JP2000310315A5 - - Google Patents

Description

【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成樹脂製プーリの製造方法は、従来から知られている合成樹脂製プーリの製造方法と同様に、円筒状の内周面を有する金型のキャビティ内に溶融した合成樹脂を注入し、このキャビティの内周面に沿った円筒状の外周面を有する合成樹脂製プーリを射出成形する。
特に、本発明の合成樹脂製プーリの製造方法に於いては、上記キャビティの内周面に、このキャビティ内に注入した合成樹脂が冷却・固化する際に生じる変形分を考慮した凹凸を形成する。そして、これら変形分と凹凸とを互いに相殺させる事により、得られる合成樹脂製プーリの外周面の形状精度を向上させる。

又、両側面に形成するリブ１８、１８の円周方向位置は、互いに一致させている（両側面でリブ１８、１８の位相を互いに一致させている）。更に、上記合成樹脂製のアイドルプーリ１４ａを射出成形する、成形型のキャビティに溶融樹脂を送り込む為のゲート２１、２１は、上記内径側円筒部１５の片端面で上記２４個ずつのリブ１８、１８のうちの一つ置きのリブ１８、１８の内径側端部に整合する位置に設けている。即ち、上記ゲート２１、２１の位置を、図１に丸印で示す様に、上記内径側円筒部１５の軸方向一端面の直径方向中間部で、円周方向等間隔の１２個所位置としている。又、これら各ゲート２１、２１は、それぞれリブ１８、１８の内径側端部に整合する位置としている。尚、この様な形状は、前述した特開平１０−１２２３３９号公報に記載された発明に属するものである。

この様にしてアイドルプーリ１４ａを造った場合で、このアイドルプーリ１４ａの外周面２２（図１〜２）を形成すべき、上記キャビティ２０の内周面２３（図９〜１０）に、何らの工夫も施さなかった場合、即ち、この内周面２３を平滑な円筒面とした場合に、上記外周面２２の形状は、図３〜４に示す様になった。これら図３〜４のうちの図３は、この外周面２２の真円度を、図４は円筒度を、それぞれ表している。尚、図３の（Ａ）はゲート２１、２１側端部の真円度を、（Ｂ）は中央部の真円度を、（Ｃ）はゲート２１、２１と反対側端部の真円度を、それぞれ表している。