の上方に対応した位置に、各右トレイ201、左
トレイ202上の最上位用紙面をそれぞれ検知すると共
に、各右トレイ201、左トレイ202が給紙位置近傍
の略上限位置を占めている状態での各右トレイ201、
左トレイ202上に積載された印刷用紙P1,P1’の
有無をそれぞれ検知するためのバンク右紙面検知センサ
254、バンク左紙面検知センサ258がそれぞれ配設
されている。
【0100】説明の都合上、まず、左トレイユニット2
05側の細部構成から述べる。図20および図21に示
すように、左トレイ202における中央部の左トレイ2
02−2の所定位置には、左トレイ202上に積載され
た印刷用紙P1’の有無を検知するための光反射型のフ
ォトセンサからなるバンク左用紙有無検知センサ155
が配設されている。
【0101】上記昇降連動手段は、3分割された左トレ
イ202−1,202−2,202−3を共に略水平状
態に保ちながら上下方向にそれぞれ移動可能、すなわち
昇降可能に支持する3組の平行リンク機構221Bと、
これらの平行リンク機構221Bを昇降駆動する駆動手
段240Bとから主に構成される。
【0102】平行リンク機構221Bは、X状のリンク
としてのリンク板222B、リンクアーム223Bを備
え、これらのリンク板222Bおよびリンクアーム22
3Bが互いにその中間点で交差軸224Bをもって回転
自在に軸支されている一種のパンタグラフ構造をなして
いる。平行リンク機構221Bは、3分割された3つの
左トレイ202−1,202−2,202−3に同様に
配設されている。
【0103】各左トレイ202−1,202−2,20
2−3の右下側には固定回転軸を持つアングル25bが
前後方向に2箇所、同トレイ202−1,202−2,
202−3の左下側には左右方向に長孔の開いたアング
ル225aが前後方向に2箇所ずつそれぞれ切り曲げ加
工されて一体的に設けられている。左トレイ収納筐体2
05Aの右側内壁上には固定回転軸を持つアングル22
6aが前後方向に2箇所、左トレイ収納筐体205Aの
左側内壁上には左右方向に長孔の開いたアングル26a
が前後方向に2箇所ずつそれぞれ取付けられている。こ
こで、アングル225bとアングル226aにはリンク
板222Bが、アングル225aとアングル226bに
はリンクアーム223Bが、それぞれ回転自在に軸支さ
れており、かつ、アングル225a,226aに対して
は、リンク板222Bおよびリンクアーム223Bが、
摺動ピン227を介してそれぞれ左右方向にスムーズに
スライドできるようになっている。各左トレイ202−
1,202−2,202−3の前面から見て、前後に各
2個あるリンク板222Bとリンクアーム223Bは、
1本の交差軸224Bにより連結され互いに回転自在に
軸支されている。
【0104】駆動手段240Bは、図20に示すよう
に、左トレイ収納筐体205Aに固設され、駆動源とし
ての正逆転可能な左ステッピングモータ241Bと、こ
の左ステッピングモータ241Bの出力軸に連結され前
後方向に延在して設けられた駆動軸242Bと、この駆
動軸242Bにその基端部をネジで締結され自由端が交
差軸224Bに接触係合する昇降レバー243と、駆動
軸242Bの端部を回転自在に支持する軸受244とか
ら主に構成されている。左ステッピングモータ241B
は、右トレイ201と左トレイ202とに亘り大サイズ
用紙P2が積載されたとき、左トレイ202を、右トレ
イ201の昇降動作に連動して右トレイ201面と略同
一面となる水平状態に保ちながら昇降するように、図示
しない制御装置からの制御指令によりモータ駆動回路を
介して制御される駆動パルスを与えられるようになって
いる。左ステッピングモータ241Bとしては、開ルー
プ制御可能なものを用いれば、左トレイ202の上限お
よび下限位置を検知できる。
【0105】なお、左ステッピングモータ241Bに代
えて、正逆転可能なDCモータ等を用いてもよいが、こ
の場合には本実施形態1のように左トレイ202の上限
および下限位置を検知できる検知センサを適宜配設した
方がトレイ昇降制御上からは好ましい。
【0106】左トレイ202における奥側のトレイ20
2−1および手前側のトレイ202−3には、図21に
示すように、左トレイ202上に積載された印刷用紙P
1’または大サイズ用紙P2の側端部の位置決めをする
一対のサイドフェンス229a,229bが用紙サイズ
に応じて差し替え可能に設けられている。これらのサイ
ドフェンス229a,229bは、各トレイ202−
1,トレイ202−3に対して取外し容易なネジ等を介
しての結合部(図示せず)で結合されていて、左トレイ
202には用紙サイズに対応できるように、結合部のメ
ス側が複数設置されている。
【0107】移送手段270は、図1、図17および図
21等に示すように、左トレイ202上に積載された印
刷用紙P1’の後端部に接触して横給紙方向X1に沿っ
て移動可能なエンドフェンス271と、このエンドフェ
ンス271を右トレイ201近傍へ案内するエンドフェ
ンス案内手段としての一対のガイドシャフト272,2
72と、エンドフェンス271を移動させるエンドフェ
ンス駆動手段とを具備する。
【0108】エンドフェンス271は、適宜の補強が施
された合成樹脂で一体的に成形されていて、タンデム給
紙時において左トレイ202上に積載された普通紙で少
なくとも750枚枚の印刷用紙P1’(紙束)の後端中
央部に接触して右トレイ201へ一括して移送可能な構
造を有している。そのために、本実施形態1では、エン
ドフェンス271の移送時の姿勢を一定状態に確実に保
持することが可能な2本のガイドシャフト272,27
2により印刷用紙P1’(紙束)移送時の案内を行な
う。各ガイドシャフト272の左端は、図17、図19
および図21に示すように、左トレイ収納筐体205A
の左側壁部に固定されており、その右端は左トレイ収納
筐体205Aが横給紙方向X1の前方に突出して形成さ
れた筐体突出部205A1に垂設された支持部材273
に固定支持されている。各ガイドシャフト272の右端
部は、右トレイ201の左端部が切り欠かれて形成され
た切欠き案内201aの部分に迫り出て延在しているの
で、エンドフェンス271の押圧面271aが左トレイ
202上の印刷用紙P1’(紙束)の後端を右トレイ2
01に積載される印刷用紙P1の後端位置まで確実に移
送できる。エンドフェンス271の中央下部には、左ト
レイ202における中央部のトレイ202−2を逃げる
ための開口部271bが形成されている。
【0109】上記エンドフェンス駆動手段は、図21に
おいて、駆動源としての正逆転可能なDCモータ279
と、DCモータ279の出力軸に設けられた駆動プーリ
75および左トレイ収納筐体205Aの下部内壁に設け
られた3個の従動プーリ276a,276b,276c
間に張設されたタイミングベルト274(図中1点鎖線
で示す)と、タイミングベルト274とエンドフェンス
271の手前側の下垂部とを結合する図示しない連結部
材とから主に構成される。
【0110】DCモータ279の正逆自在な回転駆動に
より、駆動プーリ275が正逆自在に回転され、タイミ
ングベルト274の往復運動を介して、エンドフェンス
271が2本のガイドシャフト272,272によって
一定の姿勢を保持されつつ案内・往復移動される。左ト
レイ収納筐体205Aの下部内壁上にはエンドフェンス
271のホーム位置を検知するための光透過型のフォト
センサからなるホーム検知センサ278が設けられてい
る。一方、エンドフェンス271の下部側壁には、ホー
ム検知センサ278と選択的に係合する遮光片277が
突出して取付けられている。
【0111】移送手段270を構成している上記構成部
品および駆動系は、全て左トレイユニット205の左ト
レイ収納筐体205Aに収納されている。したがって、
図16に示したように、取っ手205Bを持って左トレ
イユニット205を手前方向Yに引き出すと、移送手段
270ごと手前に引き出すことができる。また、左トレ
イ収納筐体205Aの奥側の外壁には図21に示す電気
コネクタ280が配置されていて、左トレイユニット2
05内の上記した各センサ155,278やDCモータ
279の電気的な接続を、バンク本体フレーム200F
側に配置された電気コネクタ(図示せず)との接続によ
り自在に行えるようになっている。
【0112】なお、移送手段270は、エンドフェンス
案内手段としての一対のガイドシャフト272,272
の構造を除き、例えば特開平5−124737号公報の
図2に示されているような正逆転モータ30およびウォ
ームギヤ等を具備するものであってもよい。
【0113】次に、右トレイユニット204側の細部構
成について述べる。右トレイ201の後端部は、図20
および図21に示すように、移送手段270を構成する
移動式のエンドフェンス271を受け入れるために切り
欠かれている。左トレイ202は、エンドフェンス27
1を右トレイ201近傍に移動させるために3分割され
た3つの左トレイ202−1,202−2,202−3
からなる。なお、左トレイ202を図示する場合におい
て、平面図および斜視図の場合に限り、左トレイ202
−1,202−2,202−3の符号を付して示す。図
20においては、図を見やすくするために、右トレイ2
01の左端形状と左トレイ202の右端部形状との間の
寸法関係を故意に大きく離間させた状態に描いており、
同部の正確な形状関係は図17等に示すとおりである。
【0114】上記水平昇降手段は、図1、図17および
図20に示すように、右トレイ201を水平状態に保ち
ながら上下方向に移動可能、すなわち昇降可能に支持す
る平行リンク機構221Aと、この平行リンク機構22
1Aを駆動する駆動手段240Aとを具備する。
【0115】平行リンク機構221Aは、左トレイユニ
ット側の平行リンク機構221Bと略同様の構造を有し
ており、平行リンク機構221Bに対して積載用紙を支
持するための強度上の寸法形状等が相違するだけであっ
て、実質的に同様の構成となっているので、同一のアラ
ビア数字の符号222,223,224のみに英字Aを
付加することで区別するに留め、その他の構成の説明を
省略する。
【0116】駆動手段240Aについても、左トレイユ
ニット側の駆動手段240Bの構成と略同様であり、動
作タイミング等が相違するだけであって、実質的に同様
の構成となっているので、その構成部品である駆動源と
しての正逆転可能な右ステッピングモータ241Aおよ
び駆動軸242Aのようにその符号Bに代えて符号Aを
付して区別するに留め、その他の構成の説明を省略す
る。
【0117】右トレイユニット204の前側および後側
には、右トレイ201上に積載される印刷用紙P1,P
1’または大サイズ用紙P2の用紙幅方向の位置決めを
する一対のサイドフェンス213a,213bと、印刷
用紙P1あるいは印刷用紙P1’の後端を押さえるL字
状の一対のバックフェンス215,216とがそれぞれ
移動自在に配設されている。
【0118】各バックフェンス215,216は、図2
1および図24に示すように、サイドフェンス213
a,213bに支点軸214を中心にそれぞれ揺動可能
に組み付けられている。バックフェンス215側では、
図24に示されているように、バックフェンスガイド2
15aとバックフェンス本体215bとの2部品で構成
され、積載用紙サイズごとに、バックフェンス本体21
5bがバックフェンスガイド215aに沿って移動し、
ネジ(図示せず)の取り付け位置を変えることで、積載
用紙に対する長さ方向のサイズ対応を行なうことができ
る。バックフェンスガイド215aの下端部には、連結
板219が固設されている。バックフェンス216にお
いても上記したと同様に構成されている。
【0119】各バックフェンス215,216は、図2
1に示すように、右トレイユニット204の下部に固設
されたステッピングモータ217により駆動されるよう
になっている。これは、ステッピングモータ217に取
り付けられたピニオン217aと各ラック218a,2
18bとの噛合により、図21に示す各ラック218
a,218bが両矢印方向に移動可能となっていること
による。ラック218aの下方には、ホーム位置検知セ
ンサ220が配設されていて、各バックフェンス21
5,216のホームポジションが検知される。各バック
フェンス215,216は、図21において、実線で示
すように、右トレイ201上の印刷用紙P1または移送
手段270により移送されてきた印刷用紙P1’の後端
部を整合規制する。
【0120】バックフェンス215とラック218aの
連結は、ラック218aの一端部がボス立てられてい
て、連結板219に形成された長孔219aに上記ボス
が嵌入されることでなされる。その取り付けは、各積載
用紙サイズごとのボスを立てて、積載用紙サイズに応じ
て設けられたボスに長孔219aを入れ込むことで位置
決めされる。ボスと長孔219aとの配設関係が逆の場
合も、上記したと同様に連結可能である。バックフェン
ス216とラック218bとの連結も上記と同様にして
なされる。
【0121】なお、バックフェンス215,216の揺
動機構は、図21に示したものに限らず、例えば特開平
5−124737号公報の図5に示されているようなピ
ン18−2を備えたロータリソレノイド18およびねじ
りバネ17等を具備した応答性能および復帰性能におい
て優れた構成を有するものであってもよい。
【0122】図20および図21に示すように、右トレ
イ201の所定位置には、右トレイ201上に積載され
た印刷用紙P1やP1’の有無を検知するための光反射
型のフォトセンサからなるバンク右用紙有無検知センサ
154が配設されている。
【0123】図21ないし図23に、ロック機構230
を示す。このロック機構230は、右トレイユニット2
04と左トレイユニット205とを一体化させたり、分
割させたりするための構成機能を具備している。図21
においては、ロック機構230が幾分模式的かつ概略的
に図示されている。ロック機構230は、バンク本体フ
レーム200F側に固設された駆動源としてのプッシュ
型のDCソレノイド233と、このDCソレノイド23
3のアクチュエータ部にその基端部を固設され自由端部
が略上下方向に揺動自在であり、右トレイ収納筐体20
4Aと選択的に係合可能な第2ロック爪234と、第2
ロック爪234の基端に係止され第2ロック爪234を
右トレイユニット204の右トレイ収納筐体204Aか
ら離間する向きに付勢する引張バネ239と、第2ロッ
ク爪234にかしめられたスタッド238に連結されス
タッド235を支点として矢印方向およびこれと反対方
向に揺動自在なアーム232と、このアーム232の下
端部近傍にその一端が位置し支軸237の周りに揺動自
在であり、左トレイ収納筐体205Aに形成されたロッ
ク用切欠き部205aと選択的に係合可能な第1ロック
爪231と、その一端が支軸237に巻着され第1ロッ
ク爪231にその他端がそれぞれ係止され、第1ロック
爪231を切欠き部205A1に係合させる向きに付勢
する捩じりコイルバネ239とから主に構成される。な
お、ロック機構230は、これに限らず、例えば特開平
5−124737号公報の図7および図8に示されてい
るようなロック爪32およびロック爪解除ソレノイド3
1等を具備するものであってもよい。
【0124】次に、下段トレイユニット212側の細部
構成について述べる。上記給紙トレイ支持手段は、図2
8を借りて説明すると、バンク本体フレーム200Fの
下部内壁に垂設された各ブラケットにそれぞれ設けられ
た凸状部材211,211から構成される。下段トレイ
ユニット212の両外壁には、各凸状部材211を緩く
嵌入して摺接する断面コ字状のスライドレール210,
210がそれぞれ形成されている。これにより、下段ト
レイユニット212は、各凸状部材211によって支持
され、バンク本体フレーム200Fに対して横給紙方向
X1と直交する図1および図16における手前方向Yに
引き出し自在、すなわち手前方向Yおよび奥方向に挿脱
可能となっている。
【0125】バンク下給紙部200Bにおけるバンク本
体フレーム200Fには、下段トレイ203の上方に対
応した位置に、下段トレイ203上の最上位用紙面を検
知すると共に、下段トレイ203上に積載された大サイ
ズ用紙P2の有無を検知するためのバンク下紙面検知セ
ンサ259が配設されている。上記した各紙面検知セン
サ254,258,259は、各印刷用紙P1,P
1’,P2の上面に揺動自在なフィラーを備えた光透過
型のフォトセンサからなる。各紙面検知センサ254,
258,259は、用紙上面にフィラーが当接すること
で最上位用紙面を検知し、また、トレイ上の印刷用紙が
なくなるとトレイに設けた長孔内にフィラーが陥没する
ことで印刷用紙の有無を検知する。
【0126】上記水平昇降手段は、図1および図25に
示すように、下段トレイ203を略水平状態に保ちなが
ら上下方向に移動可能、すなわち昇降可能に支持する平
行リンク機構221Cと、この平行リンク機構221C
を昇降駆動する駆動手段240Cとを具備する。
【0127】平行リンク機構221Cは、右トレイユニ
ット204側の平行リンク機構221Aと略同様の構造
を有しており、平行リンク機構221Aに対して積載用
紙を支持するための強度上の寸法形状等が相違するだけ
であって、実質的に同様の構成となっているので、同一
のアラビア数字の符号222,223,224のみに英
字Cを付加することで区別するに留め、その他の構成の
説明を省略する。
【0128】駆動手段240Cについては、右トレイユ
ニット204側の駆動手段240Aの構成に対して、右
トレイユニット204側の右トレイ収納筐体204Aに
固設された右ステッピングモータ241Aに代えて正逆
転可能なDCモータ241Cをバンク本体フレーム20
0F側に固設したこと、駆動軸242Aに代えて係合ピ
ン242aを備えた駆動軸242C’を有し、駆動軸2
42C’の係合ピン242aを、DCモータ241Cの
出力軸に連結されたカップリング245と着脱自在に設
けたことが主に相違する。符号249は、DCモータ2
41Cの出力軸に巻着された圧縮バネである。
【0129】なお、バンク右紙面検知センサ254は、
これに限らず、給紙手段29−1の呼出しローラ30が
右トレイ201に積載された最上位の用紙P1(P
1’,P2)に所定の圧力で接触して給紙をするのに適
正な給紙位置を占めたことを検知するための、発光部お
よび受光部を備えた光透過型の光学センサからなる右ト
レイ上限センサであってもよい。この上限センサは、右
トレイ201上に積載された最上位の用紙Pに揺動自在
に当接する当接片(図示せず)を図28のみに示した給
紙アーム35Aに備え、この当接片と連動して設けられ
た遮光板(図示せず)が上記発光部と上記受光部との間
で遮光動作を行うことにより、上記給紙位置を検知する
ものである。上記右トレイ上限センサは、給紙手段29
−1の呼出しローラ30近傍のバンク本体フレーム20
0F側に設けられている。また、バンク下紙面検知セン
サ259も上記と同様の構成を有する下段トレイ上限セ
ンサであってもよい。上記右トレイ上限センサや上記下
トレイ上限センサは、例えば特開平2−265825号
公報記載の第3図等に示されている光学センサPS2と
同様の構成を有する。
【0130】なお、説明が前後したが、補助給紙部28
側にも、バンク下水平昇降手段と同様の昇降手段(上記
昇降モータ等を具備する)が配設されていると共に、上
記右トレイ上限センサおよび上記右トレイ下限センサと
同様のセンサがそれぞれ配設されていて、補助トレイ3
1の昇降動作および昇降制御が行われるようになってい
る。
【0131】縦給紙路RZの下側部分は、図1および図
17に示すように、本体側のガイド板40および中間ガ
イド板42の下端部に連結すべく設けられた一対の連結
ガイド板127,127と、バンク上給紙部200Fの
給紙手段29−1からの給紙を可能とすべく形成された
一対のガイド板上128,128と、このガイド板上対
128,128から分岐して下方に延び、バンク下給紙
部202の給紙手段29−2からの給紙を可能とすべく
形成された一対のガイド板下129,129とからな
る。連結ガイド板対127,127、ガイド板上対12
8,128およびガイド板下対129,129が合流す
る縦給紙路RZであって、各給紙手段29−1,29−
2の縦給紙方向Zの下流側には、バンクレジストローラ
対106a,106bが回転可能に配設されている。
【0132】バンクレジストローラ対106a,106
bは、本体側のレジストローラ対33a,33bに向け
て所定のタイミングで印刷用紙の先端を送り出すため
に、レジストローラ対33a,33bとは別に設けられ
たバンクレジスト手段としての機能を有する。バンクレ
ジストローラ対106a,106bは、このバンク給紙
部200に特有のものであって、本体側のレジストロー
ラ対33a,33bに至る用紙搬送経路が長いために生
じるスキュー、横レジストズレやシワの発生を防止する
機能も有する。バンクレジストローラ対106a,10
6bは、本体側のレジストローラ対33a,33bと比
較すると、給送されて来た印刷用紙の先端部を若干噛み
込むことにより、印刷用紙の自重による落下を防ぐよう
に動作させるようになっていること、およびレジストロ
ーラ対33a,33bのようなレジスト圧解除機構を備
えておらずバネ(図示せず)によって常時圧接状態にあ
ることが主に相違する。
【0133】バンクレジストローラ対106a,106
bよりも上流側の上記合流部の縦給紙路RZには、バン
クレジストセンサ135が配設されている。バンクレジ
ストセンサ135は、反射型の光学センサからなる。バ
ンクレジストセンサ135は、印刷用紙の先端および後
端を検知することにより、所定の時間内にバンクレジス
トローラ対106a,106b配置部位に印刷用紙の先
端が来ているか否かを検知すると共に、バンクレジスト
ローラ対106a,106bよりも上流側の縦給紙路R
Zで発生した印刷用紙のジャムを検知するジャム検知機
能を有する。
【0134】給紙手段29−1と給紙手段29−2との
間の縦給紙路RZには、中間ローラ対118a,118
bが回転可能に配設されている。中間ローラ対118
a,118bは、給紙手段29−2から給送された印刷
用紙を縦給紙路RZの下流側へ搬送するものである。中
間ローラ対118a,118b近傍の縦給紙路RZの上
流側には、バンクフィードセンサ136が配設されてい
る。バンクフィードセンサ136は、発光部および受光
部を具備した反射型の光学センサからなる。バンクフィ
ードセンサ136は、印刷用紙の先端および後端を検知
することにより、所定の時間内に中間ローラ対118
a,118b配置部位に印刷用紙の先端が来ているか否
かを検知すると共に、給紙手段29−2から中間ローラ
対118a,118b配置部位に至る縦給紙路RZで発
生した印刷用紙のジャムを検知するジャム検知機能を有
する。
【0135】上記したとおり、給紙手段29−1、給紙
手段29−2および中間ローラ対118a,118b
は、バンクレジストローラ対106a,106bに向け
て印刷用紙の先端を送り出し、バンクレジストローラ対
106a,106bに当接させてたわみを形成する用紙
搬送手段としての機能を有している。
【0136】図18に、バンク給紙部200から給紙を
行うためのバンク給紙駆動機構125を示す。バンク給
紙駆動機構125は、バンクレジストローラ対106
a,106bを駆動するバンクレジストローラ駆動機構
125Aと、給紙手段29−1側の分離ローラ32およ
び呼出しローラ30、または中間ローラ対118a,1
18b、給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼
出しローラ30を切り換え駆動するバンク上下給紙部切
換駆動機構125Bとからなる。なお、図18におい
て、各構成部品の回転方向は同図において右側から見た
ときの方向を指すものとする。
【0137】バンクレジストローラ駆動機構125A
は、バンクレジストローラ対106a,106bを回転
・駆動するバンクレジスト駆動手段としての正逆転可能
なバンクレジストモータ101と、バンクレジストモー
タ101の回転駆動力をバンクレジストローラ106b
の軸106cに伝達するための、バンクレジストモータ
101の出力軸に固設された駆動ギヤ102、この駆動
ギヤ102と噛合するアイドルギヤ103、およびこの
アイドルギヤ103と噛合する従動ギヤ105からなる
ギヤ列と、従動ギヤ105とバンクレジストローラ10
6bの軸106cとの間に介装され従動ギヤ105に伝
達されたバンクレジストモータ101の回転駆動力を断
接するレジストクラッチ104とを具備している。
【0138】バンクレジストモータ101は、ステッピ
ングモータからなる。アイドルギヤ103は、軸を持っ
てバンク側板126に回転自在に支持されている。バン
クレジストローラ106bの軸106cは、転がり軸受
(図示せず)を介してバンク側板126に回転自在に支
持されている。レジストクラッチ104は、電磁クラッ
チからなる。バンク上下給紙部切換駆動機構125B
は、給紙手段29−1側の分離ローラ32および呼出し
ローラ30、または中間ローラ対118a,118b、
給紙手段29−2側の分離ローラ32および呼出しロー
ラ30を回転・駆動する給紙駆動手段としての正逆転可
能なバンク給紙モータ107と、バンク給紙モータ10
7の正転時(時計回り方向)の回転駆動力を給紙手段2
9−1側の分離ローラ32の軸32aに伝達するための
後述する上段ギヤ列と、中間ギヤ対109a,109b
の軸と同軸的に設けられた駆動プーリ110との間に介
装され時計回り方向にクラッチロックの方向性を有する
ワンウェイクラッチ110Aと、バンク給紙モータ10
7の逆転時(反時計回り方向)の回転駆動力を中間ロー
ラ118bの軸118cに伝達するための後述する中段
ギヤ列と、中間ローラ118bの軸118cと従動ギヤ
116との間に介装され従動ギヤ116に伝達されたバ
ンク給紙モータ107の回転駆動力を断接する中間クラ
ッチ117と、駆動プーリ110と従動プーリ119と
の間に掛け渡されたタイミングベルト118Aと、この
タイミングベルト118Aに伝達されたバンク給紙モー
タ107の逆転時(反時計回り方向)の回転駆動力を給
紙手段29−2側の分離ローラ32の軸32aに伝達す
るための後述する下段ギヤ列と、給紙手段29−2側の
分離ローラ32の軸32aと従動ギヤ122との間に介
装され従動ギヤ122に伝達されたバンク給紙モータ1
07の回転駆動力を断接する給紙クラッチ123とを具
備している。
【0139】上記上段ギヤ列は、バンク給紙モータ10
7の出力軸に固設された駆動ギヤ108と、この駆動ギ
ヤ108と噛合する中間ギヤ109aと、この中間ギヤ
109aと同軸的に設けられた駆動プーリ110および
中間ギヤ109bと、この中間ギヤ109bと噛合する
アイドルギヤ111と、このアイドルギヤ111と噛合
するアイドル小径ギヤ112aと、このアイドル小径ギ
ヤ112aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ112
bと、このアイドル大径ギヤ112bと噛合する、給紙
手段29−1側の分離ローラ32の軸32aの端部に固
設された従動ギヤ113とからなる。中間ギヤ対109
a,109b、アイドルギヤ111、アイドル小径ギヤ
112aおよびアイドル大径ギヤ112bは、それぞれ
軸を持ってバンク側板126に回転自在に支持されてい
る。給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32a
は、転がり軸受(図示せず)を介してバンク側板126
に回転自在に支持されている。
【0140】上記中段ギヤ列は、駆動ギヤ108と噛合
するアイドル小径ギヤ114aと、このアイドル小径ギ
ヤ114aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ114
bと、このアイドル大径ギヤ114bと噛合するアイド
ルギヤ115と、このアイドルギヤ115と噛合する、
中間ローラ118bの軸118cの端部に固設された従
動ギヤ116とからなる。アイドル小径ギヤ114a、
アイドル大径ギヤ114bおよびアイドルギヤ115
は、それぞれ軸を持ってバンク側板126に回転自在に
支持されている。中間ローラ118bの軸118cは、
転がり軸受(図示せず)を介してバンク側板126に回
転自在に支持されている。
【0141】上記下段ギヤ列は、従動プーリ119と同
軸に設けられた中間ギヤ120と、この中間ギヤ120
と噛合するアイドル小径ギヤ121aと、このアイドル
小径ギヤ121aと同軸に設けられたアイドル大径ギヤ
121bと、このアイドル大径ギヤ121bと噛合す
る、給紙手段29−2側の分離ローラ32の軸32aの
端部に固設された従動ギヤ122とからなる。中間ギヤ
120、アイドル小径ギヤ121aおよびアイドル大径
ギヤ121bは、それぞれ軸を持ってバンク側板126
に回転自在に支持されている。給紙手段29−2側の分
離ローラ32の軸32aは、転がり軸受(図示せず)を
介してバンク側板126に回転自在に支持されている。
バンク給紙モータ107は、ステッピングモータからな
る。中間クラッチ117および給紙クラッチ123は、
それぞれ電磁クラッチからなる。
【0142】上記の構成のとおり、給紙手段29−1側
の分離ローラ32および呼出しローラ30、または給紙
手段29−2側の分離ローラ32および呼出しローラ3
0を駆動する給紙駆動手段は、バンク給紙モータ107
と中間クラッチ117と給紙クラッチ123とを具備し
ている。
【0143】バンク給紙部200における右ステッピン
グモータ241A、左ステッピングモータ241B、D
Cモータ241C、バンク給紙モータ107、中間クラ
ッチ117および給紙クラッチ123等を含む各給紙駆
動対象手段をまとめて、図15のブロック図において符
号250で示すバンク給紙駆動部とする。
【0144】ここで、バンク上下給紙部切換駆動機構1
25Bの動作を説明しておく。バンク上給紙部200F
の給紙手段29−1からの給紙の場合には、バンク給紙
モータ107を図18において例えば時計回り方向に正
転させることで、バンク給紙モータ107の回転駆動力
は、上記上段ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29
−1側の分離ローラ32の軸32aを時計回り方向に回
転させる駆動力として伝達され、次いで図3および図1
9を参照して説明したと同様にして分離ローラ32およ
び呼出しローラ30が時計回り方向に回転される。これ
により、トレイ上143上に積載された最上位の印刷用
紙の1枚だけがレジストローラ対33a,33bに向け
て給送されることとなる。この時、中間ギヤ109aは
反時計回り方向に回転されることにより、ワンウェイク
ラッチ110Aの作用によって中間ギヤ対109a,1
09bの軸だけが反時計回り方向に回転するので、バン
ク給紙モータ107の回転駆動力は駆動プーリ110に
は伝達されないこととなる。
【0145】一方、バンク下給紙部202の給紙手段2
9−2からの給紙の場合には、バンク給紙モータ107
を図18において例えば反時計回り方向に逆転させる
と、中間ギヤ109aは時計回り方向に回転され、ワン
ウェイクラッチ110Aのクラッチロック作用によって
中間ギヤ対109a,109bの軸と駆動プーリ110
とが一体的に時計回り方向に回転することとなる。そし
て、バンク給紙モータ107の回転駆動力は、上記下段
ギヤ列による伝達を介して、給紙手段29−2側の分離
ローラ32の軸32aを時計回り方向に回転させる駆動
力として伝達され、次いで図3および図19を参照して
説明したと同様にして分離ローラ32および呼出しロー
ラ30が時計回り方向に回転する。これと並行して中間
ギヤ対109a,109bが時計回り方向に回転される
ことにより、上記上段ギヤ列による回転駆動力の伝達を
介して、給紙手段29−1側の分離ローラ32の軸32
aを今度は反時計回り方向に回転させる駆動力として伝
達されるが、ワンウェイクラッチ67の作用によって軸
32aだけが回転するのみで、プーリ32Aにはその回
転駆動力が伝達されず、これによりバンク給紙モータ1
07の回転駆動力が分離ローラ32および呼出しローラ
30には伝達されないこととなる。
【0146】次に、上記したバンク上下給紙部切換駆動
機構125Bを除くバンク給紙部200の動作を図1、
図17、図26および図27のフローチャートを参照し
ながら説明する。説明の簡明化のため、特徴的なバンク
上給紙部200Aについて説明することとし、バンク下
給紙部200Bでの給紙動作はここでの動作内容および
その構成から容易に推測し実施できるので省略する。以
下の動作は、後述する図15に示されている本体制御装
置88およびバンク制御装置148において、バンク制
御装置148のROM(読み出し専用記憶装置)等に予
め記憶されている図26および図27に示されているフ
ローチャートに従う動作順序に基づいて、バンク制御装
置148のCPU(中央処理装置)からの指令により行
われる。
【0147】図26のステップS1において、図30に
示す操作パネル90のテンキー93により設定・入力さ
れた印刷すべき印刷枚数に対してその給紙残枚数(n>
0)が検知・判断される。給紙残枚数が1枚以上あると
きにはステップS2に進む。ステップS2において、バ
ンク上給紙部200Aにおける用紙のセット状態が検知
される。これは、右トレイ201や左トレイ202にそ
れぞれ配設されたバンク右用紙サイズ検知センサ群50
−1やバンク左用紙サイズ検知センサ群50−2により
小サイズ用紙が検知された場合であればタンデム給紙で
あり、大サイズ用紙が検知された場合であればノンタン
デム給紙であるので、以下それぞれのフローによってタ
ンデム給紙モードまたはノンタンデム給紙モードが実行
される。
【0148】まず、ステップS2において、タンデム給
紙と判断された場合には、バンク右紙面検知センサ25
4によって右トレイ201上に積載された印刷用紙P1
の最上位が呼出しローラ30により給紙することが可能
な給紙位置を占めたかが確認される(ステップS3参
照)。ステップS3において、バンク右紙面検知センサ
254がオンして印刷用紙P1を給紙することが可能な
場合、ステップS6に進み給紙動作が行われるが、バン
ク右紙面検知センサ254がオンしない場合にはステッ
プS4に進む。次いで、ステップS4において、右トレ
イ201の上昇動作が行われる。上記CPUからの指令
によって、右ステッピングモータ242Aに右トレイ2
01を上昇させるための正転駆動パルス(同フローチャ
ートでは上昇パルスと記載している)が与えられること
で、右トレイ201の上昇のための駆動手段240Aの
動作を介して平行リンク機構221Aが上昇運動され、
バンク右紙面検知センサ254によって、右トレイ20
1上に積載された印刷用紙P1の最上位が呼出しローラ
30により給紙することが可能な給紙位置を占めたこと
が確認される(ステップS5参照)と、上記した給紙動
作が行われる(ステップS6参照)。
【0149】上記した給紙動作が行われている間中は、
バンク右紙面検知センサ254によって、右トレイ20
1上に積載された印刷用紙P1の有無が常時検知されて
おり、バンク右紙面検知センサ254やバンク右用紙有
無検知センサ154により印刷用紙P1の無しが検知さ
れたとき(ステップS7参照)には、上記CPUからの
指令によって、右ステッピングモータ241Aに右トレ
イ201を下降させるための逆転駆動パルスが与えられ
ることで、右トレイ201の下限位置へ下降のための駆
動手段240Aの動作を介して平行リンク機構221A
が下降運動され、右トレイ201が下限位置を占めて停
止される(ステップS8参照)。
【0150】次いで、図27に示すフローチャートによ
って動作が進行する。ステップS10において、バンク
左用紙有無検知センサ155により左トレイ202上の
印刷用紙P1’の有無が検知される。バンク左用紙有無
検知センサ155のオフによって左トレイ202上に印
刷用紙P1’が無いときには、図30に示す操作パネル
90のLCD表示部94に「用紙無し」の表示をし、用
紙補給メッセージを表す。一方、バンク左用紙有無検知
センサ155のオンによって左トレイ202上に印刷用
紙P1’が有るときには、右トレイユニット204内の
印刷用紙P1の後端整合をしていた各バックフェンス2
15,216は、ステッピングモータ217の正転駆動
によって、ピニオン217aを介して各ラック218
a,218bが互いに接近する方向に移動されること
で、各バックフェンス215,216は図21の破線位
置まで瞬時に揺動退避され、印刷用紙P1’の移送エリ
アが確保される(ステップS11参照)。
【0151】ステップS12において、ラック218a
の角折れ部がホーム位置検知センサ220によって検知
されると、ステップS13において、ステッピングモー
タ217の駆動が停止され、各バックフェンス215,
216は図21の破線位置に示す正規ホーム位置に位置
することとなる。
【0152】次いで、ステップS14において、エンド
フェンス移送用のDCモータ279が正転駆動されるこ
とにより、駆動プーリ275が正転され、タイミングベ
ルト274の往動を介して、エンドフェンス271が各
ガイドシャフト272によって一定の姿勢を保持されつ
つ、かつ、印刷用紙P1’の後端部を押圧しながら共に
右トレイ201近傍へと移動される。そして、ステップ
S15において、復帰検知センサ281により、エンド
フェンス271に設けられた遮光片277が検知される
ことで、印刷用紙P1’移送終了時が知られると、一時
的にDCモータ279が自動的に停止され、即逆転駆動
されることにより、エンドフェンス271がホーム位置
に向かって移動される(ステップS16参照)。
【0153】そして、ステップS17において、エンド
フェンス271の復帰移動(復動)がホーム検知センサ
278により検知されると、ステップS18において、
DCモータ279の逆転駆動が停止される。DCモータ
279の逆転駆動が停止された後、印刷用紙P1’の移
送エリアから退避し正規ホーム位置を占めていた各バッ
クフェンス215,216は、ステッピングモータ21
7の所定パルス数の逆転駆動によって、右トレイユニッ
ト204内で移送後の印刷用紙P1’の後端を整合規制
する図21に示す実線位置に移動されて停止され(ステ
ップS19,S20参照)、その後ステップS1に戻
る。
【0154】次に、ノンタンデム給紙モード時の動作に
ついて述べる。ステップS2において、ノンタンデム給
紙と判断された場合には、以下に述べるノンタンデム給
紙モードに係る動作が実行される。まず、ステップS2
1において、各紙面検知センサ254,258によっ
て、各トレイ201,202の最上位に位置する最上位
の大サイズ用紙P2が呼出しローラ30により給紙する
ことが可能な給紙位置を占めたかが確認される。ステッ
プS21において、各紙面検知センサ254,258が
オンして大サイズ用紙P2を給紙することが可能な場
合、ステップS24に進み給紙動作が行われるが、各セ
ンサ254,258がオンしない場合にはステップS2
2に進む。ステップS22において、右トレイ201と
左トレイ202とに亘り大サイズ用紙P2を積載してい
る図17等に示す状態の場合に、右トレイ201の上昇
動作に連動して左トレイ202の上昇動作が行われる。
上記CPUからの指令によって、右ステッピングモータ
241Aに右トレイ201を上昇させるための正転駆動
パルス(同フローチャートでは上昇パルスと記載してい
る)が与えられると同時に、左ステッピングモータ24
1Bにも左トレイ202を上昇させるための正転駆動パ
ルスが与えられる。これにより、各トレイ201,20
2の上昇のための各駆動手段240A,240Bの動作
をそれぞれ介して各平行リンク機構221A,221B
がそれぞれ上昇運動され、各トレイ201,202が同
一面を保持しつつ均一に上昇されることで、各トレイ2
01,202上に亘り積載されている大サイズ用紙P2
の上面も同一面を保持しつつ均一に上昇されることとな
る。
【0155】そして、各紙面検知センサ254,258
によって、トレイ201,202の最上位に位置する大
サイズ用紙P2が呼出しローラ30により給紙すること
が可能な給紙位置を占めたことが確認される(ステップ
S23参照)と、上記した給紙動作が行われる(ステッ
プS24参照)。
【0156】このようなバンク上給紙部200Aを有す
ることにより、各トレイ201,202上に亘り積載さ
れている大サイズ用紙P2の上面全体を同一の略水平面
状態に形成して給紙できるので、従来の給紙装置のよう
に大サイズ用紙P2の後部側縁部(図17に示す大サイ
ズ用紙P2の左端部寄りの部分)が下方に垂れ下がって
しまうことによる積載用紙の変形を起さず、また給紙ジ
ャム等の給紙不良を起すこともなく、常に一定状態の適
正な姿勢を保って給紙の安定化を図ることができる利点
がある。また、後述する例で説明する索条式(ワイヤー
式)昇降機構では、より大量の用紙Pを積載(A3サイ
ズの用紙で1000枚以上)して昇降することができる
長所があるものの、次のような短所を有する。すなわ
ち、第1にその構造上スペースの制約が多いこと、第2
に経時変化によりワイヤーの伸びがどうしても発生する
ので、ワイヤーテンション等の調整作業が必要であるこ
と、第3にワイヤーの引き回しが複雑であること、第4
に部品点数が多くなること等が短所として挙げられる。
しかしながら、バンク上給紙部200Aやバンク下給紙
部200Bによれば、X状のリンクを具備する各平行リ
ンク機構221A,221B,221Cを有することに
より、上記ワイヤー式昇降機構における種々の短所を克
服して、比較的大量の用紙Pを積載(A3サイズの用紙
で1000枚程度)して昇降することができ、水平昇降
機構を最も単純な構造で実現することができる。
【0157】上記した給紙動作が行われている間中は、
各紙面検知センサ254,258によって、各トレイ2
01,202上に亘り積載されている大サイズ用紙P2
の有無が常時検知されており、大サイズ用紙P2の無し
が検知されたとき(ステップS25参照)には、上記C
PUからの指令によって、両ステッピングモータ241
A,241Bに各トレイ201,202を下降させるた
めの逆転駆動パルスが与えられることで、各トレイ20
1,202の下限位置への下降のための各駆動手段24
0A,240Bのそれぞれの動作を介して各平行リンク
機構221A,221Bがそれぞれ下降運動され、各ト
レイ201,202が下限位置を占めて停止される(ス
テップS26参照)。
【0158】次に、ロック機構230の動作について述
べる。印刷動作中であって、右トレイ201上に積載さ
れた印刷用紙P1、印刷用紙P1’または大サイズ用紙
P2を給紙可能状態にある時には、図22において、D
Cソレノイド233がオンの状態であり、DCソレノイ
ド233のアクチュエータ部が矢印上方向に突出するこ
とで、第2ロック爪234が引張バネ239の付勢力に
抗して矢印方向に揺動下降し、図23(a)に示されて
いるように、第2ロック爪234が右トレイユニット2
04を係止・ロックする。これにより、バンク本体フレ
ーム200F側と右トレイユニット204の右トレイ収
納筐体204Aとがロックされ、右トレイユニット20
4の右トレイ収納筐体204Aを手前方向Yに引き出す
ことができないようにしている。
【0159】これと同時に、第2ロック爪234に連結
されたアーム232がスタッド235を支点として矢印
方向に揺動することにより、アーム232のL字状に折
れ曲がった下端部が右トレイユニット204に具備され
た第1ロック爪231の一端部に接触係合し、左トレイ
ユニット205内の切欠き部5aに係合していた第1ロ
ック爪231を、捩じりコイルバネ236の付勢力に抗
して支軸237を中心として矢印方向に揺動すること
で、バンク本体フレーム200Fと左トレイユニット2
05との係止・ロック状態が解除され、右トレイユニッ
ト204と左トレイユニット205とを一体化せず、分
割状態にする。したがって、この時、左トレイユニット
205のみを図16に示すように引き出すことができ
る。つまり、印刷動作中には、左トレイユニット205
のみを手前方向Yに引き出すことが可能であり、左トレ
イ202上に印刷用紙P1’を補給することができる。
【0160】一方、印刷動作中以外は、DCソレノイド
233がオフの状態であって、第2ロック爪234が引
張バネ239の付勢力により、矢印方向と反対方向に揺
動上昇して、右トレイユニット204のロック状態を解
除する。第2ロック爪234に連結されたアーム232
がスタッド235を支点として矢印方向と反対方向に揺
動することにより、アーム232の下端部と第1ロック
爪231の一端部との押圧係合を解除して、第1ロック
爪231は捩じりコイルバネ236の付勢力によって、
図23(b)に示されているように、左トレイユニット
205をロックし、右トレイユニット204と左トレイ
ユニット205とを一体化する。したがって、この時、
右トレイユニット204と左トレイユニット205とを
一体で引き出すことができ、印刷用紙P1,P1’また
は大サイズ用紙P2および移送手段270等に破損等の
影響を与えない。
【0161】左トレイユニット205のみを手前方向Y
に引き出して、印刷用紙P1’を補給中に、ジャム等が
発生して、機械が停止した場合、DCソレノイド233
は自動的にオフの状態となるように、例えば上記制御装
置からの指令により制御されるようになっているので、
右トレイユニット204のロックを解除することとな
る。したがって、右トレイユニット204の右トレイ収
納筐体204Aに設けられた取っ手(図示せず)を持っ
て、右トレイユニット204を手前方向Yに引き出して
ジャム等の処理をすることが可能となる。
【0162】図28および図29にバンク給紙部200
の別の変形例を示す。この変形例は、図16ないし図2
5までに示した実施形態1におけるバンク給紙部200
と比較して、バンク上給紙部200Aに代えてバンク上
給紙部300Aを有すること、およびバンク下給紙部2
00Bに代えてバンク下給紙部300Bを有することが
相違する。そして、この変形例は、バンク上給紙部20
0Aにおける右トレイユニット204および左トレイユ
ニット205に代えて、右トレイユニット304および
左トレイユニット305を具備するバンク上給紙部30
0Aを有すること、ならびにバンク下給紙部200Bに
おける下段トレイユニット212に代えて、下段トレイ
ユニット306を具備するバンク下給紙部300Bを有
すること、ならびに実施形態1の移送手段270に代え
て、移送手段308を有することが主に相違する。
【0163】左トレイユニット305は、左トレイ20
2に代えて、右トレイ301に対して略水平に並設さ
れ、複数枚の印刷用紙P1’を積載する第2給紙トレイ
としての左トレイ302を有すること、および平行リン
ク機構221Bと駆動手段240Bとを具備した上記昇
降連動手段に代えて、左トレイ302を略水平状態に保
ちながら上下方向に移動可能、すなわち昇降可能に支持
するワイヤー式昇降機構310Bと、このワイヤー式昇
降機構310Bを駆動する駆動手段320Bとを具備し
た昇降連動手段を有することが相違する。この変形例の
上記昇降連動手段は、右トレイ301と左トレイ302
とに亘り大サイズ用紙P2が積載されたとき、左トレイ
302を、右トレイ301の上昇動作に連動して略水平
状態に保ちながら上昇させる構成および機能を有する。
【0164】右トレイユニット304は、右トレイ20
1に代えて、複数枚の印刷用紙P1を積載する昇降自在
な第1給紙トレイとしての右トレイ301を有するこ
と、および実施形態1における平行リンク機構221A
と駆動手段240Aとを具備した上記水平昇降手段に代
えて、右トレイ301を略水平状態に保ちながら上下方
向に移動可能、すなわち昇降可能に支持するワイヤー式
昇降機構310Aと、このワイヤー式昇降機構310A
を駆動する駆動手段320Aとを具備した水平昇降手段
を有することが相違する。
【0165】下段トレイユニット306は、平行リンク
機構221Cと駆動手段240Cとを具備した上記水平
昇降手段に代えて、左トレイ302を略水平状態に保ち
ながら上下方向に移動可能、すなわち昇降可能に支持す
るワイヤー式昇降機構310Cと、このワイヤー式昇降
機構310Cを駆動する駆動手段320Cとを具備した
水平昇降手段を有することが相違する。
【0166】そして、この変形例でも、バンク上給紙部
300Aでは、いわゆるタンデム給紙とノンタンデム給
紙とが切り替え可能に構成されていて、右トレイ301
と左トレイ302とに亘り少なくとも右トレイ301ま
たは左トレイ302に積載可能な用紙サイズよりも大き
な大サイズ用紙P2を積載して給紙手段29−1により
給紙可能となっている。右トレイ301および左トレイ
302は、上記したようにそれぞれ独立しており、バン
ク本体フレーム200Fに対して横給紙方向X1と直交
する図16および図28における紙面の手前方向Yおよ
び奥方向に挿脱自在な右トレイユニット304および左
トレイユニット305の構成部品としてそれぞれ構成さ
れている。
【0167】以下、説明の都合上、移送手段308を含
めて左トレイユニット305側の細部構成を述べた後
で、右トレイユニット304、下段トレイユニット30
6側の細部構成を述べる。なお、図29では、各側板1
18Bおよびサイドフェンス29a、29b等の図示を
省略し、図28および図29では、右トレイ301側に
配設されているサイドフェンス213a,213b、バ
ックフェンス215,216およびその揺動機構等の図
示を全て省略している。
【0168】左トレイ302は、3分割された左トレイ
202(202−1,202−2,202−3)と比較
して、その中央部にエンドエンドフェンス307の移動
時逃げ用の切欠き部302aを備え、それ自体が一体形
成されている点が異なる。左トレイ302の前側および
後側の壁面下部には、後述するワイヤーを固定して取り
付けるためのワイヤー固定部材316B,317Bが固
設されている。各ワイヤー固定部材316B,317B
は、左トレイ302の補強を兼ねていて、左トレイ30
2の切欠き部302aを含めその輪郭外周部に亘り配設
されている。左トレイ302の切欠き部302a近傍に
は、バンク左用紙有無検知センサ155が配設されてい
る。
【0169】左トレイ収納筐体305Aの前側および後
側の内壁面上には、図28に示すように、左トレイ30
2を昇降可能に案内すると共に、後述する各プーリを回
動自在に支持するための昇降用の側板318Bが一体的
に取り付けられている。各側板318Bには、各ワイヤ
ー固定部材316B,317Bを上下方向に案内するた
めの逃げ溝318Baがそれぞれ形成されている。
【0170】ワイヤー式昇降機構310Bは、図28お
よび図29の前側および後側において対象に配設されて
いるので、その片側のみについて述べる。ワイヤー式昇
降機構310Bは、上記した側板318Bと、側板31
8Bの外側壁下部に回動自在に取り付けられた駆動プー
リ311Bと、側板318Bの外側壁上部に回動自在に
取り付けられた2連の従動プーリ312Bと、この従動
プーリ312Bと同じ高さの位置で従動プーリ312B
に対して所定の間隔を置いて側板318Bの外側壁上部
に回動自在に取り付けられた従動プーリ313Bと、駆
動プーリ311Bと従動プーリ312Bとに巻き付けら
れその一端がワイヤー固定部材316Bに固定されたワ
イヤー314Bと、従動プーリ312Bと従動プーリ3
13Bとに巻き付けられその一端がワイヤー固定部材3
17Bに固定されたワイヤー315Bとを具備してい
る。各ワイヤー314B,315Bは、所定の張力をも
って配索されている。駆動手段320Bは、駆動手段2
40Bと比較して、その昇降レバー243に代えて、駆
動軸242Bの前後に各駆動プーリ311Bが固設され
ていることのみ異なる。
【0171】ここで、ワイヤー式昇降機構310Bおよ
び駆動手段320Bの動作を簡単に説明しておく。左ト
レイ302の上昇動作は、上記CPUからの指令によっ
て、左ステッピングモータ241Bに左トレイ302を
上昇させるための正転駆動パルス(図26のフローチャ
ートでは上昇パルスと記載している)が与えられること
でなされる。これにより、左トレイ302の上昇のため
の駆動手段320Bの動作をそれぞれ介してワイヤー式
昇降機構310Bが駆動され、左トレイ302が上昇さ
れる。この時、図29において、左ステッピングモータ
241Bに対向して見て、駆動軸242Bが時計回り方
向に回転されることで、駆動プーリ311Bも時計回り
方向に回転されることにより、駆動プーリ311Bでワ
イヤー314Bが巻き取られ、これと同時に同方向に回
転する従動プーリ312Bでワイヤー315Bが同じ長
さ分だけ巻き取られる。この動作は、前後のワイヤー式
昇降機構310Bにおいて同時に行われるので、左トレ
イ302は水平状態を保持しつつ上昇される。左トレイ
302の下降動作は、上記した動作と反対に行われる。
上記CPUからの指令によって、左ステッピングモータ
241Bに左トレイ302を下降させるための逆転駆動
パルスが与えられることでなされる。これにより、左ト
レイ302の下降のための駆動手段320Bの動作をそ
れぞれ介してワイヤー式昇降機構310Bが駆動され、
左トレイ302が下降される。この時、図29におい
て、左ステッピングモータ241Bに対向して見て、駆
動軸42Bが反時計回り方向に回転されることにより、
駆動プーリ311Bでワイヤー314Bが巻き戻され、
これと同時に同方向に回転する従動プーリ312Bでワ
イヤー315Bが同じ長さ分だけ巻き戻される。この動
作は、前後のワイヤー式昇降機構310Bにおいて同時
に行われるので、左トレイ302は水平状態を保持しつ
つ下降される。以下、ワイヤー式昇降機構310Aおよ
び駆動手段320Aの動作は、上記した動作と同様であ
り、また、ワイヤー式昇降機構310Cおよび駆動手段
320Cの動作は、上記した動作から容易に類推できる
ので、各動作の説明を省略する。
【0172】移送手段308は、実施形態1の移送手段
270と比較して、開口部271bを備えたエンドフェ
ンス271に代えて、上記開口部等の無いエンドエンド
フェンス307を有することのみ相違する。エンドエン
ドフェンス307のホームポジションは、図28および
図29に示す位置に設定されている。
【0173】次に、右トレイユニット304側の細部構
成を述べる。右トレイ301は、右トレイ201と比較
して、エンドフェンス271を受け入れるための2箇所
の切欠き201aに代えて、エンドエンドフェンス30
7を受け入れるための1箇所の切欠き部301aが形成
されていること、および右トレイ301の前側および後
側の壁面下部には、後述するワイヤーを固定して取り付
けるためのワイヤー固定部材316A、317Aが固設
されていることが異なる。各ワイヤー固定部材316
A、317Aは、左トレイ302の場合と同様に右トレ
イ301の補強を兼ねていて、右トレイ301の切欠き
部301aを含めその輪郭外周部に亘り配設されてい
る。
【0174】右トレイ収納筐体304Aの前側および後
側の内壁面上には、図28に示すように、右トレイ30
1を昇降可能に案内すると共に、後述する各プーリを回
動自在に支持するための昇降用の側板318Aが一体的
に取り付けられている。各側板318Aには、各ワイヤ
ー固定部材316A,317Aを上下方向に案内するた
めの逃げ溝318Aaがそれぞれ形成されている。
【0175】ワイヤー式昇降機構310Aは、左トレイ
ユニット305側のワイヤー式昇降機構310Bと略同
様の構造を有しており、ワイヤー式昇降機構310Bに
対して積載用紙を支持するための強度上の寸法形状等が
相違するだけであって、実質的に同様の構成となってい
るので、同一のアラビア数字の符号311,312,3
13,314,315に英字Aを付加することで区別す
るに留め、その他の構成の説明を省略する。
【0176】駆動手段320Aについても、左トレイユ
ニット305側の駆動手段320Bの構成と略同様であ
り、動作タイミング等が相違するだけであって、実質的
に同様の構成となっているので、その構成部品である駆
動源としての正逆転可能な右ステッピングモータ241
A、駆動軸242Aおよび駆動プーリ311Aのように
符号Aを付して区別するに留め、その他の構成の説明を
省略する。
【0177】次に、下段トレイユニット306側の細部
構成を述べる。下段トレイ3の前側および後側の壁面下
部には、後述するワイヤーを固定して取り付けるための
ワイヤー固定部材316C,317Cが固設されてい
る。各ワイヤー固定部材316C,317Cは、左トレ
イ302の場合と同様に下段トレイ203の補強を兼ね
ていて、下段トレイ203の輪郭外周部等に亘り配設さ
れている。
【0178】下段トレイ収納筐体312Aの前側および
後側の内壁面上には、図28に示すように、下段トレイ
203を昇降可能に案内すると共に、後述する各プーリ
を回動自在に支持するための昇降用の側板318Cが一
体的に取り付けられている。各側板318Cには、各ワ
イヤー固定部材316C,317Cを上下方向に案内す
るための逃げ溝318Caがそれぞれ形成されている。
【0179】ワイヤー式昇降機構310Cは、左トレイ
ユニット305側のワイヤー式昇降機構310Bと略同
様の構造を有しており、ワイヤー式昇降機構310Bに
対して積載用紙を支持するための強度上の寸法形状等が
相違するだけであって、実質的に同様の構成となってい
るので、同一のアラビア数字の符号311,312,3
13,314,315に英字Cを付加することで区別す
るに留め、その他の構成の説明を省略する。
【0180】駆動手段320Cについては、駆動手段2
40Cと比較して、図25に示されている昇降レバー2
43に代えて、その駆動軸242C’の前後端部に各駆
動プーリ311Cが固設されていることのみ異なる。
【0181】この変形例では、上記の構成により、右ト
レイ201または左トレイ202の積載可能枚数よりも
より大量の用紙を積載して昇降可能であり、A4サイズ
の普通紙で少なくとも各1000枚以上、合計で200
0枚以上を積載収容できるように構成されている。その
用途および必要に応じて、上記サイズ以外の用紙サイズ
の用紙を積載収容することも可能である。また、下段ト
レイ203においても、実施形態1での積載可能枚数よ
りもより大量の用紙を積載して昇降可能であり、A3サ
イズの普通紙で少なくとも1000枚積載収容できるよ
うに構成されている。また、下段トレイ203について
も、A3サイズ以外の用紙サイズの用紙を積載収容する
ことも可能である。
【0182】次に、本変形例におけるバンク給紙部30
0の動作は、図26および図27のフローチャート、上
記した動作から容易に理解できるので、その説明を省略
する。なお、バンク給紙部200と同様の動作部分につ
いては、バンク給紙部200の右トレイユニット204
を右トレイユニット304と、バンク給紙部200の右
トレイ201を右トレイ301と、平行リンク機構22
1Aをワイヤー式昇降機構310Aと、駆動手段240
Aを駆動手段320Aと、左トレイユニット205を左
トレイユニット305と、左トレイ202を左トレイ3
02と、平行リンク機構221Bをワイヤー式昇降機構
310Bと、駆動手段240Bを駆動手段320Bと、
移送手段270のエンドフェンス271を移送手段30
8のエンドエンドフェンス307とそれぞれ読み替えれ
ばよい。
【0183】上記変形例によれば、上記したワイヤー式
昇降機構の短所を考慮しなくてもよいのであれば、その
短所を除くバンク給紙部200の利点に加えて、より大
量の印刷用紙Pを積載(A3サイズの用紙で最低100
0枚以上)して昇降することができる。
【0184】なお、バンク給紙部200におけるバンク
上給紙部200Aやバンク給紙部300におけるバンク
上給紙部300Aは、それらの利点を望まなくてもよい
のであれば、それらに限らず、例えば特開平5−124
737号、特開平5−221536号、特開平6−14
4600号および特開平7−137851号公報等で開
示されている給紙装置であってもよい。これらの給紙装
置は、オペレータ等が装置の前面に対向して位置する姿
勢で給紙等の操作を行なえるフロントローディング方式
を用いると共に、給紙動作を中断することなく用紙の自
動補給を可能とした、いわゆるタンデム給紙とノンタン
デム給紙とを切り換えて使用できる給紙装置である。
【0185】次に、図2、図7、図8および図11ない
し図13を参照して、上述したセンサやモータ等の制御
構成要素以外の、本実施形態1における給紙制御に係る
制御構成を説明する。図2および図7に示すように、圧
胴20における奥側の端板20bの外側壁には、本体給
紙用遮光板68と本体レジスト用遮光板69とが圧胴2
0の同円周上に所定の間隔をおいてそれぞれネジで取り
付けられている。また、圧胴20における奥側の端板2
0bの外側壁には、バンク給紙用遮光板70とバンクレ
ジスト用遮光板71とが上記した各遮光板68,69の
円周上よりも内側の同円周上に所定の間隔をおいてそれ
ぞれネジで取り付けられている。各遮光板68,69,
70,71は、例えばステンレススチール等の板金や適
宜の合成樹脂でできていて、正面視および側面視でL字
形をなし、その先端が奥側に突出して成形されている。
【0186】一方、アーム25bの内側には、図2、図
7および図11に示すように、本体給紙用遮光板68と
本体レジスト用遮光板69とが取り付けられている圧胴
20の同円周上に対向して給紙開始センサ65が、バン
ク給紙用遮光板70とバンクレジスト用遮光板71とが
取り付けられている圧胴20の同円周上に対向してバン
ク給紙開始センサ66が、センサブラケット64を介し
てネジ63で取り付けられている。給紙開始センサ65
およびバンク給紙開始センサ66は、発光部および受光
部を具備する透過型の光学センサである。
【0187】本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ6
5とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回
転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付けら
れていて、レジストローラ対33a,33bに対して補
助給紙部28の給紙手段29による印刷用紙Pの先端を
給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手
段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回転位
置は、換言すれば本体給紙用遮光板68の圧胴20の端
板20bへの取り付け位置は、実施例的にいうと、図1
3(b)に示すように、圧胴20が反時計回り方向に
θ’=194°に回転した位置で給紙開始センサ65が
オンするように設定されている。この時には、前述した
ように、上記レジストローラ上下機構が離間動作するこ
とにより、上側のレジストローラ33aが下側のレジス
トローラ33bから離間されレジストローラ対33a,
33bの間に上記隙間が形成されている状態にあり、上
記スプリングの付勢力によるレジストローラ対33a,
33bの圧接力が印刷用紙Pにかからないようになって
いる。
【0188】本体レジスト用遮光板69と給紙開始セン
サ65とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定
の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取り付
けられていて、圧胴20の用紙クランパ21に向けてレ
ジストローラ対33a,33bによる印刷用紙Pの先端
の給送を開始するタイミングをとるためのタイミング検
知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回
転位置は、換言すれば本体レジスト用遮光板69の圧胴
20の端板20bへの取り付け位置は、実施例的にいう
と、圧胴20が反時計回り方向にθ’=307°に回転
した位置で給紙開始センサ65がオンするように設定さ
れている。
【0189】バンク給紙用遮光板70とバンク給紙開始
センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した
所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するように取
り付けられていて、バンクレジストローラ対106a,
106bに対してバンク給紙部200の給紙手段29−
1または給紙手段29−2による印刷用紙Pの先端を給
送するタイミングをとるためのバンク給紙タイミング検
知手段としての機能を有する。圧胴20の上記所定の回
転位置は、換言すればバンク給紙用遮光板70の圧胴2
0の端板20bへの取り付け位置は、実施例的にいう
と、図13(a)に示すように、圧胴20が反時計回り
方向にθ’=0°(圧胴20がホームポジションを占め
たとき)に回転した位置でバンク給紙開始センサ66が
オンするように設定されている。
【0190】バンクレジスト用遮光板71とバンク給紙
開始センサ66とは、圧胴20が反時計回り方向に回転
した所定の回転位置でのみ選択的に係合・遮光するよう
に取り付けられていて、本体側のレジストローラ対33
a,33bに向けてバンク給紙部200のバンクレジス
トローラ対106a,106bによる印刷用紙Pの先端
を給送するタイミングをとるためのバンクレジストタイ
ミング検知手段としての機能を有する。圧胴20の上記
所定の回転位置は、換言すればバンクレジスト用遮光板
71の圧胴20の端板20bへの取り付け位置は、実施
例的にいうと、圧胴20が反時計回り方向にθ’=10
4°に回転した位置でバンク給紙開始センサ66がオン
するように設定されている。
【0191】図2、図7および図8に示すように、圧胴
20における奥側の端板20bには、2個のスペーサ6
2を介して、エンコーダ60がネジ63で取り付けられ
ている。エンコーダ60は、インクリメンタル型のフォ
トエンコーダであり、多数のスリットが外周部に放射状
に並べられた1チャンネルのフォトエンコーダである。
一方、エンコーダ60の近傍におけるアーム25bの内
側には、図2、図8および図11に示すように、エンコ
ーダセンサ61がエンコーダ60の外周部を所定の間隔
をもって挟むようにしてセンサブラケット64を介して
ネジ63で取り付けられている。これらのエンコーダ6
0とエンコーダセンサ61とは、圧胴20の用紙クラン
パ21に対してレジストローラ対33a,33bによる
印刷用紙Pの先端を給送するタイミングを制御するため
の、圧胴20における回転速度変動を検知するパルスエ
ンコーダの機能を有している。
【0192】次に、図30ないし図35を参照して操作
パネル90の細部構成を説明する。この操作パネル90
は、原稿読取部3の上部に配設されている。操作パネル
90には、図30に示すように、原稿の画像の読み取り
から排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るま
での一連の工程(動作)を起動するための動作起動手段
としてのスタートキー91と、印刷枚数等を設定・入力
するテンキー93と、このテンキー93で置数(設定・
入力)された所定の印刷枚数分や上記総印刷枚数分の印
刷動作の起動を行うプリントキー92と、試し刷り印刷
動作を起動するための試しプリントキー93Aと、例え
ば図30のLCD表示部94に表示されている画面であ
って、基本的な通常の動作を行うためのプリントモード
画面から、図32に示されているLCD表示部94に表
示されている画面であって、よく使用する条件に合わせ
て各機能の初期設定値を変更したり操作の条件を設定し
たりするための初期設定モードのメニュー画面へ切り替
える初期設定キー98と、この初期設定キー98等によ
り設定された機能内容を取り消し、上記電源スイッチを
オンしたときの状態に戻す機能を有するモードクリアキ
ー93Cと、バンク上給紙部200Aにおいてタンデム
給紙とノンタンデム給紙とに切り換える動作を設定する
ための給紙切換キー93Dと、印刷速度の設定値として
の印刷速度レベル1〜5の5段階の印刷速度の中から1
つの印刷速度を選択的に設定するための印刷速度設定手
段としての速度ダウンキー96aおよび速度アップキー
96bからなるプリントスピードキー96等とが配置さ
れている。
【0193】また、操作パネル90には、テンキー93
で置数(設定・入力)された所定の印刷枚数や総印刷枚
数の数値を表示する7セグメントのLED(発光ダイオ
ード)からなるプリント枚数表示器92Aと、操作の状
態やメッセージあるいは選択されている機能等の表示を
したり、その機能を選択・設定するための操作内容を随
時表示したりするLCD(液晶表示装置)表示部94
と、LCD表示部94における最下段部の長方形の区切
り内に表示されている4つの表示(「原稿種類」、「変
倍」、「用紙種類」、「位置調整」)にそれぞれ対応し
てそれらの下部に設定される4つのキーからなる選択キ
ー群95と、LCD表示部94に表示された機能を選択
するために左右・上下の何れか一つの方向に移行させる
ための4つの移行キー99Ac,99Aa,99Ab,
99Adを備えたスクロールキー99Aと、給紙切換キ
ー93Dにより切り換え設定されたタンデム給紙動作状
態にあることを表示するタンデム給紙表示器93Da
と、給紙切換キー93Dにより切り換え設定されたノン
タンデム給紙動作状態にあることを表示するノンタンデ
ム給紙表示器93Dbと、速度ダウンキー96aまたは
速度アップキー96bにより設定された設定印刷速度等
を表示するためのLEDランプ群からなる速度表示器9
7等とが配置されている。
【0194】テンキー93は、マスタ2の所定の耐刷枚
数を超える総印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とし
ての機能を有する。テンキー93は、図34に示すよう
に、0枚から9999枚までの印刷枚数を置数(設定・
入力)することができる。またテンキー93は、図32
に示すように、初期設定キー98の押下によりLCD表
示部94に表示される初期設定モードのメニュー画面の
機能番号や、図33のLCD表示部94や図34のLC
D表示部94にそれぞれ示されているサブメニュー画面
の機能番号を選択指定する機能も有する。テンキー93
配置部の右下部には、テンキー93により選択指定され
たメニュー画面やサブメニュー画面の機能番号を確定し
画面を切り替える機能を有するエンターキー93Bが配
置されていて、図32に示すメニュー画面のどのページ
(図32の上段に示すLCD表示部94では初期設定1
/2が1ページ目に当たり、図32の下段に示すLCD
表示部94では初期設定2/2が2ページ目に当たる)
からでも、テンキー93で機能番号を選択指定し、エン
ターキー93Bを押下することでサブメニュー画面へ切
り替え、各サブメニュー画面において後述する設定キー
の押下でその機能が設定されたら、その項目のある図3
2のメニュー画面に戻るようになっている。なお、図3
0および図31以外の図32ないし図35では、図の簡
明化を図るため各キーの表示をLCD表示部94の下段
表示を借りて、ここに括弧を付して適宜示している。プ
リントキー92は、版替え前のマスタ2を使用して所定
の耐刷枚数の印刷を行った後、版替え後の別のマスタ2
を使用して印刷を行う動作を起動する印刷起動手段とし
ての機能も併せもっている。
【0195】試しプリントキー93Aは、1回押すと1
枚通紙されて試し刷り印刷され、押し続けるとその枚数
分通紙されて試し刷り印刷される機能を有する。LCD
表示部94は、図示しない液晶駆動回路を介して駆動さ
れると共に、図15に示した本体制御装置88により上
記液晶駆動回路を介して制御される。選択キー群95
は、図30において左から順に、「原稿種類」に対応し
て原稿の文字種類を設定するための原稿種類キーが、
「変倍」に対応して原稿サイズに対応して縮小または拡
大等の倍率設定をするための変倍キーが、「用紙種類」
に対応して紙種を選択設定するための用紙種類キー95
Dが、位置調整に対応して印刷用紙Pに対する前後左右
の印刷画像の位置を調整するための位置調整キーがそれ
ぞれ示されているが、図30に示す選択キー群95では
用紙種類キー95D以外の上記各キーを用いた操作内容
を説明する必要がなく、説明の簡明化を図る上から上記
各キーには符号を付していない。
【0196】LCD表示部94は、印刷動作中において
マスタ2の耐刷枚数に達したとき、その旨の報知を表示
することにより行う報知手段の機能を有する。報知手段
としてのLCD表示部94は、ユーザやオペレータに目
視で知らせる手段として好適であるが、このような利点
を望まなくてもよいのであればLCD表示部94に限ら
ず、例えばLED等による点滅表示やブザー吹鳴等によ
る報知でもよい。
【0197】図30のLCD表示部94に示されている
プリントモード画面は、補助トレイ31が図1や図2に
示されているように使用可能な開放状態であって、孔版
印刷装置100に配置されている図示しない電源スイッ
チのオン時に表示される基本的な初期画面を表してい
る。説明が前後するが、補助トレイ31は、図1および
図2に示す左寄りの部位が開閉自在なヒンジ構造を有し
ていて、その不使用時には本体フレーム100Fの内側
に収納できるようになっている。補助トレイ31が本体
フレーム100Fの内側に収納された状態では、図示し
ないマイクロスイッチ等によりこれが検知されて、図3
0のLCD表示部94に示したプリントモード画面が図
35のLCD表示部94に示すような画面表示に切り替
わるようになっている。図30や図35の各LCD表示
部94に表示されるプリントモード画面における上段部
の矩形欄には、操作の状態やメッセージ内容が表示され
る。ここでは、「製版・プリントできます」と表示され
ていて、原稿の画像の読み取りから排紙工程に至るまで
の一連の動作・工程が起動可能状態にあることを表して
いる。
【0198】図30において、用紙種類キー95Dは、
これを1回押すことにより、図30に示す画面から図3
1に示す画面のように、LCD表示部94の下段部の画
面上の表示を左から順に「左矢印表示」、「右矢印表
示」、「条件変更」、「設定」に切り替わるようになっ
ている。そして、「左矢印表示」に対応して左矢印キー
95Bが、「右矢印表示」に対応して右矢印キー95C
が、「条件変更」に対応して条件変更キー95Eが、
「設定」に対応して設定キー95Aが選択キー群95と
してそれぞれ割付け設定される。条件変更キー95E
は、不送りや重送等の給紙条件変更に係る機能を選択す
るものであるが、この詳細は本願発明の範囲を超えるた
めその説明を省略する。条件変更キー95Eを押すと、
このキーは図32や図35に示したと同様の機能を有す
る「キャンセル」に対応したキャンセルキー95Gに切
り替わり、そのキャンセルキー95Gを押すと前の元の
画面表示に戻るようになっている。
【0199】初期設定キー98を1回押すと、図30や
図35のLCD表示部94にそれぞれ示されているプリ
ントモード画面から、図32における上から一番目のL
CD表示部94に示されている初期設定モードのメニュ
ー画面へ切り替わる。この初期設定モードのメニュー画
面の「初期設定1/2」画面表示では、「1システム設
定」、「2操作部設定」、「3初期値設定」、「4機械
動作設定」の各機能のうちから一つの機能を選択・設定
することができる。後述する版替えして印刷する動作を
行うときにおいて、例えばマスタ耐刷枚数を手動で設定
したい場合には、上記メニュー画面の「初期設定1/
2」において、テンキー93で番号「4」を押下するこ
とにより「4機械動作設定」の機能を選択し、エンター
キー93Bの押下によってその機能を確定すると、サブ
メニュー画面である「機械動作設定1/5」(図示せ
ず)へ切り替わる。画面表示の切り替え操作は、これに
限らず、図32の上段のLCD表示部94に示すキー操
作によっても可能であり、例えば、スクロールキー99
Aの移行キー99Adと右矢印キー95Cとを押下して
「4機械動作設定」の機能を選択し、設定キー95Aの
押下によってその機能を設定してもよい。そして、上記
「機械動作設定1/5」のサブメニュー画面において、
スクロールキー99Aの移行キー99Adを4回押下す
ることにより、図34における上から一番目のLCD表
示部94に示す「機械動作設定5/5」のサブメニュー
画面を呼び出す。そしてここで、スクロールキー99A
の移行キー99Adを押下して「19マスタ耐刷枚数」
の機能を選択し、設定キー95Aの押下によってその機
能を設定する(またはテンキー93で数値番号「19」
を押下することにより「19マスタ耐刷枚数」の機能を
選択し、エンターキー93Bの押下によってその機能を
確定すると、図34における上から二番目のLCD表示
部94に示すように、まず「無視しない」が自動的に白
黒反転表示される。ここでは、「無視しない」が既に白
黒反転表示されているので、設定キー95Aを押下する
ことで「無視しない」を選択・設定すると、図34にお
ける上から三番目のLCD表示部94に示すように、本
実施形態1においては予め設定されているマスタ2の耐
刷枚数である2000枚を知らせる表示、「マスタ耐刷
枚数:2000枚(0−9999)」が表示される。そ
して、設定キー95Aを押下することによって「マスタ
耐刷枚数:2000枚」を選択・設定すると、マスタ2
の耐刷枚数として2000枚を最終的に設定することが
できる。上述したように、本実施形態1では予め設定さ
れているマスタ2の耐刷枚数が2000枚として表示さ
れるが、例えば、画像量としてベタ画像の割合が多い印
刷を行う場合や、異なる種類のマスタを使用する場合等
において、ユーザやオペレータがそれらの印刷条件を考
慮して希望する耐刷枚数をテンキー93で変更して設定
・入力できるようにしたものである。
【0200】なお、図34における上から二番目のLC
D表示部94において白黒反転表示されていない「無視
する」を選択・設定した場合、マスタ2の耐刷枚数を考
慮しない印刷動作が行われる。例えば、マスタ2の耐刷
枚数2000枚に対してこれを超える総印刷枚数230
0枚の印刷を行うような場合では、マスタ2の耐刷枚数
を超えると上記したような画像伸びや砂目等の画像不良
が徐々に生じてくるが、そのような画像不良を許容して
も構わないのであれば、版替えが不要となることによ
り、印刷時間の短縮を図れると共にマスタ2を節約でき
るので、それなりの利点があると言える。
【0201】紙種の選択・設定は、図30のLCD表示
部94に表示されるプリントモード画面からのみなら
ず、図32のLCD表示部94に表示されるメニュー画
面の「初期設定1/2」から「3初期値設定」の機能を
上記したと同様の各種キーの操作により呼び出し、図3
3のLCD表示部94に表示されるサブメニュー画面の
「初期値設定1/3」における「1用紙種類」の機能か
ら上記したと同様の各種キーの操作によってもできる。
【0202】図35のLCD表示部94に示されている
プリントモード画面において、用紙サイズ入力キー95
Fは、これを1回押すことにより、図31の一番上に示
す画面から二番目に示す画面のように、LCD表示部9
4の画面上の表示を左から順に「左矢印表示」、「右矢
印表示」、「キャンセル」、「設定」に切り替わり、
「左矢印表示」に対応して左矢印キー95Bが、「右矢
印表示」に対応して右矢印キー95Cが、「キャンセ
ル」に対応してキャンセルキー95Gが、「設定」に対
応して設定キー95Aがそれぞれ設定される。用紙サイ
ズ入力キー95Fを1回押すと、上記したように上から
二番目の画面に切り替わる。この状態では、白黒反転表
示が施された「自動」が自動的に選択されていて、原稿
用紙サイズに対応した用紙サイズが自動的に選択設定さ
れるので、オペレータは適宜その内容にしたがってキー
操作を行う。例えば、オペレータがキャンセルキー95
Gを押下すると用紙サイズ入力キー95Fを押す前の元
の初期画面に戻り、一方、右矢印キー95Cまたはスク
ロールキー99Aの移行99Aaを押下すると、上から
三番目の画面表示に切り替わり、白黒反転表示が施され
たバンク給紙部200の「トレイ上」(バンク上トレイ
143)において「(※A4□)」が、すなわち用紙サ
イズA4の印刷用紙Pが選択された状態にあることが表
示される。ここで、設定キー95Aを押下すると、上か
ら四番目の表示画面に切り替わり、「トレイ上」(バン
ク上給紙部200Aの右トレイ201および左トレイ2
02)において「※A4□」が、すなわち用紙サイズA
4の印刷用紙Pが設定された状態にあることが表示され
る。用紙サイズ入力キー95Fは、補助給紙部28の補
助トレイ31、バンク上給紙部200Aの右トレイ20
1や左トレイ202、またはバンク下給紙部200Bの
下段トレイ203に載置・積載されている印刷用紙Pを
給送するためにその用紙サイズを選択して入力するため
の用紙サイズ設定手段の機能を併せもっている。
【0203】上記のとおり、マスタ2の耐刷枚数を手動
で設定する耐刷枚数設定手段は、テンキー93、スクロ
ールキー99Aを含む選択キー群95および初期設定キ
ー98を具備するキー群、またはテンキー93、エンタ
ーキー93B、初期設定キー98およびスクロールキー
99Aを含む選択キー群95を具備するキー群からな
る。給紙切換キー93Dを1回押下すると、タンデム給
紙動作設定状態に切り換えられてタンデム給紙表示器9
3Daが点灯し、給紙切換キー93Dを2回押下する
と、タンデム給紙動作設定状態からノンタンデム給紙動
作設定状態に切り換えられてノンタンデム給紙表示器9
3Dbが点灯するようになっている。なお、タンデム給
紙とノンタンデム給紙との設定手段を、説明の簡単化の
ために1つの給紙切換キー93Dで構成したが、上記メ
ニュー画面方式では例えば図30および図32を参照し
て説明したように、初期設定キー98や選択キー群95
を組み合わせ用いて設定・構成することも勿論可能であ
る。
【0204】速度表示器97において、プリントスピー
ドと表示されている中央部のハッチングを施した「設定
印刷速度:3速」は、通常使用される印刷速度に対応し
た標準印刷速度であって、速度ダウンキー96aまたは
速度アップキー96bを押下しなかった場合に自動的に
設定されるようになっている。ここで、例えば「おそ
く」と表示されている一番左側の「設定印刷速度:1
速」は印刷速度が最低速の60枚/min:60rpm
に、「設定印刷速度:2速」は印刷速度が75枚/mi
n:75rpmに、「設定印刷速度:3速」は印刷速度
が90枚/min:90rpmに、「設定印刷速度:4
速」は印刷速度が105枚/min:105rpmに、
「はやく」と表示されている一番右側の「設定印刷速
度:5速」は印刷速度が最高速の120枚/min:1
20rpmにそれぞれ対応して設定されている。
【0205】速度表示器97は、速度ダウンキー96a
または速度アップキー96bの1回毎の押下により、上
記印刷速度を1から5までの5段階の設定印刷速度に、
切り換えられる印刷速度を点灯表示する。速度ダウンキ
ー96aまたは速度アップキー96bは、速度表示器9
7の近傍に配置されていて、1回押す毎に、設定印刷速
度:1速〜5速の何れか1つの設定印刷速度に対応した
各LEDランプの点灯を順次切り換える機能も有してお
り、これにより、ユーザやオペレータが選択した設定印
刷速度が速度表示器97にて目視確認できるようになっ
ている。
【0206】図15に、孔版印刷装置100およびバン
ク給紙部200全体の各駆動部の制御を行う制御構成を
示す。図15の制御ブロック図には、本実施形態1の制
御に係る主要な制御構成要素を図示している。図15お
いて、符号88は主として孔版印刷装置100側におけ
る上記した各駆動部の駆動対象手段の制御を行うための
本体制御装置を、符号148はバンク給紙部200側に
おけるバンク給紙駆動部250の上記した給紙駆動対象
手段の制御を行うためのバンク制御装置を、符号192
は画像信号処理装置をそれぞれ示す。本体制御装置88
およびバンク制御装置148は、共に図示を省略した、
CPU(中央処理装置)、I/O(入出力)ポート、R
OM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書き可能
な記憶装置)およびタイマ等をそれぞれ備え、それらが
信号バスによって接続された構成を有するマイクロコン
ピュータをそれぞれ具備している。本体制御装置88と
バンク制御装置148とは、相互にシリアル通信を行う
ことにより、オン/オフ信号やデータ信号あるいは指令
信号を送受信している。また、本体制御装置88と画像
信号処理装置192とは、相互にシリアル通信を行うこ
とにより、画像信号に係るデータ信号や指令信号を送受
信している。本体制御装置88の上記ROMは、マスタ
2の所定の耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段として
の機能を有する。また、上記耐刷枚数設定手段により設
定された耐刷枚数は、本体制御装置88に設けられ記憶
保持動作が可能な記憶装置であるバックアップ電源(図
示せず)によってバックアップされたRAMや、フラッ
シュメモリに記憶される。
【0207】原稿読取部3において、原稿の画像を原稿
反射の光学情報として読み取り、画像センサ173で読
み取られ変換されたアナログの画像電気信号は、本体フ
レーム100Fの図示しない制御基板に設けられたA/
D(アナログ/デジタル)変換装置191に送信され
る。A/D変換装置191は、上記アナログの画像電気
信号を受けデジタルの画像電気信号に変換する機能を有
する。A/D変換装置191で変換されたデジタルの画
像電気信号は、図示しない制御基板に設けられた画像信
号処理装置192を経由して画像メモリ193に送信さ
れ、デジタルの画像電気信号として記憶される。画像メ
モリ193は、一版分の製版画像に対応した画像信号を
記憶する画像記憶手段としての構成・機能を有し、バッ
クアップ電源(図示せず)によってバックアップされた
RAMや、フラッシュメモリからなる。
【0208】本体制御装置88の上記CPU(以下、説
明の簡明化を図るため、単に「本体制御装置88」とい
うときがある)は、上記入力ポートを介して、画像信号
処理装置192と電気的に接続されている。画像信号処
理装置192は、本体制御装置88と相互にシリアル通
信を行い、製版給版駆動部195等の制御に必要な信号
を送信する機能を有する。また、画像信号処理装置19
2は、A/D変換装置191からのデジタルの画像電気
信号を受け、一版分の製版画像に対応した画像信号情報
として画像メモリ193に出力し、かつ、画像メモリ1
93に一度記憶された一版分の製版画像に対応した画像
信号情報を順次呼び出しながら、マスタ2に形成すべき
一版分の製版画像の画像量を検知・認識し、サーマルヘ
ッド駆動制御部194を制御する機能を有する。サーマ
ルヘッド駆動制御部194は、画像信号処理装置192
からの指令により、サーマルヘッド17を駆動制御する
機能を有する。
【0209】本体制御装置88は、上記入力ポートを介
して、操作パネル90の上記した各種キー等と電気的に
接続されていて、各種の出力信号を受信する。本体制御
装置88は、上記出力ポートを介して、操作パネル90
の上記した各表示部等と電気的に接続されていて、各種
の指令信号を送信してこれを制御する。本体制御装置8
8は、上記入力ポートを介して、用紙サイズ検知センサ
群50、給紙開始センサ65、バンク給紙開始センサ6
6、用紙有無検知センサ153、印刷枚数計数センサ1
57等と電気的に接続されていて、各種の出力信号を受
信する。なお、上記した用紙先端センサ51、レジスト
センサ52、中間センサ上53、中間センサ下54、エ
ンコーダセンサ61も上記入力ポートを介して、本体制
御装置88と電気的に接続されていて、各種の出力信号
を本体制御装置88に送信しているが、本発明では上記
センサからの出力信号に基づく詳細な用紙搬送制御内容
は余り関係ないのでその説明をできるだけ省略する。印
刷枚数計数センサ157は、印刷に供された印刷用紙の
印刷枚数を計数する印刷枚数計数手段としての機能・構
成を有し、排紙部80の上記排紙搬送装置に配置された
排紙センサ(図示せず)のオン/オフ回数により印刷枚
数を計数するものである。
【0210】本体制御装置88は、上記出力ポートを介
して、製版給版駆動部195、排版駆動部196、給紙
駆動部197、版胴駆動部198、排紙駆動部199の
上記各駆動対象手段や上記給紙駆動対象手段と電気的に
接続されていて、各種の指令信号を送信してこれらを制
御する。本体制御装置88は、以下の諸制御機能を有す
る。第1に、本体制御装置88は、マスタ2の所定の耐
刷枚数(実施形態1の例ではマスタ2の耐刷枚数が20
00枚である)を超える総印刷枚数の印刷を行う場合で
あって、該所定の耐刷枚数に達したとき、版胴1上の使
用済みのマスタ2を排版すると共に、該使用済みのマス
タ2に形成されている製版画像と実質的に同一の製版画
像を別のマスタ2に形成し、製版された別のマスタ2を
版胴1に巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、排
版駆動部196、製版給版駆動部195および版胴駆動
部198をそれぞれ制御する制御手段としての機能を有
する。
【0211】第2に、本体制御装置88は、上記版替え
動作を行うとき、画像メモリ193から一版分の画像信
号を呼び出して、使用済みのマスタ2に形成されている
製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマスタ2に形
成すべく画像信号処理装置192および製版給版駆動部
195を制御する画像信号制御手段としての機能を有す
る。第3に、本体制御装置88は、上記ROMまたはバ
ックアップされたRAMからのマスタ2の耐刷枚数に係
るデータ信号およびテンキー93で設定された総印刷枚
数に係るデータ信号に基づいて、マスタ2の耐刷枚数と
総印刷枚数とから版替えの回数と版替え毎の印刷枚数を
計算し設定する機能を有する。第4に、本体制御装置8
8は、スクロールキー99Aを含む選択キー群95およ
び初期設定キー98を具備するキー群、またはテンキー
93、エンターキー93B、初期設定キー98およびス
クロールキー99Aを含む選択キー群95を具備するキ
ー群からなる耐刷枚数設定手段により設定された耐刷枚
数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合であって、該耐
刷枚数設定手段からの耐刷枚数信号に基づいて、該所定
の耐刷枚数に達したとき、上記した版替え動作を自動的
に行うべく、排版駆動部196、製版給版駆動部195
および版胴駆動部198をそれぞれ制御する制御手段と
しての機能を有する。
【0212】第5に、本体制御装置88は、上記ROM
からのマスタ2の耐刷枚数に係るデータ信号および印刷
枚数計数センサ157からの印刷枚数に係るデータ信号
に基づいて、印刷枚数がマスタ2の耐刷枚数に達したか
否かを判断しマスタ2の耐刷枚数に達したと判断したと
き、補助給紙部28側の給紙装置の給紙駆動部197も
しくはバンク給紙部200のバンク給紙駆動部250、
版胴駆動部198および排紙駆動部199の各動作をそ
れぞれ停止すべく制御する機能を有する。
【0213】第6に、本体制御装置88は、版替え後の
別のマスタ2を使用して印刷を行う動作を起動する印刷
起動手段としてのプリントキー92からの信号に基づい
て、マスタ2の上記所定の耐刷枚数の印刷を行うべく補
助給紙部28側給紙装置の給紙駆動部197もしくはバ
ンク給紙部200のバンク給紙駆動部250、版胴駆動
部198および排紙駆動部199をそれぞれ制御する機
能を有する。第7に、本体制御装置88は、各用紙有無
検知センサ153,154、155、156で検知され
た用紙有無に係るオン/オフ信号および各用紙サイズ検
知センサ群50,50−1,50−2,50−3で検出
された用紙サイズに係るデータ信号に基づいて、使用す
べく設定されている用紙サイズの印刷用紙が無くなった
とき、給紙、印刷動作等を一時中断するように補助給紙
部28側給紙装置の給紙駆動部197もしくはバンク給
紙部200のバンク給紙駆動部250、版胴駆動部19
8および排紙駆動部199をそれぞれ制御する機能を有
すると共に、「印刷用紙が無くなりましたので、印刷用
紙を補給して下さい」というメッセージ表示をLCD表
示部94に行うようにその液晶駆動回路を制御する機能
を有する。
【0214】第8に、本体制御装置88は、上記ROM
からのマスタ2の耐刷枚数に係るデータ信号、印刷枚数
計数センサ157からのデータ信号、各用紙有無検知セ
ンサ153,154、155、156で検知された用紙
有無に係るオン/オフ信号および各用紙サイズ検知セン
サ群50,50−1,50−2,50−3で検出された
用紙サイズに係るデータ信号に基づいて、印刷枚数がマ
スタ2の耐刷枚数に達したか否かを判断しマスタ2の耐
刷枚数に達したと判断したとき、その旨の報知・表示を
LCD表示部94に行うようにその液晶駆動回路を制御
する機能を有する。このときのメッセージ表示例として
は、「耐刷枚数に達しましたので、同サイズの印刷用紙
の補給をすると共に、排紙台から印刷済みの用紙を取り
除いた後、プリントキー92を押して印刷動作を起動し
て下さい」が表示されるようになっている。
【0215】本体制御装置88やバンク制御装置148
は、上記制御機能以外に下記する制御機能を有してい
る。本体制御装置88は、給紙開始センサ65から給紙
モータ74やレジストモータ58を回転駆動するための
出力信号(スタート信号)を受信する。また、本体制御
装置88は、バンク給紙開始センサ66からバンク給紙
モータ107やバンクレジストモータ101を回転駆動
するための出力信号(スタート信号)を受信して、これ
らの信号をバンク制御装置148に転送する。本体制御
装置88は、本体給紙用遮光板68と給紙開始センサ6
5との係合による給紙開始センサ65からの出力信号
(スタート信号)に基づき、印刷用紙Pの先端をレジス
トローラ対33a,33bに対して給送すべく給紙モー
タ74を正転駆動制御する給紙駆動制御手段としての機
能を有する。本体制御装置88は、本体レジスト用遮光
板69と給紙開始センサ65との係合による給紙開始セ
ンサ65からのオン出力信号に基づき、用紙クランパ2
1の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて印刷用紙P
の先端を給送すべくレジストモータ58を起動制御した
後、レジストセンサ52からの信号に基づき、レジスト
ローラ対33a,33bにおける印刷用紙Pの滑りを補
償(以下、「スリップ量補正」という)すべくレジスト
ローラ対33a,33bの回転速度を速めると共に回転
量を増加するようにレジストモータ58を制御し、この
後、エンコーダセンサ61からの出力パルス信号に基づ
き、用紙クランパ21の回転位置にタイミングを合わせ
て印刷用紙Pの先端を給送すべくレジストモータ58を
制御するレジスト駆動制御手段としての機能を有する。
この時、本体制御装置88は、レジストモータ58へ出
力される駆動パルス数およびそのパルス幅を変えること
によりレジストモータ58を制御し、かつ、印刷用紙P
のスリップ量補正後、エンコーダセンサ61からの出力
パルス信号に応じながら、レジストモータ58へ出力さ
れる駆動パルス幅をさらに変えることによりレジストモ
ータ58をフィードバック制御する機能を有する。
【0216】バンク制御装置148は、上記入力ポート
を介して、バンク右用紙サイズ検知センサ群50−1、
バンク左用紙サイズ検知センサ群50−2、バンク下用
紙サイズ検知センサ群50−3、バンクレジストセンサ
135、バンクフィードセンサ136、バンク右用紙有
無検知センサ154、バンク左用紙有無検知センサ15
5、バンク下用紙有無検知センサ156、バンク右紙面
検知センサ254、バンク左紙面検知センサ258、バ
ンク下紙面検知センサ259等と電気的に接続されてい
て、各種の出力信号を受信する。バンク制御装置148
は、バンク右用紙サイズ検知センサ群50−1、バンク
左用紙サイズ検知センサ群50−2、バンク下用紙サイ
ズ検知センサ群50−3で検出された用紙サイズに係る
データ信号や、バンク右用紙有無検知センサ154、バ
ンク左用紙有無検知センサ155、バンク下用紙有無検
知センサ156で検知された用紙有無に係るオン/オフ
信号を本体制御装置88に転送する。バンク制御装置1
48は、バンクレジストセンサ135やバンクフィード
センサ136で検知された印刷用紙Pの先端検知に係る
データ信号を受信する。バンク制御装置148は、上記
出力ポートを介して、バンク給紙駆動部250の各給紙
駆動対象手段と電気的に接続されていて、各種の指令信
号を送信してこれらを制御する。バンク制御装置148
は、本体制御装置88より転送されてきたバンク給紙開
始センサ66からのバンク給紙モータ107を回転駆動
するための出力信号(スタート信号)をバンク給紙モー
タ107に送信して、これを制御する。また、バンク制
御装置148は、本体制御装置88より転送されてきた
バンク給紙開始センサ66からのバンクレジストモータ
101を回転駆動するための出力信号(スタート信号)
をバンクレジストモータ101に送信して、これを制御
する。
【0217】本体制御装置88内の上記ROMには、図
36等に示すフローチャートの動作プログラムが予め記
憶されている。なお、本体制御装置88内の上記ROM
に記憶されるデータ等は、適宜バンク制御装置148内
の上記ROMに分担させても構わない。本体制御装置8
8内の上記RAMは、上記CPUでの計算結果を一時記
憶したり、上記各センサあるいはバンク制御装置148
側からの上記各センサ等の出力信号を随時記憶したりし
てこれら信号の入出力を行う。バンク制御装置148内
の上記RAMは、本体制御装置88から転送された出力
信号や上記CPUでの計算結果を一時記憶したりする。
【0218】次に、図36ないし図38、図43ないし
図47の各フローチャートおよび図38ないし図42の
動作図を併用しながら動作を説明する。上記各フローチ
ャートは、制御装置側から見た場合の動作フローを示し
ていて、オペレータ等が行う操作パネル90の各種キー
操作や印刷用紙の補給、あるいは印刷済み用紙の取り除
き操作等は省略し、実施できる程度に幾分簡略的に示し
ている。
【0219】図36のフローチャートには、本発明の印
刷方法に係る特有の動作が例示されている。すなわち、
所定の耐刷枚数を有する製版されたマスタ2を版胴1に
巻き付け、該版胴1上のマスタ2に印刷用紙を押し付け
て印刷用紙に印刷を行う印刷方法において、上記所定の
耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合であっ
て、該所定の耐刷枚数に達したとき、版胴1上の使用済
みのマスタ2を排版すると共に、該使用済みのマスタ2
に形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像を
別のマスタ2に形成し、この製版された別のマスタ2を
版胴1に巻き付ける版替え動作を自動的に行うことを特
徴とする印刷方法に係る動作を例示している。
【0220】上記印刷方法において、複数の給紙部とし
ての補助給紙部28、バンク上給紙部200Aおよびバ
ンク下給紙部200Bを有し、これらの給紙部28,2
00A,200Bでは、ユーザやオペレータが所望する
総印刷枚数に応じた給紙が可能であることを特徴とする
印刷方法に係る動作を例示している。また、上記各印刷
方法において、上記所定の耐刷枚数と上記総印刷枚数と
から上記版替えの回数と該版替え毎の印刷枚数を自動的
に設定して印刷を行うことを特徴とする印刷方法に係る
動作を例示している。 (動作例1)始めに、孔版印刷装置100およびバンク
給紙部200が図36のフローチャートに従って動作す
る前に、オペレータ等により行われる操作および各給紙
部のトレイの状態を述べる。ここでは、耐刷枚数が20
00枚であるマスタ2を使用し、用紙サイズA4の印刷
用紙(標準紙)を用いて総印刷枚数4200枚の印刷を
行うものとする。給紙方式は、バンク上給紙部200A
における右トレイ201および左トレイ202を使用す
るタンデム給紙で行うものとする。このような条件の下
で行う動作を動作例1とする。
【0221】先ず、オペレータが上記電源スイッチをオ
ンすると、孔版印刷装置100およびバンク給紙部20
0が起動準備状態となる。すなわち、版胴1はホームポ
ジションを占め、版胴の内部では、図示しないインキ量
検知センサに検知されるまでインキ溜り16へのインキ
供給が行われる。排版部18では、上記圧縮板がホーム
ポジションを占めており、製版部19では、マスタロー
ル10から繰り出されたマスタ2の先端が給版ローラ対
5a,5bのニップ部に挾持されている製版待機位置を
占めている。
【0222】動作例1では、図1において、補助給紙部
28の補助トレイ31を使用しないので、補助トレイ3
1は本体フレーム100F内に収納された収納状態にあ
る。バンク上給紙部200Aでは、右トレイ201がそ
の最上位の印刷用紙P1を呼出しローラ30に接触させ
ない下限位置を占めていると共に、上述したようにロッ
ク230機構におけるDCソレノイド234が印刷動作
中以外はオフの状態にあって、右トレイユニット204
と左トレイユニット205とを一体で紙面手前側に引き
出すことができる状態にある。
【0223】上記準備状態において、オペレータは右ト
レイ201および左トレイ202を使用してタンデム給
紙を行うために、図16および図17に示す左トレイユ
ニット205における左トレイ収納筐体205Aの取っ
手205Bを操作して左トレイユニット205と右トレ
イユニット204とを紙面手前側に引き出し、適宜、右
トレイ201および左トレイ202上の印刷用紙の積載
状態を確認した後、用紙サイズA4の印刷用紙P1(標
準紙)を右トレイ201上に1000枚、同サイズの印
刷用紙P1’(標準紙)を左トレイ202上に1000
枚ずつ載置・積載して、左トレイユニット205と右ト
レイユニット204とを紙面奥側に押し込む。補助トレ
イ31が収納状態にある下で、上記電源スイッチがオン
されたときには、上述したように、LCD表示部94に
は図35に示すプリントモードの初期画面が表示され
る。この初期画面では、LCD表示部94の上段部にオ
ペレータの行うべきジョブ内容である「製版・プリント
できます」と表示され、原稿の画像の読み取りから製
版、排版、給紙、印刷、排紙に至る一連の工程・動作が
可能であることを知らせる。
【0224】ここで、オペレータは、図35を参照して
述べたような一連の各種キーの操作によって、図35に
おける上から四番目の画面に切り替え(「トレイ上」
(ここではバンク上給紙部の右トレイ201および左ト
レイ202を指すものとする)において「※A4□」が
表示された状態)、用紙サイズA4の印刷用紙P1,P
1’としてバンク上給紙部の右トレイ201および左ト
レイ202を選択し設定した状態にする。そして、タン
デム給紙を設定するために、給紙切換キー93Dを1回
押下すると、タンデム給紙表示器93Daが点灯してタ
ンデム給紙動作設定状態となる。この操作に前後して、
オペレータは、マスタ2の耐刷枚数である2000枚を
超える総印刷枚数4200枚の印刷用紙P1,P1’に
印刷を行うために、図30、図32および図34を参照
して述べたような一連の各種キーの操作によって、マス
タ2の耐刷枚数を考慮した印刷動作設定に係る操作を行
う。つまり、最終的にマスタ2の耐刷枚数として200
0枚を選択・設定する。
【0225】これらの操作に前後して、オペレータによ
って原稿読取部3の原稿載置台161に1枚もしくは複
数枚の原稿がセットされ、スタートキー91が押される
と、これにより生成された製版スタート信号が本体制御
装置88に入力されることによって、製版するか否かが
本体制御装置88によって判断される。したがって、図
36に示されている動作フローでは、ステップS30で
製版するか否かが判断され、製版する場合には、スター
トキー91の押下による製版スタート信号が以降の動作
フローのトリガとなる。オペレータによる各種キー等の
マニュアル操作は、基本的にステップS30におけるス
タートキー91を押すまでであり、以降の図36のフロ
ーチャートにおけるステップS31以降の動作等は印刷
用紙の補給、印刷済みの用紙の取り除き操作、テンキー
93による総印刷枚数の入力・設定およびプリントキー
92の押下操作以外は、本体制御装置88の指令の下に
自動で行われる。
【0226】製版する場合はステップS31へ、製版し
ない場合はステップS34へそれぞれ進む。ステップS
31において、上記製版スタート信号が本体制御装置8
8に送信されることによって、本体制御装置88からの
指令により原稿読取駆動部159が制御されつつ、原稿
読取部3による原稿の画像の読み取り動作が行われる。
原稿読取部3において、原稿読取駆動部159が駆動さ
れることで、原稿載置台161上にセットされた1枚ま
たは複数枚の表原稿のうちの最上位の原稿がコンタクト
ガラス160上に自動搬送され、原稿の画像が原稿反射
の光学情報として上記スキャナを介して最終的に画像セ
ンサ173で読み取られる。画像が読み取られた原稿
は、原稿排紙台168上へ排出される。なお、ADFユ
ニットの機種によっては、1枚または複数枚の表原稿の
うちの最下位の原稿がコンタクトガラス上に自動搬送さ
れるものもある。
【0227】一方、画像センサ173により光電変換さ
れたアナログの画像電気信号は、A/D変換装置191
に送信され、A/D変換装置191によりデジタルの画
像電気信号に変換され、そのデジタルの画像電気信号は
画像信号処理装置192を経由して画像メモリ193に
送信され、製版すべき一版分のデジタル画像データ信号
として画像メモリ193に記憶される。
【0228】次いで、ステップS32へ進んで、図37
に示す製版動作ルーチンAの定義済みジョブ処理動作が
行われる。ここで実行される最初の製版動作ルーチンA
に係る製版、排版および給版動作に至る一連の動作は、
従来から実施されている「通常版替え動作」に相当する
ものであって、後述するステップS35にて実行される
本発明における「版替え動作」とは異なるものである
(課題を解決するための手段参照)。製版動作ルーチン
Aの動作は図37に示されているステップS50から始
まり、本体制御装置88からの指令により製版給版駆動
部195、画像信号処理装置192からのデジタル画像
データ信号を受けてのサーマルヘッド駆動制御部194
によるサーマルヘッド17の制御および排版駆動部19
6が制御されつつ、製版動作および排版動作が自動的に
並行して進行する。ステップS50において、製版が開
始されると共に、ステップS51において、版胴1上に
前版の使用済みのマスタ2があるか否かが判断される。
版胴1上に使用済みのマスタ2があるときには、上記製
版動作と並行して排版動作が開始する。排版動作は、本
体制御装置88からの指令により版胴駆動部198が制
御されつつ進行する。具体的には、図2に示したメイン
モータ150がオンすることにより、ホームポジション
を占めていた版胴1が時計回り方向に回転を開始するこ
とで始まる。これにより、図9に示したホームポジショ
ンセンサ72ではオフ信号が生成され、このオフ信号が
本体制御装置88に送信される。本体制御装置88は、
ホームポジションセンサ72からのオフ信号およびホー
ムポジションセンサ72からオフしたところからエンコ
ーダセンサ61からの信号に基づき、版胴1が排版位置
で停止するようにメインモータ150を制御する。な
お、エンコーダセンサ61に代えて、メインモータ15
0にエンコーダおよびエンコーダセンサからなるパルス
エンコーダを付設してそのパルスエンコーダからの出力
パルスをカウントして 排版位置を検出するようにして
もよい。
【0229】版胴1が排版位置に停止すると、上記開閉
装置の上記クランパ開閉モータがオンすることにより、
排版動作の準備のためマスタクランパ12が拡開され
る。上記係止手段による上記移動手段の係止状態が解除
されて、排版剥離ローラ18aが図2において仮想線で
示すように剥離位置を占めると同時に、排版モータ18
Aがオンする。これにより、排版剥離ローラ18aは回
転されつつ、マスタクランパ12で係止されていた使用
済みのマスタ2の先端部に対応する版胴1の外周面に押
し付けられることで、使用済みのマスタ2の先端部が排
版剥離ローラ18aにより版胴1の外周面からすくい上
げられて剥離される。この直後、排版剥離ローラ18a
は上記移動手段により同図中に実線で示すように再び元
の離間位置に戻され、排版ローラ18bと共に回転自在
に保持される。排版剥離ローラ18aが離間位置に戻さ
れた直後において、上記クランパ開閉モータがオフする
ことにより、マスタクランパ12が閉じられ、メインモ
ータ150がオンされ、版胴1が時計回り方向に回転さ
れることで実質的な排版動作が始まる。剥離された使用
済みのマスタ2は、排版剥離ローラ18aおよび排版ロ
ーラ18bのニップ部に挾持されながらの回転・搬送動
作によって、版胴1の外周面より剥離されつつ搬送さ
れ、排版ボックス18Bの内部に廃棄されていく。
【0230】使用済みのマスタ2が版胴1の外周面から
排版装置18により剥離され廃棄された後、版胴1は、
マスタクランパ12が図2において略右横に位置する給
版位置を占めた位置で停止し、上記開閉装置によってマ
スタクランパ軸12aが回動されて、マスタクランパ1
2が開かれ、給版待機状態となる。上記排版動作と並行
して、製版動作が行われる。本体制御装置88からの指
令によって、画像信号処理装置192は画像メモリ19
3に記憶された製版すべき一版分のデジタル画像データ
信号を呼び出し、これに各種信号処理を施した後、サー
マルヘッド駆動制御部194へ送信する。一方、プラテ
ンモータ6が駆動されることにより、プラテンローラ9
が回転され始め、マスタ2がマスタロール10から順次
繰り出されつつ搬送され、サーマルヘッド駆動制御部1
94で処理されて送出されるデジタル画像信号によっ
て、サーマルヘッド17の発熱素子が選択的に発熱さ
れ、マスタ2が画像情報に応じて選択的に加熱穿孔され
始める。この製版中には、例えばサーマルヘッド17が
駆動される時に生成されるサーマルヘッド駆動信号が本
体制御装置88に送信される。サーマルヘッド駆動制御
部194からの一版分のデジタル画像電気信号が送出さ
れ終えると、サーマルヘッド17によるマスタ2への穿
孔・製版が終了する。
【0231】版胴1が時計回り方向に回転し、給版待機
位置および再度ホームポジションを過ぎて再度排版位置
近傍に至るまで、排版動作が継続される。そして、版胴
1より前版の使用済みのマスタ2が全て剥離され、使用
済みのマスタ2が全て排版ボックス18Bへ廃棄・排版
されると、排版モータ18Aがオフし、排版動作が終了
する。版胴1がさらに時計回り方向に回転し、図2にお
いてマスタクランパ12を略右横に位置させる給版待機
状態となる給版待機位置に停止する。版胴1が給版待機
位置を占めると同時に、本体フレーム100F側の排版
位置近傍に配設されていたと同じ構成の開閉装置のクラ
ンパ開閉モータがオンすることにより、マスタクランパ
12が拡開されて給版動作が開始する(ステップS52
〜ステップS55参照)。すなわち、マスタ2がプラテ
ンローラ9および給版ローラ対5a,5bの回転により
搬送され、マスタ2の先端部が、給版待機状態で拡開し
ているマスタクランパ12へ向けて送出される。プラテ
ンモータ6のステップ数がある設定値に達すると、上記
クランパ開閉モータがオフして、マスタクランパ軸12
aが回動されることでマスタクランパ12が閉じられ、
製版済みのマスタ2の先端部がマスタクランパ12で挾
持・係止される。
【0232】このクランプ動作と同時に版胴1と圧胴2
0とが、マスタ2の搬送速度と略同じ周速度で回転さ
れ、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が巻装されて
いき、版胴1が3度目の給版待機位置を占めると共に、
一版分の製版済みのマスタ2の所定長さ分が版胴1の外
周面に巻装されると、版胴1、圧胴20、プラテンロー
ラ9の回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ
駆動モータ7が回転されて偏心カム8が上方のカッタ部
材4を下降させ、マスタ2を切断する。そして版胴1が
再び時計回り方向に回転され、切断されたマスタ2の後
端が、製版部19から引き出され、製版済みのマスタ2
が版胴1の外周面に完全に巻き取られて、給版動作が終
了する(ステップS56参照)。一方、ステップS51
において、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が無い
ときには、ステップS54へ進む。なお、説明が前後す
るが、マスタ2が版胴1の外周面に有るか否かは、マス
タクランパ12に設けられた導電性の接点と上記ステー
ジ部に設けられた導電性の接点とが、直接接触するか、
または電気絶縁性のマスタを介して非接触となるかによ
ってマスタ2の有無を検知するマスタ有無検知センサを
用いている。
【0233】そして、本体制御装置88により給版動作
が終了したと判断されると、本体制御装置88からバン
ク制御装置148にシリアル送信で給版動作が終了した
ことが通知された後、図36のステップS33へ進む。
ここで、ステップS33以降の動作フローで使用される
符号の意味を述べておく。符号Nは、マスタ2の耐刷枚
数(動作例1では2000枚であり、以下単に「耐刷枚
数N」という)を表し、符号nは、耐刷枚数Nに対する
今の印刷枚数である耐刷枚数カウンタを表し、符号M
は、テンキー93により置数される総印刷枚数(動作例
1では4200枚)を表し、符号mは、印刷枚数計数セ
ンサ157により計数され、総印刷枚数Mのうち今何枚
目の印刷枚数に当たるのかを表す。耐刷枚数カウンタn
は、本体制御装置88の上記CPUで生成し上記RAM
に一時記憶される。
【0234】ステップS33において、本体制御装置8
8により印刷動作のための準備がなされる。まず、耐刷
枚数カウンタnを通常の印刷動作で働かせるために耐刷
枚数カウンタnをクリア、すなわちゼロ(0)とする
(耐刷枚数カウンタnに0(ゼロ)を代入する)。次い
で、ステップS34に進み、耐刷枚数Nが耐刷枚数カウ
ンタn以上であるか否かが、つまり今の印刷枚数である
耐刷枚数カウンタn(=0)が耐刷枚数Nを超えていな
いか否かが比較判断される。ここでは耐刷枚数カウンタ
n=0であるので、ステップS37へ進む。
【0235】ステップS37において、総印刷枚数Mが
印刷枚数カウンタm以上であるか否かが、つまり後述す
るようにテンキー93により置数される総印刷枚数Mが
印刷枚数カウンタm以上であるか否かが比較判断され
る。ここでは総印刷枚数Mがテンキー93で置数されて
いないので総印刷枚数M=0であり、印刷枚数カウンタ
mもゼロ(0)であるから総印刷枚数M=印刷枚数カウ
ンタm=0となり、ステップS38へ進む。ステップS
38において、通常の印刷動作を開始する前に実行され
る版付け印刷動作の準備のための動作、すなわち図43
に示すフローチャートに表されているバンク内給紙ルー
チンの実行に係る動作が行われる。一方、ステップS3
7において、印刷枚数カウンタmが総印刷枚数Mを超え
た場合(M<m)は、ステップS41へ進む。これは、
例えば印刷枚数カウンタm=4201となって総印刷枚
数M=4200を超えたと判断された場合には、総印刷
枚数M分の印刷終了後に次の印刷動作を行うために、印
刷枚数カウンタmをクリアしておく必要があるからであ
る。
【0236】続いて、ステップS38に進んで版付け印
刷動作を行うための給紙動作を説明する。給紙動作は、
図43のフローチャートのステップS61から始まる。
まず、図43のステップS61で、給紙開始可能状態で
あるか否かが判断される。すなわち、上述したように版
胴1内のインキ供給装置22により印刷が可能となる適
度なインキ溜り16が形成され、スタートキー91を押
下することで、印刷可能状態にあるかどうかが判断され
る。ここで、印刷可能状態となっていれば、ステップS
62に進んで、バンク給紙部200から給紙がなされる
か否かが判断される。ここで、バンク給紙部200から
の給紙であるときは、ステップS64へ進み、バンク給
紙部200内給紙ルーチンの実行に係る給紙動作がなさ
れ、バンク給紙部200からの給紙ではない補助給紙部
28から給紙がなされるときにはステップS63に進ん
で、補助トレイ31からの給紙ルーチンの実行がなされ
る。上述したようにこの動作例1は、バンク給紙部20
0からの給紙であり、バンク給紙部200内給紙ルーチ
ンの実行に係る給紙動作がなされる。
【0237】この給紙動作の詳細は、図45および図4
6に示されている。バンク給紙部200内給紙ルーチン
の実行では、バンク給紙部200の内部において用紙搬
送速度が一定の状態、例えば実施形態1では最高速の5
速に対応した用紙搬送速度で給紙動作が行われる。
【0238】バンク給紙部200内の給紙動作は、図4
5のステップS90以降に示されている。ステップS9
0において、バンク上給紙部200Aからの給紙である
か否かが判断されるが、上記したようにバンク上給紙部
200Aでのタンデム給紙を行うための設定が既になさ
れているので、ステップS116へ進む。ステップS1
16において、本体制御装置88からバンク制御装置1
48に転送された指令によって、図26および図27に
示した動作フローにおけるタンデム給紙の動作が自動的
に行われる。すなわち、バンク制御装置148からの指
令により、バンク給紙駆動部250の右ステッピングモ
ータ241Aが作動することによって、右トレイ201
が上昇して、バンク右紙面検知センサ254により右ト
レイ201の最上位の印刷用紙P1が給紙位置に臨んだ
ことが検知され、これにより給紙可能状態となる(図2
6のステップS3〜ステップS6参照)。なお、右トレ
イ201および左トレイ202に積載されている用紙サ
イズA4の印刷用紙P1,P1’は、各用紙サイズ検知
センサ群50−1,50−2により検出されており、以
下これと同様の動作段階でのその説明を省略する。
【0239】そして、ステップS117において、圧胴
20が回転始動時にあってそのホームポジションを占め
ているか否かが判断され、圧胴20が図2および図13
(a)すようにその回転位置でθ’=0°を占めたと
き、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙開始センサ6
6を通過することにより、そのオン出力信号が本体制御
装置88に入力され、本体制御装置88からバンク制御
装置148にシリアル送信でバンク給紙開始センサ66
(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオンしたことが通
知される(ステップS117,S118参照)。次い
で、ステップS119において、前に給送された印刷用
紙の後端がバンクレジストセンサ135を抜けたか否か
が判断される。版付け印刷時は一番最初に通紙される1
枚目であるため、バンクレジストセンサ135がオフし
ており、版付け用の印刷用紙P1を給送しても問題がな
いので、バンク給紙モータ107を正転駆動することに
より、図1において給紙手段29−1によるピックアッ
プが開始される。すなわち、図18におけるバンク上下
給紙部切換駆動機構125Bの動作を介して、給紙手段
29−1の分離ローラ32および呼出しローラ30を図
18において時計回り方向に回転駆動することで、右ト
レイ201に積載されている最上位の印刷用紙P1の1
枚だけが横給紙方向X1に送り出される(ステップS1
20参照)。
【0240】次いで、ステップS121に進み、バンク
レジストセンサ135がオンしているか否かが判断され
る。ここでは、今、搬送している版付け用の印刷用紙P
1の先端がバンクレジストセンサ135に到達したか否
かを判断している。バンクレジストセンサ135がオン
しているときには、今、給送している版付け用の印刷用
紙P1の先端がバンクレジストセンサ135に到達して
いると判断されるので、バンク給紙モータ107を指定
ステップ数正転駆動することにより、分離ローラ32お
よび呼出しローラ30を所定量回転させ、これにより印
刷用紙P1の先端をバンクレジストローラ対106a,
106bのニップ部直前の部位に突き当て、バンクレジ
ストローラ対106a,106bにおける印刷用紙P1
の先端部に適度なたわみを形成した後、バンク給紙モー
タ107の正転駆動を停止する(ステップS122,S
123参照)。次いで、バンクレジストモータ101を
数ステップ正転駆動することにより、印刷用紙P1の先
端部をバンクレジストローラ対106a,106bのニ
ップ部でくわえさせ、印刷用紙P1の先端部をその状態
で保持・待機させる(ステップS124参照)。
【0241】次いで、ステップS109に進み、圧胴2
0が反時計回り方向に回転し、その圧胴20の回転位置
でθ’=104°を占めたとき、バンクレジスト用遮光
板71がバンク給紙開始センサ66を通過することによ
り、そのオン出力信号(バンクレジストスタート信号)
が本体制御装置88に入力されるが、本体制御装置88
は上記製版スタート信号やサーマルヘッド駆動信号を予
め受信していて、版付け印刷動作を伴う製版動作中であ
ることを判断しているため、上記バンクレジストスター
ト信号を無視してこれを取り込まない。
【0242】また、圧胴20がその回転位置θ’=10
4°にあるときは、版胴1が排版動作を終了し(図37
のステップS54参照)、図2においてマスタクランパ
12を略右横に位置させる給版待機状態となるべく回転
しているときであり、この後、版胴1は上記給版待機状
態となる回転位置θ=255°前後の給版待機位置に停
止すると同時に、上記クランパ開閉モータによりマスタ
クランパ12が拡開されて給版動作が開始する(図37
のステップS55参照)。そして、上述したようにして
本体制御装置88により給版動作が終了したと判断され
る(図37のステップS56参照)と、本体制御装置8
8からバンク制御装置148にシリアル送信で給版動作
が終了したことが通知される(図46のステップS11
0参照)。この後、前に給送された印刷用紙の後端に追
いつかないようにするために、所定のディレイDd(遅
れ時間)が設定されている(図45のステップS111
参照)。
【0243】次いで、バンクレジストモータ101を指
定ステップ数回転駆動させることにより、印刷用紙P1
の先端を中間搬送ローラ対55a,55bおよびレジス
トローラ対33a,33bに向けて給送する。そして、
バンクレジストモータ101の回転駆動を停止した後、
レジストクラッチ104をオフして、バンク給紙状態管
理ルーチンへ移行する(ステップS112〜ステップS
115参照)。
【0244】ところで、図45のステップS90におい
て、例えば、バンク上給紙部200Aにおけるタンデム
給紙に代えて、図35で説明したと同様の各種キー操作
でバンク下給紙部200Bの下段トレイ203および用
紙サイズ(図35ではこれをトレイ下と表示している)
を選択・設定し、用紙サイズA4の印刷用紙(標準紙)
を積載して給紙を行う場合の給紙動作を説明しておく。
本体制御装置88からバンク制御装置148に転送され
た指令によって、以下の動作が自動的に行われる。すな
わち、バンク制御装置148からの指令により、バンク
給紙駆動部250のDCモータ241Cが作動すること
によって、下段トレイ203が上昇して、バンク下紙面
検知センサ259により下段トレイ203の最上位の印
刷用紙が給紙位置に臨んだことが検知され、これにより
給紙可能状態となる。(ステップS91参照)。なお、
下段トレイ203に積載されている用紙サイズA4の印
刷用紙は、バンク下用紙サイズ検知センサ群50−3に
より検出されており、以下これと同様の動作段階でのそ
の説明を省略する。
【0245】そして、ステップS92において、圧胴2
0が回転始動時にあってそのホームポジションを占めて
いるか否かが判断され、図45のステップS117で説
明したと同様にして圧胴20がその回転位置でθ’=0
°を占めたとき、バンク給紙用遮光板70がバンク給紙
開始センサ66を通過することにより、そのオン出力信
号が本体制御装置88に入力され、本体制御装置88か
らバンク制御装置148にシリアル送信でバンク給紙開
始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)がオン
したことが通知される(ステップS93参照)。次い
で、ステップS94において、バンクフィードセンサ1
36がオンしているか否かが判断される。版付け印刷時
は一番最初に通紙される1枚目であるため、バンクフィ
ードセンサ136がオンしていないオフのときであり、
給紙クラッチ123をオンすることによりバンク給紙モ
ータ107の回転駆動力を給紙手段29−2に伝達可能
状態にし、中間クラッチ117をオンすることで、バン
ク給紙モータ107の回転駆動力を中間ローラ対118
a,118bに伝達可能状態にする(ステップS95,
S96参照)。次いで、バンク給紙モータ107を逆転
駆動することにより、図1において、中間ローラ対11
8a,118bが回転し、印刷用紙の後端が縦給紙路R
Zの下流側であるバンクレジストローラ対106a,1
06bへと搬送されていく。これと同時に、給紙手段2
9−2によるピックアップが開始される。すなわち、図
18におけるバンク上下給紙部切換駆動機構125Bの
動作を介して、給紙手段29−2の分離ローラ32およ
び呼出しローラ30を図18において時計回り方向(図
1では反時計回り方向)に回転駆動することで、下段ト
レイ203に積載されている最上位の印刷用紙の1枚だ
けが横給紙方向X1に送り出される(ステップS97参
照)。
【0246】なお、ステップS92においては、バンク
給紙開始センサ66(圧胴20の回転位置θ’=0°)
のオン出力信号入力時から一定のディレイを経過した
後、バンク給紙モータ107が逆転駆動される。次い
で、図46に示すステップS98に進み、バンクフィー
ドセンサ136がオンしているか否かが判断される。こ
こでは、今、搬送している印刷用紙の先端がバンクフィ
ードセンサ136に到達したか否かを判断している。バ
ンクフィードセンサ136がオンしているときには、
今、給送している印刷用紙の先端がバンクフィードセン
サ136を通過したと判断されるので、バンク給紙モー
タ107を指定ステップ数逆転駆動することにより、給
紙手段29−2の分離ローラ32および呼出しローラ3
0と中間ローラ対118a,118bとがバンク給紙モ
ータ107の指定ステップ数の逆回転に対応した用紙搬
送距離となる分だけ回転した後、バンク給紙モータ10
7の駆動を停止し、次いで給紙クラッチ117をオフす
る。この給紙クラッチ117のオフにより、これより以
降の給紙動作ではバンク給紙モータ107から分離ロー
ラ32および呼出しローラ30へはその回転駆動力は伝
達されず、今、搬送されている印刷用紙の後端部が分離
ローラ32および呼出しローラ30の圧接下にあるとき
には、印刷用紙の搬送によって分離ローラ32および呼
出しローラ30が連れ回りすることとなる。(ステップ
S98〜ステップS100参照)。
【0247】次いで、ステップS101において、バン
クレジストセンサ135がオンしているか否かが判断さ
れる。図45のステップS119で説明したと同様の理
由から、バンクレジストセンサ135がオフしており、
レジストクラッチ104をオンし、バンク給紙モータ1
07を逆転駆動する(ステップS102,103参
照)。
【0248】次いで、ステップS104に進み、バンク
レジストセンサ135がオンしているか否かが判断され
る。ここでは、今、搬送している印刷用紙の先端がバン
クレジストセンサ135に到達したか否かを判断してい
る。バンクレジストセンサ135がオンしているときに
は、今、給送している印刷用紙の先端がバンクレジスト
センサ135を通過したと判断されるので、バンク給紙
モータ107を指定ステップ数逆転駆動することによ
り、中間ローラ対118a,118bを所定量回転さ
せ、これにより印刷用紙の先端をバンクレジストローラ
対106a,106bのニップ部直前の部位に突き当
て、バンクレジストローラ対106a,106bにおけ
る印刷用紙の先端部に適度なたわみを形成した後、バン
ク給紙モータ107の逆転駆動を停止する(ステップS
104〜ステップS106参照)。次いで、バンクレジ
ストモータ101を数ステップ正転駆動することによ
り、印刷用紙の先端部をバンクレジストローラ対106
a,106bのニップ部でくわえさせ、印刷用紙の先端
部をその挾持状態で保持・待機させ、中間クラッチ11
7をオフする(ステップS107,S108参照)。次
いで、ステップS109へ進み、以下上述したと同様の
動作が行われる。
【0249】以降の動作は、通常印刷時の一連の給紙動
作と設定されている印刷速度が異なること、および図1
5に示す印刷枚数計数センサ157からの計数信号を本
体制御装置88が取り込まずに印刷物としてカウントし
ないことを除き同じであるため、図43および図44の
フローチャート、図38ないし図42の動作図を併用し
ながら説明する。なお、図38ないし図42において、
バンク給紙部200からの印刷用紙P1の搬送状態を仮
想線で、補助給紙部28からの印刷用紙P2の搬送状態
を実線でそれぞれ表す。
【0250】図43のステップS68において、バンク
レジストモータ101を回転駆動させることにより、バ
ンクレジストローラ対106a,106bが回転され、
印刷用紙P1の先端が図1および図38における中間セ
ンサ下54近傍まで搬送され、中間センサ下54がオン
して印刷用紙P1の先端が検知されると、給紙モータ7
4が逆転駆動されることにより、中間搬送ローラ対55
a,55bが回転する(ステップS69,S70参
照)。ここで、バンクレジストモータ101の回転駆動
時点と給紙モータ74の逆転駆動時点との間には、所定
のディレイが設けられていて、このディレイは、給紙モ
ータ74の回転駆動時間をできるだけ短縮化して抑える
べく設けられているものである。すなわち、本実施形態
1では給紙モータ74が回転駆動する時間が比較的長く
なることが容易に推測され、これから生じるそのモータ
駆動回路の過熱等によって給紙モータ74の脱調等が発
生するのを防止するために、上記ディレイを設けてい
る。給紙モータ74が回転駆動する時間が短ければ、上
記ディレイを設けなくても構わない。
【0251】次いで、中間搬送ローラ対55a,55b
の回転により、印刷用紙P1の先端が縦給紙路RZの下
流側へと搬送されて、中間センサ上53により印刷用紙
P1の先端が検知され、さらに印刷用紙P1の先端が縦
給紙路RZの下流側へと搬送される。そして、ステップ
S71において、用紙先端センサ51により搬送されて
きた印刷用紙P1の先端が検知される。印刷用紙P1の
先端が用紙先端センサ51に至ると、用紙先端センサ5
1がオンし、そのオン出力信号が本体制御装置88に入
力される。
【0252】このときの中間搬送ローラ対55a,55
bによる印刷用紙P1の送り量は、図6および図39に
示すように、印刷用紙P1の先端がレジストローラ対3
3a,33bのニップ部直前の部位に衝突して所定量の
湾曲したたわみPAが形成されるように、本体制御装置
88からの指令により、補助給紙部28、バンク上給紙
部200Aおよびバンク下202の何れの給紙部からの
給紙であるか、また用紙サイズに応じて、適度なたわみ
を作るような所定の駆動パルスが上記モータ駆動回路を
介して給紙モータ74に出力されることによって、所定
の送り量だけ印刷用紙P1を送り出すようになっている
(ステップS72参照)。
【0253】この所定量のたわみPAは、レジストロー
ラ対33a,33bの回転による印刷用紙P1のスキュ
ー、不送りを発生することなく、かつ、たわみ量が適正
で静音化を図れる一定の範囲内に予め実験等で設定され
ている。この所定量のたわみPAは、本体制御装置88
からの指令によって、バンク上給紙部200Aからの給
紙における印刷用紙P1の送り量をバンク下給紙部20
0Bからのそれよりも大きくするように給紙モータ74
を逆転駆動制御することでなされる。このような本体制
御装置88による特有のたわみ量調整によって、印刷用
紙P1の先端が一定の送り速度でレジストローラ対33
a,33bのニップ部直前の部位に衝突し、かつ、所定
量のたわみPAを形成する一定の印刷用紙P1の送り量
となるように給紙モータ74が制御されるので、印刷速
度に関係なく安定したたわみ量調整を行うことができ
る。
【0254】次いで、圧胴20がさらに反時計回り方向
に回転し、その回転位置θ’=307°を占めたとき、
本体レジスト用遮光板69が給紙開始センサ65を通過
することにより、そのオン出力信号が本体制御装置88
に入力され、このオン出力信号入力時から一定のディレ
イDbを経過した後、レジストモータ58が回転駆動さ
れる。これにより、図40に示すように、レジストロー
ラ33bが反時計回り方向に回転され、圧胴20の用紙
クランパ21に向けて印刷用紙P1の先端の給送を開始
する(ステップS73〜ステップS75参照)。上記し
たディレイDbは、圧胴20の回転位置θ’=307°
における給紙開始センサ65のオンをトリガにして、レ
ジストモータ58の動作タイミングを作る上で有益であ
る。
【0255】この時、用紙サイズA4以上の大きさの場
合では、レジストローラ対33a,33bにかかる搬送
負荷を低減すると共に、印刷用紙P1がレジストローラ
対33a,33bのニップ部でスリップするのを防止す
る目的で、給紙モータ74を少しの間逆転駆動すること
により中間搬送ローラ対55a,55bを補助的に回転
(アシスト回転)させる特有の動作が行われる(ステッ
プS76参照)。すなわち、本体制御装置88は、レジ
ストモータ58を駆動することによりレジストローラ対
33a,33bが印刷用紙P1を送り出している最中
に、バンク上給紙部200Aおよびバンク下給紙部20
0Bのうちの何れかからの給紙に応じて、また用紙サイ
ズや印刷速度に応じて、レジストローラ対33a,33
bのニップ部直前の部位に形成されたたわみPAを適度
に維持すべく、中間搬送ローラ対55a,55bの用紙
搬送速度を変えるように給紙モータ74を駆動制御す
る。この時の中間搬送ローラ対55a,55bの用紙搬
送速度は、レジストローラ対33a,33bが用紙クラ
ンパ21に向けて用紙を送り出している最中に、レジス
トローラ対33a,33bの後側(レジストローラ対3
3a,33bにおける縦給紙方向Zの上流側)に形成さ
れたたわみPAが無くならず、かつ、そのたわみ量が過
大となって用紙折れが発生しないように、上記ROMに
予め記憶されている。
【0256】レジストモータ58が回転駆動し始めるレ
ジストローラ対33a,33bの起動時から一定のディ
レイDeを経過した後、給紙モータ74がアシスト回転
駆動することにより中間搬送ローラ対55a,55bが
起動される。つまり、ディレイDeは、レジストモータ
58が回転駆動するオン時点から給紙モータ74の逆転
駆動により中間搬送ローラ対55a,55bをアシスト
回転開始するまでの間に設定されていて、これにより給
紙モータ74の動作タイミング、換言すれば中間搬送ロ
ーラ対55a,55bの動作タイミングを作るために用
紙搬送速度(もしくは周速度あるいは線速)毎に設定さ
れる(ステップS77参照)。ディレイDeの値は、バ
ンク上給紙部200Aおよびバンク下給紙部200Bの
うちの何れかからの給紙に応じて、また用紙サイズや印
刷速度に応じての、レジストローラ対33a,33bと
中間搬送ローラ対55a,55bとの回転駆動開始時の
印刷用紙P1の送り量の違いを補償して、レジストロー
ラ対33a,33bのニップ部直前の部位に形成された
たわみPAを適度に維持すべく設けられている。
【0257】このように、ステップS78では、中間搬
送ローラ対55a,55bによるアシスト回転動作が開
始され、このアシスト回転動作は、本体制御装置88
が、給紙部のうちの何れかからの給紙に応じて、また用
紙サイズや印刷速度に応じて、中間搬送ローラ対55
a,55bの用紙搬送速度を変えるように給紙モータ7
4を制御することでなされる。レジストローラ対33
a,33bの回転により、印刷用紙P1の先端がレジス
トローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に突き
当たっている位置から、Xbmm(実施例的にはレジス
トセンサ52がレジストローラ対33a,33bのニッ
プ部中心位置から横給紙路RXの下流側に19mm下っ
た位置に配置されているため、その19mmに相当する
分)だけ横給紙路RXの下流側に搬送されると、レジス
トセンサ52がオンし、そのオン出力信号が本体制御装
置88に入力される。この時、レジストローラ対33
a,33bのニップにおける印刷用紙Pの突き当て位置
からレジストセンサ52取り付け位置までの距離は一定
であるため、レジストモータ58の駆動パルスカウント
は一定のはずであるが、特にレジストローラ対33a,
33bの回転初期はスリップが発生しやすい。このた
め、レジストセンサ52がオンするまでの駆動パルスカ
ウントは、1枚ごとに変わる可能性がある。そこで、本
体制御装置88は、レジストセンサ52がオンするまで
の駆動パルスカウントから、印刷用紙Pの遅れを判断
し、その後のレジストモータ58の回転速度を速めると
共にその回転量を増加させてスリップ量補正をしている
(ステップS79参照)。
【0258】換言すれば、本体制御装置88は、レジス
トモータ58の回転駆動により印刷用紙P1を搬送して
レジストセンサ52をオンさせるのに要した駆動パルス
数のカウントを行い、レジストモータ58に対して、印
刷用紙P1の先端をXdmm相当搬送させるための駆動
パルスを上記モータ駆動回路を介して出力するように制
御したものとして、レジストローラ対33a,33bに
おける印刷用紙P1のスリップ量=(Xd−Xb)mm
に応じて、レジストモータ58の回転量を増加させるべ
く駆動パルス数を増加させる共に、併せてレジストモー
タ58の回転速度(pps)を速めるべく駆動パルス幅
を狭くするように調節するスリップ量補正を行う。
【0259】上記したスリップ量補正終了後、本体制御
装置88は、エンコーダセンサ61からの出力パルス信
号を取り込みつつこれに応じながら、用紙クランパ21
の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて印刷用紙P1
の先端を給送すべくレジストモータ58を制御するいわ
ゆるフィードバック制御を行う。この時の制御動作は、
後述する補助給紙部28からの場合と異なる。すなわ
ち、本体制御装置88は、レジストモータ58を制御す
るフィードバック制御に加えて、エンコーダセンサ61
からの出力パルス信号を取り込みつつこれに応じなが
ら、中間搬送ローラ対55a,55bの回転により印刷
用紙P1のたわみPAが大きくならず、かつ、消滅しな
い程度のたわみ量を維持すべく、給紙モータ74を制御
するフィードバック制御を行う。
【0260】上述したように、レジストモータ58およ
び給紙モータ74が1パルスで印刷用紙P1を送る用紙
送り量と、エンコーダ60の1パルス幅に対応する圧胴
20の外周移動量とは、同じに設定されている。これに
より、例えば、本体制御装置88は、圧胴20に固定さ
れたエンコーダ60の1パルス幅に要する時間を本体制
御装置88内の上記タイマで検出し、圧胴20側の負荷
変動等によりエンコーダ60の1パルスに要する時間が
長くなった場合、レジストモータ58および給紙モータ
74をそれぞれ減速する。これと反対に、本体制御装置
88は、エンコーダ60の1パルスに要する時間が短く
なった場合、レジストモータ58および給紙モータ74
をそれぞれ増速してやるというフィードバック制御を行
う。
【0261】換言すれば、レジストローラ対33a,3
3bから送り出された印刷用紙P1の先端の進みまたは
遅れを逐次検知し、レジストローラ対33a,33bと
中間搬送ローラ対55a,55bとの用紙搬送速度(周
速度)を両方共に補正するのである。本体制御装置88
は、圧胴20の負荷変動等に伴う回転ムラとして圧胴2
0の周速度をエンコーダセンサ61で検知されるパルス
変動で常に追跡し、このパルス変動に追従して、レジス
トモータ58と給紙モータ74との回転速度を共に可変
制御するという上記パルスエンコーダを用いたフィード
バック制御を行っている。この時、圧胴20の回転位置
の検出は、エンコーダセンサ61で検知されるパルス数
で検出し、圧胴20の周速度の検出は、エンコーダセン
サ61で検知される周期時間で検出する(ステップS8
0参照)。なお、圧胴20は、メインモータ150から
の駆動によって、例えば、版付け用として予め設定され
た設定印刷速度値に応じた回転速度(16/rpm)で
回転している。印刷用紙P1は、圧胴20の周速度の
1.4倍の送り速度で搬送され、圧胴20の用紙クラン
パ21が閉じようとしたとき、用紙クランパ21に追い
つき、圧胴20の周速度と同じ速度になる。
【0262】圧胴20の用紙クランパ21は、所定のタ
イミング(実施例的には圧胴20が回転位置θ’=35
0.5°を占めたとき)で開く。上記したような本体制
御装置88によるエンコーダ・フィードバック制御下に
おいて、図42に示すように、レジストローラ33bが
反時計回り方向に回転されることにより、上のレジスト
ローラ33aが印刷用紙P1を介して時計回り方向に従
動回転されることによって、また同時に中間搬送ローラ
55bが印刷用紙P1を介して時計回り方向に従動回転
されることによって、印刷用紙P1の先端が圧胴20の
用紙クランパ21に向けて搬送され、用紙クランパ21
に突き当たり衝突する。これと同時的に、印刷用紙P1
のたわみPA(図41では破線で示されている)が徐々
に消滅していく。
【0263】このタイミングに合わせ、圧胴20の用紙
クランパ21は、図41ないし図42に示すように、印
刷用紙P1の先端部をくわえ・挾持した後、用紙クラン
パ21は閉じられ(実施例的にいうと、圧胴20が回転
位置θ’=10°(370°)を占めたとき)、こうし
て圧胴20は、印刷用紙P1を圧胴20の外周面に保持
したまま回転し、印刷用紙P1の先端部が版胴1の外周
面と圧胴20の外周面との間のニップ部に搬送される。
上記ニップ部に搬送された印刷用紙P1に対して、図4
2に示すように、上記接離手段の印圧スプリング26
a,26bにより圧胴20が版胴1の外周面に押圧する
上向きに揺動変位されることでニップ部が形成されると
共に、圧胴20の外周面が印刷用紙P1を版胴1の外周
面に対して押圧する。
【0264】こうして、圧胴20の外周面の押圧によっ
て、回転する版胴1の外周面に巻装された製版済みのマ
スタ2に印刷用紙P1が連続的に押圧されることによ
り、製版済みのマスタ2が版胴1の外周面に密着すると
共に、版胴1の開孔部分から製版済みのマスタ2の穿孔
部分へとインキが滲み出てきて印刷用紙P1の表面に転
移され、孔版印刷が行われる。このとき、インキローラ
13も版胴1の回転方向と同一方向に回転する。インキ
溜り16のインキは、インキローラ13の回転によりイ
ンキローラ13の表面に付着され、インキローラ13と
ドクターローラ15との間隙を通過する際にその量を規
制され、版胴1の内周面に供給される。
【0265】この間も、本体制御装置88により、上記
したパルスエンコーダ・フィードバック制御が行われて
いる。そして、印刷用紙P1の後端が中間センサ上53
を抜けたことが検知され、中間センサ上53がオフする
と、給紙モータ74の逆転駆動が停止されることによ
り、中間搬送ローラ対55a,55bのアシスト回転が
停止する。そして、本体制御装置88により、上記RO
Mに記憶された分だけレジストモータ58が回転駆動さ
れたと判断されると、すなわち実施例的には版胴1の回
転位置がθ=75°(圧胴20が回転位置θ’=75°
(435°)を占めるまで)を占めたことが検知される
と、レジストモータ58の回転駆動が停止し、本体制御
装置88によるフィードバック制御が終了して、給紙状
態管理ルーチンへ移行する。(ステップS81〜ステッ
プS85参照)。なお、ステップS76において、中間
搬送ローラ対55a,55bをアシスト回転させる必要
のない用紙サイズの大きさがB5以下の場合では、ステ
ップS83へ進んで、以下上記したと同様の動作が行わ
れる。
【0266】圧胴20がさらに回転し、排紙爪81の手
前の用紙排出位置(実施例的には圧胴20が回転位置
θ’=81.2°(441.2°)を占める位置)で、
用紙クランパ21が開放されると、印刷された印刷済み
の印刷用紙P1が排紙爪81に剥離・受け渡される。こ
のとき、排紙駆動部199の剥離ファン駆動モータ84
Aが作動することで、剥離ファン84からの送風が印刷
済みの印刷用紙P1の先端部と版胴1の外周面との間に
向けて吹き付けることで、用紙の巻き上がりや印刷済み
の印刷用紙P1のあばれが防止されつつ排紙爪81に確
実に受け渡される。同時に、排紙駆動部199の排紙駆
動モータ83Aおよびファンモータ80Aが作動するこ
とにより、排紙爪81に受け渡された印刷済みの印刷用
紙P1は、吸引ファン80Bにより吸引されつつ、搬送
ベルト83c上に排出される。搬送ベルト83c上の印
刷済みの印刷用紙P1は、吸引ファン80Bの吸引力に
より搬送ベルト83c上に吸引されつつ搬送ローラ前8
3aの回転によって搬送され、排紙台82上に排出積載
される。こうして、製版済みのマスタ2にインキを充填
して製版済みのマスタ2を版胴1の外周面上に密着させ
るための、版付け印刷が行われると共に、版胴1が圧胴
20から離間して図1および図2に示す初期状態に復帰
し、印刷待機状態となる。
【0267】説明が前後するが、本体制御装置88の上
記ROMには、版付け印刷で得られた印刷済みの1枚の
印刷用紙P1を正規の印刷物としてカウントしないよう
にするためのプログラムが設定されている。すなわち、
本体制御装置88は、図15に示す印刷枚数計数センサ
157(上記した排紙センサ)からの計数信号を取り込
まずに、図36のステップS39におけるn+1→nお
よびステップS40におけるm+1→mの計算を無視す
るようになっている。
【0268】版付け印刷終了後、オペレータは排出され
た印刷物(印刷用紙P1)を適宜目視して、通常の印刷
動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、版付け印刷
直後を含め通常印刷動作中において随時、画像濃度や画
像鮮明度等の画像品質の確認あるいは画像位置の確認等
を行うために、試し刷り印刷を行う必要があるか否かを
判断する。試し刷り印刷を行う場合には、オペレータは
印刷速度設定キー96を押下して、試し刷りを行いたい
印刷速度を適宜設定した後、試しプリントキー93Aを
押下すればよい。試しプリントキー93Aを押下する
と、上記した版付け印刷と同様にして自動的に試し刷り
印刷が行われる。試し刷り印刷で得られた印刷物も正規
の印刷物としてカウントされないようになっている。
【0269】こうして、画像品質の確認や画像位置の確
認等を適宜行い、これらがオーケーであれば、オペレー
タはテンキー93を操作することで総印刷枚数M=42
00(枚)を置数する。これにより、本体制御装置88
の上記RAMには、総印刷枚数M=4200(枚)がデ
ータとして一時記憶される。そして、プリントキー92
を押すと、通常印刷時の1枚目の印刷用紙P1を給紙し
て印刷すべく図36のステップS34へ進む。
【0270】通常印刷時において給紙された1枚目の印
刷用紙P1は、ステップS34において、耐刷枚数N
(=2000)≧耐刷枚数カウンタn(=0)であるた
め、ステップS37へ進む。ステップS37において、
総印刷枚数Mが印刷枚数カウンタm以上であるか否かが
比較判断され、ここでは総印刷枚数M=4200であ
り、印刷枚数カウンタm=0であるため、ステップS3
8へ進んで、バンク上給紙部200Aにおけるタンデム
給紙による給紙動作、および通常印刷動作が行われる。
次いで、ステップS39に進み、通常印刷動作で得られ
た印刷済みの1枚の印刷用紙P1が印刷枚数計数センサ
157で検知・計数され、その計数信号が本体制御装置
88へ送信される。本体制御装置88は印刷枚数計数セ
ンサ157からの計数信号を取り込みこれに基づいて、
ステップS39において耐刷枚数カウンタnをインクリ
メント(n+1→n)して耐刷枚数カウンタn=0+1
=1とし、次いでステップS40に進んで、印刷枚数カ
ウンタmをインクリメント(m+1→m)して印刷枚数
カウンタm=0+1=1とする。
【0271】以下、上記したと同様の給紙、通常印刷お
よび排紙の各動作が順次行われて、1000枚の印刷が
終了すると、バンク上給紙部200Aにおける右トレイ
201上の印刷用紙P1が全部給紙されてなくなるの
で、左トレイ上の印刷用紙P1’を右トレイ201へ移
送して右トレイ201上の印刷用紙P1’を給紙位置状
態にするための図26および図27に示したタンデム給
紙動作が行われる。このタンデム給紙動作を行うため
に、バンク給紙駆動部250、版胴駆動部198および
排紙駆動部199の作動が一時停止され、オペレータが
用紙の補給等の必要な操作を行った後、右トレイ201
上の最上位の印刷用紙P1’が給紙位置を占めたと本体
制御装置88により判断されると、上記したと同様の給
紙、通常印刷および排紙の各動作が順次行われる。
【0272】そして、上記したと同様の給紙、通常印刷
および排紙の各動作を行い、耐刷枚数N(=2000)
と同じ枚数分の2000枚の印刷が終了したときには、
ステップS39において耐刷枚数カウンタnをインクリ
メント(n+1→n)して耐刷枚数カウンタn=200
0+1=2001となり、ステップS40において印刷
枚数カウンタmをインクリメント(m+1→m)して印
刷枚数カウンタm=2000+1=2001となるか
ら、ステップS34において、耐刷枚数N=2000)
<耐刷枚数カウンタn=2001となるため、今度はス
テップS35へ進む。このとき、本体制御装置88から
の指令により、LCD表示部94には「耐刷枚数に達し
ましたので、同サイズの印刷用紙の補給をすると共に、
排紙台から印刷済みの用紙を取り除いた後、プリントキ
ー92を押して印刷動作を起動して下さい」というメッ
セージ表示がなされるので、オペレータは、適宜同サイ
ズの印刷用紙P1の補給をすると共に、プリントキー9
2を押して以降の版付け印刷に至る動作を起動する。
【0273】ステップS35において、製版動作ルーチ
ンAに係る製版、排版および給版動作に至る一連の動作
は、本体制御装置88からの指令の下に、本発明に特有
の2版目のマスタ2を使用しての版替え動作が自動的に
行われる。すなわち、上記特有の版替え動作は、本体制
御装置88からの指令により、版胴1上の使用済みのマ
スタ2を排版すると共に、原稿の画像に対応して画像メ
モリ193に記憶されている画像信号としての製版すべ
き一版分のデジタル画像データ信号を呼び出して、使用
済みのマスタ2に形成されている製版画像と実質的に同
一の製版画像を別のマスタ2に形成し、製版された別の
マスタ2を版胴1に巻き付ける版替え動作を自動的に行
うべく、画像信号処理装置192、排版駆動部196、
製版給版駆動部195および版胴駆動部198がそれぞ
れ制御される。ステップS35で実行される版替え動作
は、ステップS31で実行された通常版替え動作と比較
して、原稿の画像に対応して画像メモリ193に記憶さ
れている画像信号としての製版すべき一版分のデジタル
画像データ信号を呼び出して、使用済みのマスタ2に形
成されている製版画像と実質的に同一の製版画像を別の
マスタ2に形成し、製版された別のマスタ2を版胴2に
巻き付けることが主に相違するだけであり、重複説明を
避けるためこれ以上の説明を省略する。
【0274】ステップS35において、本体制御装置8
8により製版動作ルーチンAに係る給版動作が終了した
と判断されると、本体制御装置88からバンク制御装置
148にシリアル送信で給版動作が終了したことが通知
された後、ステップS36へ進む。まず、上記したと同
様に、本体制御装置88により印刷動作のための準備と
して、耐刷枚数カウンタnを通常の印刷動作で働かせる
ために耐刷枚数カウンタnをクリアした後、ステップS
34に進む。ステップS34において、上記したと同様
に、耐刷枚数Nが耐刷枚数カウンタn以上であるか否か
が比較判断されるが、ここでは耐刷枚数カウンタn=0
であるので、ステップS37へ進む。
【0275】以下、2版目のマスタ2を使用しての1版
目と同様の版付け用の印刷用紙P1の給紙、版付け印刷
および排紙動作が行われた後、上記したと同様にして通
常印刷動作が行われる。
【0276】そして、上記したと同様の給紙、通常印刷
および排紙の各動作を行い、耐刷枚数N(=2000)
と同じ枚数分の2000枚の印刷が終了したときには、
上記したと同様に、ステップS39において耐刷枚数カ
ウンタnをインクリメントすると共に、ステップS40
において印刷枚数カウンタmをインクリメントして、そ
れぞれ耐刷枚数カウンタn、印刷枚数カウンタm=20
00+1=2001とした後、ステップS34に進む。
ステップS34では耐刷枚数N=2000)<耐刷枚数
カウンタn=2001となるため、今度はステップS3
5へ進む。ステップS34では、上記したと同様のメッ
セージ表示がLCD表示部94になされるので、オペレ
ータは、適宜同サイズの印刷用紙P1の補給をすると共
に、プリントキー92を押して以降の版付け印刷に至る
動作を起動する。そして、ステップS35において、製
版動作ルーチンAに係る製版、排版および給版動作に至
る一連の動作は、本体制御装置88からの指令の下に、
本発明に特有の3版目のマスタ2を使用しての上記2版
目と同様の版替え動作が自動的に行われる。
【0277】ステップS35において、本体制御装置8
8により製版動作ルーチンAに係る給版動作が終了した
と判断されると、本体制御装置88からバンク制御装置
148にシリアル送信で給版動作が終了したことが通知
された後、ステップS36へ進む。まず、上記したと同
様に、本体制御装置88により印刷動作のための準備と
して、耐刷枚数カウンタnを通常の印刷動作で働かせる
ために耐刷枚数カウンタnをクリアした後、ステップS
34に進む。ステップS34において、上記したと同様
に、耐刷枚数Nが耐刷枚数カウンタn以上であるか否か
が比較判断されるが、ここでは耐刷枚数カウンタn=0
であるので、ステップS37へ進む。
【0278】以下、3版目のマスタ2を使用しての1版
目および2版目と同様の版付け用の印刷用紙P1の給
紙、版付け印刷および排紙動作が行われた後、上記した
と同様にして通常印刷動作が200回行われ、オペレー
タは総印刷枚数M=4200枚分の良好な画像品質の印
刷物を得て、孔版印刷の全工程が終了する。
【0279】なお、実施形態1の各動作例における版替
えの回数および版替え毎の印刷枚数の計算・設定は、図
36および図37のフローチャートに示されている方法
に限らず、例えば後述する実施形態2と類似の方式によ
り、実行するようにしてもよい。すなわち、オペレータ
等により最初に行われる各種キー等の一連の操作時直後
あるいは版付け印刷直後に、テンキー93による総印刷
枚数の入力・設定を行うことによって、直ちに本体制御
装置88が以下のように1版当たりの印刷枚数の計算を
行い、版付けあるいは通常印刷動作を実行するようにし
てもよい。
【0280】すなわち、総印刷枚数Mとして4200枚
が設定されると、本体制御装置88は、耐刷枚数Nに係
るデータ信号を上記ROMから呼び出すと共に、上記R
AMに入力された総印刷枚数Mに係るデータ信号を呼び
出し、耐刷枚数Nと総印刷枚数Mとから版替えの回数と
版替え毎の印刷枚数を計算し設定する。本体制御装置8
8は、総印刷枚数÷耐刷枚数=版替え回数(但し余りが
ある場合は切捨てる)の計算を行う。ここでは、耐刷枚
数Nが2000枚で、総印刷枚数Mが4200枚である
から、4200枚÷2000枚=2(本発明の版替え回
数)、余り200(切捨て)となり、1版目に耐刷枚数
と同じ印刷枚数2000枚の印刷を行い、2版目に同じ
く印刷枚数2000枚の印刷を行い、3版目に残りの印
刷枚数200枚の印刷を行うための計算結果を得て、上
記RAMに一時記憶するものである。
【0281】ここで、通常印刷時における補助給紙部2
8の補助トレイ31から、例えば大サイズ用紙である用
紙サイズA3の印刷用紙P2を給紙した場合の動作につ
いて、バンク給紙部200からの給紙動作と比較して相
違する点を中心に述べる。
【0282】図43のステップS61、ステップS62
を経て、ステップS63において、バンク給紙部200
から給紙がなされるか否かが判断される。ここでは、補
助給紙部28の補助トレイ31からの給紙の選択・設定
がすでに行われているものとしてステップS63に進
み、補助トレイ31からの給紙ルーチンの実行がなされ
る。
【0283】圧胴20が、図38に示すように、反時計
回り方向に回転し、その圧胴20の回転位置でθ’=1
94°を占めたとき、本体給紙用遮光板68が給紙開始
センサ65を通過することにより、そのオン出力信号が
本体給紙制御装置88に入力され、このオン出力信号入
力時から一定のディレイを経過した後、給紙モータ74
が正転駆動される。これにより、分離ローラ32は時計
回り方向に回転されると同時に、呼出しローラ30の同
方向の回転により印刷用紙P2が給送され、分離ローラ
32と分離パッド34とで印刷用紙P2の重送が防止さ
れて、最上位の1枚の印刷用紙P2だけがレジストロー
ラ対33a,33bに向けて送られる。そして、図39
に示すように、分離ローラ32から横給紙路RXの下流
側に所定距離下った部位に位置する用紙先端センサ51
によって、印刷用紙P2の先端が検知されると、用紙先
端センサ51がオンし、そのオン出力信号が本体給紙制
御装置88に入力される。
【0284】このときの印刷用紙P2の送り量は、図5
および図39に示すように、印刷用紙P2の先端がレジ
ストローラ対33a,33bのニップ部直前の部位に衝
突して所定量の湾曲したたわみPAが形成されるよう
に、本体給紙制御装置88からの指令により、所定の駆
動パルスが上記モータ駆動回路を介して給紙モータ74
に出力されることによって所定の長さ分だけ印刷用紙P
2を送り出すようになっている(たわみ量調整)。これ
により、印刷用紙P2の先端が図39に示すように上方
に所定量のたわみPAが形成された時点で、給紙モータ
74の回転が停止されることにより、分離ローラ32と
呼出しローラ30とが停止する。この所定量のたわみP
Aは、レジストローラ対33a,33bの回転による印
刷用紙P2のスキュー、不送りを発生することなく、か
つ、たわみ量が適正で静音化を図れる一定の範囲内に予
め実験等で設定されている。この所定量のたわみPA
は、本体給紙制御装置88からの指令によって、補助給
紙部28の給紙手段29による印刷用紙P2の送り量を
バンク給紙部200からのそれよりも大きくするように
給紙モータ74を正転駆動制御することでなされる。
【0285】補助給紙部28の給紙手段29による印刷
用紙P2の送り量をバンク給紙部200からのそれより
も大きくするのは、補助給紙部28の補助トレイ31上
からの給紙であると、たわみPAの形成部が図5に示し
たようにスペース上広く、また横給紙路RXにおけるガ
イド板38の湾曲部上方が開放されているためたわみ形
成に十分な余裕をもつことができること、および使用す
る紙種が上述したように多種に亘ることからである。こ
れに対し、バンク給紙部200からの給紙であると、そ
の用紙搬送経路の制約上から、すなわちたわみPAの形
成部が図6に示したようにスペース上非常に狭く、また
縦給紙路RZの上部におけるたわみPAの形成部が閉ざ
されている状態であり、このような条件の下で印刷用紙
P2の先端をレジストローラ対33a,33bのニップ
部直前の部位に突き当ててたわみを形成しなければなら
ないからである。このような本体給紙制御装置88によ
る特有のたわみ量調整によって、印刷用紙P2の先端が
一定の送り速度でレジストローラ対33a,33bのニ
ップ部直前の部位に衝突し、かつ、所定量のたわみPA
を形成する一定の印刷用紙P2の送り量となるように給
紙モータ74が制御されるので、印刷速度に関係なく安
定したたわみ量調整を行うことができる。
【0286】次いで、図40に示すように、圧胴20が
さらに反時計回り方向に回転し、その回転位置θ’=3
07°を占めたとき、本体レジスト用遮光板69が給紙
開始センサ65を通過することにより、そのオン出力信
号が本体給紙制御装置88に入力され、このオン出力信
号入力時から一定のディレイを経過した後、レジストモ
ータ58と同時に給紙モータ74が回転駆動される。こ
れにより、レジストローラ33bが反時計回り方向に回
転され、圧胴20の用紙クランパ21に向けて印刷用紙
P2の先端の給送を開始し、分離ローラ32を同時に低
速で少しの間回転させることで印刷用紙P2のたわみが
急激に消滅するときに生じる騒音を低減している。以降
の印刷用紙P2の搬送動作は、上述したバンク給紙部2
00からの版付けや通常給紙時の動作(上記スリップ量
補正およびフィードバック制御)、印刷および排紙の各
動作と略同じであるため、その説明を省略する。 (動作例2)動作例1におけるようなタンデム給紙モー
ドのみで給紙を行うことによる印刷動作の一時停止(右
トレイ201上の印刷用紙P1の1000枚に印刷した
後、左トレイ202上の印刷用紙P1’を移送手段27
0により右トレイ201に移送して、右トレイ201上
の印刷用紙P1’が給紙位置を占めるまで)を排除した
いのであれば、以下の動作例2のように構成することも
可能である。
【0287】すなわち、耐刷枚数N=2000枚までは
一時停止することなく連続的に給紙して印刷を行いたい
場合、例えば、印刷したい用紙サイズと同じ印刷用紙を
補助トレイ31または下段トレイ203に予め補給積載
しておき、タンデム給紙モードを上記したと同様に給紙
切換キー93Dで設定すると共に、図35の上段から2
番目のサブメニュー画面において同じ印刷用紙P1が積
載されているトレイを自動的に検知して設定する「自
動」給紙モードを各種キーの操作で選択・設定し、タン
デム給紙モード時におけるバンク上給紙部200Aの上
記各給紙駆動対象手段の一時停止時に、今印刷している
用紙サイズと同じ印刷用紙が積載されている補助トレイ
31または下段トレイ203上の印刷用紙を自動的に検
知し給紙状態にして印刷すべく、バンク給紙駆動部25
0または給紙駆動部197を制御するようにしてもよ
い。したがって、動作例2におけるバンク制御装置14
8または本体制御装置88は、タンデム給紙モード時に
おけるバンク上給紙部200Aの上記各給紙駆動対象手
段の一時停止時に、各用紙有無検知センサ153,15
4、155、156で検知された用紙有無に係るオン/
オフ信号および各用紙サイズ検知センサ群50,50−
1,50−2,50−3で検出された用紙サイズに係る
データ信号に基づいて、今印刷している用紙サイズと同
じ印刷用紙が積載されている補助トレイ31または下段
トレイ203を自動的に検知し給紙状態にして印刷すべ
く、バンク給紙駆動部250または給紙駆動部197を
制御する機能を有する。 (動作例3)動作例1や2のようなタンデム給紙モード
を使用しないで、以下の動作例3のように構成すること
も勿論可能である。すなわち、動作例2で説明した「自
動」給紙モードを使用して、原稿サイズに対応して印刷
したい用紙サイズと同じ印刷用紙を補助トレイ31、右
トレイ201または下段トレイ203の少なくとも2つ
のトレイに予め補給積載しておき、今印刷しているトレ
イ上の印刷用紙が無くなったとき、今印刷している用紙
サイズと同じ印刷用紙が積載されている補助トレイ3
1、右トレイ201または下段トレイ203上の印刷用
紙を自動的に検知し給紙状態にして印刷すべく、バンク
給紙駆動部250または給紙駆動部197を制御するよ
うにしてもよい。したがって、動作例3におけるバンク
制御装置148または本体制御装置88は、タンデム給
紙モードを使用しないとき、各用紙有無検知センサ15
3,154、155、156で検知された用紙有無に係
るオン/オフ信号および各用紙サイズ検知センサ群5
0,50−1,50−2,50−3で検出された用紙サ
イズに係るデータ信号に基づいて、今印刷している用紙
サイズと同じ印刷用紙が積載されている補助トレイ3
1、右トレイ201または下段トレイ203を自動的に
検知して、その何れか一つのトレイ上の印刷用紙を給紙
状態にして印刷すべく、バンク給紙駆動部250または
給紙駆動部197を制御する機能を有する。 (実施形態2)図47ないし図49のフローチャートに
は、実施形態1と同様の本発明の印刷方法に係る特有の
動作が例示されている。以下、実施形態2について、実
施形態1と相違する構成および動作を中心に述べる。実
施形態2は、実施形態1と比較して、実施形態1におけ
る第3の制御機能を有する本体制御装置88に代えて、
上記ROMまたはバックアップされたRAMからのマス
タ2の耐刷枚数に係るデータ信号およびテンキー93で
設定された総印刷枚数に係るデータ信号に基づいて、マ
スタ2の耐刷枚数と総印刷枚数とから、版替えの回数と
マスタ2の耐刷枚数よりも少ない該版替え毎に略平均し
た版替え毎の印刷枚数とを計算し設定する機能を有する
本体制御装置88Aを具備することが相違する。この実
施形態2では、マスタ2を効率的かつ有効的に使用した
い場合について例示している。
【0288】始めに、孔版印刷装置100およびバンク
給紙部200が図47ないし図49のフローチャートに
従って動作する前に、オペレータ等により行われる操作
および各給紙部のトレイの状態を述べる。 (動作例4)ここでは、耐刷枚数が2000枚であるマ
スタ2を使用し、大サイズ用紙である用紙サイズA3の
印刷用紙P2(標準紙)を用いて総印刷枚数4200枚
の印刷を行うものとする。給紙方式は、補助給紙部28
およびバンク上給紙部200Aを使用しての自動給紙モ
ードで行うものとする。このような条件の下で行う動作
を動作例4とする。
【0289】実施形態1における動作例1と相違する操
作内容は、先ず、オペレータが上記電源スイッチをオン
した後、テンキー93による総印刷枚数の入力・設定
を、オペレータ等によって最初に行われる各種キーの一
連の操作時に行うことであり、この後、直ちに本体制御
装置88Aが後述のように一版当たりの印刷枚数の計算
を行う点にある。
【0290】動作例4では、図1において、補助給紙部
28の補助トレイ31を使用するので、補助トレイ31
は本体フレーム100Fから開放されて図1の開放状態
にある。バンク上給紙部200Aでは、上記したと同様
に右トレイユニット204と左トレイユニット205と
を一体で紙面手前側に引き出すことができる状態にあ
る。上記準備状態において、オペレータは右トレイ20
1および左トレイ202を使用してノンタンデム給紙を
行うために、上記したと同様にして左トレイユニット2
05と右トレイユニット204とを紙面手前側に引き出
し、適宜、右トレイ201および左トレイ202上の印
刷用紙の積載状態を確認した後、用紙サイズA3の印刷
用紙P2(標準紙)を右トレイ201と左トレイ202
とに亘り1000枚載置・積載して、左トレイユニット
205と右トレイユニット204とを紙面奥側に押し込
む。補助トレイ31が開放状態にある下で、上記電源ス
イッチがオンされたときには、上述したように、LCD
表示部94には図30に示すプリントモードの初期画面
が表示される。この初期画面では、LCD表示部94の
上段部にオペレータの行うべきジョブ内容である「製版
・プリントできます」が表示される他、図35の上段か
ら2番目のサブメニュー画面と同様の画面が順次表示さ
れるようになっている。したがって、図30に示すプリ
ントモードの初期画面からも図35の上段から2番目の
サブメニュー画面と同様の画面を呼び出して、印刷用紙
P2が積載されているトレイを自動的に検知して設定す
る自動給紙モードを各種キーの操作で選択・設定するこ
とができるので、自動給紙モードを選択・設定する。そ
して、ノンタンデム給紙モードを設定するために、給紙
切換キー93Dを2回押下すると、ノンタンデム給紙表
示器93Dbが点灯してノンタンデム給紙モード設定状
態となる。
【0291】この操作に前後して、オペレータは、上述
した一連の各種キーの操作によって、最終的にマスタ2
の耐刷枚数として2000枚を選択・設定する。そし
て、オペレータはテンキー93により総印刷枚数として
4200枚の置数を行う。そして、実施形態1と同様に
して、オペレータによってスタートキー91が押される
と、ステップS130において、製版するか否かが本体
制御装置88Aによって判断され、製版する場合はステ
ップS131へ、製版しない場合はステップS139へ
それぞれ進む。ステップS131において、本体制御装
置88Aはスタートキー91からの製版スタート信号を
受信すると、直ちに、図49に示されている1版当たり
の印刷枚数の計算ルーチンにしたがって、1版当たりの
印刷枚数の計算を行う。ここで、実施形態1で説明した
符号以外の、図47ないし図49のフローチャートで使
用される符号の意味を述べておく。符号Aはマスタ2の
使用数を、符号N’はマスタ2の耐刷枚数N毎の印刷枚
数でもあるマスタ1版当たりの印刷枚数をそれぞれ表し
ている。そして、符号aは総印刷枚数Mを耐刷枚数Nで
割ったときのM÷Nによる商を、符号bは総印刷枚数M
を耐刷枚数Nで割ったときのM÷Nによる余りを、符号
cは総印刷枚数Mをマスタ2の使用数Aで割ったときの
M÷Aによる商を、符号dは総印刷枚数Mをマスタ2の
使用数Aで割ったときのM÷Aによる余りをそれぞれ表
している。
【0292】1版当たりの印刷枚数の計算は、まず、図
49のステップS160において、総印刷枚数Mと耐刷
枚数Nとの大小比較が行われることで始まる。総印刷枚
数Mが耐刷枚数Nよりも大きいときには、ステップS1
61ないしステップS164における計算を行う。動作
例4では、総印刷枚数M=4200(枚)であり、耐刷
枚数N=2000(枚)であるから、M/N=(a・N
+b)/N(この右式の帯分数を書き直すとこのように
書ける)の計算を行い、これによりM÷Nによる商a=
2、M÷Nによる余りb=200を得るので、ステップ
S165へ進んで、A=a+1、すなわちマスタ2の使
用数AとしてA=2+1=3(版)を得る。次いで、ス
テップS164へ進んで、M/A=c・d/Aの計算を
行い、4200/3=(c・A+d)/A=1400
(枚)を得るので、M÷Aによる商c=1400、M÷
Aによる余りd=0となる。したがって、1版目のマス
タ2を使用して1400枚の印刷用紙P2に印刷を行っ
た後、本発明の版替え動作により2版目のマスタ2を作
製し、これを使用して同じ枚数1400枚の印刷用紙P
2に印刷を行った後、再度本発明の版替え動作により3
版目のマスタ2を作製し、これを使用して同じ枚数14
00枚の印刷用紙P2に印刷を行うことで、総印刷枚数
M=4200枚の印刷物を得ることとなる。
【0293】ここで、M÷Aによる商cに端数の余りd
が発生する場合を想定して計算してみる。例えば、動作
例4と同じ耐刷枚数Nを有するマスタ2を使用して、総
印刷枚数M=4201(枚)の印刷を行う場合について
1版当たりの印刷枚数を計算してみる。耐刷枚数N=2
000(枚)であるから、M/N=(a・N+b)/N
の計算を行い、これによりM÷Nによる商a=2、M÷
Nによる余りb=201を得るので、ステップS165
へ進んで、A=a+1、すなわちマスタ2の使用数Aと
してA=2+1=3(版)を得る。そして、ステップS
164において、M/A=(c・A+d)/Aの計算を
行い、M÷Aによる商c=4201/3=1400
(枚)、M÷Aによる余りd=1(枚)を得る。したが
って、1版目のマスタ2を使用して1401枚の印刷用
紙P2に印刷を行った後、本発明の版替え動作により2
版目のマスタ2を作製し、これを使用して枚数1400
枚の印刷用紙P2に印刷を行った後、再度本発明の版替
え動作により3版目のマスタ2を作製し、これを使用し
て枚数1400枚の印刷用紙P2に印刷を行うことで、
総印刷枚数M=4201枚の印刷物を得ることとなる。
ここでは、c=1400(枚)は、いわば仮の耐刷枚数
と考えることもできる。
【0294】例えば、動作例4と同じ耐刷枚数Nを有す
るマスタ2を使用して、総印刷枚数M=4000(枚)
の印刷を行う場合について1版当たりの印刷枚数を計算
してみる。耐刷枚数N=2000(枚)であるから、M
/N=(a・N+b)/Nの計算を行い、これによりM
÷Nによる商a=2、M÷Nによる余りb=0を得るの
で、ステップS162においてマスタ2の使用数A=
a、すなわちマスタ2の使用数AとしてA=2(版)を
得る。次いで、ステップS164へ進んで、M/A=
(c・A+d)/Aの計算を行い、M÷Aによる商c=
4000/2=2000(枚)、M÷Aによる余りd=
0を得る。したがって、1版目のマスタ2を使用して2
000枚の印刷用紙P2に印刷を行った後、本発明の版
替え動作により2版目のマスタ2を作製し、これを使用
して同じ枚数2000枚の印刷用紙P2に印刷を行うこ
とで、総印刷枚数M=4000枚の印刷物を得ることと
なる。
【0295】一方、ステップS160において、総印刷
枚数Mが耐刷枚数Nに等しいとき(M=N)、または総
印刷枚数Mが耐刷枚数N未満であるとき(M<N)に
は、マスタ2の1版当たりの印刷枚数N’を耐刷枚数N
に等しくおき、(M÷N)による余りd=0とする。つ
まり、ステップS160ないしステップS167では、
総印刷枚数Mが耐刷枚数Nを超えない従来の印刷動作に
相当する(ステップS166、S167参照)。
【0296】動作例4の計算を上記したように実施した
後、実施形態1と同様にして、原稿読取部3による原稿
の画像の読み取り動作が行われ、ステップS132にお
いて、製版すべき1版分のデジタル画像データ信号とし
て画像メモリ193に記憶される。次いで、ステップS
133へ進んで、実施形態1と同様の図37に示す製版
動作ルーチンAの定義済みジョブ処理動作が行われる。
次いで、ステップS134において、本体制御装置88
Aにより印刷動作のための準備がなされる。まず、耐刷
枚数カウンタnを通常の印刷動作で働かせるために耐刷
枚数カウンタnをクリア(n=0)する。次に、ステッ
プS135へ進んで、M÷Aによる余りd=0か否かが
判断される。動作例4では、上記計算結果からM÷A=
4200÷3=1400であり、M÷Aによる余りd=
0のため、M÷Aによる商c=1400(枚)をマスタ
1版当たりの印刷枚数N’とする(N’=c)。つま
り、マスタ1版当たり1400枚印刷すればよいことに
なる(ステップS135、ステップS138参照)。
【0297】次いで、ステップS139において、マス
タ1版当たりの印刷枚数N’が耐刷枚数カウンタn以上
であるか否かが、つまり今の印刷枚数である耐刷枚数カ
ウンタn(=0)がマスタ1版当たりの印刷枚数N’を
超えていないか否かが比較判断される。ここでは版付け
印刷の準備であり、かつ、耐刷枚数カウンタn=0であ
るので、図48のステップS146へ進み、総印刷枚数
Mが印刷枚数カウンタm以上であるか否かが、つまりテ
ンキー93により置数される総印刷枚数Mが印刷枚数カ
ウンタm以上であるか否かが比較判断される。ここでは
総印刷枚数Mがテンキー93で置数されているが、実施
形態1と同様の版付け印刷の準備であるのでこれを無視
してステップS147へ進む。ステップS147におい
て、実施形態1と略同様の、版付け印刷の準備のための
動作、すなわち図43および図45に示すフローチャー
トに表されているバンク内給紙ルーチンの実行に係る動
作が行われる。動作例4では、ノンタンデム給紙モード
であるので、動作例1のタンデム給紙モードに対して以
下の点のみが相違する。図45のステップS116にお
いて、本体制御装置88Aからバンク制御装置148に
転送された指令によって、図26および図27に示した
動作フローにおけるノンタンデム給紙の動作が自動的に
行われることのみが相違する。
【0298】版付け印刷終了後、上記したと同様に、オ
ペレータは排出された印刷物(印刷用紙P2)を適宜目
視して、通常の印刷動作を行ってもよいかどうかを適宜
判断し、試し刷り印刷を行う必要があるか否かを判断す
る。こうして、画像品質の確認や画像位置の確認等を適
宜行い、これらがオーケーであれば、オペレータはプリ
ントキー92を押すと、通常印刷時の1枚目の印刷用紙
P2を給紙して印刷すべく図47のステップS139へ
進む。
【0299】ステップS139において、マスタ1版当
たりの印刷枚数N’(=1400)≧耐刷枚数カウンタ
n(=0)であるため、図48のステップS146へ進
む。以下、ステップS146において、動作例1と同様
に、総印刷枚数Mが印刷枚数カウンタm以上であるか否
かが比較判断され、ここでは総印刷枚数M=4200で
あり、印刷枚数カウンタm=0であるため、ステップS
147へ進んで、バンク上給紙部200Aにおけるノン
タンデム給紙モードによる1枚目の給紙動作、および通
常印刷動作が行われる。次いで、ステップS148へ進
み、通常印刷動作で得られた印刷済みの1枚の印刷用紙
P2が印刷枚数計数センサ157で検知・計数され、そ
の計数信号が本体制御装置88Aへ送信される。本体制
御装置88AはステップS148において耐刷枚数カウ
ンタnをインクリメント(n+1→n)して耐刷枚数カ
ウンタ0+1→n(=1)とし、次いでステップS14
9へ進んで、本体制御装置88Aは印刷枚数計数センサ
157からの計数信号を取り込みこれに基づいて、印刷
枚数カウンタmをインクリメント(m+1→m)して印
刷枚数カウンタ0+1→m(=1)とする。
【0300】以下、ステップS139、ステップS14
6からステップS149に至る一連のジョブ処理動作が
繰り返し行われることにより、上記したと同様の給紙、
通常印刷および排紙の各動作が順次行われて、1000
枚の印刷が終了間近になると、右トレイ201および左
トレイ202上の印刷用紙P2の給紙残枚数が少なくな
ってくる。このとき、本体制御装置88Aは、印刷枚数
計数センサ157からの印刷枚数に係る出力信号に基づ
き、右トレイ201および左トレイ202上の印刷用紙
P2の給紙残枚数が少なくなってきたと判断して、補助
給紙部28の補助トレイ31上の印刷用紙P2を給紙位
置状態にすべく給紙駆動部197の上記昇降モータを制
御する動作が行われる。そして、バンク上給紙部200
Aからの給紙による1000枚の印刷が終了したとき、
本体制御装置88Aからの指令によって、装置が停止す
ること無く直ちに、補助トレイ31上の印刷用紙P2を
給紙しての通常印刷および排紙動作が行われ、以下上記
したと同様の給紙、通常印刷および排紙の各動作が順次
行われて、マスタ1版目の通常印刷動作により1400
枚の印刷物が得られる。
【0301】そして、ステップS139、ステップS1
46からステップS149に至る一連のジョブ処理動作
が繰り返し行われることにより、上記したと同様の給
紙、通常印刷および排紙の各動作を行い、耐刷枚数N
(=2000)と同じ枚数分の2000枚の印刷が終了
したときには、ステップS148において耐刷枚数カウ
ンタnをインクリメントして耐刷枚数カウンタn=20
00+1=2001となり、同じくステップS149に
おいて印刷枚数カウンタmをインクリメントして印刷枚
数カウンタm=2000+1=2001となるから、ス
テップS139において、マスタ1版当たりの印刷枚数
N’=2000)<耐刷枚数カウンタn=2001とな
るため、今度はステップS140へ進む。このとき、動
作例1で述べたと同様に、本体制御装置88Aからの指
令により、LCD表示部94には「耐刷枚数に達しまし
たので、同サイズの印刷用紙の補給をすると共に、排紙
台から印刷済みの用紙を取り除いた後、プリントキー9
2を押して印刷動作を起動して下さい」というメッセー
ジ表示がなされるので、オペレータは、適宜同サイズの
印刷用紙P2の補給をバンク上給紙部200Aの右トレ
イ201および左トレイ202や補助トレイ31にする
と共に、プリントキー92を押して以降の版付け印刷に
至る動作を起動する。
【0302】ステップS140において、製版動作ルー
チンAに係る製版、排版および給版動作に至る一連の動
作は、本体制御装置88Aからの指令の下に、本発明に
特有の2版目のマスタ2を使用しての版替え動作が自動
的に行われる。すなわち、上記特有の版替え動作は、本
体制御装置88Aからの指令により、版胴1上の使用済
みのマスタ2を排版すると共に、原稿の画像に対応して
画像メモリ193に記憶されている画像信号としての製
版すべき1版分のデジタル画像データ信号を呼び出し
て、使用済みのマスタ2に形成されている製版画像と実
質的に同一の製版画像を別のマスタ2に形成し、製版さ
れた別のマスタ2を版胴1に巻き付ける版替え動作を自
動的に行うべく、画像信号処理装置192、排版駆動部
196、製版給版駆動部195および版胴駆動部198
がそれぞれ制御される。ステップS140で実行される
版替え動作は、ステップS133で実行された通常版替
え動作と比較して、原稿の画像に対応して画像メモリ1
93に記憶されている画像信号としての製版すべき1版
分のデジタル画像データ信号を呼び出して、使用済みの
マスタ2に形成されている製版画像と実質的に同一の製
版画像を別のマスタ2に形成し、製版された別のマスタ
2を版胴1に巻き付けることが主に相違するだけであ
り、重複説明を避けるためこれ以上の説明を省略する。
【0303】ステップS140において、本体制御装置
88Aにより製版動作ルーチンAに係る給版動作が終了
したと判断されると、本体制御装置88Aからバンク制
御装置148にシリアル送信で給版動作が終了したこと
が通知された後、ステップS141へ進む。まず、上記
したと同様に、本体制御装置88Aにより印刷動作のた
めの準備として、耐刷枚数カウンタnを通常の印刷動作
で働かせるために耐刷枚数カウンタnをクリアした後、
ステップS142へ進む。ステップS142では、ステ
ップS135と同様にして、M÷Aによる余りd=0か
否かが判断される。動作例4では、上記計算結果からM
÷A=4200÷3=1400であり、M÷Aによる余
りd=0のため、M÷Aによる商c=1400(枚)を
マスタ1版当たりの印刷枚数N’とする(N’=c)
(ステップS145参照)。
【0304】次いで、ステップS139において、上記
したと同様に、マスタ1版当たりの印刷枚数N’が耐刷
枚数カウンタn以上であるか否かが比較判断され、ここ
では耐刷枚数カウンタn=0であるので、図48のステ
ップS146へ進み、総印刷枚数Mが印刷枚数カウンタ
m以上であるか否かが比較判断される。ここでは総印刷
枚数Mがテンキー93で置数されているが、上記したマ
スタ1版目と同様の版付け印刷であるのでこれを無視し
てステップS147へ進み、上記したマスタ1版目と同
様の版付け印刷の準備のための動作が行われる。そし
て、図45のステップS116において、本体制御装置
88Aからバンク制御装置148に転送された指令によ
って、図26および図27に示した動作フローにおける
ノンタンデム給紙の動作が自動的に行われ、版付け印刷
終了後、上記したと同様に、オペレータは排出された印
刷物(印刷用紙P2)を適宜目視して、通常の印刷動作
を行ってもよいかどうかを適宜判断し、試し刷り印刷を
行う必要があるか否かを判断する。こうして、画像品質
の確認や画像位置の確認等を適宜行い、これらがオーケ
ーであれば、オペレータはプリントキー92を押すと、
通常印刷時の1枚目の印刷用紙P2を給紙して印刷すべ
く図47のステップS139へ進む。
【0305】以下、上述したと同様にして、ステップS
139、ステップS146からステップS149に至る
一連のジョブ処理動作が繰り返し行われることにより、
マスタ2版目の通常印刷動作により1400枚の印刷物
を得、マスタ3版目の版替え動作および版付け動作を経
て通常印刷動作により1400枚の印刷物を得、合計で
総印刷枚数M=4200枚分の良好な画像品質の印刷物
を得る。そして、ステップS146において総印刷枚数
M(=4200)<印刷枚数カウンタm(=4201)
となることにより、ステップS150において、次の印
刷動作のために印刷枚数カウンタmをクリア(m=0)
して、孔版印刷の全工程が終了する。
【0306】次に、図47の動作フローで、M÷Aによ
る余りdがある場合、すなわちステップS135におい
て、M÷Aによる余りdがゼロでない端数を生じる場合
について簡単に説明する。図49における1版当たりの
印刷枚数の計算ルーチンでは、動作例4と同じ耐刷枚数
Nを有するマスタ2を使用して、総印刷枚数M=420
1(枚)の印刷を行う例について計算して求めた。この
例の場合では、M÷Aによる余りd(=1)があるの
で、ステップS136において、マスタ1版当たりの印
刷枚数N’をM÷Aによる商c+1=4201/3=1
400+1=1401(枚)とし、ステップS137へ
進む。ステップS137において、M÷Aによる余りd
(=1)をデクリメント(d−1→d)し、すなわち1
−1→d(=0)とした後、ステップS139へ進むこ
ととなる。したがって、マスタ1版目の通常印刷動作で
端数の1を含む1401枚の通常印刷終了後のステップ
S142へ進んで、M÷Aによる余りdがあるか否かが
判断されるときには、ステップS137でM÷Aによる
余りd=0となっていることにより、上述したと同様の
ステップS145を経ての動作フローをたどる。以下、
帰納法的に同様に、M÷Aによる余りd=2の場合に
は、ステップS143およびステップS144において
M÷Aによる余りd=0となる。
【0307】なお、実施形態2におけるテンキー93に
よる総印刷枚数Mの置数(入力・設定)時機は、図47
におけるステップS130に至る前に行うことに限ら
ず、例えば図47に示されているステップS131の
「1版当たりの印刷枚数の計算ルーチン」のジョブ処理
を、ステップS147の直後、すなわちマスタ1版目の
通常版替え動作後の版付け印刷動作直後に行うようにし
てもよい。 (実施形態3)図50のフローチャートには、実施形態
1や2と一部相違する本発明の印刷方法に係る特有の動
作が、すなわち、実施形態1や2において、上記所定の
耐刷枚数と上記総印刷枚数とから上記版替えの回数と該
版替え毎の印刷枚数を自動的に設定して印刷を行う印刷
方法に代えて、印刷用紙がなくなるまで印刷を行うこと
を特徴とする印刷方法に係る動作が例示されている。
【0308】以下、実施形態3について、実施形態1と
相違する構成および動作を中心に述べる。実施形態3
は、実施形態1と比較して、エンドレス給紙を行うため
のエンドレス給紙動作を設定するエンドレス設定手段を
使用すること、および実施形態1における本体制御装置
88に代えて、各用紙有無検知センサ153,154,
155,156からの用紙有無に係るオン/オフ信号、
各用紙サイズ検知センサ群50,50−1,50−2,
50−3からの用紙サイズに係るデータ信号および上記
エンドレス設定手段からの信号に基づいて、印刷用紙が
なくなるまで印刷を行うべく、排版駆動部196、製版
給版部195、版胴駆動部198および給紙駆動部19
7やバンク給紙駆動部250をそれぞれ制御するエンド
レス制御手段としての本体制御装置88Bを具備するこ
とが相違する。
【0309】上記エンドレス設定手段は、図30および
図34に示されている。エンドレス給紙を行うためのエ
ンドレス給紙動作を設定する方法は、先ず、初期設定キ
ー98を1回押すことにより、図30や図35のLCD
表示部94にそれぞれ示されているプリントモード画面
から、図32における上から一番目のLCD表示部94
に示されている初期設定モードのメニュー画面へ切り替
える。次いで、この初期設定モードのメニュー画面の
「初期設定1/2」画面表示における「4機械動作設
定」機能を選択・設定するために、例えばテンキー93
で数値番号「4」を押下することにより「4機械動作設
定」の機能を選択し、エンターキー93Bの押下によっ
てその機能を確定すると、サブメニュー画面である「機
械動作設定1/5」(図示せず)へ切り替わり、上記
「機械動作設定1/5」のサブメニュー画面において、
スクロールキー99Aの移行キー99Adを4回押下す
ることにより、図34における上から一番目のLCD表
示部94に示す「機械動作設定5/5」のサブメニュー
画面を呼び出す。そして、右矢印キー95Cを押下して
「18エンドレス給紙」の機能を選択し、設定キー95
Aの押下によってその機能を設定する(またはテンキー
93で数値番号「18」を押下することにより「18エ
ンドレス給紙」の機能を選択し、エンターキー93Bの
押下によってその機能を確定する)ことができる。上記
のとおり、上記エンドレス設定手段は、スクロールキー
99Aを含む選択キー群95および初期設定キー98を
具備するキー群、またはテンキー93、エンターキー9
3B、初期設定キー98およびスクロールキー99Aを
含む選択キー群95を具備するキー群からなる。始め
に、孔版印刷装置100およびバンク給紙部200が図
50のフローチャートに従って動作する前に、オペレー
タ等により行われる操作および各給紙部のトレイの状態
を述べる。 (動作例5)ここでは、耐刷枚数が2000枚であるマ
スタ2を使用し、大サイズ用紙である用紙サイズA3の
印刷用紙P2(標準紙)を用い、エンドレス給紙により
印刷を行うものとする。給紙方式は、補助給紙部28お
よびバンク給紙部200を使用しての自動給紙モードで
行うものとする。このような条件の下で行う動作を動作
例5とする。
【0310】実施形態1における動作例1と相違する操
作内容は、先ず、オペレータが上記電源スイッチをオン
した後、テンキー93による総印刷枚数の入力・設定を
行わないで、スクロールキー99Aを含む選択キー群9
5および初期設定キー98を具備するキー群、またはテ
ンキー93、エンターキー93B、初期設定キー98お
よびスクロールキー99Aを含む選択キー群95を具備
するキー群からなるエンドレス設定手段の操作によって
エンドレス給紙モードを設定する点にある。
【0311】動作例5では、動作例4と同様に、オペレ
ータは右トレイ201および左トレイ202を使用して
ノンタンデム給紙を行うために、上記したと同様にして
左トレイユニット205と右トレイユニット204とを
紙面手前側に引き出し、適宜、右トレイ201および左
トレイ202上の印刷用紙の積載状態を確認した後、用
紙サイズA3の印刷用紙P2(標準紙)を右トレイ20
1と左トレイ202とに亘り1000枚載置・積載し
て、左トレイユニット205と右トレイユニット204
とを紙面奥側に押し込む。また、できるだけ印刷中にお
ける用紙の補給操作を少なくするために、バンク下給紙
部200Bの下段トレイ203にも印刷用紙P2(標準
紙)を1000枚積載しておく。そして、動作例4と同
様にして、自動給紙モードを選択・設定すると共に、ノ
ンタンデム給紙モードを設定するために、給紙切換キー
93Dを2回押下すると、ノンタンデム給紙表示器93
Dbが点灯してノンタンデム給紙モード設定状態とな
る。また、これらの操作に前後して、オペレータは、上
述した一連の各種キーの操作によって、最終的にマスタ
2の耐刷枚数として2000枚を選択・設定する。
【0312】これらの操作に前後して、オペレータによ
って原稿読取部3の原稿載置台161に1枚もしくは複
数枚の原稿がセットされ、スタートキー91が押される
と、製版するか否かが本体制御装置88Bによって判断
される(ステップS170参照)。以下、ステップS1
70からステップS174に至るまでの動作は、実施形
態1において図36および図37に示したステップS3
0からステップS34に至るまでのマスタ2の1版目の
通常版替え動作と同様であり、重複説明を避けるためそ
の説明を省略する。そして、ステップS174におい
て、耐刷枚数Nが耐刷枚数カウンタn以上であるか否か
が比較判断される。ここでは耐刷枚数カウンタn=0で
あるので、ステップS177へ進む。
【0313】ステップS177において、各トレイに印
刷用紙P2が有るか否かが判断される。ここでは上記し
たように用紙サイズA3の印刷用紙P2を各トレイ2
8,201,202,203に載置したことにより、各
用紙有無検知センサ153,154,155,156お
よび各用紙サイズ検知センサ群50,50−1,50−
2,50−3からの各信号によって、本体制御装置88
Bは用紙サイズA3の印刷用紙P2が各トレイ28,2
01,202,203に有ることを認識しているので、
ステップS178へ進む。
【0314】ステップS178において、動作例4と同
様のノンタンデム給紙モードによる版付け印刷が行われ
た後、上記したと同様に、オペレータは排出された印刷
物(印刷用紙P2)を適宜目視して、通常の印刷動作を
行ってもよいかどうかを適宜判断し、試し刷り印刷を行
う必要があるか否かを判断する。こうして、画像品質の
確認や画像位置の確認等を適宜行い、これらがオーケー
であれば、オペレータはプリントキー92を押すことに
より、エンドレス給紙モード下の通常印刷動作の起動を
行う。マスタ1版目の版付け印刷終了後のステップS1
79では、版付け印刷であることから耐刷枚数カウンタ
nをインクリメントせずにこれを無視して、ステップS
174へ進み、通常印刷時の一連の動作が行われる。ス
テップS174において、耐刷枚数N(=2000)≧
耐刷枚数カウンタn(=0)であるため、ステップS1
77へ進む。ステップS177において、各トレイに印
刷用紙P2が有るか否かが判断されるが、上記したよう
に用紙サイズA3の印刷用紙P2が各トレイ28,20
1,202,203に載置されていることが検知され、
ステップS178へ進み、1枚目の印刷用紙P2をバン
ク上給紙部200Aから給紙しての、動作例4と同様の
ノンタンデム給紙モードによる通常の印刷、排紙動作が
行われる。
【0315】こうして1枚目の印刷用紙P2が印刷され
ると、本体制御装置88Bは耐刷枚数カウンタn(=
0)をインクリメント(n+1→n)、すなわち0+1
→n(=1)の演算を行い、再びステップS174に戻
る。以下、上記したと同様のステップS174、ステッ
プS177からステップS179に至る一連のジョブ処
理動作を繰り返すことによって、上記したと同様の給
紙、通常印刷および排紙の各動作が順次行われて、10
00枚の印刷が終了間近になると、右トレイ201およ
び左トレイ202上の印刷用紙P2の給紙残枚数が少な
くなってくる。このとき、本体制御装置88Bは、印刷
枚数計数センサ157からの印刷枚数に係る出力信号に
基づき、右トレイ201および左トレイ202上の印刷
用紙P2の給紙残枚数が少なくなってきたと判断して、
補助給紙部28の補助トレイ31上の印刷用紙P2を給
紙位置状態にすべく給紙駆動部197の上記昇降モータ
を制御する動作が行われる。そして、バンク上給紙部2
00Aからの給紙による1000枚の印刷が終了したと
き、本体制御装置88Bからの指令によって、装置が停
止すること無く直ちに、補助トレイ31上の印刷用紙P
2を給紙しての通常印刷および排紙動作が行われる。以
下、上記したと同様のステップS174、ステップS1
77からステップS179に至る一連のジョブ処理動作
を繰り返すことによって、上記したと同様の給紙、通常
印刷および排紙の各動作が順次行われて、マスタ1版目
の通常印刷動作により、耐刷枚数N(=2000)と同
じ枚数分の2000枚の印刷が終了したときには、ステ
ップS179において耐刷枚数カウンタnをインクリメ
ント(n+1→n)して、2000+1→n(=200
1)となるから、ステップS174において、耐刷枚数
N(=2000)<耐刷枚数カウンタn(=2001)
となるため、今度はステップS175へ進む。
【0316】このとき、本体制御装置88Bからの指令
により、LCD表示部94には「耐刷枚数に達しました
ので、同サイズの印刷用紙の補給をすると共に、排紙台
から印刷済みの用紙を取り除いた後、プリントキー92
を押して印刷動作を起動して下さい」というメッセージ
表示がなされるので、オペレータは、適宜同サイズの印
刷用紙P2の補給をすると共に、プリントキー92を押
して以降の版付け印刷に至る動作を起動する。
【0317】ステップS175において、製版動作ルー
チンAに係る製版、排版および給版動作に至る一連の動
作は、本体制御装置88Bからの指令の下に、本発明に
特有の2版目のマスタ2を使用しての版替え動作が上述
したと同様にして自動的に行われる。ステップS175
で実行される版替え動作は、ステップS172で実行さ
れた通常版替え動作と比較して、原稿の画像に対応して
画像メモリ193に記憶されている画像信号としての製
版すべき1版分のデジタル画像データ信号を呼び出し
て、使用済みのマスタ2に形成されている製版画像と実
質的に同一の製版画像を別のマスタ2に形成し、製版さ
れた別のマスタ2を版胴1に巻き付けることが主に相違
するだけであり、重複説明を避けるため以下これ以上の
説明を省略する。
【0318】ステップS175において、本体制御装置
88Bにより製版動作ルーチンAに係る給版動作が終了
したと判断されると、本体制御装置88Bからバンク制
御装置148にシリアル送信で給版動作が終了したこと
が通知された後、ステップS176へ進む。まず、上記
したと同様に、本体制御装置88Bにより印刷動作のた
めの準備として、耐刷枚数カウンタnを通常の印刷動作
で働かせるために耐刷枚数カウンタnをクリアした後、
ステップS174へ進む。ステップS174では、耐刷
枚数N(=2000)≧耐刷枚数カウンタn(=0)で
あるため、ステップS177へ進む。ステップS177
において、各トレイに印刷用紙P2が有るか否かが判断
されるが、上記したように用紙サイズA3の印刷用紙P
2が各トレイ28,201,202,203に載置され
ていることが検知され、ステップS178へ進み、1枚
目の印刷用紙P2をバンク上給紙部200Aから給紙し
ての、動作例4と同様のノンタンデム給紙モードによる
通常の印刷、排紙動作が行われる。
【0319】こうして2版目のマスタ2を使用しての1
枚目の印刷用紙P2が印刷されると、本体制御装置88
Bは耐刷枚数カウンタn(=0)をインクリメント(n
+1→n)、すなわち0+1→n(=1)の演算を行
い、再びステップS174に戻る。以下、上記したと同
様のステップS174、ステップS177からステップ
S179に至る一連のジョブ処理動作を繰り返すことに
よって、上記したと同様の給紙、通常印刷および排紙の
各動作が順次行われ、適宜各トレイ上の印刷用紙P2が
自動的に検知されつつ給紙されて、マスタ2版目の通常
印刷動作により、耐刷枚数N(=2000)と同じ枚数
分の2000枚の印刷が終了したときには、ステップS
179において耐刷枚数カウンタnをインクリメント
(n+1→n)して、2000+1→n(=2001)
となるから、ステップS174において、耐刷枚数N
(=2000)<耐刷枚数カウンタn(=2001)と
なるため、マスタ2版目のときと同様にステップS17
5へ進む。
【0320】以下、上述したと同様にして、マスタ2版
目の通常印刷動作により2000枚の印刷物を得、マス
タ3版目の版替え動作および版付け動作を経て通常印刷
動作により2000枚の印刷物を得るというように、印
刷用紙P2が無くなるまで、エンドレス給紙モードによ
る良好な画像品質の印刷物を得る動作が繰り返し行わ
れ、ステップS177において各トレイ31,201,
202,203に印刷用紙P2が無くなったと判断され
たとき、孔版印刷の全工程が終了する。
【0321】なお、実施形態1ないし3における動作例
1ないし5では、多種類のジョブ処理動作を選択・設定
すべく複写機並のLCD表示部94を備えたメニュー画
面方式を採用した操作パネル90構成としたことによ
り、図30および図34等を参照して説明したようにマ
スタ2の耐刷枚数を半ば選択・設定するような操作を行
ったが、これに限定されず、例えばメニュー画面方式で
ない旧式の操作パネルにあっては、オペレータ等がマス
タ2の耐刷枚数に係る操作を全くすることなく、各本体
制御装置88,88A,88Bの上記ROMに予め記憶
されているマスタ2の耐刷枚数に係るデータ信号等に基
づいて、各本体制御装置88,88A,88Bが自動的
に版替え動作を行ったり、版替えの回数および該版替え
毎の印刷枚数を計算したりするように構成することも勿
論可能である。
【0322】なお、実施形態1ないし3におけるマスタ
2の耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段としての各本
体制御装置88,88A,88Bの上記ROMに代え
て、テンキー93、スクロールキー99Aを含む選択キ
ー群95および初期設定キー98を具備するキー群、ま
たはテンキー93、エンターキー93B、初期設定キー
98およびスクロールキー99Aを含む選択キー群95
を具備するキー群からなる、マスタ2の耐刷枚数を手動
で設定する耐刷枚数設定手段からの耐刷枚数設定信号に
基づいて、各本体制御装置88,88A,88Bを動作
例1ないし5と同様に制御動作させることも勿論可能で
ある。
【0323】また、エンドレス制御手段としての本体制
御装置88Bに対して、上記耐刷枚数設定手段により設
定された耐刷枚数設定信号に基づいて、上記したと同様
の本発明の版替え動作を自動的に行う制御機能を付加す
ることも勿論可能である。
【0324】このように耐刷枚数設定手段によりマスタ
2の耐刷枚数を手動で変更できるようにしておくと、例
えば、画像量としてベタ画像の割合が多い印刷を行う場
合や、異なる種類のマスタを使用する場合等において、
ユーザやオペレータがそれらの印刷条件を考慮して希望
する耐刷枚数をテンキー93で変更して設定・入力でき
るので便利な場合がある。 (実施形態4)上記したように、通常のマスタ2の耐刷
枚数は、従来の技術でも述べたように厳密にいうと、マ
スタ2に形成される製版画像の画像量の大きさや密度等
により異なってくる。すなわち、一般的に、製版画像の
画像量の大きさや密度が大である場合、例えば画像量と
してベタ画像の割合が多いような場合では、それが少な
い場合や全く無い場合に比べて、マスタ2の耐刷枚数が
減少するという事実は実験的および経験的に理解できる
ところである。そこで、実施形態4では、マスタ2の耐
刷枚数が、製版画像の画像量の大きさや密度の代用値と
しての製版画像の画像量の大小によって変化することに
着目してなしたものである。
【0325】実施形態4は、実施形態1と比較すると、
実施形態1における所定の耐刷枚数を有するマスタ2に
代えて、製版されたマスタ2の製版画像の画像量を検知
する画像量検知手段を有すること、および上記画像量検
知手段からの画像量検知信号に基づいて、マスタ2の耐
刷枚数を設定し、その耐刷枚数を超える印刷を行う場合
であって、上記耐刷枚数に達したとき、版胴1上の使用
済みのマスタ2を排版すると共に、該使用済みのマスタ
2に形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像
を別のマスタ2に形成し、製版された別のマスタ2を版
胴1に巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、排版
駆動部196、製版給版駆動部195および版胴駆動部
198をそれぞれ制御する制御手段としての本体制御装
置88Cを有することが主に相違する。
【0326】上記画像量検知手段としては、例えば特開
平9−193526号公報の段落(0033)等に記載
されているものと同様の手段を用いている。すなわち、
1版分のマスタ2全体を加熱穿孔・製版するために必要
な発熱素子の数に対して、実際に原稿読取部3の上記ス
キャナ等により読み取られた画像情報からマスタ2を加
熱穿孔・製版するために使用する発熱素子の数の比率を
求めることによって、製版されるマスタ2の製版画像の
画像量を検知するものである。上記画像量検知手段は、
例えば、図15に示した画像メモリ193と画像信号処
理装置192とからなる。本体制御装置88Cの上記R
OMには、上記画像量検知手段により検知される製版画
像の画像量に係るデータと、それに対応したマスタ2の
耐刷枚数に係るデータとが予め実験等により求められて
記憶されている。
【0327】以下、説明の簡明化を図ると共に重複説明
を避けるため、動作例等の詳細説明を省略するが、上述
したことから、実施形態1ないし3における動作例1な
いし5と略同様に構成できることはいうまでもない(請
求項15ないし請求項19参照)。 (変形例1)この変形例1は、実施形態1と比較して、
各用紙サイズ検知センサ群50,50−1,50−2,
50−3により、実質的に同一サイズの印刷用紙が検知
されたとき、その製版画像に対応した画像信号を90度
回転させてマスタ2に製版画像を形成すべく、画像信号
処理装置192、サーマルヘッド駆動制御部194およ
び製版給版駆動部195を制御する製版画像制御手段と
しての機能を実施形態1における本体制御装置88に付
加したことのみ相違する。
【0328】この変形例1は、原稿のセット方向と印刷
用紙のセット方向とが一致していない場合に、原稿の画
像を90度回転させた製版動作を実行させるという公知
の技術を実施形態1に応用したものである。具体的に
は、上記製版画像制御手段によって、マスタ2上に形成
される製版画像が例えば反時計回り方向へ90°(度)
回転するように、図15に示されている画像メモリ19
3からのデジタル画像データ信号の取り出し順位を変え
るべく、画像信号処理装置192を介して、変倍率入力
手段(例えば図30のLCD表示部94における「変
倍」表示および選択キー群95参照)で入力・設定され
た変倍率に対応させて、サーマルヘッド駆動制御部19
4を経由してサーマルヘッド17へ出力させるものであ
る。これによって、マスタ2に形成される製版画像は、
用紙サイズに対応し、かつ、反時計回り方向へ90°回
転してその製版画像の方向が印刷用紙の方向と一致する
ことになる。なお、上記製版画像制御手段としての機能
は、実施形態1に限らず、実施形態2ないし4における
各本体制御装置88A,88B,88Cに付加して構成
し、動作させることも可能である。 (変形例2)この変形例2は、特開平10−18117
7号公報に記載されている技術を実施形態1に応用した
ものである。変形例2は、実施形態1と比較して、製版
部19に代えて、いわゆる「たわみ製版モード」を行え
る製版部300を有すること、および版胴1の回転量を
減らして、排版動作と給版動作とを並行同時的に行うこ
とおよび/または給版動作と印刷動作とを並行同時的に
行うことにより、FPT(ファースト・プリント・タイ
ム)を短縮することのできる機能を本体制御装置88に
付加したことが主に相違する。版胴1の周りのレイアウ
ト構成は、製版部19に代えた製版部300を含め、実
施形態1と同様になっている。変形例2の動作は、実施
形態1の動作と比較して、実施形態1の図36および図
37に示す製版動作ルーチンAに代えて、図53に示す
製版動作ルーチンBにより進行することが相違する。
【0329】製版動作ルーチンBの動作は、特開平10
−181177号公報に記載されている高速1モードに
略相当するものであり、排版動作の途中で、版胴1が、
製版動作により作製された製版済みのマスタ2の先端部
を版胴1に係止する給版待機状態を占めた時点で、排版
動作を一時中断し、製版済みのマスタ2の先端部が版胴
1に係止された後、製版済みのマスタ2を版胴1の外周
面に巻装する給版動作を行いながら、再度排版動作を行
うまでの動作が含まれる。そして、再度排版動作中に印
刷動作を行うと、上記高速1モードと同じになる。
【0330】製版部300は、実施形態1の製版部19
と比較して、カッタ部材4に代えて、カッタ336を有
すること、プラテンローラ9とカッタ336との間のマ
スタ搬送路に配設された第1ガイド板328を有するこ
と、カッタ336の下流側に配設された上下一対の第1
搬送ローラ対337を有すること、給版ローラ対5a,
5bに代えて、上下一対の第2搬送ローラ対338を有
すること、第1搬送ローラ対337と第2搬送ローラ対
338との間のマスタ搬送路の下方に配設された撓みボ
ックス332およびガイド搬送板333等を備えたマス
タストック手段331を有すること、および第2搬送ロ
ーラ対338の下流側に配設された第2ガイド板329
を有することが相違する。符号17aは、サーマルヘッ
ド17上面に対して平行に延びたサーマルヘッド駆動部
を保護するヘッドガイド板を示す。プラテンローラ9の
ローラ軸に配設されたプラテンローラプーリと上記ロー
ラ軸との間には、プラテンローラ9に対するプラテンモ
ータ6の回転駆動力の伝達を断続する図示しない第1電
磁クラッチが介装されている。
【0331】カッタ336は、カッタ駆動モータ7Aに
ワイヤ及びワイヤプーリ等を介して連結され、カッタ駆
動モータ7Aの回転駆動によってマスタ2の幅方向に回
転移動される周知の回転刃で構成されている。第1ガイ
ド板328は、そのマスタ搬送路の下流端がカッタ33
6の固定刃となっている。カッタ336は、その非作動
時において、マスタ2の搬送に支障を与えないようにマ
スタ搬送路の片側端に待機している。第1搬送ローラ対
337は、その上部のローラが駆動ローラ、下部のロー
ラが従動ローラでそれぞれ構成されていて、上記上部の
駆動ローラはプーリおよび無端ベルト(共に図示せず)
等の回転伝達手段を介してプラテンモータ6に連結され
ている。これと同様に、第2搬送ローラ対338は、そ
の上部のローラが駆動ローラ、下部のローラが従動ロー
ラでそれぞれ構成されていて、上記上部の駆動ローラは
第2電磁クラッチ(図示せず)、プーリおよび無端ベル
ト(共に図示せず)等の回転伝達手段を介してプラテン
モータ6に連結されている。上記第2電磁クラッチは、
第2搬送ローラ対338に対してプラテンモータ6の回
転駆動力の伝達を断続させる機能を有する。
【0332】マスタストック手段331は、撓みボック
ス332、ガイド搬送板333、搬送板駆動モータ33
3A、吸引ファン334および吸引ファンモータ334
Aを具備する。マスタストック手段331は、製版済み
のマスタ2に撓みを形成すると共に、その撓みを一時的
に貯留する機能を有する。撓みボックス332は、マス
タ搬送路の下流側にL字型に折り曲げられて形成されて
いる。撓みボックス332は、撓みが形成されている製
版済みのマスタ2を順次貯留する機能を有する。ガイド
搬送板333は、マスタ搬送路の直下方に位置する図5
1に示すガイド搬送位置と、このガイド搬送位置から可
動して下側の第2搬送ローラ対338の図において右寄
り下方に直立して位置する撓み形成位置との間で開閉自
在となっている。ガイド搬送板333が撓み形成位置を
占めたとき、撓みボックス31の上方が開放されて、撓
みボックス332の上方には、製版済みのマスタ2を導
入するための開口332aが形成される。ガイド搬送板
333には、その左端部に一体的に設けられた支軸(図
示せず)を中心としてガイド搬送位置と撓み形成位置と
の間に揺動させるための扇状のセクタギヤ(図示せず)
が設けられている。一方、上記製版側板側には、上記セ
クタギヤと常時噛合する駆動ギヤ(図示せず)を備えた
搬送板駆動モータ333Aが固設されている。
【0333】マスタ搬送路の下流側に位置する撓みボッ
クス332の奥側には、スリットや網目状の小孔等から
なる吸引口332bおよび排気口332cが設けられて
いる。これらの吸引口332bと排気口332cとの間
の撓みボックス332端部には、吸引ファンモータ33
4Aにより回転される吸引ファン334が配置されてい
る。この吸引ファンモータ334Aの回転駆動により、
吸引ファン334が回転されて、図において左側から右
側へと流れる空気流が生じ、製版済みのマスタ2に徐々
に撓みが形成されるようになっている。ガイド搬送板3
33は、製版動作終了後のマスタ切断後に、搬送板駆動
モータ333Aが正転駆動されることにより、上記セク
タギヤおよび駆動ギヤの回転伝達動作を介して、撓み形
成位置から可動してガイド搬送位置を占めることによっ
て、マスタ2の先端を開口332aから撓みボックス3
32内へと落ち込ませることなく、マスタ2の先端が図
51に示す製版待機位置まで搬送されるようにガイドす
るようになっている。また、ガイド搬送板333は、製
版動作終了後のマスタ切断後においてガイド搬送位置を
占めた後、搬送板駆動モータ333Aが逆転駆動される
ことにより、マスタ2の先端が第2搬送ローラ対338
のニップ部で挾持され上記製版待機位置に達した後、上
記撓み形成位置へと再び可動されるようになっている。
上記マスタストック手段331の動作は、以下簡単に述
べるに留めると共に、図53のフローチャートにおいて
全て省略されている。第2ガイド板329は、マスタ2
の先端の向きを変えて図において略鉛直下方にマスタ2
を案内する機能を有する。第2搬送ローラ対338によ
るマスタ搬送速度は、プラテンローラ9によるマスタ搬
送速度よりもわずかに速くなるように予め設定されてい
る。 (動作例6)図51ないし図53を参照して、製版動作
ルーチンBについて説明する。製版動作ルーチンBは、
図53のステップS180から始まる。ステップS18
0において、版胴1がホームポジションから排版位置に
向けて時計回り方向に回転を始める。そして、ステップ
S181で製版が開始され、ステップS182で版胴1
のマスタクランパ12が排版位置に来ているか否か、つ
まり版胴1が排版位置を占めているか否かが判断され
る。
【0334】版胴1が排版位置を占めると、版胴1が停
止し、マスタクランパ12が開くことで、版胴1に巻装
されていた使用済みのマスタ2の先端部が開放される。
排版部18では上記係止手段に上記移動手段の係止状態
が解除されて、排版剥離ローラ18aが剥離位置を占め
て排版モータ18Aがオンする。これにより、排版剥離
ローラ18aは回転されつつ、マスタクランパ12で係
止されていた使用済みのマスタ2の先端部に対応する版
胴1の外周面に押し付けられることで、使用済みのマス
タ2の先端部が排版剥離ローラ18aにより版胴1の外
周面からすくい上げられて剥離される。この直後、排版
剥離ローラ18aは上記移動手段により再び元の離間位
置に戻され、排版ローラ18bと共に回転自在に保持さ
れる。排版剥離ローラ18aが離間位置に戻された直後
において、マスタクランパ12が閉じられる(ステップ
S183ないしステップS186参照)。
【0335】マスタクランパ12が閉じた後、版胴1は
時計回り方向に回転し、排版剥離ローラ18aおよび排
版ローラ18b(図53の動作フローでは両ローラ18
a,18bをまとめて「排版ローラ対」と記載してい
る)の回転作動による排版動作が継続されており、版胴
1の回転量に対応した分の使用済みのマスタ2が剥離さ
れ排版ボックス18Bへ廃棄・排版される(ステップS
187、ステップS188参照)。このとき、製版部3
00では、上記第1電磁クラッチがオンしていてプラテ
ンモータ6が回転駆動されており、マスタストック手段
331で製版済みのマスタ2に撓みを形成しながらの製
版動作が継続されている。
【0336】一方、製版動作中であって、版胴1が給版
位置からの回転移動において、例えば補助給紙部28か
ら給紙される場合では、給紙モータ74がオンして分離
ローラ32および呼出しローラ30が回転されることに
より、補助トレイ32の最上位の1枚の印刷用紙P2が
給送され、その印刷用紙P2の先端がレジストローラ対
33a,33bのニップ部直前の部位に突き当てされ・
保持される。なお、この給紙動作は図53の動作フロー
トは直接的な関係はない。
【0337】ステップS189において、版胴1が給版
位置を占めたと判断されると、排版剥離ローラ18aお
よび排版ローラ18bの回転が一時停止されると共に、
版胴1は給版位置に停止する。次いで、マスタクランパ
12が開かれ、版胴1は給版待機状態となる(ステップ
S190ないしステップS192参照)。
【0338】ステップS193において、製版動作が進
行し、プラテンモータ6のステップ数により、1版分の
製版済みのマスタ2が製版されたと本体制御装置88で
判断されると、本体制御装置88からの指令により、プ
ラテンモータ6および吸引ファンモータ334Aがそれ
ぞれオフされる。これにより、プラテンローラ9、第1
搬送ローラ対337および吸引ファン334の回転がそ
れぞれ停止され、製版動作が終了する。、上記第2電磁
クラッチがオンして、プラテンモータ6の回転駆動力が
上記回転伝達手段を介して第2搬送ローラ対338に伝
達され、第2搬送ローラ対338が回転されることによ
って、製版済みのマスタ2の先端部は、第2ガイド板3
29に案内されつつ拡開されたマスタクランパ12へと
搬送される。プラテンモータ6の所定ステップ数のオン
作動により、製版済みのマスタ2の先端部がマスタクラ
ンパ12へ届いたと判断された時点で、上記第2電磁ク
ラッチがオフして、第2搬送ローラ対338の作動が停
止されると共に、マスタクランパ12が閉じられること
により、新しい製版済みのマスタ2の先端部がマスタク
ランパ12で係止される(ステップS194参照)。
【0339】このとき、マスタストック手段331にお
ける製版済みのマスタ2の撓み量は徐々に小さくなって
おり、マスタ2の撓み量が最小となるときにおいて、カ
ッタ駆動モータ7Aがオンすることにより、カッタ33
6が製版済みのマスタ2の幅方向に回転されながら移動
して製版済みのマスタ2の後端が切断される。その後、
カッタ駆動モータ7Aがオフし、カッタ336の作動が
停止される。版胴1が時計回り方向に回転移動されると
共に、この版胴1の回転力により第2搬送ローラ対33
8が連れ回りされ、撓みボックス332内に貯留されて
いた製版済みのマスタ2が引き出されつつ、版胴1の外
周面上に巻装されていく。このとき、版胴1の外周面に
供給される製版済みのマスタ2には、第2搬送ローラ対
338の連れ回りによる負荷が与えられるので、所定の
張力が作用することとなり、シワ等を発生させることな
く版胴1の外周面上に巻き付けられていく。またこのと
き、版胴1の周速度vは、製版部300におけるプラテ
ンローラ9によるマスタ搬送速度v’よりも十分大きく
なるように(v>v’)、本体制御装置88によりメイ
ンモータ150およびプラテンモータ6の回転速度が制
御されるようになっている(ステップS195参照)。
【0340】一方、上記給版動作が行われると同時に、
排版部18では、排版モータ18Aがオンすることによ
り排版動作が再度開始され、版胴1の回転量に対応した
分の使用済みのマスタ2が排版剥離ローラ18aおよび
排版ローラ18bの作動により版胴1の外周面から剥離
・搬送されて、排版ボックス18Bへ廃棄・排版されて
いく(ステップS196参照)。そして、版胴1が再度
排版位置に回転移動したと判断されたとき(版胴1が前
回の排版位置から1回転して排版位置を再度通過し、合
計2回通過したとき)、版胴1の外周面上より前版の使
用済みのマスタ2が全て剥離され、使用済みのマスタ2
が全て排版ボックス18B内へ廃棄・排版され、排版モ
ータ18Aがオフし、排版動作が終了し、版胴1の回転
が停止する(ステップS198、ステップS199参
照)。
【0341】一方、この排版動作終了時点において、印
刷部14では印刷動作および排紙動作が上記したように
行われている。印刷動作および排紙動作が上記したよう
に行われ、図52に示すように、版胴1が給版位置を占
めた付近では、版胴1への1版分の製版済みのマスタ2
の巻き付けが完了して給版動作が終了する。次いで、印
刷済みの印刷用紙P2が排紙台82上に排出されて版付
け印刷が終了する。この後、版胴1はホームポジション
まで回転移動され、ホームポジションで停止する。
【0342】なお、変形例2のように動作させる機能
は、実施形態1に限らず、実施形態2ないし4における
各本体制御装置88A,88B,88Cに付加して構成
し、動作させることも可能である。この場合、実施形態
2における図47の各ステップS133,ステップS1
40に示す製版動作ルーチンAや、実施形態3における
図50の各ステップS172,ステップS175に示す
製版動作ルーチンAに代えて、図53に示す製版動作ル
ーチンBにより動作させることが可能である。
【0343】以上述べたとおり、本発明を実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した各実施形態等に限定されるものではなく、
それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範
囲内において、その必要性及び用途等に応じて種々の実
施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明らか
である。
【0344】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、上
述したような従来装置の有する諸問題点を解決して新規
な印刷方法および印刷装置を提供することができる。請
求項毎の効果を挙げれば次のとおりである。請求項1記
載の発明によれば、マスタの所定の耐刷枚数を超える総
印刷枚数の印刷を行う場合であって、所定の耐刷枚数に
達したとき、版胴上の使用済みのマスタを排版すると共
に、使用済みのマスタに形成されている製版画像と実質
的に同一の製版画像を別のマスタに形成し、この製版さ
れた別のマスタを版胴に巻き付ける版替え動作を自動的
に行うことにより、マスタの所定の耐刷枚数を超える印
刷を行うことがなくなるから、砂目や画像伸び等の画像
不良が発生したり、マスタ破れや画像つぶれ等の画像劣
化を生じたりすることがなくなる。
【0345】請求項2記載の発明によれば、複数の給紙
部を有し、これらの複数の給紙部では、マスタの所定の
耐刷枚数を超える総印刷枚数に応じた給紙が可能である
ことにより、請求項1記載の発明の効果に加えて、総印
刷枚数の印刷を行うことができる。
【0346】請求項3記載の発明によれば、マスタの所
定の耐刷枚数と総印刷枚数とから版替えの回数と版替え
毎の印刷枚数を自動的に設定して印刷を行うことによ
り、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、例え
ば版替えの回数と版替え毎の印刷枚数をマニュアル的に
一々計算して求めた上で設定するというような面倒やそ
の計算の誤り等がなくなる。
【0347】請求項4記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の発明の効果に加えて、エンドレス給紙のと
き、印刷用紙がなくなるまで印刷を行うことができる。
【0348】請求項5記載の発明によれば、マスタの所
定の耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場合であ
って、所定の耐刷枚数に達したとき、版胴上の使用済み
のマスタを排版すると共に、使用済みのマスタに形成さ
れている製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマス
タに形成し、製版された別のマスタを版胴に巻き付ける
版替え動作を自動的に行うべく、排版部の駆動対象手
段、製版給版部の駆動対象手段および版胴の駆動対象手
段をそれぞれ制御する制御手段を有することにより、マ
スタの所定の耐刷枚数を超える印刷を行うことがなくな
るから、砂目や画像伸び等の画像不良が発生したり、マ
スタ破れや画像つぶれ等の画像劣化を生じたりすること
がなくなる。
【0349】請求項6記載の発明によれば、製版画像に
対応した画像信号を記憶する画像記憶手段からその画像
信号を呼び出して、使用済みのマスタに形成されている
製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形成
すべく製版給版部の駆動対象手段を制御する画像信号制
御手段を有することにより、請求項5記載の発明の効果
に加えて、版替え時において、製版画像の位置ズレ等を
生じることがなくなるから、画像の位置ズレ等を生じる
ことなく先のマスタによるものと同じ画像を得られると
共に、例えば同じ原稿を原稿載置台に再セットするとい
うような面倒で煩わしい操作をすることがなくなり、ま
た総印刷時間の短縮化も図ることができる。
【0350】請求項7記載の発明によれば、複数の給紙
部を有し、これらの給紙部には、印刷用紙を給送する給
紙手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動対象手段と
がそれぞれ配設されていて、複数の給紙部では総印刷枚
数に応じた給紙が可能であることにより、請求項5また
は6記載の発明の効果に加えて、総印刷枚数の印刷を行
うことができる。
【0351】請求項8記載の発明によれば、制御手段
は、耐刷枚数記憶手段および印刷枚数設定手段からの各
信号に基づいて、版替えの回数と版替え毎の印刷枚数と
を計算し設定することにより、請求項5,6または7記
載の発明の効果に加えて、例えば版替えの回数と版替え
毎の印刷枚数をマニュアル的に一々計算して求めた上で
設定するというような面倒やその計算の誤り等がなくな
る。
【0352】請求項9記載の発明によれば、制御手段
は、耐刷枚数記憶手段および印刷枚数設定手段からの各
信号に基づいて、版替えの回数と所定の耐刷枚数よりも
少ない版替え毎に略平均した印刷枚数とを計算し設定す
ることにより、請求項5,6または7記載の発明の効果
に加えて、例えば版替えの回数と版替え毎の印刷枚数を
マニュアル的に一々計算して求めた上で設定するという
ような面倒やその計算の誤り等がなくなると共に、請求
項8記載の発明によるよりもマスタを有効かつ効率的に
使用することができ、また画像品質の良好な印刷物を得
ることができる。
【0353】請求項10記載の発明によれば、各用紙有
無検知手段およびエンドレス設定手段からの各信号に基
づいて、印刷用紙がなくなるまで印刷を行うべく排版部
の駆動対象手段、製版給版部の駆動対象手段、版胴の駆
動対象手段および各給紙駆動対象手段をそれぞれ制御す
るエンドレス制御手段とを有することにより、請求項7
記載の発明の効果に加えて、エンドレス給紙のとき、印
刷用紙がなくなるまで印刷を行うことができる。
【0354】請求項11記載の発明によれば、制御手段
は、版替え前のマスタを使用してマスタの所定の耐刷枚
数の印刷を行った後、版替え後の別のマスタを使用して
印刷を行う動作を起動する印刷起動手段からの信号に基
づいて、マスタの所定の耐刷枚数の印刷を行うべく版胴
の駆動対象手段および各給紙駆動対象手段をそれぞれ制
御することにより、請求項5ないし9の何れか一つに記
載の発明の効果に加えて、例えば印刷用紙の補給や、印
刷物の取り除き等の必要な操作を行った上で、版替え後
の別のマスタを使用しての印刷を行うことができる。
【0355】請求項12記載の発明によれば、印刷用紙
のサイズを検知する各用紙サイズ検知手段により実質的
に同一サイズの印刷用紙が検知されたとき、製版画像に
対応した画像信号を90度回転させてマスタに製版画像
を形成すべく製版給版部の駆動対象手段を制御する製版
画像制御手段を有することにより、請求項7または10
記載の発明の効果に加えて、同一サイズの印刷用紙のセ
ット方向を変えるというような面倒な操作を行う必要が
なくなる。
【0356】請求項13記載の発明によれば、マスタの
耐刷枚数を手動で設定する耐刷枚数設定手段により設定
された耐刷枚数に達したとき、版胴上の使用済みのマス
タを排版すると共に、使用済みのマスタに形成されてい
る製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形
成し、製版された別のマスタを版胴に巻き付ける版替え
動作を自動的に行うべく、排版部の駆動対象手段、製版
給版部の駆動対象手段および版胴の駆動対象手段をそれ
ぞれ制御する制御手段を有することにより、ユーザによ
るマスタの耐刷枚数設定の自由度を大きくすることがで
きると共に、マスタの耐刷枚数を超える印刷を行うこと
がなくなるから、砂目や画像伸び等の画像不良が発生し
たり、マスタ破れや画像つぶれ等の画像劣化を生じたり
することがなくなる。したがって、予め設定されている
所定の耐刷枚数の場合と比較して、例えばユーザが砂目
や画像伸び等の画像不良の発生をある程度許容してもよ
い場合には、上記所定の耐刷枚数よりも多くマスタの耐
刷枚数を設定することができるので、経済的となり、こ
れとは反対に、例えばユーザが上記画像不良や上記画像
劣化の発生を完全になくしたいような場合には、上記所
定の耐刷枚数よりも少なくマスタの耐刷枚数を設定する
ことが可能となる。
【0357】請求項14記載の発明によれば、製版され
たマスタの製版画像の画像量を検知する画像量検知手段
からの画像量検知信号に基づいて、マスタの耐刷枚数を
設定し、上記マスタの耐刷枚数を超える印刷を行う場合
であって、上記マスタの耐刷枚数に達したとき、版胴上
の使用済みのマスタを排版すると共に、使用済みのマス
タに形成されている製版画像と実質的に同一の製版画像
を別のマスタに形成し、製版された別のマスタを版胴に
巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、排版部の駆
動対象手段、製版給版部の駆動対象手段および版胴の駆
動対象手段をそれぞれ制御する制御手段を有することに
より、マスタの耐刷枚数の設定を実状により近い状態で
正確に行え、かつ、マスタの所定の耐刷枚数を超える印
刷を行うことがなくなるから、砂目や画像伸び等の画像
不良が発生したり、マスタ破れや画像つぶれ等の画像劣
化を生じたりすることがなくなる。
【0358】請求項15記載の発明によれば、製版画像
に対応した画像信号を記憶する画像記憶手段からその画
像信号を呼び出して、使用済みのマスタに形成されてい
る製版画像と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形
成すべく製版給版部の駆動対象手段を制御する画像信号
制御手段を有することにより、請求項13または14記
載の発明の効果に加えて、版替え時において、製版画像
の位置ズレ等を生じることがなくなるから、画像の位置
ズレ等を生じることなく先のマスタによるものと同じ画
像を得られると共に、例えば同じ原稿を原稿載置台に再
セットするというような面倒で煩わしい操作をすること
がなくなり、また総印刷時間の短縮化も図ることができ
る。
【0359】請求項16記載の発明によれば、複数の給
紙部を有し、これらの給紙部には、印刷用紙を給送する
給紙手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動対象手段
とがそれぞれ配設されていて、複数の給紙部では総印刷
枚数に応じた給紙が可能であることにより、請求項1
3,14または15記載の発明の効果に加えて、総印刷
枚数の印刷を行うことができる。
【0360】請求項17記載の発明によれば、制御手段
は、耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段および総印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段からの各信号に基づい
て、版替えの回数と版替え毎の印刷枚数とを計算し設定
することにより、請求項13,14,15または16記
載の発明の効果に加えて、例えば版替えの回数と版替え
毎の印刷枚数をマニュアル的に一々計算して求めた上で
設定するというような面倒さやその計算の誤り等がなく
なる。
【0361】請求項18記載の発明によれば、制御手段
は、耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段および総印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段からの各信号に基づい
て、版替えの回数とマスタの所定の耐刷枚数よりも少な
い版替え毎に略平均した印刷枚数とを計算し設定するこ
とにより、例えば版替えの回数と版替え毎の印刷枚数を
マニュアル的に一々計算して求めた上で設定するという
ような面倒さやその計算の誤り等がなくなると共に、請
求項17記載の発明によるよりもマスタを有効かつ効率
的に使用することができ、また画像品質の良好な印刷物
を得ることができる。
【0362】請求項19記載の発明によれば、所定の耐
刷枚数または耐刷枚数に達するとき、その旨の報知をす
る報知手段を有することにより、請求項5ないし18の
何れか一つに記載の発明の効果に加えて、例えば印刷用
紙の補給や、印刷物の取り除き等の必要な操作を行うこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を適用した孔版印刷装置お
よびバンク給紙部の概略的な正面図である。
【図2】図1における孔版印刷装置の概略的な拡大正面
図である。
【図3】図1における孔版印刷装置の補助給紙部周りの
平面図である。
【図4】図1における孔版印刷装置の補助給紙部周りの
一部断面正面図である。
【図5】補助給紙部から給送された印刷用紙にたわみを
形成するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図6】バンク給紙部から給送された印刷用紙にたわみ
を形成するたわみ形成部周りの要部の断面図である。
【図7】図1における圧胴周りの制御構成部品の取り付
け構造を示す要部の分解斜視図である。
【図8】図7における要部の平面図である。
【図9】版胴におけるホームポジションセンサ周りの斜
視図である。
【図10】図1におけるレジストローラ対周りの制御構
成部品の取り付け構造を示す斜視図である。
【図11】図2における圧胴のアーム対周りの制御構成
部品の取り付け構造を示す分解斜視図である。
【図12】図2における圧胴の回転動作に伴う用紙クラ
ンパの回転位置および用紙搬送動作を表す概略的な正面
図である。
【図13】(a)は図2における版胴の回転位置を、
(b)は圧胴の回転位置をそれぞれ表す模式図である。
【図14】実施形態1等における補助トレイ等の用紙サ
イズ検出機構を示す要部の斜視図である。
【図15】実施形態1等における制御構成を表すブロッ
ク図である。
【図16】バンク給紙部の外観を示す要部の斜視図であ
る。
【図17】図16におけるバンク上給紙部の断面図であ
る。
【図18】図1におけるバンク給紙駆動機構を示す要部
の斜視図である。
【図19】図1における左トレイユニット周りの要部の
断面図である。
【図20】図1におけるバンク上給紙部の要部の斜視図
である。
【図21】図1におけるバンク上給紙部の要部の平面図
である。
【図22】図1におけるバンク上給紙部のロック機構の
斜視図である。
【図23】図22におけるロック機構の動作を表す要部
の斜視図である。
【図24】図1におけるバンク上給紙部の右トレイ周り
のバックフェンスおよびサイドフェンスの構造を示す斜
視図である。
【図25】図1におけるバンク下給紙部の下段トレイユ
ニット周りおよび駆動手段の要部の斜視図である。
【図26】バンク給紙部における給紙動作順序を表すフ
ローチャートである。
【図27】図26のフローチャートの続きである。
【図28】バンク給紙部の変形例を示す概略的な正断面
図である。
【図29】図28におけるバンク上給紙部の要部の斜視
図である。
【図30】実施形態1等における操作パネルの要部の平
面図である。
【図31】図30における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図32】図30における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図33】図30における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図34】図30における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図35】図30における操作パネルのLCD表示部の
切り替え表示画面を示す平面図である。
【図36】実施形態1における全体的な動作順序を表す
フローチャートである。
【図37】図36のフローチャートにおける製版動作ル
ーチンAを表すフローチャートである。
【図38】実施形態1における給紙手段や中間搬送ロー
ラ対の起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図であ
る。
【図39】実施形態1におけるレジストローラ対と給紙
手段との間や、レジストローラ対と中間搬送ローラ対と
の間に印刷用紙のたわみを形成する動作を表す要部の正
面図である。
【図40】実施形態1におけるレジストローラの起動時
や中間搬送ローラ対のアシスト回転による用紙搬送動作
を表す要部の正面図である。
【図41】実施形態1における用紙クランパへの印刷用
紙の先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図42】実施形態1における印刷初期時の用紙搬送動
作を表す要部の正面図である。
【図43】実施形態1における全体的な給紙動作を表す
フローチャートである。
【図44】図43の続きの給紙動作を表すフローチャー
トである。
【図45】実施形態1におけるバンク給紙部内の給紙動
作を表すフローチャートである。
【図46】図45の続きのフローチャートである。
【図47】実施形態2における全体的な動作順序を表す
フローチャートである。
【図48】図47の続きのフローチャートである。
【図49】実施形態2における1版当たりの印刷枚数の
計算ルーチンを表すフローチャートである。
【図50】実施形態3における全体的な動作順序を表す
フローチャートである。
【図51】変形例2を適用した孔版印刷装置の要部の概
略的な正面図である。
【図52】変形例2における版胴の回転移動動作および
その停止に対応した各動作状態および回転数を説明する
ための図である。
【図53】変形例2における版替え動作に係る製版動作
ルーチンBを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 版胴 2 マスタ 20 圧胴 28 複数の給紙部のうちの補助給紙部 29,29−1,29−2 給紙手段 33a,33b レジストローラ対 50 用紙サイズ検知手段としての用紙サイズ検知
センサ群 50−1 用紙サイズ検知手段としてのバンク右用紙サ
イズ検知センサ群 50−2 用紙サイズ検知手段としてのバンク左用紙サ
イズ検知センサ群 50−3 用紙サイズ検知手段としてのバンク下用紙サ
イズ検知センサ群 74 給紙駆動対象手段としての給紙モータ 88,88A,88C 制御手段、画像信号制御手段
としての本体制御装置 88B エンドレス制御手段としての本体制御装置 90 操作パネル 91 製版起動手段としてのスタートキー 92 印刷起動手段としてのプリントキー 93 印刷枚数設定手段、耐刷枚数設定手段を構成
するテンキー 93B 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構
成するエンターキー 93D 給紙切換キー 94 報知手段としてのLCD表示部 95 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
する選択キー群 95A 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
する設定キー 95B 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
する左矢印キー 95C 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
する右矢印キー 95G 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
するキャンセルキー 98 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
する初期設定キー 99A 耐刷枚数設定手段、エンドレス設定手段を構成
するスクロールキー 100 印刷装置としての孔版印刷装置 107 給紙駆動対象手段としてのバンク給紙モータ 143 バンク上トレイ 145 バンク下トレイ 148 バンク制御装置 150 版胴駆動部を構成するメインモータ 153 用紙有無検知手段としての用紙有無検知セン
サ 154 用紙有無検知手段としてのバンク右用紙有無
検知センサ 155 用紙有無検知手段としてのバンク左用紙有無
検知センサ 156 用紙有無検知手段としてのバンク下用紙有無
検知センサ 192 製版画像制御手段としての画像信号処理装置 193 画像記憶手段としての画像メモリ 195 製版給版部の駆動対象手段としての製版給版
駆動部 196 排版部の駆動対象手段としての排版駆動部 197 給紙駆動部 198 版胴の駆動対象手段としての版胴駆動部 200 複数の給紙部のうちのバンク給紙部 200A バンク給紙部を構成するバンク上給紙部 200B バンク給紙部を構成するバンク下給紙部 250 バンク給紙駆動部 A マスタの使用数 P1,P1’ 小サイズの印刷用紙 P2 大サイズの印刷用紙 M 総印刷枚数 N マスタの耐刷枚数 N’ マスタ1版当たりの印刷枚数 m 印刷枚数カウンタ n 耐刷枚数カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C035 AA11 RA08 RA19 RA30 3F343 FA02 FB05 FC01 FC17 GA01 GB01 GC01 GD01 HA14 HA33 HA37 HB04 HD16 JA01 JD03 JD08 MA22 MA23 MA26 MB03 MB09 MC21 MC23

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の耐刷枚数を有する製版されたマスタ
    を版胴に巻き付け、該版胴上のマスタに印刷用紙を押し
    付けて印刷用紙に印刷を行う印刷方法において、 上記所定の耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場
    合であって、該所定の耐刷枚数に達したとき、上記版胴
    上の使用済みのマスタを排版すると共に、該使用済みの
    マスタに形成されている製版画像と実質的に同一の製版
    画像を別のマスタに形成し、この製版された別のマスタ
    を上記版胴に巻き付ける版替え動作を自動的に行うこと
    を特徴とする印刷方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷方法において、 複数の給紙部を有し、これらの複数の給紙部では、上記
    総印刷枚数に応じた給紙が可能であることを特徴とする
    印刷方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の印刷方法におい
    て、 上記所定の耐刷枚数と上記総印刷枚数とから上記版替え
    の回数と該版替え毎の印刷枚数を自動的に設定して印刷
    を行うことを特徴とする印刷方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の印刷方法におい
    て、 エンドレス給紙のとき、印刷用紙がなくなるまで印刷を
    行うことを特徴とする印刷方法。
  5. 【請求項5】所定の耐刷枚数を有する製版されたマスタ
    を外周面に巻き付ける版胴と、該版胴上の使用済みのマ
    スタを排版する排版部と、マスタを製版し上記版胴の外
    周面に巻き付ける製版給版部とを具備し、該版胴上のマ
    スタに印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷
    装置において、 上記所定の耐刷枚数を超える総印刷枚数の印刷を行う場
    合であって、該所定の耐刷枚数に達したとき、上記版胴
    上の使用済みのマスタを排版すると共に、該使用済みの
    マスタに形成されている製版画像と実質的に同一の製版
    画像を別のマスタに形成し、製版された別のマスタを上
    記版胴に巻き付ける版替え動作を自動的に行うべく、上
    記排版部の駆動対象手段、上記製版給版部の駆動対象手
    段および上記版胴の駆動対象手段をそれぞれ制御する制
    御手段を有することを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置において、 上記製版画像に対応した画像信号を記憶する画像記憶手
    段と、 上記画像記憶手段から上記画像信号を呼び出して、使用
    済みのマスタに形成されている製版画像と実質的に同一
    の製版画像を別のマスタに形成すべく上記製版給版部の
    駆動対象手段を制御する画像信号制御手段とを有するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の印刷装置におい
    て、 複数の給紙部を有し、これらの給紙部には、印刷用紙を
    給送する給紙手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動
    対象手段とがそれぞれ配設されており、 上記複数の給紙部では、上記総印刷枚数に応じた給紙が
    可能であることを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項5,6または7記載の印刷装置にお
    いて、 上記所定の耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、上
    記総印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを有し、 上記制御手段は、上記耐刷枚数記憶手段および上記印刷
    枚数設定手段からの各信号に基づいて、上記版替えの回
    数と上記版替え毎の印刷枚数とを計算し設定することを
    特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項5,6または7記載の印刷装置にお
    いて、 上記所定の耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、上
    記総印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを有し、 上記制御手段は、上記耐刷枚数記憶手段および上記印刷
    枚数設定手段からの各信号に基づいて、上記版替えの回
    数と上記所定の耐刷枚数よりも少ない上記版替え毎に略
    平均した印刷枚数とを計算し設定することを特徴とする
    印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項7記載の印刷装置において、 上記複数の給紙部には、印刷用紙の有無を検知する用紙
    有無検知手段がそれぞれ配設されており、 エンドレス給紙を行うためのエンドレス給紙動作を設定
    するエンドレス設定手段と、 上記各用紙有無検知手段および上記エンドレス設定手段
    からの各信号に基づいて、印刷用紙がなくなるまで印刷
    を行うべく上記排版部の駆動対象手段、上記製版給版部
    の駆動対象手段、上記版胴の駆動対象手段および上記各
    給紙駆動対象手段をそれぞれ制御するエンドレス制御手
    段とを有することを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項5ないし9の何れか一つに記載の
    印刷装置において、 上記版替え前のマスタを使用して上記所定の耐刷枚数の
    印刷を行った後、上記版替え後の別のマスタを使用して
    印刷を行う動作を起動する印刷起動手段と、 上記制御手段は、上記印刷起動手段からの信号に基づい
    て、上記所定の耐刷枚数の印刷を行うべく上記版胴の駆
    動対象手段および上記各給紙駆動対象手段をそれぞれ制
    御することを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項7または10記載の印刷装置にお
    いて、 上記複数の給紙部には、印刷用紙のサイズを検知する用
    紙サイズ検知手段がそれぞれ配設されており、 上記各用紙サイズ検知手段により実質的に同一サイズの
    印刷用紙が検知されたとき、上記製版画像に対応した画
    像信号を90度回転させて上記マスタに製版画像を形成
    すべく上記製版給版部の駆動対象手段を制御する製版画
    像制御手段を有することを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】所定の耐刷枚数を有する製版されたマス
    タを外周面に巻き付ける版胴と、該版胴上の使用済みの
    マスタを排版する排版部と、マスタを製版し上記版胴の
    外周面に巻き付ける製版給版部とを具備し、該版胴上の
    マスタに印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印
    刷装置において、 上記マスタの耐刷枚数を手動で設定する耐刷枚数設定手
    段と、 上記耐刷枚数設定手段により設定された上記耐刷枚数に
    達したとき、上記版胴上の使用済みのマスタを排版する
    と共に、該使用済みのマスタに形成されている製版画像
    と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形成し、製版
    された別のマスタを上記版胴に巻き付ける版替え動作を
    自動的に行うべく、上記排版部の駆動対象手段、上記製
    版給版部の駆動対象手段および上記版胴の駆動対象手段
    をそれぞれ制御する制御手段とを有することを特徴とす
    る印刷装置。
  14. 【請求項14】製版されたマスタを外周面に巻き付ける
    版胴と、該版胴上の使用済みのマスタを排版する排版部
    と、マスタを製版し上記版胴の外周面に巻き付ける製版
    給版部とを具備し、該版胴上のマスタに印刷用紙を押し
    付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置において、 製版されたマスタの製版画像の画像量を検知する画像量
    検知手段と、 上記画像量検知手段からの画像量検知信号に基づいて、
    上記マスタの耐刷枚数を設定し、該設定された上記耐刷
    枚数を超える印刷を行う場合であって、上記耐刷枚数に
    達したとき、上記版胴上の使用済みのマスタを排版する
    と共に、該使用済みのマスタに形成されている製版画像
    と実質的に同一の製版画像を別のマスタに形成し、製版
    された別のマスタを上記版胴に巻き付ける版替え動作を
    自動的に行うべく、上記排版部の駆動対象手段、上記製
    版給版部の駆動対象手段および上記版胴の駆動対象手段
    をそれぞれ制御する制御手段とを有することを特徴とす
    る印刷装置。
  15. 【請求項15】請求項13または14記載の印刷装置に
    おいて、 上記製版画像に対応した画像信号を記憶する画像記憶手
    段と、 上記画像記憶手段から上記画像信号を呼び出して、使用
    済みのマスタに形成されている製版画像と実質的に同一
    の製版画像を別のマスタに形成すべく上記製版給版部の
    駆動対象手段を制御する画像信号制御手段とを有するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項13,14または15記載の印刷
    装置において、 複数の給紙部を有し、これらの給紙部には、印刷用紙を
    給送する給紙手段と、この給紙手段を駆動する給紙駆動
    対象手段とがそれぞれ配設されており、 上記複数の給紙部では、上記総印刷枚数に応じた給紙が
    可能であることを特徴とする印刷装置。
  17. 【請求項17】請求項13,14,15または16記載
    の印刷装置において、 上記耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、総印刷枚
    数を設定する印刷枚数設定手段とを有し、 上記制御手段は、上記耐刷枚数記憶手段および上記印刷
    枚数設定手段からの各信号に基づいて、上記版替えの回
    数と上記版替え毎の印刷枚数とを計算し設定することを
    特徴とする印刷装置。
  18. 【請求項18】請求項13,14,15または16記載
    の印刷装置において、 上記耐刷枚数を記憶する耐刷枚数記憶手段と、総印刷枚
    数を設定する印刷枚数設定手段とを有し、 上記制御手段は、上記耐刷枚数記憶手段および上記印刷
    枚数設定手段からの各信号に基づいて、上記版替えの回
    数と上記所定の耐刷枚数よりも少ない上記版替え毎に略
    平均した印刷枚数とを計算し設定することを特徴とする
    印刷装置。
  19. 【請求項19】請求項5ないし18の何れか一つに記載
    の印刷装置において、 上記所定の耐刷枚数または上記耐刷枚数に達するとき、
    その旨の報知をする報知手段を有することを特徴とする
    印刷装置。
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