JP2000318738A - ストロー支持部付飲料用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾力によって伸縮できる構造のストローを用
いた場合でも、蓋を開けたときにストローが伸びてその
吸い口が容器の飲み口より十分に進出する構造の容器を
提供する。 【解決手段】 透明プラスチック製の飲料用容器におい
て、容器本体１の底部中央部に、容器内に差し込まれる
ストロー１０の下端部を保持するためのストロー支持部
３を設けたストロー支持部付飲料用容器。ストロー支持
部３は、容器本体１の底部に隆起して放射状に形成した
複数の扇形傾斜面の中心側端部、あるいは容器本体１の
底部に隆起して放射状に形成した複数の突条の中心側端
部、もしくは、容器本体の底部に形成した、ストローの
内径よりも小さな外径の突起によって形成することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ストロー下端を容
器底部の中心位置に支持する構造を備えたストロー支持
部付飲料用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ストローは、容器内の飲料を飲み
やすくするための種々の改良が行われており、例えば、
容器に対する口の向きを変更できるように蛇腹状の加工
を施したもの、２本並列して固定したもの等がある。

【０００３】ところで、女性や子供が比較的容量の大き
い５００ｍｌ程度のペットボトルの飲料をストローによ
って飲む際には、一回では飲みきれずに数回に分けて飲
む場合が多い。その際には、その容器口に蓋をして、一
時的に保存するが、長いストローを使用する際には、そ
の吸い口部分が邪魔になり、また、短い場合には、容器
内にストローが落ち込んで再度、使用することができ
ず、数本のストローを持ち歩かねばならない不便さがあ
る。

【０００４】このようなストローの不便さを解消するた
めに、本願出願人は先に、中途の飲料が残っても使用し
たストローを容器内に収納したまま蓋ができ、蓋を取れ
ばそののまま、再使用が可能なストローを発明した（特
願平１０−３４３３８０号）。

【０００５】これは、容器内の飲料の多少に関係なく、
蓋を締める際には容器内に収まり、また、再使用に際し
て、蓋を取ったときには、その吸い口が容器の口より上
方に位置して再度の飲用にそのまま供することができる
ようにしたものである。

【０００６】そのための具体的な手段としては、浮力の
ある成形体を浮きとしてストローに取り付ける。この浮
きの取り付け位置を容器の深さと、ストローの長さとの
関係で調整することによって、容器内の飲料を一度に飲
み切れない場合には、そのまま蓋を締めると、ストロー
の吸い口が押し付けられて沈み、また、再度、容器内の
飲料を飲みたい場合には、蓋を開けると浮きの浮力によ
ってストローの吸い口は上昇し、ペットボトルの飲み口
より飛び出し、ストローをそのまま飲用に使用できる。

【０００７】また、他の手段としては、ストローを容器
の内容の高さよりも長い長さとし、それに弾性構造、例
えば、部分的に、弦巻ばね状、蛇腹状等の弾力を有する
構造とし、ストローを容器に挿入した状態で、その上端
を押し付けると弾力によって伸縮できる構造にする。こ
の構造にすることによって、容器内の飲料を一度に飲み
切れないとき、そのまま蓋を締めると、ストローの吸い
口は押し付けによってその下端は容器の底に押し付けら
れ、その反力によってストローの長さは収縮し、その上
端は閉塞した蓋内に納められるようになる。そして、再
度の飲用のために蓋を開けると、ストローは伸長してそ
の吸い口は容器の飲み口より上方に進出し再度の飲用が
可能となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ストローを使用したときに、ＰＥＴボトルなどの容器の
底の中心部にストローの下端が支持されていないと、蓋
を締めたときにストローの弾力によってストロー下端が
容器の底の側方に移動してしまい、再び蓋を開けたとき
にストローの弾力が作用しにくく吸い口が容器の飲み口
より十分な長さ進出しないと言う問題があった。

【０００９】本発明が解決しようとする課題は、弾力に
よって伸縮できる構造のストローを用いた場合でも、蓋
を開けたときにストローが伸びてその吸い口が容器の飲
み口より十分に進出する構造の容器を提供することであ
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のストロー支持部付飲料用容器は、透明プラ
スチック製の飲料用容器において、容器本体の底部中央
部に、容器内に差し込まれるストローの下端部を保持す
るためのストロー支持部を設けたものである。

【００１１】前記ストロー支持部は、容器本体の底部に
隆起して放射状に形成した複数の扇形傾斜面の中心側端
部によって、あるいは、容器本体の底部に隆起して放射
状に形成した複数の突条の中心側端部によって、もしく
は、容器本体の底部に形成した、ストローの内径よりも
小さな外径の突起によって形成することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て実施例を参照しながら具体的に説明する。図１は本発
明の第１実施例を示す一部切欠正面図、図２は図１のＡ
−Ａ線における断面図である。これらの図において、透
明プラスチック（例えばポリエチレンテレフタレート）
製の容器本体１の底部に、扇形傾斜面２を本例では４つ
放射状に形成し、これらの中心側端部が集まった部所に
よって形成される凹部によりストロー支持部３が形成さ
れている。このストロー支持部３に、伸縮可能な蛇腹部
１１を形成したストロー１０の下端を差し込み、ストロ
ー１０の上端吸い口が容器本体１の飲み口の位置になる
ようにストロー１０を圧縮し、蓋１２を締めることで、
ストロー１０が圧縮された状態で容器本体１の蓋１２が
止められる。

【００１３】ストロー支持部３は、上部が若干大径とな
るようにして、ストロー１０を差し込みやすくし、また
ストローを自然に固定しやすくするために、下部は径を
若干小さくする。

【００１４】再度飲料を飲むときには、蓋１２を開けれ
ば、ストロー１０の吸い口が蛇腹部１１の復元力により
飲み口から必要な長さ突出し、飲料を飲むことができ
る。

【００１５】なお、本実施例では、扇形傾斜面２を４つ
設けた例を示しているが、３つ、５つ、６つと、任意の
数とすることができることは勿論である。

【００１６】図３及び図４は本発明の第２実施例を示す
ものであり、容器本体１の底部に複数の隆起した突条４
を放射状に形成し、それらの突条４の中心側端部によっ
て形成された凹部によりストロー支持部５を形成したも
のである。ストロー支持部５もストロー支持部３と同様
に、上部は若干径を大きくし、下部は若干径が小さくな
るようにする。この突条４の数は、図４では４つ、図５
では５つとしているが、３つや６つ以上の任意の数とす
ることができる。

【００１７】図６は本発明の第３実施例を示すもので、
容器本体１の底部に、ストローの内径よりも小さな外径
の突起６を形成し、ストローの下端を突起６に差し込ん
で保持するようにしたものである。この突起６の高さ
は、５〜１０ｍｍ程度とする。

【００１８】

【発明の効果】上述したように、本発明によれば、容器
本体の底部中央部に、容器内に差し込まれるストローの
下端部を保持するためのストロー支持部を設けたことに
より、蓋を閉めるときにストローの下端部が保持されて
蓋を閉めた後でもストローの下端が移動することがな
く、蓋を開けたときにストローが伸びてその吸い口が容
器の飲み口より十分に進出する。これにより、ストロー
を引き出すような手間をかけることなく、確実にストロ
ーから飲料を飲むことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例を示す一部切欠正面図で
ある。

【図２】 図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】 本発明の第２実施例を示す要部断面図であ
る。

【図４】 第２実施例における突条の配列状態を示す平
面図である。

【図５】 第２実施例における突条の配列状態の他の例
を示す平面図である。

【図６】 第３実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 容器本体、２ 扇形傾斜面、３ ストロー支持部、
４ 突条、５ ストロー支持部、６ 突起、１０ スト
ロー、１１ 蛇腹部、１２ 蓋

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明プラスチック製の飲料用容器におい
   て、容器本体の底部中央部に、容器内に差し込まれるス
   トローの下端部を保持するためのストロー支持部を設け
   たことを特徴とするストロー支持部付飲料用容器。
2. 【請求項２】 ストロー支持部は、容器本体の底部に隆
   起して放射状に形成した複数の扇形傾斜面の中心側端部
   によって形成したことを特徴とする請求項１記載のスト
   ロー支持部付飲料用容器。
3. 【請求項３】 ストロー支持部は、容器本体の底部に隆
   起して放射状に形成した複数の突条の中心側端部によっ
   て形成したことを特徴とする請求項１記載のストロー支
   持部付飲料用容器。
4. 【請求項４】 ストロー支持部は、容器本体の底部に形
   成した、ストローの内径よりも小さな外径の突起とした
   ことを特徴とする請求項１記載のストロー支持部付飲料
   用容器。