JP2000316297A - 始動発電機 - Google Patents

始動発電機

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JP2000316297A
JP2000316297A JP11120543A JP12054399A JP2000316297A JP 2000316297 A JP2000316297 A JP 2000316297A JP 11120543 A JP11120543 A JP 11120543A JP 12054399 A JP12054399 A JP 12054399A JP 2000316297 A JP2000316297 A JP 2000316297A
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coil
voltage
low
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engine
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JP11120543A
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Hidekazu Uchiyama
英和 内山
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電機による電圧出力を実現しながら、同時
にスタータモータとしても機能させ、かつコイルやモー
タドライバを効率的に利用でき、さらに2系統の発電出
力を実現し、低圧出力電圧を安定化できる始動発電機を
提供する。 【解決手段】 小型の汎用エンジンの始動発電機であっ
て、アーマチュアコイル1と、この通電を制御するモー
タドライバ2と、これに接続された電源3と、発電電圧
を整流/調整する整流/電圧調整器4と、ロータ位置検
出センサ5などからなり、アーマチュアコイル1の各相
が巻線仕様の異なる低圧用コイル1aと高圧用コイル1
bとが直列接続され、低圧用コイル1aが中性点側に接
続されて構成され、エンジンの始動時は、低圧用コイル
1aを用いてスタータモータとして動作させることがで
き、エンジンの始動後は、低圧用コイル1aおよび高圧
用コイル1bの両方を用いて発電機として動作させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型の汎用エンジ
ンなどの始動・発電兼用機に関し、特に複数(電源)電
圧発電機としても使用可能な始動発電機の制御方式に適
用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、多くの小型の汎用エンジンなど
では、エンジン起動用のスタータモータと、エンジンに
よって駆動される発電用のジェネレータが別個に搭載さ
れている場合が多い。ところが、モータとジェネレータ
はその基本的構成が共通しているにもかかわらず、スタ
ータモータは始動時にだけ使用され、磁石発電機は始動
後に使用される。そこで、従来より、発電機のロータお
よびステータをスタータモータの界磁子および電機子に
兼用した始動発電機の開発が試みられている。
【0003】この場合、始動発電機としては、ステータ
の外側にマグネットを有するロータが配設されたアウタ
ロータ形と呼ばれるものが広く知られている。この始動
発電機において、スタータモータとして使用する場合に
は、電源からの電力が始動巻線に供給されて形成された
磁界とロータのマグネットからの磁界との相互作用によ
って回転力が創出され、クランクシャフトが回転されて
エンジンが始動される。また、エンジンの始動後に磁石
発電機として使用する場合には、クランクシャフトによ
って回転されるロータのマグネットの磁束が発電巻線に
作用して起電力が発生されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な始動発電機は、スタータモータ用の始動巻線と発電機
用の発電巻線とを独立して持っているか、または1種類
の巻線をモータ、発電機で共通して使用している。その
ため、前者では、巻線スペースが多く必要になり、機器
が大型になりやすいという欠点がある。また、独立した
巻線構成のため、モータ動作時は発電機用の発電巻線、
発電機動作時にはモータ用の始動巻線がそれぞれ使用さ
れず、無駄が多い。また、後者の例では、モータとして
要求される巻線仕様と、発電機として最適な巻線仕様と
が一致することは少なく、共通の巻線で両動作をさせよ
うとすると、双方とも、満足のいく特性が得られず、機
能不足や、それに伴う機器の大型化といった問題も生じ
る。
【0005】また、この分野の発電機は、近年、インバ
ータ方式と呼ばれる、電子回路を用いて正弦波交流、た
とえば100V/50Hzを出力する方式のものが主流
である。ここでは、交流出力以外に直流出力も主にバッ
テリーの充電目的でニーズが高く、エンジン発電機とし
てはこの両系統、すなわち交流高電圧(たとえば100
V/50Hz)と直流低電圧(たとえば12V)を出力
するものが上市されている。ところで、前者(AC10
0V)を電子回路で作るには、まず直流の高圧電源、た
とえばDC170V程度が必要になる。従って、発電機
はそれら2系統の電圧の出力を用意しなければならな
い。従来の発電機では、前記目的達成のために、たとえ
ば図4に一例を示すように、低圧用コイル1aと高圧用
コイル1bとの2種類のコイルを用意し、目的に応じて
切り替えスイッチ11により切り替えている。
【0006】また、従来の発電機(インバータ方式)
は、界磁手段として永久磁石(マグネット)を用いてい
る。そこで、発電機の出力制御手段としては、マグネッ
ト界磁なので出力そのものを変えることはできないの
で、高圧出力側はサイリスタを用いたオープン制御、す
なわち規定電圧以上になったらコイル開放を行って制御
している。一方、低圧出力側はバッテリー充電専用とい
う限定の下でレギュレートなし、すなわち発電コイルの
出力垂下特性のままで使用している。ここで、レギュレ
ータを用いていないのはバッテリー充電専用という使い
方に限定しているためで、特にDC12V系の低電圧電
源の必要があれば従来のショート型あるいはオープン型
のレギュレータを用いることもできる。いずれにしても
従来のマグネット界磁方式の発電機では、2系統の電圧
の出力のためにはそれぞれのレギュレータが必要にな
る。
【0007】そこで、本発明の目的は、前記のような始
動発電機において、巻線のスペースおよび使用効率の問
題、スタータモータおよび発電機としての機能の問題に
着目し、発電機による目的の電圧出力を実現しながら、
同時にスタータモータとしても機能させ、かつコイルや
モータドライバを効率的に利用することができる始動発
電機を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、前記のような
インバータ方式の発電機において、高圧用および低圧用
の2種類のコイル使用、2系統の電圧出力用レギュレー
タの必要性に着目し、2系統の発電出力を実現しなが
ら、同時にスタータモータとしても機能させ、かつコイ
ルやモータドライバの効率的な利用を可能とし、さらに
低圧出力電圧を安定化させることができる始動発電機を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、アーマチュア
コイルが巻装されたステータと、このステータに対して
回転自在に配設され、マグネットを有するロータとを有
し、エンジンの始動時にはスタータモータとして動作
し、エンジンの始動後は発電機として動作する始動発電
機に適用され、以下のような特徴を有するものである。
【0010】すなわち、本発明の始動電動機は、アーマ
チュアコイルを3相によるY結線とし、各相は巻線仕様
の異なる第1のコイルと第2のコイルとを直列接続し、
第1のコイルをY結線の中性点側に接続して構成し、エ
ンジンの始動時は中性点側に接続された第1のコイルを
用い、この第1のコイルの通電を制御してスタータモー
タとして動作させる制御手段と、エンジンの始動後は直
列接続された第1のコイルおよび第2のコイルを用い、
この第1のコイルおよび第2のコイルによる発電電圧を
調整して発電機として動作させる調整手段と、を有する
ことを特徴とするものである。
【0011】これにより、エンジンの始動時は、3相Y
結線の各相に直列接続された第1のコイルおよび第2の
コイルのうち、中性点側に接続された第1のコイルを用
いてスタータモータとして動作させることができる。エ
ンジンの始動後は、直列接続された第1のコイルおよび
第2のコイルの両方を用いて発電機として動作させるこ
とができる。
【0012】この構成において、さらに第1のコイルは
所定の巻数および線径による低圧用コイルとし、第2の
コイルは第1のコイルに比べて巻数が多く線径が細い高
圧用コイルとすることにより、制御手段によって低圧用
コイルを用いてスタータモータとして動作させることが
でき、また調整手段の、第1の調整手段によって低圧用
コイルを用いて所定の電圧値による低電圧を発電させる
ことができ、かつ第2の調整手段によって低圧用コイル
および高圧用コイルを用いて低電圧に比べて電圧値の高
い高電圧を発電させることができるようになる。
【0013】さらに、マグネットと併用して界磁コイル
を有し、この界磁コイルを用いた界磁制御によって、低
圧用コイルおよび高圧用コイルを用いて発電する高電圧
を負荷の変化に対して一定に制御することにより、低圧
用コイルを用いて発電する低電圧も一定に制御すること
ができるようになる。
【0014】さらに、低圧用コイルを用いて発電する低
電圧の整流は、スタータモータとして動作させる場合の
FETブリッジ回路のFETの持つ寄生ダイオードで代
用することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一の部材には同一の符号を付
し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1である始動発電機の主要回路部を示す概略機能構成
図、図2は本実施の形態1において、始動発電機の主要
回路部の変形例を示す概略機能構成図である。
【0017】まず、図1により本実施の形態1の始動発
電機の概略機能構成例を説明する。
【0018】本実施の形態1の始動発電機は、たとえば
小型の汎用エンジン始動装置と発電装置とを兼ね備えた
構成となっており、ブラシレスモータのアーマチュアコ
イル1と、このアーマチュアコイル1の通電を制御する
モータドライバ2と、このモータドライバ2に接続され
た電源3と、発電動作時に発電電圧を整流/調整する整
流/電圧調整器4と、ブラシレスモータのロータの位置
を検出するロータ位置検出センサ5などからなり、エン
ジン始動時にはスタータモータとして動作し、エンジン
始動後は発電機として動作するように構成されている。
【0019】ブラシレスモータのアーマチュアコイル1
は、図1に一例を示すように、3相によるY結線とさ
れ、U相、V相、W相の各相は巻線仕様の異なる低圧用
コイル1aと高圧用コイル1bとが直列接続され、低圧
用コイル1aがY結線の中性点側に接続されて構成され
ている。この中性点側に接続された低圧用コイル1a
は、全て同一の巻線仕様とされ、他方の高圧用コイル1
bに対して、線径が太く、巻数が少ない仕様となってい
る。すなわち、低圧用コイル1aと高圧用コイル1bと
を相対的に比較した場合に、低圧用コイル1aは線径が
太く巻数が少ない仕様で、高圧用コイル1bはその反対
に線径が細く巻数が多い仕様となる。
【0020】モータドライバ2は、アーマチュアコイル
1の各相における中性点側の低圧用コイル1aに接続さ
れ、たとえば複数のFETからなるFETブリッジ回路
(後述する図3に図示)などを有する制御手段であり、
このFETブリッジ回路により各相の低圧用コイル1a
が順に通電されてブラシレスモータが転流制御される。
すなわち、中性点側の3相分の低圧用コイル1aはモー
タ用の巻線として用いられる。このモータドライバ2の
FETブリッジ回路は、モータドライバに接続された電
源3の電源電圧と接地電圧間に接続されている。また、
モータドライバ2にはロータ位置検出センサ5が接続さ
れ、この検出信号はアーマチュアコイル1の通電を転流
制御するために用いられる。
【0021】整流/電圧調整器4は、アーマチュアコイ
ル1の各相における、直列接続された低圧用コイル1a
および高圧用コイル1bに接続され、たとえば複数のダ
イオードやサイリスタなどからなる整流回路(後述する
図3に図示)やレギュレータなどを有する調整手段であ
り、この整流回路により3相交流が全波整流され、さら
にレギュレータにより電圧調整されて直流電圧が出力さ
れる。すなわち、発電機用のコイルとしては、直列接続
された2種類の低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1
bの全てが用いられる。
【0022】なお、ブラシレスモータは、図示しない
が、たとえばアウタロータ形とされ、前述した低圧用コ
イル1aと高圧用コイル1bとからなるアーマチュアコ
イル1がステータに巻装され、このステータの周囲にロ
ータが回転自在に配設されている。このロータには、マ
グネットが設けられており、ロータがエンジンのクラン
クシャフトに直結されている。
【0023】次に、本実施の形態1の作用について、ス
タータモータとして動作させるモータ動作時、発電機と
して動作させる発電動作時のそれぞれの動作を説明す
る。
【0024】まず、エンジンが始動される際、スタータ
モータとして動作させるモータ動作時は、ブラシレスモ
ータのアーマチュアコイル1の低圧用コイル1aにモー
タドライバ2から駆動信号に相当する位相の電圧が印加
される。この低圧用コイル1aへの通電によって形成さ
れる回転磁界とロータのマグネットによる磁界の相互作
用によりロータは回転される。この回転するロータの位
置は、ロータ位置検出センサ5によって検出することに
よって時々刻々と計測される。そして、この計測情報が
モータドライバ2に送信され、モータドライバ2はロー
タを継続かつ安定して回転させる。
【0025】さらに、エンジンが始動されると、ロータ
位置検出センサ5による検出信号に基づいて、モータド
ライバ2が駆動信号の発信を自動的に停止してモータか
ら発電機(3相)に切り替わる。そして、発電機として
動作させる発電動作時は、クランクシャフトに連結され
たロータがステータの周囲を回転する状態になる。この
ため、ロータのマグネットの磁束が回転磁界を形成して
アーマチュアコイル1の低圧用コイル1aおよび高圧用
コイル1bを切る状態になり、この低圧用および高圧用
の両コイル1a,1bにおいて起電力が発生する。この
両コイル1a,1bの起電力は、これに接続された整流
/電圧調整器4により全波整流、電圧調整されて直流電
圧として外部に取り出され、所望の負荷に供給される。
【0026】このように、本実施の形態1の始動発電機
によれば、アーマチュアコイル1の各相が巻線仕様の異
なる低圧用コイル1aと高圧用コイル1bとが直列接続
され、低圧用コイル1aが中性点側に接続されて構成さ
れることにより、エンジンの始動時は、中性点側に接続
された低圧用コイル1aを用いてスタータモータとして
動作させることができ、エンジンの始動後は、直列接続
された低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1bの両方
を用いて発電機として動作させることができる。
【0027】よって、低圧用コイル1aと高圧用コイル
1bとを直列接続しているので、無駄なコイルスペース
が減り、小型化することができる。また、発電動作時は
低圧用および高圧用の全コイル1a,1bを使っている
ので、たとえば低電圧側の使用量が少なくても低圧用コ
イル1aは高圧用コイル1bの一部として機能している
ので、コイルの利用率が高くなり、小型化すると同時に
始動発電機にあった巻線仕様が実現でき、特性が良いス
タータモータおよび発電機とすることができる。
【0028】また、本実施の形態1においては、たとえ
ば図2に一例を示すように、3相のブラシレスモータを
単相発電機として機能させることも可能である。この場
合には、U相、V相、W相の各相に直列接続された低圧
用コイル1aおよび高圧用コイル1bのうちの1つの
相、たとえばV相の高圧用コイル1bは必ずしも接続す
る必要はなく、U相およびW相に直列接続された低圧用
コイル1aおよび高圧用コイル1bに整流/電圧調整器
4を接続して、単相交流を全波整流、電圧調整して直流
電圧を出力することができる。
【0029】このように単相発電機として機能させる場
合には、各相のコイル1a,1bにおいて、少なくとも
2相分は2種類の巻線仕様(線径、巻数)を直列接続
し、中性点に接続する低圧用コイル1aの3相分は全て
同一仕様とし、他方の高圧用コイル1b(2相または3
相分)に対して、線径が太く、巻数が少ない仕様とする
ことで対応可能となる。
【0030】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2である始動発電機の主要回路部を示す概略機能構成
図である。
【0031】本実施の形態2の始動発電機は、前記実施
の形態1と同様に、小型の汎用エンジン始動装置と発電
装置とを兼ね備えた構成となっており、前記実施の形態
1との相違点は、低圧用コイル1aを用いてスタータモ
ータとして動作させるとともに、発電機として動作させ
る場合に、低圧用コイル1aを用いて低電圧を発電さ
せ、低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1bを用いて
高電圧を発電させ、さらにマグネットと併用して界磁コ
イルを有し、この界磁コイルを用いた界磁制御を可能と
した点である。界磁手段として界磁コイルを併用した技
術としては特願平5−217997号がある。
【0032】すなわち、本実施の形態2においては、図
3に一例を示すように、直列接続された低圧用コイル1
aおよび高圧用コイル1bからなるアーマチュアコイル
1と、このアーマチュアコイル1の通電を制御するモー
タドライバ2と、このモータドライバ2に接続された電
源3と、発電動作時に発電電圧を整流/調整する整流/
電圧調整器4と、ブラシレスモータのロータの位置を検
出するロータ位置検出センサ5と、スタータモータと発
電機との動作を切り替える動作切り替えスイッチ6と、
発電機の低電圧と高電圧とを切り替える電圧切り替えス
イッチ7と、界磁コイル(図示せず)などから構成され
ている。
【0033】モータドライバ2は、2つずつのFET1
とFET2、FET3とFET4、FET5とFET6
が直列接続された3組からなるFETブリッジ回路2a
を有する制御手段であり、各組のFET1,FET3,
FET5は低電圧系出力端子に接続されるとともに動作
切り替えスイッチ6を介して電源3に、FET2,FE
T4,FET6は接地電圧にそれぞれ接続されている。
FET1とFET2、FET3とFET4、FET5と
FET6のそれぞれからアーマチュアコイル1の各相の
低圧用コイル1aに接続され、モータ動作時には低圧用
コイル1aを用いてスタータモータとして動作される。
【0034】また、このモータドライバ2においては、
FETブリッジ回路2aのそれぞれのFET1〜FET
6が寄生ダイオードD1〜D6を内蔵し、このFETブ
リッジ回路2aの寄生ダイオードD1〜D6がそのまま
発電動作時における低電圧を発電する際の整流ダイオー
ドとして利用される。この低電圧は、低電圧系出力端子
から出力される。
【0035】整流/電圧調整器4は、2つずつのダイオ
ードD11とD12、D13とD14、D15とD16
が順方向に直列接続された3組からなる整流回路4aや
調整手段であり、各組のダイオードD11,D13,D
15のカソード側は電圧切り替えスイッチ7を介して高
電圧系出力端子の一方に、ダイオードD12,D14,
D16のアノード側は高電圧系出力端子の他方にそれぞ
れ接続されている。ダイオードD11とD12、D13
とD14、D15とD16のそれぞれからアーマチュア
コイル1の各相の直列接続された低圧用コイル1aおよ
び高圧用コイル1bに接続され、発電動作時において、
低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1bを用いて高電
圧を発電する際の整流ダイオードとして利用される。こ
の高電圧は、高電圧系出力端子から出力される。
【0036】次に、本実施の形態2の作用について、ス
タータモータとして動作させるモータ動作時、発電機と
して動作させる発電動作時のそれぞれの動作を説明す
る。
【0037】まず、エンジンが始動される際、スタータ
モータとして動作させるモータ動作時は、前記実施の形
態1と同様に、ブラシレスモータにおけるアーマチュア
コイル1の低圧用コイル1aへの通電によって形成され
る回転磁界とロータのマグネットによる磁界の相互作用
によりロータを継続かつ安定して回転させる。このモー
タ動作時は、動作切り替えスイッチ6が閉じられ、電源
3からモータドライバ2のFETブリッジ回路2aを介
して低圧用コイル1aに電流が供給される。
【0038】そして、エンジンが始動されると、ロータ
位置検出センサ5による検出信号に基づいてモータから
発電機に切り替わり、この発電機として動作させる発電
動作時は、前記実施の形態1と異なり、高電圧または低
電圧の2つの電源電圧を発電させることができる。この
発電動作時には、動作切り替えスイッチ6が開かれ、ま
たモータドライバ2のFET1〜FET6のゲート信号
はオフとなり、モータ動作はオフ状態となる。
【0039】たとえば、電圧切り替えスイッチ7を閉じ
て高電圧出力系を動作可能とした場合には、ロータのマ
グネットの磁束が回転磁界を形成してアーマチュアコイ
ル1の低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1bを切る
状態になり、この低圧用および高圧用の両コイル1a,
1bにおいて起電力が発生する。この両コイル1a,1
bの起電力は、これに接続された整流/電圧調整器4の
整流回路4aにより全波整流され、さらにレギュレータ
により電圧調整されて高電圧の直流電圧として高電圧系
出力端子から外部に取り出され、所望の負荷に供給され
る。
【0040】この際に、本実施の形態2においては、特
に高電圧出力系の図示しないレギュレータによって界磁
コイルを用いた界磁制御が可能となっているので、低圧
用および高圧用の両コイル1a,1bを使って発電する
高電圧電源の高電圧を負荷が変化しても界磁制御によっ
て一定に制御することができ、具体的には3相交流を全
波整流した直流電圧が一定(たとえば170V)となる
ように界磁制御することができる。
【0041】また、低電圧出力系を動作可能とした場合
には、低圧用コイル1aおよび高圧用コイル1bのう
ち、低圧用コイル1aにおいて発生した起電力が、これ
に接続されたモータドライバ2のFETブリッジ回路2
aの寄生ダイオードD1〜D6により全波整流され、低
電圧の直流電圧として低電圧系出力端子から外部に取り
出され、所望の負荷に供給される。
【0042】この際に、低電圧出力系の動作において
も、界磁コイルを用いた界磁制御が可能となっているの
で、低圧用および高圧用の両コイル1a,1bを使って
発電する高電圧系出力の高電圧を負荷が変化しても界磁
制御によって一定に制御することにより、必然的に低圧
用コイル1aからの出力、すなわち低電圧電源の電圧も
レギュレータなしでほぼ一定に制御することができる。
【0043】このように、本実施の形態2の始動発電機
によれば、直列接続された低圧用コイル1aおよび高圧
用コイル1bからなるアーマチュアコイル1を有し、モ
ータドライバ2のFET1〜FET6の寄生ダイオード
D1〜D6を整流ダイオードとして利用することによ
り、エンジンの始動時は低圧用コイル1aを用いてスタ
ータモータとして動作させることができるとともに、エ
ンジンの始動後は、低圧用コイル1aおよび高圧用コイ
ル1bを用いて高電圧の発電機として動作させることが
でき、また低圧用コイル1aを用いて低電圧の発電機と
して動作させることができる。
【0044】よって、前記実施の形態1と同様に、低圧
用コイル1aと高圧用コイル1bとの直列接続によって
無駄なコイルスペースが減り、小型化することができ、
また発電動作時は低圧用および高圧用の全コイル1a,
1bを使っているのでコイルの利用率が高くなり、小型
化すると同時に始動発電機にあった巻線仕様が実現で
き、特性が良いスタータモータおよび発電機とすること
ができる。
【0045】さらに、本実施の形態2においては、高電
圧側の電圧を一定に制御することで低電圧発電電圧も一
定にできるので、低電圧側のレギュレータが不要とな
り、レギュレータが1つで済むようになる。さらに、モ
ータドライバ2のFET1〜FET6が内蔵する寄生ダ
イオードD1〜D6をそのまま整流ダイオードとして利
用できるので、発電動作時、用のないモータドライバ2
を効率よく利用できるとともに、低電圧側の整流回路が
不要となり、最小の部品点数でスタータモータと2電源
発電機とを実現することができる。
【0046】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態
においては、小型の汎用エンジンの始動発電機を例に説
明したが、これに限定されるものではなく、巻線仕様
(線径、巻数)の異なる複数のコイルを直列接続して複
数の電源電圧を発電する複数(電源)電圧発電機などと
しても適用することが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の始動発電
機によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0048】(1).アーマチュアコイルを3相によるY結
線とし、各相は巻線仕様の異なる第1のコイルと第2の
コイルとを直列接続し、第1のコイルをY結線の中性点
側に接続して構成することで、エンジンの始動時には中
性点側に接続された第1のコイルを用いてスタータモー
タとして動作させることができ、またエンジンの始動後
は、直列接続された第1のコイルおよび第2のコイルの
両方を用いて発電機として動作させることができるの
で、コイルの利用率を向上させることが可能となる。
【0049】(2).第1のコイルは所定の巻数および線径
による低圧用コイルとし、第2のコイルは第1のコイル
に比べて巻数が多く線径が細い高圧用コイルとすること
で、スタータモータとして動作させる場合は低圧用コイ
ルを用いて動作させることができ、また発電機として動
作させる場合は、低圧用コイルを用いて低電圧を発電さ
せることができ、かつ低圧用コイルおよび高圧用コイル
を用いて高電圧を発電させることができるので、前記同
様にコイルの利用率を向上させることが可能となる。
【0050】(3).マグネットと併用して界磁コイルを有
し、この界磁コイルを用いた界磁制御によって、低圧用
コイルおよび高圧用コイルを用いて発電する高電圧を負
荷の変化に対して一定に制御することにより、低圧用コ
イルを用いて発電する低電圧も一定に制御することがで
きるので、2電源電圧の発電に対してレギュレータを1
つにすることが可能となる。
【0051】(4).低圧用コイルを用いて発電する低電圧
の整流は、スタータモータとして動作させる場合のFE
Tブリッジ回路のFETが内蔵する寄生ダイオードで代
用することができるので、低電圧側の整流回路を不要に
することが可能となる。
【0052】(5).前記(1) 〜(4) により、コイルの利用
率が向上し、また無駄なコイルスペースが減り、かつレ
ギュレータおよび整流回路などが低減できるので、小型
化すると同時に適正な巻線仕様が実現できるので、特性
の良い始動発電機を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である始動発電機の主要
回路部を示す概略機能構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1において、始動発電機の
主要回路部の変形例を示す概略機能構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2である始動発電機の主要
回路部を示す概略機能構成図である。
【図4】本発明の前提となる始動発電機の主要回路部を
示す概略機能構成図である。
【符号の説明】
1 アーマチュアコイル 1a 低圧用コイル 1b 高圧用コイル 2 モータドライバ 2a FETブリッジ回路 3 電源 4 整流/電圧調整器 4a 整流回路 5 ロータ位置検出センサ 6 動作切り替えスイッチ 7 電圧切り替えスイッチ 11 切り替えスイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーマチュアコイルが巻装されたステー
    タと、前記ステータに対して回転自在に配設され、マグ
    ネットを有するロータとを有し、エンジンの始動時には
    スタータモータとして動作し、前記エンジンの始動後は
    発電機として動作する始動発電機であって、 前記アーマチュアコイルは3相によるY結線とし、各相
    は巻線仕様の異なる第1のコイルと第2のコイルとを直
    列接続し、前記第1のコイルを前記Y結線の中性点側に
    接続して構成し、 前記エンジンの始動時は前記中性点側に接続された前記
    第1のコイルを用い、前記第1のコイルの通電を制御し
    て前記スタータモータとして動作させる制御手段と、 前記エンジンの始動後は前記直列接続された前記第1の
    コイルおよび前記第2のコイルを用い、前記第1のコイ
    ルおよび前記第2のコイルによる発電電圧を調整して前
    記発電機として動作させる調整手段と、を有することを
    特徴とする始動発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の始動発電機であって、 前記第1のコイルは、所定の巻数および線径による低圧
    用コイルとし、 前記第2のコイルは、前記第1のコイルに比べて巻数が
    多く線径が細い高圧用コイルとし、 前記制御手段は、前記低圧用コイルを用いて前記スター
    タモータとして動作させ、 前記調整手段は、前記低圧用コイルを用いて所定の電圧
    値による低電圧を発電させる第1の調整手段と、前記低
    圧用コイルおよび前記高圧用コイルを用いて前記低電圧
    に比べて電圧値の高い高電圧を発電させる第2の調整手
    段とからなる、ことを特徴とする始動発電機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の始動発電機であって、 前記マグネットと併用して界磁コイルを有し、 前記界磁コイルを用いた界磁制御によって、前記低圧用
    コイルおよび前記高圧用コイルを用いて発電する前記高
    電圧を負荷の変化に対して一定に制御することにより、
    前記低圧用コイルを用いて発電する前記低電圧も一定に
    制御する、ことを特徴とする始動発電機。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の始動発電機であって、 前記低圧用コイルを用いて発電する前記低電圧の整流
    は、前記スタータモータとして動作させる場合のFET
    ブリッジ回路のFETの持つ寄生ダイオードで代用す
    る、ことを特徴とする始動発電機。
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