JP2000332603A - 位相ロックループ装置 - Google Patents

位相ロックループ装置

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JP2000332603A
JP2000332603A JP11138992A JP13899299A JP2000332603A JP 2000332603 A JP2000332603 A JP 2000332603A JP 11138992 A JP11138992 A JP 11138992A JP 13899299 A JP13899299 A JP 13899299A JP 2000332603 A JP2000332603 A JP 2000332603A
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signal
frequency
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clock signal
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JP11138992A
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Mikifumi Noguchi
幹史 野口
Hiroshi Ii
浩志 井伊
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLL回路で平滑化用のローパスフィルタに
使用するコンデンサの容量値を小さくし、コストダウン
を図る。 【解決手段】 位相比較器12は、分周器11でM分周
した分周入力信号と、分周器16でN分周した分周PL
Lクロック信号とを位相比較し、位相の進みまたは遅れ
を示す位相検出信号、位相のずれ量を示す位相誤差信
号、および前回のずれ量を示す位相誤差量信号を出力す
る。位相誤差量信号は、位相誤差変換テーブル18で、
補正量Δxに変換され、加算器17で位相検出信号と位
相誤差信号とに応じて、周波数制御信号の補正を行う。
加算器17で補正された周波数制御信号は、サンプルホ
ールド回路19でPLLクロック周期毎にホールドさ
れ、D/A変換器20でアナログ信号に変換される。変
換されたアナログ信号は、抵抗13およびコンデンサ1
4で構成するRCローパスフィルタで平滑化され、VC
O15に制御電圧として与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号の同期などに
広く用いられ、入力信号の周波数と位相とに同期した出
力信号を発生し、Phase Locked Loop
からPLLと略称される位相ロックループ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からPLLの技術は、通信や情報記
録での信号の同期や記録媒体から情報を読出す際の基準
クロック信号の作成などに、広く応用されている。特
に、記録媒体にデジタル信号で録音されている音楽信号
を再生する際には、周波数を正しく再現するために、精
度の高い安定な同期が必要となり、PLLは不可欠であ
るる。
【0003】図7は、従来からの基本的なPLL装置の
電気的構成を示す。このPLL装置は、分周器1、位相
比較器2、抵抗3およびコンデンサ4によって構成する
RCローパスフィルタ、電圧制御発振器(以下「VC
O」と略称する)5および分周器6から構成される。
M,Nをそれぞれ任意の整数とすると、入力信号は分周
器1によってM分周され、VCO5の作成するPLLク
ロック信号は分周器6によってN分周される。位相比較
器2は、分周器1,6からのM分周された分周入力信号
とN分周されたPLLクロック信号との比較結果を“+
1”、“Hi−Z”、または“0”の3値で表し、次の
抵抗3およびコンデンサ4によって構成されるRCロー
パスフィルタによって平滑化する。“+1”のときはハ
イレベルを出力し、“0”のときはローレベルを出力
し、“Hi−Z”のときはハイインピーダンス状態とな
る。このときRCローパスフィルタのカットオフ周波数
は、N分周した分周PLLクロック信号の周波数よりも
低い周波数とすることが必要となる。したがって、次の
式1の条件を満たす必要がある。ここで抵抗3の抵抗値
をR0、コンデンサ4の容量値をC0とする。 カットオフ周波数=1/(2πR00)<分周PLLクロック周波数…(1)
【0004】RCローパスフィルタで平滑された誤差信
号は、VCO5に制御電圧として入力され、VCO5は
この制御電圧に応じた周波数のPLLクロック信号を生
成する。このようなPLL装置では、分周器1,6、位
相比較器2およびVCO5は、同一の半導体チップ上に
集積されて信号処理LSIなどを構成するけれども、R
Cローパスフィルタを構成する抵抗3およびコンデンサ
4は、そのような信号処理LSIの外付け回路として構
成されるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すようなPL
L装置は、全体を半導体集積回路化することができれ
ば、小型でかつ低コスト化することができる。しかしな
がら、抵抗3およびコンデンサ4で形成するRCローパ
スフィルタのカットオフ周波数はVCO5の発振周波数
に比較してそのN分1以下となり、かなり低くなるので
大きな容量のコンデンサ4を必要とし、半導体集積回路
化は困難である。コンデンサ4の容量値が小さくてもカ
ットオフ周波数を低くするためには、抵抗3の抵抗値R
0を大きくしなければならない。さらに、分周器1,6
の分周比M,Nを小さくし、回路全体が高い周波数で動
作するようにしなければならない。すなわち、抵抗3や
コンデンサ4を半導体集積回路として組込もうとする
と、特別なIC化技術や、回路の高速動作対応を図る必
要が生じる。
【0006】本発明の目的は、半導体集積回路化する際
に特別な技術や回路の高速動作対応を図る必要がなく、
容易にローパスフィルタを内蔵することができる位相ロ
ックループ装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電圧制御発振
器で生成されたクロック信号を分周した分周クロック信
号と、入力信号を分周した分周入力信号との位相差に基
づいて、電圧制御発振器の発振周波数を制御し、入力信
号とクロック信号との同期をとる位相ロックループ装置
において、該分周クロック信号および該分周入力信号の
位相を比較し、該分周クロック信号と該分周入力信号と
の間での位相の進み遅れを示す位相検出信号、該分周ク
ロック信号の予め定める状態変位時点毎の位相のずれ量
を示す位相誤差信号、および前回の位相誤差信号で示さ
れた位相のずれ量を表す位相誤差量信号を導出する位相
比較器と、位相比較器からの位相検出信号および位相誤
差信号に基づいて、該クロック信号でサンプルホールド
しながら電圧制御発振器の発振周波数を制御する周波数
制御信号を導出し、位相誤差量信号に基づいて該周波数
制御信号を補正する制御回路と、抵抗およびコンデンサ
が組合わされてローパスフィルタを構成し、周波数制御
信号を平滑化するRCローパスフィルタとを含むことを
特徴とする位相ロックループ装置である。
【0008】本発明に従えば、位相比較器では電圧制御
発振器から発生されるクロック信号を分周した分周クロ
ック信号と、入力信号を分周した分周入力信号との位相
比較を行い、制御回路では位相の進み遅れと位相のずれ
量とに従って電圧制御発振器を制御する周波数制御信号
を導出し、前回のずれ量に基づいて周波数制御信号を補
正して、電圧制御発振器からのクロック信号の発振周波
数を制御する。発振周波数を制御する周波数制御信号
は、クロック信号でサンプルホールドされるので、平滑
化のためのRCローパスフィルタは、抵抗の抵抗値やコ
ンデンサの容量値を小さくすることができ、半導体集積
回路内に容易に内蔵することができる。制御量は、前回
のずれ量に基づいて補正されるので、サンプルホールド
の周期は短くても、発振周波数の安定化を図ることがで
きる。
【0009】本発明で、前記制御回路は、前記位相比較
器からの位相誤差量信号が表す前回の位相のずれ量を、
前記電圧制御発振器の発振周波数の制御量を補正する補
正量に変換する位相誤差変換テーブルを備えることを特
徴とする。
【0010】本発明に従えば、前回の位相のずれ量から
補正量を求めるための位相誤差変換テーブルを備えるの
で、位相誤差量信号が表す前回のずれ量から、補正量を
容易かつ迅速に求めることができる。
【0011】また本発明で、前記制御回路は、前記複数
種類の位相誤差変換テーブルを、前回の前記誤差量信号
が表す位相のずれ量に従って切換えることを特徴とす
る。
【0012】本発明に従えば、複数の位相誤差変換テー
ブルを、前回の位相のずれ量に従って切換えるので、ず
れ量の大きさに応じた適切な補正を行うことができる。
【0013】また本発明で、前記制御回路は、前記位相
差変換テーブルによって位相のずれ量から変換される補
正量を、前回の発振周波数の制御のための制御量に、前
記クロック信号の周期で加算し、加算結果を補正された
制御量として導出する加算器を備えることを特徴とす
る。
【0014】本発明に従えば、クロック信号の周期で前
回の発振周波数の制御のための制御量を、位相差変換テ
ーブルから変換される補正量と加算して、加算結果を補
正された制御量として加算器から導出させ、電圧制御発
振器の発振周波数の制御を行うので、クロック信号の周
期毎に発振周波数の制御を行うことができ、入力信号に
対してクロック信号が同期に至る引き込みを迅速に行
い、引き込みが終了してロックした後、外乱に対する変
動を小さくすることができる。
【0015】また本発明で、前記制御回路は、前記制御
量をデジタル値で算出する演算回路と、演算回路によっ
て算出される制御量をアナログ信号に変換するデジタル
/アナログ変換器とを備えることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、演算回路で制御量を表す
デジタル値を算出し、デジタル/アナログ変換器でデジ
タル値をアナログ信号に変換し、抵抗およびコンデンサ
が組合わされてデジタル/アナログ変換器からのアナロ
グ信号を平滑するRCローパスフィルタで平滑化して電
圧制御発振器の発振周波数を制御するので、高精度の周
波数制御を半導体集積回路化してローコスト化すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
してのPLL装置10の概略的な電気的構成を示す。P
LL装置10は、分周器11、位相比較器12、抵抗1
3、コンデンサ14、VCO15および分周器16を含
む。これらの構成は、図7に示す従来のPLL装置と基
本的には同等である。本実施形態のPLL装置10は、
さらに加算器17、位相誤差変換テーブル18、サンプ
ルホールド回路19およびデジタル/アナログ(以下
「D/A」と略称する)変換器20を含む。本実施形態
のPLL装置10は、コンパクトディスク(CD)やミ
ニディスク(MD)などのデジタル音楽ソースの記録媒
体からの録音信号をモニタする際に、D/A変換器を動
作させるためのクロック信号を生成するために用いられ
る。
【0018】位相比較器12には、入力信号を分周器1
1でM分周した分周入力信号と、VCO15からのPL
Lクロック信号を分周器16でN分周した分周PLLク
ロック信号とが与えられる。ここで、M,Nの値は、P
LL装置10から比較されるクロック信号の周波数変動
分としてのジッタを小さくするために、できるだけ大き
い整数値とすることが好ましい。M,Nの値が大きい
と、低い周波数で位相比較器12は位相を比較すること
になる。位相比較器12は、分周入力信号の分周PLL
クロック信号との位相差を検出・測定し、位相誤差信
号、位相検出信号および位相誤差量信号を出力する。
【0019】図2は、図1の位相比較器12の内部構成
を示す。本実施形態の位相比較器12は、2入力のAN
D回路21,22と、Dフリップフロップ回路23と、
セレクタ回路24と、カウンタ回路25と、Dフリップ
フロップ回路26,27および99とを含む。2入力の
AND回路21,22では、一方の入力端子に入力され
る入力信号の論理が反転される。図1の分周器11でM
分周された分周入力信号は、一方のAND回路21の非
反転入力端子と、他方のAND回路22の反転入力端子
に入力される。分周器16でN分周された分周PLLク
ロック信号は、一方のAND回路21の反転入力端子と
他方のAND回路22の非反転入力端子に入力される。
分周入力信号は、Dフリップフロップ回路23のデータ
入力Dにも入力され、分周PLLクロック信号はDフリ
ップフロップ回路23のクロック入力CKにも入力され
る。セレクタ回路24は、Dフリップフロップ回路23
の出力Qが選択入力Sとして入力される。セレクタ回路
24は、選択入力Sがローレベルのときに選択される入
力Aと、選択入力Sがハイレベルのときに選択される入
力Bとを有する。入力A,Bには、AND回路22,2
1の出力がそれぞれ接続される。セレクタ回路24の出
力Yからは、選択入力Sに従って選択される入力A,B
の値が位相誤差信号として出力される。Dフリップフロ
ップ回路23の出力Qは、位相検出信号としても出力さ
れる。
【0020】Dフリップフロップ回路26のデータ入力
Dには、ハイレベルの信号“Hi”が入力される。Dフ
リップフロップ回路26のクロック入力CKには、N分
周されたPLLクロック信号が反転して入力される。D
フリップフロップ回路26のクリア入力CLRには、D
フリップフロップ回路99の出力Qが入力される。Dフ
リップフロップ回路26の出力Qは、カウンタ回路25
のクリア入力CLRおよびDフリップフロップ回路99
のデータ入力Dに入力される。Dフリップフロップ回路
99のクロック入力CKには、PLLクロック信号が入
力される。カウンタ回路25のクロック入力CKには、
PLLクロック信号が入力される。カウンタ回路25の
イネーブル入力ENには、セレクタ回路24の出力Yで
ある位相誤差信号が入力される。カウンタ回路25の出
力QはDフリップフロップ回路27にデータ入力Dとし
て入力される。Dフリップフロップ回路27のクロック
入力CKには、分周PLLクロック信号が反転して入力
される。Dフリップフロップ回路27の出力Qは位相誤
差量信号として導出される。なお、カウンタ回路25の
出力Qは複数ビットのデジタルデータであり、Dフリッ
プフロップ回路27も、該複数ビット分設けられる。
【0021】図3は、図2に示す位相比較器12の各部
の信号波形を示す。分周器11でM分周される分周入力
信号の一例を(a)で示し、分周器16でN分周される
分周PLLクロック信号の一例を(b)で示す。図2の
セレクタ回路24の出力Yとして導出される位相誤差信
号は、図3(c)に示すように、分周入力信号と分周P
LLクロック信号とのうちで、一方が立上がった後、他
方が立上がるまでの期間ハイレベルとなるように出力さ
れる。したがって、ハイレベルが継続する時間は、位相
のずれ量に対応する。図3(d)に示す位相検出信号
は、分周PLLクロック信号の立上がり時点で、先に分
周入力信号が立上がっていればハイレベルとなり、分周
入力信号が遅れて立上がるときにはローレベルとなる。
すなわちハイレベルでは分周PLLクロック信号に比較
して分周入力信号の方が位相が進んでいることを示し、
ローレベルでは遅れていることを示す。
【0022】位相誤差信号がハイレベルの期間、イネー
ブル入力ENがハイレベルとなるカウンタ回路25はP
LLクロック信号のカウント動作を行う。したがって、
カウンタ回路25は、位相のずれ量をPLLクロック信
号で計測していることになる。すなわち、図3(e)に
示すCOUNTER出力は、カウンタ回路25の出力Q
であり、位相誤差信号がハイレベルのときに、カウンタ
回路25がアクティブとなるので、PLLクロック信号
の計数を始める。分周PLLクロック信号が立ち下がる
と、Dフリップフロップ回路26の出力Qがハイレベル
となり、クリア入力CLRが優先されてカウンタ回路2
5は0に初期化される。カウンタ回路25の計数値を表
す出力Qは、分周PLLクロック信号の立下がり時点で
Dフリップフロップ回路27にラッチされ、位相誤差量
信号となる。すなわち、図3(f)に示す位相誤差量信
号は、同時に導出される位相誤差信号に対し、その前に
導出された位相誤差信号のずれ量に対応するデジタル値
を表す。なお、Dフリップフロップ回路26の出力Qが
ハイレベルになると、Dフリップフロップ回路99のデ
ータ入力Dもハイレベルになり、次のPLLクロック信
号の立ち上がりでDフリップフロップ回路99の出力Q
がハイレベルとなる。Dフリップフロップ回路26は、
クリア入力CLRがハイレベルとなるのでクリアされ、
出力Qはローレベルとなる。これによって、カウンタ回
路25のクリア状態は終了する。
【0023】図2の位相誤差変換テーブル18では、前
回の測定で得られた位相誤差量信号を用い、その大きさ
に応じてVCO15を制御する補正量を調整する。補正
量の一例は、次の表1に示される。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示すように、分周入力信号と分周P
LLクロック信号との誤差量が大きい場合に、補正量Δ
xを大きくして、早くPLLクロック信号を入力信号に
近付けるように制御することができる。また、位相差が
小さい場合には、ノイズなどの影響を受けて急にPLL
クロック信号の周波数が変動することがないように、補
正量Δxを小さくしている。補正量Δxは、位相比較器
12からの位相検出信号および位相誤差信号とともに、
加算器17に入力される。位相誤差変換テーブル18
は、複数種類用意して切換えることもできる。たとえ
ば、前回のずれ量の大きさに応じて、ずれ量が大きいと
きは補正量がさらに大きくなり、ずれ量が小さいときは
補正量がさらに小さくなるように、切換える構成も可能
である。
【0026】図4は、加算器17およびサンプルホール
ド回路19の内部構成を示す。加算器17は、セレクタ
回路28、AND回路29およびデジタル加算器30を
含む。サンプルホールド回路19は、複数ビットのデー
タをラッチすることができるDフリップフロップ回路3
1を含む。加算器17には、位相誤差信号、位相検出信
号および補正量Δxが入力される。位相検出信号は、セ
レクタ回路28の選択入力Sに入力され、ハイレベルで
あれば補正量ΔxをAND回路29の一方の入力端子に
出力する。AND回路29の他方の入力端子には位相誤
差信号が与えられる。したがって、位相検出信号および
位相誤差信号が共にハイレベルであれば、デジタル加算
器30には補正Δxが加算するように与えられる。位相
検出信号がローレベルのときには、セレクタ回路28は
補正量−Δxを選択し、位相誤差信号がハイレベルであ
れば、デジタル加算器30に補正量Δxを減算するよう
に信号が与えられる。デジタル加算器30で、加算また
は減算の対象となる演算値は、Dフリップフロップ回路
31から出力される周波数制御信号で表される周波数の
制御量である。Dフリップフロップ回路31のクロック
入力CKには、PLLクロック信号が入力され、その立
上がりでデータ入力Dに入力されるデジタル加算器30
の出力をラッチする。
【0027】図1のPLL装置10の全体について、図
5および図6を用いてさらに説明する。図5および図6
の(a)は、分周器11でM分周される分周入力信号の
波形の一例をそれぞれ示し、(b)は分周器16でN分
周される分周PLLクロック信号の一例をそれぞれ示
す。(c)は、位相検出信号を示し、(d)は位相誤差
信号、(e)は位相誤差量信号、(f)は周波数制御信
号、(g)はD/A変換器出力信号、(h)はVCO制
御信号をそれぞれ示す。図5では、分周PLLクロック
信号が分周入力信号に比べ位相が遅れている場合を示
し、図6は進んでいる場合を示す。
【0028】図5に示すような分周PLLクロック信号
が遅れている場合に、位相比較器12は、位相検出信号
をハイレベルにして、分周入力信号の立上がり時点から
分周PLLクロック信号の立上がり時点までがハイレベ
ルとなるような位相誤差信号を出力する。1回目の位相
誤差信号のハイレベル時に、位相誤差量信号が「4」で
あると、表1に示す位相誤差変換テーブル18に従って
補正量Δx=1.0が選択される。加算器17では、前
回の周波数制御信号が表す制御量Xに位相誤差信号のハ
イレベルの期間PLLクロック周期毎に補正量Δx=
1.0が加算され、X、X+Δx、X+2Δx、X+3
Δx、X+4Δx、X+5Δxと加算される。
【0029】図6は、分周PLLクロック信号の位相の
方が進んでいる場合を示し、位相誤差量信号が表す前回
のずれ量「3」に対応する位相補正量として、表1から
Δx=0.1が選ばれる。加算器17では、前回の周波
数制御信号が表す制御量Xに位相誤差信号のハイレベル
の期間PLLクロック信号の周期毎に補正量Δx=0.
1が減算され、X−Δx、X−2Δx、X−3Δx、X
−4Δxと減算され、周波数制御信号が得られる。
【0030】以上のようにして得られる周波数制御信号
の表す制御量は、D/A変換器20でアナログ信号に変
換され、抵抗13とコンデンサ14とで構成するRCロ
ーパスフィルタで平滑化される。平滑化された信号は、
図5および図6の(h)で示すようになり、VCO15
の制御入力に入力されて信号レベルに応じた周波数のP
LLクロック信号を生成する。このときのRCローパス
フィルタのカットオフ周波数は、サンプルホールド回路
19でサンプルホールドするPLLクロック信号の周波
数よりも低い周波数であればよい。したがって、次の式
2のように表すことができる。なお、抵抗13の抵抗値
をR1、コンデンサ14の容量値をC1とする。 カットオフ周波数=1/(2πR11)<PLLクロック周波数 …(2)
【0031】式2を前述の式1と比較すると、次の式3
が得られる。 R11=R00×(1/N) …(3)
【0032】抵抗値R1=R0とすると、C1=C0×(1
/N)となり、コンデンサ14の容量を図7に示すコン
デンサ3の容量の1/Nにすることができる。PLL装
置10を半導体集積回路化する際には、コンデンサ14
の容量を大きくすることが困難である。本発明では、コ
ンデンサ14の容量を従来のコンデンサの容量の1/N
にすることができるので、半導体集積回路化が容易であ
り、PLL装置10としての部品点数を削減し、製造コ
ストを低減することができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電圧制御
発振器の発振周波数を制御する周波数制御信号を電圧制
御発振器で発振するクロック信号の周期でサンプルホー
ルドするので、サンプルホールドに用いるRCローパス
フィルタなどのカットオフ周波数を高くし、コンデンサ
などの容量値を小さくすることができる。位相比較器で
は、低い周波数に分周した状態での分周クロック信号と
分周入力信号とを位相比較するので、クロック信号の周
波数の変動分であるジッタを小さくすることができる。
【0034】また本発明によれば、位相のずれ量から誤
差量へは、位相誤差変換テーブルを用いて変換するの
で、ずれを補正量に迅速に変換することができ、位相ロ
ックループ装置としての入力信号へのクロック信号の引
き込みを迅速に行い、ロックした後の外乱に対する変動
も小さくすることができる。
【0035】また本発明によれば、複数種類の位相差変
換テーブルを前回の位相のずれ量に従って切換えるの
で、ロック後の変動をさらに小さくすることができる。
【0036】また本発明によれば、電圧制御発振器から
発振されるクロック信号の周期で発振周波数を制御する
周波数制御信号の補正を行うので、入力信号とクロック
信号との同期を迅速かつ容易にとることができる。
【0037】また本発明によれば、デジタル演算で制御
量を算出し、デジタル/アナログ変換器でアナログ信号
に変換して、抵抗とコンデンサとで構成するRCローパ
スフィルタで平滑化して安定に電圧制御発振器の発振周
波数を制御することができる。抵抗やコンデンサを含め
て半導体集積回路化することができるので、位相ロック
ループ装置を構成する部品点数を削減し、製造コストを
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】図1の位相比較器12の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図2の各部の動作を示す信号波形図である。
【図4】図1の加算器17およびサンプルホールド回路
19の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図1の実施形態で、分周PLLクロック信号が
遅れるときの動作を示す信号波形図である。
【図6】図1の実施形態で、分周PLLクロック信号が
進んでいるときの動作を示す信号波形図である。
【図7】従来からのPLL装置の基本的な電気的構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
10 PLL装置 11,16 分周器 12 位相比較器 13 抵抗 14 コンデンサ 15 VCO 17 加算器 18 位相誤差変換テーブル 19 サンプルホールド回路 20 D/A変換器 21,22,29 AND回路 23,26,27,31 Dフリップフロップ回路 24,28 セレクタ回路 25 カウンタ回路 30 デジタル加算器
フロントページの続き Fターム(参考) 5J106 AA04 CC01 CC21 CC38 CC41 CC52 DD13 DD33 DD35 EE15 GG11 HH03 KK03 KK25 KK27 KK38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御発振器で生成されたクロック信
    号を分周した分周クロック信号と、入力信号を分周した
    分周入力信号との位相差に基づいて、電圧制御発振器の
    発振周波数を制御し、入力信号とクロック信号との同期
    をとる位相ロックループ装置において、 該分周クロック信号および該分周入力信号の位相を比較
    し、該分周クロック信号と該分周入力信号との間での位
    相の進み遅れを示す位相検出信号、該分周クロック信号
    の予め定める状態変位時点毎の位相のずれ量を示す位相
    誤差信号、および前回の位相誤差信号で示された位相の
    ずれ量を表す位相誤差量信号を導出する位相比較器と、 位相比較器からの位相検出信号および位相誤差信号に基
    づいて、該クロック信号でサンプルホールドしながら電
    圧制御発振器の発振周波数を制御する周波数制御信号を
    導出し、位相誤差量信号に基づいて該周波数制御信号を
    補正する制御回路と、 抵抗およびコンデンサが組合わされてローパスフィルタ
    を構成し、周波数制御信号を平滑化するRCローパスフ
    ィルタとを含むことを特徴とする位相ロックループ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記位相比較器からの
    位相誤差量信号が表す前回の位相のずれ量を、前記電圧
    制御発振器の発振周波数の制御量を補正する補正量に変
    換する位相誤差変換テーブルを備えることを特徴とする
    請求項1記載の位相ロックループ装置。
  3. 【請求項3】 前記位相誤差変換テーブルを複数種類備
    え、選択可能であることを特徴とする請求項2記載の位
    相ロックループ装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記複数種類の位相誤
    差変換テーブルを、前回の前記誤差量信号が表す位相の
    ずれ量に従って切換えることを特徴とする請求項3記載
    の位相ロックループ装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、前記位相差変換テーブ
    ルによって位相のずれ量から変換される補正量を、前回
    の発振周波数の制御のための制御量に、前記クロック信
    号の周期で加算し、加算結果を補正された制御量として
    導出する加算器を備えることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の位相ロックループ装置。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、 前記制御量をデジタル値で算出する演算回路と、 演算回路によって算出される制御量をアナログ信号に変
    換するデジタル/アナログ変換器とを備えることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の位相ロックルー
    プ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100798768B1 (ko) * 2006-06-29 2008-01-29 주식회사 하이닉스반도체 최적화된 저역통과여파기를 갖는 pll회로
JP2018082458A (ja) * 2013-03-15 2018-05-24 ドックオン エージー 万能の復調能力を備えた対数増幅器

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US7864910B2 (en) 2006-06-29 2011-01-04 Hynix Semiconductor Inc. Phase locked loop
JP2018082458A (ja) * 2013-03-15 2018-05-24 ドックオン エージー 万能の復調能力を備えた対数増幅器

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